JP2003013892A - 送風機及び該送風機を備えた空気調和機 - Google Patents

送風機及び該送風機を備えた空気調和機

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JP2003013892A
JP2003013892A JP2002011284A JP2002011284A JP2003013892A JP 2003013892 A JP2003013892 A JP 2003013892A JP 2002011284 A JP2002011284 A JP 2002011284A JP 2002011284 A JP2002011284 A JP 2002011284A JP 2003013892 A JP2003013892 A JP 2003013892A
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blower
outer peripheral
impeller
suction
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Shimei Tei
志明 鄭
Jiro Yamamoto
治郎 山本
Tadashi Onishi
正 大西
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 MIMキャパシタとその製造方法の改善。 【解決手段】 金属−絶縁物−金属(MIM)キャパシ
タの製造方法で、支持基板たとえば層間誘導体層ILD
上に銅バリア/銅シード層4を堆積し、この銅バリア/
銅シード層4上に誘導体8を形成し、この誘導体8上に
金属層9を形成する。銅バリア/銅シード層4はMIM
キャパシタの底部プレートを形成し、金属層9は上部プ
レートを形成している。底部プレートと上部プレート9
とは、誘電体8によって分離されている。底部プレート
を銅バリア/銅シード層4で形成しているので、シート
抵抗と表面粗さが低減する。更にダマシン構造を有する
ように形成する。MIMキャパシタの形成と同時に、少
なくとも1つの導電性相互接続を形成するには、相互接
続を形成するのにプレート・スルー・マスク技法を使用
する。次いで、ただ1回の平坦化工程(たとえばCM
P)で、相互接続とMIMキャパシタを完成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、羽根構造に特徴
をもつ送風機及びこれを備えた空気調和機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図37には、従来一般的な軸流送風機Z
0を示している。この軸流送風機Z0は、ハブ22の外周
に複数枚の羽根23,23・・を放射状に配置してなる
羽根車21をモータ24によって回転駆動するととも
に、該羽根車21の外周側にこれを囲繞するようにベル
マウス25を配置して構成される。また、上記羽根車2
1の上記羽根23は、図38および図39に示すよう
に、その前縁23aを回転方向前方へ前進させた前進翼
で、且つその断面が流線形状をもつ厚肉の翼であって、
上記ハブ22に対して所定の取付角をもって取り付けら
れている。
【0003】また、上記羽根23は、図39に示すよう
に、その翼弦方向において適宜の「反り」をもつ湾曲形
態を有し、その凹側面が圧力面23c、凸側面が負圧面
23dとされる。そして、上記羽根車21が回転すると
き、図40に示すように、上記羽根23の前縁23a側
から流入する空気流は、該前縁23aに衝突後、その圧
力面23c側と負圧面23d側とにそれぞれ別れて流
れ、その後縁23b側から後方へ放出され、このとき、
上記圧力面23cでの揚力作用によって昇圧され、矢印
A方向へ向けて吹き出されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の軸流
送風機Z0においては、図39に示すように、羽根23
の「反り」がその前縁23aから後縁23bまで同一方
向で連続しているのが通例であった。これは、この「反
り」によって揚力作用が発生し空気流の昇圧がなされる
ものであることから、より高い静圧を得るためにはこの
「反り」の範囲をできるだけ大きくとることが有効であ
る、という送風機の静圧特性を重視した設計思想に立脚
するものである。
【0005】ところが、このように羽根23がその「反
り」を前縁23aから後縁23bに亙って連続させた構
成であると、次述のように、羽根23の後縁23bから
後方へ放出される後流A0の幅が増大し、羽根23の空
力特性が悪化して送風効率が低下するという問題が生じ
る。
【0006】即ち、上記羽根23の負圧面23d側にお
いては、凸状面が連続するため、図40に示すように、
前縁23aから後縁23bに至るに伴って該負圧面23
d上における境界層が次第に発達することとなり、後縁
23b近傍において、負圧面23d側を流れる気流のう
ち、該負圧面23dに沿って流れる気流A2に剥離が生
じ、その結果、該後縁23bの後方側に放出される後流
0は不安定で乱れた流れとなる。一方、羽根23の圧
力面23c側においては、後縁23bでの気流吹出方向
(即ち、後縁23bの近傍の湾曲面に対する接線方向)
と羽根23の回転方向との角度差が大きいことから、該
圧力面23c側を流れる気流のうち、該圧力面23cに
沿って流れ該後縁23bから後方へ放出される気流A1
は該後縁23bからの放出直後に羽根回転方向に沿うよ
うに偏向作用を受けることからその流れが不安定となり
乱れが生じ易くなり、これが上記後流A0に合流するこ
とで、該後流A0はその乱れが助長され、翼厚方向にお
ける幅、即ち、後流幅Sが大きくなる。
【0007】この結果、上記羽根23においては、その
空力抵抗が増大し、送風機全体としての送風効率の低下
を招来するとともに、送風効率が低下する分だけモータ
24の消費電力が増大することになるものである。
【0008】このような送風機の消費電力の増大という
問題は、送風機を単体で用いる場合には比較的認識され
易いが、例えば、空気調和機のようにその構成要素の一
つとして送風機が組み込まれたようなものにあっては、
該送風機の消費電力が他の構成要素、例えば圧縮機の消
費電力に比較して非常に小さいことから、省エネ性とい
う観点から空気調和機全体の消費電力を検討する場合、
消費電力の大きい圧縮機の方が注目され、送風機の消費
電力が問題として取り上げられることはほとんどなかっ
た。
【0009】ところが、近年における環境保護とか省エ
ネ性に対する社会的ニーズのより一層の高まりを背景と
して、送風機においてもその省エネ性が要求され、これ
を実現すべく、送風機の高効率化を図る技術の開発が要
請されるに至ったものである。
【0010】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、羽根構造の改善によって高効率化を実現した送風
機、及びこの送風機を備えた空気調和機を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、ハブ2の外周に複
数枚の羽根3,3,・・を放射状に取り付けてなる羽根
車1を備えた送風機において、上記羽根3の後縁3bに
沿って所定幅で翼スパン方向へ延びる特定領域Qを負圧
面3f側へ湾曲させている。
【0012】上記のように構成したことにより、羽根3
の負圧面3f側においては境界層の発達を助長する凸状
面の範囲が減少した分だけ気流の剥離が生じにくくな
り、後流A0の乱れが抑制される一方、該羽根3の圧力
面3e側においてはその後縁3bでの気流吹出方向と羽
根3の回転方向との角度差が小さくなった分だけ、該後
縁3bから後方へ放出される気流の流れが滑らかで乱れ
の少ないものとなり、これら両者の相乗効果として、上
記羽根3の後縁3bから放出される後流A0の後流幅S
が可及的に減少し、それだけ羽根3における空力特性が
改善されることとなる。しかも、羽根3の後縁3b側の
特定領域Qのみを負圧面23d側に湾曲させた構成であ
ることから、上記圧力面3eにおける揚力作用の減少が
可及的に小さく抑えられることとなる。
【0013】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の送風機において、上記羽根3を、その前縁3aか
ら後縁3bにかけて略均等の翼厚をもつ構成とした場
合、羽根3の材料コストも安く、成形も容易であり、リ
サイクル性も高くなるし、軽量で、起動時および回転数
可変制御時の負荷も小さくなるところから、モータの消
費電力も少なくて済み、省エネ性能も向上する。
【0014】請求項3の発明におけるように、請求項1
記載の送風機において、上記羽根3の断面を、流線形状
をもつ厚肉とした場合、羽根3の圧力面3eから負圧面
3fに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長がより
一層抑制されることとなり、送風機の運転音をより一層
静音化することができる。
【0015】請求項4の発明におけるように、請求項
1、2および3のいずれか一項記載の送風機において、
前記各羽根3の半径方向断面形状をすべて吸込側に凸な
形状とし且つ前記羽根車1の回転中心を通る任意の半径
方向断面において前記各羽根3の外周部Pを吹出側に傾
斜せしめた場合、吸込側において、各羽根3の外周部
(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマ
ッチすることとなり、翼端渦Eの成長が抑えられること
は勿論のこと、各羽根3の形状がバランスよいものとな
り、外周部Pにおける圧力面3eから負圧面3fへの漏
れ流れw1の抑制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッ
チング度とが向上し、送風機の運転音をより一層低減さ
せることができる。
【0016】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の送風機におい
て、前記羽根車1の半径方向外側に位置して吸込領域K
1と吹出領域K2とを仕切るベルマウス5を付設するとと
もに、該ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円筒
部5aと、吹出側に位置する吹出側円筒部5bと、該吹
出側円筒部5bと前記吸込側円筒部5aとの間に位置す
る円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマ
ウス5における軸方向高さのうち前記各羽根3の外周部
Pとオーバーラップしている部分の高さをH1とし、前
記各羽根3の外周部Pにおける軸方向高さをH0とした
とき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるよう
に設定した場合、羽根3の外周部Pからの吸込流れが維
持されつつ、羽根3の外周部Pにおいてベルマウス5に
囲まれていない部分において羽根3の圧力面3eから負
圧面3fに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が
抑制されることとなり、送風機の運転音の静音化に大い
に寄与する。なお、H1/H0<0.40とした場合に
は、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのう
ちベルマウス5に囲まれていない部分)が大きくなり過
ぎて、翼端渦Eとファンガード8との干渉音が大きくな
ってしまうし、H1/H0>0.65とした場合には、フ
ァン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加に
よって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由か
ら、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するの
が望ましい。ちなみに、H1/H0の値を種々変更して、
本発明品の送風音を測定したところ、図22に実線で示
す結果が得られた。この結果によっても、H1/H0
0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいこと
が分かる。
【0017】請求項6の発明におけるように、請求項5
記載の送風機において、前記ベルマウス5における円筒
部5cを前記各羽根3の外周部Pとオーバーラップさせ
るとともに、前記円筒部5cの軸方向高さをH2とした
とき、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定した
場合、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根3の圧力
面3eから負圧面3fへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)
の成長が抑制されるが、円筒部5cの軸方向高さH
2が、羽根3の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べて
小さすぎると(即ち、H2/H0<0.25とした場
合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pの
うちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大
きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制
効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード8との干
渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さ
2が、羽根3の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べ
て大きすぎると(即ち、H2/H0>0.50とした場
合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半
径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができ
なくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由
から、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定する
のが望ましい。ちなみに、H2/H0の値を種々変更し
て、本発明品の送風音を測定したところ、図23に示す
結果が得られた。この結果によっても、H2/H0=0.
25〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分
かる。
【0018】請求項7の発明におけるように、請求項5
および6のいずれか一項記載の送風機において、前記ベ
ルマウス5における吹出側円筒部5bの円弧の開始位置
を、前記各羽根3の後縁3bの位置と略一致させた場
合、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの半径相当
寸法だけ羽根3の後縁3bとファンガード8との距離が
離れるため、吹出風速が減速されるとともに、羽根3の
後縁3bから吹き出された気流Wは、ベルマウス5の吹
出側円弧部5bから剥がれることなく、スムーズに外側
に拡大され、ファンガード8に到達するまでに乱れを生
じさせることなく、減速されることとなり、ファンガー
ド8との干渉音を小さくできる。
【0019】請求項8の発明におけるように、請求項
1,2、3、4、5、6および7のいずれか一項記載の
送風機Zの吸込側に、熱交換器6を配設して空気調和機
を構成した場合、運転音が静音化された空気調和機が得
られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明を幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0021】第1の実施の形態 図1ないし図4には、本願発明の第1の実施の形態にか
かる送風機が示されている。
【0022】この送風機Z1は、所謂「プロペラファ
ン」と称される軸流送風機であって、ハブ2の外周に複
数枚(この実施の形態では三枚)の羽根3,3・・を所
定の取付角をもって放射状に取り付けてなる羽根車1
を、モータ4によって回転駆動可能とするとともに、該
羽根車1の外周側にはこれを囲繞するようにしてベルマ
ウス5を配置して構成されている。
【0023】上記羽根車1の羽根3は、図2および図3
に示すように、その前縁3aが回転方向前方側へ延出し
た「前進翼」であるとともに、比較的厚い翼厚をもち且
つこの翼厚が前縁3aから後縁3bにかけて次第に漸減
する所謂「エアフォイル翼」であって、翼弦方向におい
て所定の「反り」をもち、その凹側面を圧力面3e、凸
側面を負圧面3fとしている。
【0024】そして、この羽根3が最も特徴とする点
は、該羽根3の後縁3b側に、該後縁3bに沿って翼ス
パン方向へ所定幅で延びる領域(図1〜図3において、
領域線Lよりも後縁3b寄りの領域)を特定領域Qと
し、この特定領域Qにおいてはこれを負圧面3f側へ湾
曲させた点である。従って、この実施の形態の上記羽根
3においては、上記領域線Lを境として、これより前縁
3a寄り部分と後縁3b寄り部分との間において「反
り」の方向が逆となっており、かかる「反り」の形態
は、図39に示した従来の羽根23のようにその前縁2
3aから後縁23bまで同一方向の「反り」が連続する
ものとは全く異なる新規な形態である。
【0025】このような新規特有の構成の羽根3をもつ
羽根車1を備えてなる軸流送風機Z 1においては、次の
ような特有の作用効果が得られるものである。
【0026】即ち、図4に示すように、上記羽根車1が
回転するとき、上記羽根3の圧力面3eと負圧面3fに
はそれぞれその面に沿って前縁3a側から後縁3b側へ
向けて流れる気流A1及び気流A2が生じる。そして、こ
の両気流A1,A2のうち、上記負圧面3fに沿って流れ
る気流A2は、後縁3b近傍において剥離し、不安定で
乱れた流れの後流A0を生じる。一方、上記圧力面3e
に沿って流れる気流A1は、後縁3bから後方へ放出さ
れたのち、上記後流A0を合流する。
【0027】この場合、この実施の形態の軸流送風機Z
1においては、上述のように、上記羽根3の後縁3b側
に設定した特定領域Qを負圧面3f側へ湾曲させている
ので、上記負圧面3f側においては後縁3b側での気流
2の剥離領域が減少しそれだけ後流A0の流れが抑制さ
れる。一方、上記圧力面3e側においては、上記特定領
域Qを負圧面3f側へ湾曲させたことで、後縁3bにお
ける気流A1の後方への吹出方向が上記羽根3の回転方
向に近づきこれら両者間の角度差が減少し、それだけ気
流A1の後方への放出が滑らかとなり、これが上記後流
0と合流してもその乱れを助長することが少なく、そ
れだけ該後流A0の安定化が促進され後流幅Sの増大が
抑制されることになる。
【0028】この結果、後流幅Sの増大が抑制される分
だけ、上記羽根3における空力特性が改善され、上記軸
流送風機Z1の高効率化が実現されるとともに、この効
率向上分だけその消費電力が減少し省エネ性も改善され
るものである。
【0029】さらに、この実施の形態のものでは、上述
のように、上記羽根3の後縁3b側の特定領域Qのみを
負圧面23d側に湾曲させた構成であることから、該特
定領域Qの設定に起因する上記圧力面3eの揚力作用の
減少が可及的に小さく抑えられ、静圧特性が良好に維持
されるものである。
【0030】このように、この実施の形態の軸流送風機
1においては、上記羽根3の後縁3b側の上記特定領
域Qを負圧面3f側へ湾曲させるという極めて簡単且つ
安価な構成によって、その高効率化と省エネ性との両立
を図ることが可能となるものである。
【0031】図14〜図16には、この実施形態の軸流
送風機Z1における上記各効果を確認すべく各種性能試
験を行った結果を示している。
【0032】図14は、「風量−静圧」特性図を示すも
のであって、曲線La1は上記実施の形態の軸流送風機
1の特性を、曲線Lb1は従来構造の軸流送風機の特性
を、それぞれ示すものである。この図14の「風量−静
圧」特性図からは、上記実施の形態の軸流送風機Z1
おいては羽根3の後縁3b側の上記特定領域Q部分を負
圧面3f側へ湾曲させたことで、圧力面3eの有効面
積、即ち、空気の昇圧作用に関与する部分の面積が減少
したことに伴って、静圧性能が従来構造のものよりも幾
分低下していることが解る。
【0033】図15は、「風量−全圧効率」特性図を示
すものであって、曲線La2は上記実施の形態の軸流送
風機Z1の特性を、曲線Lb2は従来構造の軸流送風機の
特性を、それぞれ示すものである。この図15の「風量
−全圧効率」特性図からは、上記実施の形態の軸流送風
機Z1の方が従来の軸流送風機の場合よりも全圧効率が
高いことが解る。
【0034】図16は、「風量−軸動力」特性図を示す
ものであって、曲線La3は上記実施の形態の軸流送風
機Z1の特性を、曲線Lb3は従来構造の軸流送風機の特
性を、それぞれ示すものである。この図16の「風量−
軸動力」特性図からは、上記実施の形態の軸流送風機Z
1の軸動力が従来の軸流送風機の軸動力より大幅に低い
ことが解る。
【0035】このように、この実施の形態の軸流送風機
1においては、静圧性能は従来構造のものよりも若干
落ちるものの依然として高い性能を維持する一方、全圧
効率と軸動力の双方においては従来構造のものよりも優
れ、特に軸動力についてはその優位性が格段であり、従
って、これら諸性能を比較勘案すれば、トータル的にみ
て、この実施の形態の軸流送風機Z1は従来構造のもの
に比して、高効率で且つ省エネ性に優れたものと言え
る。
【0036】第2の実施の形態 図5ないし図7には、本願発明の第2の実施の形態にか
かる送風機が示されている。この送風機Z2は、斜流送
風機と称されるものであり、円錐台状のハブ2の外周に
複数枚(この実施形態では四枚)の羽根3,3・・を所
定の取付角をもって放射状に取り付けてなる羽根車1
を、モータ4によって回転駆動可能とするとともに、該
羽根車1の外周側にはこれを囲繞するようにしてベルマ
ウス5を配置して構成されている。
【0037】上記羽根車1の羽根3は、図6及び図7に
示すように、その前縁3aが回転方向前方側へ延出した
「前進翼」であるとともに、比較的薄い翼厚をもち且つ
この翼厚が前縁3aから後縁3bにかけて次第に漸減す
る所謂「エアフォイル翼」であって、図3に示すよう
に、翼弦方向において所定の「反り」をもち、その凹側
