JPH0777433A - 自動車の走行域認識装置 - Google Patents

自動車の走行域認識装置

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Publication number
JPH0777433A
JPH0777433A JP5161225A JP16122593A JPH0777433A JP H0777433 A JPH0777433 A JP H0777433A JP 5161225 A JP5161225 A JP 5161225A JP 16122593 A JP16122593 A JP 16122593A JP H0777433 A JPH0777433 A JP H0777433A
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traveling
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white line
road
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Application number
JP5161225A
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English (en)
Inventor
Shigeru Kamiyama
繁 上山
Nobuhiro Totoki
信弘 十時
Hideki Nishitake
秀樹 西竹
Hiroshi Nakaue
宏志 中植
Tomohiko Adachi
智彦 足立
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自車前方の道路画像に左右方向の「ずれ」が生
じた場合でも、自車の走行域認識の信頼性を十分に確保
できる自動車の走行域認識装置を提供する。 【構成】 CCDカメラ2で得られた道路画像に基づい
て、走行レーン24の白線21L,21Rを検知して自
車1の走行域を認識する自動車の走行域認識装置であっ
て、上記道路画像上に表示された左右の白線のうち、よ
り多く画像上に表示されている白線を基準にして自車の
走行域を認識することを特徴とし、特に、車両旋回中
は、旋回外方の白線を基準にして自車の走行域を認識
し、また、スキャン開始ラインを旋回方向に応じて画面
に対し傾斜させるとともにスキャン領域を変更すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の走行域認識
装置、より詳しく言えば、自車前方の道路画像に基づい
て、道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知
し、自車の走行域を認識するようにした自動車の走行域
認識装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の走行中における安全性を
高める安全システムとして、道路上に記された案内ライ
ン(白線)で仕切られた走行レーン内を運行するに際し
て、例えば、運転者のわき見や居眠り等の不注意によっ
て運転者が意識しない不用意なステアリング操作が行な
われ、車両が所定の走行レーンから逸脱しそうになった
ときに、自動的にステアリング操作を行って逸脱を防止
する、あるいは警報を発して運転者に注意を促すことに
より、走行レーンからの車両の不用意な逸脱を防止する
ようにした、所謂キープレーンシステムは周知である。
かかるシステムを備えた自動車では、道路上に記された
白線を検知して自車の走行域を認識するための走行域認
識装置が設けられている。
【0003】このような走行域認識装置としては、例え
ばCCDカメラ等のビデオカメラでなる画像入力手段を
備え、かかる画像入力手段で自車前方の走行路を撮影し
て得られた道路画像を処理し、この画像処理データに基
づいて白線を検知するようにしたものが知られている。
例えば、特開平4−137013号公報では、自車前方
の道路画像を画像処理して白線を検知し、自車の走行域
を認識するとともに、車線変更を行う際には、走行域認
識の基準とする白線を変更するようにしたものが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記画像入
力手段(例えばCCDカメラ)は、通常、自動車の車体前
上部(例えば車室ルーフの前端部)に取り付けられるが、
この取付時に発生する不可避的な誤差(組付誤差)によっ
て画像に「ずれ」が生じ、この画像の「ずれ」が白線認識精
度に悪影響を及ぼすという問題がある。特に、左右方向
について画像の「ずれ」が生じると、車両が走行レーンの
中央を直進している場合でも、自車前方の左右の白線は
画像上でその長さが不均一に映し出されることとなり、
画像上で短く映し出されている側の白線の認識精度はそ
れだけ低くなる。従って、この不均一がある程度以上ひ
どい場合、この短く映し出されている側の白線を基準に
して自車走行域の認識を行ったのでは、十分な信頼性を
確保し難くなるという問題があった。
【0005】また、車両が道路形状に沿って曲折する際
など旋回動作を行う場合、その旋回中においては、カメ
ラの撮像方位と白線の方向との間に「ずれ」が生じるの
で、特に旋回内側の白線が映りにくくなる。従って、か
かる場合、この内側の白線を基準にして走行域の認識を
行ったのでは、やはり十分な信頼性を得ることは難しい
という問題があった。更に、CCDカメラで得られた道
路画像に基づいて走行レーンを認識する場合、通常、画
像内を所定の方向に走査して白線の検知が行なわれる
が、このとき、画像内をその左右方向における中央側か
ら端部側に向かって走査する走査方法を採用した場合、
車両旋回中においては、白線の方向とカメラの撮像方向
との間に傾きが生じる関係上、走査開始線の方向と白線
の方向との間に「ずれ」が生じ、例えば図17から良く分
かるように、旋回外側の白線についても、特に走行レー
ンが急カーブしている場合には、走査領域内に位置する
部分が少なくなり、走査による検知精度が低下するとい
う問題があった。また、更に、このような画像内の走査
