JP4760008B2 - 車両用減速制御及び警報装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者にカーブの存在を知らせたり、カーブ内を最適速度で走行させたりするための車両用減速制御及び警報装置に関する。
従来の車両用減速制御及び警報装置として、ナビゲーションやインフラからの信号により自車両前方にあるカーブに進入する前に当該カーブの状態を検出し、その検出したカーブの状態に対して自速度が大きい場合に、自車両がカーブに進入する前に警報したり、自動減速制御を行ったりするシステムがある(例えば特許文献1参照)。
このようにナビゲーションやインフラからの信号に基づいて自車両がカーブに進入する前に警報することは、前もって運転者にカーブに対してオーバースピードになっていることを認識させる効果があるとして期待できる。特に運転者が自車両前方にあるカーブを認識せずに走行している場合にはその効果は大きい。
また、特許文献2では、ナビゲーションではなく、自車両に取り付けられたカメラにより自車両前方のカーブの状態を検出するシステムが提案されている。
また、特許文献3では、道路データや自車両位置の誤差を補償するために、ナビゲーションとカメラの両方を使用してカーブの状態を検出するシステムが提案されている。
特開平8−1948894号公報 特開平7−11836号公報 特開平10−283597号公報
前記従来の車両用減速制御及び警報装置にあっては、カーブの旋回半径等をいくら精度よく検出しても、運転者によるカーブの認識状態を考慮していないので、的確な警報になっているとは言えないという問題があった。
すなわち、警報は、単にその時点の自車速に基づいて決定され、その一方で運転者がカーブをどのように認識しているかにかかわらず行われるため、そのような警報の作動タイミングを、運転者が早かったり、遅かったり感じる場合もある。運転者が作動タイミングを早いと感じると、運転者に煩わしさを感じさせてしまい、また、運転者が作動タイミングを遅いと感じると、運転者にシステムのメリットを十分体感させることができなくなる。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、運転者によるカーブの状態の認識程度を的確に判断して、前方のカーブに対する減速制御や警報を最適に実施することができる車両用減速制御及び警報装置の提供を目的とする。
本発明に係る車両用減速制御及び警報装置は、自車両の前方の撮像画像又はレーダによる検出結果を基に、自車両の前方のカーブの状態についての第1カーブ状態情報を推定するとともに、ナビゲーション装置にて取得した道路情報又は路車間通信にて取得した道路情報に基づいて、前記カーブの状態について運転者が目視により取得不可能な第2カーブ状態情報を取得し、前記第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報との差異に基づいて、前記第2カーブ状態情報が取得されたカーブの状態に対する運転者の認識程度を判断し、当該運転者による前記カーブの状態の認識程度の判断結果に基づいて、カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方を補正しており、前記第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報とに一定の差異がある場合、前記運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断し、前記運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断した場合、前記カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方の開始タイミングを早くする補正をする。
本発明によれば、運転者によるカーブの状態の認識程度を的確に判断することができるので、前方のカーブに対する減速制御や警報を最適に実施することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係る自動減速制御及び警報装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、この制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
制動流体圧制御部7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御部を利用したものである。制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御するようにもなっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。駆動トルクコントロールユニット12は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL,5RRへの駆動トルクを制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を制御することで、エンジン9の運転状態を制御する。この駆動トルクコントロールユニット12は、制御に使用した駆動トルクTwの値を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL,5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御するようにもなっている。
また、この車両には、画像処理機能付き(例えばカメラコントローラ)の撮像部13が設けられている。撮像部13は、自車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の自車両の位置を検出するために備えられている。例えば、撮像部13は、CCD(ChargeCoupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。この撮像部13は車両前部に設置されている。
撮像部13は、自車両前方の撮像画像から例えば白線等のレーンマーカを検出し、その検出したレーンマーカに基づいて走行車線を検出している。さらに、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率β等を算出する。この走行車線曲率βについては、前方のカーブ中の前方注視点距離Lcmにおける値とする。前方注視点距離Lcmについては、自車両の前方20mから60mまで2mおきに複数設定される値であり、前方のカーブ中の各前方注視点距離Lについて走行車線曲率βを得る。
また、撮像部13は、画像ロストフラグF_Lost_camを設定する。具体的には、撮像部13は、何らかの理由で前方の白線を認識できない場合、画像ロストフラグf_Lost_camを1に設定し、白線を認識できる場合、画像ロストフラグF_Lost_camを0に設定する。
この撮像部13は、算出したこれらヨー角φ、横変位X及び走行車線曲率β等並びに設定した画像ロストフラグF_Lost_camを制駆動力コントロールユニット8に出力する。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。このナビゲーション装置14は、GPS(Global Positioning System)で計測された自車両位置(X,Y)と地図情報とに基づいて自車両の前方道路情報を検索する。
