JP3465384B2 - 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置 - Google Patents

車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置

Info

Publication number
JP3465384B2
JP3465384B2 JP30229494A JP30229494A JP3465384B2 JP 3465384 B2 JP3465384 B2 JP 3465384B2 JP 30229494 A JP30229494 A JP 30229494A JP 30229494 A JP30229494 A JP 30229494A JP 3465384 B2 JP3465384 B2 JP 3465384B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
distance
obstacle
data
approach
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30229494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08156722A (ja
Inventor
裕史 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP30229494A priority Critical patent/JP3465384B2/ja
Publication of JPH08156722A publication Critical patent/JPH08156722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3465384B2 publication Critical patent/JP3465384B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車線上に存在する先
行車両等の障害物を検出する車両用障害物検出装置に関
し、特に、自車線上のある設定した領域に存在するもの
のみに関して距離測定することで検出処理時間の短縮化
を図るようにした障害物検出装置に関する。また、この
障害物検出装置で検出した障害物との距離に応じて障害
物への接近度を判定し、接近し過ぎとなる可能性がある
時に警報を発生して運転者に知らせたり、強制的に制動
力を発生することで接近し過ぎとなることを防止し、運
転者の安心感を向上させ運転負担を軽減するための接近
警報装置及び接近回避装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用障害物検出装置としては、
例えば、特開平4−193641号公報等に開示されて
いるものがある。これは、自車両前方の状況を認識する
手段として、前方走行風景の画像を処理する画像処理装
置と、画像処理装置とは別個の自車両前方に存在する物
体との距離、方位を検出する距離測定装置とを有し、画
像処理装置から得られる画像信号に基づいて自車両が走
行する車線の領域を認識し、距離測定装置が検出した物
体の車両水平方向の方位と距離のデータから、検出物体
が、画像信号に基づいて認識された自車両走行車線領域
内に存在するものか領域外に存在するものかを判定し、
領域内に存在していると判定された場合に、検出物体を
障害物と判断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の車両用障害物検出装置では、画像処理装置で撮影
された範囲に存在する全ての物体を検出し、その物体の
位置が自車両の進路領域に存在するか否かを判断する構
成である。このため、図31に示すように、自車両50の進
路領域外の隣接車線に先行車両52や道路端のリフレクタ
55が撮影範囲54内に存在した場合、自車両50の進路領域
内の先行車両51だけでなく先行車両52やリフレクタ55の
位置データも収集した上で、それぞれの物体について進
路領域内か否かを判別することになり、障害物か否かの
判別に時間を要する。
【0004】また、認識した進路上の全領域に存在する
障害物の有無を認識するため、一般的にコントラストが
低い上、画像の大きさも小さくなる進路遠方の障害物ま
で認識する必要があり、複雑な処理を必要とし、検索範
囲も広くデータ処理に時間がかかるという問題がある。
一般的に車両用障害物検出装置においては、接触の可能
性がある障害物を確実に検出すればよく、それ以外の障
害物に関するデータはむしろノイズになる。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、自車両の進路上の必要最低限の領
域に関してのみ物体検出を行うことで、高速且つ正確に
障害物を検出できる車両用障害物検出装置を提供するこ
とを目的とする。また、この車両用障害物検出装置を使
用した信頼性の高い接近警報装置及び接近回避装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明による車両用障害物検出装置は、図1の実線に示
すように、自車両前方の走行路状況を撮像する撮像手段
Aと、該撮像手段Aからの画像データに基づいて自車両
が走行する進路を認識する進路認識手段Bと、放射角度
を変えてレーダビームを放射し、レーダビームが放射さ
れてからその反射ビームが受信されるまでの時間に基づ
いて自車両前方の障害物までの距離を測定する距離測定
手段Cと、自車両の速度を計測する車速計測手段Dと、
該車速計測手段Dで計測される自車速に応じて障害物検
出を必要とする最遠距離を算出する最遠距離算出手段E
と、前記進路認識手段Bで認識された進路領域で且つ前
記最遠距離算出手段Eで算出された最遠距離以内の領域
に関してのみ、障害物までの距離測定を実行するよう、
前記距離測定手段Cの反射ビーム受信用の受信ゲート時
間を、レーダビームの放射角度に応じて可変制御する制
御手段Fと、該制御手段Fで制御された距離測定手段C
の測定結果に基づいて障害物の有無を判定する判定手段
Gとを備えて構成した。
【0007】また、請求項2記載の発明では、図1の破
線で示すように、前記撮像手段Aからの画像データに基
づいて自車両から所定距離以内に物体が存在するか否か
を検出する物体検出手段Hを設け、該物体検出手段Hで
所定距離以内に物体が存在しないことを検出した時に
は、前記制御手段Fは、算出された最遠距離と所定距離
との間の進路領域に関してのみ、障害物までの距離測定
を実行するよう、前記距離測定手段Cの反射ビーム受信
用の受信ゲート時間をレーダビームの放射角度に応じて
可変制御する構成とした。
【0008】また、請求項3記載の発明では、前記距離
測定手段Cが、レーダビームを水平方向に周期的に回動
するスキャニング方式である構成とした。また、請求項
4記載の発明では、前記距離測定手段Cが、それぞれ異
なる放射方向の複数のレーダビームを、順次放射するマ
ルチビーム方式である構成とした。
【0009】また、請求項5に記載の車両用接近警報装
置は、図2に示すように、請求項1〜4のいずれか1つ
に記載の車両用障害物検出装置を備えると共に、前記距
離測定手段Cで測定された距離データのうちで最短のも
のを選択する最短距離データ選択手段Iと、選択した最
短距離データの変化に基づいて自車両と障害物との相対
速度を算出する相対速度算出手段Jと、前記最短距離デ
ータと相対速度及び車速計測手段I,J,Dで計測され
た自車速に基づいて障害物への接近度を判断する接近度
判断手段Kと、接近度に応じて警報装置Mを作動させる
警報制御手段Lとを備えて構成した。
【0010】また、請求項6に記載の車両用接近回避装
置は、図3に示すように、請求項1〜4のいずれか1つ
に記載の車両用障害物検出装置を備えると共に、前記距
離測定手段Cで測定された距離データのうちで最短のも
のを選択する最短距離データ選択手段Iと、選択された
最短距離データの変化に基づいて自車両と障害物との相
対速度を算出する相対速度算出手段Jと、前記最短距離
データと相対速度及び車速計測手段I,J,Dで計測さ
れた自車速に基づいて障害物への接近度を判断する接近
度判断手段Kと、接近度に応じて制動装置Oを作動させ
る制動制御手段Nとを備えて構成した。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の構成において、撮像手段
Aによって自車両前方の走行路が撮像され、その画像デ
ータに基づいて進路認識手段Bによって自車両が走行す
る前方進路が認識される。また、車速計測手段Dによっ
て自車速が計測され、計測された車速から最遠距離算出
手段Eによって障害物検出を必要とする最も遠い距離の
算出が行われる。そして、認識された進路領域の最遠距
離以内の領域に関してのみ距離測定手段Cによる距離測
定を実行するように、制御手段Fは、反射ビームを受信
する距離測定手段Cの受信ゲート時間を可変制御する。
これにより、距離測定手段Cによって得られる物体位置
データは、自車両の進路領域において障害物検出を行わ
なければならない必要最低限の領域内で検出されたもの
だけとなる。そして、距離測定手段Cから反射ビームの
受信に基づく出力が発生すれば、判定手段Gは、進路領
域内に障害物有りと判定し、反射ビームの受信がなけれ
ば障害物無しと判定する。
【0012】これにより、撮影範囲内の全ての物体を検
出する場合に比べて、処理データ数が少なく処理時間を
短縮できるようになる。また、請求項2記載の発明の構
成では、撮像手段Aからの画像データによって物体検出
手段Hで所定距離以内に物体が存在するか否かを検出
し、存在しない場合には、制御手段Fは、認識した進路
領域の前記最遠距離以内の領域から所定距離以内の領域
を除いた領域だけに関して、距離測定手段Cが距離測定
するよう、受信ゲート時間を可変制御する。
【0013】これにより、自車両前方の近くに障害物が
存在しない場合には、更に処理データ数を削減できるよ
うになる。また、請求項5記載の発明の構成において
は、最短距離データ選択手段Iによって上述した本発明
の車両用障害物検出装置から得られた障害物までの距離
データのうち最短の距離データを選択し、相対速度算出
手段Jによって選択された最短距離データの変化から障
害物との相対速度を算出する。そして、接近度判定手段
によって、最短距離データ、相対速度及び自車速から自
車両の障害物への接近度を判定し、その判定結果に基づ
いて接近度が高い場合に、警報制御手段Lは警報装置M
を作動させる。
【0014】これにより、接近し過ぎを運転者に警報に
よって知らせることができ、接触を未然に防止すること
ができる。また、請求項6記載の発明の構成において
は、請求項5記載の発明と同様に、最短距離データ選択
手段Iによって最短の距離データを選択し、相対速度算
出手段Jによって障害物との相対速度を算出し、接近度
判定手段Kによって、自車両の障害物への接近度を判定
する。そして、その判定結果に基づいて接近度が高い場
合に、制動制御手段Nは制動装置Oを強制的に作動させ
る。
【0015】これにより、接近し過ぎの時に自車両が自
動的に減速して、接触を未然に防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図4は、本発明に係る車両用障害物検出装置の第
1実施例のシステム構成図である。図4において、本実
施例装置は、車両の進行方向、例えば車両前方の走行路
を撮影する撮像手段としてのカメラ11と、このカメラ11
から得られる画像信号に基づいて、後述するような自車
両の進路領域の認識を行う進路領域認識手段の機能を備
えた画像処理装置12と、レーダビームを前方に放射して
前方に存在する物体からの反射ビームが受信されるまで
の時間に基づいて物体までの距離を測定する距離測定手
段としてのレーザレーダ13と、自車両の速度を検出する
車速計測手段としての車速センサ14と、車速センサ14か
らの車速信号に基づいて最遠距離、即ち、自車両の進路
上に障害物が存在した場合に自車両の走行の安全面から
認識しなければならない障害物の存在する最も遠い距
離、具体的には、前方障害物が停止していると仮定した
時に減速動作を開始しなければ接触する可能性のある距
離、を算出する機能と、前記画像処理装置12からの進路
認識情報と最遠距離情報とに基づいて進路領域で且つ最
遠距離以内の領域に関してのみレーザレーダ13が距離測
定を実行するよう、レーザレーダ13の反射ビームの受信
ゲート時間を可変制御する機能と、制御した受信ゲート
時間内においてレーザレーダ13で反射ビームが受信され
たか否かによって進路領域内に障害物が存在するか否か
を判定する機能等を備えたマイクロコンピュータ15とを
備えて構成されている。
【0017】前記カメラ11は、例えば、ルームミラー付
近の位置に自車両50の前方走行路が撮影できるように固
定される。また、前記レーザレーダ13は、1本のレーダ
ビームを水平方向に周期的に回動するスキャニング方式
でもよく、また、例えば3本のレーダビームをそれぞれ
ビーム放射角を異ならせて配置し、順次レーダビームを
放射するマルチビーム方式のものでもよく、フロントグ
リル付近等に設置される。
