JP3473405B2 - 車両用後方モニタシステム - Google Patents

車両用後方モニタシステム

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JP3473405B2
JP3473405B2 JP15805598A JP15805598A JP3473405B2 JP 3473405 B2 JP3473405 B2 JP 3473405B2 JP 15805598 A JP15805598 A JP 15805598A JP 15805598 A JP15805598 A JP 15805598A JP 3473405 B2 JP3473405 B2 JP 3473405B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
おいて自車両の後方に存在する移動物体を検出する、車
両用後方モニタシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、自動車において自車両後方か
ら接近してくる移動物体の存在を検出し、ドライバへ注
意を促す車両用後方モニタシステムが知られている。か
かる車両用後方モニタシステムでは、レーザレーダ,超
音波センサ等の後方センサにより自車両後方に存在する
物体の位置情報を取得し、この位置情報に基づいて物体
の自車両に対する相対速度を算出するようになってい
る。そして、相対速度の正負に基づいて物体が自車両に
接近しているか否かを判定する。 【0003】つまり、自車両の後方へ向けてレーザ又は
超音波といった検出用波動を出力して、各検出用波動に
対して応答する反射波をとらえることにより、自車両後
方の波動反射点の位置を検出することができる。そし
て、複数の波動反射点の集合として物体を識別して、こ
の識別した物体の自車両に対する相対速度を算出して、
相対速度が正であれば、かかる物体が接近中であると判
定することができる。また、算出した相対速度が自車両
の車速と大きさが等しく、かつ方向が逆の場合には、か
かる物体は静止物体であると判定することもできる。 【0004】このような判定結果に基づいて、自車両の
ドライバに、後方から物体(通常は、自動車)が接近中
である旨を、警報ランプや警報ブザーをはじめとした視
覚的表示や音声的表示により知らせることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な波動を用いた後方センサの波動反射点位置の検出能力
は常に一定とは限らず、例えば、波動を反射しにくい色
や材質であったり反射面の形状が不安定な場合等、被検
出物体の性質によっては、波動反射点位置情報に検出誤
差が生じる場合がある。例えば、図11に示すように、
植え込みのように形状が不安定な静止物体の場合、前回
検出時と今回検出時とで反射点が変化してしまうことが
ある。このような異なる反射点からの波動反射点位置情
報に基づき相対速度を算出すると、場合によっては静止
物体であるにも関わらず接近物体と判定してしまう虞が
ある。 【0006】このように、静止物体を接近物体として検
出してしまうことは、ドライバに誤った情報を提供して
しまうことになり、システム全体の信頼性を低下させ、
ドライバに違和感を与えることになる。また、静止物体
と判定された物体については、以後、相対速度の算出対
象、或いは、接近物体の判定対象から除外することによ
り計算処理の負担を軽減することも可能であり、さら
に、静止物体よりも外側に存在する物体についても、自
車両への直接の影響は少ないため、相対速度の算出対象
等から除外することもできる。しかしながら、静止物体
を接近物体として誤判定してしまうと、このような処理
負担軽減の効果を得ることはできなくなる。 【0007】なお、特開平5−205198号公報に
は、障害物の検出を行なう必要のない領域からの障害物
検出データを採取しないようにして、誤検出の虞を最小
にすることを目的とした技術が開示されている。この技
術では、自車両側面にそなえた超音波センサにより、自
車両側方に存在するガードレール等の設置物を検出し、
設置物よりも外側は検出データを採取しないようにした
ものである。しかしながら、自車両の側方に存在する物
体が必ずしもガードレールのような静止物体であるとは
限らず、並走する車両が存在することもあり得る。した
がって、自車両の側方に存在する物体が静止物体か否か
の判定は必要となる。 【0008】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、静止物体であるにも関わらず接近物体と誤判定し
てしまうことを回避できるようにするとともに、システ
ム全体の処理負担を軽減できるようにした、車両用後方
