JPH0719882A - 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置 - Google Patents

車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置

Info

Publication number
JPH0719882A
JPH0719882A JP5161202A JP16120293A JPH0719882A JP H0719882 A JPH0719882 A JP H0719882A JP 5161202 A JP5161202 A JP 5161202A JP 16120293 A JP16120293 A JP 16120293A JP H0719882 A JPH0719882 A JP H0719882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
traveling
road
detected
recognition device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5161202A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakaue
宏志 中植
Tomohiko Adachi
智彦 足立
Hideki Nishitake
秀樹 西竹
Nobuhiro Totoki
信弘 十時
Shigeru Kamiyama
繁 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP5161202A priority Critical patent/JPH0719882A/ja
Publication of JPH0719882A publication Critical patent/JPH0719882A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路上の白線が十分に検知できなくても自車
の走行域を認識することができる車両の走行域認識装置
及びそれを備えた自動車の安全装置を提供する。 【構成】 道路上に記された走行レーン24の白線21
を検知して自車1の走行域を認識する車両の走行域認識
装置であって、道路側方に該道路に沿って配置された特
徴物31を検知するレーザヘッドユニット11,12を
備え、走行域認識の基準とすべき基準白線21Lが検知
できない場合には、上記特徴物と自車との相対位置によ
り自車の走行域を認識することを特徴とし、また、かか
る車両の走行域認識装置を備えるとともに、該走行域認
識装置で認識された走行域から逸脱しないように自車の
走行状態を制御し、あるいはドライバに警報を発する安
全機構を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、道路を複数の走行レ
ーンに仕切る案内ラインを検知して自車の走行域を認識
する車両の走行域認識装置、及びかかる認識装置を備え
た自動車の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の安全装置として、道路上
に記された案内ライン(白線)で仕切られた走行レーン内
を運行するに際して、例えば、運転者のわき見や居眠り
等の不注意によって運転者が意識しない不用意なステア
リング操作が行なわれ、車両が所定の走行レーンから逸
脱しそうになったときに、自動的にステアリング操作を
行って逸脱を防止する、あるいは警報を発して運転者に
注意を促すことにより、走行レーンからの車両の不用意
な逸脱を防止するようにした、所謂キープレーンシステ
ムを備えたものが知られている。かかるシステムを備え
た安全装置では、道路上に記された白線を検知して自車
の走行域を認識するための走行域認識装置が設けられて
いる。
【0003】このような走行域認識装置としては、例え
ばCCDカメラ等のビデオカメラで車両前方の走行路を
撮影して得られた画像を処理し、この画像処理データに
基づいて白線を検知するようにしたものが知られてい
る。そして、従来より、この白線検知の精度を向上させ
るための工夫が種々なされている。例えば特開平4−1
37014号公報では、道路環境を認識する処理に対す
る補正を工夫することにより、路面の影や照り返しの影
響を受けることなく、道路上の白線を高速で認識するこ
とができるようにしたものが開示されている。また、例
えば特開平2−118705号公報では、夜間あるいは
トンネル内等、外界の光量が十分に得られず、コントラ
ストが不足するような走行状況でも、連続して設置され
た例えば道路灯の画像データを処理することにより、カ
メラで取り込んだ車両前方の画像を処理し、白線を精度
良く検出することができるようにしたものが開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な走行域認識装置で白線検知を行う場合、現在検知され
ている白線が、例えば、砂や泥を被って見えにくくな
る、あるいは前方車の車体で隠されてしまって検知でき
なくなる場合がある。また、路面が濡れている場合など
には、光が反射し易くなるので画像上明るい部分が多く
なり、白線の識別が難しくなる。更に、道路が途中で分
岐している場合、自車がこの分岐路に沿って曲折する際
に、現在走行中の道路上の白線から分岐路上の白線に基
準を切り換えて、スムースに白線検知を行うことはなか
なかに困難である。また、更に、車両がレーンチェンジ
(車線変更)を行う場合には、走行域認識の基準とすべき
白線と自車との位置関係が急変することとなるので、画
像データの信頼性が一時的に低下する場合があり、かか
る場合には、キープレーンシステムを一旦キャンセル
し、その後、車線変更完了後に再び働くようにすること
が考えられるが、このキャンセル後の立ち上がり時には
画像処理に時間がかかるので、白線の検知に遅れが生じ
るなどの問題があった。
【0005】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、道路上の白線が十分に検知できなくても自車の
走行域を確実に認識することができる車両の走行域認識
装置及びそれを備えた自動車の安全装置を提供すること
を基本的な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明に係る車両の走行域認識装置は、道路上に記された
走行レーンの案内ラインを検知して自車の走行域を認識
する車両の走行域認識装置であって、道路側方に該道路
に沿って配置された特徴物を検知する検知手段を備え、
走行域認識の基準とすべき基準案内ラインが検知できな
い場合には、上記特徴物と自車との相対位置により自車
の走行域を認識することを特徴としたものである。
【0007】また、本願の第2の発明に係る車両の走行
域認識装置は、上記第1の発明において、上記基準案内
ラインと特徴物との相対位置関係を記憶しておき、基準
案内ラインが検知できない場合には、上記相対位置関係
から基準案内ラインの位置を推定し、この基準案内ライ
ンの推定位置に基づいて自車の走行域を認識することを
特徴としたものである。
【0008】更に、本願の第3の発明に係る車両の走行
域認識装置は、道路上に記された走行レーンの案内ライ
ンを検知して自車の走行域を認識する車両の走行域認識
装置であって、走行域認識の基準とすべき基準案内ライ
ンが検知できない場合には、この基準案内ラインと平行
な他の案内ラインを検知して自車の走行域を認識するこ
とを特徴としたものである。
【0009】また、更に、本願の第4の発明に係る車両
の走行域認識装置は、道路上に記された走行レーンの案
内ラインを検知して自車の走行域を認識する車両の走行
域認識装置であって、道路側方に該道路に沿って配置さ
れた特徴物を検知する検知手段を備え、所定の場合に
は、上記特徴物から一定範囲の領域についてのみ走行域
認識の基準とすべき基準案内ラインの検知を行うことを
特徴としたものである。
【0010】また、更に、本願の第5の発明に係る車両
の走行域認識装置は、上記第4の発明において、路面上
を車幅方向における中央側から外側に向かって走査して
案内ラインを検知する走査検知手段を備え、上記所定の
場合には、上記特徴物の位置とは逆方向から走査して基
準案内ラインの検知を行うことを特徴としたものであ
る。
【0011】また、更に、本願の第6の発明に係る車両
の走行域認識装置は、上記第4の発明または第5の発明
において、上記所定の場合は、路面が濡れている場合で
あることを特徴としたものである。
【0012】また、更に、本願の第7の発明に係る車両
の走行域認識装置は、上記第4の発明または第5の発明
において、上記所定の場合は、上記特徴物に沿って車両
が曲折する場合であることを特徴としたものである。
【0013】また、更に、本願の第8の発明に係る車両
の走行域認識装置は、道路上に記された走行レーンの案
内ラインを検知して自車の走行域を認識する車両の走行
域認識装置であって、道路側方に該道路に沿って配置さ
れた特徴物を検知する検知手段を備え、自車が走行レー
ンを変更する場合には、上記特徴物と自車との相対位置
により自車の走行域を認識することを特徴としたもので
ある。
【0014】また、本願の第9の発明に係る自動車の安
全装置は、道路上に記された走行レーンの案内ラインを
検知して自車の走行域を認識するに際して、走行域認識
の基準とすべき基準案内ラインが検知できない場合に
は、道路側方に該道路に沿って配置された特徴物と自車
との相対位置により自車の走行域を認識するようにした
車両の走行域認識装置を備えるとともに、該走行域認識
装置で認識された走行域から逸脱しないように自車の走
行状態を制御する安全機構を備えたことを特徴としたも
のである。
【0015】また、本願の第10の発明に係る自動車の
安全装置は、道路上に記された走行レーンの案内ライン
を検知して自車の走行域を認識するに際して、走行域認
識の基準とすべき基準案内ラインが検知できない場合に
は、道路側方に該道路に沿って配置された特徴物と自車
との相対位置により自車の走行域を認識するようにした
車両の走行域認識装置を備えるとともに、自車が該走行
域認識装置で認識された走行域から逸脱しそうになった
場合にはドライバに対して警報を発する安全機構を備え
たことを特徴としたものである。
【0016】また、更に、本願の第11の発明に係る自
