JP3367277B2 - 摩擦状態検出装置及び、パワーステアリング装置 - Google Patents

摩擦状態検出装置及び、パワーステアリング装置

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    • G01MEASURING; TESTING
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2210/00Detection or estimation of road or environment conditions; Detection or estimation of road shapes
    • B60T2210/10Detection or estimation of road conditions
    • B60T2210/12Friction

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦状態検出装置に係
り、特に摩擦力の生じる接触面を有する振動系の共振特
性に基づいて摩擦状態を検出し、また接触面が滑りだす
直前の摩擦状態になるように制御する摩擦状態検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦力若しくは摩擦係数を測定する技
術、及び摩擦状態を検出して制御を行う技術として以下
のようなものがある。
【0003】図7に示すモデルにおいて、質量Mの物体
1と被計測面2との間に発生する最大摩擦力Fmax は、
荷重をW(=Mg;gは重力加速度)、静止摩擦係数を
μstatとすると、 Fmax = μstat・W で表される。ここで、外部から印加される外力Fext が
最大摩擦力Fmax 以下であれば、静止状態に留まる。し
かし、外力Fext が一旦最大摩擦力Fmax を超えると突
然滑りだす。その時の摩擦力Ftranは、動摩擦係数μtr
ans により、 Ftrans = μtrans ・W で表される。
【0004】しかし、このように、外力Fext が最大摩
擦力Fmax を超えるまでは全く変化がなく、最大摩擦力
を超えたと同時に状態が大きく変化するため、滑りだす
前に滑りだす直前の状態にあるか否かを知ることは大変
難しい。
【0005】そこで、従来の摩擦力測定装置では、事前
に外力を加えて滑らせ、その時の最大摩擦力Fmax を調
べることにより摩擦力を測定し、さらに最大摩擦力Fma
x を装置の自重で除算することにより静止摩擦係数μst
atを測定するようにしていた。
【0006】また、鋳造技術の分野では、連続鋳造用の
鋳型を振動台に固定支持すると共に加振ビームを介して
加振源に連結し、この加振源の動作により加振ビームを
所定の支点回りに揺動させ、この鋳型を加振しつつ行わ
れる鋳片の引き抜きに際し、鋳片と鋳型との間に作用す
る摩擦力を測定する技術がある。これらの技術は、鋳型
と鋳片との間の摩擦力が加振源の負荷に影響を与えるこ
とを利用するもので、鋳型の振動系の特性を伝達関数に
て表現し、この伝達関数に基づいて鋳型と鋳片との間の
摩擦力を測定するというものである。このような鋳造技
術の分野における摩擦力測定技術で特に演算速度の向上
と正確さを期した技術として、特開平4−84652号
公報に開示された技術などがある。
【0007】特開平4−84652号公報の技術は、加
振された鋳型から鋳片を引き抜くに際し、両者間に作用
する摩擦力を、加振ビームの支点よりも鋳型寄りの部分
をモード分解法にて定式化した状態空間モデルに従い、
加振する際に鋳型に働く揺動トルクと、加振により鋳型
に生じる変位とに基づいて演算するというものである。
なお、鋳型に働く揺動トルクを正確に求めるため、加振
シリンダなどの加振源が発する加振力及び加振ビームの
支点よりも加振源よりの部分において加振ビームに生じ
る歪みを検出し、検出された加振力を加振ビームに生じ
た歪みで補正して揺動トルクを演算するという方法を用
いている。このように、この技術では、加振ビームの支
点から加振対象となる鋳型までの間を支点に作用する揺
動トルクにより振動台と鋳型とからなる集中質量を加振
する撓み梁として簡略にモデル化することにより高速演
算を達成し、さらに揺動トルクを演算する際に、加振力
を加振ビームの歪みで補正することによって正確な摩擦
力の測定を可能にしている。
【0008】また、自動車の制御技術の分野で、車輪と
路面との間の摩擦係数を測定し、この摩擦係数に基づい
て制御を行う技術として、特開平4−230472号公
報に開示された電子制御パワーステアリング装置などが
ある。
【0009】特開平4−230472号公報に開示され
た摩擦係数の測定方法は、コントローラからソレノイド
バルブへ加振信号を入力することにより例えば後輪を±
1mm相当の舵角、周波数2Hzで周期的に転舵し、こ
の周期的な転舵により後輪に発生したコーナリングフォ
ースやセルフアライングトルクに対する反力をロードセ
ル等の反力センサにより検出し、検出された反力の値に
基づいてコーナリングパワーやセルフアライニングパワ
ーを演算し、これらのパワーと路面摩擦係数との関係に
基づいて演算結果により路面摩擦係数を計測するという
ものである。
【0010】また、路面と車輪との摩擦状態を推測し
て、接触面が滑りだす直前の状態になるようにブレーキ
力を制御することにより、急ブレーキをかけても車輪が
ロックされてスリップすることを防ぐ技術としてアンチ
ロックブレーキ制御装置がある。
【0011】ここで、車両がある速度で走行している
時、ブレーキをかけていくと車輪と路面との間にスリッ
プが生じるが、車輪と路面との間の摩擦係数μは、下記
の(1)式で表されるスリップ率Sに対し、図9のよう
に変化することが知られている。なお、vv*は実車体速
度、vw は車輪速度である。
【0012】 S=(vv*−vw )/vv* ・・・(1) このμ−S特性では、あるスリップ率(図9のA2領
域)で摩擦係数μがピーク値をとるようになる。
【0013】そこで、従来のアンチロックブレーキ制御
装置では、車体速度と車輪速度とからスリップ率を検出
し、摩擦係数μがピーク値をとるようなスリップ率にな
るようにブレーキ力を制御するようにしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の摩擦力検出装置では、滑ることが許されない場合や
摩擦係数が変化する場合などにおいて、摩擦状態が現在
いかなる状態にあるのかをリアルタイムに検出すること
が極めて困難になる。このような例として、摩擦力を検
出して荷物が滑り落ちない必要最小限の力で荷物を把持
する荷物把持装置がある。
【0015】また、特開平4−84652号公報の摩擦
