JP4792289B2 - 車輌の走行制御装置 - Google Patents

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本発明は、車輌の走行制御装置に係り、更に詳細には車輌の周囲の走行環境情報に基づいて車輌を走行させながら横方向に移動させて車輌の走行経路を変更する車輌の走行制御装置に係る。
自動車等の車輌に於いて、車輌前方に障害物あるか否かを判定し、車輌前方に障害物あるときには、車輌が障害物に衝突しないよう車輌の走行を制御する走行制御装置は従来より種々の構成のものが知られている。例えば下記の特許文献1には、車輌前方に障害物との相対距離及び相対速度を検出し、相対距離及び相対速度に基づいて制動力及び前輪の舵角の少なくとも一方を制御することにより障害物との衝突を回避する走行制御装置が記載されている。
特開2005−132172
一般に、車輌が障害物に衝突しないよう前輪の舵角が制御される場合には、走行路に対する車輌の向きを変化させて車輌を横方向に移動させ、しかる後車輌の向きを走行路に沿う方向に戻すことにより車輌の走行経路が変更されるので、車輌前方の障害物や車輌の周囲の状況が正確に検出され判定されなければならない。特に障害物や車輌の周囲の状況の検出や判定が不正確である場合には、不自然な車輌の向きの変化を伴う不適切な走行経路の変更が行われることに起因して車輌の乗員が違和感を覚えることがあるだけでなく、障害物に対する衝突を確実に回避することができなくなることがある。
本発明は、車輌が障害物に衝突しないよう走行経路を変更する従来の走行制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、取得される車輌の周囲の走行環境情報の信頼性を考慮して走行経路の変更を制御することより、不適切な走行経路の変更に起因して車輌の乗員が違和感を覚える虞れを低減しつつ、障害物に対する衝突回避等のための走行経路の変更を確実に達成することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌の周囲の走行環境情報を取得する情報取得手段と、前記走行環境情報に基づいて車輌を走行させながら横方向に移動させて車輌の走行経路を変更する必要性を判定する手段と、走行経路の変更の必要性があるときには少なくとも操舵輪を転舵することにより車輌を走行させながら横方向に移動させて走行経路を変更する走行経路変更手段とを有する車輌の走行制御装置に於いて、前記走行環境情報の信頼度を判定する手段と、前記走行環境情報の信頼度が高いときには前記走行環境情報の信頼度が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比大きくなるよう、前記走行環境情報の信頼度に応じて前記比を可変設定する制御手段とを有することを特徴とする車輌の走行制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は前記必要性が高いときには前記必要性が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比大きくなるよう、前記必要性にも応じて前記比を可変設定するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記走行経路変更手段は前輪舵角可変手段と後輪舵角可変手段とを含み、前記制御手段は後輪の舵角を前輪の舵角と同相側に制御することにより前記比を大きくするよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前記制御手段は前記必要性に応じて前記前輪舵角可変手段及び前記後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量を制御し、車輌の横方向への移動開始後に前記必要性に対する後輪の舵角の制御量の比を漸減するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前記制御手段は前記必要性に応じて前記前輪舵角可変手段及び前記後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量を制御し、前記制御手段は車輌の乗員が希望する車輌の進行方向を判定する手段を含み、車輌の乗員が希望する車輌の進行方向と車輌の実際の進行方向とが異なるときには、後輪の舵角の制御量の大きさを低減するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記走行経路を変更する必要性を判定する手段は前記走行環境情報に基づいて自車の走行経路の前方に障害物があるか否かを判定し、障害物があると判定されるときに走行経路を変更する必要性があると判定するよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至6の構成に於いて、前記走行制御装置は複数の情報取得手段を有し、前記走行環境情報の信頼度を判定する手段は前記複数の情報取得手段により取得される走行環境情報の相互の合致度合が高いほど走行環境情報の信頼度が高いと判定するよう構成される(請求項7の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至7の構成に於いて、前記必要性を判定する手段は運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段を含み、前記進路変更の可能性が低いほど前記必要性が高いと判定するよう構成される(請求項8の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至8の構成に於いて、前記制御手段は運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段を含み、前記進路変更の可能性が高いきには前記走行経路変更手段による走行経路の変更を中止するよう構成される(請求項9の構成)。
一般に、車輌の走行制御により車輌を走行させながら横方向へ移動させて車輌の走行経路を変更する場合には、車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きいほど走行路に対する車輌の向きの変化が小さくなるので、車輌の不自然なヨーレートの変化に起因して車輌の乗員が違和感を覚える虞れを低減することができる。また車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きいほど操舵輪の切り増し及び切り戻しの転舵量の大きさが小さくなって車輌のヨー運動の大きさ及びその変化が小さくなるので、車輌の横方向への移動を効率的に行わせることができると共に、車輌をヨー運動させるに必要なタイヤの負担を軽減することができる。
