JP3364464B2 - 自動加工装置 - Google Patents

自動加工装置

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JP3364464B2
JP3364464B2 JP2000008729A JP2000008729A JP3364464B2 JP 3364464 B2 JP3364464 B2 JP 3364464B2 JP 2000008729 A JP2000008729 A JP 2000008729A JP 2000008729 A JP2000008729 A JP 2000008729A JP 3364464 B2 JP3364464 B2 JP 3364464B2
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睦裕 中澤
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動レーザ溶接
装置などの自動加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶接や切断・曲げ・打ち抜き
などといった加工を、ワークに対して自動的に行う自動
加工装置は知られている。そのような自動加工装置とし
て、出願人は、先に、準備台を含む準備ステーション
と、加工機本体及び加工テーブルを含む加工ステーショ
ンとを備え、準備ステーションより加工ステーションへ
のワークの搬入、搬入されたワークの位置決め、及び加
工のためのワークの固定を自動的に行う自動加工装置で
あって、上記二つのステーション間を往復するように移
動式ローダーを設け、その移動式ローダーに、準備台の
上のワークを保持・運搬して加工テーブル上に置く手段
と、加工用テーブルに対してワークを押さえ付ける手段
とを配備し、加工ステーションに、上記加工用テーブル
上に置かれたワークを位置決めする手段を配備したもの
を先に提案している(例えば実公平7−53825号公
報参照)。
【0003】このような装置では、加工ステーションで
の加工が終了すると、移動式ローダーが次に加工するワ
ークを取りに準備ステーションまで戻り、ワークを持っ
て加工ステーションに戻ってくるという具合に、1つの
加工サイクルごとに、準備ステーションと加工ステーシ
ョンとの間を、移動式ローダーが必ず往復移動する。ま
た、移動式ローダーが加工ステーションにあるときは、
準備ステーションには次に加工されるワークがプリセッ
トされるだけで、加工のためのワークの位置決めなどの
作業は、移動式ローダーが加工ステーション側に移動し
てきて、ワークが加工ステーション上に載置されてから
行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、前述した自
動加工装置において、1つの加工完了から、次の加工開
始までの時間としては、前記往復移動に要する時間に、
位置決めなどの作業時間が加算されることになり、1加
工当たりのサイクルタイムがかなり長くなり、加工効率
が低い。すなわち、1つのサイクルタイムでの加工時間
の占める割合が小さく、加工機の遊び時間が長くなって
いる。
【0005】そこで、前記実公平7−53825号公報
の技術を利用して、例えば図3に示すように、前記自動
加工装置を、2つの加工ステーションS11,S12が
隣り合うように設け、2つの加工ステーションS11,
S12に対する加工を1台の加工機101で交互に行う
ようにすることで、従来2台の加工機で行っていた加工
を1台の加工機で行うようにして、加工機の遊び時間を
少なくすることが考えられる。このようにすれば、前記
2つの加工ステーションS11,S12の両側に準備ス
テーションS21,S22が位置し、一方の準備ステー
ションS21又はS22から一方の加工ステーションS
11又はS12に、移動式ローダー102A又は102
Bにてワークを搬送し、それの位置決めしている間に、
他方の加工ステーションS12又はS11においてすで
に位置決めされているワークに対して加工を行うという
ことを繰り返すことで、共通の加工機101で、2つの
加工ステーションに対する加工を交互に行うことができ
るようになり、加工機101の遊び時間を短くして、加
工効率を向上させることが可能となる。
【0006】しかしながら、前述したように、単に前記
実公平7−53825号公報に記載の自動加工装置を隣
り合うように並列に設けるだけでは、前記2つの準備ス
テーションS21,S22はかなり距離が離れることに
なるので、それぞれ独立にワークの搬入作業を行うワー
ク搬入ロボット103A,103Bを設けるか作業者を
配置することが必要となるが、そのように2つの準備ス
テーションS21,S22それぞれにワーク搬入ロボッ
ト103A,103Bを設けたり作業者を配置したりす
れば、生産能力は維持できるが、コストアップの原因と
なる。その一方、1台のワーク搬入ロボットや1人の作
業者でワークの搬入作業を行おうとすれば、ロボットを
移動させる範囲や作業者の移動範囲が広くなり、ワーク
搬入効率が悪く、生産能力を低下させるおそれもある。
【0007】そこで、発明者は、準備ステーションから
加工ステーションにワークを搬送するのではなく、加工
ステーションにワークを直接に搬入するようにすれば、
加工機が1台になるだけでなく、ワーク搬入作業も効率
よくでき、しかも生産能力を低下させることがないこと
に着想し、本発明を開発するに至ったものである。
【0008】この発明は、加工機の遊び時間を少なくし
て、加工効率を向上させた自動加工装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動加工装
置は、第1及び第2の加工ステーションが隣り合うよう
に並列に設けられ、前記第1及び第2の加工ステーショ
ンにおいて、共通の加工機で、位置決めされたワークに
対して交互に加工を行う自動加工装置であって、前記第
1及び第2の加工ステーションの左右両側に隣り合うよ
うに、加工が終了したワークを搬出する第1及び第2の
搬出ステーションがそれぞれ設けられ、前記第1の加工
ステーションと第1の搬出ステーションとの間を往復移
動可能に第1の移動式ローダーが設けられ、前記第2の
加工ステーションと第2の搬出ステーションとの間を往
復移動可能に第2の移動式ローダーが設けられ、前記第
1及び第2の移動式ローダーに、それぞれ、前記第1及
び第2の加工ステーションの加工が完了したワークを保
持して前記第1及び第2の搬出ステーションに運搬する
第1及び第2の保持手段と、前記第1及び第2の加工ス
テーションにおいてワークを押さえ付ける第1及び第2
の押さえ付け手段とが設けられているものである。ここ
で、「共通の加工機」とは、第1及び第2の加工ステー
ションにおいて加工に用いる加工機が同一であることを
意味し、その加工機が1台であっても2台であってもよ
い。また、共通の加工機であっても、前記第1及び第2
の加工ステーションはそれぞれ異なる加工を行うように
することもできるのはもちろんであり、その場合は、加
工機が2軸方向及び3軸方向に移動するようにして各加
工ステーションごとに加工機が異なる動きをするように
してもよいし、各ステーションごとに、異なる状態に位
置決めするようにして、加工動作は同一でも、異なる加
工態様となるようすることもできる。さらに、加工機が
複数の場合であっても、全ての加工機が同時に加工動作
をする必要がないのは勿論である。
【0010】本発明に係る自動加工装置によれば、例え
ば、第1の加工ステーションに加工が行われている際
に、第2の加工ステーションにおいて、すでに加工が完
了しているワークが、第2の移動式ローダーにて、第2
の搬出ステーションに運搬される一方、未加工のワーク
が位置決めして置かれ、仮押さえなどがなされる。この
とき、第2の加工ステーションには、第2の移動式ロー
ダーはなく、上方が開放された状態にあるので、次に加
工すべきワークの準備作業を容易に行うことができる。
それから、第2の移動式ローダーがワークの搬出を完了
して戻ってきて、第2の加工ステーションにおいて位置
決めされ、仮押さえなどがなされたワークが、第2の押
さえ付け手段によって押さえ付けられて、固定される。
これらの一連の作業が第1の加工ステーションにおいて
加工が行われている際に、第2の加工ステーションにお
いて行われる。
【0011】このように、第2の加工ステーションにお
いてワークが固定された状態で、第1の加工ステーショ
ンに続いて第2の加工ステーションにおいて次の加工が
行われることになる。そして、第1の加工ステーション
において、加工機による加工が終了した後、第2の加工
ステーションにおいて、加工が行われるという具合に、
第1の加工ステーションと第2の加工ステーションと
で、共通の加工機にて交互に加工が行われる。
【0012】このように、第1の加工ステーション側に
おいて加工が行われている際に、第2の加工ステーショ
ン側において、加工が完了のワークの搬送処理及び未加
工のワークのセッティングが行われるので、これらはサ
イクルタイムとしてカウントされない。
【0013】従って、加工完了から次の加工開始までの
時間を短くして、加工効率を向上させることを実現で
き、また、実公平7−53825号公報に記載の装置の
ように、1つの加工完了から、次の加工開始までの時間
としては、移動式ローダーの往復移動に要する時間に、
位置決めなどの作業時間が加算されることがなくなり、
1加工当たりのサイクルタイムが短縮化される。また、
1つのサイクルタイムでの加工時間の占める割合が大き
くなり、加工効率が向上し、それによるコストダウンも
図れる。
【0014】また、前記第1及び第2の加工ステーショ
ンは、共通のワーク搬入手段にてワークが搬入されるよ
うに構成され、前記第1及び第2の加工ステーション
に、前記ワークを位置決めする位置決め手段が設けられ
ているようにすることが望ましい。ここで、「共通のワ
ーク搬入機」とは、前記共通の加工機の場合と同様に、
第1及び第2の加工ステーションにおいてワークの搬入
に用いるワーク搬入機が同一であることを意味し、その
ワーク搬入機が1台であっても2台であってもよい。
【0015】このようにすれば、第1及び第2の加工ス
テーションに対して、共通のワーク搬入手段にてワーク
の搬入が行われ、その搬入が、第1及び第2の加工ステ
ーションにおいて、前記加工に対応して交互に行われ、
ワークの搬入も効率よく行うことができる。また、前記
第1及び第2の加工ステーションに、前記ワークを位置
決めする位置決め手段が設けられているので、ワークの
搬入後、加工が開始される前に、ワークの位置決めがな
される。
【0016】さらに、前記加工機は、加工機本体が門型
可動フレームに支持されてなり、前記第1の加工ステー
ションと第1の搬出ステーションとの間及び前記第2の
加工ステーションと第2の搬出ステーションとの間に、
前記第1及び第2の移動式ローダーが往復移動する第1
の走行レールがそれぞれ設けられ、前記第1及び第2の
加工ステーションの間であって前記第1の走行レールの
外側に、前記加工機の門型可動フレームが往復移動する
第2の走行レールが設けられているようにすることが望
ましい。
【0017】このようにすれば、第1及び第2の移動式
ローダーが第1及び第2の加工ステーションに位置して
いる状態でも、加工機(門型可動フレーム)は、それら
の外側を、第2の走行レールに沿って移動することが可
能となり、第1及び第2の移動式ローダーと干渉するこ
とはなく、移動させることが実現される。
【0018】さらに、また、前記第1及び第2の搬出ス
テーションは、それぞれ、搬出パレットを備え、前記第
1及び第2の移動式ローダーの第1及び第2の保持手段
にて運搬されるワークが、前記搬出パレット上に載置さ
れるように構成されていることが望ましい。ここで、
「載置」とは、搬出パレット上に静置する場合だけでな
く、落下させるような場合も含まれる。
【0019】このようにすれば、第1及び第2の搬出ス
テーションにおいては、第1及び第2の移動式ローダー
の保持手段にて、加工が完了したワーク(完成品)が運
搬されてきて、保持手段による保持を解除して、搬出パ
レット上に載置されるだけであるので、搬出するための
特別な装置などの必要がなくなり、装置の簡素化を図る
上で有利である。
【0020】また、前記第1及び第2の搬出ステーショ
ンは、不良品が搬出される不良品搬出部と、完成品が搬
出される完成品搬出部とを有するものとすることもでき
る。
【0021】このようにすれば、第1及び第2の移動式
ローダーの移動の際に、第1及び第2の搬出ステーショ
ンにおいて、ワークを載置する部位を変化させること
で、不良品と、完成品との選別を行うことが可能とされ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。
【0023】図1は本発明に係る自動レーザ溶接装置の
平面図である。
【0024】本発明に係る自動レーザ溶接装置1は、図
1に示すように、中央に第1及び第2の加工ステーショ
ンS1,S2が隣り合うように並列に設けられ、その左
右両側に、加工が終了したワークを搬出するための第1
及び第2の搬出ステーションS3,S4が隣り合うよう
に配設されている。第1及び第2の加工ステーションS
1,S2は、共に、加工テーブル11,12を備え、溶
接加工を行う部分であるが、第1及び第2の加工ステー
ションS1,S2は、溶接加工の対象となるワークW
1,W2が異なっている。すなわち、ワークW1は、自
動車のドアに用いられるドアインナであり、ワークW2
は、同じくドアに用いられるレインホースメントであ
る。
【0025】第1の加工ステーションS1と第1の搬出
ステーションS3との間には、それらの間を往復移動す
る第1の移動式ローダー13が設けられている。一方、
第2の加工ステーションS2と第2の搬出ステーション
S4との間にも、それらの間を往復移動する第2の移動
式ローダー14が設けられている。これらの移動式ロー
ダー13,14は、いずれも、自走式に構成され、具体
的には図示していないが、前記第1及び第2の加工ステ
ーションS1,S2の加工が完了したワークW1,W2
を保持して前記第1及び第2の搬出ステーションS1,
S2に運搬する第1及び第2の保持手段と、加工中にお
いて位置決めされたワークW1,W2を固定するために
加工テーブル11,12上に押さえ付ける第1及び第2
の押さえ付け手段が設けられている。
【0026】前記第1及び第2の保持手段は、例えば、
下向きにかつ上下移動可能に多数配設されたバキューム
カップで構成され、加工テーブル11,12の上に置か
れた加工完了のワークをそのカップが上方から保持し、
移動式ローダー13,14と共に移動してそのまま搬出
ステーションS3,S4の上まで運搬した後、バキュー
ムを解除して搬出ステーションS3,S4の搬出パレッ
ト上に落下させるものである。また、前記第1及び第2
の押さえ付け手段は、例えば、プッシュロッドと加圧具
とを備え、プッシュロッドが下方へ延ばされると、加工
テーブル11,12との間で、加圧具がワークをクラン
プして移動しないようにするようになっている。ここ
で、加圧具の上昇位置は、移動式ローダー13,14の
移動の際に加圧具等が加工テーブル11,12に当たら
ない位置であればよいので、ワークをクランプするのに
必要な加工距離はごく短く(数十mm程度)、それに要
する時間もわずかですむ。
【0027】また、前記第1の加工ステーションS1及
び第1の搬出ステーションS3の間には、第1の移動式
ローダー13のスライダ(図示せず)がスライド可能に
係合する第1の走行レール21が平行に設けられてお
り、その第1の走行レール21に沿って第1の移動式ロ
ーダー13が往復移動するようになっている。同様に、
前記第2の加工ステーションS2及び第2の搬出ステー
ションS4の間にも、第2の移動式ローダー14のスラ
イダ(図示せず)がスライド可能に係合する第2の走行
レール22が平行に設けられており、その走行レール2
2に沿って第2の移動式ローダー14が往復移動するよ
うになっている。尚、前記第1の加工ステーションS1
と第1の移動式ローダー13との間及び第2の加工ステ
ーションS2と第2の移動式ローダー14との間には、
それぞれ、前記両移動式ローダー13,14の位置決め
をする位置決め手段が配設されている。
【0028】また、前記第1及び第2の加工ステーショ
ンS1,S2の間であって、前記第1及び第2の走行レ
ール21,22の外側には、第3の走行レール23が平
行に設けられている。そして、その第3の走行レール2
3に沿って、加工機31が移動可能に設けられている。
前記加工機31は、レーザ溶接を行う加工機本体として
のレーザー照射機31aと、それを支持する門型可動フ
レーム31bとを備え、前記門型可動フレーム32は、
各加工ステーションS1,S2において移動式ローダー
13,14がそれらの押さえ付け手段がワークを押さえ
付けるために存在していても、それと干渉することな
く、それの外側を移動できるように構成されている。前
記レーザー照射機31aには、ケーブル33を介して発
振器本体34が連係されている。
【0029】さらに、前記両加工ステーションS1.S
2の一側(後側)には、共通のワーク搬入ロボット35
が配設されている。前記ワーク搬入ロボット35は、第
1及び第2の加工ステーションS1,S2に沿って延び
るベース台35a上に、ワーク搬入部35bが旋回可能
にかつ移動可能に設けられており、両加工ステーション
S1,S2に対してワークW1,W2の搬入を行う共通
のロボットとなっている。前記ワーク搬入ロボット35
の前記両加工ステーションS1,S2とは反対側には、
ワークW1の2つの搬入コンベヤ36A,36Bと、ワ
ークW2の2つの搬入コンベヤ37A,37Bとが並列
に配設されており、ワーク搬入ロボット35が、前記コ
ンベヤ36A,36B,37A,37Bの端部よりワー
クを受け取り、第1の加工ステーションS1にはワーク
W1を、第2の加工ステーションS2にはワークW2を
それぞれ搬入するようになっている。そして、第1及び
第2の加工ステーションS1,S2においては、具体的
に図示していないが、加工されるワークW1,W2を所
定の加工位置に位置決めするための位置決め手段とし
て、固定ピンや移動型セッティングゲージが、加工テー
ブル11,12上に設けられている。なお、ワークの搬
入作業は、必ずしもロボットによる必要はなく、その他
の機械的手段や人手によって行うようにしてもよい。前
記両加工ステーションS1.S2の他側(前側)には、
レーザー発振器用冷却装置38及びレーザ発振器制御盤
39とがそれぞれ配設されている。
【0030】また、前記第1及び第2の搬出ステーショ
ンS3,S4は、それぞれ、不良品が搬出される不良品
搬出部S31,S41と、完成品が搬出される完成品搬
出部S32,S42とを有し、それぞれが搬出パレット
(図示せず)を備えている。そして、前記第1及び第2
の移動式ローダー13,14の第1及び第2の保持手段
にて運搬されるワークが、前記搬出パレット上に、選別
されて落下されるように構成されている。
【0031】前記不良品搬出部S31,S41には不良
品搬出コンベヤ41,42が関連づけられ、不良品が搬
出パレット上に重積された状態で前記不良品搬出部S3
1,S41から搬出される。一方、前記完成品搬出部S
32,S42には完成品搬出コンベヤ43,44が関連
づけられ、完成品が搬出パレット上に重積された状態で
前記完成品搬出部S32,S42から搬出される。
【0032】続いて、上記自動レーザ溶接装置1による
加工動作について説明する。
【0033】例えば第1の移動式ローダー13が第1の
加工ステーションS1に位置している際には、第1の移
動式ローダー13に搭載されている第1の押さえ付け手
段によって、位置決めされたワークが加工テーブル11
上に固定されており、加工機によって加工が行われてい
ることになる。すなわち、このようにして固定された
後、レーザ照射機32が、定められたプログラムに従っ
てレーザを照射しながら移動することにより、ワークW
1に対する溶接加工が行われる。
【0034】そして、第1の加工ステーションS1での
溶接加工が終了した後、第1の移動式ローダー13が、
第1の押し付け手段による押し付けを解除した後、加工
を終了したワークW1を保持して第1の加工ステーショ
ンS1から第1の搬出ステーションS3に運搬する。第
1の搬出ステーションS3においては、搬出パレット上
に、溶接が完了したワークが、完成品と不良品とに選別
されて、順次落下せしめられる。この選別は、光学的検
査手段を用いて行ってもよいし、作業者の目視によって
行ってもよい。
【0035】そして、前記不良品搬出部S31,S41
又は完成品搬出部S32,S42の搬出パレット上にお
けるワークが所定の個数になったときに、コンベヤ4
1,42,43,44によって搬出される。尚、この搬
出は、作業者の手作業によって行ってもよいし、また、
搬出パレット上に重積することなく、1つずつ搬出する
ようにしてもよい。
【0036】また、第1の加工ステーションS1におい
て、加工が行われているときには、第2の加工ステーシ
ョンS2においては、通常、加工が終了した状態にあ
り、加工は行われていない。
【0037】よって、第2の移動式ローダー14は、加
工が完了したワークを、第2の搬出ステーションS4に
保持して、運搬することになる。それとともに、このワ
ークの運搬時には、第2の加工ステーションS2には、
第2の移動式ローダー14が位置していないので、ワー
ク搬入ロボット35にて、加工テーブル12上にワーク
(例えば、板厚の異なる板材を溶接するテーラードブラ
ンク材であるワークW2)が置かれ、加工ステーション
S2内の前記溶接治具による位置決めなどの一連の作業
がなされる。具体的には、ワーク搬入ロボット35のワ
ーク搬入部35bが、ベース台35a上を第2の加工ス
テーションS2側に移動し、前記ワーク搬入部35bが
旋回動作をして、前記ワークW2の搬入コンベヤ37
A,37Bの端部からワークを取り上げ、そのワークを
加工テーブル12上に搬入する。
【0038】この作業は、第2の移動式ローダー14
は、第2の搬出ステーションS4にあって、第2の加工
ステーションS2の加工テーブル12の上方は開放され
ているので、きわめてスムーズに行うことができる。
【0039】このように、第1及び第2の移動式ローダ
ー13,14は、それぞれ、加工ステーションS1,S
2において第1及び第2の押し付け手段を用いてワーク
を押さえ付ける機能と、加工ステーションS1,S2か
ら搬出ステーションS3,S4にワークを運搬する機能
とを併せ持つものであり、各加工ステーションS1,S
2において交互に加工が行われるので、加工機31の遊
び時間はほとんどなく、前述した実公平7−53825
号公報に記載の装置に比べて、サイクルタイムの短縮化
が図れる。
【0040】上記に本発明の自動加工装置の一実施の形
態について説明したが、本発明はそれに限定されるもの
ではなく、以下に示すように種々の変更が可能である。 (1)前記加工機は、必ずしも1つである必要はなく、
図2に示すように、加工機本体である第1及び第2のレ
ーザ照射機51a,52aを支持する第1及び第2の門
型可動フレーム51b,52bが走行レール23に移動
可能なるようにするように、共通の2台の加工機51,
52を有するようにしてもよい。この場合、1つの加工
ステーションにおいて2つのレーザ照射機51a,52
aにてレーザ溶接するようにしてもよいし、一方のレー
ザ照射機のみでレーザ溶接するようにしてもよい。ま
た、共通の加工機を、1つの門型可動フレームに複数の
加工機本体を有する構造としてもよい。さらに、加工機
本体を支持するフレームも門型である必要はなく、加工
機本体が定められたプログラムに従って移動できるよう
に支持できる形状であれば、どのような形状であっても
差し支えない。 (2)前記第1及び第2の移動式ローダー13,14
は、それ自体が移動用のモータを有する自走式のものに
限らず、それ自体は移動用のモータを有さず、ボールね
じ手段、牽引手段やコンベヤ手段によって移動させられ
るものを用いることもできる。 (3)前記第1及び第2の移動式ローダー13,14に
搭載される押さえ付け手段は、加圧具を動作させるため
に、プッシュロッドを用いているが、それに限らず、流
体圧シリンダなどを用いることができるのはもちろん、
加圧具を下降させて加圧状態を保持できるものであれば
用いることが可能である。また、ワーク保持手段も、バ
キュームカップに限らず、マグネット式のものなどを用
いることができ、ワークを着脱可能に保持して運搬でき
るものであれば用いることが可能である。 (4)多数のワークを複数の溶接線にて溶接することな
ど、多工程に及ぶ加工を行わせることもできる。 (5)対象とするワークは、板厚の異なる板材が溶接さ
れるテーラードブランク材に制限されないことはもちろ
ん、加工機も、レーザ溶接を行うものに限定されず、切
断や、曲げ、打ち抜きなどを行う各種の加工動作を行う
ものを採用することができる。 (6)第1及び第2の移動式ローダー13,14は、加
工ステーションにおいて必ずしも停止している必要はな
く、加工中に、加工機と共に、移動するようにすること
もできる。
【0041】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0042】本発明の自動加工装置は、隣り合う第1及
び第2の加工ステーションで交互に加工を行うようにし
ているので、一方の移動式ローダーが一方の加工ステー
ションと搬出ステーションとの間を移動しているときに
は、他方の移動式ローダーが他方の加工ステーションに
おいてワークを押さえ付け、加工機によって加工を行う
ことができ、一方の加工ステーションにおいて加工をし
ている間に、他方の加工ステーションにおいて、ワーク
の位置決めなどの必要な作業を行うことができ、サイク
ルタイムの短縮化を図る上で有利となる。よって、加工
効率を向上させ、コストダウンを図ることができる。こ
のようにして、隣り合う第1及び第2の加工ステーショ
ンの加工を共通の加工機で行うようにして、加工機の台
数を減らしても、生産能力が低下することはない。
【0043】また、第1及び第2の加工ステーションに
対して、共通のワーク搬入手段にてワークの搬入を行う
ようにしているので、前記ワークの加工に対応してワー
クの搬入を交互に行うことが可能となり、ワークの搬入
も効率よく行うことができる。また、前記第1及び第2
の加工ステーションに、前記ワークを位置決めする位置
決め手段を設ければ、ワークの搬入後、加工が開始され
る前に、ワークの位置決めを行うことができる。
【0044】さらに、前記第1及び第2の移動式ローダ
ーが移動する第1の走行レールの外側に、前記加工機
(門型可動フレーム)が移動する第2の走行レールを設
けるようにすれば、第1及び第2の移動式ローダーが第
1及び第2の加工ステーションに位置している状態で
も、加工機は、それらの外側を、第2の走行レールに沿
って移動することが可能となり、第1及び第2の移動式
ローダーと干渉することはなく、移動させることを実現
できる。
【0045】また、前記第1及び第2の搬出ステーショ
ンは、前記第1及び第2の移動式ローダーの第1及び第
2の保持手段にて運搬されるワークが、前記搬出パレッ
ト上に載置されるようにすれば、第1及び第2の移動式
ローダーの保持手段による保持を解除して、搬出パレッ
ト上に載置するだけでよくなり、搬出するための特別な
装置などの必要がなくなり、装置の簡素化を図る上で有
利である。
【0046】また、前記第1及び第2の搬出ステーショ
ンが、不良品が搬出される不良品搬出部と、完成品が搬
出される完成品搬出部とを有するようにすれば、第1及
び第2の移動式ローダーの移動の際に、第1及び第2の
搬出ステーションにおいて、ワークを載置する部位を変
化えることで、不良品と、完成品との選別を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動レーザ溶接装置の概略構成を
示す平面図である。
【図2】他の実施の形態を示す図1と同様の図である。
【図3】従来例を利用した実施の形態の説明図である。
【符号の説明】
S1 第1の加工ステーション S2 第2の加工ステーション S3 第1の搬出ステーション S4 第2の搬出ステーション 1 自動レーザ溶接装置 11 加工テーブル 12 加工テーブル 13 第1の移動式ローダー 14 第2の移動式ローダー 21 第1の走行レール 22 第2の走行レール 23 第3の走行レール 31 加工機 32 門型可動フレーム 32A 門型可動フレーム 32B 門型可動フレーム 33 ワーク搬入ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−332583(JP,A) 特開 平9−108882(JP,A) 特開 平7−80676(JP,A) 特開2001−38488(JP,A) 特開2000−94186(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 37/00 B23K 26/10 B23Q 7/00 - 7/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の加工ステーションが隣り
    合うように並列に設けられ、前記第1及び第2の加工ス
    テーションにおいて、共通の加工機で、位置決めされた
    ワークに対して交互に加工を行う自動加工装置であっ
    て、 前記第1及び第2の加工ステーションの左右両側に隣り
    合うように、加工が終了したワークを搬出する第1及び
    第2の搬出ステーションがそれぞれ設けられ、 前記第1の加工ステーションと第1の搬出ステーション
    との間を往復移動可能に第1の移動式ローダーが設けら
    れ、 前記第2の加工ステーションと第2の搬出ステーション
    との間を往復移動可能に第2の移動式ローダーが設けら
    れ、 前記第1及び第2の移動式ローダーに、それぞれ、前記
    第1及び第2の加工ステーションの加工が完了したワー
    クを保持して前記第1及び第2の搬出ステーションに運
    搬する第1及び第2の保持手段と、前記第1及び第2の
    加工ステーションにおいてワークを押さえ付ける第1及
    び第2の押さえ付け手段とが設けられていることを特徴
    とする自動加工装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の加工ステーション
    は、共通のワーク搬入手段にてワークが搬入されるよう
    に構成され、 前記第1及び第2の加工ステーションに、前記ワークを
    位置決めする位置決め手段が設けられている請求項1記
    載の自動加工装置。
  3. 【請求項3】 前記加工機は、加工機本体が門型可動フ
    レームに支持されてなり、 前記第1の加工ステーションと第1の搬出ステーション
    との間及び前記第2の加工ステーションと第2の搬出ス
    テーションとの間に、前記第1及び第2の移動式ローダ
    ーが往復移動する第1の走行レールがそれぞれ設けら
    れ、 前記第1及び第2の加工ステーションの間であって前記
    第1の走行レールの外側に、前記加工機の門型可動フレ
    ームが往復移動する第2の走行レールが設けられている
    請求項1又は2記載の自動加工装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の搬出ステーション
    は、それぞれ、搬出パレットを備え、前記第1及び第2
    の移動式ローダーの第1及び第2の保持手段にて運搬さ
    れるワークが、前記搬出パレット上に載置されるように
    構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の自動加
    工装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の搬出ステーション
    は、それぞれ、不良品が搬出される不良品搬出部と、完
    成品が搬出される完成品搬出部とを有するものである請
    求項4記載の自動加工装置。
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