モニタシステムを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】このため、本発明の車両
用後方モニタシステムでは、後方センサにより、自車両
後方から異なる領域へ向けて複数の検出用波動を出力し
て各検出用波動に対して応答する反射波をとらえること
により自車両後方の波動反射点位置を検出するととも
に、側方センサにより、自車両側方から検出用波動を出
力して検出用波動に対して応答する反射波をとらえるこ
とにより自車両側方の波動反射点位置を検出する。そし
て、これらの後方センサ及び側方センサで検出される波
動反射点位置情報に基づいて、物体識別手段により、自
車両後方及び自車両側方に存在する物体を識別し、判定
手段により、物体識別手段で識別された物体の自車両に
対する相対速度を算出して、識別された物体が自車両後
方からの接近物体か否かを判定する。 【0010】このとき、静止物体判別手段では、自車両
側方に位置する物体を側方センサが検出してから後方セ
ンサが検出するまでの時間差を計測し、計測した時間差
に基づき物体の相対速度を算出して自車両側方の物体が
静止物体であるか否かを判別し、かかる物体が静止物体
であると判別された場合は、判定手段は、判定された制
止物体よりも外方向に位置する物体について相対速度の
算出対象から除外するか、または、接近物体の判定対象
から除外する。 【0011】これにより、静止物体であるにも関わらず
接近物体と誤判定してしまうことが回避されるととも
に、システム全体の処理負担も軽減される。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明すると、図1〜図10は本発明の一
実施形態としての車両用後方モニタシステムを示すもの
である。本車両用後方モニタシステムは、図2に示すよ
うに、車両(自動車)1の所定の位置(例えばトランク
リッドの上部)に自車両後方に存在する物体を検出する
後方センサとしてのレーザレーダ2をそなえている。レ
ーザレーダ2は、所定の周期T(例えば、100msec/
回転)内で回転し、所定の回転角θ毎にデータ、すなわ
ち、レーザレーダ2の発信部から発信されたレーザ光が
物体で反射され受信部に戻るまでの応答時間(波動反射
点情報)を取得し、波動反射点位置を検出する。ここで
は、レーザレーダ2は、車両右側方から左側方に向かっ
て180度右回転し、0度から180度までの各回転角
毎にデータを取得するものとする。例えば、θ=1度な
らば、0度,1度,2度・・・180度と、1周期にお
いて181のデータを取得することになる。 【0013】また、車両1の左右両側面の所定の位置に
は、自車両側方に存在する物体を検出する側方センサと
しての超音波センサ20をそなえている。ここでは、超
音波センサ20は、進行方向に対して90度向けて、即
ち、真横に向けてられており、自車両1の長さ方向にお
けるレーザレーダ2との距離がX0 となるように配設さ
れており、発した超音波が物体に反射して戻るまでの応
答時間から波動反射点位置を検出できるようになってい
る。 【0014】図3は、本車両用後方モニタシステムにお
けるレーザレーダ2,超音波センサ20の検出範囲を示
す図であり、レーザレーダ2は、自車両1の後方の車両
右側方から左側方までの180度の範囲であって、幅方
向,前後方向ともに制限した一定の範囲(後方センサ検
出エリア)AB 内で検出を行なうようになっている。こ
のようにレーザレーダ2の検出範囲を制限しているの
は、自車両1の走行に影響のない遠方の物体からの波動
反射点情報を排除するためであり、この後方センサ検出
エリアAB 外の物体からの反射波を受信した場合でも検
出データとみなさないようになっている。 【0015】一方、超音波センサ20は、レーザレーダ
2のように広範囲にわたって検出を行なうのではなく、
超音波センサ20が向けられている一方向のみ検出を行
なうようになっている。ただし、超音波はレーザほど指
向性が高くなく一定の範囲(約15度)に広がって発信
されるため、検出範囲(側方センサ検出エリア)AR
L も一定の広がりをもつことになる。また、超音波セ
ンサ20の設置位置は、後方センサ検出エリアAB と側
方センサ検出エリアAR ,AL とが干渉しないように設
定されている。 【0016】レーザレーダ2及び超音波センサ20でそ
れぞれ取得された検出データは、車両1内部の制御EC
U10に入力されるようになっている。また、車両1内
部のインパネには、警報ランプ11,警報ブザー12が
そなえられており、制御ECU10の出力に応じて点灯
したり警報音を発したりするようになっている。制御E
CU10の構成について説明すると、制御ECU10
は、図1に示すように、レーザレーダ通信部3,レーザ