【0018】次に、前記画像処理装置12による進路認識
方法について説明する。画像処理装置12は、画像データ
を、例えば1画面が512×480画素の256階調モノクロ濃
淡画像情報としてカメラ11から1フレーム毎に連続的に
入力する。入力された1フレーム分の画像データは、図
5に示すように、画面左上を原点に横方向をX座標、縦
方向をY座標として、画素毎に画素を特定する座標G
(x,y)が割り付けられる。
【0019】まず、初めにエッジ点を抽出する。これ
は、入力画像G(x,y)に対してSOBELオペレー
タにより、X方向の一次微分を求め、その値Sx(x,
y)をG(x,y)の濃度値とする。次に、閾値Cs と
Sx(x,y)とを比較し、Sx(x,y)<Cs の画素は
エッジ点でないと判断する。ここで、エッジ点とは、明
るさの急激に変化する点を意味する。また、閾値Cs は
入力画像の明るさの度合によって決定される。例えば、
入力画像全体のコントラストが弱い場合にはCs を小さ
くし、入力画像全体のコントラストが強い場合にはCs
を大きくする。尚、SOBELオペレータは、エッジ抽
出の一般的な手法であるため、ここでは詳細な説明を省
略する。
【0020】次に、図5に示すようなウインドを設定す
る。ここでYLは消失点の存在するY座標、y0 〜y5
は各ウインドの上端、下端のY座標である。また、進路
の右側境界線と左側境界線には、左右対象のウインドが
設定されるものとし、最上部のウインド上端のY座標y
0 =YL+10とし、各ウインドの縦方向の大きさHi(i
=1〜5)をH1 =5、H2 =6、H3 =8、H4 =1
2、H5 =18としている。
【0021】自車両に近い方のウインドほど縦方向の大
きさが大きいのは、自車両に近い領域ほど進路境界線の
直線性が高いためで、逆に自車両から遠い領域の進路境
界線は、特に曲線路の場合には画面上での直線性が小さ
くなるため、ウインドの縦方向の大きさを小さくする。
尚、以上で示したウインドの、縦方向の位置、縦方向の
大きさ、設定個数、各種パラメータ等はカメラの画角、
取付け位置、画像入力の取り込み分解能等ハードウエア
の諸要因等により異なるものである。
【0022】次に、ウインドの横方向(X方向)の設定
を行う。上記のように各ウインドの上下端のY座標y0
〜y5が得られ、後述する進路境界線認識手法により検
出直線を繋いだ折れ線から2次曲線の白線モデルとして
進路境界線が認識されると、各ウインドの横方向はこの
進路境界線上でウインドの上下端のY座標y0〜y5に対
応するX座標点を中点とし、上底はxu0−xun、下底
はxd0−xdmの幅とすることにより、図5に示したウ
インドが設定される。ただし、折れ線で進路境界線を認
識した場合、下のウインドの検出直線の上端点と、上の
ウインドの検出直線の下端点とのX座標のずれている部
分は、その中点をウインドの横方向決定の基準点とす
る。尚、ここでは直線の進路の図を例示しているが、曲
線路についても全く同様の処理となる。
【0023】次に、このウインド内でエッジ点の配列が
直線状となっている部分を検出する。このウインドは図
6に示すように画像座標系において上底が(x=xui
(i=0〜n),y=yu)、下底が(x=xdj (j
=0〜m),y=yd=yu+Hi)でX軸に平行な台形
ウインドである。直線検出動作に関して、図7のフロー
チャートに従って説明する。
【0024】エッジ画像において、ステップ(図中、S
で示し以下同様とする)50で、変数i,j,pmax を初
期化後、ステップ51で、上端(xui ,yu)、下端
(xd j ,yd)を結ぶ直線上の画素の濃度値の和pを
算出する。次に、ステップ52で、濃度和pと過去の濃度
和の最大値pmax との比較を行い、pがpmax よりも大
きければ、ステップ53でpmax 、xu、xdの座標値を
更新する。そして、ステップ54,55に従い、この処理を
j=0〜mまで行い、更に、同様の処理をステップ56〜
58に従いi=0〜nのそれぞれについて行う。最後に、
ステップ59で、濃度和pが最大となる(xu,xd)と
濃度和の最大値pmax をマイクロコンピュータ15に出力
する。ここで得られた(xu,xd)が検出直線の端点
のX座標値、pmax は直線の確からしさとなる。
【0025】以上のようにして、各ウインド内でエッジ
点の配列が直線状となっている部分を検出した後、進路
境界線の認識を行う。この進路境界線の認識手法には様
々な手法があるが、ここでは2つの手法を実施例として
示す。1つは、ウインド毎に検出した直線群を、そのま
ま進路境界線として認識するものである。
【0026】図8に示すように、左右5個ずつ設定した
ウインドを21〜30とし、それぞれのウインド21〜30で検
出した直線を31〜40とする。この図に示すように、検出
直線は、一般的に概ね道路の白線に沿うが完全に一致し
ない。ここで、検出直線31〜35を繋ぎ直線35の上端点と
消失点を繋いだ折れ線を右側の進路境界線、検出直線36
〜40を繋ぎ直線40の上端点と消失点を繋いだ折れ線を左
側の進路境界線とし、その間の領域を自車両の進路領域
として認識する。直線35,40の上端点と消失点を繋ぐ代
わりにY座標でYL〜y0 となるウインドを設定し、そ
こで上記と同様の直線検出を行い、検出した直線を進路
境界線の最上部としても良い。下のウインドの検出直線
の上端点と、上のウインドの検出直線の下端点とでX座
標がずれている部分はX軸に平行な直線で繋ぐ。
【0027】もう1つの手法は、所定のパラメータによ
り記述され、進路境界線を近似する曲線式で表されるモ
デルを進路境界線として認識するものである。道路の3
次元形状を図9と図10のように定義すると下記の
(1)、(2)式のように記述できる。以下、進路境界
線を白線と称す。 X=BZ2 +CZ+A−iE ・・・ (1) (iは左の白線では0、右の白線では1) Y=DZ−H0 ・・・ (2) ここで、Aは車両左側白線と車両中心との距離(偏
位)、Bは道路の曲率、CはZ=0(カメラ位置に相当
する)における白線の接線方向に対するヨー角β、Dは
道路とZ軸との相対角度(ピッチ角)α、Eは白線間距
離(直線路の場合は道幅)、H0 はカメラの設置点の地
上高に相当する道路座標上のパラメータである。
【0028】このモデルを透視変換し、画像座標系にお
ける白線モデルを作成すると、(1)及び(2)式は、
下記(3)式のごとく変換される。 x=(a+ie)(y−d)+〔b/(y−d)〕+c ・・・ (3) ここで、進路は時間軸に対して滑らかに変化すると仮定
し、前フレーム画像での進路認識結果の白線モデル上の
点と現フレーム画像で検出した直線の端点との座標差か
