JP4124050B2 - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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本発明は、走行中に自車両が走行車線から逸脱しそうになったときに、その逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関するものである。
従来、このような車線逸脱防止装置としては、例えば自車両が走行車線から逸脱しそうになるのを判断し、走行車線の基準位置に対する自車両の走行位置の横ずれ量に応じて、運転者が容易に打ち勝てる程度の操舵制御トルクを操舵アクチュエータにより出力することで車線逸脱を防止するものがある(例えば特許文献1参照)。
また、この車線逸脱防止装置では、操舵アクチュエータを必要とするため、例えばアンチスキッド制御装置や駆動力制御装置を用いて各車輪の制動力或いは駆動力を制御し、その結果、車両にヨーモーメントを発生せしめて自車両の走行方向、或いは走行位置を制御することが考えられる。
特開平11−96497号公報
しかしながら、前記従来の車線逸脱防止装置では、例えば後続車両のような自車両周辺の移動体が考慮されていない。例えば後続車両が追い抜きを行うような場合にはその追い抜き方向への自車両の車線逸脱は速やかに回避する必要がある。即ち、特に自車両に接近する自車両周辺の移動体の将来の状態、つまり動きに合わせて自車両の車線逸脱回避制御を調整する必要がある。
本発明はこれらの諸問題を解決するために開発されたものであり、自車両周辺の移動体の将来の動きに応じた車線逸脱回避制御を可能とする車線逸脱防止装置を提供することを目的とするものである。
上記諸問題を解決するため、本発明の車線逸脱防止装置は、自車両の周辺の移動体の状態、特に後続車両の状態を検出し、それらの移動体の将来の状態、特に後続車両の追い抜きを予測し、予測された将来の状態、特に後続車両の追い抜きに応じて車線逸脱制御を補正することを特徴とするものである。
而して、本発明の車線逸脱防止装置によれば、自車両の周辺の移動体の状態、特に後続車両の状態を検出し、それらの移動体の将来の状態、特に後続車両の追い抜きを予測し、予測された将来の状態、特に後続車両の追い抜きに応じて車線逸脱制御を補正する構成としたため、例えば後続車両の追い抜き方向に自車両が車線逸脱するときには、その方向への車線逸脱回避制御を早めるといったように、車線逸脱防止制御を適正化することが可能となる。
以下、本発明の車線逸脱防止装置の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の車線逸脱防止装置の一例を示す車両概略構成図である。この車両は、自動変速機及びコンベンショナルディファレンシャルギヤを搭載した後輪駆動車両であり、制動装置は、前後輪とも、左右輪の制動力を独立に制御可能としている。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じ、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧が、各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給されるようになっているが、このマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御回路7が介装されており、この制動流体圧制御回路7内で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
前記制動流体圧制御回路7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、この実施形態では、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を、単独で増減圧することができるように構成されている。この制動流体圧制御回路7は、後述する車両状態コントロールユニット8からの制動流体圧指令値に応じて各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御する。
また、この車両は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比、並びにスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御する駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。エンジン9の運転状態制御は、例えば燃料噴射量や点火時期を制御することによって制御することができるし、同時にスロットル開度を制御することによっても制御することができる。なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で、駆動輪である後輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、前述した車両状態コントロールユニット8から駆動トルクの指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値を参照しながら駆動輪トルクを制御する。