しかし車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きいほど走行路に対する車輌の向きの変化が小さくなるので、運転者が分岐路等へ進路変更しようとしているような場合に車輌の向きを分岐路等の方向へ変化させ難くなり、車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなり易い。
上記請求項1の構成によれば、走行環境情報の信頼度が判定され、走行環境情報の信頼度が高いときには走行環境情報の信頼度が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きくなるよう、前記必要性に応じて前記比が可変設定される。従って走行環境情報の信頼度が高いときには、車輌の不自然なヨーレートの変化に起因して車輌の乗員が違和感を覚える虞れを低減しタイヤの負担を軽減しつつ車輌の横方向への移動を効率的に行わせることができ、走行環境情報の信頼度が低いときには、車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなることを防止することができる。
また上記請求項2の構成によれば、車輌の走行経路を変更する必要性が高いときには該必要性が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きくなるよう、走行環境情報の信頼度にも応じて前記比が可変設定される。従って車輌の走行経路を変更する必要性が高いときには、車輌の不自然なヨーレートの変化に起因して車輌の乗員が違和感を覚える虞れを低減しタイヤの負担を軽減しつつ車輌の横方向への移動を効率的に行わせることができ、前記必要性が低いときには、車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなることを防止することができる。
また上記請求項3の構成によれば、後輪の舵角を前輪の舵角と同相側に制御することにより車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比が大きくされるので、確実に車輌のヨーレートの変化量を小さくして車輌の横方向の移動量を大きくすることができる。
また上記請求項4の構成によれば、車輌の走行経路を変更する必要性に応じて前輪舵角可変手段及び後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量が制御され、車輌の横方向への移動開始後に前記必要性に対する後輪の舵角の制御量の比が漸減されるので、制御開始初期には車輌を効果的に横方向へ移動させることができると共に、制御の進行につれて前記必要性に対する後輪の舵角の制御量の比を小さくし、これにより車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなる虞れを確実に低減することができる。
上記請求項5の構成によれば、車輌の走行経路を変更する必要性に応じて前輪舵角可変手段及び後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量が制御され、車輌の乗員が希望する車輌の進行方向が判定され、車輌の乗員が希望する車輌の進行方向と車輌の実際の進行方向とが異なるときには、後輪の舵角の制御量の大きさが低減されるので、車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなることを確実に防止することができる。
また上記請求項6の構成によれば、走行環境情報に基づいて自車の走行経路の前方に障害物があるか否かが判定され、障害物があると判定されるときに走行経路を変更する必要性があると判定されるので、車輌の前方に障害物がある場合には走行経路を変更して障害物との衝突を確実に防止することができる。
また上記請求項7の構成によれば、複数の情報取得手段により取得される走行環境情報の相互の合致度合が高いほど走行環境情報の信頼度が高いと判定されるので、走行環境情報の信頼度を確実に判定することができる。
また上記請求項8の構成によれば、運転者による分岐路への進路変更の可能性が判定され、運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性が低いほど車輌の走行経路を変更する必要性が高いと判定されるので、運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性が低いほど走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比を大きくし、車輌の横方向の移動を効果的に行わせることができる。
また上記請求項9の構成によれば、運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性が高いときには走行経路変更手段による走行経路の変更が中止されるので、運転者が運転操作により他の走行路へ進路変更しようとする場合にはその希望が満たされるよう走行経路変更手段による走行経路の変更を中止することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至9の構成に於いて、情報取得手段は車輌の周囲の走行環境情報として少なくとも走行路の状況及び障害物の有無に関する情報を取得するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至9又は上記好ましい態様1の構成に於いて、車輌の走行経路を変更する必要性を判定する手段は車輌の走行経路を変更する必要度合が高いほど若しくは車輌の走行経路を変更し得る可能性が高いほど車輌の走行経路を変更する必要性が高いと判定するよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至9又は上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、走行経路変更手段は走行経路の変更の必要性があるときには少なくとも操舵輪を転舵すると共に車輌を減速させることにより車輌を横方向に移動させて走行経路を変更するよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4乃至9又は上記好ましい態様1乃至3の構成に於いて、制御手段は車輌の横方向への移動開始後の時間の経過と共に後輪の舵角の制御量の大きさを漸減することにより前記必要性に対する後輪の舵角の制御量の比を漸減するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5乃至9又は上記好ましい態様1乃至4の構成に於いて、制御手段は車輌の乗員が希望する車輌の進行方向と車輌の実際の進行方向とが異なる状況が基準時間以上経過したときに後輪の舵角の制御量の大きさを低減するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6乃至9又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、走行経路を変更する必要性を判定する手段は自車が障害物に衝突する虞れが高いほど走行経路を変更する必要性が高いと判定するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、前記必要性を判定する手段は障害物の大きさ、障害物の位置、障害物に対する自車の相対距離及び相対速度に基づいて自車が障害物に衝突する虞れを判定するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7乃至9又は上記好ましい態様1乃至7の構成に於いて、少なくとも複数の情報取得手段は無線式に走行環境情報を取得する手段と撮像により走行環境情報を取得する手段とを含むよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7乃至9又は上記好ましい態様1乃至8の構成に於いて、走行環境情報の信頼度を判定する手段は複数の情報取得手段により取得される少なくとも走行路に関する情報の相互の合致度合が高いほど走行環境情報の信頼度が高いと判定するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7乃至9又は上記好ましい態様1乃至9の構成に於いて、走行環境情報の信頼度を判定する手段は複数の情報取得手段により取得される少なくとも障害物の有無、大きさ、位置に関する情報の相互の合致度合が高いほど走行環境情報の信頼度が高いと判定するよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8又は9又は上記好ましい態様1乃至10の構成に於いて、運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段は少なくとも他の走行路の有無に基づいて進路変更の可能性を判定するよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8又は9又は上記好ましい態様1乃至11の構成に於いて、運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段は少なくとも車輌の乗員が希望する車輌の進行方向と車輌の実際の進行方向とが異なる度合及びその状況の継続時間に基づいて進路変更の可能性を判定するよう構成される(好ましい態様12)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項9又は上記好ましい態様1乃至12の構成に於いて、制御手段は走行経路変更手段による走行経路の変更を中止するときには、走行経路変更手段の制御量の大きさを漸減するよう構成される(好ましい態様13)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至9又は上記好ましい態様1乃至13の構成に於いて、制御手段は走行経路の変更が必要であるが走行経路の変更が不可能であるときには車輌を減速させるよう構成される(好ましい態様14)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例1を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の操舵輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型のパワーステアリング装置16によりラックバー18及びタイロッド20L及び20Rを介して転舵される。
ステアリングホイール14はアッパステアリングシャフト22、転舵角可変装置24、ロアステアリングシャフト26、ユニバーサルジョイント28を介してパワーステアリング装置16のピニオンシャフト30に駆動接続されている。図示の実施例1に於いては、転舵角可変装置24はハウジング24Aの側にてアッパステアリングシャフト22の下端に連結され、回転子24Bの側にてロアステアリングシャフト26の上端に連結された補助転舵駆動用の電動機32を含んでいる。
かくして転舵角可変装置24はアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRをステアリングホイール14に対し相対的に補助転舵駆動する自動転舵装置として機能し、電子制御装置34の転舵制御部により制御される。
尚転舵角可変装置24はステアリングホイール14の回転角度に対する操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRの舵角の比、即ちステアリングギヤ比を変化させるステアリングギヤ比可変装置としても機能するよう構成されてもよい。
他方、左右の後輪10RL及び10RRは、運転者による左右の前輪10FL及び10FRの操舵とは独立に、後輪操舵装置36の油圧式又は電動式のパワーステアリング装置38によりタイロッド40L及び40Rを介して操舵され、後輪操舵装置36は電子制御装置34の後輪操舵部により制御される。
またパワーステアリング装置16は油圧式パワーステアリング装置及び電動式パワーステアリング装置の何れであってもよいが、転舵角可変装置24による前輪の補助転舵駆動により発生されステアリングホイール14に伝達される操舵反力トルクの変動を低減する補助操舵トルクが発生されるよう、例えば電動機と、電動機の回転トルクをラックバー18の往復動方向の力に変換するボールねじ式の如き変換機構とを有するラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であることが好ましい。
各車輪の制動力は制動装置42の油圧回路44によりホイールシリンダ46FL、46FR、46RL、46RR内の圧力Pi(i=fl、fr、rl、rr)、即ち制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図1には示されていないが、油圧回路44はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル48Aの踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ48により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く電子制御装置34の制動力制御部により個別に制御される。
図示の実施例1に於いては、アッパステアリングシャフト22には該アッパステアリングシャフトの回転角度を操舵角θとして検出する操舵角センサ50が設けられており、転舵角可変装置24にはハウジング24A及び回転子24Bの相対回転角度をアッパステアリングシャフト22に対するロアステアリングシャフト26の相対回転角度θreとして検出する回転角度センサ52が設けられており、これらのセンサの出力は電子制御装置34へ供給される。
また電子制御装置34にはレーダーセンサ54により検出された車輌の周囲の状況情報、特に前方障害物の有無、前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する相対速度Vreを示す信号、CCDカメラ56により検出された車輌前方の画像情報を示す信号、ナビゲーション装置58よりの道路情報及び自車の位置の情報を示す信号、車速センサ60により検出された車速Vを示す信号、選択スイッチ62の操作により設定された制御モード(運転支援モード又は非運転支援モード)を示す信号、圧力センサ64により検出されたマスタシリンダ圧力Pmを示す信号、圧力センサ66FL〜66RRにより検出された各車輪の制動圧Piを示す信号が入力される。かくして図示の実施例に於いては、レーダーセンサ54、CCDカメラ56、ナビゲーション装置58により車輌の周囲の走行環境情報が取得される。
尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置34は転舵角可変装置24を制御する転舵制御部と、後輪操舵装置36を制御する後輪操舵制御部と、各車輪の制動力を制御する制動力制御部と、車輌の走行状態を制御する走行制御部とよりなり、各制御部はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータを含むものであってよい。また操舵角センサ50及び回転角度センサ52はそれぞれ車輌の左旋回方向への操舵又は転舵の場合を正として操舵角θ及び相対回転角度θreを検出する。
後述の如く、電子制御装置34は、選択スイッチ60の操作により制御モードが運転支援モードに設定されているときには、レーダーセンサ54、CCDカメラ56、ナビゲーション装置58により検出された車輌の周囲の走行環境情報に基づいて道路状況を判定すると共に自車の走行経路の前方に障害物があるか否かを判定する。
そして電子制御装置34は、自車の走行経路の前方に障害物があると判定したときには、障害物との衝突を回避すべく走行経路を変更する必要があるか否かを判定すると共に、走行経路の変更が可能であるか否かを判定し、走行経路を変更する必要があり且つ走行経路の変更が可能であると判定したときには、可能な走行経路の変更方向(現走行車線に対し左側及び右側の何れの側へ変更するか)、レーダーセンサ54、CCDカメラ56、ナビゲーション装置58により検出された車輌の周囲の走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbを演算する。
更に電子制御装置34は、走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbに基づいて自車の走行経路を変更するための目標前輪修正転舵角Δδtf及び目標後輪舵角δtrを演算し、左右前輪10FL及び10FRの修正転舵角が目標前輪修正転舵角Δδtfになるよう目標前輪修正転舵角Δδtfに基づいて転舵角可変装置24を制御すると共に、左右後輪10RL及び10RRの舵角が目標後輪舵角δtrになるよう後輪操舵装置36を制御する。
この場合目標前輪修正転舵角Δδtfは走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbが高いほど大きさが大きくなるよう走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbに基づいて演算され、目標後輪舵角δtrは走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbが高いほど左右前輪10FL及び10FRの修正転舵方向と同相側に大きくなるよう走行環境情報の信頼度合Da及び走行経路変更の必要度合Dbに基づいて演算される。
また電子制御装置34は、障害物との衝突を回避すべく走行経路を変更する必要があると判定している場合に於いて、変更先の走行車線に他車が存在したり変更先の走行車線が存在しない場合の如く走行経路の変更が不可能であると判定したときには、転舵角可変装置24及び後輪操舵装置36について通常走行時の制御を行うと共に、障害物との衝突を回避するために必要な車輌の目標減速度Gxbtを演算し、車輌の減速度が目標減速度Gxbtになるよう制動装置42を制御することによって各車輪の制動力を制御する。
また電子制御装置34は、制御モードが非運転支援モードに設定されているときにも転舵角可変装置24及び後輪操舵装置36について通常走行時の制御を行う。尚、転舵角可変装置24の通常走行時の制御は車速Vが高いほどステアリングギヤ比を大きくするステアリングギヤ比の制御であり、後輪操舵装置36の通常走行時の制御は低車速域に於いては前輪に対し後輪を逆相に操舵し、高車速域に於いては前輪に対し後輪を同相に操舵する制御であってよく、これらの通常走行時の制御自体は本発明の要旨をなすものではなく、当技術分野に於いて公知の任意の要領にて実行されてよい。
次に図2に示されたフローチャートを参照して実施例1に於いて電子制御装置34により達成される車輌の走行制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。また制御の開始時にはステップ10に先立ってフラグFcが0に初期化される。
まずステップ10に於いては操舵角θを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては選択スイッチ60の操作により制御モードが運転支援モードに設定されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
ステップ30に於いてはフラグFcが1であるか否かの判別、即ち前後輪の舵角の制御による走行制御が既に開始されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
ステップ40に於いては前後輪の舵角の制御による走行制御の終了条件が成立しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進み、否定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
この場合前後輪の舵角の制御による走行制御の終了条件は、
(1)走行経路の変更が完了した
(2)障害物が存在しなくなった
(3)自車が停止した
(4)レーダーセンサ54等に異常が発生した
の何れかの事象が生じたことであってよい。
ステップ50に於いては他の走行路、例えば分岐路、高速道路でのインターチェンジの出口、サービスエリア又はパーキングエリアへの進入路、退避場等へ進路を変更しようとする意思が運転者にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ100へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60に於いてフラグFcが0にリセットされると共に、前輪及び後輪の舵角の制御量が後述のステップ90の場合と同様の要領にて演算される通常走行時の制御量にまで漸減され、しかる後ステップ90へ進む。
この場合運転者に他の走行路へ進路を変更しようとする意思があるか否かの判別は、
(1)CCDカメラ56若しくはナビゲーション装置58よりの情報から他の走行路が存在すると判定される
(2)運転者が他の走行路へ向かう方向へ操舵している
(3)運転者が向かおうとしている方向と車輌の実際の方向との差の大きさが基準値異常である状況が基準時間以上継続した
つの条件が成立しているか否かの判別により行われてよい。
ステップ70に於いてはレーダーセンサ54により検出された車輌の周囲の状況情報及びCCDカメラ56により検出された車輌前方の画像情報に基づいて当技術分野に於いて公知の要領にて自車の走行路線の前方に停止車輌の如き障害物が存在するか否かが判定され、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ80へ進む。
ステップ80に於いてはレーダーセンサ54により検出された障害物の大きさ(特に幅)、障害物の位置、障害物に対する自車の相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき前後輪の舵角の制御による走行経路の変更制御が必要であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ100へ進み、否定判別が行われたときにはステップ90に於いて通常走行時の前後輪の舵角の制御が実行された後ステップ10へ戻る。
ステップ100に於いては障害物との衝突を回避するために走行車線が隣の走行車線になるよう走行経路の変更を行うことができるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ180へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ110に於いてフラグFcが1にリセットされた後ステップ120へ進む。
この場合走行経路の変更を行うことができるか否かの判別は、
(1)走行経路の変更が可能な隣接する車線が存在する
(2)該車線には自車の車線変更を阻害する他車等が存在しない
の二つの条件が成立しているか否かの判別により行われてよい。
ステップ120に於いてはステップ100に於いて可能と判定された変更方向へ走行経路を変更することにより障害物との衝突を回避するための走行経路変更の必要度合Daが演算される。この場合走行経路変更の必要度合Daは、障害物までの相対距離Lreが短いほど高く、前方障害物に対する相対速度Vreが大きいほど高く、障害物の大きさ(特に幅)が大きいほど高くなるよう演算され、逆に運転者の減速操作量若しくは回避操舵操作量が大きいほど低くなるよう演算される。
ステップ130に於いてはレーダーセンサ54により検出された車輌の周囲の状況に関する取得情報及びCCDカメラ56により検出された車輌前方に関する取得情報の信頼度合Dbが演算される。この場合取得情報の信頼度合DbはCCDカメラ56により検出された走行路の状況とナビゲーション装置58より得られる走行路の情報との合致度合が高いほど高くなるよう演算されると共に、レーダーセンサ54により検出された障害物及びCCDカメラ56により検出された障害物に関する大きさや位置等の合致度合が高いほど高くなるよう演算される。
ステップ140に於いては走行経路を変更する方向、走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbに基づいて図3に示されたグラフに対応するマップより自車の走行経路を変更するための左右前輪10FL及び10FRの目標前輪修正転舵角Δδtfが演算され、ステップ150に於いては走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbに基づいて図4に示されたグラフに対応するマップより自車の走行経路を変更するための左右後輪10RL及び10RRの目標後輪舵角δtrが演算される。
ステップ160に於いては左右前輪10FL及び10FRの修正転舵角が目標前輪修正転舵角Δδtfになるよう目標前輪修正転舵角Δδtfに基づいて転舵角可変装置24が制御され、ステップ170に於いては左右後輪10RL及び10RRの舵角が目標後輪舵角δtrになるよう後輪操舵装置36が制御され、しかる後ステップ10へ戻る。
ステップ180に於いては上述のステップ90の場合と同様の要領にて通常走行時の前後輪の舵角の制御が実行され、ステップ190に於いては障害物との衝突を回避するために必要な車輌の目標減速度Gxbtが例えば下記の式1に従って演算され、ステップ200に於いては車輌の減速度が目標減速度Gxbtになるよう制動装置42を制御することによって各車輪の制動力が制御される。尚下記の式1に於けるαは正の一定の係数である。
Gxbt=α(Lre/Vre) …(1)
かくして図示の実施例によれば、制御モードが運転支援モードに設定されているときにはステップ20に於いて肯定判別が行われることにより、ステップ30以降の走行制御が実行され、制御モードが非運転支援モードに設定されているときにはステップ20に於いて否定判別が行われることにより、また制御モードが運転支援モードに設定されていても、自車の走行路線の前方に停止車輌の如き障害物が存在しない場合や、自車前方の走行路線に障害物が存在するが前後輪の舵角の制御による走行経路の変更制御が必要ではない場合には、それぞれステップ70及び80に於いて否定判別が行われることにより、ステップ90に於いて通常走行時の前後輪の舵角の制御が実行される。
これに対し自車前方の走行路線に障害物が存在し、前後輪の舵角の制御による走行経路の変更制御が必要である場合には、それぞれステップ70及び80に於いて肯定判別が行われ、ステップ100に於いて障害物との衝突を回避するために走行車線が隣の走行車線になるよう走行経路の変更を行うことができるか否かの判別が行われる。
(ケース1)走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路への進路変更の可能性が低い場合
このケース1は、図7に示されている如く、例えば車輌12が2車線の走行路102の左側の車線104の走行経路106に沿って走行しており、自車の前方の走行経路106に障害物110が存在し、右側の車線108には他車等が存在せず、分岐路等が存在しない状況である。
この場合にはステップ50に於いて否定判別が行われると共にステップ100に於いて肯定判別が行われ、ステップ120〜170により自車が隣接する走行車線へ移動するよう、左右前輪10FL及び10FRが隣接する走行車線の側へ修正転舵されると共に、左右後輪10RL及び10RRの舵角が前輪と同相に制御される。従ってこれにより車輌12は大きいヨーレート変化を伴うことなく走行しながら右へ移動し、左側の車線104より右側の車線108へ移動することにより、障害物110の右側を通過する。
尚図8に示されている如く、車輌12が移動する側の前方に分岐路112等が存在しても、左右前輪10FL及び10FRが走行路102に沿う方向であり、運転者が分岐路112等へ進路変更しようといていないと判定される場合には、他の走行路への進路変更の可能性が低いので、分岐路112等が存在しない上記の場合と同様の制御が行われる。
また車線の変更が完了し、障害物110との衝突の虞れがなくなると、ステップ40に於いて肯定判別が行われ、前輪及び後輪の制御量が漸減されることにより、車輌12は移動後の車線108に沿って走行するようになる。
(ケース2)走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路への進路変更の可能性が高い場合
このケース2は、図9に示されている如く、例えば車輌100が2車線の走行路102の左側の車線104の走行経路106に沿って走行しており、自車の前方の走行経路106に障害物110が存在し、右側の車線108には他車等が存在せず、分岐路112等が存在し、運転者により分岐路112等へ向かうよう操舵されているような状況である。
上記(1)の場合と同様に前輪及び後輪の舵角の制御が開始され、車輌の移動が開始されるが、運転者に進路変更の意思があり他の走行路への進路変更の可能性が高いと判定されると、ステップ50に於いて肯定判別が行われ、前輪及び後輪の制御量が漸減されることにより、車輌12は徐々に分岐路112等へ向かう方向へヨー変化して運転者の運転意思が徐々に大きく反映するようにされ、最終的には運転者の運転意思に基づいて車輌12が分岐路112等へ進入するよう運転される。
(ケース3)走行経路の変更を行うことができない場合
このケース3は、図10に示されている如く、例えば車輌12が2車線の走行路102の左側の車線104の走行経路106に沿って走行しており、自車の前方の走行経路106に障害物110が存在し、従って車輌12を右側の車線108へ移動させる必要があるが、右側の車線108に他車114等が存在し、車輌12を右側の車線108へ移動させることができないような状況や、走行路が1車線の走行路であり、走行経路の変更が不可能であるような状況である。
この場合には、ステップ100に於いて否定判別が行われ、ステップ180に於いて転舵角可変装置24及び後輪操舵装置36について通常走行時の制御が行われると共に、ステップ190及び200に於いて障害物に衝突しないよう車輌が自動制動によって減速され、車輌は障害物の手前で停止する。
以上の説明より解る如く、図示の実施例1によれば、自車の走行路線の前方に停止車輌の如き障害物が存在し、前後輪の舵角の制御による走行経路の変更制御が必要であるときには、障害物との衝突を回避するために走行車線が隣の走行車線になるよう走行経路の変更を行うことができる限り、走行経路の変更により障害物との衝突を回避することができるよう、左右前輪10FL及び10FRの修正転舵角及び左右後輪10RL及び10RRの舵角が自動的に制御されるので、運転者の運転操作を要することなく走行経路を変更し障害物との衝突を回避することができる。
また図示の実施例1によれば、左右前輪10FL及び10FRの目標前輪修正転舵角Δδtfは走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbに基づいて図3に示されたグラフに対応するマップより演算され、左右後輪10RL及び10RRの目標後輪舵角δtrは走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbに基づいて図4に示されたグラフに対応するマップより演算され、前後輪の舵角の制御量の大きさは走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbが高いほど大きくなると共に、後輪の舵角の制御量の大きさは取得情報の信頼度合Dbが高いほど前輪と同相方向に大きくなるので、必要度合Da及び信頼度合Dbが高いほど車輌の不自然なヨーレートの変化に起因して車輌の乗員が違和感を覚える虞れを低減しタイヤの負担を軽減しつつ車輌の横方向への移動を効率的に行わせることができ、逆に必要度合Da及び信頼度合Dbが低いほど車輌の進行方向と運転者が意図する進行方向とのずれが大きくなることの防止効果を高くすることができる。
尚従来の走行制御装置の場合には、図11に示されている如く、走行経路の変更制御により車輌のヨーレートが大きく変化することが避けられず、そのためタイヤの負担が大きくなることが避けられないが、図示の実施例によれば車輌のヨーレートが大きく変化することなく車輌を横方向へ移動させることができるので、従来の走行制御装置の場合に比してタイヤの負担を大幅に軽減することができる。
特に図示の実施例1によれば、ステップ50に於いて運転者に進路を変更しようとする意思があるか否かの判別が行われ、運転者に進路を変更しようとする意思があると判別されたときには、ステップ60に於いて前輪及び後輪の舵角の制御量が通常走行時の制御量にまで漸減された後、前輪及び後輪の舵角の制御が終了されるので、運転者は自らの意思に即して車輌が分岐路等へ向かうよう車輌を運転することができる。
また図示の実施例1によれば、情報取得手段としてレーダーセンサ54、CCDカメラ56、ナビゲーション装置58が設けられ、これらにより検出される車輌の周囲の走行環境情報の合致度合が高いほど信頼度合Dbが高い値に演算されるので、情報取得手段が上記手段の一つ又は二つである場合に比して、取得情報の信頼度合Dbを正確に演算することができる。
また図示の実施例1によれば、自車の走行路線の前方に障害物が存在し、走行経路の変更を行う必要があるが走行経路の変更を行うことができない場合には、ステップ100に於いて否定判別が行われ、ステップ180〜200が実行されるので、前後輪の舵角の制御が不必要に継続されること及びこれに起因して走行路を走行できなくなることを確実に防止することができると共に、自車を確実に減速させて障害物の手前で車輌を停止させ、自車が障害物に衝突することを確実に防止することができる。
図5は左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於ける車輌の走行制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。尚図5に於いて、図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の実施例3の図6についても同様である。またこの実施例2に於いては、ステップ10に先立ってカウンタのカウント値Nが0に初期化される。
この実施例2に於いては、図5に示されている如く、ステップ100に於いて肯定判別が行われたときにはステップ110に於いてフラグFcが1にリセットされると共に、ステップ100に於いて肯定判別が行われた回数を示すカウンタのカウント値Nが1インクリメントされ、しかる後ステップ120へ進む。
またステップ150が完了すると、ステップ155に於いてδtroを微小な正の定数として自車の走行経路を変更するための目標後輪舵角δtrの大きさが(N−1)δtro低減されることにより、目標後輪舵角δtrの大きさが漸減補正され、しかる後ステップ160へ進む。尚この実施例2の他のステップは上述の実施例1の場合と同様に実行される。
従ってこの実施例2によれば、上述の実施例1の場合と同様の作用効果が得られると共に、走行経路変更の制御が継続されるにつれて目標後輪舵角δtrの大きさが漸減されるので、走行経路変更の制御の初期には十分な走行経路変更の効果を確保しつつ、走行経路変更の制御の継続につれて運転者は車輌の向きが自らの意思に即した向きになるよう車輌を運転し得る状況に漸次移行させることができる。
尚走行経路変更の制御が継続されるにつれて走行経路変更の必要度合Daが低下し、前輪の舵角の制御量の大きさも漸次低下するので、走行経路変更の制御が継続されるにつれて目標後輪舵角δtrの大きさが漸減されても、走行路に対する車輌のヨー角が過大になることはない。
図6は左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於ける車輌の走行制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
この実施例3に於いては、図6に示されている如く、ステップ170が完了するとステップ172に於いて障害物との衝突の虞れを低減するために必要な車輌の目標減速度Gxbtが例えば下記の式2に従って演算され、ステップ174に於いては車輌の減速度が目標減速度Gxbtになるよう制動装置42を制御することによって各車輪の制動力が制御され、しかる後ステップ10へ戻る。尚下記の式2に於けるβは式1に於けるαよりも小さい正の一定の係数である。またこの実施例3に於いても他のステップは上述の実施例1の場合と同様に実行される。
Gxbt=β(Lre/Vre) …(2)
従ってこの実施例3によれば、上述の実施例1の場合と同様の作用効果が得られると共に、走行経路の変更が必要であり走行経路の変更を行うことができる場合にも車輌が減速されるので、車輌を減速させつつ走行経路の変更を行うことができ、これにより上述の実施例1の場合に比して安全に且つ確実に走行経路を変更することができる。
特に実施例3によれば、上記式2に於けるβは式1に於けるαよりも小さいので、車輌を走行させつつ走行経路を変更することが可能であるにも拘らす、車輌が過度に減速されたり車輌が不必要に停止されたりすることを確実に防止することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、情報取得手段としてレーダーセンサ54、CCDカメラ56、ナビゲーション装置58が設けられているが、情報取得手段として当技術分野に於いて公知の任意の手段が試用されてよく、上記三つの手段の何れかが省略されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、前輪の舵角を可変する手段はアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にロアステアリングシャフト28Bを回転駆動することにより操舵伝達比を変更する転舵角可変装置24であるが、前輪の舵角を可変する手段は前輪の舵角を変更し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよく、例えば操舵入力手段側部材が操舵入力手段側のタイロッド部材であり、操舵輪側部材が操舵輪側部材側のタイロッド部材であり、操舵伝達比制御手段は操舵入力手段側のタイロッド部材に対し相対的に操舵輪側部材側のタイロッド部材を直線変位させることにより前輪の舵角を変更するよう構成されたものであってもよい。
また上述の各実施例に於いては、ステップ40及び50の何れに於いて肯定判別が行われた場合にもステップ60へ進み、前後輪の舵角の制御による走行制御の終了条件が成立したときには、一般に前輪及び後輪の舵角の制御量の大きさが既に小さくなっているので、運転者に他の走行路へ進路を変更しようとする意思がある場合よりも迅速に前輪及び後輪の舵角の制御量の大きさが低減されるよう修正されてもよい。
左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。 実施例に於ける車輌の走行制御ルーチンを示すフローチャートである。 走行経路変更方向、走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbと自車の走行経路を変更するための目標前輪修正転舵角Δδtfとの間の関係を示すグラフである。 走行経路変更方向、走行経路変更の必要度合Da及び取得情報の信頼度合Dbと自車の走行経路を変更するための目標後輪舵角δtrとの間の関係を示すグラフである。 左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於ける車輌の走行制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。 左右前輪を自動的に転舵する転舵角可変装置及び後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於ける車輌の走行制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。 走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路への進路変更の可能性が低い場合の実施例1の作動を示す説明図である。 走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路が存在するが、他の走行路への進路変更の可能性が低い場合の実施例1の作動を示す説明図である。 走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路への進路変更の可能性が高い場合である。 走行経路の変更を行うことができない場合の実施例1の作動を示す説明図である。 走行経路の変更を行うことができ且つ他の走行路への進路変更の可能性が低い場合の従来の走行制御装置の作動を示す説明図である。
符号の説明
10FR〜10RL 車輪
24 転舵角可変装置
34 電子制御装置
36 後輪操舵装置
42 制動装置
48 マスタシリンダ
50 操舵角センサ
52 回転角度センサ
54 レーダーセンサ
56 CCDカメラ
58 ナビゲーション装置
60 車速センサ
62 選択スイッチ
64、66FL〜66RR 圧力センサ

Claims (9)

  1. 車輌の周囲の走行環境情報を取得する情報取得手段と、前記走行環境情報に基づいて車輌を走行させながら横方向に移動させて車輌の走行経路を変更する必要性を判定する手段と、走行経路の変更の必要性があるときには少なくとも操舵輪を転舵することにより車輌を走行させながら横方向に移動させて走行経路を変更する走行経路変更手段とを有する車輌の走行制御装置に於いて、前記走行環境情報の信頼度を判定する手段と、前記走行環境情報の信頼度が高いときには前記走行環境情報の信頼度が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比大きくなるよう、前記走行環境情報の信頼度に応じて前記比を可変設定する制御手段とを有することを特徴とする車輌の走行制御装置。
  2. 前記制御手段は前記必要性が高いときには前記必要性が低いときに比して走行経路変更時の車輌のヨーレートの変化量に対する車輌の横方向の移動量の比大きくなるよう、前記必要性にも応じて前記比を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の走行制御装置。
  3. 前記走行経路変更手段は前輪舵角可変手段と後輪舵角可変手段とを含み、前記制御手段は後輪の舵角を前輪の舵角と同相側に制御することにより前記比を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の走行制御装置。
  4. 前記制御手段は前記必要性に応じて前記前輪舵角可変手段及び前記後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量を制御し、車輌の横方向への移動開始後に前記必要性に対する後輪の舵角の制御量の比を漸減することを特徴とする請求項3に記載の車輌の走行制御装置。
  5. 前記制御手段は前記必要性に応じて前記前輪舵角可変手段及び前記後輪舵角可変手段を制御することにより車輌の横方向の移動量を制御し、前記制御手段は車輌の乗員が希望する車輌の進行方向を判定する手段を含み、車輌の乗員が希望する車輌の進行方向と車輌の実際の進行方向とが異なるときには、後輪の舵角の制御量の大きさを低減することを特徴とする請求項3に記載の車輌の走行制御装置。
  6. 前記走行経路を変更する必要性を判定する手段は前記走行環境情報に基づいて自車の走行経路の前方に障害物があるか否かを判定し、障害物があると判定されるときに走行経路を変更する必要性があると判定することを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌の走行制御装置。
  7. 前記走行制御装置は複数の情報取得手段を有し、前記走行環境情報の信頼度を判定する手段は前記複数の情報取得手段により取得される走行環境情報の相互の合致度合が高いほど走行環境情報の信頼度が高いと判定することを特徴とする請求項1乃至6に記載の車輌の走行制御装置。
  8. 前記必要性を判定する手段は運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段を含み、前記進路変更の可能性が低いほど前記必要性が高いと判定することを特徴とする請求項1乃至7に記載の車輌の走行制御装置。
  9. 前記制御手段は運転者の運転操作による他の走行路への進路変更の可能性を判定する手段を含み、前記進路変更の可能性が高いきには前記走行経路変更手段による走行経路の変更を中止することを特徴とする請求項1乃至8に記載の車輌の走行制御装置。
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