JP3349985B2 - 復調器 - Google Patents

復調器

Info

Publication number
JP3349985B2
JP3349985B2 JP13829199A JP13829199A JP3349985B2 JP 3349985 B2 JP3349985 B2 JP 3349985B2 JP 13829199 A JP13829199 A JP 13829199A JP 13829199 A JP13829199 A JP 13829199A JP 3349985 B2 JP3349985 B2 JP 3349985B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
detection
circuit
service channel
vco
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13829199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000332844A (ja
Inventor
和正 佐藤
Original Assignee
エヌイーシーワイヤレスネットワークス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エヌイーシーワイヤレスネットワークス株式会社 filed Critical エヌイーシーワイヤレスネットワークス株式会社
Priority to JP13829199A priority Critical patent/JP3349985B2/ja
Publication of JP2000332844A publication Critical patent/JP2000332844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3349985B2 publication Critical patent/JP3349985B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディジタル通信に適
用する復調器に関し、特に再生搬送波を生成して4相位
相変調信号を復調する復調器に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の4相位相変調信号を復調
する復調器の一例を示すブロック図であり、同様な復調
器については特開平10−65748号公報によって開
示されている。
【0003】同図において、中間周波数に変換された4
相位相変調信号S1は、2分岐されて乗算回路1,2に
入力し、90°の位相差を有する再生搬送波とそれぞれ
掛け合わされて同期検波され、Pチャンネル及びQチャ
ンネルのベースバンド信号にそれぞれ復調される。これ
らベースバンド信号はフィルタ3,4により帯域制限さ
れ、増幅回路5,6によりそれぞれ増幅された後、A/
D変換回路7,8により多値ディジタルベースバンド信
号にそれぞれ変換される。多値ディジタルベースバンド
信号は識別器9により演算処理されて復調主信号データ
Dp,Dqとして出力される。
【0004】VCO(電圧制御発振回路)31は、スイ
ッチ回路15を介し制御電圧を受けて再生搬送波を生成
し、この再生搬送波を乗算回路1へ供給すると共に、π
/2移相回路10により90°の位相差を与えて乗算回
路2へ供給する。周波数制御回路32は、多値ディジタ
ルベースバンド信号を受けて論理演算し、再生搬送波の
周波数が4相位相変調信号S1の搬送波周波数と同じに
なるようにVCO31を制御する制御電圧を生成する。
【0005】ところで、多値ディジタルベースバンド信
号に基づきVCOを制御して再生搬送波を生成する際、
再生搬送波周波数が4相位相変調信号S1の搬送波周波
数とは異なる周波数で同期引き込み状態となる疑似引き
込み現象が発生する場合がある。この疑似引き込みに状
態に陥ったときには、復調主信号データに周期的なビッ
ト誤りが発生する。
【0006】このような疑似引き込みを回避するため
に、疑似引き込み状態を検出し、VCOが正常な引き込
み状態になるようにVCOに起動をかける手段を設けて
いる。すなわち、疑似引き込み状態を検出して検出信号
Dgを出力する疑似引き込み検出回路13と、疑似引き
込み状態から脱却させるためにVCOに供給するパルス
信号Spを発生するパルス発生回路14と、周波数制御
回路32からの制御電圧とパルス発生回路14からのパ
ルス信号Spとのいずれか一方を選択してVCO31に
供給するスイッチ回路15と、疑似引き込み検出回路1
3からの検出信号Dgおよび外部から供給されるアラー
ム情報Deに応じてスイッチ回路15の切替制御を行う
スイッチ制御回路33とを設けている。なお、アラーム
