JP4140236B2 - 送風装置および空気調和機用室外機 - Google Patents

送風装置および空気調和機用室外機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、送風装置および空気調和機用室外機に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
例えば、空気調和機用室外機の場合、図1ないし図3に示すように、回転中心となるハブ14の外周面に複数(例えば、3枚)の羽根13,13,13を形成してなるプロペラファン4と該プロペラファン4の半径方向外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置3を、ケーシング1内において熱交換器2の下流側に配設して構成されている。前記ケーシング1内は、仕切板7により熱交換室8と機械室9とに区画されており、前記熱交換室8には、前記ケーシング1の背面および一方の側面に形成された空気吸込口10,10に対向する横断面形状がL字状の熱交換器2と、該熱交換器2の下流側に位置する送風装置3とが配設される一方、前記機械室9には、圧縮機11が配設されている。符号12はファンモータである。
【0004】
上記のような構成の空気調和機用室外機の他に、換気扇、空気清浄機等においても同様な構造の送風装置3(即ち、プロペラファン4と該プロペラファン4の外側に位置して吸込領域と吹出領域とを仕切るベルマウス5と前記プロペラファンの吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置)が採用される場合がある。
【0005】
上記構造の送風装置3の場合、図4に示すように、ベルマウス5の高さのうちプロペラファン4における羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さH1は、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH0に対する比で表すと、H1/H0=0.25〜0.40とされ、プロペラファン4の前面および外周部から空気を吸い込ませる形態が一般的であった。
【0006】
ところで、プロペラファン4を運転させると、図5および図6に示すように、羽根13の正圧面13aと負圧面13bとの圧力差が大きくなり、ベルマウス5に囲まれていない外周部において、正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れwにより羽根13の外周部(即ち、翼端)Pに翼端渦Eが発生する。この翼端渦Eは、図7に示すように、下流側にいくにつれて成長し、羽根13,13,13間を流れて吹出側でファンガード6と衝突して、ファンガード6を構成するブレード6a,6a・・の回りに気流乱れeが発生し、ファンガード6からの騒音発生源の一つとなっていた。符号6bはブレード6a,6a・・を支持する支持リブである。なお、図7において鎖線で示す気流流れは、実線で示す気流流れと対称位置(即ち、回転中心の反対側)に発生するものであり、説明の都合で同一断面に図示している。
【0007】
プロペラファン4の空力性能を向上させるために、図8(イ)に示すように、エアフォイル翼に代表される厚肉翼形状の羽根13を有するものがある。このような厚肉翼形状の羽根13を有するプロペラファンの場合、ファン単体(ファンを取り囲むケーシングや吹出側にファンガードが存在しない状態)においては、図8(ロ)に示す肉厚が略一定(例えば、約3mm程度)の薄板形状の羽根13′を有するプロペラファンに比べて大幅な送風性能向上と低騒音化が図られている。つまり、薄板形状の羽根13′の場合、図8(ロ)に示すように、羽根面上でも剥離による気流乱れeが生じており、後縁部Bにおける気流乱れeも大きくなっているのに対して、厚肉翼形状の羽根13の場合、図8(イ)に示すように、羽根面上での剥離が抑えられ、後縁部Bにおいてのみ剥離による気流乱れeが生じており、送風性能向上と低騒音化とが図られているのである。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上記した厚肉翼形状の羽根13を有するプロペラファン4の場合、羽根13の正圧面13aと負圧面13bとの圧力差が薄板形状の羽根13′を有するものに比べて大きくなるため、ベルマウス5の高さを、前述したようにH1/H0=0.25〜0.40の範囲に設定して使用した場合、羽根13の外周部(即ち、翼端)Pで発生、成長する翼端渦Eが、薄板形状の羽根13′を有するものに比べて大きくなってしまう。その結果、プロペラファン4の吹出側において翼端渦Eとファンガード6との衝突によりファンガード6から発生する騒音も、薄板形状の羽根13′を有するものに比べて大きくなってしまう。
【0009】
羽根の厚肉翼化により、ファン単体としては大幅な送風性能向上と低騒音化とを可能としたものの、送風装置に組み込んで使用した場合、ファンガードから発生する騒音が大きくなってしまうこととなる。近年、羽根形状改良によりファン自体の低騒音化が図られており、送風装置における騒音は、プロペラファンからの騒音に比べてファンガードから発生する騒音が支配的となってきている。従って、ファンガードから発生する騒音をいかに低減するかが送風装置を開発する上での大きな課題となってきている。
【0010】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、羽根外周部のベルマウスに囲まれていない部分における翼端渦の生成および成長を抑制することにより、プロペラファンの吹出側において翼端渦とファンガードとが衝突したとき、該衝突により発生する騒音(即ち、運転音)を低減させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、回転中心となるハブ14の外周面に、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根13,13・を形成してなるプロペラファン4と、該プロペラファン4の半径方向外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と、前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置において、前記ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5aとの間に位置する円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマウス5における軸方向高さのうち前記各羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根13の外周部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定し且つ前記ベルマウス5における円筒部5cが前記各羽根13の外周部Pとオーバラップせしめられていて、前記円筒部5cの軸方向高さをH 2 としたとき、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定している。
