JP3395135B2 - 改良型ニート工法 - Google Patents

改良型ニート工法

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JP3395135B2
JP3395135B2 JP2000155482A JP2000155482A JP3395135B2 JP 3395135 B2 JP3395135 B2 JP 3395135B2 JP 2000155482 A JP2000155482 A JP 2000155482A JP 2000155482 A JP2000155482 A JP 2000155482A JP 3395135 B2 JP3395135 B2 JP 3395135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良型ニート工法
に関し、詳しくは、浮き石の発生を極力少なくし、強固
で耐久性に優れた表面処理層を施工性良く構築すること
ができる改良型ニート工法と、そのような改良型ニート
工法によって得られる舗装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニート工法は、既設または新設のアスフ
ァルト舗装やコンクリート舗装面上に、結合材として可
撓性エポキシ樹脂などの樹脂を薄く均一に塗布し、その
上に通常最大粒径が3.5mm以下程度の耐摩耗性の硬
質骨材を散布して路面に固着させ、更には樹脂のトップ
コート層を設けることによって、舗装面上にすべり抵抗
性のある耐久性に優れた薄い表面処理層を構築する工法
であり、特に湿潤時でも高いすべり抵抗性を期待するこ
とのできると共に、硬質骨材として有色のものを使用す
れば、すべり抵抗性の他にカラー舗装が併せて得られる
工法である。
【0003】しかしながら、従来のニート工法において
結合材として舗装面上に塗布される可撓性エポキシ樹脂
などの樹脂は、水分を嫌うため、施工に際しては路面が
濡れていたり少しでも湿っていたりすると施工ができな
いという制約があった。また、可撓性エポキシ樹脂など
の樹脂は一般に粘性が高いため、スプレーノズルなどを
用いて散布することが比較的困難で、舗装面上に結合材
層を形成するには、ゴムレーキやローラー刷毛などを用
いて塗布することが多く、施工効率が悪いという欠点が
あった。更には、樹脂を塗布或いは散布する舗装面が油
分や土砂等で汚れている場合、これらの汚れを十分に除
去・清掃しなければならないという煩わしさがある。ま
た、可撓性エポキシ樹脂などの樹脂は、アスファルト舗
装面上に塗布すると、樹脂に含まれる可塑剤やモノマー
がアスファルト舗装中のアスファルトを軟化させ、骨材
の結合力を弱めて舗装体を劣化させるということもあ
る。
【0004】また、従来のニート工法においては、使用
される骨材の最大粒径は一般に3.5mm以下であり、
居眠り防止効果を持たせるためなどの特殊な場合でも5
mm以下であって、構築される滑り止め舗装層の厚みは
一般的に薄いのが特徴である。従って、施工対象となる
既設の舗装面上に轍掘れや凹みや段差などの凹凸が存在
する場合には、その凹凸をニート工法によって構築され
る表面処理層だけでカバーすることはできないので、施
工に先立って、舗装面上に存在する轍掘れやひび割れな
どの凹凸をアスファルト混合物などを用いて埋めたり、
切削オーバーレイするなどして解消するレベリングと呼
ばれる作業が必要であった。しかしながら、このレベリ
ング作業の工程はアスファルト混合物の敷き均しと転圧
であるのに対して、それに続いて行われるニート工法の
工程は樹脂の塗布と骨材の散布及びトップコートの塗布
であり、施工工程が全く異なるものである。従って、従
来のニート工法を凹凸のある既設舗装面に適用する場合
には、多数の異なる施工工程を行わなければならず、か
つ、多種類の舗装機械を必要とし、施工効率が悪いとい
う問題があった。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来のニート工法の欠点を解消するために為されたも
ので、施工時の制約が少なく、新設並びに既設いずれの
舗装面に適用されても施工効率が良く、しかも、骨材の
剥離が少なく耐久性に優れた表面処理層を構築すること
ができる改良されたニート工法と、それによって得られ
る表面処理層を有する舗装体を提供することを課題とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ニート工
法について研究を重ねた結果、結合層を形成する結合材
として可撓性エポキシ樹脂などの樹脂の代わりにアスフ
ァルト乳剤を使用することによって、施工面が濡れてい
たり湿っていたりしても施工することができ、しかも施
工効率の良いニート工法が得られることを見出して、本
発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、路面上に樹脂結合材層を
形成し、その上から骨材を散布し、更にその上に樹脂ト
ップコート層を設けるニート工法において、結合材とし
て樹脂に代えてアスファルト乳剤を使用する改良型ニー
ト工法、及び、そのような改良型ニート工法によって構
築される表面処理層を有する舗装体を提供することによ
って上記課題を解決するものである。
【0008】このように本発明は、従来結合材として使
用されていた可撓性エポキシ樹脂などの樹脂の代わりに
アスファルト乳剤を使用するものであるが、アスファル
ト乳剤は硬化して結合材としての強度を発現するには分
解と水分の逃散を必要とするので、樹脂トップコート層
を設けるニート工法の結合材として使用することは、樹
脂トップコート層がアスファルト乳剤層からの水分の逃
散の障害となりアスファルト乳剤の硬化を妨げるので、
通常、好ましくないと考えられていた。ところが、本発
明者らが確認したところによれば、意外にも、樹脂トッ
プコート層を設けるニート工法において、結合材として
先に散布されたアスファルト乳剤層よりも上層に樹脂の
トップコート層を形成しても、アスファルト乳剤の硬化
は妨げられず、アスファルト乳剤及び樹脂ともに硬化し
て骨材を路面上に強固につなぎ止め、耐久性に優れた表
面処理層が構築されることが見出された。本発明は、本
発明者らが見出したこの予想外の知見に基づくものであ
る。
【0009】アスファルト乳剤は、路面が湿っていたり
濡れていたりしても散布施工することができるので、結
合材としてアスファルト乳剤を使用する本発明の改良型
ニート工法は樹脂を用いる従来のニート工法に比べて施
工時の制約がないという利点がある。また、アスファル
ト乳剤は一般的に粘性が低く、スプレーノズルなどを用
いて散布することができるので、比較的粘度の高い樹脂
に比べて施工性が良いという特徴もある。このため、本
発明の改良型ニート工法においては、結合材としてのア
スファルト乳剤とその上に散布される骨材の散布とを、
例えば、同じ出願人による特開平11−350413号
公報、特開平11−350414号公報、特開平11−
350415号公報、特開2000−45217号公
報、特開2000−45218号公報に開示されたよう
な、結合材の散布装置と骨材の散布装置とを搭載した作
業車を用いて、一連の工程として効率良く行うことが可
能である。このように結合材の散布装置と骨材の散布装
置とを搭載した作業車を用いてアスファルト乳剤の散布
と骨材の散布とを行えば、結合材としてのアスファルト
乳剤の散布後ほぼ一定の時間間隔をおいて骨材の散布が
行われるので、より均一で安定した表面処理層を構築す
ることが可能となる。なお、本発明の改良型ニート工法
においては、アスファルト乳剤は、上述のように散布さ
れるのが望ましいが、場合によっては樹脂と同様に塗布
によって舗装面上に適用しても良い。
【0010】また、本発明の改良型ニート工法において
使用するアスファルト乳剤及び樹脂は、共に常温で施工
できる材料であるので、加熱の必要がなく、危険性が少
ないと共に炭酸ガスの発生もないので、地球環境的な観
点からも好ましいものである。なお、本明細書でいうア
スファルト乳剤とは、特に断らない限り、ゴムや熱可塑
性高分子重合物などを添加して改質した改質アスファル
ト乳剤も含むものとする。また、トップコートに使用す
る樹脂をラテックスとする場合には、樹脂をアスファル
ト乳剤と同様に散布することが容易となり、施工性が更
に向上するという利点がある。
【0011】本発明の改良型ニート工法において、アス
ファルト乳剤として、アスファルト乳剤中の蒸発残留物
が以下のa)〜d)に示す特性、すなわち、 a)針入度が50〜150(1/10mm)、 b)軟化点が50〜120℃、 c)25℃におけるタフネスが70〜320kgf・c
m、 d)25℃におけるテナシティが30〜300kgf・
cm、 という特性をもったアスファルト乳剤が使用される場合
には、骨材の路面に対する付着力が一層向上し、より耐