動車の安全装置は、上記第9の発明または第10の発明
において、上記走行域認識装置による基準案内ラインの
検知が所定以上の間に渡ってできない場合には、上記安
全機構の作動が停止されることを特徴としたものであ
る。
【0017】また、更に、本願の第12の発明に係る自
動車の安全装置は、上記第9の発明または第10の発明
において、上記特徴物の配置に急激な変化があった場合
には、上記安全機構の作動が停止されることを特徴とし
たものである。
【0018】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、基準案内ラ
イン(つまり基準白線)が検知できない場合でも、上記特
徴物と自車との相対位置により自車の走行域を認識する
ことができる。すなわち、基準白線が砂や泥を被って部
分的に見えなくなった場合、あるいは前方車の車体で隠
されて一時的に検知できなくなった場合などでも、道路
側方の情報(対象物)に基づいて、自車の走行域を確実に
認識することができる。
【0019】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、具体的には、例えば走行中に基準案内ライン
(基準白線)と特徴物との相対位置関係を記憶しておくこ
とにより、白線が検知できなくなった場合でも、この記
憶データに基づいて白線の位置を容易かつ精度良く推定
することができ、これにより、白線が検知できなくなっ
た場合における自車の走行域の認識精度をより高めるこ
とができる。
【0020】更に、本願の第3の発明によれば、基準案
内ライン(基準白線)が検知できない場合でも、上記他の
案内ライン(他の白線)を検知して自車の走行域を認識す
ることができる。すなわち、基準白線が砂や泥を被って
部分的に見えなくなった場合、あるいは前方車の車体で
隠されて一時的に検知できなくなった場合などでも、他
の白線に基づいて自車の走行域を確実に認識することが
できる。
【0021】また、更に、本願の第4の発明によれば、
所定の場合には、上記特徴物から一定範囲の領域につい
てのみ基準案内ライン(基準白線)の検知を行うようにし
たので、検知すべき対象領域を限定したことにより、白
線検知のための例えば画像処理におけるデータ収集時間
およびデータ処理時間を短縮することができるととも
に、白線検知精度を高めることができる。
【0022】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第4の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、所定の場合には、走査検知
手段による走査を上記対象物の位置とは逆方向から、つ
まり道路の車幅方向において内側から外側に向かって行
うようにしたので、この所定の場合においても走査方向
を変更する必要なしに白線検知を行うことができる。
【0023】また、更に、本願の第6の発明によれば、
基本的には、上記第4の発明または第5の発明と同様の
効果を奏することができる。特に、路面が濡れている場
合には、光が反射し易くなるので画像上明るい部分が多
くなり、通常は白線の識別が難しくなるが、かかる場合
でも、検知すべき対象領域を限定したことにより、短時
間で精度良く白線を検知することができる。
【0024】また、更に、本願の第7の発明によれば、
基本的には、上記第4の発明または第5の発明と同様の
効果を奏することができる。特に、上記特徴物に沿って
車両が曲折する場合に、この特徴物から一定範囲の領域
についてのみ基準案内ライン(基準白線)の検知を行うよ
うにしたので、道路途中に分岐路がある場合について、
車両がこの分岐路に沿って曲折する場合にも、分岐路上
の基準白線を有効に検知して自車の走行域を認識するこ
とができる。
【0025】また、更に、本願の第8の発明によれば、
自車が走行レーンを変更する場合には、上記特徴物と自
車との相対位置により自車の走行域を認識するようにし
たので、案内ライン(白線)を基準として自車の走行域を
認識する場合のように、白線検知データの信頼性の一時
的な低下により走行域の認識を一旦中止する必要はな
く、従って、走行レーン変更完了後の自車の走行域の認
識に遅れが生じることを無くすることができる。
【0026】また、本願の第9の発明によれば、上記車
両の走行域認識装置と安全機構とを備えたので、走行域
認識装置で認識された走行域から逸脱しないように自車
の走行状態を制御することにより、安全に例えば自律走
行あるいはキープレーン走行を行うことができる。
【0027】更に、本願の第10の発明によれば、上記
車両の走行域認識装置と安全機構とを備えたので、自車
が該走行域認識装置で認識された走行域から逸脱しそう
になった場合にはドライバに対して警報を発することに
より、安全に例えばキープレーン走行を行うことができ
る。
【0028】また、更に、本願の第11の発明によれ
ば、基本的には、上記第9の発明または第10の発明と
同様の効果を奏することができる。しかも、その上、上
記走行域認識装置による基準案内ラインの検知が所定以
上の間に渡ってできない場合には、上記安全機構の作動
が停止され、速やかにドライバによる通常のマニュアル
運転に切り換えることができる。
【0029】また、更に、本願の第12の発明によれ
ば、基本的には、上記第9の発明または第10の発明と
同様の効果を奏することができる。しかも、その上、例
えば、道路途中で路側に安全地帯が設けられている場合
や高速道路で路側にパーキングエリアが設けられている
場合など、上記特徴物の配置に急激な変化があった場合
には、上記安全機構の作動が停止され、速やかにドライ
バによる通常のマニュアル運転に切り換えることができ
る。
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。本実施例に係る自動車では、走行
レーンからの車両の不用意な逸脱防止を図るために所謂
キープレーンシステムが採用されており、このキープレ
ーン制御を行うために、図1に示す各手段によって構成
された安全装置を備えている。CCDカメラ2は、図2
に示すように、車両1の前端側に取り付けられ、車両1
が走行している道路前方の各案内ライン(白線)21,こ
れら白線21,…,21によって仕切られる各走行レーン
24,走行レーン24上における他の車両,歩道25,中
央分離帯(図示せず)およびガードレール(図示せず)等を
撮像することができる。上記CCDカメラ2から出力さ
れた映像信号は、信号処理ユニット3によって演算ユニ
ット4において処理可能な信号に処理された後、演算ユ
ニット4へ供給される。演算ユニット4は、信号処理ユ
ニット3からの入力信号に基づいて、後述のように、走
行レーン24を走行する車両1の現在位置y0、推定位置
y1、目標位置y2、横移動速度Vyおよび走行レーン幅h0
等を演算するようになっている。さらに、演算ユニット
4は、道路における同一方向の走行レーン24の数およ
び車両1が現在走行している走行レーン24を認識する
とともに、車両1の逸脱方向を検出するようになってい
る。
【0031】左レーダヘッドユニット11と右レーダヘ
ッドユニット12は、車両1の例えば左右のドアミラー
1a,1b(図2参照)に取り付けられており、レーザレー
ダ波を発信部から車両1の後方あるいは側方へ向かって
送信するとともに、自車1の後方を走行する後方車両、
あるいは、道路側方において該道路に沿って配置された
リフレクタ,ガードレールあるいは路壁等の路側特徴物
などの障害物に当たって反射してくる反射波を受信部で
受信するものである。演算ユニット4は、これらレーダ
ヘッドユニット11,12からの信号を信号処理ユニッ
ト13を介して入力し、例えば後方車両を検知するとと
もに、レーダ受信波の送信時点からの遅れ時間によって
後方車両との距離および相対速度等を演算するようにな
っている。そして、上記CCDカメラ2,左右のレーダ
ヘッドユニット11及び12,信号処理ユニット3,13
並びに演算ユニット4により走行域認識装置が構成され
ている。
【0032】上記の両レーダヘッドユニット11,12
によるレーザレーダ波の送受信方向は、例えばモータ1
5にて両レーダヘッドユニット11,12が駆動される
ことにより変化し、モータ15の作動は演算ユニット4
により制御される。角度センサ14は、モータ15の回
転角からレーザレーダ波の送受信方向を検出するもので
あり、演算ユニット4は、角度センサ14から得られる
レーザレーダ波の送受信方向を考慮して、後方車両との
距離および相対速度を演算するようになっている。尚、
上記モータ15でレーダヘッドユニット11,12駆動
してレーザレーダ波の送受信方向を車幅方向に調整する
ことにより、上述の路側特徴物を検出し、自車との距離
や相対速度等を計測することができる。制御ユニット5
は、演算ユニット4から得られる演算結果,舵角センサ
9からの入力および方向指示器(ウインカ)7の作動に基
づいて、後述のように、ステアリングアクチュエータユ
ニット6および警報ブザー8の作動を制御するようにな
っている。
【0033】また、舵角センサ9は、ステアリング操舵
角を検出するものであり、ステアリングアクチュエータ
ユニット6は、その作動により操舵角を変化させるもの
である。警報ブザー8は、車室内のインストルメントパ
ネルに設けられ、運転者に警報を発するものである。こ
こで、演算ユニット4は、車両1が白線21から逸脱す
ることを検出する際に、先ず、車両1の現在位置y0と横
移動速度Vyとを検出し、これら現在位置y0および横移
動速度Vyに基づいて、車両1の推定位置y1を、y1=y0
+Vy・T1の演算によって求め、この推定位置y1によっ
て車両1の白線21からの逸脱を検出している。そし
て、演算ユニット4にて車両1の白線21からの逸脱が
検出されたとき、制御ユニット5は、白線21からの車
両1の逸脱を回避するため、あるいは白線21からの逸
脱した車両1を元の走行レーン24に戻すための、ステ
アリングアクチュエータユニット6に対する修正操舵を
行うようになっている。
【0034】この場合、推定位置y1は、上記の演算式に
おける設定値T1によって変化し、設定値T1が大きくな
ると、推定位置y1は車両1がより逸脱方向へ移動する値
となり、制御ユニット5による修正操舵の作動タイミン
グが早くなる。従って、本実施例では、基本的に、車両
1が現在走行している走行レーン24に応じて、設定値