ら、パラメータの微小変動量Δa、Δb、Δc、Δd、
Δeを最小二乗法により推定し、この微小変動量Δa〜
Δeから(3)式のパラメータa〜eを更新する。以上
のようにして算出された画像座標系において曲線式によ
り記述される2本の白線モデルが認識される。
【0029】以下この処理を繰り返すことにより、画像
データから自車両の進路境界線を認識することにより、
自車両の進路領域が認識できる。次に、図11のフローチ
ャートに従って本実施例の障害物検出動作を説明する。
まず、ステップ70では、前述の画像処理装置12での進路
認識処理による進路認識データが入力される。
【0030】ステップ71では、障害物を検出する必要の
ある最遠距離が算出される。車両用の障害物検出装置に
おいては、接近し過ぎとなる可能性が高い障害物だけを
検出すればよく、それ以外の障害物に関するデータは運
転者にとっては不要なだけでなく、むしろノイズにな
る。ここでは、検出する必要のある障害物が存在する最
遠距離としては、前方に存在する障害物が停止していた
場合に減速動作を開始しなければ接触する可能性のある
距離とし、車速センサ14によって検出される自車両の走
行速度Va の関数となり、最遠距離Lは下式により算出
される。
【0031】 L=(Va2/2α0 )+Va T0 ・・・ (4) この式でα0 は自車両が通常運転で発生できる減速度、
T0 は運転者の反応時間やブレーキの立ち上がり時間等
を中心とする空走時間である。ステップ72では、進路認
識データと最遠距離Lとに基づいてレーザレーダ13の距
離測定領域が設定され、この領域に存在する物体からの
反射ビームのみを受信するように、レーザレーダ13の受
信ゲート時間を可変制御する。
【0032】ここで、物体の検出領域の設定と受信ゲー
ト時間の制御について説明する。まず、請求項3のスキ
ャニング方式のレーザレーダを用いた場合について説明
する。スキャニング方式では、レーザレーダ13自身の通
常の検知範囲は、図12に示す三角形状の領域100 の範囲
であるが、本実施例では、進路認識データと最遠距離デ
ータに基づいて、最遠距離L以内で進路線形に沿う、濃
いハッチングで示した領域101 内の距離データのみを受
信するように受信ゲート時間を可変制御する。
【0033】この受信ゲート時間は、ビームの放射角度
に応じて可変制御されるが、この具体例を図13〜図14に
より説明する。自車両50が図13に示すように、直線部20
mとその先に左境界線が200 R、道幅3.6 mの道路の中
央部にいるとする。また、レーダのスキャニング角度は
30度で最も左に振り切れた所を0度とする。この時、車
速より決定される、運転者に必要な障害物までの最遠距
離Lが100 mとすると、レーダの放射角度と検出領域と
の関係は、図13及び図14に示すように、レーダのスキャ
ニング角度0〜9.9 度では左側の進路境界線の直線部分
により決定される領域102 、9.9 〜18.9度では進路境界
線の左側曲線部分により決定される領域103 、18.9〜2
0.1度ではレーダビームと右側進路境界線との接線と右
側進路境界線の曲線部により決定される領域106 と右側
進路境界線の曲線部と左側進路境界線の曲線部とにより
決定される領域104 の一部、20.1〜23.5度では前記領域
104 の残りと進路境界線の右側直線部により決定される
領域107 の一部、23.5〜25.7度では前記領域107 の一部
と右側進路境界線の曲線部と最遠距離で決定される領域
105 、25.7〜30度では進路境界線の右側直線部により決
定される前記領域107 の残りの部分となり、合計6個の
領域より構成される。
【0034】従って、図14に示すように、ビームの放射
角度に応じてレーザレーダ13の受信ゲート時間(有効検
出距離に相当する)を可変制御することで、各領域102
〜107 に存在する物体からの反射ビームのみが受信でき
る。次に、請求項4のマルチビーム方式のレーザレーダ
を用いた場合の実施例を図15に示し説明する。
【0035】図15では、レーダビーム3本から構成され
る例を示しており、左ビームのビーム中心線の方向が11
3 、中央ビームのビーム中心線の方向が114 、右ビーム
の中心線の方向が115 とする。このマルチビーム方式で
は、各ビームの放射角度は固定され、レーダビームを順
次放射する構成となっている。この場合、各ビーム毎の
受信ゲート時間は、最遠距離L以内で各ビームの中心線
と自車線の進路境界線との交点までの距離に相当するゲ
ート時間とする。図15では、左ビームの中心線113 と中
央ビームの中心線114 が左側の進路境界線と交わってい
るため、図中、濃いハッチングで示した左ビームの領域
110 、中央ビームの領域111 及び右ビームの領域112 を
合わせた、概ね進路境界線形に沿う領域内に存在する物
体からの反射ビームのみが受信できるように可変制御す
る。
【0036】ステップ73では、ステップ72で設定された
受信ゲート時間内に反射ビームの受信が有ったか否かを
判定し、有った場合には、ステップ74で障害物有りと判
定し、反射ビームの受信が無い場合には、ステップ75で
障害物無しと判定する。以上のように、画像データから
認識した進路領域で且つ、障害物を検出しなければなら
ない最遠距離L以内の領域についてのみ、障害物検出を
実行するようにすれば、検索範囲を狭くでき、処理する
データ数も少なくて済み、データの処理時間を短縮でき
る。また、コントラストが低く画像の大きさも小さい遠
方の障害物まで認識する必要がないので、複雑なデータ
処理が不要で誤検出も少なくできる。
【0037】上記実施例では、認識した進路領域で、且
つ最遠距離以内の領域全てを障害物の検出対象とした
が、画像データから自車両近方の所定距離以内における
先行車両の存在の有無を検出し、存在しない場合に、前
記所内距離以内の領域を障害物の検出対象領域から除く
ようにしてもよい。このような第2実施例の障害物検出
動作を、図16のフローチャートに従って説明する。
【0038】ステップ80,81は、図11に示す実施例と同
様で、画像データに基づく進路認識処理による進路認識
データが入力され、上述した(4)式により、障害物を
検出する必要のある最遠距離Lが算出される。ステップ
82では、画像データによる所定距離以内の先行車両検出
処理が実行される。
【0039】この先行車両検出処理について説明する。
道路上の車両は、一般的に図17に示すように車両後端部
の路面上に影が投影されるため、その影を認識すること
により車両が認識できる。路面上の車両の影を認識する
ために、図18に示すよう進路中心線(xm ,y)上の濃
