JP3616583B2 - 復調器および無線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、送受共通ローカル方式のデジタル無線小中容量装置に使用する復調器および無線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線装置等の無線周波数変換部において、その価格を低廉に抑えるため、一般的には、図6に示す構成をとる送受共通ローカル方式を採用する。図6は、一般的な送受共通ローカル方式の構成を示すシステムブロックである。同図において、送信データ信号(DATA IN)は、送信信号処理器(TX DPU)111において信号処理され、変調器(MOD)112において変調される。変調後の信号は、掛け算器113で、ローカル発振器114からの信号と乗算され、指定送信周波数に周波数変換される。そして、周波数変換された信号に対して、増幅器115において、規定送信レベルの増幅が行われた後、BR CKT116内のTX BR116aにおいて不要波を制限して、送信される。
【0003】
一方、対向機からの受信信号は、BR CKT116内のRX BR116bにおいて不要波を制限し、増幅器117において増幅した後、掛け算器118において、ローカル発振器114からの信号と乗算され、中間周波数帯の信号に周波数変換される。そして、その信号は、復調器(DEM)119において復調された後、受信信号処理器(RX DPU)120において信号処理され、受信データ信号(DATA OUT)として出力される。
【0004】
図7,図8は、対向機からの受信信号とローカル信号(ローカル発振器114からの信号)との搬送波位相関係を模式的に示す図である。図7の(a)は、受信信号RXよりもローカル信号の周波数が低い場合である。図7の(b)は、同図(a)に示す周波数の信号を中間周波数帯IFに周波数変換した場合における、復調器119への入力信号を示している。この場合、周波数a,bの搬送波位相関係には変化がない。
【0005】
図8の(a)は、受信信号RXよりもローカル信号の周波数が高い場合を示している。また、同図に示す信号を中間周波数帯IFに周波数変換した場合、復調器119へは、図8の(b)に示す信号が入力される。この場合、周波数a,bの搬送波位相関係が反転する。
【0006】
このように、受信信号とローカル信号の上下関係により、復調器119に入力される搬送波位相が異なるので、復調器119内にローカル位相反転/非反転機能が必要となる。
【0007】
次に、図9を参照して、デジタル無線小中容量装置に使用される、従来の復調器について説明する(例えば、特開平10−276234号公報参照)。同図に示す復調器は、入力された4相位相偏移変調信号(DEM IN)を分配する分配器121、4相位相偏移変調信号の搬送波に同期する第1の再生搬送波信号を出力する再生搬送波同期回路125、この第1の再生搬送波信号の位相を90度シフトさせた、第2の再生搬送波信号を出力するπ/2シフタ124、4相位相偏移変調信号と第1の再生搬送波信号に基づいて、第1のベースバンド信号を出力する第1の掛け算器122、4相位相偏移変調信号と第2の再生搬送波信号に基づいて、第2のベースバンド信号を出力する第2の掛け算器123、第1のベースバンド信号の周波数帯域を制限する低域ろ波器127、第2のベースバンド信号の周波数帯域を制限する低域ろ波器128を有する。
【0008】
従来の復調器は、さらに、低域ろ波器127の出力信号を増幅する増幅器129、低域ろ波器128の出力信号を増幅する増幅器130、増幅器129の出力信号をクロック信号によりサンプリングを行い、デジタル変換して出力するアナログ・デシタル変換器131、増幅器130の出力信号をクロック信号によりサンプリングを行ってデジタル変換し、出力するアナログ・デシタル変換器132、アナログ・デシタル変換器131の出力データに基づいてクロック信号を再生し、それをアナログ・デシタル変換器131とアナログ・デシタル変換器132とに向けて送出するクロック同期回路133を備える。
【0009】
また、ローカル位相反転器139は、アナログ・デシタル変換器131,132の出力データに基づいて、送受共通ローカル方式の受信信号とローカル信号の上下関係によって起こりうる搬送波位相の反転/非反転を行う。差動変換回路140は、ローカル位相反転器139からの出力に基づいて、4相位相不確性の影響を受けないよう論理演算し、フレーム同期検出器141は、差動変換回路140の出力に基づいて、フレームが同期しているか否かを検出する。そして、復調器は、信号伝送速度が遅いデジタル無線小中容量装置で起きる再生搬送波擬似引き込みを回避するため、フレーム同期検出器141からの出力信号により、再生搬送波同期回路125に、擬似引き込みが回避するまでリセット信号を送出するリセットパルス発生器144を有する構成となっている。
【0010】
そこで、図9に示す従来の復調器の動作を、信号流れ図、および論理表に従って説明する。最初に、デジタル無線大容量装置等の擬似引き込みをしないシステムに関して説明する。この場合、図10に示す論理表により、搬送波位相の反転/非反転情報をローカル位相反転器139に送出することで、搬送波位相の正常化を行う。
【0011】
具体的には、受信信号とローカル信号の関係が、図7に示す関係にある場合、上述したフレーム非同期検出は“ノーマル”となり(図11のステップS13においてNO)、非反転情報を送出する(ステップS14)。しかし、受信信号とローカル信号が、図8に示す関係にある場合は、フレーム非同期検出は“アラーム”となり(図11のステップS13においてYES)、反転情報を送出する(ステップS17)。
【0012】
一方、デジタル無線小中容量装置の擬似引き込みをするシステムは、擬似引き込みを回避するため、フレーム同期検出器141からの出力により制御されるリセットパルス発生器144を有する。そこで、受信信号とローカル信号が、図7の関係にある場合には、特に問題はない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の復調器では、受信信号とローカル信号の関係が、図8に示す関係にある場合、フレーム同期検出器141からの出力は、常に“アラーム”となり、再生搬送波同期回路125は、常時、リセットされる。その結果、正常に信号伝送ができないという問題がある。
【0014】
そのため、従来の復調器では、上記の誤動作を防ぐために、受信信号とローカル信号の上下関係に基づいて、搬送波位相の反転/非反転を、切替え器142によって手動設定するものがある。かかる構成では、位相設定に手間がかかり、誤設定をした場合には、通信回線断という事態に発展する危険性がある。
【0015】
本発明は、上述の課題に鑑みなてされたものであり、その目的とするところは、ローカル位相反転器における搬送波位相の反転/非反転を、手動によらず自動化する復調器および無線装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、ローカル位相反転器を有し、位相偏移変調された入力信号を復調する復調器において、上記入力信号の搬送波に同期する第1の再生搬送波信号と、その再生搬送波信号を位相シフトした第2の再生搬送波信号とを生成する第1の生成手段と、上記入力信号と上記第1および第2の再生搬送波信号とを乗算して得られたベースバンド信号に対して、所定周期のクロック信号でサンプリング処理を施す手段と、上記サンプリング処理後の信号をもとに上記第1および第2の再生搬送波信号の擬似引き込みを検出する手段と、上記擬似引き込みが検出された場合、上記第1の生成手段へ所定のリセット信号を送出する手段と、上記第1の生成手段の位相同期/非同期状態を判定する判定手段と、上記サンプリング処理後の信号よりデータ成分を抽出する手段と、上記データ成分を受けた上記ローカル位相反転器からの出力に対して差動変換処理を施す手段と、上記差動変換処理後の信号をもとにフレーム同期/非同期状態を検出するフレーム同期検出手段と、上記判定手段とフレーム同期検出手段からの出力をもとに、上記搬送波の位相の反転/非反転情報を生成する第2の生成手段と、上記反転/非反転情報を上記ローカル位相反転器へ送出する手段とを備え、上記ローカル位相反転器は、上記反転/非反転情報に従って上記搬送波の位相の反転あるいは非反転を行う復調器を提供する。
【0017】
好ましくは、上記第1の生成手段は、上記擬似引き込みが回避されるまで、上記リセット信号によって繰り返しリセットされる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る復調器の構成を示すブロック図である。なお、本復調器は、例えば、デジタル無線小中容量装置に使用される。
【0019】
本復調器の分配器21は、入力された4相位相偏移変調信号(DEM IN)を、後述する第1,第2の掛け算器22,23へ分配する。再生搬送波同期回路25は、4相位相偏移変調信号の搬送波に同期する第1の再生搬送波信号を出力し、π/2シフタ24は、その第1の再生搬送波信号の位相を90度シフトさせた第2の再生搬送波信号を出力する。
【0020】
第1の掛け算器22は、分配器21からの4相位相偏移変調信号と第1の再生搬送波信号とに基づいて、第1のベースバンド信号を出力し、また、第2の掛け算器23は、同じく分配器21で分配された4相位相偏移変調信号と第2の再生搬送波信号とに基づいて、第2のベースバンド信号を出力する。
【0021】
低域ろ波器27は、第1のベースバンド信号の周波数帯域を制限し、低域ろ波器28は、第2のベースバンド信号の周波数帯域を制限する。低域ろ波器27からの出力信号は、増幅器29によって増幅され、同様に、低域ろ波器28の出力信号は、増幅器30によって増幅される。
【0022】
これらの増幅器各々の出力側には、その出力信号を2倍のクロック信号によってサンプリングを行い、デジタル変換して、擬似引き込み検出データを出力するアナログ・デシタル変換器(A/D)が接続されている。具体的には、増幅器29の出力信号は、アナログ・デシタル変換器31によって第1の擬似引き込み検出データとなり、増幅器30の出力信号は、アナログ・デシタル変換器32より、第2の擬似引き込み検出データとして出力される。
【0023】
擬似引き込み検出器37は、第1の擬似引き込み検出データと第2の擬似引き込み検出データとに基づいて、擬似引き込みをしているか否かを判別する。リセットパルス発生器44は、擬似引き込み検出器37による判別に基づいて、擬似引き込みを回避するよう、再生搬送波同期回路25にリセットパルスを送出する。
【0024】
クロック同期回路33は、上記の第1の擬似引き込みデータに基づいて、上述したサンプリングを行うための2倍のクロック信号を再生し、再生後の信号を、アナログ・デシタル変換器31とアナログ・デシタル変換器32とに向けて送出する。同時に、この再生後の信号(2倍のクロック信号)は、1/2分周器34に入力され、そこでは、上記2倍のクロック信号が1/2分周される。
【0025】
データ抽出器35,36は、1/2分周器34からのクロック信号に基づいて、アナログ・デシタル変換器31,32の出力のデータ成分のみを抽出する。また、ローカル位相反転器39は、データ抽出器35,36からの出力に基づいて、送受共通ローカル方式の受信信号とローカル信号の上下関係によって起こりうる、搬送波位相の反転/非反転を行う。
【0026】
また、データ抽出器35,36の出力は、APC制御回路38に入力され、このAPC制御回路38からの出力は、自動位相制御信号として再生搬送波同期回路25に向けて送出される。
【0027】
差動変換回路40は、ローカル位相反転器39からの出力に基づいて、4相位相不確性の影響を受けないよう論理演算し、また、フレーム同期検出器41は、この差動変換回路40からの出力に基づいて、フレームが同期しているか否かを検出する。なお、検出結果は、フレーム非同期制御信号として、ローカル位相制御回路43へ送られる。
【0028】
再生搬送波非同期検出器26は、上述した再生搬送波同期回路25が位相同期しているか否かを検出し、その結果は、再生搬送波非同期制御信号として、ローカル位相制御回路43へ送られる。そこで、ローカル位相制御回路43は、再生搬送波非同期検出器26の出力と、上記フレーム同期検出器41の出力とに基づいて所定の論理演算を行い、ローカル位相反転器39に対して反転/非反転情報を送出する。
【0029】
次に、本実施の形態に係る復調器における、擬似引き込みについて説明する。ここでは、復調器の擬似引き込み検出器37が、どのようにして擬似引き込み状態、あるいは非擬似引き込み状態を判別するかを説明する。図2は、再生搬送波擬似引き込み時の信号点の動き、および擬似引き込み状態か否かの判定方法を模式的に示す図である。
【0030】
図2の(a)は、正常引き込み時における信号点の動き(信号軌跡)を示しており、この場合、点Aの位置にある信号が、次の1タイムスロットに、点Bの位置へ変化し、同図において矢印に示す軌跡をたどる。また、図2の(b),(c)はそれぞれ、+π/2,−π/2に擬似引き込みした場合の信号軌跡であり、点Aから点Bへ、同図の矢印で示すような、ふくらみをもった軌跡をたどる(False Lock)。
【0031】
信号が、図2の(b),(c)に示す軌跡を示すのは、+π/2に擬似引き込みをした場合、本来、点A→点Cに変化しようとした信号が、再生搬送波の位相が+π/2回転したため、点Bへ移動したからである。また、−π/2擬似引き込みにおいては、点A→点Dに変化しようとした信号が、再生搬送波の位相が−π/2回転して、DではなくBへ移動してしまうためである。
【0032】
図3は、再生搬送波のアイ・パターンである。同図の(a)は、正常引き込み時のアイ・パターンであり、同図の(b)は、擬似引き込み時のアイ・パターンである。ここでは、擬似引き込み状態と判別するため、上述した2倍のクロック信号によって、アナログ・デジタル変換器31,32でデジタル変換し、擬似引き込み検出器37によって、図3の(c),(d)に示すような領域判定を行う。そして、その結果は、リセットパルス発生器44に出力される。
【0033】
すなわち、図3の(c),(d)に示す矢印は、領域判定を行う際のタイミングであり、例えば、同図の(c)の信号は、領域(I)をすべて通過しているのに対して、(d)の信号は、そのタイミングにおいて、すべてが領域(I)を通過していないことが分かる。そこで、図3の(d)の場合を擬似引き込み状態と判別し、その旨の信号をリセットパルス発生器44に出力する。
【0034】
次に、本実施の形態に係る復調器の動作を、信号流れ図、および論理表に従って説明する。本復調器は、擬似引き込み時、上述した擬似引き込み検出器37において擬似引き込みを検出し、リセットパルス発生器44で擬似引き込みが回避されるまで、再生搬送波同期回路25を繰り返しリセットする。つまり、図5に示す流れ図において、ステップS52,S53,S56のループで示す処理が繰り返される。
【0035】
換言すれば、再生搬送波同期動作は、擬似引き込みが回避されるまで行われるため、フレーム同期検出器41では、この擬似引き込みで起こるフレーム非同期状態は検出されない。これにより、ローカル位相制御回路43は、図4に示す論理表に従い、搬送波位相の反転/非反転情報をローカル位相反転器39に送出する。よって、搬送波位相の正常化が自動的に行われる。
【0036】
具体的に説明すると、受信信号とローカル信号の関係が、図7に示す関係にある場合、フレーム非同期検出は“ノーマル”となり、非反転情報を送出する(図4参照)。しかし、受信信号とローカル信号の関係が、図8に示す関係にある場合には、フレーム非同期検出は“アラーム”となり、図4に示すように、反転情報が送出される。
【0037】
以上説明したように、本実施の形態によれば、送受共通ローカル方式の受信信号とローカル信号の周波数における上下関係によって起こりうる、搬送波位相の反転/非反転の位相設定を、擬似引き込み検出出力、再生搬送波の非同期検出出力、およびフレーム同期検出出力に基づいてローカル位相制御回路が論理演算し、その結果をもとにローカル位相反転することで、搬送波位相の正常化を確実に行え、正常な信号伝送を維持できる。
【0038】
また、かかる搬送波位相の正常化により、本復調器を使用した無線装置のユーザは、位相設定の手間が省けることから、ユーザによる誤設定に伴う通信回線の回線断を確実に回避できる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、位相偏移変調された入力信号の搬送波に同期する第1の再生搬送波信号と、その再生搬送波信号を位相シフトした第2の再生搬送波信号とを生成し、これらの入力信号と第1および第2の再生搬送波信号とを乗算して得られたベースバンド信号に対して、所定周期のクロック信号でサンプリング処理を施し、サンプリング処理後の信号をもとに、第1および第2の再生搬送波信号の擬似引き込みを検出し、この擬似引き込みが検出された場合、第1の生成手段へ所定のリセット信号を送出し、第1の生成手段の位相同期/非同期状態を判定し、サンプリング処理後の信号よりデータ成分を抽出し、そのデータ成分を受けたローカル位相反転器からの出力に対して差動変換処理を施し、その差動変換処理後の信号をもとにフレーム同期/非同期状態を検出し、その判定出力とフレーム同期検出出力をもとに、搬送波の位相の反転/非反転情報を生成し、反転/非反転情報をローカル位相反転器へ送出することで、ローカル位相反転器が、反転/非反転情報に従って搬送波の位相の反転あるいは非反転を行うので、送受共通ローカル方式の受信信号とローカルの上下関係によって起こりうる、搬送波位相の反転/非反転の位相設定の手間がなくなる。
【0040】
同時に、搬送波位相の反転/非反転に対する誤設定に伴う回線断の危険性を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る復調器の構成を示すブロック図である。
【図2】再生搬送波擬似引き込み時の信号点の動き等を模式的に示す図である。
【図3】再生搬送波のアイ・パターンを示す図である。
【図4】搬送波位相の反転/非反転のための論理表である。
【図5】実施の形態に係る復調器の動作を示す信号流れ図である。
【図6】一般的な送受共通ローカル方式の構成を示すシステムブロックである。
【図7】受信信号とローカル信号の搬送波位相関係を模式的に示す図である。
【図8】受信信号とローカル信号の搬送波位相関係を模式的に示す図である。
【図9】従来の復調器の構成を示す図である。
【図10】搬送波位相の反転/非反転情報を送出するための論理表である。
【図11】従来の復調器の動作を示す信号流れ図である。
【符号の説明】
21 分配器
22 第1の掛け算器
23 第2の掛け算器
24 π/2シフタ
25 再生搬送波同期回路
26 再生搬送波非同期検出器
27,28 低域ろ波器
29,30 増幅器
31,32 アナログ・デシタル変換器
33 クロック同期回路
34 1/2分周器
35,36 データ抽出器
37 擬似引き込み検出器
38 APC制御回路
39 ローカル位相反転器
40 差動変換回路
41 フレーム同期検出器
43 ローカル位相制御回路
44 リセットパルス発生器

Claims (6)

  1. ローカル位相反転器を有し、位相偏移変調された入力信号を復調する復調器において、
    前記入力信号の搬送波に同期する第1の再生搬送波信号と、その再生搬送波信号を位相シフトした第2の再生搬送波信号とを生成する第1の生成手段と、
    前記入力信号と前記第1および第2の再生搬送波信号とを乗算して得られたベースバンド信号に対して、所定周期のクロック信号でサンプリング処理を施す手段と、
    前記サンプリング処理後の信号をもとに前記第1および第2の再生搬送波信号の擬似引き込みを検出する手段と、
    前記擬似引き込みが検出された場合、前記第1の生成手段へ所定のリセット信号を送出する手段と、
    前記第1の生成手段の位相同期/非同期状態を判定する判定手段と、
    前記サンプリング処理後の信号よりデータ成分を抽出する手段と、
    前記データ成分を受けた前記ローカル位相反転器からの出力に対して差動変換処理を施す手段と、
    前記差動変換処理後の信号をもとにフレーム同期/非同期状態を検出するフレーム同期検出手段と、
    前記判定手段とフレーム同期検出手段からの出力をもとに、前記搬送波の位相の反転/非反転情報を生成する第2の生成手段と、
    前記反転/非反転情報を前記ローカル位相反転器へ送出する手段とを備え、
    前記ローカル位相反転器は、前記反転/非反転情報に従って前記搬送波の位相の反転あるいは非反転を行うことを特徴とし、
    前記第1の生成手段は、前記フレーム同期/非同期状態の検出に先立ち、前記擬似引き込みが回避されるまで、前記リセット信号によって繰り返しリセットされることを特徴とする復調器。
  2. 前記擬似引き込みの検出は、前記サンプリング処理後の信号のアイ・パターンに対する領域判定結果に基づいて行うことを特徴とする請求項1記載の復調器。
  3. 前記判定手段から第2の生成手段へは、再生搬送波非同期検出結果が出力され、また、前記フレーム同期検出手段から第2の生成手段へは、フレーム非同期検出結果が出力されることを特徴とする請求項1記載の復調器。
  4. さらに、前記抽出されたデータ成分より所定の位相制御信号を生成する第3の生成手段を備えることを特徴とする請求項1記載の復調器。
  5. 前記データ成分の抽出は、前記クロック信号を1/2分周した周期で行うことを特徴とする請求項1記載の復調器。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の復調器を有することを特徴とする無線装置。
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