JPH10147766A - 舗装用混合物 - Google Patents
舗装用混合物Info
- Publication number
- JPH10147766A JPH10147766A JP32465896A JP32465896A JPH10147766A JP H10147766 A JPH10147766 A JP H10147766A JP 32465896 A JP32465896 A JP 32465896A JP 32465896 A JP32465896 A JP 32465896A JP H10147766 A JPH10147766 A JP H10147766A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- mixture
- parts
- modified asphalt
- pavement
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 歩道の表層等の舗装材として常温で施工でき
る舗装用混合物およびその硬化物を提供する。 【解決手段】 骨材100重量部に対し、フィラー1乃
至5重量部、水硬性無機材料1乃至15重量部およびエ
ポキシ化ジエン系ブロック共重合体を含有する改質アス
ファルト乳剤3乃至15重量部とを配合したことを特徴
とする。骨材の表面が、フィラーと水硬性無機材料とが
分散している改質アスファルト乳剤で被覆されているこ
とを特徴とする。
る舗装用混合物およびその硬化物を提供する。 【解決手段】 骨材100重量部に対し、フィラー1乃
至5重量部、水硬性無機材料1乃至15重量部およびエ
ポキシ化ジエン系ブロック共重合体を含有する改質アス
ファルト乳剤3乃至15重量部とを配合したことを特徴
とする。骨材の表面が、フィラーと水硬性無機材料とが
分散している改質アスファルト乳剤で被覆されているこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歩道、一般道路、高
速道路、工場構内通路、空港などにおける表層などの舗
装材として常温で施工できる舗装用混合物およびその硬
化物に関する。
速道路、工場構内通路、空港などにおける表層などの舗
装材として常温で施工できる舗装用混合物およびその硬
化物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、市街地およびその周辺は、舗装や
多数の構造物の建設により土の面が激減し、雨水等の浸
透が妨げられている。このため、樹木の枯死、地盤沈
下、集中豪雨による河川の氾濫等といった障害が発生し
ている。透水性舗装は、このような問題を解決するため
に導入され、舗装路面からの雨水等を浸透排水し、これ
らの障害を防止する。
多数の構造物の建設により土の面が激減し、雨水等の浸
透が妨げられている。このため、樹木の枯死、地盤沈
下、集中豪雨による河川の氾濫等といった障害が発生し
ている。透水性舗装は、このような問題を解決するため
に導入され、舗装路面からの雨水等を浸透排水し、これ
らの障害を防止する。
【0003】透水性舗装は、その目的から雨水等を下部
に浸透させるために、その空隙率が最低15乃至25%
程度必要とされる。通常の舗装用混合物とは骨材配合が
異なり、例えば、開粒度アスファルトコンクリート等の
粗骨材が多く配合された舗装用混合物等が舗設され、こ
れによる硬化物は骨材同士のかみ合わせが乏しい。この
ため、交通荷重に対する変形抵抗性に劣り、透水性舗装
は主として歩道用に採用されている。
に浸透させるために、その空隙率が最低15乃至25%
程度必要とされる。通常の舗装用混合物とは骨材配合が
異なり、例えば、開粒度アスファルトコンクリート等の
粗骨材が多く配合された舗装用混合物等が舗設され、こ
れによる硬化物は骨材同士のかみ合わせが乏しい。この
ため、交通荷重に対する変形抵抗性に劣り、透水性舗装
は主として歩道用に採用されている。
【0004】一方、大型車輛の交通量の増大や、気象条
件等により、アスファルト舗装にはわだち掘れ、凹凸、
平担性の低下、流動性現象などが発生しやすい。特に、
冬季におけるスパイクタイヤやタイヤチェーンによる摩
耗等により、舗装表面は著しい損耗を受ける。このた
め、降雨時には舗装表面に水溜りができ、ハイドロプレ
ーニング現象、スリップの他、水はねやスモーキングに
よる視野障害等も生じ、事故原因の一つとして交通安全
上の問題となっている。従って、一般車道等においても
透水性舗装の実用化が急がれ、各地において試験的に透
水性舗装が実施されている。なお、透水性舗装は大きな
空隙を有するため、その空隙が車輛の走行音を吸収し騒
音の低減効果がある点でも、市街地道路の街路舗装に好
ましい。
件等により、アスファルト舗装にはわだち掘れ、凹凸、
平担性の低下、流動性現象などが発生しやすい。特に、
冬季におけるスパイクタイヤやタイヤチェーンによる摩
耗等により、舗装表面は著しい損耗を受ける。このた
め、降雨時には舗装表面に水溜りができ、ハイドロプレ
ーニング現象、スリップの他、水はねやスモーキングに
よる視野障害等も生じ、事故原因の一つとして交通安全
上の問題となっている。従って、一般車道等においても
透水性舗装の実用化が急がれ、各地において試験的に透
水性舗装が実施されている。なお、透水性舗装は大きな
空隙を有するため、その空隙が車輛の走行音を吸収し騒
音の低減効果がある点でも、市街地道路の街路舗装に好
ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のごと
く、透水性舗装は、通常の舗装に比べ大きな空隙を持
ち、塗装用混合物中に細粒分が少く、骨材のかみ合わせ
効果による強度が期待できない。従って透水性舗装が安
定度を保持するには、骨材間を強く接着させる強い結合
力を持つ結合材が必要となる。しかも、透水性舗装は一
般車道、高速道路等に使用されるため、舗装用混合物に
は高度の動的安定度が要求される。舗装用混合物の調製
及び舗設は全て加熱下で行なわれるため、60℃におけ
る粘度の高い結合材を使用する必要がある。
く、透水性舗装は、通常の舗装に比べ大きな空隙を持
ち、塗装用混合物中に細粒分が少く、骨材のかみ合わせ
効果による強度が期待できない。従って透水性舗装が安
定度を保持するには、骨材間を強く接着させる強い結合
力を持つ結合材が必要となる。しかも、透水性舗装は一
般車道、高速道路等に使用されるため、舗装用混合物に
は高度の動的安定度が要求される。舗装用混合物の調製
及び舗設は全て加熱下で行なわれるため、60℃におけ
る粘度の高い結合材を使用する必要がある。
【0006】透水性舗装のための舗装用混合物の結合材
としては、ポリマーで改質された改質アスファルトが使
用されている。例えば、社団法人日本道路協会発行のア
スファルト舗装要綱に記載されている「改質アスファル
トII型」よりはるかに軟化点が高く、60℃における
粘度の高い(約20万ポアズ以上)「超高粘度の改質ア
スファルト」等である。また、透水性舗装は大きな空隙
を有するため、直接日光や空気の影響を受けて劣化し易
い。このため、骨材表面の結合材含有層を厚くし作業時
の「ダレ」を少なくするため、結合材の高温時での粘度
を高くする必要がある。
としては、ポリマーで改質された改質アスファルトが使
用されている。例えば、社団法人日本道路協会発行のア
スファルト舗装要綱に記載されている「改質アスファル
トII型」よりはるかに軟化点が高く、60℃における
粘度の高い(約20万ポアズ以上)「超高粘度の改質ア
スファルト」等である。また、透水性舗装は大きな空隙
を有するため、直接日光や空気の影響を受けて劣化し易
い。このため、骨材表面の結合材含有層を厚くし作業時
の「ダレ」を少なくするため、結合材の高温時での粘度
を高くする必要がある。
【0007】しかし、これら超高粘度改質アスファルト
や他の改質アスファルト等は、温度変化による粘度の変
動が大きく、舗装用混合物の調製および舗設に際し温度
管理に細心の注意を払わなければならず、使用上の困難
性がある。さらに、超高粘度改質アスファルトを使用し
ても高温時の流動抵抗性の程度は、未だ満足すべきもの
ではない。
や他の改質アスファルト等は、温度変化による粘度の変
動が大きく、舗装用混合物の調製および舗設に際し温度
管理に細心の注意を払わなければならず、使用上の困難
性がある。さらに、超高粘度改質アスファルトを使用し
ても高温時の流動抵抗性の程度は、未だ満足すべきもの
ではない。
【0008】本発明者は、骨材表面を特定の改質アスフ
ァルト乳剤で被覆しその被膜中にフィラーと水硬性無機
材料を分散させたところ、作業中の「ダレ」を回避し得
る舗装用混合物が得られ、舗装用混合物の硬化後は優れ
た耐久性、耐摩耗性を有する舗装材となり得ることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
ァルト乳剤で被覆しその被膜中にフィラーと水硬性無機
材料を分散させたところ、作業中の「ダレ」を回避し得
る舗装用混合物が得られ、舗装用混合物の硬化後は優れ
た耐久性、耐摩耗性を有する舗装材となり得ることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、骨材
100重量部に対し、フィラー1乃至5重量部、水硬性
無機材料1乃至15重量部およびエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体を含有する改質アスファルト乳剤3乃至
15重量部とを配合したことを特徴とする舗装用混合物
を提供するものである。また、骨材の表面が、フィラー
と水硬性無機材料とが分散している改質アスファルト乳
剤で被覆されていることを特徴とする前期舗装用混合物
を提供するものである。加えて、前期舗装用混合物の硬
化物を提供するものである。以下、本発明について、詳
細に説明する。
100重量部に対し、フィラー1乃至5重量部、水硬性
無機材料1乃至15重量部およびエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体を含有する改質アスファルト乳剤3乃至
15重量部とを配合したことを特徴とする舗装用混合物
を提供するものである。また、骨材の表面が、フィラー
と水硬性無機材料とが分散している改質アスファルト乳
剤で被覆されていることを特徴とする前期舗装用混合物
を提供するものである。加えて、前期舗装用混合物の硬
化物を提供するものである。以下、本発明について、詳
細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用する骨材は、通常の
アスファルト舗装に用いられる骨材を使用することがで
きる。なお、本発明においては、2.36mmふるいに
止まる粗骨材と、2.36mmふるいを通過し且つ0.
