JP3344286B2 - 付加硬化型シリコーン樹脂組成物 - Google Patents

付加硬化型シリコーン樹脂組成物

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JP3344286B2
JP3344286B2 JP17100697A JP17100697A JP3344286B2 JP 3344286 B2 JP3344286 B2 JP 3344286B2 JP 17100697 A JP17100697 A JP 17100697A JP 17100697 A JP17100697 A JP 17100697A JP 3344286 B2 JP3344286 B2 JP 3344286B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子、OA
機器、自動車、精密機器、建築材料等の各種分野で有用
な付加硬化型シリコーン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シリコ
ーン樹脂は、耐熱・耐寒性、電気絶縁性、耐候性、撥水
性などに優れるため、ガラスクロスに塗布して電動モー
ター、乾式変圧器、家庭用電気器具などの中間及びコイ
ル絶縁やレヤ及びアース絶縁、ガラス繊維やアスベスト
を基剤とした積層板はH種絶縁機器のスロート絶縁物、
端子板、電子レンジのマイクロ波遮蔽板、その他の耐熱
絶縁材として使用される。更にマイカとの組み合わせ
は、ヘアードライアー、アイロン、トースターなどのニ
クロム線の支持板、耐熱ワッシャー、電子レンジ用隔壁
板など様々な耐熱用途に使用される。
【0003】近年、これらの用途が広がる一方で、シリ
コーン樹脂の透明性、撥水性、耐候性などを利用して建
築材料や事務機器などの機能性美装(保護)材料として
の用途も開発され始めている。しかしながら、これらの
成形材料を得るためには、溶剤系のシリコーンワニス、
熱硬化性シリコーンレジンが用いられるが、前者は多量
の溶剤が揮発するため成形方法や形状が限られること
や、作業環境に問題があり、後者は十分な強度や硬度が
得られなかったり、硬化時間が長い、粘度が高いことな
どにより、作業性が悪くかつコスト的に不利であった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
溶剤を含まず、粘度が低いため注入成形など多種多様な
成形方法が可能で、成形物の形状も複雑な形状や厚物に
も対応可能であり、かつ硬化後は透明で十分な強度・硬
度を有する付加硬化型シリコーン樹脂組成物を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、(A)下記平均組成式(1) Rn(C65mSiO[(4-n-m)/2] (1) (但し、式中Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価
炭化水素基、アルコキシ基又は水酸基で、全Rの0.1
〜80モル%がアルケニル基であり、n,mは1≦n+
m<2、0.20≦m/(n+m)≦0.95を満たす
正数である。)で示される25℃での粘度が10000
cp以上の液状又は固体のオルガノポリシロキサンと、 (B)下記平均組成式(2) R’abSiO[(4-a-b)/2] (2) (但し、式中R’は脂肪族不飽和炭化水素基を除く同一
又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、a,bは
0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0かつ0.8
≦a+b≦2.6を満たす正数である。)で示される1
分子中に少なくとも2個のSi−H結合を有し、ケイ素
原子に結合したR’とHの合計の5モル%以上がフェニ
ル基であり、かつ25℃での粘度が1000cp以下で
ある直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと
を主成分とし、25℃での粘度を10〜300ポイズと
し、150℃でのゲル化タイムを5分以下に調整した付
加硬化型シリコーン樹脂組成物が、溶剤を含まないため
作業性等の点で不利もなく、しかも注型法などによって
容易に複雑な形状にも成形でき、かつ加熱により速やか
に硬化し、透明で高硬度、高強度の硬化物、具体的には
180℃で2時間硬化させた場合デュロメーター(ショ
アD)で60以上、曲げ強度(JIS K6911)が
100kgf/cm2以上の硬化物を得ることができる
こと、この場合、特に上記(B)成分のオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンが、フェニル基をケイ素原子に
結合したR’とHのうち15モル%以上含むものと15
モル%未満のフェニル基含有量をもつものとの混合物で
ある場合、上記効果がより良好に達成できることを知見
し、本発明をなすに至った。
【0006】従って、本発明は、上記(A)成分100
重量部、上記(B)成分10〜100重量部、及び
(C)付加反応触媒の触媒量を必須成分とする、25℃
での粘度が10〜300ポイズで、150℃でのゲル化
タイムが5分以下である付加硬化型シリコーン樹脂組成
物を提供する。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物の必須成
分である(A)成分は、下記平均組成式(1) Rn(C65mSiO[(4-n-m)/2] (1) (但し、式中Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価
炭化水素基、アルコキシ基又は水酸基で、全Rの0.1
〜80モル%がアルケニル基であり、n,mは1≦n+
m<2、0.20≦m/(n+m)≦0.95を満たす
正数である。)で示される25℃での粘度が10000
cp以上、好ましくは100000以上の液状又は固体
のオルガノポリシロキサンである。
【0008】このオルガノポリシロキサンは平均組成式
(1)において1≦n+m<2であることから理解され
るように、分子中にRSiO3/2単位、(C65)Si
3/2単位、SiO2単位の1種又は2種以上を含有する
分岐状或いは三次元網状構造のものである。
【0009】ここで、式(1)において、Rは好ましく
は炭素数1〜20、特に好ましくは1〜10の同一又は
異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基
又は水酸基であり、このような炭化水素基として具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基等のア
ルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基など
の飽和炭化水素基、トリル基、キシリル基、ナフチル基
等の、フェニル基を除くアリール基、ベンジル基、フェ
ニルエチル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、
プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアル
ケニル基などの不飽和炭化水素基、3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化水素基、シアノ
置換炭化水素基などが挙げられ、アルコキシ基としては
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基
等の非置換のアルコキシ基の他、メトキシエトキシ基、
エトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基な
どが挙げられる。これら全Rのうち0.1〜80モル
%、好ましくは0.5〜50モル%がアルケニル基であ
ることが必要である。アルケニル基の含有量が0.1モ
ル%よりも少ないとシリコーン樹脂として必要な硬度が
得られず、80モル%より多いと架橋点が多過ぎるため
シリコーン樹脂が脆くなってしまう。また、n,mは1
≦n+m<2、好ましくは1.2≦n+m≦1.9、
0.20≦m/(n+m)≦0.95、好ましくは0.
25≦m/(n+m)≦0.90を満たす正数である
が、n+mが1より小さくても、2以上でも必要な硬度
・強度が得られなくなってしまう。また、フェニル基の
含有量がこれより少なくなってもシリコーン樹脂として
必要な硬度・強度が得られなくなってしまう。
【0010】次に、本発明組成物を構成する(B)成分
は、下記平均組成式(2) R’abSiO[(4-a-b)/2] (2) (但し、式中R’は脂肪族不飽和炭化水素基を除く同一
又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、a,bは
0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、かつ0.
8≦a+b≦2.6を満たす正数である。)で示される
1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上のSi
−H結合(即ち、ケイ素原子に結合した水素原子)を有
し、ケイ素原子に結合したR’とHの合計の5モル%以
上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が1000
cp以下、通常0.5〜1000cp、好ましくは1〜
500cpである直鎖状のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンである。
【0011】ここで、R’は好ましくは炭素数1〜2
0、特に好ましくは1〜10の脂肪族不飽和炭化水素基
を除く同一又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基
であり、このような炭化水素基として具体的には、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、tert−ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基などの飽和炭化
水素基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジ
ル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3
−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化水素
基、シアノ置換炭化水素基などが挙げられる。また、
a,bは0.7≦a≦2.1、好ましくは1.0≦a≦
1.8、0.01≦b≦1.0、好ましくは0.02≦
b≦1.0、より好ましくは0.10≦b≦1.0、か
つ0.8≦a+b≦2.6、好ましくは1.01≦a+
b≦2.4、より好ましくは1.6≦a+b≦2.2を
満たす正数であり、bが0.01未満ではシリコーン樹
脂として十分な硬度が得られなくなってしまう。
【0012】この場合、このオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンは、その分子構造が、直鎖状であり、
(A)成分との相溶性、硬化物の物性等の点から、ケイ
素原子に結合した全R’とH(水素原子)のうち5モル
%以上、好ましくは10〜50モル%がフェニル基であ
るものが好適に用いられる。或いは、ケイ素原子に結合
した全R’とH(水素原子)のうち15モル%以上、通
常15〜70モル%、好ましくは20〜50モル%がフ
ェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
と、ケイ素原子に結合した全R’とH(水素原子)のう
ち15モル%未満、通常0〜14モル%、特に1〜10
モル%がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとを重量比1:9〜9:1、特に2:8〜
8:2の割合で混合したオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン混合物も好適に使用することができる。なお、
R’においてフェニル基以外の場合には、メチル基であ
ることが好ましい。
【0013】また、(B)成分のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの粘度は上記の通りであるが、その下
限は通常25℃において0.5cp以上である。
【0014】上記(B)成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンの配合量は、(A)成分100重量部に
対して10〜100重量部、好ましくは15〜80重量
部であり、配合量が10重量部未満では、成形に適する
低粘度とすることができず、100重量部を超えると十
分な硬度・強度が得られない。
【0015】また、この(B)成分のオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンは、(A)成分中のアルケニル基
に対する(B)成分中のケイ素原子結合水素原子(即
ち、SiH基)のモル比が0.5〜5モル/モル、特に
は1〜3モル/モルとなる量で配合するようにしてもよ
い。
【0016】(C)成分の付加反応触媒は、(A)成分
のアルケニル基と(B)成分の珪素原子に直接結合する
水素原子(即ち、SiH基)との付加反応による架橋の
触媒となるもので、その例としては白金黒、塩化第二白
金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応
物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセ
トアセテート等の白金系触媒、更にパラジウム系触媒、
ロジウム系触媒などの白金族金属系触媒が挙げられる。
なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることが
でき、(A)成分に対し白金金属換算で通常、1〜50
0ppm、好ましくは2〜100ppmである。
【0017】本発明の組成物には、上記(A)〜(C)
成分に加え、硬化性、ポットライフを与えるために付加
反応制御剤、硬度・粘度を調節するために下記に示す、
例えば直鎖状の反応性オルガノポリシロキサン、ケイ素
原子数が2〜10個程度の直鎖状又は環状の低分子オル
ガノポリシロキサンなどを本発明の効果を損なわない範
囲で添加してもよい。
【0018】
【化1】 (但し、式中R1は同一又は異種の一価炭化水素基、好
ましくはメチル基、フェニル基、ビニル基から選択され
るもので、xは50以下の正数である。)
【0019】
【0020】
【化2】
【0021】更に、強度を向上させるためにヒュームド
シリカ等の無機質充填剤を配合してもよいし、必要に応
じて顔料、難燃剤、耐熱剤、耐酸化劣化剤などを配合し
てもよい。
【0022】この場合、本発明の付加硬化型シリコーン
樹脂組成物は、25℃での粘度を10〜300ポイズ、
より好ましくは15〜250ポイズに調整すると共に、
150℃でのゲル化タイムが5分以下、特に10秒〜3
分に調整する必要がある。25℃の粘度が10ポイズよ
り低いと十分な硬度・強度が得られない。300ポイズ
より高いと注入成形などにおいて作業性が悪いという不
利が生じる。また、150℃のゲル化タイムが5分を超
えると成形サイクルが長くなり、生産性に劣るものとな
り、また、コスト的に割高になるという不利が生じ、い
ずれも本発明の目的を達成し得ない。
【0023】なお、150℃のゲル化タイムの測定法
は、JIS K5909に規定された熱硬化時間測定法
に準拠して行えばよい。またかかる150℃のゲル化タ
イムを5分以下とするためには、主として、触媒量、反
応制御剤の種類及びその量、架橋剤の種類及びその量な
どを調整することによって行うことができる。
【0024】本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物
を用いて所望の成形品を得る場合、その成形法は特に制
限されないが、特に注型法が好ましく、その通常の成形
条件によって成形することができる。
【0025】また、本発明組成物の硬化条件は、通常1
次硬化が100〜200℃で15秒〜5分、2次硬化
(ポストキュア)が120〜200℃で30分〜4時間
である。
【0026】ここで、本発明の付加硬化型シリコーン樹
脂組成物は、これを硬化させることにより、透明で、高
硬度、高強度の硬化物が得られるが、この場合、特にキ
ートップ用途などの耐久性、指触感などの点から、18
0℃で2時間硬化させた後の硬さがデュロメーター(シ
ョアD)で60以上であり、また同条件で硬化させた後
の曲げ強度(JIS K6911)が100kgf/c
2以上であることが好ましい。なお、このような物性
は、主として(A)、(B)成分の種類、配合量を選定
することによって得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、ゲル化タイムはJIS K590
9に準拠した方法により測定したものである。
【0028】〔実施例1〕トリメチルクロロシラン、ジ
メチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチ
ルビニルジクロロシランの共加水分解によって得られた
下記平均組成式(I) (CH31.02(C650.40(CH2=CH)0.08SiO1.25 (I) で示される室温で水飴状(25℃での粘度100000
cp以上)のオルガノポリシロキサン100重量部、下
記平均組成式(II)で示される粘度10cpのオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン30重量部、下記平均
組成式(III)で示されるオルガノポリシロキサン3
重量部に、塩化白金酸のイソプロパノール溶液(白金含
有量0.30%)1.2重量部を添加し、混合すること
により25℃での粘度が50ポイズの付加硬化型シリコ
ーン樹脂組成物を得た。なお、この組成物の150℃で
のゲル化タイムは70秒であった。
【0029】これを脱泡後、長さ150mm×幅4mm
×厚さ10mmの150℃で予熱した金型に静かに流し
込み、そのまま150℃で5分間硬化させた。これを金
型から取り出し、180℃で2時間ポストキュアを行っ
た。得られた硬化物は、透明でデュロメーター(ショア
D)型硬度が70で、曲げ強度が150kgf/cm2
(JIS K6911)であった。
【0030】
【化3】
【0031】〔実施例2〕ジメチルジクロロシラン、フ
ェニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン
の共加水分解によって得られた下記平均組成式(IV) (CH30.80(C650.72(CH2=CH)0.10(OH)0.03SiO1.18 (IV) で示される室温で固体のオルガノポリシロキサン100
重量部、上記平均組成式(II)で示される粘度10c
pのオルガノハイドロジェンポリシロキサン10重量
部、下記平均組成式(V)で示される粘度22cpのオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサン20重量部に、塩
化白金酸のイソプロパノール溶液(白金含有量0.30
%)1.2重量部を添加し、混合することにより25℃
での粘度が80ポイズの付加硬化型シリコーン樹脂組成
物を得た。この組成物の150℃でのゲル化タイムは8
5秒であった。
【0032】これを実施例1と同様に脱泡後、長さ15
0mm×幅4mm×厚さ10mmの150℃で予熱した
金型に静かに流し込み、そのまま150℃で5分間硬化
させた。これを金型から取り出し、180℃で2時間ポ
ストキュアを行った。得られた硬化物は、透明でデュロ
メーター(ショアD)型硬度が81で、曲げ強度が25
0kgf/cm2(JIS K6911)であった。
【0033】
【化4】
【0034】〔実施例3〕ジメチルジメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、
ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジビニルジシ
ロキサンの酸平衡によって得られた下記平均組成式(V
I) (CH30.74(C650.72(CH2=CH)0.16(OCH30.06SiO1.16 (VI) で示される室温で固体のオルガノポリシロキサン100
重量部、上記平均組成式(II)で示される粘度10c
pのオルガノハイドロジェンポリシロキサン15重量
部、上記平均組成式(V)で示される粘度22cpのオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサン15重量部、下記
平均組成式(VII)で示される粘度2.1cpのオル
ガノハイドロジェンポリシロキサン3重量部に、塩化白
金酸のイソプロパノール溶液(白金含有量0.30%)
1.2重量部を添加し、混合することにより25℃での
粘度が150ポイズの付加硬化型シリコーン樹脂組成物
を得た。この組成物の150℃でのゲル化タイムは62
秒であった。
【0035】これを実施例1と同様に脱泡後、長さ15
0mm×幅4mm×厚さ10mmの150℃で予熱した
金型に静かに流し込み、そのまま150℃で5分間硬化
させた。これを金型から取り出し、180℃で2時間ポ
ストキュアを行った。得られた硬化物は、透明でデュロ
メーター(ショアD)型硬度が83で、曲げ強度が22
0kgf/cm2(JIS K6911)であった。
【0036】
【化5】
【0037】〔比較例1〕ジメチルジメトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、ヘ
キサメチルジシロキサン、テトラメチルジビニルジシロ
キサンの酸平衡によって得られた下記平均組成式(VI
II) (CH30.74(CH2=CH)0.16(OCH30.06SiO1.16 (VIII) で示される室温で固体のオルガノポリシロキサン100
重量部、下記平均組成式(IX)で示される粘度15c
pのオルガノハイドロジェンポリシロキサン30重量部
に、塩化白金酸のイソプロパノール溶液(白金含有量
0.30%)1.2重量部を添加し、混合することによ
り25℃での粘度が150ポイズの付加硬化型シリコー
ン樹脂組成物を得た。この組成物の150℃でのゲル化
タイムは55秒であった。
【0038】
【化6】
【0039】これを実施例1と同様に脱泡後、長さ15
0mm×幅4mm×厚さ10mmの150℃で予熱した
金型に静かに流し込み、そのまま150℃で5分間硬化
させた。これを金型から取り出し、180℃で2時間ポ
ストキュアを行った。得られた硬化物は透明であった
が、デュロメーター(ショアD)型硬度が45で、曲げ
強度が40kgf/cm2(JIS K6911)の脆
いものであった。
【0040】
【発明の効果】本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成
物は、溶剤を含まず、しかも低粘度であり、種々の成形
方法によって複雑な形状、厚物の成形品を得ることがで
きると共に、得られた硬化物は透明で、高硬度、高強度
を有するため、電気・電子、OA機器、自動車、精密機
器、建築材料等の各種分野で有効に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/07 C08L 83/05

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1) Rn(C65mSiO[(4-n-m)/2] (1) (但し、式中Rは同一又は異種の置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ 基又は水酸基で、全Rの0.1〜80モル%がアルケニル基であり、n,mは1 ≦n+m<2、0.20≦m/(n+m)≦0.95を満たす正数である。) で示される25℃での粘度が10000cp以上の液状又は固体のオルガノポリ シロキサン 100重量部 (B)下記平均組成式(2) R’abSiO[(4-a-b)/2] (2) (但し、式中R’は脂肪族不飽和炭化水素基を除く同一又は異種の置換又は非置 換の一価炭化水素基、a,bは0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、か つ0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である。) で示される1分子中に少なくとも2個のSi−H結合を有し、ケイ素原子に結合 したR’とHの合計の5モル%以上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が 1000cp以下である直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン 10〜100重量部 (C)付加反応触媒 触媒量 を必須成分とする、25℃での粘度が10〜300ポイ
    ズで、150℃でのゲル化タイムが5分以下であること
    を特徴とする付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 180℃で2時間硬化させた後の硬さが
    デュロメーター(ショアD)で60以上である請求項1
    記載の付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 180℃で2時間硬化させた後の曲げ強
    度(JIS K6911)が100kgf/cm2以上
    である請求項1又は2記載の付加硬化型シリコーン樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分のオルガノハイドロジェンポ
    リシロキサンが、一般式(2)のケイ素原子に結合した
    R’とHの合計の5〜50モル%がフェニル基である請
    求項1,2又は3記載の付加硬化型シリコーン樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 (B)成分のオルガノハイドロジェンポ
    リシロキサンが、一般式(2)のケイ素原子に結合した
    全R’とHのうち15モル%未満がフェニル基であるオ
    ルガノハイドロジェンポリシロキサンと、フェニル基が
    15モル%以上であるオルガノハイドロジェンポリシロ
    キサンの1:9〜9:1の混合物である請求項1,2又
    は3記載の付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
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