JP2006137416A - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 見通しがよくないときの車線逸脱回避性能を向上すること。
【解決手段】 自車両前方の画像から道路白線を検出し、その検出結果により自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されるときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避させる車線逸脱回避制御を行う装置において、自車両前方の画像から道路白線が検出されないときには(ステップS9「No」)、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していうることが検出されると(ステップS13「Yes」)、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる車両制御を行う(ステップS15〜S16)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自車両の走行車線からの逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関する。
従来、この種の車線逸脱防止装置としては、例えば、自車両が走行車線から逸脱傾向にあるときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避するように操舵アクチュエータを制御し、自車両の走行車線からの逸脱を防止するものがある。
このような車線逸脱防止装置にあっては、通常、自車両前方の画像を車載カメラで撮像し、その撮像画像から道路白線等の車線区分線を検出することで、走行車線から逸脱傾向にあることを検出する(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−349833号公報
しかしながら、上記従来の車線逸脱防止装置にあっては、車載カメラの撮像画像から車線区分線を検出するようになっているため、例えば、霧や雨等で見通しがよくないときには、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出できず、その結果、車線逸脱回避性能が低下してしまう恐れがあった。
本発明は、上記従来の車線逸脱防止装置の未解決の問題点の解決を目的としてなされたものであって、見通しがよくないときの車線逸脱回避性能を向上できる走行車線逸脱防止装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る車線逸脱防止装置は、自車両前方の画像から車線区分線を検出し、その検出結果により自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されるときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避させる車線逸脱回避制御を行う車線逸脱防止装置において、前記画像から車線区分線を検出できないときには、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることが検出されると、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる車両制御を行うことを特徴とする。
したがって、本発明に係る車線逸脱防止装置にあっては、例えば、霧や雨等で見通しがよくないときであっても、自車両が前記路面凹凸の上を走行すると、前記車両制御が行われ、その結果、見通しがよくないときの車線逸脱回避性能を向上できる。
以下、本発明の車線逸脱防止装置を、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載する後輪駆動車両に適用した一例を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の車線逸脱防止装置の第1実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、このマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御回路7が介装されており、この制動流体圧制御回路7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
この制動流体圧制御回路7は、例えば、アンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、単独で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御する。
また、この車両には、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比、並びにスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御する駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。エンジン9の運転状態は、燃料噴射量や点火時期を制御することで制御でき、同時にスロットル開度を制御することでも制御できる。なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で、駆動輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御する。
また、この車両には、自車両の車線逸脱傾向検出用に走行車線内の自車両の位置を検出するためのCCDカメラ13とカメラコントローラ14とが設けられている。このカメラコントローラ14では、CCDカメラ13で捉えた自車両前方の撮像画像から、例えば、車線区分線である道路白線を検出して走行車線を検出し、その走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線曲率β等を算出する。また、走行車線を検出できなかったときには、走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線曲率βを"0"とする。
また、この車両には、自車両に発生する前後加速度Xg及び横加速度Ygを検出する加速度センサ15、自車両に発生するヨーレートφ'を検出するヨーレートセンサ16、マスタシリンダ3の出力圧、所謂マスタシリンダ圧Pmを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、即ちアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=FL〜RR)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RR、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20が設けられ、それらの検出信号は制駆動力コントロールユニット8に出力される。
また、前記カメラコントローラ14で検出された走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線曲率β等や、レーダコントローラ16で検出された障害物までの前後距離Lx,横距離Ly及び障害物の幅Hs、CCDカメラ13で自車両前方の道路白線の画像を捉えることができたか否か、つまりカメラコントローラ14で道路白線を検出できたか否かを示す認識判断信号、駆動トルクコントロールユニット12で制御された駆動トルクTwも合わせて制駆動力コントロールユニット8に出力される。なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレートφ'や横加速度Yg、ヨー角φ、は、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。また、カメラコントローラ14で道路白線を検出できなかったときには、走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率βとして"0"が出力される。
また、この車両には、ディスプレイやスピーカを備えた車内情報提示装置23が備えられ、自車両に車線逸脱傾向があるときには、制駆動力コントロールユニット8からの指令に応じて音声やブザー音で運転者に警告を提示する。