力測定装置では、揺動トルクにより振動している集中質
量で近似された鋳型の線形モデルを仮定し、単に揺動ト
ルクと鋳型の変位に基づいて、鋳型の振動に影響を与え
ている摩擦力を演算するため、ノイズ等の影響を受けや
すい、という問題がある。また、上記の仮定を満たさな
い条件下では、このモデルでは摩擦力の正確な測定がで
きなくなるため、応用範囲がきわめて狭いという問題が
生じる。仮に条件に合ったモデルを構築できたとしても
モデルによっては複雑な演算が必要となる場合が多く、
かかる場合にはリアルタイムに摩擦力を演算できなくな
るという新たな問題も生じる。
【0016】また、特開平4−230472号公報に開
示された摩擦係数の測定方法では、、車輪を周期的に転
舵してコーナリングフォース等を発生させ、これに対す
る車輪の反力を検出する必要があり、測定システムが複
雑になるという問題がある。さらに、コーナリングパワ
ー等と路面摩擦係数との関係を所定のモデルで仮定して
いるため、ノイズに弱いという問題もある。
【0017】また、従来のアンチロックブレーキ制御装
置では、運転中のタイヤと路面との間の摩擦係数μが時
々刻々変化し、かつノイズも多いので、摩擦係数μがピ
ークとなるスリップ率も変化し、適切なブレーキ制御は
きわめて困難となる。
【0018】本発明は上記従来の問題点を解消するため
になされたもので、システム構成や条件の依存度の大き
いモデルを仮定し、単なる振動特性や変位応答等に基づ
いて摩擦状態を検出するのではなく、摩擦力をより敏感
に反映する共振状態を積極的に作りだし、この共振状態
の共振特性に着目して摩擦状態を演算することにより、
ノイズが多く、また摩擦状態が時々刻々と変化する状況
においても摩擦状態を正確に検出できると共に、適用範
囲の広いシンプルな構成の摩擦状態検出装置を提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、摩擦力の生じる接触面の片面側
要素に該接触面と略平行な方向に変位するばね要素を接
続し、該ばね要素の他端に慣性体を接続してなる振動系
と、該振動系の共振周波数又は共振周波数近傍の振動成
分を含む加振力により、前記振動系を加振する加振力発
生手段と、該加振力発生手段により加振された振動系の
加振応答の状態量を検出する加振応答検出手段と、前記
加振力発生手段により発生された加振力の状態量と、前
記加振応答検出手段により検出された加振応答の状態量
とに基づいて、前記振動系の共振特性を演算する共振特
性演算手段と、該共振特性演算手段により演算された共
振特性に基づいて前記接触面における摩擦状態を演算す
る摩擦状態演算手段と、を含んで構成されている。
【0020】請求項2の発明は、摩擦力の生じる接触面
の片面側要素に接続されて該接触面と略平行な方向に変
位するばね要素と、該ばね要素の他端に接続された慣性
体とからなり、外力によって加振される振動系と、前
外力により加振された前記振動系の加振応答の状態量を
検出する加振応答検出手段と、前記加振応答検出手段に
より検出された加振応答の状態量に基づいて、前記振動
系の共振特性を演算する共振特性演算手段と、該共振特
性演算手段により演算された共振特性に基づいて前記接
触面における摩擦状態を演算する摩擦状態演算手段と、
を含んで構成されている。
【0021】請求項3の発明は、摩擦力の生じる接触面
の片面側要素に該接触面と略平行な方向に変位するばね
要素を接続し、該ばね要素の他端に慣性体を接続してな
る振動系と、該振動系の共振周波数又は共振周波数近傍
の振動成分を含む加振力により、前記振動系を摩擦力の
発生方向に加振する加振力発生手段と、該加振力発生手
段により加振された前記振動系の加振応答の状態量を検
出する加振応答検出手段と、前記加振力発生手段により
発生された加振力の状態量と、前記加振応答検出手段に
より検出された加振応答の状態量とに基づいて、前記振
動系の共振特性を演算する共振特性演算手段と、前記接
面に作用力を与える作用力発生手段と、前記共振特性
演算手段により演算された共振特性に基づいて、前記接
触面が滑りだす直前の状態になるように前記作用力を
御する最大摩擦力状態制御手段と、を含んで構成されて
いる。
【0022】請求項4の発明は、摩擦力の生じる接触面
の片面側要素に接続されて該接触面と略平行な方向に変
位するばね要素と、該ばね要素の他端に接続された慣性
体とからなり、外力によって加振される振動系と、前記
外力の状態量を検出する外力検出手段と、前記外力によ
り加振された前記振動系の加振応答の状態量を検出する
加振応答検出手段と、前記外力検出手段により検出され
た外力の状態量と、前記加振応答検出手段により検出さ
れた加振応答の状態量とに基づいて、前記振動系の共振
特性を演算する共振特性演算手段と、前記接触面に作用
力を与える作用力発生手段と、前記共振特性演算手段に
より演算された共振特性に基づいて、前記接触面が滑り
だす直前の状態になるように前記作用力を制御する最大
摩擦力状態制御手段と、を含んで構成されている。
【0023】請求項5の発明は、請求項3又は請求項4
の最大摩擦力状態制御手段により前記接触面が滑りだす
直前の状態になった時の作用力に基づいて、前記接触面
における最大摩擦力の値を演算する最大摩擦力演算手段
と、該最大摩擦力演算手段により演算された最大摩擦力
の値に基づいて前記接触面の摩擦係数を演算する摩擦係
数演算手段と、をさらに含んで構成したものである。
【0024】
【作用】まず、本発明の原理を図8の振動系15をモデ
ルにして説明する。図8に示すように、振動系15は、
質量Ma の慣性体11、この慣性体11と接触面10を
介して接触する質量Mb の慣性体12、慣性体11の一
端に取り付けられたばね定数Kのばね要素13、このば
ね要素の他端に取り付けられた質量Mc の慣性体14か
ら構成されている。
【0025】振動系15は、接触面10で発生する摩擦
力が最大摩擦力以内で接触面10が滑っていない状態で
は、慣性体11の振動に慣性体12が連動して振動する
ため、質量(Ma +Mb )とばね定数Kのばねと質量M
c とからなる2慣性系と等価になる。従って、摩擦力が
最大摩擦力以内の場合における振動系15における共振
周波数f1 は、 f1 =√{(Ma +Mb +Mc )K/(Ma +Mb )Mc }/2π ・・・(2) となる。また、他方の慣性体12が固定端であれば、
(2)式の共振周波数f1は、 f1 =√(K/Mc )/2π ・・・(3) にとなる
【0026】これに対し、摩擦力が最大摩擦力を超えて
滑り出した状態では、慣性体11の振動に慣性体12が
追随できず、その慣性の影響がなくなるため、振動系1
5は質量Ma と質量Mc からなる2慣性系とが等価とな
