JP3693163B2 - 液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた電子機器 - Google Patents

液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面表示可能な液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、両面表示が可能な液晶表示装置に対する需要があり、この種の液晶表示装置を実現するために、各種の構造が提案されている。
【0003】
第1のタイプとして、例えば、特開平5−257428号公報に開示されているように、2枚の透過型液晶パネルを、バックライトを挟んで背中合わせの状態に配置する構造が提案されている。この構造では、2枚の透過型液晶パネルをそれぞれ駆動することにより両面表示が可能となっている。
【0004】
また、第2のタイプとして、例えば、特開平10−198291号公報に開示されているように、1枚の反射型液晶パネルの一方側の面の一部に第1の反射板を配置し、他方側の面に、一方側の面に配置された第1の反射板に重ならないように第2の反射板を配置する構造が提案されている。この構造では、1枚の反射型液晶パネルの両面にそれぞれ配置された第1及び第2の反射板によって反射される画像光によって、液晶表示パネルの両面にそれぞれ画像を表示することができる。
【0005】
さらに、第3のタイプとして、例えば、特開平11−287987号公報に開示されているように、1枚の液晶表示パネルの両面にそれぞれ偏光子を配置する構造が提案されている。この構造では、1枚の液晶表示パネルの両側のいずれの面においても、液晶表示パネルの内部から照射される画像光の偏光方向を偏光子の偏光方向に対して同方向または直交する方向に制御することによって、液晶表示パネルの両面に画像を反射表示または透過表示する。これにより、良好な白黒画像を液晶表示パネルの両面にて表示することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第1のタイプの構造では、2枚の透過型液晶パネルを用意する必要があるため、部品点数の増加及び重量が増加し、さらに、装置自体が大型化するという問題がある。
【0007】
また、上記の第2のタイプの構造では、液晶表示パネルのそれぞれの側において、反対側の面に配置された第1及び第2の反射板からそれぞれ反射される光によって画面が表示されるため、それぞれの面において、反射板が配置された領域部分のみの表示となり、液晶表示パネルの各面の全面を用いた表示ができないという問題がある。
【0008】
また、上記の第3のタイプの構造は、第1及び第2のタイプの構造が有する課題を解決するために提案された構造であるが、この第3のタイプの構造では、反射型の偏光子がガラス基板に離間して配置されていることに起因して、表示される表示像が二重になるおそれがある。
【0009】
また、上記の第3のタイプでは、カラー画面を表示するためにカラーフィルターを配置する場合に、カラーフィルターを液晶パネルまたは反射層となる偏光子のいずれに近接させて配置しても、近接した色同士が混ざり合って、表示が暗くなったり、所望の色調が発色されず、良好なカラー表示ができなくなるおそれがある。
【0010】
さらに、上記の第3のタイプでは、補助光源を用いて、この補助光源の光と周囲光とを組み合わせて画面表示を行うと、その観察している面が、反射表示を行なっている場合と、その面の裏側に配置した補助光源を点灯させた透過表示を行っている場合とで、同じ画素による表示でも、白黒表示の明暗が反転するおそれ、また、カラー表示を行っていると、補色の表示となるおそれがあり、良好な表示がなされないという問題がある。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、液晶表示パネルを大型化することなく液晶表示パネルの全面を用いた画像表示を両面において行うことができ、さらに、補助光源による透過光か反射光かにかかわらず、明暗の暗転が伴わない良好な画像を液晶表示パネルの両面に表示することができる液晶表示装置を提供することである。さらに、このようにして製造された両面表示可能な液晶表示装置を用いた電子機器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の液晶表示装置は、所定のパターンに設けられた複数の透明電極と、前記各透明電極にそれぞれ電気的に接続された光反射膜とが設けられた第1の基板と、該第1の基板に対向して配置されて、該第1の基板の全ての画素に対向するように透明電極が設けられた第2の基板と、該第1の基板と該第2の基板との間に挟持された液晶層と、該第2の基板の該液晶層とは反対側に配置されて、光源と、該光源から発せられた光を第2の基板に照射する導光板とを有する補助照明手段と、を具備し、前記各透明電極と前記各光反射膜とによって各画素がそれぞれ規定され、前記液晶層の層厚が、前記第1の基板の前記透明電極が形成された部分と前記光反射膜が形成された部分とで異なっていることを特徴とするものである。
【0013】
このことにより、通常の透過型液晶表示装置、補助光源を利用した反射型液晶表示装置、補助光源を利用した半透過型液晶表示装置と同程度の大きさ、重量により、両面表示可能な液晶表示装置を構成することができる。
【0015】
また、通常の導光板を備えた照明装置により液晶表示装置の両面表示ができる。
【0017】
また、透明電極を透過する透過表示、反射板を反射する反射表示に対応した液晶層の層厚にすることができる。
【0020】
上記本発明の液晶表示装置において、前記第1の基板及び第2の基板のいずれかに、各画素に対応したカラーフィルターが、前記液晶層に近接して配置されていることが好ましい。
【0021】
このことにより、2重像とならない良好なカラー表示が可能となる。
【0022】