次に、前記制駆動力コントロールユニット8で行われる演算処理のロジックについて、図2のフローチャートに従って説明する。この演算処理は、例えば20msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
この演算処理では、まずステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、前記各センサで検出された前後加速度Xg、横加速度Yg、ヨーレートφ'、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度Acc、マスタシリンダ圧Pm 、方向指示スイッチ信号、また駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、カメラコントローラ14から走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線曲率β、認識判断信号を読み込む。また、カメラコントローラ14から読み込まれた認識判断信号が道路白線を検出できたことを示すものであるか否かを判定し、道路白線を検出できたことを示すものである場合には認識フラグFcamreadyを"1"のセット状態とし、そうでない場合には認識フラグFcamreadyを"0"のリセット状態とする。
次にステップS2に移行して、自車両の走行速度Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込まれた各車輪速度Vwiのうち非駆動輪である前左右輪速度VwFL、VwFRの平均値を算出し、その算出結果を自車両の走行速度Vとする。なお、アンチスキッド制御が行われているときには、そのアンチスキッド制御で算出される推定車体速を自車両の走行速度Vとする。
次にステップS3に移行して、将来の推定横変位XSを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込まれた自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X、走行車線曲率β及び、前記ステップS2で算出された自車両の走行速度Vに基づき、下記(1)式に従って将来の推定横変位XSを算出する。
XS=Tt×V×(φ+Tt×V×β)+X ………(1)
但し、Ttは、前方注視距離算出用の車頭時間であり、車頭時間Ttに自車両の走行速度Vを乗じると前方注視距離になる。つまり、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が将来の推定横変位XSとなる。
次にステップS4に移行して、前輪5FL、5FRが道路白線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出する。このような路面凹凸は、通常、凹部や凸部が一定間隔で繰り返されて構成されているため、その上を走行すると、図3に示すように、車輪速度VwFL、VwFRがほぼ一定の周期で変動する。そのため、ここでは車輪速度VwFL、VwFRが一定の周期で変動しているときに、前輪5FL、5FRが道路白線上に設けられている路面凹凸の上を走行していると検出する。なお、ここでは前左輪5FLについてのみ説明するが、前右輪5FRについても同様の処理を行う。具体的には、まず前左輪5FLの車輪速度VwFLが変動したか否か、つまり前記ステップS1で読み込まれた前左輪速度VwFLに基づき、下記(2)式に従って車輪加速度dVwFLを算出し、その車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimitより大きくなったか否かを判定する。車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimitより大きくなった場合には、前左輪5FLの車輪速度VwFLが前回変動したときから所定時間経過したか否か、つまりカウンタTsFLが所定値TsL以下であるか否かを判定し、カウンタTsFLが所定値TsL以下である場合には、カウンタTsFLを初期セット値Tsoに設定し、また路面判断開始フラグFrsFLを"1"のセット状態とする。ここで、判断しきい値Slimt及び初期セット値Tsoは、前記ステップS2で算出された自車両の走行速度Vに基づき、それぞれ図4の制御マップ及び図5の制御マップに従って算出される。
dVwFL=Kg×(VwFL20−VwFL)/ΔT ………(2)
但し、VwFL20はこの演算処理が前回実行されたときに検出された車輪速度VwFLであり、Kgは単位換算係数である。
なお、車輪加速度dVwFLの変動周期と変動幅、つまり車輪速度VwFLの変動周期と変動幅は、自車両の走行速度Vに応じて変化する。例えば、自車両の走行速度Vが小さいときには、図3に示すような変動が各凹凸毎に現れるが、自車両の走行速度Vが大きいときには、図3に示すような変動は各凹凸毎には現れない。つまり自車両の走行速度Vが大きいときには、タイヤ特性やサスペンション特性の影響が大きくなり、車輪速度VwFL,VwFRの変動周期が大きくなると共に、車輪速度VwFL,VwFRの変動幅が小さくなる。そのため、判断しきい値Slimtは、図4に示すように、自車両の走行速度Vが比較的小さい領域では比較的大きい一定値とし、自車両の走行速度Vが比較的大きい領域では比較的小さい一定値とし、それらの領域の間では自車両の走行速度Vの増加に伴って直線状に減少するように設定している。また、初期セット値Tsoも、図5に示すように、自車両の走行速度Vが比較的小さい領域では比較的大きい一定値とし、自車両の走行速度Vが比較的大きい領域では比較的小さい一定値とし、それらの領域の間では自車両の走行速度Vの増加に伴って直線状に減少するように設定している。
また、カウンタTsFLが所定値TsLより大きい場合には、カウンタTsFLから所定値を減算し、凹凸判断タイマTrsFLに所定値を加算する。なお、カウンタTsFLが"0"以下である場合には、路面判断開始フラグFrsFLを"0"のリセット状態とし、また凹凸判断タイマTrsFLを"0"とする。
一方、車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimit以下である場合、又は前回この演算処理が実行されたときに算出された車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimitより大きかった場合には、カウンタTsFLから所定値を減算し、凹凸判断タイマTrsFLに所定値を加算する。なお、カウンタTsFLが"0"以下である場合には、路面判断開始フラグFrsFLを"0"のリセット状態とし、また凹凸判断タイマTrsFLを"0"とする。
このような構成とすることで、図6の区間Cに示すよう、車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimitより大きくなると、カウンタTsFLが初期セット値Tsoとされると共に、そのカウンタTsFLが徐々に小さくされ、また凹凸判断タイマTrsFLが徐々に大きくされる。そして、そのカウンタTsFLが所定値TSL以下とされてから"0"以下となるまでに、再び車輪加速度dVwFLが判断しきい値Slimitより大きくなると、つまり車輪速度VwFLがほぼ一定の周期(Tso−TsL)で大きくなると、再びカウンタTsFLが初期セット値Ts oとされて、凹凸判断タイマTrsFLが大きくなり続ける。ちなみに、車輪速度VwFLが一定の周期(Tso−TsL)で変動しないとき、例えば、路面に落ちているものを踏むことで、車輪速度VwFL、VwFRが一時的に大きく変動したときにも、図6の区間A、Bに示すように、一時的にカウンタTsFLが初期セット値Ts oとされるが、カウンタTsFLが徐々に小さくされて"0"となり、凹凸判断タイマTrsFLがすぐに"0"となってしまう。
次いで、凹凸判断タイマTrsFLが判断しきい値Trslmtより大きいか否かを判定し、判断しきい値Trslmtより大きい場合には、凹凸判断フラグFotFLを"1"のセット状態、つまり前左輪5FLが道路白線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを示す状態とし、そうでない場合には凹凸判断フラグFotFLを"0"のリセット状態とする。