レーダ制御部4,データ変換部5,超音波センサ通信部
21,入力データ処理部22,物体認識選定部(物体識
別手段)6,相対速度算出部7,警報判定部8,出力処
理部9から構成されている。また、相対速度算出部7及
び警報判定部8から判定手段が構成される。 【0017】レーザレーダ通信部3は、制御ECU10
がレーザレーダ2との通信を行なう際のインタフェース
であり、レーザレーダ制御部4は、レーザレーダ2のス
キャン周期やタイミングを制御する機能を有しており、
レーザレーダ2が上述の所定周期T,所定回転角度θ毎
にデータ取得するようにレーザレーダ通信部3を介して
制御するようになっている。そして、レーザレーダ2で
取得された検出データは、レーザレーダ通信部3を介し
てデータ変換部5に入力される。 【0018】データ変換部5は、レーザレーダ2で取得
された検出データ、すなわち、応答時間により自車両と
検出点(波動反射点)との距離を算出し、さらに、算出
した距離と回転角度とに基づき自車両に対する相対位置
を算出してXY座標で表されるマップ(以下、XYマッ
プという)上に検出点の位置をプロットしていくように
なっている。そして、XYマップ上にプロットされた検
出点情報(波動反射点位置情報)は、物体認識選定部6
へ入力される。 【0019】一方、超音波センサ通信部21は、制御E
CU10が超音波センサ20との通信を行なう際のイン
タフェースであり、超音波センサ20で取得された検出
データ、即ち、自車両と検出物体との間の超音波の応答
時間は、超音波センサ通信部21を介して入力データ処
理部22に入力される。そして、入力データ処理部22
は、超音波センサ20で取得された検出データに基づき
自車両と検出点との距離(波動反射点位置)を算出する
ようになっている。また、入力データ処理部22には、
ABSに用いられる車輪速センサ13からの出力信号も
車速情報として入力される。これらの検出点の距離情報
及び自車両の車速情報は、物体認識選定部6へ入力され
る。 【0020】物体認識選定部6は、データ変換部5及び
入力データ処理部22からそれぞれ入力される検出点情
報に基づき、自車両後方に存在する物体を認識するとと
もに、静止物体の判別を行ない、これらの認識結果と判
別結果とに基づいて相対速度算出の処理対象を選定する
ようになっている。まず、自車両後方に存在する物体の
認識について説明すると、物体認識選定部6は、まず、
その機能要素であるグループ設定部6AによりXYマッ
プ上の検出点のグループ設定を行なうようになってい
る。このグループ設定部6Aによるグループ設定は、X
Yマップ上にプロットされた複数の検出点の中で連続す
る検出点群、すなわち、各検出点が連続データとして取
得され、かつ検出点間の距離が一定距離内に収まってい
る検出点群が存在する場合、それらは同一グループに属
するとみなしてグルーピングすることにより行なう。 【0021】例えば、図4(a)に示すように、自車両
後方の後方センサ検出エリアAB 内において、レーザレ
ーダ2により検出点pn 〜pn+5 が取得されたものとす
る。この場合、検出点pn 〜pn+5 は連続したデータで
あって各検出点間の距離も一定距離内に収まっているの
で、図4(b)に示すように、同一のグループG1 に属
するもの、即ち、同一物体とみなしてグルーピングする
のである。 【0022】グループ設定が完了すると、物体認識選定
部6は、さらに、その機能要素である形状特定部6Bに
よりグループ設定された検出点グループG1 に該当する
物体の形状を特定するようになっている。つまり、形状
特定部6Bでは、図4(c)に示すように、検出点グル
ープG1 に属する検出点pn 〜pn+5 が全て内包される
最小のウインドウS1 を設定する。そして、設定したウ
インドウS1 の4隅の座標値からウインドウの長さLと
幅Wをそれぞれ算出し、検出点グループG1 に該当する
物体の形状を特定するのである。物体認識選定部6は、
こうして特定された形状から後方センサ検出エリアAB
内に存在する物体を認識するようになっている。 【0023】次に、静止物体の判別について説明する
と、自車両が前方に向かって走行している場合、通常、
静止物体は自車両に対して相対的に前方から後方へと移
動するため、後方センサ検出エリアAB 内に入る前に必
ず側方センサ検出エリアAR ,AL 内を通過する。そこ
で、物体認識選定部6は、その機能要素である静止物体
判別部(静止物体判別手段)6Cにより、自車両側方に
存在する物体が側方センサ検出エリアAR ,AL 内を通
過してから後方センサ検出エリアAB 内に入るまでの時
間差に基づき、物体が静止物体か否かを判別するように
なっている。 【0024】ここで、図5(a)〜(c)を用いて具体
的に説明すると、図5(a)に示すように、自車両1の