情報Deは、図示しない後段の回路からのフレームのビ
ット誤り発生を示す情報である。
【0007】スイッチ制御回路33は、疑似引き込み状
態を示す検出信号Dgを受けたときは、アラーム情報D
eに関係なくパルス発生回路14の出力パルス信号Sp
をVCO31へ供給し、間欠的に短時間に発振周波数を
偏移させて疑似引き込み状態から脱却させ、正常な同期
引き込み過程へ導くように制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、4相位相変調
された搬送波が更にサービスチャンネル信号(音声周波
数帯の音声信号や制御信号等)により周波数変調された
信号(複合4相位相変調信号と称する)が入力した場
合、相関のないガウス性雑音とは異なり、相関のあるサ
ービスチャンネル信号の周波数変調成分がベースバンド
信号に相加されているので、正常な引き込み状態であっ
ても、疑似引き込み検出回路は疑似引き込み状態である
と誤って検出することになるため、疑似引き込み状態を
正しく検出できない。
【0009】ここで、特開平10−65748号公報に
より開示された疑似引き込み検出回路の場合について、
図6を参照して説明する。
【0010】図6において、信号点A,B,C,Dは、
正常な引き込み状態における正規の信号点を示してい
る。右上から左下方向の斜線で示した領域aは各信号点
の境界を示している。また、左上から右下方向の斜線で
示した特定の領域bは疑似引き込み状態時の信号点の収
束位置を示している。いま、疑似引き込み状態になった
と考えた場合、正規の信号点A,B,C,D以外の特定
の領域b(疑似引き込み状態時の信号点の収束位置)に
存在する信号点の数が増加する。従って、特定の領域b
に存在する信号点を一定時間単位でカウントし、このカ
ウント値が所定値以上であり、且つ、領域a(各信号点
の境界)に信号点が存在しなければ、疑似引き込み状態
であると判定している。
【0011】いま、サービスチャンネル信号を含む複合
4相位相変調信号が入力したときは、サービスチャンネ
ル信号の周波数変調成分がベースバンド信号に相加され
るので、正常な引き込み状態であっても、信号点は図6
に示した正規の信号点A,B,C,Dを中心に拡散して
領域aや領域bに入るために、疑似引き込み状態である
と誤検出することになる。
【0012】上述した従来例において、サービスチャン
ネル信号によって発生する疑似引き込み状態の誤検出を
回避するためには、疑似引き込み検出回路の判定領域を
狭くしたり、再生搬送波回路のル−プ応答特性を劣化さ
せことが必要であり、疑似引き込み状態の検出が困難に
なるばかりでなく、正常な同期引き込み動作を行うこと
ができないという問題点を有している。
【0013】本発明の目的は、4相位相変調された搬送
波が更にサービスチャンネル信号により周波数変調され
た複合4相位相変調信号が入力した場合でも、疑似引き
込み状態を確実に検出して速やかに正常な同期引き込み
状態にすることができ、復調主信号データに周期的ビッ
ト誤りが発生するのを防止できる復調器を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の復調器は、4相
位相変調信号もしくは4相位相変調された搬送波が更に
サービスチャンネル信号により周波数変調された信号を
入力信号とする復調器であって、VCO(電圧制御発振
回路)により再生搬送波を発生し、90°の位相差を有
する再生搬送波と2分岐された前記入力信号とをそれぞ
れ乗算してPチャンネル及びQチャンネルのベースバン
ド信号をそれぞれ復調し、これらベースバンド信号をそ
れぞれディジタル化して多値ディジタルベースバンド信
号を生成し、これら多値ディジタルベースバンド信号か
ら前記VCOを制御するためのAPC信号を生成する復
調器において、前記多値ディジタルベースバンド信号に
含まれている情報に基づき前記VCOが疑似引き込み状
態になったことを検出する疑似引き込み検出回路と、疑
似引き込み状態から脱却させるために前記VCOに供給
するパルス信号を発生するパルス発生回路と、前記AP
C信号および前記パルス信号のいずれか一方を選択して
前記VCOに供給するスイッチ回路と、前記スイッチ回
路の切替制御を行うスイッチ制御回路と、前記APC信
号に含まれる前記サービスチャンネル信号を検出するサ
ービスチャンネル信号検出手段とを有し、前記スイッチ
制御回路は、前記疑似引き込み検出回路からの検出信号
および前記サービスチャンネル信号検出手段からの検出
信号に応じて前記スイッチ回路の切替制御を行う。
【0015】上記構成において、前記サービスチャンネ
ル信号検出手段は、前記VCOが正常な動作状態にある
ときに前記APC信号に含まれる前記サービスチャンネ
ル信号の所定の周波数帯域のみを通過させる帯域通過フ
ィルタと、この帯域通過フィルタの出力信号のレベルを
検出し予め定められたレベル以上であるときに検出信号
を送出するレベル検出回路とを有し、前記スイッチ制御
回路は、前記サービスチャンネル信号検出手段からの検
出信号を受けたときは、前記疑似引き込み検出回路から
の検出信号に関係なく、前記APC信号を選択して前記
VCOに供給し、前記サービスチャンネル信号検出手段
からの検出信号を受けていないときは、前記疑似引き込
み検出回路からの検出信号を受けたときに、前記スイッ
チ回路が前記パルス信号を選択して前記VCOへ供給す
るように制御する。
【0016】更に、前記サービスチャンネル信号検出手
段は、前記VCOが正常な動作状態にあるときに前記A
PC信号に含まれる前記サービスチャンネル信号の周波
数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタと、この帯域
通過フィルタの出力信号のレベルを検出し予め定められ
たレベル以上であるときに第1の検出信号を送出する第
1のレベル検出回路と、前記VCOが正常な動作状態に
あるときに前記APC信号に含まれる前記サービスチャ
ンネル信号の周波数帯域よりも高い周波数のみを通過さ
せる高域通過フィルタと、この高域通過フィルタの出力
信号のレベルを検出し予め定められたレベル以下である
ときに第2の検出信号を送出する第2のレベル検出回路
とを有する構成としてもよい。そして、前記スイッチ制
御回路は、前記サービスチャンネル信号検出手段から第
1の検出信号および第2の検出信号を共に受けたとき
は、前記疑似引き込み検出回路からの検出信号に関係な
く、前記スイッチ回路が前記APC信号を選択して前記
VCOへ供給するように制御する。
【0017】また更に、前記帯域通過フィルタに代え
て、前記サービスチャンネル信号の所定の周波数帯域ま
でを通過させる低域通過フィルタを使用してもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施形態を示すブ
ロック図であり、図5に示した従来例の構成要素と同じ
ものには同一符号を付している。
【0020】図1において、中間周波数に変換されて入
力する信号Siは、通常の4相位相変調信号、もしく
は、4相位相変調された搬送波が更にサービスチャンネ
ル信号により周波数変調された複合4相位相変調信号で
ある。
【0021】再生搬送波を発生するVCO(電圧制御発
振回路)11と、2分岐された入力信号Siに90°の
位相差を有する再生搬送波をそれぞれ乗算してPチャン
ネル及びQチャンネルのベースバンド信号をそれぞれ復
調する乗算器1,2と、これらベースバンド信号にそれ
ぞれ含まれる不要信号成分を除去するフィルタ3,4
と、これらベースバンド信号をそれぞれディジタル化し
てP,Qチャンネルの多値ディジタルベースバンド信号
を生成するA/D変換回路7,8と、これら多値ディジ
タルベースバンド信号にそれぞれ含まれている情報を識
別再生して復調主信号データDp,Dqを出力すると共
に位相誤差データEp,Eqを出力する識別器9と、復
調主信号データおよび位相誤差データを受けて演算処理
を行い入力信号Siの搬送波と再生搬送波との位相差を
なくすようにVCO11を制御するAPC信号Saを出
力するAPC信号検出回路12と、入力信号Siが複合
4相位相変調信号である場合にAPC信号Saに含まれ
るサービスチャンネル信号を抽出するフィルタ17と、
サービスチャンネル信号を増幅する増幅回路18と、増
幅回路18から出力されるサービスチャンネル信号のレ
ベルを検出するレベル検出回路19と、VCO11が疑
似引き込み状態になったことを検出する疑似引き込み検
出回路13と、疑似引き込み状態から脱却させるために
VCO11に供給するパルス信号を発生するパルス発生
回路14と、APC信号検出回路12からのAPC信号
およびパルス発生回路14からのパルス信号のいずれか
一方を選択してVCO11に供給するスイッチ回路15
と、疑似引き込み検出回路13からの検出信号Dgおよ
びレベル検出回路19からの検出信号Ds1に基づきス
イッチ回路15の切替制御を行うスイッチ制御回路16
とを備えている。
【0022】なお、上記のフィルタ17と、増幅回路1
8と、レベル検出回路19とでサービスチャンネル信号
検出手段を構成している。
【0023】入力信号Siは、2分岐されて乗算回路
1,2に入力し、90°の位相差を有する再生搬送波と
それぞれ掛け合わされて同期検波され、フィルタ3,4
によりそれぞれ帯域制限されてPチャンネルのベースバ
ンド信号およびQチャンネルのベースバンド信号にそれ
ぞれ復調される。これらベースバンド信号は増幅回路
5,6によりそれぞれ増幅された後、A/D変換回路
7,8により多値ディジタルベースバンド信号にそれぞ
れ変換される。多値ディジタルベースバンド信号は識別
器9により演算処理されて復調主信号データDp,Dq
として出力される。
【0024】VCO(電圧制御発振回路)11は、スイ
ッチ回路15を介し制御電圧を受けて再生搬送波を生成
し、この再生搬送波を乗算回路1へ供給すると共に、π
/2移相回路10により90°の位相差を与えて乗算回
路2へ供給する。
【0025】APC(Automatic Phase
Control)信号検出回路12は、識別器9が出
力する復調主信号データDp,Dqおよび位相誤差デー
タEp,Eqをそれそれ受けて論理演算し、再生搬送波
の周波数が入力信号Siの搬送波周波数と同じになるよ
うにVCO11を制御するAPC信号Saを生成する。
【0026】図3にAPC信号検出回路12の一例を示
している。2つの排他的論理和回路12a,12bと、
排他的論理和回路の出力を加算する回路(抵抗,コンデ
ンサ)とで構成される周知の回路である。排他的論理和
回路12aは復調主信号データDpと位相誤差データE
qとの排他的論理和を出力し、排他的論理和回路12b
は復調主信号データDqと位相誤差データEpとの排他
的論理和を出力する。これら排他的論理和回路の出力を
加算することにより、4相位相変調された搬送波と再生
搬送波との位相差に応じて変化するアナログAPC信号
Saが生成される。このAPC信号SaをVCOに供給
して周波数制御することにより、4相位相変調された搬
送波と同一周波数の再生搬送波を生成することができ
る。
【0027】疑似引き込みを回避するために、疑似引き
込み状態を検出する疑似引き込み検出回路13と、疑似
引き込み状態から脱却させるためにVCOに供給するパ
ルス信号Spを発生するパルス発生回路14と、APC
信号検出回路12からのAPC信号Saおよびパルス発
生回路14からのパルス信号Spのいずれか一方を選択
してVCO11に供給するスイッチ回路15と、スイッ
チ回路15の切替制御を行うスイッチ制御回路16とを
設けている。ここで、疑似引き込み検出回路13は、特
開平10−65748号公報に開示されたものと同様
に、ベースバンド信号のベクトル和で表される信号点の
位置情報に基づき再生搬送波の疑似引き込み状態を検出
して検出信号Dgを出力する。
【0028】ところで、入力信号Siが複合4相位相変
調信号である場合には、サービスチャンネル信号の周波
数変調成分がPチャンネルおよびQチャンネルのベース
バンド信号にそれぞれ相加されているので、APC信号
Saには音声情報や制御情報等のサービスチャンネル信
号が含まれている。なお、サービスチャンネル信号の周
波数帯域は、音声情報の場合は300Hz〜3400H
zであり、また、3チャンネルの場合や回線切替情報等
を含む場合は300Hz〜12kHzである。
【0029】フィルタ17は、通過帯域が300Hz〜
12kHzに設定された帯域通過フィルタであり、VC
O11が正常な動作状態にあるときにAPC信号Saに
含まれるサービスチャンネル信号を通過させる。増幅回
路18は、フィルタ17により抽出されたサービスチャ
ンネル信号を所定レベルに増幅し、レベル検出回路19
へ供給する。また、サービスチャンネルの出力信号Ss
として外部に送出する。
【0030】レベル検出回路19は、増幅回路18から
出力されるサービスチャンネル信号Ssのレベルを検出
し、予め定められたレベル以上であるときにサービスチ
ャンネル検出信号Ds1をスイッチ制御回路16へ送出
する。スイッチ制御回路16は、疑似引き込み検出信号
Dgおよびサービスチャンネル検出信号Ds1を受けて
スイッチ回路15の切替制御を行う。
【0031】ここで、疑似引き込み状態におけるサービ
スチャンネル信号について、図4を参照して説明する。
【0032】引き込み状態が正常であれば、APC信号
Saに含まれるサービスチャンネル信号の周波数帯域は
300Hz〜12kHzであるので、上述したようにフ
ィルタ17の通過帯域を300Hz〜12kHzに設定
しておけば、APC信号に含まれるサービスチャンネル
信号がフィルタ17から出力される。しかし、疑似引き
込み状態時においては、疑似引き込み状態での再生搬送
波周波数と入力信号Siの搬送波周波数との差周波数成
分がサービスチャンネル信号に相加されることになるた
め、APC信号Saに含まれるサービスチャンネル信号
の周波数帯域は前記差周波数だけずれることになる。つ
まり、差周波数をF(Hz)とすれば、サービスチャン
ネル信号の周波数帯域は(300+F)Hz〜(120
00+F)Hzとなる。
【0033】例えば、30°の疑似引き込み状態につい
て考えた場合、再生搬送波により復調されたベースバン
ド信号の信号点は、1タイムスロット毎に正常引き込み
状態から更に30°余分に回転する。いま、入力信号S
iの搬送波周波数をfo、再生搬送波周波数をfc、入
力信号Siの変調周波数をfmとすると、30°は36
0°の1/12であり、fc=fo+(fm/12)で
あるので、30°の疑似引き込み時の差周波数は、F=
fm/12となる。変調周波数fmが数MHzである場
合には、差周波数Fは数百kHzになるので、サービス
チャンネル信号の周波数帯域は300Hz〜12kHz
から数百kHzずれることになる。
【0034】このように、疑似引き込み状態のときは、
APC信号Saに含まれるサービスチャンネル信号は正
常時の周波数帯域(300Hz〜12kHz)から大き
くずれるので、サービスチャンネル信号はフィルタ17
を通過できない。従って、レベル検出回路19は、疑似
引き込み状態のときはサービスチャンネル信号を検出で
きないが、正常な引き込み状態のときはサービスチャン
ネル信号を検出できる。
【0035】よって、サービスチャンネル信号の検出レ
ベルが予め定められた値以下であり、且つ、疑似引き込
み状態を示す検出信号Dgを受けたときは、疑似引き込
み状態であると判定できる。また、サービスチャンネル
信号の検出レベルが予め定められた値以上であり、且
つ、疑似引き込み状態を示す検出信号Dgを受けないと
きは、正常な引き込み状態であると判定できる。
【0036】なお、通常の4相位相変調信号が入力する
場合は、サービスチャンネル信号を検出できないので、
疑似引き込み状態を示す検出信号Dgを受けたときは、
疑似引き込み状態であると判定できる。
【0037】スイッチ制御回路16は、サービスチャン
ネル検出信号Ds1を受けていないとき(サービスチャ
ンネル信号のレベルが予め定められた値以下のとき)
に、疑似引き込み状態を示す検出信号Dgを受けたとき
は、疑似引き込み回路13が正常に疑似引き込み状態を
検出しているものと見做し、スイッチ回路15の切替制
御を行い、パルス発生回路12からのパルス信号Spを
VCO11へ供給して間欠的に短時間に発振周波数を偏
移させ、疑似引き込み状態から脱却させて正常な同期引
き込み過程へ導くようにしている。
【0038】また、サービスチャンネル検出信号Ds1
を受けているとき(サービスチャンネル信号のレベルが
予め定められた値以上のとき)に、疑似引き込み状態を
示す検出信号Dgを受けても、疑似引き込み回路13が
サービスチャンネル信号によって誤検出を行っているも
のと見做し、VCOを正常な引き込み状態にするための
起動はかけないようにする。つまり、スイッチ回路15
がAPC信号Saを選択してVCO11へ供給するよう
に制御する。
【0039】なお、通常の4相位相変調信号が入力され
た場合、レベル検出回路19はサービスチャンネル信号
を検出しないので、スイッチ制御回路16は、疑似引き
込み状態を示す検出信号Dgを受けたときにスイッチ回
路15の切替制御を行い、疑似引き込み状態から脱却さ
せて正常な同期引き込み過程へ導くように動作する。
【0040】このように、サービスチャンネル信号のレ
ベルを検出して疑似引き込み状態を判定することによ
り、サービスチャンネル信号により周波数変調された複
合4相位相変調信号が入力した場合でも、サービスチャ
ンネル信号による疑似引き込み状態の誤検出を回避で
き、確実に疑似引き込み状態を検出して速やかに正常な
同期引き込み状態にすることができる。
【0041】なお、図1に示した構成では、サービスチ
ャンネル増幅回路18の入力側にフィルタ17を設けて
いるが、サービスチャンネル増幅回路18の出力側に設
けるようにしてもよい。また、フィルタ17は、正常時
のサービスチャンネル信号の周波数帯域までを通過させ
る低域通過フィルタであっても、同様な効果が得られる
ことは明らかである。
【0042】図2は第2の実施形態を示すブロック図で
ある。
【0043】図1に示した第1の実施形態の構成要素と
同じものには同一符号を付している。また、第1の実施
形態との相違点は、高域通過フィルタ20と、増幅回路
21と、レベル検出回路22とが増設されている点であ
る。 図2において、第1の実施形態と同様に、再生搬送波を
発生するVCO(電圧制御発振回路)11と、2分岐さ
れた入力信号Siに90°の位相差を有する再生搬送波
をそれぞれ乗算してPチャンネル及びQチャンネルのベ
ースバンド信号をそれぞれ復調する乗算器1,2と、こ
れらベースバンド信号にそれぞれ含まれる不要信号成分
を除去するフィルタ3,4と、これらベースバンド信号
をそれぞれディジタル化してP,Qチャンネルの多値デ
ィジタルベースバンド信号を生成するA/D変換回路
7,8と、これら多値ディジタルベースバンド信号にそ
れぞれ含まれている情報を識別再生して復調主信号デー
タDp,Dqを出力すると共に位相誤差データEp,E
qを出力する識別器9と、復調主信号データおよび位相
誤差データを受けて演算処理を行い入力信号Siの搬送
波と再生搬送波との位相差をなくすようにVCO11を
制御するAPC信号Saを出力するAPC信号検出回路
12と、APC信号Saに含まれるサービスチャンネル
信号を抽出する帯域通過フィルタ17と、サービスチャ
ンネル信号を増幅する増幅回路18と、増幅回路18か
ら出力されるサービスチャンネル信号のレベルを検出す
るレベル検出回路19と、VCO11が疑似引き込み状
態になったことを検出する疑似引き込み検出回路13
と、疑似引き込み状態から脱却させるためにVCO11
に供給するパルス信号Spを発生するパルス発生回路1
4と、APC信号検出回路12からのAPC信号および
パルス発生回路14からのパルス信号Spのいずれか一
方を選択してVCO11に供給するスイッチ回路15
と、疑似引き込み検出回路13からの検出信号Dgおよ
びレベル検出回路19からの検出信号Ds1に基づきス
イッチ回路15の切替制御を行うスイッチ制御回路16
とを備えている。
【0044】また、疑似引き込み状態時にAPC信号S
aに含まれるサービスチャンネル信号を抽出する高域通
過フィルタ20と、この高域通過フィルタ20の出力信
号を増幅する増幅回路21と、増幅回路21から出力さ
れるサービスチャンネル信号のレベルを検出するレベル
検出回路22とを有している。 既に図4により説明したように、疑似引き込み状態時に
おいては、APC信号Saに含まれるサービスチャンネ
ル信号の周波数帯域は、疑似引き込み状態での再生搬送
波周波数と入力信号Siの搬送波周波数との差周波数F
だけずれている。
【0045】高域通過フィルタ20は、VCO11が正
常動作時においてAPC信号に含まれるサービスチャン
ネル信号の周波数帯域よりも高い周波数のみを通過させ
るように設定された高域通過フィルタである。
【0046】レベル検出回路22は、増幅回路18から
出力されるサービスチャンネル信号のレベルを検出し、
予め定められたレベル以下であるときにサービスチャン
ネル検出信号Ds2をスイッチ制御回路16へ送出す
る。
【0047】ここで、正常動作時においては、APC信
号に含まれるサービスチャンネル信号は高域通過フィル
タ20によって阻止されるので、レベル検出回路22
は、サービスチャンネル信号を検出できないので検出信
号Ds2を出力する。なお、通常の4相位相変調信号が
入力したときも、サービスチャンネル信号は検出できな
いので検出信号Ds2を出力することになる。 また、疑似引き込み状態時においては、APC信号に含
まれるサービスチャンネル信号の周波数帯域は差周波数
Fだけずれるので、サービスチャンネル信号は高域通過
フィルタ20を通過する。従って、レベル検出回路22
は、予め定められたレベル以上のサービスチャンネル信
号を検出できるので、検出信号Ds2を出力しない。
【0048】スイッチ制御回路16は、疑似引き込み検
出信号Dgおよびサービスチャンネル検出信号Ds1、
Ds2をそれぞれ受けてスイッチ回路15の切替制御を
行う。すなわち、サービスチャンネル検出信号Ds1お
よびDs2を共に受けているときは、入力信号Siとし
て複合4相位相変調信号が入力し、APC信号に含まれ
るサービスチャンネル信号の周波数帯域が正常であり、
正常な引き込み状態であると判断できるので、疑似引き
込み状態を示す検出信号Dgを受けても、疑似引き込み
回路13がサービスチャンネル信号による疑似引き込み
の誤検出を行っているいるものと見做し、VCOを正常
な引き込み状態にするための起動はかけないようにす
る。つまり、スイッチ回路15がAPC信号Saを選択
してVCO11へ供給するように制御する。
【0049】また、サービスチャンネル検出信号Ds1
およびDs2を共に受けていないときは、入力信号Si
として4相位相変調信号が入力している、または、複合
4相位相変調信号が入力しているが疑似引き込み状態で
あると判断できるので、疑似引き込み状態を示す検出信
号Dgを受けたときは、疑似引き込み回路13は正常に
疑似引き込み状態を検出しているものと見做し、VCO
を正常な引き込み状態にするための起動をかけるように
する。つまり、スイッチ回路15がパルス信号Spを選
択してVCO11へ供給するように制御する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、4
相位相変調された搬送波が更にサービスチャンネル信号
により周波数変調された複合4相位相変調信号が入力し
た場合でも、疑似引き込み状態を確実に検出して速やか
に正常な同期引き込み状態にすることができ、復調主信
号データに周期的ビット誤りが発生するのを防止できる
という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図3】APC信号検出回路12の一例を示すブロック
図である。
【図4】疑似引き込み状態におけるサービスチャンネル
信号を説明するための図である。
【図5】従来の復調器の一例を示すブロック図である。
【図6】疑似引き込み状態の検出を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
11 VCO(電圧制御発振回路) 12 APC信号検出回路 13 疑似引き込み検出回路 14 パルス発生回路 15 スイッチ回路 16 スイッチ制御回路 17,20 フィルタ 18,21 サービスチャンネル増幅回路 19,22 レベル検出回路 Sa APC信号 Sp 疑似引き込み脱却用のパルス信号 Ss サービスチャンネル信号 Dg 疑似引き込み状態を示す検出信号 Ds1、Ds2 サービスチャンネル検出信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−65748(JP,A) 特開 平7−79270(JP,A) 特開 平6−14069(JP,A) 特開 平6−326740(JP,A) 特開 昭64−36249(JP,A) 特開 平8−265385(JP,A) 特開 平9−27831(JP,A) 特開 昭62−105555(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38 H04B 1/26 H03L 7/095

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4相位相変調信号もしくは4相位相変調
    された搬送波が更にサービスチャンネル信号により周波
    数変調された信号を入力信号とする復調器であって、V
    CO(電圧制御発振回路)により再生搬送波を発生し、
    90°の位相差を有する再生搬送波と2分岐された前記
    入力信号とをそれぞれ乗算してPチャンネル及びQチャ
    ンネルのベースバンド信号をそれぞれ復調し、これらベ
    ースバンド信号をそれぞれディジタル化して多値ディジ
    タルベースバンド信号を生成し、これら多値ディジタル
    ベースバンド信号から前記VCOを制御するためのAP
    C信号を生成する復調器において、 前記多値ディジタルベースバンド信号に含まれている情
    報に基づき前記VCOが疑似引き込み状態になったこと
    を検出する疑似引き込み検出回路と、疑似引き込み状態
    から脱却させるために前記VCOに供給するパルス信号
    を発生するパルス発生回路と、前記APC信号および前
    記パルス信号のいずれか一方を選択して前記VCOに供
    給するスイッチ回路と、前記スイッチ回路の切替制御を
    行うスイッチ制御回路と、前記APC信号に含まれる前
    記サービスチャンネル信号を検出するサービスチャンネ
    ル信号検出手段とを有し、前記スイッチ制御回路は、前
    記疑似引き込み検出回路からの検出信号および前記サー
    ビスチャンネル信号検出手段からの検出信号に応じて前
    記スイッチ回路の切替制御を行うことを特徴とする復調
    器。
  2. 【請求項2】 前記サービスチャンネル信号検出手段
    は、前記VCOが正常な動作状態にあるときに前記AP
    C信号に含まれる前記サービスチャンネル信号の所定の
    周波数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタと、この
    帯域通過フィルタの出力信号のレベルを検出し予め定め
    られたレベル以上であるときに検出信号を送出するレベ
    ル検出回路とを有することを特徴とする請求項1記載の
    復調器。
  3. 【請求項3】 前記スイッチ制御回路は、前記サービス
    チャンネル信号検出手段からの検出信号を受けたとき
    は、前記疑似引き込み検出回路からの検出信号に関係な
    く、前記スイッチ回路が前記APC信号を選択して前記
    VCOに供給するように制御することを特徴とする請求
    項2記載の復調器。
  4. 【請求項4】 前記スイッチ制御回路は、前記サービス
    チャンネル信号検出手段からの検出信号を受けていない
    ときは、前記疑似引き込み検出回路からの検出信号を受
    けたときに、前記スイッチ回路が前記パルス信号を選択
    して前記VCOへ供給するように制御することを特徴と
    する請求項3記載の復調器。
  5. 【請求項5】 前記サービスチャンネル信号検出手段
    は、前記VCOが正常な動作状態にあるときに前記AP
    C信号に含まれる前記サービスチャンネル信号の周波数
    帯域のみを通過させる帯域通過フィルタと、この帯域通
    過フィルタの出力信号のレベルを検出し予め定められた
    レベル以上であるときに第1の検出信号を送出する第1
    のレベル検出回路と、前記VCOが正常な動作状態にあ
    るときに前記APC信号に含まれる前記サービスチャン
    ネル信号の周波数帯域よりも高い周波数のみを通過させ
    る高域通過フィルタと、この高域通過フィルタの出力信
    号のレベルを検出し予め定められたレベル以下であると
    きに第2の検出信号を送出する第2のレベル検出回路と
    を有することを特徴とする請求項1記載の復調器。
  6. 【請求項6】 前記スイッチ制御回路は、前記サービス
    チャンネル信号検出手段から第1の検出信号および第2
    の検出信号を共に受けたときは、前記疑似引き込み検出
    回路からの検出信号に関係なく、前記スイッチ回路が前
    記APC信号を選択して前記VCOへ供給するように制
    御することを特徴とする請求項5記載の復調器。
  7. 【請求項7】 前記帯域通過フィルタに代えて、前記サ
    ービスチャンネル信号の所定の周波数帯域までを通過さ
    せる低域通過フィルタを用いることを特徴とする請求項
    2または5記載の復調器。
JP13829199A 1999-05-19 1999-05-19 復調器 Expired - Fee Related JP3349985B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13829199A JP3349985B2 (ja) 1999-05-19 1999-05-19 復調器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13829199A JP3349985B2 (ja) 1999-05-19 1999-05-19 復調器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000332844A JP2000332844A (ja) 2000-11-30
JP3349985B2 true JP3349985B2 (ja) 2002-11-25

Family

ID=15218467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13829199A Expired - Fee Related JP3349985B2 (ja) 1999-05-19 1999-05-19 復調器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3349985B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000332844A (ja) 2000-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0105503B1 (en) Automatic adaptive equalizer having improved reset function
EP0555089A2 (en) Spread spectrum communication system
JP3403849B2 (ja) 多重無線装置の受信部に設けられるクロック位相検出回路及びクロック再生回路
JPH08265143A (ja) キャリア再生回路
JPH07170203A (ja) スペースダイバーシティのスケルチ方式
JPH0851329A (ja) Agc回路
JP3349985B2 (ja) 復調器
JPH08265384A (ja) 復調装置
JP3389149B2 (ja) 復調回路
JP2912246B2 (ja) 復調システム
JP3389160B2 (ja) 搬送波再生回路
KR100325690B1 (ko) 엘엠에스 기법을 이용한 결정-지향 반송파 복원장치 및 방법
JP3214149B2 (ja) 復調装置
JP2912217B2 (ja) 復調器
JP3088324B2 (ja) 多値直交振幅変調方式の復調装置
JP3442655B2 (ja) 搬送波再生回路および搬送波再生方法
JP2590906B2 (ja) 搬送波同期回路
JP2658877B2 (ja) 復調装置
JP3616583B2 (ja) 復調器および無線装置
JP3212385B2 (ja) クロック再生回路
JP2871172B2 (ja) 復調装置
JP2919296B2 (ja) 二重変調信号復調回路
JP3094422B2 (ja) 自動適応型等化装置
JP3926945B2 (ja) キャリア再生回路及びキャリア再生方法
JPH10145441A (ja) Fm多重受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020820

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees