JP4894436B2 - 車線逸脱防止装置 - Google Patents
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また、気温が低い状態でブレーキパットの温度が低くなる等、車両状態が変化したり、路面カント等の走行環境が変化したりすると、制御目標値(目標ヨーモーメント)が同じであっても、車線逸脱回避の際の車両挙動が異なるものになる。このようなことから、ヨーレイトを基にヨーモーメント(目標ヨーモーメント)を算出することで、該算出されたヨーモーメントは、ブレーキバットの温度等の車両状態や路面カント等の走行環境が補償された値になるが、そもそもヨーレイトを検出するヨーレイトセンサの検出精度が低くては、最適値のヨーモーメントを算出するのが困難となる。
本発明の課題は、ヨーレイトセンサの検出精度の影響を受けず、最適値のヨーモーメントを算出することである。
(構成)
実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、画像処理機能付きの撮像部13が設けられている。撮像部13は、車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の車両の位置を検出するために備えられている。例えば、撮像部13は、CCD(ChargeCoupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。撮像部13は車両前部に設置されている。
また、本発明は走行車線を白線に基づいて決定する構成に限定されるものではない。すなわち、走行車線を認識させるための白線(レーンマーカ)が走路上にない場合、画像処理や各種センサによって得られる道路形状や周囲環境等の情報から、車両が走行に適した走路範囲や、運転者が車両を走行させるべき走路範囲を推測し、走行車線として決定しても良い。例えば、走路上に白線がなく、道路の両側ががけになっている場合には、走路のアスファルト部分を走行車線として決定する。また、ガードレールや縁石等がある場合は、その情報を考慮して走行車線を決定すれば良い。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。ナビゲーション装置14は、車両に発生する前後加速度Yg及び横加速度Xgを検出する。ナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg及び横加速度Xgを、道路情報とともに、制駆動力コントロールユニット8に出力する。ここで、道路情報としては、車線数、一般道路又は高速道路等の道路種別を示す道路種別情報がある。
また、この車両には、車両に発生するヨーレイトφ´(=dφ/dt)を検出するヨーレイトセンサ15が設けられている。ヨーレイトセンサ15は、検出したヨーレイトφ´を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
そして、レーダ16は、前方障害物の位置の情報を制駆動力コントロールユニット8に出力する。レーダ16による検出結果は、追従走行制御(クルーズコントロール)や追突速度低減ブレーキ装置等における処理のために使用される。
図2は、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順を示す。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
続いてステップS3において、車線逸脱傾向の判定を行う。
図3に示すように、処理を開始すると、先ずステップS21において、所定時間T後の車両重心横位置の推定横変位Xsを算出する。具体的には、前記ステップS1で得たヨー角φ、走行車線曲率β及び現在の車両の横変位X0、及び前記ステップS2で得た車速Vを用いて、下記(2)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=Tt・V・(φ+Tt・V・β)+X0 ・・・(2)
ここで、逸脱傾向判定用しきい値XLは、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、実験等で得る。例えば、逸脱傾向判定用しきい値XLは、走行路の境界線の位置を示す値であり、下記(3)式により算出する。
XL=(L−H)/2 ・・・(3)
ここで、Lは車線幅であり、Hは車両の幅である。車線幅Lについては、撮像部13が撮像画像を処理することで得ている。また、ナビゲーション装置14から車両の位置を得たり、ナビゲーション装置14の地図データから車線幅Lを得たりしても良い。
続いてステップS23において、逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、前記ステップS22において、車線逸脱傾向ありと判定した場合(|Xs|≧XL)、逸脱判断フラグFoutをONにする(Fout=ON)。また、前記ステップS22において、車線逸脱傾向なしと判定した場合(|Xs|<XL)、逸脱判断フラグFoutをOFFにする(Fout=OFF)。
以上のようにステップS3において車線逸脱傾向を判定する。
方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS3で得た逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて運転者の車線変更の意思を判定する。すなわち、運転者が逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方が設定値以上のときには、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。
このように、逸脱判断フラグFoutがONである場合において運転者が意識的に車線変更していないときには、逸脱判断フラグFoutをONに維持している。
続いてステップS5において、前記逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報として、音出力又は表示出力をする。
続いてステップS6において、車線逸脱防止制御として車両を減速させる減速制御(以下、車線逸脱防止用減速制御という。)を行うか否かを判定する。具体的には、前記ステップS3で算出した推定横変位Xsから横変位限界距離XLを減じて得た減算値(|Xs|−XL)が減速制御判定用しきい値Xβ以上か否かを判定する。
具体的には、前記ステップS3で得た推定横変位Xsと横変位限界距離XLとに基づいて下記(4)式により基準ヨーモーメントMs0を算出する。
Ms0=K1・K2・(|Xs|−XL) ・・・(4)
ここで、K1は車両諸元から決まる比例ゲインであり、K2は車速Vに応じて変動するゲインである。図6はそのゲインK2の例を示す。図6に示すように、低速域では、ゲインK2は、ある一定の大きい値となり、車速Vがある値よりも大きくなると、車速Vの増加に対してゲインK2は減少し、その後ある車速Vに達するとゲインK2はある一定の小さい値となる。
また、基準ヨーモーメントMs0は、逸脱判断フラグFoutがONの場合に算出され、基準ヨーモーメントMs0は、逸脱判断フラグFoutがOFFの場合に0に設定される。
続いてステップS8において、前記ステップS7で算出した基準ヨーモーメントを基に制御目標となる目標ヨーモーメントMsを算出する。
具体的には、基準ヨーモーメントMs0と後述のステップS11で算出される補正ヨーモーメントMhとに基づいて、下記(5)式により目標ヨーモーメントMsを算出する。
Ms=Ms0+Mh ・・・(5)
そして、該車線逸脱防止制御では、車線逸脱回避完了までに車線逸脱防止制御の処理ルーチン(該図2の処理ルーチン)を複数回実行することを前提としており、すなわち、ヨーモーメント(具体的には、目標ヨーモーメントMs)を車両に連続的に逐次付与することで、車両の車線逸脱を回避することを前提としている。
Pgf=Kgv・Kgx・(|Xs|−XL−Xβ) ・・・(6)
このようにステップS9において、逸脱回避用の減速度(具体的には目標制動液圧Pgf,Pgr)を得る。
続いてステップS10において、各車輪の目標制動液圧を算出する。すなわち、車線逸脱防止の制動制御の有無に基づいて最終的な制動液圧を算出する。具体的には次のように算出する。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(7)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(8)
ここで、Pmfは前輪用の制動液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。例えば、運転者がブレーキ操作をしていれば、制動液圧Pmf,Pmrはそのブレーキ操作の操作量に応じた値になる。
|Ms|<Ms1の場合
ΔPsf=0 ・・・(9)
ΔPsr=Kbr・Ms/T ・・・(10)
|Ms|≧Ms1の場合
ΔPsf=Kbf・(Ms/|Ms|)・(|Ms|−Ms1)/T ・・・(11)
ΔPsr=Kbr・(Ms/|Ms|)・Ms1/T ・・・(12)
ここで、Ms1は設定用しきい値を示す。また、Tはトレッドを示す。なお、トレッドTは、便宜上前後で同じ値にする。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。
Psfl=Pmf
Psfr=Pmf+ΔPsf
Psrl=Pmr
Psrr=Pmr+ΔPsr
・・・(13)
Psfl=Pmf+Pgf/2
Psfr=Pmf+ΔPsf+Pgf/2
Psrl=Pmr+Pgr/2
Psrr=Pmr+ΔPsr+Pgr/2
・・・(14)
Psfl=Pmf+ΔPsf
Psfr=Pmf
Psrl=Pmr+ΔPsr
Psrr=Pmr
・・・(15)
続いてステップS11において、補正ヨーモーメントを算出(設定)する。
図8に示すように、処理を開始すると、先ずステップS31において、ヨーモーメントが増加中か否かを判定する。ここで判定に用いるヨーモーメントは、前記ステップS8で算出した目標ヨーモーメントMs(実際に車両に付与するヨーモーメント)である。このヨーモーメントが増加中の場合、例えば、前回処理で算出したヨーモーメントと比べて、今回処理で算出したヨーモーメントが大きい場合、ステップS32に進み、ヨーモーメントが増加中でない場合(ヨーモーメントが一定又は減少中の場合)、ステップS35に進む。
ΔV=V0−V−1/dt ・・・(16)
ここで、V0は、今回処理で算出した車速Vであり、V−1は、前回処理で算出した車速Vである。また、dtは、処理間隔(サンプリング時間)である。また、減速度ΔVに前記ステップS1で読込んだ前後加速度Ygを設定することもできる。一方、所定のしきい値ΔVthは、実験値又は経験値である。
ステップS33では、補正フラグFmを0に設定し(Fm=0)、一方、ステップS34では、補正フラグFmを1に設定する(Fm=1)。そして、ステップS38に進む。
ステップS36では、補正フラグFmを0に設定し(Fm=0)、一方、ステップS37では、補正フラグFmを1に設定する(Fm=1)。そして、ステップS38に進む。
Mg=f1(ΔV,V) ・・・(17)
ここで、f1は、減速度ΔV及び車速Vを変数として、第1補正用候補ヨーモーメントMgを算出するための関数であり、減速度ΔVが大きくなると、第1補正用候補ヨーモーメントMgが小さくなり、車速Vが大きくなると、第1補正用候補ヨーモーメントMgが大きくなる。また、車速Vは、今回処理で算出した車速Vである。
My=f2(φ´,V) ・・・(18)
ここで、f2は、ヨーレイトφ´及び車速Vを変数として、第2補正用候補ヨーモーメントMyを算出するための関数であり、ヨーモーメントφ´が大きくなると、第2補正用候補ヨーモーメントMgが小さくなり、車速Vが大きくなると、第2補正用候補ヨーモーメントMgが大きくなる。また、車速Vは、今回処理で算出した車速Vである。
このように設定した補正ヨーモーメントMhを用いて、前記ステップS8において、目標ヨーモーメントMsを算出している((5)式参照)。
動作は次のようになる。
車両走行中、各種データを読み込むとともに(前記ステップS1)、車速Vを算出する(前記ステップS2)。続いて、将来の推定横変位(逸脱推定値)Xsに基づいて車線逸脱傾向の判定(逸脱判断フラグFoutの設定)を行うとともに(前記ステップS3)、その車線逸脱傾向の判定結果(逸脱判断フラグFout)を、運転者の車線変更の意思に基づいて修正する(前記ステップS4)。そして、車線逸脱傾向の判定結果に基づいて、警報出力を行う(前記ステップS5)。
作用及び効果は次のようになる。
(1)前述のように、ヨーモーメントが増加中で、かつ減速度ΔVが所定のしきい値ΔVth未満の場合、第1補正用候補ヨーモーメントMgに設定された補正ヨーモーメントMhに基づいて、目標ヨーモーメントMsを算出している(ステップS31→ステップS32→ステップS33、Fm=0)。ここで、第1補正用候補ヨーモーメントMgは、前記(16)式により算出した減速度ΔV、若しくはナビゲーション装置14又は専用のセンサから読込んだ前後加速度Ygを変数とする値である。
このようなことから、ヨーモーメントが増加中であれば、車線逸脱防止制御の開始直後であるとして、車両のヨーレイトがそれほど大きくなっていないと推定し(車両のヨーレイトがある所定のしきい値未満であると推定し)、第1補正用候補ヨーモーメントMgに設定された補正ヨーモーメントMhに基づいて、目標ヨーモーメントMsを算出している。すなわち、減速度を変数として目標ヨーモーメントMsを算出している。
前記図9に示すように、目標ヨーモーメントMsは、車線逸脱防止制御の開始時点からある程度時間が経過すると一定値になり、その後、制御終了直前で減少傾向を示すので、ヨーモーメントが減少中(一定の場合も含む)であれば、車両のヨーレイトがある程度大きくなっていると推定し(車両のヨーレイトがある所定のしきい値以上であると推定し)、さらに、ヨーレイトセンサ15の検出値(ヨーレイトφ´)も所定のしきい値φ´th以上となっていることを条件として、第2補正用候補ヨーモーメントMyに設定された補正ヨーモーメントMhに基づいて、目標ヨーモーメントMsを算出している。すなわち、ヨーレイトセンサ15で検出したヨーレイトφ´を変数として目標ヨーモーメントMsを算出している。このようにすることで、車両のヨーレイトが大きい場合には、ヨーレイトセンサ15の検出精度は問題とならないので、最適値の目標ヨーモーメントMsを算出することができる。
前述のように、ヨーモーメントが減少中であれば、車両のヨーレイトがある程度大きくなっている可能性は高くなっていると言えるが、そもそもヨーレイトセンサ15が検出しているヨーレイトφ´が小さければ、該ヨーレイトセンサ15の検出精度も低くなるので、ヨーレイトセンサ15の検出値(ヨーレイトφ´)が所定のしきい値φ´th未満であれば、第2補正用候補ヨーモーメントMyに設定された補正ヨーモーメントMhを用いることなく、目標ヨーモーメントMsを算出する。すなわち、ヨーレイトセンサ15の検出精度が低い状況で、該ヨーレイトセンサ15で検出したヨーレイトφ´を変数として用いることなく、目標ヨーモーメントMsを算出する。これにより、ヨーレイトセンサ15の検出精度の影響を受けず、最適値の目標ヨーモーメントMsを算出することができる。
なお、以上のような理由から、所定のしきい値φ´thは、ヨーレイトセンサ15の検出精度限界値付近、又は検出精度限界値よりも多少大きい値に設定されていることが望ましい。
ここで、減速度がある程度大きくなっていれば、車両のヨーレイトがある程度大きくなっていると推定できる。例えば、車線逸脱防止制御では、制動力差を発生させて車両にヨーモーメントを付与しているので、制動力差の発生により減速度がある程度大きくなっていれば、同時に、車両へのヨーモーメント付与によりヨーレイトもある程度大きくなっていると推定できる。
なお、以上のような理由から、所定のしきい値ΔVthは、ヨーレイトセンサ15の検出精度限界値よりも大きいヨーレイトが車両に発生しているような場合の減速度に設定されていることが望ましい。
すなわち、前記実施形態では、車線逸脱防止制御の開始からの経過時間に応じて変化する車両のヨーモーメントとの関係で、車両に発生しているヨーレイトを推定している。すなわち、直接的ではないが、車線逸脱防止制御の開始からの経過時間から、車両に発生しているヨーレイトを推定している。これに対して、車線逸脱防止制御の開始からの経過時間を直接みて、車両に発生しているヨーレイトを推定することもできる。
Claims (3)
- 走行車線に対する車両の逸脱傾向に基づいて、車両にヨーモーメントを付与して走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を行う車線逸脱防止装置において、
走行車線に対する車両の逸脱傾向の度合いを判定する車線逸脱傾向判定手段と、
車両の減速度を検出する減速度検出手段と、
車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、
前記車線逸脱防止制御として車両に付与する目標ヨーモーメントを算出する目標ヨーモーメント算出手段と、
前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向の度合いが高いと判定した場合、前記目標ヨーモーメント算出手段が算出した目標ヨーモーメントが車両に付与されるように車両の走行制御をする制御手段と、を備え、
前記目標ヨーモーメント算出手段は、車両のヨーレイトが、該ヨーレイトに対応して設定した所定のしきい値未満であると推定される間、前記減速度検出手段が検出した減速度を変数に含む一方、ヨーレイトを用いずに前記目標ヨーモーメントを算出し、車両のヨーレイトが前記所定のしきい値以上であると推定した場合、前記ヨーレイト検出手段が検出したヨーレイトを変数に含んで前記目標ヨーモーメントを算出することを特徴とする車線逸脱防止装置。 - 前記目標ヨーモーメント算出手段は、前記車線逸脱防止制御の開始時点から一定期間経過すれば車両のヨーレイトが所定のしきい値以上になっているものと推定して、前記ヨーレイト検出手段が検出したヨーレイトを変数に含んで前記目標ヨーモーメントを算出し、前記一定期間経過前の期間では、車両のヨーレイトが、該ヨーレイトに対応して設定した所定のしきい値未満であるものと推定して、前記減速度検出手段が検出した減速度を変数に含む一方、ヨーレイトを用いずに前記目標ヨーモーメントを算出することを特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置。
- 走行車線に対する車両の逸脱傾向に基づいて、車両にヨーモーメントを付与して走行車線に対して車両が逸脱するのを防止する車線逸脱防止制御を行う車線逸脱防止装置において、
前記車線逸脱防止制御では、車両のヨーレイトが、該ヨーレイトに対応して設定した所定のしきい値未満であると推定される間は、減速度検出手段が検出した減速度を変数に含む一方、ヨーレイトを用いずに車両に付与する前記ヨーモーメントを算出し、車両のヨーレイトが前記所定のしきい値以上であると推定した場合は、ヨーレイト検出手段が検出したヨーレイトを変数に含んで車両に付与する前記ヨーモーメントを算出することを特徴とする車線逸脱防止装置。
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