1の値を個別に設定し、修正操舵の作動タイミングを
変更させている。
【0035】次に、この設定値T1の設定について説明
する。例えば、図3に示すように、同一走行方向に3本
の走行レーン24a〜24cが設けられている道路を車両
1が走行している場合、車両1が走行する走行レーン2
4a〜24c、およびその走行レーン24a〜24cからの
車両1の逸脱方向によって修正操舵の緊急度が異なる。
従って、設定値T1は、各場合に応じて、T10、T11
よびT12により以下のように設定される。
【0036】車両1が、最も右側の走行レーン24a
を走行中、白線21である右側の中央線21aから逸脱
しようとするとき→T10 車両1が、最も左側の走行レーン24cを走行中、左
側の白線21dから逸脱、即ち路肩へ逸脱しようとする
とき→T11 車両1が、上記のおよび以外の逸脱動作を行うと
き→T12 尚、T10〜T12の関係は、T10>T12、T11>T12であ
り、T10とT11との大小は、状況に応じて適宜変化す
る。
【0037】さらに、上記の〜の各場合において、
設定値T1は、各条件に応じて、下記のように設定され
る。 −a 対向車があるとき→T13 −b 対向車がないとき→T10 −c 中央分離帯があるとき→T14 (T13>T14>T10) −a ガードレール等の衝突する障害物があるとき→T
15 −b ガードレール等の衝突する障害物がないとき→T
11 −c 歩道があるとき→T16 −e 交差点等、左分岐路があるとき→T17 −f 交差点等、左分岐路がないとき→T11 (T15>T16>T10>T11>T17) −a 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両があるとき→T18 −b 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両がないとき→T12 (T18>T12、T18≒T16)
【0038】上記の構成において、本実施例に係る自動
車の安全装置によるキープレーン制御の一例を図4〜図
7のフローチャートを参照しながら説明する。先ず、自
車1の走行レーン24の幅方向における現在位置y0と横
移動速度Vyとを検出する(ステップ#1)。この検出動
作においては、信号処理ユニット3を介して得られたC
CDカメラ2の出力に基づいて、図2に示す白線21,
21の間の幅、即ち走行路幅b0を読み取り、走行路幅b0
方向における左側の白線21を基準にして自車1の現在
位置y0を検出し、また自車の位置の微分によって横移動
速度Vyを検出する。
【0039】また、同一走行方向の走行レーン24の数
と、自車が走行している走行レーン24とを認識する
(ステップ#2)。次に、走行レーン24の数が1であれ
ば(ステップ#3:YES)、自車が走行する走行レーン
24を示す設定値iを、i=0に設定するとともに、自車
がその走行レーン24から右側へ逸脱するときの設定値
1である設定値T1Rを、T1R=T10に設定し、自車が
その走行レーン24から左側へ逸脱するときの設定値T
1である設定値T1Lを、T1L=T11に設定する(ステップ
#4)。
【0040】また、自車が走行する走行レーン24が図
3に示す右端の走行レーン24aであれば(ステップ#
5:YES)、i=1に設定するとともに、T1R=T10
1L=T12に設定する(ステップ#6)。更に、自車走行
レーン24が図3に示す左端の走行レーン24cであれ
ば(ステップ#7:YES)、i=2に設定するとともに、
1R=T12、T1L=T11に設定する(ステップ#8)。ま
た、更に、自車走行レーン24が図3に示す中央の走行
レーン24bであれば、i=3に設定するとともに、T1R
=T12、T1L=T12に設定する(ステップ#9)。
【0041】ステップ#10においては、i=0またはi
=1であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行レーン24、または図
3に示す最も右端の走行路24aであるか否かを判定
し、NOであれば図5に示すステップ#15へ進む一
方、YESであれば、走行路24,24aの右側における
中央分離帯の有無を判定する(ステップ#11)。そし
て、中央分離帯があれば、T1R=T14に設定(ステップ
#12)してステップ#15へ進む一方、中央分離帯が
なければ、図3に示す中央線21aを介して隣接する走
行レーンにおける対向車の有無を判定する(ステップ#
13)。そして、対向車がなければステップ#15へ進
む一方、対向車があれば、T1R=T13に設定(ステップ
#14)してステップ#15に進む。
【0042】ステップ#15においては、i=0またはi
=2であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行路24、または図3に
示す最も左端の走行レーン24cであるか否かを判定
し、NOであればステップ#22へ進む一方、YESで
あれば、走行レーン24、24cの左側におけるガード
レールの有無を判定する(ステップ#16)。そして、ガ
ードレールがなければステップ#18へ進む一方、ガー
ドレールがあれば、T1L=T15に設定(ステップ#17)
してステップ#18へ進む。
【0043】ステップ#18においては、走行レーン2
4,24cの左側における歩道の有無を判定し、歩道がな
ければステップ#20へ進む一方、歩道があれば、T1L
=T16に設定(ステップ#19)してステップ#20へ進
む。ステップ#20においては、走行レーン24,24c
の左側への分岐路となる交差点が近いか否かを判定し、
近くなければS22へ進む一方、近ければ、T1L=T17
に設定(ステップ#21)してステップ#22へ進む。ス
テップ#22においては、T1R=T12であるか否かを判
定し、NOであればステップ#25へ進む一方、YES
であれば、自車は中央の走行レーン24bを走行してい
るから、右側の走行レーン24aの後方における車両の
有無を判定する(ステップ#23)。そして、車両がなけ
ればステップ#25へ進む一方、車両があれば、T1R
18に設定(ステップ#24)してステップ#25へ進
む。
【0044】ステップ#25においては、T1L=T12
あるか否かを判定し、NOであれば図6に示すステップ
#28へ進む一方、YESであれば、自車は中央の走行
レーン24bを走行しているから、左側の走行レーン2
4cの後方における車両の有無を判定する(ステップ#2
6)。そして、車両がなければステップ#28へ進む一
方、車両があれば、T1L=T18に設定(ステップ#27)
してステップ#28へ進む。
【0045】ステップ#28においては、現在位置Y0
と横移動速度Vyとから、自車における右側逸脱方向の
推定位置y1を、y1=y0+T1R・Vyの演算によって求め
る。次に、図2に示す自車の車幅Wおよび走行路幅b0
より、推定位置y1が、y1>(b0−W/2)であるか否か、
即ち自車が走行レーン24の右側へ逸脱するか否かを判
定し(ステップ#29)、YESであれば自車が右側へ逸
脱するものと判定(ステップ#30)してステップ#34
へ進む。
【0046】一方、ステップ#29においてNOであれ
ば、自車における左側逸脱方向の推定位置y1を、y1=y0
+T1L・Vyの演算によって求める。次に、この推定位
置y1が、y1<W/2であるか否か、即ち自車が走行路2
4の左側へ逸脱するか否かを判定し(ステップ#32)、
YESであれば自車が左側へ逸脱するものと判定(ステ
ップ#33)してステップ#34へ進む。一方、NOで
あればステップ#1へ戻る。
【0047】次に、ステップ#30またはステップ#3
3において、自車が走行レーン24の右側または左側へ
逸脱するものとした場合、方向指示器7の操作の有無を
判定する(ステップ#34)。そして、方向指示器7が操
作されている場合には、この逸脱動作が運転者の意識的
なステアリング操作によるものとし、警報ブザー8を作
動させて警告音を発した後(ステップ#35)、ステップ
#1へ戻る。尚、この場合、警告音は確認の意味のもの
である。一方、ステップ#34において、方向指示器7
が操作されていない場合には、上記の逸脱動作は運転者
の不用意なステアリング操作によるものとし、修正操舵
を行う(ステップ#36)。
【0048】この修正操舵においては、図7に示すよう
に、走行レーン24の右側方向への自車の逸脱を示すフ
ラグjRが1のとき(ステップ#41)、自車の目標位置y2
を、y2=b0−W/2に設定する(ステップ#42)。尚、
この目標位置y2は、自車を、その右側の側面が白線21
と一致する状態で走行させるものである。一方、走行レ
ーン24の左側方向への自車の逸脱を示すフラグjLが1
のとき(ステップ#43)、自車の目標位置y2を、y2=W
/2に設定する(ステップ#44)。尚、この目標位置y2
は、自車を、その左側の側面が白線線21と一致する状
態で走行させるものである。
【0049】次に、偏差eを、e=y1−y2によって求め、
さらに、補正舵角Δθを、Δθ=kf・eによって求める
(ステップ#45)。尚、kfは偏差eから舵角を求めるた
めの適当な係数である。次に、上記の補正舵角Δθによ
って舵角が補正されるようにステアリングアクチュエー
タユニット6を制御する(ステップ#46)。その後、再
度、現在位置y0および横移動速度Vyから推定位置y1
求め(ステップ#47)、偏差eの絶対値がしきい値e0
り小さいか否か、即ち偏差eの絶対値が許容範囲内にあ
るか否かを判定し(ステップ#48)、許容範囲内でなけ
ればステップ#45へ戻る一方、許容範囲内であれば、
この修正操舵を終了して、ステップ#1に戻る。
【0050】本走行制御装置において、上記のような動
作を行うことにより、図8に示すように、右端の走行路
24aの中央位置を走行していた車両1が運転者の不用
意なステアリング操作により、例えば中央線21aを逸
脱しようとした場合には、車両1が、その逸脱しようと
した白線、即ち中央線21aに沿って走行するように、
修正操舵を加えるようになっている。そして、修正操舵
の作動タイミングは、車両1が走行している各走行路2
4と、その走行路24からの車両1の逸脱方向とによる
修正操舵の緊急度に応じて設定され、修正操舵の緊急度
が高い場合には早く修正操舵が作動するようになってい
る。
【0051】例えば、図8に示すように、車両1が、右
側の走行レーン24aを走行し、中央線21aを逸脱しよ