(スキャン)によって白線検知を行う場合、カメラで得ら
れた画像全体を走査すると、無駄な走査領域が多くなる
ので走査およびデータ処理に時間がかかり、しかも外乱
ノイズを拾い易くなるという問題があった。
【0006】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、道路画像に左右方向の「ずれ」が生じた場合にお
いても、自車の走行域認識の信頼性を十分に確保できる
自動車の走行域認識装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明に係る自動車の走行域認識装置は、自車前方の道路
画像を入力する画像入力手段を備え、該画像入力手段で
得られた道路画像に基づいて、道路上に記された走行レ
ーンの案内ラインを検知して自車の走行域を認識する自
動車の走行域認識装置であって、上記道路画像上に表示
された複数の案内ラインのうち、より多く画像上に表示
されている案内ラインを基準にして自車の走行域を認識
することを特徴としたものである。
【0008】また、本願の第2の発明に係る自動車の走
行域認識装置は、自車前方の道路画像を入力する画像入
力手段を備え、該画像入力手段で得られた道路画像に基
づいて、道路上に記された走行レーンの案内ラインを検
知して自車の走行域を認識する自動車の走行域認識装置
であって、車両旋回中は、旋回外方の案内ラインを基準
にして自車の走行域を認識することを特徴としたもので
ある。
【0009】更に、本願の第3の発明に係る自動車の走
行域認識装置は、自車前方の道路画像を入力する画像入
力手段と、画像の左右方向における中央側から端部側に
向かって画像内を走査する走査手段とを備え、上記画像
入力手段で得られた道路画像を上記走査手段で走査する
ことにより、道路上に記された走行レーンの案内ライン
を検知して自車の走行域を認識する自動車の走行域認識
装置であって、車両旋回中は、上記走査手段の走査開始
ラインを、旋回方向に応じて画面に対し傾斜させること
を特徴としたものである。
【0010】また、更に、本願の第4の発明は、上記第
3の発明に係る自動車の走行域認識装置において、車両
旋回中は、旋回方向に応じて上記走査手段による走査領
域が変更されることを特徴としたものである。
【0011】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、より多く画
像上に表示されている案内ライン(白線)を基準にして自
車の走行域を認識するようにしたので、画像入力手段
(例えばCCDカメラ)の車体への取付時の組付誤差や車
両の旋回動作等に起因して、道路画像に左右方向の「ず
れ」が生じ、自車前方の左右の白線について画像上でそ
の長さが不均一に映し出される場合でも、より多く(長
く)画像上に表示されている白線を基準とすることによ
り、基準とすべき白線をより確実かつ精度良く検知する
ことができる。すなわち、自車の走行域をより精度良く
認識し、その信頼性を十分に確保することができる。
【0012】また、本願の第2の発明によれば、車両旋
回中は、内側の案内ライン(白線)に比べてより多く(長
く)表示される旋回外方の白線を基準にして自車の走行
域を認識するようにしたので、車両の旋回動作に起因し
て、道路画像に左右方向の「ずれ」が生じ、自車前方の左
右の白線について画像上でその長さが不均一に映し出さ
れる場合でも、基準とすべき白線をより確実かつ精度良
く検知することができる。すなわち、自車の走行域をよ
り精度良く認識し、その信頼性を十分に確保することが
できる。
【0013】更に、本願の第3の発明によれば、車両旋
回中は、画像内を走査する際の走査開始ラインを、旋回
方向に応じて画面に対し傾斜させるようにしたので、車
両の旋回動作に伴って画像に左右方向の「ずれ」が生じ、
走査開始ラインの方向と案内ライン(白線)の方向との間
に「ずれ」が生じた場合でも、走査開始ラインを傾斜させ
ることにより、その「ずれ」が極力小さくなるようにする
ことができる。その結果、白線が画像上で傾いている場
合でもその検知精度を高めることができ、自車の走行域
をより精度良く認識してその信頼性を十分に確保するこ
とができる。
【0014】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、車両旋回中は、旋回方向に
応じて走査領域が変更されるようにしたので、この走査
領域を狭く限定するように変更することにより、画像内
を走査して白線検知を行うに際して、画像全体を走査す
る場合に比べ、無駄な走査領域を少なくして走査および
データ処理を短縮することができ、また、外乱ノイズを
少なくして検知精度を高めることができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。本実施例に係る自動車では、走行
レーンからの車両の不用意な逸脱防止を図るために所謂
キープレーンシステムが採用されており、このキープレ
ーン制御を行うために、図1に示す各手段によって構成
された安全装置を備えている。画像入力手段としてのC
CDカメラ2は、図2に示すように、車両1の前側上部
(例えば車室ルーフの前端部)に取り付けられ、車両1が
走行している道路前方の各案内ライン(白線)21,これ
ら白線21,…,21によって仕切られる各走行レーン2
4,走行レーン24上における他の車両,歩道25,中央
分離帯(図示せず)およびガードレール(図示せず)等を撮
像することができる。上記CCDカメラ2から出力され
た映像信号は、信号処理ユニット3によって演算ユニッ
ト4において処理可能な信号に処理された後、演算ユニ
ット4へ供給される。演算ユニット4は、信号処理ユニ
ット3からの入力信号に基づいて、後述のように、走行
レーン24を走行する車両1の現在位置y0、推定位置
y1、目標位置y2、横移動速度Vyおよび走行レーン幅b0
等を演算するようになっている。さらに、演算ユニット
4は、道路における同一方向の走行レーン24の数およ
び車両1が現在走行している走行レーン24を認識する
とともに、車両1の逸脱方向を検出するようになってい
る。