075mmふるいに止まる細骨材の双方を「骨材」と称
する。また、0.075mmふるいを通過するものを
「フィラー」と称する。
アスファルト舗装に用いられる骨材を使用することがで
きる。なお、本発明においては、2.36mmふるいに
止まる粗骨材と、2.36mmふるいを通過し且つ0.
075mmふるいに止まる細骨材の双方を「骨材」と称
する。また、0.075mmふるいを通過するものを
「フィラー」と称する。
【0011】本発明で使用する粗骨材および細骨材とし
ては、砕石、クラッシャーラン、スクリーニングス、砕
石ダスト、砂などがある。このほか明色骨材、硬質骨材
等も使用することができる。明色骨材には、たとえば、
ルクソバイト、シノパール、アルミニウム粒、陶磁器
粒、プラスチツク粒、着色骨材などがある。硬質骨材に
は、たとえばエメリー、シリカサンドなどがある。
ては、砕石、クラッシャーラン、スクリーニングス、砕
石ダスト、砂などがある。このほか明色骨材、硬質骨材
等も使用することができる。明色骨材には、たとえば、
ルクソバイト、シノパール、アルミニウム粒、陶磁器
粒、プラスチツク粒、着色骨材などがある。硬質骨材に
は、たとえばエメリー、シリカサンドなどがある。
【0012】本発明で使用するフィラーとしては、スク
リーニングのフィラー分、石粉、焼却炉灰、クレー、タ
ルク、フライアッシュ、カーボンブラックなどである。
このほかゴム粉粒、コルク粉粒、木質粉粒、樹脂粉粒、
無機繊維、パルプ、合成繊維、炭素繊維等の短繊維をフ
ィラーの一部として併用することもできる。
リーニングのフィラー分、石粉、焼却炉灰、クレー、タ
ルク、フライアッシュ、カーボンブラックなどである。
このほかゴム粉粒、コルク粉粒、木質粉粒、樹脂粉粒、
無機繊維、パルプ、合成繊維、炭素繊維等の短繊維をフ
ィラーの一部として併用することもできる。
【0013】骨材100重量部に対するフィラーの配合
量は、骨材の種類、フィラーの種類、改質アスファルト
乳剤の組成などにより変り得るが、通常、1乃至5重量
部程度の範囲である。フィラーの含有量が1重量部未満
の場合には、骨材の表面に改質アスファルト乳剤の厚い
被覆膜を形成させるのに不十分であり、一方、5重量部
を上回る場合には、骨材に対する改質アスファルト乳剤
の接着性および被覆性がかえって低下する傾向にある。
量は、骨材の種類、フィラーの種類、改質アスファルト
乳剤の組成などにより変り得るが、通常、1乃至5重量
部程度の範囲である。フィラーの含有量が1重量部未満
の場合には、骨材の表面に改質アスファルト乳剤の厚い
被覆膜を形成させるのに不十分であり、一方、5重量部
を上回る場合には、骨材に対する改質アスファルト乳剤
の接着性および被覆性がかえって低下する傾向にある。
【0014】本発明で使用する水硬性無機材料として
は、セメント、無水石膏、半水石膏、粉末状高炉スラグ
などがある。セメントとしては、普通ポルトランドセメ
ント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランド
セメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトラ
ンドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライ
アッシュセメント、アルミナセメント、膨張セメント、
耐硫酸塩セメント、ジェットセメント、高炉コロイドセ
メント、コロイドセメント、超速硬セメントなどが例示
できる。
は、セメント、無水石膏、半水石膏、粉末状高炉スラグ
などがある。セメントとしては、普通ポルトランドセメ
ント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランド
セメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトラ
ンドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライ
アッシュセメント、アルミナセメント、膨張セメント、
耐硫酸塩セメント、ジェットセメント、高炉コロイドセ
メント、コロイドセメント、超速硬セメントなどが例示
できる。
【0015】水硬性無機材料の使用量は、骨材100重
量部に対して、通常、1乃至15重量部、より好ましく
は3乃至9重量部である。水硬性無機材料の量が1重量
部未満の場合は、舗装用混合物の硬化物の安定性が低下
する一方、15重量部を超える場合は、舗装用混合物の
硬化物の剛性が強くなり過ぎ、たわみ性がなくなり、亀
裂発生の原因となる。なお、水硬性無機材料とともに、
必要に応じて公知のセメント用混和材、たとえば、収縮
補償材、硬化促進材、硬化遅延材、分散剤、空気進行
剤、増粘剤、減水剤、充填材などを併用することができ
る。
量部に対して、通常、1乃至15重量部、より好ましく
は3乃至9重量部である。水硬性無機材料の量が1重量
部未満の場合は、舗装用混合物の硬化物の安定性が低下
する一方、15重量部を超える場合は、舗装用混合物の
硬化物の剛性が強くなり過ぎ、たわみ性がなくなり、亀
裂発生の原因となる。なお、水硬性無機材料とともに、
必要に応じて公知のセメント用混和材、たとえば、収縮
補償材、硬化促進材、硬化遅延材、分散剤、空気進行
剤、増粘剤、減水剤、充填材などを併用することができ
る。
【0016】本発明で使用する改質アスファルト乳剤と
しては、カチオン系、アニオン系およびノニオン系の改
質アスファルト乳剤を使用できる。具体的には、天然ア
スファルト、ストレートアスファルト、ブローンアスフ
ァルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファ
ルト(たとえば、プロパン脱瀝アスファルト)などの石
油アスファルトの1種または2種以上にエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体を配合したプレミックスタイプに
よる方法で改質した改質アスファルトに、乳化剤、分散
剤、安定剤等を使用して水中に乳化分散させた水中油滴
型の改質アスファルト乳剤を使用することができる。ま
た、本発明では、エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体、またはエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を直接
水中油滴型のアスファルト乳剤に混和したポストミック
スタイプによる方法で改質した改質アスファルト乳剤を
使用することができる。本発明において、改質アスファ
ルト乳剤を配合することによって、骨材、フィラー及び
水硬性無機材料との混合性が良好となる。
しては、カチオン系、アニオン系およびノニオン系の改
質アスファルト乳剤を使用できる。具体的には、天然ア
スファルト、ストレートアスファルト、ブローンアスフ
ァルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファ
ルト(たとえば、プロパン脱瀝アスファルト)などの石
油アスファルトの1種または2種以上にエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体を配合したプレミックスタイプに
よる方法で改質した改質アスファルトに、乳化剤、分散
剤、安定剤等を使用して水中に乳化分散させた水中油滴
型の改質アスファルト乳剤を使用することができる。ま
た、本発明では、エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体、またはエポキシ化ジエン系ブロック共重合体を直接
水中油滴型のアスファルト乳剤に混和したポストミック
スタイプによる方法で改質した改質アスファルト乳剤を
使用することができる。本発明において、改質アスファ
ルト乳剤を配合することによって、骨材、フィラー及び
水硬性無機材料との混合性が良好となる。
【0017】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
使用する乳化剤としては、使用する界面活性剤の種類に
より、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などに分類
されるが、本発明で使用する改質アスファルト乳剤はそ
のいずれであってもよい。具体的には、ココナットアミ
ンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ココナッ
トアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、ステアリル
アミンオレエート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルア
ンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、ベン
ザルコニウム型逆性石鹸等のカチオン界面活性剤、アル
キルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク
酸塩、アルキルジアリルエーテルスルホン酸塩、アルキ
ルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキ
ルアリルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン等のノニオン界面活性剤を例
示することができる。
使用する乳化剤としては、使用する界面活性剤の種類に
より、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などに分類
されるが、本発明で使用する改質アスファルト乳剤はそ
のいずれであってもよい。具体的には、ココナットアミ
ンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ココナッ
トアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、ステアリル
アミンオレエート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリ
メチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルア
ンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、ベン
ザルコニウム型逆性石鹸等のカチオン界面活性剤、アル
キルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク
酸塩、アルキルジアリルエーテルスルホン酸塩、アルキ
ルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキ
ルアリルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン等のノニオン界面活性剤を例
示することができる。
【0018】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
配合されるエポキシ化ジエン系ブロック共重合体とは以
下のものをいう。ブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン、1,
1−ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また共役ジ
エン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ば
れ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み
合わせが好ましい。なお、ビニル芳香族化合物が10乃
至70重量%、共役ジエン化合物が30乃至90重量%
からなるものが好ましい。
配合されるエポキシ化ジエン系ブロック共重合体とは以
下のものをいう。ブロック共重合体を構成するビニル芳
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン、1,
1−ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以
上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また共役ジ
エン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ば
れ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み
合わせが好ましい。なお、ビニル芳香族化合物が10乃
至70重量%、共役ジエン化合物が30乃至90重量%
からなるものが好ましい。
【0019】上記した構造を有するブロック共重合体の
数平均分子量は5,000乃至1,000,000、好
ましくは10,000乃至800,000の範囲であ
り、分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は10以下であるこ
とが好ましい。さらにブロック共重合体の分子構造は、
直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合
わせの何れであってもよい。
数平均分子量は5,000乃至1,000,000、好
ましくは10,000乃至800,000の範囲であ
り、分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は10以下であるこ
とが好ましい。さらにブロック共重合体の分子構造は、
直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合
わせの何れであってもよい。
【0020】これらのブロック共重合体の製造方法とし
ては、上記した構造を有するものであればどのような製
造方法で得られるものであってもかまわない。たとえ
ば、特公昭40−23798号公報に記載された方法に
より、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成す
ることができる。また、部分水添ブロック共重合体は、
上記のかかるビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体を水素添加することによって得られるも
のであり、この水添ブロック共重合体の製造方法として
は、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−
6636号公報に記載された方法を採用することもでき
る。特に得られる水添ブロック共重合体の耐候性、耐熱
劣化性に優れた性能を発揮するチタン系水添触媒を用い
て合成された水添ブロック共重合体が最も好ましく、例
えば、特開昭59−133203号公報、特開昭60−
79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒
中でチタン系水添触媒の存在下に、上記した構造を有す
るブロック共重合体に水素添加して水添ブロック共重合
体を合成することができる。その際、ビニル芳香族−共
役ジエン化合物ブロック共重合体の共役ジエン化合物に
基づく脂肪族二重結合は0を超え99%以下を水素添加
せしめ、好ましくは0を超え70%以下を水素添加させ
たものである。なお、これらのブロック共重合体および
部分水添ブロック共重合体は上市されており、容易に入
手することができる。
ては、上記した構造を有するものであればどのような製
造方法で得られるものであってもかまわない。たとえ
ば、特公昭40−23798号公報に記載された方法に
より、リチウム触媒を用いて不活性溶媒中でビニル芳香
族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成す
ることができる。また、部分水添ブロック共重合体は、
上記のかかるビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体を水素添加することによって得られるも
のであり、この水添ブロック共重合体の製造方法として
は、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−
6636号公報に記載された方法を採用することもでき
る。特に得られる水添ブロック共重合体の耐候性、耐熱
劣化性に優れた性能を発揮するチタン系水添触媒を用い
て合成された水添ブロック共重合体が最も好ましく、例
えば、特開昭59−133203号公報、特開昭60−
79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒
中でチタン系水添触媒の存在下に、上記した構造を有す
るブロック共重合体に水素添加して水添ブロック共重合
体を合成することができる。その際、ビニル芳香族−共
役ジエン化合物ブロック共重合体の共役ジエン化合物に
基づく脂肪族二重結合は0を超え99%以下を水素添加
せしめ、好ましくは0を超え70%以下を水素添加させ
たものである。なお、これらのブロック共重合体および
部分水添ブロック共重合体は上市されており、容易に入
手することができる。
【0021】本発明に用いられるエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体は、上記した構造を有するブロック共重
合体、部分水添ブロック共重合体にエポキシ化剤を反応
させ、共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合をエポ
キシ化したものである。
ロック共重合体は、上記した構造を有するブロック共重
合体、部分水添ブロック共重合体にエポキシ化剤を反応
させ、共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合をエポ
キシ化したものである。
【0022】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
使用するエポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、上記
のブロック共重合体または部分水添ブロック共重合体を
不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類など
のエポキシ化剤と反応させることにより得ることができ
る。過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を過酸
化水素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、あるいはモ
リブデンヘキサカルボニルをターシャリブチルハイドロ
パーオキサイドと併用して触媒効果を得ることができ
る。また、エポキシ化剤の最適量は、使用する個々のエ
ポキシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々の
ブロック共重合体などに適宜決めることができる。な
お、得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の単
離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合
体を熱水中に攪拌下に投入し、溶媒を蒸留除去する方
法、直接脱溶媒方法などで行うことができる。
使用するエポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、上記
のブロック共重合体または部分水添ブロック共重合体を
不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類など
のエポキシ化剤と反応させることにより得ることができ
る。過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を過酸
化水素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、あるいはモ
リブデンヘキサカルボニルをターシャリブチルハイドロ
パーオキサイドと併用して触媒効果を得ることができ
る。また、エポキシ化剤の最適量は、使用する個々のエ
ポキシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々の
ブロック共重合体などに適宜決めることができる。な
お、得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の単
離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合
体を熱水中に攪拌下に投入し、溶媒を蒸留除去する方
法、直接脱溶媒方法などで行うことができる。
【0023】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
は、ゴム又は熱可塑性高分子重合体を併用することがで
きる。ゴム又は熱可塑性高分子重合体を配合することに
より、改質アスファルト乳剤に粘度を付与することがで
きる。使用できるゴムとしては、天然ゴム、ガタバーチ
ャ、還化ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・
イソプレンゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴ
ム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、
ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロス
ルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、EP
Tゴム、アルフィンゴム、スチレン・ブタジエンブロッ
ク重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック重合ゴムな
どを例示することができる。また、熱可塑性高分子重合
体としては、エチレン・酢酸ビニール共重合体、エチレ
ン・アクリレート共重合体、ポリエチレン、酢酸ビニー
ル・アクリレート共重合体などを例示することができ
る。これらの1種または2種以上が使用される。また、
ゴムおよび熱可塑性高分子重合体は、種々の形状、形態
のものが使用される。
は、ゴム又は熱可塑性高分子重合体を併用することがで
きる。ゴム又は熱可塑性高分子重合体を配合することに
より、改質アスファルト乳剤に粘度を付与することがで
きる。使用できるゴムとしては、天然ゴム、ガタバーチ
ャ、還化ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・
イソプレンゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴ
ム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、
ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロス
ルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、EP
Tゴム、アルフィンゴム、スチレン・ブタジエンブロッ
ク重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック重合ゴムな
どを例示することができる。また、熱可塑性高分子重合
体としては、エチレン・酢酸ビニール共重合体、エチレ
ン・アクリレート共重合体、ポリエチレン、酢酸ビニー
ル・アクリレート共重合体などを例示することができ
る。これらの1種または2種以上が使用される。また、
ゴムおよび熱可塑性高分子重合体は、種々の形状、形態
のものが使用される。
【0024】上記ゴム又は熱可塑性高分子重合体の形状
としては、粉末状、粒状、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものを例示することができる。これらは、
プレミックスタイプ、ポストミックスタイプのいずれに
も使用することができ、特に、ラテックス状、エマルジ
ョン状、水性状の熱可塑性高分子重合体は、ポストミッ
クスタイプの改質アスファルト乳剤に使用することが好
ましい。ゴム又は熱可塑性高分子重合体の配合量として
は、アスファルト100重量部に対して、0乃至100
重量部の範囲であることが好ましい。100重量部を超
えるとエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の添加効果
が減じ、骨材に対する接着力、把握力が低下する。
としては、粉末状、粒状、ラテックス状、エマルジョン
状、水性状のものを例示することができる。これらは、
プレミックスタイプ、ポストミックスタイプのいずれに
も使用することができ、特に、ラテックス状、エマルジ
ョン状、水性状の熱可塑性高分子重合体は、ポストミッ
クスタイプの改質アスファルト乳剤に使用することが好
ましい。ゴム又は熱可塑性高分子重合体の配合量として
は、アスファルト100重量部に対して、0乃至100
重量部の範囲であることが好ましい。100重量部を超
えるとエポキシ化ジエン系ブロック共重合体の添加効果
が減じ、骨材に対する接着力、把握力が低下する。
【0025】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
は、上記のゴム、熱可塑性高分子重合体とともに、接着
性、相溶性を改善するために、粘着付与剤として熱可塑
性固形樹脂や固形状ゴム、液状樹脂、軟化剤、可塑剤な
どを添加することもできる。例えば、ロジンとその誘導
体、テルペン樹脂や石油樹脂とその誘導体、アルキッド
樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹
脂、クマロン・インデン樹脂、合成テルペン樹脂、アル
キレン樹脂、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリ
ブデン、イソブチレンとブタジエンの共重合物、鉱油、
プロセスオイル、アンスラセン油、パイン油、松根油等
の動植物油、重合油、可塑剤等である。また、老化防止
剤、酸化防止剤、硫黄等も添加することができる。さら
にまた、改質アスファルト乳剤の粘度調製を目的にM
C、CMC、HEC、PVA、ゼラチンなどの水溶性高
分子保護コロイドを添加することができる。
は、上記のゴム、熱可塑性高分子重合体とともに、接着
性、相溶性を改善するために、粘着付与剤として熱可塑
性固形樹脂や固形状ゴム、液状樹脂、軟化剤、可塑剤な
どを添加することもできる。例えば、ロジンとその誘導
体、テルペン樹脂や石油樹脂とその誘導体、アルキッド
樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹
脂、クマロン・インデン樹脂、合成テルペン樹脂、アル
キレン樹脂、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリ
ブデン、イソブチレンとブタジエンの共重合物、鉱油、
プロセスオイル、アンスラセン油、パイン油、松根油等
の動植物油、重合油、可塑剤等である。また、老化防止
剤、酸化防止剤、硫黄等も添加することができる。さら
にまた、改質アスファルト乳剤の粘度調製を目的にM
C、CMC、HEC、PVA、ゼラチンなどの水溶性高
分子保護コロイドを添加することができる。
【0026】本発明で使用する改質アスファルト乳剤に
は、エポキシ基を反応させるために硬化剤を添加しても
よい。硬化剤は、分子中にエポキシ基と反応する官能基
を有する化合物を主成分とするものをいう。具体的には
一般に公知のものを用いることができる。たとえば、脂
肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、環状脂肪族ポリア
ミン、脂肪族ヒドロキシポリアミン、これらの変性ポリ
アミン、これらのアミンアダクト、ポリアミド、ケテイ
ミン、第3級アミン、イミダゾール、BF3アミンコン
プレックス、酸無水物、ダイマー酸、トリマー酸、液状
多硫化ゴムなどである。上記の硬化剤1種または2種以
上混合して用いる。
は、エポキシ基を反応させるために硬化剤を添加しても
よい。硬化剤は、分子中にエポキシ基と反応する官能基
を有する化合物を主成分とするものをいう。具体的には
一般に公知のものを用いることができる。たとえば、脂
肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、環状脂肪族ポリア
ミン、脂肪族ヒドロキシポリアミン、これらの変性ポリ
アミン、これらのアミンアダクト、ポリアミド、ケテイ
ミン、第3級アミン、イミダゾール、BF3アミンコン
プレックス、酸無水物、ダイマー酸、トリマー酸、液状
多硫化ゴムなどである。上記の硬化剤1種または2種以
上混合して用いる。
【0027】硬化剤のうち、水溶性ないし水中分散性を
有するものは、そのままの状態か、あるいは水溶液また
は水中に分散させた状態で用いる。水に不溶または分散
性を有しない硬化剤については、適当な界面活性剤、酸
類などによって水中に分散させて用いる。以上の如くし
て調製した硬化剤中の水分は出来るだけ少ない方がよ
い。
有するものは、そのままの状態か、あるいは水溶液また
は水中に分散させた状態で用いる。水に不溶または分散
性を有しない硬化剤については、適当な界面活性剤、酸
類などによって水中に分散させて用いる。以上の如くし
て調製した硬化剤中の水分は出来るだけ少ない方がよ
い。
【0028】本発明で使用する改質アスファルト乳剤中
のアスファルトと、エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体の配合割合は、アスファルト100重量部に対して通
常10乃至100重量部、より好ましくは、20乃至5
0重量部である。エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
の量が10重量部未満の場合は、改質アスファルト乳剤
が分解、硬化した後における改質アスファルトの骨材に
対する接着力、把握力が劣り、100重量部を超える場
合には、凝集力が強すぎて、かえって骨材からの剥離が
生じ易く、また経済的でもない。
のアスファルトと、エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体の配合割合は、アスファルト100重量部に対して通
常10乃至100重量部、より好ましくは、20乃至5
0重量部である。エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
の量が10重量部未満の場合は、改質アスファルト乳剤
が分解、硬化した後における改質アスファルトの骨材に
対する接着力、把握力が劣り、100重量部を超える場
合には、凝集力が強すぎて、かえって骨材からの剥離が
生じ易く、また経済的でもない。
【0029】また、改質アスファルト乳剤中のアスファ
ルトとしては、分解、硬化した後の特性を考慮して、針
入度(25℃)が40乃至300のものを使用すること
が好ましく、特には40乃至200のものである。
ルトとしては、分解、硬化した後の特性を考慮して、針
入度(25℃)が40乃至300のものを使用すること
が好ましく、特には40乃至200のものである。
【0030】改質アスファルト乳剤の蒸発残留物(固形
物)濃度は、30乃至80重量%であることが好まし
く、特には50乃至70重量%である。この濃度の範囲
であれば、作業中の「ダレ」を防止するともに、硬化後
は、耐摩耗性に優れる舗装材を得ることができる。な
お、必要に応じて、改質アスファルト乳剤としてアスフ
ァルト乳剤中に反応性の水溶性合成樹脂ないし乳化状合
成樹脂と、その硬化剤などを添加することができる。
物)濃度は、30乃至80重量%であることが好まし
く、特には50乃至70重量%である。この濃度の範囲
であれば、作業中の「ダレ」を防止するともに、硬化後
は、耐摩耗性に優れる舗装材を得ることができる。な
お、必要に応じて、改質アスファルト乳剤としてアスフ
ァルト乳剤中に反応性の水溶性合成樹脂ないし乳化状合
成樹脂と、その硬化剤などを添加することができる。
【0031】本発明の舗装用混合物において、改質アス
ファルト乳剤の配合量は、骨材100重量部に対して3
乃至15重量部あることが好ましく、特には、5乃至1
2重量部である。改質アスファルト乳剤の使用量が、3
重量部未満の場合は、改質アスファルト乳剤の骨材に対
する被膜厚が十分でなく、舗装用合物として優れた機能
が発揮できず耐久性が劣り、15重量部を超える場合に
は、舗装用混合物の安定性がかえって低下する。
ファルト乳剤の配合量は、骨材100重量部に対して3
乃至15重量部あることが好ましく、特には、5乃至1
2重量部である。改質アスファルト乳剤の使用量が、3
重量部未満の場合は、改質アスファルト乳剤の骨材に対
する被膜厚が十分でなく、舗装用合物として優れた機能
が発揮できず耐久性が劣り、15重量部を超える場合に
は、舗装用混合物の安定性がかえって低下する。
【0032】本発明による舗装用混合物の調製方法を説
明する。本発明による舗装用混合物として配合される成
分の組み合わせを表−1に示す。
明する。本発明による舗装用混合物として配合される成
分の組み合わせを表−1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表−1のAタイプの舗装用混合物は、これ
の硬化物たる舗装材の空隙率が20乃至30%程度とな
る。調製方法は、パグミルミキサ等のミキサに所要量の
5号砕石を投入し、ついで、粗目砂、フィラー、水硬性
無機材料の順に所要量を添加して、空練り混合を約3乃
至5秒程度行なう。その後、この混合物に改質アスファ
ルト乳剤の所要量を添加して、ミキサ内で約15乃至2
5秒程度混合し、本発明の舗装用混合物を得ることがで
きる。骨材表面が、高濃度および高粘度の改質アスファ
ルト乳剤の厚い被膜で被覆され、その被覆膜中にフィラ
ーと水硬性無機材料が分散し、作業中に「ダレ」を生じ
ることがなく、しかも、水硬性無機材料による水和反応
で改質アスファルト乳剤が分解、硬化した後は骨材表面
に改質アスファルトの強固な厚い被覆が形成される舗装
用混合物を得ることができる。舗装用混合物の水分は、
通常改質アスファルト乳剤に由来する水分だけで充分で
あるが、それだけでは足りない場合、例えば、水硬性無
機材料の水和のための水分が不足する場合や混和材、充
填材などを併用する場合、さらに作業性を確保するため
に稠度を調製する場合などには、適宜水を補給してもよ
い。
の硬化物たる舗装材の空隙率が20乃至30%程度とな
る。調製方法は、パグミルミキサ等のミキサに所要量の
5号砕石を投入し、ついで、粗目砂、フィラー、水硬性
無機材料の順に所要量を添加して、空練り混合を約3乃
至5秒程度行なう。その後、この混合物に改質アスファ
ルト乳剤の所要量を添加して、ミキサ内で約15乃至2
5秒程度混合し、本発明の舗装用混合物を得ることがで
きる。骨材表面が、高濃度および高粘度の改質アスファ
ルト乳剤の厚い被膜で被覆され、その被覆膜中にフィラ
ーと水硬性無機材料が分散し、作業中に「ダレ」を生じ
ることがなく、しかも、水硬性無機材料による水和反応
で改質アスファルト乳剤が分解、硬化した後は骨材表面
に改質アスファルトの強固な厚い被覆が形成される舗装
用混合物を得ることができる。舗装用混合物の水分は、
通常改質アスファルト乳剤に由来する水分だけで充分で
あるが、それだけでは足りない場合、例えば、水硬性無
機材料の水和のための水分が不足する場合や混和材、充
填材などを併用する場合、さらに作業性を確保するため
に稠度を調製する場合などには、適宜水を補給してもよ
い。
【0035】表−1のBタイプの舗装用混合物では、得
られた舗装材の空隙率が15乃至25%程度の範囲のも
のとなる。Bタイプの舗装用混合物の調製方法は、5号
砕石の代りに6号砕石を用いること以外は、Aタイプの
調製方法と変わらない。
られた舗装材の空隙率が15乃至25%程度の範囲のも
のとなる。Bタイプの舗装用混合物の調製方法は、5号
砕石の代りに6号砕石を用いること以外は、Aタイプの
調製方法と変わらない。
【0036】以上のほか、AタイプとBタイプとを組合
わせた場合、即ち、5号砕石と6号砕石とを組合わせて
調製することもできる。また、ミキサにより骨材だけを
空練りした後、フィラー、水硬性無機材料と共に改質ア
スファルト乳剤を添加し、混合することにより、本発明
の舗装用混合物を得てもよい。
わせた場合、即ち、5号砕石と6号砕石とを組合わせて
調製することもできる。また、ミキサにより骨材だけを
空練りした後、フィラー、水硬性無機材料と共に改質ア
スファルト乳剤を添加し、混合することにより、本発明
の舗装用混合物を得てもよい。
【0037】本発明による舗装用混合物は、公知のアス
ファルト混合物と同様の舗設要領で歩道や車道の透水性
舗装の表層として舗設することができる。また、本発明
の舗装用混合物を使用する場合の舗装方法や使用する機
械類等は、公知のアスファルト混合物の場合と同様であ
るが、加熱を必要としない点が大きく異なる。
ファルト混合物と同様の舗設要領で歩道や車道の透水性
舗装の表層として舗設することができる。また、本発明
の舗装用混合物を使用する場合の舗装方法や使用する機
械類等は、公知のアスファルト混合物の場合と同様であ
るが、加熱を必要としない点が大きく異なる。
【0038】本発明の舗装用混合物は、歩道、一般道
路、高速道路、工場構内通路、空港などにおける表層な
どに舗設し、硬化物は舗装材として使用することができ
る。本発明の舗装用混合物は、常温で施工できる。
路、高速道路、工場構内通路、空港などにおける表層な
どに舗設し、硬化物は舗装材として使用することができ
る。本発明の舗装用混合物は、常温で施工できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】(試験方法) (1)マーシャル安定度試験 舗装用混合物を常温で片面50回の両面つきでマーシャ
ル安定度試験用供試体を作製し、室温(20℃)で7日
間養生した後、マーシャル安定度試験(60℃、30分
間)を行なった。マーシャル安定度(kg)は、舗装用
混合物の組成流動に対する抵抗性を示し、数値が大きい
ほど舗結合材の骨材に対する接着性に優れることを示
す。 (2)カンタブロ試験 JIS A1121の骨材のすり減り試験に準じ、マー
シャル安定度試験用供試体と同じ手順で作製した供試体
を、室温(20℃)で7日間養生した後、ロスアンゼル
ス試験機に試体を入れ、10分間回転(300回転)さ
せた後の損失量を測定した。 (3)ホイールトラッキング試験 ローラコンパクタで成型した供試体(30cm×30c
m×5cm)を用いた。試験条件はアスファルト舗装要
項に準じて、60℃で、相当する載荷重量(接地圧)は
6.4+0.15kg/cm2とした。動的安定度は、1
mm変形当りの走行回数、すなわち、変形抵抗(回/m
m)で表した。動的安定度の大きいものは、耐流動性に
優れ、高温安定性に優れていることを示す。 (4)透水性 ホイールトラッキング試験用供試体と同じ手順で供試体
を作成し、室温で7週間養生した後、本発明の分野で慣
用されている方法に従い透水試験を行なった。 (5)チェンラベリング試験 舗装体のタイヤチェーンやスパイクタイヤを着けた車両
による磨耗に対する抵抗性をみる試験であり、供試体を
水平方向に往復運動させ、これをタイヤチェーンを着け
た車輪が回転しながら降下して供試体に接し、その表面
をチェーンで剥離摩損させる。すり減り量をすり減り断
面積(cm2)で表した。供試体は5cm×15cm×
30cm、試験温度は−10±1℃、試験時間は1.5
時間とした。
ル安定度試験用供試体を作製し、室温(20℃)で7日
間養生した後、マーシャル安定度試験(60℃、30分
間)を行なった。マーシャル安定度(kg)は、舗装用
混合物の組成流動に対する抵抗性を示し、数値が大きい
ほど舗結合材の骨材に対する接着性に優れることを示
す。 (2)カンタブロ試験 JIS A1121の骨材のすり減り試験に準じ、マー
シャル安定度試験用供試体と同じ手順で作製した供試体
を、室温(20℃)で7日間養生した後、ロスアンゼル
ス試験機に試体を入れ、10分間回転(300回転)さ
せた後の損失量を測定した。 (3)ホイールトラッキング試験 ローラコンパクタで成型した供試体(30cm×30c
m×5cm)を用いた。試験条件はアスファルト舗装要
項に準じて、60℃で、相当する載荷重量(接地圧)は
6.4+0.15kg/cm2とした。動的安定度は、1
mm変形当りの走行回数、すなわち、変形抵抗(回/m
m)で表した。動的安定度の大きいものは、耐流動性に
優れ、高温安定性に優れていることを示す。 (4)透水性 ホイールトラッキング試験用供試体と同じ手順で供試体
を作成し、室温で7週間養生した後、本発明の分野で慣
用されている方法に従い透水試験を行なった。 (5)チェンラベリング試験 舗装体のタイヤチェーンやスパイクタイヤを着けた車両
による磨耗に対する抵抗性をみる試験であり、供試体を
水平方向に往復運動させ、これをタイヤチェーンを着け
た車輪が回転しながら降下して供試体に接し、その表面
をチェーンで剥離摩損させる。すり減り量をすり減り断
面積(cm2)で表した。供試体は5cm×15cm×
30cm、試験温度は−10±1℃、試験時間は1.5
時間とした。
【0041】(実施例1)加熱溶融したストレートアス
ファルト(針入度150乃至200)70重量部に、プ
ロセスオイル5重量部、エポキシ化スチレン・ブタジエ
ンブロック共重合体20重量部、石油樹脂5重量部を混
和して改質した改質アスファルトを調製し、これをカチ
オン系界面活性剤(ステアリルトリメチルアンモニウム
クロライド)で乳化したアスファルト乳剤(蒸発残留物
70重量%)を改質アスファルト乳剤として使用した。
パグミルミキサに、6号砕石85重量部、粗目砂10重
量部、石粉1重量部、超早強ポルトランドセメント(大
阪セメント(株)製)4重量部をこの順に投入し、約3
秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質ア
スファルト乳剤を10重量部投入し、約15秒間混合し
た。 マーシャル安定度試験の結果、密度が1.990g/
cm3、空隙率が19%、マーシャル安定度が1200
kg、フロー値(1/100cm)が12であった。 カンタブロ試験の結果、損失量は2%であった。 ホイールトラッキング試験法の結果、密度は2.00
6g/cm3で、動的安定度(DS)は15550回/
mmであった。 透水試験の結果、透水係数は3.1×10-1cm/s
ecで透水性舗装用混合物として十分な透水機能が得ら
れた。 チェンラベリング試験の結果、すり減り量は0.4c
m2で、通常の密粒度アスコン(13)のすり減り量
l.5乃至2.0cm2より小さい値であり、耐摩耗性
に優れた透水性舗装用混合物が得られた。
ファルト(針入度150乃至200)70重量部に、プ
ロセスオイル5重量部、エポキシ化スチレン・ブタジエ
ンブロック共重合体20重量部、石油樹脂5重量部を混
和して改質した改質アスファルトを調製し、これをカチ
オン系界面活性剤(ステアリルトリメチルアンモニウム
クロライド)で乳化したアスファルト乳剤(蒸発残留物
70重量%)を改質アスファルト乳剤として使用した。
パグミルミキサに、6号砕石85重量部、粗目砂10重
量部、石粉1重量部、超早強ポルトランドセメント(大
阪セメント(株)製)4重量部をこの順に投入し、約3
秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質ア
スファルト乳剤を10重量部投入し、約15秒間混合し
た。 マーシャル安定度試験の結果、密度が1.990g/
cm3、空隙率が19%、マーシャル安定度が1200
kg、フロー値(1/100cm)が12であった。 カンタブロ試験の結果、損失量は2%であった。 ホイールトラッキング試験法の結果、密度は2.00
6g/cm3で、動的安定度(DS)は15550回/
mmであった。 透水試験の結果、透水係数は3.1×10-1cm/s
ecで透水性舗装用混合物として十分な透水機能が得ら
れた。 チェンラベリング試験の結果、すり減り量は0.4c
m2で、通常の密粒度アスコン(13)のすり減り量
l.5乃至2.0cm2より小さい値であり、耐摩耗性
に優れた透水性舗装用混合物が得られた。
【0042】(実施例2)アニオン系アスファルト乳剤
(蒸発残物70重量%)60重量部に、エポキシ化スチ
レンブタジエンブロック供重合30重量部、アクリル系
エマルジョン(アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸メ
チル/アクリル酸メチル共重合体)10重量部を混和し
て改質したアニオン系アスファルト乳剤(蒸発残留物6
2重量%)を改質アスファルト乳剤として使用した。パ
グミルミキサに、5号砕石85重量部、粗目砂10重量
部、石粉1重量部、超早強ポルトランドセメント(大阪
セメント(株)製)4重量部を前記の順に投入し、約3
秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質ア
スファルト乳剤を約20秒間混合した。得られた透水性
舗装性混合物を使用して、実施例1と同様に試験を行な
った。結果は、次の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.898g
/cm3、空隙率が22%、マーシャル安定度が123
0kg、フロー値(1/100cm)が13であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度がl.92
2g/cm3、動的安定度(DS)が16300回/m
mであった。 カンタブロ試験の結果は、損失量が9%であった。 透水試験の結果は、透水係数が3.8×10-1cm/
secであった。実施例1と同様、十分透水性機能を有
する透水性舗装用混合物が得られた。 チェンラベリング試験の結果は、すり減り量が0.8
cm2であった。
(蒸発残物70重量%)60重量部に、エポキシ化スチ
レンブタジエンブロック供重合30重量部、アクリル系
エマルジョン(アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸メ
チル/アクリル酸メチル共重合体)10重量部を混和し
て改質したアニオン系アスファルト乳剤(蒸発残留物6
2重量%)を改質アスファルト乳剤として使用した。パ
グミルミキサに、5号砕石85重量部、粗目砂10重量
部、石粉1重量部、超早強ポルトランドセメント(大阪
セメント(株)製)4重量部を前記の順に投入し、約3
秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質ア
スファルト乳剤を約20秒間混合した。得られた透水性
舗装性混合物を使用して、実施例1と同様に試験を行な
った。結果は、次の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.898g
/cm3、空隙率が22%、マーシャル安定度が123
0kg、フロー値(1/100cm)が13であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度がl.92
2g/cm3、動的安定度(DS)が16300回/m
mであった。 カンタブロ試験の結果は、損失量が9%であった。 透水試験の結果は、透水係数が3.8×10-1cm/
secであった。実施例1と同様、十分透水性機能を有
する透水性舗装用混合物が得られた。 チェンラベリング試験の結果は、すり減り量が0.8
cm2であった。
【0043】(実施例3)加熱溶融したストレートアス
ファルト(針入度150乃至200)63重量部に、プ
ロセスオイル7重量部、エポキシ化スチレン・イソプレ
ンブロック供重合20重量部、エチレン・酢酸ビニル共
重合物5重量部、石油樹脂5重量部を混和して改質した
改質アスファルトを調製し、これをノニオン系界面活性
剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)で乳化し
たアスファルト乳剤(蒸発残留物70重量%)を改質ア
スファルト乳剤として使用した。パグミルミキサに、5
号砕石34重量部、6号砕石51重量部、粗目砂10重
量部、石粉1重量部、ライオンハイセットセメント(大
阪セメント(株)製)4重量部を前記の順に投入し、約
5秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質
アスファルト乳剤10重量部を投入し、約20秒間混合
した。得られた舗装用混合物を使用して、実施例1と同
様に試験を行なった。結果は、次の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.970g
/cm3、空隙率が20%、マーシャル安定度が129
0kg、フロー値(1/100cm)が13であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度が1.98
8g/cm3、動的安定度(DS)が16900回/m
mであった。 カンタブロ試験の結果は損失量が5%であった。 透水試験結果は、透水係数が2.9×10-1cm/s
ecであった。実施例1および実施例2と同様に、十分
透水性機能を有する透水性混合物が得られた。 チェンラベリング試験の結果は、すり減り量が0.9
cm2であった。
ファルト(針入度150乃至200)63重量部に、プ
ロセスオイル7重量部、エポキシ化スチレン・イソプレ
ンブロック供重合20重量部、エチレン・酢酸ビニル共
重合物5重量部、石油樹脂5重量部を混和して改質した
改質アスファルトを調製し、これをノニオン系界面活性
剤(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)で乳化し
たアスファルト乳剤(蒸発残留物70重量%)を改質ア
スファルト乳剤として使用した。パグミルミキサに、5
号砕石34重量部、6号砕石51重量部、粗目砂10重
量部、石粉1重量部、ライオンハイセットセメント(大
阪セメント(株)製)4重量部を前記の順に投入し、約
5秒間の空練り混合を行ない、ついで混合しながら改質
アスファルト乳剤10重量部を投入し、約20秒間混合
した。得られた舗装用混合物を使用して、実施例1と同
様に試験を行なった。結果は、次の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.970g
/cm3、空隙率が20%、マーシャル安定度が129
0kg、フロー値(1/100cm)が13であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度が1.98
8g/cm3、動的安定度(DS)が16900回/m
mであった。 カンタブロ試験の結果は損失量が5%であった。 透水試験結果は、透水係数が2.9×10-1cm/s
ecであった。実施例1および実施例2と同様に、十分
透水性機能を有する透水性混合物が得られた。 チェンラベリング試験の結果は、すり減り量が0.9
cm2であった。
【0044】(比較例1)比較例1として、セメントを
石粉に置き替えた以外は実施例1と同様の骨材配合に、
加熱した骨材、加熱溶融したストレートアスファルト
(針入度60乃至80)5重量部を配合した混合物を使
用して、実施例1と同様に試験を行なった。結果は、次
の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.899g
/cm3、空隙率が23%、マーシャル安定度が230
kg、フロー値(1/100cm)が28であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度が1.90
2g/cm3、動的安定度(DS)は、測定不可の状態
で、試験開始後約20分で供試体が破壊した。 カンタブロ試験の結果は、損失量48%であった。 透水試験の結果は、透水係数が3.0×10-1cm/
secであった。 チェンラベリング試験の結果は、試験中に骨材が飛散
して測定不可であった。
石粉に置き替えた以外は実施例1と同様の骨材配合に、
加熱した骨材、加熱溶融したストレートアスファルト
(針入度60乃至80)5重量部を配合した混合物を使
用して、実施例1と同様に試験を行なった。結果は、次
の通りであった。 マーシャル安定度試験の結果は、密度が1.899g
/cm3、空隙率が23%、マーシャル安定度が230
kg、フロー値(1/100cm)が28であった。 ホイールトラッキング試験の結果は、密度が1.90
2g/cm3、動的安定度(DS)は、測定不可の状態
で、試験開始後約20分で供試体が破壊した。 カンタブロ試験の結果は、損失量48%であった。 透水試験の結果は、透水係数が3.0×10-1cm/
secであった。 チェンラベリング試験の結果は、試験中に骨材が飛散
して測定不可であった。
【0045】(比較例2)比較例2として、セメントを
石粉に置き替えた以外は実施例1と同様の骨材配合に、
加熱した骨材(但し、セメントは石粉に置き替える)
に、加熱溶融した60℃における粘度が20万ポアズ以
上の市販の改質アスファルト4.8重量部を配合した混
合物を使用して、実施例1と同様の試験を行なった。結
果は次の通りであった。 マーシャル安定度試験結果を、密度が1.965g/
cm3、空隙率が21%、マーシャル安定度が610k
g、フロー値(1/100cm)が23であった。
ホイールトラッキング試験結果は、密度が1.998g
/cm3、動的安定度(DS)が、3500回/mmで
あった。 試験結果は、損失量が20%であった。 透水試験結果は、透水係数が4.0×10-1cm/s
ecであった。 チェンラベリング試験結果は、すり減り量が10.0
cm2であった。 以上の実施例および比較例の結果をまとめると、表−2
のようになる。
石粉に置き替えた以外は実施例1と同様の骨材配合に、
加熱した骨材(但し、セメントは石粉に置き替える)
に、加熱溶融した60℃における粘度が20万ポアズ以
上の市販の改質アスファルト4.8重量部を配合した混
合物を使用して、実施例1と同様の試験を行なった。結
果は次の通りであった。 マーシャル安定度試験結果を、密度が1.965g/
cm3、空隙率が21%、マーシャル安定度が610k
g、フロー値(1/100cm)が23であった。
ホイールトラッキング試験結果は、密度が1.998g
/cm3、動的安定度(DS)が、3500回/mmで
あった。 試験結果は、損失量が20%であった。 透水試験結果は、透水係数が4.0×10-1cm/s
ecであった。 チェンラベリング試験結果は、すり減り量が10.0
cm2であった。 以上の実施例および比較例の結果をまとめると、表−2
のようになる。
【0046】
【表2】
【0047】(実施例4)実施例1で得た舗装用混合物
を実際の舗装に使用した。先ず、既設の密粒度アスファ
ルトコンクリート舗装面に、タックコートとして浸透用
カチオン系アスファルト乳剤(蒸発残留物52重量%)
を0.3リットル/m2の割合で散布した後、アスファ
ルトフィニッシャーを使用して、実施例1の舗装用混合
物を100kg/m2の割合で敷きならした。アスファ
ルトフィニッシャーへの舗装用混合物の供給は、通常の
加熱アスファルト混合物の場合と同様に、ダンプトラッ
クから行なった。締固めはアスファルトフィニッシャー
のバイブレーションによるだけで、ローラによる転圧は
行なわなかったが、路面は平坦に仕上がっており、面荒
れはなかつた。交通開放から1ケ月が経過したが、舗装
用混合物による舗装は、降雨時の排水機能は良好でひび
割れ、交通荷重による流動、アスファルトのフラッシュ
などは全く発生しておらず、極めて良好な状態にあっ
た。
を実際の舗装に使用した。先ず、既設の密粒度アスファ
ルトコンクリート舗装面に、タックコートとして浸透用
カチオン系アスファルト乳剤(蒸発残留物52重量%)
を0.3リットル/m2の割合で散布した後、アスファ
ルトフィニッシャーを使用して、実施例1の舗装用混合
物を100kg/m2の割合で敷きならした。アスファ
ルトフィニッシャーへの舗装用混合物の供給は、通常の
加熱アスファルト混合物の場合と同様に、ダンプトラッ
クから行なった。締固めはアスファルトフィニッシャー
のバイブレーションによるだけで、ローラによる転圧は
行なわなかったが、路面は平坦に仕上がっており、面荒
れはなかつた。交通開放から1ケ月が経過したが、舗装
用混合物による舗装は、降雨時の排水機能は良好でひび
割れ、交通荷重による流動、アスファルトのフラッシュ
などは全く発生しておらず、極めて良好な状態にあっ
た。
【0048】(結果)実施例1、実施例2および実施例
3と、比較例1および比較例2を対比すれば、透水係数
は、いずれも10-1のオーダーで透水機能を有し、比較
例1との対比においては、本発明の舗装用混合物は、加
熱アスファルト混合物に比べ、マーシャル安定度が約5
倍、動的安定度(DS)は比較にならず、交通荷重に対
する流動抵抗性が優れていた。また、チェンラベリング
試験結果のすり減り量も比較にならず、耐摩耗が優れて
いた。さらに、比較例2との対比においては、本発明の
舗装用混合物は、超高粘度改質アスファルト加熱混合物
に比べマーシャル安定度が約2倍、動的安定度(DS)
が約4倍であり、交通荷重に対して安定で、特に夏季高
温時の流動抵抗性に優れていることを示した。また、チ
ェンラベリング試験のすり減り量においては、約10倍
で耐摩耗性に優れていることが分かった。
3と、比較例1および比較例2を対比すれば、透水係数
は、いずれも10-1のオーダーで透水機能を有し、比較
例1との対比においては、本発明の舗装用混合物は、加
熱アスファルト混合物に比べ、マーシャル安定度が約5
倍、動的安定度(DS)は比較にならず、交通荷重に対
する流動抵抗性が優れていた。また、チェンラベリング
試験結果のすり減り量も比較にならず、耐摩耗が優れて
いた。さらに、比較例2との対比においては、本発明の
舗装用混合物は、超高粘度改質アスファルト加熱混合物
に比べマーシャル安定度が約2倍、動的安定度(DS)
が約4倍であり、交通荷重に対して安定で、特に夏季高
温時の流動抵抗性に優れていることを示した。また、チ
ェンラベリング試験のすり減り量においては、約10倍
で耐摩耗性に優れていることが分かった。
【0049】
(1)本発明の舗装用混合物は常温で製造及び舗設がで
きるので、設備および工程が簡略化され、温度管理の必
要がない。このため品質の安定した製品を得ることがき
る。 (2)本発明の舗装用混合物は、骨材表面が高濃度およ
び高粘度の改質アスファルト乳剤の厚い被膜で被覆さ
れ、その被覆膜中にフィラーと水硬性無機材料が分散し
た形になっているため、作業中に「ダレ」を生じること
がない。しかも少量の水硬性無機材料が改質アスファル
ト乳剤の分散を促進し、改質アスファルト乳剤が分解、
硬化した後は、改質アスファルトのより強固な被膜とな
り、日光や空気の影響に左右されず、耐候性に優れ、且
つ交通荷重に対する安定性、特に夏季高温時の流動抵抗
性に対し優れた効果を有する。 (3)本発明の舗装用混合物は、改質アスファルト乳剤
が分解、硬化した後の結合力が強く、骨材の飛散がなく
且つ舗装用混合物の硬化物は耐摩耗性に優れている。そ
のため、改質アスファルト乳剤を多く添加することがで
き、夏季における流動抵抗性も高く耐久性がよい。ま
た、冬季における耐摩耗性がよい。 (4)本発明の舗装用混合物は、空隙率の確保がしやす
く、且つその保持性も良好であった。この硬化物は、本
来の目的である優れた透水機能を有する。しかも、耐摩
耗性に優れるため、歩道のみならず一般車道の舗装材と
して使用することができる。
きるので、設備および工程が簡略化され、温度管理の必
要がない。このため品質の安定した製品を得ることがき
る。 (2)本発明の舗装用混合物は、骨材表面が高濃度およ
び高粘度の改質アスファルト乳剤の厚い被膜で被覆さ
れ、その被覆膜中にフィラーと水硬性無機材料が分散し
た形になっているため、作業中に「ダレ」を生じること
がない。しかも少量の水硬性無機材料が改質アスファル
ト乳剤の分散を促進し、改質アスファルト乳剤が分解、
硬化した後は、改質アスファルトのより強固な被膜とな
り、日光や空気の影響に左右されず、耐候性に優れ、且
つ交通荷重に対する安定性、特に夏季高温時の流動抵抗
性に対し優れた効果を有する。 (3)本発明の舗装用混合物は、改質アスファルト乳剤
が分解、硬化した後の結合力が強く、骨材の飛散がなく
且つ舗装用混合物の硬化物は耐摩耗性に優れている。そ
のため、改質アスファルト乳剤を多く添加することがで
き、夏季における流動抵抗性も高く耐久性がよい。ま
た、冬季における耐摩耗性がよい。 (4)本発明の舗装用混合物は、空隙率の確保がしやす
く、且つその保持性も良好であった。この硬化物は、本
来の目的である優れた透水機能を有する。しかも、耐摩
耗性に優れるため、歩道のみならず一般車道の舗装材と
して使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 骨材100重量部に対し、フィラー1乃
至5重量部、水硬性無機材料1乃至15重量部およびエ
ポキシ化ジエン系ブロック共重合体を含有する改質アス
ファルト乳剤3乃至15重量部とを配合したことを特徴
とする舗装用混合物。 - 【請求項2】 骨材の表面が、フィラーと水硬性無機材
料とが分散している改質アスファルト乳剤で被覆されて
いることを特徴とする請求項1記載の舗装用混合物。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の舗装用混合物の
硬化物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32465896A JPH10147766A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 舗装用混合物 |
US08/968,006 US5925695A (en) | 1996-11-13 | 1997-11-12 | Curable composition, a cured article therefrom, an asphalt emulsion, an asphalt mixture for paving, and a cured article therefrom |
EP97402707A EP0842982A3 (en) | 1996-11-13 | 1997-11-13 | A curable composition, a cured article therefrom, an asphalt emulsion, an asphalt mixture for paving, and a cured article therefrom |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32465896A JPH10147766A (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 舗装用混合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10147766A true JPH10147766A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18168292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32465896A Pending JPH10147766A (ja) | 1996-11-13 | 1996-11-20 | 舗装用混合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10147766A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013241798A (ja) * | 2012-05-22 | 2013-12-05 | Ishikawa Hideaki | 舗装用両面粘着テープ,舗装方法および舗装構造 |
US8992118B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-03-31 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9057163B1 (en) | 2013-03-15 | 2015-06-16 | William B. Coe | Pavement repair system |
JP2017071674A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 大成ロテック株式会社 | 常温施工型アスファルト合材の製造方法および常温施工型アスファルト合材 |
US9637870B1 (en) | 2013-03-15 | 2017-05-02 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9896602B2 (en) | 2013-06-24 | 2018-02-20 | Invia Pavement Technologies, LLC | Sprayable coating composition and method for asphalt surfaces |
US11186959B2 (en) | 2017-02-14 | 2021-11-30 | William B. Coe | Apparatus and method for preparing asphalt and aggregate mixture |
-
1996
- 1996-11-20 JP JP32465896A patent/JPH10147766A/ja active Pending
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013241798A (ja) * | 2012-05-22 | 2013-12-05 | Ishikawa Hideaki | 舗装用両面粘着テープ,舗装方法および舗装構造 |
US9551114B2 (en) | 2013-03-15 | 2017-01-24 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9074328B1 (en) | 2013-03-15 | 2015-07-07 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9551117B2 (en) | 2013-03-15 | 2017-01-24 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9624625B2 (en) | 2013-03-15 | 2017-04-18 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9169606B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-10-27 | William B. Coe | Emitter unit for asphalt pavement repair utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9347187B2 (en) | 2013-03-15 | 2016-05-24 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9481967B2 (en) | 2013-03-15 | 2016-11-01 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US8992118B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-03-31 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US10934669B2 (en) | 2013-03-15 | 2021-03-02 | William B. Coe | Method for preparing asphalt paving material utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9057163B1 (en) | 2013-03-15 | 2015-06-16 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9127413B2 (en) | 2013-03-15 | 2015-09-08 | William B. Coe | Pavement repair system utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US9637870B1 (en) | 2013-03-15 | 2017-05-02 | William B. Coe | Pavement repair system |
US10724183B2 (en) | 2013-03-15 | 2020-07-28 | William B. Coe | Pavement repair system |
US10081920B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-09-25 | William B. Coe | Hot asphalt pavement installation method utilizing solid phase autoregenerative cohesion |
US10364534B2 (en) | 2013-03-15 | 2019-07-30 | William B. Coe | Pavement repair system |
US9896602B2 (en) | 2013-06-24 | 2018-02-20 | Invia Pavement Technologies, LLC | Sprayable coating composition and method for asphalt surfaces |
JP2017071674A (ja) * | 2015-10-06 | 2017-04-13 | 大成ロテック株式会社 | 常温施工型アスファルト合材の製造方法および常温施工型アスファルト合材 |
US11186959B2 (en) | 2017-02-14 | 2021-11-30 | William B. Coe | Apparatus and method for preparing asphalt and aggregate mixture |
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