JP2001072862A - アスファルト組成物とその製造方法並びに用途 - Google Patents

アスファルト組成物とその製造方法並びに用途

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JP2001072862A
JP2001072862A JP2000199078A JP2000199078A JP2001072862A JP 2001072862 A JP2001072862 A JP 2001072862A JP 2000199078 A JP2000199078 A JP 2000199078A JP 2000199078 A JP2000199078 A JP 2000199078A JP 2001072862 A JP2001072862 A JP 2001072862A
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Tadaaki Ikeda
忠昭 池田
Takayoshi Torigata
隆悦 鳥潟
Akira Maruyama
陽 丸山
Munehiro Murakami
▲むね▼弘 村上
Shokichi Hairi
昭吉 羽入
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Original Assignee
Nichireki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密粒度、開粒度のいずれの混合物に使用して
も耐摩耗性や耐流動性や耐ひび割れ性を含めた耐久性に
優れた舗装体を構築することができ、しかも、混合物の
製造を従来の改質アスファルトよりも低い温度で行うこ
とができる新規な結合材としてのアスファルト組成物
と、その製造方法、並びに用途を提供することを課題と
する。 【解決手段】 アスファルトとポリウレタンポリイソシ
アネートプレポリマーと石油系配合油及び/又は潤滑油
とを主成分とするアスファルト組成物を提供すると共
に、アスファルトと石油系配合油及び/又は潤滑油とを
混合する第1の工程と、第1の工程で得られた混合物と
ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーとを混合
する第2の工程を含むアスファルト組成物の製造方法、
更には、そのようなアスファルト組成物と骨材とを主成
分とする過酷条件下用舗装用混合物、加えて、そのよう
な過酷条件下用舗装用混合物を用いて構築された舗装体
を提供することによって上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト組成
物とその製造方法並びに用途に関し、詳しくは、耐摩耗
性、耐流動性、及び耐ひび割れ性、更には耐久性に優れ
た過酷条件下用舗装用混合物を得ることを可能にするア
スファルト組成物とその製造方法、並びに、そのアスフ
ァルト組成物と骨材とを主成分とする過酷条件下用舗装
用混合物、更には、その過酷条件下用舗装用混合物を用
いて構築された舗装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に幹線道路と言われている道路は、
交通量が多いだけでなく大型車の割合が大きく、単位面
積当たりの舗装路面が受ける荷重が大きい。その結果、
幹線道路の舗装路面は摩耗による損傷を最も受け易く、
かつ、夏季に限らず路面温度は、地球温暖化現象の影響
もあって、上昇し易い傾向にあり、過大な車両荷重とも
相俟って、流動化現象が著しい速度で進行することにな
る。また近年、路面に水たまり現象を生じさせず交通事
故を未然に防止し、かつ、吸音効果をも備えた舗装体と
して、開粒度混合物を使用する排水性舗装が各地で取り
入れられているが、この排水性舗装は、骨材粒度が粗
く、目安とする混合物の空隙率を20%程度にすること
から、耐久性に劣る傾向にある。
【0003】従来、幹線道路のように過酷な条件に晒さ
れる箇所の舗装体や、排水性舗装のように構造的に耐久
性に劣る舗装体の構築には、通常のアスファルトに代え
て、ゴムや熱可塑性エラストマーなどを添加して改質し
たアスファルトを結合材として使用することが行われて
いる。しかしながら、これらの改質アスファルトを結合
材とする混合物を用いて舗装体を構築しても、幹線道路
のように大型車の通行量が多い道路にあっては、必ずし
も十分な耐摩耗性や耐流動性が得られず、また、排水性
舗装を構築した場合にも、骨材の飛散などの現象が徐々
に進行し、やがては舗装体そのものの破壊にまで至る場
合が少なくなかった。また、改質アスファルトを結合材
とする混合物は、通常、170〜190℃に加熱した状
態で製造、施工する必要があり、加熱に伴って発生する
炭酸ガスによる地球温暖化の問題や、エネルギーの消
費、更には作業員の危険性などの問題を孕み、この点に
おいても決して満足のできるものではなかった。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術の欠点を解決するために為されたもので、密
粒度、開粒度のいずれの混合物に使用しても耐摩耗性、
耐流動性、更には耐ひび割れ性を含めた耐久性に優れた
舗装体を構築することができ、しかも、混合物の製造を
従来の改質アスファルトよりも低い温度で行うことがで
きる新規な結合材としてのアスファルト組成物と、その
製造方法、並びに用途を提供することを課題とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、結合材と
してのアスファルトと、アスファルトに配合する種々の
材料について研究を重ねた結果、アスファルトとポリウ
レタンポリイソシアネートプレポリマーと石油系配合油
及び/又は潤滑油とを混合することによって、上記課題
を解決するに足りる特性を備えた新規なアスファルト組
成物が得られることを見出し、同時に、そのアスファル
ト組成物の製造方法を確立すると共に、そのアスファル
ト組成物と骨材とを混合して得られる混合物が、従来の
改質アスファルトよりも低い90〜160℃という中温
域で製造、施工でき、しかも密粒度、開粒度を問わず、
耐摩耗性及び耐流動性、更には耐ひび割れ性に優れ、か
つ、すべり現象や剥離現象を起こし難い耐久性に優れた
舗装体を構築することができることを確認して本発明を
完成した。
【0006】即ち、本発明は、アスファルトとポリウレ
タンポリイソシアネートプレポリマーと石油系配合油及
び/又は潤滑油とを主成分とするアスファルト組成物を
提供すると共に、アスファルトと石油系配合油及び/又
は潤滑油とを混合する第1の工程と、第1の工程で得ら
れた混合物とポリウレタンポリイソシアネートプレポリ
マーとを混合する第2の工程を含むアスファルト組成物
の製造方法、更には、そのようなアスファルト組成物と
骨材とを主成分とする過酷条件下用舗装用混合物、加え
て、そのような過酷条件下用舗装用混合物を用いて構築
された舗装体を提供することによって上記課題を解決す
るものである。
【0007】本発明において、アスファルト組成物に使
用されるポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー
は、ポリイソシアネートと1分子中に2個以上の活性水
素を有する化合物とを反応させることによって得られ
る。1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物とし
て、不飽和結合基含有濃度がヨウ素価で10(g/10
0g)以下のポリオレフィン系ポリオールを使用する場
合には、アスファルトとの相溶性が高まり、アスファル
ト組成物の貯蔵変化が抑制されると共に、そのアスファ
ルト組成物と骨材とを混合して得られる混合物の可使時
間が長くなるという利点が得られる。
【0008】本発明のアスファルト組成物は、骨材に対
する接着力、結合力が強力で、本発明のアスファルト組
成物を使用して骨材との混合物を製造すれば、密粒度に
限らず開粒度の混合物として使用する場合でも、構築さ
れる舗装体に優れた耐摩耗性、耐流動性、耐ひび割れ
性、更には、耐久性を与えることができるものである。
また、本発明のアスファルト組成物を結合材として用い
る舗装用混合物は、混合物の製造時に従来の改質アスフ
ァルトを使用する場合のように高温を必要とせず、90
〜160℃という中温域で骨材などと混合することが可
能である。従って、製造温度が低い分、炭酸ガスの発生
が少なく、安全でもある。
【0009】本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、幹
線道路や高速道路は勿論のこと、一般道路や構内道路、
駐車場、飛行場、港湾施設等、過酷な条件に晒される場
所だけでなく、それほど過酷でない条件下の場所、或い
は、全く過酷でない条件下の場所の舗装にも利用するこ
とが可能であり、それらの場所において、通常の密粒度
舗装や排水性舗装を実現することを可能にするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】本発明のアスファルト組成物は、アスファ
ルトと、ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー
と、石油系配合油及び/又は潤滑油とを主成分とするも
のである。ここで主成分とは、得られる組成物の主たる
特性が、アスファルトとポリウレタンポリイソシアネー
トプレポリマーと石油系配合油及び/又は潤滑油と、そ
れらの配合割合によって決まることをいい、必ずしも、
これら3つ乃至4つの成分が他の成分に比べて多量に存
在する必要はない。しかしながら、通常は、アスファル
ト組成物中の大部分をこれら3つ乃至4つの成分が占め
ることになる。
【0012】上記3つの成分の配合割合は、通常、アス
ファルト100重量部に対して、ポリウレタンポリイソ
シアネートプレポリマー100〜400重量部、石油系
配合油及び/又は潤滑油50〜90重量部の割合であ
る。なお、石油系配合油及び/又は潤滑油の重量部は、
石油系配合油と潤滑油とをそれぞれ単独で使用する場合
にはそのそれぞれの重量部を、また、両者を併用する場
合にはその合計した重量部をいうものとする。アスファ
ルト100重量部に対してポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーが100重量部未満の場合には、接着
力、結合力が低下する上に、弾性力も低下する。一方、
アスファルト100重量部に対してポリウレタンポリイ
ソシアネートプレポリマーが400重量部超の場合に
は、弾性力は増すが粘性が高くなり過ぎて作業性に劣る
こととなる。