度分布をy=ys 〜ye で作成し、その最低点の位置を
画像座標系における車両後端位置(xc,yc )として
出力する。尚、図17及び図18に示したものは、白線モデ
ルによる進路認識を行った場合の説明図である。ここ
で、ys は、車両が確実に検出できる比較的近距離の部
分である。この値はカメラの画角により異なるが大概30
〜50m程度とする。
【0040】図19に、先行車両検出処理のフローチャー
トを示す。まず、ステップ82aでは、自車両進路の中心
線モデルxm(y) を作成する。ステップ82bでは、y=
ys 〜ye でxm 上の濃度分布を作成する。ステップ82
cでは、最小濃度値pc 及びそのY座標yc を出力す
る。ステップ82dでは、yc を中心線モデルに代入する
ことによってxc を算出する。
【0041】ステップ82eでは、pc が所定の閾値pct
未満であるか否かを判定する。pc<pctであれば、pc
の部分は確実に影であるため(xc ,yc )を画像座
標系における車両後端位置と認識して車両有りと判断
し、pc ≧pctであれば車両は存在しないと判断する。
そして、このようにしてステップ82で、所内距離以内に
先行車両が存在すると判断された時は、図11で説明した
と同様に、進路認識領域における最遠距離L以内の領域
からの反射ビームのみを受付けるように、レーザレーダ
13における受信ゲート時間を可変制御設定し、一方、所
内距離以内に先行車両が存在しないと判断された時は、
進路認識領域における最遠距離L以内で且つ前記所定距
離以遠の領域からの反射ビームのみを受付けるように、
レーザレーダ13における受信ゲート時間を可変制御する
(ステップ83)。
【0042】所定距離以内に車両が存在しない場合の、
物体の検出領域の設定と受信ゲート時間の制御に関し
て、スキャニング方式のレーダを用いた場合について説
明する。図20において、この場合の障害物検出の対象領
域は、レーザレーダ13の検知範囲である三角形状の領域
100 のうちの進路線形に沿う最遠距離L以内且つ所定距
離以遠である図中濃いハッチングで示した領域120 とな
る。
【0043】この時の受信ゲート時間は、やはりビーム
放射角度に応じて決定され、その具体例を図21及び図22
により説明する。自車両50の位置、進路の形状、検知す
べき障害物までの最遠距離、レーダのスキャニング角度
等の条件は、図13で説明したのと同様である。また、画
像データにより自車両近方で車両検出を行う所定距離を
35mとする。この時のレーダの放射角度と検出領域との
関係は、図21及び図22に示すように、レーダのスキャニ
ング角度13〜19度では進路境界線の左側曲線部分により
決定され所定距離35m以遠の領域130 、18.9〜23.5度で
は右側進路境界線の曲線部と左側進路境界線の曲線部に
より決定される領域131 、23.5〜25.7度では右側進路境
界線の曲線部と最遠距離で決定される領域132 となり、
合計3個の領域より構成される。
【0044】従って、図22に示すように、レーザレーダ
13の受信ゲート時間(有効検出距離に相当する)を、ビ
ームの放射角度に応じて可変設定することで、各領域13
0 〜132 に存在する物体からの反射ビームのみが受信で
きる。また、マルチビーム方式のレーダを用いた場合を
図23に示す。図23では、図15の場合の領域から所定距離
(35m)までの領域をカットした、図中濃いハッチング
で示した左ビームの領域140 、中央ビームの領域141 、
右ビームの領域142 の部分からの反射ビームのみ受信す
るように、受信ゲート時間を可変制御する。
【0045】ステップ84では、上述したように、所定距
離以内に先行車両が存在するか否かに応じて可変制御さ
れる受信ゲート時間において反射ビームが受信されたか
否かを判断し、検出対象領域内に障害物が存在するか否
かの判断を行う。そして、受信が有った場合は、ステッ
プ85で障害物有りと判定し、受信がない場合はステップ
86で障害物無しと判定する。
【0046】以上のように、画像データによって自車両
の近方の所定距離以内に先行車両が存在するか否かを識
別し、存在しない場合に、前記所定距離以内の領域を障
害物検出対象領域から除くようにすれば、更に、処理デ
ータ数を少なくとすることが可能で、より一層データの
処理時間の短縮化を図ることができる。また、従来の車
両用レーダ等の距離測定装置は、最も早く検出された反
射ビーム、即ち最も近くの障害物しか検出しない構造と
なっているが、上述の各実施例装置では、従来のスキャ
ニング方式やマルチビーム方式レーダと異なり、1つの
レーダビームの放射に対する反射ビームを、設定した検
出対象領域において全て検出することにより、スキャニ
ング方式での同一放射角度方向への放射ビームやマルチ
ビーム方式での同一ビームに対して、検出対象領域内に
存在する複数の先行車両等の障害物までの距離データが
測定できるようにしている。
【0047】即ち、図24に示すように自車両前方に複数
の物体が存在し、図25に示すようにそれぞれの物体まで
の距離がL0 ,L1 ,L2 ,L3 で有る場合、レーダビ
ームの反射ビームは図26のように受信される。従来の車
両用の距離測定装置は、最も早く検出された反射ビーム
L3 の路面反射しか検出しない。しかし、本発明の実施
例装置では、設定される物体検出領域を図25のハッチン
グ部とすると、図26に示すように、前記物体検出領域に
対応する受信ゲート時間が設定され、その受信ゲート時
間内では、レーダビームの複数の反射ビームL2 ,L0
が受信され、これらについて距離データを測定する。
【0048】このように、検出対象領域内において複数
の障害物を検出するので、進路前方の道路状況を略完全
に把握でき、先行車両が車線変更した場合等、前方の状
況が急変した場合でも即座に対応することができるよう
になる。また、先行車両が存在しない所定距離以内の領
域を物体検出領域から除くことにより、路面からの反射
ビームL3 は受信ゲート時間外となって受信されないた
め、路面反射に起因する誤検出を防止することができ
る。
【0049】尚、ここではマルチビーム方式の場合につ
いて説明したが、スキャニング方式に関しても放射ビー
ム幅が狭いだけで同様である。次に、上述した障害物検
出装置を利用した第2の発明に係る車両用接近警報装置
について説明する。図27は、車両用接近警報装置のシス
テム構成の実施例を示す図であり、図4に示す障害物検
出装置の構成に警報装置16を付加し、マイクロコンピュ
ータ15の出力によって作動制御されるよう構成されてい
る。
【0050】次に、障害物検出装置における図11或いは
図16のフローチャートで示す処理動作で、設定した進路