【0012】
上記のように構成したことにより、羽根13の外周部Pからの吸込流れが維持されつつ、羽根13の外周部Pにおいてベルマウス5に囲まれていない部分において羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されることとなる。従って、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音が低減できることとなり、運転音の静音化に大いに寄与する。なお、H1/H0<0.40とした場合には、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス5に囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、H1/H0>0.65とした場合には、ファン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由から、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましい。ちなみに、H1/H0の値を種々変更して、本発明品(即ち、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置)の送風音を測定したところ、図13に実線で示す結果が得られた。この結果によっても、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいことが分かる。なお、図13に点線で示すものは、薄板形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置の送風音の測定結果であり、本発明品と比較するために載せられている。
【0013】
しかも、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根13の正圧面13aから負圧面13bへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されるが、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて小さすぎると(即ち、H 2 /H 0 0.25とした場合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて大きすぎると(即ち、H 2 /H 0 >0.50とした場合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができなくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由から、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。ちなみに、H 2 /H 0 の値を種々変更して、本発明品(即ち、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置)の送風音を測定したところ、図14に示す結果が得られた。この結果によっても、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分かる。
【0014】
請求項2の発明では、上記課題を解決するための手段として、回転中心となるハブ14の外周面に複数の羽根13,13・を形成してなるプロペラファン4と、該プロペラファン4の半径方向外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と、前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置において、前記ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5aとの間に位置する円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマウス5における軸方向高さのうち前記各羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根13の外周部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定し且つ前記ベルマウス5における円筒部5cが前記各羽根13の外周部Pとオーバラップせしめられていて、前記円筒部5cの軸方向高さをH 2 としたとき、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定している。
【0015】
上記のように構成したことにより、羽根13の外周部Pからの吸込流れが維持されつつ、羽根13の外周部Pにおいてベルマウス5に囲まれていない部分において羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されることとなる。従って、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音が低減できることとなり、運転音の静音化に大いに寄与する。なお、H1/H0<0.40とした場合には、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス5に囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、H1/H0>0.65とした場合には、ファン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由から、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましい。
【0016】