面を圧力面3e、凸側面を負圧面3fとしている。
【0038】そして、この羽根3が最も特徴とする点
は、該羽根3の後縁3b側に、該後縁3bに沿って翼ス
パン方向へ所定幅で延びる領域(図5〜図7において、
領域線Lよりも後縁3b寄りの領域)を特定領域Qと
し、この特定領域Qにおいてはこれを負圧面3f側へ湾
曲させた点である。従って、この実施の形態の上記羽根
3においては、上記領域線Lを境として、これより前縁
3a寄り部分と後縁3b寄り部分との間において「反
り」の方向が逆となっており、かかる「反り」の形態
は、上記第1の実施の形態の軸流送風機Z1と同様に、
従来の羽根23(図39を参照)の構成とは全く異なる
新規な形態である。
【0039】このような新規な構成の羽根3,3,・・
を備えた羽根車1をもつ斜流送風機Z2においては、送
風時における空気流の流れ方向が異なる点を除いて、上
記第1の実施の形態の軸流送風機Z1における場合と同
様の作用効果が得られるものである。従って、ここで
は、上記第1の実施の形態における該当説明を援用する
ことで、以下の説明を省略する。
【0040】第3の実施の形態 図8〜図10には、上記第1の実施の形態にかかる軸流
送風機Z1を備えた空気調和機の室外機Yを示してい
る。この室外機Yは、矩形筺状のケーシング10内を、
隔壁11によって左右方向に仕切り、その一方側を熱交
換室12、他方側を機械室13とし、該熱交換室12内
に上記軸流送風機Z1と熱交換器6とを配置するととも
に、上記機械室13内には圧縮機7を配置して構成され
ている。また、上記軸流送風機Z1が臨む吹出口9に
は、ファンガード8が備えられている。
【0041】この室外機Yにおいては、上記軸流送風機
1が運転され上記羽根車1が回転することで、室外か
ら上記熱交換器6及び上記羽根車1を通過し、上記吹出
口9から室外へ排出される空気流が発生し、該空気流と
上記熱交換器6内を循環する冷媒との間で熱交換が行わ
れるものである。
【0042】この実施形態の室外機Yにおいては、上記
熱交換器6への空気供給手段として上記第1の実施の形
態に係る軸流送風機Z1を備えているので、該軸流送風
機Z1が高効率で且つ消費電力の少ない省エネ性に優れ
たものであることから、この室外機Yは高い熱交換効率
と省エネ性とを兼ね備えた理想的な室外機となるもので
ある。
【0043】上記第1の実施の形態の軸流送風機Z1
おいては、上記羽根3として図3に示すような厚肉の
「エアフォイル翼」を採用しており、また上記第2の実
施形態の斜流送風機Z2においては、上記羽根3として
図7に示すような薄肉の「エアフォイル翼」を採用して
いるが、本願発明における羽根3はこのような形態のも
のに限定されるものではなく、例えば図11〜図13に
示すような各種形態を採用し得るものである。
【0044】図11に示す羽根3は、その前縁3a寄り
部分を局部的に厚肉とし、それ以外の部位を薄肉とした
異形のエアフォイル翼である。
【0045】図12に示す羽根3は、その前縁3a寄り
の比較的広い部分を厚肉とするとともに、該厚肉部分か
ら後縁3bに向かうに従って次第に翼厚を減少させた異
形のエアフォイル翼である。
【0046】図13は、一定厚さの薄板を所定の「反
り」を持たせて湾曲形成した薄翼である。
【0047】これら何れの形態の羽根3においても、そ
の後縁3b側の所定領域(即ち、上記特定領域Q)を負
圧面3f側へ湾曲させることで、上記第1及び第2の実
施の形態にかかる送風機Z1,Z2と同様の作用効果を得
ることができるものである。
【0048】以上記述した実施の形態は、先の明細書お
よび図面に開示されているものである。以下に、新たに
追加された実施の形態について説明する。
【0049】第4の実施の形態 図17には、本願発明の第4の実施の形態にかかる送風
機が示されている。
【0050】この送風機Z3は、第1ないし第2の実施
の形態におけると同様に、図8ないし図10に示す空気
調和機用室外機に使用されるものであり、回転中心とな
る円筒形状のハブ2の外周に複数(例えば、3枚)の羽
根3,3,3を形成してなる羽根車1と該羽根車1の外
側に位置して吸込領域K1と吹出領域K2とを仕切るベル
マウス5と前記羽根車1の吹出側に位置するファンガー
ド8とを備えて構成されている。
【0051】上記羽根3が最も特徴とする点は、前記羽
根3の後縁3b側において、該後縁3bに沿って翼スパ
ン方向へ所定幅で延びる領域(図18および図19にお
いて、領域線Lよりも後縁3b寄りの領域)を特定領域
Qとし、この特定領域Qにおいてはこれを負圧面3f側
へ湾曲させた点である。従って、この実施の形態の上記
羽根3においては、上記領域線Lを境として、これより
前縁3a寄り部分と後縁3b寄り部分との間において
「反り」の方向が逆となっており、かかる「反り」の形
態は、上記第1の実施の形態の軸流送風機Z1と同様
に、従来の羽根23(図39を参照)の構成とは全く異
なる新規な形態である。この場合、上記第1の実施の形
態の軸流送風機Z1における場合と同様の作用効果が得
られるものである。従って、ここでは、上記第1の実施
の形態における該当説明を援用することで、以下の説明
を省略する。
【0052】一方、前記ベルマウス5は、吸込側に位置
する吸込側円弧部5aと、吹出側に位置する吹出側円弧
部5bと、該吹出側円弧部5bと前記吸込側円弧部5a
との間に位置する円筒部5cとを有して構成されてお
り、前記羽根車1の後縁3bは、前記ベルマウス5の円
筒部5cの外端に対応する位置に位置せしめられている
(換言すれば、ベルマウス5における吹出側円弧部5b
の円弧の開始位置が、羽根3の後縁3bの位置と略一致
せしめられている)。
【0053】また、この軸流送風機Z3においては、ベ
ルマウス5の軸方向高さのうち羽根3の外周部Pとオー
バラップしている部分の高さをH1とし、羽根3の外周
部Pにおける軸方向高さをH0としたとき、H1/H0
0.40〜0.65の範囲となるように設定している。
【0054】上記のように設定すると、図20および図
21に示すように、羽根3の外周部Pからの吸込流れが
維持されつつ、羽根3の外周部Pにおいてベルマウス5
に囲まれていない部分において羽根3の圧力面3eから
負圧面3fに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長
が抑制されることとなる。従って、吹出側において翼端
渦Eとファンガード8とが衝突したときに、該衝突によ
ってファンガード8から発生する騒音が低減できること
となり、運転音の静音化に大いに寄与する。なお、H1
/H0<0.40とした場合には、翼端渦Eの成長領域
(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス5に囲まれ
ていない部分)が大きくなり過ぎて、翼端渦Eとファン
ガード8との干渉音が大きくなってしまうし、H1/H0
>0.65とした場合には、ファン吸込側の面積が縮小
し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側騒音が増大
することとなる。以上の理由から、H1/H0=0.40
〜0.65の範囲に設定するのが望ましいのである。
【0055】ちなみに、H1/H0の値を種々変更して、
本発明品の送風音を測定したところ、図22に実線で示
す結果が得られた。この結果によっても、H1/H0
0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいこと
が分かる。
【0056】さらに、この軸流送風機Z3においては、
ベルマウス5における円筒部5cを前記各羽根13の外
周部Pとオーバラップさせるとともに、前記円筒部5c
の軸方向高さをH2としたとき、H2/H0=0.25〜
0.50の範囲に設定している。
【0057】上記のように設定した場合、ベルマウス5
の円筒部5cによって羽根3の圧力面3eから負圧面3
fへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が抑制される
が、円筒部5cの軸方向高さH2が、羽根13の外周部
Pにおける軸方向高さH0に比べて小さすぎると(即
ち、H2/H0<0.25とした場合)、翼端渦Eの成長
領域(即ち、羽根3の外周部Pのうちベルマウス円筒部
5cに囲まれていない部分)が大きくなり過ぎて、円筒
部5cによる翼端渦Eの成長抑制効果が不十分となり、
翼端渦Eとファンガード8との干渉音が大きくなってし
まうし、円筒部5cの軸方向高さH2が、羽根3の外周
部Pにおける軸方向高さH0に比べて大きすぎると(即
ち、H2/H0>0.50とした場合)、ファン吸込側の
面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加によって吸込側
騒音が増大することとなる。以上の理由から、H2/H0
=0.25〜0.50の範囲に設定するのが望ましい。
【0058】ちなみに、H2/H0の値を種々変更して、
本発明品の送風音を測定したところ、図23に示す結果
が得られた。この結果によっても、H2/H0=0.25
〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分か
る。
【0059】ところで、本発明品である軸流送風機Z3
に用いられているベルマウス付き羽根車1の単体試験
を、下記の要領で行った。
【0060】即ち、図24に示すように、ファンモータ
4を支持台15上に固定することにより、ベルマウス付
き羽根車1を所定の位置にセットし、この羽根車1の吹
出側に集音マイク16をセットして、羽根車1を運転し
つつ、運転音を集音マイク16で集音した。そして、ベ
ルマウス5の高さH3と羽根3の軸方向高さH0との比を
変えて、試験したところ、図25に示す結果が得られ
た。
【0061】これによれば、ファン単体の場合には、ベ
ルマウス5の高さH3を低くして羽根3がベルマウス5
で囲まれている領域を少なくし(即ち、H3/H0を小さ
くし)、羽根3の外周からの吸込量を増加させた方が送
風音を小さくできることが分かる。ベルマウス5の高さ
3を低くすると、翼端渦が生成・発達する領域が増加
し、局所的に羽根3の外周部の乱れが増大するため、送
風音は増大すると考えられるが、図25で示すように、
実際には送風音は減少している。その理由は、吹出側
にファンガードが存在しない場合、翼端渦とファンガー
ドとの干渉音による送風音上昇がないこと、ベルマウ
ス高さを低くすることにより、羽根外周領域が拡大し、
吸込風速の低減と均一化による低騒音効果が大きくなる
からと考えられる。
【0062】しかし、本実施の形態におけるように、吹
出側にファンガードが存在する場合には、ベルマウスの
高さが小さいほどよいとは言えず、前述したような最適
位置が存在するのである。
【0063】さらにまた、本実施の形態においては、ベ
ルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置
を、前記各羽根3の後縁3bの位置と略一致させている
が、このようにすると、ベルマウス5における吹出側円
弧部5bの半径相当寸法だけ羽根3の後縁3bとファン
ガード8との距離が離れるため、吹出風速が減速される
とともに、羽根3の後縁3bから吹き出された気流W
は、ベルマウス5の吹出側円弧部5bから剥がれること
なく、スムーズに外側に拡大され、ファンガード8に到
達するまでに乱れを生じさせることなく、減速されるこ
ととなり、ファンガード8との干渉音を小さくできる。
【0064】例えば、図26(イ)に示すように、ベル
マウス5における吹出側円弧部をなくした場合、吹出気
流Wが急拡大流れとなって乱れeが生じてしまうし、図
26(ロ)に示すように、ベルマウス5における吹出側
円弧部をなくするとともに、ファンガード8を羽根3の
後縁3bに近づけた場合、吹出気流Wとファンガード8
との干渉音が大きくなるし、図26(ハ)に示すよう
に、ベルマウス5の吹出側に、羽根3の後縁3bよりも
上流側からテーパ状の拡大部5dを形成した場合、羽根
13の外周とテーパ状の拡大部5dとの隙間で乱れeが
生じてしまうため、ファンガード8との干渉音が増大し
てしまう。以上の理由から、図26(ニ)に示すよう
に、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開
始位置を、前記各羽根3の後縁3bの位置と略一致させ
ておくのがよいのである。
【0065】ちなみに、図26(イ)に示すように、ベ
ルマウス5における吹出側円弧部をなくした場合(以
下、参考例という)と、図26(ニ)に示すように、ベ
ルマウス5における吹出側円弧部5bの円弧の開始位置
を、前記各羽根3の後縁3bの位置と略一致させた場合
(以下、本実施例という)とにおいて、H1/H0を変え
て送風音を測定したところ、図27に示す結果が得られ
た。これによっても、本実施例のものが低騒音化に寄与
していることが分かる。
【0066】第5の実施の形態 図28ないし図30には、本願発明の第5の実施の形態
にかかる送風機における羽根車の要部が示されている。
【0067】この場合、羽根車1を構成する各羽根3
は、厚肉翼形状とされており、その外周部Pの形状は、
図28に示すように、その圧力面3e側を略円弧状にカ
ットしたものとされている。このようにすると、羽根3
の外周部(換言すれば、翼端)Pにおける圧力面3eか
ら負圧面3fに漏れる漏れ流れw1や外周吸込流れw2
形成される翼端渦Eが滑らかに発生して安定し、乱れが
小さくなる。
【0068】また、この羽根3の半径方向断面形状は、
そのハブ2側から外周部Pまでのすべてが吸込側に凸な
形状とされており、ハブ2の回転中心(羽根車1の回転
中心)Oを通り、しかも各羽根3の外周の所定の点A〜
Hを通る半径方向断面OA〜OHよりも回転方向に位置
する任意の半径方向断面において前記各羽根3のハブ2
側と外周部P側とが、ともに吹出側に傾斜せしめられて
いる。そして、当該断面の吸込側における最近点(即
ち、最も吸込側に位置する点)Q1〜Q8は、当該断面の
位置がハブ2の回転方向に向かうにつれて次第にハブ2
側から外周部P側に移動した位置に位置せしめられてい
る。なお、図29における符号Nは、羽根3の翼弦長を
示す線である。
【0069】上記のように構成した場合、吸込側におい
て、各羽根3の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が
外周吸込流れw2とマッチすることとなり(図28参
照)、翼端渦Eの成長が抑えられることは勿論のこと、
各羽根3の形状がバランスよいものとなり、外周部Pに
おける圧力面3eから負圧面3fへの漏れ流れw1の抑
制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッチング度とが
向上し、その結果、送風機に組み込んだ場合において
は、翼端渦Eとファンガード8との衝突による乱れをよ
り小さくすることができ、ファンガード8からの騒音が
より低減され、送風機の運転音をより一層低減させるこ
とができる。
【0070】ちなみに、本実施の形態にかかる送風機を
組み込んだ空気調和機用室外機(本発明品)と、従来の
送風機を組み込んだ空気調和機用室外機(従来例)とに
おける送風音の比較を行ったところ、図31に示すよう
に、本実施の形態にかかる送風機を組み込んだ空気調和
機用室外機における送風音が従来例に比べて約1.2d
BAだけ低減していた。
【0071】なお、各羽根3の半径方向断面形状を、前
縁側から後縁側までのすべての位置において吸込側に凸
な形状とし且つハブ2(羽根車1)の回転中心Oを通る
任意の半径方向断面OA〜OHにおいて前記各羽根13
の外周部Pを吹出側に傾斜せしめるだけでもよい。
【0072】ところで、本実施の形態における軸流送風
機Z3の羽根3が最も特徴とする点は、前記羽根3の後
縁3b側において、該後縁3bに沿って翼スパン方向へ
所定幅で延びる領域(図29において、領域線Lよりも
後縁3b寄りの領域)を特定領域Qとし、この特定領域
Qにおいてはこれを負圧面3f側へ湾曲させた点であ
る。従って、この実施の形態の上記羽根3においては、
上記領域線Lを境として、これより前縁3a寄り部分と
後縁3b寄り部分との間において「反り」の方向が逆と
なっており、かかる「反り」の形態は、上記第1の実施
の形態の軸流送風機Z1と同様に、従来の羽根23(図
39を参照)の構成とは全く異なる新規な形態である。
この場合、上記第1の実施の形態の軸流送風機Z1にお
ける場合と同様の作用効果が得られるものである。従っ
て、ここでは、上記第1の実施の形態における該当説明
を援用することで、以下の説明を省略する。
【0073】図34〜図36には、この実施形態の軸流
送風機Z3における上記各効果を確認すべく各種性能試
験を行った結果を示している。
【0074】図34は、「風量−静圧」特性図を示すも
のであって、曲線La1は上記第1の実施の形態の軸流
送風機Z1の特性を、曲線Lb1は従来構造の軸流送風機
の特性を、曲線Lc1は本実施の形態の実施送風機Z3
特性を、それぞれ示すものである。この図34の「風量
−静圧」特性図からは、本実施の形態にかかる軸流送風
機Z3の静圧性能が、上記第1の実施の形態の軸流送風
機Z1におけると同等であって、従来構造のものよりも
幾分低下していることが解る。
【0075】図35は、「風量−全圧効率」特性図を示
すものであって、曲線La2は上記第1の実施の形態の
軸流送風機Z1の特性を、曲線Lb2は従来構造の軸流送
風機の特性を、曲線Lc2は本実施の形態の実施送風機
3の特性を、それぞれ示すものである。この図35の
「風量−全圧効率」特性図からは、本実施の形態にかか
る軸流送風機Z3の全圧効率が、上記第1の実施の形態
の軸流送風機Z1と同等であって、従来の軸流送風機の
場合よりも高いことが解る。
【0076】図36は、「風量−比騒音」特性図を示す
ものであって、曲線La3は上記第1の実施の形態の軸
流送風機Z1の特性を、曲線Lb3は従来構造の軸流送風
機の特性を、曲線Lc3は本実施の形態の実施送風機Z3
の特性を、それぞれ示すものである。この図36の「風
量−比騒音」特性図からは、本実施の形態にかかる軸流
送風機Z3の比騒音が、従来の軸流送風機の比騒音より
高くなるが、上記第1の実施の形態の軸流送風機Z1
比騒音より低くなることが解る。
【0077】このように、本実施の形態の軸流送風機Z
3においては、静圧性能および比騒音性能は従来構造の
ものよりも若干落ちるものの依然として高い性能を維持
する一方、全圧効率においては従来構造のものよりも優
れ、従って、これら諸性能を比較勘案すれば、トータル
的にみて、この実施の形態の軸流送風機Z3は従来構造
のものに比して、高効率で且つ省エネ性に優れたものと
言える。
【0078】第6の実施の形態 図32には、本願発明の第6の実施の形態にかかる送風
機における羽根車の要部が示されている。
【0079】この実施の形態にかかる送風機Z3も、第
1ないし第2の実施の形態におけると同様に、図8ない
し図10に示す空気調和機用室外機に使用されるもので
あり、各羽根3が薄肉翼形状である点を除いて、前提と
する構成は同一である。
【0080】ところで、前述の第5の実施の形態にかか
る送風機における羽根車1においては、各羽根3は厚肉
翼形状(例えば、エアフォイル翼、異形エアフォイル
翼)とされており、各羽根3の半径方向断面形状をすべ
て吸込側に凸な形状とし、且つ羽根車1の回転中心Oを
通る任意の半径方向断面において前記各羽根3の外周部
(換言すれば、翼端)Pを吹出側に傾斜せしめる構成と
している。
【0081】上記のような構成とすると、吸込側におい
て、各羽根3の外周部(換言すれば、翼端)Pの形状が
外周吸込流れw2とマッチするようになり、翼端渦Eの
成長が効果的に抑えられる。その結果、送風機に組み込
んだ場合においても、翼端渦Eとファンガード8との衝
突による乱れe(図21参照)が小さくなって、ファン
ガード8からの騒音が低減され、軸流送風機の運転音の
低減を図ることができ、エアフォイル翼本来の単体性能
を有効に活かすことができた。
【0082】ところで、このような軸流送風機への組み
込み時の騒音低減作用に関し、先にも述べたように、例
えば薄肉翼形状の羽根を有する羽根車の場合、ファン単
体の性能をみると、羽根面上でも剥離による気流乱れが
生じており、後縁における気流乱れも大きくなるので、
エアフォイル翼形状の羽根を有する羽根車のファン性能
に劣る。ところが、それらを組み込んだ軸流送風機の騒
音性能を比較すると、それらのファン単体での性能差は
小さくなるという事実がある。
【0083】その原因は、エアフォイル翼形状の羽根3
を有する羽根車1を組み込んだ軸流送風機の場合、羽根
3の外周部Pに発生する翼端渦Eが薄肉翼形状の羽根の
翼端渦に比べて安定しているが、大きくなり、その大き
な翼端渦Eがファンガード8と衝突することにより、気
流乱れeが激しくなって、ファンガード8から発生する
騒音が大きくなってしまうことによると考えられる。こ
れに対して、薄肉翼形状の羽根の翼端渦は、不安定では
あるが、小さいので、ファンガード8との衝突時の気流
乱も緩やかで、ファンガード8から発生する騒音も小さ
い。
【0084】つまり、従来の構成のままで比較すると、
少なくとも軸流送風機として組み込んだ場合には、薄肉
翼形状の羽根も、それほどエアフォイル翼に劣るわけで
はなく、むしろコスト面からの優位性がある。
【0085】そこで、本願発明者等は同薄板形状の羽根
3の騒音性能を更に改善すれば、前述の第5の実施の形
態のエアフォイル翼構造の羽根3に比べて、より低コス
トで、略同等の騒音性能の送風機を実現できるのではな
いかと考えて、例えば図32に示すように、羽根車1の
各羽根3を薄肉翼形状とする一方、その半径方向断面形
状を、前述の第5の実施の形態の場合と同様に全て吸込
側に凸な形状とし、且つ前記羽根車1の回転中心Oを通
る任意の半径方向断面(前述の図29および図30参
照)において前記各羽根3の外周部(換言すれば、その
翼端)Pを第5の実施の形態のものと同様に吹出側に傾
斜せしめたものとしてみた。
【0086】このように構成してみると、やはり吸込側
において、各羽根3の外周部(換言すれば、その翼端)
Pの形状が外周吸込流れw2とマッチするようになり、
前記相対的に小さな翼端渦Eの成長が、さらに小さく抑
えられることが分った。その結果、軸流送風機に組み込
んだ場合においても、当該翼端渦Eとファンガード8と
の衝突による乱れeが一層小さくなって、ファンガード
8からの騒音が、より有効に低減され、十分に軸流送風
機の運転音の低減を図ることができた。
【0087】今、そのような羽根車を軸流送風機として
空気調和機用室外機に組み込んだ時におけるその騒音低
減効果を図33に対比して示す。図33中において、
(a)は従来のエアフォイル翼形状の羽根よりなる厚肉
ファンの場合、(b)は従来の薄肉翼形状の羽根よりな
る薄肉ファンの場合、(c)は前記第5の実施の形態の
厚肉ファンの場合、(d)が本実施の形態の薄肉翼形状
の羽根よりなる薄肉ファンの場合の各騒音低減効果を示
す特性(風量−送風音特性)である。
【0088】これらの各特性を対比すれば明らかなよう
に、本実施の形態の薄肉ファン(d)の場合には、従来
の薄肉ファン(b)、従来の厚肉ファン(a)よりも組
み込み時の騒音低減効果が高いことは勿論、略上記実施
の形態5の厚肉ファン(c)と同等のレベルまで静音性
能を向上させることができる。
【0089】しかも、薄肉であるから、材料コストも易
く、成形も容易であり、リサイクル性も高い。
【0090】また、軽量で、起動時および回転数可変制
御時の負荷も小さいから、モータの消費電力も少なくて
済み、省エネ性能も向上する。
【0091】ところで、本実施の形態においても、各羽
根3における後縁3b側において、該後縁3bに沿って
翼スパン方向へ所定幅で延びる領域(図29において、
領域線Lよりも後縁3b寄りの領域)を特定領域Qと
し、この特定領域Qにおいてはこれを負圧面3f側へ湾
曲させている。このように構成したことによる作用効果
は、第1の実施の形態において説明したと同様なので、
ここでは、上記第1の実施の形態における該当説明を援
用することで、以下の説明を省略する。
【0092】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ハブ2の外周
に複数枚の羽根3,3,・・を放射状に取り付けてなる
羽根車1を備えた送風機において、上記羽根3の後縁3
bに沿って所定幅で翼スパン方向へ延びる特定領域Qを
負圧面3f側へ湾曲させて、羽根3の負圧面3f側にお
いては境界層の発達を助長する凸状面の範囲が減少した
分だけ気流の剥離が生じにくくなり、後流A0の乱れが
抑制される一方、該羽根3の圧力面3e側においてはそ
の後縁3bでの気流吹出方向と羽根3の回転方向との角
度差が小さくなった分だけ、該後縁3bから後方へ放出
される気流の流れが滑らかで乱れの少ないものとなるよ
うにしたので、これら両者の相乗効果として、上記羽根
3の後縁3bから放出される後流A0の後流幅Sが可及
的に減少し、それだけ羽根3における空力特性が改善さ
れることとなるという効果がある。しかも、羽根3の後
縁3b側の特定領域Qのみを負圧面23d側に湾曲させ
た構成であることから、上記圧力面3eにおける揚力作
用の減少が可及的に小さく抑えられることとなるという
効果もある。
【0093】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の送風機において、上記羽根3を、その前縁3aか
ら後縁3bにかけて略均等の翼厚をもつ構成とした場
合、羽根3の材料コストも安く、成形も容易であり、リ
サイクル性も高くなるし、軽量で、起動時および回転数
可変制御時の負荷も小さくなるところから、モータの消
費電力も少なくて済み、省エネ性能も向上する。
【0094】請求項3の発明におけるように、請求項1
記載の送風機において、上記羽根3の断面を、流線形状
をもつ厚肉とした場合、羽根3の圧力面3eから負圧面
3fに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長がより
一層抑制されることとなり、送風機の運転音をより一層
静音化することができる。
【0095】請求項4の発明におけるように、請求項
1、2および3のいずれか一項記載の送風機において、
前記各羽根3の半径方向断面形状をすべて吸込側に凸な
形状とし且つ前記羽根車1の回転中心を通る任意の半径
方向断面において前記各羽根3の外周部Pを吹出側に傾
斜せしめた場合、吸込側において、各羽根3の外周部
(換言すれば、翼端)Pの形状が外周吸込流れw2とマ
ッチすることとなり、翼端渦Eの成長が抑えられること
は勿論のこと、各羽根3の形状がバランスよいものとな
り、外周部Pにおける圧力面3eから負圧面3fへの漏
れ流れw1の抑制と外周吸込流れw2と羽根形状とのマッ
チング度とが向上し、送風機の運転音をより一層低減さ
せることができる。
【0096】請求項5の発明におけるように、請求項
1、2、3および4のいずれか一項記載の送風機におい
て、前記羽根車1の半径方向外側に位置して吸込領域K
1と吹出領域K2とを仕切るベルマウス5を付設するとと
もに、該ベルマウス5を、吸込側に位置する吸込側円筒
部5aと、吹出側に位置する吹出側円筒部5bと、該吹
出側円筒部5bと前記吸込側円筒部5aとの間に位置す
る円筒部5cとを有して構成するとともに、前記ベルマ
ウス5における軸方向高さのうち前記各羽根3の外周部
Pとオーバーラップしている部分の高さをH1とし、前
記各羽根3の外周部Pにおける軸方向高さをH0とした
とき、H1/H0=0.40〜0.65の範囲となるよう
に設定した場合、羽根3の外周部Pからの吸込流れが維
持されつつ、羽根3の外周部Pにおいてベルマウス5に
囲まれていない部分において羽根3の圧力面3eから負
圧面3fに漏れる漏れ流れ(即ち、翼端渦E)の成長が
抑制されることとなり、送風機の運転音の静音化に大い
に寄与する。なお、H1/H0<0.40とした場合に
は、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pのう
ちベルマウス5に囲まれていない部分)が大きくなり過
ぎて、翼端渦Eとファンガード8との干渉音が大きくな
ってしまうし、H1/H0>0.65とした場合には、フ
ァン吸込側の面積が縮小し過ぎとなって、流速の増加に
よって吸込側騒音が増大することとなる。以上の理由か
ら、H1/H0=0.40〜0.65の範囲に設定するの
が望ましい。ちなみに、H1/H0の値を種々変更して、
本発明品の送風音を測定したところ、図22に実線で示
す結果が得られた。この結果によっても、H1/H0
0.40〜0.65の範囲に設定するのが望ましいこと
が分かる。
【0097】請求項6の発明におけるように、請求項5
記載の送風機において、前記ベルマウス5における円筒
部5cを前記各羽根3の外周部Pとオーバーラップさせ
るとともに、前記円筒部5cの軸方向高さをH2とした
とき、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定した
場合、ベルマウス5の円筒部5cによって羽根3の圧力
面3eから負圧面3fへの漏れ流れ(即ち、翼端渦E)
の成長が抑制されるが、円筒部5cの軸方向高さH
2が、羽根3の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べて
小さすぎると(即ち、H2/H0<0.25とした場
合)、翼端渦Eの成長領域(即ち、羽根3の外周部Pの
うちベルマウス円筒部5cに囲まれていない部分)が大
きくなり過ぎて、円筒部5cによる翼端渦Eの成長抑制
効果が不十分となり、翼端渦Eとファンガード8との干
渉音が大きくなってしまうし、円筒部5cの軸方向高さ
2が、羽根3の外周部Pにおける軸方向高さH0に比べ
て大きすぎると(即ち、H2/H0>0.50とした場
合)、吸込側および吹出側の円弧部5a,5bの曲率半
径が小さくなり過ぎて滑らかな空気の流入・流出ができ
なくなり、乱れが発生して騒音が増大する。以上の理由
から、H2/H0=0.25〜0.50の範囲に設定する
のが望ましい。ちなみに、H2/H0の値を種々変更し
て、本発明品の送風音を測定したところ、図23に示す
結果が得られた。この結果によっても、H2/H0=0.
25〜0.50の範囲に設定するのが望ましいことが分
かる。
【0098】請求項7の発明におけるように、請求項5
および6のいずれか一項記載の送風機において、前記ベ
ルマウス5における吹出側円筒部5bの円弧の開始位置
を、前記各羽根3の後縁3bの位置と略一致させた場
合、ベルマウス5における吹出側円弧部5bの半径相当
寸法だけ羽根3の後縁3bとファンガード8との距離が
離れるため、吹出風速が減速されるとともに、羽根3の
後縁3bから吹き出された気流Wは、ベルマウス5の吹
出側円弧部5bから剥がれることなく、スムーズに外側
に拡大され、ファンガード8に到達するまでに乱れを生
じさせることなく、減速されることとなり、ファンガー
ド8との干渉音を小さくできる。
【0099】請求項8の発明におけるように、請求項
1,2、3、4、5、6および7のいずれか一項記載の
送風機Zの吸込側に、熱交換器6を配設して空気調和機
を構成した場合、運転音が静音化された空気調和機が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる送風機の
要部断面図である。
【図2】図1に示した羽根車の正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】羽根面上を流れる気流状態の説明図である。
【図5】本願発明の第2の実施の形態にかかる送風機の
要部断面図である。
【図6】図5に示した羽根車の正面図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】本願発明の第3の実施の形態である軸流送風機
を備えた空気調和機の室外機の正面図である。
【図9】図8のIX−IX断面図である。
【図10】図8のX−X断面図である。
【図11】羽根の他の形態例を示す断面図である。
【図12】羽根の他の形態例を示す断面図である。
【図13】羽根の他の形態例を示す断面図である。
【図14】送風機の「風量−静圧」特性図である。
【図15】送風機の「風量−全圧効率」特性図である。
【図16】送風機の「風量−軸動力」特性図である。
【図17】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
の要部断面図である。
【図18】図17に示した羽根車の正面図である。
【図19】図18のXIX−XIX断面図である。
【図20】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
に使用されているベルマウス付き羽根車における翼端渦
の形成状態を示す要部拡大斜視図である。
【図21】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
を用いた空気調和機用室外機における羽根車から吹き出
される気流とファンガードとの干渉状態を説明するため
の部分拡大断面図である。
【図22】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
に使用されているベルマウス付き羽根車(実施例)にお
けるH1/H0に対する送風音の変化を示す特性図であ
る。
【図23】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
に使用されているベルマウス付き羽根車におけるH2
0に対する送風音の変化を示す特性図である。
【図24】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
に使用されているベルマウス付き羽根車の単体試験図で
ある。
【図25】本願発明の第4の実施の形態にかかる送風機
に使用されているベルマウス付き羽根車の単体試験時に
おけるH3/H0に対する送風音の変化を示す特性図であ
る。
【図26】(イ)〜(ニ)は羽根車の羽根とベルマウス
との位置関係を変えた例を示す説明図である。
【図27】図26(イ)に示すベルマウス付き羽根車
(比較例)と図26(ニ)に示すベルマウス付き羽根車
(実施例)とにおけるH1/H0に対する送風音の変化を
示す特性図である。
【図28】本願発明の第5の実施の形態にかかる送風機
に使用される羽根車の要部拡大断面図である。
【図29】本願発明の第5の実施の形態にかかる送風機
に使用される羽根車の要部正面図である。
【図30】本願発明の第5の実施の形態にかかる送風機
に使用される羽根車の要部半断面図(1部切欠断面図)
である。
【図31】本願発明の第5の実施の形態にかかる送風機
を使用した空気調和機用室外機と従来例との風量ー送風
音の関係を示す特性図である。
【図32】本願発明の第6の実施の形態にかかる送風機
に使用される羽根車の要部拡大断面図である。
【図33】本願発明の第5および第6の実施の形態にか
かる送風機を使用した空気調和機用室外機と従来例との
風量ー送風音の関係を示す特性図である。
【図34】本願発明の第1および第5の実施の形態にか
かる送風機と従来例との風量−静圧特性図である。
【図35】本願発明の第1および第5の実施の形態にか
かる送風機と従来例との風量−全圧効率特性図である。
【図36】本願発明の第1および第5の実施の形態にか
かる送風機と従来例との風量−比騒音特性図である。
【図37】従来の軸流送風機の要部断面図である。
【図38】図37に示した羽根車の正面図である。
【図39】図38のXXXIX−XXXIX断面図であ
る。
【図40】従来の羽根上を流れる気流状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
1は羽根車、2はハブ、3は羽根、3aは前縁、3bは
後縁、3eは圧力面、3fは負圧面、4はモータ、5は
ベルマウス、5aは吸込側円弧部、5bは吹出側円弧
部、5cは円筒部、6は熱交換器、7は圧縮機、8はフ
ァンガード、9は吹出口、10はケーシング、Lは領域
線、A1及びA2は気流、A0は後流、K1は吸込領域、K
2は吹出領域、Pは外周部、Qは特定領域、Sは後流
幅、Yは室外機、Z1,Z3は軸流送風機、Z2は斜流送
風機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 1/00 316 F24F 1/00 316 13/30 391A (72)発明者 大西 正 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3H033 AA02 BB02 BB08 BB20 CC01 CC04 DD03 DD27 EE06 EE08 3H034 AA02 AA18 BB02 BB08 BB20 CC01 CC04 DD04 DD25 EE06 EE08 3H035 CC01 CC07 DD04 DD06 3L049 BB07 BC01 BD03 3L051 BE04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハブ(2)の外周に複数枚の羽根
    (3),(3),・・を放射状に取り付けてなる羽根車
    (1)を備えた送風機であって、前記羽根(3)の後縁
    (3b)に沿って所定幅で翼スパン方向へ延びる特定領
    域(Q)を負圧面(3f)側へ湾曲させたことを特徴と
    する送風機。
  2. 【請求項2】 前記羽根(3)が、その前縁(3a)か
    ら後縁(3b)にかけて略均等の翼厚をもつ構成である
    ことを特徴とする前記請求項1記載の送風機。
  3. 【請求項3】 前記羽根(3)の断面が、流線形状をも
    つ厚肉であることを特徴とする前記請求項1記載の送風
    機。
  4. 【請求項4】 前記各羽根(3)の半径方向断面形状が
    すべて吸込側に凸な形状とされ且つ前記羽根車(1)の
    回転中心を通る任意の半径方向断面において前記各羽根
    (3)の外周部(P)が吹出側に傾斜せしめられている
    ことを特徴とする前記請求項1、2および3のいずれか
    一項記載の送風機。
  5. 【請求項5】 前記羽根車(1)の半径方向外側に位置
    して吸込領域(K1)と吹出領域(K2)とを仕切るベル
    マウス(5)を付設するとともに、該ベルマウス(5)
    が、吸込側に位置する吸込側円筒部(5a)と、吹出側
    に位置する吹出側円筒部(5b)と、該吹出側円筒部
    (5b)と前記吸込側円筒部(5a)との間に位置する
    円筒部(5c)とを有して構成されていて、前記ベルマ
    ウス(5)における軸方向高さのうち前記各羽根(3)
    の外周部(P)とオーバーラップしている部分の高さを
    1とし、前記各羽根(3)の外周部(P)における軸
    方向高さをH0としたとき、H1/H0=0.40〜0.
    65の範囲となるように設定されていることを特徴とす
    る前記請求項1、2、3および4のいずれか一項記載の
    送風機。
  6. 【請求項6】 前記ベルマウス(5)における円筒部
    (5c)が前記各羽根(3)の外周部(P)とオーバー
    ラップせしめられていて、前記円筒部(5c)の軸方向
    高さをH2としたとき、H2/H0=0.25〜0.50
    の範囲に設定されていることを特徴とする前記請求項5
    記載の送風機。
  7. 【請求項7】 前記ベルマウス(5)における吹出側円
    筒部(5b)の円弧の開始位置が、前記各羽根(3)の
    後縁(3b)の位置と略一致せしめられていることを特
    徴とする前記請求項5および6のいずれか一項記載の送
    風機。
  8. 【請求項8】 前記請求項1,2、3、4、5、6およ
    び7のいずれか一項記載の送風機(Z)の吸込側に、熱
    交換器(6)を配設したことを特徴とする空気調和機。
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