JP3402834B2 - 変倍ファインダー - Google Patents
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Description
ーに関し、特に撮影系とは別体に設けた外部式のファイ
ンダーにおいて、そのファインダーを構成する対物レン
ズ系のレンズ構成を適切に設定することにより種々な倍
率で良好なるファインダー像の観察を可能とした、例え
ばスチルカメラやビデオカメラ等に好適な実像式の変倍
ファインダーに関するものである。
に構成されているカメラでは撮影系が変倍系のときには
ファインダー系も変倍系より構成し、撮影系の変倍に伴
いファインダー視野倍率が変化するように構成してい
る。一般に変倍ファインダーにはカメラに組み込むこと
から、小型で、しかも所定の変倍比が容易に得られる構
成のものが要求されている。
群の2つのレンズ群より構成し、双方のレンズ群を移動
させて変倍を行い、該対物レンズによる種々の倍率の物
体像をポロプリズムを介して正立正像として接眼レンズ
を介して観察する所謂2群タイプの変倍ファインダーが
種々と提案されている。
ンズを物体側より順に負,負,そして正の屈折力の3つ
のレンズ群より構成し、第2群を物体側へ、第3群を像
面側へ移動させて変倍を行った変倍ファインダーが開示
されている。
レンズを負の屈折力の第1群と正の屈折力の第2群、そ
して正の屈折力の第3群の3つのレンズ群より構成し、
第1群と第2群を移動させて変倍を行った変倍ファイン
ダーが開示されている。
公報や特開平1−116616号公報等において、対物
レンズを多群のレンズ群で構成し、変倍の際、各レンズ
群の空気間隔を変化させることによって変倍を行い、該
対物レンズにより倍率を種々と変えた物体像をポロプリ
ズム等の像反転部材を介して正立像とし、該正立像を接
眼レンズで観察するようにした実像式の変倍ファインダ
ーを提案している。
て対物レンズを負と正の屈折力の第1群と第2群の2つ
のレンズ群より構成し、第2群で変倍を行い、第1群で
変倍に伴う像面変動の補正をする為に、双方のレンズ群
を光軸上移動させて変倍を行う2群タイプの変倍ファイ
ンダーは視度変化を第1群で補正する必要があり、又変
倍に伴う収差変動を良好に補正するのがレンズ構成上、
難しいという問題点がある。
誤差による視度調整やパララックス調整の為に、変倍時
の移動とは異なったレンズ駆動制御を行うとすると、メ
カ構造が複雑化してくるという問題点がある。この他変
倍に際してレンズ群を往復移動させる方式をとるとレン
ズ群の移動方向が変化するときファインダー像が揺れや
すくなるという問題点がある。
て、小型化を図りつつ所定の変倍比を得るには特に対物
レンズのレンズ構成を適切に設定する必要がある。例え
ば、前述の特開昭64−65519号公報で提案されて
いる変倍ファインダーにおいて変倍比を大きくしようと
すると第2群の移動量が増大し、レンズ系全体が大型化
してくる。レンズ系全体の小型化を図るには第1群と第
2群の屈折力を強くすれば良いが、単に強くすると変倍
の際の収差変動が増大し、良好なるファインダー像の観
察が難しくなってくる。
ンズ構成を適切に設定することにより、レンズ系全体の
小型化を図りつつ、所定の変倍比を容易に確保すること
ができ、又全変倍範囲にわたり良好なるファインダー像
の観察を可能とした広画角で大口径比の実像式の変倍フ
ァインダーの提供を目的とする。
ァインダーは、物体側より順に、正の屈折力の対物レン
ズ系と、該対物レンズ系が形成する物体像を正立像とす
る像反転光学系と、該正立像を観察する接眼レンズ系と
を有するファインダーであって、該対物レンズ系は、物
体側より順に、負の屈折力の第1群、負の屈折力の第2
群、そして正の屈折力の第3群の3つのレンズ群を有
し、低倍率側から高倍率側への変倍に際して該第1群は
固定であり該第2群と該第3群を共に物体側へ単調に移
動させると共に、低倍率側での前記第1群と第2群の間
隔をB1W、該第2群と第3群の間隔をB2W、該第1
群と該接眼レンズ系の焦点距離をf1,feとすると
き、 0<B2W/B1W<2.60.6<|f1|/fe<1.1 なる条件を満足することを特徴としている。請求項2の
発明の変倍ファインダーは、物体側より順に、正の屈折
力の対物レンズ系と、該対物レンズ系が形成する物体像
を正立像とする像反転光学系と、該正立像を観察する接
眼レンズ系とを有するファインダーであって、該対物レ
ンズ系は、物体側より順に、負の屈折力の第1群、負の
屈折力の第2群、そして正の屈折力の第3群の3つのレ
ンズ群を有し、低倍率側から高倍率側への変倍に際して
該第1群は固定であり該第1群と第2群の間隔を単調に
減少させると共に、低倍率側での前記第1群と第2群の
間隔をB1W、該第2群と第3群の間隔をB2W、該第
1群と該接眼レンズ系の焦点距離をf1,feとすると
き、 0<B2W/B1W<2.60.6<|f1|/fe<1.1 なる条件を満足することを特徴としている。
例1〜6のレンズ断面図である。図1において(A)は
低倍率側(広角側)、(B)は中間倍率側(中間のズー
ム位置)、(C)は高倍率側(望遠端)を示している。
図7〜図24は数値実施例1〜6の収差図である。
る。10は変倍部を有する正の屈折力の対物レンズ系で
あり、物体像(ファインダー像)を所定面(後述する1
次結像面9)上に形成している。8(8a,8b)は像
反転光学系を構成する一要素としてのプリズムである。
て4つの反射面を有しており、これにより対物レンズ1
0による倒立の物体像を正立正像の物体像に変換してい
る。図では像反転光学系の一要素を構成するプリズム8
のみを簡単の為に光路を展開したガラスブロックとして
示しているが、像反転光学系としては、この他ミラーや
プリズム等を有している。
素を構成するプリズムの入射面又は射出面の少なくとも
一方に凹面又は凸面等の屈折力を与えて構成しても良
い。
示部材としての液晶版であり、その近傍の1次結像面9
には対物レンズ10による物体像が形成されている。又
液晶版6の近傍の1次結像面9にはファインダー視野マ
スク(不図示)を配置している。4は接眼レンズであ
り、1次結像面9に形成した正立正像の物体像を観察し
ている。
2群L2、そして正の第3群L3の3つのレンズ群の全
体としてレトロフォーカス型となるように構成してい
る。これにより、所定のバックフォーカスを確保しつつ
ファインダー視野の広画角化を図っている。
に際して第1群L1を固定とし、第2群L2と第3群L
3を矢印の如く何れも物体側へ移動させて所定の変倍比
を得ている。尚第1群は変倍の際に移動させても良い。
倍に際して、第2群と第3群を次のように移動させてい
ることを特徴としている。
へ単調に移動させている。これにより変倍の際に第2群
の移動方向が変わることによる物体像の揺れを防止して
いる。
減少するようにしている。これによりメカ構造の簡素化
を図っている。
率時(中間のズーム位置)において最も短くなるように
している。これにより第3群の変倍に伴う移動量を少な
くしつつ、高倍率側での軸上の射出光束径を大きくして
明るいファインダー像が観察されるようにしている。
く構成されるものであるが、更に本発明において好まし
くは対物レンズ系を次のように構成するのが良い。
3群は何れも単一のレンズより成り、これらの各レンズ
群に用いる非球面の数をnとしたとき 3≦n≦5 ‥‥‥(1) なる条件を満足することである。これによりレンズ系全
体の簡素化及び小型化を図りつつ、良好なるファインダ
ー像の観察を容易にしている。
系全体としての非球面の数が少なくなると変倍ファイン
ダーとしての高変倍化,広画角化、そして射出光束径の
増大化を図るのが難しくなってくる。又上限値を越える
と収差補正は容易となるが、組み立て精度が厳しくなっ
てくるので良くない。
面の少なくとも1つのレンズを有することである。これ
により変倍ファインダーの全体のレンズ枚数の減少を図
りつつ、全変倍範囲にわたり収差補正を良好に行ってい
る。
群の間隔をB1W、該第2群と第3群の間隔をB2Wと
したとき 0<B2W/B1W<2.6 ‥‥‥(2) なる条件を満足するようにしている。これにより、所定
の変倍比を確保しつつ、レンズ系全体の小型化を効果的
に図っている。条件式(2)の上限値を越えると第2群
が第1群に接近しすぎて、第1群と第2群の合成焦点距
離が負の方向に増大し、レンズ全長が増大してくる。又
下限値を越えると変倍に伴い第2群と第3群が干渉して
くるので良くない。
(2)の上限値を1.0とするのが良い。
離を各々f1,feとしたとき 0.5<|f1|/fe<1.30 ‥‥‥(3) なる条件を満足することである。条件式(3)は主にレ
ンズ系全体の小型化を図りつつ、歪曲収差を良好に補正
する為のものである。条件式(3)の上限値を越えて第
1群の負の屈折力が弱くなりすぎると第1群で視度調整
やパララックス調整を行うときの移動量が増大してき
て、レンズ系全体が大型化してくるので良くない。又下
限値を越えて第1群の負の屈折力が強くなりすぎると広
画角化には有利となるが低倍率側で歪曲収差を良好に補
正するのが難しくなってくる。
を次の如く設定するのが良い。 0.6<|f1|/fe<1.1 ‥‥‥(3a) (2−5)第1群を両レンズ面が凹面の負の単一レン
ズ、第2群を物体側に凹面を向けた負の単一レンズ、第
3群を両レンズ面が凸面の正の単一レンズ、又は2つの
正レンズより構成することである。これにより、レンズ
系全体の小型化を図りつつ、全変倍範囲にわたり良好な
る光学性能を得ている。
負レンズより構成することである。これにより第3群か
ら1次結像面までのバックフォーカスを長くしつつ、広
画角化を図っている。
全体として4回の反射を用いた構成を利用している。具
体的な構成としては次のような構成が適用可能である。
リズム8とフィールドレンズ7の間に第1のミラーを配
置して3回目の反射をさせ、1次結像面に配置した液晶
6と接眼レンズ4の間に第2のミラーを配置して4回目
の反射をさせる。
次結像面より後方に第1のミラーと第2のミラーを配置
して全体として4回の反射をさせる。
1のミラーで2回目の反射をさせ、1次結像面より後方
に第2のミラーと第3のミラーを配置して全体として4
回の反射をさせる。
り対物レンズ側にプリズムによる3回反射、1次結像面
より接眼レンズ側にはプリズム若しくはミラーによる1
つの反射を用い、全体として4回の反射をさせる。
た、像反転光学系としてダハ反射を有する光学素子を用
いても良い。
1群,第2群,第3群の各レンズの材質はすべてアクリ
ルでも良い。又第1群と第2群の少なくとも一方のレン
ズ群の負レンズにポリカーボのようにアッベ数νdが3
5以下の高分散の材質を用いるのが良く、これによれば
高倍率側での軸上色収差を小さくすることができる。
ンズ群の負レンズにポリカーボのように屈折率Ndが
1.55以上の高屈折率の材質を用いるのが良く、これ
によればレンズ面の曲率半径を緩くすることができ、収
差補正の向上及びファインダー系を小型化にすることが
できる。
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より順に第i番目のレンズ厚及
び空気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目
のレンズのガラスの屈折率とアッベ数である。
方向にH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半
径、B,C,Dを各々非球面係数としたとき
における諸数値との関係を〈表−1〉に示す。「D−0
X」は「10-X」を意味している。
有する対物レンズのレンズ構成を適切に設定することに
より、レンズ系全体の小型化を図りつつ、所定の変倍比
を容易に確保することができ、又全変倍範囲にわたり良
好なるファインダー像の観察を可能とした広画角で大口
径比の実像式の変倍ファインダーを達成することができ
る。
図
図
図
図
図
Claims (6)
- 【請求項1】 物体側より順に、正の屈折力の対物レン
ズ系と、該対物レンズ系が形成する物体像を正立像とす
る像反転光学系と、該正立像を観察する接眼レンズ系と
を有するファインダーであって、該対物レンズ系は、物
体側より順に、負の屈折力の第1群、負の屈折力の第2
群、そして正の屈折力の第3群の3つのレンズ群を有
し、低倍率側から高倍率側への変倍に際して該第1群は
固定であり該第2群と該第3群を共に物体側へ単調に移
動させると共に、低倍率側での前記第1群と第2群の間
隔をB1W、該第2群と第3群の間隔をB2W、該第1
群と該接眼レンズ系の焦点距離をf1,feとすると
き、 0<B2W/B1W<2.60.6<|f1|/fe<1.1 なる条件を満足することを特徴とする変倍ファインダ
ー。 - 【請求項2】 物体側より順に、正の屈折力の対物レン
ズ系と、該対物レンズ系が形成する物体像を正立像とす
る像反転光学系と、該正立像を観察する接眼レンズ系と
を有するファインダーであって、該対物レンズ系は、物
体側より順に、負の屈折力の第1群、負の屈折力の第2
群、そして正の屈折力の第3群の3つのレンズ群を有
し、低倍率側から高倍率側への変倍に際して該第1群は
固定であり該第1群と第2群の間隔を単調に減少させる
と共に、低倍率側での前記第1群と第2群の間隔をB1
W、該第2群と第3群の間隔をB2W、該第1群と該接
眼レンズ系の焦点距離をf1,feとするとき、 0<B2W/B1W<2.60.6<|f1|/fe<1.1 なる条件を満足することを特徴とする変倍ファインダ
ー。 - 【請求項3】 前記第2群と第3群の間隔が中間の変倍
時において最も接近していることを特徴とする請求項1
の変倍ファインダー。 - 【請求項4】 前記第1群,第2群,そして第3群は何
れも単一のレンズより成り、これらの各レンズ群に用い
る非球面の数をnとしたとき 3≦n≦5 なる条件を満足することを特徴とする請求項1,2又は
3の変倍ファインダー。 - 【請求項5】 前記第3群は両レンズ面が非球面の少な
くとも1つのレンズを有していることを特徴とする請求
項1,2又は3の変倍ファインダー。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項の変倍ファイ
ンダーを有することを特徴とするカメラ。
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