しかも、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根13の正圧面13aから負圧面13bへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されるが、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて小さすぎると(即ち、H 2 /H 0 <0.25とした場合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて大きすぎると(即ち、H 2 /H 0 >0.50とした場合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができなくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由から、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。ちなみに、H 2 /H 0 の値を種々変更して、本発明品(即ち、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置)の送風音を測定したところ、図14に示す結果が得られた。この結果によっても、 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分かる。
【0017】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の送風装置において、前記各羽根13の半径方向断面形状をすべて吸込側に凸な形状とし且つ前記プロペラファン4の回転中心を通る任意の半径方向断面において前記各羽根13の外周部Pを吹出側に傾斜せしめた場合、吸込側において、各羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマッチすることとなり、翼端渦Eの成長が抑えられることは勿論のこと、各羽根13の形状がバランスよいものとなり、外周部Pにおける圧力面13aから負圧面13bへの漏れ流れw1の抑制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッチング度とが向上し、その結果、送風装置に組み込んだ場合においては、翼端渦Eとファンガード6との衝突による乱れをより小さくすることができ、ファンガード6からの騒音がより低減され、送風装置の運転音をより一層低減させることができる。
【0018】
請求項4の発明におけるように、請求項3記載の送風装置において、前記各羽根13を厚肉翼形状とした場合、羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長がより一層抑制されることとなり、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音がより一層低減でき、送風装置の運転音をより一層静音化することができる。
【0019】
請求項5の発明におけるように、請求項2および3のいずれか一項記載の送風装置において、前記各羽根13を薄肉翼形状とした場合、羽根13の材料コストも安く、成形も容易であり、リサイクル性も高くなるし、軽量で、起動時および回転数可変制御時の負荷も小さくなるところから、モータの消費電力も少なくて済み、省エネ性能も向上する。
【0020】
請求項の発明におけるように、請求項1、2、3、4およびのいずれか一項記載の送風装置において、前記ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置を、前記各羽根13の後縁部Bの位置と略一致させた場合、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの半径相当寸法だけ羽根3の後縁Bとファンガード6との距離が離れるため、吹出風速が減速されるとともに、羽根3の後縁Bから吹き出された気流Wは、ベルマウス5の吹出側円弧部5bから剥がれることなく、スムースに外側に拡大され、ファンガード6に到達するまでに乱れを生じさせることなく、減速されることとなり、ファンガード6との干渉音を小さくできる。
【0021】
請求項の発明におけるように、請求項1、2、3、4、5およびのいずれか一項記載の送風装置3の吸込側に、熱交換器2を配設して空気調和機用室外機を構成した場合、運転音が静音化された空気調和機用室外機が得られる。
【発明の実施の形態】
【0022】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0023】
第1の実施の形態
図1ないし図12には、本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置およびこの送風装置を組み込んだ空気調和機用室外機が示されている。
【0024】
この送風装置3は、従来技術の項において説明したものと同様に、図1ないし図3に示す空気調和機用室外機に使用されるものであり、回転中心となる円筒形状のハブ14の外周に複数(例えば、3枚)の羽根13,13,13を形成してなるプロペラファン4と該プロペラファン4の外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えて構成されている。
【0025】
前記空気調和機用室外機は、直方体形状のケーシング1内を仕切板7により熱交換室8と機械室9とに区画し、前記熱交換室8に、前記ケーシング1の背面および一方の側面に形成された空気吸込口10,10に対向する横断面形状がL字状の熱交換器2と、該熱交換器2の下流側に位置する送風装置3とを配設する一方、前記機械室9に、圧縮機11を配設して構成されている。符号12はファンモータである。
【0026】
前記各羽根13としては、図8(イ)に示すエアフォイル翼形状のものが採用されるが、これと近似した形状である異形エアフォイル翼を採用することもできる。
【0027】
上記異形エアフォイル翼には、図9(ロ)〜(ニ)に示すものがある。図9(ロ)に示す異形エアフォイル翼は、前縁部Fに膨出部を有し、膨出部から急激に肉厚が薄くなって後縁部Bに向かうにしたがって肉厚が徐々に薄くなる翼形状を有しており、図9(ハ)に示す異形エアフォイル翼は、前縁部Fに円弧部を有し、後縁部Bに向かうにしたがって肉厚が徐々に薄くなる翼形状を有しており、図9(ニ)に示す異形エアフォイル翼は、円弧形状の前縁部Fを有し、後縁部Bに向かうにしたがって一旦肉厚が厚くなった後に急激に肉厚が薄くなり、その後後縁部Bに向かうにしたがって肉厚が徐々に薄くなる翼形状を有している。これらの異形エアフォイル翼も、エアフォイル翼と近似した性能を有している。
【0028】
ところで、本実施の形態においては、図10に示すように、前記ベルマウス5は、吸込側に位置する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5aとの間に位置する円筒部5cとを有して構成されており、前記プロペラファン4の後縁Bは、前記ベルマウス5の円筒部5cの外端に対応する位置に位置せしめられている(換言すれば、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置が、羽根13の後縁部Bの位置と略一致せしめられている)。
【0029】
また、この送風装置3においては、ベルマウス5の軸方向高さのうち羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さをH1とし、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定している。
【0030】
上記のように設定すると、図11および図12に示すように、羽根13の外周部Pからの吸込流れが維持されつつ、羽根13の外周部Pにおいてベルマウス5に囲まれていない部分において羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されることとなる。図5および図7の場合と比較すれば、翼端渦Eが明らかに小さくなっている。従って、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音が低減できることとなり、運転音の静音化に大いに寄与する。なお、H1/H0<0.40とした場合には、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス5に囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、H1/H0>0.65とした場合には、ファン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由から、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいのである。
【0031】
ちなみに、H1/H0の値を種々変更して、本発明品(即ち、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置)の送風音を測定したところ、図13に実線で示す結果が得られた。この結果によっても、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいことが分かる。なお、図13に点線で示すものは、薄板形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置の送風音の測定結果であり、本発明品と比較するために載せられている。
【0032】
さらに、この送風装置3においては、図10に示すように、ベルマウス5における円筒部5cを前記各羽根13の外周部Pとオーバラップさせるとともに、前記円筒部5cの軸方向高さをH2としたとき、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定している。
【0033】
上記のように設定した場合、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根13の正圧面13aから負圧面13bへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されるが、円筒部5cの軸方向高さH2が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べて小さすぎると(即ち、H2/H0<0.25とした場合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さH2が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べて大きすぎると(即ち、H2/H0>0.50とした場合)、ファン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由から、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。
【0034】
ちなみに、H2/H0の値を種々変更して、本発明品(即ち、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根を有するプロペラファンを組み込んだ送風装置)の送風音を測定したところ、図14に示す結果が得られた。この結果によっても、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分かる。
【0035】
ところで、本発明品である送風装置3に用いられているベルマウス付きプロペラファン4の単体試験を、下記の要領で行った。
【0036】
即ち、図15に示すように、ファンモータ12を支持台15上に固定することにより、ベルマウス付きプロペラファン4を所定の位置にセットし、このプロペラファン4の吹出側に集音マイク16をセットして、プロペラファン4を運転しつつ、運転音を集音マイク16で集音した。そして、ベルマウス5の高さH3と羽根13の軸方向高さH0との比を変えて、試験したところ、図16に示す結果が得られた。
【0037】
これによれば、ファン単体の場合には、ベルマウス5の高さH3を低くして羽根13がベルマウス5で囲まれている領域を少なくし(即ち、H3/H0を小さくし)、羽根13の外周からの吸込量を増加させた方が送風音を小さくできることが分かる。ベルマウス5の高さH3を低くすると、翼端渦が生成・発達する領域が増加し、局所的に羽根13の外周部の乱れが増大するため、送風音は増大すると考えられるが、図16で示すように、実際には送風音は減少している。その理由は、(1)吹出側にファンガードが存在しない場合、翼端渦とファンガードとの干渉音による送風音上昇がないこと、(2)ベルマウス高さを低くすることにより、羽根外周領域が拡大し、吸込風速の低減と均一化による低騒音効果が大きくなるからと考えられる。
【0038】
しかし、本実施の形態におけるように、吹出側にファンガードが存在する場合には、ベルマウスの高さが小さいほどよいとは言えず、前述したような最適位置が存在するのである。
【0039】
さらにまた、本実施の形態においては、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置を、前記各羽根13の後縁部Bの位置と略一致させているが、このようにすると、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの半径相当寸法だけ羽根3の後縁Bとファンガード6との距離が離れるため、吹出風速が減速されるとともに、羽根3の後縁Bから吹き出された気流Wは、ベルマウス5の吹出側円弧部5bから剥がれることなく、スムースに外側に拡大され、ファンガード6に到達するまでに乱れを生じさせることなく、減速されることとなり、ファンガード6との干渉音を小さくできる。
【0040】
例えば、図17(イ)に示すように、ベルマウス5における吹出側円弧部をなくした場合、吹出気流Wが急拡大流れとなって乱れeが生じてしまうし、図17(ロ)に示すように、ベルマウス5における吹出側円弧部をなくするとともに、ファンガード6を羽根13の後縁Bに近づけた場合、吹出気流Wとファンガード6との干渉音が大きくなるし、図17(ハ)に示すように、ベルマウス5の吹出側に、羽根3の後縁Bよりも上流側からテーパ状の拡大部5dを形成した場合、羽根13の外周とテーパ状の拡大部5dとの隙間で乱れeが生じてしまうため、ファンガード6との干渉音が増大してしまう。以上の理由から、図17(ニ)に示すように、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置を、前記各羽根13の後縁部Bの位置と略一致させておくのがよいのである。
【0041】
ちなみに、図17(イ)に示すように、ベルマウス5における吹出側円弧部をなくした場合(以下、参考例という)と、図17(ニ)に示すように、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置を、前記各羽根13の後縁部Bの位置と略一致させた場合(以下、本実施例という)とにおいて、H1/H0を変えて送風音を測定したところ、図18に示す結果が得られた。これによっても、本実施例のものが低騒音化に寄与していることが分かる。
【0042】
以上記述した実施の形態は、先の明細書および図面に開示されているものである。以下に、新たに追加された実施の形態について説明する。
【0043】
第2の実施の形態
図19ないし図21には、本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置におけるプロペラファンの要部が示されている。
【0044】
この場合、プロペラファン4を構成する各羽根3は、厚肉翼形状とされており、その外周部Pの形状は、図19に示すように、その圧力面13a側を略円弧状にカットしたものとされている。このようにすると、羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pにおける圧力面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れw1や外周吸込流れw2で形成される翼端渦Eが滑らかに発生して安定し、乱れが小さくなる。
【0045】
また、この羽根13の半径方向断面形状は、そのハブ14側から外周部Pまでのすべてが吸込側に凸な形状とされており、ハブ14の回転中心(プロペラファン4の回転中心)Oを通り、しかも各羽根3の外周の所定の点A〜Hを通る半径方向断面OA〜OHよりも回転方向に位置する任意の半径方向断面において前記各羽根13のハブ14側と外周部P側とが、ともに吹出側に傾斜せしめられている。そして、当該断面の吸込側における最近点(即ち、最も吸込側に位置する点)Q1〜Q8は、当該断面の位置がハブ14の回転方向に向かうにつれて次第にハブ14側から外周部P側に移動した位置に位置せしめられている。なお、図20における符号Nは、羽根13の翼弦長を示す線である。
【0046】
上記のように構成した場合、吸込側において、各羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマッチすることとなり(図19参照)、翼端渦Eの成長が抑えられることは勿論のこと、各羽根13の形状がバランスよものとなり、外周部Pにおける圧力面13aから負圧面13bへの漏れ流れw1の抑制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッチング度とが向上し、その結果、送風装置に組み込んだ場合においては、翼端渦Eとファンガード6との衝突による乱れをより小さくすることができ、ファンガード6からの騒音がより低減され、送風装置の運転音をより一層低減させることができる。
【0047】
ちなみに、本実施の形態にかかる送風装置を組み込んだ空気調和機用室外機(本発明品)と、従来の送風装置を組み込んだ空気調和機用室外機(従来例)とにおける送風音の比較を行ったところ、図22に示すように、本実施の形態にかかる送風装置を組み込んだ空気調和機用室外機における送風音が従来例に比べて約1.2dBAだけ低減していた。
【0048】
なお、各羽根13の半径方向断面形状を、前縁側から後縁側までのすべての位置において吸込側に凸な形状とし且つハブ14(プロペラファン4)の回転中心Oを通る任意の半径方向断面OA〜OHにおいて前記各羽根13の外周部Pを吹出側に傾斜せしめるだけでもよい。
【0049】
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0050】
第3の実施の形態
図23には、本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置におけるプロペラファンの要部が示されている。
【0051】
この実施の形態にかかる送風装置も、第1および第2の実施の形態の場合と同様、図1ないし図3に示す空気調和機用室外機に使用されるものであり、各羽根13が薄肉翼形状である点を除いて、前提とする構成は同一である。
【0052】
ところで、前述の第2の実施の形態にかかる送風装置におけるプロペラファン4においては、各羽根13は厚肉翼形状(例えば、エアフォイル翼、異形エアフォイル翼)とされており、各羽根13の半径方向断面形状をすべて吸込側に凸な形状とし、且つプロペラファン4の回転中心Oを通る任意の半径方向断面において前記各羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pを吹出側に傾斜せしめる構成としている。
【0053】
上記のような構成とすると、吸込側において、各羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマッチするようになり、翼端渦Eの成長が効果的に抑えられる。その結果、送風装置に組み込んだ場合においても、翼端渦Eとファンガード6との衝突による乱れe(図7参照)が小さくなって、ファンガード6からの騒音が低減され、送風装置の運転音の低減を図ることができ、エアフォイル翼本来の単体性能を有効に活かすことができた。
【0054】
ところで、このような送風装置への組み込み時の騒音低減作用に関し、先にも述べたように、例えば前述の図8(ロ)に示す薄肉翼形状の羽根13′を有するプロペラファン4′の場合、ファン単体の性能をみると、羽根面上でも剥離による気流乱れe′が生じており、後縁部Bにおける気流乱れe′も大きくなるので、エアフォイル翼形状の羽根を有するプロペラファンのファン性能に劣る。ところが、それらを組み込んだ送風装置の騒音性能を比較すると、それらのファン単体での性能差は小さくなるという事実がある。
【0055】
その原因は、エアフォイル翼形状の羽根13を有するプロペラファン4を組み込んだ送風装置の場合、羽根13の外周部Pに発生する翼端渦Eが薄肉翼形状の羽根の翼端渦に比べて安定しているが、大きくなり、その大きな翼端渦Eがファンガード6と衝突することにより、気流乱れeが激しくなって、ファンガード6から発生する騒音が大きくなってしまうことによると考えられる。これに対して、薄肉翼形状の羽根の翼端渦は、不安定ではあるが、小さいので、ファンガード6との衝突時の気流乱も緩やかで、ファンガード6から発生する騒音も小さい。
【0056】
つまり、従来の構成のままで比較すると、少なくとも送風装置として組み込んだ場合には、薄肉翼形状の羽根も、そほどエアフォイル翼に劣るわけではなく、むしろコスト面からの優位性がある。
【0057】
そこで、本願発明者等は同薄板形状の羽根13′の騒音性能を更に改善すれば、前述の第2の実施の形態のエアフォイル翼構造の羽根13に比べて、より低コストで、略同等の騒音性能の送風装置を実現できるのではないかと考えて、例えば図23に示すように、プロペラファン4の各羽根13を薄肉翼形状とする一方、その半径方向断面形状を、前述の第2の実施の形態の場合と同様に全て吸込側に凸な形状とし、且つ前記プロペラファン4の回転中心Oを通る任意の半径方向断面(前述の図20および図21参照)において前記各羽根13の外周部(換言すれば、その翼端)Pを第2の実施の形態のものと同様に吹出側に傾斜せしめたものとしてみた。
【0058】
このように構成してみると、やはり吸込側において、各羽根13の外周部(換言すれば、その翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマッチするようになり、前記相対的に小さな翼端渦Eの成長が、さらに小さく抑えられることが分った。その結果、送風装置に組み込んだ場合においても、当該翼端渦Eとファンガード6との衝突による乱れeが一層小さくなって、ファンガード6からの騒音が、より有効に低減され、十分に送風装置の運転音の低減を図ることができた。
【0059】
今、そのようなプロペラファンを送風装置として空気調和機用室外機に組み込んだ時におけるその騒音低減効果を図24に対比して示す。図24中において、(a)は従来のエアフォイル翼形状の羽根よりなる厚肉ファンの場合、(b)は従来の薄肉翼形状の羽根よりなる薄肉ファンの場合、(c)は前記第2の実施の形態の厚肉ファンの場合、(d)が本実施の形態の薄肉翼形状の羽根よりなる薄肉ファンの場合の各騒音低減効果を示す特性(風量−送風音特性)である。
【0060】
これらの各特性を対比すれば明らかなように、本実施の形態の薄肉ファン(d)の場合には、従来の薄肉ファン(b)、従来の厚肉ファン(a)よりも組み込み時の騒音低減効果が高いことは勿論、上記実施の形態2の厚肉ファン(c)と同等のレベルまで静音性能を向上させることができる。
【0061】
しかも、薄肉であるから、材料コストも易く、成形も容易であり、リサイクル性も高い。
【0062】
また、軽量で、起動時および回転数可変制御時の負荷も小さいから、モータの消費電力も少なくて済み、省エネ性能も向上する。
【発明の効果】
【0063】
請求項1の発明によれば、回転中心となるハブ14の外周面に、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根13,13・を形成してなるプロペラファン4と、該プロペラファン4の半径方向外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と、前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置において、前記ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5aとの間に位置する円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマウス5における軸方向高さのうち前記各羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根13の外周部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定して、羽根13の外周部Pからの吸込流れを維持しつつ、羽根13の外周部Pにおいてベルマウス5に囲まれていない部分において羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長を抑制するようにしたので、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音が低減できることとなり、運転音の静音化に大いに寄与するという効果がある。
【0064】
しかも、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根13の正圧面13aから負圧面13bへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されるという効果がある。なお、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて小さすぎると(即ち、H 2 /H 0 <0.25とした場合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて大きすぎると(即ち、H 2 /H 0 >0.50とした場合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができなくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由から、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。
【0065】
請求項2の発明によれば、回転中心となるハブ14の外周面に複数の羽根13,13・を形成してなるプロペラファン4と、該プロペラファン4の半径方向外側に位置して吸込領域Xと吹出領域Yとを仕切るベルマウス5と、前記プロペラファン4の吹出側に位置するファンガード6とを備えた送風装置において、前記ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5aとの間に位置する円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマウス5における軸方向高さのうち前記各羽根13の外周部Pとオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根13の外周部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定して、羽根13の外周部Pからの吸込流れを維持されつつ、羽根13の外周部Pにおいてベルマウス5に囲まれていない部分において羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長を抑制するようにしたので、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音が低減できることとなり、運転音の静音化に大いに寄与するという効果がある。
【0066】
しかも、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根13の正圧面13aから負圧面13bへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制されるという効果がある。なお、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて小さすぎると(即ち、H 2 /H 0 <0.25とした場合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード6との干渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さH 2 が、羽根13の外周部Pにおける軸方向高さH 0 に比べて大きすぎると(即ち、H 2 /H 0 >0.50とした場合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができなくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由から、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。
【0067】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の送風装置において、前記各羽根13の半径方向断面形状をすべて吸込側に凸な形状とし且つ前記プロペラファン4の回転中心を通る任意の半径方向断面において前記各羽根13の外周部Pを吹出側に傾斜せしめた場合、吸込側において、各羽根13の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマッチすることとなり、翼端渦Eの成長が抑えられることは勿論のこと、各羽根13の形状がバランスよいものとなり、外周部Pにおける圧力面13aから負圧面13bへの漏れ流れw1の抑制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッチング度とが向上し、その結果、送風装置に組み込んだ場合においては、翼端渦Eとファンガード6との衝突による乱れをより小さくすることができ、ファンガード6からの騒音がより低減され、送風装置の運転音をより一層低減させることができる。
【0068】
請求項4の発明におけるように、請求項3記載の送風装置において、前記各羽根13を厚肉翼形状とした場合、羽根13の正圧面13aから負圧面13bに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長がより一層抑制されることとなり、吹出側において翼端渦Eとファンガード6とが衝突したときに、該衝突によってファンガード6から発生する騒音がより一層低減でき、送風装置の運転音をより一層静音化することができる。
【0069】
請求項5の発明におけるように、請求項2および3のいずれか一項記載の送風装置において、前記各羽根13を薄肉翼形状とした場合、羽根13の材料コストも安く、成形も容易であり、リサイクル性も高くなるし、軽量で、起動時および回転数可変制御時の負荷も小さくなるところから、モータの消費電力も少なくて済み、省エネ性能も向上する。
【0070】
請求項の発明におけるように、請求項1、2、3、4およびのいずれか一項記載の送風装置において、前記ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置を、前記各羽根13の後縁部Bの位置と略一致させた場合、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの半径相当寸法だけ羽根3の後縁Bとファンガード6との距離が離れるため、吹出風速が減速されるとともに、羽根3の後縁Bから吹き出された気流Wは、ベルマウス5の吹出側円弧部5bから剥がれることなく、スムースに外側に拡大され、ファンガード6に到達するまでに乱れを生じさせることなく、減速されることとなり、ファンガード6との干渉音を小さくできる。
【0071】
請求項の発明におけるように、請求項1、2、3、4、5およびのいずれか一項記載の送風装置3の吸込側に、熱交換器2を配設して空気調和機用室外機を構成した場合、運転音が静音化された空気調和機用室外機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般の空気調和機用室外機の正面図である。
【図2】 図1のII−II断面図である。
【図3】 図1のIII−III断面図である。
【図4】 従来のベルマウス付きプロペラファンの断面図である。
【図5】 従来のベルマウス付きプロペラファンにおける翼端渦の形成状態を示す要部拡大斜視図である。
【図6】 プロペラファンにおける翼端渦の形成状態を示す断面図である。
【図7】 従来のベルマウス付きプロペラファンから吹き出される気流とファンガードとの干渉状態を説明するための部分拡大断面図である。
【図8】 (イ)はエアフォイル翼の周りの気流流れの状態を示す説明図であり、(ロ)は薄板翼の周りの気流流れの状態を示す説明図である。
【図9】 (イ)はエアフォイル翼の断面図、(ロ)〜(ニ)は3種類の異形エアフォイル翼の断面図である。
【図10】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されているベルマウス付きプロペラファンの断面図である。
【図11】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されているベルマウス付きプロペラファンにおける翼端渦の形成状態を示す要部拡大斜視図である。
【図12】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置を用いた空気調和機用室外機におけるプロペラファンから吹き出される気流とファンガードとの干渉状態を説明するための部分拡大断面図である。
【図13】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されるベルマウス付きプロペラファン(実施例)と薄板形状の羽根を有するベルマウス付きプロペラファン(従来例)とにおけるH1/H0に対する送風音の変化を示す特性図である。
【図14】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されるベルマウス付きプロペラファンにおけるH2/H0に対する送風音の変化を示す特性図である。
【図15】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されるベルマウス付きプロペラファンの単体試験図である。
【図16】 本願発明の第1の実施の形態にかかる送風装置に使用されるベルマウス付きプロペラファンの単体試験時におけるH3/H0に対する送風音の変化を示す特性図である。
【図17】 (イ)〜(ニ)はプロペラファンの羽根とベルマウスとの位置関係を変えた例を示す説明図である。
【図18】 図16(イ)に示すベルマウス付きプロペラファン(比較例)と図16(ニ)に示すベルマウス付きプロペラファン(実施例)とにおけるH1/H0に対する送風音の変化を示す特性図である。
【図19】 本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置に使用されるプロペラファンの要部拡大断面図である。
【図20】 本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置に使用されるプロペラファンの要部正面図である。
【図21】 本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置に使用されるプロペラファンの要部半断面図(1部切欠断面図)である。
【図22】 本願発明の第2の実施の形態にかかる送風装置を使用した空気調和機用室外機と従来例との風量−送風音の関係を示す特性図である。
【図23】 本願発明の第3の実施の形態にかかる送風装置に使用されるプロペラファンの要部拡大断面図である。
【図24】 本願発明の第2および第3の実施の形態にかかる送風装置を使用した空気調和機用室外機と従来例との風量−送風音の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
2は熱交換器、3は送風装置、4はプロペラファン、5はベルマウス、5aは吸込側円弧部、5bは吹出側円弧部、5cは円筒部、6はファンガード、13は羽根、14はハブ。

Claims (7)

  1. 回転中心となるハブ(14)の外周面に、エアフォイル翼で代表される厚肉翼形状の複数の羽根(13),(13)・を形成してなるプロペラファン(4)と、該プロペラファン(4)の半径方向外側に位置して吸込領域(X)と吹出領域(Y)とを仕切るベルマウス(5)と、前記プロペラファン(4)の吹出側に位置するファンガード(6)とを備えた送風装置であって、前記ベルマウス(5)が、吸込側に位置する吸込側円弧部(5a)と、吹出側に位置する吹出側円弧部(5b)と、該吹出側円弧部(5b)と前記吸込側円弧部(5a)との間に位置する円筒部(5c)とを有して構成されていて、前記ベルマウス(5)における軸方向高さのうち前記各羽根(13)の外周部(P)とオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根(13)の外周部(P)における軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定されており、前記ベルマウス(5)における円筒部(5c)が前記各羽根(13)の外周部(P)とオーバラップせしめられていて、前記円筒部(5c)の軸方向高さをH 2 としたとき、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定されていることを特徴とする送風装置。
  2. 回転中心となるハブ(14)の外周面に複数の羽根(13),(13)・を形成してなるプロペラファン(4)と、該プロペラファン(4)の半径方向外側に位置して吸込領域(X)と吹出領域(Y)とを仕切るベルマウス(5)と、前記プロペラファン(4)の吹出側に位置するファンガード(6)とを備えた送風装置であって、前記ベルマウス(5)が、吸込側に位置する吸込側円弧部(5a)と、吹出側に位置する吹出側円弧部(5b)と、該吹出側円弧部(5b)と前記吸込側円弧部(5a)との間に位置する円筒部(5c)とを有して構成されていて、前記ベルマウス(5)における軸方向高さのうち前記各羽根(13)の外周部(P)とオーバラップしている部分の高さをH1とし、前記各羽根(13)の外周部(P)における軸方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるように設定されており、前記ベルマウス(5)における円筒部(5c)が前記各羽根(13)の外周部(P)とオーバラップせしめられていて、前記円筒部(5c)の軸方向高さをH 2 としたとき、H 2 /H 0 =0.25〜0.50の範囲に設定されていることを特徴とする送風装置。
  3. 前記各羽根(13)の半径方向断面形状がすべて吸込側に凸な形状とされ且つ前記プロペラファン(4)の回転中心を通る任意の半径方向断面において前記各羽根(13)の外周部(P)が吹出側に傾斜せしめられていることを特徴とする前記請求項2記載の送風装置。
  4. 前記各羽根(13)が厚肉翼形状とされていることを特徴とする前記請求項3記載の送風装置。
  5. 前記各羽根(13)が薄肉翼形状とされていることを特徴とする前記請求項2および3のいずれか一項記載の送風装置。
  6. 前記ベルマウス(5)における吹出側円弧部(5b)の円弧の開始位置が、前記各羽根(13)の後縁部(B)の位置と略一致せしめられていることを特徴とする前記請求項1、2、3、4およびのいずれか一項記載の送風装置。
  7. 前記請求項1、2、3、4、5およびのいずれか一項記載の送風装置(3)の吸込側に、熱交換器(2)を配設したことを特徴とする空気調和機用室外機。
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