また、この車両には、運転者の操舵入力を補助すると共に運転者の操舵とは個別に転舵輪を転舵するための電動パワーステアリング装置が設けられている。図中の符号23は、この電動パワーステアリング装置のアクチュエータである電動モータであり、操舵トルクコントロールユニット24からの指令によって操舵トルクが制御される。なお、この操舵トルクコントロールユニット24は、単独で、電動モータ23による操舵トルクを制御することも可能であるが、前述した車両状態コントロールユニットから操舵トルクの指令値が入力されたときには、その操舵トルク指令値を参照しながら操舵トルクを制御する。
また、この車両には、自車両の走行車線逸脱防止判断用に走行車線内の自車両の位置を検出するための前方外界認識センサとして、CCDカメラ13及びカメラコントローラ14を備えている。このカメラコントローラ14では、CCDカメラ13で捉えた自車両前方の撮像画像から、例えば白線等のレーンマーカを検出して走行車線を検出すると共に、その走行車線に対する自車両のヨー角φ、即ち車線に対する自車両の向き、走行車線中央からの自車両の横変位X、走行車線の曲率β等を算出することができるように構成されている。
なお、このカメラコントローラ14は、レーンマーカ等を検出するための走行車線検出エリアを用いて走行車線検出を行い、その検出された走行車線に対して前記各データを算出する。走行車線の検出には、例えば前記特開平11−296660号公報に記載される手法を用いることができる。具体的には、自車両が走行している走行車線の両側の白線等のレーンマーカを検出し、そのレーンマーカを用いて自車両が走行している走行車線を検出する。ここで、撮像された画像全域で白線等のレーンマーカを検出する(走査する)と、演算負荷も大きいし、時間もかかる。そこで、レーンマーカが存在しそうな領域に、更に小さな検出領域(所謂ウインドウ)を設定し、その検出領域内でレーンマーカを検出する。一般に、車線に対する自車両の向きが変わると、画像内に映し出されるレーンマーカの位置も変わるので、例えば前記特開平11−296660号公報では、操舵角δから車線に対する自車両の向きを推定し、画像内のレーンマーカが映し出されているであろう領域に検出領域を設定する。そして、例えばレーンマーカと路面との境界を際立たせるフィルタ処理などを施し、各レーンマーカ検出領域内において、最もレーンマーカと路面との境界らしい直線を検出し、その直線上の一点(レーンマーカ候補点)をレーンマーカの代表的な部位として検出する。このようにして得られた各ウインドウのレーンマーカ候補点を連続すると、自車両前方に展開している走行車線を検出することができる。
また、この車両には、自車両周辺の移動体、特に自車両に接近する移動体として後続車両を検出するための後方外界認識センサとして、後方撮像用CCDカメラ25及びカメラコントローラ26を備えている。このカメラコントローラ26では、後方撮像用CCDカメラ25で捉えた自車両後方の撮像画像から後続車両を検出すると共に、周知の三次元化処理によって自車両と後続車両との距離LX 、自車両に対する後続車両の横変位(ずれ量)LY を検出すると共に、それらの時間微分値から自車両と後続車両との相対速度VX 、後続車両の横変位変化速度(横速度)VY 等を算出することができるように構成されている。なお、後続車両及びその諸元の検出については、レーダ装置等を用いてもよい。
また、この車両には、自車両に発生する前後加速度Xg及び横加速度Ygを検出する加速度センサ15、自車両に発生するヨーレートφ' を検出するヨーレートセンサ16、前記マスタシリンダ3の出力圧、所謂マスタシリンダ圧Pm を検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、即ちアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角δを検出する操舵角センサ19、各車輪5FL〜5RRの回転速度、所謂車輪速度Vwi (i=FL〜RR)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RR、方向指示器による方向指示操作を検出する方向指示スイッチ20、ヘッドランプのオンオフを操作するためのヘッドランプスイッチ27、雨滴の量を検出する雨滴センサ28が備えられ、それらの検出信号は前記車両状態コントロールユニット8に出力される。また、前記カメラコントローラ14で検出された走行車線に対する自車両のヨー角φ、走行車線中央からの自車両の横変位X、走行車線の曲率β、前記カメラコントローラ26で検出された自車両と後続車両との距離LX 、自車両と後続車両との相対速度VX 、自車両に対する後続車両の横変位(ずれ量)LY 、後続車両の横変位変化速度(横速度)VY 等や、駆動トルクコントロールユニット12で制御された駆動トルクTwも合わせて車両状態コントロールユニット8に出力される。なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、何れも左方向を正方向とする。即ち、ヨーレートφ' や横加速度Yg、操舵角δ、ヨー角φは、左旋回時に正値となり、横変位Xは、走行車線中央から左方にずれているときに正値となる。また、前記雨滴センサ28は雨滴の量を五段階に出力できるものを用いた。
また、運転席近傍には、前記車両状態コントロールユニット8によって車線逸脱制御が行われているときに、その情報を提示するためのモニタ29を設けた。
