JP3377447B2 - 液晶表示パネル及びその製造方法 - Google Patents
液晶表示パネル及びその製造方法Info
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Description
もしくはその併用型として使用できる液晶表示パネル及
びその製造方法に関するものである。
あるという特長を生かして、ワードープロセッサやパー
ソナルコンピューターなどのOA機器や、電子手帳等の
携帯情報機器、あるいは、液晶モニターを備えたカメラ
一体型VTR等に広く用いられている。
表示パネルはCRT(ブラウン管)やEL(エレクトロ
ルミネッセンス)表示とは異なり自らは発光しないた
め、バックライトと呼ばれる蛍光管からなる照明装置を
その背面または側方に設置して、バックライト光の透過
量を液晶表示パネルで制御して画像表示を行なう所謂透
過型液晶表示パネルがよく用いられている。
は、通常バックライトが液晶表示パネルの全消費電力の
うち50%以上を占めるため、バックライトを設けるこ
とで消費電力が増大してしまう。
表示パネルとは逆に、周囲光が非常に明るい場合には周
囲光に比べて表示光が暗く見え、表示を認識することが
困難であった。
途、戸外や常時携帯して使用する機械の多い携帯情報機
器ではバックライトの代わりに一方基板に反射板を設置
し、周囲光を反射板表面で反射させることにより表示を
行なう反射型液晶表示パネルが用いられている。
反射型液晶表示パネルは、周囲光が暗い場合には視認性
が極端に低下するという欠点を有する。
は、低消費電力を目的として周囲光を利用して表示を行
なうため、十分な電源を供給できる環境下でも周囲光が
ある限界値よりも暗い場合には表示を認識することがで
きなくなる。このことは、反射型液晶表示パネルの最大
の欠点であった。
性がばらつくと周囲光の利用効率にもばらつきが生じる
ため、表示を認識することができなくなる周囲光強度も
パネル間でばらつくことになる。そのため、製造の際に
は従来の透過型液晶表示パネルにおける開口率のばらつ
き以上に反射特性のばらつきを制御しなければ安定した
表示特性を有する液晶表示パネルを得ることができなか
った。
過型液晶表示パネルの問題点を解消するために、従来で
は特開平7−333598号公報に示されるように、バ
ックライト光の一部を透過させると共に、周囲光の一部
を反射させるような半透過反射膜を用いることにより、
透過型表示と反射型表示の両方を一つの液晶液晶表示パ
ネルにて実現する構成が開示されている。
示パネルを示す。液晶表示パネルは、偏光板30、位相
差板31、透明基板32、ブラックマスク33、対向電
極34、配向膜35、液晶層36、MIM37、画素電
極38、光源39、反射膜40から構成されている。
粒子を画素内一面にごく薄く堆積させるか、或いは、面
内に微小な孔欠陥や凹入欠陥等が点在するよう形成され
たものであり、光源39からの光を、画素電極38を透
過させると共に、自然光や室内照明光等の外光を画素電
極38で反射させることによって透過型表示機能と反射
型表示機能とを同時に実現することができる。
に示された表示装置では以下のような不具合が生じる。
まず、上述の半透過反射膜として金属粒子をごく薄く堆
積させたものを用いた場合、吸収係数の大きな材料を用
いる必要があるため入射光の内部吸収が大きく、また表
示に利用されない吸収光や散乱光が生じてしまい光の利
用効率が悪い(例えば、ある機種では55%の光が表示
に利用されない)という問題を有していた。
欠陥や凹入欠陥等(以下、開口部と称する)が点在する
膜を用いた場合、膜の構造があまりにも複雑で、製造に
おいては緻密な設計条件が伴うために膜質の制御が困難
であり、均一な特性の膜を製造することが困難であると
いう問題を有していた。言い換えれば、電気特性や光学
特性の再現性が悪く、液晶表示パネルとして表示品位を
制御することが極めて困難であった。
されたものであり、透過型表示と反射型表示を一枚の基
板で同時に行なう液晶表示パネルを、従来の液晶表示パ
ネルよりも周囲光及び照明光(バックライト光)の利用
効率を向上させ、品質を安定化させると共に製造を簡単
化した液晶表示パネル及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
は、基板上に複数のゲート配線と、該ゲート配線と直交
するように配置された複数のソース配線とによって包囲
される複数の画素からなり、該画素内に、前記ゲート配
線と前記ソース配線の交差部付近に設けられたスイッチ
ング素子と、該スイッチング素子に接続された画素電極
とが形成され、透過型表示と反射型表示とが同時に行わ
れる液晶表示パネルにおいて、前記画素電極は、互いに
電気的に接続された光透過効率の高い第一の導電層と光
反射効率の高い第二の導電層とを同一画素領域内に有し
ていることを特徴とし、そのことにより上記課題が解決
される。
いに絶縁層を介して別層に設けられていることが好まし
い。
三の導電層を介して接続されていることがさらに好まし
い。
の導電層または第三の導電層が、前記ゲート配線または
ソース配線を構成している材料の一部と同一の材料から
なる。
記第二の導電層に対応する表面は複数の凹凸を有してい
る。
に、前記第一の導電層を形成する工程と、少なくとも、
前記第一の導電層上に前記絶縁層を成膜する工程と、前
記絶縁層上に前記第二の導電層を成膜する工程と、前記
第一の導電層上に形成された前記第二の導電層の一部を
除去する工程とを含むことを特徴とし、そのことにより
上記課題が解決される。
においては、前記第一の導電層を形成する工程と、少な
くとも前記第一の導電層上の、前記第一の導電層と第二
の導電層との接続領域に相当する部分に前記第三の導電
層を形成する工程と、前記絶縁層を成膜する工程と、少
なくとも前記第一の導電層と第二の導電層との接続領域
に相当する部分の前記絶縁層を除去する工程と、前記第
二の導電層を成膜する工程と、前記第一の導電層上に形
成された前記第二の導電層の一部を除去する工程と、を
含むことを特徴とを特徴し、そのことにより上記課題が
解決される。
記第一の導電層上の一部に存在する絶縁層を除去する工
程とを同時に行なうことが好ましい。
的に接続された光透過効率の高い第一の導電層と光反射
効率の高い第二の導電層とを同一画素領域内に有してい
るので、従来のハーフミラーを用いた液晶表示パネルと
比較して周囲光や照明光をロスなく利用する事ができ、
格段に光の利用効率を向上させることができる。第一の
導電層としては例えば透明導電性膜であるITOやSn
O 2 等、第二の導電層としてはAl、W、Crやそれら
の合金等、何れも一般的な反射型液晶表示パネルや透過
型液晶表示パネルに使用している材料を用いることがで
きるため製造が簡単で、表示特性及び信頼性が非常に安
定した液晶表示パネルを実現することができる。
ていた、周囲光が明るい環境下で表面反射により視認性
が低下するという課題と、従来の反射型液晶表示パネル
が有していた、周囲光が暗い環境下でパネル輝度低下に
より表示観察が困難となるという課題の、両方を同時に
解消することができると共に、何れの特長をも有する優
れたものとなった。すなわち、本発明の液晶表示パネル
は十分な電源を供給できる環境下では従来の透過型液晶
表示パネルと同様にバックライト光を利用するため、周
囲光の強度にかかわらず表示認識が可能となり、上述の
反射特性のばらつきによる周囲光の利用効率のばらつき
も反射型液晶表示パネルほど緻密に制御する必要はな
い。使用にあたっては、同一の画素内に存在する第一の
導電層を有する光透過効率の高い領域と第二の導電層と
を有する光反射効率の高い領域が相補的に表示に寄与す
るので、周囲光がどんな明るさであっても画像は鮮明に
表示される。
リ駆動方式のデジタルカメラやビデオカメラのビューフ
ァインダー(モニター画面)として採用したところ、周
囲光がどのような明るさであっても、バックライトの輝
度を調節することによって常に観察しやすい明るさに保
つことができた。
来の透過型液晶液晶表示装置ではバックライトの輝度を
高くしても表示がかすんでしまい見づらくなる。このよ
うな時はバックライトを消して反射型表示として、或い
は、バックライトの輝度を低くして透過型表示と反射型
表示を併用することで、観察上の画質が向上し、電力消
費量を少なくすることができる。他方、明るい日差しが
差し込む室内にて使用した際には被写体の方向によって
反射型表示と透過型表示とを切換えたり、或いは、それ
らを併用することによって見やすい表示とすることがで
きる。モニター画面に日が差し込む場合には晴天下の屋
外で使用した場合と同様に使用すればよい。また、部屋
の薄暗い隅から被写体を撮影する場合にはバックライト
を使用して透過型表示と併用すればよい。
ビゲーション等の車載用のモニター画面として採用した
ときも、周囲光がどのような明るさであっても常に観察
しやすい表示を行なうことが可能となる。従来の透過型
液晶表示装置を使用した車載用モニターは、パソコン等
に使用されるバックライトよりも高い輝度のバックライ
トが使用されている。その理由は、晴天下や外部からの
光が画面に差し込む場合に対応するためである。しかし
ながら、それでも表示がかすんでしまって見づらくなる
ことがある。その反面、夜間や急にトンネル内を走行す
る場合には、昼間やトンネル外と同様のバックライトの
輝度のままでは明るすぎて見にくいという不具合が生じ
ていた。このようなときにも、本発明の液晶表示パネル
によれば、常に反射型表示を併用することが可能なの
で、バックライトの輝度を高く設定しなくても明るい環
境下では良好な表示を実現できる。また、真っ暗な環境
下であっても少しの輝度(約50〜100cd/m2)
で点灯するだけで見やすい表示を実現することができ
る。
第二の導電層とが互いに絶縁層を介して別層に設けられ
ているので、第一の導電層と第二の導電層の領域で、絶
縁層の膜厚を変更することによって液晶層の層厚を制御
することができる。このことにより、両領域における光
学特性の整合をとることができる。一方、製造工程にお
いても互いに異なる電極電位を有する二層が絶縁層を介
してそれぞれ存在している。よって、画素電極のパター
ニング時の現像液やレジスト剥離時の剥離液等を電解液
として電食反応を生じることがないので、信頼性の高い
液晶表示パネルを得ることができる。
画素電極の二層(例えば下層にITO、上層にAl)を
続けて形成する場合、Al層とITO層との電極電位差
が極めて大きく、薄膜中には多くの欠陥部(微小な開口
部)が存在しているので、画素電極のパターニング時の
現像液やレジスト剥離時の剥離液等を電解液として電食
反応を生じてITO層の溶出が進行し、画素欠陥、配線
の断線、液晶層の汚染を招きやすい。これに対し、本発
明のように間に絶縁層を形成することにより、この絶縁
層が保護膜となって電食反応の原因となる液の浸入等を
防ぐことができる。
生しやすい関係にあっても、その両者の性質を緩和させ
るような第三の導電層を介して接続されているので、よ
り電食反応による接触不良や信頼性の低下を抑止するこ
とが可能となる。
が、ゲート配線またはソース配線の材料の一部と同一で
あるので、製造プロセスを簡略することが可能となる。
される表面が複数の凹凸を有していれば、周囲光を反射
させるだけでなく、外部へ散乱させることができ、広い
視野角を得ることで、別途散乱板を使用することなくペ
ーパーホワイト表示が可能となる。
ば、従来のハーフミラーを用いた液晶表示パネルのよう
な複雑な製造条件は必要でなく、従来の透過型液晶表示
パネルや反射型液晶表示パネルに用いた一般的な電極材
料や配線材料ならびに製造条件を用いればよいため、容
易に製造することができ、その再現性も良好である。ま
た、第一の導電層と第二の導電層とが電食を起こしやす
い関係にあっても、絶縁層や第三の導電層を介在させる
ことにより両者が直接接したり、電解液に触れることが
ない状態で製造することができる。したがって、電食反
応の発生が抑止され、高い信頼性を有する液晶表示パネ
ルを効率よく提供することができる。
続領域に対応する部分の絶縁層を除去する工程と、第一
の導電層上の一部に存在する絶縁層を除去する工程とを
同時に行なうので、工程数を増やすことなく高い信頼性
を有する液晶表示パネルを得ることができる。
1の液晶表示パネルに関し、図面に基づき以下に説明を
行なう。図1は本実施形態の液晶表示パネルにおけるア
クティブマトリクス基板の部分平面図であり、図2は図
1のA−A断面図である。
等からなる透明な絶縁性基板1(図示せず)上に、複数
のゲート配線3と複数のソース配線9aが直交するよう
に配設され、前記配線の交差部近傍にはTFT7が設け
られている。TFT7のドレイン電極9cには画素電極
として反射電極11と透過電極8aが接続されている。
これら画素電極が形成された部分は、基板上方から観察
すると光透過効率の高い領域Aと光反射効率の高い領域
Bの2つの領域からなる。
トリクス基板の表面には液晶配向機能を有する配向膜が
設けられている。
表示パネルは、以上のようなアクティブマトリクス基板
が、透明電極及び配向膜を備えた対向基板とを貼り合わ
され、基板間に液晶が封入されてなるものである。尚、
必要に応じ、カラーフィルタや位相差板、偏光板等が別
途備え付けられていてもよい。
置する四角形であり、その断面構造は光透過効率の高い
材料が積層されてなると共にTFT7のドレイン電極9
cに接続された透過電極8aを画素電極として備えてい
る。他方、領域Bは上記領域Aを包囲するようにして形
成され、その上面にはTFT7のドレイン電極9cに接
続された光反射効率の高いAlまたはAl系合金からな
る反射電極11を画素電極として備えている。これによ
り領域Bは入射光を外部へ効率よく反射させることがで
きる。また、反射電極11はさらにその表面になだらか
な凹凸形状を有しているので、入射光を適度な範囲へ散
乱させることができるような構成となっている。
ストホスト液晶ZLI2327(メルク社製)に、光学
活性物質S−811(メルク社製)を0.5%混入した
ものを用いた。
3(図1に示す)から分岐するゲート電極2の上部に、
ゲート絶縁膜4、半導体層5、半導体コンタクト層6
a、6b、ソース電極9b及びドレイン電極9cが順に
積層されてなる。
8aが接続されており、この透過電極8aが画素電極の
役割をなしている。前記領域Bに相当する部分には透過
電極8aの上部に層間絶縁膜10及び反射電極11が設
けられており、この反射電極11は層間絶縁膜10に形
成されたコンタクトホール13を介して下部の透過電極
8aと電気的に接続されて、透過電極8aと同様に液晶
に電圧を印加するための画素電極となっている。このと
き、透過電極8aと反射電極11とは直接接続させず、
間に導電性の金属層12を挟むことによって電気的に接
続させている。
電極11のパターン形成時に透過電極8a上を絶縁層1
0で被覆しておくことができるため(詳細は下記にて説
明)、ITOとAlとが電食反応を生じて、配線が断線
する等の不具合を効果的に防止することができる。ま
た、透過電極8a上に絶縁層10をある程度薄く残し、
完全に透過電極8aを覆う構造とすることで、製造後も
ITOとAlとの間で電食反応を生じるのを防止でき
る。
Tiを用いたがこの限りではなく、Al系以外の導電性
材料であればCr、Mo、Ta、W等の材料を用いても
同様の効果を得ることが可能である。或いは、金属層1
2を形成する代わりに、上記反射電極11として、Al
へW、Ni、Pd、V、Zr等の、Alよりも電極電位
の高い金属材料を添加したAl系合金材料を用いること
によっても、上記ITOとAlとの間の電食反応を抑止
することが可能である。例えば、AlにWを5.0at
%程度添加することにより上述の電食反応をより効果的
に抑止することができる。
基板の製造方法について図3に基づき説明を行なう。ま
ず、図3(a)に示すように、絶縁性基板1の上に導電
性薄膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて所望
の形状にパターニングし、ゲート電極2、ゲート配線
(図示せず)を形成する。本実施形態では、絶縁性基板
1としてはガラス、ゲート電極2及びゲート配線3の材
料(以下、ゲート材料と称する)としてTaを用いた。
但し、絶縁性基板1としてはガラス以外にもプラスチッ
ク等の材料を用いても構わない。また、ゲート材料とし
てもAl、Cr、Mo、W、Cu、Ti等の導電性を有
する他の材料でも構わない。
縁膜4、半導体層5、半導体コンタクト層6a、6bを
成膜する。本実施形態ではゲート絶縁膜4としてSiN
x、半導体層5としてa−Si、半導体コンタクト層6
a、6bとしてPをドープしたn+型a−SiをCVD
法で連続成膜した。そして、フォトリソグラフィ技術を
用いて所定の形状にパターニングを行い、半導体層5と
半導体コンタクト層6a、6bを形成する。
技術を用いて所定の形状にパターニングし、ソース配線
9a、ソース電極9b、ドレイン電極9cを形成する。
本実施形態では導電膜としてCr系材料を用いた。但し
本材料としてはAl、Mo、Ta、W、Cu、Ti等の
導電性を有する他の材料でも構わない。
を有する導電膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用
いて透過電極8aを形成する。本実施形態ではこの透過
電極8aとしてITOを用いた。
技術を用いて金属層12を形成する。この金属層12
は、前記透過電極8aと後の工程にて形成する反射電極
11とを接続する際に両者を介するもので、本実施形態
では材料としてTiを用いた。但し、Al系以外の材料
であればCr、Mo、Ta、W等の他の材料でも構わな
い。
マスクとして半導体コンタクト層をエッチングし、半導
体コンタクト層としてソース側6a、とドレイン側6b
に分けることでTFT7を形成する。
b、9cが、透過電極8aの上層に形成されていても構
わない。
膜10を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて後に
コンタクトホール13、透過領域(領域A)等となる部
分を層間絶縁膜10から削除する。またこれと同時に、
領域B、すなわち反射電極11を形成する部分の層間絶
縁膜10上になだらかな凹凸部15を形成する。
0を除去することにより、領域Aの透過率を向上させる
ことができる。但し、本実施形態のように完全に除去し
なくてもよく、ある程度残存させてもよいし、或いは全
く除去するものでなくても構わない。例えば、除去する
膜厚を制御することにより、液晶にかかる電圧を領域A
と領域Bとで互いに等しくすることができる。すなわ
ち、液晶の配向状態を画素内で略均一にできる。
続端子上にも絶縁層が形成されている場合にはその絶縁
層をこの工程と同時に除去してもよい。すなわち、ソー
ス配線端子部分、ゲート配線端子部分にはICドライバ
等と接続するための接続電極がITOで形成されている
ことが多いが、この接続電極上に直接Al電極を形成す
る場合、画素部と同様の電食反応が発生することがあ
る。そこで、ITOとAlとの間に絶縁層を設けること
で問題は解決されるが、最終的に接続電極上の絶縁層を
除去しなければならないので、この除去を画素部の領域
A上の層間絶縁膜10を除去する工程と同時に行なえば
工程数を増すことがなく好適である。
ら観察したときに円形をしており(図1、3に示す)、
その断面は連続的に変化するなだらかな形状のものであ
る。このように、表面に凹凸部15を備えた層間絶縁膜
10の上に、次工程にて形成される反射電極11が設け
られると、入射光が反射電極11表面で効率よく反射さ
れると共に、その反射光を適度な方向へ散乱させること
ができる。尚、形成する凹凸部15の形状は所望とする
表示特性に応じて適宜決定すればよく、或いは、反射光
を散乱させる必要のない場合等には上記凹凸部15を形
成しなくてもよい。
単層(2.5μm程度)の有機樹脂を用いたがこれに限
定されることはなく、異なる複数の材料からなる積層膜
であっても構わない。しかし本実施形態のように、有機
樹脂からなる層間絶縁膜10を比較的厚く形成すると、
TFT7の上部にも反射電極11の一部を重畳させて
も、寄生容量が発生することはなく、表示品位が良好か
つ開口率の高い液晶表示パネルとなる。また、このよう
に厚い有機樹脂層であれば、上記凹凸部15の形成も行
いやすい。
Nxを初めとする一般的な無機膜を絶縁層として用いて
も構わない。但し、一般的に比較的薄くても高い絶縁性
を得ることができる代わりに、エッチングによる凹凸形
成は困難となりやすい。しかし、所望とする液晶表示パ
ネルの表示特性により、凹凸部を形成する必要はない場
合には好適である。
成膜し、フォトリソグラフィ技術によって領域Bに相当
する部分をパターニングして反射電極11を形成する。
この反射電極11はコンタクトホール13及び金属層1
2を介して下部の透過電極8a、TFT7のドレイン電
極9cと電気的に接続される。本実施形態では反射電極
11としてAlを用いたがこの限りではなく、Al系の
合金材料又は光反射光率の高い導電性材料であっても構
わない。以上の工程によりアクティブマトリクス基板が
完成する。
トリクス基板の表面に配向膜を形成し、この基板と透明
電極及び配向膜を備えた対向基板とを貼り合わせ、基板
間に液晶を封入することにより本実施形態の液晶表示パ
ネルが完成する。必要であればカラーフィルタや位相差
板等を別途備え付けてもよい。
ストホスト液晶ZLI2327(メルク社製)に、光学
活性物質S−811(メルク社製)を0.5%混入した
ものを用いた。
積比率を40:60とすることにより、良好な表示特性
を有する液晶表示パネルを得ることができた。尚、面積
比率はこの値に限定されることはなく、領域A、Bの透
過効率または反射効率、及び使用目的に応じて適宜変更
してもよい。また、本実施形態では領域Aを絵素中央部
に1個所のみ設けたがこれに限定されることはなく、複
数箇所に分割されていても構わないし、その形状も四角
形に限らない。
や、以下に示す実施形態の液晶表示パネルでは、画素電
極6として画素中央部に光透過効率の高い領域Aを、そ
れ以外に光反射効率の高い領域Bを設けているので、従
来のハーフミラーを用いた液晶表示パネルと比較して周
囲光や照明光をロスなく利用する事が可能となる。ま
た、液晶表示パネルは従来の透過型液晶表示パネルにお
いて周囲光が明るい環境下で表面反射により視認性が低
下するという課題と、従来の反射型液晶表示パネルにお
いて周囲光が暗い環境下でパネル輝度低下により表示観
察が困難となるという課題の、両方を同時に解消するこ
とができると共に、何れの特長をも有する優れたものと
なった。すなわち、本発明の液晶表示パネルは周囲光の
強度にかかわらず表示認識が可能となり、上述の反射特
性のばらつきによる周囲光の利用効率のばらつきも反射
型液晶表示パネルほど緻密に制御する必要はない。
方法については、従来のハーフミラーを用いた液晶表示
パネルのように複雑な製造条件は必要でなく、従来の透
過型液晶表示パネルや反射型液晶表示パネルに用いた一
般的な電極材料や配線材料ならびに製造条件を用いれば
よいため、比較的容易に製造することができ、その再現
性も良好である。また、従来のハーフミラーを用いた液
晶表示パネルでは困難であった、表示特性の制御等も比
較的容易に行なうことができる。
表示パネルに関し、図面に基づき以下に説明を行なう。
図4は本実施形態の液晶表示パネルにおけるアクテイブ
マトリクス基板の部分平面図であり、図5は図4のB−
B断面図である。
方法は、画素電極としての反射電極11とTFT7との
電気的接続構造及びその構成にかかわる製造方法が上記
実施形態1と相違する。
極には透過電極8aが接続されており、この透過電極8
aは領域Aにおいて液晶に電圧を印加する画素電極とし
て機能する。前記領域Bに相当する部分には透過電極8
aの上部に層間絶縁膜10及び反射電極11が設けられ
ており、この反射電極11は層間絶縁膜10に形成され
たコンタクトホール13を介して下部のドレイン電極9
cに直接接続され、前記透過電極8aと同様に画素電極
として機能する。本実施形態においても上記実施形態1
と同様に、透過電極8aの材料であるITOと反射電極
11の材料であるAlとを直接接続させない構成となっ
ているため、領域BではAlによる周囲光の高い光反射
効率を、他方の領域AではITOによるバックライト光
の高い透過効率を有しながら、TFTとこれらの材料と
の電気的接続を電食等のおそれなく確実に行なうことが
可能となる。
反応に関して記載しているが、本発明はこの組合わせに
のみに適用されるということではなく、電食反応の生じ
易い、互いに異なる電極電位を有する異種の材料の組合
せに対して用いれば効果的である。
ス基板の製造方法について説明を行なう。TFT7の半
導体層5と半導体コンタクト層6a、6bの一島をパタ
ーニングするところまでは上記実施形態1と同様であ
る。
技術を用いて所望の形状にパターニングしてソース配線
9a、ソース電極9b、ドレイン電極9c、接続用金属
層9dを形成する。本実施形態では導電膜としてCr系
材料を用いた。但し、本材料としてはAl、Mo、T
a、W、Cu、Ti等の導電性を有する他の材料でも構
わない。
8aを形成する。このとき、透過電極8aを接続用金属
層9dの上部に一部重ねる構造とした。この構造でなく
とも、透過電極8aの一部に上記接続用金属層9dの一
部を重ねてもよい。尚、本実施形態でも透過電極8aと
してITOを用いた。
b、ドレイン電極9c、接続用金属層9dが、透過電極
8aの上層に形成されていても構わない。
間絶縁膜10を形成し、コンタクトホール13及び透過
領域(領域A)の部分の層間絶縁膜10を開孔した後、
反射電極11を形成する。本実施形態でも反射電極11
の材料としてAlを用いた。
も反射電極11としてのと透過電極8aとしてのITO
とを直接接続させず、特に信頼性においてコンタクト部
でのAlとITOとの電食による不良の発生を抑えるこ
とができる。この接続用金属層はTFTのソース電極の
材料で形成することができるため、その製造を簡略化す
ることができる。
形態2の液晶表示パネルの別の製造方法について、図面
に基づき説明を行なう。
表示パネルの製造方法を説明するための断面図であっ
て、図5のB−B断面に相当する。尚、説明は省略する
が、本実施形態において層間絶縁膜を形成する以前の工
程は、上記実施形態2にて説明した方法に準じて行なっ
たものとする。
態2と同様の方法により層間絶縁膜10を形成した後、
図6(a)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用
いてコンタクトホール13領域の層間絶縁膜10を削除
する。このとき、同一工程において反射電極11を形成
する部分の層間絶縁膜10表面には入射光を散乱させる
ための凹凸部15を上記実施形態1と同様に形成する。
尚、上記実施形態とは異なり、領域Aとなる部分の層間
絶縁膜10は削除しない。
l、若しくはAl系合金膜を成膜する。本実施形態では
層間絶縁膜10として単層の有機樹脂を用いた。但し、
層間絶縁膜10は異なる複数材料からなる積層膜であっ
ても構わない。また、必要なければ表面の凹凸は形成し
なくても構わない。
をフォトリソグラフィ技術によってパターニングし、反
射電極11を形成する。
(領域A)を覆う層間絶縁膜10のすべて若しくは一部
を除去する。
時に行なう本実施形態の液晶表示パネルにおいて、反射
電極11としてのAlと透過電極8aとしてのITOの
直接接続を行わない構造を取り、信頼性においてコンタ
クト部でのAlとITOとの電食による不良の発生を抑
えることのでき、かつ製造工程においても反射電極材料
のAlの加工プロセス時に透過電極8aのITOが露出
しないことにより、製造中のAlとITOとの電食反応
を抑制できる、液晶表示パネルを製造できる。
表示パネルの製造方法に関し、図面に基づき以下に説明
を行なう。本実施形態の液晶表示パネルは、画素電極と
しての透過電極8a、及びTFT7のドレイン電極9c
の形成順序と、層間絶縁膜10を開孔する工程が上記実
施形態2、3と相違する。
表示パネルの製造方法を説明するための断面図であっ
て、図5のB−B断面に相当する。尚、説明は省略する
が、本実施形態において半導体コンタクト層を形成する
以前の工程は、上記実施形態1、2にて説明した方法に
準じて行なったものとする。
ように、半導体コンタクト層を形成した後、光透過性導
電膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いてパター
ニングすることにより透過電極8aを形成する。本実施
形態では透過電極8aとしてITOを用いた。
技術を用いてソース配線9a、ソース電極9b、ドレイ
ン電極9c、接続用金属層9d、及び透過領域用金属層
9eをパターニングする。ソース配線9cとソース配線
9aとは電気的に接続されている。また、ドレイン電極
9c、接続用金属層9d、及び透過領域用金属層9eは
互いに電気的に接続されている。本実施形態では上記導
電膜としてTa系材料を用いた。但し本材料としてはA
l、Cr、Mo、W、Cu、Ti等の導電性を有する他
の材料でも構わない。
マスクとして半導体コンタクト層をエッチングし、ソー
ス側6a、とドレイン側6bに分けることでTFT7を
形成する。
リソグラフィ技術を用いて透過領域Aに対応する部分及
びコンタクトホール13の部分の層間絶縁膜10を開孔
する。このとき、反射電極11を形成する部分の層間絶
縁膜10表面には入射光を散乱させるための凹凸部15
を形成する。そして、その上層に反射電極11用のA
l、若しくはAl系合金膜を成膜する。尚、本実施形態
では層間絶縁膜10として単層の有機樹脂を用いた。但
し層間絶縁膜は異なる材料の積層膜であっても構わな
い。或いは表面に凹凸を形成しなくても構わない。
トリソグラフィ技術によってパターニングし反射電極1
1を形成する。
域(領域A)上を覆っている金属層9eのすべて若しく
は一部を除去する。このとき、金属層9eの除去は、フ
ォトリソグラフィ技術を用いることによっても、或い
は、反射電極11をマスクとしてエッチング除去しても
構わない。または、反射電極11のエッチング形成時に
連続してエッチング形成しても構わない。
製造方法は、Alの反射電極とITOの透過電極8aの
直接接続を行わないため、信頼性についてはコンタクト
部でのAlとITOとの電食による不良の発生を抑える
ことができ、かつ、製造工程については反射電極材料の
Alの加工プロセス時に透過電極8aのITOが露出し
ないため、製造中のAlとITOとの電食反応を抑制で
きるという利点を有する。
表示パネルの製造方法に関し、図面に基づき以下に説明
を行なう。本実施形態の液晶表示パネル及びその製造方
法は、透過電極8a及びTFT7の構造、層間絶縁膜1
0に開孔部を設ける工程に特徴があり、この点で上記実
施形態2、3と相違する。
表示パネルの製造方法を説明するための断面図であっ
て、図5のB−B断面に相当する。尚、説明は省略する
が、本実施形態において半導体コンタクト層を形成する
以前の工程は上記実施形態1、2にて説明した方法に準
じて行なったものとする。
ように、半導体コンタクト層を形成した後に、光透過性
導電膜と金属膜を連続して成膜し、ソース配線9a、ソ
ース電極9b、ドレイン電極9c、反射電極−透過電極
接続用金属層9d、及び透過領域用金属層9eとしてフ
ォトリソグラフィ技術を用いて金属膜をパターニングす
る。続いて下層の光透過性導電膜を、前記ソース配線9
a、ソース電極9b、ドレイン電極9c、反射電極−透
過電極接続用金属層9d、及び透過領域用金属層9eと
同一のパターンに加工し、透過電極8a、ソース電極8
b、ドレイン電極8c等を形成する。
イン電極を二層構造とすることにより、一方の層の一部
に何らかの断線不良が生じている場合にも正常な信号は
他方の層を伝播するため、正常に表示を行うことができ
る。また、本実施形態では光透過性導電膜としてIT
O、金属膜としてTa系材料を用いた。このとき光透過
性導電膜の加工に関しては、金属膜と連続してエッチン
グ加工しても、また金属膜を加工するときに用いたマス
クを除去した後、金属膜のパターンを用いて光透過性導
電膜をエッチング加工しても構わない。
9c、8cをマスクとして半導体コンタクト層をエッチ
ングし、ソース側6aとドレイン側6bに分けることで
TFT7を形成する。
リソグラフィ技術を用いて層間絶縁膜10に透過領域
(領域A)とコンタクトホール13の部分を開孔する。
このとき、反射電極11を形成する部分の層間絶縁膜1
0表面には入射光を散乱させるための凹凸部15を形成
する。そして、その上層に反射電極11としてのAl、
若しくはAl系合金膜を成膜する。
樹脂を用いた。但し層間絶縁膜は複数の異なる材料の積
層膜であっても構わない。また表面に凹凸を形成しなく
ても構わない。
たはAl系合金膜をフォトリソグラフィ技術によってパ
ターニングし、反射電極11を形成する。
を覆っている金属層9eのすべて若しくは一部を除去す
る。このとき、金属層9eの除去は、フォトリソグラフ
ィ技術によって行なってもよいし、或いは、反射電極1
1をマスクとしてエッチングすることにより行なっても
よい。さらに、反射電極11のエッチング形成時に連続
してエッチング形成しても構わない。
製造方法は、Alの反射電極とITOの透過電極8aの
直接接続を行わないため、信頼性についてはコンタクト
部でのAlとITOとの電食による不良の発生を抑える
ことができ、かつ、製造工程については反射電極材料の
Alの加工プロセス時に透過電極8aのITOが露出し
ないため、製造中のAlとITOとの電食反応を抑制で
きるという利点を有する。さらに、画素電極の形成を、
他の配線と同一プロセスにて行うため、製造工程を簡略
化することができる。
ース配線、ソース電極及びドレイン電極と同一の工程に
て行ったがこれに限定されることはなく、ゲート配線ま
たはゲート電極と同一工程にて形成してもよいし、画素
電極としては透過電極ではなく反射電極を他の配線と同
一工程にて形成するものであってもよい。
表示パネル及びその製造方法に関し、図面に基づき以下
に説明を行なう。また、本実施形態においては、上記実
施形態6の液晶表示パネルに関し、端子部の構造及びそ
の製造方法についても説明を行なう。
方法は、透明電極をゲート電極及びゲート配線と同層に
設ける点で上記実施形態1〜5と相違する。
表示パネルに用いるアクティブマトリクス基板の画素部
および液晶パネル端子部の構造を説明するための断面図
である。尚、図9(a)は本実施形態に係るアクティブ
マトリクス基板の画素部の断面構造を示す図であり、図
4のB−B断面に相当する。また、図9(b)はゲート
側端子構造を示す図であり、図10のC−C断面に相当
し、図9(c)はソース側端子構造を示す図であり、図
10のD−D断面に相当する。また、ここで図10は本
発明の液晶パネルの概略上面図である。
る構成について詳細に説明する。図9(a)において、
絶縁性基板1上には、上記実施形態と同様のTFT7が
設けられている。また、このTFT7のゲート電極2及
びゲート配線(図示せず)と同層に、透過電極8aが設
けられている。さらに、TFT7のドレイン電極9c
は、層間絶縁膜10中に形成されたコンタクトホール1
3を介して上層の反射電極11と接続されていると共
に、他方、ゲート絶縁膜4に形成されたコンタクトホー
ル16を介して下層の透過電極8aと接続されている。
素電極として互いに異種金属からなる透過電極及び反射
電極を同一画素内に作り込む構成とする場合に、例え
ば、透過電極8aの加工工程後より、反射電極11の加
工工程が終了するまでの間に、少なくとも透過電極8a
が形成された部分を少なくともゲート絶縁膜4で被覆し
続けることにより、各金属間の電極電位差により電食が
発生する問題を防ぐことができる。
造についても同様に、上記透過電極8aと同時に形成さ
れた端子部の上部に絶縁膜(ゲート絶縁膜4及び層間絶
縁膜10)が設けられた構成となっているので、層間絶
縁膜の形成後に形成される反射電極11の加工工程が終
了するまでの間、下層の端子部を少なくともより緻密な
ゲート絶縁膜によって被覆しておくことが可能なので、
異種金属である反射電極と端子部間での電食の発生を阻
止することができる。
ス基板の製造方法について図11、12を参照しながら
説明を行なう。尚、図11、12は図9(a)のアクテ
ィブマトリクス基板の製造方法を説明するための断面図
である。
透過性を有する導電膜を形成し、フォトリソグラフィ技
術により透過電極8aを形成する。本実施形態では、絶
縁性基板1としてガラス基板、透過電極8aとしてはI
TOを用いた。
ート電極2、ゲート配線3をパターニングする。本実施
形態ではゲート材料としてTa系材料を用いた。但し、
ゲート材料としてはAl、Cr、Mo、W、Cu、Ti
等の導電性を有する他の材料であってもよい。
の形成工程と、ゲート電極2及びゲート配線3の形成工
程の順序を入れ替えることもできる。
膜4、半導体層5、半導体コンタクト層6a、6bとし
て、それぞれSiNx、アモルファスシリコン、Pをド
ープしたn+型アモルファスシリコンをCVD法により
連続成膜し、フォトリソグラフィ技術により半導体層
5、半導体コンタクト層6a、6bをパターニングす
る。
と、後に形成するドレイン電極とを電気的に接続するた
めのコンタクトホール15を形成する。尚、このとき、
図9(b)、(c)に示すゲート側端子20またはソー
ス側端子21上のゲート絶縁膜4を同時に除去しても構
わない。
膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術によりソース配線
9a、ソース電極9b及びドレイン電極9cをパターニ
ングする。本実施形態ではこの導電膜としてCr系材料
を用いた。但し、他にもAl、Mo、Ta、W、Cu、
Ti等の導電性を有する材料を用いてもよい。
をマスクとして半導体コンタクト層6a、6bの中央部
をエッチングすることにより、ソース側6aとドレイン
側6bとに分ける。以上の工程によりTFT7が完成す
る。
絶縁膜10を成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて
層間絶縁膜10にコンタクトホール13を開孔する。但
し、透過領域(領域A)に対応する層間絶縁膜10につ
いては本工程では除去せず、後程、反射電極を形成した
後に除去する。
に対応する層間絶縁膜10の表面に凹凸部15を、前工
程と同様にフォトリソグラフィによって形成する。
は有機絶縁膜を用いたが、これに限らず、異なる材料の
積層膜であってもよい。また、層間絶縁膜10の表面に
は必ずしも凹凸を形成しなくても構わない。
極11の材料として反射効率の高い導電膜を成膜する。
リソグラフィ技術により反射電極11をパターニングす
る。画素内においては、少なくとも領域Aとなる部分の
反射電極11は除去するものとする。
Aに相当する透過電極8a上の層間絶縁膜10を除去す
る。さらに、ゲート絶縁膜4についても、領域Aに相当
する部分を除去する。
絶縁膜10を残存させると電圧降下が生じ、液晶へ電圧
が十分に印加されないことが懸念されるため、何れの絶
縁膜も除去しておくことが好ましい。特に、本発明のよ
うに、互いに電気的に接続された透過電極8aと反射電
極11によって液晶へ電圧を印加するときには、領域
A、Bに対応する液晶へ印加される電圧には差が生じて
しまうため、好適ではない。
基板が完成する。さらに、このアクティブマトリクス基
板に、配向膜を塗布後、必要ならば配向処理を行ない、
上述の対向基板と貼り合せ、基板間に液晶を封入するこ
とにより本発明の液晶表示パネルが完成する。
成方法について図13を参照しながら説明を行なう。
係るゲート側端子部の製造方法を説明するための図であ
る。尚、この端子部については、上述した画素部の形成
工程と同時に形成することが可能である。
に、ゲート側端子20として透明導電膜を形成する。
尚、この工程と同時に、画素部においては透過電極を形
成する。この後、端子20の上にゲート配線3を形成す
ることによって、端子20とゲート配線3とが電気的に
接続される(図11(a)の工程に対応)。
3及びゲート側端子部20上にゲート絶縁膜4を成膜す
る。尚、端子20上のゲート絶縁膜4の除去は本工程で
は行なわず、後の工程にて行なう(図11(b)の工程
に対応)。
せる(図11(c)の工程に対応)。
に層間絶縁膜10を成膜する(図11(d)の工程に対
応)。
に反射電極11となる導電膜を成膜する(図12(a)
の工程に対応)。
されていた反射電極11を除去する。尚、この工程と同
時に、画素内においては、領域Aに形成されていた反射
電極11を除去する(図12(b)の工程に対応)。
ト絶縁膜4及び層間絶縁膜10を除去する。尚、この工
程と同時に、画素内では領域Aにあるゲート絶縁膜4と
層間絶縁膜10を除去する(図12(c)の工程に対
応)。
においても、反射電極11の加工工程が終了するまで、
端子20及びゲート配線3が絶縁層(ゲート絶縁膜4、
層間絶縁膜10)によって被覆されるので、互いに異種
金属である端子20及びゲート配線3と、反射電極11
との間で電食が生じるのを阻止することが可能である。
に示すソース端子部についても、画素部の形成工程と同
時に形成することができ、かつ、ゲート端子部同様に電
食の発生を阻止することが可能である。
成する工程(図11(a)に示す工程)とゲート電極2
及びゲート配線3を形成する工程(図11(b)に示す
工程)の順序を逆にした場合にも、有効に電食の発生を
阻止することが可能である。
(a)に、ソース側端子構造を図14(b)に示す。
尚、何れの端子部においても、端子はゲート電極及びゲ
ート配線を構成するゲート材料と、透過電極8を構成す
る透明導電膜からなる二層構造となっている。この場合
にも、反射電極の加工工程が終了するまでの間、端子を
少なくともゲート絶縁膜により被覆しつづけることがで
きるので、電食の発生を効果的に阻止することが可能で
ある。
た図11(c)に続く工程としては、図15(a)〜
(c)に示すような方法を用いても、有効に電食を阻止
することが可能である。本実施形態では、上記実施形態
6に係るアクティブマトリクス基板の他の製造方法につ
いて以下に説明を行なう。
成膜し、フォトリソグラフィによりコンタクトホール1
3を開孔すると同時に、領域Aに相当する部分の層間絶
縁膜を除去する。また、領域Bに相当する部分の層間絶
縁膜10表面には凹凸部15を形成しておく。
縁膜10上に反射電極11として導電膜を成膜する。
Aに相当する部分に形成されている反射電極11を除去
する。
工工程が終了するまで、下部の透過電極8aがゲート絶
縁膜4によって被覆されるので、反射電極11と透過電
極8aとを異種金属で形成した場合に生じ易い電食の発
生が食い止められる。但し、本プロセスでは透過電極8
aを被覆する絶縁層としては、ゲート絶縁膜4の一層の
みとなるので図11、12に示すプロセスの方がより有
効に電食反応を阻止することができる。
(a)に示す通り、コンタクトホール13の形成と同時
に領域Aに相当する層間絶縁膜を除去するので、図1
1、12に示すプロセスと比較して、工程数を低減する
ことが可能である。
晶表示パネル及びその製造方法によれば、画素電極が互
いに電気的に接続された光透過効率の高い層と光反射効
率の高い層とを同一画素領域内に有しているので、従来
のハーフミラーを用いた液晶表示パネルと比較して周囲
光や照明光をロスなく利用する事ができ、格段に光の利
用効率を向上させることができる。光透過効率の高い層
としては例えば透明導電性膜であるITOやSnO
2等、光反射効率の高い層としてはAl、W、Crやそ
れらの合金等、何れも一般的な反射型液晶表示パネルや
透過型液晶表示パネルに使用している材料を用いること
ができるため製造が簡単で、表示特性及び信頼性の点で
非常に安定した液晶表示パネルを実現することができ
る。
ていた、周囲光が明るい環境下で表面反射により視認性
が低下するという課題と、従来の反射型液晶表示パネル
が有していた周囲光が暗い環境下でパネル輝度低下によ
り表示観察が困難となるという課題の両方を同時に解消
することができると共に、何れの特長をも有する優れた
ものとなった。
な電源を供給できる環境下では従来の透過型液晶表示パ
ネルと同様にバックライト光を利用するため、周囲光の
強度にかかわらず表示認識が可能となり、上述の反射特
性のばらつきによる周囲光の利用効率のばらつきも反射
型液晶表示パネルほど緻密に制御する必要はない。使用
にあたっては、同一画素内において光透過効率の高い層
と光反射効率の高い層とが相補的に表示に寄与するの
で、周囲光がどんな明るさであっても画像は鮮明に表示
される。
ための平面図である。
ための断面図である。
を説明するための断面図である。
ための平面図である。
ための断面図である。
ための断面図である。
ための断面図である。
ための断面図である。
ための断面図である。
る。
法を説明するための断面図である。
法を説明するための断面図である。
側端子部の製造方法を説明するための断面図である。
子部構造を説明するための断面図である。
法を説明するための断面図である。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に複数のゲート配線と、該ゲート
配線と直交するように配置された複数のソース配線とに
よって包囲される複数の画素からなり、該画素内に、前
記ゲート配線と前記ソース配線の交差部付近に設けられ
たスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続され
た画素電極とが形成され、透過型表示と反射型表示とが
同時に行われる液晶表示パネルにおいて、 前記画素電極は、互いに電気的に接続された光透過効率
の高い第一の導電層と光反射効率の高い第二の導電層と
を同一画素領域内に有しており、 前記第一の導電層と第二の導電層とが、互いに絶縁層を
介して別層に設けられて いることを特徴とする液晶表示
パネル。 - 【請求項2】 基板上に複数のゲート配線と、該ゲート
配線と直交するように配置された複数のソース配線とに
よって包囲される複数の画素からなり、該画素内に、前
記ゲート配線と前記ソース配線の交差部付近に設けられ
たスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続され
た画素電極とが形成され、透過型表示と反射型表示とが
同時に行われる液晶表示パネルにおいて、 前記画素電極は、互いに電気的に接続された光透過効率
の高い第一の導電層と光反射効率の高い第二の導電層と
を同一画素領域内に有しており、 前記第一の導電層と第二の導電層とが、第三の導電層を
介して接続されていることを特徴とする液晶表示パネ
ル。 - 【請求項3】 前記第一の導電層、第二の導電層または
第三の導電層が、前記ゲート配線またはソース配線を構
成している材料の一部と同一の材料からなること特徴と
する請求項1または2に記載の液晶表示パネル。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか記載の液晶表示
パネルの製造方法において、 順に、前記第一の導電層を形成する工程と、 少なくとも、前記第一の導電層上に前記絶縁層を成膜す
る工程と、 前記絶縁層上に前記第二の導電層を成膜する工程と、 前記第一の導電層上に形成された前記第二の導電層の一
部を除去する工程とを含むことを特徴とする液晶表示パ
ネルの製造方法。 - 【請求項5】 請求項2記載の液晶表示パネルの製造方
法において、 前記第一の導電層を形成する工程と、 少なくとも前記第一の導電層上の、前記第一の導電層と
第二の導電層との接続領域に相当する部分に前記第三の
導電層を形成する工程と、 前記絶縁層を成膜する工程と、 少なくとも前記第一の導電層と第二の導電層との接続領
域に相当する部分の前記絶縁層を除去する工程と、 前記第二の導電層を成膜する工程と、 前記第一の導電層上に形成された前記第二の導電層の一
部を除去する工程と、を含むことを特徴とする液晶表示
パネルの製造方法。 - 【請求項6】 前記絶縁層を除去する工程と、前記第一
の導電層上の一部に存在する絶縁層を除去する工程とを
同時に行なうことを特徴とする請求項5記載の液晶表示
パネルの製造方法。
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