久性に優れた表面処理層を構築することが可能となる。
【0012】更には、アスファルト乳剤として、20℃
における粘度が約40センチポアズ以上のアスファルト
乳剤を使用する場合には、凹凸や変形の激しい路面上に
アスファルト乳剤を散布して表面処理層を構築する場合
でも、散布されたアスファルト乳剤が散布直後から路面
の傾斜に沿って流動して路面上におけるアスファルト乳
剤の膜厚が不均一になることがなく、均一で安定した結
合力を備えた表面処理層を構築することができる。ここ
で、粘度は、「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方
法)」、社団法人日本道路協会編集、丸善株式会社、平
成8年10月20日発行、第69〜74頁に記載された
粘度試験方法に準じて測定される値である。
【0013】本発明の改良型ニート工法において、アス
ファルト乳剤の分解を促進する分解補助剤を、アスファ
ルト乳剤と同時期に又は相前後して散布する場合には、
アスファルト乳剤の分解、硬化が一層早められ、より早
期の交通開放が可能となるという利点がある。アスファ
ルト乳剤と分解補助剤とを相前後して路面上に散布する
とは、路面上の施工箇所にアスファルト乳剤または分解
補助剤のどちらかを先に散布した後に、分解補助剤また
はアスファルト乳剤を、先に散布したものの上から散布
することをいうものである。また、アスファルト乳剤と
分解補助剤とを同時期に路面上に散布するとは、路面上
の同じ施工箇所に散布されるべきアスファルト乳剤と分
解補助剤とを、両者の散布時間を少なくとも一部重複さ
せて散布することをいうものである。いずれにせよ、ア
スファルト乳剤と分解補助剤とが同時期に又は相前後し
て散布される結果、アスファルト乳剤と分解補助剤とは
路面上若しくは空中で出会い、接触、混合することとな
る。分解補助剤の散布は、上述のような作業車の結合材
散布装置の近傍に分解補助剤の散布装置を搭載し、その
ような作業車を用いて行うのが好ましい。
【0014】本発明の改良型ニート工法を、轍掘れやひ
び割れ等の凹凸のある老化ないしは劣化した舗装面に適
用する場合には、予め、施工対象舗装面の凹凸を小さく
するレベリング工程を行うのが好ましい。そのようなレ
ベリング工程は、アスファルト混合物などの舗装用混合
物を凹部などに敷き均したり充填したりして行うことも
できるが、施工面の凹部に、或いは、施工面全体に、結
合材と骨材とを交互に散布して、施工面凹部或いは施工
面全体に結合材と骨材とからなる層を1層或いは複層に
形成することによって行うのが好ましい。この場合、結
合材としてアスファルト乳剤を使用すれば、レベリング
工程とその後の改良型ニート工法とを一連の施工工程で
一貫して行うことができ、施工効率が極めて良いという
利点がある。
【0015】本発明の改良型ニート工法は、すべり止め
舗装やカラー舗装を必要とする全ての場所を対象とし、
例えば、一般道路、自動車専用道路、構内道路、公園内
道路、散策路、自転車道、運動場、駐車場、飛行場、港
湾施設、公会堂等に付帯する広場、歩道等の舗装はもと
より、工場内道路、建物間の連絡通路、工事現場の覆工
板、作業場等の床面や通路、駅構内、建物や店舗等に付
帯する階段や踊り場、船舶内の通路や甲板等にも適用さ
れるものである。特に、本発明の改良型ニート工法によ
って構築された表面処理層は耐久性に優れているので、
一般道路における交差点やその近隣、登坂坂路における
傾斜部や、山岳路における曲線部等、すべり止めが必要
とされ、かつ、通行車両などによって過酷な条件に晒さ
れる場所において、その効果を発揮するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0017】まず、使用材料について説明する。 〈アスファルト乳剤〉本発明の改良型ニート工法に使用
するアスファルト乳剤とは、レーキアスファルト等の天
然アスファルト、ストレートアスファルト、ブローンア
スファルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アス
ファルト(例えば、プロパン脱瀝アスファルト)等の石
油アスファルト、重油、タール、ピッチ等の1種、また
は2種以上を混合した瀝青物を、各種界面活性剤やクレ
ー(例えばベントナイト)などの乳化剤を用い、さらに
は、アルカリ、酸、塩、分散剤、保護コロイドなどを必
要に応じて添加して、コロイドミル、ホモジナイザー、
ホモミキサーなどの適当な乳化機によって、水中に乳化
させたものである。
【0018】乳化剤としては、カチオン系、アニオン
系、ノニオン系のいずれをも用いることができ、本発明
で使用できるカチオン系の乳化剤としては、長鎖アルキ
ル基を有する脂肪族あるいは脂環族のモノアミン、ジア
ミン、トリアミン、アミドアミン、ポリアミノエチルイ
ミダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキルジアミン、ロジン
アミン、これらアミン類の酸化エチレン付加物、アミン
オキサイド、または、これらのアミン系界面活性剤に塩
酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作用させた水溶性
ないし水分散性の塩、さらには、これらのアミン系界面
活性剤の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。また、
これらの界面活性剤と共に、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコーポ
リマーなどのノニオン系界面活性剤を併用することもで
きる。
【0019】本発明で使用できるアニオン系の乳化剤と
しては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、高級アルコールエトオキシレー
ト、高級アルコールエトオキシレートサルフェート、石
鹸、ナフタリンスルホン酸塩およびホルマリン変性物、
アルカリリグニン塩、リグニンスルホン酸塩、カゼイン
のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
【0020】本発明で使用できるノニオン系の乳化剤と
しては、アルキルフェノール、モノおよび多価アルコー
ル酸、脂肪族類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、エ
タノールアミン類等のアルキレンオキシドの付加物、な
どが挙げられる。
【0021】また、アスファルト乳剤に用いられる分散
剤や保護コロイドとしては、ナフタリンスルホン酸ソー
ダ、カゼイン、アルギン酸、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソー
ダ、リグニンスルホン酸塩、ニトロフミン酸塩等が挙げ
られる。
【0022】本発明に使用するアスファルト乳剤は、上
記乳化分散される瀝青物に、ゴム及び熱可塑性高分子重
合物から選ばれる1種もしくは2種以上を加えて改質し
た改質アスファルト乳剤として使用するのが望ましい。
なお、改質アスファルト乳剤は、アスファルト乳剤にゴ
ム及び熱可塑性高分子重合物から選ばれる1種もしくは
2種以上を加えて改質することによって調製しても良い
し、アスファルトにゴム及び熱可塑性高分子重合物から
選ばれる1種もしくは2種以上を加えて改質した後に、
これを乳化して改質アスファルト乳剤とすることによっ
て調製しても良い。
【0023】改質に使用するゴム及び熱可塑性高分子重
合物としては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、ス
チレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、
イソプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチ
レン、エチレンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィ
ンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、ス
チレン・ブタジエン・スチレン共重合ゴム、スチレン・
イソプレンブロック共重合ゴムなどのゴム、及び、エチ
レン・酢酸ビニール共重合物、エチレン・エチルアクリ
レート共重合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポ
リ酢酸ビニール、塩化ビニール・酢酸ビニール共重合
物、酢酸ビニール・アクリレート共重合物等の熱可塑性
高分子重合物が挙げられる。これらのゴムまたは熱可塑
性高分子重合物は、1種または2種以上を併用して用い
ることができる。これらのゴム及び熱可塑性高分子重合
