JP4581680B2 - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

車線逸脱防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4581680B2
JP4581680B2 JP2004376552A JP2004376552A JP4581680B2 JP 4581680 B2 JP4581680 B2 JP 4581680B2 JP 2004376552 A JP2004376552 A JP 2004376552A JP 2004376552 A JP2004376552 A JP 2004376552A JP 4581680 B2 JP4581680 B2 JP 4581680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yaw
departure
host vehicle
vehicle
lane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004376552A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006182127A (ja
Inventor
吉孝 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004376552A priority Critical patent/JP4581680B2/ja
Publication of JP2006182127A publication Critical patent/JP2006182127A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4581680B2 publication Critical patent/JP4581680B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両が走行車線から逸脱傾向にあるとき、その逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関する。
従来の車線逸脱防止装置として、車両が走行車線から逸脱傾向にあるとき、ヨー制御と減速制御とを組み合わせた制動制御、すなわち逸脱推定量に基づいて車両にヨーモーメントを付与するとともに、車両を減速させる車線逸脱回避制御を行う装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−310425号公報
前記装置にあっては、車線逸脱傾向があるとして前記逸脱回避制御を行っても場合によっては、未だ車線逸脱傾向があると判断してしまうと、車線逸脱回避制御としてさらにその時点の逸脱推定量を基準にしてヨー制御や減速制御を実施することになる。
しかし、車線逸脱回避制御により車両がヨー運動している間に、さらに車線逸脱回避制御としてヨー制御や減速制御を実施してしまうと、車線逸脱制御の制御量が超過又は不足する場合がある。車線逸脱制御の制御量が超過してしまえば、車両が自車線内に大きく戻ってしまい、運転者に違和感を与えたり、車線逸脱制御の制御量が不足すれば、車両が自車線内に戻る量が減少してしまう可能性も出てくる。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、ヨー運動している車両を過不足なく最適な状態に逸脱回避制御することができる車線逸脱防止装置の提供を目的とする。
本発明に係る車線逸脱防止装置は、走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、自車両ヨー運動しているか否か判定するとともに、自車両がヨー運動していると判定した場合には、前記自車両のヨー運動が逸脱回避方向に向かわせる運動であるか逸脱方向に向かわせる運動であるかを判定するヨー運動検出手段と、前記車線逸脱傾向判定手段が車線逸脱傾向があると判定した場合に、自車両にヨーモーメントを付与して走行車線に対して自車両が逸脱するのを回避する逸脱回避制御手段と、前記ヨー運動検出手段が自車両ヨー運動していると判定するとともに前記自車両のヨー運動が自車両を逸脱回避方向に向かわせる運動であると判定した場合には前記逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して小さい値に抑制する補正をし、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動していると判定するとともに前記自車両のヨー運動が自車両を逸脱方向に向かわせる運動であると判定した場合には前記逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して大きい値に増加する補正をする制御補正手段と、を備える。
本発明によれば、自車両がヨー運動していると判定するとともに自車両のヨー運動が自車両を逸脱回避方向に向かわせる運動であると判定した場合には逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して小さい値に抑制する補正をし、自車両がヨー運動していると判定するとともに自車両のヨー運動が自車両を逸脱方向に向かわせる運動であると判定した場合には逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して大きい値に増加する補正をすることで、車両を過不足なく最適な状態に逸脱回避制御することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、この制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
制動流体圧制御部7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御部を利用したものである。制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御するようにもなっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。駆動トルクコントロールユニット12は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL,5RRへの駆動トルクを制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を制御したりすることで、エンジン9の運転状態を制御する。この駆動トルクコントロールユニット12は、制御に使用した駆動トルクTwの値を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL,5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御するようにもなっている。
また、この車両には、画像処理機能付きの撮像部13が設けられている。撮像部13は、自車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の自車両の位置を検出するために備えられている。例えば、撮像部13は、CCD(Charge Coupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。この撮像部13は車両前部に設置されている。
撮像部13は、自車両前方の撮像画像から例えば白線等のレーンマーカを検出し、その検出したレーンマーカに基づいて走行車線を検出している。さらに、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率β等を算出する。この撮像部13は、算出したこれらヨー角φ、横変位X及び走行車線曲率β等を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。ナビゲーション装置14は、自車両に発生する前後加速度Yg或いは横加速度Xg、又は自車両に発生するヨーレイトφ´を検出する。このナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg、横加速度Xg及びヨーレイトφ´を、道路情報とともに、制駆動力コントロールユニット8に出力する。ここで、道路情報としては、車線数や一般道路か高速道路かを示す道路種別情報がある。なお、ヨーレイトφ´については、専用のヨーレイトセンサで検出して良い。
また、この車両には、マスタシリンダ3の出力圧、すなわちマスタシリンダ液圧Pmf,Pmrを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度θtを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20、及び各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=fl,fr,rl,rr)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが設けられている。そして、これらセンサ等が検出した検出信号は制駆動力コントロールユニット8に出力される。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレイトφ´、横加速度Xg及びヨー角φは、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。また、前後加速度Ygは、加速時に正値となり、減速時に負値となる。
次に、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順について、図2を用いて説明する。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、この図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
先ずステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´及び道路情報、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pmf,Pmr及び方向スイッチ信号、並びに駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13からヨー角φ、横変位X0(横変位Xの現在値)及び走行車線曲率βを読み込む。例えば、ヨー角φ、横変位X0及び走行車線曲率β(1/R)は、図3に示すような値を示す。
続いてステップS2において、車速Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ車輪速度Vwiに基づいて、下記(1)式により車速Vを算出する。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは好ましくは通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti-lock Brake System)制御等が作動している場合には、そのABS制御内で推定している推定車体速度を前記車速Vとして用いるようにする。また、ナビゲーション装置14でナビゲーション情報に利用している値を前記車速Vとして用いても良い。
続いてステップS3において、車線逸脱傾向の判定を行う。この判定処理の処理手順は具体的には図4に示すようになる。
先ずステップS21において、所定時間T後の車両重心横位置の推定横変位Xsを算出する。具体的には、dxを前記横変位Xの変化量(単位時間当たりの変化量)とし、現在の車両の横変位X0を用いて、下記(2)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=dx×T+X0 ・・・(2)
続いてステップS22において、逸脱判定をする。具体的には、推定横変位Xsと所定の逸脱判定用しきい値(横変位限界距離)Xとを比較する。
ここで、車線逸脱傾向判定用しきい値Xは、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、実験等で得る。例えば、所定の逸脱判定用しきい値Xは、走行路の境界線の位置を示す値であり、例えば下記(3)式により算出する。
=(L−H)/2 ・・・(3)
ここで、Lは車線幅であり、Hは車両の幅である。車線幅Lについては、撮像部13が撮像画像を処理することで得ている。また、ナビゲーション装置14から車両の位置を得たり、ナビゲーション装置14の地図データから車線幅Lを得たりしても良い。
このステップS22において、推定横変位Xsが所定の逸脱判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、車線逸脱傾向ありと判定し、推定横変位Xsが所定の逸脱判定用しきい値X未満の場合(|Xs|<X)、車線逸脱傾向なしと判定する。
続いてステップS23において、逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、前記ステップS22において、車線逸脱傾向ありと判定した場合(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutをONにする(Fout=ON)。また、前記ステップS22において、車線逸脱傾向なしと判定した場合(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutをOFFにする(Fout=OFF)。
このステップS22及びステップS23の処理により、例えば自車両が車線中央から離れていき、推定横変位Xsが逸脱判定用しきい値X以上になったとき(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutがONになる(Fout=ON)。また、自車両(Fout=ONの状態の自車両)が車線中央側に復帰していき、推定横変位Xsが逸脱判定用しきい値X未満になったとき(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutがOFFになる(Fout=OFF)。例えば、車線逸脱傾向がある場合に、後述する逸脱回避のための制動制御が実施されたり、或いは運転者自身が回避操作をすれば、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになる。
続いてステップS24において、横変位Xに基づいて逸脱方向Doutを判定する。具体的には、車線中央から左方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにし(Dout=left)、車線中央から右方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutにする(Dout=right)。
以上のようにステップS3において車線逸脱傾向を判定する。
続いてステップS4において、運転者の車線変更の意図を判定する。具体的には、前記ステップS1で得た方向スイッチ信号及び操舵角δに基づいて、次のように運転者の車線変更の意図を判定する。
方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS3で得た逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。
また、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS3で得た逸脱方向Doutが示す方向とが異なる場合、逸脱判断フラグFoutを維持し、逸脱判断フラグFoutをONのままにする(Fout=ON)。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定結果を維持する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて運転者の車線変更の意図を判定する。すなわち、運転者が逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方が設定値以上のときには、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。
このように、逸脱判断フラグFoutをONである場合において運転者が意識的に車線変更していないときには、逸脱判断フラグFoutをONに維持している。
続いてステップS5において、車線逸脱回避のための減速制御の可否判定及びその減速制御で用いる目標減速度を算出する。具体的には、この処理手順は図5に示すようになる。
先ず、ステップS31において、前記ステップS3で算出した推定横変位Xsから横変位限界距離Xを減じて得た減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上か否かを判定する。
ここで、減速制御判定用しきい値Xβは、走行車線曲率βに応じて設定される値であり、その関係は、例えば図6のようになる。
この図6に示すように、走行車線曲率βが小さいときには、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の大きい値となり、走行車線曲率βがある値より大きくなると、走行車線曲率βに対して減速制御判定用しきい値Xβは反比例の関係となり、走行車線曲率βがさらに大きくなると、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の小さい値となる。そして、減速制御判定用しきい値Xβは、車速Vが大きいほど、小さい値になる。すなわち、概略として、走行車線曲率βが大きくなるほど又は車速Vが大きくなるほど、減速制御判定用しきい値Xβは小さい値に設定されるようになる。
このステップS31において、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上の場合、減速制御を行うと決定し、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ未満の場合、減速制御を行わないと決定する。
続いてステップS32において、前記ステップS31の判定結果に基づいて、減速制御作動フラグFgsを設定する。すなわち、前記ステップS31で減速制御を行うと決定した場合((|Xs|−X)≧Xβ)、減速制御作動フラグFgsをONにして、前記ステップS31で減速制御を行わないと決定した場合((|Xs|−X)<Xβ)、減速制御作動フラグFgsをOFFにする。
続いてステップS33において、減速制御作動フラグFgsに基づいて目標減速度Aを決定する。
具体的には、減速制御作動フラグFgsがONの場合((|Xs|−X)≧Xβ)、下記(4)式により、前記減算値(|Xs|−X)及び減速制御判定用しきい値Xβを用いて、目標減速度Agを算出する。
Ag=−Kv・{||Xs|−X|−Xβ} ・・・(4)
なお、この目標減速度Agは常に負値となる。
また、減速制御作動フラグFgsがOFFの場合、Agを0にする。
このように、ステップS5では、車線逸脱回避のための減速制御判定をするとともに、その判定結果に応じて目標減速度Agを算出する。
続いてステップS6において、前記逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報として、音出力又は表示出力をする。
続いてステップS7において、車線逸脱回避制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsを算出する。
具体的には、前記ステップS3で得た推定横変位Xsと横変位限界距離Xとに基づいて下記(5)式により目標ヨーモーメントMsを算出する。
Ms=Ks・(|Xs|−X) ・・・(5)
ここで、Ksは車速Vに応じて変動するゲインである。例えば、図7に示すように、ゲインKsは、低速域で小さい値になり、車速Vがある値になると、車速Vと比例関係となり、その後ある車速Vに達すると大きい値で一定値となる。これにより、推定横変位Xsと横変位限界距離Xとの差分が大きくなるほど、目標ヨーモーメントMsは大きくなる。
続いてステップS8において、運転者のブレーキペダル操作に基づく減速度を算出する。具体的には、ブレーキペダル操作量に応じたマスタシリンダ液圧(制動液圧)Pmに基づいて、下記(6)式により減速度Amを算出する。
Am=Kg・Pm(<0) ・・・(6)
ここで、Kgは、車両諸元から定まる比例係数である。
続いてステップS9において、自車両のヨー運動(ヨーイング運動)に基づいて目標ヨーモーメントMsを補正したり、最終的な目標減速度を決定(減速度を補正)したりする。具体的には、この処理手順は図8に示すようになる。なお、この処理は、自車両が右方向に逸脱傾向がある場合であり、すなわち逸脱回避方向が左方向になる場合の例を示す。
先ずステップS41において、自車両がヨー運動をしているか否かを判定する。ここで、自車両がヨー運動をしている場合、ステップS42に進み、自車両がヨー運動をしていない場合、当該図8(ステップS9)に示す処理を終了する。例えば、ヨーレイトφ´が所定値以上である場合に、自車両がヨー運動をしていると判定するようにしても良い。
ステップS42では、そのヨー運動が車線逸脱回避方向へのヨー運動か否かを判定する。ここで、車線逸脱回避方向にヨー運動している場合、すなわちヨーレイトφ´が正値になっている場合(φ´>0)、ステップS43に進み、車線逸脱方向にヨー運動している場合、すなわちヨーレイトφ´が負値になっている場合(φ´<0)、ステップS49に進む。
ステップS43では、ヨーレイトφ´に基づいて下記(7)式によりヨー運動比例値Aφを算出する。
Aφ=Kφ・φ´(>0) ・・・(7)
ここで、Kφは比例係数である。このヨー運動比例値Aφは、正値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になる。
続いてステップS44において、前記ステップS5で算出した目標減速度Agが0か否か(減速制御作動フラグFgsがOFFか否か)を判定する。ここで、目標減速度Agが0の場合、すなわち車線逸脱回避のための減速制御を行わない場合(Fgs=OFF)、ステップS45に進み、目標減速度Agが0以外の場合(Ag<0)、すなわち車線逸脱回避のための減速制御を行う場合(Fgs=ON)、ステップS46に進む。
ステップS45では、下記(8)式及び(9)式により、補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ks・(|Xs|−X)−Mφ ・・・(8)
A=Am ・・・(9)
ここで、Amは、前記ステップS8で算出した減速度である。
また、補正後の目標ヨーモーメントMsは、補正値Mφで減算補正される。ここで、補正値Mφは、正値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になっている。これにより、補正後の目標ヨーモーメントMsは、ヨーレイトφ´が大きくなるほど、小さい値に補正される。さらに、最終的な目標減速度Aは、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとなる。
また、ステップS46では、下記(10)式が成立するか否かを判定する。
Aφ+Ag>0 ・・・(10)
ここで、前記(10)式が成立する場合、ステップS47に進み、前記(10)式が不成立の場合、ステップS48に進む。
ステップS47では、下記(11)式及び(12)式により、補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ks・(|Xs|−X)−Km1・(Aφ+Ag) ・・・(11)
A=Am ・・・(12)
ここで、Km1は比例係数である。
また、Aφ+Agが正値であることから、補正後の目標ヨーモーメントMsは、補正値{Km1・(Aφ+Ag)}で減算されて小さい値に補正される。さらに、最終的な目標減速度Aは、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとなる。
また、ステップS48では、下記(13)式及び(14)式により、補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ks・(|Xs|−X) ・・・(13)
A=−max(|Am|,|Aφ+Ag|) ・・・(14)
ここで、関数max(m1,m2)は、m1とm2とから大きい値を選択するための関数である。
また、補正後の目標ヨーモーメントMsは、補正されることなく値が維持される。一方、最終的な目標減速度Aは、|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値になる。
一方、前記ステップS42にて車線逸脱方向にヨー運動している場合に進むステップS49では、ヨーレイトφ´に基づいて下記(15)式によりヨー運動比例値Aφを算出する。
Aφ=Kφ・φ´(<0) ・・・(15)
ここで、Kφは比例係数である。このヨー運動比例値Aφは、負値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になる。
続いてステップS50において、前記ステップS5で算出した目標減速度Agが0か否か(減速制御作動フラグFgsがOFFか否か)を判定する。ここで、目標減速度Agが0の場合、すなわち車線逸脱回避のための減速制御を行わない場合(Fgs=OFF)、ステップS51に進み、目標減速度Agが0以外の場合(Ag<0)、すなわち車線逸脱回避のための減速制御を行う場合(Fgs=ON)、ステップS54に進む。
ステップS51では、下記(16)式及び(17)式により、補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ks・(|Xs|−X)−Mφ
Mφ=Kφ・φ´(<0) ・・・(16)
A=Am ・・・(17)
ここで、Amは、前記ステップS8で算出した減速度である。
また、補正後の目標ヨーモーメントMsは、補正値Mφで減算補正される。ここで、補正値Mφは、負値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になっている。これにより、補正後の目標ヨーモーメントMsは、ヨーレイトφ´が大きくなるほど、大きい値に補正される。さらに、最終的な目標減速度Aは、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとなる。
続いてステップS52において、前記ステップS51で算出(補正)した目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上か否かを判定する。ここで、所定値Ms0は、車両に付与可能な最大ヨーモーメントである。このステップS52にて、前記ステップS51で算出(補正)した目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上の場合(Ms≧Ms0)、ステップS53に進み、前記ステップS51で算出(補正)した目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0未満の場合(Ms<Ms0)、当該図8に示す処理を終了する。
ステップS53では、前記所定値Ms0を用いて、下記(18)式及び(19)式により補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを再度算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ms0 ・・・(18)
A=−max(|Am|,|Ag0|)
Ag0=Km2・(Ms−Ms0) ・・・(19)
ここで、Km2は比例係数であり、関数max(m1,m2)は、前述したように、m1とm2とから大きい値を選択するための関数である。
また、補正後の目標ヨーモーメントMsは、前記所定値Ms0に設定される。一方、最終的な目標減速度Aは、|Am|と|Ag0|とのうちの大きい値になる。ここで、Ag0は、補正後の目標ヨーモーメントMsと所定値Ms0との差分値(具体的にはKm2・(Ms−Ms0))であることから、最終的な目標減速度Aは、当該差分値がAmよりも大きくなると、当該差分値に設定される。
また、ステップS54では、下記(20)式及び(21)式により、補正後の目標ヨーモーメントMsと最終的な目標減速度Aとを算出し、当該図8に示す処理を終了する。
Ms=Ks・(|Xs|−X) ・・・(20)
A=−max(|Am|,|Aφ+Ag|) ・・・(21)
ここで、関数max(m1,m2)は、前述したように、m1とm2とから大きい値を選択するための関数である。
また、補正後の目標ヨーモーメントMsは、補正されることなく値が維持される。一方、最終的な目標減速度Aは、|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値になる。
以上のように、ステップS9において、自車両のヨー運動(ヨーイング運動)に基づいて目標ヨーモーメントMsを補正し、最終的な目標減速度を決定(減速度を補正)する。
続いてステップS10において、各車輪の目標制動液圧を算出する。すなわち、逸脱回避の制動制御の有無に基づいて最終的な制動液圧を算出する。具体的には次のように算出する。
逸脱判断フラグFoutがOFFの場合(Fout=OFF)、すなわち車線逸脱傾向がないとの判定結果を得た場合、下記(22)式及び(23)式に示すように、各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動液圧(マスタシリンダ液圧)Pmf,Pmrにする。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(22)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(23)
ここで、Pmfは前輪用のマスタシリンダ液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。
一方、逸脱判断フラグFoutがONの場合(Fout=ON)、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得た場合、先ず目標ヨーモーメントMsに基づいて、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrを算出する。具体的には、下記(24)式〜(27)式により目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを算出する。
|Ms|<Ms1の場合
ΔPsf=0 ・・・(24)
ΔPsr=Kbr・Ms/T ・・・(25)
|Ms|≧Ms1の場合
ΔPsf=Kbf・(Ms/|Ms|)・(|Ms|−Ms1)/T ・・・(26)
ΔPsr=Kbr・(Ms/|Ms|)・Ms1/T ・・・(27)
ここで、Ms1は設定用しきい値を示す。また、Tはトレッドを示す。なお、このトレッドTは、簡単のため前後で同じ値にする。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。
このように、目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて車輪に与える制動力を配分している。そして、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1未満のときには、前輪目標制動液圧差ΔPsfを0として、後輪目標制動液圧差ΔPsrに所定値を与えて、左右後輪で制動力差を発生させ、また、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1以上のときには、各目標制動液圧差ΔPsr,ΔPsrに所定値を与え、前後左右輪で制動力差を発生させる。
そして、以上のように算出した目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsr及び減速用の目標制動液圧Pgf,Pgrを用いて最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。具体的には、前記ステップS5で得ている減速制御作動フラグFgsをも参照して、最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
逸脱判断フラグFoutがONの場合(Fout=ON)、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得ているが、減速制御作動フラグFgsがOFFの場合、すなわち車両にヨーモーメントだけを作用させる場合、下記(28)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf+ΔPsf/2
Psfr=Pmf+ΔPsf/2
Psrl=Pmr+ΔPsr/2
Psrr=Pmr+ΔPsr/2
・・・(28)
なお、この(28)式が示すように、運転者による減速操作、すなわち制動液圧Pmf,Pmrを考慮して各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出している。
また、逸脱判断フラグFoutがONであり(Fout=ON)、かつ減速制御作動フラグFgsがONの場合、すなわち車両にヨーモーメントを作用させつつも、車両を減速させる場合、下記(29)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=ΔPsf/2+Pgf/4
Psfr=ΔPsf/2+Pgf/4
Psrl=ΔPsr/2+Pgr/4
Psrr=ΔPsr/2+Pgr/4
・・・(29)
ここで、前輪の目標制動液圧Pgf及び後輪の目標制動液圧Pgrは前記ステップS8で算出した最終的な目標減速度Aに基づいて下記(30)式により算出される。
Pgf(Pgr)=Kg・A ・・・(30)
ここで、Kgは車両諸元から決まる比例係数である。
また、このように車両にヨーモーメントを作用させつつも、車両を減速する場合には、その作動タイミングについては、最初に車両を減速させてから、その後、車両にヨーモーメントを作用させるようにする。これにより、逸脱傾向が強い場合、すなわち所定時間T後の推定横変位Xsが大きい場合には、最初に車両を減速させ、その後、車両にヨーモーメントを作用するようにしている。
そして、制駆動力コントロールユニット8は、このようにして算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として、制動流体圧制御部7に出力する。
以上のような処理により次のような一連の動作となる。
各センサ等から各種データを読み込むとともに(前記ステップS1)、車速Vを算出する(前記ステップS2)。そして、先に読み込んだ各種データに基づいて車線逸脱傾向の判定を行い、車線逸脱傾向があるときには、逸脱判断フラグFoutをONにして、さらに逸脱方向Doutを検出して、車線逸脱傾向がないときには、逸脱判断フラグFoutをOFFにする(前記ステップS3)。
そして、運転者の車線変更の意図がある場合には、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更して、運転者の車線変更の意図がない場合には、逸脱判断フラグFoutをONに維持する(前記ステップS4)。
そして、車線逸脱回避のための減速制御判定をするとともに、その判定結果に応じて目標減速度Agを算出する(前記ステップS5)。具体的には、推定横変位Xsから横変位限界距離Xを減じて得た減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上の場合、減速制御を行うと決定し、減速制御作動フラグFgsをONにするとともに、前記(4)式により目標減速度Agを算出する(前記ステップS31〜ステップS33)。また、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ未満の場合、減速制御を行わないと決定し、減速制御作動フラグFgsをOFFにするとともに、目標減速度Agを0にする(前記ステップS31〜ステップS33)。
その一方で、逸脱判断フラグFoutがONの場合、警報を作動させる(前記ステップS5)。
そして、車線逸脱回避制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsを算出するとともに、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amを算出する(前記ステップS7及びステップS8)。さらに、自車両がヨー運動(ヨーイング運動)をしている場合には、そのヨー運動に基づいて目標ヨーモーメントMsを補正したり、最終的な目標減速度を決定(減速度を補正)したりする(前記ステップS9)。
そして、逸脱判断フラグFout及び減速制御作動判断フラグFgsに基づいて各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出し、その算出した目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として制動流体圧制御部7に出力している(前記ステップS10)。
制動流体圧制御部7では、制動流体圧指令値に基づいて、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御する。これにより、自車両が逸脱傾向にある場合に、自車両は、減速挙動や旋回挙動を示すようになる。
ここで、前記ステップS9(図8参照)で行う、自車両がヨー運動(ヨーイング運動)をしている場合の、そのヨー運動に基づく目標ヨーモーメントMsの補正及び最終的な目標減速度の決定について説明する。
(1)ステップS41〜ステップS45の処理
前述したように、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動しており、かつ車線逸脱回避のための減速制御を行わない場合(Ag=0、Fgs=OFF)、前記(8)式により補正後の目標ヨーモーメントMsを算出し、前記(9)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、目標ヨーモーメントMsを、ヨーレイトφ´が大きくなるほど、小さい値に補正し、最終的な目標減速度Aを、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amにしている。すなわち、自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動している場合において、車両にヨーモーメントだけを付与して車線逸脱を回避するときには、当該ヨーモーメントをヨーレイトφ´に応じて抑制するようにしている。
なお、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動している場合とは、例えば図9に示すように、自車両100が車線逸脱傾向にあるために自車両に車線逸脱回避制御としてヨーモーメントMを付与したが(図9(a))、未だ自車両100が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両100が車線逸脱回避方向にヨー運動(ヨーモーメントM´)をしている場合(図9(b))が挙げられる。例えば、路面μ等の走行路状態によってはこのような状況になる。
また、例えば図10に示すように、自車両100がカーブ路を走行しているために自車両100が車線逸脱回避方向にヨー運動(ヨーモーメントM´)をしている場合もある。
(2)ステップS41〜ステップS44、ステップS46〜ステップS48の処理
また、前述したように、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動しており、かつ車線逸脱回避のための減速制御を行う場合で(Ag<0、Fgs=ON)、かつAφ+Agの値が正値の場合、前記(11)式により補正後の目標ヨーモーメントMsを算出し、前記(12)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、目標ヨーモーメントMsを(Aφ+Ag)に応じて小さい値に補正し、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとなる。
一方、Aφ+Agの値が負値の場合、前記(13)式により目標ヨーモーメントMsの値を維持し、前記(14)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値にする。
ここで、ヨー運動比例値Aφは、前記(7)式により、正値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になっている。
これらの関係により、ヨー運動比例値Aφがある程度大きいとき(Aφ+Ag>0)、すなわちヨーレイトφ´がある程度大きいときには、目標ヨーモーメントMsを(Aφ+Ag)に応じて小さい値に補正するとともに、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとし、一方で、ヨー運動比例値Aφがある程度小さくなったとき(Aφ+Ag≦0)、すなわちヨーレイトφ´がある程度小さくなったときには、補正後の目標ヨーモーメントMsの値を維持するとともに、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値にする。
この結果、ヨーレイトφ´がある程度大きいときには、目標ヨーモーメントMsをヨーレイトφ´に応じて小さい値に補正するとともに、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に尊重した値とし、ヨーレイトφ´がある程度小さくなったときには、目標ヨーモーメントMsの値を維持するとともに、最終的な目標減速度Aをできる限り運転者のブレーキペダル操作に尊重した値として、最終的手段として、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amよりも大きい値(Aφ+Ag)にする。すなわち、車線逸脱回避のための減速制御を行う場合でも、できる限りその減速度が大きくなることを抑えるようにしている。
(3)ステップS41、ステップS42、ステップS49、ステップS50、ステップS54の処理
また、前述したように、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱方向にヨー運動しており、かつ車線逸脱回避のための減速制御を行う場合で(Ag<0、Fgs=ON)、Aφ+Agの値が負値の場合、前記(20)式により目標ヨーモーメントMsの値を維持し、前記(21)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値にする。ここで、ヨー運動比例値Aφは、前記(15)式により、負値であり、ヨーレイトφ´と比例関係になっている。
なお、ここでの演算は、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動しており、かつ車線逸脱回避のための減速制御を行う場合で(Ag<0、Fgs=ON)、かつAφ+Agの値が負値の場合と同様な演算になる(前記(13)式及び(14)式参照)。
これにより、自車両が車線逸脱方向にヨー運動している場合には、ヨーレイトφ´の大きさに関係なく、目標ヨーモーメントMsの値を維持するとともに、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Aφ+Ag|とのうちの大きい値にする。
この結果、ヨーレイトφ´がある程度小さいとき(絶対値で小さいとき)には、最終的な目標減速度Aをできる限り運転者のブレーキペダル操作を尊重した値として、ヨーレイトφ´がある程度大きくなったとき(絶対値で大きくなったとき)に、最終的手段として、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amよりも大きい値(Aφ+Ag)にする。すなわち、車線逸脱回避のための減速制御を行う場合でも、できる限りその減速度が大きくなることを抑えるようにしている。
なお、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱方向にヨー運動している場合とは、例えば図11に示すように、自車両100が車線逸脱傾向にあるために自車両に車線逸脱回避制御としてヨーモーメントMを付与したが(図11(a))、未だ自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両100が車線逸脱方向にヨー運動(ヨーモーメントM´)している場合(図11(b))が挙げられる。例えば、路面μ等の走行路状態によってはこのような状況になる。
(4)ステップS41、ステップS42、ステップS49〜ステップS53の処理
前述したように、自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱方向にヨー運動しており、かつ車線逸脱回避のための減速制御を行わない場合(Ag=0、Fgs=OFF)、前記(16)式により補正後の目標ヨーモーメントMsを算出し、前記(17)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、目標ヨーモーメントMsを、ヨーレイトφ´が大きくなるほど(絶対値で大きくなるほど)、大きい値に補正し、最終的な目標減速度Aを、運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amにしている。すなわち、自車両が車線逸脱方向にヨー運動している場合において、車両にヨーモーメントだけを付与して車線逸脱を回避するときには、当該ヨーモーメントをヨーレイトφ´に応じて増加させるようにしている。
一方、そのように補正した目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上になるときには、前記(18)式により補正後の目標ヨーモーメントMsを算出し、前記(19)式により最終的な目標減速度Aを算出している。これにより、目標ヨーモーメントMsの上限を所定値Ms0に制限するとともに、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Ag0|とのうちの大きい値にする。ここで、補正後の目標ヨーモーメントMsと所定値Ms0との差分値(Km2・(Ms−Ms0))であることから、最終的な目標減速度Aは、当該差分値がAmよりも大きくなると、当該差分値に設定される。
これらの関係により、補正後の目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0未満のときには、当該補正後の目標ヨーモーメントMsがヨーレイトφ´が大きくなるほど(絶対値で大きくなるほど)、大きい値となり、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amとし、一方で、補正後の目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上になったときには、当該補正後の目標ヨーモーメントMsを所定値Ms0に制限するとともに、最終的な目標減速度Aを|Am|と|Ag0|とのうちの大きい値にする。
このとき、最終的な目標減速度Aに着目すれば、補正後の目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0未満のとき、又は補正後の目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上でも、補正後の目標ヨーモーメントMsと所定値Ms0との差分値(具体的にはKm2・(Ms−Ms0))がAmより小さいときには、最終的な目標減速度Aをできる限り運転者のブレーキペダル操作を尊重した値とする。その一方で、補正後の目標ヨーモーメントMsが所定値Ms0以上で、かつ前記差分値がAmよりも大きくなると、最終的手段として、最終的な目標減速度Aを運転者のブレーキペダル操作に応じた減速度Amよりも大きい値Ag0にする。すなわち、車線逸脱回避のための減速制御を行う場合には、できる限りその減速度が大きくなることを抑えるようにしている。
次に本実施形態における効果を説明する。
前述したように、自車両が車線逸脱傾向がある場合において、自車両のヨー運動を検出した場合、車線逸脱回避制御として行う自車両にヨーモーメントを付与するといった走行制御や自車両を減速させるといった走行制御を、当該ヨー運動を反映させて適宜補正している。これにより、自車両がヨー運動している場合でも、過不足なく逸脱回避制御することができる。
具体的には、自車両のヨー運動が車線逸脱回避方向の場合には、車線逸脱回避制御のための走行制御を抑制し、また、自車両のヨー運動が車線逸脱方向の場合には、車線逸脱回避制御のための走行制御を強化することで、確実に過不足なく逸脱回避制御している。
また、前述したように、車線逸脱回避制御として、自車両にヨーモーメントを付与することに加えて、減速制御を行う場合には、できる限りその減速度が大きくなることを抑えるようにしている。例えば、一般的に、車線逸脱回避制御として自車両を減速させることは運転者に違和感を与えてしまうことに繋がる。このようなことから、車線逸脱回避制御として減速制御を行う場合には、できる限りその減速度が大きくなることを抑えることで、運転者に違和感を与えてしまうのを防止している。
なお、前記実施形態の説明において、制駆動力コントロールユニット8によるステップS3の処理は、走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段を実現しており、ナビゲーション装置14及び制駆動力コントロールユニット8によるステップS41及びステップS42の処理は、自車両のヨー運動を検出するヨー運動検出手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8によるステップS7〜ステップS10の処理は、車線逸脱傾向判定手段が車線逸脱傾向があると判定した場合に、自車両にヨーモーメントを付与することと、自車両の減速させることとの少なくとも一方で走行制御して走行車線に対して自車両が逸脱するのを回避する逸脱回避制御手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8によるステップS43〜ステップS54の処理は、ヨー運動検出手段が自車両のヨー運動を検出した場合、逸脱回避制御手段の走行制御を当該ヨー運動を反映させたものに補正する制御補正手段を実現している。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の実施形態を示す概略構成図である。 前記車線逸脱防止装置を構成する制駆動力コントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 推定横変位Xsや逸脱判定用しきい値Xの説明に使用した図である。 前記制駆動力コントロールユニットの車線逸脱傾向判定の処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットによる車線逸脱回避のための減速制御の可否判定及びその減速制御で用いる目標減速度算出の処理内容を示すフローチャートである。 走行車線曲率βと減速制御判定用しきい値Xβとの関係を示す特性図である。 自車速VとゲインKsとの関係を示す特性図である。 前記制駆動力コントロールユニットによる、自車両のヨー運動に基づく目標ヨーモーメントMsの補正、及び最終的な目標減速度の決定の処理内容を示すフローチャートである。 自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動している場合の説明に使用した図である。 自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱回避方向にヨー運動している場合の説明に使用した他の図である。 自車両が車線逸脱傾向にあり、かつ自車両が車線逸脱方向にヨー運動している場合の説明に使用した図である。
符号の説明
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御部
8 制駆動力コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
13 撮像部
14 ナビゲーション装置
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
22 FL〜22RR 車輪速度センサ

Claims (4)

  1. 走行車線に対する自車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、
    自車両ヨー運動しているか否か判定するとともに、自車両がヨー運動していると判定した場合には、前記自車両のヨー運動が逸脱回避方向に向かわせる運動であるか逸脱方向に向かわせる運動であるかを判定するヨー運動検出手段と、
    前記車線逸脱傾向判定手段が車線逸脱傾向があると判定した場合に、自車両にヨーモーメントを付与して走行車線に対して自車両が逸脱するのを回避する逸脱回避制御手段と、
    前記ヨー運動検出手段が自車両ヨー運動していると判定するとともに前記自車両のヨー運動が自車両を逸脱回避方向に向かわせる運動であると判定した場合には前記逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して小さい値に抑制する補正をし、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動していると判定するとともに前記自車両のヨー運動が自車両を逸脱方向に向かわせる運動であると判定した場合には前記逸脱回避制御手段が付与するヨーモーメントを、前記ヨー運動検出手段が自車両がヨー運動をしていないと判定した場合に比して大きい値に増加する補正をする制御補正手段と、
    を備えることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記逸脱回避制御手段は、自車両にヨーモーメントを付与するための制動力と自車両を減速させるための制動力とを与え、
    前記制御補正手段は、自車両にヨーモーメントを付与する制動力よりも、自車両を減速させるための制動力を優先的に抑制する補正をすることを特徴とする請求項1記載の車両逸脱防止装置。