り、その共振周波数f2 は、 f2 =√{(Ma +Mc )K/Ma Mc }/2π ・・・(4) となる。
【0027】ここで、この振動系15を接触面10と平
行な方向に共振周波数f1 又はf1近傍の周波数の加振
力16で微小振動させた場合を想定する。接触面10が
滑っていない状態のときは、振動系15の共振周波数は
1 なので、振動系15において、周波数f1 の振動成
分は増幅される。すなわち、振動系15は周波数f1
傍の振動成分が強く現れる共振状態となる。なお、振動
系15の共振特性を表すものとして、例えば加振力16
振動振幅に対する振動系15の振動振幅の比で表され
る共振ゲインがある。この共振ゲインは、共振状態の場
合には大きくなり、共振状態でない場合には、共振状態
と比較して小さくなる。
【0028】一方、接触面10で摩擦力と反対方向の力
が最大摩擦力に近づき、滑りだす直前までくると、共
ゲインは急激に減少する。
【0029】そして、接触面10が完全に滑っている状
態に移行すると、振動系15の共振周波数はf2 に一致
するので、加振力16により与えられた周波数f1 の振
動成分は減衰し、振動系15は共振しなくなる。
【0030】また、振動系15をf2 近傍の周波数の加
振力16で加振する場合には、接触面10が滑っていな
い状態のとき、振動系15は共振せず、接触面10が滑
りだすと、振動系15は周波数f2 の振動成分が強く現
れる共振状態となる。
【0031】また、加振力16がf1 とf2 近傍の周波
数の振動成分を共に含む場合、振動系15は、接触面1
0が滑っていない状態と滑っている状態のいずれの場合
でも共振するが、振幅がピークとなる共振周波数が変化
することになる。
【0032】なお、上述の慣性体が直線に沿って振動す
る振動系のモデルは、回転振動系にも容易に拡張でき
る。この回転振動系のモデルとして例えば図10に示す
ように、重量Wの車体112を備えた車両が速度vで走
行している時の車輪での振動現象、すなわち車体と車輪
と路面とによって構成される振動系がある。そこで、こ
の振動系の振動現象を、車輪回転軸で等価的にモデル化
した図11に示すモデルを参照して説明する。
【0033】ここで、ブレーキ力(制動力)は、路面と
接するタイヤのトレッド115の表面を介して路面に作
用するが、このブレーキ力は実際には路面からの反作用
として車体112に作用するため、車体重量の回転軸換
算の等価モデル117はタイヤのトレッドと路面との間
の摩擦要素116を介して車輪113と反対側に連結し
たものとなる。これは、シャシーダイナモ装置のよう
に、車輪下の大きな慣性、すなわち車輪と反対側の質量
で車体の重量を模擬することができることと同様であ
る。
【0034】図10、図11でタイヤリムを含んだ車輪
113の慣性をJw 、リムとトレッド15との間のばね
要素114のばね定数をK、トレッド115の慣性をJ
t 、トレッド115と路面との間の摩擦要素116の摩
擦係数をμ、車体112の重量の回転軸換算の等価モデ
ル117の慣性をJV とすると、系全体の特性は次の
(5)〜(7)のようになる。なお、以下では時間に関
する1階微分d/dtを「' 」で表し、時間に関する2
階微分d2 /dt2 を「" 」で表す。
【0035】 JW θw " = −T+K(θt −θw ) ・・・(5) Jt θt " = −K(θt −θw )+μWR ・・・(6) Jv ωv ' = −μWR ・・・(7) ここで、 ww = θw ' ・・・(8) Jv = R2 W ・・・(9) ωv = v/r ・・・(10) であり、θw は車輪113の回転角、θw " は車輪11
3の回転角加速度、wwは車輪113の回転角速度、θ
t はトレッド115の回転角、θt " はトレッド115
の回転角加速度、ωv は車体等価モデル117の回転軸
換算の回転角速度、Tは車輪113に加えられる制動ト
ルク、Wは車体の重量、Rは車輪半径である。制動トル
クTは実際にはブレーキバルブの圧力Pb の制御によっ
て行う。
【0036】タイヤがグリップしている時は、トレッド
115と車体等価モデル117とが直結されていると考
えると、車体等価モデル117の慣性とトレッド115
の慣性との和の慣性と車輪113の慣性とが共振し、こ
の時の車輪共振系の共振波数f1 は、 f1 =√{(Jw +Jt +Jv )K/Jw (Jt +Jv )}/2π ・・・(11) となり、式(2)と全く同じ形式となる。この状態は図
9上では領域A1 に対応する。
【0037】逆に、タイヤの摩擦係数μがピークμに近
付く場合には、タイヤ表面の摩擦係数μがスリップ率S
に対して変化し難くなり、トレッド115の慣性の振動
に伴う成分は車体等価モデル117に影響しなくなる。
つまり等価的にトレッド115と車体等価モデル117
とが分離され、トレッド115と車輪113とが共振を
起こすことになる。この時の車輪共振系の共振周波数f
2 は、 f2 =√{(Jw +Jt )K/Jw Jt }/2π ・・・(12) となり、式(4)と全く同じ形式となる。この状態は図
9の領域A2に対応し、一般にピークμの点に達すると
瞬時に領域A3へと遷移してタイヤがロックする。一
方、共振周波数における車輪速度のゲインもピークμ直
前で急激に減少する。
【0038】各慣性の大小関係は、 Jt <Jw <Jv ・・・(13) であり、これより、 f1 <f2 ・・・(14) になる。つまり、タイヤがロックに至る場合、車輪共振
系の共振周波数が高周波側にずれることになる。また、
この共振周波数の変化はピークμ付近で急激に発生す
る。
【0039】モデルを簡単化し、トレッド115の慣性
Jt を無視した場合でもピークμ状態に近づくと車輪共
振系の共振周波数及び車輪速度の共振ゲインの変化は起
こり、同様の解析が可能である。
【0040】以上のように、接触面の摩擦状態によっ
て、振動系15や車輪共振系の共振の有無、共振周波数
の変化、加振力のどの周波数成分がどの程度の共振ゲイ
ンで増幅又は減衰したか等といった共振特性が大きく変
わる。逆に、この共振特性を検出すれば、接触面の摩擦
状態(滑りだす直前の状態など)や摩擦係数などが演算
できることになる。
【0041】そこで、請求項1の発明では、摩擦力の生
じる接触面の片面側要素に該接触面と略平行な方向に変
位するばね要素を接続し、該ばね要素の他端に慣性体を
接続した振動系を、加振力発生手段が、この振動系の共
振周波数又は共振周波数近傍の振動成分を含む加振力に
よって加振する。なお、ばね要素の変位方向は、接触面
と略平行な方向(接触面内を含む)であれば任意好適に
設定できる。次に、加振応答検出手段が、加振された振
動系の加振応答の状態量を検出する。この加振応答は、