次に、前記車両状態コントロールユニット8で行われる演算処理のロジックについて、図2のフローチャートに従って説明する。この演算処理は、例えば10msec. 毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
この演算処理では、まずステップS1で、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットからの各種データを読込む。具体的には、前記各センサで検出された前後加速度Xg、横加速度Yg、ヨーレートφ' 、各車輪速度Vwi 、アクセル開度Acc、マスタシリンダ圧Pm 、操舵角δ、方向指示スイッチ信号、ヘッドランプスイッチ信号、雨滴量、カメラコントローラ14からの走行車線に対する自車両のヨー角φ、走行車線中央からの自車両の横変位X、走行車線の曲率β、後方撮像用のカメラコントローラ26からの自車両と後続車両との距離LX 、自車両と後続車両との相対速度VX 、自車両に対する後続車両の横変位(ずれ量)LY 、後続車両の横変位変化速度(横速度)、また駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTwを読込む。
次に、ステップS2に移行して、前記ステップS1で読込まれた各車輪速度Vwi のうち、非駆動輪である前左右輪速度VwFL、VwFRの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
次にステップS3に移行して、逸脱推定値として将来の推定横変位XSを算出する。具体的には、前記ステップS1で読込んだ自車両の走行車線に対するヨー角φ、走行車線中央からの自車両の横変位X、走行車線の曲率β及び前記ステップS2で算出した自車両の走行速度Vを用い、下記2式に従って将来の推定横変位XSを算出する。
XS=Tt×V×(φ+Tt×V×β)+X ……… (2)
ここで、Ttは前方注視距離算出用の車頭時間であり、車頭時間Ttに自車両の走行速度Vを乗じると前方注視距離になる。つまり、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が将来の推定横変位XSとなる。後述するように、本実施形態では、この将来の推定横変位XSが所定の横変位限界値以上となるときに自車両は走行車線を逸脱する可能性がある、或いは逸脱傾向にあると判断するのである。
次にステップS5に移行して、後続車両の検出、特に後続車両の将来の状態として後続車両の追い抜き(追い越しを含む)の判断を行う。具体的には、図3のハッチング領域、或いは図4のハッチング領域にあるときに後続車両が追い抜きを行うと判断する。このうち、図3は、横軸を自車両と後続車両との距離LX 、縦軸を自車両に対する後続車両の横変位LY とし、自車両と後続車両との距離LX が比較的小さく且つ後続車両の横変位LY が比較的大きな領域にあるときに後続車両が追い抜きを行っているものと判断する。また、図4は、横軸を接触時間TTC、即ち自車両と後続車両との距離LX を自車両と後続車両との相対速度VX で除した値とし、縦軸を後続車両の横速度VY とし、接触時間TTCが小さいか、若しくは後続車両の横速度VY が大きいときに後続車両が追い抜きを行っているものとする。そして、後続車両の追い抜きの状態に応じて追い抜き判断フラグFKCをセットする。即ち、後続車両が左方向に追い抜きを行うときには追い抜き判断フラグFKCを“1”とし、後続車両が右方向に追い抜きを行うときには追い抜き判断フラグFKCを“2”とし、後続車両が左右両方向に追い抜きを行うときには追い抜き判断フラグFKCを“3”とし、後続車両が追い抜きを行わないときには追い抜き判断フラグFKCを“0”とする。なお、この追い抜き判断フラグFKCは、一旦、後続車両が追い抜きを行うと判断されたら、後続車両が追い抜きを行わないと判断されてから所定時間後にリセット(FKC=“0”)されるものとする。なお、本実施形態では、自車両と後続車両との状態量に基づいて後続車両の追い抜きを判断する構成としたが、例えば前記後方撮像用CCDカメラ25の撮像領域にあった後続車両が撮像領域外に移動するような場合を追い抜きの判断に用いてもよく、そのようにすれば追い抜きの判断が容易になる。
次にステップS6に移行して、例えば図5の制御マップに従って、前記ステップS5での後続車両の追い抜きに応じて後続車両対応補正係数kKCを設定する。この図5の制御マップでは、前記追い抜き判断フラグFKCが“0”のリセット状態でなく、且つ自車両と後続車両との相対速度VX が大きいほど、後続車両対応補正係数kKCを大きく設定する。この後続車両対応補正係数kKCは、後述する逸脱回避のためのヨーモーメントのゲインとして作用するので、後続車両対応補正係数kKCが大きいほど、逸脱回避制御が大きく或いは早く行われることになる。なお、追い抜き判断フラグFKCが“0”のリセット状態にあるときには後続車両対応補正係数kKCは“1”一定である。また、自車両の左右両方向に追い抜きを行う後続車両がある場合には、夫々に後続車両対応補正係数kKCを設定するようにしてもよい。また、追い抜きを行う後続車両が複数ある場合には、夫々に後続車両対応補正係数kKCを設定し、そのうちの最大値を採用するようにしてもよい。即ち、この場合には複数の後続車両に重み付けが行われていることになる。
