JP3404858B2 - 遠心多翼送風機 - Google Patents

遠心多翼送風機

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JP3404858B2
JP3404858B2 JP01384994A JP1384994A JP3404858B2 JP 3404858 B2 JP3404858 B2 JP 3404858B2 JP 01384994 A JP01384994 A JP 01384994A JP 1384994 A JP1384994 A JP 1384994A JP 3404858 B2 JP3404858 B2 JP 3404858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心多翼送風機に関す
るもので、詳細には、車両に搭載される空調装置に使用
して好適な遠心多翼送風機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベルマウスを有するスクロー
ル状のケース内に多数のブレードを有する遠心ファンが
収納される遠心多翼送風装置が知られている。図9およ
び図10に示すように、この種の遠心多翼送風機100
は、ベルマウス102を有するケース101と、ファン
駆動用モータ103と、遠心多翼ファン104とから構
成され、スクロール巻き角θが増大するに従いスクロー
ル形状の半径ra が指数関数的に増大する外形101a
を有し、半径ra が大きくなるほど良好な風量が得られ
ることが知られている。
【0003】しかし、この遠心多翼送風機は、ベルマウ
スから吸込む空気流がケース内側の上壁、側壁、下壁等
に衝突することにより乱流を発生させ騒音を生じるとい
う問題がある。そこで、この騒音を抑制する手段を備え
た遠心多翼送風機として、例えば特開昭64−6341
1号公報に開示されているように、スクロール形状のノ
ーズ部のほぼファン径方向反対側に位置する所定の部分
のケース上板を傾斜させ、上板と下板との間隔が吐出口
の方向へ向かってファン軸方向に次第に増大するように
形成されるケースを備えたのもが知られている。この遠
心多翼送風機は、ケース上板の傾斜により空気流がファ
ンの上端部に衝突することなく流れるため騒音を低減し
ている。
【0004】また、同様な遠心多翼送風機として、例え
ば実開平1−108398号公報に開示されているよう
に、通風路の縦断面積が吐出口の方向へ向かって次第に
拡大するように下壁が湾曲形状に形成されたケースを備
えたものが知られている。この遠心多翼送風機は、湾曲
形状に形成されたケース下壁により、吸込口から空気の
速度分布による不均一な圧力を均一になるようにして直
接内壁に空気流が突き当たることを防止し騒音を低減し
ている。
【0005】ところが、自動車用空調装置等に使用され
る遠心多翼送風機を設置する場所は取付容積の制約を受
けることが多いため、このような遠心多翼送風機のスク
ロール形状のケースをファン径方向に小型にすることが
要求される場合がある。そこで、図11および図12に
示すように、遠心多翼送風機110は、制約のある容積
内に収まる外形101bが得られる指数関数を設定し半
径rb が必要以上に大きくならないようにする一方、半
径rb が小さくなることで減少した風量を補うためケー
ス111の高さをスクロール巻き角θが増大するに従い
ファン軸方向に次第に拡大させる方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベルマ
ウス112から吸込む空気流は、図12に示す矢印のよ
うに、ほとんどがファン径方向に流れるため、ファン軸
方向に拡大された通風路に有効に空気流を流すことがで
きない。このためファン軸方向に拡大された部分に通風
路が、ファン効率を低下させ騒音の原因になるという問
題がある。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、スクロール巻き角θが増大するに従
いファン軸方向にケースの高さを次第に拡大させるケー
スを有する遠心多翼送風機において、スクロール形状の
ケースのファン径方向の長さを縮小すると共にファン効
率の向上および騒音の低減を可能にする遠心多翼送風機
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による遠心多翼送風機は、円方向に配設され
る複数のブレードと、この複数のブレードの少なくとも
下方を固定する底プレートと、前記複数のブレードの上
部を固定する保持リングと、側板と、前記側板をファン
軸方向に挟む二つの板とからなり、前記複数のブレー