前右方に物体40が存在する場合、自車両1の進行に伴
い物体40は相対的に自車両1に接近し、やがて、図5
(b)に示すように、側方センサ検出エリアAR 内に進
入する。このとき、超音波センサ20では、検出点p S
からの反射点位置情報が検出される。静止物体判別部6
Cは、検出された反射点位置情報に基づき自車両1から
検出点pS までのY方向距離d1 を算出するとともに、
内部タイマをスタートさせる。 【0025】さらに自車両1が前方に進行すると、物体
40は相対的に後方へ移動し、やがて、図5(c)に示
すように、後方センサ検出エリアAB 内に進入する。こ
のとき、レーザレーダ2では、最初に、初期回転角度
(即ち、0度)において、検出点p0 からの反射点位置
情報が検出される。静止物体判別部6Cは、この反射点
位置情報が検出された時点でのタイマ値tを記憶すると
ともに、検出された反射点位置情報に基づき自車両1か
ら検出点p0 までのY方向距離d2 を算出し、超音波セ
ンサ20で検出されたY方向距離d1 と比較する。 【0026】超音波センサ20で検出した物体と、レー
ザレーダ2で検出した物体が同一物体である場合、それ
ぞれの検出情報に基づき算出されたY方向距離d1 ,d
2 は略等しくなる。そこで、|d1 −d2 |<d0 (d
0 :閾値)の場合には、静止物体判別部6Cは、検出点
S と検出点p0 とは、同一物体の同一側面であるとみ
なし、超音波センサ20が物体を検出してからレーザレ
ーダ2が物体を検出するまでの時間tと超音波センサ2
0,レーザレーダ2間の距離X0 とから物体40の自車
両1に対する相対速度Vr (Vr =X0 /t)を算出す
るようになっている。 【0027】次に、静止物体判別部6Cは、算出した相
対速度Vr と自車両1の車速Vとの速度差を算出するよ
うになっている。そして、その差|V−Vr |が所定の
閾値V0 よりも小さければ、物体40を静止物体と判別
するようになっている。次に、相対速度算出の処理対象
の選定について説明すると、物体認識選定部6は、グル
ープ設定部6A,形状特定部6Bにおける処理において
認識された物体の中から、静止物体判別部6Cにおいて
判別された静止物体との位置関係に基づき、処理対象を
選定するようになっている。つまり、自車両の側方に静
止物体が存在する場合、その静止物体よりも外側に存在
する物体は、自車両との間に存在する静止物体により自
車両への接近を妨げられるため、自車両への直接の影響
はない。そこで、このような物体に関しては、相対速度
の処理対象から除外するようになっているのである。 【0028】例えば、図6に示すように、後方センサ検
出エリアAB 内において物体31,32が検出され、ま
た、自車両1の右側方に静止物体40が検出されたもの
とする。この場合、物体認識選定部6は、静止物体40
よりも右外側を非検出エリア(図中、斜線で示す)AN
に設定し、この非検出エリアAN 内に存在する物体につ
いては、相対速度の処理対象から除外する。したがっ
て、ここでは、物体32のみが相対速度の処理対象に選
定される。 【0029】相対速度算出部7では、物体認識選定部6
で選定された処理対象に関し、以下のようにして相対速
度を算出するようになっている。まず、相対速度算出部
7では、選定された処理対象が自車両後方の警報エリア
C に存在しているか否かを判定する。この警報エリア
C は、後方の移動物体が自車両に接近しているときに
自車両が車線変更等する場合に注意すべき範囲を意味し
ており、XYマップ上において予め一定範囲が設定され
ている。処理対象である物体に属する検出点の一部が警
報エリアAC 内に位置している場合は、その物体は警報
エリアAC に進入していると判定する。そして、警報エ
リアAC 内に進入した各物体について、自車両に対する
相対速度を算出する。 【0030】相対速度はXYマップ上における物体の移
動量に基づき算出する。つまり、XYマップの検出点の
位置はレーザレーダ2のスキャン周期T毎に更新される
ので、前回周期における物体の位置と今回周期における
物体の位置とを比較し、周期Tの間における物体の移動
量を求めて相対速度とするのである。なお、前回周期に
おける物体と今回周期における物体との同一性は、形状
特定部6Bにおいて算出される物体の幅W,長さLの対
応に基づき判定されるようになっている。 【0031】図6の場合では、物体32に属する検出点
の何れかが警報エリアAC 内に進入した場合、物体32
が警報エリアに進入していると判定し、各周期T毎にX
Yマップ上での物体32の移動量を求めて相対速度を算
出する。警報判定手段8では、相対速度算出部7で算出
された警報エリアAC 内に存在する物体の相対速度の大
きさに基づき、警報を発するか否かの判定を行なうよう
になっている。つまり、相対速度が0よりも大きい場合
