JP3395133B2 - 単層型散布式表面処理工法 - Google Patents

単層型散布式表面処理工法

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JP3395133B2
JP3395133B2 JP2000155173A JP2000155173A JP3395133B2 JP 3395133 B2 JP3395133 B2 JP 3395133B2 JP 2000155173 A JP2000155173 A JP 2000155173A JP 2000155173 A JP2000155173 A JP 2000155173A JP 3395133 B2 JP3395133 B2 JP 3395133B2
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    • Y02A30/60Planning or developing urban green infrastructure

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単層型散布式表面
処理工法に関し、詳しくは、浮き石の発生を極力少なく
し、強固で耐久性に優れた表面処理層を構築することが
できる単層型散布式表面処理工法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路舗装は、交通に供されるにつれて、
次第に老化、劣化が進み、路面が摩耗して凹凸を生じた
り、舗装表面にひび割れ等が発生したりすることがあ
る。凹凸やひび割れを放置すると、通行車両の安全を脅
かしたり、雨水等がひび割れ部から舗装体内部に浸透し
て舗装体そのものの破損、破壊を引き起こす恐れがあ
る。
【0003】従来、このような老化、劣化した道路舗装
を補修する方法として、散布式表面処理工法や混合式表
面処理工法、更にはオーバーレイ工法などが提案されて
いた。この中で散布式表面処理工法を例えば単層型のも
のについて説明すれば、図1に示すように、老化ないし
は劣化して凹凸やひび割れの発生した路面1上に、アス
ファルト等の瀝青材料からなる結合材2を膜状に散布し
続いてその上に骨材3を散布する。次いで、骨材3の散
布面をマカダムローラー等の転圧機で転圧することによ
って、結合材2によって骨材3を路面1に結合し、図2
に示すように、路面1上に結合材2と骨材3とからなる
層を構築するという工法である。
【0004】この散布式表面処理工法は、比較的簡単に
舗装体表面を補修できるので、老化、劣化した舗装体の
補修工法としては極めて有効なものであるが、アスファ
ルト混合物を用いる補修工法とは違って、単に結合材に
よって骨材を路面に結合しているだけであるので、転圧
が十分でなかったり、施工後の養生時間が不足する場合
などにおいては、通行車両のタイヤ等から受ける引掻力
や衝撃力によって、結合材上に散布された骨材が路面か
ら剥離し、これらが浮き石となって路面上に散乱すると
いう問題があった。このような現象は、カーブや交差
点、坂道など、通行車両のタイヤなどによって路面が過
酷な条件に晒される箇所で著しく、このため、これらの
場所での施工には散布式表面処理工法は適さないものと
考えられていた。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の散布式表面処理工法の欠点を解消し、カーブや
交差点、坂道など過酷な条件に晒される場所においても
十分に耐えることのできる、骨材の剥離が少なく耐久性
に優れた表面処理層を構築する単層型散布式表面処理工
法と、それによって得られる表面処理層を有する舗装体
を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、散布式表
面処理工法、特に、結合材と骨材との層を一層だけ路面
上に構築する単層型の散布式表面処理工法について研究
を重ねた結果、結合材としてアスファルト乳剤を使用
し、かつ、骨材層の上に樹脂による被覆層を設けること
によって、骨材の剥離を防止し、耐久性に優れた表面処
理層を構築することができることを見出して、本発明を
完成した。
【0007】即ち、本発明は、路面上に結合材を散布し
その上から骨材を散布して単層の表面処理層を構築する
単層型散布式表面処理工法において、結合材としてアス
ファルト乳剤を使用し、散布された骨材層の上に樹脂を
塗布又は散布して被覆層を形成する工程を含む単層型散
布式表面処理工法、及び、そのような単層型散布式表面
処理工法によって構築される表面処理層を有する舗装体
を提供することによって上記課題を解決するものであ
る。
【0008】本発明の単層型散布式表面処理工法におい
ては、骨材が結合材としてのアスファルト乳剤によって
路面に結合されると共に、骨材層の上部に形成される樹
脂の被覆層によっても骨材はつなぎ止められるので、カ
ーブや交差点、坂道など過酷な条件に晒される場所に施
工しても、骨材が飛散し、浮き石となることが少なく、
耐久性のある表面処理層を構築することができるもので
ある。
【0009】アスファルト乳剤は、路面が湿っていたり
濡れていたりしても散布施工することができるので、路
面上に直接散布する結合材としては、水分や湿気を嫌う
樹脂よりも施工性に優れたものである。しかしながら、
アスファルト乳剤は硬化して結合材としての強度を発現
するには分解と水分の逃散を必要とするものであるの
で、散布式表面処理工法として、先に散布されたアスフ
ァルト乳剤層よりも上層に樹脂の被覆層を形成すること
は、樹脂の被覆層がアスファルト乳剤層からの水分の逃
散の障害となりアスファルト乳剤の硬化を妨げるので、
通常、好ましくないと考えられていた。ところが、本発
明者らが確認したところによれば、意外にも、散布式表
面処理工法として、先に散布されたアスファルト乳剤層
よりも上層に樹脂の被覆層を形成しても、アスファルト
乳剤の硬化は妨げられず、アスファルト乳剤及び樹脂と
もに硬化して骨材を路面上に強固につなぎ止め、耐久性
に優れた表面処理層が構築されることが見出された。本
発明は、本発明者らが見出したこの予想外の知見に基づ
くものである。
【0010】しかも、本発明において使用するアスファ
ルト乳剤及び樹脂は、共に常温で施工できる材料である
ので、加熱の必要がなく、危険性が少ないと共に炭酸ガ
スの発生もないので、地球環境的な観点からも好ましい
ものである。なお、本明細書でいうアスファルト乳剤と
は、特に断らない限り、ゴムや熱可塑性高分子重合物な
どを添加して改質した改質アスファルト乳剤も含むもの
とする。また、樹脂をラテックスにして使用する場合に
は、樹脂をアスファルト乳剤と同様に散布することが容
易となり、施工性が更に向上するという利点がある。
【0011】本発明の単層型散布式表面処理工法におい
て、骨材として、骨材の最小粒径がふるいの目開きの呼
び寸法で10mm未満の場合には、最小粒径と最大粒径
との差がふるいの目開きの呼び寸法で2mm以上、5m
m未満の骨材を、また、最小粒径がふるいの目開きの呼
び寸法で10mm以上の場合には、最小粒径と最大粒径
との差がふるいの目開きの呼び寸法で3mm超、6mm
以下の骨材が使用される場合には、骨材の路面に対する
付着力が一層向上し、より耐久性に優れた表面処理層を
構築することが可能となる。また、アスファルト乳剤と
して、アスファルト乳剤中の蒸発残留物が以下のa)〜
d)に示す特性、すなわち、 a)針入度が50〜150(1/10mm)、 b)軟化点が50〜120℃、 c)25℃におけるタフネスが70〜320kgf・c
m、 d)25℃におけるテナシティが30〜300kgf・
cm、 という特性をもったアスファルト乳剤が使用される場合
には、骨材の路面に対する付着力が一層向上し、より耐
久性に優れた表面処理層を構築することが可能となる。
【0012】更には、アスファルト乳剤として、20℃
における粘度が約40センチポアズ以上のアスファルト
乳剤を使用する場合には、凹凸や変形の激しい路面上に
アスファルト乳剤を散布して表面処理層を構築する場合
でも、散布されたアスファルト乳剤が散布直後から路面
の傾斜に沿って流動して路面上におけるアスファルト乳
剤の膜厚が不均一になることがなく、均一で安定した結
合力を備えた表面処理層を構築することができる。ここ
で、粘度は、「舗装試験法便覧別冊(暫定試験方
法)」、社団法人日本道路協会編集、丸善株式会社、平
成8年10月20日発行、第69〜74頁に記載された
粘度試験方法に準じて測定される値である。
【0013】本発明の単層型散布式表面処理工法におい
て、アスファルト乳剤の分解を促進する分解補助剤を、
アスファルト乳剤と同時期に又は相前後して散布する場
合には、アスファルト乳剤の分解、硬化が一層早めら
れ、より早期の交通開放が可能となるという利点があ
る。アスファルト乳剤と分解補助剤とを相前後して路面
上に散布するとは、路面上の施工箇所にアスファルト乳
剤または分解補助剤のどちらかを先に散布した後に、分
解補助剤またはアスファルト乳剤を、先に散布したもの
の上から散布することをいうものである。また、アスフ
ァルト乳剤と分解補助剤とを同時期に路面上に散布する
とは、路面上の同じ施工箇所に散布されるべきアスファ
ルト乳剤と分解補助剤とを、両者の散布時間を少なくと
も一部重複させて散布することをいうものである。いず
れにせよ、アスファルト乳剤と分解補助剤とが同時期に
又は相前後して散布される結果、アスファルト乳剤と分
解補助剤とは路面上若しくは空中で出会い、接触、混合
することとなる。
【0014】また、本発明の単層型散布式表面処理工法
において、繊維材料が、アスファルト乳剤と同時又はア
スファルト乳剤と相前後して散布若しくは敷き均される
場合には、繊維材料とアスファルト乳剤とが混じり合
い、より強力に骨材を路面に結合するだけでなく、耐久
性や、更には防水性に優れた散布式表面処理層を構築す
ることが可能となる。
【0015】本発明の単層型散布式表面処理工法におい
ては、アスファルト乳剤又はアスファルト乳剤と分解補
助剤の散布から骨材の散布までの時間は、比較的短い一
定の時間間隔であるのが望ましい。アスファルト乳剤
は、路面に散布された直後から分解が進行するものであ
るが、アスファルト乳剤の散布から骨材の散布までの時
間が不規則に変化すると、骨材が散布される時点でのア
スファルト乳剤の状態も不規則に変化することになり、
結果として、均一で耐久性に優れた表面処理層が得られ
ない。アスファルト乳剤の散布から骨材の散布までの時
間を比較的短い一定の時間間隔に維持するには、少なく
とも結合材の散布装置と骨材の散布装置とを搭載した作
業車を用いて施工するのが望ましい。そのような作業車
としては、例えば、同じ出願人による特開平11−35
0413号公報、特開平11−350414号公報、特
開平11−350415号公報、特開2000−452
17号公報、特開2000−45218号公報に開示さ
れたような作業車が挙げられる。また、そのような作業
車に、更に、分解補助剤の散布装置及び/又は繊維材料
の散布装置若しくは敷き均し装置を搭載することによ
り、アスファルト乳剤と同時又は相前後して分解補助剤
及び/又は繊維材料を散布若しくは敷き均し、続いて、
比較的短い一定の時間間隔をおいて骨材を散布すること
が容易に可能となる。
【0016】本発明は以上のようにして、路面上に少な
くともアスファルト乳剤と骨材とを用いて構築された層
の上に樹脂被覆層を有している表面処理層を構築するも
のであるが、そのようにして構築された樹脂被覆層表面
を研磨して骨材を部分的に露出させる場合には、樹脂の
母相の中に骨材の色調が島状に現れて、モザイク状の美
観に優れた表面処理層とすることができる。
【0017】本発明の単層型散布式表面処理工法は、一
般道路に限らず、自動車専用道路、構内道路、公園内道
路、散策路、自転車道、運動場、駐車場、飛行場、港湾
施設、公会堂等に付帯する広場、歩道等の舗装にも適用
されるものであり、本発明の単層型散布式表面処理工法
によって構築された舗装体の上に、アスファルト混合物
やセメント混合物、その他の舗装用混合物を舗設して、
本発明の単層型散布式表面処理工法によって構築された
舗装体を褥層及び/又は緩衝層として機能させることも
可能である。更には、本発明の単層型散布式表面処理工
法は、アスファルト舗装の構築を長期間掛けて段階的に
行い逐次完成させる、いわゆるステージコンストラクシ
ョンにも使用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0019】まず、使用材料について説明する。 〈アスファルト乳剤〉本発明の単層型散布式表面処理工
法に使用するアスファルト乳剤とは、レーキアスファル
ト等の天然アスファルト、ストレートアスファルト、ブ
ローンアスファルト、セミブローンアスファルト、溶剤
脱瀝アスファルト(例えば、プロパン脱瀝アスファル
ト)等の石油アスファルト、重油、タール、ピッチ等の
1種、または2種以上を混合した瀝青物を、各種界面活
性剤やクレー(例えばベントナイト)などの乳化剤を用
い、さらには、アルカリ、酸、塩、分散剤、保護コロイ
ドなどを必要に応じて添加して、コロイドミル、ホモジ
ナイザー、ホモミキサーなどの適当な乳化機によって、
水中に乳化させたものである。
【0020】乳化剤としては、カチオン系、アニオン
系、両性系のいずれをも用いることができ、本発明で使
用できるカチオン系の乳化剤としては、長鎖アルキル基
を有する脂肪族あるいは脂環族のモノアミン、ジアミ
ン、トリアミン、アミドアミン、ポリアミノエチルイミ
ダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキルジアミン、ロジンア
ミン、これらアミン類の酸化エチレン付加物、アミンオ
キサイド、または、これらのアミン系界面活性剤に塩
酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作用させた水溶性
ないし水分散性の塩、さらには、これらのアミン系界面
活性剤の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。また、
これらの界面活性剤と共に、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコーポ
リマーなどのノニオン系界面活性剤を併用することもで
きる。
【0021】本発明で使用できるアニオン系の乳化剤と
しては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、高級アルコールエトオキシレー
ト、高級アルコールエトオキシレートサルフェート、石
鹸、ナフタリンスルホン酸塩およびホルマリン変性物、
アルカリリグニン塩、リグニンスルホン酸塩、カゼイン
のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
【0022】本発明で使用できる両性系の乳化剤として
は、アルキルフェノール、モノおよび多価アルコール
酸、脂肪族類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、エタ
ノールアミン類等のアルキレンオキシドの付加物、など
が挙げられる。
【0023】また、アスファルト乳剤に用いられる分散
剤や保護コロイドとしては、ナフタリンスルホン酸ソー
ダ、カゼイン、アルギン酸、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソー
ダ、リグニンスルホン酸塩、ニトロフミン酸塩等が挙げ
られる。
【0024】本発明に使用するアスファルト乳剤は、上
記乳化分散される瀝青物に、ゴム及び熱可塑性高分子重
合物から選ばれる1種もしくは2種以上を加えて改質し
た改質アスファルト乳剤として使用するのが望ましい。
なお、改質アスファルト乳剤は、アスファルト乳剤にゴ
ム及び熱可塑性高分子重合物から選ばれる1種もしくは
2種以上を加えて改質することによって調製しても良い
し、アスファルトにゴム及び熱可塑性高分子重合物から
選ばれる1種もしくは2種以上を加えて改質した後に、
これを乳化して改質アスファルト乳剤とすることによっ
て調製しても良い。
【0025】改質に使用するゴム及び熱可塑性高分子重
合物としては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、ス
チレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、
イソプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチ
レン、エチレンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィ
ンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、ス
チレン・ブタジエン・スチレン共重合ゴム、スチレン・
イソプレンブロック共重合ゴムなどのゴム、及び、エチ
レン・酢酸ビニール共重合物、エチレン・エチルアクリ
レート共重合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、ポ
リ酢酸ビニール、塩化ビニール・酢酸ビニール共重合
物、酢酸ビニール・アクリレート共重合物等の熱可塑性
高分子重合物が挙げられる。これらのゴムまたは熱可塑
性高分子重合物は、1種または2種以上を併用して用い
ることができる。これらのゴム及び熱可塑性高分子重合
物は、例えば、粉末状、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものであり、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものは、主として、ポストミックスタイプ
の方法による改質アスファルト乳剤に専ら使用される
が、プレミックスタイプの方法による改質アスファルト
乳剤に使用しても良い。
【0026】本発明で使用するアスファルト乳剤は、上
記のように改質アスファルト乳剤を含むものであるが、