領域内からの反射ビームの受信により障害物有りと判定
された後の、本実施例装置の動作を図28のフローチャー
トに従って説明する。先ず、障害物検出装置により障害
物有りの判定がなされると、ステップ90では、障害物検
出装置で受信された有効な距離データの中から最短の距
離D0を選択する。これは、検出領域内で得られた距離
データの中で最短距離D0の障害物が接近度判断をすべ
き障害物であるためである。
【0051】ステップ91では、選択された最短距離デー
タD0の単位時間当たりの変化量から最短距離D0に存
在する障害物との相対速度Vrを算出し、更に、ステッ
プ92で、車速センサ14で計測した自車速度Vaと相対速
度Vrから、下式により注意喚起の一次警戒距離D1と
緊急の二次警戒距離D2を算出する。 D1 =(Va2/2α1)+Va T1 − (Va +Vr)2 /2α1 ・・・(5) D2 =(Va2/2α2)+Va T2 − (Va +Vr)2 /2α2 ・・・(6) この式で、α1 、α2 は車両の減速度でα2 >α1 、T
1 、T2 は運転者の反応時間等を中心とする空走時間で
T1 >T2 の関係にあるため、D1 >D2 となる。
【0052】ステップ93,94で、検出された障害物まで
の最短距離D0 と、前記一次及び2次警戒距離D1 ,D
2 とを比較して進路領域前方の障害物との接近度を判断
する。ステップ93で、D1 >D0 、ステップ94でD2 ≦
D0 の場合は、D2 ≦D0 <D1 であることから、ステ
ップ95で、注意喚起のための警報を発生すべく警報装置
16を作動する。また、ステップ94でD2 >D0 の場合
は、ステップ96で、緊急警報を発生すべく警報装置16を
作動する。
【0053】以上のような警報装置によれば、検出する
必要のある先行車両等の障害物を高速且つ正確に検出し
て、接近し過ぎとなる場合には警報によって運転者に注
意を促すことができるので、運転者の安心感を向上させ
運転負担を軽減することができる。次に、上述した障害
物検出装置を利用した第3の発明に係る車両用接近回避
装置について説明する。
【0054】図29は、車両用接近回避装置のシステム構
成の実施例を示す図であり、図27に示す接近警報装置の
構成に加えて制動装置17をマイクロコンピュータ15で制
御できるように構成してある。次に、障害物検出装置に
おける図11或いは図16のフローチャートで示す処理動作
で、設定した進路領域内からの反射ビームの受信により
障害物有りと判定された後の、本実施例装置の動作を図
30のフローチャートに従って説明する。
【0055】ステップ100 〜106 までの動作は、上述し
た接近警報装置と同様である。即ち、障害物検出装置に
より障害物有りの判定がなされると、ステップ100 で、
有効な距離データの中から最短の距離D0 を選択し、ス
テップ101 で、最短距離データD0 の単位時間当たりの
変化量から相対速度Vr を算出し、ステップ102 で、自
車速度Va と相対速度Vr から、(5)、(6)式によ
り、一次警戒距離D1 と緊急の二次警戒距離D2 を算出
する。
【0056】更に、ステップ103 ,104 で、検出された
障害物までの最短距離D0 と、前記一次及び2次警戒距
離D1 ,D2 とを比較し、D2 ≦D0 <D1 の場合は、
ステップ105 で、注意喚起のための警報を発生させる。
また、D2 >D0 の場合は、ステップ106 で、緊急警報
を発生させる。そして、本実施例装置では、ステップ10
6 で緊急警報を発生した場合は、ステップ107 ,108
で、運転者による制動等の接近回避操作が所定時間以内
に行われたか否かを判断し、所定時間経過しても接近回
避操作が行われなかった時には、ステップ109 で、マイ
クロコンピュータ15によって制動装置17を自動的に作動
させて、強制的に制動力を発生させる。
【0057】以上のような接近回避装置によれば、検出
する必要のある先行車両等の障害物を高速且つ正確に検
出して、接近し過ぎとなる場合に、まず、警報によって
運転者に注意を促し、更に接近度が高くなったら自動的
に制動をかけることで、接近し過ぎとなる状態を未然に
回避させることができ、運転者の安心感を向上させ運転
負担を軽減することができる。
【0058】尚、上記接近回避装置では、警報によって
運転者に注意を促した後に、制動装置を作動させる構成
としたが、直接、警報を省略して制動装置を作動させる
構成としてもよい。しかし、運転者の意志に反して急に
制動をかけることはあまり好ましいものではなく、段階
的に、警報し、その後に制動をかける方がよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、物体を検出する領域を、画像データにより認
識した進路領域内で且つ障害物検出の必要な距離の中で
最も遠い最遠距離以内の領域に限定し、レーザレーダの
受信ゲート時間をビーム放射角度に応じて可変制御して
この限定領域内に存在する物体のみについて距離計測を
実行するようにしたので、物体の検索領域が狭く処理す
る物体検出データを少なくすることができ、データの処
理時間を短縮でき、障害物検出を高速で且つ正確に行う
ことができる。また、画像のコントラストが低く画像の
大きさも小さい遠方の物体まで認識する必要がないの
で、複雑な処理が不要となり誤検出も少なくできる。
【0060】また、請求項2記載の発明によれば、画像
データで確実に物体検出ができる自車両近方の所定距離
以内の領域について、画像データから障害物の存在の有
無を判断し、障害物が存在しない場合には、この所定距
離以内の領域も物体検出対象領域から除くようにするの
で、より一層、処理データを少なくでき障害物検出を高
速に行うことができる。
【0061】また、請求項5記載の発明によれば、本発
明の障害物検出装置によって検出された最も近くの障害
物との接近度を判定し、接近し過ぎと判断した時に警報
を発生させるので、先行車両の検出が高速且つ正確であ
るため、運転者に対して高い信頼性を保証することがで
き、従来装置に比べて運転者の安心感を向上でき運転負
担を軽減することができる。
【0062】また、請求項6記載の発明によれば、本発
明の障害物検出装置によって検出された最も近くの障害
物との接近度を判定し、接近し過ぎと判断した時に制動
装置を自動的に作動させるので、先行車両の検出が高速
且つ正確であるため、運転者に対して高い信頼性を保証
することができ、従来装置に比べて運転者の安心感を向
上でき運転負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本発明の構成を説明するブロック図