このように本実施形態では、自車両の車輪速度VwFLが自車両の走行速度Vに応じたほぼ一定の周期(Tso−TsL)で変動するときに、凹凸判断フラグFotFLを"1"のセット状態とするため、凹部や凸部を一定間隔で繰り返す路面凹凸の上に前左輪5FLがあるときだけ、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していることが検出される。ちなみに、単に自車両の車輪速度VwFLが変動したときに前記凹凸判断フラグFotFLを"1"のセット状態とする方法では、単なる突起物等を踏んだときにも、当該凹凸判断フラグFotFLが"1"のセット状態となってしまい、前記道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していると誤検出してしまう恐れがある。
次にステップS5に移行して、自車両が走行車線の左端又は右端を走行していることを検出する。具体的には、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLと前右輪5FRに対応する凹凸判断フラグFotFRとのいずれか一方だけが"1"のセット状態であるか否かを判定し、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLと前右輪5FRに対応する凹凸判断フラグFotFRとのいずれか一方だけが"1"のセット状態である場合には、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLが"1"のセット状態であるか否かを判定する。そして、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLが"1"のセット状態である場合には道路端判断フラグFdwを"1"のセット状態、つまり自車両が走行車線の左端を走行していることを示す状態とし、そうでない場合には道路端判断フラグFdwを"−1"のセット状態、つまり自車両が走行車線の右端を走行していることを示す状態とする。
また、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLと前右輪5FRに対応する凹凸判断フラグFotFRとの両方が"1"のセット状態又は"0"のリセット状態である場合には道路端判断フラグFdwを"0"のリセット状態とする。
このように本実施形態では、前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLと前右輪5FRに対応する凹凸判断フラグFotFRとのいずれか一方だけが"1"のセット状態であるときに、道路端判断フラグFdwを"1"又は"−1"のセット状態とするため、前左右輪5FL、5FRのいずれか一方だけが路面凹凸を踏んでいるときだけ、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していることが検出される。なお、車輪速度VwFL、VwFRが一定の周期で変動するときに"1"のセット状態となる凹凸判断フラグFotFL、FotFRを用いる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、単に車輪速度VwFL、VwFRが変動したときにセット状態となるフラグを用いてもよい。
ちなみに、単に自車両の車輪速度VwFLが変動したときに、自車両の走行車線の道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していることを検出する方法では、悪路走行時等、走行路全体に路面凹凸があるときにも、前記道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していると誤検出してしまう恐れがある。
次にステップS6に移行して、運転者が意図的に車線変更しているか否かを判定する。具体的には、前記ステップS1で読み込まれた方向指示スイッチ22から判定される自車両の進行方向(左右方向)と、前記ステップS3で算出された推定横変位XSの符号(左方向が正)から判定される自車両の進行方向とが一致するときには、車線変更判断フラグFLCを"1"のセット状態、つまり運転者が意図的に車線変更していることを示す状態とする。また、両者が一致しないときには車線変更判断フラグFLCは"0"のリセット状態、つまり運転者が意図的に車線変更していないことを示す状態とする。
なお、一旦、方向指示スイッチ22の操作によって車線変更判断フラグFLCがセット状態とされると、方向指示スイッチ22の操作が解除されても一定時間(例えば、4秒間)はセット状態が維持される。これにより、方向指示スイッチ22の操作が運転操作によって車線変更中に解除されたとしても、その車線変更中に逸脱回避制御が開始されてしまうことを防止できる。また、方向指示スイッチ22が操作されていなくても、前記ステップS3で算出された推定横変位XSの符号から判定される自車両の進行方向と、前記ステップ1で読み込まれた操舵角δの符号から判定される運転者の操舵方向とが一致し、操舵角δ及びその時間変化率Δδが所定値以上であるときには、車線変更判断フラグFLCを"1"のセット状態、つまり運転者が意図的に車線変更していることを示す状態とする。
次にステップS7に移行して、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを警報するか否かを判定する。具体的には、下記(3)式に従って警報判断しきい値Xwを算出し、前記ステップS6で設定された車線変更判断フラグFLCが"0"のリセット状態であり、且つ、前記ステップS3で算出された将来の推定横変位の絶対値|XS|が警報判断しきい値Xwより大きいときに警報するものとし、そうでないときには警報しないものとする。なお、警報が作動しているときには、将来の推定横変位の絶対値|XS|が(Xw−Xh)以下となるまで警報を続ける。ここでXhは、警報のハンチングを避けるためのヒステリシスである。なお、この実施形態では、将来の推定横変位の絶対値|XS|のみに基づいて警報を作動させ、簡単のために仮想逸脱推定値XSvを考慮しないものとする。
Xw=Xc−Xm ………(3)
但し、Xmは定数であり、警報が作動してから逸脱防止制御が作動するまでのマ−ジンである。また、横変位限界値Xcは定数であり、日本国内であれば高速道路の車線幅が"3.35"mであることから例えば"0.8"mとする。なお、本実施形態では、横変位限界値Xcを固定値とする例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、CCDカメラ13で捉えた自車両前方の撮像画像に画像処理を行ったり、所謂カーナビゲーションシステムやインフラストラクチャーから自車両の位置に対応する車線幅の情報を取り込んだりして、走行車線の車線幅Lを算出し、その車線幅Lに基づき、下記(4)式に従って横変位限界値Xcを随時算出するようにしてもよい。また、道路に埋め込まれたマーカといったインフラストラクチャーから自車両の逸脱方向にある車線までの距離(L/2−XS)の情報を取り込めるときには、その情報を用いてもよい。
Xc=min(L/2−LC/2、0.8) ………(4)
但し、LCは自車両の車幅であり、min()は複数の値から最小値を選択する関数である。
次にステップS8に移行して、自車両が走行車線から逸脱傾向にあるか否かを判定する。具体的には、前記ステップS3で算出された将来の推定横変位XSが横変位限界値Xc以上であるか否かを判定し、将来の推定横変位XSが横変位限界値Xc以上である場合には、逸脱判断フラグFLDを"1"のセット状態、つまり自車両に走行車線から左方への逸脱傾向があることを示す状態とする。
また、将来の推定横変位XSが横変位限界値Xcより小さい場合には、将来の推定横変位XSが横変位限界値Xcの符号を反転させた値(−Xc)より大きいか否かを判定し、将来の推定横変位XSが横変位限界値Xcの符号を反転させた値(−Xc)より大きい場合には、逸脱判断フラグFLDを"0"のリセット状態、つまり自車両に走行車線からの逸脱傾向がないことを示す状態とする。