  3. 前記逸脱回避制御手段は、自車両にヨーモーメントを付与するための制動力と、自車両を減速させるための制動力とを与え、
    前記制御補正手段は、自車両を減速させる制動力よりも、自車両にヨーモーメントを付与するための制動力を優先的に増加する補正をすることを特徴とする請求項1記載の車両逸脱防止装置。
  4. 前記ヨー運動検出手段は、前記逸脱回避制御手段が直前に行った前記走行制御に起因して自車両に発生したヨー運動を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
JP2004376552A 2004-12-27 2004-12-27 車線逸脱防止装置 Active JP4581680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004376552A JP4581680B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 車線逸脱防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004376552A JP4581680B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 車線逸脱防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006182127A JP2006182127A (ja) 2006-07-13
JP4581680B2 true JP4581680B2 (ja) 2010-11-17

Family

ID=36735555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004376552A Active JP4581680B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 車線逸脱防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4581680B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4894436B2 (ja) * 2006-09-27 2012-03-14 日産自動車株式会社 車線逸脱防止装置
JP5387204B2 (ja) * 2009-07-28 2014-01-15 日産自動車株式会社 車両運転支援装置及び車両運転支援方法
JP6372430B2 (ja) 2015-06-26 2018-08-15 株式会社デンソー 車線逸脱抑制装置
JP6413955B2 (ja) 2015-06-30 2018-10-31 株式会社デンソー 逸脱回避装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104091A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004025916A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004243904A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004287814A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104091A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004025916A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004243904A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置
JP2004287814A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Nissan Motor Co Ltd 車線逸脱防止装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006182127A (ja) 2006-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4577013B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4457891B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4867313B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4496760B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4650362B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4534754B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP5266933B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4692609B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4678121B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP2006182129A (ja) 車線逸脱防止装置
JP5181744B2 (ja) 車線逸脱防止装置及びその方法
JP4973338B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4475180B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP4765435B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP4581680B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4581817B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4396236B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4600038B2 (ja) 車線逸脱防止方法及びその装置
JP4496758B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP3988729B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP3979393B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4894436B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP5256934B2 (ja) 車線逸脱防止装置及びその方法
JP4492321B2 (ja) 車線逸脱防止装置
JP4983089B2 (ja) 車線逸脱防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100603

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4581680

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 3