上記本発明の液晶表示装置において、前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方に偏光手段が配置されていることが好ましい。
【0023】
このことにより、液晶層を透過しない外部から光が入射しても、その光による反射光は、偏光手段により吸収され、表示に不要な妨害光が除かれるので、表示のコントラストが向上され、視認性が良好になる。
【0024】
上記本発明の液晶表示装置において、前記第1の基板及び第2の基板の両外側に一組の偏光手段がそれぞれ配置されており、該偏光手段の少なくとも一方に、光散乱性を有する層が設けられていることが好ましい。
【0025】
このことにより、背景が透けて見えることによる表示内容の視認性の悪化を防止することができる。また、反射表示における反射光に散乱性を与え、反射表示面が鏡面になることを防止することができる。
【0026】
上記本発明の液晶表示装置において、前記第1の基板の外側面において透過光により画像表示が行われ、前記第2の基板の外側面において、少なくとも反射光による画像表示が行われることが好ましい。
【0027】
このことにより、補助照明手段が、第1の基板の外側に対する背景照明装置として動作する。また、第2の基板の外側から観察する場合に、補助照明手段から反射した反射光を観察できるため、周囲が暗くても表示内容の確認が容易になる。また、第2の基板の外側にいる観察者の背後にある周囲光が明るい場合には、その周囲光の反射表示により明るい表示を視認することができる。また、第1面側の背後が明るい場合には、第1面側から透過する透過光が強くなり、この透過光によって、良好な表示を視認することができる。
【0028】
また、本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表示装置が、前記第1の基板側の第1面及び前記第2の基板側の第2面に表示される画像をそれぞれ視認し得るように設けられており、該液晶表示装置が設けられた部分が、他の部分に積層されるように折り畳み可能になっていることを特徴とするものである。
【0029】
このことにより、折り畳んだ状態でも、展開した状態でも、液晶表示装置による表示を視認することができる。
【0030】
また、本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表示装置が、前記第1の基板側の第1面及び前記第2の基板側の第2面に表示される画像をそれぞれ視認し得るように設けられており、該第1面または該第2面とともに視認される表面に、撮像装置が設けられていることを特徴とするものである。
【0031】
このことにより、撮像装置による撮像画面を撮像装置に対面する人が、撮像装置によって撮像された自身の像を液晶表示装置により視認することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶表示装置について説明する。
【0033】
両面表示が可能な液晶表示装置が、各画像表示面の全面にわたって、それぞれ良好な画面を表示し、且つ、その構成を軽量なものとするためには、技術的に下記の4点の条件を満たす必要がある。
【0034】
(1)液晶層の両側の画像表示面の少なくとも一部に、液晶層に近接して配置された反射膜による反射表示が実現されること。
【0035】
この条件(1)を満たさず、透過表示のみによって両面表示を行う場合には、透過型の液晶層に対して両面に照明用の光源を配置する必要があり、このような光源を液晶層の両面に配置すると、構成が複雑になり、重量も増大することになる。さらに、条件(1)によって、反射膜を配置する場合には、液晶層の両面側の少なくとも一部に配置される反射膜は、表示像が二重になることを防ぎ、良好なカラー表示を実現するため、液晶層に近接して配置することが必要である。
【0036】
(2)両面表示における一方の面側の表示と他方の面側の表示とで相互に影響を及ぼさず、あるいは、影響があっても表示の明暗が一致しており、いずれの面側における表示も両立した表示となっていること。
【0037】
この条件(2)は、液晶の表示モードと反射膜の性質とが関係する。液晶層に対して配置される反射膜は、液晶の表示モードにおいて明暗を変調させるために使用される。光の物理属性に対して選択性を有している反射膜を使用した場合、液晶の表示モードである透過表示と反射表示とに対して、一方の面における反射表示の明表示と他方の面における反射表示の明表示とが液晶を同じ駆動状態とすることで実現されるが、補助光源を利用した場合には、一方の面の透過表示の明表示が、その液晶の駆動状態で他方の面では暗表示になり、一方の面と他方の面とで、異なる明暗の表示となる。したがって、液晶層に対して配置される反射膜は、選択的に反射させたり透過させたりする性質が少ないことが望ましい。
【0038】
この条件(2)によって選択される望ましい反射膜の例としては、光を透過されるための開口部が部分的に形成された金属膜、膜厚が薄く設定されて半透過半反射性を有する金属膜等がある。
【0039】
(3)装置の製造を容易にするため、少ない配線数で両面表示が可能になっていること。
【0040】
この条件(3)を満たすためには、一つの画素が両面の表示内容を同時に表示するもので、画素単位で見て同時に表示され、液晶層の駆動によって、一つの画素をどちらの面側から見ても明暗が一致していることが望ましい。
【0041】
(4)必要に応じて使用される補助光源が備えられていること。特に、カラー表示を実現する場合には、補助光源を備えていることが望ましい。この場合、補助光源は、補助光源が配置されている側の面の表示品位を損なうものでないこと。
【0042】
この条件(4)は、従来から知られる技術により実現可能である。具体的には、一般的な反射型液晶表示装置に使用されているフロントライト装置を使用すればよい。ただし、両面表示を行う場合には、フロントライト装置から照射されて反射膜によって反射される反射光だけでなく、液晶層を透過する透過光も積極的に利用されることになる。
【0043】
さらに、表示面の少なくとも一方の面で、カラー表示を行うためには、次の条件を満たす必要がある。
【0044】
(5)カラーフィルターが、液晶層に近接した位置に配置されていること。
【0045】
この条件(5)を満たすカラーフィルターとしては、液晶表示装置において既に汎用されているものを使用すればよく、表示の明るさを向上させるための濃度調整、画素との配置等は様々に設定してもよい。
【0046】
上記の(1)〜(5)の条件を満たす本発明の液晶表示装置の概略について、以下に説明する。
【0047】
図1は、本発明の液晶表示装置の概略を説明する要部概略図である。
【0048】
この液晶表示装置は、第1の基板11と第2の基板12との間に液晶層13を挟持した構成となっており、第2の基板12の外側には、補助光源としてフロントライト装置20が設けられている。
【0049】
なお、図1では、説明を簡略にするため、ドットマトリクス表示の液晶表示装置における一つの画素部分のみを拡大して示しており、また、配光膜、光学フィルム、回路装置等の他の構成要素についても省略している。
【0050】
第1の基板11の液晶層13に対向する内側の表面には、所定間隔をあけてマトリクス状に配列された複数の透明電極14と、各透明電極14にそれぞれ電気的に接続された状態で、各透明電極14に隣接して配置された金属膜からなる反射電極15とを有している。反射電極15は、透明電極14より第1の基板11から突出した状態に設けられている。第1の基板11上に設けられた一対の透明電極14及び反射電極15によって区画された領域によって、画像表示の1単位となる各画素が規定される。
【0051】
また、第2の基板12の液晶層13に対向する内側の表面には、透明電極16が表示領域の全域にわたって設けられている。
【0052】
液晶層13に充填される液晶としては、第1の基板11及び第2の基板12のいずれにおいても良好に画像を表示できるように、良好に明暗を変調することができるものが使用される。
【0053】
第2の基板12の外側に配置される補助光源としては、液晶表示装置による表示内容の視認性を低下させないような導光体を用いることが望ましく、第1の基板11に対して画像を透過表示する場合には、バックライトとして使用される。これらの条件を満たす具体的な補助光源として本実施の形態では、フロントライト装置20を使用している。
【0054】
このフロントライト装置20は、図1に示すように、第2の基板12に対向して配置された導光板21と、導光板21の一方の側部に配置された発光部22を有しており、発光部22から導光板21内に光が照射される。導光板21は、第2の基板12に対向する表面が平坦面21aになっており、反対側の表面は、この平坦面21aに対してそれぞれが一定方向に傾斜した傾斜面が連続して配置された凹凸面21bになっている。発光部22から発光される光は、導光板21の凹凸面21bの各傾斜面にて平坦面21a側に向かって反射されて平坦面21aから一定の光量の光が第2の基板12に照射されるようになっている。
【0055】
次に、この液晶表示装置による両面表示する光路について説明する。
【0056】
ここで、図1では、液晶表示装置の第1の基板11の外側を第1面とし、観察者Aがこの第1面側から液晶表示装置を観察しているとし、第2の基板12の外側を第2面とし、観察者Bがこの第2面側から液晶表示装置を観察しているとする。
【0057】
この液晶表示装置では、第1及び第2面側の周囲光と、フロントライト装置20から照射される補助光とが第1面および第2面における両面表示に使用される。
【0058】
第1面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置20からの補助光が、液晶層13を透過した後に、第1の基板11の透明電極14を透過した透過光Cによって、画像が表示される。また、第2面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置20からの補助光が、第1の基板11に設けられた反射電極15によって反射された反射光Dと、第1面側から第1の基板11に配置された透明電極14及び液晶層13を透過する透過光Eとによって画像が表示される。したがって、第2の基板12の外側に配置されたフロントライト装置20から照射された光は、第1面への透過光Cの光源となると共に、第2面への反射光Dの光源となる。
【0059】
このように、第1面側の観察者Aは、液晶層13及び透明電極14を透過した透過光Cによって表示される画像を観察することができ、第2面側の観察者Bは、液晶層13から反射電極15によって反射された反射光D及び第1面側から透明電極14及び液晶層13を透過する透過光Eによって表示される画像を観察することができる。
【0060】
この液晶表示装置では、第1の基板11に配置された反射電極15が、透明電極14よりも液晶層13の内部に突出した状態に設けられており、それぞれ、透明電極14を透過する透過表示と、反射電極15による反射表示に適した液晶層13の厚さになっている。
【0061】
一般に、観察者は、表示画面を観察する際に、その表示画面の背景となっている表示画面の周囲の空間も同時に視野の周辺で捉えて観察している。その結果、表示画面と視野内に捉えられた表示画面の周囲の背景との間で大きな輝度差が生じている場合には、表示画面を暗く感じることとなる。上記の液晶表示装置では、第1面及び第2面の何れの面に表示された画像を観察している場合であっても、第2面または第1面側から透過される透過光が、表示画面の周囲の明るさと同様の明るさになっているために、第1面及び第2面は、それぞれ、観察者が周囲の明るさに対する明暗を感じさせないような輝度に調整される。
【0062】
次に、本発明の他の液晶表示装置の概略について、以下に説明する。
【0063】
図2は、本発明の他の液晶表示装置の概略を説明する要部概略図である。
【0064】
この液晶表示装置は、第1の基板31と第2の基板32との間に液晶層33を挟持した構成となっており、第2の基板32の外側には、補助光源としてフロントライト装置20が設けられている。
【0065】
なお、図2では、説明を簡略にするため、ドットマトリクス表示の液晶表示装置における一つの画素部分のみを拡大して示しており、また、配向膜、光学フィルム、回路装置等の他の構成要素についても省略している。
【0066】
第1の基板31の液晶層33に対向する内側の表面には、所定間隔をあけてマトリクス状に配列された複数の透明電極34と、各透明電極34にそれぞれ電気的に接続された状態で、各透明電極34にそれぞれ隣接して配置された金属膜からなる反射電極35とを有しており、第1の基板31上に設けられた一対の透明電極34及び反射電極35によって区画された領域によって、画像表示の1単位となる各画素が規定される。この液晶表示装置では、透明電極34及び反射電極35がほぼ等しい厚さになっている。
【0067】
また、第2の基板32の液晶層33に対向する内側の表面には、第1の基板31に設けられた反射電極35に対向する位置に透明電極36が設けられ、第1の基板31上の透明電極34に対向する位置に反射板37が設けられている。透明電極36及び反射板37もほぼ等しい厚さになっており、従って、第1の基板31及び第2の基板32間に配置された液晶層33は、全体にわたって一定の厚さになっている。
【0068】
液晶層33に充填される液晶としては、第1の基板31及び第2の基板32のいずれにおいても良好に画像を表示できるように、良好に明暗を変調することができるものが使用される。
【0069】
フロントライト装置20は、図1に示すものと同種のものを用いており、詳しい説明は省略する。
【0070】
次に、この液晶表示装置による両面表示する光路について説明する。
【0071】
ここで、図2では、第1の基板31の外側を第1面とし、観察者Aがこの第1面を観察しているとし、第2の基板32の外側を第2面とし、観察者Bがこの第2面側を観察しているとする。
【0072】
この液晶表示装置では、第1面及び第2面側からの周囲光と、フロントライト装置20から照射される補助光とが第1面及び第2面における両面表示に使用される。
【0073】
第1面には、第1面側の周囲光が第2の基板32に配置された反射板37によって反射される反射光Fにより画像が表示される。また、第2面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置20による補助光が第1の基板31に配置された反射電極35によって反射される反射光Gにより画像が表示される。
【0074】
このように、第1面側の観察者Aは、反射板37を反射して液晶層33及び透明電極34を透過する反射光Fによって表示される画像を観察することができ、第2面側の観察者Bは、反射電極35を反射して液晶層33及び透明電極36を透過する反射光Gによって表示される画像を観察することができる。
【0075】
この液晶表示装置では、第1面及び第2面のいずれの面においても、反射光F及びGによって画面が表示されるため、液晶層33は、全面にわたって反射表示に適するようにされる。また、液晶層33は、ほぼ一定の厚さになっており、また、液晶層33を厚くすることができるので、作製が容易になる。また、両面共に反射表示となっているため、液晶層33を容易に電圧制御することができる。
【0076】
また、第1面における表示について明るさを重視して白黒表示等にすると、フロントライト装置20の点灯による補助光の照射を必要とせず、消費電力を低減でき、携帯機器への搭載に適している。
【0077】
本発明の液晶表示装置では、カラーフィルターによるカラー表示が可能な構成にすることができる。上記の図1に示す液晶表示装置において、カラーフィルターを備えた構成について、以下の図3〜5に基づいて説明する。
【0078】
図3は、第1面および第2面の両面にカラー表示することができる液晶表示装置を示している。
【0079】
図3に示す構成では、各画素毎に、R、G、Bの三原色が各画素の全体にわったって所定の配列状態で配置されたカラーフィルター41を設け、このカラーフィルター41の上に透明電極16を設けている。その他の構成は、図1に示す液晶表示装置と同様になっている。
【0080】
このような構成とすることにより、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上のカラーフィルター41を透過する光が、第1の基板11に設けられた透明電極14を透過して、第1面から出射されるため、第1面にカラー画像を表示することができる。また、第2面においても、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上のカラーフィルター41を透過する光が、第1の基板11上に設けられた反射電極15を反射して、第2面から出射されるため、第2面にカラー画像を表示することができる。
【0081】
図4は、第1面には白黒画像を表示し、第2面にはカラー画像を表示することができる液晶表示装置の構成を示している。
【0082】
図4に示す構成では、各画素毎に、R、G、Bの三原色が各画素領域において、第1の基板11上に設けられた反射電極15に該当する部分のみを覆うように、所定の配列状態で配置されたカラーフィルター42を設け、このカラーフィルター42上に全面を覆う透明電極16を設けている。その他の構成は、図1に示す液晶表示装置と同様になっている。
【0083】
このような構成とすることにより、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上のカラーフィルター42を透過しない光が、第1の基板11上に設けられた透明電極14を透過して、第1面に出射されるため、第1面には白黒画像が表示される。これに対して、第2面には、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上に設けられたカラーフィルター42を透過した光が、第1の基板11上に設けられた反射電極15を反射して、第2面から出射されるため、カラー画像を表示することができる。
【0084】
図5は、第1面にはカラー画像を表示し、第2面には白黒画像を表示することができる液晶表示装置の構成を示している。
【0085】
図5に示す構成では、各画素毎に、R、G、Bの三原色が各画素領域において、第1の基板11上に設けられた透明電極14に該当する部分のみを覆うように、所定の配列状態で配置されたカラーフィルター43を設け、このカラーフィルター43の上に全面を覆う透明電極16を設けている。その他の構成は、図1に示す液晶表示装置と同様になっている。
【0086】
このような構成とすることにより、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上のカラーフィルター43を透過した光が、第1の基板11上に設けられた透明電極14を透過して、第1面に出射されるため、第1面にはカラー画像が表示される。これに対して、第2面には、第2面の周囲またはフロントライト装置20から発せられ、第2の基板12上に設けられたカラーフィルター43を透過しない光が、第1の基板11上に設けられた反射電極15を反射して、第2面から出射されるため、第2面には、白黒画像が表示される。
【0087】
なお、本発明の液晶表示装置に使用されるカラーフィルター41〜43は、カラー表示を実施できる範囲で、その濃度、被覆部分を調整等して、明るさを優先した設計、色の彩度を優先した設計等、適宜変更することができる。このように設計の自由度が増すことにより、上記の光路のバリエーションと組み合わせて、様々な表示形態が容易に実現できる。
【0088】
以下、本発明の液晶表示装置の具体的な形態について、図6に基づいて説明する。
【0089】
この液晶表示装置100は、第1の基板111と第2の基板112との間に液晶層113を挟持した液晶素子101を有している。この液晶素子101の第2の基板112の外側には、補助照明装置120が設けられている。
【0090】
液晶素子101の第1の基板111の内側の表面には、液晶素子101の各画素が規定される領域毎に各画素のスイッチング素子となるTFT素子117がそれぞれ設けられ、各TFT素子117の出力端子117aに電気的に接続されるように、ITOからなる透明電極114がそれぞれ設けられている。
【0091】
TFT素子117及びこのTFT素子117を駆動するための図示しない配線上及び透明電極114の端部上には、所定の厚さに絶縁膜118が形成され、この絶縁膜118上には、アルミニウム合金からなる反射電極115が透明電極114に電気的に接続された状態に設けられている。そして、透明電極114及び反射電極115上には、液晶層113の液晶分子を所定の方向に配向させるための配向膜119aが全面にわたって形成されている。
【0092】
また、第1の基板111の外側には、ポリカーボネート製のλ/4フィルム(リタデーションが130nmの位相差フィルム)102が貼付され、更にその外側にAR処理を施した偏光板103が貼付されている。
【0093】
第2の基板112の液晶層113に面する内表面上には、R、G、Bの三原色を表す領域141r、141g、141bを各画素毎に所定のパターンに配置したカラーフィルター141が設けられている。カラーフィルター141上には、対向電極116が全面にわたって設けられ、この対向電極116上には、液晶層113の液晶分子を所定の方向に配向させるための配向膜119bが全面にわたって設けられている。
【0094】
第2の基板112の外側には、光に対して散乱性を有する粘着層からなる第1のフィルム材104が形成され、この第1のフィルム材104の外側にλ/4フィルム105が形成されている。さらに、このλ/4フィルム105の外側には、表面にAR処理が施されている偏光板106が設けられている。
【0095】
液晶層113は、第1の基板111と第2の基板112との間に挟持されている。第1の基板111及び第2の基板112は、反射電極115上に配置された、セルギャップ保持用の2.5μmの径を有する球状スペーサー107によって所定の間隔に離間されている。第1の基板111の透明電極114が配置されて液晶層113の層厚が厚くなっている領域A1では、液晶層113の層厚は、4.5μmとなっており、絶縁膜118上の反射電極115が配置されて液晶層113の層厚が薄くなっている領域A2では、液晶層113は、2.5μmになっている。また、この液晶層113の周囲は、基板固定用シール材108によってシールされている。
【0096】
液晶層113には、屈折率差Δnが0.065に調整された誘電率異方性が正のネマチック層を呈する液晶組成物が充填され、第1の基板111及び第2の基板112上に設けられた配向膜119a及び119bを用いたラビング法による配向処理によって水平方向に配向されている。
【0097】
第1の基板111及び第2の基板112のそれぞれに設けられる偏光板103及び106の吸収軸方向P1及びP2、光学フィルム102及び105の遅相軸方向Q1及びQ2、配向膜119a及び119bの処理方向R1及びR2のそれぞれの方向は、液晶の光学変調が適切に行われるように設定されている。図7は、それぞれの方向について、第1面側から観察した観察図を示している。
【0098】
図7に示すように、偏光板103及び106の吸収軸方向P1及びP2は互いに直交しており、光学フィルム102の遅相軸方向Q1は、偏光板103の吸収軸方向P1に対して135度回転した方向となっており、光学フィルム105の遅相軸方向Q2は、偏光板103の吸収軸方向P1に対して45度回転した方向となっている。また、配向膜119a及び119bの処理方向R1及びR2は、それぞれ、偏光板106の吸収軸方向P2に一致する方向となっている。
【0099】
このように、第1の基板111及び第2の基板112の両外側に偏光板103及び106を設けているため、液晶層113を透過しない光が外部から入射されても、その光は偏光板103及び106にて吸収されるため、表示に不要な妨害光が除外されて、表示のコントラストが向上し、視認性が良好になる。
【0100】
また、第2の基板112の外側に、光に対して散乱性を有する粘着層からなる第1のフィルム材104が形成されているため、背景が透けて見えることによる表示内容の視認性の悪化を防止することができる。また、反射表示における反射光に散乱性を与えるために、反射表示面が鏡面になることを防止することができる。
【0101】
さらに、補助照明装置として設けられているフロントライト装置20は、光の照射側となる第2の基板112に対向する面が平坦面121aになっており、他方の面が、この平坦面121aに対してそれぞれが一定方向に傾斜した多数の傾斜面が連続した凹凸面121bになっている。この導光板121の一方の側部に導光板121内に光を発光する発光部122を有している。
【0102】
なお、上記のように作製された液晶素子101には、TFT素子117を介して液晶層113に電圧を印加するための外部駆動回路、フロントライト装置120には、発光部122を発光するための外部駆動回路が、それぞれ、接続されているが、図面を簡略にするためにその図示を省略している。
【0103】
本実施の形態1の液晶表示装置100では、第1面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置120からの照明光が、第1の基板111の透明電極114を透過することにより画像が表示される。また、第2面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置120の照明光が、第1の基板111の反射電極115によって反射された反射光によって画像が表示される。
【0104】
また、フロントライト装置120を必要に応じて点灯することにより、液晶素子101の第2面から照明し、第1面を観察する観察者Aには、液晶層113の領域A1を透過する透過表示を、第2面を観察する観察者Bには、液晶層113の領域A2を反射する反射表示を、それぞれ明るく表示することが可能となっている。
【0105】
なお、本実施の形態1では、TFT素子によるアクティブマトリクス方式によって駆動される液晶素子について説明したが、他のスイッチング素子によるアクティブマトリクス方式によって駆動される液晶素子であってもよく、また、他の単純マトリクス方式であってもよい。
【0106】
また、液晶表示モードに使用される液晶層は、水平配向を実現するものではなく、垂直配向を実現するものを使用してもよい。さらに、偏光板モードだけではなく、液晶組成物にしたがって配向が変化する二色性色素によって表示を行うゲストホストモードを使用してもよい。
【0107】
図8は、他の実施の形態の液晶表示装置200を示す概略断面図である。
【0108】
この液晶表示装置200は、第1の基板231と第2の基板232との間に液晶層233を挟持した液晶素子201を有している。この液晶素子201の第2の基板232の外側には、補助光源としてフロントライト装置220が設けられている。
【0109】
液晶素子201の第1の基板231の内側の表面には、液晶素子201の各画素が規定される領域毎に各画素のスイッチング素子となるTFT素子239がそれぞれ設けられている。各TFT素子239の出力端子239aには、絶縁膜238が隣接して設けられている。絶縁膜238は、出力端子239aの近接部分を除いてほぼ一定の膜厚になっており、出力端子239aの近傍部分は、出力端子239aから離れるにつれて、出力端子237aと同程度の膜厚から順次厚くなっている。この絶縁膜238上にITOからなる透明電極234が設けられており、TFT素子239の出力端子239aとは電気的に接続されている。そして、TFT素子239上及び絶縁膜238における出力端子239aの近傍部分上に、絶縁膜238aが形成され、この絶縁膜238aと絶縁膜238とが面一な状態になっている。そして、この絶縁膜238a上には、アルミニウム合金からなる反射電極235が透明電極234に一部が重畳した状態で設けられている。このように、本実施の形態2では、第1の基板231に形成された透明電極234と反射電極235とがほぼ同一の距離だけ第1の基板231の内側の表面から離間した位置に設けられている。そして、透明電極234上及び反射電極235上には、液晶層233の液晶分子を所定の方向に配向させるための配向膜219aが全面にわたって形成されている。
【0110】
第1の基板231の外側には、光に対して散乱性を有する粘着層からなる第1のフィルム材202aが形成され、この第1のフィルム材202a上にポリカーボネート製のλ/4フィルム(リタデーションが130nmの位相差フィルム)202bが貼付され、更にその外側にAR処理が施された偏光板203が貼付されている。
【0111】
第2の基板232の液晶層233側となる内側の表面上には、第1の基板231に設けられた反射電極235に対応しない位置にアルミニウム合金により形成された反射板237が設けられている。そして、反射板237上には、R、G、Bの三原色をそれぞれ表す241r、241g、241bの領域を各画素毎に所定のパターンに配置したカラーフィルター241が設けられている。カラーフィルター241上には、対向電極236が全面にわたって設けられ、この対向電極236上には、液晶層233の液晶分子を所定の方向に配向する配向膜219bが全面にわたって形成されている。
【0112】
第2の基板232の外側には、光に対して散乱性を有する粘着層からなる第1のフィルム材204が設けられ、この第1のフィルム材204の外側にλ/4フィルム205が設けられている。さらに、このλ/4フィルム205の外側には、表面にAR処理が施された偏光板206が設けられている。
【0113】
液晶層233は、第1の基板231と第2の基板232との間に挟持されている。第1の基板231及び第2の基板232は、反射電極235上に配置された、セルギャップ保持用の3.5μmの径を有する球状スペーサー207によって所定の間隔に離間されている。第1の基板231上の透明電極234が配置された領域B1、反射電極235が配置された領域B2共に、液晶層233の厚さは、3.5μmとなっている。また、この液晶層233の周囲は、基板固定用シール材208によってシールされている。
【0114】
液晶層233には、屈折率差Δnが0.065に調整された誘電率異方性が正のネマチック層を呈する液晶組成物が充填され、第1の基板231及び第2の基板232上に設けられた配向膜219a及び219bを用いたラビング法による配向処理によって水平方向に配向されている。
【0115】
第1の基板231及び第2の基板232のそれぞれに設けられる偏光板203及び206の吸収軸方向P3及びP4、光学フィルム202b及び205の遅相軸方向Q3及びQ4、配向膜219a及び219bの処理方向R3及びR4のそれぞれの方向は、液晶の光学変調が適切に行われるように設定されている。図9は、それぞれの方向について、第1面側から観察した観察図を示している。
【0116】
図9に示すように、偏光板203及び206の吸収軸方向P3及びP4は、互いに直交しており、光学フィルム202bの遅相軸方向Q3は、偏光板203の吸収軸方向P3に対して135°回転した方向となっており、光学フィルム205の遅相軸方向Q4は、偏光板203の吸収軸方向P3に対して45°回転した方向となっている。また、配向膜219a及び219bの処理方向R3及びR4は、それぞれ、偏光板206の吸収軸方向P4に対して正負両方向に35°回転した方向となっている。
【0117】
また、補助光源として設けられているフロントライト装置220は、光の照射側となる第2の基板232側を平坦面221aとし、他方の面を、平坦面221aに対してそれぞれが一定方向に傾斜した多数の傾斜面が連続して配置された凹凸面221bとする導光板221を有し、この導光板221の一端側に光を発光する発光部222を有している。
【0118】
なお、上記構成の液晶素子201には、TFT素子239を介して液晶層233に電圧を印加するための外部駆動回路、フロントライト装置220には、発光部222を発光させるための外部駆動回路が、それぞれ接続されているが、図面を簡略にするためにその図示を省略している。
【0119】
本実施の形態2の液晶表示装置200では、第1面には、第1面側の周囲光が、第2の基板232に設けた反射板237を反射した反射光によって画像が表示される。また、第2面には、第2面側の周囲光及びフロントライト装置220の照明光が、第1の基板231に設けた反射電極235を反射した反射光によって画像が表示される。
【0120】
また、フロントライト装置220を必要に応じて点灯して、液晶素子201の第2面側から補助光を照射することにより、第2面を観察する観察者Bには、第1の基板231上の反射電極235を反射して液晶層233の領域B1を透過する反射表示を、明るく表示することが可能となっている。
【0121】
なお、この実施の形態では、TFT素子によるアクティブマトリクス方式によって駆動される液晶素子について説明したが、他のスイッチング素子によるアクティブマトリクス方式によって駆動される液晶素子であってもよく、また、他の単純マトリクス方式であってもよい。
【0122】
また、液晶表示モードに使用される液晶層は、水平配向を実現するものではなく、垂直配向を実現するものを使用してもよい。さらに、偏光板モードだけではなく、液晶組成物にしたがって配向が変化する二色性色素によって表示を行うゲストホストモードを使用してもよい。
【0123】
次に、上記に説明した本発明の液晶表示装置を備えた電子機器について説明する。
【0124】
図10及び図11は、それぞれ本発明の両面表示が可能な液晶表示装置を備えた携帯電話端末300を示す斜視図であり、図10は、折りたたんだ状態、図11は展開した状態を、それぞれ示している。
【0125】
この携帯電話端末300に備えられる液晶表示装置101は、図6に示す構成になっており、第1面側で透過表示を行い、第2面において反射表示を行うことにより両面表示が可能であって、第1面を、外部側、第2面を内部側になるように、それぞれ配置している。
【0126】
この携帯電話端末300では、図10に示すように折りたたんだ状態のときには、外部側に配置された液晶表示装置101の第1面を観察することができ、図11に示すように展開したときには、主として、内側に配置された液晶表示装置101の第2面を観察することができるようになっており、また、第1面を観察することができる。なお、液晶表示装置101の第1面及び第2面の配置は、逆になっていてもよい。
【0127】
したがって、この携帯電話端末300では、展開時には、両面から画面表示を観察することが可能であり、折り畳んだ状態の時にも、外部に配置された液晶表示装置101の第2面に表示される画面表示を観察することができる。
【0128】
このため、例えば、携帯電話端末300のメール着信状況、電波状況等を折り畳んだ状態のままで確認することができる。また、携帯電話端末300に送付されたデータ通信文(メール本文)の内容を確認することも可能である。
【0129】
また、使用者の好みのデザインの画面表示を外部の第2面に表示させることにより、携帯電話端末300の外観を調整することも可能である。
【0130】
また、図12及び図13には、本発明の液晶表示装置を備えた電子機器の他の例である撮像装置を有する携帯電話端末400をそれぞれ示している。
【0131】
この携帯電話端末400に備えられる液晶表示装置101は、ここでは、実施の形態1にて説明した第1面側において透過表示を行い、第2面側において反射表示を行うことにより両面表示を可能とする液晶表示装置を用いており、第1面を裏面側、第2面を表面側に、それぞれ配置している。
【0132】
また、この携帯電話端末400の裏面側には、図13に示すように、CCD等を有する撮像装置401が設けられている。
【0133】
この携帯電話端末400では、裏面に設けられた撮像装置401によって、自分自身を撮像する場合であっても、裏面に配置された液晶表示装置101の第1面を観察することによって、撮像装置401によって撮像された映像を確認することが可能になっている。
【0134】
なお、液晶表示装置101の第1面及び第2面の配置は、逆になっていてもよい。
【0135】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置は、第1の基板が、所定のパターンに設けられた透明電極と、この透明電極に電気的に接続された光反射膜とを有し、一対の透明電極及び光透過膜によって各画素が規定されているため、第1の基板の外側では、液晶層から透明電極を透過した透過光によって透過表示を実現することができ、第2の基板の外側では、光反射膜を反射した反射光によって反射表示を実現することができ、通常の透過型液晶表示装置、補助光源を用いた反射型液晶表示装置を同程度の簡単な構成で、両面表示可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置を説明する概略図である。
【図2】本発明の他の液晶表示装置を説明する概略図である。
【図3】本発明の液晶表示装置において、カラーフィルターを備えた構成について説明する概略図である。
【図4】本発明の液晶表示装置において、カラーフィルターを備えた構成について説明する概略図である。
【図5】本発明の液晶表示装置において、カラーフィルターを備えた構成について説明する概略図である。
【図6】本発明の実施の形態の液晶表示装置を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の液晶表示装置について、第1の基板及び第2の基板にそれぞれ設けられる偏光板の吸収軸方向、光学フィルムの遅相軸方向、配向膜の処理方向を、第1面側から観察した観察図である。
【図8】本発明の他の実施の形態の液晶表示装置を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態の液晶表示装置について、第1の基板及び第2の基板にそれぞれ設けられる偏光板の吸収軸方向、光学フィルムの遅相軸方向、配向膜の処理方向を、第1面側から観察した観察図である。
【図10】折り畳み可能な携帯電話端末において、折り畳まれている状態を示す斜視図である。
【図11】折り畳み可能な携帯電話端末において、展開されている状態を示す斜視図である。
【図12】撮像装置を搭載した電子機器の表面側からの斜視図である。
【図13】撮像装置を搭載した電子機器の裏面側からの斜視図である。
【符号の説明】
11 第1の基板
12 第2の基板
13 液晶層
14 透明電極
15 反射電極
16 透明電極
20 フロントライト装置
21 導光板
22 発光部

Claims (7)

  1. 所定のパターンに設けられた複数の透明電極と、前記各透明電極にそれぞれ電気的に接続された光反射膜とが設けられた第1の基板と、
    該第1の基板に対向して配置されて、該第1の基板の全ての画素に対向するように透明電極が設けられた第2の基板と、
    該第1の基板と該第2の基板との間に挟持された液晶層と、
    該第2の基板の該液晶層とは反対側に配置されて、光源と、該光源から発せられた光を第2の基板に照射する導光板とを有する補助照明手段と、
    を具備し、
    前記各透明電極と前記各光反射膜とによって各画素がそれぞれ規定され、
    前記液晶層の層厚が、前記第1の基板の前記透明電極が形成された部分と前記光反射膜が形成された部分とで異なっていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記第1の基板及び第2の基板のいずれかに、前記各画素に対応したカラーフィルターが、前記液晶層に近接して配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1の基板及び前記第2の基板の少なくとも一方に偏光手段が配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1の基板及び前記第2の基板の両外側に一組の偏光手段がそれぞれ配置されており、該偏光手段の少なくとも一方に、光散乱性を有する層が設けられている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第1の基板の外側面において透過光により画像表示が行われ、前記第2の基板の外側面において、少なくとも反射光による画像表示が行われる、請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の液晶表示装置が、前記第1の基板側の第1面及び前記第2の基板側の第2面に表示される画像をそれぞれ視認し得るように設けられており、該液晶表示装置が設けられた部分が、他の部分に積層されるように折り畳み可能になっていることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の液晶表示装置が、前記第1の基板側の第1面及び前記第2の基板側の第2面に表示される画像をそれぞれ視認し得るように設けられており、該第1面または該第2面とともに視認される表面に、撮像装置が設けられていることを特徴とする電子機器。
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