また、将来の推定横変位XSが横変位限界値Xcの正負の符号を反転させた値(−Xc)以下である場合には、逸脱判断フラグFLDを"−1"のセット状態、つまり自車両に走行車線から右方への逸脱傾向があることを示す状態とする。なお、前記ステップS6で設定された車線変更判断フラグFLCがセット状態にあるとき、つまり運転者が意図的に車線変更しているときには、車線逸脱回避制御を行わないので、将来の推定横変位の絶対値|XS|が横変位限界値Xc以上であっても逸脱判断フラグFLDを"0"のリセット状態とする。また同様に、アンチスキッド制御やトラクション制御、ビ−クルダイナミクス制御等が行われているとき、つまりタイヤが限界域に入っているときにも、車線逸脱回避制御を行わないので、将来の推定横変位の絶対値|XS|が横変位限界値Xc以上であっても逸脱判断フラグFLDを"0"のリセット状態とする。
このように、本実施形態では、将来の推定横変位の絶対値|XS|が横変位限界値Xc以上であるときに、逸脱判断フラグFLDを"1"又は"−1"のセット状態とし、自車両に走行車線からの逸脱傾向があると判定するため、走行車線からの逸脱傾向を適切に検出することができる。
次にステップS9に移行して、カメラコントローラ14で道路白線を検出できたか否か、つまり前記ステップS1で設定された認識フラグFcamreadyが"1"のセット状態であるか否かを判定し、セット状態である場合(Yes)にはステップS10に移行し、そうでない場合には(No)ステップS13に移行する。
前記ステップS10では、自車両が走行車線の左端又は右端を走行しているか否かを判定する。具体的には、前記ステップS5で設定された道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"のセット状態であるか否かを判定し、セット状態である場合(Yes)には、ステップS12に移行し、そうでない場合には(No)ステップ11に移行する。
前記ステップS11では、制御ゲインKhrを通常の値"1"に設定し、制御量オフセットMoffsetを"0"に設定してから、前記ステップS16に移行する。
一方、前記ステップS12では、制御ゲインKhrを所定値Khr1(>1)に設定し、制御量オフセットMoffsetを"0"に設定してから、前記ステップS16に移行する。
また一方、前記ステップS13では、自車両が走行車線の左端又は右端を走行しているか否かを判定する。具体的には、前記ステップS5で設定した道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"のセット状態であるか否かを判定し、セット状態である場合には(Yes)ステップS15に移行し、そうでない場合には(No)ステップ14に移行する。
前記ステップS14では、制御ゲインKhrを"0"に設定し、制御量オフセットMoffsetも"0"に設定してから、前記ステップS16に移行する。
一方、前記ステップS15では、制御ゲインKhrを"0"に設定し、制御量オフセットMoffsetを一定値Moに設定してから、前記ステップS16に移行する。なお、一定値Moは、後述するステップS16で算出される目標ヨーレートMsによる車両挙動の変動が緩やかなものとなるように設定する。
このように本実施形態では、認識フラグFcamreadyが"0"のリセット状態であり、道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"のセット状態であるとき、つまり自車両前方の道路白線の画像から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることは検出されていないが、前輪5FL、5FRが道路白線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることが検出されているときに、制御量オフセットMoffsetを一定値Moに設定するため、車両挙動の変動を運転者にとって自然なものとすることができる。
次にステップS16に移行して、目標ヨーモーメントMsを算出する。具体的には、前記ステップS8で設定された逸脱判断フラグFLDが"1"又は前記ステップS5で算出された道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"のセット状態であるか否かを判定し、前記逸脱判断フラグFLDが"1"又は、道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"である場合、つまり自車両に走行車線からの逸脱傾向があるとき又は自車両が走行車線の左端又は右端を走行しているときには、下記(5)式に従って目標ヨーモーメントMsを算出し、そうでない場合には目標ヨーモーメントMsを"0"とする。
Ms=−Khr×K1×K2×(XS―Xc)―Fdw×Moffset ………(5)
但し、K1は車両諸元から決まる比例係数であり、K2は自車両の走行速度Vに基づき図7の制御マップに従って算出される比例係数であり、Khrは、前記ステップS10〜S15で設定された制御ゲインである。なお、比例係数K2は、図7に示すように、自車両の走行速度Vが比較的小さい領域では比較的大きい一定値となり、自車両の走行速度Vが比較的大きい領域では比較的小さい一定値となり、それらの領域の間では自車両の走行速度Vの増加に伴って直線状に減少するように設定されている。
このように、本実施形態では、逸脱判断フラグFLDがセット状態であるときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避するように目標ヨーモーメントMsを算出するため、自車両が走行車線からの逸脱傾向を生じると、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向に早いタイミングでヨーモーメントが発生し、自車両の走行車線からの逸脱がより確実に回避される。その際、目標ヨーモーメントMsを、将来の推定横変位XSと第1横変位限界値Xcとの差から算出するため、それらの差の大きさに応じたヨーモーメントが発生し、自車両の走行車線からの逸脱がより確実に回避される。
次にステップS17に移行して、各車輪への目標制動流体圧Psiを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込まれたマスタシリンダ圧Pmに対し、前後制動力配分に基づく後輪用マスタシリンダ圧をPmRとしたとき、前記ステップS3で設定された逸脱判断フラグFLDが"0"のリセット状態で且つ前記ステップS5で設定された道路端判断フラグFdwが"0"のリセット状態であるとき、つまり自車両に走行車線からの逸脱傾向がない状態で且つ自車両が走行車線の左端又は右端を走行していないときには、前左右輪5FL、5FRのホイールシリンダ6FL、6FRへの目標制動流体圧PSFL、PSFRを共にマスタシリンダ圧Pmとし、後左右輪5RL、5RRのホイールシリンダ6RL、6RRへの目標制動流体圧PSRL、PSRRを共に後輪用マスタシリンダ圧PmRとする。
また、前記逸脱判断フラグFLD及び道路端判断フラグFdwの少なくとも一方がセット状態であるとき、つまり自車両に走行車線からの逸脱傾向があるときや、自車両が走行車線の左端又は右端を走行しているときには、前記ステップS17で算出された目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて場合分けを行う。すなわち、前記目標ヨーモーメントの絶対値|Ms|が所定値Ms1未満であるときには後左右輪5RL、5RRの制動力にだけ差を発生させ、当該目標ヨーモーメントの絶対値|Ms|が所定値Ms1以上であるときには各輪5FL〜5RRの制動力に差を発生させる。即ち、前記目標ヨーモーメントの絶対値|Ms|が所定値Ms1未満であるときの前左右輪目標制動流体圧差ΔPSFは"0"であり、後左右輪目標制動流体圧差ΔPSRは下記(6)式に従って算出される。同様に、前記目標ヨーモーメントの絶対値|Ms|が所定値Ms1以上であるときの前左右輪目標制動流体圧差ΔPSFは下記(7)式に従って算出され、後左右輪目標制動流体圧差ΔPSRは下記(8)式に従って算出される。なお、式中のTはトレッド(前後輪で同じとする)、KbF、KbRは、夫々制動力を制動流体圧に換算するための換算係数であり、ブレーキ諸元によって決まる。
ΔPSR=2×KbR×|Ms|/T ………(6)
ΔPSF=2×KbF×(|Ms|−Ms1)/T ………(7)
ΔPSR=2×KbR×Ms1/T ………(8)
それゆえ、前記目標ヨーモーメントMsが負値であるとき、すなわち自車両が左方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psiは下記(9)式に従って算出される。
PSFL=Pm