ここで、自車両の前方道路情報は、いわゆるノード情報であり、ノード情報は、Xn、Yn、Ln、Kxn、Kyn、Myunとからなる。ここで、Xn、Ynは、ノード点の位置情報であり、Lnは、自車両位置(X,Y)からノード点の位置(Xn,Yn)までの距離であり、Kxnは、そのノード点における勾配値(登り勾配が正値)であり、Kynは、そのノード点におけるカント値(右下がりが正値)であり、Myunは、そのノード点における路面μ値である。本実施形態では、Kxn、Kyn、Myunなどのデータはナビゲーションの情報として地図データに保存されているデータとする。よって、Myun(路面μ値)は、逐次変化する値ではなく、ドライ状態での値(基本は1.0)であるが、路面の舗装状態に差がある場合に1.0でない値になる。
なお、Myun(路面μ値)は、地図データ上で固定値としたが、ナビゲーション装置14でなく、路車間通信等によってインフラから情報が入手できる場合、インフラから逐次情報として得られるものであっても良い。
また、ナビゲーション装置14は、前方道路情報確定フラグF_NAVI_canを設定する。具体的には、ナビゲーション装置14は、GPSの受信不良や地図情報内で自車両位置を確定できない場合、前方情報が不確定であるとして、前方道路情報確定フラグF_NAVI_canを0に設定し、他方、自車両位置を確定できる場合、前方道路情報確定フラグF_NAVI_canを1に設定する。
さらに、ナビゲーション装置14は、自車両に発生する前後加速度Yg或いは横加速度Xg、又は自車両に発生するヨーレイトφ´を検出する。そして、ナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´自車両位置(X,Y)、前方道路情報(Xn,Yn,Ln,Kxn,Kyn,Myun)及び設定した前方道路情報確定フラグF_NAVI_canを、制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、専用のセンサにより各値を検出するようにしてもよい。すなわち、加速度センサにより前後加速度Yg及び横加速度Xgを検出し、ヨーレイトセンサによりヨーレイトφ´を検出するようにしても良い。
また、この車両には、警告用モニタ15が設けられている。この警告用モニタ15には、音声やブザー音を発生するためのスピーカが内蔵されている。この警告用モニタ15は、制駆動力コントロールユニット8により動作が制御されるようになっている。
また、この車両には、マスタシリンダ3の出力圧、すなわちマスタシリンダ液圧Pmf,Pmrを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度θtを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20、及び各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi(i=fl,fr,rl,rr)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが設けられている。そして、これらセンサ等が検出した検出信号は制駆動力コントロールユニット8に出力される。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレイトφ´、横加速度Xg及びヨー角φは、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。また、前後加速度Ygは、加速時に正値となり、減速時に負値となる。
次に、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順について、図2を用いて説明する。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、この図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
先ずステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´、前方道路情報(Xn,Yn,Ln,Kxn,Kyn,Myun)及び前方道路情報確定フラグF_NAVI_can、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pmf,Pmr及び方向スイッチ信号、並びに駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13からヨー角φ、横変位X、走行車線曲率β及び画像ロストフラグF_Lost_camを読み込む。
続いてステップS2において、推測ミス判断を行うか否かを判定する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ前方道路情報確定フラグF_NAVI_can及び画像ロストフラグF_Lost_camに基づいて次のように判定をする。
前方道路情報確定フラグF_NAVI_canが1で、かつ画像ロストフラグF_Lost_camが0の場合、推測ミス判断可能と判定し、推測ミス判断処理可能フラグF_calcanを1に設定する。それ以外の場合、推測ミス判断不可能と判定し、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanを0に設定する。
なお、前述したように、ナビゲーション装置14で前方情報が不確定である場合に前方道路情報確定フラグF_NAVI_canが0に設定されており、ナビゲーション装置14で自車両位置を確定できる場合、前方道路情報確定フラグF_NAVI_canが1に設定されている。また、撮像部13が前方の白線を認識できない場合、画像ロストフラグf_Lost_camに1に設定されており、撮像部13が白線を認識できる場合、画像ロストフラグF_Lost_camに0に設定されている。
続いてステップS3において、車速Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ車輪速度Vwiに基づいて、下記(1)式により車速Vを算出する。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは好ましくは通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti-lock Brake System)制御等が作動している場合には、そのABS制御内で推定している推定車体速度を前記車速Vとして用いるようにする。また、ナビゲーション装置14でナビゲーション情報に利用している値を前記車速Vとして用いても良い。
続いてステップS4において、自車両前方の各ノード点の旋回半径を算出する。具体的には、前記ステップS1で前方道路情報として読み込んだ各ノード点の座標(Xn,Yn)に基づいて、各ノード点の旋回半径を算出する。旋回半径の算出方法は、いくつか考えられるが、下記(2)式に示すように、連続する3つのノード点の座標(Xn−1,Yn−1)、(Xn,Yn)、(Xn+1,Yn+1)から、旋回半径Rnを算出することができる。
Rn=f1(Xn−1,Yn−1,Xn,Yn,Xn+1,Yn+1) ・・・(2)
ここで、関数f1は、3つのノード点の座標から旋回半径を算出するための関数である。ここで、旋回半径Rnが負値の場合、左旋回であり、旋回半径Rnが正値の場合、右旋回である。
なお、ここでは、3点の座標(Xn−1,Yn−1)、(Xn,Yn)、(Xn+1,Yn+1)から旋回方半径を算出する方法を示したが、前後するノード点を結ぶ直線のなす角度を用いて、旋回半径を算出しても良い。
また、ここでは、各ノード点の座標に基づいて旋回半径を算出しているが、地図データ内のノード情報として各ノード点の旋回半径を記憶させておいて、このステップS4でその値を検索するようにしても良い。
続いてステップS5において、目標ノード点となる推測ミス処理判断点(推測ミス計測点)を設定する。具体的には、自車両前方に存在する複数のノード点の中から、前記ステップS4で算出した旋回半径Rnに応じて制御の対象となる目標ノード点を設定する。