は、物体が自車両に接近していると判定し、相対速度が
0以下の場合は、物体は自車両と並走しているか又は遠
ざかっているものと判定する。そして、自車両に接近し
ていると判定した場合には出力処理部9に警報信号を出
力するようになっている。 【0032】出力処理部9では、警報判定手段8からの
警報信号が入力されると、警報ブザー12から警報音を
発生させるとともにインパネ内にそなえられた警報ラン
プ11を点灯させるようになっている。警報ブザー12
は最初の数秒間のみ警報音を発生させ、その後は警報ラ
ンプ11のみが点灯するようになっている。また、図7
に示すように、警報ランプ11には、自車両の左右どち
ら側から移動物体が接近しているか把握できるように、
自車両を示す図柄15の左右それぞれにLEDランプ1
1L,11Rが配設されている。なお、移動物体の接近
方向は、XYマップ上における移動物体に該当する検出
点グループのY座標値を参照して判断するようになって
いる。 【0033】図6に示す場合では、物体32が警報エリ
アAC 内で自車両1に接近すると、警報ブザー12が警
報音を発するとともに左側のLEDランプ11Lが点灯
し、ドライバに左後方から物体が接近していることを知
らせるようになっている。本発明の一実施形態としての
車両用後方モニタシステムは上述のように構成されてい
るので、例えば、図8,図9,図10に示すような制御
フローにて自車両後方より接近する移動物体を検出する
ようになっている。 【0034】まず、図8に示すように、制御を開始する
にあたってXYマップ上の検出点の位置等の全てのデー
タを初期化する(ステップS100)。この処理は初回
のみ行なわれ、以降はステップS200〜S700の処
理が繰り返されることになる。ステップS200は、ス
テップS300以降の制御を一定周期T(ここでは10
0msec)で行なうためのものであり、図示しないタイマ
をカウントし、タイマ値が100msecになったときにス
テップS300の処理へ移行する。また、タイマ値は1
00msecをカウントすると同時にクリアされ、再び10
0msecまでのカウントが開始される。 【0035】ステップS200において一定周期(10
0msec)Tが経過すると、レーザレーダ制御部4はレー
ザレーダ2を0度から180度まで回転させ、所定回転
角度θ毎に後方に存在する物体に関するデータを取得す
る(ステップS300)。また、超音波センサ20によ
り自車両側方に存在する物体に関するデータを取得する
(ステップS400)。 【0036】そして、レーザレーダ2及び超音波センサ
20で取得した検出データに基づき、後方又は側方に存
在する物体に関して警報を発するか否かを判定する(ス
テップS500)。このステップS500の判定は、図
9に示すように行なわれる。まず、データ変換部5にお
いて、レーザレーダ2で取得された各検出データから求
められる自車両と検出点との距離とレーザレーダ2の回
転角度θとに基づき検出点の自車両に対する相対位置を
算出し、XYマップ上に検出点の位置をプロットする
(ステップS510)。 【0037】また、入力データ処理部22においては、
超音波センサ20で取得された検出データをフィルタに
かけ、有効な検出データから求められる自車両と検出点
との距離を算出する(ステップS520)。そして、物
体認識選定部6では、まず、グループ設定部6Aによ
り、XYマップ上にプロットされた複数の検出点の中で
連続する検出点が存在する場合、それらは同一グループ
に属するとみなしてグルーピングする。そして、XYマ
ップ上の全検出点についてグループ設定が完了すると、
形状特定部6Bでは、各検出点グループについてグルー
プに属する検出点が全て内包される最小のウインドウを
設定し、検出点グループに該当する物体の形状を特定す
る(以上、ステップS530)。 【0038】全検出点についてグループ設定及び形状特
定が完了し、自車両後方に存在する物体が認識される
と、次に、認識した物体の中から相対速度の算出対象の
選定を行なう(ステップS540)。この選定処理は、
図10に示すように行なわれる。まず、静止物判別手段
6Cでは、今回の制御周期において超音波センサ20が
反射点位置情報を検出した場合(ステップS541)、
前回の制御周期において超音波センサ20が反射点位置
情報を検出していなかった場合は(ステップS54
2)、内部タイマをスタートさせるとともに、自車両か
ら反射点までの距離を算出する(ステップS543)。 【0039】一方、レーザレーダ2で物体が検出された
場合(ステップS544)は、検出した物体が前回制御
周期にレーザレーダ2が検出した物体と同一物体か否
か、形状特定部6Bにおいて特定した形状に基づき判定
し(ステップS545)、前回制御周期で検出した物体