ド、前記底プレートおよび前記保持リング収容するス
クロール状ケースとを備えた遠心多翼送風機であって、
前記二つの板のうちいずれか一方を前記ケースの吐出口
方向へ向かって次第にファン軸方向に傾斜させるととも
に、前記二つの板のうち空気取入口を形成する一方の板
のスクロール巻き始め位置よりも、前記二つの板のうち
他方の板のスクロール巻き始め位置をスクロール巻き方
向の前記吐出口側に設定し、前記側板を前記ファン軸に
対して傾斜角βで傾斜させることを特徴とする。
【0009】また、前記二つの板のいずれか一方の傾斜
天方向または地方向であることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の遠心多翼送風機は、側板をファン軸方
向に挟む二つの板のうちいずれか一方が吐出口方向へ向
かって次第にファン軸方向に傾斜され、前記二つの板の
うち空気取入口を形成する一方の板のスクロール拡がり
角よりも、前記二つの板のうち他方の板のスクロール拡
がり角が大きくされ、さらにファン軸に対して傾斜した
側壁が側板で形成されるため、空気取入口から吸込む空
気流が側板に沿って、ファン軸方向に傾斜する前記板に
よりできる拡大された通風路を有効に流れるのでファン
効率および騒音性能の向上を図ることができるまた、
本発明の遠心多翼送風機は、側板をファン軸方向に挟む
二つの板のうちいずれか一方が吐出口方向へ向かって次
第にファン軸方向に傾斜され、前記二つの板のうち空気
取入口を形成する一方の板のスクロール巻き始め位置よ
りも、前記二つの板のうち他方の板のスクロール巻き始
め位置がスクロール巻き方向の吐出口側に設定され、さ
らにファン軸に対して傾斜した側壁が側板で形成される
ため、空気取入口から吸込む空気流が側板に沿って、フ
ァン軸方向に傾斜する前記板によりできる拡大された通
風路を有効に流れるのでファン効率および騒音性能の向
上を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明をファン径方向に小型化した遠心多翼送風
機に適用した第1実施例を図1および図2に示す。図1
に示すように、遠心多翼送風機10は、ケース1とファ
ン駆動用モータ3と遠心多翼ファン4とから構成され
る。
【0012】ケース1は、樹脂製の上ケース11と下ケ
ース21とからなり、上ケース11と下ケース21との
接合部の内壁面が滑らかになるように成形され、クラン
プ20により風漏れがないよう一体に組み付けられる。
上ケース11は、樹脂製の薄板を材料とする上板12と
側板13および側板14とからなり、図2に示すよう
に、平面方向の上部外周端11aは、r10:底プレート
41の外周円41aの半径、n11:スクロール形状の拡
がり角を定数に表したもので例えば5.5°としたと
き、次の式(1)で表される半径r11からなるスクロー
ル形状を有する。
【0013】r11=r10exp (n11θ) ・・・(1) 上板12は、上ケース11の上部を形成し、図2に示す
矢印Aの位置から吐出口51に向かって通風路5の縦断
面積が拡大するようにブレード上端部44に対しファン
軸方向上方に例えば10°の角度ρ11で傾斜を有する。
側板13は、上ケース11の側部を形成し、下ケース2
1の側板23の凸部23aと嵌合するL字型部13aを
下端部に有し上板12の外周端部から下方に垂下する。
【0014】側板14は、空気取入口15の周囲を囲む
上ケース11の側部を形成し、上板12の内周端部から
下方に垂下し、下端にベルマウス16を有する。ベルマ
ウス16はモータ駆動軸31と同心円状に環状に形成さ
れ、水平面から下方に1/4円弧を描くように下方に垂
下する。下ケース21は、樹脂製の薄板を材料とする下
板22と側板23とからなり、下部外周端21aは、図
2に示すように、r10:底プレート41の外周円41a
の半径、n12:n11>n12の関係が成り立つスクロール
形状の拡がり角を定数に表したもので例えば3.0°と
したとき、次の式(2)と式(3)とで表される半径r
12からなるスクロール形状を有する。
【0015】r12=r10exp (n12θ) ・・・(2) ただし、n11>n12 ・・・(3) 下板22は、下ケース21の下部を形成し、ファン駆動
用モータ取付穴を有する。側板23は、前記n11>n12
の関係から、上ケース11の上部外周端11aとほぼ一
致する前記側板13のL字型部13aの上部13bと下
ケース21の下部外周端21aとを最短距離で結ぶ線か
らできるファン軸に対する角度β11で傾斜すると共に下
ケース21の側部を形成し、上ケース11の側板13の
L字型部13aと嵌合する凸部23aを上端部に有す