PSFR=Pm+ΔPSF
PSRL=PmR
PSRR=PmR +ΔPSR ………(9)
これに対し、前記目標ヨーモーメントMsが正値であるとき、すなわち自車両が右方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psiは下記(10)式で算出される。
PSFL=Pm+ΔPSF
PSFR=Pm
PSRL=PmR+ΔPSR
PSRR=PmR ………(10)
このように本実施形態では、目標ヨーモーメントMsが発生するように各車輪の目標制動流体圧PSFL〜PSRRを算出するため、運転者の操舵操作とは無関係に車線逸脱回避制御を行うことができ、また適切な目標制動流体圧PSFL〜PSRRで車線逸脱回避制御を行うことができる。
次にステップS18に移行して、駆動輪5RL、5RRの目標駆動トルクTrqDSを算出する。具体的には、前記逸脱判断フラグFLDが"1"又は"−1"、又は道路端判断フラグFdwが"1"又は"−1"であるとき、つまり車線逸脱回避制御が行われるときには、アクセル操作が行われていてもエンジンの出力を絞って加速できなくする。すなわち、車線逸脱回避制御が行われるときときの目標駆動トルクTrqDSは、前記ステップS1で読み込まれたアクセル開度Accに応じた値から、前記前後輪の目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和に応じた値を減じた値とする。ここで、アクセル開度Accに応じた値とは、当該アクセル開度Accに応じて自車両を加速する駆動トルクであり、前後輪の目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和に応じた値とは、目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和によって生じる制動トルクである。したがって、車線逸脱回避制御が行われるときには、前記目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和によって生じる制動トルク分だけ、エンジンのトルクが低減されることになる。なお、前記逸脱判断フラグFLDが"0"であり且つ逸脱回避制御制限フラグFcancelがセット状態であるとき、つまり車線逸脱回避制御が行われないときには、目標駆動トルクTrqDSは、前記アクセル開度Accに応じて自車両を加速する駆動トルク分だけとなる。また、運転者によるアクセル操作よりも車線逸脱回避制御を優先する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、運転者によるアクセル操作を車線逸脱回避制御よりも優先し、アクセル開度Accが大きいほど目標ヨーモーメントMsの絶対値を小さくするようにしてもよい。
次にステップS19に移行して、前記ステップS17で算出された各車輪5FL〜5RRの目標制動流体圧PsFL〜PsRRを前記制動流体圧制御回路7に向けて出力すると共に、前記ステップS18で算出された駆動輪5RL、5RRの目標駆動トルクTrqDSを前記駆動トルクコントロールユニット12に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、CCDカメラ13で自車両前方の道路白線の画像を捉えることができるときに、運転者の脇見等によって、自車両の走行車線から左方への大きな逸脱傾向を生じ、図8に示すように、自車両の走行車線左脇の道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあるとする。すると、制駆動力コントロールユニット8の演算処理では、まずそのステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データが読み込まれ、図9の区間Dに示すように、一定の周期で変動する前左輪5FLの車輪速度VwFLが読み込まれ、認識フラグFcamreadyが"1"のセット状態とされ、ステップS2で、自車両の走行速度Vが算出され、ステップS3で、その走行速度V等に基づいて将来の推定横変位XSが横変位限界値Xc より大きく算出され、ステップS4で、前記車輪速度VwFLに基づいて前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLだけが"1"のセット状態とされ、ステップS5で、その凹凸判断フラグFotFLに基づいて道路端判断フラグFdwが"1"のセット状態とされ、ステップS6で、車線変更判断フラグFLCが"0"のリセット状態とされ、ステップS7を経て、ステップS8で、前記将来の推定横変位XSに基づいて逸脱判断フラグFLDが"1"のセット状態とされ、前記認識フラグFcamreadyと前記道路端判断フラグFdwとに基づいてステップS9及びS10の判定が「Yes」となり、ステップS12で、制御ゲインKhrが所定値Khr1(>1)に設定され、ステップS16で、その制御ゲインKhrが前記将来の推定横変位XSから前記横変位限界値Xcを減じた値に乗じられて、自車両の車線逸脱を回避する方向(右方向)に大きなヨーモーメントが発生するように目標ヨーモーメントMsが算出され、ステップS17で、その目標ヨーモーメントMsに基づいて右輪5FR、5RRへの目標制動流体圧PsFR、PsRRが大きく算出され、ステップS18を経て、ステップS19で、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に向けて出力される。そして、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に取得されると、右輪5FR、5RRに当該目標制動流体圧PsFR、PsRRが出力され、右方向に大きなヨーモーメントが発生し、その結果、自車両の走行車線からの逸脱が回避される。
このように本実施形態では、自車両に走行車線から左方への逸脱傾向があることが検出され、且つ、道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあることが検出されたときには、目標ヨーモーメントMsを大きく算出し、自車両の車線逸脱を回避する方向(右方向)に大きなヨーモーメントを発生させるため、自車両の走行車線からの逸脱をより確実に回避できる。ちなみに、自車両前方の道路白線の画像から、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、単に自車両の車線逸脱を回避する方向にヨーモーメントを発生させる方法では、当該画像から逸脱傾向を検出するときの誤差によって目標ヨーモーメントMsが小さく算出され、自車両の走行車線からの車線逸脱回避性能が低下する恐れがある。
また、霧や雨等で見通しが悪く、CCDカメラ13で自車両前方の道路白線の画像を捉えることができないときに、自車両の走行車線から左方への逸脱傾向を生じ、図8に示すように、自車両の走行車線左脇の道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあるとする。すると、制駆動力コントロールユニット8の演算処理では、まずそのステップS1で、図9の区間Dに示すように、一定の周期で変動する前左輪5FLの車輪速度VwFLが読み込まれ、走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率βとして"0"が読み込まれ、認識フラグFcamreadyが"0"のリセット状態とされ、ステップS2を経て、ステップS3で、前記走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角φ等に基づいて将来の推定横変位XSが"0"とされ、ステップS4で、前記車輪速度VwFLに基づいて前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLだけが"1"のセット状態とされ、ステップS5で、その凹凸判断フラグFotFLに基づいて道路端判断フラグFdwが"1"とされ、ステップS6で、車線変更判断フラグFLCが"0"とされ、ステップS7を経て、ステップS8で、前記将来の推定横変位XSに基づいて逸脱判断フラグFLDが"0"とされ、前記認識フラグFcamreadyに基づいてステップS9の判定が「No」となり、また前記道路端判断フラグFdwに基づいてステップS13の判定が「Yes」となり、ステップS15で、制御量オフセットMoffsetが一定値Moに設定され、ステップS16で、その制御量オフセットMoffsetに基づいて、自車両の走行車線の中央位置に戻す方向(右方向)に一定のヨーモーメントが発生するように目標ヨーモーメントMsが算出され、ステップS17で、その目標ヨーモーメントMsに基づいて右輪5FR、5RRへの目標制動流体圧PsFR、PsRRが大きく算出され、ステップS18を経て、ステップS19で、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に向けて出力される。そして、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に取得されると、右輪5FR、5RRに当該目標制動流体圧PsFR、PsRRが出力され、右方向に一定のヨーモーメントが発生し、その結果、自車両が走行車線の中央位置に戻っていき、自車両の走行車線からの逸脱が回避される。