うとする場合には、対向車と接触するおそれがあるの
で、修正操舵の緊急度が高く、早い時点で修正操舵が作
動する。これに対し、図9に示すように、車両1が、左
側の走行レーン24cを走行し、白線21eから逸脱しよ
うとする場合には、上記の場合よりも修正操舵の緊急度
が低く、比較的遅い時点で修正操舵が作動する。その後
の車両1が白線21に沿って走行している状態から走行
レーン24の中央位置に戻る動作は、安全確認がなされ
た上での運転者のステアリング操作によって行われるよ
うになっている。
【0052】尚、本実施例においては、修正操舵の作動
タイミングが、車両1が走行している各走行レーン24
と、その走行レーン24からの車両1の逸脱方向とによ
る修正操舵の緊急度に応じて設定されているが、逸脱方
向を考慮せず、車両1が走行している走行レーン24に
応じて一律に設定するようにしても良い。また、本実施
例においては、ステアリングアクチュエータユニット6
の作動によって車両1の逸脱を抑制するようにしていた
が、これに限定されることなく、逸脱を防止するため
に、警報ブザー8等、走行中の走行レーンからの車両の
逸脱動作を運転者に報知し、運転者に逸脱動作を回避す
る操舵を行わせるようにしても良い。この場合、例えば
逸脱防止のための手段を警報ブザー8とすると、図6に
示すステップ#36において警報ブザー8が作動するこ
とになる。
【0053】本実施例に係る車両1の走行域認識装置で
は、道路上に記された走行レーン24の案内ライン21
(白線)を検知して自車1の走行域を認識するに際して、
走行域認識の基準とすべき白線が、例えば、砂や泥を被
って部分的に見えなくなったり、あるいは前方車の車体
で隠されることなどにより、一時的に検知できなくなっ
た場合には、基準白線と平行な他の白線、もしくは、道
路側方に該道路に沿って配置された特徴物(例えば路側
リフレクタ,ガードレール,路壁等)を検知し、これらに
基づいて自車の走行域を認識するようにしている。以
下、上記車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車
の安全装置の作動について、図10のフローチャート等
を参照しながら説明する。
【0054】キープレーンシステムがスタートすると、
まず、ステップ#51で、CCDカメラ2で撮像された
自車前方の道路情景の画像が入力される。そして、ステ
ップ#52で、この入力画像から道路上に記された走行
レーン24の白線検知が行なわれる。この場合、自車1
は、例えば図14に示すように、左側白線21Lと右側
白線21Rとで仕切られた走行レーン24内を走行して
いる。この白線検知は、入力画像をいわゆる画像処理技
術を用いて処理することによって行なわれる。すなわ
ち、入力画像を各画素の輝度について所定の閾値によっ
て明暗二値化し、この二値化データに基づき(つまり、
明=白として)白線21を検知する。尚、この画像処理
については、従来より良く知られているものと同様の処
理技術であるので、これ以上の説明は省略する。
【0055】次に、ステップ#53で、上記の白線検知
により自車1の走行域認識の基準とすべき基準白線(本
実施例では、例えば自車1の走行レーン24の左側白線
21L)が検知できたか否かが判定される。そして、こ
れがYESの場合には、ステップ#54で、自車の走行
域の認識が行なわれる。本実施例では、例えば走行レー
ン24の幅b0に対応した基準幅を予め設定しておき、上
記基準白線(左側白線21L)とこの基準幅b0とに基づい
て、自車の走行域が認識される。
【0056】次に、ステップ#57で、所定時間(t秒)
後に自車1が認識された走行域から逸脱する可能性があ
るか否かが判定され、この可能性がある(ステップ#5
7:YES)場合には、ステップ#58で、キープレーン
システムによる自動操舵が行なわれ、認識された走行域
から逸脱しないように自車の走行状態が制御されること
により、走行域からの逸脱が未然に防止されるようにな
っている。この認識された走行域からの逸脱可能性の有
無の判断(ステップ#57)および自動操舵(ステップ#
58)については、前述の通りである(図4〜図7のフロ
ーチャート参照)。
【0057】一方、上記ステップ#53での判定結果が
NOの場合、つまり、基準白線21Lが検知できなかっ
た場合には、ステップ#55で、基準白線21Lと平行
な他の白線(走行レーン24の右側白線21R)が検知で
きたか否かが判定され、これがYESの場合には、ステ
ップ#56で、この他の白線(右側白線21R)を基準に
して、自車走行域の認識が行なわれる。この自車1の走
行域が認識された後、ステップ#57以降の各ステップ
が実行される。
【0058】このように、走行域を認識する際に基準と
する白線21を切換可能とすることにより、本来の基準
白線(本実施例では左側白線21L)が、例えば砂や泥を
被って部分的に見えなくなったり、あるいは前方車の車
体で隠されることなどにより、一時的に検知できなくな
った場合でも、基準白線21Lと平行な他の白線(右側
白線21R)に基づいて、自車1の走行域を確実に認識
することができる。
【0059】また、上記ステップ#55での判定結果が
NOの場合、つまり右側白線も検知できない場合には、
ステップ#60で、道路側方に該道路に沿って配置され
た例えば路側リフレクタ,ガードレール,路壁等の路側特
徴物(図14の例ではリフレクタ31,…,31)を検知
し、この特徴物31を基準として自車の走行域の認識が
行なわれる。以下、この路側の特徴物を基準とした走行
域認識のサブルーチンについて、図11のフローチャー
トを参照しながら説明する。このサブルーチンは、ステ
ップ#55におけるNOの判定とともにスタートし、ま
ずステップ#61で、所定時間継続して白線21の検知
ができないか否かが判定され、この判定結果がYESの
場合には、ステップ#62でキープレーンシステムによ
る制御が中止される。
【0060】これにより、速やかにドライバによる通常
のマニュアル運転に切り換えられる。従って、例えば、
白線がもともと記されていない道路などにおいては、白
線の検知に基づいたキープレーンシステムによる走行状
態の制御はできないので、かかる制御は速やかにキャン
セルされることになる。尚、白線を継続して検知できな
い間を時間で判定する代わりに、走行距離で判定するよ
うにしても良い。
【0061】一方、ステップ#61での判定結果がNO
の場合には、道路側方に該道路に沿って配置された特徴
物(例えば路側リフレクタ31)の検知が行なわれる。こ
の路側特徴物31の検知は、レーダヘッドユニット1
1,12を用いて行なわれる。すなわち、ステップ#6
3で側方物31との距離計測が行なわれ、ステップ#6
4で、この計測データから路側の特徴物31(リフレク
タ)が検知される。そして、ステップ#65で、検知さ
れた路側特徴物31と自車1との相対位置に基づいて、
自車1の走行域が認識される。この後、ステップ#57
以降のステップが実行される。
【0062】このように、基準白線21L(左側白線)の
みならず、これと平行な他の白線21R(右側白線)も一
時的に検知できなくなった場合でも、道路側方に該道路
に沿って配置された特徴物(例えば路側リフレクタ31)
を検知し、この特徴物31と自車1との相対位置に基づ
いて、自車1の走行域を確実に認識することができるの
である。
【0063】尚、より好ましくは、上記路側特徴物31
の検知を白線21が検知できなくなる以前から継続的に
行い、白線21と路側特徴物31との相対的な位置関係
のデータを採取し、これを予め学習し記憶しておくこと
により、白線21が検知できなくなった際には、路側特
徴物31の位置と記憶データとに基づいて、白線21の
位置を容易かつ精度良く推定することができる。そし
て、これにより、白線21が検知できない場合における
自車1の走行域の認識精度をより高めることができる。
【0064】また、より好ましくは、上記のような路側
特徴物31を検知する場合において、この特徴物31の
配置に急激な変化があった場合、例えば、道路途中で路
側に安全地帯が設けられている場合や高速道路で路側に
パーキングエリアが設けられている場合などには、路側
特徴物の検知に基づいたキープレーンシステムによる走
行状態の制御はできない。従って、かかる場合にはキー
プレーンシステムによる制御はキャンセルされるように
設定することにより、速やかにドライバによる通常のマ
ニュアル運転に切り換えることができる。
【0065】尚、上記実施例では、自車1の走行域を認
識した後、この走行域からの逸脱を防止すべく、キープ
レーンシステムによって自車1の走行状態を自動制御す
るようにしたものであったが、この代わりに、いわゆる
自律走行によって自車の走行状態を自動制御するように
しても良い。
【0066】また、自車の走行状態を自動制御する代わ
りに、運転操作自体はドライバによるマニュアル操作と
し、認識された走行域から自車が逸脱しそうになった場
合には、ドライバに対して警報が発せられるように、キ
ープレーンシステムを構成しても良い。
【0067】更に、上記実施例では、路側特徴物31を
検知するに際して、レーダヘッドユニット11,12を
用いていたが、この代わりに、車体側面にCCDカメラ
を取り付けるか、もしくは車体前端に広角撮影用のCC
Dカメラを取り付けることにより、CCDカメラで路側
特徴物を検知することもできる。この場合には、上記図
11のフローチャートにおいて、ステップ#63ではC
CDカメラで撮像した車両側方の画像を入力し、ステッ
プ#64で、この入力画像から路側特徴物を検知するよ
うにすれば良い。
【0068】尚、道路上に記された白線が検知できない
場合、路側の特徴物を検知する代わりに、路面の温度分
布から自車の走行域を推定することも可能である。すな
わち、走行レーン内を車両が通過する場合、一般に、タ
イヤが接地する幅方向位置はほぼ一定範囲内に集中して
いる。従って、交通量が一定以上である道路では、路面
の温度分布を計測すれば、上記の一定範囲については他
の部分よりも高い温度を示すことになる。そこで、図1
0のフローチャートにおいて、ステップ#60の代わり
に、図12で示すサブルーチンを実行することにより、
自車の走行域を推定し認識することができる。
【0069】このサブルーチンは、ステップ#55にお
けるNOの判定とともにスタートし、まずステップ#7
1で、所定時間継続して白線21の検知ができないか否
かが判定され、この判定結果がYESの場合には、ステ