物は、例えば、粉末状、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものであり、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものは、主として、ポストミックスタイプ
の方法による改質アスファルト乳剤に専ら使用される
が、プレミックスタイプの方法による改質アスファルト
乳剤に使用しても良い。
【0024】本発明で使用するアスファルト乳剤は、上
記のように改質アスファルト乳剤を含むものであるが、
これらのアスファルト乳剤には、更に、粘着付与剤とし
て、熱可塑性固形樹脂や固形状ゴム、液状樹脂、軟化
剤、可塑剤などを添加することができる。添加される粘
着付与剤としては、例えば、ロヂンとその誘導体、テル
ペン樹脂、石油樹脂とその誘導体、アルキッド樹脂、ア
ルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、合成テルペン樹脂、アルキレン樹
脂、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリブデン、
イソブチレンとブタジエンの共重合物、鉱油、プロセス
オイル、パイン油、アントラセン油、松根油、動植物
油、重合油、可塑剤等が挙げられる。また、老化防止剤
や酸化防止剤、硫黄等も添加することができる。さらに
また、改質アスファルト乳剤の粘度調整の目的で、M
C、CMC、HEC、PVA、ゼラチンなどの水溶性高
分子保護コロイドを添加することも可能である。
【0025】改質アスファルト乳剤中のアスファルト
と、ゴム及び熱可塑性高分子重合物との配合割合は、ア
スファルト100重量部に対してゴム及び熱可塑性高分
子重合物が、2〜20重量部、好ましくは、3〜7重量
部の範囲である。ゴム及び熱可塑性高分子重合物の量が
2重量部未満では、改質アスファルト乳剤が分解、硬化
した後における骨材に対する接着力や把握力にゴム及び
熱可塑性高分子重合物を加えた効果が余り見られないの
に対して、ゴム及び熱可塑性高分子重合物の量が20重
量部を越えると、凝集力が強過ぎて、返って骨材からの
剥離が生じ、骨材の飛散を起こし易い。また、本発明で
使用するアスファルト乳剤及び改質アスファルト乳剤中
のアスファルトとしては、分解、硬化した後の特性を考
慮して、針入度(25℃)が50〜150(1/10m
m)程度のものを使用するのが好ましい。
【0026】本発明で結合材として使用するアスファル
ト乳剤及び改質アスファルト乳剤の蒸発残留分(固形
物)は、通常、30〜70重量%程度が好ましく、特
に、50〜68重量%のものが更に好ましい。蒸発残留
分が30重量%未満では、決して使用できないという訳
ではないが、結合材として必要な程度の粘弾性を得るこ
とが難しく、一方、蒸発残留分が70重量%を越える
と、これも決して使用できないという訳ではないが、良
好な施工性を確保しづらい傾向がある。
【0027】また、これらのアスファルト乳剤または改
質アスファルト乳剤には、耐熱性向上や、紫外線等によ
る劣化防止、作業性向上、並びに接着性向上等の目的
で、紫外線吸収剤や、各種添加剤、粘度調整剤などを添
加しても良い。
【0028】本発明の改良型ニート工法に使用されるア
スファルト乳剤は、アスファルト乳剤中の蒸発残留物
が、以下のa)〜d)に示す特性、即ち、 a)針入度が50〜150(1/10mm)、 b)軟化点が50〜120℃、 c)25℃におけるタフネスが70〜320kgf・c
m、 d)25℃におけるテナシティが30〜300kgf・
cm、 を有するものが良く、望ましくは、以下のa’)〜
d’)に示す特性、即ち、 a’)針入度が70〜125(1/10mm)、 b’)軟化点が55〜100℃、 c’)25℃におけるタフネスが90〜250kgf・
cm、 d’)25℃におけるテナシティが50〜220kgf
・cm、 を有するものであり、更に望ましくは、以下のa’’)
〜d’’)に示す特性、即ち、 a’’)針入度が90〜120(1/10mm)、 b’’)軟化点が60〜80℃、 c’’)25℃におけるタフネスが100〜200kg
f・cm、 d’’)25℃におけるテナシティが70〜180kg
f・cm、 を有するものである。
【0029】アスファルト乳剤中の蒸発残留物の針入度
が50(1/10mm)未満では、アスファルト乳剤の
分解後のアスファルトが硬くなりすぎてしまうので好ま
しくなく、逆に、針入度が150(1/10mm)超で
は、アスファルト乳剤の分解後のアスファルトが軟らか
くなりすぎてしまうので好ましくない。
【0030】アスファルト乳剤中の蒸発残留物の軟化点
が50℃未満では、アスファルト乳剤の分解後のアスフ
ァルトが、夏季等の高温下の路面においてフラッシュ現
象を起こし易く、べたつき易いので好ましくなく、逆
に、軟化点が120℃超では、アスファルト乳剤の分解
後のアスファルトに柔軟性が不足し、好ましくない。
【0031】また、アスファルト乳剤中の蒸発残留物の
25℃におけるタフネスが70kgf・cm未満では、
アスファルト乳剤の分解後のアスファルトに粘りが不足
し、腰が弱くなりすぎるので好ましくなく、逆に、タフ
ネスが320kgf・cm超では、アスファルト乳剤の
分解後のアスファルトが、粘りがありすぎ、腰が強くな
りすぎるので、交通荷重に対してもろくなる傾向が出て
くるので好ましくない。
【0032】更には、アスファルト乳剤中の蒸発残留物
の25℃におけるテナシティが30kgf・cm未満で
は、アスファルト乳剤の分解後のアスファルトに伸びが
なくなってしまうので好ましくなく、逆に、テナシティ
が300kgf・cm超では、アスファルト乳剤の分解
後のアスファルトの伸びが大きくなりすぎてしまうので
好ましくない。
【0033】ここで、針入度及び軟化点はJISK22
07に規定されるものであり、タフネス及びテナシティ
は「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7
年6月10日発行、第456〜461頁の「タフネス・
テナシティ試験方法」に基づいて測定されるものであ
る。
【0034】〈樹脂〉本発明でトップコート層として使
用する樹脂としては、通常のニート工法においてトップ
コート用樹脂として使用されているものであればどのよ
うな樹脂でも使用できるが、例えば、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、変性エポキシ樹脂、変性ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、メタアクリレート樹脂、ポリ
ウレタン変性アクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂
等を用いることができる。
【0035】変性エポキシ樹脂とは、例えば、アスファ
ルト、タール、重質油、プロセスオイル、液状樹脂、液
状ポリブタジエンなどで変性したエポキシ樹脂である。
この変性エポキシ樹脂は2液型であって、ポリアミン、
ポリアミド、無水有機酸などの硬化剤を必要とし、エポ
キシ樹脂の変性剤は、樹脂側、硬化剤側、或いはその双
方に入れても良い。
【0036】変性ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分
とポリイソシアネート成分との2液型のものであって、
変性は、ポリオール成分にアスファルト、タール、重質
油、プロセスオイル、液性樹脂等を添加することによっ
て行う。このように、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂
と同じく、変性エポキシ樹脂や変性ポリウレタン樹脂も
2液型のものであり、2液を一定比率にて混合すると2
成分が反応硬化して強靱な結合力を発揮することとな
る。
【0037】各種樹脂成分と硬化剤との配合割合は、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、変性エポキシ樹脂、及
び、変性ポリウレタン樹脂の場合についていえば、樹脂
成分100重量部に対して、硬化剤は50〜100重量
部の割合が好ましい。また、ポリエステル樹脂やアクリ
レート樹脂の場合には、樹脂成分100重量部に対して
硬化剤は1〜5重量部程度が好ましい。
【0038】上記のような樹脂は、乳化剤の作用によっ
てコロイド状に水中に分散したラテックスとして使用す
ることも可能である。上記のような樹脂のラテックス
は、例えば相当するモノマーを乳化重合させることによ
って製造することができる。樹脂をラテックスとして使
用する場合には、樹脂をアスファルト乳剤などと同様に
散布することが容易となり、施工性が向上するという利
点がある。
【0039】また、上記のような樹脂ないしは樹脂ラテ
ックスには、有機系及び/又は無機系の顔料を適宜加え