る。
【0016】ファン駆動用モータ3は、遠心多翼ファン
4に連結された回転軸31を有し、取付具24とねじ2
5により下ケース21に固定される。遠心多翼ファン4
は、底プレート41と複数のブレート42と保持リング
43とを有する。複数のブレート42は、それぞれのブ
レートが底プレート41の底部リングに対し垂直上方に
円周方向に等間隔で取付けられ、ブレート上端部外周に
環状に形成される保持リング43により保持されてい
る。
【0017】次に、本発明の従来の比較例と前記第1実
施例とを図12および図1に基づいて説明する。図12
に示す従来の比較例については、空気取入口112から
吸込まれた空気流は、複数のブレード104によりファ
ン径方向の遠心力と円接線方向の慣性力を受けた後、ス
クロール形状のケース111の内部へ吹き出され、自由
うず運動の原理により図11に示す吐出口114から図
示しない空調機器等を経て車室内へ吹き出される。この
とき複数のブレード104から吹き出される空気流は、
ファン円周方向およびファン径方向の成分からなる速度
を有し、ファン軸方向の速度成分はほとんど有しない。
このため空気流は、通風路を構成するケース111の側
壁113の内壁面に衝突するように流れ、この側壁11
3がファン軸に対して平行であるため、空気流のファン
軸方向の速度成分を増加させることなく、ほとんどの空
気流がファン円周方向へ流れ、ファン軸方向の上方また
は下方に拡大された通風路121、122には有効に流
れない。このためファン効率を低下させ騒音の原因にな
る。
【0018】これに対し、図1に示す前記第1実施例
は、スクロール形状の前記拡がり角n 11およびn12が小
さく設定してあるため、ファン軸方向に傾斜する上板1
2に向かって拡がるようにファン軸に対して角度β11
傾斜した通風路内壁面23bに衝突後、通風路内壁面2
3bに対して跳ね返ることはなく通風路内壁面23bに
沿って図1に示す矢印B方向に流れ、空気流のファン軸
方向の速度成分を増加させる。
【0019】図13は、吐出口から吹出す風量Va に対
する空気取入口から吸込む空気圧と吐出口から吹出す空
気圧との圧力差ΔPの特性を表したものである。実線で
示す曲線151は、従来例の遠心多翼送風機100の特
性を示し、破線で示す曲線152は、第1実施例の遠心
多翼送風機110の特性を示し、一点鎖線で示す曲線1
53は、比較例の遠心多翼送風機110の特性を示す。
また、曲線150は、圧力差ΔPと風量Va との関係式
ΔP=CVa 2 (C:定数)で表される曲線である。
【0020】従って、空気流は、図1に示す矢印C方向
へファン軸方向上方に拡大された通風路124を有効に
流れるため、ファン効率および騒音性能の向上を効果的
に図ることができる。なお、一般の車両用空調装置に使
用される遠心多翼送風機では、拡がり角は、ほぼ5π/
180から8π/180(単位はラジアン)の間である
が、これより小さくする場合に本実施例の適用が効果的
である。
【0021】本発明の第2実施例を図3に示す。第2実
施例は、第1実施例の空気取入口とファン駆動用モータ
との取付け位置をそれぞれ逆にした遠心多翼送風機であ
る。図3に示す遠心多翼送風機200は、ファン駆動用
モータ8の取付け位置側に向かって拡がる形状の側板を
有するケース201を有する点が、第1実施例と異な
る。
【0022】ケース201は、第1実施例のスクロール
巻き角が増大するに従いファン軸方向に角度ρ21で傾斜
する上板12に代えて、スクロール巻き角が増大するに
従いファン軸方向下方に角度ρ22で傾斜する下板204
を有することから、上板202のスクロール形状の拡が
り角n21と下板204のスクロール形状の拡がり角n 2
との関係がn21<n22になり上板202から下板204
に向かって拡がる側板203を有する。この第2実施例
と第1実施例と相違する他の点は、上板202と平行な
面に位置する円板状の底板206と、この底板206の
外周端部から下方に垂下し下板204の内周端部に接続
される側板205とをケース201が有する点である。
底板206は、ファン駆動用モータ3を取付けるための
穴を有する。
【0023】ここで、上板202の上部外周端と下板2
04の下部外周端は、式(1)と式(2)とにより表さ
れる半径r11と半径r22とのそれぞれのスクロール形状
と同様、次の式(4)と式(5)と式(6)とに表され
る。 r21=r20exp (n21θ) ・・・(4) r22=r20exp (n22θ) ・・・(5) ただし、n21<n22 ・・・(6) この第2実施例によると、ファン軸方向下方に傾斜する
下板204と、この下板204に向かって拡がるように