ップ#72でキープレーンシステムによる制御が中止さ
れる。このステップ#71及び#72は、図11のフロ
ーチャートにおけるステップ#61及び#62と同様の
内容を実行するものである。一方、ステップ#71での
判定結果がNOの場合には、赤外線カメラで自車前方の
画像を取り込んで入力する(ステップ#73)。そして、
この入力画像から自車前方の路面の温度分布を調べ(ス
テップ#74)、この温度分布に基づいて走行域を推定
する(ステップ#75)。この場合にも、路面の温度分布
の計測をを白線21が検知できなくなる以前から継続的
に行い、白線21と路面温度の高い部分との相対的な位
置関係のデータを採取し、これを予め学習し記憶してお
くことにより、白線21が検知できなくなった際には、
路面温度の高い部分の位置と記憶データとに基づいて、
白線の位置を容易かつ精度良く推定することができる。
【0070】上記図11あるいは図12のサブルーチン
は、図10のフローチャートにおけるステップ#55の
判定結果がNOの場合に実行されるようになっていた
が、この代わりに、図10のフローチャートにおいて、
ステップ#55及び#56を削除し、ステップ#53の
判定結果がNOの場合に、直ちに上記各サブルーチンが
実行されるようにしても良い。
【0071】尚、図10のフローチャートで説明される
実施例では、白線21が前方車の車体に隠されてしまっ
て検知できない場合には、路側の特徴物を検知し、この
特徴物と自車との相対位置に基づいて自車の走行域を認
識するようにしていたが、例えば、路側特徴物が検知で
きず、あるいは、更に路面の温度分布も検知できない場
合などには、自車の走行域をこれらから認識する代わり
に、前方車に追従走行するようにしても良い。
【0072】この場合には、図10のフローチャートに
おいて、ステップ#60の代わりに、図13で示すサブ
ルーチンを実行する。すなわち、ステップ#55の判定
結果がNOの場合には、まずステップ#81で、路側特
徴物や路面温度分布が検知できたか否かが判定され、こ
の判定結果がYESの場合には、ステップ#82で自車
1の走行域を推定した後、図10のフローチャートにお
けるステップ#57を実行する。一方、ステップ#81
での判定結果がNOの場合には、前方物との距離を計測
し(ステップ#83)、この計測データから前方車を検知
する(ステップ#84)。尚、この前方物との距離の計測
および前方車の検知には、例えばレーザレーダあるいは
CCDカメラの画像データ等を用いることができる。そ
して、前方車に追従した追従走行を行う(ステップ#8
5)。この場合、自律走行機能を備えた車両であれば、
前方車にロックオンして追従すればよく、より好都合で
ある。
【0073】尚、図10のフローチャートで説明された
実施例(以下、これを第1実施例という)では、CCDカ
メラで撮像された自車前方の道路情景の画像が入力さ
れ、この入力画像に基づいて、画像処理技術により道路
上に記された走行レーンの白線を検知するようにしてい
たが、例えば路面が濡れている場合など、路面反射が起
こり易い場合には、一般に白線の識別・検知はそれだけ
難しくなる。次に、路面反射時における白線検知の精度
を高めることができるようにした本発明の第2実施例に
ついて、図15のフローチャート等を参照しながら説明
する。尚、以下の説明において、第1実施例における場
合と同じものには同一の符号を付し、それ以上の説明は
省略する。
【0074】CCDカメラ2で撮像された自車前方の道
路情景の画像が入力されると、白線21の検知が開始さ
れ、まずステップ#101で、路面輝度の測定が行なわ
れる。この路面輝度測定は、予め設定された自車前方の
路面における基準エリアの輝度を測定するものである。
この基準エリアは、例えば図16において斜線部分Aで
示されるように、自車前方の路面において自車1の車幅
方向における略中央部に設定されており、このエリアの
輝度を測定することにより、路面の白線を除いた部分の
平均的な輝度の目安を知ることができる。尚、この場
合、道路上に記された白線部分21については、画面上
明るく表れるので、他の路面部分にくらべて輝度は高く
なる。次に、ステップ#102で入力画像を二値化する
際の閾値を設定する。この閾値は、例えば、CCDカメ
ラ自体の特性で定まる最高輝度と上記路面輝度との加算
平均として次式で演算され、この値が閾値として設定さ
れる。 閾値=(最高輝度+路面輝度)/2 そして、この閾値により入力画像が二値化される。
【0075】次に、ステップ#103で路面が濡れてい
るか否かが判定される。この判定は、路面乾湿センサあ
るいは雨滴センサの検出信号に基づいて行なわれる。そ
して、この判定結果がNOの場合には、ステップ#10
6で白線候補点の検出が行なわれる。この白線候補点と
は、入力画像の二値化データ上、上記閾値を越える輝度
を有する明るい点であり、特に、図17に示すように、
自車の進行方向に略沿って並んだ一群の明るい点Pw
は、実際に白線上に位置する可能性が多分に有り、有力
な白線候補点となる。
【0076】また、この白線候補点Pwの検出は、入力
画像をスキャン(走査)しながら行なわれるが、路面が濡
れていない場合には、路面反射に起因するノイズ発生が
少なく、検出が比較的容易であるので、通常どうりの方
法でスキャンしながら検出が行なわれる。すなわち、通
常は、上記図16に示されるように、画面の上下方向に
おけるセンタラインよりも若干上方に地平線Lgが位置
するように設定され、このように設定された画面の左右
方向(車幅方向)におけるセンタラインを基準線とし、所
定の間隔にてスキャンが行なわれる。
【0077】そして、ステップ#107で、このように
して検出された多数の白線候補点Pwに基づいて、白線
(ライン)が推定される。次に、ステップ#108で、推
定された白線21'を含む所定幅の領域内に存在する白
線候補点Pwの数が所定以上であるか否かが判定され
る。この判定は、要するに、推定された白線21'およ
びその近辺における白線候補点Pwの密度により、推定
されたライン21'が実際の白線であるか否かを調べる
ものである。この判定結果がNOの場合には、推定され
たライン21'は実際には白線でないものと見なされ、
ステップ#103に戻ってそれ以降のステップが再び実
行される。
【0078】一方、ステップ#108の判定結果がYE
Sの場合には、ステップ#109で、スキャンを行うべ
き領域(スキャンウインドウ)を狭くするスキャンウイン
ドウの設定が行なわれる。これは、ステップ#107で
推定された後ステップ#108で一応確かめられたライ
ン21'について、より精確な判定を行うために、例え
ば図18に示すように、スキャンウインドウ33を、当
該推定ライン21'およびその近傍に限定するものであ
る。その後、この限定されたスキャンウインドウ33内
でのスキャンに基づいて、上記ステップ#106及びス
テップ#107と同様にして、白線候補点Pwの検出お
よびこれに基づいた白線ラインの推定が行なわれる(ス
テップ#110及びステップ#111)。
【0079】そして、この新しく推定されたラインに対
して、ステップ#108と同様にして、推定された白線
ラインを含む所定幅の領域内に存在する白線候補点Pw
の数が所定以上であるか否かが判定され(ステップ#1
12)、この判定結果がNOの場合には、白線21を見
失ったものとして、ステップ#103に戻ってそれ以降
のステップを繰り返す。一方、ステップ#112での判
定結果がYESの場合には、ステップ#109に戻っ
て、スキャンすべき領域を更に狭く限定したスキャンウ
インドウの設定を行い、この更に限定したスキャンウイ
ンドウについて、ステップ#110〜ステップ#112
の各ステップを繰り返して実行する。このステップ#1
09〜ステップ#112のをより多く繰り返して行うほ
ど、より精度の高い白線検知を行うことができる。
【0080】本実施例では、上記ステップ#103の路
面判定で路面が濡れていると判定された場合(ステップ
#103:YES)には、水溜まり等での路面反射の影響
で画像上明るい部分が多くなって白線の検知が難しくな
ることにより、白線検知の精度が低下すること、あるい
は検知精度を維持せんとすればより長い処理時間を要す
ることの対策として、図16で示したような通常のスキ
ャンは行わず、最初からある程度限定されたスキャンウ
インドウを設定してスキャンを行うようにしている。す
なわち、ステップ#104で、図19に示すように、道
路側方に該道路に沿って配置された路側リフレクタ,ガ
ードレール,路壁等の特徴物(本実施例ではリフレクタ3
1)を検知し、ステップ#105で、これらに基づいて
スキャンウインドウ35を設定する。この場合、検知さ
れた特徴物31から予め設定された所定距離だけ内側に
位置する道路部分を基準にして一定の幅についてスキャ
ンウインドウ35が設定される。尚、後工程である上記
ステップ#109で設定されるスキャンウインドウ33
は、このステップ#105で設定されたスキャンウイン
ドウ35よりも更に狭いものとなる。
【0081】そして、このように最初からある程度限定
されたスキャンウインドウ35についてスキャンが行な
われ、ステップ#106の白線候補点Pwの検出および
ステップ#107の白線ライン21の推定が行なわれ
る。尚、本実施例では、ステップ#105で設定された
スキャンウインドウ、更に、より好ましくは、ステップ
#109で設定されたスキャンウインドウ33内でスキ
ャンを行う場合、路側特徴物31の位置とは逆方向から
(つまり道路内側から外側に向かって)スキャンするよう
にしている。このようにスキャン方向を設定することに
より、スキャンすべき領域を狭く限定しない上記通常の
スキャンと、スキャン方向を同一にすることができる。
【0082】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、路面が濡れており、路面反射の影響で白線21の検
知が難しい場合でも、路側の特徴物31を検知し、この
特徴物31の位置に基づいてスキャンウインドウ35を
限定するようにしたので、通常のスキャンを行う場合に
比べて、白線検知のためのスキャンに要する時間および
データ処理時間を短縮することができるとともに検知精
度を高めることができ、短時間で精度良く白線21を検
知することができるようになる。
【0083】尚、上記実施例は、路面が濡れている場合
にのみ、路側特徴物31の位置に基づいたスキャンウイ