このように本実施形態にあっては、道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあることが検出されたときには、一定の目標ヨーモーメントMsを算出し、自車両の走行車線の中央位置に向かう方向(右方)に一定のヨーモーメントを発生させるため、CCDカメラ13で自車両前方の道路白線の画像を捉えることができないときでも、自車両の走行車線からの逸脱を回避できる。また、右方向に一定のヨーモーメントを発生させることで、前記路面凹凸の上に前左輪5FLがあることを運転者が気付くよりも早く自車両を回頭させることができ、運転者に操舵方向を知らせることで、運転者に精神的な余裕や時間的な余裕を持たせることができる。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の第2実施形態について説明する。この実施形態は、自車両前方の道路白線の画像から自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出することなく、自車両の走行車線の路面凹凸を前車輪5FL、5FRが走行しているときのみ車両制御を行う点が前記第1実施形態とは異なる。具体的には、前記第1実施形態の制駆動力コントロールユニット8で行われる図2の演算処理のステップS3、S7及びS9〜S15が削除され、またステップS8及びS16が、図10の演算処理のステップS8'、S16'に変更されている。この図10の演算処理は、前記第1実施形態の図2の演算処理と同等のステップを多く含んでおり、同等のステップには同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
そのステップS8'では、自車両が走行車線から逸脱傾向にあるか否かを判定する。具体的には、前記ステップS6で設定された車線変更判断フラグFLCが"0"のリセット状態であるか否かを判定する。前記車線変更判断フラグFLCが"0"のリセット状態である場合には、前記ステップS5で設定された道路端判断フラグFdwが"1"のセット状態であるか否かを判定し、前記道路端判断フラグFdwが"1"のセット状態である場合には、逸脱判断フラグFLDを"1"のセット状態、つまり自車両に走行車線から左方への逸脱傾向があることを示す状態とする。
前記道路端判断フラグFdwが"1"のセット状態でない場合には、当該道路端判断フラグFdwが"−1"のセット状態であるか否かを判定し、前記道路端判断フラグFdwが"−1"のセット状態である場合には、逸脱判断フラグFLDを "−1"のセット状態、つまり自車両が走行車線から右方に逸脱傾向にあることを示す状態とする。なお、前記道路端判断フラグFdwが"0"のリセット状態である場合には、逸脱判断フラグFLDを "0"のリセット状態とする。
一方、前記車線変更判断フラグFLCが"1"のセット状態である場合、つまり運転者が意図的に車線変更している場合には、車線逸脱回避制御を行わないので、逸脱判断フラグFLDを"0"とする。また同様に、アンチスキッド制御やトラクション制御、ビークルダイナミクス制御等が行われているとき、つまりタイヤが限界域に入っているときにも、車線逸脱回避制御を行わないので、逸脱判断フラグFLDを"0"とする。
次にステップS16'に移行して、目標ヨーモーメントMsを算出する。具体的には、前記ステップS8'で設定された逸脱判断フラグFLDが"1"又は"−1"であるか否かを判定し、前記逸脱判断フラグFLDが"1"又は"−1"である場合、つまり自車両が走行車線の左端又は右端を走行しているときには、下記(11)式に従って目標ヨーモーメントMsを算出し、そうでない場合には目標ヨーモーメントMsを"0"とする。
Ms=−Fdw×Mo ………(11)
なお、一定値Moに代えて、車速やヨーレート、横加速度等、旋回状態に応じて定まる値を用いてもよい。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、霧や雨等で見通しがよくないときに、自車両の走行車線から左方への逸脱傾向を生じ、図8に示すように、自車両の走行車線左脇の道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあるとする。すると、制駆動力コントロールユニット8の演算処理では、まずそのステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データが読み込まれ、図9の区間Dに示すように、一定の周期で変動する前左輪5FLの車輪速度VwFLが読み込まれ、ステップS2を経て、ステップS4で、前記車輪速度VwFLに基づいて前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLだけが"1"のセット状態とされ、ステップS5で、その凹凸判断フラグFotFLに基づいて道路端判断フラグFdwが"1"とされ、ステップS6で、車線変更判断フラグFLCが"0"とされ、ステップS8'で、前記車線変更判断フラグFLCと前記道路端判断フラグFdwとに基づいて逸脱判断フラグFLDが"1"のセット状態とされ、ステップS16'で、その逸脱判断フラグFLDに基づいて、自車両の走行車線の中央位置に戻す方向(右方向)に一定のヨーモーメントが発生するように目標ヨーモーメントMsが算出され、ステップS17で、その目標ヨーモーメントMsに基づいて右輪5FR、5RRへの目標制動流体圧PsFR、PsRRが大きく算出され、ステップS18を経て、ステップS19で、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に向けて出力される。そして、その目標制動流体圧PsFL〜PsRRが制動流体圧制御回路7に取得されると、右輪5FR、5RRに当該目標制動流体圧PsFR、PsRRが出力され、右方向に一定のヨーモーメントが発生し、その結果、自車両が走行車線の中央位置に戻っていき、自車両の走行車線からの逸脱が回避される。
このように本実施形態にあっては、自車両の車輪速度VwFLに基づいて、前記路面凹凸の上に前左輪5FLがあることを検出するため、例えば、アンチスキッド制御用の車輪速度センサの検出結果を利用することで、専用のセンサ等を設けることなく、車線逸脱防止装置を安価に構成することができる。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の第3実施形態について説明する。この実施形態は、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を前車輪5FL、5FRが走行していることが検出されたときに、自車両を走行車線の中央位置向かわせる操舵トルクを発生する点が前記第2実施形態とは異なる。
図11は、本発明の車線逸脱防止装置の第3実施形態の概略構成図である。
図中の前輪5FL、5FRには、一般的なラックアンドピニオン式の操舵機構が配設されている。この操舵機構は、前輪5FL、5FRの操舵軸に接続されるラック24と、これに噛合するピニオン25と、このピニオン25をステアリングホイール26に与えられる操舵トルクで回転させるステアリングシャフト27とを備えている。
また、ステアリングシャフト27におけるピニオン25の上部には、前輪5FL、5FRを自動操舵するための操舵アクチュエータを構成する自動操舵機構28が配設されている。この自動操舵機構28は、ステアリングシャフト27と同軸に取付けられたドリブンギヤ29と、これに噛合するドライブギヤ30と、このドライブギヤ30を回転駆動する自動操舵用モータ31とから構成されている。なお、自動操舵用モータ31とドライブギヤ30との間にはクラッチ機構32が介装されており、自動操舵制御時にのみクラッチ機構32が締結され、そうでないときにはクラッチ機構32が非締結状態となって自動操舵用モータ31の回転力がステアリングシャフト27に入力されないようにしている。
また、本実施形態では、前記第2実施形態の制駆動力コントロールユニット8で行われる図10の演算処理のステップS17及びS18が削除され、またステップS16'及びS19が、図12のステップS16"、S19"に変更されている。この図12の演算処理は、前記第2実施形態の図10の演算処理と同等のステップを多く含んでおり、同等のステップには同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
そのステップS16"では、目標付加操舵トルクTsstrを算出する。具体的には、自車両に走行車線からの逸脱傾向があるか否か、つまり逸脱判断フラグFLDが"1"又は"−1"であるか否かを判定し、逸脱判断フラグFLDが"1"又は"−1"である場合には、下記(12)式に従って目標付加操舵トルクTsstrを算出し、そうでない場合には目標付加操舵トルクTsstrを"0"とする。
Tsstr=―FLD×Tsstr0 ………(12)
但し、Tsstr0は一定値である。
次にステップS19"に移行して、前記ステップS16"で算出された目標付加操舵トルクTsstrを自動操舵用モータ31に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、霧や雨等で見通しがよくないときに、自車両の走行車線から左方への逸脱傾向を生じ、図8に示すように、自車両の走行車線左脇の道路白線上に設けられている路面凹凸の上に前左輪5FLがあるとする。すると、制駆動力コントロールユニット8の演算処理では、そのステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データが読み込まれ、図9の区間Dに示すように、一定の周期で変動する前左輪5FLの車輪速度VwFLが読み込まれ、ステップS2を経て、ステップS4で、前記車輪速度VwFLに基づいて前左輪5FLに対応する凹凸判断フラグFotFLだけが"1"のセット状態とされ、ステップS5で、その凹凸判断フラグFotFLに基づいて道路端判断フラグFdwが"1"とされ、ステップS6で、車線変更判断フラグFLCが"0"とされ、ステップS8'で、前記車線変更判断フラグFLCと前記道路端判断フラグFdwとに基づいて逸脱判断フラグFLDが"1"のセット状態とされ、ステップS16"で、その逸脱判断フラグFLDに基づいて、自車両を走行車線の中央位置に戻す方向(右方向)に操舵角δが生じるように目標付加操舵トルクTsstrが算出され、ステップS19"で、その目標付加操舵トルクTsstrが自動操舵用モータ31に向けて出力される。そして、その目標付加操舵トルクTsstrが自動操舵用モータ31に取得されると、ステアリングシャフト27に目標付加操舵トルクTsstrが出力され、右方向に向かわせる操舵角δが生じ、その結果、自車両が走行車線の中央位置に向かい、自車両の走行車線からの逸脱が回避される。
このように本実施形態にあっては、目標付加操舵トルクTsstrに応じた駆動信号を自動操舵用モータ31に向けて出力し、自車両を走行車線の中央位置に戻す方向(右方向)に操舵角δが生じるようにするため、例えば、走行車線からの逸脱を回避するように各車輪5FL〜5RRの制動力を制御する方法に比べ、車線逸脱回避制御による減速感を抑制防止できる。
なお、上記実施形態では、図1のCCDカメラ13が特許請求の範囲に記載の撮像手段を構成し、以下同様に、図1のカメラコントローラ14が車線区分線検出手段を構成し、図2のステップS8が逸脱傾向検出手段を構成し、図2のステップS16が車線逸脱回避制御手段を構成し、図2のステップS4及びS5が路面凹凸検出手段を構成し、図1の車輪速度センサ22FL〜22RRが車輪速度検出手段を構成し、図1の各センサ及びカメラコントローラ14が走行状態検出手段を構成する。
また、上記実施の形態は本発明の車線逸脱防止装置の一例を示したものであり、装置の構成等を限定するものではない。
上記実施形態では、前左右輪5FL、5FRの車輪速度VwFL、VwFRに基づいて、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を前輪5FL、5FRが通過していることを検出する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、サスペンションの上下動の状態、つまりサスペンションの上下動の加速度やストローク量等に基づいて、前記路面凹凸の上を前輪5FL、5FRが通過していることを検出してもよい。そのようにすれば、例えば、乗り心地向上のために設けられているアクティブサスペンション用の加速度センサやストロークセンサの検出結果を利用することで、車線逸脱防止装置を安価に構成することができる。
また、例えば、カーナビゲーションシステム等によって、自車両が道路以外を走行していることが検出されたときに、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を自車両が走行していることの検出を制限してもよく、そのようにすれば、駐車場等、道路以外の場所を自車両が走行しているときには、自車両が道路白線上に設けられている路面凹凸の上を走行していると誤検出することを防止できる。
さらに、道路白線上に設けられている路面凹凸の上を前輪5FL、5FRが通過していることを検出する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、図13に示すように、前記走行車線の外側に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出するものであってもよい。
また、図3に示すように、道路白線上に凸部を設けることで形成された路面凹凸の上を前輪5FL、5FRが通過していることを検出する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、図14に示すように、前記道路白線上に凹部を設けることで形成された路面凹凸の上を走行していることを検出するものであってもよい。
さらに、前輪5FL、5FRの車輪速度VFL、VFRに基づいて道路端判断フラグFdwを設定する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、後輪5RL、5RRの車輪速度VRL、VRRに基づいて道路端判断フラグFdwを設定してもよい。また、左側の前後輪5FL、5RLと右側の前後輪5FR、5RRとのいずれか一方だけが前後輪共に"1"のセット状態であるか否かを判定し、前後輪共にセット状態であるときにだけ道路端判断フラグFdwを"1"のセット状態としてもよく、そのようにすれば、道路端判断フラグFdwの信頼性を向上できる。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の第1実施形態を示す概略構成図である。 図1の制駆動力コントロールユニット内で実行される演算処理を示すフローチャートである。 車輪速度の変動を説明するための説明図である。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理の動作を説明するための説明図である。 図2の演算処理の動作を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態で、図1の制駆動力コントロールユニット内で実行される演算処理を示すフローチャートである。 本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の第3実施形態を示す概略構成図である。 図11の制駆動力コントロールユニット内で実行される演算処理を示すフローチャートである。 本発明の変形例を説明するための説明図である。 本発明の変形例を説明するための説明図である。
符号の説明
5FL〜5RRは車輪
6FL〜6RRはホイールシリンダ
7は制動流体圧制御回路
8は制駆動力コントロールユニット
9はエンジン
12は駆動トルクコントロールユニット
13はCCDカメラ
14はカメラコントローラ