【図2】第2の発明の構成を説明するブロック図
【図3】第3の発明の構成を説明するブロック図
【図4】第1の発明に係る障害物検出装置の第1実施例
を示すシステム構成図
【図5】同上第1実施例の進路認識処理の説明図
【図6】各ウインドウのエッジ点検出処理の説明図
【図7】各ウインドウのエッジ点検出処理のフローチャ
ート
【図8】進路境界線の認識処理の説明図
【図9】進路境界線の認識処理の別の実施例の説明図
【図10】同上実施例の進路境界線認識処理の説明図
【図11】障害物検出装置の動作を説明するフローチャー
【図12】第1実施例のスキャニング方式による本実施例
の進路認識領域を示す図
【図13】スキャニング方式によるビーム放射角度に応じ
た進路認識領域を示す図
【図14】スキャニング角度と受信ゲート時間の関係を説
明する図
【図15】マルチビーム方式による本実施例の進路認識領
域を示す図
【図16】障害物検出装置の第2実施例の動作を説明する
フローチャート
【図17】所定距離以内における先行車両検出処理を説明
する図
【図18】所定距離以内における先行車両検出処理を説明
する図
【図19】先行車両検出の動作を説明するフローチャート
【図20】同上第2実施例のスキャニング方式による本実
施例の進路認識領域を示す図
【図21】スキャニング方式によるビーム放射角度に応じ
た進路認識領域を示す図
【図22】スキャニング角度と受信ゲート時間の関係を説
明する図
【図23】マルチビーム方式による本実施例の進路認識領
域を示す図
【図24】進路前方に複数の物体が存在する場合の検出処
理動作を説明するための図
【図25】進路前方に複数の物体が存在する場合の検出処
理動作を説明するための図
【図26】進路前方に複数の物体が存在する場合の検出処
理動作を説明するための図
【図27】第2の本発明の車両用接近警報装置の一実施例
のシステム構成図
【図28】図27の接近警報装置の動作を説明するフローチ
ャート
【図29】第3の本発明の車両用接近回避装置の一実施例
のシステム構成図
【図30】図29の接近回避装置の動作を説明するフローチ
ャート
【図31】従来例の障害物検出動作の説明図
【符号の説明】
11 カメラ 12 画像処理装置 13 レーザレーダ 14 車速センサ 15 マイクロコンピュータ 16 警報装置 17 制動装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G08G 1/16 G01S 17/88 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/00 G01S 17/93 G08G 1/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自車両前方の走行路状況を撮像する撮像手
    段と、 該撮像手段からの画像データに基づいて自車両が走行す
    る進路を認識する進路認識手段と、 放射角度を変えてレーダビームを放射し、レーダビーム
    が放射されてからその反射ビームが受信されるまでの時
    間に基づいて自車両前方の障害物までの距離を測定する
    距離測定手段と、 自車両の速度を計測する車速計測手段と、 該車速計測手段で計測される自車速に応じて障害物検出
    を必要とする最遠距離を算出する最遠距離算出手段と、 前記進路認識手段で認識された進路領域で且つ前記最遠
    距離算出手段で算出された最遠距離以内の領域に関して
    のみ、障害物までの距離測定を実行するよう、前記距離
    測定手段の反射ビーム受信用の受信ゲート時間を、レー
    ダビームの放射角度に応じて可変制御する制御手段と、 該制御手段で制御された距離測定手段の測定結果に基づ
    いて障害物の有無を判定する判定手段と、 を備えて構成したことを特徴とする車両用障害物検出装
    置。
  2. 【請求項2】前記撮像手段からの画像データに基づいて
    自車両から所定距離以内に物体が存在するか否かを検出
    する物体検出手段を設け、該物体検出手段で所定距離以
    内に物体が存在しないことを検出した時には、前記制御
    手段は、算出された最遠距離と所定距離との間の進路領
    域に関してのみ、障害物までの距離測定を実行するよ
    う、前記距離測定手段の反射ビーム受信用の受信ゲート
    時間をレーダビームの放射角度に応じて可変制御する構
    成である請求項1記載の車両用障害物検出装置。
  3. 【請求項3】前記距離測定手段が、レーダビームを水平
    方向に周期的に回動するスキャニング方式である請求項
    1又は2記載の車両用障害物検出装置。
  4. 【請求項4】前記距離測定手段が、それぞれ異なる放射
    方向の複数のレーダビームを、順次放射するマルチビー
    ム方式である請求項1又は2記載の車両用障害物検出装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両
    用障害物検出装置を備えると共に、前記距離測定手段で
    測定された距離データのうちで最短のものを選択する最
    短距離データ選択手段と、選択した最短距離データの変
    化に基づいて自車両と障害物との相対速度を算出する相
    対速度算出手段と、前記最短距離データと相対速度及び
    車速計測手段で計測された自車速に基づいて障害物への
    接近度を判断する接近度判断手段と、接近度に応じて警
    報装置を作動させる警報制御手段とを備えて構成したこ
    とを特徴とする車両用接近警報装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両
    用障害物検出装置を備えると共に、前記距離測定手段で
    測定された距離データのうちで最短のものを選択する最
    短距離データ選択手段と、選択された最短距離データの
    変化に基づいて自車両と障害物との相対速度を算出する
    相対速度算出手段と、前記最短距離データと相対速度及
    び車速計測手段で計測された自車速に基づいて障害物へ
    の接近度を判断する接近度判断手段と、接近度に応じて
    制動装置を作動させる制動制御手段とを備えて構成した
    ことを特徴とする車両用接近回避装置。