ンドウ35の限定を行うようにしたものであったが、本
発明は、かかる場合に限らず、道路環境によって白線を
精度良く検知することが難しい他の種々の場合にも、有
効に適用することができる。
【0084】次に、道路に分岐路がある場合などにおい
ても道路形状に追随した白線検知を行えるようにした本
発明の第3実施例について、図20のフローチャート等
を参照しながら説明する。この図20のフローチャート
は、ステップ#123を除けば、第2実施例を説明する
図15のフローチャートと同様のもので、ステップ#1
21及び#122が図15のステップ#101及び#1
02にそれぞれ対応し、ステップ#124〜#132が
図15のステップ#104〜#112にそれぞれ対応し
て同様の処理が行なわれる。従って、これら図15のフ
ローチャートと対応関係を有するステップについては、
その説明を省略する。
【0085】本実施例では、ステップ#123で、ウイ
ンカ7(方向指示器)がONされているか否かが判定さ
れ、ONされていない(ステップ#123:NO)場合に
は、ステップ#126が実行される。すなわち、この場
合には、自車1の進行方向に沿った真っ直ぐな白線21
が検知され続け、例えば図21に示すように、途中に分
岐路があったとしても、自車1は、検知された真っ直ぐ
な白線21に沿った走行レーン24内でキープレーン走
行を行う。尚、ステップ#123の判定を行う場合、ウ
インカ7のON/OFFの代わりに、ステアリング舵角
の入力によって判定するようにしても良い。
【0086】一方、ウインカ7がONされている(ステ
ップ#123:YES)場合には、ステップ#124が実
行される。すなわち、この場合には、道路側方に該道路
に沿って配置された路側リフレクタ,ガードレール,路壁
等の特徴物(本実施例ではリフレクタ31)を検知し、ス
テップ#125で、この検知された特徴物31から予め
設定された所定距離だけ内側に位置する道路部分を基準
にして一定の幅についてスキャンウインドウ37が設定
される。従って、例えば図21に示されるように、途中
に分岐路があり、この分岐路に沿って曲折すべくウイン
カ7がONされていれば、分岐路に記された白線29を
検知して自車1の走行域を認識することができ、道路形
状に追随したキープレーン走行を行うことができるので
ある。
【0087】尚、車両がレーンチェンジ(車線変更)を行
う場合、走行域認識の基準とすべき白線と自車との位置
関係が急変することとなるので、通常、キープレーンシ
ステムは一旦キャンセルされ、その後、車線変更完了後
に再び働くようになっているが、このキャンセル後の立
ち上がり時には、画像処理に時間がかかり、白線検知が
遅れがちになる。次に、車線変更時における白線検知を
速やかに行えるようにした第4実施例について、図22
のフローチャート等を参照しながら説明する。
【0088】自車前方の道路情景の画像が入力され、シ
ステムがスタートすると、まず、ステップ#151でウ
インカ7がONされたか否かが判定され、これがNOの
場合には、ステップ#152で通常どうりの制御が続行
される。この通常どうりの制御とは、例えば図4〜図7
のフローチャートで示されるようなキープレーンシステ
ムによる制御である。上記ステップ#151での判定結
果がYESの場合には、ステップ#153で、例えば図
23に示すように、車体1に取り付けられた側方センサ
42がONされる。この側方センサ42は、例えばレー
ザレーダで構成され、車体側方の4箇所に装備されてい
る。次に、ステップ#154で、この側方センサ42に
より、道路側方に該道路に沿って配置された路側リフレ
クタ,ガードレール,路壁等の特徴物(本実施例では路壁
41)が検知され、この路側特徴物41と自車1との距
離が計測される。
【0089】その後、ステップ#155で、画像による
白線21と路側特徴物41との相関関係を知るために、
両者の距離xが演算される。次に、ステップ#156
で、図24に示すように、自車1と路側特徴物41との
距離の計測データd1,d2に基づいて、路側特徴物41の
配置方向に対する自車1の進行方向の傾斜角βを算出す
る。そして、ステップ#157で、画像上の白線21の
傾きと上記傾斜角βとが、所定の許容誤差範囲内で一致
するか否かが判定される。つまり、側方センサ42で得
られたデータを基準として画像データの信頼性を判定す
る。
【0090】上記ステップ#157での判定結果がYE
Sの場合には、つまり画像データが十分に信頼できる場
合には、画像で得られた白線21を基準にして、車線変
更する方向における自車1の走行域を算出する。この走
行域の算出は、基準白線21の位置と予め設定された走
行域幅(例えば走行レーン幅b0の2倍)とに基づいて行な
われる。一方、ステップ#157での判定結果がNOの
場合、つまり画像データの信頼性が十分でない場合に
は、側方センサ42のみで自車位置の認識が行なわれ
(ステップ#159)、側方センサ42で得られた路側特
徴物41の位置を基準にして、車線変更する方向におけ
る自車1の走行域を算出する(ステップ#160)。この
走行域の算出は、路側特徴物41の位置と予め設定され
た走行域幅(例えば走行レーン幅b0の2倍)とに基づいて
行なわれる。そして、このようにして得られた自車走行
域に基づいてキープレーン制御が行なわれるようになっ
ている。
【0091】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、自車1が車線変更をする場合には、路側特徴物41
と自車1との相対位置により自車1の走行域を認識でき
るようにしたので、案内ライン(白線21)を基準とした
自車走行域の認識において画像データの信頼性が一時的
に低下した場合でも、走行域の認識を一旦中止する必要
はなく、従って、走行レーン24の変更完了後の自車1
の走行域の認識に遅れが生じることを無くすることがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る走行域認識装置を
備えた自動車の安全装置の全体構成を概略的に示すブロ
ック構成図である。
【図2】 上記安全装置を備えた車両とこの車両が走行
する道路とを示す平面説明図である。
【図3】 上記安全装置を備えた車両の走行レーンから
の逸脱動作例を示す平面説明図である。
【図4】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図5】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図6】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図7】 上記キープレーン制御における修正操舵を説
明するフローチャートである。
【図8】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図9】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図10】 上記第1実施例に係る走行域認識装置およ
び自動車の安全装置の作動を説明するためのフローチャ
ートである。
【図11】 図10のフローチャートにおける路側特徴
物を基準にした走行域認識のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図12】 第1実施例の変形例を説明するフローチャ
ートである。
【図13】 第1実施例の他の変形例を説明するフロー
チャートである。
【図14】 第1実施例に係る車両と路側特徴物とを示
す道路の平面説明図である。
【図15】 本発明の第2実施例に係る車両の走行域認
識装置の作動を説明するためのフローチャートである。
【図16】 第2実施例に係る走行域認識装置における
入力画像を模式的に示す説明図である。
【図17】 第2実施例における推定白線ラインと白線
候補点を示す平面説明図である。
【図18】 第2実施例における推定白線ラインとスキ
ャンウインドウを示す平面説明図である。
【図19】 第2実施例における路側特徴物とスキャン
ウインドウを示す平面説明図である。
【図20】 本発明の第3実施例に係る車両の走行域認
識装置の作動を説明するためのフローチャートである。
【図21】 第3実施例に係る車両と分岐路を有する道
路とを示す平面説明図である。
【図22】 本発明の第4実施例に係る走行域認識装置
および自動車の安全装置の作動を説明するためのフロー
チャートである。
【図23】 第4実施例に係る車両と路側特徴物とを示
す道路の平面説明図である。
【図24】 第4実施例に係る車両の進行方向の傾斜を
説明する道路の平面説明図である。
【符号の説明】
1…自動車 2…CCDカメラ 3,13…信号処理ユニット 4…演算ユニット 5…制御ユニット 6…ステアリングアクチュエータユニット 7…方向指示器 8…警報ブザー 9…舵角センサ 11,12…レーダヘッドユニット 21…案内ライン(白線) 21L…基準案内ライン(左側白線) 21R…他の案内ライン(右側白線) 24…走行レーン 31…リフレクタ(路側特徴物) 33,35,37…スキャンウインドウ 41…路壁(路側特徴物) 42…側方センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 十時 信弘 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 上山 繁 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路上に記された走行レーンの案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識する車両の走行域認識
    装置であって、 道路側方に該道路に沿って配置された特徴物を検知する
    検知手段を備え、走行域認識の基準とすべき基準案内ラ
    インが検知できない場合には、上記特徴物と自車との相
    対位置により自車の走行域を認識することを特徴とする
    車両の走行域認識装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両の走行域認識
    装置において、上記基準案内ラインと特徴物との相対位
    置関係を記憶しておき、基準案内ラインが検知できない
    場合には、上記相対位置関係から基準案内ラインの位置
    を推定し、この基準案内ラインの推定位置に基づいて自
    車の走行域を認識することを特徴とする車両の走行域認
    識装置。
  3. 【請求項3】 道路上に記された走行レーンの案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識する車両の走行域認識
    装置であって、 走行域認識の基準とすべき基準案内ラインが検知できな
    い場合には、この基準案内ラインと平行な他の案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識することを特徴とする
    車両の走行域認識装置。
  4. 【請求項4】 道路上に記された走行レーンの案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識する車両の走行域認識
    装置であって、 道路側方に該道路に沿って配置された特徴物を検知する
    検知手段を備え、所定の場合には、上記特徴物から一定
    範囲の領域についてのみ走行域認識の基準とすべき基準
    案内ラインの検知を行うことを特徴とする車両の走行域
    認識装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された車両の走行域認識
    装置において、路面上を車幅方向における中央側から外
    側に向かって走査して案内ラインを検知する走査検知手
    段を備え、上記所定の場合には、上記特徴物の位置とは
    逆方向から走査して基準案内ラインの検知を行うことを
    特徴とする車両の走行域認識装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載された車
    両の走行域認識装置において、上記所定の場合は、路面
    が濡れている場合であることを特徴とする車両の走行域
    認識装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5に記載された車
    両の走行域認識装置において、上記所定の場合は、上記
    特徴物に沿って車両が曲折する場合であることを特徴と
    する車両の走行域認識装置。
  8. 【請求項8】 道路上に記された走行レーンの案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識する車両の走行域認識
    装置であって、 道路側方に該道路に沿って配置された特徴物を検知する
    検知手段を備え、自車が走行レーンを変更する場合に
    は、上記特徴物と自車との相対位置により自車の走行域
    を認識することを特徴とする車両の走行域認識装置。
  9. 【請求項9】 道路上に記された走行レーンの案内ライ
    ンを検知して自車の走行域を認識するに際して、走行域
    認識の基準とすべき基準案内ラインが検知できない場合
    には、道路側方に該道路に沿って配置された特徴物と自
    車との相対位置により自車の走行域を認識するようにし
    た車両の走行域認識装置を備えるとともに、該走行域認
    識装置で認識された走行域から逸脱しないように自車の
    走行状態を制御する安全機構を備えたことを特徴とする
    自動車の安全装置。
  10. 【請求項10】 道路上に記された走行レーンの案内ラ
    インを検知して自車の走行域を認識するに際して、走行
    域認識の基準とすべき基準案内ラインが検知できない場
    合には、道路側方に該道路に沿って配置された特徴物と
    自車との相対位置により自車の走行域を認識するように
    した車両の走行域認識装置を備えるとともに、自車が該
    走行域認識装置で認識された走行域から逸脱しそうにな
    った場合にはドライバに対して警報を発する安全機構を
    備えたことを特徴とする自動車の安全装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10に記載され
    た自動車の安全装置において、上記走行域認識装置によ
    る基準案内ラインの検知が所定以上の間に渡ってできな
    い場合には、上記安全機構の作動が停止されることを特
    徴とする自動車の安全装置。
  12. 【請求項12】 請求項9または請求項10に記載され
    た自動車の安全装置において、上記特徴物の配置に急激
    な変化があった場合には、上記安全機構の作動が停止さ
    れることを特徴とする自動車の安全装置。
JP5161202A 1993-06-30 1993-06-30 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置 Pending JPH0719882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5161202A JPH0719882A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5161202A JPH0719882A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0719882A true JPH0719882A (ja) 1995-01-20

Family

ID=15730541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5161202A Pending JPH0719882A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0719882A (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0991440A (ja) * 1995-09-26 1997-04-04 Toyota Motor Corp 車両用白線認識装置及び方法
JPH10300493A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Honda Motor Co Ltd 車両位置推定装置と車両位置推定方法、および、走行車線維持装置と走行車線維持方法
JPH10307998A (ja) * 1997-05-07 1998-11-17 Nippon Soken Inc 車両用自動操舵装置
JP2000215396A (ja) * 1999-01-27 2000-08-04 Mitsubishi Motors Corp 車両走行制御装置
JP2000330630A (ja) * 1999-05-17 2000-11-30 Komatsu Ltd 無人走行システム
JP2001344687A (ja) * 2000-06-02 2001-12-14 Mitsubishi Electric Corp 車両の操舵運転支援装置
JP2004078333A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Nissan Motor Co Ltd 走行経路生成装置
JP2004078334A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Nissan Motor Co Ltd 走行経路生成装置
JP2004082979A (ja) * 2002-08-29 2004-03-18 Isuzu Motors Ltd 自動操舵装置
JP2004178441A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004206275A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Denso Corp 自動運転制御システム
JP2004310525A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Toyota Motor Corp 車両用画像処理装置
JP2005276041A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Clarion Co Ltd 車線位置検知システム
JP2006137416A (ja) * 2005-11-07 2006-06-01 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2007003286A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Nissan Motor Co Ltd 自車位置検出装置、ナビゲーション装置、減速制御装置及び自車位置検出方法
JP2007140883A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Alpine Electronics Inc カメラ利用逆走検出装置
JP2009001107A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Toyota Motor Corp 車両走行制御手段
JP2009139296A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Xanavi Informatics Corp ナビゲーション装置
JP2009211715A (ja) * 2009-05-29 2009-09-17 Clarion Co Ltd 車線位置検知システム
JP2015069288A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 日産自動車株式会社 自車位置認識装置
WO2016038931A1 (ja) * 2014-09-11 2016-03-17 本田技研工業株式会社 運転支援装置
WO2017082290A1 (ja) * 2015-11-12 2017-05-18 マツダ株式会社 車線維持制御装置
WO2018012180A1 (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 日産自動車株式会社 走行制御方法及び走行制御装置
JP2019048570A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP2019064570A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 東軟集団股▲分▼有限公司 車両車線変更制御方法、車両車線変更制御デバイス及び関連装置

Cited By (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0991440A (ja) * 1995-09-26 1997-04-04 Toyota Motor Corp 車両用白線認識装置及び方法
JPH10300493A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Honda Motor Co Ltd 車両位置推定装置と車両位置推定方法、および、走行車線維持装置と走行車線維持方法
JPH10307998A (ja) * 1997-05-07 1998-11-17 Nippon Soken Inc 車両用自動操舵装置
JP2000215396A (ja) * 1999-01-27 2000-08-04 Mitsubishi Motors Corp 車両走行制御装置
JP2000330630A (ja) * 1999-05-17 2000-11-30 Komatsu Ltd 無人走行システム
JP2001344687A (ja) * 2000-06-02 2001-12-14 Mitsubishi Electric Corp 車両の操舵運転支援装置
JP2004078333A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Nissan Motor Co Ltd 走行経路生成装置
JP2004078334A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Nissan Motor Co Ltd 走行経路生成装置
JP2004082979A (ja) * 2002-08-29 2004-03-18 Isuzu Motors Ltd 自動操舵装置
JP2004178441A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004206275A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Denso Corp 自動運転制御システム
JP2004310525A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Toyota Motor Corp 車両用画像処理装置
JP2005276041A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Clarion Co Ltd 車線位置検知システム
JP2007003286A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Nissan Motor Co Ltd 自車位置検出装置、ナビゲーション装置、減速制御装置及び自車位置検出方法
JP4665622B2 (ja) * 2005-06-22 2011-04-06 日産自動車株式会社 自車位置検出装置、ナビゲーション装置及び減速制御装置
JP2006137416A (ja) * 2005-11-07 2006-06-01 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2007140883A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Alpine Electronics Inc カメラ利用逆走検出装置
JP4557299B2 (ja) * 2005-11-18 2010-10-06 アルパイン株式会社 カメラ利用逆走検出装置
JP2009001107A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Toyota Motor Corp 車両走行制御手段
JP2009139296A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Xanavi Informatics Corp ナビゲーション装置
JP2009211715A (ja) * 2009-05-29 2009-09-17 Clarion Co Ltd 車線位置検知システム
JP2015069288A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 日産自動車株式会社 自車位置認識装置
WO2016038931A1 (ja) * 2014-09-11 2016-03-17 本田技研工業株式会社 運転支援装置
JPWO2016038931A1 (ja) * 2014-09-11 2017-04-27 本田技研工業株式会社 運転支援装置
US10604155B2 (en) 2014-09-11 2020-03-31 Honda Motor Co., Ltd. Driving assistance device
WO2017082290A1 (ja) * 2015-11-12 2017-05-18 マツダ株式会社 車線維持制御装置
JP2017091285A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 マツダ株式会社 車線維持制御装置
US10814908B2 (en) 2015-11-12 2020-10-27 Mazda Motor Corporation Lane keeping control device
CN108352117A (zh) * 2015-11-12 2018-07-31 马自达汽车株式会社 车道维持控制装置
CN109476308A (zh) * 2016-07-12 2019-03-15 日产自动车株式会社 行驶控制方法及行驶控制装置
JPWO2018012180A1 (ja) * 2016-07-12 2019-04-18 日産自動車株式会社 走行制御方法及び走行制御装置
RU2702934C1 (ru) * 2016-07-12 2019-10-14 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Способ управления движением и устройство управления движением
US10464560B2 (en) 2016-07-12 2019-11-05 Nissan Motor Co., Ltd. Travel control method and travel control apparatus
CN109476308B (zh) * 2016-07-12 2019-12-31 日产自动车株式会社 行驶控制方法及行驶控制装置
KR20190018682A (ko) * 2016-07-12 2019-02-25 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 주행 제어 방법 및 주행 제어 장치
WO2018012180A1 (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 日産自動車株式会社 走行制御方法及び走行制御装置
JP2019048570A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP2019064570A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 東軟集団股▲分▼有限公司 車両車線変更制御方法、車両車線変更制御デバイス及び関連装置
US10814876B2 (en) 2017-09-29 2020-10-27 Neusoft Reach Automotive Technology (Shanghai) Co., Ltd. Vehicle lane-changing control method, vehicle lane-changing control device and related equipment

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0719882A (ja) 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置
JP3684776B2 (ja) 車両用障害物認識装置
US10486698B2 (en) Vehicle cruise control device and cruise control method
US7782179B2 (en) Obstacle detection apparatus
JPH1194946A (ja) 車両用障害物認識装置
US20020082777A1 (en) Collision warning system
US7275431B2 (en) Vehicle mounted system for detecting objects
JP4196469B2 (ja) 車両の障害物検出装置
JP2006155615A (ja) 車道縁部マークと車道の縁の構造的境界との識別による車線離脱警告システム
JP2910377B2 (ja) 車両用レーダ装置
CN111196217A (zh) 车辆辅助系统
US5689249A (en) Off-lane alarm apparatus
JPH0757182A (ja) 車両の安全装置
JP3372190B2 (ja) 車両の衝突防止装置
CN112721806A (zh) 用于坡度路段的盲区辅助的方法和装置
JP2882061B2 (ja) 車両用先行車検出装置
JP4890892B2 (ja) 車両用測距装置
JP3465384B2 (ja) 車両用障害物検出装置及び接近警報・回避装置
CN112078577A (zh) 车辆及其控制方法
JPH1068777A (ja) 車両用先行車検出装置
JPH0777433A (ja) 自動車の走行域認識装置
JP2009067334A (ja) 車両安全装置
JP3181146B2 (ja) 自動車の安全装置
JPH08202998A (ja) 車線逸脱警報装置
JP2008262446A (ja) 運転支援装置