15は加速度センサ
16はヨーレートセンサ
17はマスタシリンダ圧センサ
18はアクセル開度センサ
19は操舵角センサ
20は方向指示スイッチ
22FL〜22RRは車輪速度センサ

Claims (14)

  1. 自車両前方の画像から車線区分線を検出し、その検出結果により自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されるときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避させる車線逸脱回避制御を行う車線逸脱防止装置において、
    前記画像から車線区分線を検出できないときには、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることが検出されると、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる車両制御を行うことを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 自車両前方の画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で撮像された画像から車線区分線を検出する車線区分線検出手段と、前記車線区分線検出手段で検出された車線区分線に基づいて自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出する逸脱傾向検出手段と、前記逸脱傾向検出手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されると、自車両の走行車線からの逸脱を回避させる車線逸脱回避制御を行う車線逸脱回避制御手段と、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出する路面凹凸検出手段と、を備え、
    前記車線逸脱回避制御手段は、前記車線区分線検出手段で車線区分線を検出できないときには、前記路面凹凸検出手段で自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることが検出されると、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる車両制御を行うことを特徴とする車線逸脱防止装置。
  3. 自車両の車輪速度を検出する車輪速度検出手段を備え、前記路面凹凸検出手段は、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度に基づいて、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出することを特徴とする請求項2に記載の車線逸脱防止装置。
  4. 前記路面凹凸検出手段は、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度が自車両の走行速度に応じた一定又はほぼ一定の周期で変動するときに、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出することを特徴とする請求項3に記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記路面凹凸検出手段は、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度のうち左右輪のいずれか一方の車輪速度だけが変動するときに、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車線逸脱防止装置。
  6. サスペンションの上下動の状態を検出するサスペンション状態検出手段を備え、前記路面凹凸検出手段は、前記サスペンション状態検出手段で検出されたサスペンションの上下動の状態に基づいて、自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることを検出することを特徴とする請求項2に記載の車線逸脱防止装置。
  7. 自車両が道路以外を走行していることを検出する走行位置検出手段と、前記走行位置検出手段で自車両が道路以外を走行していることが検出されているときに、前記路面凹凸検出手段による検出動作を制限する検出制限手段とを備えたことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  8. 前記車線逸脱回避制御手段は、前記路面凹凸検出手段で自車両が車線区分線近傍又は車線区分線上に設けられている路面凹凸の上を走行していることが検出され、且つ、前記逸脱傾向検出手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときには、前記車線逸脱回避制御の制御量を大きくすることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  9. 自車両の走行速度、自車両の走行車線に対する向き、自車両の走行車線に対する位置及び自車両の走行車線の曲率を検出する走行状態検出手段を備え、
    前記逸脱傾向検出手段は、前記走行状態検出手段で検出された自車両の走行速度、自車両の走行車線に対する向き、自車両の走行車線に対する位置及び自車両の走行車線の曲率に基づいて将来の自車両の走行車線に対する横変位を算出し、その将来の自車両の走行車線に対する横変位の絶対値が所定の横変位限界値以上であるときに、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを検出することを特徴とする請求項2から8のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  10. 前記車線逸脱回避制御手段は、前記車線逸脱回避制御として前記逸脱傾向検出手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されると、自車両の走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように各車輪の制駆動力制御量を算出する第1制駆動力制御量算出手段と、前記第1制駆動力制御量算出手段で算出された制駆動力制御量に応じて各車輪の制駆動力を制御する第1制駆動力制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項2から9のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  11. 自車両の走行速度、自車両の走行車線に対する向き、自車両の走行車線に対する位置及び自車両の走行車線の曲率を検出する走行状態検出手段を備え、
    前記第1制駆動力制御量算出手段は、前記走行状態検出手段で検出された自車両の走行速度、自車両の走行車線に対する向き、自車両の走行車線に対する位置及び自車両の走行車線の曲率から将来の自車両の走行車線に対する横変位を算出し、その将来の自車両の走行車線に対する横変位と横変位限界値との差に応じて車両に発生させる目標ヨーモーメントを算出し、その目標ヨーモーメントに応じて各車輪の制駆動力制御量を算出することを特徴とする請求項10に記載の車線逸脱防止装置。
  12. 前記車線逸脱回避制御手段は、前記車両制御として、自車両を走行車線の中央位置に向かわせるヨーモーメントが発生するように各車輪の制動力を制御することを特徴とする請求項2から11のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  13. 前記車線逸脱回避制御手段は、前記車両制御として、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる一定のヨーモーメントが発生するように各車輪の制駆動力制御量を算出し、その算出された制駆動力制御量に応じて各車輪の制駆動力を制御することを特徴とする請求項12に記載の車線逸脱防止装置。
  14. 前記車線逸脱回避制御手段は、前記車両制御として、自車両を走行車線の中央位置に向かわせる操舵トルクを発生することを特徴とする請求項2から11のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
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