【0016】左レーダヘッドユニット11と右レーダヘ
ッドユニット12は、車両1の例えば左右のドアミラー
1a,1b(図2参照)に取り付けられており、レーザレー
ダ波を発信部から車両1の後方あるいは側方へ向かって
送信するとともに、自車1の後方を走行する後方車両、
あるいは、道路側方において該道路に沿って配置された
リフレクタ,ガードレールあるいは路壁等の路側特徴物
などの障害物に当たって反射してくる反射波を受信部で
受信するものである。演算ユニット4は、これらレーダ
ヘッドユニット11,12からの信号を信号処理ユニッ
ト13を介して入力し、例えば後方車両を検知するとと
もに、レーダ受信波の送信時点からの遅れ時間によって
後方車両との距離および相対速度等を演算するようにな
っている。そして、上記CCDカメラ2,左右のレーダ
ヘッドユニット11及び12,信号処理ユニット3,13
並びに演算ユニット4により走行域設定装置が構成され
ている。
【0017】上記の両レーダヘッドユニット11,12
によるレーザレーダ波の送受信方向は、例えばモータ1
5にて両レーダヘッドユニット11,12が駆動される
ことにより変化し、モータ15の作動は演算ユニット4
により制御される。角度センサ14は、モータ15の回
転角からレーザレーダ波の送受信方向を検出するもので
あり、演算ユニット4は、角度センサ14から得られる
レーザレーダ波の送受信方向を考慮して、後方車両との
距離および相対速度を演算するようになっている。尚、
上記モータ15でレーダヘッドユニット11,12駆動
してレーザレーダ波の送受信方向を車幅方向に調整する
ことにより、上述の路側特徴物を検出し、自車との距離
や相対速度等を計測することができる。制御ユニット5
は、演算ユニット4から得られる演算結果,舵角センサ
9からの入力および方向指示器(ウインカ)7の作動に基
づいて、後述のように、ステアリングアクチュエータユ
ニット6および警報ブザー8の作動を制御するようにな
っている。
【0018】また、舵角センサ9は、ステアリング操舵
角を検出するものであり、ステアリングアクチュエータ
ユニット6は、その作動により操舵角を変化させるもの
である。警報ブザー8は、車室内のインストルメントパ
ネルに設けられ、運転者に警報を発するものである。こ
こで、演算ユニット4は、車両1が白線21から逸脱す
ることを検出する際に、先ず、車両1の現在位置y0と横
移動速度Vyとを検出し、これら現在位置y0および横移
動速度Vyに基づいて、車両1の推定位置y1を、y1=y0
+Vy・T1の演算によって求め、この推定位置y1によっ
て車両1の白線21からの逸脱を検出している。そし
て、演算ユニット4にて車両1の白線21からの逸脱が
検出されたとき、制御ユニット5は、白線21からの車
両1の逸脱を回避するため、あるいは白線21からの逸
脱した車両1を元の走行レーン24に戻すための、ステ
アリングアクチュエータユニット6に対する修正操舵を
行うようになっている。
【0019】この場合、推定位置y1は、上記の演算式に
おける設定値T1によって変化し、設定値T1が大きくな
ると、推定位置y1は車両1がより逸脱方向へ移動する値
となり、制御ユニット5による修正操舵の作動タイミン
グが早くなる。従って、本実施例では、基本的に、車両
1が現在走行している走行レーン24に応じて、設定値
1の値を個別に設定し、修正操舵の作動タイミングを
変更させている。
【0020】次に、この設定値T1の設定について説明
する。例えば、図3に示すように、同一走行方向に3本
の走行レーン24a〜24cが設けられている道路を車両
1が走行している場合、車両1が走行する走行レーン2
4a〜24c、およびその走行レーン24a〜24cからの
車両1の逸脱方向によって修正操舵の緊急度が異なる。
従って、設定値T1は、各場合に応じて、T10、T11
よびT12により以下のように設定される。
【0021】車両1が、最も右側の走行レーン24a
を走行中、白線21である右側の中央線21aから逸脱
しようとするとき→T10 車両1が、最も左側の走行レーン24cを走行中、左
側の白線21dから逸脱、即ち路肩へ逸脱しようとする
とき→T11 車両1が、上記のおよび以外の逸脱動作を行うと
き→T12 尚、T10〜T12の関係は、T10>T12、T11>T12であ
り、T10とT11との大小は、状況に応じて適宜変化す
る。
【0022】さらに、上記の〜の各場合において、
設定値T1は、各条件に応じて、下記のように設定され
る。 −a 対向車があるとき→T13 −b 対向車がないとき→T10 −c 中央分離帯があるとき→T14 (T13>T14>T10) −a ガードレール等の衝突する障害物があるとき→T
15 −b ガードレール等の衝突する障害物がないとき→T
11 −c 歩道があるとき→T16 −e 交差点等、左分岐路があるとき→T17 −f 交差点等、左分岐路がないとき→T11 (T15>T16>T10>T11>T17) −a 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両があるとき→T18 −b 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両がないとき→T12 (T18>T12、T18≒T16)
【0023】上記の構成において、本実施例に係る自動
車の安全装置によるキープレーン制御の一例を図4〜図
7のフローチャートを参照しながら説明する。先ず、自
車1の走行レーン24の幅方向における現在位置y0と横
移動速度Vyとを検出する(ステップ#1)。この検出動
作においては、信号処理ユニット3を介して得られたC
CDカメラ2の出力に基づいて、図2に示す白線21,
21の間の幅、即ち走行路幅b0を読み取り、走行路幅b0
方向における左側の白線21を基準にして自車1の現在
位置y0を検出し、また自車の位置の微分によって横移動
速度Vyを検出する。
【0024】また、同一走行方向の走行レーン24の数
と、自車が走行している走行レーン24とを認識する
(ステップ#2)。次に、走行レーン24の数が1であれ
ば(ステップ#3:YES)、自車が走行する走行レーン
24を示す設定値iを、i=0に設定するとともに、自車
がその走行レーン24から右側へ逸脱するときの設定値
1である設定値T1Rを、T1R=T10に設定し、自車が
その走行レーン24から左側へ逸脱するときの設定値T
1である設定値T1Lを、T1L=T11に設定する(ステップ
#4)。
【0025】また、自車が走行する走行レーン24が図
3に示す右端の走行レーン24aであれば(ステップ#
5:YES)、i=1に設定するとともに、T1R=T10
1L=T12に設定する(ステップ#6)。更に、自車走行
レーン24が図3に示す左端の走行レーン24cであれ
ば(ステップ#7:YES)、i=2に設定するとともに、
1R=T12、T1L=T11に設定する(ステップ#8)。ま
た、更に、自車走行レーン24が図3に示す中央の走行
レーン24bであれば、i=3に設定するとともに、T1R
=T12、T1L=T12に設定する(ステップ#9)。
【0026】ステップ#10においては、i=0またはi
=1であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行レーン24、または図
3に示す最も右端の走行路24aであるか否かを判定
し、NOであれば図5に示すステップ#15へ進む一
方、YESであれば、走行路24,24aの右側における
中央分離帯の有無を判定する(ステップ#11)。そし
て、中央分離帯があれば、T1R=T14に設定(ステップ
#12)してステップ#15へ進む一方、中央分離帯が
なければ、図3に示す中央線21aを介して隣接する走
行レーンにおける対向車の有無を判定する(ステップ#
13)。そして、対向車がなければステップ#15へ進
む一方、対向車があれば、T1R=T13に設定(ステップ
#14)してステップ#15に進む。
【0027】ステップ#15においては、i=0またはi
=2であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行路24、または図3に
示す最も左端の走行レーン24cであるか否かを判定
し、NOであればステップ#22へ進む一方、YESで
あれば、走行レーン24、24cの左側におけるガード
レールの有無を判定する(ステップ#16)。そして、ガ
ードレールがなければステップ#18へ進む一方、ガー
ドレールがあれば、T1L=T15に設定(ステップ#17)
してステップ#18へ進む。
【0028】ステップ#18においては、走行レーン2
4,24cの左側における歩道の有無を判定し、歩道がな
ければステップ#20へ進む一方、歩道があれば、T1L
=T16に設定(ステップ#19)してステップ#20へ進
む。ステップ#20においては、走行レーン24,24c
の左側への分岐路となる交差点が近いか否かを判定し、
近くなければS22へ進む一方、近ければ、T1L=T17
に設定(ステップ#21)してステップ#22へ進む。ス
テップ#22においては、T1R=T12であるか否かを判
定し、NOであればステップ#25へ進む一方、YES
であれば、自車は中央の走行レーン24bを走行してい
るから、右側の走行レーン24aの後方における車両の
有無を判定する(ステップ#23)。そして、車両がなけ
ればステップ#25へ進む一方、車両があれば、T1R
18に設定(ステップ#24)してステップ#25へ進
む。
【0029】ステップ#25においては、T1L=T12
あるか否かを判定し、NOであれば図6に示すステップ
#28へ進む一方、YSEであれば、自車は中央の走行
レーン24bを走行しているから、左側の走行レーン2
4cの後方における車両の有無を判定する(ステップ#2
6)。そして、車両がなければステップ#28へ進む一
方、車両があれば、T1L=T18に設定(ステップ#27)
してステップ#28へ進む。
【0030】ステップ#28においては、現在位置Y0
と横移動速度Vyとから、自車における右側逸脱方向の
推定位置y1を、y1=y0+T1R・Vyの演算によって求め
る。次に、図2に示す自車の車幅Wおよび走行路幅b0
より、推定位置y1が、y1>(b0−W/2)であるか否か、
即ち自車が走行レーン24の右側へ逸脱するか否かを判
定し(ステップ#29)、YESであれば自車が右側へ逸
脱するものと判定(ステップ#30)してステップ#34
へ進む。
【0031】一方、ステップ#29においてNOであれ
ば、自車における左側逸脱方向の推定位置y1を、y1=y0
+T1L・Vyの演算によって求める。次に、この推定位
置y1が、y1<W/2であるか否か、即ち自車が走行路2
4の左側へ逸脱するか否かを判定し(ステップ#32)、
YESであれば自車が左側へ逸脱するものと判定(ステ
ップ#33)してステップ#34へ進む。一方、NOで
あればステップ#1へ戻る。
【0032】次に、ステップ#30またはステップ#3
3において、自車が走行レーン24の右側または左側へ
逸脱するものとした場合、方向指示器7の操作の有無を
判定する(ステップ#34)。そして、方向指示器7が操
作されている場合には、この逸脱動作が運転者の意識的
なステアリング操作によるものとし、警報ブザー8を作
動させて警告音を発した後(ステップ#35)、ステップ
#1へ戻る。尚、この場合、警告音は確認の意味のもの
である。一方、ステップ#34において、方向指示器7
が操作されていない場合には、上記の逸脱動作は運転者
の不用意なステアリング操作によるものとし、修正操舵
を行う(ステップ#36)。
【0033】この修正操舵においては、図7に示すよう
に、走行レーン24の右側方向への自車の逸脱を示すフ
ラグjRが1のとき(ステップ#41)、自車の目標位置y2
を、y2=b0−W/2に設定する(ステップ#42)。尚、
この目標位置y2は、自車を、その右側の側面が白線21
と一致する状態で走行させるものである。一方、走行レ
ーン24の左側方向への自車の逸脱を示すフラグjLが1
のとき(ステップ#43)、自車の目標位置y2を、y2=W
/2に設定する(ステップ#44)。尚、この目標位置y2
は、自車を、その左側の側面が白線線21と一致する状
態で走行させるものである。
【0034】次に、偏差eを、e=y1−y2によって求め、
さらに、補正舵角Δθを、Δθ=kf・eによって求める
