JP2002311449A - 液晶装置、液晶装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents

液晶装置、液晶装置の製造方法及び電子機器

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JP2002311449A JP2001357706A JP2001357706A JP2002311449A JP 2002311449 A JP2002311449 A JP 2002311449A JP 2001357706 A JP2001357706 A JP 2001357706A JP 2001357706 A JP2001357706 A JP 2001357706A JP 2002311449 A JP2002311449 A JP 2002311449A
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Shoji Hiuga
章二 日向
Manabu Hanakawa
学 花川
Takeshi Hagiwara
武 萩原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半透過反射膜に位置ズレが生じる場合でも光
透過領域と光反射領域との間に面積比率のばらつきが発
生することを抑えて、液晶パネルの表示品位にばらつき
が発生するのを防止する。 【解決手段】 第1基板2と第2基板3との間に液晶2
3を配置して成る液晶装置1である。この液晶装置1
は、第1基板2に形成された反射性導電膜18と、反射
性導電膜18に積層されると共にエッジ部分34が下地
膜35又は第1基板2に接触する透光性の金属酸化物膜
19と、第1基板2の外側から液晶23に向けて光を照
射する照明装置25とを有する。反射性導電膜18の周
りのエッジ部34があるので、反射性導電膜18が横方
向へ位置ずれしても、反射に寄与する光反射領域の面積
に変化は発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置及びその
製造方法、並びにその液晶装置を用いて構成される電子
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話機、携帯情報端末機、腕
時計等といった電子機器の表示部として液晶装置が広く
用いられている。この液晶装置は、例えば、マトリクス
状に並べられた複数の表示ドットを有し、液晶に印加す
る電圧をこれらの表示ドットごとに制御することによ
り、該液晶を通過する光を表示ドットごとに変調し、こ
れにより、外部に文字、数字、図形等といった像を表示
する。
【0003】上記構成の液晶装置においては、液晶に光
を供給する方式に応じて、反射型液晶装置及び透過型液
晶装置があることが知られている。ここで、反射型液晶
装置は、観察側から液晶装置に入射した後に液晶の裏側
で反射した光を利用して表示を行う構造の液晶装置であ
る。他方、透過型液晶装置は、液晶の裏側に配設した照
明装置からの光を利用して表示を行う構造の液晶装置で
ある。
【0004】上記反射型液晶装置は、バックライト等と
いった照明装置を持たないために消費電力が小さく、従
来から種々の電子機器の表示部として多用されている。
しかしながら、この反射型液晶装置は、自然光や照明光
等といった外光を利用して表示を行うため、暗い場所で
は表示を視認することが難しいという問題があった。そ
こで、明るい場所では反射型液晶装置と同様に外光を利
用するが、暗い場所では内部の光源により表示を視認可
能にした形態の液晶装置が提案されている。つまり、こ
の液晶装置は反射型と透過型を兼ね備えた表示方式を採
用しており、周囲の明るさに応じて反射表示及び透過表
示のいずれかの表示方式に切り替えることにより、消費
電力を低減しつつ、周囲が暗い場合でも明瞭な表示が行
えるようにしたものである。以下、本明細書ではこの種
の液晶装置のことを半透過反射型液晶装置という。
【0005】この半透過反射型液晶装置として、従来、
半透過反射膜、いわゆるハーフミラーを備えたものが知
られている。この半透過反射膜は、通常の光学分野で反
射膜として用いられるアルミニウム等といった金属膜の
膜厚を最適化することによって、光をある程度透過する
と同時にある程度反射するようにしたものである。しか
しながら、半透過反射膜を形成するにはマスクスパッタ
等の成膜技術が必要であり、工程が複雑化することに加
えて、膜厚のばらつきが大きいために透過率及び反射率
のばらつきが大きくなる、といった欠点がある。
【0006】そこで、上記半透過反射膜の欠点を克服す
るために、光透過用のスリット、すなわち開口を反射膜
に形成した構造の液晶装置が提案された。図6は、この
ような構成の液晶装置の一例である、単純マトリクス方
式の半透過反射型カラー液晶装置を示している。この液
晶装置70では、一対の透明基板71,72の間に液晶
73が挟持される。下基板71の液晶側表面上には、反
射膜74、カラーフィルタ75、オーバーコート膜7
6、シリコン酸化膜77及びセグメント電極78が順に
積層される。また、上基板72の液晶側表面上にはコモ
ン電極79が形成される。
【0007】下基板71上に形成されたカラーフィルタ
75は、赤(R)、緑(G)、青(B)の異なる色の色
素層75r,75g,75bを有し、これらの色素層は
矢印A方向から見て平面的に所定のパターン、例えば、
ストライプ状に並べられている。また、セグメント電極
78は、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化
物)等といった透明導電膜によって、矢印A方向から見
てストライプ状に形成される。一方、上基板72上に形
成されたコモン電極79は、ITO等といった透明導電
膜によって形成され、上記セグメント電極78と直交す
る方向にストライプ状に形成される。
【0008】下基板71上に形成された反射膜74は、
アルミニウム等といった反射率の高い金属膜で形成され
ている。そして、この反射膜74には、表示ドット毎に
光透過用のスリット80が形成されている。また、上下
基板71,72の外側には偏光板82a及び82bが配
置され、さらに、下基板71の下面側、すなわち観察側
の裏面側にバックライト等といった照明装置83が配置
されている。
【0009】上記構成の液晶表示装置70を明るい場所
において反射表示状態で使用する際には、矢印Rで示す
ように、上基板72から入射した外部光が液晶73を透
過して反射膜74の表面で反射した後、再度、液晶73
を透過し、その後、上基板72側に出射される。一方、
暗い場所において透過表示状態で使用する際には、下基
板71の外側に設置した照明装置83から出射される光
がスリット80の部分で反射膜74を透過し、その後、
液晶73を透過して上基板72側に出射される。これら
の光が各表示状態での表示に寄与する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な半透過反射型の液晶装置では、従来、反射膜としてア
ルミニウム等といった金属膜が用いられてきたが、近年
では、より一層明るい画面が求められており、そのた
め、アルミニウムよりも反射率が高い合金であるAP
C、すなわち銀・パラジウム・銅(Ag−Pd−Cu)
合金も用いられるようになっている。
【0011】ところが、APCは製造プロセス中におい
て耐水性が弱いという性質を持っており、パターン形成
されたAPCが電気的にイオン化して溶け出すことこと
からエレクトロマイグレーションやこれによる電食(す
なわち、コロージョン)が信頼性において問題とされて
いる。このように、APC単独では使いにくいため、A
PCの上層又は下層にITOを積層して積層膜を形成
し、この積層膜を半透過反射膜として用いることが提案
されている。
【0012】図7は、そのようなAPCとITOとの積
層膜から成る反射電極に光透過用のスリットを設けた構
成の半透過反射型カラー液晶装置の一例を示している。
この液晶装置60の例では、一対の透明基板61,62
の間に液晶63が挟持されている。下基板61の液晶側
表面上には、スリット64を有するAPC膜65と、そ
の上に形成されたITO膜66とから成る積層構造のセ
グメント電極67が矢印A方向から見てストライプ状に
形成されている。さらに、セグメント電極67の上には
配向膜68が形成されている。
【0013】一方、上基板62には、R、G、Bの色素
層59r,59g,59bから成るカラーフィルタ59
と、オーバーコート膜58と、ITO膜から成る矢印A
方向から見てストライプ状のコモン電極57と、配向膜
56とが順次に形成されている。また、上下基板61,
62の外側表面には偏光板82a,82bが配置され、
さらに、下基板61の下面側、すなわち観察側の裏面側
にバックライト等といった照明装置83が配置されてい
る。
【0014】以上の構成では、下基板61上のAPC膜
65とITO膜66との積層膜が半透過反射層として機
能すると同時に液晶駆動用の電極としても機能するの
で、下基板61上にはカラーフィルタを形成することが
できず、カラーフィルタ59は上基板62の上に形成さ
れている。
【0015】また、APCは反射率が高いばかりでな
く、ITO等と比べて比抵抗が低いという特性を持って
いるため、電極材料や配線材料としても適している。特
に、ITOと比べた場合、ITOの比抵抗が2×10
−4Ωmであるのに対し、APCの比抵抗は3.9×1
−6Ωmであり、1/50程度の値しかない。つま
り、膜厚が同じであるとすると、同じ抵抗値を得るのに
APC配線はITO配線の1/50の配線幅で済む。
【0016】そのため、電極と駆動用ICとの間の引き
回し配線にAPCを用いる図7の液晶装置では、引き回
し配線にITOを用いる図6の液晶装置に比べて引き回
し配線の微細化が図れ、それ故、有効表示領域周辺の非
表示領域、いわゆる額縁領域の面積を小さくする、すな
わち狭額縁化することができる。特に、狭額縁化された
液晶装置は、それを内蔵する電子機器の筐体内の限られ
た空間に収容することができ、且つ、当該液晶装置が電
子機器内に占める占有面積に対して表示し得る情報量が
多くなることから、携帯電話等といった携帯用小型電子
機器に用いられるのが好適である。
【0017】しかしながら、図7に示した従来の液晶装
置では、使用を重ねていくとセグメント電極67や引き
回し配線を構成するAPCがエレクトロマイグレーショ
ンを起こすことによって、電極や配線が細くなったり、
場合によっては断線する等といった不良が発生するおそ
れがあり、それ故、信頼性が低いことが問題となってい
た。
【0018】この問題点を解消するため、本出願人は、
未だ公知ではないが図8及び図9に示す構成の液晶装置
を提案した。これらの図において、図7に示した液晶装
置60で用いた部材と同じ部材は同じ番号を付して示す
ことにして、それらの部材の説明は省略する。図8及び
図9に示す液晶装置では、セグメント電極67を構成す
るAPC膜65の上面及び側面の全てをITO膜66に
よって覆っている。また、配線55を構成するAPC膜
54の上面及び側面の全てをITO膜53によって覆っ
ている。図8及び図9において、符号52はブラックマ
スクを示し、符号51は表示領域の周辺に形成された遮
光層を示している。
【0019】以上のように、APC膜の表面の全域をI
TO膜によって被覆すれば、電極や配線をAPCを用い
て形成した場合でも、APCにエレクトロマイグレーシ
ョンが発生することを防止でき、それ故、信頼性の高い
半透過反射型の液晶装置を形成できる。
【0020】ところで、上記の液晶装置では、図9の背
面側の基板61に形成した反射膜65の内部領域内に、
各表示ドットに対応させて開口、すなわちスリット64
を設けると共に、液晶装置の背面側に照明装置83を配
設した。この構成によれば、照明装置83から出射して
背面側の基板61に入射した光を、反射膜65に設けた
スリット64を通過させて観察側に出射させることによ
って透過型表示を実現している。
【0021】この液晶装置においては、反射層65を形
成する工程や、一対の基板61,62を貼り合わせる工
程等といった各種の工程において生じる誤差に起因し
て、反射型表示を行うために光を反射させる領域の面積
と、透過型表示のために光を透過させる領域の面積との
比率が、所期の比率、すなわち設計上の比率と異なって
しまう場合が生じ得る。そして、例えば、光を透過させ
る領域の面積が所期の面積よりも小さく、光を反射させ
る領域の面積が所期の面積よりも大きい場合には、透過
型表示を行った場合の明るさが反射型表示を行った場合
と比較して暗くなるといった具合に、表示方式によって
表示品位にばらつきが生じるという問題があった。
【0022】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであって、液晶装置を製造する際に各種の誤差が生
じる場合でも、半透過反射膜において光透過領域と光反
射領域との間に面積比率のばらつきが発生することを抑
え、これにより、液晶装置において表示方式が変化する
場合でも表示品位にはばらつきが発生しないようにする
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】(1)上記の目的を達成
するため、本発明に係る第1の液晶装置は、第1基板と
第2基板との間に液晶を配置して成る液晶装置におい
て、前記第1基板に形成された反射性導電膜と、該反射
性導電膜上に積層されると共にエッジ部分が前記第1基
板に接触する透光性の金属酸化物膜と、前記第1基板の
外側から前記液晶に向けて光を照射する照明手段とを有
することを特徴とする。
【0024】この液晶装置では、上記照明手段から液晶
へ光が供給されたとき、その光のうち前記透光性の金属
酸化物膜、例えばITO膜のエッジ部分に到達したもの
が、そのエッジ部分を透過して液晶に到達し、その液晶
の配向に応じて変調される。そしてこれにより、透過型
の表示が実現される。この構成の液晶装置では、反射膜
の内部領域に形成した開口、すなわちスリットを通して
透過表示を行うのではなく、金属酸化物膜のエッジ部分
に形成される光透過領域を用いて透過型表示を行うよう
にした。
【0025】この構成によれば、反射性導電膜が金属酸
化物膜のエッジ部分の延在領域に対して横方向へずれる
誤差が発生した場合、その誤差がエッジ部分の幅寸法以
内であれば、1表示ドット領域内における光透過領域の
面積と光反射領域の面積との割合には変化が発生しな
い。このため、液晶装置において表示方式が変化する場
合でも表示品位にばらつきが発生することを防止でき
る。
【0026】(2)次に、本発明に係る第2の液晶装置
は、第1基板と第2基板との間に液晶を配置して成る液
晶装置において、前記第1基板に設けられた下地膜と、
該下地膜上に形成された反射性導電膜と、該反射性導電
膜上に積層されると共にエッジ部分が前記下地膜に接触
する透光性の金属酸化物膜と、前記第1基板の外側から
前記液晶に向けて光を照射する照明手段とを有すること
を特徴とする。
【0027】この第2の液晶装置が上記の第1の液晶装
置と異なる点は、反射性導電膜の下に下地膜が形成さ
れ、金属酸化物膜のエッジ部分は第1基板に接触するの
ではなく、上記の下地膜に接触することである。下地膜
を設けた本構成の液晶装置では、金属酸化物膜によって
反射性導電膜を外部環境からより一層確実に遮蔽できる
ので、反射性導電膜にエレクトロマイグレーション等と
いった支障が発生することをより一層確実に防止でき
る。
【0028】(3)上記構成の各液晶装置において、前
記第1基板に接触する前記エッジ部分又は前記下地膜に
接触する前記エッジ部分は、半透過反射方式の液晶表示
における1つの表示ドット内での光透過部を構成するこ
とができる。ここで、「1つの表示ドット」とは、文
字、数字等といった像を表示領域内に表示する際の最小
限の表示単位のことであり、具体的には、R(赤)、G
(緑)、B(青)等といった3原色や、C(シアン)、
M(マゼンタ)、Y(イエロー)等といった3原色を用
いてフルカラー表示を行う場合には、R,G,B等とい
った各色素膜の1つに対応するドット領域であり、単色
のモノクロ表示の場合には、一対の電極が互いに重なり
合う画素領域のことである。なお、R,G,B等といっ
た3原色を用いてフルカラー表示を行う場合には、それ
らの各色に対応する3つの表示ドットが集まって1つの
画素が形成される。
【0029】また、上記構成の液晶装置において、前記
下地膜は金属酸化物を含むことができる。金属酸化物と
しては、例えば、ITOを採用できる。
【0030】また、上記構成の液晶装置において、前記
反射性導電膜の上面には、青色成分の光を反射させる反
射層を設けることができる。反射性導電膜としてAPC
を用いる場合には、このAPCによって反射した光にお
いて青色成分に相当する波長の光の反射が弱くなる場合
がある。このことに関し、反射性導電膜の上面に青色成
分の光を反射させる反射層を設けておけば、表示画面に
おける青色成分の低下を補償できる。
【0031】次に、上記構成の液晶装置において、前記
反射性導電膜及び前記金属酸化物膜は前記液晶に電圧を
印加するための第1電極を構成することができる。この
構成によれば、電極が光反射膜を兼用するので、光反射
膜を電極とは別に形成する場合に比べて、液晶装置の構
成が簡単になると共に、液晶装置を簡単に製造すること
ができる。
【0032】次に、上記構成の液晶装置は、前記第1電
極に対向して前記第2基板上に形成された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との交差領域に対応して設
けられた着色層とを有することができる。これにより、
液晶装置によってカラー表示を行うことができる。そし
て、表示方式が反射型と透過型等の間で変化する場合で
も、カラー表示の表示品位に変化が発生することを防止
できる。なお、着色層がR,G,BやC,M,Yの3原
色を含む場合には、フルカラー表示を行うことができ
る。
【0033】次に、本発明に係る液晶装置は単純マトリ
クス方式の液晶装置として構成することができ、この場
合には、互いに交差するストライプ状電極がそれら一対
の基板上のそれぞれに形成される。また、本発明に係る
液晶装置はアクティブマトリクス方式の液晶装置として
構成することもでき、この場合には、前記第1電極はド
ット状電極として構成される。
【0034】次に、上記構成の液晶装置は、前記第1電
極に対向して前記第2基板上に形成された第2電極と、
前記第1電極につながる配線と、前記第2電極につなが
る配線とを有することができる。そしてこの構成の場合
には、前記第1電極と前記第2電極との交差領域の集ま
りによって表示領域が形成され、前記第1電極につなが
る配線及び前記第2電極につながる配線は前記表示領域
の外側に存在し、前記配線の少なくとも一方は金属酸化
物によって形成され、反射性導電膜は含まないように構
成できる。
【0035】配線は、一般に、表示領域以外の領域、す
なわち液晶が存在しない領域に形成されることが多い。
この場合、配線にAPC等といった反射性導電膜が含ま
れるとすると、そのAPCにエレクトロマイグレーショ
ンが発生する可能性が高くなる。これに対し、配線には
反射性導電膜を含まないように処置しておけば、エレク
トロマイグレーションの発生の可能性が高くなることを
防止できる。
【0036】次に、上記構成の液晶装置において、前記
反射性導電膜は銀単体又は銀を含む合金によって形成す
ることができる。銀を含む合金としては、例えば、銀・
パラジウム・銅合金であるAPCが考えられる。これら
の材料によって反射性導電膜を形成すれば、高い反射光
率を得ることができ、さらに、ITO等といった金属酸
化物膜だけを用いる場合に比べて顕著な低抵抗化を達成
できる。
【0037】次に、上記構成の液晶装置において、前記
金属酸化物膜はITOによって形成でき、この金属酸化
物膜によって反射性導電膜を被覆することにより、その
反射性導電膜に変質が発生することを確実に防止でき
る。
【0038】次に、上記構成の液晶装置において、前記
第1基板や前記下地膜に接触する前記エッジ部分の面積
は、該エッジ部分が属する1つの表示ドットの面積の1
0〜70%、望ましくは30〜50%であることが望ま
しい。発明者の実験によれば、エッジ部分の面積の割合
を上記のように設定することにより、反射型表示と透過
型表示との間で表示品質が大きく変化することを確実に
防止できた。
【0039】(4)次に、本発明に係る第1の液晶装置
の製造方法は、第1基板と第2基板との間に液晶を配置
して成る液晶装置の製造方法において、前記第1基板上
に反射性導電膜を形成する工程と、エッジ部分が前記第
1基板に接触するように透光性の金属酸化物膜を前記反
射性導電膜上に形成する工程と、光を照射する照明手段
を前記第1基板の外側に設ける工程とを有することを特
徴とする。この構成の液晶装置の製造方法によれば、以
上に記載した構成の液晶装置を確実に製造できる。
【0040】(5)次に、本発明に係る第2の液晶装置
の製造方法は、第1基板と第2基板との間に液晶を配置
して成る液晶装置の製造方法において、前記第1基板上
に下地膜を形成する工程と、該下地膜上に反射性導電膜
を形成する工程と、エッジ部分が前記下地膜に接触する
ように透光性の金属酸化物膜を前記反射性導電膜上に形
成する工程と、光を照射する照明手段を前記第1基板の
外側に設ける工程とを有することを特徴とする。この構
成の液晶装置の製造方法によれば、以上に記載した構成
の液晶装置を確実に製造できる。
【0041】この第2の液晶装置の製造方法が既述の第
1の液晶装置の製造方法と異なる点は、反射性導電膜の
下に下地膜が形成され、金属酸化物膜のエッジ部分は第
1基板に接触するのではなく、上記の下地膜に接触する
ことである。下地膜を設けるようにすれば、金属酸化物
膜によって反射性導電膜を外部環境からより一層確実に
遮蔽できるので、反射性導電膜にエレクトロマイグレー
ション等といった支障が発生することをより一層確実に
防止できる。
【0042】(6)次に、本発明に係る電子機器は、以
上に記載した構成の液晶装置を用いて構成されること特
徴とする。この電子機器によれば、液晶装置において表
示方式が変化する場合、例えば反射型表示と透過型表示
との間で表示方式が変化する場合、でも表示品位にばら
つきが発生することを防止できる。
【0043】
【発明の実施の形態】(液晶装置の第1実施形態)図1
は、本発明に係る液晶装置の一実施形態を示している。
この実施形態は、単純マトリクス方式で、COG(Chip
On Glass)方式で、カラー表示が可能な液晶装置に本
発明を適用した場合の実施形態である。また、図2は、
図1におけるI−I線に従った液晶装置の断面構造を示
している。また、図3は、図1に示す液晶装置の1画素
部分における電極の平面的構造を示している。また、図
4は図1に示す液晶装置の1画素部分における反射性導
電膜とカラーフィルタとの平面的な位置関係を示してい
る。なお、上記の各図においては、構造を分かり易く示
すために、各構成要素の膜厚や寸法の比率等は実際のも
のとは異なっている。図1において、本実施形態に係る
液晶装置1は、平面形状が矩形状である下基板2と、同
じく矩形状である上基板3とが、それらの周辺において
環状のシール材4によって互いに貼り合わされることに
より、互いに対向して配置されている。これらの下基板
2及び上基板3は、例えば、ガラス、プラスチック等と
いった透明基板によって形成される。
【0044】シール材4の一部は各基板2,3の一辺
(すなわち、図1における上辺)側で開口して液晶注入
口5となっている。また、図2に示すように、双方の基
板2,3とシール材4とに囲まれた間隙内には液晶2
3、例えばSTN(Super Twisted Nematic)液晶が封
入され、その状態で図1の液晶注入口5が封止材6によ
って封止されている。
【0045】図1において、下基板2の外形寸法は上基
板3よりも大きく形成されている。また、上基板3と下
基板2は、それらの1辺(すなわち、図1における上
辺)において、それらの縁が揃うように貼り合わされ、
残りの3辺(すなわち、図1における下辺、右辺、左
辺)において、下基板2の周縁部が上基板3の外部へ張
り出すように貼り合わされている。そして、下基板2の
下辺側の張出し部に駆動用IC7が実装され、この駆動
用IC7によって上基板3及び下基板2の双方の電極が
駆動される。なお、符号8は有効表示領域の周囲を遮光
するための環状の遮光層を示している。
【0046】図1において、下基板2上に、図中縦方向
に延在する複数の直線状のセグメント電極10が互いに
平行に形成されて全体としてストライプ状に形成されて
いる。一方、上基板3上には、セグメント電極10と直
交するように図中横方向に延在する複数の直線状のコモ
ン電極11が互いに平行に形成されて全体としてストラ
イプ状に形成されている。
【0047】図2において、下基板2の下面側、すなわ
ち観察側の裏面側に照明装置25がバックライトとして
配置されている。また、上基板3の液晶側表面にカラー
フィルタ13が形成されている。このカラーフィルタ1
3はR、G、Bの各色素層13r,13g,13bを適
宜の配列パターン、例えば図4に示すようなストライプ
配列で並べることによって形成されている。なお、色素
層の配列は、ストライプ配列以外に、例えば、デルタ配
列や、モザイク配列等とすることもできる。各色素層1
3r,13g,13bの間はブラックマスク33によっ
て区画されている。このブラックマスク33は、例えば
樹脂ブラックや比較的反射率の低いクロム等といった遮
光性の金属によって形成される。
【0048】各色素層13r,13g,13bは各セグ
メント電極10の延在方向(すなわち、図2の紙面垂直
方向)に対応して配置されており、図2に示す横方向に
並んだR、G、Bの3個の表示ドットによって1つの画
素が構成されている。下基板2の液晶側表面には、例え
ばITOによって下地膜35が形成され、その下地膜3
5の上に、反射性導電膜としてのAPC膜18と金属酸
化物膜としてのITO膜19とから成る積層構造が形成
され、この積層構造によってセグメント電極10が構成
されている。ここで、APC膜18は、電極を構成する
と共に反射膜として機能するようになっている。また、
セグメント電極10の上にはポリイミド等から成る配向
膜20が形成される。そして、この配向膜20には、両
基板2,3を貼り合わせる前に配向処理、例えばラビン
グ処理が施される。
【0049】図1において、複数のコモン電極11のう
ち、図1の上側半分のコモン電極11については、引回
し配線14がコモン電極11の右端からシール材4に向
けて引き出されている。そして、これらの引回し配線1
4は、シール材4の中に混入させた導電粒子から成る上
下導通材41を介して上基板3から下基板2にかけて電
気的に接続され、下基板2の周縁部に引き回され、さら
に、駆動用IC7の出力端子に接続されている。
【0050】同様に、図1の下側半分のコモン電極11
については、引回し配線14がコモン電極11の左端か
らシール材4に向けて引き出されている。そして、これ
らの引回し配線14は、シール材4の中に混入させた導
電粒子からなる上下導通材41を介して上基板3から下
基板2にかけて電気的に接続され、下基板2の周縁部に
引き回され、さらに、駆動用IC7の出力端子に接続さ
れている。一方、セグメント電極10については、引回
し配線15がセグメント電極10の下端からシール材4
に向けて引き出され、そのまま駆動用IC7の出力端子
に接続されている。
【0051】図2において、引回し配線14,15は、
セグメント電極10と同様に、APC膜18とITO膜
19との積層膜によって構成されている。また、図1に
おいて、駆動用IC7に各種信号を供給するための入力
用配線16が下基板2の下辺から駆動用IC7の入力端
子に向けて設けられている。
【0052】セグメント電極10及び引回し配線14、
15において、ITO膜19のエッジ部分はAPC膜1
8の外側へ張り出しており、そのエッジ部分の底面が下
地膜35の上面に接触している。このため、ITO膜1
9は単にAPC膜18の上面だけに積層されるだけでな
く、APC膜18の側面も覆うように形成されている。
【0053】上基板3の液晶側表面に形成されたカラー
フィルタ13の表面上には、各色素層間の段差を平坦化
すると同時に各色素層の表面を保護するためのオーバー
コート膜21が形成されている。このオーバーコート膜
21はアクリル、ポリイミド等の樹脂膜でも良いし、シ
リコン酸化膜等の無機膜でも良い。さらに、オーバーコ
ート膜21の表面上にITOの単層膜からなるコモン電
極11が、図2の紙面横方向に矢印A方向から見てスト
ライプ状に形成されており、その表面上にポリイミド等
から成る配向膜22が形成されている。この配向膜22
には、両基板2,3を貼り合わせる前に配向処理、例え
ばラビング処理が施される。
【0054】図2において、ブラックマスク33の幅W
は、互いに隣接する2つの表示ドット内のITO膜19
同士の間隔P1とほぼ等しく形成される。そして、基板
2と基板3とが正確に貼り合わされたときに、ブラック
マスク33の側面周縁とITO膜19の側面周縁とが矢
印A方向から見て位置的に一致するように設定されてい
る。図3はこのことを平面的に示しており、図示の通
り、ブラックマスク33の縦方向の側面と、セグメント
電極10を構成するITO膜19の側面とが図の縦方向
に関して位置的に一致している。
【0055】また、図2において、ブラックマスク33
の両側に対応する位置の下基板2の表面には、ITO膜
19のエッジ部分であって下地膜35に接触する部分3
4が配置される。このエッジ部分34は、照明装置25
が発光したときにその光を透過させて液晶23へ導くた
めの光透過領域を構成する。一方、APC膜18は、上
基板3側から太陽光、室内光等といった外部光が入射し
たときに、その外部光を反射する光反射領域を構成す
る。図3に示すように、APC膜18の外側に位置する
ITO膜19のエッジ部分34は、ブラックマスク33
によって区画される長方形領域である個々の表示ドット
内において、ブラックマスク33の縦方向の延在方向に
沿って位置している。
【0056】図2において、セグメント電極10及び引
回し配線14、15は、APC膜18とITO膜19と
の2層構造を有している。APC膜18等といった反射
性導電膜はそれ自体が耐水性が弱く、使用時にエレクト
ロマイグレーションが起こり易いという性質を持ってい
る。その点、本実施形態では、セグメント電極10及び
引回し配線14、15を構成するITO膜19がAPC
膜18の上面及び側面の全てを完全に覆っているので、
製造プロセス中の水分の付着によってAPC膜18が腐
食することや、APC膜18の表面の汚染に起因してA
PC膜18にエレクトロマイグレーションが発生するこ
と等といった問題を回避することができ、それ故、信頼
性の高い液晶装置を形成することができる。さらに、表
示領域内に設けられて反射膜としても機能するAPC膜
18の表面の全域がITO膜19によって覆われること
により、そのAPC膜18の反射率が製造プロセス中に
低下することを防止できるので、反射表示時に明るい表
示を達成できるという優れた特性の液晶装置を歩留まり
よく製造できる。
【0057】また、本実施形態の液晶装置では、図2に
示すように、上基板3上のカラーフィルタ13にブラッ
クマスク33を形成するようにしたので、製造プロセ
ス、特に下基板2側の製造プロセスを簡略化できる。ま
た、引回し配線14,15は、APC膜18を含むこと
により電気抵抗が低くなるので、それらの配線の線幅の
微細化が達成でき、その結果、狭額縁化を実現すること
ができる。
【0058】さらに本実施形態では、図1において上下
導通材41を用いてセグメント電極10の駆動とコモン
電極11の駆動を下基板2の表面上に設けた1個の駆動
用IC7で担うことにしたので、額縁領域を全体として
狭くでき、これによっても狭額縁化が図れる。これによ
り、本実施形態によれば、小型の携帯用電子機器に好適
な液晶装置を提供することができる。
【0059】図2において、ブラックマスク33の幅W
は、互いに隣接する2つの表示ドットに含まれるITO
膜19の間隔P1にほぼ一致しており、さらに、互いに
隣接する2つのAPC膜18の間隔P2よりも小さく設
定されている。さらに、本実施形態の液晶装置の組立工
程において、上基板3と下基板2との貼り合わせ時に生
じるズレ量(例えば起こり得る最大のズレ量)をδとす
ると、ブラックマスク33の縁からAPC膜18の縁ま
での寸法Dは上記のズレ量δよりも大きくなるように、
すなわち、D>δとなるように設定されている。なお、
ブラックマスク33の縁からAPC膜18の縁までの寸
法Dは、本実施形態の場合、1つのセグメント電極10
内のITO膜19の縁からAPC膜18の縁までの寸法
と一致する。
【0060】以上のことを図3で見ると、セグメント電
極10の輪郭線はとりもなおさずITO膜19の側面縁
であり、ブラックマスク33の輪郭線はそのITO膜1
9の側面縁を示す線に一致している。そして、APC膜
18の側面縁はITO膜19の内側に位置している。つ
まり、平面的に見ると、セグメント電極10の左右の縁
の細長い部分、すなわちエッジ部分34にはAPC膜1
8が存在せず、ITO膜19のみが存在し、さらにこの
エッジ部分34はブラックマスク33によって覆われな
い領域である。従って、エッジ部分34は透過表示時に
バックライト25(図2参照)からの光が透過する光透
過領域となる。
【0061】本実施形態における液晶装置は、図3及び
図4に示すエッジ部分34を光透過領域として用いるこ
とにより、図8に示した液晶装置における光透過用窓部
64を無くすことができ、その分、APC膜18の幅を
狭くすることによってセグメント電極10のエッジ部分
34にITO膜19だけが存在する光透過領域を設けた
ものということができる。さらに、エッジ部分34は単
に光透過領域として機能するだけでなく、貼り合わせズ
レに起因して反射表示時に輝度が低下することを防止す
る構造としても機能する。
【0062】すなわち、図9に示した構造の液晶装置の
場合のように、ブラックマスク52の幅WがAPC膜6
5同士の間隔P2に一致し、平面的にブラックマスク5
2の縁がAPC膜65の縁に重なっている場合、貼り合
わせズレがなければ問題はないものの、少しでも貼り合
わせズレがあるとブラックマスク52がAPC膜65上
にかかってしまうため、APC膜65の反射膜としての
有効面積が減り、反射表示時における表示が暗くなると
いう欠点を持っている。
【0063】これに対して、図2に示す本実施形態に係
る液晶装置では、エッジ部分34を設け、しかもエッジ
部分34の幅(すなわち、ブラックマスク33の縁から
APC膜18の縁までの寸法Dに相当する幅)を貼り合
わせズレ量よりも大きくとっているので、貼り合わせズ
レが生じたとしてもブラックマスク33がAPC膜18
上にかかることはない。
【0064】なお、貼り合わせズレが生じると、1つの
表示ドットにおいて片側のエッジ部分34の一部がブラ
ックマスク33に隠れてしまうので、当該エッジ部分3
4の幅が細くなるが、その分、反対側のエッジ部分34
の幅が広くなるため、表示ドットの全体としては光の透
過量が変わることもない。このように、貼り合わせズレ
があっても反射表示時の表示が暗くなることがなく、ブ
ラックマスク33でカラーフィルタ13の混色を防止し
つつ、貼り合わせズレに強い構造を提供することができ
る。
【0065】また、本実施形態においては、セグメント
電極10及び引回し配線14、15を構成するAPC膜
18が、上面、下面、側面の全てにおいてITO膜19
及び35によって完全に覆われ、APC膜18の全面が
ITO膜19及び35によって被覆された状態となって
いる。このため、製造プロセス中の水分の付着による腐
食の問題やAPC膜18の表面の汚染に起因するエレク
トロマイグレーションの問題をより一層確実に回避する
ことができる。従って、本実施形態に係る液晶装置は、
より一層高い信頼性を得ることができる。
【0066】さらに、APC膜18を用いたことによ
り、反射表示時における表示の明るさが向上し、透過表
示時におけるカラーの色の彩度が向上し、下基板2側の
製造プロセスが複雑化することがなくなり、装置の狭額
縁化が図れる、等といった種々の効果が得られる。
【0067】以上に説明した実施形態では、図2に示し
たように、下基板2の表面に下地膜35を形成し、その
下地膜35の上にセグメント電極10、すなわちAPC
膜18及びITO膜19を形成した。しかしながら、こ
れに代えて、図9に示す断面構造、すなわち、下基板6
1の表面に下地膜を形成することなく、APC膜65及
びITO膜66から成るセグメント電極67を下基板6
1上に直接に形成するような構造の液晶装置に対しても
本発明を適用できることはもちろんである。
【0068】(液晶装置の第2実施形態)図5は、本発
明に係る液晶装置の他の実施形態の要部の断面構造を示
している。この実施形態に係る液晶装置が図2に示した
先の実施形態に係る液晶装置と異なる点は、引回し配線
24が、ITO膜35のみから成る単層構造であること
である。その他の構成は、図2に示した先の実施形態の
場合と同じであるので、同じ構成要素は同じ符号を付し
て示すこととして、その詳細な説明は省略する。
【0069】図2に示した液晶装置では、セグメント電
極10及び引回し配線14の両方が、APC膜18とI
TO膜19とから成る2層構造を有していたが、図5に
示す本実施形態では、引回し配線24は、ITO膜35
のみからなる単層構造となっている。そして、表示領域
内の下基板2の表面上にだけAPC膜18が設けられ、
セグメント電極10を構成するAPC膜18の上面及び
側面の全てが、図2の実施形態の場合と同様に、ITO
膜19で被覆されている。
【0070】引回し配線24は、シール材4の外に位置
するため汚染され易く、従って、引回し配線24にAP
C膜が含まれる場合には、その引回し配線24の表面が
汚染されることに起因してAPC膜にエレクトロマイグ
レーションが発生するおそれがある。これに対し、本実
施形態においては、図5に示すように、引回し配線24
がITO膜35だけから成る単層構造、すなわちAPC
膜を含まない構造となっているので、引回し配線24の
表面が汚染されたとしてもエレクトロマイグレーション
が発生する心配がない。
【0071】また、本実施形態においても、セグメント
電極10は、反射性導電膜であるAPC膜18と金属酸
化物膜であるITO膜19との2層構造を有し、セグメ
ント電極10を構成するITO膜19がAPC膜18の
上面及び側面の全てを完全に覆っているため、製造プロ
セス中の水分の付着による腐食の問題や、APC膜18
の表面の汚染に起因するエレクトロマイグレーションの
問題等を回避でき、このため、信頼性の高い液晶装置を
構成することができる。
【0072】(液晶装置の第3実施形態)図10は本発
明に係る液晶装置の他の実施形態を示している。ここに
示す液晶装置90は、外部光が十分にある場合には反射
型として機能する一方、外部光が不十分である場合には
バックライトを点灯させることで透過型として機能する
半透過半反射型である。図11は、図10の液晶装置9
0をX方向に沿って破断した場合の構成を示す部分断面
図である。
【0073】図10において、液晶装置90は液晶パネ
ル100にバックライトとして照明装置25を付設する
ことによって形成されている。液晶パネル100は、図
11に示すように、観察側に位置する前面側基板200
と、その背面側に位置する背面側基板300とが、スペ
ーサを兼ねる導電性粒子114が混入されたシール材1
10によって一定の間隙を保って貼り合わせられると共
に、この間隙内に、例えばTN(Twisted Nematic)型
の液晶160が封入された構成となっている。
【0074】なお、シール材110は、前面側基板20
0の内周縁に沿っていずれか一方の基板に形成される
が、液晶160を封入するために、その一部が開口して
いる。このため、液晶の封入後に、その開口部分が図1
0において封止材112によって封止されている。
【0075】さて、前面側基板200にあって背面側基
板300との対向面には、複数の走査電極すなわちコモ
ン電極210が行方向であるX方向に延在して形成され
る。そしてその一方、背面側基板300にあって前面側
基板200との対向面には、複数のデータ電極すなわち
セグメント電極310が列方向であるY方向に延在して
形成されている。従って、本実施形態では、コモン電極
210とセグメント電極310とが互いに交差する領域
において、両電極によって液晶160に電圧が印加され
るので、この交差領域が1つの表示ドットとして機能す
ることになる。また、背面側基板300にあって前面側
基板200から張り出した2辺には、コモン電極210
を駆動するための駆動用IC122及びセグメント電極
310を駆動するための駆動用IC124が、それぞれ
後述するようにCOG(Chip On Glass)技術により実
装されている。さらに、この2辺のうち、駆動用IC1
24が実装される領域の外側には、FPC(Flexible P
rinted Circuit)基板150が接合されている。
【0076】前面側基板200に形成されたコモン電極
210は、図11において、シール材110に混入され
た導電性粒子114を介して、背面側基板300に形成
された配線350の一端に接続されている。一方、配線
350の他端は、図10において駆動用IC122の出
力側バンプ(すなわち、突起電極)に接続されている。
すなわち、駆動用IC122は、配線350、導電性粒
子114及びコモン電極210という経路でコモン信号
を供給する構成となっている。なお、駆動用IC122
の入力側バンプと外部回路基板であるFPC基板150
との間は、配線360により接続されている。
【0077】また、背面側基板300に形成されたセグ
メント電極310は、そのまま駆動用IC124の出力
側バンプに接続されている。すなわち、駆動用IC12
4は、セグメント電極310にセグメント信号を直接に
供給する構成となっている。なお、駆動用IC124の
入力側バンプとFPC基板150との間は、配線370
により接続されている。
【0078】液晶パネル100には、図11に示される
ように前面側基板200の観察側(すなわち、図の上
側)に偏光板121や位相差板123が設けられる。ま
た、背面側基板300の背面側(すなわち、図の下側)
に偏光板133や位相差板133等が設けられる。な
お、図1においては、偏光板や位相差板等の図示は省略
している。また、背面側基板300の背面側には、外部
光が少ない場合に透過型の光源として用いるための照明
装置25がバックライトとして設けられる。
【0079】<表示領域>次に、液晶パネル100にお
ける表示領域の詳細について説明する。まず、前面側基
板200の詳細について説明する。図11に示されるよ
うに、基板200の外面には、位相差板123及び偏光
板121が貼り付けられる。一方、基板200の内面に
は、遮光膜としてのブラックマスク202が形成され
て、複数の表示ドット間の混色を防止すると共に、表示
領域を規定する額縁として機能している。
【0080】さらに、コモン電極210とセグメント電
極310とが交差する領域に対応して、すなわち、ブラ
ックマスク202の開口領域に対応して、カラーフィル
タ204が所定の配列で設けられている。なお、本実施
形態では、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィ
ルタ204が、データ系の表示に好適なストライプ配列
(図12参照)となっており、R、G、Bの表示ドット
の3個で略正方形状の1画素を構成しているが、本発明
をこれに限定する趣旨ではない。
【0081】次に、図11において、絶縁材から成る平
坦化膜205は、ブラックマスク202及びカラーフィ
ルタ204による段差を平坦化するものであり、この平
坦化された面にITO等といった透明導電材料が帯状に
パターニングされて、コモン電極210となっている。
そして、コモン電極210の表面には、ポリイミド等か
ら成る配向膜208が形成されている。なお、この配向
膜208には、背面側基板300と貼り合わせる前に所
定の方向にラビング処理が施される。また、ブラックマ
スク202、カラーフィルタ204及び平坦化膜205
は、表示領域外では不要であるから、シール材110の
領域近傍では、設けられていない。
【0082】続いて、背面側基板300の構成について
説明する。基板300の外面には、位相差板133及び
偏光板131が貼り付けられる。一方、基板300の内
面全面には、絶縁性および光透過性を有する下地膜30
3が形成されている。この下地膜303の表面には、さ
らに、反射性導電膜としての反射パターン312と金属
酸化物膜としての透明導電膜314とが積層された帯状
のセグメント電極310が形成されている。なお、基板
300の表面に下地膜303を設けるのは、基板300
の表面に形成される反射パターン312の密着性を向上
させるためである。
【0083】反射パターン312は、銀合金、例えばA
PC等から成り、前面側基板200の側から入射した光
を反射して、再び前面側基板200に戻すために用いら
れる。この際、反射パターン312は、完全な鏡面であ
る必要はなく、むしろ適度に乱反射する構成が良い。こ
のためには、反射パターン312を、ある程度、起伏の
ある面に形成するのが望ましい。
【0084】透明導電膜314は、反射パターン312
よりも一回り広く、具体的には、反射パターン312か
らはみ出したエッジ部分34、すなわち周縁部分が下地
膜303に接するように形成されている。このため、反
射パターン312の表面は透明導電膜314で完全に覆
われるので、本実施形態では反射パターン312が外部
へ露出する部分は存在しないことになる。なお、エッジ
部分34は、照明装置25から出射した光を透過させて
液晶160へ導く領域、すなわち光透過領域として作用
する。
【0085】次に、セグメント電極310の表面上に保
護膜307が設けられる。この保護膜307は、例えば
TiO2等によって形成されて、反射パターン312と
透明導電膜314とを含めたセグメント電極310を保
護するための保護層と、青色成分の光を多く反射させる
層とを兼用する。そして、保護膜307の表面には、ポ
リイミド等からなる配向膜308が形成されている。な
お、この配向膜308には、前面側基板200と背面側
基板300とを貼り合わせる前に、所定の方向にラビン
グ処理が施される。なお、背面側基板300の製造プロ
セスについての説明は、便宜上、配線350、360、
370を説明した後とする。
【0086】<シール材近傍>次に、液晶パネル100
のうち、シール材110が形成される領域の近傍につい
て、図11のほか、図12をも参照して説明する。ここ
で、図12は、当該領域近傍の詳細な構成を示す平面図
である。
【0087】これらの図に示されるように、前面側基板
200におけるコモン電極210は、シール材110が
形成される領域まで延設される一方、背面側基板300
にあっては、配線350を構成する透明導電膜354
が、コモン電極210に対向するように、シール材11
0が形成される領域まで延設されている。このため、シ
ール材110中に、スペーサを兼ねた球状の導電性粒子
114を適切な割合で分散させると、コモン電極210
と透明導電膜354とが、当該導電性粒子114を介し
て電気的に接続されることになる。
【0088】ここで、配線350は、上述したように、
コモン電極210と駆動用IC122の出力側バンプと
の間を電気的に接続するものであって、反射性導電膜3
52と透明導電膜354とが積層されたものである。こ
のうち、反射性導電膜352は、反射パターン312と
同一の導電層をパターニングしたものであり、同様に、
透明導電膜354は、透明導電膜314と同一の導電層
を、反射性導電膜352よりも一回り広く、具体的に
は、反射性導電膜352からはみ出したエッジ部分が下
地膜303に接するように、パターニングしたものであ
る。ただし、シール材110が形成される領域には、図
11に示されるように、反射性導電膜352は積層され
ずに、透明導電膜354のみが設けられる。換言すれ
ば、反射性導電膜352は、シール材110の形成領域
であって、コモン電極210との接続部分を避けて形成
されている。
【0089】なお、図11における導電性粒子114の
径は、説明の便宜上、実際よりもかなり大きくしてあ
り、このため、シール材110の幅方向に1個だけ設け
られたように見えるが、より正確には、図12に示され
るように、シール材110の幅方向に多数の導電性粒子
114がランダムに配列する構成となる。
【0090】<駆動用ICの実装領域及びFPC基板の
接合領域の近傍>続いて、背面側基板300のうち、駆
動用IC122、124が実装される領域や、FPC基
板150が接合される領域の近傍について説明する。図
13は、これらの領域における構成を、配線を中心にし
て示す断面図である。また、図14は、駆動用IC12
2の実装領域における配線の構成を示す平面図である。
なお、上述したように、背面側基板300には、セグメ
ント電極310のほか、配線350、360および37
0が設けられるが、ここでは、駆動用IC122に関連
する配線350、360を例にとって説明する。
【0091】まず、これらの図に示されるように、駆動
用IC122から出力されるコモン信号をコモン電極2
10まで供給するための配線350は、上述したよう
に、反射性導電膜352と透明導電膜354とを積層し
たものであるが、駆動用IC122が実装される領域で
は、図13に示すように、反射性導電膜352が設けら
れずに、透明導電膜354のみとなっている。換言すれ
ば、反射性導電膜352は、駆動用IC122との接合
部分を避けて形成されている。
【0092】また、FPC基板150から供給される各
種信号を駆動用IC122まで供給するための配線36
0は、同様に、反射性導電膜362と透明導電膜364
とを積層したものである。このうち、反射性導電膜36
2は、反射パターン312や反射性導電膜352と同一
の導電層をパターニングしたものであり、同様に、透明
導電膜364は、透明導電膜314、354と同一の導
電層を、反射性導電膜362よりも一回り広く、反射性
導電膜362からはみ出したエッジ部分が下地膜303
に接するように、パターニングしたものである。但し、
配線360のうち、駆動用IC122が実装される領域
及びFPC基板150が接合される領域(図14では図
示省略)では、反射性導電膜362が設けられずに、透
明導電膜364のみとなっている。換言すれば、反射性
導電膜364は、駆動用IC122との接合部分及びF
PC基板150との接合部分を避けて形成されている。
【0093】このような配線350、360に対して、
駆動用IC122は、例えば次のようにしてCOG実装
される。まず、直方体形状の駆動用IC122の一面に
は、その内周縁部分に電極が複数設けられるが、このよ
うな電極の各々には、それぞれ、例えば金(Au)等か
らなるバンプ129a、129bが予め形成されてい
る。
【0094】そして、次のような順序で処理が行われ
る。すなわち、第1に、背面側基板300にあって駆動
用IC122が実装されるべき領域に、エポキシ等とい
った接着材130に導電性粒子134を均一に分散させ
たシート状の異方性導電膜が載置される。第2に、該異
方性導電膜が、電極形成面を下側にした駆動用IC12
2と背面側基板300とで挟持される。第3に、駆動用
IC122が、位置決めされた後に、当該異方性導電膜
を介して背面側基板300に加圧・加熱される。これに
より、駆動用IC122のうち、コモン信号を供給する
出力側バンプ129aは、配線350を構成する透明導
電膜354に、また、FPC基板150からの信号を入
力する入力側バンプ129bは、配線360を構成する
透明導電膜364に、それぞれ、接着材130中の導電
性粒子134を介して電気的に接続されることとなる。
この際、接着材130は、駆動用IC122の電極形成
面を、湿気や、汚染、応力などから保護する封止材を兼
ねることになる。
【0095】なお、ここでは、駆動用IC122に関連
する配線350、360を例にとって説明したが、駆動
用IC124に関連するセグメント電極310及びFP
C基板150から供給される各種信号を駆動用IC12
4まで供給するための配線370についても、それぞれ
図13において括弧書で示されるように、配線350、
360と同様な構成となっている。
【0096】すなわち、駆動用IC124から出力され
るセグメント信号を供給するためのセグメント電極31
0は、上述したように、反射パターン312と透明導電
膜314とが積層された構成となっているが、駆動用I
C124が実装される領域では、反射パターン312が
設けられずに、透明電極312のみとなっている。換言
すれば、反射パターン312は、駆動用IC124との
接合部分を避けて形成されている。
【0097】また、FPC基板150から供給される各
種信号を駆動用IC124まで供給するための配線37
0は、同様に、反射性導電膜372と透明導電膜374
とが積層された構成となっている。このうち、反射性導
電膜372は、反射パターン312や反射性導電膜35
2、362と同一の導電層をパターニングしたものであ
る。また、透明導電膜374は、透明導電膜314、3
54、364と同一の導電層を、反射性導電膜372よ
りも一回り広く、反射性導電膜372からはみ出したエ
ッジ部分が下地膜303に接するように、パターニング
したものである。但し、配線370のうち、駆動用IC
124が実装される領域及びFPC基板150が接合さ
れる領域では、反射性導電膜372は設けられずに、透
明導電膜374のみとなっている。換言すれば、反射性
導電膜372は、駆動用IC124との接合部分及びF
PC基板150との接合部分を避けて形成されている。
【0098】そして、このようなセグメント電極31
0、配線370に対して、駆動用IC124は、駆動用
IC122と同様に、異方性導電膜を介して接続される
ことになる。
【0099】また、配線360、370に対して、FP
C基板150が接合される場合にも、同様に異方性導電
膜が用いられる。これにより、FPC基板150におい
て、ポリイミドのような基材152に形成された配線1
54は、配線360を構成する透明導電膜364及び配
線370を構成する透明導電膜374に対し、それぞ
れ、接着材140中の導電性粒子144を介して電気的
に接続されることとなる。
【0100】<製造プロセス>ここで、上述した液晶パ
ネルの製造プロセス、特に、背面側基板の製造プロセス
について、図15を参照して説明する。なお、ここで
は、コモン電極210とセグメント電極310とが交差
する表示領域を中心にして説明することとする。まず、
図15(a)に示されるように、基板300の内面全面
に、TaやSiO等をスパッタリング等により
堆積して、下地膜303を形成する。続いて、図15
(b)に示されるように、銀単体または銀を主成分とす
る反射性の導電層312’をスパッタリング等により成
膜する。この導電層312’としては、例えば、重量比
で98%程度の銀(Ag)のほかに白金(Pt)・銅(Cu)
を含む合金や、銀・銅・金の合金、さらには銀・ルテニ
ウム(Ru)・銅の合金等が望ましい。
【0101】続いて、図15(c)に示されるように、
導電層312’を、フォトリソグラフィ技術及びエッチ
ング技術を用いてパターニングして、表示領域において
は反射パターン312とし、表示領域外においては反射
性導電膜352、362、372とする。
【0102】この後、図15(d)に示されるように、
ITO等といった導電層314’を、スパッタリング等
により成膜する。そして、図15(e)に示されるよう
に、導電層314’を、フォトリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いてパターニングして、表示領域にお
いては透明導電膜314とし、表示領域外においては透
明導電膜354、364、374とする。この際、反射
パターン312、反射性導電膜膜352、362、37
2が露出しないように、透明導電膜314、354、3
64、374の周縁部分、すなわちエッジ部分34が下
地膜303に接するようにする。これにより、導電層3
14’の成膜後には、反射パターン312、反射性導電
膜352、362、372の表面が露出しないので、こ
れらの腐食・剥離等が防止されることになる。また、液
晶160と反射パターン312との間には、透明導電膜
314が介在するので、反射パターン312から不純物
が液晶160に溶出するのが防止されることとなる。
【0103】なお、これ以降の処理については、図示を
省略するが、簡単に説明すれば、図11における保護膜
307、配向膜308を順番に形成し、当該配向膜30
8にラビング処理を施す。続いて、このような背面側基
板300と、同様に配向膜208にラビング処理を施し
た背面側基板200とを、導電性粒子114を適切に分
散させたシール材110により貼り合わせる。
【0104】次に、真空に近い状態にして、シール材1
10の開口部分に液晶160を滴下する。そして、常圧
に戻すことで、パネル全体に液晶160が封入され、こ
の後、当該開口部分を封止材112で封止する。この
後、上述したように、駆動用IC122、124および
FPC基板150を実装することで、図10に示される
ような液晶パネル100となる。
【0105】<表示動作等>次に、このような構成に係
る液晶表示装置の表示動作について簡単に説明する。ま
ず、上述した駆動用IC122は、コモン電極210の
各々に対し、水平走査期間毎に所定の順番で選択電圧を
印加する一方、駆動用IC124は、選択電圧が印加さ
れたコモン電極210に位置する表示ドット1行分の表
示内容に応じたセグメント信号を、対応するセグメント
電極310を介してそれぞれ供給する。この際、コモン
電極210及びセグメント電極310とで印加される電
圧差に従って、当該領域における液晶160の配向状態
が表示ドット毎に制御される。ここで、図11におい
て、観察者側からの外光は、偏光板121及び位相差板
123を経ることで、所定の偏光状態となり、さらに、
前面側基板200→カラーフィルタ204→コモン電極
210→液晶160→セグメント電極310という経路
を経て反射パターン312に到達し、ここで反射して、
今来た経路を逆に辿る。従って、反射型においては、コ
モン電極210とセグメント電極310との間に印加さ
れた電圧差により液晶160の配向状態が変化すること
によって、外光のうち、反射パターン312の反射後、
偏光板を通過して最終的に観察者に視認される光の量
が、表示ドット毎に制御されることになる。
【0106】なお、反射型において、低波長側(すなわ
ち、青色側)の光は、反射パターン312で反射する成
分と比較して、その上層に位置する保護膜307で反射
する成分が多くなる。このような保護膜307を設ける
理由は次の通りである。すなわち、銀を含む反射性パタ
ーン312の波長/反射率の特性は、図16に示される
ように、一般的に用いられるアルミニウムほどフラット
ではなく、低波長になるにつれて反射率が低下する傾向
がある。この結果、反射パターン312で反射した光
は、青色成分が少なくなって、黄色味を帯びる傾向があ
るので、特にカラー表示を行う場合には、色再現性に悪
影響を与えることになる。そこで、青色成分の光につい
ては、反射パターン312で反射される成分に比較し
て、保護膜307で反射される成分を多くして、該保護
膜307と反射パターン312とを併せた反射光に黄色
味が帯びるのを防止しているのである。
【0107】一方、図11において、背面側基板300
の背面側に位置する照明装置25を点灯させた場合、当
該照明装置25からの光は、偏光板131及び位相差板
133を経ることで、所定の偏光状態となり、さらに、
背面側基板300→エッジ部34→セグメント電極31
0→液晶160→コモン電極210→前面側基板200
→偏光板201という経路を経て観察者側に出射する。
従って、透過型においても、コモン電極210とセグメ
ント電極310との間に印加された電圧差により液晶1
60の配向状態が変化することによって、エッジ部分3
4を透過した光のうち、偏光板121を通過して最終的
に観察者に視認される光の量が、表示ドット毎に制御さ
れることになる。
【0108】以上の結果、本実施形態に係る液晶装置で
は、外部光が十分であれば反射型となり、外部光が弱け
ればバックライト25を点灯させることで主として透過
型となるので、いずれの型においても表示が可能とな
る。また、本実施形態では、光を反射する反射パターン
312に、銀又は銀を主成分とする銀合金等を用いてい
るので、反射率が高められて、観察者側に戻る光が多く
なり、その結果、明るい表示が可能となる。さらに、本
実施形態では、透明電極310を構成する導電層31
2’を成膜した後には、反射パターン312の表面が外
部へ露出する部分が存在しないので、反射パターン31
2の腐食・剥離等が防止され、その結果、信頼性が向上
する。
【0109】また、前面側基板200に設けられるコモ
ン電極210は、導電性粒子114及び配線350を介
して背面側基板300に引き出され、さらに、配線36
0により駆動用IC124の実装領域の近傍まで引き回
されているので、本実施形態では、単純マトリクス型で
あるにもかかわらず、FPC基板150との接合が片面
の1箇所で済んでいる。このため、実装工程の簡易化を
達成できる。
【0110】一方、セグメント電極310は、透明導電
膜314と、銀単体又は銀を主成分とする銀合金等から
成る反射パターン312とを積層した構成となっている
ので、低抵抗化が図られ、同様に、表示領域外における
配線350、360、370は、それぞれ透明導電膜3
54、364、374と、反射パターン312と同一導
電層からなる反射性導電膜352、362、372とを
積層した構成となっているので、低抵抗化が図られてい
る。
【0111】特に、FPC基板150から駆動用IC1
22の入力側バンプに至るまでの配線360には、コモ
ン信号を供給する駆動用IC122の電源ラインが含ま
れるので、比較的高い電圧が印加され、しかも、その配
線距離は、配線370と比較して長い。このため、配線
360が高抵抗であると、電圧降下による影響を無視す
ることができなくなる。これに対して、本実施形態にお
ける配線360では、積層により低抵抗化が図られてい
るので、電圧降下の影響が少なくなる。
【0112】また、セグメント電極310のうち、駆動
用IC124が実装される領域では、反射パターン31
2が設けられずに、透明導電膜314のみとなってい
る。また、配線350のうち、シール材110に含まれ
ることになる領域及び駆動用IC122が実装される領
域では、反射性導電膜352が設けられずに、透明導電
膜354のみとなっている。
【0113】同様に、配線360のうち、駆動用IC1
22が実装される領域及びFPC基板150が接合され
る領域では、反射性導電膜362が設けられずに、透明
導電膜364のみとなっている。また、配線370のう
ち、駆動用IC124が実装される領域及びFPC基板
150が接合される領域では、反射性導電膜372が設
けられずに、透明導電膜374のみとなっている。
【0114】以上のように処置するのは、銀合金等は密
着性に欠けるので、それを応力が加わる部分に設けるの
は好ましくないからである。すなわち、配線の低抵抗化
を優先させるならば、透明電極又は透明導電膜の下層全
域にわたって反射パターンまたは反射性導電膜を形成す
る構成が望ましいが、このような構成では、例えば、駆
動用ICの実装工程における接続不良の発生により、当
該チップを交換する際に、密着性が低いために当該反射
性導電膜が基板から剥離してしまう可能性がある。そこ
で、本実施形態では、応力のかかりやすい部分には、銀
合金等を設けずに、透明電極又は透明導電膜のみとし
て、銀合金等の剥離を未然に防止しているのである。
【0115】以上に説明したように、本実施形態では、
図12に示すように、セグメント電極310を構成する
透明導電膜314のエッジ部分34、すなわち反射パタ
ーン312が存在しない透明部分が遮光膜202の両脇
にY方向に延在して設けられている。そして、これらの
エッジ部分34が透過表示時に光透過領域として作用
し、一方、反射パターン312が反射表示時に光反射領
域として作用する。
【0116】このように、本実施形態では、光反射領域
の外側に位置する透明導電膜314のエッジ部分34を
光透過領域として用いるようにしたので、図12におい
て、反射パターン312と遮光膜202の相対的な位置
関係が製造誤差、あるいはその他の原因でずれたとして
も、そのすれ量がエッジ部分34の幅寸法以内であれ
ば、光反射領域と光透過領域との間で面積比に変化が生
じることがなく、それ故、液晶装置の表示方式が反射型
と透過型との間で変化する場合でも表示品位に変化が発
生することを防止できる。
【0117】(液晶装置の第4実施形態)図10に示し
た実施形態では、コモン電極210を駆動用IC122
によって駆動し、セグメント電極310を駆動用IC1
24によって駆動する構成とした。本発明はこのような
構成に限られず、例えば、図17に示されるように、コ
モン電極210及びセグメント電極310の両方を1チ
ップ化したドライバIC126によって駆動する構成の
液晶装置にも適用可能である。
【0118】図17に示される液晶装置190では、前
面側基板200にコモン電極210がX方向に複数本延
在して形成される点において図10の液晶装置90と共
通であるが、上半分のコモン電極210が左側から、そ
して下半分のコモン電極210が右側から、それぞれ引
き出されて駆動用IC126に接続されている点におい
て図10の液晶装置90と相違している。
【0119】駆動用IC126は、図10の液晶装置9
0における駆動用IC122及び124を1チップ化し
たものである。このため、駆動用IC126の出力側
は、セグメント電極310のほか、配線350を介して
コモン電極210にも接続されている。また、FPC基
板150は、外部回路(図示省略)から駆動用IC12
6を制御するための信号等を、配線360(370)を
介して供給することになる。
【0120】ここで、駆動用IC126が実装される領
域の近傍の実際的な配線レイアウトについて説明する。
図18は、この配線レイアウトの一例を示す平面図であ
る。この図に示されるように、セグメント電極310
は、駆動用IC126の出力側からピッチが拡大され
て、表示領域まで引き回されているのに対し、配線35
0からコモン電極210までについては、駆動用IC1
26の出力側からピッチが一旦狭められて、Y方向に延
在した後、90°の角度で屈曲すると共にピッチが拡大
されて、表示領域まで引き回されている。
【0121】配線350が、駆動用IC126の出力側
から、Y方向に延在する領域においてそのピッチが狭め
られている理由は、この領域が表示に寄与しないデッド
スペースだからであり、この領域が広いと、それだけ1
枚の大型ガラス、すなわちマザーガラスからの取り数が
少なくなって、コスト高を招くからである。また、駆動
用IC126の出力側バンプを配線350にCOG技術
により接合するためには、ある程度のピッチが必要であ
るため、駆動用IC126の接合領域については、逆に
ピッチを拡大しているのである。
【0122】なお、図17に示される液晶装置190に
おいて、コモン電極210の本数が少ないのであれば、
当該コモン電極210を片側一方からのみ引き出す構成
としても良い。
【0123】また、図19に示されるように、駆動用I
Cを液晶パネル100に実装しないタイプにも適用可能
である。すなわち、この図に示される液晶装置290で
は、駆動用IC126がフリップチップ等の技術により
FPC基板150に実装されている。なお、TAB(Ta
pe Automated Bonding)技術を用いて、駆動用IC12
6をそのインナーリードでボンディングする一方、液晶
パネル100とはそのアウターリードで接合する構成と
しても良い。但し、このような構成では、画素数が多く
なるにつれて、FPC基板150との接続点数が増加す
ることになる。 (液晶装置の第5実施形態)図11に示す液晶装置90
にあっては、銀合金等から成る下地膜303として絶縁
材料を有するものを用いたが、本発明はこれに限られ
ず、ITOやSn 等といった導電材料を用いるこ
とも可能である。そこで次に、下地膜303として導電
性材料を用いた実施形態について説明する。なお、この
実施形態に係る液晶装置は、外観的には、図10に示す
液晶装置90と同一であるので、ここでは、内部的な電
極や配線の構成を中心にして説明することにする。
【0124】図20は、本実施形態に係る液晶装置39
0の液晶パネル100の構成を、X方向に沿って破断し
た場合の断面構造を示している。また、図21は、背面
側基板300のうち、駆動用IC122及び124が実
装される領域や、FPC基板150が接合される領域の
断面構造を示している。
【0125】これらの図において、下地膜303は、反
射性導電膜としての反射パターン312や、反射性導電
膜352、362、372の密着性を向上させるために
設けられる点で図11の実施形態と同様であるが、IT
OやSnといった導電性及び光透過性を有する材
料から成る点で図11の実施形態と相違する。
【0126】この下地膜303は、後述するように、透
明導電膜314、354、364、374と同一プロセ
スによって、これらの透明導電膜と略同一形状にパター
ニングされている。
【0127】本実施形態に関する構成上の特徴を詳細に
見れば、第1に、セグメント電極310にあっては、図
20に示されるように、反射パターン312が、下地膜
303と透明導電膜314とによってサンドイッチさ
れ、なおかつ、透明導電膜314のうち、反射パターン
312からはみ出したエッジ部分34、すなわち周縁部
分が、下地膜303に接するように形成される。このた
め、セグメント電極310は、導電材料によって形成さ
れた下地膜303と、反射パターン312と、透明導電
膜314とを順番に積層した3層構造となる。但し、反
射パターン312は、図21の括弧書で示されるよう
に、駆動用IC124における出力側バンプ129aと
の接合部分を避けるように形成されている。なお、エッ
ジ部分34は透過表示時における光透過領域として作用
する。
【0128】次に、第2に、駆動用IC122の出力側
バンプ129aから、コモン電極210との接続部分ま
で引き回される配線350にあっては、図20及び図2
1に示されるように、反射性導電膜352が、下地膜3
03と透明導電膜354とによってサンドイッチされ、
なおかつ、透明導電膜354のうち、反射性導電膜35
2からはみ出したエッジ部分が、下地膜303に接する
ように形成される。このため、配線350は、下地膜3
03と、反射性導電膜352と、透明導電膜354とを
順番に積層した3層構造となるが、このうち、反射性導
電膜352は、導電性粒子114を介したコモン電極2
10との接合部分(図20参照)及び駆動用IC122
における出力側バンプとの接合部分(図21参照)を避
けて形成されている。
【0129】次に、第3に、FPC基板150との接続
端子から駆動用IC122の入力側バンプ129bまで
引き回される配線360にあっては、図21に示される
ように、反射性導電膜362が、下地膜303と透明導
電膜364とによってサンドイッチされ、なおかつ、透
明導電膜364のうち、反射性導電膜362からはみ出
したエッジ部分が、下地膜303に接するように形成さ
れる。このため、配線360は、下地膜303と、反射
性導電膜362と、透明導電膜364とを順番に積層し
た3層構造となるが、このうち、反射性導電膜362
は、導電性粒子144を介したFPC基板150との接
合部分及び駆動用IC122における入力側バンプ12
9bとの接合部分を避けて形成されている。
【0130】次に、第4に、FPC基板150との接続
端子から駆動用IC124の入力側バンプ129bまで
引き回される配線370にあっては、図21の括弧書に
示されるように、反射性導電膜372が、下地膜303
と透明導電膜374とによってサンドイッチされ、なお
かつ、透明導電膜374のうち、反射性導電膜372か
らはみ出したエッジ部分が、下地膜303に接するよう
に形成される。このため、配線370は、下地膜303
と、反射性導電膜372と、透明導電膜374とを順番
に積層した3層構造となるが、このうち、反射性導電膜
372は、導電性粒子144を介したFPC基板150
との接合部分及び駆動用IC124における入力側バン
プ129bとの接合部分を避けて形成されている。
【0131】なお、図20及び図21にあっては、駆動
用IC122,124の接合部分やFPC基板150と
の接合部分では、下地膜303と、透明導電膜314、
354、364、374との2層となっているが、これ
に代えて、いずれか一方の1層構造としても良い。
【0132】また、本実施形態において、下地膜303
は、平面的に見て、透明導電膜314、354、36
4、374と同一形状となる。このため、本実施形態に
係る液晶パネルの表示ドットの平面構造は、図3に示し
た先の実施形態の場合と同じになる。また、図20に示
す本実施形態に係る液晶パネル100において、駆動用
ICの実装領域近傍の平面構造も、図5に示した先の実
施形態の場合と同じになる。
【0133】<製造プロセス>次に、図20に示す液晶
パネル100の製造プロセス、特に、背面側基板の製造
プロセスについて図22を参照して説明する。まず、図
22(a)に示されるように、基板300の内面全面
に、ITOやSn等といった金属酸化物材料をス
パッタリングなどにより堆積して、下地膜303’を形
成する。続いて、図22(b)に示されるように、銀単
体または銀を主成分とする反射性の導電層312’をス
パッタリング等により成膜する。なお、この導電層31
2’については、図11の液晶装置90の場合と同様の
ものを用いることができる。
【0134】続いて、図22(c)に示されるように、
下地膜303’に形成された導電層312’のみを、フ
ォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてパタ
ーニングする。このエッチングにより、表示領域では、
反射パターン312が形成され、表示領域外では、反射
性導電膜352、362、372が形成される。
【0135】ここで、金属酸化物である下地303’
と、合金である導電層312’とでは、選択比が相違す
るので、詳細には、下地膜303’よりも導電層31
2’の方がエッチングされ易いので、適切なエッチング
溶液を用いれば、導電層312’のみを選択的にエッチ
ングすることが可能である。なお、このようなエッチン
グ液としては、例えば、重量比でリン酸(54%)、酢
酸(33%)、硝酸(0.6%)、残余を水とする混合
溶液が挙げられる。
【0136】この後、図22(d)に示されるように、
ITO等の導電層314’を、スパッタリング等により
成膜する。そして、図22(e)に示されるように、下
地膜303’と導電層314’とを、フォトリソグラフ
ィ技術及びエッチング技術を用いて同時にパターニング
し、下地膜303及び透明導電膜314として形成す
る。これにより、セグメント電極310が形成されるこ
とになる。なお、表示領域外においては、下地膜30
3’を下地膜303として、また、導電層314’を透
明導電膜354、364、374として、それぞれパタ
ーニングする。これにより、配線350、360、37
0が形成されることになる。
【0137】ここで、透明導電膜314、354、36
4、374及び下地膜303を、反射パターン312や
反射性導電膜352、362、372よりも一回り大き
くパターニングすると、透明導電膜のうち、反射パター
ンや反射性導電膜からはみ出したエッジ部分が下地膜3
03に接するので、反射パターンや反射性導電膜が露出
することはない。
【0138】なお、これ以降に行われる処理は、図15
に示した先の実施形態と同様であり、図20における保
護膜307、配向膜308を順番に形成し、当該配向膜
308にラビング処理を施す。この後、背面側基板30
0と、同様に配向膜208にラビング処理を施した背面
側基板200とを、導電性粒子114を適切に分散させ
たシール材110により貼り合わせ、さらに、真空に近
い状態にして、シール材110の開口部分に液晶160
を滴下する。この後、常圧に戻して、当該開口部分を封
止材112で封止する。そして、駆動用IC122、1
24及びFPC基板150を実装することで、図10に
示される実施形態と同様な液晶パネル100となる。
【0139】図20に示す本実施形態によれば、銀合金
等から成る反射パターン312、反射性導電膜352、
362、372が、それぞれ、透明導電膜314、35
4、364、374によって完全に覆われ、なおかつ、
金属酸化物同士である下地膜と透明導電膜とによって挟
持される。このため、下地膜と透明導電膜との密着性
は、無機材料及び金属酸化物を用いた図11の実施形態
と比較して良好であるため、これらの界面を介して水分
等の侵入が少なくなる。
【0140】また、図20の実施形態では、下地膜30
3が金属酸化物膜として追加されているが、そのパター
ニング工程は、透明導電膜314、354、364、3
74と兼用されるので、図11の実施形態と比較してプ
ロセスが複雑化することもない。
【0141】さらに、図20の実施形態では、配線抵抗
についても、接合部分以外では3層構造となるので、2
層構造である図11の実施形態と比較して、低くするこ
とができる。なお、他の作用効果については、図11の
実施形態と同様である。
【0142】(液晶装置の第6実施形態)以上に説明し
た各実施形態では、単純マトリクス型の液晶装置を例に
挙げて説明したが、本発明は、アクティブ素子すなわち
スイッチング素子を用いて液晶を駆動するアクティブマ
トリクス型の液晶装置にも適用可能である。そこで次
に、アクティブ素子によって液晶を駆動する構造の液晶
装置に本発明を適用する場合について説明することにす
る。
【0143】なお、本実施形態では、アクティブ素子の
一例として2端子型の能動素子であるTFD(Thin Fil
med Diode:薄膜ダイオード)を用いることにする。ま
た、本実施形態に係る液晶装置は、外観的には、図1に
示した液晶装置と同一であるので、ここでも、内部的な
電極や配線の構成を中心にして説明することにする。図
23は、本実施形態に係る液晶パネルに関して、R,
G,Bの各色に対応する3つの表示ドットの集まりによ
って構成される1画素分の平面構造を示している。ま
た、図24は、図23におけるII−II線に従った断
面構造を示している。図23において、本実施形態の液
晶パネルでは、前面側基板において走査線2100が行
方向であるX方向に延在して形成される一方、背面側基
板においてデータ線3100、すなわち信号線が列方向
であるY方向に延在して形成される。
【0144】そしてさらに、走査線2100とデータ線
3100との各交差部分に対応して、複数の矩形状の画
素電極330がマトリクス状に配列している。このう
ち、同一列にて配列された画素電極330が、それぞ
れ、TFD320を介して1本のデータ線3100に共
通に接続されている。なお、本実施形態において、走査
線2100は駆動用IC122によって、データ線31
00は駆動用IC124によって、それぞれ駆動され
る。
【0145】本実施形態において、TFD320は、背
面側基板300の表面に形成されていて、第1TFD3
20a及び第2TFD320bを有する。また、TFD
320は、絶縁性及び光透過性を有する下地膜303の
表面上に形成されていて、タンタルタングステン等によ
って形成された第1金属膜3116と、この第1金属膜
3116の表面を陽極酸化することによって形成された
絶縁膜3118と、この表面に形成されて相互に離間し
た第2金属膜3122、3124とを有する。第1金属
膜3122、3124は共に銀合金等といった反射性導
電膜であり、第2金属膜3122はそのままデータ線3
100の一部となり、一方、第2金属膜3124は画素
電極330を構成する反射性導電膜3320となってい
る。
【0146】TFD320のうち、第1TFD320a
は、データ線3100の側からみると順番に、第2金属
膜3122/絶縁膜3118/第1金属膜3116とな
って、金属/絶縁体/金属のMIM構造を採るため、そ
の電流−電圧特性は正負双方向にわたって非線形とな
る。
【0147】一方、第2TFD320bは、データ線3
100の側からみると順番に、第1金属膜3116/絶
縁膜3118/第2金属膜3124となって、第1TF
D320aとは、反対の電流−電圧特性を有することに
なる。従って、TFD320は、2つのダイオード素子
を互いに逆向きに直列接続した形となるため、1つの素
子を用いる場合と比べると、電流−電圧の非線形特性が
正負双方向にわたって対称化されることになる。
【0148】データ線3100の一部である反射性導電
膜3120と、第2金属膜3122、3124と、画素
電極330の反射性導電膜3320とは、同一の銀合金
層をパターニングしたものである。従って、本実施形態
では、これらの膜が外部へ露出しないように、ITOか
ら成る透明導電膜3140、3340によって覆われて
いる。一方、データ線3100は、下地膜303から順
番に、金属膜3112、絶縁膜3114、反射性導電膜
3120、透明導電膜3140となっている。また、図
23において、X方向に延びる同一行に並んだ複数の画
素電極330は、それぞれ同一行の走査線2100と対
向している。この走査線2100は、図12に示した実
施形態におけるコモン電極210と同様に、ITOから
成るストライプ状の透明電極である。このため、走査線
2100は、画素電極330の対向電極として機能する
ことになる。
【0149】従って、ある色に対応する表示ドットの液
晶容量は、走査線2100とデータ線3100との交差
部分において、当該走査線2100と、画素電極330
と、両者の間に挟持された液晶160とによって構成さ
れることになる。
【0150】本実施形態に係る液晶パネルは以上のよう
に構成されているので、データ線3100に印加されて
いるデータ電圧にかかわらず、TFD320がオンする
選択電圧を走査線2100に印加すると、当該走査線2
100及び当該データ線3100の交差部分に対応する
TFD320がオンとなって、オンしたTFD320に
接続された液晶容量に、当該選択電圧及び当該データ電
圧の差に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、走査線
2100に非選択電圧を印加して、当該TFD320を
オフさせても、液晶容量における電荷の蓄積は維持され
る。
【0151】ここで、液晶容量に蓄積される電荷量に応
じて、液晶160の配向状態が変化するので、偏光板1
21(図11、図20参照)を通過する光量も、透過
型、反射型のいずれにおいても、蓄積された電荷量に応
じて変化する。従って、選択電圧が印加されたときのデ
ータ電圧によって、液晶容量における電荷の蓄積量を表
示ドット毎に制御することで、所定の階調表示が可能に
なる。
【0152】<製造プロセス>次に、図23に示す実施
形態に係る液晶パネルの製造プロセス、特に、背面側基
板に設けるTFT320の製造プロセスについて説明す
る。図25、図26及び図27は、この製造プロセスを
示している。
【0153】まず、図25(a)に示されるように、基
板300の内面全面に、TaやSiO等をスパ
ッタリング等により堆積したり、スパッタリング法等で
堆積したタンタル(Ta)膜を熱酸化したりすることに
よって、下地膜303を形成する。
【0154】続いて、図25(b)に示されるように、
下地膜303の上面に第1金属層3112’を成膜す
る。ここで、第1金属層3112’の膜厚としては、T
FD320の用途によって適切な値が選択され、通常、
100〜500nm程度である。また、第1金属層31
12’の組成は、例えば、タンタル単体や、タンタルタ
ングステン(TaW)等といったタンタル合金である。
【0155】ここで、第1金属層3112’としてタン
タル単体を用いる場合には、スパッタリング法や電子ビ
ーム蒸着法等で形成可能である。また、第1金属層31
12’としてタンタル合金を用いる場合には、主成分の
タンタルに、タングステンのほか、クロムや、モリブデ
ン、レニウム、イットリウム、ランタン、ディスプロリ
ウム等といった周期律表において第6〜第8族に属する
元素が添加される。
【0156】この添加元素としては、上述したようにタ
ングステンが好ましく、その含有割合は、例えば、0.
1〜6重量%が望ましい。また、タンタル合金から成る
第1金属層3112’を形成するには、混合ターゲット
を用いたスパッタリング法や、コスパッタリング法、電
子ビーム蒸着法等が用いられる。
【0157】さらに、図25(c)に示されるように、
導電層3112’を、フォトリソグラフィ技術及びエッ
チング技術を用いてパターニングして、データ線310
0の最下層となる金属膜3112と、該金属膜3112
から枝分かれする第1金属膜3116とを形成する。
【0158】続いて、図25(d)に示されるように、
第1金属膜3116の表面を陽極酸化法によって酸化し
て、絶縁膜3118を形成する。このとき、データ線3
110の最下層となる金属膜3112の表面も同時に酸
化されて、同様に絶縁膜3114が形成される。絶縁膜
3118の膜厚は、その用途によって適切な値が選択さ
れ、本実施形態では、例えば10〜35nm程度であ
る。
【0159】本実施形態では、TFD320が、第1T
FD320aと第2TFD320bとの2つからなるの
で、1つの表示ドットについて1個のTFDを用いる場
合と比較すると、絶縁膜3118の膜厚は、ほぼ半分と
なっている。なお、陽極酸化に用いられる化成液は、特
に限定されないが、例えば、0.01〜0.1重量%の
クエン酸水溶液を用いることができる。
【0160】次に、図25(e)に示されるように、デ
ータ線3100の基礎部分、すなわち絶縁膜3114に
よって覆われた金属膜3112、から枝分かれした絶縁
膜3118のうち、破線部分3119をその基礎となっ
ている第1金属膜3116と共に除去する。これによ
り、第1TFD320a及び第2TFD320bで共用
される第1金属膜3116が、データ線3100と電気
的に分離されることになる。なお、破線部分3119の
除去については、一般に用いられているフォトリソグラ
フィ及びエッチング技術が用いられる。
【0161】続いて、図26(f)に示されるように、
銀単体又は銀を主成分とする反射性の導電層3120’
をスパッタリング等により成膜する。なお、この導電層
3120’については、図22に示した実施形態におけ
る導電層312’と同様のものを用いることができる。
【0162】さらに、図26(g)に示されるように、
導電層3120’をフォトリソグラフィ技術及びエッチ
ング技術を用いてパターニングして、データ線3100
における反射性導電膜3120と、TFD320におけ
る第2金属膜3122、3124と、画素電極330に
おける反射性導電膜3320とをそれぞれ形成する。T
FD320の第2金属膜3122は、反射性導電膜31
20からの分岐部分であり、第2金属膜3124は画素
電極330の反射性導電膜3320からの突出部分であ
る。また、導電層3120’をパターニングする際に、
配線における反射性導電膜352、362、372(図
13参照)も同時に形成する。本実施形態における反射
性導電膜3120は、図11等に示した実施形態におけ
る反射性導電膜312として用いられる。
【0163】なお、これらの反射性導電膜については、
配線が駆動用ICやFPC基板等へ接合される部分を避
けて形成されようになっており、この点は図11等に示
した実施形態の場合と同様である。
【0164】次に、図27(h)に示されるように、I
TO等といった透明性を有する導電層3140'を、ス
パッタリング等により成膜する。そして、図27(i)
に示されるように、導電層3140’を、フォトリソグ
ラフィ技術及びエッチング技術を用いてパターニングし
て、銀合金等といった反射性導電膜3120及び第2金
属膜3122を完全に覆うように、透明導電膜3140
を形成する。同様にして、反射性導電膜3320及び第
2金属膜3124を完全に覆うように、透明導電膜33
40を形成する。
【0165】また、導電層3140’をパターニングす
る際に、配線における透明導電膜354、364、37
4の各々についても、それぞれ反射性導電膜352、3
62、372を完全に覆うように形成する。
【0166】なお、これ以降に行われる製造プロセスに
ついては、図15や図22に示した実施形態の場合と同
様である。すなわち、図11における保護膜307、配
向膜308を順番に形成し、当該配向膜308にラビン
グ処理を施す。この後、背面側基板300と、同様に配
向膜208にラビング処理を施した背面側基板200と
を、導電性粒子114を適切に分散させたシール材11
0により貼り合わせ、さらに、真空に近い状態にして、
シール材110の開口部分に液晶160を滴下する。こ
の後、常圧に戻して、当該開口部分を封止材112で封
止する。そして、駆動用IC122、124及びFPC
基板150を実装することで、図10に示した液晶装置
90と同様な液晶パネル100となる。
【0167】以上のように本実施形態では、TFD32
0における第2金属膜3122、3124と、データ線
3100のうち反射性導電膜3120とが、反射性導電
膜3320と同一層によって形成されるので、製造プロ
セスがそれほど複雑化することはない。また、データ線
3100は、低抵抗である反射性導電膜3120を含む
ので、その配線抵抗が低減されることになる。
【0168】また、本実施形態によれば、第2金属膜3
122、3124や、反射性導電膜3120、3320
はそれぞれ銀合金等ではあるが、配線350、360、
370における反射性導電膜352、362、372と
同様に、ITO等の透明導電膜3140、3340によ
って外部へ露出することなく覆われるので、腐食・剥離
等が防止され、その結果、液晶装置の信頼性を向上させ
ることが可能となる。なお、本実施形態におけるTFD
320は、電流−電圧特性を正負双方向にわたって対称
化となるように、第1TFD320aと第2TFD32
0bとを互いに逆向きとするような構成であったが、電
流−電圧特性の対称性がそれほど強く要求されないので
あれば、単に1個のTFDを用いても良いのはもちろん
である。
【0169】そもそも、本実施形態におけるTFD32
0は、2端子型スイッチング素子の一例である。このた
め、アクティブ素子としては、ZnO(酸化亜鉛)バリ
スタや、MSI(Metal Semi-Insulator)等を用いた単
一素子のほか、これら素子を2つ逆向きに直列接続又は
並列接続したもの等を、2端子型スイッチング素子とし
て用いることも可能である。さらに、これらの2端子型
素子のほか、TFT(Thin Film Transistor)素子を設
けて、これらにより駆動すると共に、これら素子への配
線の一部又は全部に、反射パターンと同一の導電層を用
いる構成としても良い。
【0170】図23及び図24において、反射性導電膜
3320上に設けられる透明導電膜3340は反射性導
電膜3320よりも広く形成され、それ故、透明導電膜
3340のエッジ部分34は反射性導電膜3320の外
側へ張り出している。そしてそのエッジ部分34の底面
は図24に示すように下地膜303に接触している。本
実施形態では、図24に矢印Rで示すように反射性導電
膜3320が反射表示時に光反射領域を構成する。ま
た、バックライト25からの光を用いて透過表示を行う
際、図24に矢印Tで示すように、エッジ部分34が光
透過領域として作用して、光を液晶160へ導く働きを
する。
【0171】図23に示すように、透明導電膜3340
のエッジ部分34は、ブラックマスク33によって区画
される1つの長方形領域である表示ドット内において、
縦方向のブラックマスク33及び横方向のブラックマス
ク33の両方に沿って環状に設けられている。従って、
反射性導電膜3320とブラックマスク33との間に製
作誤差、あるいはその他の何等かの原因によって、縦方
向及び/又は横方向に位置的なズレが発生したとして
も、1つの表示ドット内における光反射領域の面積と光
透過領域の面積の割合には変化は生じない。それ故、本
実施形態によれば、液晶装置の表示方式が反射型と透過
型との間で変化する場合でも、表示品位が変化すること
を防止できる。
【0172】<応用例・変形例>図11に示す実施形態
では、コモン電極210と配線350との導通を、シー
ル材110に混入された導電性粒子114によって行う
こととしたが、シール材110の枠外に別途設けられた
領域において導通を図る構成としても良い。
【0173】また、図11に示したコモン電極210と
セグメント電極310や、図23に示した走査線210
0とデータ線3100は、互いに相対的な関係にあるた
め、前面側基板200にセグメント電極310を形成す
ると共に、背面側基板300にコモン電極210を形成
したり、前面側基板200にデータ線3100を形成す
ると共に、背面側基板300に走査線2100を形成し
たりすることもできる。
【0174】また、以上の説明ではカラーフィルタを用
いてカラー表示を行う液晶装置を例示して説明を行った
が、本発明は、カラーフィルタを用いることのない白黒
表示を行う液晶装置に対して適用できる。
【0175】また、上記の実施形態では、液晶としてT
N型を用いたが、BTN(Bi-stable Twisted Nemati
c)型、強誘電型等といったメモリ性を有する双安定型
や、高分子分散型、さらには、分子の長軸方向と短軸方
向とで可視光の吸収に異方性を有する染料(すなわち、
ゲスト)を一定の分子配列の液晶(すなわち、ホスト)
に溶解して、染料分子を液晶分子と平行に配列させたG
H(ゲストホスト)型等といった液晶を用いても良い。
【0176】また、電圧無印加時には液晶分子が両基板
に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶
分子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直
配向(すなわち、ホメオトロピック配向)の構成として
も良いし、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して
水平方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両
基板に対して垂直方向に配列する、という平行配向、す
なわち水平配向、すなわちホモジニアス配向の構成とし
ても良い。このように、本発明では、液晶や配向方式と
して、種々のものに適用することが可能である。 (液晶装置の第7実施形態)図28は、本発明に係る液
晶装置のさらに他の実施形態の主要部を示している。こ
こに例示する液晶装置は単純マトリクス方式の液晶装置
であり、図28に示す構造は、液晶を挟んで互いに対向
する電極の交差部分、すなわち表示ドット部分を平面的
に示している。
【0177】図28において、図面の手前側に複数のコ
モン電極11がY方向に並んでX方向へ延在するように
設けられている。また、図面の奥側に複数のセグメント
電極10がX方向へ並んでY方向へ延在するように設け
られている。セグメント電極10は、反射性導電膜とし
てのAPC膜18の上に金属酸化物膜としてのITO膜
19を積層することによって形成されている。ITO膜
19はAPC膜18の上面及び側面の全てを覆ってい
る。ITO膜19のうちAPC膜18が存在しないエッ
ジ部分34は光を透過させて液晶へ導く光透過領域を構
成する。
【0178】図28に示す電極構造を有する本実施形態
の液晶装置の全体的な構造は、図2に示した液晶装置1
と同じであり、図28に示すコモン電極11及びセグメ
ント電極10等は図2において同じ符号で示す電極等と
同じ材質で同じ個所に配置される。
【0179】コモン電極11とセグメント電極10との
交差部分は1つの表示ドットを構成し、この1つの表示
ドットに対応してカラーフィルタ13(図2参照)内の
個々の色素層13r,13g,13bが1つずつ設けら
れる。図28では、赤の色素層を“R”、緑の色素層を
“G”、そして青の色素層を“B”で示している。図2
8の場合のカラーフィルタの色配列はストライプ配列で
あるが、必要に応じてその他の配列、例えば、デルタ配
列、モザイク配列等を採用することもできる。表示の最
小単位である表示ドットは図2においてブラックマスク
33によって囲まれる領域であると考えられる。このブ
ラックマスク33は、本実施形態の場合、図29に示す
ように長方形状の表示ドットを区画するようになってお
り、その表示ドット内にAPC膜18が配置される。図
29では、APC膜18とブラックマスク33との位置
関係だけを示しており、その他の光学的要素の図示は省
略されている。
【0180】図29に示すように、APC膜18は、表
示ドット内の一部の領域を覆うように形成される。この
結果、表示ドットの一部に対応してAPC膜18が形成
された領域、すなわち光反射領域17は、上基板3(図
2参照)から入射した光を反射して反射型表示を行うた
めの領域として機能する。
【0181】表示ドットのうち光反射領域17以外の領
域、すなわちAPC膜18によって覆われた領域以外の
領域、すなわちITO膜19のエッジ部分34に相当す
る領域は、バックライトとしての照明装置25(図2参
照)から出て下基板2に入射した光を透過させて透過表
示を行うための領域、すなわち光透過領域として機能す
る。
【0182】本実施形態では、光反射領域17と光透過
領域34とが、表示ドットに対応する領域を画定する4
本の辺、すなわち、ブラックマスク33の開口領域を画
定する4つの辺、の各々に沿って隣接するように、AP
C膜18の形状が選定されている。
【0183】例えば、図29において、表示ドット内の
ほぼ中央部分にあるAPC膜18の横方向の幅を横方向
へ太く形成することにより、表示ドットの4本の辺の各
々について当該辺の一端から他端に向かって辿った場
合、当該辺に沿って、光透過領域34、光反射領域1
7、光透過領域34の順に各領域が隣接するようになっ
ている。
【0184】換言すると、表示ドットの各辺に近接し、
且つ当該辺と平行な直線Lを当該表示ドット内において
想定した場合に、当該直線Lが光反射領域17と光透過
領域34の双方を通過するようになっている。
【0185】さらに、本実施形態では、表示ドットの各
辺に沿って隣接する光反射領域17と光透過領域34の
うち、その辺に沿った長さがほぼ等しくなるように、A
PC膜18の形状が選定されている。具体的には、表示
ドットのうちY方向に延在する辺に沿った光反射領域1
7の長さLa1と、当該辺に沿った光透過領域34の長
さLa2(=La2’+La2’’)とは、ほぼ等しく
なっている。
【0186】以上のように、本実施形態では、光反射領
域17と光透過領域34とが、1つの表示ドット内にお
いて当該表示ドットの周縁に沿って隣接するようになっ
ているので、当該表示ドットにおける光反射領域17と
光透過領域34の面積比率について、製造上の誤差に起
因したばらつきが発生するのを、以下のようにして防止
できる。
【0187】すなわち、1つの表示ドット内に光反射領
域と光透過領域とを設けるための構成としては、例え
ば、図30に示す構成も考えられる。すなわち、光透過
領域34を表示ドットのうちY方向に延在する2辺に沿
った領域とする一方、反射領域17を当該光透過領域3
4に挟まれた領域とするのである。なお、図30では、
設計上、表示ドットとして機能すべき領域が、破線で囲
まれた領域29として示されている。
【0188】すなわち、領域29は、基板面内のうちコ
モン電極11とセグメント電極10(図2参照)とが対
向すべき領域として設計上予定された領域である。もっ
とも、コモン電極11、APC膜18及びセグメント電
極10は、フォトリソグラフィやエッチング等といった
技術によって極めて高い精度で得られるから、コモン電
極11とセグメント電極10とが実際に対向する領域を
領域29と考えても差し支えないといえる。
【0189】ここで、液晶装置を製造する工程のうち、
APC膜18が形成された図2の下基板2と、ブラック
マスク33が形成された上基板3とを貼り合わせる工程
に着目する。この工程においては、両基板同士の相対的
な位置合せを行いつつ、当該基板同士を貼り合わせるの
が一般的である。このとき、例えば、製造技術上の理由
等によって両基板のX方向における相対的な位置がずれ
たと仮定すると、図30(b)に示すように、表示ドッ
トとして機能すべき領域29のうち、光透過領域34、
より具体的には図30における左側の光透過領域34が
ブラックマスク33によって覆われることになる。
【0190】従って、本来表示ドットとして機能すべき
領域29のうちの光透過領域34が表示に寄与できなく
なる。つまり、表示ドットに占める光透過領域34の面
積は、ブラックマスク33が適切に配置された場合、す
なわち図30(a)の場合、と比較して小さくなる。他
方、このような基板の位置ズレが生じた場合であって
も、光反射領域17はブラックマスク33によって覆わ
れない。つまり、表示ドットに占める光反射領域17の
面積は、図30(a)に示した場合と変わらない。この
ように図30に示した構成においては、基板の貼り合わ
せ誤差に起因して、光透過領域34の面積が減少する反
面、光反射領域17の面積は変わらないため、透過型表
示の明るさが反射型表示の場合と比較して暗くなるとい
うように、表示方式によって明るさに変化が生じること
になる。
【0191】これに対し、本実施形態では、光反射領域
17と光透過領域34とが、1つの表示ドットを画定す
る複数の辺の各々に沿って隣接するようになっている。
従って、上基板3(図2参照)と下基板2との相対的な
位置が、図31(a)に示す適切な位置、すなわち設計
上の位置、から見てX方向へずれた場合、図31(b)
に示すように、光透過領域34の面積と共に光反射領域
17の面積も減少することになる。つまり、本実施形態
によれば、APC膜18とブラックマスク33との相対
的な位置がずれた場合であっても、光透過領域34又は
光反射領域17のいずれか一方の面積だけが減少するの
を避けることができ、それ故、透過型表示と反射型表示
との間で表示品位に差が生じるのを防止できる。
【0192】さらに、本実施形態では、表示ドットの1
辺に沿って隣接する光反射領域17と光透過領域34の
うち当該1辺に沿った長さがほぼ等しくなっている。こ
のため、APC膜18とブラックマスク33との相対的
な位置がずれたときに、光反射領域17と光透過領域3
4とが減少する面積を、概ね等しくすることができる。
従って、本実施形態によれば、透過型表示と反射型表示
とにおいて表示品位に差が生じるのを、より確実に抑え
ることができる。
【0193】(液晶装置の第8実施形態)図32は、本
発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態の主要部を示
している。ここに例示する液晶装置は単純マトリクス方
式の液晶装置であり、図32に示す構造は、液晶を挟ん
で互いに対向するコモン電極11とセグメント電極10
との交差部分、すなわち表示ドット部分を平面的に示し
ている。
【0194】この実施形態においても、反射性導電膜と
してのAPC膜18を覆う金属酸化物膜としてのITO
膜19は、そのAPC膜18よりも広い幅に形成されて
いて、ITO膜19のエッジ部分34はAPC膜18の
側面の全部を覆っている。本実施形態のエッジ部34は
ブラックマスク33のY方向部分と平行に延在する長方
形領域としてAPC膜18の両側に形成されている。
【0195】本実施形態の液晶装置を透過型表示で使用
する場合、ITO膜19のエッジ部34は光を透過させ
て液晶へ導く透光領域として作用する。本実施形態にお
いても、APC膜18がブラックマスク33に対して位
置ずれしたとしても、その位置ずれの大きさがエッジ部
分34の幅寸法以内であれば、そのAPC18はブラッ
クマスク33に位置的に重なることはない。従って、A
PC膜18に位置ずれが発生した場合でも光反射領域の
面積と光透過領域の面積との間で大きな変化は起こら
ず、よって、反射表示時と透過表示時との間で表示品位
に大きな変化が生じることがない。
【0196】本実施形態では、図29に示した実施形態
と異なり、APC膜18の内部領域に光透過用の開口2
8を形成してある。こうすれば、透過表示時に多量の光
を液晶へ供給できる。従って、透過表示時に明るい表示
を希望する場合には、このような開口28を設けること
が望ましい。
【0197】(液晶装置の第9実施形態)図33は、本
発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態の主要部を示
している。ここに例示する液晶装置は単純マトリクス方
式の液晶装置であり、図33に示す構造は、液晶を挟ん
で互いに対向するコモン電極11とセグメント電極10
との交差部分、すなわち表示ドット部分を平面的に示し
ている。
【0198】この実施形態においても、反射性導電膜と
してのAPC膜18を覆う金属酸化物膜としてのITO
膜19は、X方向及びY方向の両方でそのAPC膜18
よりも広い幅に形成されていて、ITO膜19のエッジ
部分34はAPC膜18の側面の全部を覆っている。本
実施形態のエッジ部34は個々の表示ドット内において
ブラックマスク33の内側であってAPC膜18の外側
の領域に環状すなわち枠状に形成されている。
【0199】本実施形態の液晶装置を透過型表示で使用
する場合、ITO膜19のエッジ部34は光を透過させ
て液晶へ導く光透過領域として作用する。本実施形態に
おいても、APC膜18がブラックマスク33に対して
位置ずれしたとしても、その位置ずれの大きさがエッジ
部分34の幅寸法以内であれば、そのAPC18はブラ
ックマスク33に位置的に重なることはない。従って、
APC膜18にX方向及びY方向の両方向へ位置ずれが
発生した場合でも、光反射領域の面積と光透過領域の面
積との間で大きな変化は起こらず、よって、反射表示時
と透過表示時との間で表示品位に大きな変化が生じるこ
とがない。
【0200】(液晶装置の第10実施形態)図34及び
図35は、本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部、特に1つの表示ドット部分を拡大して示して
いる。この液晶装置の全体構造は例えば図36に示すよ
うに設定できる。なお、例えば、R(赤)、G(緑)、
B(青)の3原色によってフルカラー表示を行う場合を
考えれば、上記の1つの表示ドットはそれら3色の個々
に対応するドットであり、これらの表示ドットが3個集
まることによって1つの画素が形成される。また、白黒
表示を行う場合を考えれば、上記の1つの表示ドットが
そのまま1つの画素に相当する。
【0201】本実施形態に係る液晶装置は、アクティブ
素子として3端子型の能動素子であるTFT(Thin Fil
m Transistor)を用いたアクティブマトリクス方式の半
透過反射型の液晶装置であり、そして駆動用ICを基板
上に直接に実装する方式のCOG(Chip On Glass)方
式の液晶装置である。
【0202】図36において、液晶装置401は、液晶
パネル405に駆動用IC404a及び404bを実装
し、さらに照明装置としてのバックライト25を付設す
ることによって形成されている。バックライト25は観
察側と反対側の第1基板ユニット402aの外側に付設
される。
【0203】液晶パネル405は、第1基板ユニット4
02aと第2基板ユニット402bとをそれらの周辺部
において環状のシール材403によって貼り合わせ、さ
らに、図34に示すように、第1基板ユニット402a
と第2基板ユニット402bとの間の間隙、すなわちセ
ルギャップ内に液晶456を封入することによって形成
される。
【0204】図36において、第1基板402aのシー
ル材403によって囲まれる内部領域には、複数のドッ
ト状の画素電極が行方向XX及び列方向YYに関してマ
トリクス状の配列で形成される。また、第2基板402
bのシール材403によって囲まれる内部領域には、無
パターンの面状電極が形成され、その面状電極が第1基
板402a側の複数の画素電極に対向して配置される。
【0205】第1基板402a上の1つの画素電極と第
2基板402b上の面状電極によって液晶を挟んだ部分
が1つの表示ドットを形成し、この表示ドットの複数個
がシール材403によって囲まれる内部領域内でドット
マトリクス状に配列することによって表示領域Vが形成
される。駆動用IC404a及404bは複数の表示ド
ットを形成している対向電極間に選択的に走査信号及び
データ信号を印加することにより、液晶の配向を表示ド
ット毎に制御する。この液晶の配向制御により該液晶を
通過する光が変調されて、表示領域V内に文字、数字等
といった像が表示される。
【0206】図34は、液晶装置401において表示領
域Vを構成する複数の表示ドットのうちの1つの断面構
造を拡大して示している。また、図35は、その表示ド
ットの平面構造を示している。なお、図34は図35に
おけるI−I線に従った断面構造を示している。
【0207】図34において、第1基板ユニット402
aは、ガラス、プラスチック等によって形成された第1
基板406aを有する。この第1基板406aの液晶側
の表面上には、スイッチング素子として機能するアクテ
ィブ素子としてのTFT(Thin Film Transistor407
が形成され、そのTFT407の上に有機絶縁膜408
が形成され、その有機絶縁膜408の上に画素電極40
9が形成され、さらに、画素電極409の上に配向膜4
11aが形成される。配向膜411aには、第1基板ユ
ニット402aと第2基板ユニット402bとを貼り合
わせる前に、配向処理としてのラビング処理が施され
る。第1基板406aの外側表面には偏光板457aが
貼着等によって装着される。
【0208】画素電極409は、有機絶縁膜408の上
に形成された反射性導電膜18と、その上に積層された
金属酸化物膜19との積層構造によって形成されてい
る。反射性導電膜18は、例えば、銀単体又は銀を主成
分とする合金、例えばAPC合金によって形成される。
また、金属酸化物膜19は、例えばITOによって形成
される。金属酸化物膜19は反射性導電膜18よりも広
い面積を有し、そのエッジ部分34が反射性導電膜18
の外周縁の外側へ張り出している。このエッジ部34
は、図35に示すように、反射性導電膜18の外周縁の
全域に沿って形成されている。
【0209】図34において、第1基板ユニット402
aに対向する第2基板ユニット402bは、ガラス、プ
ラスチック等によって形成された第2基板406bを有
する。この第2基板406bの液晶側表面には、所定パ
ターン状にカラーフィルタ412が形成され、そのカラ
ーフィルタ412の間を埋めるようにブラックマスク4
15が形成される。さらに、カラーフィルタ12及びブ
ラックマスク415の上に透明な電極413が形成さ
れ、さらに、その電極413の上に配向膜411bが形
成される。電極413は、ITO(Indium Tin Oxide)
等によって第2基板406bの表面全域に形成された面
電極である。第2基板406bの外側表面には偏光板4
57bが貼着等によって装着される。
【0210】カラーフィルタ412は、R(赤),G
(緑),B(青)の3原色の色素膜又はC(シアン),
M(マゼンタ),Y(イエロー)の3原色の色素膜を1
つのユニットとして平面内でマトリクス状に配列され、
さらに、各色の色素膜が所定の平面配列、例えばストラ
イプ配列、デルタ配列、モザイク配列に並べられる。さ
らに、3原色の個々の色素膜は、個々の表示ドットに対
応して1つずつ、換言すれば、第1基板406a側の画
素電極409の個々に対向するように形成される。上記
のブラックマスク415は、画素電極409が存在しな
い領域に対応して形成されている。
【0211】図34において、第1基板ユニット402
aと第2基板ユニット402bとの間の間隙、すなわち
セルギャップはいずれか一方の基板の表面に分散された
球状のスペーサ414によって寸法が維持され、そのセ
ルギャップ内に液晶456が封入される。
【0212】TFT407は、第1基板406a上に形
成されたゲート電極416と、このゲート電極416の
上で第1基板406aの全域に形成されたゲート絶縁膜
417と、このゲート絶縁膜417を挟んでゲート電極
416の上方位置に形成された半導体層418と、その
半導体層418の一方の側にコンタクト電極419を介
して形成されたソース電極421と、さらに半導体層4
18の他方の側にコンタクト電極419を介して形成さ
れたドレイン電極422とを有する。
【0213】図35に示すように、ゲート電極416は
ゲートバス配線423から延びている。また、ソース電
極421はソースバス配線424から延びている。ゲー
トバス配線423は第1基板406aの横方向に延びて
いて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成される。また、
ソースバス配線424はゲート絶縁膜417(図34参
照)を挟んでゲートバス配線423と交差するように縦
方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成さ
れる。
【0214】ゲートバス配線423は図36の駆動用I
C404a及び404bの一方に接続されて、例えば走
査線として作用する。他方、ソースバス配線424は駆
動用IC404a及び404bの他方に接続されて、例
えば信号線として作用する。また、画素電極409は、
図35に示すように、互いに交差するゲートバス配線4
23とソースバス配線424とによって区画される方形
領域のうちTFT407に対応する部分を除いた領域を
覆うように形成される。
【0215】ここで、画素電極409の外周縁は金属酸
化物膜19の外周縁によって決定し、その金属酸化物1
9のエッジ部分34が反射性導電膜18の外側に張り出
している。設計上、互いに隣り合う画素電極409の間
はブラックマスク415によって埋められるので、エッ
ジ部分34はブラックマスク415の内側であって反射
性導電膜18の外側に配置される。図34において、バ
ックライト25から光が出射された場合には、その光は
上記のエッジ部分34を透過して液晶456へ供給され
る。
【0216】図35のゲートバス配線423及びゲート
電極416は、例えば、クロム、タンタル等によって形
成される。また、図34のゲート絶縁膜417は、例え
ば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO
)等によって形成される。また、半導体層418は、
例えば、a−Si、多結晶シリコン、CdSe等によっ
て形成される。また、コンタクト電極419は、例え
ば、a−Si等によって形成される。また、ソース電極
421及びそれと一体な図35のソースバス配線424
並びに図34のドレイン電極422は、例えば、チタ
ン、モリブデン、アルミニウム等によって形成される。
【0217】図34に示す有機絶縁膜408は、図35
のゲートバス配線423、ソースバス配線424及びT
FT407を覆って第1基板406a上の全域に形成さ
れている。但し、有機絶縁膜408のドレイン電極42
2に対応する部分にはコンタクトホール426が形成さ
れ、このコンタクトホール426の所で画素電極409
とTFT407のドレイン電極422との導通がなされ
ている。
【0218】本実施形態では、画素電極409に反射性
導電膜18を含ませることにより、当該画素電極409
に到達した光を当該反射性導電膜18によって反射させ
ることができる。このとき、鏡面反射では不都合がある
場合には、反射性導電膜18の表面に多数の微細な山部
及び/又は谷部を形成して適度の散乱光を形成すること
ができる。
【0219】本実施形態の液晶装置401は以上のよう
に構成されているので、外部光を用いて反射表示を行う
場合には、図34において矢印Rで示すように、観察側
すなわち第2基板ユニット402b側から液晶装置40
1の内部へ入った外部光は、液晶456を通過して画素
電極409の反射性導電膜18に到達し、該導電膜18
で反射して再び液晶456へ供給される。一方、バック
ライト25から出射される光を用いて透過表示を行う場
合には、矢印Tで示すように、バックライト25からの
光は第1基板406a及び画素電極409の金属酸化物
膜19のエッジ部分34を透過して液晶456へ供給さ
れる。
【0220】液晶456は、走査信号及びデータ信号に
よって選択される画素電極409と対向電極413との
間に印加される電圧によって表示ドット毎にその配向が
制御される。反射表示時及び透過表示時のいずれの場合
でも、液晶456の配向が制御されたときには、その液
晶456に供給された光は配向制御された液晶456に
よって表示ドット毎に変調され、これにより観察側に文
字、数字等といった像が表示される。
【0221】以上のように、本実施形態では、画素電極
409の周縁部に設けたエッジ部分34によって光透過
領域を形成し、この光透過領域を用いて透過表示を実現
した。このエッジ部分34を設けたため、画素電極40
9の反射性導電膜18がブラックマスク415に対して
相対的に位置ずれを生じる場合であっても、その位置ず
れがエッジ部34の幅寸法以内であれば、反射性導電膜
18がブラックマスク415に隠れることがない。この
結果、第1基板ユニット402aと第2基板ユニット4
02bとを貼り合わせる際の誤差や、その他の製造上の
誤差に起因して画素電極409に位置ズレが生じる場合
にも、透過表示と反射表示との間で表示品位に変化が発
生することを抑えることができる。
【0222】(電子機器の実施形態)次に、上述した液
晶装置を用いて構成される電子機器を実施形態を挙げて
説明する。
【0223】図37は、本発明に係る電子機器の一実施
形態であるモバイル型のパーソナルコンピュータを示し
ている。ここに示すパーソナルコンピュータ1100
は、キーボード1102を備えた本体部1104と、液
晶表示ユニット1106とから構成されている。この液
晶表示ユニット1106は、例えば図11に示した液晶
装置90を用いて構成できる。
【0224】以上の構成により、本実施形態のコンピュ
ータ1100では、外光があれば反射型として、外光が
不十分であればバックライトを点灯させることで透過型
として、表示が視認できるようになっている。また、光
反射膜の外側に位置する透明な金属酸化物膜のエッジ部
分を光透過領域として用いるようにしたので、反射型と
透過型との間で表示品位の変化を抑えて違和感の無い表
示を行うことができる。
【0225】図38は、本発明に係る電子機器の他の実
施形態である携帯電話機を示している。ここに示す携帯
電話機1200は、複数の操作ボタン1202のほか、
受話口1204、送話口1206と共に、液晶表示ユニ
ット1208を有する。この液晶表示ユニット1208
は、例えば図11に示した液晶装置90を用いて構成で
きる。この携帯電話機1200においても、反射型表示
と透過型表示との間で表示品位の変化を抑えて違和感の
無い表示を行うことができる。
【0226】図39は、本発明に係る電子機器のさらに
他の実施形態であるデジタルスチルカメラであって、液
晶装置をファインダとして用いるものを示している。通
常のカメラは、被写体の光像によってフィルムを感光す
るのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体
の光像をCCD(Charge Coupled Device)等といった
撮像素子により光電変換して撮像信号を生成するもので
ある。
【0227】デジタルスチルカメラ1300におけるケ
ース1302の背面には、液晶表示ユニット1303が
設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて、表示を行
う構成となっている。このため、液晶表示ユニット13
03は、被写体を表示するファインダとして機能する。
液晶表示ユニット1303は、例えば図11に示した液
晶装置90を用いて構成できる。
【0228】ケース1302の前面側(図においては裏
面側)には、光学レンズやCCD等を含んだ受光ユニッ
ト1304が設けられている。撮影者が液晶表示ユニッ
ト1303に表示された被写体像を確認して、シャッタ
ボタン1306を押下すると、その時点におけるCCD
の撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送されて
そこに格納される。また、このデジタルスチルカメラ1
300にあっては、ケース1302の側面に、ビデオ信
号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子13
14とが設けられている。そして、図に示されるよう
に、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ14
30が、また、データ通信用の入出力端子1314には
パーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応
じて接続される。さらに、回路基板1308のメモリに
格納された撮像信号が、所定の操作によって、テレビモ
ニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出
力される構成となっている。
【0229】図40は、本発明に係る電子機器のさらに
他の実施形態である腕時計型電子機器を示している。こ
こに示す腕時計型電子機器1500は、時計本体150
4に支持された表示部としての液晶表示ユニット150
2を有し、この液晶表示ユニット1502は、例えば図
11に示した液晶装置90を用いて構成できる。液晶表
示ユニット1502は、時計本体1504の内部に設け
た制御回路1506によって制御されて、時刻、日付等
を情報として表示する。
【0230】なお、電子機器としては、以上に説明した
パーソナルコンピュータや、携帯電話機や、デジタルス
チルカメラや、腕時計型電子機器の他にも、液晶テレビ
や、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテー
プレコーダや、カーナビゲーション装置や、ページャ
や、電子手帳や、電卓や、ワードプロセッサや、ワーク
ステーションや、テレビ電話機や、POS端末器や、タ
ッチパネルを備えた機器等が挙げられる。そして、これ
らの各種電子機器の表示部として、本発明に係る液晶装
置が適用可能なのは言うまでもない。
【0231】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、液晶装置を製造する際に各種の誤差が生じる場合で
も、半透過反射膜において光透過領域と光反射領域との
間に面積比率のばらつきが発生することを抑えることが
でき、これにより、液晶装置において表示方式が変化す
る場合でも表示品位にはばらつきが発生することを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の一実施形態を示す平面
図である。
【図2】図1のI−I線に従って液晶装置の断面構造を
示す側面断面図である。
【図3】図1の液晶装置の主要部の平面構造を示す平面
図である。
【図4】図3と同じ部分にある他の構成要素を示す平面
図である。
【図5】本発明に係る液晶装置の他の実施形態の主要部
の断面構造を示す断面図である。
【図6】従来の液晶装置の一例の断面構造を示す断面図
である。
【図7】従来の液晶装置の他の一例の断面構造を示す断
面図である。
【図8】本発明に対して参考となる液晶装置の主要部を
示す平面図である。
【図9】図8におけるIII−III線に従った断面図
である。
【図10】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
を示す斜視図である。
【図11】図10に示す液晶装置の主要部の断面構造を
示す断面図である。
【図12】図10に示す液晶装置の主要部の平面構造を
示す平面図である。
【図13】図10に示す液晶装置の他の主要部の断面構
図を示す断面図である。
【図14】図10に示す液晶装置の他の主要部の平面構
造を示す平面図である。
【図15】図11に示す液晶装置の製造方法の一実施形
態を示す工程図である。
【図16】図10に示す液晶装置で用いられる反射性導
電膜の特性を説明するためのグラフである。
【図17】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
を示す斜視図である。
【図18】図17に示す液晶装置の要部の平面構造を示
す平面図である。
【図19】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
を示す斜視図である。
【図20】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の断面構造を示す断面図である。
【図21】図20に示す液晶装置の他の主要部の断面構
造を示す断面図である。
【図22】図20に示す液晶装置の製造方法の一実施形
態を示す工程図である。
【図23】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の平面構造を示す平面図である。
【図24】図23のII−II線に従った断面図であ
る。
【図25】図24の素子構造を製造するための製造方法
の一例を示す工程図である。
【図26】図25に引き続く工程図である。
【図27】図26に引き続く工程図である。
【図28】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の平面構造を示す平面図である。
【図29】図28の一部を拡大して示すと共に図28で
は示されない他の構成要素を示す平面図である。
【図30】図29に示す技術に関連する技術を説明する
ための平面図である。
【図31】図29に示す技術の機能を説明するための平
面図である。
【図32】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の平面構造を示す平面図である。
【図33】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の平面構造を示す平面図である。
【図34】本発明に係る液晶装置のさらに他の実施形態
の主要部の断面構造を示す断面図である。
【図35】図34に示す構造の平面図である。
【図36】図34に示す断面構造を有する液晶装置の全
体の外観を示す斜視図である。
【図37】本発明に係る電子機器の一実施形態を示す斜
視図である。
【図38】本発明に係る電子機器の他の実施形態を示す
斜視図である。
【図39】本発明に係る電子機器のさらに他の実施形態
を示す斜視図である。
【図40】本発明に係る電子機器のさらに他の実施形態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 液晶装置 2 下基板(第1基板) 3 上基板(第2基板) 7 駆動用IC 8 遮光層 10 セグメント電極 11 コモン電極 13 カラーフィルタ 14,15 引回し配線 17 光反射領域 18 APC膜(反射性導電膜) 19 ITO膜(金属酸化物膜) 23 液晶 24 引回し配線 25 バックライト(照明装置) 29 表示ドット 33 ブラックマスク 34 エッジ部分(光透過領域) 35 下地膜 100 液晶パネル 160 液晶 190,290,390 液晶装置 200 前面側基板(第2基板) 300 背面側基板(第1基板) 202 ブラックマスク 204 カラーフィルタ 205 平坦化膜 210 コモン電極 303 下地膜 310 セグメント電極 312 反射パターン(反射性導電膜) 314 透明導電膜(金属酸化物膜) 320 TFD 330 画素電極 350,360,370 配線 352,362,372 反射性導電膜 354,364,374 透明導電膜 401 液晶装置 405 液晶パネル 406a 第1基板 406b 第2基板 407 TFT 409 画素電極 402 カラーフィルタ 403 電極 405 ブラックマスク 456 液晶 1100 パーソナルコンピュータ(電子機
器) 1200 携帯電話機(電子機器) 1300 デジタルスチルカメラ(電子機器) 1500 腕時計型電子機器(電子機器) 2100 走査線 3100 データ線 3320 反射性導電膜 3340 透明導電膜(金属酸化物膜) V 表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 330 G09F 9/30 330Z 338 338 9/35 9/35 (72)発明者 萩原 武 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA14Y FA35Y FA41Z FB08 FC01 FC10 FC26 GA03 GA13 LA18 2H092 GA16 GA17 GA20 HA04 HA05 HA06 JA03 JA24 JB07 KA18 KB04 MA05 MA12 MA17 NA01 5C094 AA03 AA43 AA55 BA03 BA43 CA19 CA24 DA13 EA04 EA06 EA07 5G435 AA01 AA17 BB12 BB15 BB16 CC09 EE23 EE25 KK05 KK07 KK09 KK10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1基板と第2基板との間に液晶を配置
    して成る液晶装置において、 前記第1基板に形成された反射性導電膜と、 該反射性導電膜上に積層されると共にエッジ部分が前記
    第1基板に接触する透光性の金属酸化物膜と、 前記第1基板の外側から前記液晶に向けて光を照射する
    照明手段とを有することを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 第1基板と第2基板との間に液晶を配置
    して成る液晶装置において、 前記第1基板に設けられた下地膜と、 該下地膜上に形成された反射性導電膜と、 該反射性導電膜上に積層されると共にエッジ部分が前記
    下地膜に接触する透光性の金属酸化物膜と、 前記第1基板の外側から前記液晶に向けて光を照射する
    照明手段とを有することを特徴とする液晶装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1基板に接触
    する前記エッジ部分は、半透過反射方式の液晶表示にお
    ける1つの表示ドット内での光透過部を構成することを
    特徴とする液晶装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記下地膜に接触す
    る前記エッジ部分は、半透過反射方式の液晶表示にける
    1つの表示ドット内での光透過部を構成することを特徴
    とする液晶装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記下地膜は金属酸
    化物を含むことを特徴とする液晶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2において、前記反
    射性導電膜の上面に青色成分の光を反射させる反射層を
    有することを特徴とする液晶装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2において、前記反
    射性導電膜及び前記金属酸化物膜は前記液晶に電圧を印
    加するための第1電極を構成することを特徴とする液晶
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記第1電極に対向
    して前記第2基板上に形成された第2電極と、前記第1
    電極と前記第2電極との交差領域に対応して設けられた
    着色層とを有することを特徴とする液晶装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8において、前記第
    1電極は単純マトリクス方式の液晶装置を構成するスト
    ライプ状電極であることを特徴とする液晶装置。
  10. 【請求項10】 請求項7又は請求項8において、前記
    第1電極はアクティブマトリクス方式の液晶装置を構成
    するドット状電極であることを特徴とする液晶装置。
  11. 【請求項11】 請求項7において、前記第1電極に対
    向して前記第2基板上に形成された第2電極と、前記第
    1電極につながる配線と、前記第2電極につながる配線
    とを有し、前記第1電極と前記第2電極との交差領域の
    集まりによって表示領域が形成され、前記第1電極につ
    ながる配線及び前記第2電極につながる配線は前記表示
    領域の外側に存在し、前記配線の少なくとも一方は金属
    酸化物によって形成され、反射性導電膜は含まないこと
    を特徴とする液晶装置。
  12. 【請求項12】 請求項1又は請求項2において、前記
    反射性導電膜は銀単体又は銀を含む合金であることを特
    徴とする液晶装置。
  13. 【請求項13】 請求項1又は請求項2において、前記
    金属酸化物膜はITO(Indium Tin Oxide)であること
    を特徴とする液晶装置。
  14. 【請求項14】 請求項1において、前記第1基板に接
    触する前記エッジ部分の面積は、該エッジ部分が属する
    1表示ドットの面積の10〜70%、望ましくは30〜
    50%であることを特徴とする液晶装置。
  15. 【請求項15】 請求項2において、前記下地膜に接触
    する前記エッジ部分の面積は、該エッジ部分が属する1
    表示ドットの面積の10〜70%、望ましくは30〜5
    0%であることを特徴とする液晶装置。
  16. 【請求項16】 第1基板と第2基板との間に液晶を配
    置して成る液晶装置の製造方法において、 前記第1基板上に反射性導電膜を形成する工程と、 エッジ部分が前記第1基板に接触するように透光性の金
    属酸化物膜を前記反射性導電膜上に形成する工程と、 光を照射する照明手段を前記第1基板の外側に設ける工
    程とを有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 第1基板と第2基板との間に液晶を配
    置して成る液晶装置の製造方法において、 前記第1基板上に下地膜を形成する工程と、 該下地膜上に反射性導電膜を形成する工程と、 エッジ部分が前記下地膜に接触するように透光性の金属
    酸化物膜を前記反射性導電膜上に形成する工程と、 光を照射する照明手段を前記第1基板の外側に設ける工
    程とを有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1又は請求項2に記載の液晶装
    置を有することを特徴とする電子機器。
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