と異なる物体が検出された場合は、それが超音波センサ
20で検出された物体と同一物体であるか否か、それぞ
れ算出される自車両と反射点との距離に基づき判定する
(ステップS546)。 【0040】以上の判定は、後方センサ検出エリアAC
内に存在する全ての物体について行なう(ステップS5
54)。ステップS546において、同一物体と判定さ
れた場合はタイマをストップし(ステップS547)、
物体が超音波センサ20で検出されてからレーザレーダ
2で検出されるまでの時間を計測して検出した物体の自
車両に対する相対速度を算出する(ステップS54
8)。算出した物体の相対速度と自車両の速度とを比較
し、その差が閾値V0 よりも小さければ(ステップS5
49)、検出した物体は静止物体であると判別する(ス
テップS550)。 【0041】そして、検出した物体が静止物体であると
判別されると、物体認識選別部6では、後方センサ検出
エリアAC 内に存在する他の物体について(ステップS
551)、判別した静止物体よりも外側、即ち、非検出
エリアAN に存在するか否か判定し(ステップS55
2)、非検出エリアAN に存在する物体については、処
理対象から除外することにより(ステップS552)、
相対速度の算出対象を選定する。 【0042】再び図9を参照するが、処理対象となる物
体が選定されると、相対速度算出手段7では、まず、選
定した物体が警報エリア内に進入しているか否かを判定
する(ステップS560)。そして、警報エリア内に進
入した物体については、前回周期における位置と今回周
期における位置とを比較し、周期Tの間における移動量
を求めることで自車両に対する相対速度を算出する(ス
テップS570)。 【0043】警報判定部8では、算出された相対速度が
0よりも大きい場合は、選定した物体が自車両に接近し
ているとものとして警報を発するよう判定する(ステッ
プS580)。そして、再び図8を参照するが、警報を
発すると判定した場合は、インパネ内にそなえられた警
報ランプ11を点灯させ(ステップS600)、同時に
警報ブザー12から警報音を発生させる(ステップS7
00)。 【0044】このように、本車両用後方モニタシステム
によれば、自車両に対して相対的に前方から後方へ移動
する物体については、超音波センサ20で検出した後、
レーザレーダ2で検出し、その検出時間の時間差に基づ
き相対速度を算出することができるので、従来の車両用
後方モニタシステムのように検出物体の形状や色等の影
響を受けることなく、正確に静止物体か否か判別するこ
とができ、静止物体を移動物体と誤判定してしまうこと
を回避することができる利点がある。 【0045】また、静止物体よりも外側に存在する物体
については、後の相対速度の算出対象から除外するよう
になっているので、システム全体の計算処理の負担が軽
減できるとともに、自車両に直接影響のある対象にのみ
絞って接近判定を行なうことができるため、より正確な
判定が可能になる利点もある。さらに、本車両用後方モ
ニタシステムは、レーザレーダ等の後方センサをそなえ
た従来の車両用後方モニタシステムに超音波センサ等の
側方センサを追加するのみで構成することができるの
で、コストを増大させることなく上記の効果を得ること
ができる利点もある。 【0046】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができ、例えば、側方センサと
しては、検出用波動を出力してこの検出用波動に対して
応答する反射波をとらえることで、自車両側方の波動反
射点位置を検出しうるものであればよく、本実施形態の
ような超音波センサの他にレーザレーダ等の種々の検出
手段を用いることができ、また、その設置個数も本実施
形態のように左右に1個に限ることなく複数個設置する
ことも可能である。同様に、後方センサとしては、本実
施形態のようなレーザレーダの他に超音波センサ等の種
々の検出手段を用いることができる。 【0047】また、静止物体を相対速度の算出対象から
除外する他に、接近物体の判定対象から除外するように
構成してもよい。 【0048】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用後
方モニタシステムによれば、自車両後方に存在する物体
を検出する後方センサと、自車両側方に存在する物体を
検出する側方センサとをそなえているので、自車両に対
して相対的に前方から後方へ移動する物体については、
まず側方センサで検出した後、後方センサで検出し、そ
の検出時間の時間差に基づき自車両に対する相対速度を
算出することができるので、検出物体の形状や色等の影
響を受けにくく、より正確に静止物体か否か判別するこ
とができ、静止物体を移動物体と誤判定してしまうこと