(ステップ#45)。尚、kfは偏差eから舵角を求めるた
めの適当な係数である。次に、上記の補正舵角Δθによ
って舵角が補正されるようにステアリングアクチュエー
タユニット6を制御する(ステップ#46)。その後、再
度、現在位置y0および横移動速度Vyから推定位置y1
求め(ステップ#47)、偏差eの絶対値がしきい値e0
り小さいか否か、即ち偏差eの絶対値が許容範囲内にあ
るか否かを判定し(ステップ#48)、許容範囲内でなけ
ればステップ#45へ戻る一方、許容範囲内であれば、
この修正操舵を終了して、ステップ#1に戻る。
【0035】本走行制御装置において、上記のような動
作を行うことにより、図8に示すように、右端の走行路
24aの中央位置を走行していた車両1が運転者の不用
意なステアリング操作により、例えば中央線21aを逸
脱しようとした場合には、車両1が、その逸脱しようと
した白線、即ち中央線21aに沿って走行するように、
修正操舵を加えるようになっている。そして、修正操舵
の作動タイミングは、車両1が走行している各走行路2
4と、その走行路24からの車両1の逸脱方向とによる
修正操舵の緊急度に応じて設定され、修正操舵の緊急度
が高い場合には早く修正操舵が作動するようになってい
る。
【0036】例えば、図8に示すように、車両1が、右
側の走行レーン24aを走行し、中央線21aを逸脱しよ
うとする場合には、対向車と接触するおそれがあるの
で、修正操舵の緊急度が高く、早い時点で修正操舵が作
動する。これに対し、図9に示すように、車両1が、左
側の走行レーン24cを走行し、白線21eから逸脱しよ
うとする場合には、上記の場合よりも修正操舵の緊急度
が低く、比較的遅い時点で修正操舵が作動する。その後
の車両1が白線21に沿って走行している状態から走行
レーン24の中央位置に戻る動作は、安全確認がなされ
た上での運転者のステアリング操作によって行われるよ
うになっている。
【0037】尚、本実施例においては、修正操舵の作動
タイミングが、車両1が走行している各走行レーン24
と、その走行レーン24からの車両1の逸脱方向とによ
る修正操舵の緊急度に応じて設定されているが、逸脱方
向を考慮せず、車両1が走行している走行レーン24に
応じて一律に設定するようにしても良い。また、本実施
例においては、ステアリングアクチュエータユニット6
の作動によって車両1の逸脱を抑制するようにしていた
が、これに限定されることなく、逸脱を防止するため
に、警報ブザー8等、走行中の走行レーンからの車両の
逸脱動作を運転者に報知し、運転者に逸脱動作を回避す
る操舵を行わせるようにしても良い。この場合、例えば
逸脱防止のための手段を警報ブザー8とすると、図6に
示すステップ#36において警報ブザー8が作動するこ
とになる。
【0038】本実施例に係る自動車1では、前述したよ
うに、画像入力手段としてのCCDカメラ2は、例えば
車室ルーフの前端部に取り付けられている。そして、こ
の場合、カメラ2は、側面視において長手方向の軸線が
路面に対して予め設定された所定の角度をなすように、
また、平面視において上記長手方向の軸線が車両1の長
手方向中心線と一致するように、車体の上記部分に組み
付けられている。このCCDカメラ2を車体1に取り付
ける際、組付誤差等のために、例えば図11に示すよう
に、その長手方向の軸線Lcが車両1の長手方向中心線
に対し傾斜して取り付けられた場合、入力画像には左右
方向の「ずれ」が発生し、車両1が走行レーン24の中央
を白線21L,21Rに沿って直進している場合でも、
例えば図12に示すように、自車前方の左右の白線21
L,21Rは、画像上でその長さが不均一に映し出され
ることになる。従って、この左右が不均一に表示された
画像上で短く映っている側の白線を基準にして自車走行
域の認識を行ったのでは、十分な信頼性を確保すること
が難しくなる。本実施例では、このような場合でもより
信頼性の高い走行域の認識結果が得られるように、道路
画像に左右方向の「ずれ」が生じた場合には、左右の白線
21L,21Rのうちより多く映っている側の白線を基
準にして自車1の走行域を認識するようにしている。
【0039】以下、上記自動車1の走行域認識装置の作
動について、図10のフローチャート等を参照しながら
説明する。キープレーンシステムがスタートすると、ま
ず、ステップ#51で、CCDカメラ2で撮像された自
車前方の道路情景の画像が入力される。そして、ステッ
プ#52で、この入力画像から道路上に記された走行レ
ーン24の白線検知が行なわれる。この場合、自車1
は、例えば上記図11に示すように、左側白線21Lと
右側白線21Rとで仕切られた走行レーン24内を走行
している。この白線検知は、入力画像をいわゆる画像処
理技術を用いて処理することによって行なわれる。すな
わち、入力画像を各画素の輝度について所定の閾値によ
って明暗二値化し、この二値化データに基づき(つま
り、明=白として)白線21(21L,21R)を検知す
る。尚、この画像処理については、従来より良く知られ
ているものと同様の処理技術であるので、これ以上の説
明は省略する。
【0040】次に、車両1のステアリング状態が判定さ
れる。すなわち、ステップ#53で、ステアリングが直
進状態か否かが判定され、これがYESの場合には、ス
テップ#54で、入力画像に左右方向の「ずれ」が生じて
いるか否か、つまり、例えば左側の白線21Lに対して
画像が傾いている角度α(以下、これを偏差角という)が
0(零)でないか否かが判定される。この判定結果がYE
Sの場合には、ステップ#55で、偏差角αが現在変化
しているか否かが判定される。この判定結果がYESの
場合には、ステアリングが直進状態で(ステップ#53:
YES)、かつ入力画像が左右方向にずれており(ステッ
プ#54:YES)、しかも偏差角αが一定であるので、
ステップ#56でCCDカメラ2の車体への組付に誤差
があると判断する。そして、ステップ#57で、車両直
進の認識を上記偏差角αだけ補正する。すなわち、画像
上で白線21Lに対して角度αだけ左右方向(本実施例
では左方向)に「ずれ」が生じていても、実際には、車両
