JP3324679B2 - 建具の建物層間変位吸収構造 - Google Patents
建具の建物層間変位吸収構造Info
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Description
トなどの建具が地震時に建物層間変位を受ける場合の吸
収構造に関するものである。
ように扉体1、扉枠2、丁番(図示せず)、錠前3など
より建物の部品として構成されたものであが、壁が軽量
型枠(LGL)による乾式工法などで形成される場合
は、自立方立5を当該階のスラブ6と上部階のスラブ7
との間である建物の層間に立設し、この自立方立5間に
ドアセット4を収めている。
介して上部階のスラブ7の裏側もしくは鉄骨梁等の下側
に固定し、下端はブラケット9を介して当該階のスラブ
6の面上に固定する。
した場合の自立方立5上端の固定の一例を示したもの
で、前記ベースプレート10とアングル材11との組み合わ
せとし、ベースプレート10にアングル材11を溶接し、こ
のアングル材11に自立方立5の上端を溶接する。また、
下部についてはブラケット9はアングル材によるものと
し、これをアンカーボルト12で当該階のスラブ6に締結
し、かつ溶接で固定するとともに、ブラケット9に自立
方立5の下端を溶接する。
建物の層間変位が生じるが、特に、建物が超高層である
とこの変位も大きく、ドアセット4が鋼製建具のように
金属製の場合には扉枠2に歪みを生じて扉体1が開かな
くなるおそれもある。このような使用不能な事態は避難
や救出の障害となり、災害を一層大きくする原因ともな
る。
し、地震時に建物層間変位を生じても扉体が扉枠にせっ
て開かないなど建具の使用に支障をきたすことがないよ
うにすることが、簡単かつ確実にできる建具の建物層間
変位吸収構造を提供することにある。
するため、第1に、建物の層間に立設する自立方立の間
に金属製建具を配設する場合において、この自立方立を
バネを介在させる相対変位可能な重ね継ぎ手で上下に接
続すること、第2に、バネはコイルバネもしくは板バネ
であること、第3に、バネは重ね継ぎ手を構成する上下
各材に対応する複数を重装したものとすること、第4
に、自立方立の建物スラブへの結合は、ブラケットを介
在させ、長穴とボルトとの組み合わせでスライド可能と
することを要旨とするものである。
をバネを介在させる相対変位可能な重ね継ぎ手とするこ
とで、地震時における建物層間変位を自立方立の重ね継
ぎ手部分で吸収し、金属製建具には影響を与えないよう
にすることができる。
に加えて、バネはコイルバネとすることで大きな弾性ス
トロークが得られ、小さな変位量から大きな変位量にま
で十分対応できる。
バネとすることでコイルバネほどの大きな弾性ストロー
クは得られないが、適度な軟らかさを有するものを選定
すれば大きな変位に対応するには十分であり、また、場
所を取らずに簡単に設置できる。
ね継ぎ手を構成する上下各材に対応する複数を重装した
ものとすることで、それぞれのバネが相互に均等に力を
受け、外力がかかった場合はそれぞれのバネが相互に助
け合うため、やわらかさを確保することができる。
の建物スラブへの結合は、上下端のうち少なくともいず
れか一方は、長穴とボルトとの組み合わせでスライド可
能とするので、ここでも建物層間変位を吸収でき、より
効果的なものとすることができる。
ため、決められたサイズにボルトやバネを使用するの
で、現場での組立て工法に比べて精度が向上する。
立方立式建具に使用できて汎用性があり、周囲をカバー
で囲撓しているので、吹付工事等で吹付けが中に入り難
いものとなる。
形態を詳細に説明する。図1は本発明の建具の建物層間
変位吸収構造の第1実施形態を示す正面図、図2は同上
要部の正面図で、前記従来例を示す図13と同一構成要素
には同一参照符号を付したものである。
ず)、錠前3などより建物の部品として構成される鋼製
建具であるドアセット4は、自立方立5を当該階のスラ
ブ6と上部階のスラブ7との間である建物の層間に立設
し、この自立方立5間に配設する。
の重ね継ぎ手で上下に接続するものとした。本実施形態
ではこの重ね継ぎ手の部分は建具であるドアセット4の
位置を外した上部になる。
に上下をボルト14a,14bで間隔を存して2箇所結合す
るものであり、このボルト14a,14bを軸としてその周
囲にコイルバネ15a,15bを圧縮して弾性で伸びようと
する状態で巻き回す。
バネ15aは下材5bよりも外側に位置する上材5aに対
応するもとのして、穴を介して上材5aの内部から外側
へ出るようにして上材5aの内壁に沿わすワッシャー16
aとボルト14aの先端に螺合するナット26に当接するワ