次にステップS7に移行して、自車両の車線変更を検出する。前述したように、本実施形態では、後続車両が追い抜きを行うときに自車両の車線逸脱回避制御を大きく或いは早く行うが、自車両が車線変更しようとしているときには、その補正に制限を加える。具体的には、まず前記ステップS1で読込まれた方向指示スイッチ信号の方向と、同じくステップS1で読込まれた走行車線中央からの自車両の横変位X、或いは前記ステップS4で算出された逸脱推定値としての将来の推定横変位XSから得られる逸脱方向とが同じであるときには、意識的な車線変更であるとして車線変更判断フラグFLCを“1”にセットする。また、方向指示スイッチ信号がオフの状態、つまり方向指示スイッチ20が操作されていなくても、運転者が逸脱方向に操舵し、そのときの操舵角δ及び操舵角速度δ’が所定値以上であるときには、運転者は車線変更する意図があると判断して車線変更判断フラグFLCをセットする。これら以外の場合には車線変更判断フラグFLCは“0”にリセットするが、前記方向指示スイッチ信号の方向と自車両の逸脱方向とが同じであった場合には、フラグセット条件が満足されなくなった後も所定時間(例えば4秒間)セット状態を維持する。これは、実際の車線変更中に方向指示スイッチが解除される場合を想定しており、そのような場合に車線逸脱回避制御が介入しないようにするためである。
次にステップS8に移行して、自車両が走行車線から逸脱傾向にあるか否かの判断を行う。具体的には、前記ステップS7で設定された車線変更判断フラグFLCが“0”のリセット状態であり、且つ前記ステップS4で算出した逸脱推定値としての将来の推定横変位の絶対値|XS|が横変位限界値XC 以上であるときに、自車両が走行車線から逸脱傾向にあるとして逸脱判断フラグFLDをセットし、そうでないときには自車両は走行車線から逸脱傾向にはないとして逸脱判断フラグFLDを“0”のリセット状態とする。但し、本実施形態では、前記逸脱推定値としての将来の推定横変位XSが正値である、即ち自車両が左方向に車線逸脱しようとしているときには逸脱判断フラグFLDを“1”にセットし、前記逸脱推定値としての将来の推定横変位XSが負値である、即ち自車両が右方向に車線逸脱しようとしているときには逸脱判断フラグFLDを“2”にセットする。前記横変位限界値XC は、例えば走行車線幅Lの半分値から自車両の車幅L0 の半分値を減じた値と、例えば0.8mのうちの何れか小さい方を用いることができる。走行車線幅Lは固定値(例えば高速道路の車線幅3.35m)としてもよいし、路車間通信等によりインフラストラクチャから得られる場合にはその値を用いてもよいし、或いは前記カメラコントローラ14によって車線幅が得られる場合にはそれを用いてもよい。なお、アンチスキッド制御装置(ABS)や車両挙動制御装置(VDC)、駆動力制御装置(TCS)が作動しているときには、逸脱回避制御を行わないようにするために、前記逸脱判断フラグFLDを強制的に“0”のリセット状態とするようにしてもよい。また、このステップS4で、自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを警報するか否かの判断を行ってもよい。具体的には、前記ステップS4で算出した逸脱推定値としての将来の推定横変位の絶対値|XS|が前記横変位限界値XC 以上であるときに警報するとし、そうでないときには警報しないものとするなどの手法が考えられる。
次にステップS9に移行して、逸脱回避制御開始判断を行う。具体的には、前記逸脱判断フラグFLDが“1”のセット状態であり、且つ前記逸脱推定値としての将来の推定横変位XSとその前回値との差の絶対値が所定値以上であるときに逸脱回避制御禁止フラグFCANCELを“1”にセットする。つまり、逸脱傾向にあると判断されても、その判断基準となる逸脱推定値としての将来の推定横変位XSが不連続であったときには、逸脱傾向が解除されるまで、逸脱回避制御を禁止する。
次にステップS10に移行して、車線逸脱防止のための目標ヨーモーメントMS を算出設定する。ここでは、前記逸脱判断フラグFLDがセットされているときにだけ目標ヨーモーメントMS を設定するので、当該逸脱判断フラグFLDがセットされているときには、車両諸元から決まる比例係数K1 と、図6に示す車両走行速度Vに応じて設定される比例係数K2 と、前記ステップS190で算出された将来の推定横変位XSと、前記横変位限界値XC とを用いて、下記3式に従って基準目標ヨーモーメントMS0を算出する。
S0=−K1 ×K2 ×(XS−XC ) ……… (3)
なお、前記逸脱判断フラグFLDがリセット状態にあるときには基準目標ヨーモーメントMS0は“0”とする。また、逸脱回避制御禁止フラグFCANCELがリセット状態にあるときにも基準目標ヨーモーメントMS0は“0”とする。
次に、図7に示す制御マップに従って、前記雨滴センサ28で検出された雨滴量に応じた雨滴量対応補正係数kFAを算出設定し、この雨滴量対応補正係数kFAを前記基準目標ヨーモーメントMS0に乗じると共に、前記追い抜き判断フラグFKCが“1”又は“3”で且つ前記逸脱判断フラグFLDが“1”であるか、又は前記追い抜き判断フラグFKCが“2”又は“3”で且つ前記逸脱判断フラグFLDが“2”である場合には、前記ステップS6で設定された後続車両対応補正係数kKCを前記基準目標ヨーモーメントMS0に乗じると共に、前記ヘッドランプスイッチ信号がオン状態であるときには前記基準目標ヨーモーメントMS0を1.1倍して前記目標ヨーモーメントMS を算出する。なお、これらの補正は、何れも補正係数を調整する、つまり制御ゲインを調整するものであるが、これらの補正のうち、前記後続車両対応補正係数kKCによる補正は、自車両周辺の移動体、特に後続車両の将来の状態、つまり追い抜きに対応したものであり、その他の補正は周囲の環境、特に視認性に対応したものである。例えば、前記図7の制御マップでは、検出される雨滴量が多いほど、雨滴量対応補正係数kFAが大きく設定されるようになっており、雨滴量が多いほど、視認性が悪いものと判断し、制御ゲインを大きくして逸脱回避制御が大きく或いは早く行われるようにする。また、ヘッドランプスイッチがオン状態であるときには、自車両の周辺が暗くて視認性が悪いものと判断し、制御ゲインを大きくして逸脱回避制御が大きく或いは早く行われるようにする。
