JP3401262B2 - シリコンウエハーキャリア - Google Patents

シリコンウエハーキャリア

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JP3401262B2
JP3401262B2 JP54257198A JP54257198A JP3401262B2 JP 3401262 B2 JP3401262 B2 JP 3401262B2 JP 54257198 A JP54257198 A JP 54257198A JP 54257198 A JP54257198 A JP 54257198A JP 3401262 B2 JP3401262 B2 JP 3401262B2
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恩來 張
敏 山本
貴善 沼田
潔 杉江
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はシリコンウェハーキャリアとその製造方法に
関し、さらに詳しくは、表面汚れが少なく、永久的な帯
電防止性を備えたシリコンウェハーキャリアとその製造
方法に関する。
背景技術 ポリエステルは、成形性、機械的特性、耐熱性、耐薬
品性、耐クリープ性、耐衝撃性、剛性等に優れているの
で広く使われている。ポリテトラメチレンテレフタレー
ト(以下、PBTと称する場合がある)からなるシリコン
ウェハーキャリアは既に用いられている。
ポリエステルは摩擦、剥離などによって著しく帯電し
易い。帯電によって静電気が成形物に蓄積されると、種
種の障害が発生する。例えば、使用時に放電による衝撃
が発生したり、成形物表面に埃が付着する。
ポリエステルに帯電防止性を付与する方法として、帯
電防止剤を添加する方法が知られている。
帯電防止剤の添加による帯電防止方法として塗布型と
内部添加型とがある。塗布型では別工程が必要であり、
製造プロセス上、内部添加型の方が好ましい。
内部添加型による方法では、これまでアルキルスルホ
ン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩等の低分子量の
イオン性界面活性剤をポリマー中に練り込む方法が知ら
れている。例えば、ホスホニウム塩を用いるものとして
特開昭62−230835号公報がある。
低分子量のイオン性界面活性剤を用いる方法では、界
面活性剤が成形品の表面に滲み出すために、当初の帯電
防止効果は高いものの、拭いたり、洗浄したりすると帯
電防止効果がなくなる点で問題がある。
帯電防止性を備えるシリコンウェハーキャリアとして
特開平8−88266号公報にはポリテトラメチレンテレフ
タレート及びカーボン繊維からなるシリコンウェハーキ
ャリアが開示されており、該シリコンウエハーキャリア
が、静電気消散性すなわち帯電防止性を備え、摩擦によ
る粒子状汚染物質の発生が少ないことが記載されてい
る。
ところで、シリコンウェハーキャリアはシリコンウェ
ハーキャリアの歪み除去のためのアニール工程、残存揮
発成分を除去するための脱ガス工程、表面の不純物、付
着物を除去するための洗浄工程及びそれに続く乾燥工程
を経てシリコンウェハーキャリアとして使用に供せられ
る。
使用に供せられたシリコンウェハーキャリアは、様々
な条件でシリコンウェハーの加熱処理工程、洗浄工程で
の搬送用、保管用に用いられる。
ポリエーテルエステルアミドは帯電防止性が良好であ
ることが知られている。しかし、他の熱可塑性樹脂と共
に用いると層状剥離が起こり、好ましい機械的性質を有
する成形物を得ることは困難であった。
特開平9−12844号公報には、耐衝撃性に優れる組成
物として、ポリエステル、ポリエーテルエステルアミド
及び変性ビニル系重合体からなるポリエステル組成物が
開示されている。
発明の開示 通常のポリテトラメチレンテレフタレート(以下、PB
Tと略する場合がある)樹脂製シリコンウェハーキャリ
アをシリコンウェハーの運搬や保管に使用する場合、シ
リコンウェハーの運搬、保管において、有機ガスからな
る揮発ガスが多量に発生し、これがシリコンウェハー上
で凝縮してシリコンウェハー表面を汚染する。このよう
な場合、シリコンウェハーキャリア表面の不純物がシリ
コンウェハーに転写し、シリコンウェハーの表面汚れが
発生する。
さらに、シリコンウェハーの洗浄工程において、シリ
コンウェハーキャリアから金属が溶出し、シリコンウェ
ハーの表面に付着してシリコンウェハー表面を汚染す
る。
これらの汚れはシリコンウェハーを用いた半導体デバ
イスの欠如や電気特性の低下などの原因となり、シリコ
ンウェハーは品質上使用に供し得ない状態になる。
シリコンウェハーキャリアに帯電防止性を付与するた
めに、相溶化剤を使用した場合、相溶性の問題は改良さ
れるものの、多量の相溶化剤の添加によって樹脂組成物
中の不純物の量が多くなり、シリコンウエハーキャリア
として用いた場合に表面汚れ等の問題が発生する。
本発明の目的は、熱処理した時のシリコンウェハーキ
ャリア表面への、不純物の滲みだし、特にアルカリ性金
属の滲みだしが、シリコンウェハーの表面汚れとして支
障を及ぼさない程度にまで少なく、かつ永久帯電防止性
に優れるシリコンウェハーキャリアを提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、不純物の滲みだしがシリコンウ
ェハーの表面汚れとして支障を及ぼさない程度にまで少
なく、かつ永久帯電防止性に優れるシリコンウェハーキ
ャリアであり、該永久帯電防止性が表面抵抗率で1×10
14〜1×1011Ω/□(測定電圧500V)の永久帯電防止性
であるシリコンウェハーキャリアを提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、不純物の滲みだし及び揮発ガス
の発生が特に少ないシリコンウェハーキャリアを提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、上記特性に加えて耐加水分解性
を備えたシリコンウェハーキャリアを提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、上記の性質を備えるシリコンウ
ェハーキャリアの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ポリエーテルエステルアミドと
ポリエステルを溶融混練するときに起こる押出時のバラ
ス効果を押さえ、ポリエーテルエステルアミド多量配合
時のシリコンウェハーキャリアの生産性を向上した製造
方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的及び利点は以下の説明から明