例えば加振力による慣性体の加速度等であり、この状態
量として加速度の振動成分の周波数分布等がある。次
に、共振特性演算手段が、加振力の状態量と、検出され
た加振応答の状態量とに基づいて、前記振動系の共振特
性を演算する。そして、摩擦状態演算手段が、演算され
た共振特性に基づいて前記接触面における摩擦状態を演
算する。この演算された摩擦状態により、例えば接触面
が滑っていない状態、滑りだす直前の状態、及び滑って
いる状態のいずれの状態にあるかを定量的に識別、判定
できることになる。また、振動系の共振特性を利用して
いるので、検出感度が高くノイズ等の外乱の影響も受け
にくい、という利点がある。
【0042】この発明において、図8の振動系15で接
触面10が滑りだす直前の摩擦状態にあるか否かを演算
する場合には、例えば接触面10が滑っていないときの
振動系15の共振周波数f1 又はf1 近傍の周波数で振
動系15を加振し、周波数f1 で振動する成分の共振ゲ
インを演算し、この共振ゲインが第1の基準値より小さ
くなったときに摩擦状態が滑りだす直前の状態と判定す
る。また、接触面が滑っているときの共振周波数f2 で
加振して、この周波数で振動する成分の共振ゲインが第
2の基準値より大きくなったとき、滑りだす直前の状態
と判定しても良い。さらに、少なくとも共振周波数f1
及びf2 の2つの振動成分を含む加振力で加振し、共振
周波数成分の変化に基づいて摩擦状態を演算しても良
い。
【0043】また、振動系にホワイトノイズ等のような
周波数特性を持つ外力が常時入力しているような場合に
は、加振力発生手段により加振力を与えなくても、振動
系は摩擦状態に特有な共振特性で振動する。
【0044】そこで、請求項2の発明では、応答振動検
出手段が外力に対する振動系の応答振動の状態量を検出
する。次に、共振特性演算手段が、応答振動の状態量に
基づいて、共振特性を演算する。そして、摩擦状態演算
手段が、演算された共振特性に基づいて接触面における
摩擦状態を演算する。このように外力により振動系が共
振を起こす場合には、加振力発生手段を省略でき、装置
をシンプルに構成できる。
【0045】また、上記のような共振特性に基づく摩擦
状態検出の原理は、接触面が滑りだす直前の状態、すな
わち最大摩擦力を保持するように制御する装置にも応用
することができる。
【0046】そこで、請求項3の発明では、加振力発生
手段が、この振動系の共振周波数又は共振周波数近傍の
振動成分を含む加振力により、振動系を加振する。次
に、加振応答検出手段が、加振された振動系の加振応答
の状態量を検出し、共振特性演算手段が、加振力の状態
量と検出された加振応答の状態量とに基づいて、振動系
の共振特性を演算する。また、接触面の片面側要素には
作用力発生手段により作用力が与えられており、この作
用力は、演算された共振特性に基づいて接触面が滑りだ
す直前の状態になるように最大摩擦力状態制御手段によ
り制御される。これにより、例えば荷物を把持して上方
につり上げて移動させる装置などでは、荷物を把持する
把持力(作用力)が、荷物との接触面が滑りだす直前の
摩擦状態になるように制御されるため、不必要に大きな
把持力で荷物を破壊するおそれを回避できる。なお、こ
の作用力の態様として、把持力の他に、車輪等を回転さ
せるための駆動力、車輪等に作用する制動力等がある。
車輪と路面との摩擦状態が滑りだす直前の状態になるよ
うにブレーキ力を制御すれば、アンチロックブレーキ制
御装置にも応用できる。
【0047】また、請求項2の発明のように振動系にホ
ワイトノイズ等のような周波数特性を持つ外力が常時入
力しているような場合には、加振力発生手段により加振
力を与えなくても、振動系は摩擦状態に特有な共振特性
で振動する。
【0048】そこで、請求項4の発明では、外力検出手
段が外力の状態量を検出し、応答振動検出手段が外力に
対する振動系の応答振動の状態量を検出する。次に、共
振特性演算手段が、検出された外力と応答振動の状態量
とに基づいて、共振特性を演算する。また、接触面の片
面側要素には作用力発生手段により作用力が与えられて
おり、この作用力は、演算された共振特性に基づいて接
触面が滑りだす直前の状態になるように最大摩擦力状態
制御手段により制御される。このように外力により振動
系が共振を起こす場合には、加振力発生手段を省略で
き、装置をシンプルに構成できる。
【0049】また、請求項3又は請求項4の発明のよう
に、接触面が滑りだす直前の状態に保持されるように作
用力が制御される場合、この作用力により接触面に発生
する力は最大摩擦力に等しい力となる。従って、作用力
に基づいて最大摩擦力の値が演算できる。さらに、最大
摩擦力の値がわかれば、これを装置の自重で除算するこ
とにより静止摩擦係数が求められる。
【0050】そこで、請求項5の発明では、接触面が滑
りだす直前の状態になった時の作用力に基づいて、最大
摩擦力演算手段により接触面における最大摩擦力の値を
演算する。そして、摩擦係数演算手段により、演算され
た最大摩擦力の値に基づいて静止摩擦係数を演算する。
これにより、摩擦係数が時々刻々と変化していく路面等
で計測を行う場合でも、静止摩擦係数を正確かつ連続的
に検出することができる。
【0051】
【実施例】
(第1実施例)以下、共振特性を利用した摩擦状態検出
装置の実施例について、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0052】以下で説明する第1実施例は、本発明の摩
擦状態検出装置を例えばクレーンのように荷物を把持し
移動させる荷物把持装置に応用することにより、荷物を
落とすことなく、また、荷物を破損することなく適切な
力で把持することを可能にしたものである。この第1実
施例に係る荷物把持装置を図1及び図2を参照しつつ説
明する。
【0053】図1(A)の正面図が示すように、本実施
例に係る荷物把持装置は、荷物21を把持する把持部2
2、この把持部22に把持力を与えるための把持力発生
部23、全体をつり上げるためにこの把持力発生部23
に取り付けられたワイヤ24、及びこのワイヤ24を牽
引するための牽引装置(図示なし)から構成される。ま
た、この荷物把持装置の外観を側面から見ると、図1
(B)のように示され、荷物21を把持する把持力25
が、図の示す方向に与えられていることがわかる。
【0054】なお、把持部22と荷物21との接触面に
発生する最大摩擦力は、把持力25とこの接触面におけ
る静止摩擦係数μstatの積により決定される。従って、
把持力25が十分に大きく最大摩擦力が荷物21の荷重
以上の時には、荷物21は滑り落ちず、逆に把持力が小
さくなって最大摩擦力が荷物21の荷重より小さくなる
と、荷物21は滑り落ちることになる。
【0055】図2に、把持力25を制御するための制御
系と把持部22の詳細な構成を示す。図2に示すよう
に、把持部22は、その外郭部分を構成する質量Mc の
慣性体35、及びこの慣性体35に各々ばね定数K/2
のばね要素33とばね要素34とを介して質量Mb の荷
物21と接触する側に取り付けられた質量Ma の接触部
31を含んで構成される。
【0056】なお、接触部31は、ばね要素33とばね
要素34を介して水平方向に変位するように取り付けら
れる。すなわち、本実施例では、ばね要素の変位方向
は、接触面30と略平行で、荷物21の荷重に抗する摩
擦力の発生方向とは垂直になる。
【0057】また、接触部31と慣性体35との間に
は、接触部31を、ばね要素33とばね要素34とが変
位する方向に加振周波数f2 (=√{(Ma +Mc )K
/MaMc }/2π)の加振力36を加えて微小加振す
る加振力発生手段40が取り付けられている。図1
(A)に示すように、この加振力36によって荷物21
は接触部31と共に、水平方向26に微小振動すること
になる。この加振力発生手段40は、例えば、ばね要素
33とばね要素34の取付け部分に圧電素子を取付け、
この圧電素子を電気駆動で変位させることにより容易に
実現できる。また、接触部31、慣性体35にそれぞれ
磁性体とコイルを取付け、電磁石の吸引反発力で微小加
振させることによっても容易に実現できる。
【0058】さらに、接触部31には、加振力発生手段
40により微小加振された際の接触部31の応答特性を
検出する加振応答検出手段41が取り付けられている。
この応答検出手段41は、例えば加振力36による接触
部31の加速度38を応答特性として計測する加速度計
37により実現できる。
【0059】また、加振力発生手段40により与えられ
る加振力36、及び加振応答検出手段41により検出さ
れる加速度38などの応答特性に基づいて荷物21を把
持した把持部22の共振特性を演算する共振特性演算手
段42が設けられている。この共振特性は、例えば加振
力36の振幅に対する加速度38の振動成分の振幅の比
(共振ゲイン)、共振周波数の変化などで表される。
【0060】さらに、共振特性演算手段42により演算
された共振特性に基づいて接触部31と荷物21との接
触面の摩擦状態を判定する摩擦状態演算手段43、この
判定された摩擦状態に基づいて、把持力発生部23を制
御して把持部22に印加する把持力を最適に調節する把
持力制御手段44が設けられている。
【0061】次に、この荷物把持装置の作用について説
明する。加振力発生手段40により与えられる加振力の
加振周波数f2 は、接触部31が荷物21と離れている
ときの接触部31、ばね要素33、ばね要素34、慣性
体35から成る振動系の共振周波数である。
【0062】ところで、荷物21が把持部22の把持力
25によりしっかりと把持されている時は、加振力36
による接触部31の微小振動と共に荷物21が完全に追
随して振動するので、この振動系は、質量Ma の接触部
31に荷物21の質量Mb を加えた振動系と等価とな
り、共振周波数はf1 (=√{(Ma +Mb +Mc )K
/(Ma +Mb )Mc }/2π)になる。このため、荷
物21がしっかりと把持されている時には、加振周波数
2 の加振力ではこの振動系は共振せず、加振応答検出
手段41により検出される加速度38、そして共振特性
演算手段42により演算される共振ゲインは、共振した
場合と比較して小さい値となる。
【0063】一方、把持部22の把持力25が次第に弱
まり、接触面30における最大摩擦力が一定の値以下に
小さくなってくると、加振力36による接触部31の微
小振動に荷物21が追随できず、質量Mb の影響が小さ
くなるため、振動系の共振周波数はf2 に近づいてい
く。従って、加振応答検出手段41により検出される加
速度38の周波数f2 の振動成分は増幅していき、これ
により共振ゲインも次第に増加する。特に、荷物21が
滑り出す直前になると、加速度の加振周波数成分は急激
に増加する。
【0064】共振特性演算手段42により共振ゲインが
演算されると、摩擦状態演算手段43は、この共振ゲイ
ンに基づいて接触面30における摩擦状態を演算する。
例えば、共振ゲインが基準値より小さい場合は滑ってい
ない状態にある摩擦状態を、共振ゲインが基準値以上の
場合、滑り出す直前にある摩擦状態を演算する。この摩
擦状態を示す演算値により、接触面30の状態が、滑っ
ていない状態、滑りだす直前の状態、滑りだした状態の
いずれにあるかが識別判定できる。なお、本実施例の場
合、この摩擦状態演算手段43は、単に滑りだす直前に
なったか否かを判定するだけでも良い。
【0065】そして、把持力制御手段44は、演算され
た摩擦状態に基づいて、把持力25が必要最小限の値に
保たれるように把持力発生部23を制御する。すなわ
ち、滑っていない摩擦状態の場合には、荷物21がしっ
かりと把持されているので、把持力25を減少させるよ
うに制御し、滑りだす直前と判定された摩擦状態の場合
には、把持力25を増加させるように制御する。なお、
共振特性演算手段42で演算された共振ゲイン等の共振
特性を把持力制御手段44に伝達するようにし、直接、
共振特性の値に基づいて把持力25を制御するようにし
ても良い。この場合には、摩擦状態演算手段43は不要
となる。
【0066】以上のように摩擦状態を連続的にかつ正確
に検出できるので、荷物が滑り出す直前の必要最小限の
把持力に制御することが可能となる。これにより、必要
以上に大きい把持力による荷物の破損を避けることも可
能となる。また、摩擦状態により振動系の共振周波数が
大きく変動する性質を利用しているため、検出感度が高
く外乱の影響も受けにくい。さらに、制御系もシンプル
かつ安価に構成でき、信頼性も高いという利点がある。
【0067】(第2実施例)共振特性を利用した摩擦状
態検出の原理を、摩擦係数を計測する摩擦係数計測装置
にも応用することができる。これを第2実施例に係る摩
擦係数計測装置として図3及び図4を参照しつつ説明す
る。
【0068】図3(A)の正面図が示すように、この摩
擦状態計測装置は、被計測面54(路面)にこの計測装
置の自重でもって接触するタイヤ51、このタイヤ51
を支持するための取付けステー53及び図示しない制御
系を含んで構成されている。この取付けステー53は、
この計測装置によって計測された摩擦係数を利用する装
置、例えば車体(図示なし)などに取り付けられる。以
下では、取付けステー53は、車体に取り付けられてい
る場合を想定する。
【0069】また、図3(B)の側面図が示すように、
タイヤ51のホイール側には、タイヤ51を回転させる
ホイールモータ52が備えられている。
【0070】ここで、図3のように構成された摩擦係数
計測装置の制御系全体の構成、及びこの計測装置と被計
測面54と車体とから構成される振動系の等価モデルを
図4に示す。図4によれば、図3の摩擦係数計測装置の
制御系は、慣性モーメントMc のホイールモータ52の
トルク指令に共振周波数f1 (=√(K/Mc )/2
π)の微小振動成分を重畳させる加振力発生手段67、
微小振動成分が重畳されたホイールモータ52の回転速
度の振動成分を検出して共振特性を演算する共振特性演
算手段69、検出された共振特性に基づいてタイヤ51
と被計測面54の摩擦状態を判定する摩擦状態演算手段
70、判定された摩擦状態に基づいてホイールモータ5
2への制動力/駆動力が最大値となるように制御する制
動力/駆動力制御手段71、及び制動力/駆動力をこの
計測器の自重で除算することにより接触面の静止摩擦係
数を計測する摩擦係数演算手段72を含んで構成され
る。
【0071】また、図4に示された振動系の等価モデル
の各要素は、それぞれ図3における次の要素と等価であ
る。慣性体61は慣性モーメントMc のホイールモータ
52の回転子、ばね要素62はタイヤ51のタイヤサイ
ドウオールのばね定数Kの捻じればね、慣性体63は慣
性モーメントMa のタイヤ51のベルト部に各々相当す
る。また、接触面64はタイヤ51と被計測面54との
接触面に相当し、慣性体65は、ホイールモータ52の
固定子部と取付けステー53及びこの計測器が取り付け
られた車体の慣性を同軸上の等価慣性モーメントMb と
して表したものである。なお、図4の等価モデルにおけ
る接触面64の摩擦状態に依存する共振特性は、上述し
た図11の等価モデルと全く同じ原理に従うので、詳細
な説明を省略する。
【0072】次に、本実施例に係る摩擦係数計測装置の
作用について、図4の等価モデルを参照して説明する。
【0073】最初に被計測面54をタイヤ51が滑らず
に転動している場合を想定する。この場合、この計測装
置と被計測面54と車体から構成される振動系は、慣性
モーメント(Ma +Mb )と慣性モーメントMc とから
なる2慣性系に近似され、その共振周波数はf1 (=√
{(Ma +Mb +Mc )K/(Ma +Mb )Mc }/2
π)となる。
【0074】ここで、(Ma +Mb )>>Mcを考慮す
ると、 f1 = √(K/Mc )/2π に近似できる。
【0075】加振力発生手段67は、ホイールモータ5
2へのトルク指令に周波数f1 (√(K/Mc )/2
π)の微小振動成分を重畳させる。従って、ホイールモ
ータ52の回転子に相当する慣性体61には、周波数f
1 で振動する加振トルク66がかかる。接触面が滑らな
い状態のとき、この振動系の共振周波数f1 と加振トル
ク66の周波数が一致し、振動系は共振する。
【0076】次に、加振応答検出手段68は、加振トル
ク66により生じた慣性体61の回転速度の振動成分を
検出する。上記のように接触面が滑っていない状態のと
きは、この加振応答検出手段68により、共振周波数f
1 の大きな回転速度振動成分が検出される。
【0077】次に、共振特性演算手段69は、共振特性
として、共振周波数f1 の振動成分の振幅値を演算す
る。これは、加振トルク66の振幅が常に一定値をとる
場合に有効である。なお、第1実施例のように、加振ト
ルク66の振幅に対する回転速度の振動成分の振幅との
比(共振ゲイン)を求めても良い。
【0078】そして、摩擦状態演算手段70は、共振特
性に基づいて、接触面の摩擦状態を演算する。例えば、
振幅値が基準値を超えた場合は滑っていない状態にある
摩擦状態を、振幅値が基準値より小さい場合は、滑りだ
した摩擦状態を演算する。なお、この場合には、大きな
回転速度振動成分が現れているので、演算された摩擦状
態により接触面は滑っていないと判定される。
【0079】次に、制動力/駆動力制御手段71は、演
算された摩擦状態に基づいて、接触面が滑る直前の摩擦
状態になるように、タイヤ51を介して被計測面54に
作用する制動力/駆動力を制御する。すなわち、この装
置がある速度で走っている車体等に取り付けられている
場合には、タイヤ51の回転を抑えるようなブレーキ力
を制動力として与え、逆に、駆動力を持たない装置に取
り付けられていたり、単独の場合には、ホイールモータ
52によりタイヤ51を回転させるための駆動力を与え
る。なお、駆動力を増加させると、これに抗する摩擦力
が最大摩擦力まで直ちに増加するように、この計測装置
に大きな負荷をかけておいても良い。
【0080】上記のように接触面が滑っていない状態と
判定された場合には、制動力/駆動力制御手段71は、
制動力/駆動力を増加させるように制御する。これによ
り、制動力/駆動力に抗する摩擦力は増大する。
【0081】ここで、スリップ速度(タイヤ51のトレ
ッドと被計測面54との相対速度)に対する制動力/駆
動力の関係を図5に示す。図5において、この領域
(A)のスリップ速度の範囲が接触面64が滑っていな
い状態に対応している。図より領域(A)において制動
力/駆動力はスリップ速度の増加と共に増加しているこ
とがわかる。なお、本来滑っていないはずの領域(A)
でスリップ速度が0より大きくなるのは、タイヤ51の
トレッドが接地してから離れるまでの間に、トレッド自
体が弾性変形するためで、接触面64は滑っていない
が、車体速度とタイヤ51の回転速度との関係で見る
と、あたかも滑っているかのように見えるからである。
【0082】このように接触面が滑っていないと判定さ
れた場合には、制動力/駆動力は増加していくが、この
力が最大摩擦力を超えるようになると接触面64は実際
に滑りだすようになる。図5では、制動力/駆動力がピ
ークに達した以降の領域(B)が、接触面64が実際に
滑りだす状態に相当する。
【0083】接触面が滑りだすと、慣性体65は周波数
1 の振動に追随できず、その慣性モーメントMb の影
響が小さくなるので、この振動系は慣性モーメントMa
と慣性モーメントMc とからなる2慣性系に近似され、
共振周波数はf2 (=√{(Ma +Mc )K/Ma Mc
}/2π)となる。これより、加振力発生手段67が
周波数f1 の加振トルク66で微小加振しても振動系は
共振せず、加振応答検出手段68により検出された回転
速度の振動成分は小さくなる。そして、共振特性演算手
段69により演算された最大振幅値が減少して基準値以
下となると、摩擦状態演算手段70は、接触面が滑って
いる状態の摩擦状態を演算する。この摩擦状態に基づい
て制動力/駆動力制御手段71は、制動力/駆動力が減
少するように制御する。図5の例では、領域(B)にお
いてスリップ速度の増加と共に、制動力/駆動力が減少
していくことがわかる。
【0084】以上のように、接触面64が滑っていない
と判定したときは、制動力/駆動力を増加させるように
制御し、接触面64が滑っていると判定したときは、制
動力/駆動力を減少させるように制御することにより、
接触面の摩擦状態が滑る直前の状態に保持される。すな
わち、制動力/駆動力によりタイヤのトレッドにかかる
力の値は、接触面64における最大摩擦力付近の値にな
るように保たれる。
【0085】そして、摩擦係数演算手段72は、最大摩
擦力となるよう保持された制動力/駆動力をこの摩擦係
数計測器の自重で除算して、接触面64における静止摩
擦係数を計測する。これにより、接触面64の摩擦係数
が連続的に変化する場合においても容易に静止摩擦係数
を計測できる。
【0086】また、被計則面54が、例えば路面のよう
に凹凸の多い場合、この計測器の自重に加えて余計な垂
直方向の力が被計測面54にかかったり、逆に接触しな
くなったりするため、演算される摩擦係数に大きな誤差
が生じる。そこで、図6(A)及び(B)に示すよう
に、タイヤ51の回転中心軸が上下に移動できるような
軸取付けステー54を設けても良い。これにより、多少
の凹凸のある場合でも、本実施例に係る摩擦計測装置
は、被計測面54に常に自重でもって接触するので、正
確な摩擦係数の測定が可能となる。なお、この場合、最
大摩擦力の割数である自重は、タイヤ51とホイールモ
ータ52の構成部分の荷重和であって、取付けステー5
3等の荷重は除外される。
【0087】また、本実施例に係る摩擦係数計測装置は
単独でも利用できるが、取付けステー53を介して自動
車等に第5輪として取り付ければ、自動車の制御にも応
用できる。なお、この場合、タイヤ51と路面間の摩擦
係数が、取り付けられた自動車のタイヤと路面間の摩擦
係数と等しいか、或いは両摩擦係数間の一定の関係が予
めわかっていることが必要である。
【0088】例えば、パワーステアリング装置に応用し
た場合、この装置により計測された路面摩擦係数と、走
行中の横加速度に基づいて、旋回状態(横加速度)が限
界状態になったときを判断し、このときにパワーステア
リングの操舵力を通常時とは異なった大きさに変更する
制御を行う。これによって、外乱が多く、路面の摩擦係
数が刻々と変わる場合でも、摩擦係数計測装置により正
確に摩擦係数を測定できるので、旋回状態の限界状態を
より正確かつ安定に判断でき、安全性を向上させること
ができる。
【0089】さらに、アンチロックブレーキ制御にも応
用することができる。この場合、車体側では、摩擦係数
測定装置により測定された摩擦係数に基づいてタイヤと
路面間の最大摩擦力を演算し、タイヤと路面間に働く力
が演算された最大摩擦力となるように、ブレーキ力を制
御する。或いは、この装置で演算した摩擦係数を直接渡
すのでなく、摩擦状態演算手段70により演算された摩
擦状態を車体の制御部に渡し、検出された摩擦状態が滑
りだす直前になるようにブレーキ力を制御するようにし
ても良い。なお、後者の場合、摩擦係数計測装置のタイ
ヤ51は、車体側のタイヤと同じ摩擦状態になるように
制動を受けることが必要である。
【0090】以上が本発明に係る実施例であるが、上記
例のみに限定されるものではない。例えば、上記第1実
施例、第2実施例共に、加振力発生手段を用いて慣性体
を振動系の共振周波数で微小加振するようにしていた
が、応用分野によっては、加振力発生手段を用いない実
施態様もあり得る。
【0091】第1の実施態様として、例えばホワイトノ
イズのような周波数特性を持つ外力が外乱として常に入
力されている場合には、検出した振動成分から、共振周
波数成分の実効値と全周波数成分の実効値とを求め、そ
れらの比に基づいて共振特性を検出することができる。
【0092】また,第2の実施態様として、インパルス
的又はステップ的な外力が頻繁に入力される場合には、
この入力に対する応答波形から、共振周波数成分と、そ
れ以外の周波数成分(若しくは全周波数成分)を分離
し、それらの成分比から共振特性を求めることができ
る。
【0093】このように、第1の実施態様及び第2の実
施態様は、加振力発生手段を用いないため、シンプルな
構成となり、信頼性のみならず経済的にも有利になる。
【0094】また、共振特性として、共振ゲインや振動
系の振幅値を演算したが、例えば、各摩擦状態に対応す
る振動系の共振周波数すべてを含む加振力で振動系を共
振させ、最大振幅時の共振周波数の変化を演算するよう
にしても良い。
【0095】さらに、加振力の周波数は、共振周波数と
丁度一致しなくても、振動系の共振特性を明確に識別で
きる範囲であれば、共振周波数近傍の周波数でも良い。
【0096】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1及
び請求項2の発明によれば、接触面の摩擦状態を、振動
系の共振特性に基づいて演算するようにしたので、構成
をシンプルにできると共に、外乱が多く、かつ、摩擦状
態が時々刻々と変わるような場合でも、高い精度で正確
に摩擦状態を検出することができる、という効果が得ら
れる。
【0097】請求項3及び請求項4の発明によれば、振
動系の共振特性に基づいて演算された摩擦状態を、滑り
だす直前の状態に維持することを可能としたので、滑る
ことが許されない場合などで、必要最小限の力により制
御を円滑に実行することができる、という効果が得られ
る。
【0098】請求項5の発明によれば、振動系の共振特
性に基づいて摩擦係数を演算するようにしたので、構成
をシンプルにできると共に、外乱が多く、かつ、摩擦状
態が時々刻々と変わるような場合でも、高い精度で正確
に摩擦係数を演算することができる、という効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る荷物把持装置の外観
図であり、(A)は正面図、(B)は側面図を示す。
【図2】第1実施例に係る荷物把持装置の把持部の詳細
な構成及び構成ブロック図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る摩擦係数測定装置の
外観図であり、(A)は正面図、(B)は側面図を示
す。
【図4】第2実施例に係る摩擦係数測定装置の回転軸換
算したモデル及び構成ブロック図である。
【図5】制動力/駆動力のスリップ速度に対する特性を
示す線図である。
【図6】第2実施例に係る摩擦係数測定装置の変形例で
あり、(A)は正面図、(B)は側面図を示す。
【図7】外力と最大摩擦力との関係を示す図である。
【図8】共振特性を利用した摩擦状態検出の原理を説明
するための振動系の等価モデルを示す図である。
【図9】タイヤと路面との間の摩擦係数μのスリップ率
Sに対する特性を示す線図である。
【図10】車両の力学モデルを示す図である。
【図11】車両の力学モデルを回転軸換算したモデルを
示す図である。
【符号の説明】
67 加振力発生手段 68 加振応答検出手段 69 共振特性演算手段 70 摩擦状態演算手段 71 制動力/駆動力演算手段 72 摩擦係数演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 19/02 B62D 6/00 G01N 3/56 B62D 137:00 B60T 7/12 - 8/96

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦力の生じる接触面の片面側要素に該
    接触面と略平行な方向に変位するばね要素を接続し、該
    ばね要素の他端に慣性体を接続した振動系と、 該振動
    系の共振周波数又は共振周波数近傍の振動成分を含む加
    振力により、前記振動系を加振する加振力発生手段と、 該加振力発生手段により加振された振動系の加振応答の
    状態量を検出する加振応答検出手段と、 前記加振力発生手段により発生された加振力の状態量
    と、前記加振応答検出手段により検出された加振応答の
    状態量とに基づいて、前記振動系の共振特性を演算する
    共振特性演算手段と、 該共振特性演算手段により演算された共振特性に基づい
    て前記接触面における摩擦状態を演算する摩擦状態演算
    手段と、 を含む摩擦状態検出装置。
  2. 【請求項2】 摩擦力の生じる接触面の片面側要素に接
    続されて該接触面と略平行な方向に変位するばね要素
    と、該ばね要素の他端に接続された慣性体とからなり、
    外力によって加振される振動系と、 前記 外力により加振された前記振動系の加振応答の状態
    量を検出する加振応答検出手段と、 前記加振応答検出手段により検出された加振応答の状態
    量に基づいて、前記振動系の共振特性を演算する共振特
    性演算手段と、 該共振特性演算手段により演算された共振特性に基づい
    て前記接触面における摩擦状態を演算する摩擦状態演算
    手段と、 を含む摩擦状態検出装置。
  3. 【請求項3】 摩擦力の生じる接触面の片面側要素に該
    接触面と略平行な方向に変位するばね要素を接続し、該
    ばね要素の他端に慣性体を接続した振動系と、 該振動系の共振周波数又は共振周波数近傍の振動成分を
    含む加振力により、前記振動系を摩擦力の発生方向に加
    振する加振力発生手段と、 該加振力発生手段により加振された前記振動系の加振応
    答の状態量を検出する加振応答検出手段と、 前記加振力発生手段により発生された加振力の状態量
    と、前記加振応答検出手段により検出された加振応答の
    状態量とに基づいて、前記振動系の共振特性を演算する
    共振特性演算手段と、 前記接触面に作用力を与える作用力発生手段と、 前記共振特性演算手段により演算された共振特性に基づ
    いて、前記接触面が滑りだす直前の状態になるように前
    記作用力を制御する最大摩擦力状態制御手段と、 を含む摩擦状態検出装置。
  4. 【請求項4】 摩擦力の生じる接触面の片面側要素に接
    続されて該接触面と略平行な方向に変位するばね要素
    と、該ばね要素の他端に接続された慣性体とからなり、
    外力によって加振される振動系と、 前記外力の状態量を検出する外力検出手段と、 前記外力により加振された前記振動系の加振応答の状態
    量を検出する加振応答検出手段と、 前記外力検出手段により検出された外力の状態量と、前
    記加振応答検出手段により検出された加振応答の状態量
    とに基づいて、前記振動系の共振特性を演算する共振特
    性演算手段と、 前記接触面に作用力を与える作用力発生手段と、 前記共振特性演算手段により演算された共振特性に基づ
    いて、前記接触面が滑りだす直前の状態になるように前
    記作用力を制御する最大摩擦力状態制御手段と、 を含む摩擦状態検出装置。
  5. 【請求項5】 前記最大摩擦力状態制御手段により前記
    接触面が滑りだす直前の状態になった時の作用力に基づ
    いて、前記接触面における最大摩擦力の値を演算する最
    大摩擦力演算手段と、 該最大摩擦力演算手段により演算された最大摩擦力の値
    に基づいて前記接触面の摩擦係数を演算する摩擦係数演
    算手段と、 をさらに含む請求項3又は請求項4の摩擦状態検出装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の摩擦状態検出装置によっ
    て計測された路面摩擦係数と、走行中の横加速度に基づ
    いて、旋回状態が限界状態になったときを判断し、この
    ときにパワーステアリングの操舵力を通常時とは異なっ
    た大きさに変更する制御を行うパワーステアリング装
    置。
  7. 【請求項7】 前記共振特性演算手段は、ホワイトノイ
    ズのような周波数特性を持つ外力が外乱として常に入力
    されている場合には、検出した振動成分から共振特性を
    検出する請求項2の摩擦状態検出装置。
  8. 【請求項8】 前記共振特性演算手段は、インパルス的
    又はステップ的な外力が頻繁に入力される場合には、こ
    の入力に対する応答波形から共振特性を求める請求項
    2、又は4の摩擦状態検出装置。
  9. 【請求項9】 前記加振により各摩擦状態に対応する振
    動系の共振周波数をすべて含む加振力で振動系を共振さ
    せ、前記共振特性演算手段により共振帯域における最大
    振幅の共振周波数の変化を演算して共振特性を検出する
    請求項1、2、3、又は請求項7の摩擦状態検出装置。
  10. 【請求項10】 前記共振特性演算手段は、前記加振力
    の振動振幅に対する振動系の加振応答の比で表される共
    振特性の変化を前記振動系の共振特性として演算する請
    求項1、2、又は3の摩擦状態検出装置。
  11. 【請求項11】 前記振動系は、車体と車輪と路面とに
    よって構成される回転振動系である請求項7〜10のい
    ずれか1項記載の摩擦状態検出装置。
  12. 【請求項12】 前記振動系は、タイヤリムを含んだ車
    輪の慣性、リムとトレッドの間のばね要素、トレッドの
    慣性、トレッドと路面との間の摩擦要素、及び、車体の
    重量の回転軸換算の等価モデルの慣性を含む請求項11
    記載の摩擦状態検出装置。
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