1は白線21Lに対して平行に走行(つまり直進)してい
るので、この左右方向の「ずれ」が補正される。
【0041】次に、ステップ#58で、左右の白線21
L,21Rのうちで画像上より多く表示されている側の
白線(本実施例では左側の白線21L)を、自車1の走行
域を認識する際の基準白線に設定する。このように、常
に、画像上より多く(長く)映っている白線を基準とする
ことにより、基準白線をより確実かつ精度良く検知する
ことができ、走行域の認識精度を高めその信頼性を十分
に確保することができるようになる。そして、ステップ
#59で走行域の設定が行なわれ、この設定された走行
域に基づいて、キープレーン制御(ステップ#60)が実
行されるようになっている。
【0042】一方、ステアリングが旋回操舵状態(ステ
ップ#53:NO)である場合には、車両1の旋回動作に
伴って画像に左右方向の「ずれ」が生じるので、ステップ
#54〜#57をスキップしてステップ#58が実行さ
れる。また、ステアリングが直進状態でかつ画像に「ず
れ」がない(ステップ#54:NO)場合には、正常である
ので、ステップ#55〜#57をスキップしてステップ
#58が実行される。尚、この場合には、走行域を設定
する上で問題となるような画像の「ずれ」はないので、こ
のステップ#58もスキップして直接にステップ#59
を実行するようにしても良い。更に、ステアリングが直
進状態で、かつ画像に「ずれ」が無く、しかも画像の偏差
角αが時間的に一定でなく現在変化中である(ステップ
#55:YES)場合、例えば車両1の進行方向に対して
白線がカーブしている場合などには、ステップ#56及
び#57をスキップしてステップ#58が実行される。
【0043】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、より多く画像上に表示されている白線21Lを基準
にして自車1の走行域を認識するようにしたので、CC
Dカメラ2の車体1への取付時の組付誤差等に起因して
道路画像に左右方向の「ずれ」が生じ、自車前方の左右の
白線21L,21Rについて画像上でその長さが不均一
に映し出される場合でも、より多く(長く)画像上に表示
されている白線21Lを基準とすることにより、基準と
すべき白線21Lをより確実かつ精度良く検知すること
ができる。すなわち、自車1の走行域をより精度良く認
識し、その信頼性を十分に確保することができるのであ
る。
【0044】尚、上記実施例(以下、これを第1実施例
という)は、CCDカメラ2の車体1への組付誤差等に
起因する画像の左右方向の「ずれ」についてのものであっ
たが、車両が道路形状に沿って曲折する際など旋回動作
を行う場合、その旋回中においては、カメラの撮像方位
と白線の方向との間に「ずれ」が生じるので、特に旋回内
側の白線が映りにくくなる。従って、かかる場合、この
内側の白線を基準にして走行域の認識を行ったのでは、
やはり十分な信頼性を得ることは難しくなる。次に、車
両旋回中における自車走行域の認識精度を高めるように
した本発明の第2実施例について、図13のフローチャ
ート等を参照しながら説明する。尚、以下の説明におい
て、第1実施例における場合と同じものには同一の符号
を付し、それ以上の説明は省略する。
【0045】CCDカメラ2で撮像された自車前方の道
路情景の画像が入力されると、白線21の検知が開始さ
れ、まずステップ#81で、路面輝度の測定が行なわれ
る。この路面輝度測定は、予め設定された自車前方の路
面における基準エリアの輝度を測定するものである。こ
の基準エリアは、例えば図14において斜線部分Aで示
されるように、自車前方の路面において自車1の車幅方
向における略中央部に設定されており、このエリアの輝
度を測定することにより、路面の白線を除いた部分の平
均的な輝度の目安を知ることができる。尚、この場合、
道路上に記された白線部分21(21L,21R)につい
ては、画面上明るく表れるので、他の路面部分にくらべ
て輝度は高くなる。次に、ステップ#82で入力画像を
二値化する際の閾値を設定する。この閾値は、例えば、
CCDカメラ自体の特性で定まる最高輝度と上記路面輝
度との加算平均として次式で演算され、この値が閾値と
して設定される。 閾値=(最高輝度+路面輝度)/2 そして、この閾値により入力画像が二値化される。
【0046】次に、ステップ#83で、ステアリング舵
角が、左旋回方向を正として、予め設定された所定値を
越えているか否かが判定される。この判定は、例えば舵
角センサ9の検出信号に基づいて行なわれる。そして、
この判定結果がYESの場合、つまり車両1が一定以上
の旋回半径で左旋回を行っている場合には、ステップ#
84で、後述する白線候補点を検出する際における入力
画像の走査(スキャン)方向を、図15に示すように、画
面中央側から右側に向かって走査するように設定する。
本実施例では、通常は、上記図14に示されるように、
画面の上下方向におけるセンタラインよりも若干上方に
地平線Lgが位置するように画像を設定し、このように
設定された画面の左右方向(車幅方向)におけるセンタラ
インを基準線(走査開始線Ls)とし、この開始線から例
えば左側に向かって所定の間隔にてスキャンが行なわれ
る。つまり、通常状態では、左側の白線21Lを走行域
認識のための基準白線とし、この基準白線21Lを検知
するために、走査(スキャン)方向は画面中央側から左側
に向かってスキャンするように設定されている。
【0047】従って、ステップ#84における設定は、
通常状態からスキャン方向を変更するものである。すな
わち、車両1が左旋回する場合には、通常の基準白線で
ある左側白線21Lは内側となるので画像内に映りにく
くなるが、スキャン方向を中央側から右側に向かってス
キャンするように変更することにより、基準白線を右側
白線21Rに切り換えることができる。この結果、車両
1が左旋回中は、左側(内側)の白線21Lに比べてより
多く(長く)表示される右側(旋回外方)の白線21Rを基
準にして自車の走行域を認識することができ、車両1の
旋回動作に起因して、道路画像に左右方向の「ずれ」が生
じ、自車前方の左右の白線21L,21Rについて画像
上でその長さが不均一に映し出される場合でも、基準と