ファン軸に対して角度β22で傾斜した側板203とによ
り第1実施例と同様、空気流がファン軸方向下方に拡大
された通風路207を有効に流れることによりファン効
率および騒音性能の向上を効果的に図ることができる。
【0024】本発明の第3実施例を図4に示す。第3実
施例は、第1実施例および第2実施例の遠心多翼送風機
より多く風量を得るための遠心多翼送風機である。図4
に示す遠心多翼送風機300は、ファン軸方向に面積を
拡大した遠心多翼ファン340と、この遠心多翼ファン
340に適したケース301を有する点が、第1実施例
および第2実施例と異なる。
【0025】ケース301は、第1実施例および第2実
施例と同様にスクロール巻き角が増大するに従いファン
軸方向上方に角度ρ31傾斜する上板302とファン軸方
向下方に角度ρ32傾斜する下板304と、曲折部303
cから上板302に向かって拡がるようにファン軸に対
して角度β31で傾斜した側板303aと、曲折部303
cから下板304に向かって拡がるようにファン軸に対
して角度β32で傾斜した側板303bとを有する。
【0026】ここで、上板302の上部外周端と下板3
04の下部外周端は、式(1)と式(2)とにより表さ
れる半径r11と半径r22とのそれぞれのスクロール形状
と同様、次の式(7)と式(8)とに表される。 r31=r30exp (n31θ) ・・・(7) r32=r30exp (n32θ) ・・・(8) また、曲折部303cの位置は、遠心多翼ファン340
の上端部から下方にh 1 の位置、または遠心多翼ファン
340の下端部から上方にh2 の位置であり、h1 とh
2 との関係は次式により表される。
【0027】h1 ≒2h2 、ただし、h1 +h2 は、遠
心多翼ファン340の高さを示す。従って、曲折部30
3cの外周端は、r30:底プレート41の外周円の半
径、n33:スクロール形状の拡がり角を定数に表したも
のとしたとき、次の式(9)と式(10)とに表される
半径r33からなるスクロール形状を有する。 r33=r30exp (n33θ) ・・・(9) ただし、n33<n31,n33<n32 ・・・(10) この第3実施例によると、ケース301は、第1実施例
のケース1と第2実施例のケース201とをそれぞれ上
下に接合した形状になるため、ファン軸方向上方に傾斜
する上板302と、この上板302に向かって拡がるよ
うにファン軸に対して角度β31で傾斜した側板303a
とにより、第1実施例と同様に空気流がファン軸方向上
方に拡大された通風路307aを有効に流れ、またファ
ン軸方向下方に傾斜する下板304と、この下板304
に向かって拡がるようにファン軸に対して角度β32で傾
斜した側板303bとにより、第2実施例と同様に、空
気流がファン軸方向下方に拡大された通風路307bを
有効に流れる。これによりファン効率および騒音性能の
向上を効果的に図ることができる。
【0028】本発明の第4実施例を図5および図6に示
す。第4実施例の遠心多翼送風機は、空気取入口をケー
スの上下に有することから第3実施例の遠心多翼送風機
より多く風量を得られる。図6に示す遠心多翼送風機4
00は、ファン軸方向に遠心多翼ファンを2段に積み重
ねることによりブレードの面積を拡大した遠心多翼ファ
ン440と、ケース401の上部および下部に空気取入
口15aと15bとを有し、また遠心多翼ファン440
に適した形状のケース401を有する点が、第1実施
例、第2実施例および第3実施例と異なる。
【0029】ケース401は、第3実施例のスクロール
巻き角が増大するに従いファン軸方向上方に角度ρ31
斜する上板302に代えて、ファン軸方向上方に角度ρ
41傾斜する上板402を有し、第3実施例のファン軸方
向下方に角度ρ32傾斜する下板304に代えて、ファン
軸方向下方に角度ρ42傾斜する下板404を有する。ま
た、曲折部403cから上板402に向かって拡がるよ
うにファン軸に対して角度β41で傾斜した側板403a
と、曲折部403cから下板404に向かって拡がるよ
うにファン軸に対して角度β42で傾斜した側板403b
とを有する。
【0030】また、ケース401は、第1実施例の空気
取入口15の周囲を囲む上ケース11の側部を形成する
側板14に代えて、ケース401の上部に側板405a
を有し、ケース401の下部に側板405bを有する。
側板405aは、ケース401の上部の空気取入口15
aの周囲を囲み、下端にベルマウス16aを有する。ま
た、側板405bは、ケース401の下部の空気取入口
15bの周囲を囲み、上端にベルマウス16bを有す
る。
【0031】ここで、上板402の上部外周端と下板4