JP30229494A 1994-12-06 1994-12-06 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置 Expired - Fee Related JP3465384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30229494A JP3465384B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30229494A JP3465384B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08156722A JPH08156722A (ja) 1996-06-18
JP3465384B2 true JP3465384B2 (ja) 2003-11-10

Family

ID=17907260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30229494A Expired - Fee Related JP3465384B2 (ja) 1994-12-06 1994-12-06 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3465384B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1879047A3 (en) * 2000-08-16 2011-03-30 Valeo Radar Systems, Inc. Automotive radar systems and techniques
JP4252719B2 (ja) * 2000-10-27 2009-04-08 本田技研工業株式会社 車両用進路予測装置
JP2003322522A (ja) * 2002-05-07 2003-11-14 Daihatsu Motor Co Ltd 車間距離検出装置及び検出方法
WO2005017554A1 (es) * 2003-08-18 2005-02-24 Fico Mirrors, Sa Sistema y método para la supervisión de un ambiente exterior de un vehículo automóvil
JP2008180593A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Matsushita Electric Works Ltd 距離変化観測装置
KR101726940B1 (ko) * 2015-04-22 2017-04-13 재단법인대구경북과학기술원 객체 식별 장치 및 방법
KR101781041B1 (ko) * 2015-10-02 2017-09-25 엘지전자 주식회사 차량용 레이더 장치, 차량 운전 보조 시스템 및 차량
JP6819173B2 (ja) * 2016-09-16 2021-01-27 日産自動車株式会社 運転支援方法及び運転支援装置
CN106597472A (zh) * 2016-12-21 2017-04-26 深圳市镭神智能系统有限公司 基于激光雷达的智能车防撞系统及方法
JP2020173165A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 パイオニア株式会社 距離算出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08156722A (ja) 1996-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3304687B2 (ja) 車両用走行車線認識装置及び障害物検出装置・道路逸脱報知装置
US6888447B2 (en) Obstacle detection device for vehicle and method thereof
US6018308A (en) Obstacle recognition system for automotive vehicle
US7650239B2 (en) Object recognition apparatus for motor vehicle
US6484087B2 (en) Method of selecting a preceding vehicle, a preceding vehicle selecting apparatus, and a recording medium for selecting a preceding vehicle
US5617085A (en) Method and apparatus for monitoring the surroundings of a vehicle and for detecting failure of the monitoring apparatus
JP3405327B2 (ja) 物体認識方法及び装置、記録媒体
US20030088361A1 (en) Monitor system of vehicle outside and the method thereof
JP3736521B2 (ja) 車両用物体認識装置
US20020057195A1 (en) Method and apparatus for estimating inter-vehicle distance using radar and camera
US6834254B2 (en) Monitor system of vehicle outside and the method thereof
JPH0719882A (ja) 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置
JP3465384B2 (ja) 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置
JP2004199511A (ja) 車両用障害物認識装置
CN118379881B (zh) 一种基于车路协同的公路交通安全预警系统
JPH08156723A (ja) 車両用障害物検出装置
JP2004184331A (ja) 車両用物体認識装置
JP4719996B2 (ja) 物体検知装置
JP3822417B2 (ja) 車両周辺監視装置
JP3070277B2 (ja) 先行車両検出装置
JP3841047B2 (ja) 車間制御装置
JPH08315299A (ja) 車両の外部環境認識装置
JP2003044995A (ja) 物体種別判別装置及び物体種別判別方法
JPH08329398A (ja) 走行路検出装置
JP3399113B2 (ja) 車両用走行路認識装置及びこれを用いた警報・走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees