JP4167335B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4167335B2
JP4167335B2 JP36232998A JP36232998A JP4167335B2 JP 4167335 B2 JP4167335 B2 JP 4167335B2 JP 36232998 A JP36232998 A JP 36232998A JP 36232998 A JP36232998 A JP 36232998A JP 4167335 B2 JP4167335 B2 JP 4167335B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
layer
region
crystal display
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP36232998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000019563A (ja
JP2000019563A5 (ja
Inventor
真澄 久保
陽三 鳴瀧
正悟 藤岡
厚志 伴
尚幸 島田
洋二 吉村
幹雄 片山
裕 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP36232998A priority Critical patent/JP4167335B2/ja
Publication of JP2000019563A publication Critical patent/JP2000019563A/ja
Publication of JP2000019563A5 publication Critical patent/JP2000019563A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4167335B2 publication Critical patent/JP4167335B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過表示領域と反射表示領域を備えた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特長を生かして、ワードプロセッサやパーソナルコンピューターなどのOA機器や、電子手帳等の携帯情報機器、あるいは、液晶モニターを備えたカメラ一体型VTR等に広く用いられている。
【0003】
また、上記液晶表示装置に搭載する液晶表示パネルはCRT(ブラウン管)やEL(エレクトロルミネッセンス)表示とは異なり自らは発光しないため、バックライトと呼ばれる蛍光管からなる照明装置をその背面または側方に設置して、バックライト光の透過量を液晶表示パネルで制御して画像表示を行なう所謂透過型液晶表示装置がよく用いられている。
【0004】
しかしながら、透過型液晶表示装置では、通常バックライトが液晶表示装置の全消費電力のうち50%以上を占めるため、バックライトを設けることで消費電力が増大してしまう。
【0005】
よって、上記透過型液晶表示装置とは別途、戸外や常時携帯して使用する機械の多い携帯情報機器ではバックライトの代わりに一方基板に反射板を設置し、周囲光を反射板表面で反射させることにより表示を行なう反射型液晶表示装置が用いられている。
【0006】
反射型液晶表示装置で用いられる表示モードには、現在透過型液晶表示装置で広く用いられているTN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーツイステッドネマティク)モードといった偏光板を利用するものや、偏光板を用いないため明るい表示が実現できる相転移型ゲストホストモードも近年盛んに開発が行なわれている。
【0007】
しかしながら、周囲光の反射光を利用する反射型液晶表示装置は、周囲光が暗い場合には視認性が極端に低下するという欠点を有する。一方、透過型液晶表示装置は、反射型液晶表示装置とは逆に周囲光が非常に明るい場合には、周囲光に比べて表示光が暗いため表示を観察できないという問題が発生し、表示を観察できるようにするにはバックライト光の強度を上げる必要があるため、バックライトによる液晶表示装置の消費電力の増大等の問題があった。
【0008】
したがって、上記問題点を解消するために従来では特開平7−333598号公報に示されるように、光の一部を透過し、また光の一部を反射する半透過反射膜を用いることにより、透過型表示と反射型表示の両方を一つの液晶液晶表示装置にて実現する構成が開示されている。
【0009】
図28に上記半透過反射膜を用いた液晶表示装置を示す。
液晶表示装置は、偏光板30、位相差板31、透明基板32、ブラックマスク33、対向電極34、配向膜35、液晶層36、MIM37、画素電極38、光源39、反射膜40から構成されている。
【0010】
半透過反射膜である画素電極38は、金属粒子を画素内一面にごく薄く堆積させるか、或いは、面内に微小な孔欠陥や凹入欠陥等が点在するよう形成されたものであり、光源39からの光を、画素電極38を透過させると共に自然光や室内照明光等の外光を画素電極38で反射させることによって透過型表示機能と反射型表示機能とを同時に実現することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図28に示された表示装置では以下のような不具合が生じる。
まず、上述の半透過反射膜として金属粒子をごく薄く堆積させたものを用いた場合、金属粒子は吸収係数が大きな材料であるため入射光の内部吸収が大きく、また表示に利用されない吸収光が生じてしまい光の利用効率が悪いという問題を有していた。例えば、100%の光が入射しても透過に30%、反射に15%の光しか利用することはできなかった。
【0012】
他方、画素電極38として面内に微小な孔欠陥や凹入欠陥等が点在する膜を用いた場合、膜の構造があまりにも複雑で製造においては緻密な設計条件が伴うため制御が困難であり、均一な特性の膜を製造することが困難であるという問題を有していた。言い換えれば、電気特性や光学特性の再現性が悪く、液晶表示装置として表示品位を制御することが極めて困難であった。
【0013】
例えば、近年、液晶表示装置のスイッチング素子として一般に用いられている薄膜トランジスタ(TFT)を上記従来技術において採用しようとすれば、画素内に補助容量形成のための電極を、他の電極・配線材料によって形成することがあるが、上記従来技術のように画素電極として半透過反射膜を用いた場合にはさらに補助容量形成には不向きであるという不具合があった。さらに、絶縁層を介してこれらの配線や素子の一部を覆って画素電極を形成した場合でも、透過成分が共存しているため、開口率の向上には寄与しにくいという問題があった。また、MIMやTFT等、スイッチング素子の半導体層に光が入射すれば光励起電流が生じてしまうため、半透過反射膜を遮光層として使用したとしてもさらに対向基板側に遮光膜を設ける必要があった。
【0014】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、透過型表示と反射型表示を一枚の基板で同時に実現する液晶表示装置において、従来の液晶表示装置よりも周囲光及びバックライト光の利用効率を向上させ、品質を安定化させると共に製造を簡単化した液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、ガラスまたはプラスチックからなる少なくとも2枚の基板間に液晶層が挾持され、該液晶層に電圧を印加する一対の電極によって規定される複数の画素を備える液晶表示装置において、前記複数の画素内には、光の透過効率の高い領域と反射効率の高い領域とが設けられており、それぞれの前記領域において光の透過効率の高い層または反射効率の高い層が画素電極として機能し、前記透過効率の高い領域に対応する液晶層のセル厚が前記反射効率の高い領域に対応する液晶層のセル厚よりも厚いことを特徴とし、それにより上記課題が解決される。
【0016】
前記複数の画素は、基板上に形成された複数のゲート配線と、該ゲート配線と直交するように配置された複数のソース配線と、によって包囲されることが好ましい。
【0017】
前記反射効率の高い領域が、前記ゲート配線またはソース配線、またはスイッチング素子の何れかの一部分を被覆するものであることが好ましい。
【0018】
前記透過効率または反射効率の高い層が、前記ゲート配線またはソース配線の何れかを構成する材料にて形成されていることが望ましい。
【0019】
前記透過効率の高い層のみが画素電極として機能し、且つ、前記反射効率の高い層が前記透過効率の高い層とは電気的に絶縁されていてもよい。
【0020】
さらに望ましくは、前記画素領域(液晶に電圧を印加する画素領域)に占める前記反射効率の高い領域の面積比率が10〜90%である。
【0021】
以下に上記構成による作用について説明を行う。
【0022】
発明によれば、半透過反射膜よりも透過効率の高い領域及び反射効率の高い領域を各画素内に設け、それぞれの領域において透過効率の高い層または反射効率の高い層を画素として機能させるので、従来の半透過反射膜を用いた液晶表示装置のように、例えば迷光現象によって周囲光や照明光の利用効率が低下することがない。さらに、液晶層を1回通過する透過モードと、2回通過する反射モードでは、電気光学特性が異なる、そこで、本発明では、透過効率の高い領域と反射効率の高い領域とを明確に分離して存在させていることにより、例えば、透過効率の高い領域と反射効率の高い領域とで液晶層のセル厚を変えたり、印加電圧を変えたり、位相差板の種類を変えたりするなどして、両モードの調整を行い整合性をとることができる。したがって、周囲光の輝度がどの程度であっても反射型表示として、透過型表示として、或いはそれらの両用型として、常に良好な画像を表示することができる。また、バックライト光と周囲光の両者を同時に、効率よく表示に寄与させることができるので、常に強いバックライト光のみを利用する所謂、透過型液晶表示装置と比較して消費電力量を格段に減少させることが可能となる。
【0023】
すなわち、従来の反射型液晶表示装置にあった、周囲光が暗い場合に視認性が極端に低下するという欠点と、従来の透過型液晶表示装置にあった、周囲光が非常に明るい場合に表示が見えにくくなる欠点を、本発明によって光の利用効率を高めながら同時に解決することができる。
【0024】
また、半透過反射膜よりも透過効率の高い領域及び反射効率の高い領域を各画素内に設け、それぞれの領域において透過効率の高い層または反射効率の高い層を画素電極として機能させるので、周囲光の輝度がどの程度であっても反射型表示として、透過型表示として、或いはそれらの両用型として、常に良好な画像を表示することができる。また、バックライト光と周囲光の両者を同時に、効率よく表示に寄与させることができるので、常に強いバックライト光のみを利用する所謂、透過型液晶表示装置と比較して消費電力量を格段に減少させることが可能となる。
【0025】
さらに、前記反射効率の高い領域が、ゲート配線またはソース配線、またはスイッチング素子の何れかの一部分を被覆するものであれば、この部分に入射した光をも表示に寄与させることが可能となり、その結果、画素の有効エリアを格段に向上することが可能となる。半透過反射膜を用いた上記従来技術の課題を解決するばかりか、一般の透過型液晶表示装置と比較しても画素開口率を向上させることができる。
【0026】
さらに、透過効率の高い領域または反射効率の高い領域を構成する材料と、ソース配線またはゲート配線を構成する材料と同一であれば、液晶表示装置の製造プロセスが簡単になる。
【0027】
さらに、透過効率の高い層のみで画素電極を構成すれば、例えば、透過効率の高い層と反射効率の高い層とが電気的に互いに接続されることにより一画素分の画素電極をなしている場合や、透過効率の高い層と反射効率の高い層のそれぞれ一部分が互いに重なり合うことにより一つの画素電極をなす場合等と比較して、画素電極に起因する不良発生を低減でき、良品率が向上する。
【0028】
さらに、反射効率の高い領域の面積比率を10〜90%にすれば、周囲光が明るすぎて表示が霞んで見えにくくなるという従来の透過型液晶表示装置で生じていた問題と、また、周囲光強度が極めて弱い場合には全く観察ができなかったという従来の反射型液晶表示装置で生じていた問題の両方が解決され、周囲光がどのような状況であっても反射型表示として、透過型表示として、或いはその両用型として、最適な表示を行なうことが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図面に基づき以下に説明を行なう。
図1は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
【0030】
図1において、ガラスまたはプラスチック等からなる透明絶縁性基板上1に、複数のゲート配線2と複数のソース配線3が直交するように配設され、これらの包囲する領域が画素であり、前記配線の交差部近傍にはTFT4が設けられている。TFT4のドレイン電極5には画素電極6が接続されている。この画素電極6が形成された部分は基板上方から観察したときに透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bの2つの領域からなるもので、本実施形態では前者の上面には透過効率の高い層としてITO7(Indium Tin Oxide)、後者には反射効率の高い層としてAlまたはAl系合金8がそれぞれ設けられ、それらが一体となって画素電極6をなしている。また、画素電極6は次段のゲート配線2a上にゲート絶縁膜9を介して重畳しているので、駆動時にはこの部分で液晶駆動時のための補助容量が生成される。
【0031】
上記TFT4は、ゲート配線2から分岐するゲート電極10の上部に、ゲート絶縁膜9、半導体層12(図2に示す)、チャネル保護層13、ソース・ドレイン電極となるn+−Si層11が順に積層されてなる。
【0032】
図示しないが、以上のようなアクティブマトリクス基板に配向膜を塗布し、これを透明電極及び配向膜を形成した対向基板と貼り合わせ、基板間に液晶を封入し、後方にバックライトを設置することにより本実施形態の液晶表示装置が完成する。
【0033】
尚、液晶としては、黒色色素を混入したゲストホスト液晶ZLI2327(メルク社製)に、光学活性物質S−811(メルク社製)を0.5%混入したものを用いた。これ以外にも、液晶モードとしては、偏光板を液晶層の上下に配置させECBモードを用いることも可能である。さらに、カラー表示を所望とする場合には、赤・緑・青等の着色層からなるカラーフィルタを液晶層の前方に配置させることでこれを実現できる。
【0034】
以下に、本実施形態のアクティブマトリクス基板の製造方法について説明を行なう。
まず、絶縁性基板1上にTaにてゲート配線2およびゲート電極10を形成した後、基板全面にゲート絶縁膜9を成膜した。続いて、ゲート電極10上に半導体層12、チャネル保護層13を形成した後、ソース・ドレイン電極としてn+−Si層11を形成した。
【0035】
さらに、ソース配線3としてITO層3a(下層)と金属層3b(上層)とをそれぞれ、順にスパッタ法によって成膜した後、パターニングする。本実施形態では金属層3bとしてTiを用いた。
【0036】
このように、ソース配線3を二層構造とすることにより、仮にソース配線3を構成する金属層3bの一部に膜の欠損があったとしてもITO層3aによって電気的に接続されるため、ソース配線3の断線不良を低減することが出来るという利点がある。
【0037】
さらに、本実施形態の画素電極6のうち、ITO7で形成された透過効率の高い領域Aは、ソース配線3のITO層3aと同一材料、同一プロセスにて形成されている。反射効率の高い領域Bは、順にMo14とAl8をスパッタ法により成膜した後、パターニングを行なった。Alの厚みとしては、150nm以上であれば十分安定な反射効率(90%程度)を得ることができるが、本実施形態ではAlの厚みを150nmとし、反射効率が90%となり、周囲光を効果的に反射させることができる。尚、反射効率の高い材料としては、AlまたはAl系合金の他、Ag、TaやW等の金属を用いてもよい。
【0038】
また、本実施形態では画素電極6としてITO7とAl8を用いたがこの限りではなく、例えばAlまたはAl系合金の厚みをそれぞれ異ならせることで透過効率の高い領域と反射効率の高い領域を形成して、領域A、Bにて用いてもよい。このような構成とすることで、異なる材料を用いる場合よりも製造プロセスを簡略化することができる。あるいは、上記ソース配線3の金属層3bと、領域Bを構成する高い反射効率を有する材料(本実施形態ではAl8)とを同一材料とすることにより、従来の透過型液晶表示装置と同様の製造プロセスにて形成することが可能となる。
【0039】
以上のように本実施形態では画素電極6として、反射効率の高い領域Bと透過効率の高い領域Aとを設けているので、従来の半透過反射膜を用いた液晶表示装置と比較して周囲光や照明光をロスなく利用しながら透過型表示、反射型表示、或いはその両用型の表示が可能な液晶表示装置が実現される。
【0040】
また、画素電極6として、画素内部の全域及び次段ゲート配線2a上部にITOがゲート絶縁膜9を介して重畳するよう形成されており、領域Bにおいて、ITO7の上にMo14を介してAl8が画素中央部に島状に形成されている。このように、ITO7とAl8とが電気的に接続されているので、二つの領域A,Bは同一のTFT7によって同電圧を液晶に印加することになる。すなわち、電圧印加時に、同一画素内で液晶の配向状態が部分的に異なるために起こる、ディスクリネーションラインが発生するような不具合が生じない。
【0041】
また、ITO7とAl8との間にMo14を介在させることにより、製造工程においてITO7とAl8とが電解液を介して接触することによる電食が生じるのを防ぐことができる。
【0042】
また、本実施形態では領域Aと領域Bの面積比率を60:40とすることにより、良好な表示特性を得ることができた。尚、面積比率はこの値に限定されることはなく、領域A,Bの透過効率または反射効率、及び使用目的に応じて適宜変更してもよい。
【0043】
本発明では、領域Bの面積比率は有効画素面積(領域Aの面積と領域Bの面積とを合せた面積)に対して10〜90%であることが好ましい。この比率が10%未満であるとき、すなわち透過効率の高い領域が画素に占める割合が高すぎると、外部光が明るすぎて表示が霞んでしまうという従来の透過型液晶表示装置で生じていたのと同じ問題が生じてしまう。反対に、領域Bの面積比率が90%を超えてしまうと、周囲光だけでは表示を観察することができない程に周囲光が暗くなってしまった時にバックライトを点灯させて表示したとしても領域Aの割合が低すぎて表示が見づらくなってしまう。
【0044】
特に、主な使用環境が戸外である商品形態に搭載する場合にはバッテリ寿命を重視する必要があり、低消費電力化を優先させた、外部光を効率良く利用できるような設計としなければならない。したがって、反射効率の高い領域Bの割合は40〜90%であることが望ましい。ここで、領域Bの面積比率が40%であると、反射型だけで表示できる環境が非常に限定され、バックライトを点灯しなければない時間が長くなるのでバッテリ寿命が短くなる。
【0045】
また逆に、主な使用環境を屋内とする商品形態に搭載する場合にはバックライト光を効率良く利用するような設計とする。したがって、領域Bの割合は10〜60%が望ましい。領域Bの面積比率が60%を超えてしまうと、バックライト光が透過する領域Aの面積が小さく、バックライトの輝度を、例えば透過型液晶表示装置よりも著しく高くする必要があるため、消費電力が高くなりバックライトの利用効率が低下してしまう。
【0046】
本発明の液晶表示装置をバッテリ駆動方式のビデオカメラに搭載したところ、周囲光がどのような明るさであっても、バックライトの輝度を調節することによって常に観察しやすい明るさに保つことができた。特に、晴天下、屋外にて使用した際にはバックライトを点灯しなくてよいので電力消費量は小さく、透過型液晶表示装置を搭載したものと比較してバッテリ使用時間を格段に延長することができた。
【0047】
(実施形態2)
以下、実施形態2について図面に基づき以下に説明を行う。
図3は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図4は図3のB−B断面図である。
【0048】
本実施形態は、画素電極が形成された部分を上方から観察したときに、透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとが、画素中央付近を境に分割されている形状となっている。
【0049】
尚、図中の参照符号については上記実施形態1と同様の符号を用いた。また、画素やTFTの構成及び製造プロセスに関しては上記実施形態1と同様である。
【0050】
図3,4において、透過効率の高いITO7が画素内の中央部付近より自段ゲートライン近傍にわたり設けられ、一部TFT4のドレイン電極5に接続されている。また、反射効率の高いAl8が画素中央部にてMo14を介して前記ITO7に重畳し、ITO7とは逆側の次段ゲート配線2方向へ延在すると共にゲート配線2上にゲート絶縁膜9を介して重畳している。
【0051】
ここで、ITO7とAl8とはMo14を介して電気的に接続されるので、ITO7とAl8による電食が抑制される。また、Al8すなわち領域Bがゲート絶縁膜9を介して次段ゲート配線2に重畳されることにより、液晶駆動時の補助容量が形成されると共に、この部分の領域Bも表示に寄与することになるので従来の構成よりも画素の有効エリアが格段に向上する。
【0052】
尚、開口率をさらに向上させるには、TFT4またはソース配線3上に絶縁膜を介して上記Al8等の反射効率の高い膜を画素電極6として形成(ドレイン電極5に電気的に接続させる)すればよい。但しこの場合は、TFT4またはソース配線3との間で寄生容量による画質劣化を最低限に抑えられるよう、絶縁膜の材料や絶縁膜として用いる材料やパターン設計を適宜考慮する必要がある。
【0053】
(実施形態3)
以下、実施形態3について図面に基づき以下に説明を行う。
図5は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図6は図5のC−C断面図である。
【0054】
本実施形態は、反射効率の高い領域Bの下層にゲート絶縁膜9を介してコモン配線15が配設されている点で上記実施形態2と相違する。
【0055】
尚、図中の参照符号については上記実施形態1,2と同様のものとする。また、画素やTFTの構成及び製造プロセスに関しては特に説明がない限り上記実施形態1,2と同様である。
【0056】
図5,6において、透過効率の高いITO7が画素内の中央部付近より自段ゲート配線2近傍にわたり設けられ、TFT4のドレイン電極5に接続されている。また、反射効率の高いAl8が画素中央部にてMo14を介して前記ITO7に重畳し、ITO7とは逆側の次段ゲート配線2a近傍まで延在すると共に、下層のコモン配線15とゲート絶縁膜9を介して重畳している。
【0057】
ここで、ITO7とAl8とはMo14を介して電気的に接続されるのでITO7とAl8による電食が抑制される。また、Al8すなわち領域Bがゲート絶縁膜9を介してコモン配線15に重畳されることにより、液晶駆動時の補助容量が形成されて良好な表示を行うことが可能となり、また、補助容量の形成にあたって開口率が低下する不具合も生じない。
【0058】
尚、開口率をさらに向上させるには、TFT4またはソース配線3上に絶縁膜を介して上記Al8等の反射効率の高い膜を画素電極6として形成(ドレイン電極に電気的に接続させる)すればよい。但しこの場合は、画素電極6とTFT4またはソース配線3との間で寄生容量が生じないよう、絶縁膜の膜厚や絶縁膜として用いる材料を適宜考慮する必要がある。例えば、ITO7を形成した後に、基板全面に誘電率3.6程度の有機絶縁膜を厚み3μm程度に厚く堆積させ、続いてAl8を画素内及びTFT4またはソース配線3上に重畳させるようにして形成し、Al8をドレイン電極5に電気的に接続させればよい。接続方法としてはドレイン電極5またはITO7上にコンタクトホールを形成し、これを介して接続させる等の方法がある。
【0059】
また、本実施形態では画素電極6の形成された部分を透過効率の高い領域と反射効率の高い領域の2つの領域にて分割したがこの限りではなく、3つ以上に分割するものであってもよい。すなわち、図7に示すように、画素電極6を透過効率及び反射効率の高い領域A,Bと、さらにそれらとは透過効率または反射効率の異なる領域Cの3つの領域により分割されていたとしてもよい。
【0060】
(実施形態4)
以下、実施形態4について図面に基づき以下に説明を行う。
図8は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図9(a)〜(d)は本実施形態の液晶表示装置の製造方法であり、図8のD−D断面に相当する。
【0061】
本実施形態は、反射効率の高い領域Bにおいて、ソース配線と同じ材料で反射効率の高い層を形成するものである。
尚、図中の参照符号については上記実施形態1〜3と同様の符号を用いた。また、画素やTFTの構成及び製造プロセスに関しては特に説明がない限り上記実施形態1〜3と同様である。
【0062】
本実施形態の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板を上方から観察すると、図8に示すように、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、それを囲うような帯状の領域Bが設けられている。領域Bの外郭は、ゲート配線とソース配線の縁に沿った四角形となっている。領域Bにはソース配線材料と同一材料によって形成された反射効率の高い層が設けられることにより、反射効率が高くなっている。
【0063】
この製造方法を以下に説明する。
図9(a)に示すように、絶縁性基板1上にゲート配線(図示せず)及びゲート電極10、ゲート絶縁膜9、半導体層12、チャネル保護層13、ソース・ドレイン電極となるn+−Si層11を順に形成する。さらに、ソース配線(図8に示す)を構成する導電膜41をスパッタ法によって堆積させる。
【0064】
続いて図9(b)に示すように、上記導電膜41をパターニングすることにより反射効率の高い層42、ドレイン−画素電極接続層43、及びソース配線3を形成する。この反射効率の高い層42が形成された部分が上記領域Bに相当する。
さらに、図9(c)に示すように、層間絶縁膜44を形成し、続いて層間絶縁膜44を貫通するコンタクトホール45を形成する。
【0065】
次に、図9(d)に示すように、透過効率の高い層46としてITOを各画素内全域に形成した。尚、透過効率の高い層46としてはITOでなくとも透過効率の高い材料であれば構わない。また透過効率の高い層46は層間絶縁膜44を貫くコンタクトホール45を介して上記接続層43に接続されることにより、ドレイン電極5と電気的に接続されている。さらに、透過効率の高い層46は液晶層に対して電圧を印加するための画素電極として機能し、領域A,Bの何れの液晶層にも上記透過効率の高い層46により電圧が印加されている。よって、画素電極を領域Aの透過効率の高い層と領域Bの反射効率の高い層とで形成する場合に比べて、本実施形態では、画素電極を透過効率の高い層46のみで形成しているので、透過型液晶表示装置と比べて、プロセス数の増加が無く、反射効率の高い領域を形成することができ、しかも画素電極の形成不良が起りにくいという利点がある。
【0066】
(実施形態5)
以下、実施形態5について図面に基づき以下に説明を行う。
図10は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図11(a)〜(d)は本実施形態の液晶表示装置の製造方法であり、図10のE−E断面に相当する。
【0067】
本実施形態は、反射効率の高い領域B(図10の斜線部)において、ゲート配線と同じ材料で反射効率の高い層を形成するものである。
尚、図中の参照符号については上記実施形態1〜4と同様の符号を用いた。また、画素やTFTの構成及び製造プロセスに関しては特に説明がない限り上記実施形態1〜4と同様である。
【0068】
図10において、本実施形態の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板を上方から観察すると、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが四角形に設けられ、それを囲うような帯状の領域Bが設けられている。領域Bの外郭は、ゲート配線とソース配線の縁に沿った四角形となっている。領域Bにはゲート配線材料と同一材料によって形成された反射効率の高い層が設けられることにより、反射効率が高くなっている。
【0069】
この液晶表示装置の製造方法を以下に説明する。
まず、図11(a)に示すように、絶縁性基板1上に導電膜を堆積させる。続いて、この導電膜をパターニングすることによりゲート電極10、ゲート配線(図10に示す)及び反射効率の高い層42を形成する。この反射効率の高い層42が形成された部分が上記領域Bに相当する。
【0070】
次に、図11(b)に示すように、ゲート絶縁膜9、半導体層12、チャネル保護層13、ソース・ドレイン電極となるn+−Si層11を順に形成する。さらに、ソース配線3の一部となる金属層3bと、ドレイン−画素電極接続層43を同一プロセスにて形成する。接続層43はTFT4のドレイン電極5に一部重畳している。
【0071】
さらに図11(c)に示すように、ITOをスパッタ法によって成膜し、透過効率の高い層46及びソース配線3の一部となるITO層3aとしてパターニングする。透過効率の高い層46としては各画素内全域に形成し、ITO層3aとしては前記金属層3b上に金属層3bと同一形状となるようパターニングする。また、透過効率の高い層46は上記接続層43に一部重畳することによりTFT4に電気的に接続されている。
【0072】
次に図11(d)に示すように、パシベーション膜47を形成しパターニングする。
【0073】
このように、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、ソース配線の縁に沿って帯状の反射効率の高い領域Bが設けられている。この場合、ソース配線のITO層3aと画素領域の一部である反射効率の高い層42とが別層に存在するので、それとは領域A,Bが逆のパターンとなっている場合(中央部が反射効率の高い領域になっている場合)と比較して、ITO層3aと反射効率の高い層42とのリークを防止するための間隔をより狭くすることが可能となるため、画素電極の開口率を向上させることができる。
【0074】
また、本実施形態では上記実施形態4と同様に、一種類の電極(透過効率の高い層46)のみで画素電極を形成しているので、画素電極を二種類の電極で形成するよりも不良発生が少なく、効率良く製造することができる。
【0075】
尚、本実施形態ではソース配線3として金属層3bとITO層3aとの二層構造としているため、仮に金属層3bの一部に膜の欠損があったとしてもITO層3aによって電気的に接続されるためソース配線3の断線を少なくすることが出来るという利点がある。
【0076】
(実施形態6)
以下、実施形態6について図面に基づき以下に説明を行う。
図12は本実施形態の液晶表示装置におけるアクテイブマトリクス基板の部分平面図であり、図13(a)〜(c)は本実施形態の液晶表示装置の製造方法であり、図12のF−F断面に相当する。
【0077】
本実施形態は、ゲート配線またはソース配線上に絶縁膜を介して画素電極を形成することにより、有効画素面積(実質的に画素として機能する面積)を向上させることを可能とするものである。
尚、図中の参照符号については上記実施形態1〜5と同様の符号を用いた。また、画素やTFTの構成及び製造プロセスに関しては特に説明がない限り上記実施形態1〜5と同様である。
【0078】
まず、図12において、本実施形態の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板を上方から観察すると、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、それを囲うよう帯状に反射効率の高い領域B(図12の斜線部)が設けられている。透過効率の高い層からなる画素電極はゲート配線及びソース配線上に層間絶縁膜を介して重畳しており、ゲート配線2及びソース配線3上の液晶層にも電圧が印加されるので、上記実施形態と比較して有効画素面積を拡大することが可能となる。この構成では、領域Bにおける反射効率の高い層としてはゲート配線2、ソース配線3が機能する。
【0079】
この製造方法を以下に説明する。
図13(a)に示すように、絶縁性基板1上にゲート電極10及びゲート配線2(図12に示す)、ゲート絶縁膜9、半導体層12、チャネル保護層13、ソース・ドレイン電極となるn+−Si層11、ソース配線3を順に形成する。尚、ここで形成するゲート配線2またはソース配線3のうち、少なくとも後の工程において画素電極となる光透過層と重畳させる方については、反射効率の高い材料を用いることが好ましい。
【0080】
次に、図13(b)に示すように、層間絶縁膜44を形成し、続いて層間絶縁膜44を貫通するコンタクトホール45を形成する。
続いて、図13(c)に示すように、ITO等の透過効率の高い材料からなる透過効率の高い層46をスパッタ法によって形成しパターニングする。この透過効率の高い層46は層間絶縁膜44を貫くコンタクトホール45を介してTFT4のドレイン電極5と接続されている接続層43と接続される。ここで、透過効率の高い層46はゲート配線2、ソース配線3の少なくとも一方に重なるようにパターニングすることで、透過効率の高い層46と層間絶縁膜44を介して重なり合うゲート配線2またはソース配線3を、反射効率の高い層として利用できる。
【0081】
尚、この構成では透過効率の高い層46とゲート配線2、ソース配線3の間で発生する容量によりクロストーク等の画質劣化が発生しないよう、パネル設計を行なうことが必要となる。
【0082】
このように本実施形態では、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、ゲート配線またはソース配線の縁に沿って反射効率の高い領域Bが形成されている場合に、新たに反射効率の高い領域を設置する必要がなくプロセスの短縮を図ることができる。
【0083】
(実施形態7)
以下、実施形態7について図面に基づき以下に説明を行う。
図14は本実施形態の液晶表示装置におけるアクティブマトリクス基板の部分平面図であり、図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)は本実施形態の液晶表示装置の製造方法を示す断面図であり、図14のG−G断面に相当する。
【0084】
図14に示すように、画素中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、それをソース配線3の縁に沿って帯状の反射効率の高い領域B(図中斜線部)が設けられている。
【0085】
この領域Bにおいては、絶縁性基板1の上にランダムに形成した高さの高い凸部(図16の53aに示す)及び高さの低い凸部(図16の53bに示す)と、これらの凸部の上に形成された高分子樹脂(図16の54に示す)とが存在し、さらにこれを覆うように反射効率の高い層(図16の42に示す)が形成されている。これにより、領域Bの表面層である反射効率の高い層はその表面が連続する波状となっており、コンタクトホール45及び下地電極(図示せず)を介してドレイン電極5と電気的に接続されている。
【0086】
次に、この液晶表示装置の製造方法を図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)を用いて説明する。
まず、図15(a)に示すように、絶縁性基板1の上にはCr,Ta等からなる複数のゲート配線2(図14に示す)と、このゲート配線2から分岐したゲート電極10とを形成する。
【0087】
そして、これらのゲート配線2及びゲート電極10とを覆って、絶縁性基板1上の全面に、SiNx,SiOx等からなるゲート絶縁膜9を形成し、ゲート電極10の上方のゲート絶縁膜9上には、非晶質シリコン(a−Si)や多結晶シリコン、CdSe等からなる半導体層12を形成する。そして、この半導体層12の両端部には、非晶質シリコン(a−Si)等からなるコンタクト層48をチャネル保護層13上で離間して形成する。
【0088】
このコンタクト層48のうち、一方側上にはTi,Mo,Al等からなるソース電極49を重畳形成し、他方側上にはソース電極49と同様にTi,Mo,Al等からなるドレイン電極5を重畳形成する。
尚、本実施形態7では、絶縁性基板1としては、例えばコーニング社製、商品名7059である厚さ1.1mmのガラス板を用いることができる。
【0089】
次に、図15(b)に示すように、スパッタ法を用いて導電膜を成膜しパターニングすることによってソース配線の一部となる金属層3bと同時に下地電極50を形成する。このとき下地電極50を、図示していないがその一部を次段のゲート配線2とゲート絶縁膜9を介して重なるような構成とすることにより、補助容量を形成することができる。
【0090】
尚、このとき、補助容量を形成するゲート配線上の領域に反射効率の高い層を重ねるか、或いは、ゲート配線自体の反射効率を高くする等して、画素領域(領域B)とすることにより、開口率をさらに向上させることができる。
【0091】
続いて、図15(c)に示すように、上記金属層3bと併せてソース配線3を構成するITO層3aをスパッタ法によって成膜、パターニングした。
本実施形態7においては、ソース配線3を構成する層を金属層3bとITO層3aとの二層構造とした。この構造には、仮にソース配線3を構成する金属層3bの一部に膜の欠陥があったとしても、ITO層3aによって電気的に接続されるためソース配線3の断線を少なくすることができるという利点がある。
【0092】
さらに、この工程においてはこのITO層3aの形成と同時に画素電極を構成する透過効率の高い層46をパターニングした。このようにすることで、画素電極として透過効率の高い層46をソース配線3の形成と同時に作り込むことができる。
【0093】
次に、図16(a)に示すように、感光性樹脂からなるレジスト膜52を成膜及びパターニングし、熱処理等を施して角落としすることにより、その一部を断面が略円形状の高さの高い凸部53aおよび高さの低い凸部53bとして領域Bに相当する部分に形成する。このとき、透過効率の高い層46の上には、液晶層に効率良く電圧を印加するために凸部53aおよび53bを形成しない方が好ましいが、たとえ形成したとしてもそれが透明であれば、光学的には大きな影響を与えることはない。
【0094】
次に、図16(b)に示すように、凸部53aおよび53bに沿って、高分子膜54を形成する。この工程により領域Bにおける凹凸表面を平坦部の少ないさらに滑らかな形状とすることができる。但し、製造条件を変更することで、この工程を省略することも可能である。
【0095】
続いて、図16(c)に示すように、上述した高分子膜54の上の所定箇所に、画素電極としてのAlからなる反射効率の高い層42を、例えばスパッタリング法により形成した。反射効率の高い層42として使用するのに適した材料としては、AlやAl合金の他に、例えば反射効率の高いTa、Ni、Cr、Agなどを挙げることができ、反射効率の高い層42の厚さとしては、0.01〜1.0μm程度が適している。
【0096】
以上のように本実施形態によれば、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが形成され反射効率の高い領域Bがソース配線に沿うように形成されている。このような形状は、ソース配線のITO層3aと画素領域の一部である反射効率の高い層42とが別層に存在するので、逆パターン(中央部が反射効率の高い領域になっている場合)と比較して、これらがリークするのを防止するために設ける間隔を狭くでき、画素電極の開口率を向上させることができる。
【0097】
尚、本実施形態では反射光を広範囲に散乱させるために反射効率の高い層42の表面を滑らかな凹凸構造としたが、別に散乱シートを併用する場合は、レジスト膜52により凹凸を形成せず、反射効率の高い層42の表面を平坦としてもよい。いずれの場合でも、画素電極を構成する反射効率の高い層42と透過効率の高い層46とが、第三の物質(例えば、樹脂、Moなどの金属等)を間に介した別層として存在することで、透過効率の高い層の材料として特にITO、領域Bのパターンに相当する反射効率の高い層の材料としてAlやその合金をそれぞれ使用した場合に、Alのエッチング工程で発生しやすい電食反応によって生じるAlのパターニング不良を低減させることが可能である。
【0098】
(実施形態8)
以下、実施形態8について図面に基づき説明を行なう。
図17は実施形態8の液晶表示装置のアクティブマトリクス基板の一画素部分の平面図である。また図18は本実施形態の液晶表示装置の断面構造を示す図であって、図17のH−H断面に相当する。
【0099】
図17及び図18において、アクティブマトリクス基板には、画素電極6がマトリクス状に設けられており、画素電極6の周囲を通り互いに直交差するように、走査信号を供給するためのゲート配線2と、表示信号を供給するためのソース配線3が設けられている。
ゲート配線2とソース配線3は、その一部が画素電極6の外周部分と層間絶縁膜44を介して重なっている。また、ゲート配線2及びソース配線3は金属膜で形成されている。
【0100】
また、ゲート配線2とソース配線3の交差部付近に、画素電極6に表示信号を供給するためのスイッチング素子としてのTFT4が設けられている。このTFT4のゲート電極10にはゲート配線2が接続され、ゲート電極10に入力される信号によってTFT4が駆動制御される。また、TFT4のソース電極49にはソース配線3が接続され、ソース電極49にデータ信号が入力される。更に、TFT4のドレイン電極5には接続電極55が接続され、更にコンタクトホール45を介して画素電極6と電気的に接続される。
【0101】
接続電極55は、ゲート絶縁膜9を介して、コモン配線15との間に補助容量を形成している。
コモン配線15は、金属膜で形成され、図示しない配線によって対向基板56に形成された対向電極に接続されている。コモン配線15はゲート配線2と同一工程で形成されるとプロセスを短縮することができる。
【0102】
画素電極6は、AlまたはAl系合金からなる反射効率の高い層42とITOからなる透過効率の高い層46とによって形成されている。この画素電極6を上面から観察すると透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域B(図17の斜線部に相当)とからなっている。但し、反射効率の高い層42としては、他の実施形態と同様、Ta等の反射効率の高い導電性を有する金属層等であっても構わない。
【0103】
ここで、領域Bは、ゲート配線2、ソース配線3、TFT4及びコモン配線15等、バックライト光が透過しないような遮光性の電極や配線部の一部分を覆うように設計している。この構造により、領域Aとして利用できない領域を、反射効率の高い領域Bとして利用することができるので、開口率を向上させることができる。また、領域Aは領域Bに包囲されるように形成されている。
【0104】
以上のように本実施形態8のアクティブマトリクス基板が構成され、以下のようにして製造することができる。
【0105】
まず、ガラス等の透明な絶縁性基板1上にゲート電極10、ゲート配線2、コモン配線15、ゲート絶縁膜9、半導体層12、チャネル保護層13、ソース電極49及びドレイン電極5を順次成膜して形成する。
次にソース配線3及び接続電極55を構成する透明導電膜と金属膜をスパッタ法により積層形成して所定形状にパターニングする。
【0106】
ソース配線3はITO層3aと金属層3bの二層構造であって、金属層3bの一部に断線等の欠損があったとしてもITO層3aによって電気的に接続されるためソース配線3の断線を少なくすることができる。
【0107】
更にその上に層間絶縁膜44として感光性アクリル樹脂をスピン塗布法により3μmの膜厚で形成する。アクリル樹脂を所望のパターンにしたがって露光し、アルカリ性の溶液によって現像処理する。これにより露光された部分のみがアルカリ性の溶液によってエッチングされ、層間絶縁膜44を貫通するコンタクトホール45を形成する。
このアルカリ現像によるコンタクトホール45の形成においては、コンタクトホール45のテーパ形状も良好なものであった。
【0108】
この様に層間絶縁膜44として感光性アクリル樹脂を用いることより、薄膜の形成をスピン塗布法によって形成することができるので数μmという膜厚の薄膜を容易に形成することができ、層間絶縁膜44のパターニングにはフォトレジストの塗布工程が不要となる等、生産性の点で有利である。
【0109】
また、本実施形態において用いたアクリル樹脂は着色されており、パターニング後に全面に露光処理を施すことによって透明化することができる。
尚、上記透明化処理は化学的にも行うことが可能であり、それを用いても良いことは言うまでもない。
【0110】
その後、画素電極6の透過効率の高い層46となるITOをスパッタ法により成膜しパターニングする。これにより画素電極6である透過効率の高い層46は、層間絶縁膜44を貫くコンタクトホール45を介して接続電極55と電気的に接続される。
【0111】
次にゲート配線2、ソース配線3、TFT4及びコモン配線15と重なるよう、透過効率の高い層46の上に領域Bに対応するAlまたはAl系合金からなる反射効率の高い層42を形成し、両層を電気的に接続する。隣接する画素電極6の間は電気的に接続されないようにゲート配線2及びソース配線3上で離間する。
【0112】
このようにして本実施形態のアクティブマトリクス基板を製造することができる。
また、図18のように、このアクティブマトリクス基板と対向基板56とを貼り合せ、これらの間隙に液晶を封入することにより液晶表示装置が完成する。
【0113】
以上のように、本実施形態8の液晶表示装置では、TFT4、ゲート配線2及びソース電極3上に画素電極6の領域Bに対応する部分に反射効率の高い層42を設けており、TFT4への光の入射を防止し、ドメインやディスクリネーションライン等の表示領域内の光漏れが発生しやすいゲート配線、ソース配線及びコモン配線上の画素電極を遮光するための遮光膜を設ける必要がなく、従来では遮光膜を設けて遮光していたために表示領域として用いることができなかった領域を、画素電極の表示領域として用いることができるため、液晶パネルの表示領域を有効に使用することができる。
【0114】
また、ゲート配線やソース配線が金属膜で形成されている場合、これらの配線は、従来、透過型表示装置ではバックライト光を遮断してしまい表示領域として利用することはできなかったが、本実施形態では、画素中心部に透過効率の高い領域Aが設けられ(本実施形態では二か所)、それを囲うように帯状の反射効率の高い領域Bが設けられている。したがって、ゲート配線やソース配線やコモン配線やスイッチング素子の上方に反射効率の高い領域Bを形成し、これを画素電極の反射領域として用いることができるため、その逆のパターンの場合(領域Aが領域Bを囲むパターンになっている場合)よりも画素電極の開口率を向上させることができる。
【0115】
尚、図19に示すように接続電極55を斜線で示す領域B内に設けることにより、領域Aでの透過光の輝度の低下を抑えることができる。
【0116】
(実施形態9)
以下、実施形態9について図面に基づき説明を行なう。
図20は本実施形態の単純マトリクス型の液晶表示装置における基板の部分平面図であり、図20(b)および図20(c)は図20(a)のC−C断面図である。
【0117】
図20において、ガラスまたはプラスチック等からなる一対の透明絶縁性基板上に、複数のストライプ状の電極20がそれぞれ直交するように配設され、これらの交差する領域が画素6となっている。この画素6が形成された部分は、基板上方から観察したときに、透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bの2つの領域からなるもので、本実施形態では、画素中央部に透過効率の高い層としてのITO7(Indium Tin Oxide)が設けられ、その周囲を覆って反射効率の高い層としてのAlとMoとの2層構造からなる層8が設けられ、それらが一体となって画素6をなしている。
【0118】
そして、図示しないが、以上のような基板上に配向膜を塗布し、これら一対の基板をストライプ状の電極20が直交差するように貼り合わせ、これらの基板間に液晶を封入し、後方にバックライトを設置することにより本実施形態の液晶表示装置が完成する。なお、カラー表示を所望とする場合には、赤・緑・青等の着色層からなるカラーフィルタを液晶層の前方に配置させることでこれを実現できる。
【0119】
以下に、図20(a)〜(c)を用いて、本実施形態の単純マトリクス型の液晶表示装置の製造方法について簡単に説明を行なう。
図20に示すように、絶縁性基板1上にストライプ状の電極20としてITO層3a(下層)と金属層3b(上層)とをそれぞれ、順にスパッタ法によって成膜した後、パターニングする。本実施形態では電極20としてITO7とAl8を用いて透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとを形成した。
【0120】
また、Alの厚みとしては、100nm以上であれば十分安定な反射効率(90%程度)を得ることができるが、本実施形態ではAlの厚みを100nm、Moの厚みを50nmとし、反射効率が90%となり、周囲光を効果的に反射させることができる。尚、反射効率の高い材料としては、AlまたはAl系合金の他、Ag、TaやW等の金属を用いてもよい。
【0121】
以上のように本実施形態ではストライプ状の電極20として、反射効率の高い領域Bと透過効率の高い領域Aとを設けているので、従来の半透過反射膜を用いた液晶表示装置と比較して周囲光や照明光をロスなく利用しながら透過型表示、反射型表示、或いはその両用型の表示が可能な液晶表示装置が実現される。
【0122】
なお、図20(b)では、電極20として、画素6内部にAlがITOに重畳するよう形成されており、ITOが画素中央部に形成されている。このように、ITOとAlとが電気的に接続されているので、電圧印加時に同一画素内で液晶の配向状態が部分的に異なるために起こるディスクリネーションラインが発生するような不具合が生じない。
【0123】
また、図20(c)に示す基板を使用して、対向電極22の形成された対向基板23により液晶表示装置を作製した場合、図21に示すように、透過効率の高い領域Aに対応する液晶層24のセル厚dt、反射効率の高い領域Bに対応する液晶層24のセル厚drが絶縁層の分だけ異なる。これを利用して、両モードの光学特性の整合性をとることができる。例えば、dt>drとなるように、液晶表示装置を作成した場合、両モードの光路長を近づけることができるので、良好な表示が得られる。さらに、dt=2drとなるように、絶縁層の膜厚や両基板を指示するスペーサで調整しながら液晶表示装置を作成した場合には、電圧の供給状態が同じであると、両者の電気光学特性の整合性が一層良くなり、明るさ、コントラストが両モードで揃うため、より良好な表示が得られる。
【0124】
ここで、透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとを設けた対角8.4インチの液晶表示装置を作製し、バックライトからの光による透過光と外光による反射光との64階調表示の特性評価を行った結果を図22に示す。なお、外光による透過光の測定はトプコン製のBM−5で、外光による反射光の測定は大塚電子製のLCD−5000を用いて行った。また、このとき、トプコン製のBM−5ではバックライトを光源とし、大塚電子製のLCD−5000では外光光源として積分球を用い、光の取り込み角は液晶表示装置の基板面に対して垂直になるように測定を行った。
【0125】
この液晶表示装置は、画素に対して透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとの比率を約4対6にして構成し、透過効率の高い領域AをITO、反射効率の高い領域BをAlにより形成した。また、透過効率の高い領域Aのセル厚が約5.5μmであるのに対して、反射効率の高い領域Bのセル厚は約3μmに設定した。これは、バックライトからの光による透過光の光路長と外光による反射光の光路長をできるだけ合わせるためである。透過効率の高い領域Aは、図22に示すように、バックライトからの光による透過光と外光による反射光の64階調表示の透過率・反射率はほぼ一致しており、バックライトからの光による透過光と外光による反射光との両方を同時に利用して表示するときにも十分な表示品位が得られる。このときのコントラスト比は、バックライトからの光による透過光において約200、外光による反射光において約25が得られた。
【0126】
図23に、従来の対角8.4インチの透過型の液晶表示装置の色再現性を示し、図24に、本実施形態における対角8.4インチの透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとを設けた液晶表示装置の色再現性を示す。図23に示すように、従来の液晶表示装置は、外光のパネル照度が800(lx)、1700(lx)と増加するにつれて色再現範囲は著しく低下する。しかしながら、図24に示すように、本実施形態における液晶表示装置は、外光のパネル照度が800(lx)、1700(lx)と増加しても色再現範囲の低下はほとんど発生していない。これは、従来の液晶表示装置は、外光の液晶表示装置表面での表面反射や遮光用のブラックマスク・バスラインなどからの反射光によりコントラストが低下するためである。これに対して、本実施形態における液晶表示装置は、外光を用いて反射領域で表示を行うため、従来の液晶表示装置で発生していたコントラストの低下は、どれだけ外光が強くなっても反射領域でのコントラスト低下にはならない。そのため、本実施形態における透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとを設けた液晶表示装置は、外光のパネル照度がどれだけ増加しても色再現範囲の低下はほとんど発生せず、どのような環境下においても視認性の高い表示を行うことが可能となっている。
【0127】
本実施形態のように、透過効率の高い領域と反射効率の高い領域とを設けた液晶表示装置は、使用者の都合で画面の向きを変えたり見やすい環境のところへ移動して作業をするということができないような商品に搭載すれば特に効果的である。
【0128】
なお、このような本実施形態における液晶表示装置の特徴点に関し、上述した実施形態7で説明した図16(c)に示した基板を使用して液晶表示装置を作製した場合でも同様の効果が得られる。
【0129】
さらに、本実施形態では領域Aと領域Bとの面積比率を60:40とすることによっても、良好な表示特性を得ることができた。尚、面積比率はこの値に限定されることはなく、領域A、Bの透過効率または反射効率、及び使用目的に応じて適宜変更してもよい。
【0130】
本発明では、領域Bの面積比率は有効画素面積(領域Aの面積と領域Bの面積とを合せた面積)に対して10〜90%であることが好ましい。この比率が10%未満であるとき、すなわち透過効率の高い領域が画素に占める割合が高すぎると、外部光が明るすぎて表示が霞んでしまうという従来の透過型液晶表示装置で生じていたのと同じ問題が生じてしまう。反対に、領域Bの面積比率が90%を超えてしまうと、周囲光だけでは表示を観察することができない程に周囲光が暗くなってしまった時にバックライトを点灯させて表示したとしても領域Aの割合が低すぎて表示が見づらくなってしまう。
【0131】
特に、主な使用環境が戸外である商品形態に搭載する場合にはバッテリ寿命を重視する必要があり、低消費電力化を優先させた、外部光を効率良く利用できるような設計としなければならない。したがって、反射効率の高い領域Bの割合は40〜90%であることが望ましい。ここで、領域Bの面積比率が40%であると、反射型だけで表示できる環境が非常に限定され、バックライトを点灯しなければない時間が長くなるのでバッテリ寿命が短くなる。
【0132】
また逆に、主な使用環境を屋内とする商品形態に搭載する場合にはバックライト光を効率良く利用するような設計とする。したがって、領域Bの割合は10〜60%が望ましい。領域Bの面積比率が60%を超えてしまうと、バックライト光が透過する領域Aの面積が小さく、バックライトの輝度を、例えば透過型液晶表示装置よりも著しく高くする必要があるため、消費電力が高くなりバックライトの利用効率が低下してしまう。
【0133】
なお、上述した実施形態では、基板を上方から観察した場合に、画素内中央部に透過効率の高い領域Aが設けられ、それを囲うように反射効率の高い領域Bが設けられているような構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図25(a)〜(c)に示すように、画素内中央部に反射効率の高い領域Bが設けられ、それを囲うような透過効率の高い領域Aが設けられているような構成であっても構わない。このような単純マトリクス型の液晶表示装置についても、上述した実施形態と同様の手法により製造することが可能である。
【0134】
(実施形態10)
以下、実施形態10について図面に基づき以下に説明を行う。
図26(a)は本実施形態の単純マトリクス型の液晶表示装置における基板の部分平面図であり、図26(b)および図26(c)は図26(a)のC−C断面図である。
【0135】
本実施形態は、ストライプ状の電極20が形成された部分を上方から観察したときに、透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとが、画素中央付近を境に分割されている形状となっている。尚、図中の参照符号については上記実施形態9と同様のものとする。また、画素の構成及び製造プロセスに関しても特に説明がない限り上記実施形態9と同様である。
【0136】
図26に示すように、本実施形態では、透過効率の高いITO7が画素内の中央部付近より分割されて設けられ、また、AlとMoとの2層構造からなる層8が画素中央部にて前記ITO7に重畳し、ITO7とは逆側に分割されて設けられている。
【0137】
このように本実施形態ではストライプ状の電極20として、透過効率の高い領域Bと透過効率の高い領域Aとを設けているので、従来の半透過反射膜を用いた液晶表示装置と比較して周囲光や照明光をロスなく利用しながら透過型表示、反射型表示、或いはその両用型の表示が可能な液晶表示装置が実現される。
【0138】
なお、図26(b)では、電極20として、画素6内の中央部付近より分割されてAlがITOに重畳するよう形成されており、ITOが画素6全面に形成されている。また、図26(c)では、ITOとAlとが画素6内の中央部付近において一部重畳して分割形成されている。
【0139】
なお、上述した実施形態では、ストライプ状の電極20が形成された部分を上方から観察したときに、透過効率の高い領域Aと反射効率の高い領域Bとが、画素中央付近を境に分割されているような構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図27(a)(b)に示すように、ストライプ状の電極20内中央部に反射効率の高い領域Bが設けられ、それを覆うように両側に透過効率の高い領域Aが設けられているような構成であっても構わない。このような単純マトリクス型の液晶表示装置についても、上述した実施形態と同様の手法により製造することが可能である。
【0140】
以上、本発明の液晶表示装置の実施形態1〜8について説明を行なったが、以下ではさらに本発明と従来の反射型液晶表示装置または透過型液晶表示装置との相違点について説明を行なう。
【0141】
従来の反射型液晶表示装置では、低消費電力を目的として周囲光を利用して表示を行なうため、十分な電源を供給できる環境下でも周囲光がある限界値よりも暗い場合には表示を認識することができなくなる。このことは、反射型液晶表示装置の最大の欠点であった。
【0142】
また、その製造において反射電極の反射特性がばらつくと周囲光の利用効率にもばらつきが生じるため、表示を認識することができなくなる臨界値としての周囲光強度もパネル間でばらつくことになる。そのため、製造の際には従来の透過型液晶表示装置における開口率のばらつき以上に反射特性のばらつきを制御しなければ安定した表示特性を有する液晶表示装置を得ることができなかった。
【0143】
これに対し、本発明の液晶表示装置は十分な電源を供給できる環境下では従来の透過型液晶表示装置と同様にバックライト光を利用するため、周囲光の強度にかかわらず表示認識が可能となる。よって、本発明は反射特性のばらつきによる周囲光の利用効率のばらつきも反射型液晶表示装置ほど緻密に制御する必要はないという利点を有するものである。
【0144】
他方、従来の透過型液晶表示装置では周囲光が明るくなると表面反射成分が増加するため表示認識が困難となりやすかった。これに対し、本発明の液晶表示装置では周囲光が明るくなると反射領域を併用することによりパネル輝度も増加するため、より視認性が向上するという利点を有している。
【0145】
以上のように、本発明の液晶表示装置は従来の透過型液晶表示装置において周囲光が明るい環境下で表面反射により視認性が低下するという課題と、従来の反射型液晶表示装置において周囲光が暗い環境下でパネル輝度低下により表示観察が困難となるという課題の、両方を同時に解消することができると共に、何れの特長をも有する優れたものである。
【0146】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の液晶表示装置によれば、半透過反射膜よりも透過効率の高い領域及び反射効率の高い領域を各画素内に設け、それぞれの領域において透過効率の高い層または反射効率の高い層を画素として機能させるので、従来の半透過反射膜を用いた液晶表示装置のように、例えば迷光現象によって周囲光や照明光の利用効率が低下することがなく、周囲光の輝度がどの程度であっても反射型表示として、透過型表示として、或いはそれらの両用型として、常に良好な画像を表示することができる。また、バックライト光と周囲光の両者を同時に、効率よく表示に寄与させることができるので、常にバックライト光のみを利用する所謂、透過型液晶表示装置と比較して消費電力量を格段に減少させることが可能となる。
【0147】
すなわち、従来の反射型液晶表示装置にあった、周囲光が暗い場合に視認性が極端に低下するという欠点と、従来の透過型液晶表示装置にあった、周囲光が非常に明るい場合に表示が見えにくくなる欠点を、本発明によって光の利用効率を高めながら同時に解決することができる。
【0148】
また、前記反射効率の高い領域が、ゲート配線またはソース配線、またはスイッチング素子の何れかの一部分を被覆すれば、この部分に入射した光をも表示に寄与させることが可能となり、その結果、画素の有効エリアを格段に向上することが可能となる。半透過反射膜を用いた上記従来技術の課題を解決するばかりか、一般の透過型液晶表示装置と比較しても画素開口率を向上させることができる。
【0149】
また、透過効率の高い層のみで画素電極を構成すれば、例えば、透過効率の高い層と反射効率の高い層とが電気的に互いに接続されることにより一画素分の画素電極をなしている場合や、透過効率の高い層と反射効率の高い層のそれぞれ一部分が互いに重なり合うことにより一つの画素電極をなす場合等と比較して、画素電極に起因する不良発生を低減でき、良品率が向上する。
【0150】
また、透過効率の高い領域または反射効率の高い領域を構成する材料と、ソース配線またはゲート配線を構成する材料と同一とすれば、液晶表示装置の製造プロセスが簡単になる。
【0151】
さらに、反射効率の高い領域の面積比率を10〜90%にすれば、周囲光が明るすぎて表示が霞んで見えにくくなるという従来の透過型液晶表示装置で生じていた問題と、また、周囲光強度が極めて弱い場合には全く観察ができなかったという従来の反射型液晶表示装置で生じていた問題の両方が解決され、周囲光がどのような状況であっても反射型表示として、透過型表示として、或いはその両用型として、最適な表示を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の液晶表示装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の実施形態2の液晶表示装置を示す平面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】本発明の実施形態3の液晶表示装置を示す平面図である。
【図6】図3のC−C断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態の液晶表示装置を示す平面図である。
【図8】本発明の実施形態4の液晶表示装置を示す平面図である。
【図9】図8のD−D断面図である。
【図10】本発明の実施形態5の液晶表示装置を示す平面図である。
【図11】図10のE−E断面図である。
【図12】本発明の実施形態6の液晶表示装置を示す平面図である。
【図13】図12のF−F断面図である。
【図14】本発明の実施形態7の液晶表示装置を示す平面図である。
【図15】図14のG―G断面に相当する液晶表示装置の製造右方法を示す図である。
【図16】図14のG―G断面に相当する液晶表示装置の製造右方法を示す図である。
【図17】本発明の実施形態8の液晶表示装置を示す平面図である。
【図18】図17のH−H断面図である。
【図19】実施形態8における他の液晶表示装置を示す平面図である。
【図20】実施形態9における単純マトリクス型液晶表示装置を示す図面である。
【図21】実施形態9における単純マトリクス型液晶表示装置を示す断面面である。
【図22】実施形態9における液晶表示装置の特性評価を示す面である。
【図23】実施形態9において用いた従来の透過型液晶表示装置の色再現性を示す面である。
【図24】実施形態9における液晶表示装置の色再現性を示す面である。
【図25】実施形態9における他の単純マトリクス型液晶表示装置を示す図面である。
【図26】実施形態10における単純マトリクス型液晶表示装置を示す図面である。
【図27】実施形態10における他の単純マトリクス型液晶表示装置を示す図面である。
【図28】従来の液晶表示装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板
2 ゲート配線
2a 次段ゲート配線
3 ソース配線
3a ITO層
3b 金属層
4 TFT
5 ドレイン電極
6、38 画素電極
7 ITO
8 AlまたはAl系合金
9 ゲート絶縁膜
10 ゲート電極
11 n+−Si層
12 半導体層
13 チャネル保護層
14 Mo
15 コモン配線
20 ストライプ状電極
21 絶縁層
22 ストライプ対向電極
23 対向基板
24 液晶層
30 偏光板
31 位相差板
32 透明基板
33 ブラックマスク
34 対向電極
35 配向膜
36 液晶層
37 MIM
39 光源
41 導電膜
42 反射効率の高い層
43 (ドレイン−画素電極)接続層
44 層間絶縁膜
45 コンタクトホール
46 透過効率の高い層
47 パッシベーション膜
48 コンタクト層
49 ソース電極
50 下地電極
52 レジスト膜
53a 高さの高い凸部
53b 高さの低い凸部
54 パッシベーション膜
55 接続電極
56 対向基板

Claims (3)

  1. ガラスまたはプラスチックからなる少なくとも2枚の基板間に液晶層が挾持され、該液晶層に電圧を印加する一対の電極によって規定される複数の画素を備える液晶表示装置において、
    前記複数の画素内には、光の透過効率の高い領域と反射効率の高い領域とが設けられており、それぞれの前記領域において光の透過効率の高い層または反射効率の高い層が画素電極として機能し、前記透過効率の高い領域に対応する液晶層のセル厚が前記反射効率の高い領域に対応する液晶層のセル厚よりも厚いことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記複数の画素は、基板上に形成された複数のゲート配線と、該ゲート配線と直交するように配置された複数のソース配線と、によって包囲され、前記透過効率または反射効率の高い層が、前記ゲート配線またはソース配線の何れかを構成する材料にて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記透過効率の高い層のみが画素電極として機能し、且つ、前記反射効率の高い層が前記透過効率の高い層とは電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
JP36232998A 1998-01-30 1998-12-21 液晶表示装置 Expired - Lifetime JP4167335B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36232998A JP4167335B2 (ja) 1998-01-30 1998-12-21 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1878198 1998-01-30
JP10-18781 1998-04-28
JP10-117954 1998-04-28
JP11795498 1998-04-28
JP36232998A JP4167335B2 (ja) 1998-01-30 1998-12-21 液晶表示装置

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006018901A Division JP2006146271A (ja) 1998-01-30 2006-01-27 液晶表示装置
JP2006018900A Division JP2006119673A (ja) 1998-01-30 2006-01-27 液晶表示装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000019563A JP2000019563A (ja) 2000-01-21
JP2000019563A5 JP2000019563A5 (ja) 2006-04-27
JP4167335B2 true JP4167335B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=27282359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36232998A Expired - Lifetime JP4167335B2 (ja) 1998-01-30 1998-12-21 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4167335B2 (ja)

Families Citing this family (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0973058B1 (en) 1998-02-04 2005-12-21 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device and electronic device
KR100557691B1 (ko) 1998-04-08 2006-03-07 세이코 엡슨 가부시키가이샤 액정 장치 및 전자 기기
JP3665263B2 (ja) 2000-01-18 2005-06-29 シャープ株式会社 液晶表示装置
WO2001061403A1 (fr) * 2000-02-16 2001-08-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Corps moule, panneau reflechissant, afficheur reflectif et procede pour produire un panneau reflechissant
JP3941481B2 (ja) 2000-12-22 2007-07-04 セイコーエプソン株式会社 液晶表示装置および電子機器
KR100764050B1 (ko) * 2001-01-12 2007-10-08 삼성전자주식회사 반사투과 복합형 액정표시장치 및 그 형성방법
JP2002311424A (ja) 2001-04-12 2002-10-23 Hitachi Ltd 液晶表示装置
JP4583650B2 (ja) * 2001-04-16 2010-11-17 Nec液晶テクノロジー株式会社 カラー液晶パネル、その製造方法及びカラー液晶表示装置
JP3693163B2 (ja) * 2001-06-01 2005-09-07 シャープ株式会社 液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた電子機器
JP3610967B2 (ja) 2001-07-27 2005-01-19 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、カラーフィルタ基板及び電子機器
KR100776756B1 (ko) * 2001-08-01 2007-11-19 삼성전자주식회사 반사-투과형 액정표시장치 및 이의 제조 방법
JP4689900B2 (ja) * 2001-08-22 2011-05-25 Nec液晶テクノロジー株式会社 液晶表示装置
WO2003054621A1 (fr) * 2001-12-11 2003-07-03 Sony Corporation Dispositif d'affichage a cristaux liquides
JP4068951B2 (ja) 2002-01-29 2008-03-26 セイコーエプソン株式会社 液晶表示装置
JPWO2003069399A1 (ja) * 2002-02-14 2005-06-09 ソニー株式会社 液晶表示装置
JP3977099B2 (ja) 2002-02-25 2007-09-19 株式会社アドバンスト・ディスプレイ 液晶表示装置及びその製造方法
KR100858295B1 (ko) 2002-02-26 2008-09-11 삼성전자주식회사 반사-투과형 액정표시장치 및 이의 제조 방법
KR100417917B1 (ko) * 2002-04-03 2004-02-11 엘지.필립스 엘시디 주식회사 반사투과형 액정표시장치 및 그의 제조방법
JP3956287B2 (ja) 2002-04-26 2007-08-08 株式会社 日立ディスプレイズ 液晶表示装置
JP4135407B2 (ja) * 2002-06-17 2008-08-20 ソニー株式会社 液晶表示装置
KR100467944B1 (ko) * 2002-07-15 2005-01-24 엘지.필립스 엘시디 주식회사 반사투과형 액정표시장치 및 그의 제조방법
US6897925B2 (en) 2002-07-31 2005-05-24 Lg.Philips Lcd Co. Ltd. Transflective liquid crystal display device and method for manufacturing the same
KR100925455B1 (ko) * 2002-08-19 2009-11-06 삼성전자주식회사 액정 표시 장치용 박막 트랜지스터 기판 및 이를 포함하는 액정 표시 장치
KR100945442B1 (ko) * 2003-02-28 2010-03-05 엘지디스플레이 주식회사 씨오티 구조 반투과형 액정표시장치
JP3849659B2 (ja) 2003-03-13 2006-11-22 セイコーエプソン株式会社 液晶表示装置および電子機器
JP2004302174A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Fujitsu Display Technologies Corp 液晶表示装置及びその製造方法
KR100931681B1 (ko) * 2003-04-08 2009-12-14 삼성전자주식회사 어레이 기판 및 이를 갖는 액정표시장치
KR100519377B1 (ko) 2003-04-08 2005-10-06 엘지.필립스 엘시디 주식회사 반사투과형 액정표시장치용 어레이기판 및 그 제조방법
JP2004354507A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電子機器、及び、電気光学装置の製造方法、並びに電子機器の製造方法
KR100981631B1 (ko) * 2003-07-15 2010-09-10 삼성전자주식회사 액정 표시 장치
KR101066410B1 (ko) 2003-11-14 2011-09-21 삼성전자주식회사 어레이 기판, 그 제조방법 및 이를 갖는 액정 표시 장치
KR101064185B1 (ko) * 2004-02-05 2011-09-14 삼성전자주식회사 어레이 기판 및 이의 제조 방법과, 이를 갖는 액정 표시장치
JP4191641B2 (ja) 2004-04-02 2008-12-03 三菱電機株式会社 半透過型液晶表示装置およびその製造方法
JP4541787B2 (ja) * 2004-07-06 2010-09-08 株式会社神戸製鋼所 表示デバイス
JP4713109B2 (ja) * 2004-08-24 2011-06-29 京セラ株式会社 液晶表示装置及び表示機器
JP3861895B2 (ja) 2004-09-08 2006-12-27 三菱電機株式会社 半透過型液晶表示装置およびその製造方法
KR101147261B1 (ko) * 2004-12-04 2012-05-18 엘지디스플레이 주식회사 반투과형 박막 트랜지스터 기판 및 그 제조 방법
JP2006235012A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
KR101071261B1 (ko) * 2005-03-30 2011-10-10 삼성전자주식회사 액정 표시 장치
JP3892882B2 (ja) 2005-06-13 2007-03-14 三菱電機株式会社 半透過型液晶表示装置
JP4457048B2 (ja) * 2005-06-23 2010-04-28 エプソンイメージングデバイス株式会社 半透過型液晶表示装置
JP5105811B2 (ja) * 2005-10-14 2012-12-26 株式会社半導体エネルギー研究所 表示装置
US8149346B2 (en) 2005-10-14 2012-04-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device and manufacturing method thereof
KR101182310B1 (ko) * 2005-11-03 2012-09-20 엘지디스플레이 주식회사 반사 투과형 액정 표시 장치 및 이의 제조 방법
JP2007140565A (ja) * 2007-02-23 2007-06-07 Kyocera Corp 液晶表示装置
JP4793401B2 (ja) * 2008-04-14 2011-10-12 ソニー株式会社 液晶表示装置の製造方法
JP5096522B2 (ja) * 2010-05-27 2012-12-12 株式会社神戸製鋼所 表示デバイス
JP5152279B2 (ja) * 2010-09-01 2013-02-27 Nltテクノロジー株式会社 液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000019563A (ja) 2000-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167335B2 (ja) 液晶表示装置
JP3326794B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
JP3324119B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
KR100389520B1 (ko) 액정 표시 장치
KR100641628B1 (ko) 블랙레진을 이용한 반사형 및 반투과형 액정표시장치
JP2955277B2 (ja) 液晶表示装置
US6900864B2 (en) Transflective electro-optical device and electronic apparatus
JP2007017798A (ja) 液晶表示装置
KR100656695B1 (ko) 투과반사형 액정 표시장치
JP3369502B2 (ja) アクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造方法
JP4075802B2 (ja) 液晶表示装置
KR20070002197A (ko) 반사투과형 액정 표시 장치 및 그 제조 방법
JP2000066199A (ja) 液晶装置及び電子機器
JP2001083494A (ja) 半透過反射型の液晶装置及びそれを用いた電子機器
JP2000347219A (ja) 液晶表示装置
JP3726569B2 (ja) 半透過反射型及び反射型液晶装置並びにこれらを用いた電子機器
JP2001125096A (ja) 液晶装置及び電子機器
KR20010038826A (ko) 반사투과 액정 표시장치
JP2006119673A (ja) 液晶表示装置
JP2006146271A (ja) 液晶表示装置
JP2005004231A (ja) 液晶装置及び電子機器
JP2002372710A (ja) 液晶表示装置
KR101287793B1 (ko) 반투과형 액정패널 및 그의 제조 방법
JP3799883B2 (ja) 半透過反射型及び反射型の液晶装置並びにこれらを用いた電子機器
JP3617520B2 (ja) 液晶装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051220

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060223

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20071205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080722

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

SG99 Written request for registration of restore

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316G99

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term