ッシャー16b間に配設する。
るものとして、穴を介して下材5bの内部から外に出て
上材5aの方へ突出し、下材5bの内壁と上材5aの外
側に当接するワッシャー17間に配設する。そしてこれら
コイルバネ15a,15bはともに一本のボルト14aまたは
14bを共通軸とするので、複数のバネを縦列で重ねて装
着することになる。
材5aと下材5bは間隔を存するが、いずれか一方、図
示の例では下材5bにこれを挟み込むように接合板18
a,18bを突設し、この接合板18a,18b間に上材5a
をスライド自在に収める。図2に示すように接合板18
a,18bは鉄板19を介在させて下材5bに溶接し、接合
板18a,18bと上材5aとの間には摩擦を低減するよう
なステンレス板20を介在させる。
ラケット21を介して固定するが、このブラケット21は図
4に示すように、スラブ側に固定するものとした水平片
と垂直片による縦方向に直角になるアングル材22と、垂
直片相互が横方向に直角になるアングル材23との組み合
わせで構成し、アングル材22とアングル材23はいずれか
一方の垂直片横方向の長穴24と他方にボルト貫通孔を重
ね合わせ、ボルト25で締結する。
た横方向の長穴24と上材5aに形成した縦方向の長穴2
4′とを重ね合わせボルト25で締結する。
材22とアングル材23がX軸方向に相対変位可能であり、
アングル材23と上材5aとがY軸方向およびZ軸方向に
相対変位可能であることで、ボルト25をピンとする3次
元的に変位可能な結合となる。
で、上材5aと下材5bの重ね継ぎ手は上下をボルト14
a、14bで間隔を存して2箇所結合する点は前記第1実
施形態と同じであるが、これらボルト14a、14bには一
個のコイルバネ15′のみを巻回するものとした。このコ
イルバネ15′は上材5aと下材5bとの間に配設される
ものとして、上材5aと下材5bのいずれか一方、例え
ば上材5aの内部から下材5bの方へ向けて突出させ、
上材5aの内壁に沿わすワッシャー17aと下材5bの外
側に当接するワッシャー17b間に配設する。
で、コイルバネの代わりに板バネ27を配設するものであ
る。図7はさらに第4実施形態として板バネ27を上材5
aと下材5bとそれぞれに対応するものとして複数重装
した。
設する自立方立5をバネを介在させる相対変位可能な重
ね継ぎ手で上下に接続するので、地震時における建物層
間変位はこの自立方立5の重ね継ぎ手部分で吸収でき、
扉体1が扉枠2にせって開かないなどの不都合を生じる
おそれはない。
のグラフであり、図1におけるα部分の変位で横軸に変
位量、縦軸に層間変位角をとったものである。このグラ
フでaは前記第1実施形態の場合でコイルバネ15a,15
bを重装し、かつ、自立方立5の上部階のスラブ7への
結合はブラケット21を介在させスライド可能とした場
合、bは第2実施形態としてコイルバネ15′のシングル
タイプとした場合、c、dは比較例であり、cはコイル
バネ15a,15bのダブルタイプであるが、自立方立5の
上部階のスラブ7への結合はこれをスライド可能とせず
に溶接で固定した場合、dは上材5aと下材5bと溶接
で固定した重ね継ぎ手とし、しかも自立方立5の上部階
のスラブ7への結合はこれをスライド可能とせずに溶接
で固定した場合である。
はコイルバネ15a,15bが重ね継ぎ手を構成する上材5
aと下材5bに対応するものとして相互に均等に力を受
け、外力がかかった場合はそれぞれのバネが相互に助け
合うため、やわらかさを確保することができ、これに加
えて、自立方立5の上部階のスラブ7への結合は長穴と
ボルトとの組み合わせでスライド可能としたので、ここ
でも建物層間変位を吸収でき、一番効果的なものとな
る。
15bの効果が得られるため、比較的効果的である。
a,14bの両方の箇所でダイレクトに受けてしまうた
め、一方のボルト14aのコイルバネ15′が縮みの限界に
なったと同時に他方のボルト14bのコイルバネ15′の伸
びの限界も抑えされるので変位量があまり小さな場合は
バネ効果があまり見られず、変位量が大きい場合には効
果が現れる。
もので、自立方立5を上材5aと下材5bの重ね継ぎ手
で上下に接続するので、バネを介在させる相対変位可能
な重ね継ぎ手部分は、周囲を鋼製の矩形の筒形のカバー
28で囲撓し、その内部にバネを収め、さらに、自立方立
との現場溶接部を有するユニット装置29として構成し
た。
bを使用した場合で、カバー28内に各パイプによる継材
30a,30bを平行に配設し、これら継材30a,30bおよ
びカバー28を横方向に貫通するようにボルト14a,14b
を上下に間隔を存して配置し、このボルト14a,14bを