ここで、本発明は、運転者の推測ミスにより、実際のカーブの旋回半径から設定される安全な車速以上の車速でコーナを運転者が車両を走行させようとするのを防止することが目的である。このような目的から、目標ノード点は、自車両から最も直近のカーブの最も旋回半径の小さい位置にする。
図3は、各ノード点(ノード点番号)の旋回半径Rn(図中●印)を示しており、この図3に示すように各ノード点において旋回半径Rnとなる場合、目標ノード点は、自車両前方の旋回半径Rnで最初に極小値となるノード点Rmに設定される。
そして、この極小値となるノード点(目標ノード点)Rmの旋回半径RnをRminとし、自車両からの当該ノード点(目標ノード点)Rmまでの距離をLrminとする。また、このノード点(目標ノード点)の前方道路情報Kxn、Kyn、MyunをそれぞれKxmin、Kymin、Myuminとする。
続いてステップS6において、前記ステップS5で設定した推測ミス処理判断点(目標ノード点)について、前方道路の画像情報から旋回半径Rctを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ複数の前方注視距離Lcmのうち、当該推測ミス処理判断点までの距離Lrminに最も近い前方注視距離Lcmの曲率半径βtmを算出し、この算出した曲率半径βtmを用いて下記(3)式により旋回半径Rctを算出する。
Rct=1/|βtm| ・・・(3)
ここで、前記距離Lrminが、撮像部13が曲率半径βを算出可能な距離より大きい場合、推測ミス処理判断不能とし、前記ステップS2で設定した推測ミス処理判断可能フラグF_calcanを0に修正する。
なお、本実施形態では、撮像部13が得ている複数の前方注視距離Lcmの中から最も推測ミス処理判断点に近い値を選択しているが、推測ミス処理判断点の前後の各前方注視距離Lcmと当該前後の各前方注視距離Lcmでの走行車線曲率βの変化量の比とに基づいて前記曲率半径βtmを算出するようにしても良い。
また、推測ミス処理判断点までの距離Lrminを撮像部13に出力し、撮像部13で、その距離Lrminでの曲率半径βを算出し、その算出した曲率半径βを制駆動力コントロールユニット8に出力しても良い。
続いてステップS7において、前記ステップS5で得ている推測ミス処理判断点での旋回半径Rminをそのノード点における道路情報で補正する。具体的には、推測ミス処理判断点におけるノード点の勾配値Kxmin、カント値Kymin、路面μ値Myuminを用いて、下記(3)式及び(4)式によりカーブ路のカントに応じて旋回半径Rminを補正した補正値Rmin_hを算出する。
カーブ路の内側に下りカントとなっている場合
Rmin_h=Cm・(|Rmin|+Ak・Kxmin+Bk・Kymin) ・・・(4)
カーブ路の外側に下りカントとなっている場合
Rmin_h=Cm・(|Rmin|+Ak・Kxmin−Bk・Kymin) ・・・(5)
ここで、Ak,Bkはそれぞれ、勾配値Kxmin及びカント値Kyminに対する補正ゲインである。また、Cmは、路面μ値Myuminに応じて変化する変数である。図4は、変数Cmと路面μ値Myuminとの関係を示す。この図4に示すように、変数Cmは、路面μ値Myuminが小さいとある一定の小さい値になり、路面μ値Myuminがある値になると、路面μ値Myuminと比例関係となり、その後ある路面μ値Myuminに達すると大きい値Cm1で一定値となる。
この(4)式及び(5)式によれば、勾配が登り勾配の場合(Kxmin>0)、補正値Rmin_hが大きい値になり、勾配が下り勾配の場合(Kxmin<0)、補正値Rmin_hが小さい値になる。また、カントがカーブ路の内側に下りカントとなっている場合、補正値Rmin_hが大きい値になり、カントがカーブ路の外側に下りカントとなっている場合、補正値Rmin_hが小さい値になる。また、路面μ値Myuminが小さい場合、補正値Rmin_hが小さい値になり、路面μ値Myuminが大きい場合、補正値Rmin_hが大きい値になる。
なお、本実施形態では、簡単のためにそれぞれの補正ゲインAk,Bkに応じて補正値Rmin_hを算出するようにしたが、自車速に応じて補正値Rmin_hを算出するようにしても良い。
また、本実施形態では、勾配値Kxmin、カント値Kymin及び路面μ値Myuminの全てを考慮して旋回半径Rminを補正しているが、勾配値Kxmin、カント値Kymin及び路面μ値Myuminのうちの少なくとも1つだけを考慮して旋回半径Rminを補正しても良い。
続いてステップS8において、旋回半径による推測ミス判断を行う。図5はその推測ミス判断の処理手順を示す。
先ずステップS21において、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1か否かを判定する。ここで、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1の場合(F_calcan=1)、すなわち推測ミス処理判断が可能な場合、ステップS22に進み、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1でない場合(F_calcan=0)、すなわち推測ミス処理判断が不可能な場合、ステップS25に進む。
ステップS22では、前記ステップS6で算出した旋回半径Rctと前記ステップS7で算出した旋回半径Rminの補正値Rmin_hとの差分値(Rct−Rmin_h)を算出して、その差分値に基づいて下記(6)式により旋回半径偏差ΔRを算出する。そして、ステップS23に進む。
ΔR=max(Rct−Rmin_h,0) ・・・(6)
ここで、関数max(m1,m2)は、m1とm2とから大きい値を選択するための関数である。また、旋回半径偏差ΔRが少なくとも正値をとるようになっており、これは、推測ミス判断では実際の旋回半径相当のRmin_hよりも運転者が推測できる旋回半径Rctの方が大きい場合を問題としているので、これにより、正値の旋回半径偏差ΔRだけを考慮するようにしている。
また、ステップS25では、下記(7)式として旋回半径偏差ΔRを0に設定する。そして、ステップS26に進む。
ΔR=0 ・・・(7)
ステップS23では、下記(8)式が成立するか否かを判定する。
/ΔR<Yk ・・・(8)
ここで、Ykは、推測ミス判断しきい値であり、例えば0.1gなどである。このステップS23にて、前記(8)式が成立する場合、ステップS24に進み、前記(8)式が不成立の場合(V/ΔR≧Yk)、ステップS26に進む。
ステップS24では、推測ミスありと判断し、推測ミス判断フラグF_suisokuを1にする。一方、ステップS26では、推測ミスなしと判断し、推測ミス判断フラグF_suisoku=0にする。また、このステップS26は、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1でない場合(F_calcan=0)にも実行される処理であり、この場合、推測ミス判断できないとして、推測ミス判断フラグF_suisokuを0にする。
このような処理により、旋回半径偏差ΔRがある程度大きくなると、すなわち実際の旋回半径相当のRmin_hよりも運転者が推測できる旋回半径Rctの方がある程度大きくなると、推測ミスありと判断して、推測ミス判断フラグF_suisokuを1に設定し、旋回半径偏差ΔRが小さいときには、すなわち実際の旋回半径相当のRmin_hと運転者が推測できる旋回半径Rctとにそれほど差異がないときには、推測ミスなしと判断して、推測ミス判断フラグF_suisokuを0に設定する。
続いてステップS9において、運転者の減速操作に基づいて前記ステップS8の推測ミス判断の修正を行う。具体的には、運転者の減速操作の代表値としてマスタシリンダ圧Pmを用いて、次のように推測ミス判断を修正する。
マスタシリンダ圧Pmが判断しきい値Pmk以上の場合(Pm≧Pmk)、すなわち運転者の減速操作の操作量が所定量以上の場合、推測ミスなしと判断し、推測ミス判断フラグF_suisokuを0に修正する。また、それ以外の場合(Pm<Pmk)、すなわち運転者の減速操作の操作量が所定量に達していない場合、推測ミス判断の修正を行わず、前記ステップS8で設定した推測ミス判断フラグF_suisokuを維持する。 ここで、判断しきい値Pmkは、センサノイズ等を考慮して、0でない小さな値である。判断しきい値Pmkは、例えば29.4×10Pa(3kgf/cm)である。
なお、本実施形態では、推測ミス判断の修正判断にマスタシリンダ圧Pmを用いたが、ブレーキスイッチ等により代用しても良い。また、運転者による減速操作のみで推測ミス判断の修正判断をしたが、運転者による加減速操作に基づいて推測ミス判断の修正判断をしても良い。例えば、運転者によるアクセルの素早い戻し操作等を検出した場合、推測ミスなしと判断し、推測ミス判断フラグF_suisokuを0に修正するようにしても良い。
続いてステップS10において、許容横加速度Yglmitを設定する。具体的には、ステップS5で算出した路面μ値Myuminより、下記(9)式により許容横加速度Yglimtを算出する。
Yglimt=Ks・Myumin ・・・(9)
ここで、Ksは許容横加速度算出係数であり、例えば0.8等で固定値である。また、図6に示すように、車速に基づいて許容横加速度算出係数Ksを設定しても良い。この場合、許容横加速度算出係数Ksは、低速域で大きい値になり、車速がある値になると、車速Vと反比例の関係となり、その後ある車速に達すると小さい値で一定値となる。すなわち、概略として、高速になるほど許容横加速度算出係数Ksを小さくする。
続いてステップS11において、目標車速を算出する。具体的には、前記ステップS7で算出した補正値Rmin_h及びステップS10で算出した許容横加速度Yglimtを用いて、下記(10)式により目標車速Vrを算出する。
Vr=√(Yglimt・|Rmin_h|) ・・・(10)
続いてステップS12において、目標減速度を算出する。具体的には、前記ステップS3で算出した車速V、前記ステップS11で算出した目標車速Vr及びナビゲーション装置14で得た現在位置から目標ノード点までの距離Lnを用いて、下記(11)式により目標減速度Xgsを算出する。
Xgs=(V−Vr)/(2・Ln)
=(V−Yglmit・|Rmin_h|)/(2・Ln) ・・・(11)
ここで、目標減速度Xgsは減速側を正値とする。
続いてステップS13において、カーブに対する自動減速制御開始の判断設定値の補正を行う。具体的には、前記ステップS8及びステップS9でした推測ミス判断に基づいて、下記(12)式及び(13)式により制御開始判断設定値の補正値Xgs_startを設定する。
推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合
Xgs_start=Xgs_start0−Xgs_hosei ・・・(12)
推測ミス判断フラグF_suisoku=0の場合
Xgs_start=Xgs_start0 ・・・(13)
ここで、Xgs_start0は、補正前の値(>0)であり、推測ミス判断がない場合の値、すなわち通常の制御開始判断設定値である。また、Xgs_hoseiは、補正用の値であり、一定値である。
これら(12)式及び(13)式の関係により、推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合、制御開始判断設定値は本来の値よりも小さい値(制御開始判断設定値の補正値Xgs_start)になる。
なお、本実施形態では、推測ミス判断に基づいて制御開始判断設定値を一定量(Xgs_hosei)で補正しているが、旋回半径偏差ΔRに応じて連続的に補正しても良い。この場合、例えば下記(14)式により旋回半径偏差ΔRに基づいて補正値Xgs_startを算出する。
Xgs_start=Xgs_start0−f(ΔR) ・・・(14)
ここで、例えば、関数f(ΔR)は、図7に示すように、旋回半径偏差ΔRとともに増加していき、一定値に収束する。
続いてステップS14において、警報作動開始判断を行う。具体的には、前記ステップS12で算出した目標減速度Xgsを用いて、下記(15)式及び(16)式により警報作動開始判断を行う。
警報非作動状態(F_warn=OFF)
Xgs≧Xgs_warn ・・・(15)
警報作動状態(F_warn=ON)
Xgs≧Xgs_warn−Khwarn ・・・(16)
ここで、F_warnは、警報の作動状態を示すフラグであり、(15)式又は(16)式が成立時にONになり、(15)式及び(16)式の両式が共に不成立時にOFFになる。
また、Khwarnは警報のON/OFFのハンチングを防ぐためのヒステリシスであり、例えば0.03g等で、固定値である。
また、Xgs_warnは警報開始判断設定値であり、具体的には、下記(17)式及び(18)式により算出する。これら(17)式及び(18)式が前記(12)式及び(13)式と同様に、推測ミス判断フラグF_suisokuと補正用の値Xgs_hoseiとを用いた演算になっているので、警報開始判断設定値Xgs_warnは、前記ステップS13で算出した制御開始判断設定値の補正値Xgs_startと連動する値になる。
推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合
Xgs_warn=Xgs_warn0−Xgs_hosei ・・・(17)
推測ミス判断フラグF_suisoku=0の場合
Xgs_warn=Xgs_warn0 ・・・(18)
ここで、Xgs_warn0は、推測ミス判断がいない場合、つまり通常の警報開始判断設定値である。
これら(17)式及び(18)式の関係により、推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合、警報開始判断設定値は本来の値よりも小さい値(警報開始判断設定値の補正値Xgs_warn)になる。
また、この(17)式及び(18)式が前記(12)式及び(13)式と同様に、推測ミス判断フラグF_suisokuと補正用の値Xgs_hoseiとを用いた演算になっているので、警報開始判断設定値Xgs_warnは、前記ステップS13で算出した制御開始判断設定値の補正値Xgs_startと連動する値になる。
また、自動減速制御の開始前に警報が作動するようにするために、警報開始判断設定値Xgs_warn0は、前記ステップS13で用いた制御開始判断設定値Xgs_start0より小さい値である。
なお、警報では、警報用モニタ15により、表示及び音声又はブザー音を出力する。
続いてステップS15において、制御作動開始判断(自動減速制御開始判断)を行う。具体的には、前記ステップS12で算出した目標減速度Xgs、及び前記ステップS13で算出した制御開始判断設定値補正値Xgs_startを用いて、下記(19)式及び(20)式により制御作動開始判断を行う。
制御非作動時(F_gensoku=OFF)
Xgs≧Xgs_start ・・・(19)
制御作動時(F_gensoku=ON)
Xgs≧Xgs_start−Khstart ・・・(20)
ここで、F_gensokuは制御の作動状態を示すフラグであり、(19)式又は(20)式が成立時にONになり、(19)式及び(20)式の両式が共に不成立時にOFFになる。
また、Khstartは警報のON/OFFのハンチングを防ぐためのヒステリシスであり、例えば0.05g等で、固定値である。
ここで、前記ステップS14の警報作動開始判断及びこのステップS15の制御作動開始判断は、連動して補正されるので常に警報から始まり自動減速制御が後に続くようになる。
また、本実施形態では、補正前の警報開始判断設定値Xgs_warn0及び制御判断設定値Xgs_star0を固定値としたが、運転者の周りの環境のスピード感の違いや、ライトのON/OFF等により周辺の明るさを判断し、それに応じて警報開始判断設定値Xgs_warn0及び制御判断設定値Xgs_star0を変化させても良い。
また、前記ステップS13で設定する制御開始判断設定値の補正値Xgs_startとの関係では、次のようになる。図8は、その説明に使用する図である。
目標減速度Xgsは、前記(11)式に示したように、現在の自車両位置から目標ノード点までの距離Lnにより変化するから、自車両が目標ノード点に近くなるほど、すなわち距離Lnが小さくなるほど大きい値になる。そして、図8に示すように、推測ミス判断フラグF_suisoku=1であることで、制御開始判断設定値の補正値Xgs_startが小さい値になると、目標減速度Xgsが小さい値で制御を開始するようになるから、制御開始タイミングが早くなる。
続いてステップS16において、各輪の目標制動液圧を算出する。具体的には、制御開始判断がなされた場合に、前記ステップS12で算出した目標減速度Xgsを用いて制御目標液圧Pcを算出し、その後、その算出した制御目標液圧Pcを算出運転者のアクセル操作に基づいて補正する。
先ず前記ステップS12で算出した目標減速度Xgsを用いて、下記(21)式により制御目標液圧Pcを算出する。
Pc=Kb・Xgs ・・・(21)
ここで、Kbはブレーキ諸元等より定まる定数である。
そして、このように算出した制御目標液圧Pcを運転者のアクセル操作有無で次のように補正する。
運転者のアクセル操作がある場合、制御目標液圧Pcを用いて下記(22)式により補正後の制御目標液圧Pcを算出する。なお、例えば、アクセル開度が5%以上の場合、アクセル操作ありとする。
Pc=mid(Pc,Pc(前回値)−ΔPc,0) ・・・(22)
ここで、ΔPcは、自動減速制御中に運転者がアクセル操作した場合の制御目標液圧の減少量であり、演算周期ごとに前回値のPcから減算する値である。また、関数mid(m1,m2,m3)は、m1とm2とm3との値の中間値をとるための関数である。これにより、制御目標液圧Pcを最大として、0を最小として、Pc(前回値)−ΔPcの値が、補正後の制御目標液圧Pcになる。
一方、運転者のアクセル操作がない場合、下記(23)式により補正後の制御目標液圧Pcを算出する。
Pc=Pc ・・・(23)
すなわち、運転者のアクセル操作がない場合、制御目標液圧の補正は行わない。
このように運転者のアクセル操作の有無の関係(前記(22)式及び(23)式の関係)から、運転者がアクセル操作していない場合には、制御目標液圧の補正はなしとして、運転者がアクセル操作をした場合、制御目標液圧(制御量)をPcから徐々に小さくしていき、最終的には0の下限値まで小さくする、すなわち実質的に自動減速制御を行っていない状態にする。
そして、この制御目標液圧Pcに加えて、運転者による制動操作によるマスタシリンダ液圧Pmも考慮して、各輪の目標制動液圧Psiを算出する。
先ず、前輪用目標制動液圧Psfrを下記(24)式により算出する。
Psfr=max(Pm,Pc) ・・・(24)
ここで、関数max(m1,m2)は、m1とm2とから大きい値を選択するための関数である。すなわち、制御目標液圧と運転者の制動による液圧とから前輪用目標制動液圧Psfrをセレクトハイにより決定する。
そして、前記(24)式により算出した前輪用目標制動液圧Psfrを用いて、下記(25)式により後輪用目標制動液圧Psrrを算出する。
Psrr=h(Psfr) ・・・(25)
ここで関数h(Psfr)は、最適な前後制動力配分となるように前輪の制動液圧Psfrから後輪の制動液圧Psrrを算出するための関数である。
続いてステップS17において、駆動輪の駆動力を算出する。具体的には、下記(26)式によりアクセル開度Accに応じて目標駆動トルクTrqdsを算出する。
Trqds=U(Acc) ・・・(26)
ここで、関数U(Acc)はアクセル開度Accに応じて目標駆動トルクTrqdsを算出するための関数である。
続いてステップS18において、前記ステップS16で算出した目標制動液圧Psi(Psfr、Psrr)及び前記ステップS17で算出した目標駆動トルクTrqdsに基づいて、制動流体圧制御部7及び駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。また、警報は警告用モニタ15により表示及び音声又はブザーで運転者に警報するための出力を行う。
以上のような構成による一連の動作は概略次のようになる。ここで、図9は、その一連の動作の流れの概略を示す図である。
先ず各種データを読み込むとともに(前記ステップS1)、読み込んだ前方道路情報確定フラグF_NAVI_can及び画像ロストフラグF_Lost_camに基づいて推測ミス判断を行うか否かを判定する(前記ステップS2)。これにより、推測ミス判断可能と判定した場合、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanを1に設定し、それ以外の場合、推測ミス判断不可能と判定し、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanを0に設定する。また、車速Vを算出する(前記ステップS3)。
続いて、自車両前方の各ノード点の旋回半径Rnを算出し(前記ステップS4、図9のステップS4)、その算出した旋回半径Rnに応じて制御の対象となる推測ミス処理判断点(目標ノード点)を設定する(前記ステップS5)。そして、その推測ミス処理判断点(目標ノード点)について、前方道路の画像情報から旋回半径Rctを算出する(前記ステップS6、図9のステップS6−1及びステップS6−2)。また、推測ミス処理判断点での旋回半径Rminをそのノード点の道路情報で補正して、補正値Rmin_hを得る(前記ステップS7、図9のステップS7)。
続いて、推測ミス処理判断可能フラグF_calcan、旋回半径Rct及び旋回半径Rminの補正値Rmin_hに基づいて、推測ミス判断を行う(前記ステップS8、図9のステップS8)。これにより、推測ミスありと判断した場合、推測ミス判断フラグF_suisoku=1に設定し、推測ミスなしと判断した場合又は推測ミス判断できないとされている場合、推測ミス判断フラグF_suisoku=0に設定する。そして、そのように推定ミス判断を、運転者の減速操作に基づいて修正する(前記ステップS9、図9のステップS9)。具体的には、運転者がある程度の減速操作をしている場合、推測ミスなしと判断し、推測ミス判断フラグF_suisokuを0に修正し、それ以外の場合、推測ミス判断の修正を行わず、推測ミス判断フラグF_suisokuを維持する。
続いて、許容横加速度Yglmitを算出し(前記ステップS10)、その算出した許容横加速度Yglmit及び旋回半径Rminの補正値Rmin_hに基づいて目標車速Vrを算出し(前記ステップS11)、その算出した目標車速Vrに基づいて目標減速度Xgsを算出する(前記ステップS12)。
続いて、推測ミス判断フラグF_suisokuに応じて自動減速制御開始の判断設定値の補正値Xgs_startを設定する(前記ステップS13、図9のステップS13)。具体的には、推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合、制御開始判断設定値を本来の値よりも小さい値(制御開始判断設定値の補正値Xgs_start)にする。そして、目標減速度Xgsと警報開始判断設定値Xgs_warn(又はXgs_warn−Khwarn)とを比較して警報作動開始判断を行う(前記ステップS14、図9のステップS14)。ここで、推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合、警報開始判断設定値を本来の値よりも小さい値にする。さらに、目標減速度Xgsと制御開始判断設定値補正値Xgs_start(又はXgs_start−Khstart)とを比較して制御作動開始判断を行う(前記ステップS15)。
続いて、各輪の目標制動液圧Psi(Psfr、Psrr)を算出する(前記ステップS16)。具体的には、目標減速度Xgsを用いて得た制御目標液圧Pcと、運転者のアクセル操作と、運転者による制動操作であるマスタシリンダ液圧Pmとに基づいて最終的な各輪の目標制動液圧を算出する。その一方で、駆動輪の目標駆動トルクTrqds(駆動力)を算出する(前記ステップS17)。そして、算出した各輪の目標制動液圧Psi(Psfr、Psrr)及び目標駆動トルクTrqdsに基づいて、制動流体圧制御部7及び駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力するとともに、警告用モニタ15による警報出力を行う(前記ステップS18)。これにより、推測ミス判断フラグF_suisoku=1の場合、警報及び自動減速制御の開始タイミングは通常のタイミングより早くなり、警報及び自動減速制御は、よりカーブ手前で実施されるようになる。
以上より、撮像部13により得られる情報に基づいて得た旋回半径Rctとナビゲーション装置14により得られる情報に基づいて得た旋回半径Rmin(具体的には補正値Rmin_h)との差分値ΔRが一定量になると、運転者がカーブの状態を推測ミスしていると判断している(F_suisoku=1)。
ここで、自車両の前方のカーブの状態について運転者が目視により取得可能な情報として、撮像部13からの情報に基づいて得た旋回半径Rctを用い、自車両の前方のカーブの状態について運転者が目視により取得不可能な情報として、ナビゲーション装置14からの情報(自車両位置、道路情報等)に基づいて得た旋回半径Rmin(具体的には補正値Rmin_h)を用いている。このような処理により、カーブへの接近時における運転者の当該カーブの状態の推測ミスを判断している。
そして、この判断結果に基づいて警報や自動減速制御の開始タイミングを適切なタイミングに補正している。すなわち、運転者がカーブの状態を推測ミスしていると判断した場合には、警報開始の判断を行うための警報開始判断設定値及び自動減速制御開始の判断を行うための制御開始判断設定値を小さい値にそれぞれ補正する。これにより、警報及び自動減速制御を通常よりも早いタイミングで作動させるようにしている。
これにより、例えば、運転者がカーブに気づいており、運転者から見えているカーブの状態から推測して十分問題なく走行できるような場合でも、見えているカーブの状態が運転者から見えていないカーブの状態と乖離しているような場合、運転者がカーブの状態を推測ミスしていると判断して、警報や自動減速制御の作動タイミングを早くする。これにより、当該カーブで運転者が見えていない部分が、後に見えるようになった場合でも、運転者は余裕をもって減速操作に移ることができる。
一方、推測ミスしていると判断しない場合には、警報や自動減速制御を通常のタイミングで作動させて、目標の車速となるように自動減速制御をするので、警報や自動減速制御をその効果を損なうことなく実施することができる。
また、前述したように、運転者の減速操作に基づいて推測ミス判断の修正を行っており、その減速操作の操作量が所定量以上であれば、前記旋回半径に基づいて推測ミスと判断している場合でも、推測ミスなしとの判断に修正している。これにより、運転者の減速操作が所定量以上になっている場合には、前方のカーブの状態に気づいていると推定して、前記旋回半径に基づいて推測ミスと判断している場合でも、推測ミスなしとの判断に修正している、すなわち運転者のカーブの状態の認識程度が高いとする補正をしている。これにより、運転者が前方のカーブの状態に気づいて、運転者が減速操作しているのにもかかわらず、推測ミスと判断されて、警報や自動減速制御が早いタイミングで作動し、運転者に煩わしさを与えてしまうことを防止している。
また、前述したように、推測ミス判断の処理では、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1に設定されていることが、後の推測ミス判断を行うための前提条件となっている(図5等参照)。そして、推測ミス判断処理可能フラグF_calcanが1に設定されている場合とは、前方道路情報確定フラグF_NAVI_canが1で、かつ画像ロストフラグF_Lost_camが0の場合、具体的には撮像部13で前方の白線を認識できない場合、すなわち、ナビゲーション装置14と撮像部13のうち、撮像部13の検出結果の信頼性が低下している場合である。例えば、撮像部13で前方の白線を認識できない状況とは、勾配の状態、カントの状態、雨が降っている等の周囲環境等によるものが挙げられる。
このように、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1に設定されていること、すなわちナビゲーション装置14と撮像部13のうち、撮像部13の検出結果の信頼性が低下していることを前提に推測ミス判断を行うようにすることで、運転者が推測ミスをしてしまう可能性がより高い状況下にあることを前提に推測ミスを判断するので、より正確に推測ミスを判断することができるようになる。
また、前述したように、自動減速制御中にアクセル操作があった場合、制御目標液圧(制御量)を徐々に小さくしていき、最終的には0にしている。これにより、前述したような条件の下で自動減速制御を行っている最中でも、運転者のアクセル操作があった場合には、運転者のオーバーライドを許容し(運転者の意思を優先し)、運転者のアクセル操作を有効にしている。
次に第2の実施形態を説明する。
前記第1の実施形態では、前方のカーブの状態の検出手段として撮像部(カメラ)13を用いているところを、この第2の実施形態は、前方のカーブの状態の検出手段としてレーダを用いる。具体的には、前方の路側にあるデリニエータ等の路側物(路側インフラ物)を検出するためのレーザレーダと、そのレーザレーダの検出結果に基づいて前方の路側に並んで設置されている複数個(n個)の路側物までの縦方向(前後方向)距離Lxi(i=1〜n)及び横方向(幅方向)距離Lyi(i=1〜n)を算出するレーザーレーダコントローラとを備える。
また、レーザーレーダコントローラは、レーダロストフラグF_Lost_radarを設定する。具体的には、レーザーレーダコントローラは、何らかの理由で前方の路側物が認識できない場合、レーダロストフラグF_Lost_radarを1に設定し、路側物を認識できる場合、レーダロストフラグF_Lost_radarを0に設定する。
このレーザーレーダコントローラは、算出した縦方向距離Lxi及び横方向距離Lyi並びに設定したレーダロストフラグF_Lost_radarを制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、レーダによる検出は路側物のみを前提としているが、実際には、その他の物体(ノイズ物体)もレーダが認識してしまうため、そのような物体を排除するための処理が必要になる。例えば、レーダが認識した物体が、停止物であり、かつその大きさが一定であることや前後のつながりがある場合にだけ路側物であることを判断する処理等を前処理として行う。
また、より精度良くノイズ物体を排除するために、カメラにより前方車線を認識し、その認識した車線の近傍にある物体を路側物と判断する等としても良い。この場合は、カメラとレーダの両方を用いることで、白線認識のみの場合や、路側物のみの場合に比べ、前方カーブの状態がより精度良く認識できる。
また、第2の実施形態では、推測ミス判断を旋回半径の偏差ではなく、目標車速の差に基づいて行い、さらに、自動減速制御は行わず、警報のみ行う。
このような第2の実施形態に対応して、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順は、図10に示すようになる。
先ずステップS1において、第1の実施形態と同様に、各種データを読み込む。ここで、第2の実施形態では、レーザレーダコントローラから前方の各路側物までの縦方向距離Lxi及び横方向距離Lyi並びに設定したレーダロストフラグF_Lost_radarを読み込む。
続いてステップS41において、前記ステップS1で読み込んだ前方の各路側物までの縦距離Lxi及び横距離Lyiに基づいて自車両前方のカーブの旋回半径を推定する。具体的には、連続して存在する3個の路側物までの縦距離及び横距離を用いて、下記(27)式により旋回半径Rrを算出する。
Rr=f2(Lxi−1,Lyi−1,Lxi,Yni,Lxi+1,Lyi+1 ・・・(27)
ここで、関数f2は、3個の各路側物までの縦距離及び横距離から旋回半径Rrを算出するための関数である。ここで、旋回半径Rrが負値の場合、左旋回であり、旋回半径Rrが正値の場合、右旋回である。
続いて、前記第1の実施形態と同様、ステップS2において、推測ミス判断を行うか否かを判定する。ここで、第2の実施形態では、画像ロストフラグF_Lost_camに換えてレーダロストフラグF_Lost_radarを用いて推測ミス判断を行うか否かを判定する。
続いて、前記第1の実施形態と同様、ステップS3にて、車速Vを算出し、続くステップS4にて、自車両前方の各ノード点の旋回半径を算出し、続くステップS5にて、推測ミス処理判断点(目標ノード点)を設定する。
続いてステップS42において、前記ステップS5で設定した推測ミス処理判断点(目標ノード点)について、レーダ情報に基づいて旋回半径Rrを算出する。
具体的には、前記ステップS1で読み込んだ各路側物(縦方向距離Lxi、横方向距離Lyi)のうち、当該推測ミス処理判断点までの距離Lrminに最も近い位置(Lr=√(Lxi+Lyi))にある路側物を特定し、その特定した路側物における旋回半径Rr(Rrmin)を算出する。
続いて、前記第1の実施形態と同様、ステップS7にて、前記ステップS5で得ている推測ミス処理判断点での旋回半径Rminをそのノード点の道路情報で補正し、続くステップS10にて、許容横加速度Yglmitを設定し、続くステップS11にて、目標車速を算出する。
ここで、第2の実施形態では、次のように目標車速を算出する。
先ず、ナビゲーションのデータを用いて、第1目標車速Vr1を下記(28)式により算出する。
Vr1=√(Yglimt・|Rmin_h|) ・・・(28)
また、レーダのデータを用いて、第2目標車速Vr2を下記(29)式により算出する。
Vr2=√(Yglimt・|Rrmin|) ・・・(29)
続いてステップS43において、推測ミス判断を行う。この第2の実施形態では、前記ステップS11で算出した2つに目標車速Vr1,Vr2に基づいて推定ミス判断をする。図11はその推測ミス判断の処理手順を示す。
先ずステップS51において、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1か否かを判定する。ここで、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1の場合(F_calcan=1)、すなわち推測ミス処理判断が可能な場合、ステップS52に進み、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1でない場合(F_calcan=0)、すなわち推測ミス処理判断が不可能な場合、ステップS54に進む。
ステップS52では、下記(30)式が成立するか否かを判定する。
Vr2−Vr1≧ΔVL ・・・(30)
ここで、ΔVLは、推測ミス判断しきい値であり、例えば10km/hなどである。このステップS52にて、前記(30)式が成立する場合、ステップS53に進み、前記(8)式が不成立の場合(Vr2−Vr1<ΔVL)、ステップS54に進む。
ステップS53では、推測ミスありと判断し、推測ミス判断フラグF_suisokuを1にする。一方、ステップS54では、推測ミスなしと判断し、推測ミス判断フラグF_suisoku=0にする。また、このステップS54は、推測ミス処理判断可能フラグF_calcanが1でない場合(F_calcan=0)にも実行される処理であり、この場合、推測ミス判断できないとして、推測ミス判断フラグF_suisokuを0にする。
このような処理により、ナビゲーションのデータを用いて得た第1目標車速Vr1よりもレーダのデータを用いて得た第2目標車速Vr2がある程度大きくなると、推測ミスありと判断して、推測ミス判断フラグF_suisokuを1に設定し、レーダのデータを用いて得た目標車速Vr2とナビゲーションのデータを用いて得た第1目標車速Vr1との差が小さいときには、推測ミスなしと判断して、推測ミス判断フラグF_suisokuを0に設定する。
なお、ここでは、単に目標車速の差(車速偏差)を推測ミス判断の指標に用いたが、その差と現在の車速の比((Vr2−Vr1)/V)を推測ミス判断の指標として用いても良い。
続いてステップS44において、前記第1の実施形態と同様(前記ステップS9と同様)、運転者の減速操作に基づいて前記ステップS43の推測ミス判断の修正を行う。
続いてステップS14において、前記第1の実施形態と同様、警報作動開始判断を行う。
なお、第2の実施形態では、前記第1の実施形態で行っているステップS13、ステップS15〜ステップS18の処理、すなわち自動減速制御のための処理は行っていない。
また、警報については、前記車速偏差(Vr2−Vr1)に応じて、ブザー音の音量を変化させたり、表示色を変化させたりするようにしてもよい。例えば、車速偏差が大きくなったときには、表示色を黄色から赤色にするといったようにである。
第2の実施形態における構成等は以上のようになる。この第2の実施形態のように、前方のカーブの状態の検出手段としてレーダを用いても、前記第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前記第1の実施形態では、運転者の推測ミスの判断結果に基づいて警報出力及び自動減速制御を補正する場合を説明し、前記第2の実施形態では、運転者の推測ミスの判断結果に基づいて警報出力だけを補正する場合を説明する場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、運転者の推測ミスの判断結果に基づいて自動減速制御だけを補正するようにしても良い。
また、前記実施形態では、運転者の推測ミスの判断結果に基づいて警報出力及び自動減速制御についてする補正として、開始タイミングを補正する場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。例えば、警報出力を強化する補正、例えば音量を大きくする補正、又は自動減速制御を強化する補正、例えば減速度を大きくする補正をするようにしても良い。
なお、前記実施形態の説明において、撮像部13及び制駆動力コントロールユニット8におけるステップS6の処理は、自車両の前方のカーブの状態について運転者が目視により取得可能な情報を検出する第1カーブ状態情報検出手段を実現しており、ナビゲーション装置14並びに制駆動力コントロールユニット8におけるステップS4、ステップS5及びステップS7の処理は、自車両の位置及び道路情報により自車両の前方のカーブの状態の情報を検出する第2カーブ状態情報検出手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8におけるステップS8及びステップS9の処理は、第1カーブ状態情報検出手段が検出した第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報検出手段が検出した第2カーブ状態情報とを比較して、運転者による前記カーブの状態の認識程度を判断するカーブ状態認識判断手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8におけるステップS9〜及びステップS15の処理は、カーブ状態認識判断手段の判断結果に基づいて、カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方を補正する減速制御及び警報出力制御手段を実現している。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の実施形態を示す概略構成図である。 第1の実施形態における車線逸脱防止装置を構成する制駆動力コントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットの推測ミス処理判断点設定処理の説明に使用した図である。 前記制駆動力コントロールユニットにおける推測ミス処理判断点での旋回半径Rminの補正に用いる変数Cmの特性を示す特性図である。 前記制駆動力コントロールユニットの推測ミス判断の処理内容を示すフローチャートである。 前記制駆動力コントロールユニットの許容横加速度設定で用いる許容横加速度算出係数Ksの特性を示す特性図である。 前記制駆動力コントロールユニットの制御開始判断設定値設定で用いる関数f(ΔR)の特性を示す特性図である。 目標減速度Xgsと制御開始判断設定値の補正値Xgs_startと制御開始タイミングとの関係を示す特性図である。 一連の動作の流れの概略を示す図である。 第2の実施形態における制駆動力コントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 第2の実施形態における制駆動力コントロールユニットの推測ミス判断の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御部
8 制駆動力コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
13 撮像部
14 ナビゲーション装置
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
22FL〜22RR 車輪速度センサ

Claims (8)

  1. 自車両の前方の撮像画像又はレーダによる検出結果を基に、自車両の前方のカーブの状態についての第1カーブ状態情報を推定するとともに、ナビゲーション装置にて取得した道路情報又は路車間通信にて取得した道路情報に基づいて、前記カーブの状態について運転者が目視により取得不可能な第2カーブ状態情報を取得し、
    前記第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報との差異に基づいて、前記第2カーブ状態情報が取得されたカーブの状態に対する運転者の認識程度を判断し、当該運転者による前記カーブの状態の認識程度の判断結果に基づいて、カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方を補正しており、
    前記第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報とに一定の差異がある場合、前記運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断し、
    前記運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断した場合、前記カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方の開始タイミングを早くする補正をすることを特徴とする車両用減速制御及び警報装置。
  2. 自車両の前方の撮像画像又はレーダによる検出結果を基に、自車両の前方のカーブの状態についての情報を検出する第1カーブ状態情報検出手段と、
    ナビゲーション装置にて取得した道路情報又は路車間通信にて取得した道路情報に基づいて、自車両の前方のカーブの状態について運転者が目視により取得不可能な情報を検出する第2カーブ状態情報検出手段と、
    前記第1カーブ状態情報検出手段が検出した第1カーブ状態情報と前記第2カーブ状態情報検出手段が検出した第2カーブ状態情報とを比較して、その差異を基に、前記第2カーブ状態情報が取得されたカーブの状態に対する運転者の認識程度を判断するカーブ状態認識判断手段と、
    前記カーブ状態認識判断手段の判断結果に基づいて、カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方を補正する減速制御及び警報出力制御手段と、を備え、
    前記カーブ状態認識判断手段は、前記第1カーブ状態情報と第2カーブ状態情報とに一定の差異がある場合、前記運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断し、
    前記減速制御及び警報出力制御手段は、前記カーブ状態認識判断手段が運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断した場合、前記カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方の開始タイミングを早くする補正をすることを特徴とする車両用減速制御及び警報装置。
  3. 前記カーブ状態認識判断手段は、前記第1カーブ状態情報としての当該カーブの第1カーブ半径と、前記第2カーブ状態情報としての当該カーブの第2カーブ半径とを比較して前記第1カーブ半径と第2カーブ半径とに一定の差異がある場合、運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用減速制御及び警報装置。
  4. 前記カーブ状態認識判断手段は、前記第1カーブ状態情報としての当該カーブ内での最適な第1目標車速と、前記第2カーブ状態情報としての当該カーブ内での最適な第2目標車速とを比較して前記第1目標車速と第2目標車速とに一定の差異がある場合、運転者による前記カーブの状態の認識程度が低いと判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用減速制御及び警報装置。
  5. 前記第2カーブ状態情報検出手段は、前記自車両の前方のカーブの状態について運転者が目視により取得不可能な情報を、さらに走行路の勾配情報、カント情報及び路面状態情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいて補正することを特徴とすること請求項2乃至のいずれか1項に記載の車両用減速制御及び警報装置。
  6. 運転者の減速操作に基づいて、運転者のカーブの状態の認識程度を検出する減速操作検出手段を備え、前記カーブ状態認識判断手段は、前記減速操作検出手段の検出結果に基づいて、運転者による前記カーブの状態の認識程度の判断を補正することを特徴とする請求項2乃至のいずれか1項に記載の車両用減速制御及び警報装置。
  7. 前記カーブ状態認識判断手段は、前記減速操作検出手段が運転者の減速操作を検出した場合、運転者のカーブの状態の認識程度が高くなるように補正することを特徴とする請求項記載の車両用減速制御及び警報装置。
  8. 前記第1カーブ状態情報検出手段及び前記第2カーブ状態情報検出手段のうち、前記第1カーブ状態情報検出手段の検出結果の信頼性だけが低下している場合、前記減速制御及び警報出力制御手段は、前記カーブ手前で行う自車両の減速制御及び運転者への警報出力のうちの少なくとも一方を補正することを特徴とする請求項2乃至のいずれか1項に記載の車両用減速制御及び警報装置。
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