て着色することも可能である。例えば、使用する骨材と
同系統に着色した樹脂又は樹脂ラテックスを使用するこ
とによって、骨材の明色性を一層高めることも可能であ
る。使用する無機系顔料としては、例えば、以下に示す
顔料、即ち、 白色:二酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白 黒色:鉄黒、黒鉛、カーボンブラック 赤色:カドミウムレッド 橙色:モリブデンオレンジ 黄色:水酸化第二鉄、酸化黄、黄鉛 緑色:酸化クロム、クロムグリーン 青色:群青、紺青、コバルトブルー 紫色:マンガンバイオレット などが挙げられる。
【0040】また、有機系の顔料としては、 赤色:ウオッチングレッド、キナクリドンレッド 橙色:パーマネントオレンジ 黄色:ファストイエロー 緑色:フタロシアニングリーン 青色:フタロシアニンブルー 紫色:ジオキサジンバイオレット などが挙げられる。
【0041】これらの顔料は、1種又は2種以上を組み
合わせて併用しても良い。また、これら顔料の使用量
は、樹脂或いは樹脂ラテックス100重量部に対して、
1〜20重量部、好ましくは、3〜8重量部である。
【0042】〈分解補助剤〉本発明で使用する分解補助
剤としては、結合材として使用するアスファルト乳剤の
分解を促進することができるものであればどのようなも
のを使用しても良く、アスファルト乳剤がカチオン系ア
スファルト乳剤である場合には、アニオン系乳化剤、ア
ルカリ性無機塩、アニオン系高分子凝集剤、アニオン系
アスファルト乳剤、及び、アニオン系ラテックスからな
る群から選ばれる1種若しくは2種以上の分解補助剤を
使用することができる。
【0043】使用できるアニオン系乳化剤としては、石
鹸などのカルボン酸塩系のもの;高級アルコール硫酸エ
ステル塩、高級アルコールエトキシレートサルフェート
等の高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、
硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィンなどの硫酸エ
ステル塩系のもの;アルキルアリルスルホン酸塩、α−
オレフィンスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸塩、ナ
フタリンスルホン酸塩のホルマリン変性物、リグニンス
ルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム
やアルキルベンゼンスルホン酸ソーダやアルキルベンゼ
ンスルホン酸カリ等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、
ジ・オクチル・スルホ・コハク酸ソーダ等のジ・オクチ
ル・スルホ・コハク酸の金属塩、アルキルメチルタウリ
ン酸ナトリウム等のアルキルメチルタウリン酸の金属塩
などのスルホン酸塩系のもの;リン酸エステル塩系のも
のなどの合成脂肪酸塩や、リグニンなどのスルホン酸塩
系並びにロジン及びトール油などのカルボン酸塩系など
の天然脂肪酸塩が挙げられる。
【0044】使用できるアルカリ性無機塩としては、苛
性ソーダなどのソーダ塩、尿素、重炭酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩
化アンモニウム、リン酸アンモニウムなどのアンモニウ
ム塩などが挙げられ、その他、高級アルコールエトオキ
シレート、アルカリリグニン酸、カゼインのアルカリ
塩、ポリアクリル酸なども本発明において分解補助剤と
して使用できる。
【0045】以上のような分解補助剤は、そのうちの1
種または2種以上を使用することができるが、中でも、
アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼン
スルホン酸アンモニウム、アルキルベンゼンスルホン酸
カリなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、又は、アル
キルメチルタウリン酸ナトリウム、ジ・オクチル・スル
ホ・コハク酸ソーダを使用するのが、硬化速度が早く、
しかも強度及び耐久性に優れた表面処理層が得られるの
で好ましく、更には、これらの中でも、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸アン
モニウム、アルキルベンゼンスルホン酸カリなどのアル
キルベンゼンスルホン酸塩を用いるのが更に好ましく、
アルキルベンゼンスルホン酸塩の中では、アルキルベン
ゼンスルホン酸ソーダを用いるのが最も好ましい。
【0046】以上のようなカチオン系アスファルト乳剤
に対する分解補助剤は水溶液の状態で使用するのが望ま
しく、その濃度は、通常、1.5〜30w/w%の範囲
が良い。分解補助剤の水溶液濃度が1.5w/w%未満
では、カチオン系アスファルト乳剤の分解を促進する効
果が期待できず、また、分解補助剤の水溶液濃度が30
w/w%を超えると、カチオン系アスファルト乳剤の分
解速度が速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようにな
る。
【0047】本発明において、結合材であるカチオン系
アスファルト乳剤に対して接触、混合せしめられる分解
補助剤の割合は、カチオン系アスファルト乳剤中の蒸発
残留分100重量部に対して、分解補助剤の水溶液中の
有効成分量として、0.4〜4.0重量部の範囲が好ま
しい。分解補助剤の水溶液中の有効成分量が0.4重量
部未満では、アスファルト乳剤の分解を促進する効果が
期待できず、4.0重量部を超えるとアスファルト乳剤
の分解速度が速くなり過ぎて施工作業に支障を来すよう
になる。
【0048】一方、結合材としてアニオン系アスファル
ト乳剤を使用する場合には、分解補助剤としては、塩化
カルシウムなどの二価の無機塩;塩酸、蟻酸、燐酸など
の無機酸;酢酸、クエン酸などの有機酸;ロジンアミ
ン、アミン類の酸化エチレン付加物、アルキルモノアミ
ン塩酸塩又は酢酸塩、アルキルジアミン塩酸塩又は酢酸
塩、アルキルトリアミン塩酸塩又は酢酸塩などのアルキ
ルアミン類;ジアミド、アミドアミンなどのアミドアミ
ン類の塩酸塩又は酢酸塩;ポリアミノエチルイミダゾリ
ンなどのイミダゾリン類の塩酸塩又は酢酸塩;長鎖アル
キル基を有する脂肪環族のモノアミンやジアミンやトリ
アミンの塩酸塩又は酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン類の塩酸塩又は酢酸塩;アミン化リグニン類の
塩酸塩又は酢酸塩;アミン系カチオン界面活性剤に塩
酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作用させた水溶性
ないし水分散性の塩;アミンオキサイド類の塩酸塩又は
酢酸塩;更には、アミン系カチオン界面活性剤の第4級
アンモニウム塩類などが挙げられ、これらのうちの1種
または2種以上を分解補助剤として使用することができ
る。中でも、アルキルモノアミン塩酸塩又は酢酸塩、ア
ルキルジアミン塩酸塩又は酢酸塩、アルキルトリアミン
塩酸塩又は酢酸塩などのアミン系カチオン界面活性剤の
水溶性の塩を使用するのが好ましい。また、これらの分
解補助剤と共に、エキシエチレン・オキシプロピレンブ
ロックコーポリマーなどのノニオン系界面活性剤を併用
することもできる。
【0049】また、結合材としてノニオン系アスファル
ト乳剤を使用する場合には、分解補助剤としては、高分
子凝集剤を使用するのが望ましく、高分子凝集剤として
は、分子量が約1000〜数万である低重合度のものと
して、アルギン酸ナトリウムなどの陰イオン性の高分子
凝集剤;水溶性アニリン樹脂塩酸塩、ポリチオ尿素酢酸
塩、ポリエチレンアミノトリアゾール、ポリビリルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド、キトサンなど
の陽イオン性の高分子凝集剤;でんぷん、水溶性尿素樹
脂などの非イオン性の高分子凝集剤;ゼラチンなどの両
性の高分子凝集剤などが挙げられ、分子量が数十万〜数
百万の高重合度のものとして、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、マレイン酸共重合物塩、ポリアクリルアミド部分加
水分解塩などの陰イオン性の高分子凝集剤;ポリエチレ
ンアミン、ビニルビニルピリジン共重合物塩などの陽イ
オン性の高分子凝集剤;ポリアクリルアミド、ポリオキ
シエチレンなどの非イオン性の高分子凝集剤などが挙げ
られる。以上のような高分子凝集剤は、そのうちの1種
もしくは2種以上が使用される。
【0050】以上のようなアニオン系又はノニオン系ア
スファルト乳剤に対する分解補助剤は水溶液の状態で使
用するのが望ましく、その濃度は、通常、1.5〜20
w/w%の範囲が良い。分解補助剤の水溶液濃度が1.
5w/w%未満では、アニオン系又はノニオン系アスフ
ァルト乳剤の分解を促進する効果が期待できず、また、
分解補助剤の水溶液濃度が20w/w%を超えると、ア
ニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤の分解速度が
速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようになる。
【0051】本発明において、結合材であるアニオン系
またはノニオン系アスファルト乳剤に対して接触、混合
せしめられる分解補助剤の割合は、アニオン系またはノ
ニオン系アスファルト乳剤中の蒸発残留分100重量部
に対して、分解補助剤の水溶液中の有効成分量として、
0.05〜0.5重量部の範囲が好ましい。分解補助剤
の水溶液中の有効成分量が0.05重量部未満では、ア
スファルト乳剤の分解を促進する効果が期待できず、
0.5重量部を超えるとアスファルト乳剤の分解速度が
速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようになる。
【0052】〈骨材〉本発明で結合材上に散布される骨
材とは、社団法人日本道路協会発行の「アスファルト舗
装要綱」に記載されている舗装用の骨材であればどのよ
うなものでも使用でき、例えば、砕石、玉石、砂利、鉄
鋼スラグ等である。また、これらの骨材にアスファルト
を被覆したアスファルト被覆骨材および再生骨材なども
使用できる。その他、これに類似する粒状材料で、人工
焼成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨材、陶磁器粒、ル
クソバイト、アルミニウム粒、プラスチック粒、セラミ
ックス、エメリー等も使用することができる。
【0053】本発明で使用する骨材にアスファルト等を
被覆する場合には、被覆するに必要なアスファルトの量
は、0.1〜1.5重量%程度の範囲である。鉄鋼スラ
グのようなポーラスな骨材の場合には、上記範囲の中で
も多い方の量となり、硬質砂岩のような非ポーラスな骨
材においては、上記範囲の中でも少ない方の量となる。
被覆に使用するアスファルト等としては、アスファル
ト、アスファルト乳剤、及び、これらをゴムやポリマー
などで改質した改質アスファルト、改質アスファルト乳
剤なども使用される。また、ケロシン等で噴霧被覆され
た骨材を使用しても良い。
【0054】なお、すべり抵抗性に優れた表面処理層を
構築するには、できるだけ硬質の骨材を使用するのが望
ましく、例えば、エメリー、フェロクロム・スラグや電
融アルミナなどの人工黒色硬質骨材、炭化珪素質硬質骨
材、セラミックス、シリカサンド、硬質砂岩などが挙げ
られ、これらの硬質骨材はその1種又は2種以上を併用
しても良い。また、カラー舗装を実現するには、種々の
色を持った有色の骨材を使用すれば良く、例えば、天然
有色骨材や、人工焼成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨
材、陶磁器粒、ルクソバイト、アルミニウム粒、プラス
チック粒、セラミックス、エメリー等の中でも有色のも
のなどが挙げられる。これらの有色骨材を使用すれば、
強固で耐久性、安定性に優れたカラー舗装を容易に実現
することが可能である。さらに、異なる石質、種類、色
調の1種又は2種以上の骨材を混合して併用しても良
い。なお、これらの有色骨材は、通常はプレコートなし
に使用されるが、プレコートして使用する場合には、そ
れら骨材が本来有している有色性を損なわない材料を使
用することは勿論である。
【0055】本発明で使用する骨材の粒径は、本発明に
よって構築される表面処理層に居眠り防止などの特殊な
機能を持たせる場合には、5−3.3mm程度であり、
最大粒径が5mm以下のものであるが、好ましくは、最
大粒径が3.5mm以下であり、車道用としては、通常
3.5−1.5mm、歩道用としては通常2−1mmの
範囲のものを使用するのが、より薄くて均一なすべり止
め層ないしはカラー舗装を構築する上で望ましい。
【0056】次に、図面を用いて本発明の改良型ニート
工法について説明する。
【0057】まず、図1に示すように、施工路面1を図
示しないロードスイーパーで清掃した後、アスファルト
乳剤2を散布する。アスファルト乳剤2を散布するに先
立って、水を散布するようにしても良い。水は、アスフ
ァルト乳剤2と路面1との接着性やなじみ性を増強する
効果があり、また、夏季には上昇した路面温度を下げる
効果もある。アスファルト乳剤の散布量は、骨材が路面
に結合される限り特に制限はないが、通常、100m
当り60〜120リットルの範囲が好ましい。100m
当りのアスファルト乳剤量が60リットル未満では、
路面と骨材及び骨材と骨材間の結合力、接着力が不足す
る可能性があり、逆に、120リットルを越えると、フ
ラッシュ現象の原因となる。また、このアスファルト乳
剤の散布量は、骨材の粒径に応じて変化し、一般には、
粒径の大きな骨材を使用する場合ほど散布量は多くな
る。
【0058】アスファルト乳剤2の散布後、散布された
アスファルト乳剤2上に骨材3を散布する。骨材の散布
量は、100m当り0.3〜0.6mの範囲が好ま
しい。100m当りの骨材の散布量が0.3m未満
であると、フラッシュ現象の原因となり、逆に、100
当りの骨材量が0.6mを越えると、骨材量が多
すぎて余剰の骨材が浮石となり好ましくない。また、骨
材の散布量は、路面状態が荒れている場合には多目に散
布するのが望ましい。なお、骨材は、通常、常温で散布
されるが、100〜170℃に加熱した状態で散布する
ようにしても良い。
【0059】なお、以上のような結合材としてのアスフ
ァルト乳剤2の散布と骨材3の散布とは、できるだけ、
一定の短い時間間隔で行われるのが望ましく、そのよう
な施工を容易に可能にする作業車としては、例えば、同
じ出願人による特開平11−350413号公報、特開
平11−350414号公報、特開平11−35041
5号公報、特開2000−45217号公報、特開20
00−45218号公報に開示されたような作業車が挙
げられる。これら公報に開示された作業車においては、
結合材の散布装置と骨材の散布位置とが、共に、作業車
の前輪より前、前輪と後輪の間、或いは、後輪よりも後
ろになるように配置されており、結合材としてのアスフ
ァルト乳剤が散布された上に直ちに骨材が散布されるの
で、作業車のタイヤ若しくはクローラーが散布された結
合材としてのアスファルト乳剤上を踏むことがなく、一
旦散布された結合材としてのアスファルト乳剤が剥離し
たり、タイヤ等に付着して他の路面等を汚す恐れがな
い。しかも、上記明細書に開示されたような作業車にあ
っては、結合材の散布装置と骨材の散布装置とが共に単
一の作業車上に搭載され、それぞれの散布が行われるの
で、結合材としてのアスファルト乳剤の散布から骨材の
散布までを一貫した作業として管理、施工することがで
き、均一で耐久性に富む安定した表面処理層を構築する
ことが可能である。また、これらの作業車には水の散布
装置を搭載したり、分解補助剤の散布装置を搭載するこ
とも可能である。
【0060】骨材の散布後、散布面から余剰に散布され
た骨材を除去した後、マカダムローラーやタンデムロー
ラーなどを用いて骨材の散布面を転圧する。転圧した状
態では、路面1とアスファルト乳剤2と骨材3とは、例
えば図2に示すように、骨材3がアスファルト乳剤2に
よって路面1上に結合された状態になっている。次い
で、骨材3の転圧面上に樹脂4を塗布又は散布して、図
3に示すように、骨材3の層上に樹脂4のトップコート
層を形成する。骨材3の散布から樹脂4の塗布又は散布
までの間には20〜60分程度の時間を開けるのが望ま
しい。樹脂4の塗布はローラー刷毛などを用いて塗布ム
ラがないように行い、散布は一本撒きのエンジンスプレ
ヤーや場合によってはディストリビューターなどを用い
て行うことができる。トップコートとして塗布又は散布
される樹脂の量は、100m当たり30〜120kg
が好ましく、より好ましくは、100m当たり40〜
110kg、更に好ましくは100m当たり50〜1
00kgである。樹脂4の塗布又は散布後、30〜90
分程度の養生時間を経た後に、施工面は交通開放するこ
とができる。
【0061】本発明の改良型ニート工法の好ましい一例
においては、結合材としてのアスファルト乳剤と同時期
に又は相前後して分解補助剤が路面上に散布される。ア
スファルト乳剤と分解補助剤とを相前後して路面上に散
布する場合、アスファルト乳剤をまず路面上に散布した
後に、その散布面上に分解補助剤を散布するようにして
もよいし、また逆に、分解補助剤をまず路面上に散布し
た後に、その散布面上にアスファルト乳剤を散布しても
良い。また、更には、アスファルト乳剤、分解補助剤と
を、この順に散布した後に、再度、アスファルト乳剤を
散布するようにしても良いし、分解補助剤とアスファル
ト乳剤とをこの順に散布した後に、再度、分解補助剤を
散布するようにしても良いが、好ましくは、アスファル
ト乳剤と分解補助剤とを同時期に路面上に散布し、両者
を路面上で衝突、接触させることによって、更に好まし
くは、アスファルト乳剤と分解補助剤とを同時期に散布
し、両者を空中で衝突、接触させることによって、アス
ファルト乳剤と分解補助剤とを接触、混合させるのが良
い。これにより、分解補助剤によるアスファルト乳剤の
分解促進作用が開始され、アスファルト乳剤は、アスフ
ァルト乳剤単独のときよりも短時間で分解、硬化するの
で、より短い養生時間で強固で耐久性に富み且つ安定性
に優れた表面処理層を構築することができるものであ
る。
【0062】アスファルト乳剤と分解補助剤とを空中で
衝突、接触させ、両者を衝撃的に混合・攪拌させるに
は、アスファルト乳剤を散布するスプレーノズルと分解
補助剤を散布するスプレーノズルとを、例えば作業車の
近接した位置に、1のスプレーノズルから噴射されたア
スファルト乳剤と、対応する1のスプレーノズルから噴
射された分解補助剤とが空中で衝突するような角度で設
けるのが良い。このとき、個々のスプレーノズルから噴
射される分解補助剤の、アスファルト乳剤との衝突位置
における広がり幅が、衝突相手であるアスファルト乳剤
の同じく衝突位置における広がり幅とほぼ一致するよう
に、アスファルト乳剤用のスプレーノズルと分解補助剤
用のスプレーノズルとを設けるのが好ましい。更には、
個々のスプレーノズルから噴射される分解補助剤の、ア
スファルト乳剤との衝突位置における噴射密度が、衝突
位置における広がり幅の全体においてほぼ均一となるよ
うに、アスファルト乳剤用のスプレーノズルと分解補助
剤用のスプレーノズルとの位置関係を設定するのが好ま
しい。このようにすることによって、アスファルト乳剤
と分解補助剤とを均一に、かつ、制御された割合で衝
突、接触、混合させることが可能となり、アスファルト
乳剤の分解・硬化時間がより短縮されると共に、得られ
る表面処理層の耐久性や強度にも良い影響がもたらされ
る。
【0063】本発明の改良型ニート工法を凹凸のある老
化ないしは劣化した舗装面に適用する場合には、アスフ
ァルト乳剤による結合材層の形成に先立って、凹凸を小
さくするレベリング工程が行われる。例えば、図4に示
すように、路面1上に轍掘れAが存在する場合には、轍
掘れAの部分に結合材5a、5bの散布と骨材6a、6
bの散布とを交互に繰り返して行うことによって、轍掘
れAが埋められる。結合材5a、5bの散布と骨材6
a、6bの散布とは、轍掘れAの存在する部分を含めた
路面1の施工面全体に行っても良いが、轍掘れAが存在
する部分にのみ行うのが効率的で好ましい。結合材5
a、5bと骨材6a、6bとの散布の回数は、図示の2
回に限られず、轍掘れAの深さや使用する骨材の粒径に
よって適宜選択可能であり、1回でも良いし、3回以上
であっても良い。
【0064】以上のようなレベリング工程は、例えば図
5に示すように、路面1に凹みBが存在する場合も同様
であって、凹みBを含む路面1上の領域に結合材5a、
5bと骨材6a、6bとを交互に繰り返し散布すること
によって、凹みBが埋められる。結合材5a、5bの散
布と骨材6a、6bの散布とは、凹みBの存在する部分
を含めた路面1の施工面全体に行うのが施工が簡単で好
ましいが、凹みBが存在する部分にのみ行っても良い。
結合材5a、5bと骨材6a、6bとの散布の回数は、
図示の2回に限られず、凹みBの深さや使用する骨材の
粒径によって適宜選択可能であり、1回でも良いし、3
回以上であっても良いことは勿論である。
【0065】以上のような、結合材5a、5bと骨材6
a、6bとの散布は、例えば、同じ出願人によって開示
された上記のような作業車を用いて行うのが好ましい。
特に、上記のような作業車を用いる場合には、結合材と
骨材の散布幅を連動させて調節することができるので、
作業車を進行させながら、路面1の所定の部分にのみ結
合材と骨材の散布を行うことができるので、非常に効率
的である。使用する結合材の種類に特に制限はないけれ
ども、後続する改良型ニート工法で使用するのと同じく
アスファルト乳剤を使用すれば、常温で施工でき、加熱
設備が不要であるので、施工に要する機械設備が簡単と
なるという利点がある。なお、レベリングに使用する結
合材としてアスファルト乳剤を使用する場合には、アス
ファルト乳剤の散布と同時期に或いは相前後して分解補
助剤を散布するのが望ましい。
【0066】レベリング工程に使用する骨材は、通常の
汎用骨材で良く、その粒径には特に制限はないけれど
も、凹凸が問題となる轍掘れや凹み、段差等の凹凸の深
さを有効かつ効率的に埋めるには、通常、5mm以上、
20mm以下、好ましくは5mm以上、10mm以下の
骨材を使用するのが望ましい。骨材の粒径が5mm未満
では、轍掘れやひび割れ等の凹凸を有効かつ効率的に埋
めることが困難であり、一方、骨材の粒径が20mm超
では、後続するニート工法に使用される骨材粒径との差
が大きすぎて、均一で耐久性のある表面処理層が構築さ
れない恐れがある。なお、後続するニート工法に良好で
滑らかな施工面を提供するため、レベリング工程に使用
する骨材は、粒径の大きな骨材から粒径の小さな骨材へ
と順次積層されていき、最上層に使用する骨材は、ニー
ト工法に通常使用される骨材よりも小径の、例えば粗目
砂などを用いるのが好ましい。
【0067】以上のように、レベリング工程を結合材と
骨材とを交互に散布することによって行う場合には、レ
ベリング工程と後続する改良型ニート工法とを、ほぼ同
様の手順で行うことができるので、施工効率が良いばか
りでなく、レベリング工程と改良型ニート工法とを連続
した一連の工程として施工することができるので、施工
管理が容易となり、施工に要する作業機械や作業設備も
簡素化されるという利点がある。しかしながら、レベリ
ング工程を、従来のように切削オーバーレイやアスファ
ルト混合物等の充填によって行っても良いことは勿論で
ある。
【0068】以下、実験例を用いて本発明を更に詳細に
説明する。
【0069】〈実験1〉アスファルト乳剤中の蒸発残留
物の特性が路面との結合力に及ぼす影響 アスファルト乳剤中の蒸発残留物の特性が、構築される
表面処理層の耐久性に及ぼす影響を調べるため、以下に
述べる付着性試験をビアリット(Vialit)付着試
験方法に準じて行った。
【0070】即ち、蒸発残留物が表1に示すような種々
の特性を有する10種類のアニオン系アスファルト乳剤
を調製し、併行して、粒径3.5−1.5mmの硬質骨
材(エメリー、木浦エメリー株式会社製)を用意し、ビ
アリット付着試験方法に規定する条件で乾燥、静置し
た。分解補助剤としては、アルキルジアミン酢酸塩(商
品名「カチオンDTA」、日本油脂株式会社製)の10
w/w%水溶液を用意し、重量比で、(分解補助剤水溶
液中の有効成分量)/(アスファルト乳剤中の蒸発残留
分)=0.3/100とした。
【0071】一方、厚さ2mm、大きさ200×200
mmの金属板を所定枚数用意し、水平に載置した各金属
板表面に結合材として別途調製した上記10種類のアニ
オン系アスファルト乳剤の各々と上記分解補助剤とをフ
ラット形のスプレーノズルを用いて空中で衝突させなが
ら0.8(リットル/m)の割合で散布した。なお、
アスファルト乳剤の散布高さHは50cm、アスファル
ト乳剤と分解補助剤の衝突位置は、散布面から30cm
とした。次いで、このアスファルト乳剤と分解補助剤の
散布面上に上記骨材を金属板1枚当たり100粒ずつ散
布し、実験用ハンドローラーで線圧7kgf/cmの負
荷をかけて、相反する方向にそれぞれ15回ずつ、合計
30回転圧した。これを所定時間静置した後、骨材の付
着面を下にして水平に保持した状態で、その上から、直
径50mm、重さ500gの鉄球を10秒以内に3回、
金属板中央に落下させた。鉄球の落下によって金属板か
らはがれ落ちた骨材粒の内、結合材が付着していない骨
材粒の数を数えてaとした。また、金属板に残った骨材
を手で剥がし、結合材が付着していない骨材粒の数を数
えてdとした。付着率(%)は、付着率(%)={(1
00−a−d)/100}×100として計算した。各
々の試料について3回試験を行い、結果はその平均と
し、付着率80%以上のものを満足できるもの、付着率
85%以上のものをより満足できるもの、付着率90%
以上のものを更に満足できるものと評価した。更に、分
解補助剤を散布しない点を除いては同じ手順で、10種
類のアニオン系アスファルト乳剤上に骨材を散布した試
料を作成し、同様に試験して付着率を求めた。結果を併
せて表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1から明らかなように、アスファルト乳
剤と分解補助剤とを空中で衝突させた場合には、アスフ
ァルト乳剤中の蒸発残留物の物性が、針入度が50(1
/10mm)以上、150(1/10mm)以下、軟化
点が50℃以上、120℃以下、25℃におけるタフネ
スが70kgf・cm以上、320kgf・cm以下、
25℃におけるテナシティが30kgf・cm以上、3
00kgf・cm以下で、付着率80%以上の満足でき
る結果が得られた。また、針入度が70〜125(1/
10mm)、軟化点が55〜100℃、タフネスが90
〜250kgf・cm、テナシティが50〜220kg
f・cmの範囲で、付着率85%以上の満足できる結果
が得られ、更には、針入度が90〜120(1/10m
m)、軟化点が60〜80℃、タフネスが100〜20
0kgf・cm、テナシティが70〜180kgf・c
mのアスファルト乳剤D及びEにおいて、付着率90%
以上の結果が得られた。しかしながら、軟化点が120
℃の乳剤Iとなると、アスファルト乳剤が分解して得ら
れるアスファルト分は柔軟性に欠け、付着率においても
若干低下する傾向が見られた。更に軟化点が高くなっ
て、アスファルト乳剤中の蒸発残留物の軟化点が150
℃、針入度が40(1/10mm)、タフネスが360
kgf・cm、テナシティが350kgf・cmのアス
ファルト乳剤Jは、アスファルト乳剤が分解して得られ
るアスファルト分は一層柔軟性に欠けて、付着率は更に
減少した。一方、分解補助剤を使用しない場合において
もほぼ同様の結果が得られたが、付着率は全体的に分解
補助剤を使用する場合に比べて低い値が得られた。
【0074】〈実験2〉アスファルト乳剤の粘度が表面
処理層の均一性に及ぼす影響 アスファルト乳剤の粘度が表面処理層の均一性に及ぼす
影響を調べるため、20℃における粘度が種々の値を示
すアニオン系アスファルト乳剤を用意し、轍掘れの出来
た路面から舗装打ち替えのために切り出した表面に凹凸
のある実験用舗装体上に、0.8(リットル/m)の
割合で散布した。なお、凹部と凸部の差は、平均で約2
0mmであった。次いで、直ちに、実験1で用いたのと
同じ骨材を4(リットル/m)の割合で上から散布
し、軽く転圧した後、結合材としてのアスファルト乳剤
が硬化するまで養生した。養生後、実験用舗装体をカッ
ターで切断し、凹部の底部及び凸部の頂部における結合
材の厚さを測定した。結果を、使用した結合材の種類と
共に表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】表2の結果から明らかなように、20℃に
おける粘度が19センチポアズ及び32センチポアズの
アスファルト乳剤は、散布後、重力の作用によって路面
の凹部に流れ込み滞留する傾向があり、路面の凸部の頂
部ではアスファルト乳剤の分解によって形成された結合
材層の厚さは平均して約0.5mmないしは0.6mm
と薄く、逆に、路面の凹部の底部では、平均して1.1
mmないしは0.9mmと厚い結合材層が形成された。
凸部における骨材粒は、スパチュラの先で剥がすことを
試みると、比較的簡単に剥がすことができた。また、凹
部にあっては、結合材の量が多過ぎて、このままでは実
際に車両の通行に供用された場合にはフラッシュ現象を
起こす危険性がある。
【0077】一方、20℃における粘度が約40センチ
ポアズ以上となると、アスファルト乳剤の流動は抑えら
れ、路面凹部の底部及び凸部の頂部におけるアスファル
ト乳剤の分解によって形成された結合材層の厚さにはさ
ほど違いが見られない。凸部、凹部における骨材粒をス
パチュラ先端で剥がすことを試みたが、容易には剥がす
ことができないほど強固に結合していた。以上のことか
ら、アスファルト乳剤として20℃における粘度が約4
0センチポアズ以上のものを使用すれば、路面に凹凸が
あっても結合材が路面上で流動することなく、均一な表
面処理層が構築できることが分かった。
【0078】〈実験3〉結合材の種類が骨材結合力に及
ぼす影響 結合材の種類が骨材を路面につなぎ止める結合力に及ぼ
す影響を調べるため、以下に示す3種類の構成の表面処
理層を実験1で使用したのと同じ厚さ2mm、大きさ2
00×200mmの金属板上に構築した。アスファルト
乳剤の散布は、分解補助剤を使用しないことを除いては
実験1と同様に行い、骨材の散布及び転圧も実験1と同
様に行った。樹脂の塗布は、ローラー刷毛で行った。そ
れぞれの表面処理層を構築後、実験1と同様にして、付
着率を求めた。結果を表3に示す。
【0079】表面処理層1 結合材:アニオン系アスファルト乳剤(商品名「サンピ
ーゾールA」、ニチレキ株式会社製) 蒸発残留分:68(%) 蒸発残留物の針入度:103(1/10mm) 蒸発残留物の軟化点:65(℃) 蒸発残留物の25℃におけるタフネス:160(kgf
・cm) 蒸発残留物の25℃におけるテナシティ:145(kg
f・cm) 蒸発残留物の60℃における絶対粘度:16000(ポ
アズ) 20℃における粘度:42(センチポアズ) 散布量:1(リットル/m) 骨材:有色骨材(商品名「ロードセラムR」、粒径3.
3−2mm、内外セラミックス株式会社製) 散布量:100粒 樹脂トップコート:アクリル樹脂(商品名「コールカッ
トR−2」、色調:赤ニチレキ株式会社製) 塗布量:0.7(kg/m
【0080】表面処理層2 結合材:エポキシ樹脂(商品名「コールカットR−
1」、ニチレキ株式会社製) 塗布量:1.5(kg/m) 骨材:表面処理層1に使用したのと同じ有色骨材 散布量:100粒 樹脂トップコート:表面処理層1に使用したのと同じア
クリル樹脂 塗布量:0.7(kg/m
【0081】表面処理層3 結合材:表面処理層1に使用したのと同じアスファルト
乳剤 散布量:1(リットル/m) 骨材:表面処理層1に使用したのと同じ有色骨材 散布量:100粒 樹脂トップコート:なし
【0082】
【表3】
【0083】表3の結果から明らかなように、結合材と
してアスファルト乳剤を使用し樹脂トップコート層を有
する表面処理層1は、結合材としてエポキシ樹脂を使用
し樹脂トップコート層を有する表面処理層2と比べて何
ら遜色のない骨材付着力を示した。一方、結合材として
アスファルト乳剤を使用するも、樹脂トップコート層を
有しない表面処理層3は、骨材付着力に劣る傾向があっ
た。以上の結果から、従来の結合材として使用されてい
る樹脂に代えて、アスファルト乳剤を結合材として使用
しても、骨材の付着力には何らの影響がないことがわか
る。
【0084】以下、実施例を用いて、本発明を更に説明
するが、本発明がこれら実施例に限られるものでないこ
とは勿論である。
【0085】〈実施例1〉以下の材料を使用し、単一の
作業車に水又はプライマーの散布装置、結合材散布装
置、分解補助剤散布装置、及び、骨材散布装置が搭載さ
れた作業車を用いて、試験的に本発明の改良型ニート工
法を施工した。すなわち、施工面上をロードスイーパー
で清掃した後、作業車を約5km/hの進行速度で施工
面上に進行させ、実験3の表面処理層1で使用したのと
同じアニオン系アスファルト乳剤(商品名「サンピーゾ
ールA」、ニチレキ株式会社製)を100(リットル/
100m)の割合で散布した後、直ちに、これも実験
3の表面処理層1で使用したのと同じ有色骨材(商品名
「ロードセラムR」、粒径3.3−2mm、内外セラミ
ックス株式会社製)を0.4(m/100m)の割
合で散布した。続いて、マカダムローラーを用いて散布
面を十分に転圧した後、余剰の浮き石を除去し、樹脂と
して実験3の表面処理層1で用いたのと同じアクリル樹
脂(商品名「コールカットR−2」、色調:赤、ニチレ
キ株式会社製)をロール刷毛によって70(kg/10
0m)の割合で塗布してトップコート層を形成した。
結合材の散布と骨材の散布とを作業車を使用して一連の
工程として行ったので、作業効率は極めて良く、トップ
コート層まで含めて、短時間で表面処理層を構築するこ
とができた。
【0086】〈比較例1〉実施例1と併行して、作業車
を使用せず、結合材としてアスファルト乳剤の代わりに
実験3の表面処理層2で使用したのと同じエポキシ樹脂
をローラー刷毛で150(kg/100m)の割合で
塗布し、その直後に骨材を人力で散布した以外は実施例
1と同様にして、実施例1で構築した表面処理層に隣接
して比較用の表面処理層を構築した。結合材としてのエ
ポキシ樹脂の塗布をローラー刷毛による人力で行わなけ
ればならなかったので、均一に塗布するのが難しく、施
工面積が広くなると、エポキシ樹脂を塗布してから骨材
の散布までの時間が場所によって大きく異なるのを避け
られなかった。均一な施工は経験に依存する部分が多
く、全体として施工効率は良いとは言えなかった。
【0087】半日の養生後、実施例1及び比較例1にお
いて構築された表面処理層上を重荷重積載車を試験的に
30回通過させ、構築された表面処理層上で停止、発進
を繰り返させたが、実施例1及び比較例1いずれにおい
ても骨材の飛散は見られなかった。また、表面処理層を
構築してから1ヶ月後、ポータブルテスタを用いて表面
処理層のすべり抵抗値(BPN)を測定したところ、実
施例1及び比較例1ともに、約80程度であり、有意の
差異は認められなかった。
【0088】〈実施例2〉分解補助剤として、「カチオ
ンDTA」(日本油脂株式会社製)を、アスファルト乳
剤の蒸発残留分100重量部に対して、有効成分量で
0.3重量部、アスファルト乳剤と同時に散布して、両
者を空中で衝突させた点、及び、骨材として、実験1で
使用したのと同じエメリーを使用した以外は、実施例1
と同様にして、本発明の改良型ニート工法を施工した。
1時間の養生後、重荷重積載車を試験的に30回通過さ
せ、構築された表面処理層上で停止、発進を繰り返させ
たが、骨材の飛散は見られなかった。また、構築1ヶ月
後、ポータブルテスタを用いて表面処理層のすべり抵抗
値(BPN)を測定したところ、約83と高いすべり抵
抗値を保っていることがわかった。
【0089】〈実施例3〉深さ20mm程度の轍掘れの
ある路面に、実施例1で使用したのと同じ作業車を用い
て、轍掘れのある部分だけに結合材及び分解補助剤の散
布と骨材の散布とを2回繰り返しレベリング工程を施し
た。レベリング工程の結合材は、実施例1で使用したの
と同じアスファルト乳剤を使用し、分解補助剤として、
実施例2で使用したのと同じ「カチオンDTA」(日本
油脂株式会社製)を、アスファルト乳剤の蒸発残留分1
00重量部に対して、有効成分量で0.3重量部、アス
ファルト乳剤と同時に散布して、両者を空中で衝突させ
た。1層当たりのアスファルト乳剤の散布量は、100
(リットル/100m)であり、骨材は、汎用骨材
(粒径13−5mm、砕石、栃木県葛尾産)を使用し、
その散布量は、1.1(m/100m)であった。
結合材及び分解補助剤と骨材の2回の散布によって、轍
掘れは殆どが埋まり、舗装面の凹凸は改良型ニート工法
を施工しても良いほどに十分に小さくなっていた。
【0090】続いて、トップコート用の樹脂として、ア
クリル樹脂ラテックス(商品名「カラーコート#100
1」、ニチレキ株式会社製)を一本撒きのエンジンスプ
レーヤーで散布した以外は、実施例2と同様にして本発
明の改良型ニート工法を施工した。本例においては、レ
ベリング工程からニート工法における骨材の散布まで
を、作業車を用いて連続した一連の作業として行うこと
ができたので、凹凸のある舗装面であるにも拘わらず、
極めて効率良くすべり抵抗性のある表面処理層を構築す
ることができた。1時間の養生後、重荷重積載車を試験
的に30回通過させ、構築された表面処理層上で停止、
発進を繰り返させたが、骨材の飛散は見られなかった。
また、構築1ヶ月後、ポータブルテスタを用いて表面処
理層のすべり抵抗値(BPN)を測定したところ、約8
2と高いすべり抵抗値を保っていることがわかった。
【0091】
【発明の効果】以上のように、本発明の改良型ニート工
法においては、結合材としてアスファルト乳剤を使用
し、結合材の散布から骨材の散布までを一連の一貫した
作業として施工することができるので、すべり止め舗装
やカラー舗装を極めて効率良く構築することができる。
散布された硬質或いは有色の骨材は、アスファルト乳剤
の結合材と樹脂トップコート層に挟まれて、路面上に強
固に固着されるので、散布された骨材の路面からの剥離
は有効に防止され、カーブや交差点、坂道など過酷な条
件に晒される場所に施工しても、骨材が飛散し、浮き石
となることが少ない、すべり止め舗装やカラー舗装とし
て耐久性のある表面処理層を構築することができるもの
である。
【0092】しかも、本発明において結合材として使用
するアスファルト乳剤は、施工面が濡れていたり多少の
水分が残存した状態でも十分に施工が可能であり、施工
に際しての制約が少ないという利点がある。更には、本
発明において結合材として使用するアスファルト乳剤及
び樹脂は、共に常温で施工できる材料であるので、加熱
の必要がなく、危険性が少ないと共に炭酸ガスの発生も
ないので、地球環境的な観点からも好ましいものであ
る。
【0093】また、本発明の改良型ニート工法におい
て、蒸発残留物の特性が規制されたアスファルト乳剤を
使用する場合には、骨材の路面に対する付着力が一層向
上し、より耐久性に優れた表面処理層を構築することが
可能となるものである。更には、アスファルト乳剤とし
て、20℃における粘度が約40センチポアズ以上のア
スファルト乳剤を使用する場合には、凹凸や変形の激し
い路面上にアスファルト乳剤を散布して表面処理層を構
築する場合でも、散布されたアスファルト乳剤が散布直
後から路面の傾斜に沿って流動して路面上におけるアス
ファルト乳剤の膜厚が不均一になることがなく、均一で
安定した結合力を備えた表面処理層を構築することがで
きる。
【0094】また、本発明の改良型ニート工法におい
て、アスファルト乳剤の分解を促進する分解補助剤を、
アスファルト乳剤と同時期に又は相前後して散布する場
合には、アスファルト乳剤の分解、硬化が一層早めら
れ、より早期の交通開放が可能となるという利点があ
る。
【0095】更に、本発明の改良型ニート工法を轍掘れ
やひび割れ等の凹凸のある舗装面に適用する場合におい
ても、本発明の改良型ニート工法が結合材としてアスフ
ァルト乳剤を使用するものであるので、結合材の散布と
骨材の散布とを所定回数だけ繰り返すレベリング工程と
すべり止め舗装ないしはカラー舗装を構築する工程とを
連続した一連の作業として行うことができ、レベリング
からすべり止め舗装ないしはカラー舗装の構築までを極
めて効率良く行うことができるものである。
【0096】本発明の改良型ニート工法は、結合材とし
てのアスファルト乳剤と骨材の散布とを、結合材の散布
装置と骨材の散布装置とを搭載した作業車を用いて行う
ことによって、更に効率良く施工することが可能となる
ものである。また、上記のような本発明の改良型ニート
工法によって構築された表面処理層を有する舗装体は、
骨材の剥離が極めて少なく、すべり抵抗性ないしは有色
性を長期間にわたって保持する耐久性に優れた舗装体で
ある。このように本発明は、極めて有用、かつ、優れた
効果を奏するものであ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 路面上にアスファルト乳剤と骨材とを散布し
た状態を示す図である。
【図2】 骨材の散布面を転圧した状態を示す図であ
る。
【図3】 骨材層の上に樹脂トップコート層を形成した
状態を示す図である。
【図4】 轍掘れを有する舗装面をレベリングする工程
を示す図である。
【図5】 ひび割れを有する舗装面をレベリングする工
程を示す図である。
【符号の説明】
1 路面 2 アスファルト乳剤 3 骨材 4 樹脂 5a、5b 結合材 6a、6b 骨材 A 轍掘れ B 凹み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 静男 愛知県豊橋市小松町234番地2号 (56)参考文献 特開 平6−294104(JP,A) 特開 平11−1904(JP,A) 特開 平6−207401(JP,A) 特開 平11−247114(JP,A) 特開 平10−219618(JP,A) 特開 平11−350413(JP,A) 特開 平11−303004(JP,A) 特開 昭62−160302(JP,A) 特開2000−104208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 5/00 - 15/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面上に樹脂結合材層を形成し、その上
    から骨材を散布し、更にその上に樹脂トップコート層を
    設けるニート工法において、結合材として樹脂に代え
    、その中の蒸発残留物が以下のa)〜d)に示す特性
    を有するアスファルト乳剤を使用する改良型ニート工
    a)針入度が70〜125(1/10mm)、 b)軟化点が55〜100℃、 c)25℃におけるタフネスが90〜250kgf・c
    m、 d)25℃におけるテナシティが50〜220kgf・
    cm
  2. 【請求項2】 散布する骨材の最大粒径が5mm以下、
    望ましくは3.5mm以下である請求項1記載の改良型
    ニート工法。
  3. 【請求項3】 結合材として使用するアスファルト乳剤
    の20℃における粘度が約40センチポアズ以上である
    請求項1又は2記載の改良型ニート工法。
  4. 【請求項4】 アスファルト乳剤による結合材層の形成
    がアスファルト乳剤を散布することによって行われ、ア
    スファルト乳剤の散布と骨材の散布とが、少なくとも結
    合材の散布装置と骨材の散布装置とを車両前方からこの
    順に備えた作業車を用いて、結合材としてのアスファル
    ト乳剤の散布後ほぼ一定の時間間隔をおいて骨材の散布
    が行われる請求項1、2又は3記載の改良型ニート工
    法。
  5. 【請求項5】 アスファルト乳剤による結合材層の形成
    がアスファルト乳剤を散布することによって行われ、ア
    スファルト乳剤の分解を促進する分解補助剤がアスファ
    ルト乳剤と同時期に又は相前後して散布される請求項
    1、2、3又は4記載の改良型ニート工法。
  6. 【請求項6】 アスファルト乳剤による結合材層の形成
    に先立って、施工面の凹凸を小さくするレベリング工程
    を行う請求項1ないしのいずれかに記載の改良型ニー
    ト工法。
  7. 【請求項7】 レベリング工程が、凹凸のある施工面の
    凹部に、或いは凹凸のある施工面の全面に、結合材と骨
    材とを交互に散布することによって行われる請求項
    載の改良型ニート工法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないしのいずれかに記載の改
    良型ニート工法によって構築された表面処理層を有する
    舗装体。
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