らかになろう。
本発明は下記の構成からなる。
1.(a)ポリエステル100重量部、(b)ポリエーテル
エステルアミド5〜100重量部、(c)ポリエーテルエ
ステルアミドに対して10〜2500ppmのアルカリ性金属及
び(d)変性ポリオレフィン0〜40重量部から組成され
る組成物からなり、150℃で60分間熱処理したときに発
生する揮発ガスの量が10ppm以下であり、80℃の純水の
中で120分間浸漬処理したときに溶出するアルカリ性金
属の量が10ppm以下であるシリコンウェハーキャリア。
2.(a)ポリエステル100重量部、(b)ポリエーテル
エステルアミド5〜30重量部、(c)ポリエーテルエス
テルアミドに対して10〜2500ppmのアルカリ性金属から
組成される組成物からなり、シリコンウェハーキャリア
表面から20μmの範囲のポリエステル相に、アスペクト
比3以上の形状で短径1μm以下、長径1μm以上のポ
リエーテルエステルアミド相を有し、150℃で60分間熱
処理したときに発生する揮発ガスの量が10ppm以下であ
り、80℃の純水の中で120分間浸漬処理したときに溶出
するアルカリ性金属の量が10ppm以下であるシリコンウ
ェハーキャリア。
3.(a)ポリエステル100重量部、(b)ポリエーテル
エステルアミド31〜100重量部、(c)ポリエーテルエ
ステルアミドに対して10〜2500ppmのアルカリ性金属及
び(d)変性ポリオレフィン1〜40重量部から組成され
る組成物からなり、シリコンウェハーキャリア表面から
20μmの範囲のポリエステル相に、アスペクト比3以上
の形状で短径1μm以下、長径1μm以上のポリエーテ
ルエステルアミド相を有し、150℃で60分間熱処理した
ときに発生する揮発ガスの量が10ppm以下であり、80℃
の純水の中で120分間浸漬処理したときに溶出するアル
カリ性金属の量が10ppm以下であるシリコンウェハーキ
ャリア。
4.ポリテトラメチレンテレフタレートのみからなるシリ
コンウェハーキャリアであり、150℃で60分間熱処理し
たときに発生する揮発ガスの量が10ppm以下であり、80
℃の純水の中で120分間浸漬処理したときに溶出するア
ルカリ性金属の量が50ppb以下であるシリコンウェハー
キャリア。
5.固有粘度が0.6〜1.2であるポリエステル(a)と、26
0℃での剪断速度1000sec-1における溶融粘度が10〜1000
Pa・Sであり且つ該条件におけるポリエステルに対する
溶融粘度の比が0.01〜1であるポリエーテルエステルア
ミド(b)を、ポリエステル(a)の溶融粘度に対する
ポリエーテルエステルアミド(b)の溶融粘度の比を0.
01〜1として成形することを特徴とする項1に記載のシ
リコンウェハーキャリアの製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
《ポリエステル》 本発明で用いられる(a)成分のポリエステルは、テ
レフタル酸または2,6−ナフタリンジカルボン酸を酸成
分とし、エチレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオールをジ
オール成分としてなる芳香族ポリエステルである。
ポリエステル(a)は全ジカルボン酸成分に対して30
モル%、好ましくは20モル%、更に好ましくは10モル%
までの共重合成分の共重合を許容する。
ポリエステル(a)として、ポリテトラメチレンテレ
フタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレン−2,6−ナフ
タレートが好ましく、結晶化速度の速いポリテトラメチ
レンテレフタレートが特に好ましい。
またポリエステル(a)として上述のポリエステルの
一部を共重合成分で置換した共重合ポリエステルでもよ
い。
かかる共重合成分は酸成分として、イソフタル酸、フ
タル酸;メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸等の
アルキル置換フタル酸類;2,6−ナフタリンジカルボン
酸、2,7−ナフタリンジカルボン酸、1,5−ナフタリンジ
カルボン酸等のナフタリンジカルボン酸類;4,4'−ジフ
ェニルジカルボン酸、3,4'−ジフェニルジカルボン酸等
のジフェニルジカルボン酸類;4,4'−ジフェノキシエタ
ンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸類等
の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸等の脂肪族または脂環族ジカルボン酸
類;ε−オキシカプロオン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒ
ドロキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸類を挙
げることができる。
かかる共重合成分はジオール成分として、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;ハイドロ
キノン、レゾルシン等のジヒドロキシベンゼン類;2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−スルホン等のビスフェノール
類;ビスフェノール類とエチレングリコールなどのグリ
コールとから得られるエーテルジオールなどの芳香族ジ
オール類を挙げることができる。
さらにポリエステル(a)は1.0モル%以下、好まし
くは0.5モル%以下、更に好ましくは0.3モル%以下の分
岐成分を共重合成分として含有してもよい。
かかる分岐成分として、トリメシン酸、トリメリット
酸の等の多官能基のエステル形成能を有する酸;グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
等の多官能基のエステル形成能を有するアルコールを挙
げることができる。
本発明で用いられるポリエステルは好ましくは固有粘
度が0.6〜1.20である。固有粘度がこの範囲であれば、
シリコンウェハーキャリア成形品としての高い剛性と成
形時の樹脂の十分な流動性を得ることができ、大型キャ
リア、例えば12インチ径ウェハー用キャリアをショート
ショットを発生させることなく得ることができる。ここ
で固有粘度は35℃におけるオルトクロルフェノール中で
の測定値をもとにした計算値である。
本発明に用いられるポリエステルは、ポリエーテルエ
ステルアミドと併用されない場合には、その末端カルボ
キシル基濃度が好ましくは10当量/ton以下、更に好まし
くは5当量/ton以下である。ここでtonは106gである。
末端カルボキシル基濃度がこの範囲にあれば、シリコン