すべき白線21Rをより確実かつ精度良く検知すること
ができる。すなわち、自車1の走行域をより精度良く認
識し、その信頼性を十分に確保することができるのであ
る。
【0048】次に、ステップ#85で、走査(スキャン)
開始線Lsの修正が行なわれる。すなわち、例えば図1
7から良く分かるように、車両旋回中においては、CC
Dカメラ2による撮像方向と白線21L,21Rの方向
との間に傾きが生じる関係上、スキャン開始線Ls'の方
向と白線21L,21Rの方向との間に「ずれ」が生じ、
旋回外側の白線21Rについても、特に走行レーンが急
カーブしている場合には、スキャン領域内に位置する部
分が少なくなり、スキャンによる検知精度が低下する。
このスキャン開始線Ls'の修正は、かかる白線検知精度
の低下を緩和すべく、図16に示すように、スキャン開
始線Lsを、旋回方向に応じて画面に対し傾斜させるこ
とにより、白線21L,21Rのスキャン領域内に位置
する部分を多く(長く)するものである。
【0049】このように、車両旋回中については、画像
内をスキャンする際のスキャン開始線Lsを、旋回方向
に応じて画面に対し傾斜させることにより、車両1の旋
回動作に伴って走査開始ラインLsの方向と白線21L,
21Rの方向との間に「ずれ」が生じた場合でも、その
「ずれ」を極力小さくなるようにすることができる。その
結果、白線(基準白線21R)の検知精度をより高めるこ
とができ、自車1の走行域をより精度良く認識してその
信頼性を十分に確保することができるのである。
【0050】尚、上記ステップ#85では、スキャン開
始線Lsの修正とともに、旋回方向に応じてスキャン領
域(スキャンウインドウ)を狭く限定するスキャンウイン
ドウの設定が行なわれる。すなわち、このような画像内
のスキャンによって白線検知を行う場合、CCDカメラ
2で得られた画像全体を走査すると、無駄な走査領域が
多くなるので走査およびデータ処理に時間がかかり、し
かも外乱ノイズを拾い易くなる。例えば、特に、図19
に示すように、検知すべき白線21Rに切れ目があった
場合などには、この部分ではスキャン途中で後述する白
線候補点を検出できないので、画面の末端部までスキャ
ンする必要があり、上記の問題がより顕著に表れること
となる。
【0051】そこで、例えば図18に示すように、画面
全領域So中に、スキャン開始線Lsからスキャン長さが
白線21Rを含む適当な長さとなるようにスキャンウイ
ンドウSwを設定し、この狭く限定されたスキャンウイ
ンドウSw内のみについてスキャンを行うようにした。
このように、車両旋回中は、その旋回方向に応じてスキ
ャンすべき領域を狭く限定することにより、画像内を走
査して白線検知を行うに際して、全領域Soをスキャン
する場合に比べ、無駄な走査領域を少なくして走査およ
びデータ処理を短縮することができ、また、外乱ノイズ
を少なくして検知精度を高めることができるのである。
【0052】一方、ステップ#83での判定結果がNO
の場合、つまり車両が左旋回しない場合には、直進かも
しくは右旋回であるので、ステップ#86で、入力画像
の走査(スキャン)方向を、通常どうり画面中央側から左
側に向かって走査するように設定する。尚、右旋回の場
合には、通常状態における基準白線である左側白線21
Lが旋回外側に位置するので、スキャン方向(つまり基
準白線)を切り換える必要はない。そして、ステップ#
87で、スキャン開始線Lsを車両旋回方向に応じて修
正するとともに、スキャン領域を車両旋回方向に応じて
狭く限定するように変更する。このステップ#87は、
上述のステップ#85と同一の内容を実行するものであ
る。
【0053】その後、ステップ#88で白線候補点の検
出が行なわれる。この白線候補点とは、入力画像の二値
化データ上、上記閾値を越える輝度を有する明るい点で
あり、特に、図20に示すように、自車の進行方向に略
沿って並んだ一群の明るい点Pwは、実際に白線上に位
置する可能性が多分に有り、有力な白線候補点となる。
この白線候補点Pwの検出は、入力画像をスキャンしな
がら行なわれる。そして、ステップ#89で、このよう
にして検出された多数の白線候補点Pwに基づいて、白
線(ライン)が推定される。次に、ステップ#90で、推
定された白線21'を含む所定幅の領域内に存在する白
線候補点Pwの数が所定以上であるか否かが判定され
る。この判定は、要するに、推定された白線21'およ
びその近辺における白線候補点Pwの密度により、推定
されたライン21'が実際の白線であるか否かを調べる
ものである。この判定結果がNOの場合には、推定され
たライン21'は実際には白線でないものと見なされ、
ステップ#83に戻ってそれ以降のステップが再び実行
される。
【0054】一方、ステップ#90の判定結果がYES
の場合には、ステップ#91で、スキャンを行うべき領
域(スキャンウインドウ)を狭くするスキャンウインドウ
の設定が行なわれる。これは、ステップ#89で推定さ
れた後ステップ#90で一応確かめられたライン21'
について、より精確な判定を行うために、例えば図21
に示すように、スキャンウインドウ33を、当該推定ラ
イン21'およびその近傍に限定するものである。尚、
このステップ#91で設定されるスキャンウインドウ3
3は、上述のステップ#85あるいはステップ#87で
設定されるスキャンウインドウSwよりも、更に狭く限
定されたものである。その後、この限定されたスキャン
ウインドウ33内でのスキャンに基づいて、上記ステッ
プ#88及びステップ#89と同様にして、白線候補点
Pwの検出およびこれに基づいた白線ラインの推定が行
なわれる(ステップ#92及びステップ#93)。
【0055】そして、この新しく推定されたラインに対
して、ステップ#90と同様にして、推定された白線ラ
インを含む所定幅の領域内に存在する白線候補点Pwの
数が所定以上であるか否かが判定され(ステップ#9
4)、この判定結果がNOの場合には、白線21を見失
ったものとして、ステップ#83に戻ってそれ以降のス
テップを繰り返す。一方、ステップ#94での判定結果
がYESの場合には、ステップ#91に戻って、スキャ