を回避することができる利点がある。 【0049】特に、静止物体よりも外側に存在する物体
については、後の相対速度の算出対象から除外するか、
または、該接近物体の判定対象から除外するようになっ
ているので、システム全体の計算処理の負担が軽減でき
るとともに、自車両に直接影響のある対象にのみ絞って
接近判定を行なうことができるため、より正確な判定が
可能になる利点もある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムの構成を模式的に示すブロック図である。 【図2】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムの車両上における配置例と後方センサのスキャ
ン範囲を示す図である。 【図3】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムにかかる後方センサ及び側方センサの検出範囲
を示す模式図である。 【図4】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムにかかる後方物体の認識処理について説明する
ための説明図であり、(a)〜(c)の順で認識処理が
行なわれる。 【図5】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムにかかる静止物体の判別処理について説明する
ための説明図であり、(a)〜(c)の順で判別処理が
行なわれる。 【図6】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムにかかる処理対象の選定について説明するため
の説明図である。 【図7】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムにかかる警報ランプの配置例を示す図である。 【図8】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムの接近物体検出処理の全体の流れを説明するた
めのフローチャートである。 【図9】本発明の一実施形態としての車両用後方モニタ
システムの接近物体か否かの判定処理の流れを説明する
ためのフローチャートである。 【図10】本発明の一実施形態としての車両用後方モニ
タシステムの選定処理の流れを説明するためのフローチ
ャートである。 【図11】従来の車両用後方モニタシステムについての
課題を説明するための模式図である。 【符号の説明】 2 レーザレーダ(後方センサ) 6 物体認識選定部(物体識別手段) 6A グループ設定部 6B 形状特定部 6C 静止物体判別部(静止物体判別手段) 7 判別手段としての相対速度算出部 8 判定手段としての警報判定部 10 ECU 11 警報ランプ 12 警報ブザー 20 超音波センサ(側方センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/51 G01S 13/00 - 13/95 G01S 17/00 - 17/95

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 自車両後方から異なる領域へ向けて複数
    の検出用波動を出力して各検出用波動に対して応答する
    反射波をとらえることにより自車両後方の波動反射点位
    置を検出する後方センサと、 該自車両側方から検出用波動を出力して検出用波動に対
    して応答する反射波をとらえることにより自車両側方の
    波動反射点位置を検出する側方センサと、 該後方センサ及び該側方センサで検出された波動反射点
    位置情報に基づいて該自車両後方及び該自車両側方の物
    体を識別する物体識別手段と、 該物体識別手段で識別された物体の該自車両に対する相
    対速度を算出して、該相対速度に基づいて該物体が該自
    車両後方からの接近物体か否かを判定する判定手段とを
    そなえ、 該物体識別手段に、該自車両側方に位置する物体を該側
    方センサが検出してから該後方センサが検出するまでの
    時間差を計測し、計測した該時間差に基づき該物体の相
    対速度を算出し、算出した該相対速度から該物体が静止
    物体であるか否かを判別する静止物体判別手段が設けら
    れ、 該判定手段は、該静止物体判別手段で該物体が静止物体
    であると判別された場合、該静止物体よりも外方向に位
    置する物体について該相対速度の算出対象から除外する
    か、または、該接近物体の判定対象から除外することを
    特徴とする、車両用後方モニタシステム。
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