ウェハーキャリアは熱処理時の揮発ガス発生量が十分に
少なく、また、優れた耐加水分解性を備えたものとな
る。
末端カルボキシル基(COOH)濃度はエイ・コニックス
(A.Conix)の方法{Makromol.Chem,26,226(1958)}
によって測定したポリマー106g当りの当量数である。
本発明に用いられるポリエステルは少なくとも1段の
固相重合工程で重縮合されたものが好ましい。
本発明に用いられるポリエステルは、テレフタル酸を
主とするジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体
とテトラメチレングリコールを主とするジヒドロキシ化
合物またはそのエステル形成性誘導体とを触媒の存在下
に液相重縮合させた後、ペレット化して180℃〜225℃、
常圧の条件で窒素雰囲気下で2〜24時間固相重縮合反応
を行うことにより得ることができる。
《ポリエーテルエステルアミド》 本発明に用いられる(b)成分のポリエーテルエステ
ルアミドは、両末端にカルボキシル基を有するポリアミ
ド(b1)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加
物(b2)から誘導されるポリエーテルエステルアミドで
ある。
本発明においてポリエーテルエステルアミド(b)を
構成する両末端にカルボキシル基を有するポリアミド
(b1)は、(1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカ
ルボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジア
ミンの重縮合体である。(1)のラクタムとしては、カ
プロラクタム、エナントラクアム、ラウロラクタム、ウ
ンデカノラクタム等が挙げられる。(2)のアミノカル
ボン酸としては、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエ
ナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン
酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、
12−アミノドデカン酸等が挙げられる。(3)のジカル
ボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イソフタル等酸が
挙げられ、またジアミンとしては、ヘキサメチレンジア
ミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。上記アミド
形成性モノマーとして例示したものは二種以上使用して
もよい。これらのうち好ましいものは、カプロラクタ
ム、12−アミノドデカン酸、及びアジピン酸−ヘキサメ
チレンジアミンであり、特に好ましいものは、カプロラ
クタムである。
(b1)は、炭素数4〜20のジカルボン酸成分を分子量
調整剤として使用し、これの存在下に上記アミド形成性
モノマーを常法により開環重合あるいは重縮合させるこ
とによって得られる。炭素数4〜20のジカルボン酸とし
ては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4′−ジカルボ
ン酸等の脂環族ジカルボン酸および3−スルホイソフタ
ル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリウム等の
3−スルホイソフタル酸アルカリ性金属塩が挙げられ、
これらのうち好ましいものは脂肪族ジカルボン酸、芳香
族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ
性金属塩であり、特に好ましいものはアジピン酸、セバ
シン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホ
イソフタル酸ナトリウムである。
上記(b1)の数平均分子量は、500〜5,000、好ましく
は500〜3,000である。(b1)の数平均分子量が500未満
ではポリエーテルエステルアミド自体の耐熱性が低下
し、5,000を超えると反応性が低下するためポリエーテ
ルエステルアミド製造時に多大な時間を要する。
(b)を構成するもう一方の成分であるビスフェノー
ル類のアルキレンオキシド付加物(b2)のビスフェノー
ル類としては、ビスフェノールA(4,4′−ジヒドロキ
シジフェニル−2,2−プロパン)、ビスフェノールF
(4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフェ
ノールS(4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン)、4,4′−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンな
どが挙げられ、これらのうち特に好ましいものはビスフ
ェノールAである。また(b2)のアルキレンオキシドと
しては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2
−もしくは1,4−ブチレンオキシドおよびこれらの二種
以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいもの
はエチレンオキシドである。
ビスフェノール類のエチレンオキシド付加物(b2)は
数平均分子量が通常300〜5,000、好ましくは1,000〜3,0
00、特に好ましくは1,600〜3,000である。さらに好まし
くはエチレンオキシドモル数が30〜60のものである。数
平均分子量が300未満では帯電防止性が不十分となり、
5,000を超えると反応性が低下するためポリエーテルエ
ステルアミド製造時に多大な時間を要する。
本発明に用いられる(b)成分のポリエーテルエステ
ルアミドは両末端にカルボキシル基を有するポリアミド
とポリエーテル成分として高分子量のビスフェノール類
のエチレンオキシド付加物から誘導されるポリエーテル
エステルアミドが好ましく、特にエチレンオキシドモル
数が30〜60のビスフェノール類のエチレンオキシド付加
物から誘導されるポリエーテルエステルアミドが好まし
い。
(b)成分の中の(b2)の量は、前記(b1)と(b2
b)の合計重量に基づいて好ましくは20〜80重量%、更
に好ましくは25〜75重量%の範囲である。(b2)の量が
20重量%未満では(b)成分の帯電防止性が劣り、80重
量%を超えると(b)成分自体の耐熱性が低下するため
に好ましくない。
(b)成分の製法は特に限定されないが、例えば下記
製法または製法を例示することができる。
製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を
反応させて(b1)を形成せしめ、これに(b2)を加え
て、高温、減圧下で重合反応を行う方法。
製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と
(b2)を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または不存
在下に、高温で加圧反応させることによって中間として
(b1)を生成させ、その後減圧下で(b1)と(b2)との
重合反応を行う方法。
また、上記の重合反応には、通常、公知のエステル化
触媒が使用される。該触媒としては、例えば三酸化アン
チモンなどのアンチモン系触媒、モノブチルスズオキシ
ドなどのスズ系触媒、テトラブチルチタネートなどのチ
タン系触媒、テトラブチルジルコネートなどのジルコニ
ウム系触媒、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩系触媒などが挙
げられる。これらの使用量は、(b1)と(b2)の合計重
量に対して通常0.1〜5重量%である。
本発明においてポリエーテルエステルアミド(b)
は、260℃での剪断速度1000sec-1における溶融粘度が10
〜1000Pa・Sであり且つ該条件におけるポリエステルに
対する溶融粘度の比が0.01〜1であるポリエーテルエス
テルアミドであることが好ましい。
本質的に相溶性が小さく溶融粘度特性の異なるポリエ
ステルとポリエーテルエステルアミドを溶融混合して永
久制電性などの諸特性を発現させるためには、両者の溶
融粘度の比が0.01〜1、更に好ましくは0.1〜1の範囲
で混練することが好ましい。この比が1より大、あるい
は0.01未満ではポリエーテルエステルアミドの微分散化
が難しくなり、制電効果の発現が困難となる。
260℃における剪断速度1000sec−1での溶融粘度が10
〜1000(Pa・S)の範囲にありかつポリエステル(a)
の溶融粘度に対する比が0.01〜1の範囲にあるポリエー
テルエステルアミド(b)は驚くべきことに好適にポリ
エステルマトリックス中に分散し、この溶融混合物は、
高い剪断場の得られる射出成形において大きな流動性を
示す。さらに驚くべきことにポリエステルとポリエーテ
ルエステルアミドからなり両者が溶融粘度において前記
の条件を満たすシリコンウェハーキャリアの射出成形に
おいて、金型内への充填過程で表層にポリエーテルエス
テルアミドが偏析し、キャリアは優れた永久帯電防止性
再現性よく示す。
本発明におけるポリエーテルエステルアミド(b)の
配合量は、ポリエステル(a)100重量部に対して5〜1
00重量部である。さらに、変性ポリオレフィン(c)が
組成物中に含有されない場合には、ポリエーテルエステ
ルアミド(b)の配合量はポリエステル(a)100重量
部に対して好ましくは5〜30重量部、さらに好ましくは
10〜20重量部である。また、変性ポリオレフィン(c)
が組成物中に含有される場合には,ポリエーテルエステ
ルアミド(b)の配合量は、ポリエステル(a)100重
量部に対して好ましくは31〜100重量部である。
ポリエーテルエステルアミドが上記の範囲より少ない
と十分な永久帯電防止性を付与できず、上記の範囲より
多いと機械強度及び生産性が低下し好ましくない。
《アルカリ性金属》 本発明におけるアルカリ性金属(c)は、周期率表I
a族のアルカリ金属又はII a族のアルカリ土類金属に属
する元素であり、具体的にはリチウム、ナトリウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム、ラジウムである。これらは併用されてもよい。
アルカリ性金属はアルカリ性金属化合物として添加され
て組成物中に存在することが好ましい。
アルカリ性金属化合物として、例えば水酸化物、無機
酸塩、有機酸塩、例えば酢酸塩、炭酸塩、アンモニウム
塩が例示される。これらは併用されてもよい。化合物の
具体例として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水
酸化フランシウム;水酸化ベリリウム、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸
化バリウム、水酸化ラジウム;酢酸リチウム、酢酸ナト
リウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシ
ウム;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが
例示される。
アルカリ性金属(c)の配合量は、ポリエーテルエス
テルアミドに対して10〜2500ppm、さらに好ましくは200
ppm〜2500ppである。10ppm未満では帯電防止効果が不十
分であり、2500ppmを超えるとシリコンウェハーキャリ
ア使用時の溶出アルカリ性金属量が多くなり、シリコン
ウェハーキャリアとして使用できない。
《変性ポリオレフィン》 本発明における変性ポリオレフィン(d)とは、不飽
和エポキシ化合物(d1)と一種類以上のエチレン系不飽
和化合物(d2)とが共重合されてなる共重合体である。
変性ポリオレフィン(d)は不飽和エポキシ化合物
(d1)0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%を共重
合成分として含有する。
不飽和エポキシ化合物(d1)とは分子中にエポキシ基
を有し、エチレン系不飽和化合物と共重合し得る不飽和
基を有する化合物であり、例えば、下記一般式(1)、
(2)で表わされる不飽和グリシジルエステル、不飽和
グリシジルエーテルを挙げることができる。
但し、上記一般式(1)において、Rはエチレン系不
飽和結合を有する炭素数2〜18の炭化水素基である。
但し、上記一般式(2)において、Rはエチレン系不
飽和結合を有する炭素数2〜18の炭化水素基であり、X
は−CH2−O−、または である。
不飽和エポキシ化合物(d1)として、具体的にはグリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタ
コン酸グリシジルエステル類、アリルグリシジルエーテ
ル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−
P−グリシジルエーテルが例示される。
前記エチレン系不飽和化合物(d2)として、オレフィ
ン類、炭素数2〜6の飽和カルボン酸のビニルエステ
ル、炭素数1〜8の飽和アルコール成分と酸とのエステ
ル類、ハロゲン化ビニル類、スチレン類、ニトリル類、
ビニルエーテル類及びアクリルアミド類を挙げることが
できる。炭素数1〜8の飽和アルコール成分と酸とのエ
ステル類における酸として、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、メタクリル酸、フマル酸を挙げること
ができる。
エチレン系不飽和化合物(d2)として、具体的にはエ
チレン、プロピレン、1−ブテン、酢酸ビニル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、スチレン、アクリロニトリル、イソブ
チルビニルエーテル及びアクリルアミドが例示され、好
ましくはエチレン、酢酸ビニル、アクリル酸メチルであ
る。
変性ポリオレフィンは種々の方法でつくることができ
る。不飽和エポキシ化合物が共重合体の主鎖中に導入さ
れるランダム共重合方法及び不飽和エポキシ化合物が共
重合体の測鎖として導入されるグラフト共重合方法のい
ずれをも採りうる。
本発明において(d)成分の変性ポリオレフィンの配
合量は、ポリエステル(a)100重量部に対して好まし
くは1〜40重量部、さらに好ましくは3〜10重量部であ
る。変性ポリオレフィンが1重量部未満であると押出時
のバラス効果を押さえ生産性を上げる効果が小さい。逆
に40重量部を超えると機械的強度で低下し好ましくな
い。
《シリコンウェハーキャリア》 本発明のシリコンウェハーキャリアは、シリコンウェ
ハーキャリア表面から20μmの範囲のポリエステル相に
アスペクト比3以上の形状で短径1μm以下、長径1μ
m以上のポリエーテルエステルアミド相を有することが
好ましい。該ポリエーテルエステルアミド相はその長径
がシリコンウェハーキャリア表面と平行に存在する。優
れた帯電防止性を得る観点から、ポリエーテルエステル
アミド相は相互に接触しているか、0.5μm以下の距離
に接近して存在していることが好ましい。
ポリエーテルエステルアミド相のアスペクト比が3未
満では良好な帯電防止性を得ることができない。ポリエ
ーテルエステルアミド相の短径が1μmを超えるか、ポ
リエーテルエステルアミド相の長径が1μmに満たない
と十分な帯電防止性を付与することができない。
本発明のシリコンウェハーキャリアは測定電圧500Vで
の測定において、表面抵抗率1×1014〜1×1011Ω/
□、好ましくは1×1013〜1×1011Ω/□、さらに好ま
しくは1×1012〜1×1011Ω/□の永久帯電防止性を備
える。この範囲であればシリコンウェハーキャリアとし
て十分な帯電防止性を備える。
本発明のシリコンウェハーキャリアは150℃で60分間
熱処理したときの揮発ガスの発生量が10ppm以下である
ことが必要であり、5ppm以下であることが好ましい。
シリコンウェハーキャリアの揮発ガス発生量は、シリ
コンウェハーキャリアを5mm角のフレークス状粒子に粉
砕して得た試料10gについて測定した値であり、ヘッド
スペース・ガス・クロマトグラフにより検出した値であ
る。
揮発ガスの発生量が10ppmを超えると、揮発ガスによ
るシリコンウェハーの表面汚染がシリコンウェハーの品
質を害し、後にシリコンウェハーを加工して得られるLS
I等の電子デバイスの製品欠陥の原因となる。
シリコンウェハーキャリアの熱処理により発生する揮
発ガスは主に有機ガスであり、例えばアセトアルデヒ
ド、アセトン、テトラヒドロフラン、3−ブテン−1−
オールである。これらの揮発ガスはシリコンウェハー上
に凝縮し、またシリコンウェハーキャリア上に凝縮して
シリコンウェハーに転写され、シリコンウェハー表面を
汚染する。
本発明のシリコンウェハーキャリアは80℃の純水に12
0分間浸漬処理したときのアルカリ性金属の溶出量が10p
pm以下であることが必要であり、好ましくは50ppb以
下、特に好ましくは10ppb以下である。
シリコンウェハーキャリアのアルカリ性金属溶出量
は、シリコンウェハーキャリアを5mm角のフレークス状
粒子に粉砕して得た試料10gを80℃の純水80mlに120分間
浸漬した後、純水中に溶出したアルカリ性金属の量を原
子吸光光度計により測定した値である。
アルカリ性金属の溶出量が10ppmを越えるとアルカリ
性金属によるシリコンウェハーの表面汚染がシリコンウ
ェハーの品質を害し、後にシリコンウェハーを加工して
得られるLSI等の電子デバイスの製品の欠陥の原因とな
る。
シリコンウェハーキャリアが帯電防止性を備えない場
合にはアルカリ性金属の溶出量は50ppb以下、好ましく
は10ppb以下である。アルカリ性金属の溶出量がこの範
囲であればアルカリ性金属によるシリコンウェハーの表
面汚染が実質的には発生せず、後にシリコンウェハーを
加工して得られるLSI等の電子デバイスの製品の欠陥の
原因とならない。
アリカリ性金属によるシリコンウェハーの表面汚染
は、主にシリコンウェハー洗浄処理工程においてシリコ
ンウェハーキャリアから溶出したアルカリ性金属がシリ
コンウェハーへ付着することによって起こる。
本発明のシリコンウェハーキャリアは、ポリエーテル
エステルアミドを含有しない場合、すなわち、ポリテト
ラメチレンテレフタレートのみから構成される場合、揮
発ガスの発生量が10ppm以下であり、アルカリ性金属の
溶出量が50ppb以下である。この条件は、シリコンウェ
ハーキャリアの5mm角のフレークス状粉砕物について満
足することが必要であることは既述のとおりであるが、
このようなシリコンウェハーキャリアは、ペレットの状
態で150℃で60分間熱処理したときの揮発ガスの発生量
が10ppm以下、好ましくは5ppm以下であり、ペレットの
状態で80℃の純水に120分間浸漬処理したときのアルカ
リ性金属の溶出量が50ppb以下、好ましくは10ppb以下で
あるポリエステルペレットを用いて成形することにより
得ることができる。ペレットの揮発ガスの発生量及びア
ルカリ性金属の溶出量はシリコンウェハーキャリアの粉
砕物についての測定方法と同様の方法による測定値であ
る。
《添加剤》 本発明に用いられる樹脂組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で、ガラス繊維で代表される繊維状強化
剤、粉粒状、板状充填剤、難燃剤、離型剤、潤滑剤、滑
剤、核剤、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐光(候)
安定剤、その他成分以外の熱可塑性樹脂、衝撃改良剤等
の改質剤など、添加剤を含有することができる。
《成形》 本発明に用いられる樹脂組成物は任意の配合方法を用
いて得ることができる。本発明の配合成分はより効果的
に微分散化させることが好ましく、その全部もしくは一
部を同時にあるいは別々に、例えばブレンダー、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、ロール、押出機等の混合機で
混合させた後シリコンウェハーキャリアに成形すること
が好ましい。
予めドライブレンドされた組成物を加熱した押出機で
溶融混練して均質化した後針金状に押出し、次いで所望
の長さに切断して粒状化した後シリコンウェハーキャリ
アに成形することもできる。
本発明に用いられる樹脂組成物は、各種成分を公知の
方法でブレンド、例えば、ドライブレンドした後、スク
リュー径44mmのベント付き2軸押出機を用いてシリンダ
ー温度200℃〜280℃、好ましくは220℃〜250℃、スクリ
ュー回転数160〜300rpm、吐出量30〜60kg/hにて溶融混
練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却後、切断する
ことにより成形用ペレットとすることができる。
本発明シリコンウエハーキャリアの成形には一般の熱
可塑性樹脂の成形機を用いることができる。本発明のシ
リコンウェハーキャリアは上記ペレットを用いて射出成
形機にて射出圧力600〜1000kg/cm2、射出率60〜90cm3/s
ecの条件で射出成形して得ることができる。
このとき、ポリエステル(a)の溶融粘度に対するポ
リエーテルエステルアミド(b)の溶融粘度の比が0.01
〜1であることが必要である。溶融粘度の比はシリンダ
ー温度、射出速度、射出圧力の調整により行なうことが
できる。
本発明のシリコンウェハーキャリアを得るためには、
通常用いられるポリエステル成形時の条件より高速、高
圧で成形することが必要である。例えば、三菱80MSP射
出成形機を用いた場合、シリンダー温度230℃〜260℃、
金型温度40℃〜80℃、射出速度40〜60%、射出圧力40〜
60%で成形することが望ましい。このようにして得られ
たシリコンウェハーキャリアは優れた永久帯電防止性を
備える。
このような条件を選ぶことによって、シリコンウェハ
ーキャリア表面から20μmの範囲のポリエステル相に、
アスペクト比3以上の形状で短径1μm以下、長径1μ
m以上のポリエーテルエステルアミド相が形成され、シ
リコンウェハーキャリアは1×1014〜1×1011Ω/□、
好ましくは1×1013〜1×1011Ω/□、さらに好ましく
は1×1012〜1×1011Ω/□の表面抵抗率を示す。
本発明のシリコンウェハーキャリアはポリエーテルエ
ステルアミドのシリコンウェハーキャリア表面への偏析
によって永久帯電防止性を備えるとともに、熱処理した
時の金属不純物のシリコンウェハーキャリア表面への滲
出が極めて少なく、シリコンウェハーに転写による表面
汚れを生じさせることがない。
このような偏析現象及び永久帯電防止性は、本発明に
おいて示された条件を満たすポリエステル、アルカリ性
金属及びポリエーテルエステルアミドからなるシリコン
ウェハーキャリアにおいて、再現性よく発現する。さら
に、本発明において示された条件を満たすポリエステ
ル、アルカリ性金属、ポリエーテルエステルアミド、変
性ポリオレフィンからなるシリコンウェハーキャリアに
おいて、偏析現象及び永久帯電防止性はさらに再現性よ
く発現する。
実施例 以下、実験例により本発明を説明する。
なお、特性の評価は下記の評価方法による。
(1)表面固有抵抗 表面固有抵抗(表面抵抗率という場合がある)は超絶
縁計(東亜電波工業(株)製SM−10E)を用いて測定し
た。
測定条件 環境温度:23℃ 相対湿度:50%RH 測定電圧:500V (2)帯電圧減衰時間 帯電圧減衰時間はオネストメータ(シシド静電気
(株)製 スタチックH−0110)により半減衰時間を測
定した。
測定条件 環境温度:23℃ 相対湿度:50%RH 印加電圧:10.0kV (3)押出性 前述のスクリュー径44mmのベント付き2軸押出機(日
本製鉄所(株)TEX44S−30AW−2V)を用い、仕込み量10
Kgの引き取り性を評価した。
○:通常どおり押し出し可能 ×:スレッド切れが多くカッターによる引き取り不可 (4)アルカリ性金属溶出量 アルカリ性金属溶出量の評価は、試料(シリコンウェ
ハーキャリアの5mm角フレークス状粉砕物)10gを80℃の
純水80ml中に120分間浸漬処理した後、原子吸光光度計
(日立製作所製 Z8100)を用いて、浸漬処理後の純水
中の溶出アルカリ性金属の量を分析することにより行っ
た。
(5)揮発ガス発生量 揮発ガス発生量の評価は、試料(シリコンウェハーキ
ャリアの5mm角フレークス状粉砕物)10gを150℃で60分
間熱処理したときの揮発ガスの発生量をガスクロマトグ
ラフィーを用いて測定することにより行った。
ガスクロマトグラフィーにはヘッドスペースガスクロ
マトグラフィー((株)島津製作所製HS−GC:GC−9A H
SS−2AとCR−4A)を用いた。
分析条件は以下のとおりである。
1)カラム シリコン0V−1701,Id 0.25mm×50mm,df 0.3μm 2)キャリアガス He 1.5kg/cm2G 3)スプリット比 スプリット/カラム=60/0.7
5=80 4)セプタムパージ流量 1.5ml/min 5)カラムINI.Temp 50℃ 6)カラムINI.Time 2min 7)カラムP.RATE 10℃/min 8)カラムFINE.Temp 250℃ 9)カラムFINE.Time 10min 10)INJ.Temp 300℃ 11)DET.RANGE 10×1 12)CR−4A WIDTH 5sec 13)ATTEN 2 14)MIN.AREA 100 15)STOP.TM 33min 16)SPEED 10mm/min (6)シリコンウェハーキャリア中のアルカリ性金属元
素量 シリコンウェハーキャリア中のアルカリ性金属元素量
の評価は、試料(シリコンウェハーキャリアの5mm角フ
レークス状粉砕物)200mgを湿式分解し、理学電機製JY1
700L トレース(TRACE)を用いてICP分析により測定し
た。
(7)引張強度 引張強度はASTMD638に準拠して測定した。
(8)熱変形温度 熱変形温度はASTMD648(4.6kg/cm2)に準拠して荷重
撓み温度を測定した。
(9)PBT(QK)の重合 実験例に用いたポリテトラメチレンテレフタレート
(QK)は、下記の方法で得た。
ジメチルテレフタレート3500部、ブタンジオール2560
部、チタン酸テトラブトキサイド26部を反応器に入れ、
エステル交換反応を行った。
理論量の約85%のメタノールが留出した時点で重合反
応器に移し、徐々に減圧し246℃で減圧重合反応を実施
した。反応終了後、反応器より吐出、冷却してチップ化
した。このチップは固有粘度が0.69であった。このチッ
プを結晶化させた後、190℃で固相重合を行った。得ら
れたチップの固有粘度は0.92、末端カルボキシル基は3.
5当量/tonであった。
(10)原料 実験例において使用した各種樹脂及びアルカリ性金属
化合物は以下のとおりである。
・PBT(QK) 上記方法で得たポリテトラメチレンテレフタレート(Q
K) ・ポリエーテルエステルアミド(以下、PEEAと略する場
合がある) 三洋化成(株)製 ペレスタット6321 ・アルカリ性金属化合物 和光純薬(株)製 塩化カリウム ・グリシジル変性ポリオレフィンアクリル酸エステル 住友化学工業(株)製 BF−7M: モノマー成分としてエチレン64重量%、グリシジルメタ
クリレート6重量%及びアクリル酸メチル30重量%から
なる共重合体 ・PBT 帝人(株)製 商品名 C7000 末端カルボキシル基濃度:47当量/ton 固有粘度:1.07 ・PBT 溶液重合により得たPBT 帝人(株)製 商品名 TRB−J 末端カルボキシル基濃度:52当量/ton ・PBT 溶液重合により得たPBT 帝人(株)製 商品名 TRB−K 末端カルボキシル基濃度:42当量/ton ・ポリプロピレン(PP) 三井東圧化学(株)製 商品名 BJS−G 実験例1〜12 《シリコンウェハーキャリア成形及び試験片の作成(組
成物の場合)》 ポリエーテルエステルアミド及び変性ポリオレフィン
を含有するPBT組成物を用いる場合であり、シリコンウ
ェハーキャリアは下記の方法で成形した。試験片は下記
の方法で作成した。
表1に記載の各種原料を表1に記載の量割合で予め均
一にドライブレンドした後、スクリュー径44mmのベント
付き二軸押出機を用いてシリンダー温度180〜310℃、ス
クリュー回転数160rpm、吐出量40kg/hにて溶融混練し、
ダイスから吐出するスレッドを冷却後、切断して成形用
ペレットを得た。
次いでこのペレットを用いて射出圧力750kg/cm2、射
出速度70cm3/sec、冷却時間15秒、及び全成形サイクル2
5秒の条件で射出成形によりシリコンウェハーキャリア
を作成した。さらに、このキャリアの側面部を必要な大
きさに切断して試験片とした。
このシリコンウェハーキャリアの成形の際の、ポリエ
ーテルエステルアミドの260℃における剪断速度1000sec
-1での溶融粘度は65(Pa・S)であった。また、ポリエ
ーテルエステルアミドのポリエステルの溶融粘度に対す
る比は0.65(剪断速度1000sec-1)、シリンダー温度250
℃であった。
なお、表2において溶融粘度比は下記式で定義され
る。
(溶融粘度比)=(PEEAの溶融粘度)/(PBTの溶融粘度) 但し、測定条件は、温度条件250℃、剪断速度1000sec-1
である。
実験例1 上記の成形方法でシリコンウェハーキャリアを成形し
た。押出性は良好であった。
上記方法に従い試験片を作成し、上記の評価を行っ
た。シリコンウェハーキャリアの表面抵抗率は1012Ω/
□以下の帯電防止性を示した。これは、従来達成するこ
とのできなかった表面抵抗率である。結果を表1、表2
に示す。
実験例2、3 実験例1と同様にシリコンウェハーキャリアを成形し
て試験片を作成し、評価した。
結果を表1、表2に示す。
実験例4、5 実験例1と同様にシリコンウェハーキャリアを成形し
て試験片を作成し、評価した。結果を表1、表2に示
す。
ポリエーテルエステルアミド含有量が18〜15重量%の
例であり、表面抵抗率は1×1013Ω/□以下であった。
実験例6〜8 単にポリエーテルエステルアミドの含有率を上げた例
であり、2軸押出機のダイスから溶融樹脂が出る際、バ
ラス効果のためスレッドを引き取ることが非常に困難で
あり、樹脂ペレットを得ることができなかった。
実験例9 実験例1と同様にシリコンウェハーキャリアを成形し
て試験片を作成し、評価した。結果を表1、表2に示
す。PBTのみを用いた場合であり、通常どおり押し出し
可能であった。
実験例10〜12 実験例1と同様にシリコンウェハーキャリアを成形し
て試験片を作成し、評価した。結果を表3に示す。
ポリエーテルエステルアミドと変性ポリオレフィンの
添加系において、溶出アルカリ金属量は、ポリエーテル
エステルアミド15重量%の例における値と同程度であっ
た。
実験例13〜16 《シリコンウェハーキャリアの成形2(組成物の場
合)》 ポリエーテルエステルアミドを含有するPBT組成物を
用いる場合であり、シリコンウェハーキャリアは下記の
方法で成形した。試験片は下記の方法で作成した。
PBT(QK)にポリエーテルエステルアミドを表2−1
に示す割合で配合し、混合したのち、押出機を用いて、
260℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量50kg/hにて溶
融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却後、切断
して成形用ペレット状を得た。このペレットを使用し
て、射出圧力750kg/cm2、射出率68cm3/secの条件で射出
成形によりシリコンウェハーキャリアを得た。
また、上記ペレットを用いて射出圧力750kg/cm2、射
出率70cm3/sec、冷却時間15秒、および全成形サイクル2
5秒の条件で射出成形により試験片を作成した。
なお、表4において溶融粘度比は下記式で定義され
る。
(溶融粘度比)=(PEEAの溶融粘度)/(PBTの溶融粘度) 但し、測定条件は、温度条件260℃、剪断速度1000sec
-1である。
実験例13 表4に記載の成分割合で上記方法によって試験片を作
成し、前記評価を行った。結果を表4に示す。
実験例14〜16 実験例13と同様に表4に記載の成分割合で上記方法で
試験片を作成し、前記評価を行った。結果を表4に示
す。
実験例17 実験例13と同様の成分割合で、上記方法に従いシリコ
ンウェーハーキャリアを作成した。シリコンウェハーキ
ャリアのシリコンウェーハーに接する部分を切り出して
試験片を作成した。
この試験片の帯電防止性を上記方法に従い評価したと
ころ、半減衰時間が3秒であり、シリコンウェーハーキ
ャリアとして優れた帯電防止性を備えていた。
この試験片を160℃で5時間の熱処理を行った後に、
同様に帯電防止性を評価したところ、半減衰時間は2秒
であり、優れた帯電防止性を保持していた。
また、このシリコンウェーハーキャリアからの溶出ア
ルカリ金属量を上記方法に従い評価したところ0.9ppmで
あり、極めて低いレベルであった。
実験例18〜22 《シリコンウェハーキャリアの成形3(PBT単独の場
合)》 実験例18〜22はPBT(QK)のみを用いる場合であり、
シリコンウェハーキャリアは下記の方法で成形した。試
験片は下記の方法で作成した。
PBT(QK)を押出機で、260℃、スクリュー回転数160r
pm、吐出量50kg/hにて溶融混練し、ダイスから吐出する
スレッドを冷却後、切断して成形用ペレットを得た。
この成形用ペレットを用いてシリンダー温度250℃、
金型温度60℃で射出成形を行い、8インチサイズのシリ
コンウェハーキャリアを得た。このシリコンウェハーキ
ャリアを5mm角のフレークス状に粉砕して揮発ガス、溶
出アルカリ性金属の分析に供する試料を作成した。
また、上記成形用ペレットから射出成形により試験片
を作成し、この試験片を機械的強度、耐熱性(荷重撓み
温度)の評価用の試験片とした。
実験例18 PBTとしてPBT(QK)を用いてシリコンウェハーキャリ
アを成形した。
揮発ガス、溶出アルカリ性金属の分析に供する試料を
作成した。揮発ガス量を測定したところ揮発ガス発生量
が3ppmであった。揮発ガスの主な成分はTHFであった。
溶出アルカリ性金属量を測定したところ2.2ppb以下であ
った。揮発ガス発生量、溶出アルカリ性金属量とも極め
て少なくシリコンウェハーキャリアとして優れている。
またシリコンウェハー製造工程で必須とされる強度、
耐熱性を備えている。
評価結果を表5に示す。
実験例19 実験例18のPBT(QK)に代えてPBT(帝人(株)製C700
0)を用いて、実験例18と同様にシリコンウェハーキャ
リアを作成し、評価した。結果を表5に示す。
実験例20 実験例18のPBT(QK)に代えてポリプロピレン(三井
東圧化学(株)製BJS−G)を用いて、実験例18と同様
にシリコンウェハーキャリアを作成し、評価した。結果
を表5に示す。
実験例21 実験例18のPBT(QK)に代えてPBT(帝人(株)製TRB
−J)を用いて、実験例18と同様にシリコンウェハーキ
ャリアを作成し、評価を行った。揮発ガスの主な成分は
THFであった。結果を表6に示す。
実験例22 実験例18のPBT(QK)に代えてPBT(帝人(株)製TRB
−K)を用いて、実験例18と同様にシリコンウェハーキ
ャリアを作成し、評価を行った。揮発ガスの主な成分は
THFであった。結果を表6に示す。
実験例23 実験例1〜16のシリコンウェハーキャリア中のアルカ
リ性金属元素存在量を測定した。結果を表7に示す。
実験例24〜28 PEEA中に存在するアルカリ性金属の量を塩化カリウム
によって調整し、下記に示す5種類のPEEAを作成した。
PEEA<10: PEEAに対するアルカリ性金属含有量10ppm未満のPEEA PEEA120: PEEAに対するアルカリ性金属含有量120ppmのPEEA PEEA900: PEEAに対するアルカリ性金属含有量900ppmのPEEA PEEA2000: PEEAに対するアルカリ性金属含有量2000ppmのPEEA PEEA3000: PEEAに対するアルカリ性金属含有量3000ppmのPEEA 実験例24 上記のPEEAを用いて表8に記載の組成で実験例13と同
様に試験片を作成した。但し、表中のPBTとPEEAの単位
は重量%である。
実験例24はPEEAに対するアルカリ性金属含有量が10pp
m未満の場合であるが、十分な帯電防止性能が発揮でき
なかった。
実験例25 実験例24と同様に試験片を作成した。
溶出金属量は少なく、かつ、十分な帯電防止性を有し
ていた 実験例26 実験例24と同様に試験片を作成した。
溶出金属量は少なく、かつ、十分な帯電防止性を有し
ていた 実験例27 実験例24と同様に試験片を作成した。
溶出金属量は少なく、かつ、十分な帯電防止性を有し
ていた 実験例28 実験例24と同様に試験片を作成した。
実験例28はPEEAに対するアルカリ性金属含有量が3000
ppmの場合であるが、溶出金属量が多すぎてシリコンウ
ェハーキャリアとして使用することはできない。
発明の効果 本発明によれば、シリコンウェハーの表面汚れを実質
上生じさせることのない程度に揮発ガス発生量及び溶出
金属量が抑えられたシリコンウェハーキャリアであり、
さらに高い機械的特性、耐熱性を備えるシリコンウェハ
ーキャリアを提供することができる。
本発明によれば、シリコンウェハーの表面汚れを実質
上生じさせることのない程度に揮発ガス発生量及び溶出
金属量が抑えられたシリコンウェハーキャリアであり、
且つ優れた永久帯電防止性を備えるシリコンウェハーキ
ャリアを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沼田 貴善 千葉県千葉市緑区大野台1丁目4番13号 帝人株式会社千葉研究センター内 (72)発明者 杉江 潔 千葉県千葉市緑区大野台1丁目4番13号 帝人株式会社千葉研究センター内 (56)参考文献 特開 平8−88266(JP,A) 特開 平8−48768(JP,A) 特開 平8−288377(JP,A) 特開 平7−11046(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)固有粘度が0.6〜1.2である固相重合
    工程で重縮合されたポリエステル100重量部、(b)260
    ℃での剪断速度1000sec-1における溶融粘度が10〜1000P
    a・Sであり且つ該条件におけるポリエステル(a)に
    対する溶融粘度の比が0.01〜1であるポリエーテルエス
    テルアミド5〜30重量部、(c)ポリエーテルエステル
    アミドに対して10〜2500ppmのアルカリ性金属から組成
    される組成物からなり、シリコンウェハーキャリア表面
    から20μmの範囲のポリエステル相に、アスペクト比3
    以上の形状で短径1μm以下、長径1μm以上のポリエ
    ーテルエステルアミド相を有し、150℃で60分間熱処理
    したときに発生する揮発ガスの量が10ppm以下であり、8
    0℃の純水の中で120分間浸漬処理したときに溶出するア
    ルカリ性金属の量が10ppm以下であるシリコンウェハー
    キャリア。
  2. 【請求項2】(a)固有粘度が0.6〜1.2である固相重合
    工程で重縮合されたポリエステル100重量部、(b)260
    ℃での剪断速度1000sec-1における溶融粘度が10〜1000P
    a・Sであり且つ該条件におけるポリエステル(a)に
    対する溶融粘度の比が0.01〜1であるポリエーテルエス
    テルアミド31〜100重量部、(c)ポリエーテルエステ
    ルアミドに対して10〜2500ppmのアルカリ性金属及び
    (d)変性ポリオレフィン1〜40重量部から組成される
    組成物からなり、シリコンウェハーキャリア表面から20
    μmの範囲のポリエステル相に、アスペクト比3以上の
    形状で短径1μm以下、長径1μm以上のポリエーテル
    エステルアミド相を有し、150℃で60分間熱処理したと
    きに発生する揮発ガスの量が10ppm以下であり、80℃の
    純水の中で120分間浸漬処理したときに溶出するアルカ
    リ性金属の量が10ppm以下であるシリコンウェハーキャ
    リア。
  3. 【請求項3】変性ポリオレフィンがエステル又はアミド
    基と反応し得る官能基を末端又は側鎖に有する変性ポリ
    オレフィンである請求項2に記載のシリコンウェハーキ
    ャリア。
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