【0013】また、アスファルト100重量部に対して
石油系配合油及び/又は潤滑油が50重量部未満では、
組成物の粘度が高くなり過ぎて、混合攪拌作業が十分に
行われなくなるばかりでなく、舗設作業において固い混
合物となり作業性が悪くなる。一方、アスファルト10
0重量部に対して石油系配合油及び/又は潤滑油が90
重量部超では、組成物の粘性が低くなり過ぎて、骨材と
の混合攪拌性は良くなるものの、結合力、接着力に劣る
こととなる。
【0014】以下、使用する材料について順次説明す
る。
【0015】〈アスファルト〉本発明で使用するアスフ
ァルトとは、レーキアスファルト等の天然アスファル
ト、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、
セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アスファルト(例
えば、プロパン脱瀝アスファルト)等の石油アスファル
ト、人工アスファルトが挙げられ、これらの材料は単独
で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
【0016】ここで、人工アスファルトとは、人為的に
調製された結合材であって、アスファルトと同じように
使用することができ、実質的に無色のものである。「実
質的に無色」とは、併用される骨材などが本来有してい
る色彩や光反射性、光輝性、蛍光性、蓄光性などの特性
や、必要に応じて混合される顔料の色彩を損なわない程
度に無色ということであって、必ずしも、完全に透明で
ある必要はなく、半透明であっても、若干の飴色を有し
ていても良い。
【0017】本発明のアスファルト組成物に使用する人
工アスファルトは、どのような原料を用いて調製された
ものであっても良いが、例えば、石油系配合油と粘着付
与剤樹脂とを、重量百分率で、石油系配合油:粘着付与
剤樹脂=(60〜85%):(40〜15%)の割合で
配合することによって得ることができる。石油系配合油
の割合が、60重量%未満であると、得られる結合材の
粘度が高くなりすぎて作業性が低下する。一方、石油系
配合油の割合が85重量%を越えると、粘度は低下する
ものの接着性及び粘着性が低下して好ましくない。この
ような配合で得られる人工アスファルトは、実質的に無
色であって、例えば有色の骨材などと共に使用しても骨
材本来の色調を損なうことがなく、骨材本来の色調が十
分に発揮されるものである。
【0018】上記の人工アスファルトに使用する石油系
配合油とは、プロセスオイルとも呼ばれ、芳香族炭素数
が全炭素数の35%以上である芳香族系、ナフテン環炭
素数が全炭素数の30〜45%であるナフテン系、及
び、パラフィン側鎖炭素数が全炭素数の50%以上であ
るパラフィン系などがあり、本発明で使用する人工アス
ファルトにおいては、これらのうちの1種若しくは2種
以上が適宜使用される。
【0019】上記の人工アスファルトに使用する粘着付
与剤樹脂としては、天然系樹脂及び合成系樹脂のいずれ
をも使用することができるが、天然系樹脂ではテルペン
樹脂を、また、合成系樹脂では石油樹脂、クマロン・イ
ンデン樹脂、スチレン系樹脂などの重合系樹脂を使用す
るのが好ましく、更に好ましくは、合成系樹脂の1種で
ある石油樹脂を使用するのが良い。石油樹脂としては、
ナフサ分解生成物の蒸留により分離される沸点が20〜
60℃の留分(C5留分)を主成分とする脂肪族系(C
5系)石油樹脂、同じくナフサ分解生成物の蒸留により
分離される沸点が160〜260℃の留分(C9留分)
を主成分とする芳香族系(C9系)石油樹脂、これらC
5系及びC9系石油樹脂を共重合させた脂肪族/芳香族
共重合系(C5/C9系)石油樹脂、及び、主としてナ
フサ分解生成物の蒸留により分離される高純度のジシク
ロペンタジエンを主成分とする脂環族系(DCPD系)
石油樹脂などがあり、本発明で使用する人工アスファル
トにおいては、好ましくは、上述した石油樹脂のうちの
1種若しくは2種以上を混合して使用する。
【0020】本発明に使用するアスファルト(以下、人
工アスファルトを含むものとする)は、ゴム又は熱可塑
性高分子重合物などで改質し、結合力ないしは付着力を
増して使用するのが望ましい。
【0021】改質に使用するゴム及び熱可塑性高分子重
合物としては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、ス
チレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレンゴム、
イソプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチ
レン、エチレンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィ
ンゴム、スチレン・ブタジエンブロック共重合ゴム、ス
チレン・ブタジエン・スチレン共重合ゴム、スチレン・
イソプレンブロック共重合ゴムなどのゴム、及び、エチ
レン・酢酸ビニル共重合物、エチレン・エチルアクリレ
ート共重合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合物、酢酸ビニ
ル・アクリレート共重合物等の熱可塑性高分子重合物が
挙げられる。これらのゴムまたは熱可塑性高分子重合物
は、1種または2種以上を併用して用いることができ
る。
【0022】改質アスファルト中のアスファルトと、ゴ
ム及び熱可塑性高分子重合物との配合割合は、アスファ
ルト100重量部に対してゴム及び熱可塑性高分子重合
物が、2〜20重量部、好ましくは、3〜7重量部の範
囲である。ゴム及び熱可塑性高分子重合物の量が2重量
部未満では、改質アスファルトの骨材に対する接着力や
把握力にゴム及び熱可塑性高分子重合物を加えた効果が
余り見られないのに対して、ゴム及び熱可塑性高分子重
合物の量が20重量部を越えると、凝集力が強過ぎて、
返って骨材からの剥離が生じ、骨材の飛散を起こし易
い。なお、本発明の結合材として使用されるアスファル
ト、ないしは改質アスファルト中のアスファルトとして
は、使用後の特性を考慮して、針入度(25℃)が40
〜200程度のものを使用するのが望ましい。
【0023】本発明で使用するアスファルトないしは改
質アスファルトには、更に、粘着付与剤として、熱可塑
性固形樹脂や固形状ゴム、液状樹脂、軟化剤、可塑剤な
どを添加することができる。添加される粘着付与剤とし
ては、例えば、ロヂンとその誘導体、テルペン樹脂、石
油樹脂とその誘導体、アルキッド樹脂、アルキルフェノ
ール樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロンインデン
樹脂、合成テルペン樹脂、アルキレン樹脂、ポリイソブ
チレン、ポリブタジエン、ポリブデン、イソブチレンと
ブタジエンの共重合物、鉱油、プロセスオイル、パイン
油、アントラセン油、松根油、動植物油、重合油、可塑
剤等が挙げられる。また、老化防止剤や酸化防止剤、硫
黄等も添加することができる。
【0024】〈ポリウレタンポリイソシアネートプレポ
リマー〉本発明で使用するポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーは、ポリイソシアネートと1分子中に
2個以上の活性水素を有する化合物とを反応させること
によって得られるものである。
【0025】使用することのできるポリイソシアネート
に特に制限はなく、m―フェニレンジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、
4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソ
シアネート、1,3−または1,4−キシリレンジイソ
シアネート、もしくはそれらの混合物などの芳香脂肪族
ジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テ
トラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2
−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイ
ソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、
1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−また
は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエートな
どの脂肪族ジイソシアネート、1,3−シクロペンテン
ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3
−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシク
ロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−
シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シ
クロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ジイソシ
アネート、及び、これらジイソシアネートのカルボジイ
ミド変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性
体、二量体、三量体など、通常ポリウレタン樹脂の製造
に使用されるポリイソシアネートを挙げることができ、
これらは単独または2種以上の混合物として用いること
ができる。ただし、後述するように、1分子中に2個以
上の活性水素を有する化合物として、不飽和結合基含有
濃度がヨウ素価で10(g/100g)以下のポリオレ
フィン系ポリオールを使用しない場合には、ジフェニル
メタンジイソシアネート若しくはクルードジフェニルメ
タンジイソシアネートを用いるのが望ましい。
【0026】また、1分子中に2個以上の活性水素を有
する化合物としては、例えば、ポリブタジエンポリオー
ルやポリイソプレンポリオールに代表されるポリオレフ
ィン系ポリオールやその水素添加物を用いるのが望まし
く、これらに代えて、或いは、これらと共に、例えば、
エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレング
リコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのア
ルカンジオール(炭素数2〜22)、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ルなどのポリアルキレングリコール(炭素数2〜1
5);その他、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒ
ドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテ
ン−3,8−ジオール、2−メチル−2−ヒドロキシメ
チル−1,3−プロパンジオール、ビスヒドロキシエト
キシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエ
チレンテレフタレートなどの分子量350以下の低分子
ジオール;グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、及びその他の脂肪族トリオール(炭素数8〜20)
などの分子量350以下の低分子トリオール;2,4−
ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタンなどのポ
リオール;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ヒドラジン、1,2−ジアミノ
エタン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノ
ペンタン、1,6−ジアミノヘキサンジアミノトルエ
ン、ビス−(4−アミノフェニル)メタン、ビス−(4
−アミノ−3−クロロフェニル)メタンなどの分子量3
50以下の低分子ジアミン;ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、2,2’−ジアミノジエチル
アミンなどの分子量350以下の3官能以上の低分子ポ
リアミン;以上のような低分子ジオール、トリオール、
ポリオール、ジアミン、または3官能以上のポリアミン
と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどの
アルキレンオキサイドとの付加反応によって得られるポ
リオキシアルキレンポリオール;前記の低分子ポリオー
ルとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリ
メチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチル
トリメチレンオキサイド、3,3’−ジメチルトリメチ
レンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
の環状エーテルの開環重合または共重合によって得られ
るポリエーテルポリオール;テトラヒドロフランの開環
重合によって得られるポリテトラメチレングリコール;
前記低分子ジオール、低分子トリオールの1種または2
種以上と、例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フ
マル酸、フタル酸、イソフタル酸、コハク酸、メチルコ
ハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル
−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エ
チルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他
の脂肪族カルボン酸(炭素数11〜13)、ヘット酸及
びこれらのカルボン酸の、例えば無水シュウ酸、無水コ
ハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アル
キル(炭素数12〜18)コハク酸などの酸無水物、さ
らには、これらのカルボン酸の、シュウ酸ジクロリド、
アジピン酸クロライド、セバチン酸クロライドなどの酸
ハライドとの反応によって得られるポリエステルポリオ
ール;前記低分子ジオール、低分子トリオールを開始剤
としてε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラ
クトンを開環重合して得られるポリエステルポリオー
ル;前記低分子ジオール、低分子トリオールを開始剤と
してエチレンカーボネートを開環重合して得られるポリ
カーボネートポリオール;ひまし油などの天然油脂ポリ
オールやペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖
などを使用しても良い。ただし、アスファルトとの相溶
性を高め、得られるアスファルト組成物の貯蔵変化を抑
制したり、アスファルト組成物と骨材と混合して得られ
る舗装用混合物の可使時間を長くしたりする観点から
は、不飽和結合基含有濃度がヨウ素価で10(g/10
0g)以下のポリオレフィン系ポリオールを使用するの
が望ましい。ポリオレフィン系ポリオールのポリウレタ
ンポリイソシアネートプレポリマー中の使用量は、0.
5重量%〜15重量%の範囲が望ましい。ポリオレフィ
ン系ポリオールの使用量が0.5重量%未満では、アス
ファルトとプレポリマーとの相溶性が悪くなる傾向があ
り、一方、ポリオレフィン系ポリオールの使用量が15
重量%を超えると、プレポリマーの粘度が高くなり、取
り扱いに不都合をきたすおそれがある。
【0027】以上のようなポリイソシアネートと1分子
中に2個以上の活性水素を有する化合物との反応は、イ
ソシアネート基が過剰の条件下で行うのが望ましく、例
えば、1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物と
して、不飽和結合基含有濃度がヨウ素価で10(g/1
00g)以下のポリオレフィン系ポリオールを使用する
場合には、イソシアネート基と水酸基との当量比が、好
ましくは、(イソシアネート基)/(水酸基)=1.5
〜8.0であるような範囲でポリイソシアネートと1分
子中に2個以上の活性水素を有する化合物とを混合し、
50〜100℃の温度で、0.5〜20時間反応させる
ことによって、また、1分子中に2個以上の活性水素を
有する化合物として、不飽和結合基含有濃度がヨウ素価
で10(g/100g)以下のポリオレフィン系ポリオ
ール以外のものを使用する場合には、イソシアネート基
と水酸基との当量比が、好ましくは、(イソシアネート
基)/(水酸基)=1.05〜5.0であるような範囲
でポリイソシアネートと1分子中に2個以上の活性水素
を有する化合物とを混合し、50〜100℃の温度で、
0.5〜20時間反応させることによって、本発明で使
用するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーを
得ることができる。イソシアネート基と水酸基との当量
比が上記の好ましい範囲の下限値未満の場合には、得ら
れるプレポリマーの粘度が高くなり過ぎて、工場での製
造上、及び合材プラントでの混合物の製造上好ましくな
く、また、イソシアネート基と水酸基との当量比が上記
の好ましい範囲の上限値を超える場合には、炭酸ガス
(CO)による発泡量が多くなり混合物の特性に悪影
響を及ぼす恐れがある。
【0028】このようにして得られたポリウレタンポリ
イソシアネートプレポリマーは、その平均分子量が20
0〜10000、好ましくは、300〜8000であ
る。平均分子量が200未満の場合には、低粘化し接着
性や結合力は良好となるが、骨材と混合した際の被膜厚
さが厚くなるほど発泡(CO)し易く、弾力性が失わ
れて硬い組成物になり易い。また、平均分子量が100
00を超えると、ゴム弾性は増大し、発泡も減少する
が、プレポリマー自体の粘度が増大し、作業性に問題を
生じるようになる。また、プレポリマー中の遊離のイソ
シアネート基の含量は、通常、0.5〜20重量%、好
ましくは1〜10重量%、より好ましくは約2重量%で
あり、遊離のイソシアネート基の含量が0.5重量%未
満では、プレポリマー自体の粘度が高くなり熱可塑性の
性質となって好ましくなく、また、遊離のイソシアネー
ト基の含量が20重量%を超えると、粘性は低くなる
が、硬くなりゴム弾性が失われる傾向にある。ただし、
1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物として、
不飽和結合基含有濃度がヨウ素価で10(g/100
g)以下のポリオレフィン系ポリオールを使用する場合
には、プレポリマー中の遊離のイソシアネート基の含量
は、1.5〜15重量%の範囲が望ましく、粘度が10
00〜30000(mPa・s/25℃)のプレポリマ
ーが得られる。
【0029】〈石油系配合油〉本発明で使用する石油系
配合油とは、プロセスオイルとも呼ばれ、芳香族炭素数
が全炭素数の35%以上である芳香族系、ナフテン環炭
素数が全炭素数の30〜45%であるナフテン系、及
び、パラフィン側鎖炭素数が全炭素数の50%以上であ
るパラフィン系などがあり、本発明で使用する人工アス
ファルトにおいては、これらのうちの1種若しくは2種
以上が適宜使用される。
【0030】〈潤滑油〉本発明で使用する潤滑油として
は、石油系潤滑油、合成潤滑油、脂肪油などが挙げら
れ、これらはそのうちの1種又は2種以上が適宜使用で
きるが、合成潤滑油を用いるのが最も好ましい。
【0031】石油系潤滑油とは、原油の常圧蒸留の蒸留
残油として得られる沸点およそ300℃以上の重油を、
真空蒸留によって各種流出油と残油に分け、それぞれ
に、例えば、脱ロウ、硫酸処理、溶剤抽出、脱アスファ
ルト、白土処理などの適当な精製処理を行い、最終製品
に仕上げたものである。
【0032】合成潤滑油とは、有機合成法によって製造
される潤滑油で、一般に用途によって区分けされ、例え
ば、スピンドル油、コンプレッサ油、ダイナモ油、ター
ビン油、マシン油、エンジン油、シリンダー油、ジェッ
トエンジン油、作動油などが挙げられる。
【0033】脂肪油とは、主として石油系潤滑油に混合
し、混成潤滑油として油性あるいは乳化性を必要とする
用途に使用されるものである。
【0034】以上のような材料に加えて本発明のアスフ
ァルト組成物には、耐熱性向上や、紫外線等による劣化
防止、作業性向上、並びに接着性向上等の目的で、紫外
線吸収剤や、各種添加剤、粘度調整剤、粘着付与剤、硬
化反応調整剤、接着増強剤、整泡剤、剥離防止剤、老化
防止剤などを添加しても良い
【0035】本発明のアスファルト組成物は、例えば、
以下のような方法で、プレミックスタイプの結合材とし
て製造することができる。
【0036】(第1の工程)まず、アスファルトと石油
系配合油及び/又は潤滑油とを混合、攪拌する。第1の
工程における混合、攪拌温度は100〜180℃であ
り、攪拌機の回転数は20〜100r.p.m.の範囲
であることが望ましい。攪拌機の回転数が20r.p.
m.未満であると十分な混合攪拌ができない恐れがあ
り、逆に攪拌機の回転数が100r.p.m.を超える
と空気を混入される恐れがあって望ましくない。
【0037】(第2の工程)次に、第1の工程で得られ
た混合物に、ポリウレタンポリイソシアネートプレポリ
マーを添加し、混合、攪拌して、本発明のアスファルト
組成物を得る。第2の工程における混合、攪拌温度は6
0℃以上、170℃未満であるのが望ましい。混合攪拌
温度が60℃未満であると良好なアスファルト組成物が
得られない恐れがあり、混合攪拌温度が170℃以上で
あると、ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー
が熱分解を越す危険性がある。また、第2の工程は、例
えば、窒素、アルゴン、二酸化炭素、ネオン、ドライエ
アー等の乾燥気体の雰囲気下で行う必要がある。乾燥気
体の中ではドライエアーの使用が安価であり好ましい。
第2の工程を乾燥気体雰囲気下で行うのは、雰囲気中に
水分が存在すると、被混合物が水分を吸収し反応してし
まうのを避けるためである。乾燥気体の圧力は、0.2
kgf/cm以上、3kgf/cm未満の範囲であ
ることが望ましい。圧力が0.2kgf/cm未満で
あると、圧力が低すぎて余り効果がなく、逆に圧力が3
kgf/cm以上となると、設備が大がかりなものと
なり好ましくない。
【0038】以上のようにして製造されたアスファルト
組成物は、適宜の骨材と90〜160℃の温度域で混合
することによって過酷条件下用舗装用混合物とすること
ができる。混合温度が90℃未満であると、骨材とアス
ファルト組成物との混合が良好に行われない傾向があ
り、逆に混合温度が160℃を超えるとアスファルト組
成物が分解してしまう恐れがある。最も好ましい混合温
度は140℃近辺である。本発明の過酷条件下用舗装用
混合物は、一般の舗装用混合物と同様に舗装用混合物製
造所で製造することができ、使用する混合攪拌ミキサー
としては、連続型のものでも、バッチ型のものでもいず
れでも使用できる。混合は、まず、90〜160℃に加
熱した骨材をミキサーに投入し、20〜30秒空練りし
た後に、骨材と同じ温度に加熱した本発明のアスファル
ト組成物を投入し、40〜60秒本混合を行うだけで、
良好な混合物を製造することができる。
【0039】使用する骨材としては、社団法人日本道路
協会発行の「アスファルト舗装要綱」に記載されている
舗装用の骨材であればどのようなものでも使用でき、例
えば、砕石、玉石、砂利、鉄鋼スラグ等である。また、
これらの骨材にアスファルトを被覆したアスファルト被
覆骨材および再生骨材なども使用できる。その他、これ
に類似する粒状材料で、人工焼成骨材、焼成発泡骨材、
人工軽量骨材、陶磁器粒、ルクソバイト、アルミニウム
粒、プラスチック粒、セラミックス、エメリー、建設廃
材、繊維等も使用することができる。
【0040】骨材は、一般に、粗骨材、細骨材、及びフ
ィラーに大別され、粗骨材とは2.36mmふるいに留
まる骨材であって、一般には粒径範囲2.5〜5mmの
7号砕石、粒径範囲5〜13mmの6号砕石、粒径範囲
13〜20mmの5号砕石、更には、粒径範囲20〜3
0mmの4号砕石などの種類があるが、本発明において
はこれら種々の粒径範囲の粗骨材の1種または2種以上
を混合した骨材、或いは、合成された骨材などを使用す
ることができる。これらの粗骨材には、骨材に対して
0.3〜1重量%程度のストレートアスファルトを被覆
しておいても良い。
【0041】本発明で使用する細骨材とは、2.36m
mふるいを通過し、かつ、0.075mmふるいに止ま
る骨材をいい、例えば、川砂、丘砂、山砂、海砂、スク
リーニングス、砕石ダスト、シリカサンド、人工砂、ガ
ラスカレット、鋳物砂、再生骨材破砕砂などが挙げられ
る。
【0042】また、フィラーとは、0.075mmふる
いを通過するものであって、例えば、スクリーニングス
のフィラー分、石粉、消石灰、セメント、焼却炉灰、ク
レー、タルク、フライアッシュ、カーボンブラックなど
であるが、このほか、ゴム粉粒、コルク粉粒、木質粉
粒、樹脂粉粒、繊維粉粒、パルプ、人工骨材等であって
も、0.075mmふるいを通過するものであれば、フ
ィラーとして使用することができる。
【0043】本発明においては、更に、連続粒度の骨材
を使用することも可能であり、例えば、粒度調整砕石、
クラッシャーラン等が挙げられる。粒度調整砕石として
は、粒度範囲が40−0mmのM−40、粒度範囲が3
0−0mmのM−30、粒度範囲が25−0mmである
M−25等があり、クラッシャーランとしては、粒度範
囲が40−0mmであるC−40、粒度範囲が30−0
mmであるCー30、粒度範囲が20−0mmであるC
−20などがある。これらの連続粒度の骨材は、通常、
上層路盤の安定処理用の混合物を製造する際等に使用さ
れる。表層及び基層用の混合物には、通常、単粒骨材の
複数種類を使用し、その合成粒度が所定の粒度に合致し
ているかどうかを確認した上で使用する。
【0044】本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、密
粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、
密粒度ギャップアスファルト混合物、細粒度ギャップア
スファルト混合物、又は開粒度舗装用混合物等として調
合し、一般の舗装は勿論、過酷な耐流動性や耐摩耗性、
耐ひび割れ性などの耐久性が要求される舗装等に使用す
る他、橋面舗装等においても、表層に使用する舗装用混
合物として使用することができる。また、以上のように
調合された本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、新設
舗装のみでなく、補修舗装にも使用することができ、例
えば、厚さ3〜5cmのオーバーレイや、厚さ3〜1.
5cmの薄層舗装にも使用することができる。
【0045】本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、上
述したような表層としてだけでなく、基層にも使用する
ことができる。本発明の過酷条件下用舗装用混合物を基
層として使用する場合には、粗粒度アスファルト混合物
として調合する。なお、著しい流動現象を伴う道路や騒
音の著しい箇所には、本発明の過酷条件下用舗装用混合
物を厚く舗設するのが良く、そのような場合には、表層
だけでなく、基層にも本発明の過酷条件下用舗装用混合
物を使用する。本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、
更に、上述した連続粒度の骨材を使用して、上層路盤に
も使用することができ、更には、開粒度舗装用混合物と
して調合して、滑り止め効果や走行車両音の吸音効果を
兼ね備えた排水性舗装用或いは透水性舗装用の混合物と
して使用することもできる。
【0046】このように粗粒度アスファルト混合物、密
粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、
密粒度ギャップアスファルト混合物、細粒度ギャップア
スファルト混合物、又は、開粒度アスファルト混合物と
して調合する場合の骨材粒度やアスファルト組成物量
は、例えば、「アスファルト舗装要綱」、社団法人日本
道路協会、平成4年12月発行、第92頁に記載された
「アスファルト混合物の種類と粒度範囲」に準じて決め
ればよい。
【0047】本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、ま
た、表層の上部に舗設して、表層を保護する保護層とし
ても使用することができる。このように本発明の過酷条
件下用舗装用混合物を保護層として使用する場合、或い
は、舗装体の最上層として使用する場合には、本発明の
過酷条件下用舗装用混合物は、それ自身が弾性質である
ので、その1つの目的として、凍結防止層としての機能
を発揮させることができる。即ち、本発明の過酷条件下
用舗装用混合物を用いて構築された保護層は、降雪雨等
が凍結し或いは融雪水等が凍結して、その保護層上に氷
結層が形成されても、通行車両の荷重によってたわみ、
変形することによって、氷結層が割れて破壊されるの
で、保護層上にはアイスバーンが形成されないという効
果がある。なお、本発明の過酷条件下用舗装用混合物を
用いて構築された舗装体は、後述するように、優れた復
元力を備えているので、通過車両の荷重によって変形し
た後も、ほぼ100%もとの形状・厚さに回復する。
【0048】また、本発明の過酷条件下用舗装用混合物
は、それ自身が弾性質を備えていることから、ジョギン
グ道路、散策路、遊歩道、駅前広場、歩道、自転車道等
における弾性舗装用混合物としても使用することができ
る。
【0049】上述した凍結防止用混合物として使用する
場合、及び、上記弾性舗装用混合物として使用する場合
の、本発明の過酷条件下用舗装用混合物の調合例を表1
に示す。なお、いずれの場合にも、特段、弾性を有する
骨材を使用することなく、通常の汎用骨材を使用しつ
つ、凍結防止効果及び/又は弾性を発揮することができ
るのが、本発明の過酷条件下用舗装用混合物の特徴であ
る。
【0050】
【表1】
【0051】本発明の過酷条件下用舗装用混合物を使用
して舗装体を構築する際の構築方法の一例を示せば以下
のようである。
【0052】まず、準備作業としてタックコート及び/
又はプライムコートを散布する。本発明の過酷条件下用
舗装用混合物を表層に使用する場合には基層の上にタッ
クコートを施し、基層に使用する場合には路盤の上部に
プライムコートを施す。これらタックコートやプライム
コートを施すことによって、下部層との密着性を強固に
し、構築される表層や基層が「ズレ現象」や「剥離現
象」を起こすのを防止することができる。タックコート
やプライムコートの散布量は、通常、0.3〜2.0
(l/m)で、タックコートまたはプライムコートと
しては、接着力や結合力に優れたゴム入りや樹脂入り等
の改質アスファルト乳剤や溶剤型プライマーを使用する
のが好ましい。
【0053】本発明の過酷条件下用舗装用混合物の敷き
均しは、通常、アスファルトフィニッシャーを用いて行
うが、レーキやスコップを用いて人力によって行っても
良い。舗装厚は、表層又は基層の場合、通常約5cmで
あるが、基層の中に中間層を含む場合には基層厚を5〜
15cmとすることができる。上層路盤の安定処理に使
用する場合には10〜25cmの舗装厚とするのが普通
である。
【0054】本発明の過酷条件下用舗装用混合物を滑り
止め効果や吸音効果を備えた排水性舗装或いは透水性舗
装に使用する場合には、開粒度混合物に調合し、通常、
基層の上に表層として約5cmの厚さに舗設する。舗装
体の厚さを増して更に吸音効果を高める場合には、更に
基層厚5cm分の厚さを、表層に使用する開粒度混合物
に置き換えて、合計10cmの開粒度混合物を舗設して
表基層としても良い。
【0055】橋面舗装に本発明の過酷条件下用舗装用混
合物を使用する場合には、床版上に塗膜やシートによる
防水処理を施すと共に、滞留する降雨水等の排水処理、
例えば、ドレーナー等を施した後、開粒度混合物に調合
した本発明の過酷条件下用舗装用混合物を4〜5cmの
厚さに舗設する。また、本発明の過酷条件下用舗装用混
合物を表層上部に舗設し、凍結防止機能を有する保護層
として使用する場合には、例えば表1に示すような凍結
防止用混合物として調合し、舗設厚は約1.5〜2cm
程度とするのが良い。
【0056】本発明の過酷条件下用舗装用混合物の敷き
均しの終了後、敷き均し面上を転圧して締め固める。転
圧は、通常、継目転圧、初転圧、二次転圧、仕上げ転圧
の順に行うが、舗装現場の状況に応じて、いずれかの転
圧を省略したり、他の転圧方法で代用したり、いずれか
の転圧を複数回行うなど、適宜の変更が可能である。使
用する転圧機は、通常の舗装作業において使用されてい
るものならばどのようなものを用いても良く、例えば、
鉄輪ローラーや振動ローラー、タイヤローラー、バイブ
レーター、或いはこれらを組み合わせた転圧機などを使
用することができる。転圧速度に特に制限はないが、鉄
輪ローラーの場合約2〜3km/h程度、振動ローラー
の場合約3〜6km/h、タイヤローラーの場合約6〜
10km/h程度が好ましい。
【0057】初転圧は、通常、重量約10〜12tの鉄
輪ローラーで1〜2往復程度行い、転圧クラックが生じ
ないように丁寧に行うのが望ましい。なお、転圧クラッ
クとは、ローラーの線圧過大や過転圧などが原因で現れ
るヘアークラックである。
【0058】二次転圧は、通常、重量約8〜20t又は
6〜10tの振動ローラーやタイヤローラーを使用す
る。タイヤローラーによる転圧には、交通荷重と同じよ
うな締め固め作用があり、骨材相互の噛み合わせを良く
すると共に、深さ方向に均一な密度が得やすいので重交
通道路や摩耗を受けやすい箇所などの転圧に適してお
り、振動ローラーは、ローラーの荷重や振動数並びに振
幅が適切であれば、少ない転圧回数で所定の締め固め度
を得ることができる転圧手段である。いずれの転圧機を
用いるにしても、二次転圧は転圧作業中の最も重要な工
程であるので、混合物の十分な締め固めをこの二次転圧
で行うのが一般的である。
【0059】仕上げ転圧は、不陸の修正、ローラーマー
クの消去等の目的で行われるもので、タイヤローラー或
いは鉄輪ローラーで1〜2往復程度転圧する。二次転圧
に振動ローラーを使用した場合には、仕上げ転圧にタイ
ヤローラーを使用するのが望ましい。小規模の面積を施
工する場合は、もちろんのことであるが、これらの転圧
機の小型のものを、あるいはポンピングダンパー等を使
用し、十分に締め固めを行う。
【0060】各々の転圧時には、転圧面に水を噴霧又は
散布するのが望ましく、水を噴霧又は散布することによ
って、混合物が水と接触し、反応、硬化を促進すること
ができる。転圧機に混合物が付着しないように、噴霧又
は散布する水中に付着防止剤を添加することも適宜行う
ことができる。
【0061】本発明の過酷条件下用舗装用混合物は、ア
スファルト組成物の骨材へ付着する被膜の厚さが厚く、
しかも、混合物中に存在するアスファルト組成物と骨材
とのモルタル状混合部分が弾性を備えているために、そ
れ自身が富弾性体である。従って、混合物中にゴムチッ
プやゴム片などの弾性質の骨材を添加しなくても弾性を
備えているが、更に弾性力を向上させるために、ゴムチ
ップやゴム片、木材チップ等の弾性質の骨材を添加して
も良いことは勿論である。更には、混合物中に適宜の顔
料を添加して、着色し、有色舗装用の混合物としたり、
光反射性骨材や、光輝性を有する骨材や、蛍光或いは蓄
光性の骨材を使用して、光反射性、光輝性、蛍光性、或
いは蓄光性舗装用の混合物としても良い。
【0062】本発明の過酷条件下用舗装用混合物には、
構築される舗装体をより強固なものとするために適宜の
繊維材料を添加しても良く、使用することができる繊維
材料としては、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリ
アミド、ポリプロピレン、ビニロン、アクリル、ポリ塩
化ビニリデン等の合成繊維、または半合成繊維、天然繊
維、ガラス繊維、再生繊維、炭素繊維、金属繊維等、種
々のものが用いられるが、中でも、ポリエステル繊維が
好ましい。これらの繊維は、適当な長さに切断された短
繊維として用いることもできるが、モノフィラメント
や、モノフィラメントを多数集束させたマルチフィラメ
ントとしても、あるいは、紡績糸や撚糸としても用いる
ことが可能であるが、短繊維として使用するのが最も好
ましい。短繊維の長さに特に制限はないが、あまり短い
と繊維による強度維持やひび割れ追従性等に効果がない
ので、1.5mm以上のもの、好ましくは20〜35m
m程度のものが好ましい。
【0063】本発明の過酷条件下用舗装用混合物には、
更に、着色の目的で顔料を添加したり、硬化調整剤、安
定剤、発泡剤等の助剤を添加しても良い。使用する顔料
としては、まず無機系顔料として、例えば、 白色:二酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白 黒色:鉄黒、黒鉛、カーボンブラック 赤色:カドミウムレッド 橙色:モリブデンオレンジ 黄色:水酸化第二鉄、酸化鉄黄、黄鉛 緑色:酸化クロム、クロムグリーン 青色:群青、紺青、コバルトブルー 紫色:マンガンバイオレット などが挙げられる。
【0064】また、有機系の顔料としては、 赤色:ウオッチングレッド、キナクリドンレッド 橙色:パーマネントオレンジ 黄色:ファストイエロー 緑色:フタロシアニングリーン 青色:フタロシアニンブルー 紫色:ジオキサジンバイオレット などが挙げられる。
【0065】これらの顔料は、1種又は2種以上を組み
合わせて併用しても良い。また、着色性の点からみる
と、これら顔料の使用量は、弾性舗装用混合物100重
量部に対して、12重量部以下、好ましくは、8重量部
以下である。顔料を12重量部を越えて使用しても効果
にさほど差が見られず不経済である。。
【0066】次に、実施例を用いて本発明を更に詳細に
説明する。
【0067】〈実施例1〉次の材料を用いて本発明のア
スファルト組成物を製造した。 1)アスファルト:ストレートアスファルト60/80
(日本石油株式会社製) 2)石油系配合油:脂肪族系配合油 3)ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー:商
品名「L−1077」(武田薬品工業株式会社製) 4)硬化反応調整剤:商品名「フォーメイトS−9」
(武田薬品工業株式会社製)
【0068】製造は、先ず第1の工程として、上記アス
ファルト100重量部と石油系配合油65重量部とをミ
キサーに投入し、タービン翼型の混合・攪拌機を使用し
て、50r.p.m.の混合速度で、20分間混合・攪
拌した。このときの混合温度は120℃であった。次
に、第1の工程で得た混合物を、ミキサーに入れたまま
同じ温度に保持し、上記ポリウレタンポリイソシアネー
トプレポリマー240重量部と硬化反応調整剤1.08
重量部とを投入し、第1の工程と同じ混合・攪拌機を使
用して、50r.p.m.の混合速度で、更に50分間
混合・攪拌し、目的とするアスファルト組成物を得た。
この第2の工程は、0.5kgf/cm圧の乾燥窒素
ガス雰囲気下で行った。得られたアスファルト組成物の
物性をJIS K6251−1993に規定するダンベ
ル試験方法によって測定した。測定結果を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】〈実施例2〉ポリウレタンポリイソシアネ
ートプレポリマーとして以下のものを使用した以外は実
施例1と同様にしてアスファルト組成物を製造し、その
物性を実施例1と同様にして測定した。結果を表3に示
す。
【0071】使用したポリウレタンポリイソシアネート
プレポリマーは次のようにして製造した。すなわち、平
均分子量3000のポリオキシプロピレンジオールを5
42重量部と、平均分子量5000のポリオキシプロピ
レントリオールを213重量部、ポリオレフィン系ポリ
オール(「ポリエーテルH」三菱化学株式会社製:ヨウ
素価10以下)を31重量部と、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネートを214重量部とを窒素雰囲気
下、80℃で2時間攪拌反応させ、ポリウレタンポリイ
ソシアネートプレポリマーを得た。得られたポリウレタ
ンポリイソシアネートプレポリマー中の末端イソシアネ
ート基の含量は5.00重量%であった。
【0072】
【表3】
【0073】〈実験1〉実施例1及び実施例2で得られ
たアスファルト組成物を、それぞれ、100℃から16
0℃までの間で10℃ずつ異なる7つの温度に設定され
たオーブン中で加熱養生し、1時間毎にアスファルト組
成物の一部をサンプリングし、粘度測定を行うことによ
ってアスファルト組成物の貯蔵変化を調べた。実施例1
のアスファルト組成物は、貯蔵5時間で、いずれの加熱
養生温度においても、急激に増粘ないしは硬化し、全く
作業性の取れない状態になったのに対し、実施例2のア
スファルト組成物は、いずれの加熱養生温度において
も、貯蔵72時間経過後も変化は認められなかった。こ
の結果は、ヨウ素価10以下のポリオレフィン系ポリオ
ールの使用が、本発明のアスファルト組成物の貯蔵変化
の抑制に効果があることを示している。
【0074】〈実施例3〉実施例1で得たアスファルト
組成物と骨材とを、実験用の容量70kgの加熱装置装
備混合機を用いて混合し、本発明の過酷条件下用舗装用
混合物を密粒度型及び開粒度型の混合物として得た。な
お、混合終了後、混合物の一部を取り出したところ、骨
材表面に結合材が厚く付着し、厚い被膜が形成されてい
ることが観察された。使用した骨材は、大阪府高槻産の
砕石、及び、徳島県那賀川産の中目砂であった。密粒度
型及び開粒度型の混合物に使用した骨材の粒度分布を表
4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】混合は次の手順で行った。即ち、まず所定
粒度の密粒度型の骨材94.3重量部を混合機に投入し
20秒間空練りを行い、次いで、実施例1で得たアスフ
ァルト組成物を5.7重量部を混合機に投入し、45秒
間本練りを行い、密粒度型の過酷条件下用舗装用混合物
を得た。なお、空練り、本練りとも混合温度は120℃
であった。骨材を開粒度型に変え、骨材95.4重量部
に対するアスファルト組成物の量を4.6重量部とした
以外は同様にして、開粒度型の過酷条件下用舗装用混合
物を得た。
【0077】〈実施例4〉アスファルト組成物として実
施例2で得られたものを使用した以外は、実施例3と同
様にして、密粒度型及び開粒度型の過酷条件下用舗装用
混合物を得た。
【0078】〈比較例1〉実施例1で得たアスファルト
組成物の代わりに、次の結合材を使用し、混合温度をそ
れぞれ変えた以外は実施例3と同様にして、比較用の密
粒度混合物及び開粒度混合物を得た。 1)汎用アスファルト:ストレートアスファルト60/
80(日本石油株式会社製)・・・骨材との混合温度1
50℃ 2)改質アスファルト:商品名「タフファルトスーパ
ー」(ニチレキ株式会社製)(但し、開粒度混合物用)
・・・骨材との混合温度170℃ 3)改質アスファルト:商品名「ポリファルトSS」
(ニチレキ株式会社製)(但し、密粒度混合物用)・・
・骨材との混合温度178℃
【0079】〈実験2〉実施例3及び実施例4で得た密
粒度及び開粒度の本発明の過酷条件下用舗装用混合物、
及び、比較例1で得た各種結合材を使用した密粒度及び
開粒度混合物を用いて供試体を作製し、以下の7種の試
験を行った。試験の種類及び試験方法は次のとおり。な
お、全ての試験において、供試体を作製してから試験ま
での養生時間は24時間とした。
【0080】A.マーシャル安定度試験 「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7年
6月10日発行、506〜516頁に記載されたマーシ
ャル安定度試験法に従って行った。但し、供試体の作製
温度は、実施例2で得た本発明の過酷条件下用舗装用混
合物の場合には120℃、上記1)の汎用アスファルト
を用いた混合物の場合には150℃、上記2)の改質ア
スファルトを用いた混合物の場合には170℃、上記
3)の改質アスファルトを用いた混合物の場合には17
8℃であった。また、マーシャル安定度の1/3の荷重
を掛けた時のフロー値と、荷重を除去しフロー値が一定
になったときのフロー値とを測定し、R={(FL−F
U)/FL}×100(%)なる式に基づいて、フロー
回復率を求めた。ただし、上記式中において、Rはフロ
ー回復率、FLはマーシャル安定度の1/3の荷重を掛
けたときのフロー値、FUは荷重を除去しフロー値が一
定になったときのフロー値を表すものである。
【0081】B.ホイールトラッキング試験 「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7年
6月10日発行、539〜555頁に記載されたホイー
ルトラッキング試験法に従って行った。但し、供試体の
作製温度は、マーシャル安定度試験の場合と同じであっ
た。
【0082】C.ラベリング試験 「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7年
6月10日発行、517〜538頁に記載されたラベリ
ング試験法に従って行った。但し、供試体の作製温度
は、マーシャル安定度試験の場合と同じであった。
【0083】D.ねじり抵抗試験 上記Bのホイールトラッキング試験と同様にして供試体
を作製し、作製した供試体を60±2℃の恒温槽で5時
間以上養生した後、供試体を回転台上に載置し、その上
に直径200mm、幅50mm、ゴム硬度78(JIS
硬度、60℃)のソリッドタイヤを乗せ、70kgf
(接地圧6.4kg/m)の荷重を掛けた状態で回転
台を回転させた。ただし、回転台の回転速度は10.5
回/分、ソリッドタイヤの描く回転半径は10.0cm
であった。60分間回転させたときのソリッドタイヤの
沈下量を測定し、ねじり抵抗試験の変形量とした。な
お、途中で供試体が破壊したときには、試験開始から破
壊までの時間を破壊時間とした。供試体の作製温度は、
マーシャル安定度試験の場合と同じであった。
【0084】E.カンタブロ試験 「舗装試験法便覧別冊」、社団法人日本道路協会、平成
8年10月20日発行、7〜13頁に記載されたカンタ
ブロ試験法に従って行った。但し、供試体の作製温度
は、マーシャル安定度試験の場合と同じであった。
【0085】F.弾力性試験 「舗装試験法便覧別冊」、社団法人日本道路協会、平成
8年10月20日発行、34〜38頁に記載された弾力
性試験法に従って行った。但し、供試体の作製温度は、
マーシャル安定度試験の場合と同じであった。
【0086】G.曲げ試験 「舗装試験法便覧」、社団法人日本道路協会、平成7年
6月10日発行、562〜567頁に記載された曲げ試
験法に従って行った。但し、供試体の作製温度は、マー
シャル安定度試験の場合と同じであった。
【0087】以上の7種の試験と併行して、実施例3及
び実施例4で得た混合物について、その可使時間を測定
した。可使時間の測定は、製造後の経過時間の異なる各
種混合物を用意し、それら混合物をレーキを用いた手作
業によって路面上に厚さ5cmに敷き均す作業を行い、
その敷き均し作業が無理なく行える最大の経過時間を可
使時間とした。
【0088】以上の試験結果を、密粒度型混合物につい
ては表5に、開粒度型混合物については表6に、それぞ
れ示す。
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】表5の結果から明らかなように、密粒度型
の混合物として比較した場合、本発明の過酷条件下用舗
装用混合物は、マーシャル安定度において、汎用アスフ
ァルト及び改質アスファルトを用いた混合物よりも優れ
ており、また、フロー値においても、汎用アスファルト
及び改質アスファルトを用いた混合物よりも大きな値を
示した。このことから、本発明の過酷条件下用舗装用混
合物は、改質アスファルトを用いた混合物よりも一層耐
久性に優れた混合物であることが分かる。また、安定
度、フロー値共に高いので、本発明のアスファルト組成
物は、腰の強い結合材であると結論される。また、表6
の結果から明らかなように、開粒度型の混合物として比
較した場合には、本発明の過酷条件下用舗装用混合物
は、マーシャル安定度及びフロー値において、汎用アス
ファルトを用いた混合物や改質アスファルトを用いた混
合物よりも遙かに優れ、弾力性に富むと共に、本発明の
アスファルト組成物が腰の強い結合材であることが分か
る。また、本発明の混合物は、密粒度及び開粒度共に荷
重除去後5分で100%のフロー値の回復率を示した。
この結果は、本発明の混合物が、弾性舗装用混合物や或
いは、凍結防止舗装用混合物として、極めて優れた特性
を持っていることを示している。
【0092】また、ホイールトラッキング試験の結果か
らは、密粒度及び開粒度共に汎用アスファルトを用いた
混合物よりも優れた値を示し、流動化現象が起こり難い
ことを示している。また、改質アスファルトを用いた混
合物と比べると、密粒度及び開粒度とも、本発明の混合
物の方が優れており、流動化現象が起こり難いことが分
かる。
【0093】ラベリング試験の結果からは、密粒度及び
開粒度共に汎用アスファルトを用いた混合物よりも優れ
た値を示し、耐摩耗性に優れていることが分かる。ま
た、改質アスファルトを用いた混合物と比べると、密粒
度ではやや劣るものの、開粒度では本発明の混合物の方
が平均摩耗深さが遙かに小さく、耐摩耗性に優れている
ことが分かる。
【0094】ねじり抵抗試験の結果からは、密粒度及び
開粒度とも、汎用アスファルトや改質アスファルトを用
いた混合物の供試体は破壊されてしまったのに対し、本
発明の混合物の供試体は破壊されず、しかも変形量が少
なく、ねじり抵抗性が著しく改善されていることが分か
る。これは結合材としての本発明のアスファルト組成物
が骨材相互を強力に接着、結合させているためと推測さ
れる。
【0095】カンタブロ試験の結果からは、密粒度及び
開粒度とも、本発明の混合物の損失量が最も少なく、耐
摩耗性に優れていることが分かる。これは結合材として
の本発明のアスファルト組成物が、骨材表面を厚く被覆
し、骨材相互を強力に接着、結合させているためと推測
される。
【0096】弾力性試験の結果からは、密粒度及び開粒
度とも、また、GB係数及びSB係数共に、本発明の混
合物が最も衝撃を吸収し、弾力性に富んでいることが分
かる。混合物中に弾力性を備えた骨材を使用していない
ことを考えると、これは極めて注目すべき結果である。
【0097】曲げ試験の結果からは、密粒度及び開粒度
とも、本発明の混合物の破断時の歪み量が最も大きく、
粘り強さに優れていることが分かる。これは結合材とし
ての本発明のアスファルト組成物が、弾性に富み、しか
も骨材表面を厚く被覆し、骨材相互を強力に接着、結合
させているためと推測される。更に、破断時の歪みが大
きいということは、舗装体にひび割れが発生するのを未
然に防止する効果があることを示しており、この点から
も本発明の混合物は耐ひび割れ性に優れている混合物で
あるといえる。
【0098】また、可使時間に関しては、ヨウ素価10
以下のポリオレフィン系ポリオールを使用して得られた
実施例2のアスファルト組成物を用いた実施例4の混合
物が、3時間以上の可使時間を確保することができたの
に対し、ヨウ素価10以下のポリオレフィン系ポリオー
ルを使用しない実施例3の混合物では、約90分の可使
時間しか得られなかった。このことは、ヨウ素価10以
下のポリオレフィン系ポリオールの使用が可使時間の長
期化に効果があることを示している。
【0099】〈実施例5〉アスファルト組成物及び骨材
ともに実施例3で用いたのと同じ材料を使用し、骨材の
粒度及びアスファルト組成物量を表4に示す密粒度型及
び開粒度型とし、密粒度型の混合物としては、繊維材料
を加えたものと加えないものを調合し、開粒度型の混合
物としては、顔料を加えたものと加えないものを調合し
た以外は、実施例3に準じて、合計4種類の本発明の過
酷条件下用舗装用混合物を製造した。
【0100】使用した繊維材料及び顔料は次のとおり。 繊維材料:ポリエステル繊維(東洋紡績株式会社製)
(100デニール、48フィラメント、3mm長)。混
合物に対して0.5重量%添加。顔料:商品名「ファス
トイエロー」(黄色)(バイエル社製)。混合物100
重量部に対して7重量部添加。
【0101】構内の資材運搬道路上に仕上げ厚5cm、
面積15m(=3m×5m)の規模で4区画、上記4
種の過酷条件下用舗装用混合物をオーバーレイ層として
敷き均した。敷き均しに先立ち、タックコートとしてゴ
ム入りアスファルト乳剤(商品名「カチオゾールG
M」、ニチレキ株式会社製)を0.6(l/m)の割
合で散布した。混合物の敷き均し後、敷き均し面を、ロ
ーラーに水を噴霧しながら、タイヤローラとマカダムロ
ーラを用いて転圧した。
【0102】転圧40分後、舗設面温度が40℃に下が
ったので、資材を満載した貨物車を通過させたが、いず
れの区画においても異常は認められなかった。また、作
業靴の踵でねじり力を加えたが、舗設面に混合物のずれ
は見られなかった。顔料を添加した開粒度型混合物を舗
設した区画は鮮やかな黄色を呈しており、一方、繊維材
料を添加した密粒度型の混合物を舗設した区画は、繊維
材料を添加しない区画に比べて、よりしっかりと舗設面
が固まっているのが観察された。コアサンプルを切り出
して硬化した混合物の状態を観察したが、いずれの区画
から採取したサンプルにおいても骨材表面は結合材によ
って厚く覆われており、その厚さは、繊維材料を加えた
混合物を舗設した区画からのサンプルにおいて特に厚か
った。
【0103】〈実施例6〉実施例5で使用した顔料を添
加しない開粒度型の混合物と同じ混合物を用いて、工場
内コンクリート舗装の一部に、排水性舗装を構築した。
即ち、コンクリート舗装面上を清掃後、防水シート(商
品名「フレッシュシート」、ニチレキ株式会社製)を張
り付け、防水層を構築した。次いで、防水層の路側端側
にドレイナーとして「スパイラルドレイナー」(直径2
5mm、ニチレキ株式会社製)を配設し、そのドレイナ
ーの一端をコンクリート舗装路側のL字溝に配設された
集水桝に接続した。続いて、実施例5で使用した顔料を
添加しない開粒度型の混合物と同じ混合物を仕上げ厚5
cmに舗設し、排水性舗装を構築した。
【0104】路面温度が35℃に下がった1時間の養生
後、貨物車を通過させたが、舗装面に異常は全く見られ
なかった。また、スパチュラで舗設面から骨材を引き剥
がそうとしたが、結合力が強く引き剥がすことは困難で
あった。2日後、散水車で舗装面上に散水し集水桝の蓋
を開けて覗いたところ、埋め込まれたドレイナー端部か
ら勢い良く水が流れ出るのが確認された。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明のアスファルト組
成物は、骨材との結合力が強く、骨材相互を強固に接
着、結合して、密粒度混合物としてだけでなく、開粒度
混合物としても、耐摩耗性、耐流動性、耐ひび割れ性、
更にはそれらを含めた耐久性に優れた舗装体を構築する
ことを可能にする。その結果、例えば幹線道路や自動車
専用道路などの過酷な条件に晒される場所での使用に耐
える強固で耐久性に優れた舗装体を構築することができ
るものである。しかも、本発明のアスファルト組成物を
結合材として用いる舗装用混合物は、混合物の製造時に
従来の改質アスファルトを使用する場合のように高温を
必要とせず、90〜160℃という中温域で骨材などと
混合して製造することが可能であり、しかも、その温度
で施工することも可能であるので、製造及び施工におい
て、材料の加熱に伴う炭酸ガスの発生が少なく、地球環
境的に優れていると共に、加熱温度が低いのでより安全
でもある。
【0106】また、本発明において、アスファルト組成
物に使用されるポリウレタンポリイソシアネートプレポ
リマーは、ポリイソシアネートと1分子中に2個以上の
活性水素を有する化合物とを反応させることによって得
られるものであるが、1分子中に2個以上の活性水素を
有する化合物として、不飽和結合基含有濃度がヨウ素価
で10(g/100g)以下のポリオレフィン系ポリオ
ールを使用する場合には、得られるプレポリマーのアス
ファルトとの相溶性が高まり、アスファルト組成物の貯
蔵変化が抑制されると共に、そのアスファルト組成物と
骨材とを混合して得られる混合物の可使時間を長くする
ことができるという利点が得られるものである。
【0107】更には、本発明のアスファルト組成物を結
合材として用いる舗装用混合物は、弾力性に富んでお
り、荷重によって一時的に変形しても短時間で元の状態
に復元する優れた回復力を備えており、弾性舗装用混合
物としてだけでなく、例えば路面表層上に構築される保
護層としての凍結防止層用の混合物としても極めて優れ
た性質を有するものである。このように、本発明のアス
ファルト組成物、それを用いる過酷条件下用舗装用混合
物、並びに、その過酷条件下用舗装用混合物を用いて構
築される舗装体は、従来の結合材や混合物、舗装体には
ない種々の優れた特性を備えており、その当産業界にも
たらす影響には多大のものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 95/00 C08L 95/00 E01C 7/18 E01C 7/18 (72)発明者 村上 ▲むね▼弘 栃木県那須郡西那須野町下永田一丁目1006 番地10号 ウィステリア西那須野801号室 (72)発明者 羽入 昭吉 栃木県河内郡南河内町祇園三丁目1番地2 号 自治医大アーバンコンフォート305号 室

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルトと、ポリウレタンポリイソ
    シアネートプレポリマーと、石油系配合油及び/又は潤
    滑油とを主成分とするアスファルト組成物。
  2. 【請求項2】 アスファルト100重量部に対する配合
    割合が、ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマー
    100〜400重量部、石油系配合油及び/又は潤滑油
    の合計量で50〜90重量部である請求項1記載のアス
    ファルト組成物。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンポリイソシアネートプレポ
    リマーが、ジフェニルメタンジイソシアネート若しくは
    クルードジフェニルメタンジイソシアネートと1分子中
    に2個以上の活性水素を有する化合物とを反応させて得
    られる分子量が200〜10000で、かつ、末端遊離
    イソシアネート基含量が0.5〜20重量%のものであ
    る請求項1又は2に記載のアスファルト組成物。
  4. 【請求項4】 ポリウレタンポリイソシアネートプレポ
    リマーが、ポリイソシアネートと、不飽和結合基含有濃
    度がヨウ素価で10(g/100g)以下のポリオレフ
    ィン系ポリオールとを反応させて得られるものである請
    求項1又は2に記載のアスファルト組成物。
  5. 【請求項5】 ポリウレタンポリイソシアネートプレポ
    リマーが、分子量200〜10000で、末端遊離イソ
    シアネート基含量が1.5〜15重量%のものである請
    求項4記載のアスファルト組成物。
  6. 【請求項6】 アスファルトと石油系配合油及び/又は
    潤滑油とを混合する第1の工程と、第1の工程で得られ
    た混合物とポリウレタンポリイソシアネートプレポリマ
    ーとを混合する第2の工程を含む請求項1〜5のいずれ
    かに記載のアスファルト組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1の工程が100〜180℃の温度下
    で、第2の工程が60℃以上、170℃未満の温度下で
    行われる請求項6記載のアスファルト組成物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 第2の工程が、0.2kgf/cm
    上、3kgf/cm 未満の圧力下、乾燥気体雰囲気下
    で行われる請求項6又は7記載のアスファルト組成物の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載されたア
    スファルト組成物と骨材とを主成分とする過酷条件下用
    舗装用混合物。
  10. 【請求項10】 アスファルト組成物と骨材との混合が
    90〜160℃の温度で行われたものである請求項9記
    載の過酷条件下用舗装用混合物。
  11. 【請求項11】 マーシャル試験によるフロー回復率が
    実質的に100%である請求項9又は10記載の過酷条
    件下用舗装用混合物。
  12. 【請求項12】 開粒度混合物である請求項9、10又
    は11記載の過酷条件下用舗装用混合物。
  13. 【請求項13】 アスファルト組成物と骨材との混合を
    90〜160℃の温度で行う請求項9、10、11又は
    12記載の過酷条件下用舗装用混合物の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9〜12のいずれかに記載の過
    酷条件下用舗装用混合物を用いて構築された舗装体。
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