これらのアスファルト乳剤には、更に、粘着付与剤とし
て、熱可塑性固形樹脂や固形状ゴム、液状樹脂、軟化
剤、可塑剤などを添加することができる。添加される粘
着付与剤としては、例えば、ロヂンとその誘導体、テル
ペン樹脂、石油樹脂とその誘導体、アルキッド樹脂、ア
ルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、合成テルペン樹脂、アルキレン樹
脂、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリブデン、
イソブチレンとブタジエンの共重合物、鉱油、プロセス
オイル、パイン油、アントラセン油、松根油、動植物
油、重合油、可塑剤等が挙げられる。また、老化防止剤
や酸化防止剤、硫黄等も添加することができる。さらに
また、改質アスファルト乳剤の粘度調整の目的で、M
C、CMC、HEC、PVA、ゼラチンなどの水溶性高
分子保護コロイドを添加することも可能である。
【0027】改質アスファルト乳剤中のアスファルト
と、ゴム及び熱可塑性高分子重合物との配合割合は、ア
スファルト100重量部に対してゴム及び熱可塑性高分
子重合物が、2〜20重量部、好ましくは、3〜7重量
部の範囲である。ゴム及び熱可塑性高分子重合物の量が
2重量部未満では、改質アスファルト乳剤が分解、硬化
した後における骨材に対する接着力や把握力にゴム及び
熱可塑性高分子重合物を加えた効果が余り見られないの
に対して、ゴム及び熱可塑性高分子重合物の量が20重
量部を越えると、凝集力が強過ぎて、返って骨材からの
剥離が生じ、骨材の飛散を起こし易い。また、本発明で
使用するアスファルト乳剤及び改質アスファルト乳剤中
のアスファルトとしては、分解、硬化した後の特性を考
慮して、針入度(25℃)が50〜150(1/10m
m)程度のものを使用するのが好ましい。
【0028】本発明で結合材として使用するアスファル
ト乳剤及び改質アスファルト乳剤の蒸発残留分(固形
物)は、通常、30〜70重量%程度が好ましく、特
に、50〜68重量%のものが更に好ましい。蒸発残留
分が30重量%未満では、決して使用できないという訳
ではないが、結合材として必要な程度の粘弾性を得るこ
とが難しく、一方、蒸発残留分が70重量%を越える
と、これも決して使用できないという訳ではないが、良
好な施工性を確保しづらい傾向がある。
【0029】また、これらのアスファルト乳剤または改
質アスファルト乳剤には、耐熱性向上や、紫外線等によ
る劣化防止、作業性向上、並びに接着性向上等の目的
で、紫外線吸収剤や、各種添加剤、粘度調整剤などを添
加しても良い。
【0030】本発明の単層型散布式表面処理工法に使用
されるアスファルト乳剤は、アスファルト乳剤中の蒸発
残留物が、以下のa)〜d)に示す特性、即ち、 a)針入度が50〜150(1/10mm)、 b)軟化点が50〜120℃、 c)25℃におけるタフネスが70〜320kgf・c
m、 d)25℃におけるテナシティが30〜300kgf・
cm、 を有するものが良く、望ましくは、以下のa’)〜
d’)に示す特性、即ち、 a’)針入度が70〜125(1/10mm)、 b’)軟化点が55〜100℃、 c’)25℃におけるタフネスが90〜250kgf・
cm、 d’)25℃におけるテナシティが50〜220kgf
・cm、 を有するものであり、更に望ましくは、以下のa’’)
〜d’’)に示す特性、即ち、 a’’)針入度が90〜120(1/10mm)、 b’’)軟化点が60〜80℃、 c’’)25℃におけるタフネスが100〜200kg
f・cm、 d’’)25℃におけるテナシティが70〜180kg
f・cm、 を有するものである。
【0031】アスファルト乳剤中の蒸発残留物の針入度
が50(1/10mm)未満では、アスファルト乳剤の
分解後のアスファルトが硬くなりすぎてしまうので好ま
しくなく、逆に、針入度が150(1/10mm)超で
は、アスファルト乳剤の分解後のアスファルトが軟らか
くなりすぎてしまうので好ましくない。
【0032】アスファルト乳剤中の蒸発残留物の軟化点
が50℃未満では、アスファルト乳剤の分解後のアスフ
ァルトが、夏季等の高温下の路面においてフラッシュ現
象を起こし易く、べたつき易いので好ましくなく、逆
に、軟化点が120℃超では、アスファルト乳剤の分解
後のアスファルトに柔軟性が不足し、好ましくない。
【0033】また、アスファルト乳剤中の蒸発残留物の
25℃におけるタフネスが70kgf・cm未満では、
アスファルト乳剤の分解後のアスファルトに粘りが不足
し、腰が弱くなりすぎるので好ましくなく、逆に、タフ
ネスが320kgf・cm超では、アスファルト乳剤の
分解後のアスファルトが、粘りがありすぎ、腰が強くな
りすぎるので、交通荷重に対してもろくなる傾向が出て
くるので好ましくない。
【0034】更には、アスファルト乳剤中の蒸発残留物
の25℃におけるテナシティが30kgf・cm未満で
は、アスファルト乳剤の分解後のアスファルトに伸びが
なくなってしまうので好ましくなく、逆に、テナシティ
が300kgf・cm超では、アスファルト乳剤の分解
後のアスファルトの伸びが大きくなりすぎてしまうので
好ましくない。
【0035】ここで、針入度及び軟化点はJISK22
07に規定されるものであり、タフネス及びテナシティ
は「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7
年6月10日発行、第456〜461頁の「タフネス・
テナシティ試験方法」に基づいて測定されるものであ
る。
【0036】〈樹脂〉本発明で使用する樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、変性エポキ
シ樹脂、変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メ
タアクリレート樹脂、ポリウレタン変性アクリレート樹
脂、ポリアクリレート樹脂等を用いることができる。
【0037】変性エポキシ樹脂とは、例えば、アスファ
ルト、タール、重質油、プロセスオイル、液状樹脂、液
状ポリブタジエンなどで変性したエポキシ樹脂である。
この変性エポキシ樹脂は2液型であって、ポリアミン、
ポリアミド、無水有機酸などの硬化剤を必要とし、エポ
キシ樹脂の変性剤は、樹脂側、硬化剤側、或いはその双
方に入れても良い。
【0038】変性ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分
とポリイソシアネート成分との2液型のものであって、
変性は、ポリオール成分にアスファルト、タール、重質
油、プロセスオイル、液性樹脂等を添加することによっ
て行う。このように、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂
と同じく、変性エポキシ樹脂や変性ポリウレタン樹脂も
2液型のものであり、2液を一定比率にて混合すると2
成分が反応硬化して強靱な結合力を発揮することとな
る。
【0039】各種樹脂成分と硬化剤との配合割合は、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、変性エポキシ樹脂、及
び、変性ポリウレタン樹脂の場合についていえば、樹脂
成分100重量部に対して、硬化剤は50〜100重量
部の割合が好ましい。また、ポリエステル樹脂やアクリ
レート樹脂の場合には、樹脂成分100重量部に対して
硬化剤は1〜5重量部程度が好ましい。
【0040】上記のような樹脂は、乳化剤の作用によっ
てコロイド状に水中に分散したラテックスとして使用す
ることも可能である。上記のような樹脂のラテックス
は、例えば相当するモノマーを乳化重合させることによ
って製造することができる。樹脂をラテックスとして使
用する場合には、樹脂をアスファルト乳剤などと同様に
散布することが容易となり、施工性が向上するという利
点がある。
【0041】また、上記のような樹脂には、有機系及び
/又は無機系の顔料を適宜加えて着色することも可能で
ある。例えば、使用する骨材と同系統に着色した樹脂を
使用することによって、骨材の明色性を一層高めること
も可能である。使用する無機系顔料としては、例えば、
以下に示す顔料、即ち、 白色:二酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白 黒色:鉄黒、黒鉛、カーボンブラック 赤色:カドミウムレッド 橙色:モリブデンオレンジ 黄色:水酸化第二鉄、酸化黄、黄鉛 緑色:酸化クロム、クロムグリーン 青色:群青、紺青、コバルトブルー 紫色:マンガンバイオレット などが挙げられる。
【0042】また、有機系の顔料としては、 赤色:ウオッチングレッド、キナクリドンレッド 橙色:パーマネントオレンジ 黄色:ファストイエロー 緑色:フタロシアニングリーン 青色:フタロシアニンブルー 紫色:ジオキサジンバイオレット などが挙げられる。
【0043】これらの顔料は、1種又は2種以上を組み
合わせて併用しても良い。また、これら顔料の使用量
は、樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好ま
しくは、3〜8重量部である。
【0044】〈分解補助剤〉本発明で使用する分解補助
剤としては、結合材として使用するアスファルト乳剤の
分解を促進することができるものであればどのようなも
のを使用しても良く、アスファルト乳剤がカチオン系ア
スファルト乳剤である場合には、アニオン系乳化剤、ア
ルカリ性無機塩、アニオン系高分子凝集剤、アニオン系
アスファルト乳剤、及び、アニオン系ラテックスからな
る群から選ばれる1種若しくは2種以上の分解補助剤を
使用することができる。
【0045】使用できるアニオン系乳化剤としては、石
鹸などのカルボン酸塩系のもの;高級アルコール硫酸エ
ステル塩、高級アルコールエトキシレートサルフェート
等の高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、
硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィンなどの硫酸エ
ステル塩系のもの;アルキルアリルスルホン酸塩、α−
オレフィンスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸塩、ナ
フタリンスルホン酸塩のホルマリン変性物、リグニンス
ルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸アンモニウム
やアルキルベンゼンスルホン酸ソーダやアルキルベンゼ
ンスルホン酸カリ等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、
ジ・オクチル・スルホ・コハク酸ソーダ等のジ・オクチ
ル・スルホ・コハク酸の金属塩、アルキルメチルタウリ
ン酸ナトリウム等のアルキルメチルタウリン酸の金属塩
などのスルホン酸塩系のもの;リン酸エステル塩系のも
のなどの合成脂肪酸塩や、リグニンなどのスルホン酸塩
系並びにロジン及びトール油などのカルボン酸塩系など
の天然脂肪酸塩が挙げられる。
【0046】使用できるアルカリ性無機塩としては、苛
性ソーダなどのソーダ塩、尿素、重炭酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩
化アンモニウム、リン酸アンモニウムなどのアンモニウ
ム塩などが挙げられ、その他、高級アルコールエトオキ
シレート、アルカリリグニン酸、カゼインのアルカリ
塩、ポリアクリル酸なども本発明において分解補助剤と
して使用できる。
【0047】以上のような分解補助剤は、そのうちの1
種または2種以上を使用することができるが、中でも、
アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼン
スルホン酸アンモニウム、アルキルベンゼンスルホン酸
カリなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、又は、アル
キルメチルタウリン酸ナトリウム、ジ・オクチル・スル
ホ・コハク酸ソーダを使用するのが、硬化速度が早く、
しかも強度及び耐久性に優れた表面処理層が得られるの
で好ましく、更には、これらの中でも、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸アン
モニウム、アルキルベンゼンスルホン酸カリなどのアル
キルベンゼンスルホン酸塩を用いるのが更に好ましく、
アルキルベンゼンスルホン酸塩の中では、アルキルベン
ゼンスルホン酸ソーダを用いるのが最も好ましい。
【0048】以上のようなカチオン系アスファルト乳剤
に対する分解補助剤は水溶液の状態で使用するのが望ま
しく、その濃度は、通常、1.5〜30w/w%の範囲
が良い。分解補助剤の水溶液濃度が1.5w/w%未満
では、カチオン系アスファルト乳剤の分解を促進する効
果が期待できず、また、分解補助剤の水溶液濃度が30
w/w%を超えると、カチオン系アスファルト乳剤の分
解速度が速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようにな
る。
【0049】本発明において、結合材であるカチオン系
アスファルト乳剤に対して接触、混合せしめられる分解
補助剤の割合は、カチオン系アスファルト乳剤中の蒸発
残留分100重量部に対して、分解補助剤の水溶液中の
有効成分量として、0.4〜4.0重量部の範囲が好ま
しい。分解補助剤の水溶液中の有効成分量が0.4重量
部未満では、アスファルト乳剤の分解を促進する効果が
期待できず、4.0重量部を超えるとアスファルト乳剤
の分解速度が速くなり過ぎて施工作業に支障を来すよう
になる。
【0050】一方、結合材としてアニオン系アスファル
ト乳剤を使用する場合には、分解補助剤としては、塩化
カルシウムなどの二価の無機塩;塩酸、蟻酸、燐酸など
の無機酸;酢酸、クエン酸などの有機酸;ロジンアミ
ン、アミン類の酸化エチレン付加物、アルキルモノアミ
ン塩酸塩又は酢酸塩、アルキルジアミン塩酸塩又は酢酸
塩、アルキルトリアミン塩酸塩又は酢酸塩などのアルキ
ルアミン類;ジアミド、アミドアミンなどのアミドアミ
ン類の塩酸塩又は酢酸塩;ポリアミノエチルイミダゾリ
ンなどのイミダゾリン類の塩酸塩又は酢酸塩;長鎖アル
キル基を有する脂肪環族のモノアミンやジアミンやトリ
アミンの塩酸塩又は酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン類の塩酸塩又は酢酸塩;アミン化リグニン類の
塩酸塩又は酢酸塩;アミン系カチオン界面活性剤に塩
酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作用させた水溶性
ないし水分散性の塩;アミンオキサイド類の塩酸塩又は
酢酸塩;更には、アミン系カチオン界面活性剤の第4級
アンモニウム塩類などが挙げられ、これらのうちの1種
または2種以上を分解補助剤として使用することができ
る。中でも、アルキルモノアミン塩酸塩又は酢酸塩、ア
ルキルジアミン塩酸塩又は酢酸塩、アルキルトリアミン
塩酸塩又は酢酸塩などのアミン系カチオン界面活性剤の
水溶性の塩を使用するのが好ましい。また、これらの分
解補助剤と共に、エキシエチレン・オキシプロピレンブ
ロックコーポリマーなどのノニオン系界面活性剤を併用
することもできる。
【0051】また、結合材としてノニオン系アスファル
ト乳剤を使用する場合には、分解補助剤としては、高分
子凝集剤を使用するのが望ましく、高分子凝集剤として
は、分子量が約1000〜数万である低重合度のものと
して、アルギン酸ナトリウムなどの陰イオン性の高分子
凝集剤;水溶性アニリン樹脂塩酸塩、ポリチオ尿素酢酸
塩、ポリエチレンアミノトリアゾール、ポリビリルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド、キトサンなど
の陽イオン性の高分子凝集剤;でんぷん、水溶性尿素樹
脂などの非イオン性の高分子凝集剤;ゼラチンなどの両
性の高分子凝集剤などが挙げられ、分子量が数十万〜数
百万の高重合度のものとして、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、マレイン酸共重合物塩、ポリアクリルアミド部分加
水分解塩などの陰イオン性の高分子凝集剤;ポリエチレ
ンアミン、ビニルビニルピリジン共重合物塩などの陽イ
オン性の高分子凝集剤;ポリアクリルアミド、ポリオキ
シエチレンなどの非イオン性の高分子凝集剤などが挙げ
られる。以上のような高分子凝集剤は、そのうちの1種
もしくは2種以上が使用される。
【0052】以上のようなアニオン系又はノニオン系ア
スファルト乳剤に対する分解補助剤は水溶液の状態で使
用するのが望ましく、その濃度は、通常、1.5〜20
w/w%の範囲が良い。分解補助剤の水溶液濃度が1.
5w/w%未満では、アニオン系又はノニオン系アスフ
ァルト乳剤の分解を促進する効果が期待できず、また、
分解補助剤の水溶液濃度が20w/w%を超えると、ア
ニオン系又はノニオン系アスファルト乳剤の分解速度が
速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようになる。
【0053】本発明において、結合材であるアニオン系
またはノニオン系アスファルト乳剤に対して接触、混合
せしめられる分解補助剤の割合は、アニオン系またはノ
ニオン系アスファルト乳剤中の蒸発残留分100重量部
に対して、分解補助剤の水溶液中の有効成分量として、
0.05〜0.5重量部の範囲が好ましい。分解補助剤
の水溶液中の有効成分量が0.05重量部未満では、ア
スファルト乳剤の分解を促進する効果が期待できず、
0.5重量部を超えるとアスファルト乳剤の分解速度が
速くなり過ぎて施工作業に支障を来すようになる。
【0054】〈骨材〉本発明で結合材上に散布される骨
材とは、社団法人日本道路協会発行の「アスファルト舗
装要綱」に記載されている舗装用の骨材であればどのよ
うなものでも使用でき、例えば、砕石、玉石、砂利、鉄
鋼スラグ等である。また、これらの骨材にアスファルト
を被覆したアスファルト被覆骨材および再生骨材なども
使用できる。その他、これに類似する粒状材料で、人工
焼成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨材、陶磁器粒、ル
クソバイト、アルミニウム粒、プラスチック粒、セラミ
ックス、エメリー等も使用することができる。
【0055】本発明で使用する骨材にアスファルト等を
被覆する場合には、被覆するに必要なアスファルトの量
は、0.1〜1.5重量%程度の範囲である。鉄鋼スラ
グのようなポーラスな骨材の場合には、上記範囲の中で
も多い方の量となり、硬質砂岩のような非ポーラスな骨
材においては、上記範囲の中でも少ない方の量となる。
被覆に使用するアスファルト等としては、アスファル
ト、アスファルト乳剤、及び、これらをゴムやポリマー
などで改質した改質アスファルト、改質アスファルト乳
剤なども使用される。また、ケロシン等で噴霧被覆され
た骨材を使用しても良い。
【0056】なお、本発明で使用する骨材としては、種
々の色を持った有色の骨材を使用することも可能であ
り、例えば、天然有色骨材や、人工焼成骨材、焼成発泡
骨材、人工軽量骨材、陶磁器粒、ルクソバイト、アルミ
ニウム粒、プラスチック粒、セラミックス、エメリー等
の中でも有色のものを使用すれば、強固で耐久性、安定
性に優れたカラー舗装を容易に実現することが可能であ
る。さらに、異なる石質、種類、色調の1種又は2種以
上の骨材を混合して併用しても良い。なお、これらの有
色骨材は、通常はプレコートなしに使用されるが、プレ
コートして使用する場合には、それら骨材が本来有して
いる有色性を損なわない材料を使用することは勿論であ
る。
【0057】なお、以上のような骨材は、後述するよう
に、骨材の最小粒径がふるいの目開きの呼び寸法で10
mm未満の場合には、最小粒径と最大粒径との差がふる
いの目開きの呼び寸法で2mm以上、5mm未満の骨材
を、また、最小粒径がふるいの目開きの呼び寸法で10
mm以上の場合には、最小粒径と最大粒径との差がふる
いの目開きの呼び寸法で3mm超、6mm以下であるの
が望ましい。なお、本明細書で言う「ふるいの目開きの
呼び寸法」とは、ふるいを呼び表すときに慣用されてい
る呼び寸法であって、JIS Z8801に定められて
いる網ふるいの目開きの基準寸法とは、表1に示すよう
な対応関係にある。
【0058】
【表1】
【0059】即ち、本明細書で、骨材の最小粒径がふる
いの目開きの呼び寸法で10mm未満とは、その骨材が
JIS Z8801で規定する網ふるいの目開きの基準
寸法が9.5mmのふるいを通過する骨材粒を含んでい
ることを意味し、骨材の最小粒径がふるいの目開きの呼
び寸法で10mm以上とは、その骨材がJIS Z88
01で規定する網ふるいの目開きの基準寸法が9.5m
mのふるいを通過する骨材粒を含んでいないことを意味
する。また、最小粒径と最大粒径との差がふるいの目開
きの呼び寸法で2mm以上とは、最小粒径がふるいの目
開きの呼び寸法で5mmの場合、その骨材の集団の最大
粒径のものは、5mmよりも2mm以上大きな呼び寸法
をもつふるい、即ち、7mmの呼び寸法をもつふるいを
少なくとも通過する一方で、それよりも小さな6mmの
呼び寸法をもつふるいを通過しなことを意味し、また、
最小粒径と最大粒径との差がふるいの目開きの呼び寸法
で5mm未満とは、最小粒径がふるいの目開きの呼び寸
法で5mmの場合、その骨材の集団の最大粒径のもの
は、5mmよりも5mm未満の呼び寸法をもつふるい、
即ち、8mmの呼び寸法をもつふるいを通過するという
ことを意味する。同様に、最小粒径と最大粒径との差が
ふるいの目開きの呼び寸法で3mm超、6mm以下と
は、最小粒径がふるいの目開きの呼び寸法で10mmの
場合、その骨材の集団の最大粒径のものは、少なくと
も、10mmよりも3mm大きな呼び寸法のふるい、即
ち、呼び寸法13mmのふるいを通過せず、10mmよ
りも6mm大きな呼び寸法をもつふるい、即ち、呼び寸
法16mmのふるいを通過するということを意味する。
なお、ここで、ふるいを通過するとか、通過しないとか
言うのは、いずれも実質的かつ常識的なレベルでの判断
であり、部分的にダストのようなものがふるいを通過し
たり、特異的な粒がふるい上に残ったとしても、骨材の
集団全体から見て無視できる場合には、それらのものは
ふるいを通過するしないの判断には影響を与えないもの
とする。以下、本明細書では、特に断りのない限り、骨
材の粒径や粒度は、ふるいの目開きの呼び寸法によるも
のとする。
【0060】なお、本発明で使用する骨材は、上記のよ
うな粒度の条件を満たしさえすれば、粒径の上限値及び
下限値に特に制限はないが、できれば最小粒径が5mm
以上、最大粒径が20mm以下のものが好ましい。最小
粒径が5mm未満では、骨材の粒径が小さ過ぎ、路面の
凹凸やひび割れ等が有効にカバーされない恐れがある。
また、散布した結合材が路面上に形成する結合材散布層
の層厚に、骨材自身の敷き均し厚さが限りなく近づき、
場合によると結合材の層厚よりも骨材の敷き均し厚が小
さくなってフラッシュの原因の1つともなる。一方、最
大粒径が20mmを越えると、車両の走行によって発生
する交通騒音の増大や、施工後の路面が粗面になるばか
りでなく、車両が表面処理層の上を走行することによっ
て、骨材の飛散が生じる場合があり、好ましくない。
【0061】〈繊維材料〉本発明で使用される繊維材料
としては、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミ
ド、ポリプロピレン、ビニロン、アクリル、ポリ塩化ビ
ニリデン等の合成繊維、または半合成繊維、天然繊維、
ガラス繊維、再生繊維、炭素繊維、金属繊維等、種々の
ものが用いられるが、中でも、ポリエステル繊維が好ま
しい。
【0062】これらの繊維は、適当な長さに切断された
短繊維として用いることもできるが、モノフィラメント
や、モノフィラメントを多数集束させたマルチフィラメ
ントとしても、あるいは、紡績糸や撚糸としても用いる
ことが可能であり、さらには、不織布、織布、編布とし
てシート状にして用いることも可能である。
【0063】短繊維の長さに特に制限はないが、あまり
短いと表面処理層の繊維による強度維持や防水性能、お
よび、ひび割れ防止等に効果がないので、3mm以上の
もの、好ましくは5mm〜70mm程度のものが好まし
い。
【0064】次に、本発明の単層型散布式表面処理工法
の施工方法について説明する。
【0065】まず、施工路面をロードスイーパーで清掃
した後、アスファルト乳剤を散布する。アスファルト乳
剤を散布するに先立って、水を散布するようにしても良
い。水は、アスファルト乳剤と路面との接着性やなじみ
性を増強する効果があり、また、夏季には上昇した路面
温度を下げる効果もある。アスファルト乳剤の散布量
は、骨材が路面に結合される限り特に制限はないが、通
常、100m当り60〜250リットルの範囲が好ま
しい。100m当りのアスファルト乳剤量が60リッ
トル未満では、路面と骨材及び骨材と骨材間の結合力、
接着力が不足する可能性があり、逆に、250リットル
を越えると、フラッシュ現象の原因となる。また、この
アスファルト乳剤の散布量は、骨材の粒径に応じて変化
し、一般には、粒径の大きな骨材を使用する場合ほど散
布量は多くなる。
【0066】結合材の散布後、散布された結合材上に骨
材を散布する。骨材の散布量は、100m当り0.4
〜2.5mの範囲が好ましい。100m当りの骨材
の散布量が0.4m未満であると、フラッシュ現象の
原因となり、逆に、100m 当りの骨材量が2.5m
を越えると、余剰の骨材が浮石となって車両の通行を
妨げるばかりでなく、歩行者にとっても歩行しづらい路
面となる。また、骨材の散布量は、粒径の大きい骨材ほ
ど多目に散布するのが望ましい。なお、骨材は、通常、
常温で散布されるが、100〜170℃に加熱した状態
で散布するようにしても良い。
【0067】なお、以上のような結合材としてのアスフ
ァルト乳剤の散布と骨材の散布とは、できるだけ、一定
の短い時間間隔で行われるのが望ましく、そのような施
工を容易に可能にする作業車としては、例えば、同じ出
願人による特開平11−350413号公報、特開平1
1−350414号公報、特開平11−350415号
公報、特開2000−45217号公報、特開2000
−45218号公報に開示されたような作業車が挙げら
れる。これら公報に開示された作業車においては、結合
材の散布装置と骨材の散布位置とが、共に、作業車の前
輪より前、前輪と後輪の間、或いは、後輪よりも後ろに
なるように配置されており、結合材としてのアスファル
ト乳剤が散布された上に直ちに骨材が散布されるので、
作業車のタイヤ若しくはクローラーが散布された結合材
としてのアスファルト乳剤上を踏むことがなく、一旦散
布された結合材としてのアスファルト乳剤が剥離した
り、タイヤ等に付着して他の路面等を汚す恐れがない。
しかも、上記明細書に開示されたような作業車にあって
は、結合材の散布装置と骨材の散布装置とが共に単一の
作業車上に搭載され、それぞれの散布が行われるので、
結合材としてのアスファルト乳剤の散布から骨材の散布
までを一貫した作業として管理、施工することができ、
均一で耐久性に富む安定した表面処理層を構築すること
が可能である。また、これらの作業車には水の散布装置
を搭載したり、分解補助剤の散布装置や、繊維材料の散
布或いは敷き均し装置を搭載することも可能である。
【0068】骨材の散布後、散布面から余剰に散布され
た骨材を除去した後、マカダムローラーやタンデムロー
ラーなどを用いて骨材の散布面を転圧する。転圧した状
態では、路面と結合材としてのアスファルト乳剤と骨材
とは、例えば図2に示すように、骨材3が結合材(アス
ファルト乳剤)2によって路面1上に結合された状態に
なっている。次いで、骨材の転圧面上に樹脂を塗布又は
散布して、図3に示すように、骨材3の層上に樹脂の被
覆層4を形成する。骨材の散布から樹脂の塗布又は散布
までの間には20〜60分程度の時間を開けるのが望ま
しい。樹脂の塗布はローラー刷毛などを用いて塗布ムラ
がないように行い、散布は一本撒きのエンジンスプレヤ
ーや場合によってはディストリビューターなどを用いて
行うことができる。塗布又は散布される樹脂の量は、1
00m当たり30〜200kgが好ましく、より好ま
しくは、100m当たり60〜150kg、更に好ま
しくは100m当たり80〜120kgである。樹脂
の塗布又は散布後、30〜90分程度の養生時間を経た
後に、施工面は交通開放することができる。
【0069】このようにして構築された表面処理層は、
実際の供用に連れて、例えば図4に示すように、樹脂の
被覆層4が摩耗を受け、骨材3の頂部が現れることとな
る。従って、骨材3として比較的硬度の高いものを使用
する場合には、本発明の単層型散布式表面処理工法によ
って構築された表面処理層は、スリップ防止効果のある
滑り止め舗装としても利用することができる。また、こ
れを平面的に見れば、例えば図5に示すように、樹脂の
被覆層4の母相に骨材3が島状に分布したモザイク模様
となり、舗装面に美観を与えることができるものであ
り、この効果は、骨材3として有色の骨材を使用する場
合に一層優れたものとなる。上記のような樹脂被覆層の
摩耗は、車両の通行等による自然の摩耗に任せても良い
が、構築された表面処理層の表面を積極的に研磨するこ
とによって行っても良い。
【0070】また、本発明の単層型散布式表面処理工法
においては、アスファルト乳剤の散布と同時に、又は、
アスファルト乳剤の散布と相前後して、繊維材料を散布
若しくは敷き均すようにしても良い。アスファルト乳剤
の散布と同時に、又は、アスファルト乳剤の散布と相前
後して、繊維材料を散布若しくは敷き均すには、例え
ば、前述したような作業車において結合材の散布装置の
後方に繊維材料の散布装置及び/又は繊維材料の敷き均
し装置を搭載した作業車を用いて、アスファルト乳剤の
散布や骨材の散布などと共に一貫した作業として行うの
が好ましい。このような作業車としては、例えば、同じ
出願人が特願平11−275158号明細書に開示した
ような作業車が挙げられる。このように、アスファルト
乳剤と同時又は相前後して繊維材料を散布若しくは敷き
均すことによって、アスファルト乳剤と繊維材料とは互
いに混じり合い、含浸し合って、骨材を強固に結合し、
耐久性や安定性に優れるばかりでなく、ひび割れ追従性
や防水性に優れた表面処理層を構築することとなる。
【0071】また、本発明の単層型散布式表面処理工法
の好ましい一例においては、結合材としてのアスファル
ト乳剤と同時期に又は相前後して分解補助剤が路面上に
散布される。アスファルト乳剤と分解補助剤とを相前後
して路面上に散布する場合、アスファルト乳剤をまず路
面上に散布した後に、その散布面上に分解補助剤を散布
するようにしてもよいし、また逆に、分解補助剤をまず
路面上に散布した後に、その散布面上にアスファルト乳
剤を散布しても良い。また、更には、アスファルト乳
剤、分解補助剤とを、この順に散布した後に、再度、ア
スファルト乳剤を散布するようにしても良いし、分解補
助剤とアスファルト乳剤とをこの順に散布した後に、再
度、分解補助剤を散布するようにしても良いが、好まし
くは、アスファルト乳剤と分解補助剤とを同時期に路面
上に散布し、両者を路面上で衝突、接触させることによ
って、更に好ましくは、アスファルト乳剤と分解補助剤
とを同時期に散布し、両者を空中で衝突、接触させるこ
とによって、アスファルト乳剤と分解補助剤とを接触、
混合させるのが良い。これにより、分解補助剤によるア
スファルト乳剤の分解促進作用が開始され、アスファル
ト乳剤は、アスファルト乳剤単独のときよりも短時間で
分解、硬化するので、より短い養生時間で強固で耐久性
に富み且つ安定性に優れた散布式表面処理層を構築する
ことができるものである。
【0072】アスファルト乳剤と分解補助剤とを空中で
衝突、接触させ、両者を衝撃的に混合・攪拌させるに
は、アスファルト乳剤を散布するスプレーノズルと分解
補助剤を散布するスプレーノズルとを、例えば作業車の
近接した位置に、1のスプレーノズルから噴射されたア
スファルト乳剤と、対応する1のスプレーノズルから噴
射された分解補助剤とが空中で衝突するような角度で設
けるのが良い。このとき、個々のスプレーノズルから噴
射される分解補助剤の、アスファルト乳剤との衝突位置
における広がり幅が、衝突相手であるアスファルト乳剤
の同じく衝突位置における広がり幅とほぼ一致するよう
に、アスファルト乳剤用のスプレーノズルと分解補助剤
用のスプレーノズルとを設けるのが好ましい。更には、
個々のスプレーノズルから噴射される分解補助剤の、ア
スファルト乳剤との衝突位置における噴射密度が、衝突
位置における広がり幅の全体においてほぼ均一となるよ
うに、アスファルト乳剤用のスプレーノズルと分解補助
剤用のスプレーノズルとの位置関係を設定するのが好ま
しい。このようにすることによって、アスファルト乳剤
と分解補助剤とを均一に、かつ、制御された割合で衝
突、接触、混合させることが可能となり、アスファルト
乳剤の分解・硬化時間がより短縮されると共に、得られ
る表面処理層の耐久性や強度にも良い影響がもたらされ
る。
【0073】以下、実験例を用いて本発明を更に詳細に
説明する。
【0074】〈実験1〉骨材の粒度が路面との結合力に
及ぼす影響 使用する骨材の粒度が、構築される散布式表面処理層の
耐久性に及ぼす影響を調べるため、以下に述べる付着性
試験をビアリット(Vialit)付着試験方法に準じ
て行った。
【0075】即ち、表2に示すような種々の最小粒径と
最大粒径を持つ骨材試料を用意した。例えば、表2にお
いてNo.1で示される骨材試料は、呼び寸法で5mm
のふるいと6mmのふるいとの間に、ほぼ100重量%
の骨材粒が分布する骨材試料である。このような種々の
骨材試料を各90粒ずつ用意し、ビアリット付着試験方
法に規定する条件で乾燥、静置した。
【0076】一方、厚さ2mm、大きさ200×200
mmの金属板を骨材試料数だけ用意し、これに結合材と
してアスファルト乳剤(商品名「サーフェイスゾー
ル」、ニチレキ株式会社製)を、最小粒径が10mm未
満の骨材試料に対しては、1.15(リットル/m
となるように、また、最小粒径が10mm以上の骨材試
料に対しては、1.50(リットル/m)となるよう
塗布し、これに各種骨材試料をまぶした後、実験用ロー
ラーで線圧7kgf/cmの負荷をかけて、相反する方
向にそれぞれ15回ずつ、合計30回転圧した。これを
所定時間静置した後、骨材の付着面を下にして水平に保
持した状態で、その上から、直径50mm、重さ500
gの鉄球を10秒以内に3回、金属板中央に落下させ
た。鉄球の落下によって金属板からはがれ落ちた骨材粒
の内、結合材が付着していない骨材粒の数を数えてaと
した。また、金属板に残った骨材を手で剥がし、結合材
が付着していない骨材粒の数を数えてdとした。付着率
(%)は、付着率(%)={(90−a−d)/90}
×100として計算した。各々の試料について3回試験
を行い、結果はその平均とし、付着率80%以上のもの
を良好で満足できるものと評価した。結果を表2に示
す。
【0077】
【表2】
【0078】表2から明らかなように、最小粒径が10
mm未満の骨材試料の場合には、最小粒径と最大粒径と
の差が、ふるいの目開きの呼び寸法で2mm以上、5m
m未満のものが、また、最小粒径が10mm以上の骨材
試料の場合には、最小粒径と最大粒径との差が、ふるい
の目開きの呼び寸法で3mm超、6mm以下のものが、
付着率80%以上となり、本発明の散布式表面処理工法
に使用した場合に優れた結合性を示すことが分かった。
なお、このような結果が得られた理由については定かで
はないが、最小粒径と最大粒径との差が余りに少ない
と、骨材同士の咬み合わせによる結合力の増加がそれほ
ど見込めず、また、逆に最小粒径と最大粒径との差が余
りに大きいと、粒径の差に応じて不均等な力が作用する
からではないかと推測される。
【0079】〈実験2〉アスファルト乳剤中の蒸発残留
物の特性が路面との結合力に及ぼす影響 アスファルト乳剤中の蒸発残留物の特性が、構築される
散布式表面処理層の耐久性に及ぼす影響を調べるため、
蒸発残留物が表3に示すような種々の特性を有する10
種類のアニオン系アスファルト乳剤を調製し、以下に述
べる付着性試験をビアリット(Vialit)付着試験
方法に準じて行った。骨材としては、実験1で用いたN
o.3の骨材試料を用意し、これをビアリット付着試験
方法に準ずる条件で乾燥、静置した。一方、分解補助剤
としては、アルキルジアミン酢酸塩(商品名「カチオン
DTA」、日本油脂株式会社製)の10w/w%水溶液
を用意し、重量比で、(分解補助剤水溶液中の有効成分
量)/(アスファルト乳剤中の蒸発残留分)=0.3/
100とした。
【0080】一方、厚さ2mm、大きさ200×200
mmの金属板を試料数だけ用意し、これに、結合材とし
て別途調製した上記10種類のアニオン系アスファルト
乳剤の各々と上記分解補助剤とをフラット形のスプレー
ノズルを用いて空中で衝突させながら1.1(リットル
/m)の割合で散布した。なお、アスファルト乳剤の
散布高さHは50cm、アスファルト乳剤と分解補助剤
の衝突位置は、散布面から30cmとした。次いで、こ
のアスファルト乳剤と分解補助剤の散布面上に骨材を散
布し、実験1と同様の手順で付着率を求めた。付着率
(%)は、付着率(%)={(90−a−d)/90}
×100として計算した。付着率80%以上のものを満
足できるもの、付着率85%以上のものをより満足でき
るもの、付着率90%以上のものを更に満足できるもの
と評価した。更に、分解補助剤を散布しない点を除いて
は同じ手順で、10種類のアニオン系アスファルト乳剤
上に骨材を散布した試料を作成し、同様に試験して付着
率を求めた。結果を併せて表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】表3から明らかなように、アスファルト乳
剤と分解補助剤とを空中で衝突させた場合には、アスフ
ァルト乳剤中の蒸発残留物の物性が、針入度が50(1
/10mm)以上、150(1/10mm)以下、軟化
点が50℃以上、120℃以下、25℃におけるタフネ
スが70kgf・cm以上、320kgf・cm以下、
25℃におけるテナシティが30kgf・cm以上、3
00kgf・cm以下で、付着率80%以上の満足でき
る結果が得られた。また、針入度が70〜125(1/
10mm)、軟化点が55〜100℃、タフネスが90
〜250kgf・cm、テナシティが50〜220kg
f・cmの範囲で、付着率85%以上の満足できる結果
が得られ、更には、針入度が90〜120(1/10m
m)、軟化点が60〜80℃、タフネスが100〜20
0kgf・cm、テナシティが70〜180kgf・c
mのアスファルト乳剤D及びEにおいて、付着率90%
以上の結果が得られた。しかしながら、軟化点が120
℃の乳剤Iとなると、アスファルト乳剤が分解して得ら
れるアスファルト分は柔軟性に欠け、付着率においても
若干低下する傾向が見られた。更に軟化点が高くなっ
て、アスファルト乳剤中の蒸発残留物の軟化点が150
℃、針入度が40(1/10mm)、タフネスが360
kgf・cm、テナシティが350kgf・cmのアス
ファルト乳剤Jは、アスファルト乳剤が分解して得られ
るアスファルト分は一層柔軟性に欠けて、付着率は更に
減少した。一方、分解補助剤を使用しない場合において
もほぼ同様の結果が得られたが、付着率は全体的に分解
補助剤を使用する場合に比べて低い値が得られた。
【0083】〈実験3〉アスファルト乳剤の粘度が表面
処理層の均一性に及ぼす影響 アスファルト乳剤の粘度が表面処理層の均一性に及ぼす
影響を調べるため、20℃における粘度が種々の値を示
すアニオン系アスファルト乳剤を用意し、轍掘れの出来
た路面から舗装打ち替えのために切り出した表面に凹凸
のある実験用舗装体上に、1.2(リットル/m)の
割合で散布した。なお、凹部と凸部の差は、平均で約2
0mmであった。次いで、直ちに、実験2で用いたのと
同じ骨材を9(リットル/m)の割合で上から散布
し、軽く転圧した後、結合材が硬化するまで養生した。
養生後、実験用舗装体をカッターで切断し、凹部の底部
及び凸部の頂部における結合材の厚さを測定した。結果
を、使用した結合材の種類と共に表4に示す。
【0084】
【表4】
【0085】表4の結果から明らかなように、20℃に
おける粘度が19センチポアズ及び32センチポアズの
アスファルト乳剤は、散布後、重力の作用によって路面
の凹部に流れ込み滞留する傾向があり、路面の凸部の頂
部ではアスファルト乳剤の分解によって形成された結合
材層の厚さは平均して約0.7mmないしは0.8mm
と薄く、逆に、路面の凹部の底部では、平均して1.5
mmないしは1.2mmと厚い結合材層が形成された。
凸部における骨材粒は、スパチュラの先で剥がすことを
試みると、比較的簡単に剥がすことができた。また、凹
部にあっては、結合材の量が多過ぎて、このままでは実
際に車両の通行に供用された場合にはフラッシュ現象を
起こす危険性がある。
【0086】一方、20℃における粘度が約40センチ
ポアズ以上となると、アスファルト乳剤の流動は抑えら
れ、路面凹部の底部及び凸部の頂部におけるアスファル
ト乳剤の分解によって形成された結合材層の厚さにはさ
ほど違いが見られない。凸部、凹部における骨材粒をス
パチュラ先端で剥がすことを試みたが、容易には剥がす
ことができないほど強固に結合していた。以上のことか
ら、アスファルト乳剤として20℃における粘度が約4
0センチポアズ以上のものを使用すれば、路面に凹凸が
あっても結合材が路面上で流動することなく、均一な表
面処理層が構築できることが分かった。
【0087】〈実験4〉樹脂の被覆層の有無が骨材の路
面との結合力に及ぼす影響 樹脂の被覆層の有無が骨材の路面との結合力に及ぼす影
響を調べるため、アスファルト乳剤として、以下に示す
特性を有するアニオン系アスファルト乳剤(商品名「サ
ンピーゾールA」、ニチレキ株式会社製)を使用し、骨
材の散布面上に樹脂として以下に示す4種類の樹脂を塗
布した以外は、実験2と同様にして、厚さ2mm、大き
さ200×200mmの金属板上に表面処理層を構築
し、実験2と同様の手順で付着率を求めた。付着率
(%)は、付着率(%)={(90−a−d)/90}
×100として計算した。
【0088】使用した樹脂 1)アクリル樹脂(商品名「コールカットR−2」、ニ
チレキ株式会社製) 塗布量:0.9kg/m 2)ポリウレタン樹脂(商品名「カラファルトDA」、
ニチレキ株式会社製) 塗布量:0.9kg/m 3)エポキシ樹脂(商品名「コールカットR−1」、ニ
チレキ株式会社製) 塗布量:0.9kg/m 4)アクリル樹脂ラテックス(商品名「カラーコート#
1001」、ニチレキ株式会社製) 塗布量:0.9kg/m
【0089】同時に、樹脂を塗布せず被覆層を形成しな
い点を除いては同じ手順で同様の金属板上に表面処理層
を構築したもの、及び、樹脂に代えて先に散布したアス
ファルト乳剤と同じアニオン系アスファルト乳剤を樹脂
と同じ量だけ骨材上に散布して被覆層を形成したものを
用意し、同様に試験して付着率を求めた。結果を表5に
示す。
【0090】使用したアニオン系アスファルト乳剤(商
品名「サンピーゾールA」、ニチレキ株式会社製)の特
性は以下のとおりであった。 蒸発残留分:68(%) 蒸発残留物の針入度:103(1/10mm) 蒸発残留物の軟化点:65(℃) 蒸発残留物の25℃におけるタフネス:160(kgf
・cm) 蒸発残留物の25℃におけるテナシティ:145(kg
f・cm) 蒸発残留物の60℃における絶対粘度:16000(ポ
アズ) 20℃における粘度:42(センチポアズ)
【0091】
【表5】
【0092】表5の結果から明らかなように、樹脂の被
覆層を形成したものは、樹脂の種類に関わりなく、高い
付着率が得られた。骨材上に樹脂に代えてアスファルト
乳剤を散布したものは、被覆層を形成しないものに比べ
て付着力に若干の改善は見られるが、それほど有意の差
異は見られなかった。以上の結果から樹脂による被覆層
の形成が骨材の付着力強化に極めて有効であることがわ
かる。
【0093】以下、実施例を用いて、本発明を更に説明
するが、本発明がこれら実施例に限られるものでないこ
とは勿論である。
【0094】〈実施例1〉以下の材料を使用し、単一の
作業車に水又はプライマーの散布装置、結合材散布装
置、分解補助剤散布装置、及び、骨材散布装置が搭載さ
れた作業車を用いて、試験的に本発明の単層型散布式表
面処理工法を施工した。すなわち、施工面上をロードス
イーパーで清掃した後、作業車を約5km/hの進行速
度で施工面上に進行させ、実験4で使用したのと同じア
ニオン系アスファルト乳剤(商品名「サンピーゾール
A」、ニチレキ株式会社製)を80(リットル/100
)の割合で散布した後、直ちに骨材(栃木県葛生産
砕石、粒径8−5mm)を0.9(m/100m
の割合で散布した。続いて、マカダムローラーを用いて
散布面を十分に転圧した後、余剰の浮き石を除去し、樹
脂として実験4で用いたのと同じアクリル樹脂(商品名
「コールカットR−2」、色調:赤、ニチレキ株式会社
製)をロール刷毛によって80(kg/100m)の
割合で塗布して被覆層を形成し、被覆層を有する表面処
理層を構築した。半日の養生後、重荷重積載車を試験的
に30回通過させ、構築された表面処理層上で停止、発
進を繰り返させたが、骨材の飛散は見られなかった。ま
た、表面処理層を構築してから2ヶ月後、表面処理層の
表面をグラインダーで研磨したところ、赤い色調の樹脂
被覆層の母相中に、灰色の骨材が島状に分散したモザイ
ク状の模様が現れ、これは美観を与えるものであった。
【0095】〈実施例2〉分解補助剤として、「カチオ
ンDTA」(日本油脂株式会社製)を、アスファルト乳
剤の蒸発残留分100重量部に対して、有効成分量で
0.3重量部、アスファルト乳剤と同時に散布して、両
者を空中で衝突させた以外は、実施例1と同様にして、
被覆層を有する表面処理層を構築した。1時間の養生
後、重荷重積載車を試験的に30回通過させ、構築され
た表面処理層上で停止、発進を繰り返させたが、骨材の
飛散は見られなかった。
【0096】〈実施例3〉骨材として、有色骨材(商品
名「ロードセラム特6号粒−G」、緑色、内外セラミッ
クス株式会社製)を用い、樹脂として、実験4で用いた
アクリル樹脂ラテックス(商品名「カラーコート#10
01」、ニチレキ株式会社製)を一本撒きのエンジンス
プレーヤーで散布した以外は、実施例2と同様にして、
被覆層を有する表面処理層を構築した。1時間の養生
後、重荷重積載車を試験的に30回通過させ、構築され
た表面処理層上で繰り返しカーブを切らせたが、骨材の
飛散は見られなかった。また、表面処理層を構築してか
ら2ヶ月後、表面処理層の表面をグラインダーで研磨し
たところ、樹脂被覆層の母相中に、緑色の骨材が島状に
分散したモザイク状の模様が現れ、これは美観を与える
ものであった。
【0097】〈実施例4〉アスファルト乳剤散布直後に
以下に示す繊維材料を敷き均した以外は実施例2と同様
にして、散布式表面処理層を構築した。構築された表面
処理層は均一で、ドライバーの先端で骨材粒を剥がすこ
とを試みたが困難であった。構築後、1時間の養生時間
をおいて重荷重積載車を試験的に30回通過させ、構築
した表面処理層上で停止、発進を繰り返させたが、骨材
の飛散は見られなかった。この表面処理層は骨材層の下
に繊維材料の層を有し、ひび割れ追従性に優れると共
に、防水性も兼ね備えた表面処理層である。
【0098】繊維材料 ポリエステル繊維(100デニール、48フィラメント
東洋紡績株式会社製) 繊維長:20mm 散布量:90(g/m
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の単層型散布式表
面処理工法は、結合材としてアスファルト乳剤を使用
し、散布された骨材層の上に樹脂を塗布又は散布して被
覆層を形成する工程を含んでいるので、散布された骨材
の路面からの剥離が有効に防止され、カーブや交差点、
坂道など過酷な条件に晒される場所に施工しても、骨材
が飛散し、浮き石となることが少ない、耐久性のある表
面処理層を構築することができるものである。しかも、
本発明において使用するアスファルト乳剤及び樹脂は、
共に常温で施工できる材料であるので、加熱の必要がな
く、危険性が少ないと共に炭酸ガスの発生もないので、
地球環境的な観点からも好ましいものである。
【0100】また、本発明の単層型散布式表面処理工法
において、骨材として、粒度分布の規制された骨材を使
用する場合、及び、蒸発残留物の特性が規制されたアス
ファルト乳剤を使用する場合には、骨材の路面に対する
付着力が一層向上し、より耐久性に優れた表面処理層を
構築することが可能となるものである。更には、アスフ
ァルト乳剤として、20℃における粘度が約40センチ
ポアズ以上のアスファルト乳剤を使用する場合には、凹
凸や変形の激しい路面上にアスファルト乳剤を散布して
表面処理層を構築する場合でも、散布されたアスファル
ト乳剤が散布直後から路面の傾斜に沿って流動して路面
上におけるアスファルト乳剤の膜厚が不均一になること
がなく、均一で安定した結合力を備えた表面処理層を構
築することができる。
【0101】また、本発明の単層型散布式表面処理工法
において、アスファルト乳剤の分解を促進する分解補助
剤を、アスファルト乳剤と同時期に又は相前後して散布
する場合には、アスファルト乳剤の分解、硬化が一層早
められ、より早期の交通開放が可能となるという利点が
あり、繊維材料が、アスファルト乳剤と同時又はアスフ
ァルト乳剤と相前後して散布若しくは敷き均される場合
には、繊維材料とアスファルト乳剤とが混じり合い、よ
り強力に骨材を路面に結合するだけでなく、耐久性や、
更には防水性に優れた散布式表面処理層を構築すること
が可能となるものである。
【0102】更に、以上のようにして構築された樹脂被
覆層を有している表面処理層は、その表面が自然に摩耗
或いは積極的に研磨されることによって、樹脂の母相中
に、骨材の色調が島状に現れた美観に優れた表面処理層
とすることができる。
【0103】このように、本発明は極めて有用、かつ、
優れたものであり、当該技術分野に新たな可能性をもた
らすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 路面上にアスファルト乳剤と骨材とを散布し
た状態を示す図である。
【図2】 骨材の散布面を転圧した状態を示す図であ
る。
【図3】 骨材層の上に樹脂被覆層を形成した状態を示
す図である。
【図4】 樹脂被覆層が一部摩耗した状態を示す図であ
る。
【図5】 表面処理層表面が一部摩耗又は研磨された状
態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 路面 2 結合材(アスファルト乳剤) 3 骨材 4 樹脂被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−350413(JP,A) 特開2000−104209(JP,A) 特開 平6−207401(JP,A) 特開 平11−247114(JP,A) 特開 平10−219618(JP,A) 特開 平11−303004(JP,A) 特開2000−27114(JP,A) 特開 平6−313301(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 5/00 - 15/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面上に結合材を散布しその上から骨材
    を散布して単層の表面処理層を構築する単層型散布式表
    面処理工法において、結合材として蒸発残留物が以下の
    a)〜d)に示す特性を有するアスファルト乳剤を使用
    し、散布された骨材層の上に樹脂を塗布又は散布して被
    覆層を形成する工程を含む単層型散布式表面処理工法 a)針入度が70〜125(1/10mm)、 b)軟化点が55〜100℃、 c)25℃におけるタフネスが90〜250kgf・c
    m、 d)25℃におけるテナシティが50〜220kgf・
    cm
  2. 【請求項2】 骨材として、骨材の最小粒径がふるいの
    目開きの呼び寸法で10mm未満の場合には、最小粒径
    と最大粒径との差がふるいの目開きの呼び寸法で2mm
    以上、5mm未満の骨材を、また、最小粒径がふるいの
    目開きの呼び寸法で10mm以上の場合には、最小粒径
    と最大粒径との差がふるいの目開きの呼び寸法で3mm
    超、6mm以下の骨材を使用する請求項1記載の単層型
    散布式表面処理工法。
  3. 【請求項3】 使用するアスファルト乳剤の20℃にお
    ける粘度が約40センチポアズ以上である請求項1又は
    記載の単層型散布式表面処理工法。
  4. 【請求項4】 アスファルト乳剤の分解を促進する分解
    補助剤を、アスファルト乳剤と同時期に又は相前後して
    散布する工程を含む請求項1、2又は3記載の単層型散
    布式表面処理工法。
  5. 【請求項5】 アスファルト乳剤と同時又は相前後して
    繊維材料を散布又は敷き均す工程を含む請求項1、2、
    又は4記載の単層型散布式表面処理工法。
  6. 【請求項6】 少なくとも結合材の散布装置と骨材の散
    布装置とを車両前方からこの順に備えた作業車を用い
    て、結合材としてのアスファルト乳剤の散布後ほぼ一定
    の時間間隔をおいて骨材の散布を行う請求項1ないし
    のいずれかに記載の単層型散布式表面処理工法。
  7. 【請求項7】 骨材層の上に塗布又は散布される樹脂が
    ラテックスである請求項1ないしのいずれかに記載の
    単層型散布式表面処理工法。
  8. 【請求項8】 被覆層表面を研磨して骨材を部分的に露
    出させる工程を含む請求項1ないしのいずれかに記載
    の単層型散布式表面処理工法。
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