JP3438065B2 - 空港舗装用舗装構造とその構築方法 - Google Patents

空港舗装用舗装構造とその構築方法

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JP3438065B2
JP3438065B2 JP02786598A JP2786598A JP3438065B2 JP 3438065 B2 JP3438065 B2 JP 3438065B2 JP 02786598 A JP02786598 A JP 02786598A JP 2786598 A JP2786598 A JP 2786598A JP 3438065 B2 JP3438065 B2 JP 3438065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空港舗装用舗装構
造及びその構築方法に関し、更に詳しくは、空港の滑走
路、誘導路やエプロン等の超重荷重に晒される場所に適
した舗装構造とその構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空港の誘導路やエプロンの舗装構造は、
一般道路に比較して上載荷重が大きいため、誘導路や滑
走路端部等において、航空機がコーナリングする際など
に発生する大きなねじり力にも耐える必要がある。
【0003】従来、このような過酷な条件に晒される空
港舗装には、耐荷重性や耐油性に優れたセメントコンク
リート舗装が多用されていたが、セメントコンクリート
舗装は、温度変化に伴う伸縮が大きく、その伸縮を吸収
する目地の配設が不可欠である。しかしながら、配設さ
れた目地は、その上を通過する航空機や車両に振動を与
え、搭乗者を不快にするだけでなく、積載貨物の荷崩れ
の原因ともなり、好ましいものではなかった。
【0004】また、加熱アスファルト混合物を使用して
空港舗装を構築することも行われているが、加熱アスフ
ァルト混合物を使用した舗装は、セメントコンクリート
舗装とは違って目地を配設する必要はないものの、セメ
ントコンクリート舗装に比して、超重荷重の航空機等に
よる耐ねじれ性に劣り、更には耐荷重性、耐流動性に劣
るという欠点があった。しかも、加熱アスファルト混合
物は、使用時に加熱する必要があり、地球温暖化の一因
となるCO2 ガスの発生を伴うという問題がある。
【0005】近年、これら従来の空港舗装に代わるもの
として、アスファルト乳剤とセメントとを用いた常温混
合物の使用が検討されているが、得られる耐荷重性、特
に、耐ねじれ性の点で未だ満足できるものは得られてい
ない。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術のもつ種々の欠点を解決するために為されたもので、
耐荷重性、特に、耐ねじれ性に優れ、しかも、目地を配
設する必要がなく、施工時にも加熱の必要のない空港舗
装用舗装構造及びその構築方法を提供することを課題と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく研究を重ねた結果、常温混合物に使用する
骨材とアスファルト乳剤とを、アスファルト乳剤を泡立
ちによって容積を増大した状態で混合し、骨材表面をア
スファルト乳剤で十分に被覆しておくとともに、水硬性
無機材料を使用し、かつ、舗装体を舗設後、熱可塑性高
分子重合物を供給して、次いで、転圧することによっ
て、耐荷重性、特に、耐ねじれ性に優れた空港舗装用舗
装構造が得られることを見出して、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、骨材と、泡立ちによ
って容積が増大した状態で該骨材と混合したアスファル
ト乳剤と、水硬性無機材料とを含む常温アスファルト混
合物を舗設し、舗設後、常温アスファルト混合物上に熱
可塑性高分子重合物を供給し、転圧することにより、舗
設された常温アスファルト混合物と一体化した表面層を
形成する空港舗装用舗装構造の構築方法、及び、そのよ
うにして構築された空港舗装用舗装構造を提供すること
によって上記課題を解決するものである。
【0009】本発明においては、骨材はアスファルト乳
剤と、アスファルト乳剤が泡立ちによって容積が増大し
た状態で混合される。アスファルト乳剤を泡立てる手段
は特に問うものではないが、アスファルト乳剤の性質
上、常温、常圧で容易に泡立てることができる撹拌によ
るのが好ましい。本発明で使用するアスファルト乳剤
は、撹拌によって泡立ち、その容積が増大する。容積の
増大量に特に制限はないが、通常、元の容積の2〜15
倍程度が好ましい。容積の増大量が2倍未満では、容積
増大による均一混合の効果が十分に期待できず、逆に、
15倍超に容積を増大させても、均一混合の効果にさほ
どの差違は見られない。通常は、撹拌前の容積の3〜8
倍程度が好ましい。
【0010】撹拌手段はどのようなものであっても良い
が、ミキサー等の回転羽を回転させる機械的な撹拌手段
を用いるのが好ましい。必要に応じて、エアーを吹き込
む物理的な撹拌手段を併用したり、更には水等を添加す
ることも適宜、行うことができる。
【0011】骨材とアスファルト乳剤との混合順序に制
限はなく、骨材として細骨材と粗骨材とを用いる場合に
は、細骨材と粗骨材とを、予め、相互に混合した後、泡
立ちによって容積の増大した状態のアスファルト乳剤と
混合しても良く、粗骨材と泡立ちによって容積の増大し
た状態のアスファルト乳剤とを混合した後に、その混合
物に、細骨材、もしくは、細骨材と泡立ちによって容積
の増大したアスファルト乳剤とを加えて、更に混合して
も良い。しかしながら、細骨材と泡立ちによって容積の
増大した状態のアスファルト乳剤、及び、粗骨材と泡立
ちによって容積の増大した状態のアスファルト乳剤と
を、それぞれ別個に混合した後に、両混合物を混合する
と、アスファルト乳剤で被覆された粗骨材の周囲を、同
じくアスファルト乳剤で被覆された細骨材で均一に覆う
ことができ、より強固な舗装体を得ることができる。な
お、骨材がフィラーをも含む場合には、フィラーは、細
骨材と予め混合しておくか、細骨材と共に取り扱って、
細骨材として混合するのが好ましい。
【0012】本発明者らの知見によれば、泡立ちによっ
て容積の増大した状態のアスファルト乳剤は、使用する
骨材にたとえ比表面積の大きな細粒分が多量に含まれて
いる場合であっても、その細粒骨材の表面を殆ど隈無く
覆うことが可能であり、骨材表面にアスファルト乳剤の
被覆膜を均一に形成して、骨材の団粒化を防止する。ま
た、このようにして得られた常温アスファルト混合物
は、骨材表面がアスファルトによって十分に覆われてい
る結果、固化後も良好な物性を示し、表面に一体的に形
成される熱可塑性高分子重合物の表面層とも相まって、
構築される舗装構造に優れた耐荷重性および耐ねじれ性
を与えるものである。
【0013】本発明においては、常温アスファルト混合
物は、骨材、アスファルト乳剤以外に、水硬性無機材料
を含むものである。水硬性無機材料は、常温アスファル
ト混合物の早期硬度発現に有効であると共に、硬化した
混合物を強固なものとする上でも必要なものである。水
硬性無機材料を混合する時期に特に制限はなく、水硬性
無機材料を、骨材と共に、泡立ち容積の増大したアスフ
ァルト乳剤と混合しても良いし、骨材と混合した後に、
泡立ち容積の増大したアスファルト乳剤と混合するよう
にしても良いが、骨材とアスファルト乳剤とを混合し、
アスファルト乳剤によって骨材表面が被覆された後に、
水硬性無機材料を混合するのが、アスファルト乳剤と水
硬性無機材料とが骨材の結合材として有効に機能する上
で最も好ましい。
【0014】また、本発明の常温アスファルト混合物
は、熱可塑性高分子重合物を更に含むことによって、耐
荷重性及び耐ねじれ性に一層優れた舗装構造を提供する
ことができる。常温アスファルト混合物中に含まれる熱
可塑性高分子重合物は、舗設後、供給される熱可塑性高
分子重合物と同じものであっても、異なるものであって
も良い。同じものを用いれば、常温アスファルト混合物
と舗設後供給される熱可塑性高分子重合物の馴染みが良
く好都合である。
【0015】本発明の常温アスファルト混合物は、所定
箇所に舗設され、舗設後、常温アスファルト混合物上に
熱可塑性高分子重合物が供給される。熱可塑性高分子重
合物を供給する手段は、熱可塑性高分子重合物を常温ア
スファルト混合物上にほぼ均一に供給することのできる
ものであれば特に制限はなく、散布、塗布、噴霧等、種
々の手段が採用できる。また、熱可塑性高分子重合物の
供給に先立って、舗設された常温アスファルト混合物を
敷き均しておくのが、均一な表面層を形成する上で好ま
しい。供給された熱可塑性高分子重合物は、その一部も
しくは全量が、舗設された常温アスファルト混合物中に
浸透し、一部のみが浸透した場合には、常温アスファル
ト混合物上に浸透しなかった熱可塑性高分子重合物の層
が形成される。本発明においては、転圧は、熱可塑性高
分子重合物の供給後に、舗設された常温アスファルト混
合物へ熱可塑性高分子重合物が十分に浸透するのを待っ
て行われる。浸透し、常温アスファルト混合物と共に転
圧、圧密された熱可塑性高分子重合物は、短時間で固化
し、舗設された常温アスファルト混合物と一体化した表
面層を形成する。このようにして構築された表面層は、
必ずしも最上層である必要はなく、この構築された表面
層上に、一般に採用されている種々の保護層や他の表面
層等を更に構築することができるのは言うまでもない。
【0016】このようにして構築された本発明の空港舗
装用舗装構造は、骨材相互が、アスファルトと水硬性無
機材料とによって強く結合した舗装体と、その舗装体と
一体化した強固な表面層とを有するので、航空機等の超
重荷重を載荷しても、その超重荷重に十分に耐えること
ができるばかりでなく、航空機等のコーナリングによっ
て表面に大きなねじれ力が作用しても、十分にそのねじ
れ力に耐えることができるものである。しかも、構築に
際しては、材料を加熱する必要がなく、省エネルギーで
ある上に、CO2 の発生もない。更には、温度変化に伴
う膨張収縮が小さく、目地を配設する必要がないという
優れた舗装構造である。
【0017】本発明の空港舗装用舗装構造及びその構築
方法は、超重荷重の掛かる空港舗装用に特に適したもの
であるが、その他、港湾施設の荷役場所等の舗装にも適
用できることは勿論である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の空港舗装用舗装構
造とその構築方法について詳細に説明する。
【0019】〈アスファルト乳剤〉本発明の常温アスフ
ァルト混合物に使用するアスファルト乳剤とは、レーキ
アスファルト等の天然アスファルト、ストレートアスフ
ァルトやブローンアスファルト、セミブローンアスファ
ルト、溶剤脱瀝アスファルト(例えば、プロパン脱瀝ア
スファルト)等の石油アスファルト、重油、タール、ピ
ッチ等の1種、または2種以上を混合した瀝青物を、各
種界面活性剤やクレー(例えばベントナイト)などの乳
化剤を用い、さらには、アルカリ、酸、塩、分散剤、保
護コロイドなどを必要に応じて添加して、コロイドミ
ル、ホモジナイザー、ホモミキサーなどの適当な乳化機
によって、水中に乳化させたものである。アスファルト
としては、硬化後の特性を考慮して、25℃での針入度
が40〜500程度のものが好ましい。
【0020】乳化剤としては、カチオン系、アニオン
系、両性系のいずれをも用いることができる。
【0021】本発明で使用できるカチオン系の乳化剤と
しては、長鎖アルキル基を有する脂肪族あるいは脂環族
のモノアミン、ジアミン、トリアミン、アミドアミン、
ポリアミノエチルイミダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキ
ルジアミン、ロジンアミン、これらアミン類の酸化エチ
レン付加物、アミンオキサイド、または、これらのアミ
ン系界面活性剤に塩酸、スルファミン酸、酢酸などの酸
を作用させた水溶性ないし水分散性の塩、さらには、こ
れらのアミン系界面活性剤の第四級アンモニウム塩等が
挙げられる。また、これらの界面活性剤と共に、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピ
レンブロックコーポリマーなどのノニオン系界面活性剤
を併用することもできる。
【0022】本発明で使用できるアニオン系の乳化剤と
しては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、αオレ
フィンスルホン酸塩、高級アルコールエトオキシレー
ト、高級アルコールエトオキシレートサルフェート、石
鹸、ナフタリンスルホン酸塩およびホルマリン変性物、
アルカリリグニン塩、リグニンスルホン酸塩、カゼイン
のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
【0023】本発明で使用できる両性系の乳化剤として
は、アルキルフェノール、モノおよび多価アルコール
酸、脂肪族類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、エタ
ノールアミン類等のアルキレンオキシドの付加物、など
が挙げられる。
【0024】また、アスファルト乳剤に用いられる分散
剤や保護コロイドとしては、ナフタリンスルホン酸ソー
ダ、カゼイン、アルギン酸、ゼラチン、カルボキシメチ
ルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソー
ダ、リグニンスルホン酸塩、ニトロフミン酸塩等が挙げ
られる。
【0025】本発明に使用されるアスファルト乳剤にお
いては、上記乳化分散される瀝青物に、天然ゴムまたは
各種合成ゴムを単独あるいは併用の形で用いることがで
きる。合成ゴムとしては、クロロプレンゴム、スチレン
・イソプレン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴムな
どの各種合成ゴムが、単独あるいは併用の形で用いられ
る。特に、クロロプレンゴム、スチレン・イソプレン共
重合体ゴムを用いた場合には、高温ならびに低温におけ
る特性が改善されて好ましい。また、ムーニー粘度が、
固形またはラテックスタイプのもので、10〜100程
度のものが良い結果が得られて好ましい。
【0026】また、本発明で使用されるアスファルト乳
剤には、瀝青物にゴムの他に下記ポリマーを添加して改
質アスファルトとし、これを乳化してアスファルト乳剤
としたものも含まれる。すなわち、添加されるポリマー
としては、エチレン酢酸ビニール共重合体、ポリエチル
アクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリル
酸、ポリ塩化ビニールなどの合成高分子重合樹脂、クマ
ロン樹脂、石炭酸樹脂、キシレン樹脂、尿素ホルマリン
樹脂、アルキッド樹脂などの合成樹脂、ロジン、テルペ
ン樹脂などの天然樹脂などが挙げられる。
【0027】また、これらのアスファルト乳剤に、耐熱
性向上や、紫外線等による劣化防止、作業性向上、並び
に接着性向上等の目的で、紫外線吸収剤や、各種添加
剤、粘度調整剤などを添加しても良い。
【0028】本発明に使用するアスファルト乳剤中の固
形分の含有量は、40〜80重量%の範囲が好ましい。
固形分の含有量が40重量%未満でも、特に使用できな
い訳ではないが、常温アスファルト混合物層が、接着性
や粘弾性の点でやや劣る傾向があり、好ましくない。一
方、固形分の含有量が80重量%を越えても、特に使用
できない訳ではないが、粘性が増大して、施工性の点で
やや劣る傾向がある。
【0029】ゴムまたはポリマー入りのアスファルト乳
剤の場合には、ゴムまたはポリマーの固形分の量は、ア
スファルト乳剤100重量%に対して、2〜20重量%
の範囲が好ましい。ゴムまたはポリマーの固形分の含有
量が2重量%未満でも、特に使用できない訳ではない
が、常温アスファルト混合物層が接着性や粘弾性の点で
やや劣る傾向があり、好ましくない。一方、ゴムまたは
ポリマーの固形分の含有量が20重量%を越えても、特
に使用できない訳ではないが、粘性が増大して、施工性
の点でやや劣る傾向がある。
【0030】アスファルト乳剤の分解は自然分解に依る
のが一般的であるが、場合によっては分解促進材を使用
して強制分解させても良い。分解促進材としては、例え
ば、2価金属のアルカリ性化合物が挙げられ、2価金属
のアルカリ性化合物とは、CaやMgなどのアルカリ金
属又はその酸化物を含有する化合物を主成分とするもの
であって、例えば、CaoやMgOなどの酸化物;Ca
(OH)2 やMg(OH)2 などの水酸化物;ケイ酸カ
ルシウム、アルミン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸
化カルシウムなどを主成分とする普通ポルトランドセメ
ント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランド
セメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトラ
ンドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライ
アッシュセメント、アルミナセメント、膨張セメント、
耐硫酸塩セメント、ジェットセメント、高炉コロイドセ
メント、コロイドセメントなどのセメント類が挙げられ
る。これらの分解促進材は、単独で使用しても良く、あ
るいは、2種以上を併用しても良い。
【0031】分解促進材の配合割合は、骨材の種類、分
解促進材自体の種類、アスファルト乳剤の組成などによ
って変わり得るが、通常、骨材100重量部に対して最
大6重量部程度までである。分解促進材の割合が6重量
部を越えると、骨材に耐するアスファルト乳剤の接着性
及び被覆性がかえって低下する傾向がある。
【0032】本発明で使用する常温アスファルト混合物
に使用するアスファルト乳剤の量は、骨材100重量部
に対して、固形分として(添加物を併用する場合には、
添加物をも含む)、通常、2〜12重量部程度、より好
ましくは4〜10重量部程度である。アスファルト乳剤
の使用量が2重量部未満の場合には、アスファルトによ
ってもたらされるべき十分な接着性が得られず、舗装体
の撓み性が低下し、一方、アスファルト乳剤の使用量が
12重量部を越えると、混合物の粘性が高まり、施工性
の点で好ましくないだけでなく、舗装体の安定性が低下
する。
【0033】〈骨材〉本発明で使用する骨材とは、社団
法人日本道路協会発行の「アスファルト舗装要綱」に記
載されている舗装用の骨材で、砕石、玉砕、砂利、鉄鋼
スラグ等である。また、これらの骨材にアスファルトを
被覆したアスファルト被覆骨材および再生骨材なども使
用できる。その他、これに類似する粒状材料で、人工焼
成骨材、焼成発泡骨材、人工軽量骨材、陶磁器粒、ルク
ソバイト、シノパール、アルミニウム粒、プラスチック
粒、セラッミックス、エメリー等も使用することができ
る。
【0034】これら骨材は、粗骨材、細骨材、及びフィ
ラーに大別されるが、本発明でいう粗骨材とは、2.5
mmフルイに止まる粒径の骨材を言い、細骨材とは、
2.5mmフルイを通過し、かつ、0.074mmフル
イに止まる粒径の骨材を言う。また、フィラーとは、
0.074mmフルイを通過する粒径のものを言う。
【0035】本発明で使用する粗骨材としては、一般的
には、粒径範囲2.5〜5mmの7号砕石、粒径範囲5
〜13mmの6号砕石、粒径範囲が13〜20mmの5
号砕石、さらには、粒径範囲が20〜30mmの4号砕
石等の種別があるが、これらの1種または2種以上を混
合した砕石や、合成された砕石等を使用することができ
る。これら骨材には、骨材に対して0.3〜1重量%程
度のアスファルト乳剤やストレートアスファルトを被覆
しておくのが好ましい。
【0036】また、本発明で使用する細骨材としては、
例えば、川砂、丘砂、山砂、スクリーニングス、砕石ダ
スト、シリカサンド、人工骨材等が挙げられ、これらの
細骨材は、その1種もしくは2種以上を用いることがで
きる。
【0037】本発明で使用するフィラーとしては、例え
ば、スクリーニングスのフィラー分、石粉、焼却炉灰、
クレー、タルク、フライアッシュ、カーボンブラックな
どであるが、このほか、ゴム粉粒、コルク粉粒、木質粉
粒、樹脂粉粒、パルプ、人工骨材であっても、0.07
5mmふるいを通過するものならば、フィラーとして使
用可能である。これらフィラーも、その1種もしくは2
種以上を用いることができる。
【0038】なお、上述のような、粗骨材、細骨材、及
びフィラー等の区別は、骨材の性状把握や粒度設計を容
易とするための便宜上のものであり、必要とする粒度が
得られるのであれば、粗骨材、細骨材、及びフィラー等
の任意の2種以上が混じり合った連続粒度を有する骨
材、例えば、粒度調整砕石、クラッシャーラン、切込み
砕石、かき込み砂利等を使用することも可能である。
【0039】〈水硬性無機材料〉本発明で使用する常温
アスファルト混合物に混合される水硬性無機材料として
は、セメント、無水石膏、半水石膏、粉末状スラグなど
が挙げられる。
【0040】使用するセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポル
トランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色
ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメン
ト、アルミナセメント、膨張セメント、高炉コロイドセ
メント、コロイドセメント、超速硬セメント、白色セメ
ント、フライアッシュセメント、耐硫酸塩セメント、ジ
ェットセメントなどが挙げられる。これらの水硬性無機
材料は、その1種もしくは2種以上が併用して用いら
れ、更には、水や、公知のセメント用混和材料(例え
ば、収縮補償材、硬化促進材、硬化遅延材、分散剤、空
気連行剤、増粘剤、減水剤、充填剤)などを併用するこ
とも可能である。
【0041】使用する水硬性無機材料の量は、骨材10
0重量部に対して、1〜20重量部の範囲であり、好ま
しくは、3〜18重量部の範囲である。水硬性無機材料
の量が1重量部未満では、常温アスファルト混合物の硬
化体の安定性が低下するのに対し、20重量部を越える
と、硬化体の剛性が過大となり、撓み性が発揮されなく
なる。
【0042】〈熱可塑性高分子重合物〉本発明で使用す
る熱可塑性高分子重合物としては、例えば、エチレン・
酢酸ビニール共重合物、エチレン・アクリレート共重合
物、ポリエチレン、酢酸ビニール・アクリレート共重合
物などが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が併
用して使用される。
【0043】この熱可塑性高分子重合物には、例えば、
天然ゴム、ガタバチャー、環化ゴム、スチレン・ブタジ
エンゴム、スチレン・イソプレンゴム、イソプレンゴ
ム、ポリイソブチレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプ
レンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化
ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレ
ンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィンゴム、スチ
レン・ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン・イソ
プレンブロック共重合ゴムなどのゴムを添加しても良
い。
【0044】これら熱可塑性高分子重合物は、例えば、
粉末状、ラテックス状、エマルジョン状、水性状のもの
など、種々の形状、形態のものが使用できるが、中で
も、ラテックス状のもの、エマルジョン状のもの、及
び、これらを希釈した水性状のものが好ましい。これら
ラテックス状、エマルジョン状、もしくは、これらを希
釈した水性状の熱可塑性高分子重合物の蒸発残留物(固
形物)の濃度は、通常、20〜80重量%程度である
が、本発明においては、蒸発残留物濃度はなるべく高い
方が好ましい。
【0045】これら熱可塑性高分子重合物は、常温アス
ファルト混合物に添加混合する材料としても、また、常
温アスファルト混合物の舗設後に、常温アスファルト混
合物の上から供給され、硬化して表面層を形成する熱可
塑性高分子重合物としても使用できる。
【0046】熱可塑性高分子重合物を、常温アスファル
ト混合物に添加混合する材料として使用する場合には、
その配合割合は、セメントに対して1〜100重量%、
望ましくは20〜40重量%の範囲である。熱可塑性高
分子重合物の配合割合が1重量%未満の場合は、その添
加効果が発揮されない。一方、熱可塑性高分子重合物の
配合割合が100重量%を越える場合には混合物中の水
分が多くなり好ましくない。
【0047】熱可塑性高分子重合物を、舗設された常温
アスファルト混合物上に供給する場合には、これら熱可
塑性高分子重合物は、使用時に水と混合撹拌して使用す
るのが良い。その配合割合は、水100重量部に対し
て、ラテックス状、エマルジョン状、もしくは、水性状
の熱可塑性高分子重合物を30〜60重量部程度、好ま
しくは、40〜50重量部程度である。熱可塑性高分子
重合物の配合割合が30重量部未満の場合には、硬化後
の常温アスファルト混合物との接着力、把握力に劣るの
に対して、熱可塑性高分子重合物の配合割合が60重量
部を越えると、舗設された常温アスファルト混合物中に
浸透する能力が低下するだけでなく、凝集力が強すぎ
て、かえって硬化した常温アスファルト混合物からの剥
離が生じ易く、また、経済的でもない。なお、舗設され
た常温アスファルト混合物上に供給する場合には、これ
ら熱可塑性高分子重合物の使用量は、固形物換算で、
0.1〜0.5kg/m2 程度が好ましい。
【0048】〈その他の添加物〉本発明で使用する常温
アスファルト混合物には、上記材料以外にも、ガラス
粉、鉄粉、金属粉、有機及び/又は無機の着色顔料、有
機及び/又は無機の繊維材料等を添加しても良く、これ
らの添加材は、用途に応じて適宜選択される。例えば、
常温アスファルト混合物の硬化体を着色する場合には着
色顔料が使用され、硬化体の強度を改善するためには繊
維材料を添加する。使用する繊維材料としては、ポリエ
ステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ビニロン、アクリル、ポリ塩化ビニリデン等の合成
繊維、または半合成繊維、天然繊維、ガラス繊維、再生
繊維、炭素繊維、金属繊維等、種々のものが用いられる
が、中でも、耐アルカリガラス繊維が好ましい。
【0049】本発明では、更に、常温アスファルト混合
物に、発泡剤や起泡剤を添加することができる。本発明
で使用する発泡剤には、例えば、アルミニウム粉末、過
酸化水素とサラシ粉、塩酸と重曹、マグネシウムや鉛と
アルカリ、カルシウムカーバイトと水などがあり、使用
量としては、アスファルト乳剤に対して、0.01〜
0.015重量%の範囲が好ましい。また、本発明で使
用する起泡剤には、例えば、樹脂石鹸、アルキルアリル
スルホン酸などの合成界面活性剤、カゼインやゼラチン
などの蛋白質誘導体、マレイン酸などの高分子界面活性
剤などがあり、使用量としては、アスファルト乳剤に対
して、0.05〜0.5重量%の範囲が好ましい。
【0050】〈常温アスファルト混合物の製造〉本発明
で使用する常温アスファルト混合物は、次のようにして
製造される。
【0051】まず、骨材とアスファルト乳剤とを混合す
るが、その前に、アスファルト乳剤を泡立て、その容積
を増大させておく必要がある。本発明においては、アス
ファルト乳剤は強制撹拌という容易な手段によって泡立
ち、その容積を増大せしめられる。即ち、例えば、回転
軸に撹拌羽を備えた撹拌機等を用いることによって、本
発明で使用するアスファルト乳剤は容易に起泡させるこ
とができ、その容積を増大させることができる。通常、
撹拌時間が長くなるにつれて、容積も次第に大きくなる
が、一定値を過ぎると、それ以上長く撹拌しても容積増
加は見られなくなる。それ以上の容積増加を望む場合に
は、発泡剤や起泡剤、更には水等を使用するのが好まし
い。発泡剤や起泡剤は、撹拌前にアスファルト乳剤に混
合して用いても良いし、水と起泡剤とを予め混合し、撹
拌して発泡させた状態で、アスファルト乳剤に混合して
使用しても良い。また、撹拌羽を回転させる機械的な撹
拌に加えて、エアー等を強制的に吹き込む手段を併用す
れば、撹拌効率が高まり、短時間で所定の容積増加を得
ることができる。
【0052】なお、撹拌手段としては、上記のような撹
拌羽を回転させる回転式の撹拌機だけでなく、例えば、
羽を振動させる振動式の撹拌機を用いても良く、常温で
アスファルト乳剤を撹拌し、泡立てることによってその
容積を増大せしめることができるものならば、どのよう
な撹拌手段を使用しても良い。
【0053】本発明においては、アスファルト乳剤が泡
立ちによって容積が増大した状態で、アスファルト乳剤
と骨材とを混合することが必要で、混合時に、アスファ
ルト乳剤の容積が増大した状態であれば良く、混合方法
や、混合の順序には特に制限を設けるものではないが、
両者の混合は、例えば、次のような手順で行うことがで
きる。
【0054】粗骨材と、泡立ちによって容積を増大させ
たアスファルト乳剤とを混合すると共に、それとは別個
に、細骨材と、泡立ちによって容積を増大させたアスフ
ァルト乳剤とを混合し、それぞれ十分に混合した後、両
混合物を合わせて、更に十分に混合する。このとき、両
混合物を合わせて混合するミキサーとしては、粗骨材と
アスファルト乳剤とを混合したミキサー及び細骨材とア
スファルト乳剤とを混合したミキサーとは別のミキサー
を使用しても良いし、また、粗骨材とアスファルト乳剤
とを混合したミキサーに細骨材とアスファルト乳剤との
混合物を投入することによって、粗骨材とアスファルト
乳剤を混合したミキサーを用いても良い。逆に、細骨材
とアスファルト乳剤を混合したミキサーに粗骨材とアス
ファルト乳剤の混合物を投入することによって、細骨材
とアスファルト乳剤とを混合したミキサーを使用しても
良い。
【0055】あるいは、一台のミキサーを使用する場合
には、まず、粗骨材と容積が増大したアスファルト乳剤
とを混合した後、同じミキサー内に、細骨材及び容積が
増大したアスファルト乳剤を投入し、更に混合するよう
にするのが好ましいが、順序を逆にして、細骨材と容積
が増大したアスファルト乳剤とを混合した後、同じミキ
サー内に、粗骨材及び容積が増大したアスファルト乳剤
を投入し、更に混合するようにしても良い。
【0056】上記、いずれの場合においても、アスファ
ルト乳剤と各骨材との混合は、混合する全量を一度にミ
キサーに投入して混合しても良いし、また、複数回に分
けて投入し、混合しても良い。アスファルト乳剤の投入
を複数回に分けて行った場合には、骨材の周囲に複数層
の薄いアスファルト被膜が形成されるので、骨材に対す
るアスファルトの付着が均一かつ強固になるという大き
な利点が得られる。これらの混合工程で、作業性を良く
するために、水を添加して、粘ちょう度の調節を行って
も良いことは言うまでもない。
【0057】更には、粗骨材と細骨材とを予め十分に混
合した後に、容積の増大したアスファルト乳剤を、一度
に、もしくは、複数回に分けて投入し、混合しても良
い。粗骨材と細骨材とが、初めから分かち難く混合して
いるような骨材を使用する場合には、そのような骨材
に、容積の増大したアスファルト乳剤を、一度に、もし
くは、複数回に分けて投入し、混合する。
【0058】アスファルト乳剤は、使用する粗骨材及び
細骨材の割合にもよるが、通常、全使用量の1/3〜2
/3を粗骨材との混合に用い、残りの、2/3〜1/3
を細骨材との混合に用いるのが好ましい。
【0059】なお、フィラーを使用する場合には、細骨
材と予め混合して用いるか、細骨材と共にミキサー内に
投入して混合するのが良い。また、細骨材に代えてフィ
ラーを用いることもできる。なお、粗骨材を使用しない
場合には、細骨材及び/又はフィラーのみを、容積の増
大した状態のアスファルト乳剤と混合すれば良いことは
勿論である。
【0060】水硬性無機材料や、熱可塑性高分子重合
物、更には、その他の添加材を加える場合には、粗骨材
及び細骨材とアスファルト乳剤とが十分に混合した段階
で添加するのが好ましい。水やセメント用混和材料は、
予め、水硬性無機材料と混合しておいても良く、あるい
は、水硬性無機材料と同時に又は相前後して添加混合し
ても良い。
【0061】使用するミキサーに特に制限はなく、例え
ば、連続ミキサー、パグミルミキサー、パン型ミキサ
ー、又は可傾式ミキサーなどを使用する。本発明の常温
アスファルト混合物の製造は、プラントにおいても、施
工現場においても、いずれにおいても容易に行うことが
できる。
【0062】本発明で使用する常温アスファルト混合物
の可使時間は、各材料の配合割合などによって適宜調節
可能であるが、運搬および施工に要する時間と、構築さ
れた舗装構造を早期に使用に供する必要性などを総括的
に考慮して、通常、2時間程度とするのが望ましい。常
温アスファルト混合物の製造場所、施工条件などが異な
る場合には、異なる可使時間が望ましいものとなること
は勿論である。
【0063】〈施工工程〉本発明の舗装構造を構築する
際の施工は、例えば、以下のようである。
【0064】製造された常温アスファルト混合物を、舗
設すべき箇所に、アスファルトフィニッシャーなどを用
いて、舗設し、均一に敷き均した後、敷き均された常温
アスファルト混合物の上から、ラテックス状、エマルジ
ョン状、もしくはこれらを水で希釈した水性状の熱可塑
性高分子重合物を直ちに供給する。供給は、例えば、エ
ンジンスプレーヤーないしはデストリビューターなどを
使用して、均一に、噴霧ないしは散布することによって
行われる。なお、熱可塑性高分子重合物の供給は、噴霧
ないしは散布に限られるものではなく、塗布や流下等、
種々の方法によって行うことが可能である。
【0065】供給された熱可塑性高分子重合物を含む溶
液が十分に常温アスファルト混合物中に浸透した段階
で、好ましくは、溶液の一部が敷き均された常温アスフ
ァルト混合物上にわずかに残る段階で、転圧機によって
転圧する。転圧の際、浸透した溶液の一部が滲むように
転圧面の上に浮き上がってくるが、この浮き上がってき
た溶液は、固化後、固化した常温アスファルト混合物と
一体となって表面層を形成するものであるので特に問題
はない。
【0066】以下、実施例を用いて、本発明を更に説明
するが、本発明がこれら実施例に限られるものでないこ
とは勿論である。
【0067】
【実施例】種々の供試体を作成し、据え切り安定度(S
DS)を測定した。使用した材料及び試験方法は以下の
とおりである。
【0068】〈使用材料〉アスファルト混合物を製造す
るのに使用した材料は以下のとおりである。 骨材 粗骨材 :6号砕石、7号砕石(栃木県葛生産) 細骨材及びフィラー:粗目砂、細目砂(栃木県鬼怒川産) 石粉、スクリーニングス(栃木県葛生産) アスファルト乳剤 :ノアゾール(ニチレキ(株)製) 蒸発残留物60.0重量% 蒸発残留物における針入度(25℃)108(1/1 0mm) 水硬性無機材料 :超速硬型セメント(住友大阪セメント(株)製) 熱可塑性高分子重合物:アクリル酸・スチレン共重合樹脂 固形分50重量% 改質アスファルト :ポリファルト(ニチレキ(株)製)
【0069】表面層を構築するのに使用した材料は以下
のとおりである。 熱可塑性高分子重合物:アクリル共重合樹脂エマルジョン アスファルト乳剤 :カチオゾールGM(ゴム入りアスファルト乳剤)(ニ チレキ(株)製) 蒸発残留物51重量% 蒸発残留物における針入度(25℃)87(1/10 mm) 軟化点50℃ 細目砂 :栃木県鬼怒川産
【0070】上記材料を用いて、A、B、C、D、4種
類のアスファルト混合物を製造した。4種類のアスファ
ルト混合物の製造に使用した骨材の配合割合、骨材粒
度、及び、それぞれのアスファルト混合物の配合割合
を、表1、表2、表3に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】表3から明らかなように、アスファルト混
合物A、B、Cは、アスファルト乳剤を用いた常温アス
ファルト混合物であるが、アスファルト混合物AとB
は、アスファルト乳剤を泡立てて容積を増大させた状態
で骨材と混合したものであるのに対し、アスファルト混
合物Cは、アスファルト乳剤を泡立てていない点で違い
がある。泡立ちによって容積が増大したアスファルト乳
剤としては、容積を元の容積の5倍に増大させたものを
用いた。また、アスファルト混合物Bは、混合物中に熱
可塑性高分子重合物を含んでいる点で、アスファルト混
合物Aと相違する。なお、アスファルト混合物Dは、改
質アスファルトを用いる加熱タイプのアスファルト混合
物である。
【0075】アスファルト乳剤と骨材その他の材料との
混合手順は、まず、粗骨材とアスファルト乳剤とを混合
した後に、細骨材又はフィラーを加え、更に混合した後
に、必要に応じて、水硬性無機材料及び熱可塑性高分子
重合物を添加し、更に、撹拌混合することによって行っ
た。加熱タイプのアスファルトを用いる場合には、ま
ず、粗骨材と細骨材又はフィラーとを空撹拌した後に、
加熱したアスファルトを添加し、撹拌混合することによ
って行った。なお、A、B、Cの常温アスファルト混合
物を製造は、混合物100重量部に対して、アスファル
ト乳剤中の水分も含めて、水分が5.3重量部となるよ
う、水を添加して行った。
【0076】〈供試体〉供試体は、300mm×300
mm×50mmの型枠内に、A〜Dのアスファルト混合
物を入れ、締め固め時の線圧を30kgf/cmとし、
ローラーコンパクターにて締め固めることによって製造
した。本発明の表面層を構築する場合には、ローラーコ
ンパクターによって締め固める前に、熱可塑性高分子重
合物を、散布量0.5kg/m2 (固形分換算で、0.
15kg/m2 )散布し、アスファルト混合物内に浸透
させた。また、比較のため、本発明の表面層に代えて、
ローラーコンパクターによる締め固めの後に、アスファ
ルト乳剤と細目砂とを散布して、通常のシールコートを
施した供試体も製造した。シールコートを施すに当たっ
て散布したアスファルト乳剤及び細目砂の量は、それぞ
れ、0.8リットル/m2 、0.4m3 /m2 であっ
た。製造された供試体は、常温アスファルト混合物を使
用したものは常温で7日間、加熱アスファルト混合物を
使用したものは常温で24時間養生した後、共に、試験
温度(60℃)で5時間養生した。なお、供試体は1試
料につき3個作成し、試験結果はその3個の平均をとっ
た。
【0077】〈試験方法〉直径15cm、ホイール幅5
cmの試験ホイールを、接地圧6.4kgf/cm2
で、台座に載せた供試体に接触させ、その状態で試験ホ
イールが供試体上で半径10cmの円を描くように、台
座を10.5回/分の早さで回転させた。試験ホイール
走行部の供試体の変形量を測定し、SDS=(t×c)
/dなる式に基づいて、据え切り安定度(SDS)(回
/mm)を求めた。上式において、t:測定時間
(分)、c:台座回転速度(10.5回/分)、d:t
分間の供試体変形量(mm)である。なお、試験温度は
60℃で、試験時間は60分であった。このSDS試験
においては、試験ホイールが供試体上を円を描いて回転
移動するので、供試体のねじれ荷重に対する抵抗性を見
ることができるものである。試験の結果を表4に示す。
【0078】
【表4】
【0079】表4の結果から明らかなように、熱可塑性
高分子重合物を散布して、常温アスファルト混合物中に
浸透させ、次いで、締め固めることによって表面層を形
成した供試体(3)及び(6)は、従来のシールコート
を施した供試体や他の供試体に比べて、SDSが高く、
ねじれに対して優れた抵抗性を有していることが分か
る。また、供試体(3)と(6)の結果を比較すれば、
この耐ねじれ性は、常温アスファルト混合物中に、別
途、熱可塑性高分子重合物を加えることによって、更に
増大することが分かる。更には、同じく、熱可塑性高分
子重合物を散布して表面層を形成した供試体であって
も、泡立ちによって容積が増大したアスファルト乳剤を
使用しない供試体(9)では、SDSの値が低く、耐ね
じれ性を優れたものとするためには、アスファルト乳剤
を泡立ちによって容積が増大した状態で骨材と混合する
ことが必要であることが分かる。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明は、常温アスファ
ルト混合物を締め固める前に熱可塑性高分子重合物を供
給して、熱可塑性高分子重合物を常温アスファルト混合
物中に浸透させ、硬化させることによって、常温アスフ
ァルト混合物と一体化した強固な表面層を形成するの
で、耐ねじれ性に優れた空港舗装用舗装構造を構築する
ことができるものである。しかも、本発明の常温アスフ
ァルト混合物の製造は、アスファルト乳剤と骨材とを、
アスファルト乳剤が泡立ちによって容積が増大した状態
で行うので、使用する骨材表面を均一にアスファルトの
被膜で覆うことができ、更に加えられる水硬性無機材料
の作用と相俟って、早期の強度発現によって施工後短時
間で舗装構造を実用に供することを可能とするだけでな
く、耐久性に優れた舗装体を得ることができるものであ
る。本発明の舗装構造は、乾燥収縮が少なく、応力緩和
作用を有しており、目地を設ける必要がなく、更には、
使用する常温アスファルト混合物中に、別途、熱可塑性
高分子重合物を加えることによって、一層の耐ねじれ性
を実現することができる。また、本発明の構築方法によ
れば、常温アスファルト混合物を用いているので常温施
工が可能であり、省エネルギーであると共に、無用のC
2 を排出せず、地球環境的にも優れたものである。こ
のように、本発明は、種々の優れた効果を有するもので
あり、産業上、極めて有用な発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 豊 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社建材事業部内 (72)発明者 内田 清彦 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社建材事業部内 (72)発明者 高山 和久 千葉県船橋市豊富町585 住友大阪セメ ント株式会社建材事業部内 (72)発明者 野村 敏明 栃木県河内郡南河内町緑6−26−19 (72)発明者 菅野 幸浩 栃木県小山市城東7−2−1 ガーデン ハイツ城東707 (72)発明者 牧田 哲也 栃木県下都賀郡国分寺町小金井110−2 ニチレキ小金井寮B−205 (56)参考文献 特開 平5−32446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 7/24

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材と、泡立ちによって容積が増大した
    状態で該骨材と混合したアスファルト乳剤と、水硬性無
    機材料とを含む常温アスファルト混合物を舗設し、舗設
    後、常温アスファルト混合物上に熱可塑性高分子重合物
    を供給して、転圧することにより、舗設された常温アス
    ファルト混合物と一体化した表面層を形成する空港舗装
    用舗装構造の構築方法。
  2. 【請求項2】 骨材が、粗骨材と細骨材とを含み、骨材
    とアスファルト乳剤との混合が、細骨材と粗骨材とを、
    泡立ちによって容積が増大したアスファルト乳剤と、そ
    れぞれ別個に混合した後、互いに混合することによって
    行われる請求項1記載の空港舗装用舗装構造の構築方
    法。
  3. 【請求項3】 骨材が、粗骨材と細骨材とを含み、骨材
    とアスファルト乳剤との混合が、粗骨材を泡立ちによっ
    て容積が増大したアスファルト乳剤と混合した後に、細
    骨材と泡立ちによって容積が増大したアスファルト乳剤
    とを加え、更に混合することによって行われる請求項1
    記載の空港舗装用舗装構造の構築方法。
  4. 【請求項4】 常温アスファルト混合物が、骨材と泡立
    ちによって容積が増大したアスファルト乳剤とを混合
    し、更に、水硬性無機材料を混合することによって製造
    される請求項1、2又は3記載の空港舗装用舗装構造の
    構築方法。
  5. 【請求項5】 常温アスファルト混合物が、更に、熱可
    塑性高分子重合物を含む請求項1、2、3又は4記載の
    空港舗装用舗装構造の構築方法。
  6. 【請求項6】 常温アスファルト混合物に含まれる熱可
    塑性高分子重合物と、常温アスファルト混合物の舗設後
    に供給される熱可塑性高分子重合物とが同一の物質であ
    る請求項1、2、3、4又は5記載の空港舗装用舗装構
    造の構築方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性高分子重合物が、ラテックス
    状、エマルジョン状、もしくは、これらを希釈した水性
    状溶液として供給される請求項1、2、3、4、5又は
    6記載の空港舗装用舗装構造の構築方法。
  8. 【請求項8】 常温アスファルト混合物上に供給される
    熱可塑性高分子重合物の量が、固形物換算で、0.1〜
    0.5kg/m2 の範囲である請求項1、2、3、4、
    5、6又は7記載の空港舗装用舗装構造の構築方法。
  9. 【請求項9】 骨材と、泡立ちによって容積が増大した
    状態で該骨材と混合したアスファルト乳剤と、水硬性無
    機材料とを含む常温アスファルト混合物によって構築さ
    れた舗装体と、その舗装体の上からその舗装体中に熱可
    塑性高分子重合物が浸透することによって該舗装体と一
    体化した表面層とを含む空港舗装用舗装構造。
  10. 【請求項10】 表面層が、熱可塑性高分子重合物の一
    部が舗装体中に浸透することによって舗装体と一体化し
    たものである請求項9記載の空港舗装用舗装構造。
  11. 【請求項11】 表面層が、熱可塑性高分子重合物の全
    量が舗装体中に浸透することによって舗装体と一体化し
    たものである請求項9記載の空港舗装用舗装構造。
  12. 【請求項12】 常温アスファルト混合物が、更に、熱
    可塑性高分子重合物を含むものである請求項9、10又
    は11記載の空港舗装用舗装構造。
  13. 【請求項13】 常温アスファルト混合物に含まれる熱
    可塑性高分子重合物と、表面層を形成する熱可塑性高分
    子重合物とが同一の物質である請求項12記載の空港舗
    装用舗装構造。
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