ンすべき領域を更に狭く限定したスキャンウインドウの
設定を行い、この更に限定したスキャンウインドウにつ
いて、ステップ#92〜ステップ#94の各ステップを
繰り返して実行する。このステップ#91〜ステップ#
94をより多く繰り返して行うほど、より精度の高い白
線検知を行うことができるようになっている。
【0056】尚、上記第2実施例では、車両の旋回方向
をステアリング舵角によって判定していたが、この代わ
りに、例えば、レーダヘッドユニット11,12で路側
のリフレクタ,ガードレールあるいは路壁等を検出し、
この検出データから道路形状を判断することにより、車
両1の旋回方向を判定するようにしても良い。また、そ
の他、例えば、所謂ナビゲーションシステムを搭載した
車両では、このナビゲーションシステムを利用して道路
形状を判断し、車両の旋回方向を判定することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る走行域認識装置を
備えた自動車の安全装置の全体構成を概略的に示すブロ
ック構成図である。
【図2】 上記安全装置を備えた車両とこの車両が走行
する道路とを示す平面説明図である。
【図3】 上記安全装置を備えた車両の走行レーンから
の逸脱動作例を示す平面説明図である。
【図4】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図5】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図6】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図7】 上記キープレーン制御における修正操舵を説
明するフローチャートである。
【図8】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図9】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図10】 上記第1実施例に係る走行域認識装置の作
動を説明するためのフローチャートである。
【図11】 第1実施例に係る自動車に組み付けたCC
Dカメラの組付方向と白線の傾きを示す平面説明図であ
る。
【図12】 上記CCDカメラによる入力画像の一例を
模式的に示す説明図である。
【図13】 本発明の第2実施例に係る自動車の走行域
認識装置の作動を説明するためのフローチャートであ
る。
【図14】 上記第2実施例に係る走行域認識装置にお
ける入力画像の一例を模式的に示す説明図である。
【図15】 第2実施例に係る走行域認識装置における
左旋回時の入力画像の一例を模式的に示す説明図であ
る。
【図16】 第2実施例に係る走行域認識装置における
スキャン開始線と道路形状を模式的に示す平面説明図で
ある。
【図17】 従来例に係る走行域認識装置におけるスキ
ャン開始線と道路形状の一例を模式的に示す平面説明図
である。
【図18】 第2実施例に係る走行域認識装置における
スキャンウインドウを示す平面説明図である。
【図19】 スキャンウインドウを限定しない場合にお
けるスキャン領域を示す平面説明図である。
【図20】 第2実施例における推定白線ラインと白線
候補点を示す平面説明図である。
【図21】 第2実施例における推定白線ラインとスキ
ャンウインドウを示す平面説明図である。
【符号の説明】
1…自動車 2…CCDカメラ 3,13…信号処理ユニット 4…演算ユニット 5…制御ユニット 9…舵角センサ 21,21L,21R…案内ライン(白線) 24…走行レーン Ls…走査(スキャン)開始線 Sw…スキャンウインドウ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/18 G (72)発明者 中植 宏志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 足立 智彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車前方の道路画像を入力する画像入力
    手段を備え、該画像入力手段で得られた道路画像に基づ
    いて、道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知
    して自車の走行域を認識する自動車の走行域認識装置で
    あって、 上記道路画像上に表示された複数の案内ラインのうち、
    より多く画像上に表示されている案内ラインを基準にし
    て自車の走行域を認識することを特徴とする自動車の走
    行域認識装置。
  2. 【請求項2】 自車前方の道路画像を入力する画像入力
    手段を備え、該画像入力手段で得られた道路画像に基づ
    いて、道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知
    して自車の走行域を認識する自動車の走行域認識装置で
    あって、 車両旋回中は、旋回外方の案内ラインを基準にして自車
    の走行域を認識することを特徴とする自動車の走行域認
    識装置。
  3. 【請求項3】 自車前方の道路画像を入力する画像入力
    手段と、画像の左右方向における中央側から端部側に向
    かって画像内を走査する走査手段とを備え、上記画像入
    力手段で得られた道路画像を上記走査手段で走査するこ
    とにより、道路上に記された走行レーンの案内ラインを
    検知して自車の走行域を認識する自動車の走行域認識装
    置であって、 車両旋回中は、上記走査手段の走査開始ラインを、旋回
    方向に応じて画面に対し傾斜させることを特徴とする自
    動車の走行域認識装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された自動車の走行域認
    識装置において、車両旋回中は、旋回方向に応じて上記
    走査手段による走査領域が変更されることを特徴とする
    自動車の走行域認識装置。
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