次にステップS11に移行して、各車輪への目標制動流体圧PSi及び駆動輪の目標駆動力を算出する。具体的には、前記ステップS1で読込んだマスタシリンダ圧Pm に対し、前後制動力配分に基づく後輪用マスタシリンダ圧をPmRとしたとき、前記逸脱判断フラグFLDがリセット状態にあるときには、前左右輪5FL、5FRのホイールシリンダ6FL、6FRへの目標制動流体圧PSFL 、PSFR は共にマスタシリンダ圧Pm となり、後左右輪5RL、5RRのホイールシリンダ6RL、6RRへの目標制動流体圧PSRL 、PSRR は共に後輪用マスタシリンダ圧PmRとなる。
一方、前記逸脱判断フラグFLDがセットされているときでも、前記ステップS10で算出された目標ヨーモーメントMS の大きさに応じて場合分けを行う。即ち、前記目標ヨーモーメントの絶対値|MS |が所定値MS0未満であるときには後左右輪の制動力にだけ差を発生させ、当該目標ヨーモーメントの絶対値|MS |が所定値MS0以上であるときには前後左右輪の制動力に差を発生させる。従って、前記目標ヨーモーメントの絶対値|MS |が所定値MS0未満であるときの前左右輪目標制動流体圧差ΔPSFは“0”であり、後左右輪目標制動流体圧差ΔPSRは下記4式で与えられる。同様に、目標ヨーモーメントの絶対値|MS |が所定値MS0以上であるときの前左右輪目標制動流体圧差ΔPSFは下記5式で、後左右輪目標制動流体圧差ΔPSRは下記6式で与えられる。なお、式中のTはトレッド(前後輪で同じとする)、KbF、KbRは、夫々、制動力を制動流体圧に換算するための換算係数であり、ブレーキ諸元によって決まる。
ΔPSR=2×KbR×|MS |/T ……… (4)
ΔPSF=2×KbF×(|MS |−MS0)/T ……… (5)
ΔPSR=2×KbR×|MS0|/T ……… (6)
従って、前記目標ヨーモーメントMS が負値であるとき、即ち前記逸脱判断フラグFLDが“1”にセットされ、自車両が左方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧PSiは下記7式で与えられる。
SFL =Pm
SFR =Pm +ΔPSF
SRL =Pm
SRR =Pm +ΔPSR ……… (7)
これに対し、前記目標ヨーモーメントMS が正値であるとき、即ち前記逸脱判断フラグFLDが“2”にセットされ、自車両が右方向に車線逸脱しようとしているときの各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧PSiは下記8式で与えられる。
SFL =Pm +ΔPSF
SFR =Pm
SRL =Pm +ΔPSR
SRR =Pm ……… (8)
また、本実施形態では、前記逸脱判断フラグFLDがセットされており、車線逸脱防止制御が行われるときには、アクセル操作が行われていてもエンジンの出力を絞って加速できなくする。従って、逸脱判断フラグFLDがセットされているときの目標駆動トルクTrqDSは、前記ステップS1で読込んだアクセル開度Accに応じた値から、前記前後輪の目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和に応じた値を減じた値とする。つまり、アクセル開度Accに応じた値とは、当該アクセル開度Accに応じて自車両を加速する駆動トルクであり、前後輪の目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和に応じた値とは、目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和によって生じる制動トルクである。従って、逸脱判断フラグFLDがセットされており、車線逸脱防止制御が行われるときには、前記目標制動流体圧差ΔPSF、ΔPSRの和によって生じる制動トルク分だけ、エンジンのトルクが低減されることになる。なお、逸脱判断フラグFLDがリセットされているときの目標駆動トルクTrqDSは、前記アクセル開度Accに応じて自車両を加速する駆動トルク分だけとなる。
次にステップS12に移行して、前記ステップS11で算出された各車輪の目標制動流体圧を前記制動流体圧制御回路7に向けて出力すると共に、駆動輪の目標駆動トルクを前記駆動トルクコントロールユニット12に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、運転者の意図的な車線変更でもないのに、将来の推定横変位XSが横変位限界値XC 以上となったときに、自車両は走行車線から逸脱する傾向にあると判断されて逸脱判断フラグFLDがセットされ、前記将来の推定横変位XSと横変位限界値XC との差に基づいて目標ヨーモーメントMS を算出し、その目標ヨーモーメントMS が達成されるように各車輪の制動力が制御される。これにより、例えば操舵入力が小さいときには、車両に車線逸脱を防止するヨーモーメントが発生して車線逸脱が防止されると共に、制動力によって車両の走行速度が減速されるため、より安全に車線の逸脱を防止することが可能となる。また、この実施形態では、車線逸脱防止制御が行われている間は、エンジンの出力トルクが低減されて自車両の走行速度が減速されるため、更に安全に車線逸脱を防止することが可能となる。
また、本実施形態では、図8に示すように、後続車両の追い抜きといったような自車両周辺の移動体の将来の状態を判断し、その周辺移動体の将来の状態に応じて逸脱回避のための自車両の制御を補正する構成としたため、自車両の車線逸脱回避制御を適正化することが可能となる。
また、例えば追い抜きしようとする後続車両のように、自車両に接近する自車両周辺の車両を移動体として検出することにより、自車両の車線逸脱制御を適正化することができる。
また、検出された周辺移動体の移動方向及び移動量の少なくとも何れか一方に基づいて当該周辺移動体の将来の状態を判断することにより、周辺移動体の将来の状態を適正に判断することができる。
また、複数の周辺移動体に重み付けを行い、それらの重みに応じて逸脱回避のための自車両の制御を補正する構成としたため、自車両の車線逸脱回避制御をより一層適正化することができる。
また、天候、明るさ、視界等の周辺環境の視認性が悪いときに、自車両の車線逸脱回避が早められるように自車両の制御を補正する構成としたため、自車両の車線逸脱回避制御を適正化することができる。なお、自車両周辺環境の明るさは、例えば照度センサ等によって検出するようにしてもよい。
また、後続車両の追い抜きが予測されたときに、当該後続車両の追い抜きの方向への自車両の車線逸脱回避制御を大きくするか又は早めるように逸脱回避のための自車両の制御を補正する構成としたため、後続車両追い抜き方向への自車両の車線逸脱回避制御を適正化することができる。
また、予測される後続車両の追い抜き位置が運転者の死角であるときには、当該後続車両の追い抜きの方向への自車両の車線逸脱回避制御をより一層大きくするか又は早めるように逸脱回避のための自車両の制御を補正するようにすれば、後続車両追い抜き方向への自車両の車線逸脱回避制御をより一層適正化することが可能となる。
検出された自車両と後続車両との距離LX や相対速度VX 、即ち後続車両の自車両に対する接近状態、自車両に対する後続車両の横変位LY 、後続車両の横速度VY に応じて、当該後続車両の追い抜きを予測する構成としたため、当該後続車両の追い抜きを正確に予測することが可能となる。
また、後方撮像カメラ25で撮像されている領域から領域外に後続車両が移動するとき、当該後続車両が追い抜きすると予測する構成とすれば、後続車両の追い抜きを簡潔に予測することができる。
また、自車両の走行速度V、走行車線に対する自車両のヨー角φ、走行車線に対する横変位X、自車両前方の走行車線の曲率βに基づいて、走行車線の所定位置からの将来の自車両の横変位を逸脱推定値として算出し、その逸脱推定値が所定値以上であるときに自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断する構成としたため、自車両の車線逸脱傾向を正確に判断することができる。
以上より、前記CCDカメラ13及びカメラコントローラ14が本発明の走行車線検出手段を構成し、以下同様に、前記図2の演算処理のステップS4及びステップS8が逸脱判断手段を構成し、前記図2の演算処理のステップS9〜ステップS12が逸脱防止制御手段を構成し、前記後方撮像用CCDカメラ25及びカメラコントローラ26が周辺移動体検出手段及び後続車両検出手段を構成し、前記図2の演算処理のステップS5が周辺移動体将来状態判断手段及び追い抜き予測手段を構成し、前記図2の演算処理のステップS6及びステップS10が制御量補正手段を構成し、前記ヘッドランプスイッチ27及び雨滴センサ28が周辺環境検出手段を構成し、前記図2の演算処理のステップS4が逸脱推定値算出手段を構成し、前記図2の演算処理のステップS11が制駆動力制御量算出手段及び制駆動力配分調整手段を構成し、前記制動流体圧制御回路7が制動力制御手段を構成している。
次に、本発明の車線逸脱防止装置の第2実施形態について説明する。この実施形態の車両の概略構成は、前記第1実施形態の図1のものと同様である。本実施形態では、車線逸脱防止制御のための演算処理が、前記第1実施形態の図2のものから図9のものに変更されている。この図9の演算処理は、前記第1実施形態の図2のものに類似しており、同等のステップには同等の符号を附して、その詳細な説明を省略する。
前記図9の演算処理のステップS1〜ステップS9は、前記第1実施形態の図2のものと同等である。この演算処理では、前記第1実施形態の図2のステップS10以後が、ステップS13、ステップS14に変更されている。そして、前記ステップS13では、前記ステップS9で設定される逸脱回避制御禁止フラグFCANCELがリセット状態であり、且つ前記逸脱判断フラグFLDがセットされているときには、車両諸元から決まる比例係数K3 及び前記ステップS6で設定された後続車両対応補正係数kKCを用い、下記9式に従って、前記操舵トルクコントロールユニット24への操舵トルク指令値として、目標付加操舵トルクTS を算出する。
S =mid(−TSMAX、−kKC×K3 ×(XS−XC )、TSMAX) ……… (9)
なお、式中のTSMAXは操舵トルクの最大値であり、midは中間値選出を表す。即ち、この9式では、前記後続車両対応補正係数kKCや逸脱推定値としての将来の推定横変位XS等に基づいて算出される操舵トルク指令値が操舵トルク最大値以上であるときには、それを操舵トルク最大値で制限して操舵トルク指令値とする。つまり、後続車両の追い抜き状態に応じて操舵トルク、即ち車線逸脱制御のための制御量の最大値を制限する。
次にステップS14に移行して、前記ステップS13で算出された目標操舵トルクTS を前記操舵トルクコントロールユニット24に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、運転者の意図的な車線変更でもないのに、将来の推定横変位XSが横変位限界値XC 以上となったときに、自車両は走行車線から逸脱する傾向にあると判断されて逸脱判断フラグFLDがセットされ、前記将来の推定横変位XSと横変位限界値XC との差に基づいて目標付加操舵トルクTS を算出し、その目標付加操舵トルクTS が達成されるように操舵系が制御される。これにより、車両に車線逸脱を防止するヨーモーメントが発生して車線逸脱が防止される。
また、本実施形態では、前記第1実施形態の種々の効果に加えて、後続車両の追い抜き、即ち周辺移動体の将来の状態に応じて、車線逸脱回避のための自車両の制御量の最大値を変更することで当該車線逸脱回避のための自車両の制御を補正する構成としたため、自車両の車線逸脱回避制御を適正化することができる。
以上より、前記CCDカメラ13及びカメラコントローラ14が本発明の走行車線検出手段を構成し、以下同様に、前記図9の演算処理のステップS4及びステップS8が逸脱判断手段を構成し、前記図9の演算処理のステップS13、ステップS14が逸脱防止制御手段を構成し、前記後方撮像用CCDカメラ25及びカメラコントローラ26が周辺移動体検出手段及び後続車両検出手段を構成し、前記図9の演算処理のステップS5が周辺移動体将来状態判断手段及び追い抜き予測手段を構成し、前記図9の演算処理のステップS6及びステップS13が制御量補正手段を構成し、前記ヘッドランプスイッチ27及び雨滴センサ28が周辺環境検出手段を構成し、前記図9の演算処理のステップS4が逸脱推定値算出手段を構成し、前記図9の演算処理のステップS13が操舵力調整手段を構成している。
なお、前記実施形態では、各コントローラやコントロールユニットをマイクロコンピュータで構成したが、これに代えて各種の演算処理装置を用いることが可能である。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の一例を示す概略構成図である。 図1の車両状態コントロールユニット内で実行される車線逸脱防止制御のための演算処理の第1実施形態を示すフローチャートである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理に用いられる制御マップである。 図2の演算処理の作用の説明図である。 図1の車両状態コントロールユニット内で実行される車線逸脱防止制御のための演算処理の第2実施形態を示すフローチャートである。
符号の説明
6FL〜6RRはホイールシリンダ
7は制動流体圧制御回路
8は車両状態コントロールユニット
9はエンジン
12は駆動トルクコントロールユニット
13はCCDカメラ
14はカメラコントローラ
15は加速度センサ
16はヨーレートセンサ
17はマスタシリンダ圧センサ
18はアクセル開度センサ
19は操舵角センサ
20は方向指示スイッチ
22FL〜22RRは車輪速度センサ
23は電動モータ
24は操舵トルクコントロールユニット
25は後方撮像用CCDカメラ
26はカメラコントローラ
27はヘッドランプスイッチ
28は雨滴センサ

Claims (11)

  1. 走行路上のレーンマーカを検出することにより走行車線を検出する走行車線検出手段と、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態に基づいて自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを判断する逸脱判断手段と、前記逸脱判断手段により自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断されたときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避するように自車両を制御する逸脱防止制御手段と、自車両の後続車両の状態を検出する後続車両検出手段と、前記後続車両検出手段で検出された後続車両の状態に応じて当該後続車両の追い抜き状態を判断する追い抜き状態判断手段と、前記追い抜き状態判断手段で判断された後続車両の追い抜き状態に応じて前記逸脱回避のための自車両の制御を補正する制御量補正手段とを備え、前記追い抜き状態判断手段は、前記後続車両検出手段で検出された後続車両の自車両に対する接近状態、及び自車両との横方向の変位又は自車両との横変位の変化量に応じて、当該後続車両の追い抜きを予測することを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記制御量補正手段は、前記周辺移動体将来状態判断手段で判断された周辺移動体の将来の状態に応じて、前記逸脱回避のための自車両の制御量の最大値を変更することで当該逸脱回避のための自車両の制御を補正することを特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置。
  3. 天候、明るさ、視界の少なくとも一つ以上を周辺環境として検出する周辺環境検出手段を備え、前記制御量補正手段は、前記周辺環境検出手段で検出された周辺環境の視認性が悪いときに、前記逸脱回避が早められるように自車両の制御を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の車線逸脱防止装置。
  4. 走行路上のレーンマーカを検出することにより走行車線を検出する走行車線検出手段と、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態に基づいて自車両が走行車線から逸脱傾向にあることを判断する逸脱判断手段と、前記逸脱判断手段により自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断されたときに、自車両の走行車線からの逸脱を回避するように自車両を制御する逸脱防止制御手段と、自車両の後続車両の状態を検出する後続車両検出手段と、前記後続車両検出手段で検出された後続車両の状態から当該後続車両の追い抜きを予測する追い抜き予測手段と、前記追い抜き予測手段で後続車両の追い抜きが予測されたときに、当該後続車両の追い抜きの方向への自車両の車線逸脱回避制御を大きくするか又は早めるように前記逸脱回避のための自車両の制御を補正する制御量補正手段とを備え、前記追い抜き予測手段は、前記後続車両検出手段で検出された後続車両の自車両に対する接近状態、及び自車両との横方向の変位又は自車両との横変位の変化量に応じて、当該後続車両の追い抜きを予測することを特徴とする車線逸脱防止装置。
  5. 前記制御量補正手段は、前記追い抜き予測手段によって後続車両の追い抜きが予測され且つその予測される位置が運転者の死角であるときに、当該後続車両の追い抜きの方向への自車両の車線逸脱回避制御を大きくするか又は早めるように前記逸脱回避のための自車両の制御を補正することを特徴とする請求項に記載の車線逸脱防止装置。
  6. 前記後続車量検出手段として自車両後方を撮像する後方撮像装置を用い、前記追い抜き予測手段は、前記後方撮像装置で撮像されている領域から領域外に後続車両が移動するとき、当該後続車両が追い抜きすると予測することを特徴とする請求項又はに記載の車線逸脱防止装置。
  7. 前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態から、自車両の走行速度、走行車線に対する自車両のヨー角、走行車線に対する横変位、自車両前方の走行車線の曲率の少なくとも一つ以上に基づいて、走行車線の所定位置からの将来の自車両の横変位を逸脱推定値として算出する逸脱推定値算出手段を備え、前記逸脱判断手段は、前記逸脱推定値算出手段で算出された逸脱推定値が所定値以上であるときに自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断することを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の車線逸脱防止装置。
  8. 前記逸脱防止制御手段は、前記逸脱判断手段により自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断されたときに、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態に応じて当該走行車線からの逸脱を回避する方向にヨーモーメントが発生するように左右輪の制駆動力制御量を算出する制駆動力制御量算出手段と、前記制駆動力制御量算出手段で算出された左右輪の制駆動力制御量に応じて各車輪への制駆動力配分を調整する制駆動力配分調整手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の車線逸脱防止装置。
  9. 前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態から、自車両の走行速度、走行車線に対する自車両のヨー角、走行車線に対する横変位、自車両前方の走行車線の曲率の少なくとも一つ以上に基づいて、走行車線の所定位置からの将来の自車両の横変位を逸脱推定値として算出する逸脱推定値算出手段を備え、前記制駆動力制御量算出手段は、前記逸脱推定値算出手段で算出された逸脱推定値と所定値との差に応じて自車両に発生させるべき目標ヨーモーメントを算出し、その目標ヨーモーメントに応じて左右輪の制駆動力制御量を算出することを特徴とする請求項に記載の車線逸脱防止装置。
  10. 運転者の制動操作とは個別に各車輪の制動力を制御可能な制動力制御装置を備えたことを特徴とする請求項又はに記載の車線逸脱防止装置。
  11. 前記逸脱防止制御装置は、前記逸脱判断手段により自車両が走行車線から逸脱傾向にあると判断されたときに、前記走行車線検出手段で検出された走行車線及び自車両の状態に応じて逸脱を回避する方向に操舵力を付与する操舵力調整手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至に記載の車線逸脱防止装置。
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