軸としてその周囲にコイルバネ15a,15bを圧縮して弾
性で伸びようとする状態で巻き回した。
a,15bのうち、コイルバネ15aは上材5aに接続する
継材30aに対応するもとのして、穴を介して継材30aの
内部から外側へ出るようにして継材30aの内壁に沿わす
ワッシャー16aとボルト14a,14bの先端に螺合するナ
ット26に当接するワッシャー16b間に配設する。
接続する継材30bに対応するもとのして、穴を介して継
材30bの内部から外に出て継材30aの方へ突出し、継材
30bの内壁と継材30aの外側に当接するワッシャー17a
間に配設する。そしてこれらコイルバネ15a,15bはと
もに一本のボルト14aまたは14bを共通軸とするので、
複数のバネを縦列で重ねて装着することになる。
して摩擦を低減するようなステンレス板20を介在させ
た。
継材30bとを自立方立5を上材5aと下材5bに現場で
溶接し、重ね継ぎ手部分とする。
間変位吸収構造は、地震時に建物層間変位を生じても扉
体が扉枠にせって開かないなど建具の使用に支障をきた
すことがないようにすることが、簡単かつ確実にできる
ものである。
れをユニット化することで、取付け工事が簡略化し、精
度や汎用性の向上を期せる。
施形態を示す正面図である。
施形態を示す要部の正面図である。
図である。
施形態を示す要部の正面図である。
施形態を示す要部の正面図である。
施形態を示す要部の正面図である。
ある。
施形態を示す正面図である。
実施形態を示す要部の正面図である。
実施形態を示す要部の平面図である。
実施形態を示す要部の側面図である。
部の正面図である。
ブ 7…上部階のスラブ 8,9…ブラケッ
ト 10…ベースプレート 11…アングル材 12…アンカーボルト 14a,14b…ボルト 15a,15b,15′
…コイルバネ 16a,16b,17,17a,17b…ワッシャー 18a,18b…接合板 19…鉄板 20…ステンレス板 21…ブラケット 22,23 …アングル材 24,24′…長穴 25…ボルト 26…ナット 27…板バネ 28…カバー 29…ユニット装置 30a,30b…継材
Claims (5)
- 【請求項1】 建物の層間に立設する自立方立の間に金
属製建具を配設する場合において、この自立方立をバネ
を介在させる相対変位可能な重ね継ぎ手で上下に接続す
ることを特徴とした建具の建物層間変位吸収構造。 - 【請求項2】 バネは、コイルバネである請求項1記載
の建具の建物層間変位吸収構造。 - 【請求項3】 バネは、板バネである請求項1記載の建
具の建物層間変位吸収構造。 - 【請求項4】 バネは、重ね継ぎ手を構成する上下各材
に対応する複数を重装したものとする請求項1ないし請
求項3のいずれかに記載の建具の建物層間変位吸収構
造。 - 【請求項5】 自立方立の建物スラブへの結合はブラケ
ットを介在させ、長穴とボルトとの組み合わせでスライ
ド可能とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
の建具の建物層間変位吸収構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28350296A JP3324679B2 (ja) | 1995-12-25 | 1996-10-25 | 建具の建物層間変位吸収構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7-336380 | 1995-12-25 | ||
JP28350296A JP3324679B2 (ja) | 1995-12-25 | 1996-10-25 | 建具の建物層間変位吸収構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09235959A JPH09235959A (ja) | 1997-09-09 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP28350296A Expired - Fee Related JP3324679B2 (ja) | 1995-12-25 | 1996-10-25 | 建具の建物層間変位吸収構造 |
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-
1996
- 1996-10-25 JP JP28350296A patent/JP3324679B2/ja not_active Expired - Fee Related
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