04の下部外周端は、式(1)と式(2)とにより表さ
れる半径r11と半径r22とのそれぞれのスクロール形状
と同様、次の式(11)と式(12)とに表される。 r41=r40exp (n41θ) ・・・(11) r42=r40exp (n42θ) ・・・(12) また、曲折部403cの位置は、遠心多翼ファン440
の上端部から遠心多翼ファン440の下端部のほぼ中間
の位置である。曲折部403cの外周端は、式(9)よ
り表される半径r33のスクロール形状と同様、次の式
(13)と式(14)とに表される。
【0032】 r43=r40exp (n43θ) ・・・(13) ただし、n43<n41,n43<n42 ・・・(14) 遠心多翼ファン440は、第1実施例の遠心多翼ファン
4を上下逆にして別の複数のブレードを積み重ねブレー
ド頂部外周を保持リングで保持する構造を有する。すな
わち、遠心多翼ファン440は、底プレート441の底
リングに対し垂直下方に等間隔に取付けられブレードの
下端部外周を環状に形成された保持リング43bにより
保持された複数のブレード442bと、底プレート44
1の底リングに対し垂直上方に等間隔に取付けられブレ
ードの上端部外周を環状に形成された保持リング43a
により保持された複数のブレード442aとから構成さ
れる。
【0033】この第4実施例によると、第3実施例と同
様、ケース401は、第1実施例のケース1と第2実施
例のケース201とをそれぞれ上下に接合した形状にな
るため、ファン軸方向上方に傾斜する上板402と、こ
の上板402に向かって拡がるようにファン軸に対して
角度β41で傾斜した側板403aとにより空気取入口1
5aから吸込まれた空気流がファン軸方向上方に拡大さ
れた通風路407aを有効に流れ、またファン軸方向下
方に傾斜する下板404と、この下板404に向かって
拡がるようにファン軸に対して角度β42で傾斜した側板
403bとにより空気取入口15bから吸込まれた空気
流がファン軸方向下方に拡大された通風路407bを有
効に流れることにより、第1実施例および第2実施例の
約2倍の風量を得ることができファン効率および騒音性
能の向上を効果的に図ることができる。
【0034】本発明の第5実施例を図7および図8に示
す。前記第1実施例から第4実施例までの遠心多翼送風
機と異なり、第5実施例は、同じ拡がり角からなるスク
ロール形状の上板と下板とを有し、かつ傾斜した側板を
有する遠心多翼送風機である。図7および図8に示す遠
心多翼送風機500は、同じ指数関数により表される半
径からなるスクロール形状の上板502と下板504と
を有し、上板502と下板504とでは、スクロール巻
始め位置がそれぞれ異なるように設定すると共に、底プ
レート41の外周円41aとスクロール外形との間隔が
最も狭くなる舌部(ノーズ部)の間隔がそれぞれ異なる
ように設定することにより、側板を傾斜させる点が、実
施例1と異なる。
【0035】ケース501は、上板502と下板504
との外形は、式(1)により表される半径r11のスクロ
ール形状と同様、次の式(15)に表される。 r51=r52=r50exp (n51θ) ・・・(15) 側板503は、上板502と下板504とのスクロール
開始位置をそれぞれ異なった位置に例えば図7に示す矢
印D1 と矢印D2 とに示す位置に設定し、上板502の
舌部502bの間隔と下板504の舌部504bの間隔
とをそれぞれ異なる図7に示す間隔G1 とG2 とに設定
することにより、ファン軸に対して角度β51で傾斜す
る。
【0036】ここで、図7に示す矢印D1 に示される位
置は、矢印D2 に示される位置よりスクロール巻き方向
に対して反対方向に位置し、各舌部の間隔は、G1 >G
2 である。なお、半径r50を上板502と下板504と
で異なる値に設定しても、側板503をファン軸に対し
て角度β51で傾斜させることができる。
【0037】この第5実施例によると、第1実施例と同
様、空気流がファン軸方向上方に拡大された通風路50
5を有効に流れることによりファン効率および騒音性能
の向上を効果的に図ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遠心多翼
送風機によると、スクロール形状のケースにおいて、側
板をファン軸方向に挟む二つの板のうちいずれか一方が
吐出口方向へ向かって次第にファン軸方向に傾斜され、
前記二つの板のうち空気取入口を形成する一方の板のス
クロール拡がり角よりも、前記二つの板のうち他方の板
のスクロール拡がり角が大きくされ、さらにファン軸に
対して傾斜した側壁備えることにより、ケースをファ
ン径方向に小型にした場合に、ファン軸方向に傾斜する
前記板により拡大された通風路に空気流を有効に流すこ
とができるため、ファン効率および騒音性能の向上を図
ることができる効果がある。また、本発明の遠心多翼送
風機によると、スクロール形状のケースにおいて、側板
をファン軸方向に挟む二つの板のうちいずれか一方が吐
出口方向へ向かって次第にファン軸方向に傾斜され、空
気取入口を形成する一方の板のスクロール巻き始め位置
よりも、前記二つの板のうち他方の板のスクロール巻き
始め位置がスクロール巻き方向の吐出口側に設定され、
さらにファン軸に対して傾斜した側壁を備えることによ
り、ケースをファン径方向に小型にした場合に、ファン
軸方向に傾斜する前記板により拡大された通風路に空気
流を有効に流すことができるため、ファン効率および騒
音性能の向上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の遠心多翼送風機を示すも
ので、図2に示すI−I断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の遠心多翼送風機の平面図
である。
【図3】本発明の第2実施例の遠心多翼送風機の概略構
成を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の遠心多翼送風機の概略構
成を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施例の遠心多翼送風機の概略構
成を示す平面図である。
【図6】本発明の第4実施例の図5に示すVI−VI断面図
である。
【図7】本発明の第5実施例の遠心多翼送風機の概略構
成を示す平面図である。
【図8】本発明の第5実施例の図7に示すVIII−VIII断
面図である。
【図9】従来例の遠心多翼送風機の概略外形を示す平面
図である。
【図10】従来例の図9に示すX−X断面図である。
【図11】比較例の遠心多翼送風機の概略外形を示す平
面図である。
【図12】比較例の図11に示すXII−XII断面図であ
る。
【図13】吐出口から吹出す風量Va に対する空気取入
口から吸込む空気圧と吐出口から吹出す空気圧との圧力
差ΔPの特性図である。
【符号の説明】
1 ケース(スクロール状ケース) 3 ファン駆動用モータ 4 遠心多翼ファン 5 通風路 10 遠心多翼送風機 11 上ケース 12 上板 13 側板 15 空気取入口 16 ベルマウス 21 下ケース 22 下板 41 底プレート 42 複数のブレード 43 保持リング 51 吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀岡 輝彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 渡辺 晃章 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−306699(JP,A) 特開 平5−195995(JP,A) 特開 昭54−21608(JP,A) 特開 平2−157499(JP,A) 特開 昭64−63411(JP,A) 実開 平1−108398(JP,U) 実開 昭54−97805(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 17/08 F04D 29/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円方向に配設される複数のブレードと、 この複数のブレードの少なくとも下方を固定する底プレ
    ートと、 前記複数のブレードの上部を固定する保持リングと、 側板と、前記側板をファン軸方向に挟む二つの板とから
    なり、前記複数のブレード、前記底プレートおよび前記
    保持リング収容するスクロール状ケースとを備えた遠
    心多翼送風機であって、 前記二つの板のうちいずれか一方を前記ケースの吐出口
    方向へ向かって次第にファン軸方向に傾斜させるととも
    に、 前記二つの板のうち空気取入口を形成する一方の板のス
    クロール巻き始め位置よりも、前記二つの板のうち他方
    の板のスクロール巻き始め位置をスクロール巻き方向の
    前記吐出口側に設定し、前記側板を前記ファン軸に対し
    て傾斜角βで傾斜させることを特徴とする遠心多翼送風
    機。
  2. 【請求項2】 前記二つの板のいずれか一方の傾斜は、
    天方向または地方向であることを特徴とする請求項
    記載の遠心多翼送風機。
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