JPH07207988A - 建築物の制振装置 - Google Patents
建築物の制振装置Info
- Publication number
- JPH07207988A JPH07207988A JP171794A JP171794A JPH07207988A JP H07207988 A JPH07207988 A JP H07207988A JP 171794 A JP171794 A JP 171794A JP 171794 A JP171794 A JP 171794A JP H07207988 A JPH07207988 A JP H07207988A
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- Japan
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- buildings
- building
- vibration
- damping device
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 制振装置で連結された２つの建築物又は構造
部位を夫々の振動性状が似通っている場合においても有
効に作用する建築物の制振装置を提供する。 【構成】 梁１、柱２で構成された２つの建築物Ａ、又
は構造部位を一般の鋼材より降伏点の低い制振梁３で連
結した。
部位を夫々の振動性状が似通っている場合においても有
効に作用する建築物の制振装置を提供する。 【構成】 梁１、柱２で構成された２つの建築物Ａ、又
は構造部位を一般の鋼材より降伏点の低い制振梁３で連
結した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は主として鉄骨構造物に適
用される他、ＳＲＣ、ＲＣ、複合構造物にも適用可能な
建築物の制振装置に係るものである。
用される他、ＳＲＣ、ＲＣ、複合構造物にも適用可能な
建築物の制振装置に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】図４は従来技術として２つの建築物Ａ，
Ｂを制振装置Ｃを介して連結した場合を示し、２つの建
築物の動きを夫々ｘ1 ，ｘ2 で表すと、ｘ1 −ｘ2 の動
きが制振装置の変形となる。前記制振装置は鋼材よりな
る連結梁ｄと変形部ｅから構成され、変形部ｅが曲げ変
形をするようになっていて、ｘ1 −ｘ2 の動きが大きく
なると変形部ｅは塑性変形を生じ、この変形によって制
振装置は塑性エネルギーとして振動エネルギーを吸収
し、建築物の振動を低減させるように構成されている。
Ｂを制振装置Ｃを介して連結した場合を示し、２つの建
築物の動きを夫々ｘ1 ，ｘ2 で表すと、ｘ1 −ｘ2 の動
きが制振装置の変形となる。前記制振装置は鋼材よりな
る連結梁ｄと変形部ｅから構成され、変形部ｅが曲げ変
形をするようになっていて、ｘ1 −ｘ2 の動きが大きく
なると変形部ｅは塑性変形を生じ、この変形によって制
振装置は塑性エネルギーとして振動エネルギーを吸収
し、建築物の振動を低減させるように構成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の制振装置に
おいては、２つの建物の振動性状がほぼ同じであれば、
ｘ1 −ｘ2 ≒０となる。そのため制振装置の変形はほぼ
０となり、振動エネルギーの吸収はほぼ０となる。その
結果、制振効果は期待できない。このように前記従来の
制振装置は２つの建築物の振動性状が異なる場合に有効
であって、２つの建築物の振動性状が類似している場合
にはあまり有効でない。
おいては、２つの建物の振動性状がほぼ同じであれば、
ｘ1 −ｘ2 ≒０となる。そのため制振装置の変形はほぼ
０となり、振動エネルギーの吸収はほぼ０となる。その
結果、制振効果は期待できない。このように前記従来の
制振装置は２つの建築物の振動性状が異なる場合に有効
であって、２つの建築物の振動性状が類似している場合
にはあまり有効でない。
【０００４】本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑
みて提案されたもので、その目的とする処は、２つの建
築物を夫々の振動性状が似通っている場合においても有
効に作用する建築物の制振装置を提供する点にある。
みて提案されたもので、その目的とする処は、２つの建
築物を夫々の振動性状が似通っている場合においても有
効に作用する建築物の制振装置を提供する点にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る建築物の制振装置は、梁、柱で構成さ
れた２つの建築物、又は構造部位を一般の鋼材より降伏
点の低い鋼材を用いた梁によって連結して構成されてい
る。なお２つの構造部位は一つの建築物の中でコア部分
と一般部分、または２つのコア部分があり、構造的に区
切れている場合をいう。
め、本発明に係る建築物の制振装置は、梁、柱で構成さ
れた２つの建築物、又は構造部位を一般の鋼材より降伏
点の低い鋼材を用いた梁によって連結して構成されてい
る。なお２つの構造部位は一つの建築物の中でコア部分
と一般部分、または２つのコア部分があり、構造的に区
切れている場合をいう。
【０００６】請求項２の発明は、前記梁を極低降伏点鋼
材より構成している。請求項３の発明では前記梁が交換
可能なユニットに構成されている。
材より構成している。請求項３の発明では前記梁が交換
可能なユニットに構成されている。
【０００７】
【作用】本発明は前記したように構成されているので、
梁によって連結された２つの建築物が地震によって変形
すると、前記梁には大きなせん断力が加わり、せん断変
形する。而して同梁には降伏点の低い鋼材を用いている
ので塑性変形を生じ、この塑性変形によって振動エネル
ギーを吸収する。
梁によって連結された２つの建築物が地震によって変形
すると、前記梁には大きなせん断力が加わり、せん断変
形する。而して同梁には降伏点の低い鋼材を用いている
ので塑性変形を生じ、この塑性変形によって振動エネル
ギーを吸収する。
【０００８】請求項２の発明は前記梁を構成する鋼材を
極低降伏点鋼材より構成したことによって、地震時に鋼
材製梁の塑性変形が容易に生起しうるものである。請求
項３の発明は、前記梁を交換可能なユニットとしたこと
によって、同梁が塑性変形を繰り返すことによってダメ
ージを受けた際に、容易に取り替えることができるよう
にしたものである。
極低降伏点鋼材より構成したことによって、地震時に鋼
材製梁の塑性変形が容易に生起しうるものである。請求
項３の発明は、前記梁を交換可能なユニットとしたこと
によって、同梁が塑性変形を繰り返すことによってダメ
ージを受けた際に、容易に取り替えることができるよう
にしたものである。
【０００９】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例について説明す
る。図１においてＡは梁１、柱２より構成された建築物
で、相隣る両建築物Ａ，Ａが、極低降伏点鋼材の如き一
般の鋼材より降伏点の低い制振梁３によって連結されて
いる。
る。図１においてＡは梁１、柱２より構成された建築物
で、相隣る両建築物Ａ，Ａが、極低降伏点鋼材の如き一
般の鋼材より降伏点の低い制振梁３によって連結されて
いる。
【００１０】図示の実施例は前記したように構成されて
いるので、図２に示すように前記２つの建築物Ａ，Ａが
地震、風等によって変形すると、制振梁３には大きなせ
ん断変形を生じる。同制振梁３は降伏点が低い鋼材より
構成されているので、塑性化しやすく、塑性履歴エネル
ギーとして振動エネルギーを吸収する。このため建築物
Ａの振動は低減される。前記両建築物Ａ，Ａの地震等に
よる水平方向の動きがまったく同じでも、制振梁３はせ
ん断変形するので、前記従来のせん断装置より使いやす
い。
いるので、図２に示すように前記２つの建築物Ａ，Ａが
地震、風等によって変形すると、制振梁３には大きなせ
ん断変形を生じる。同制振梁３は降伏点が低い鋼材より
構成されているので、塑性化しやすく、塑性履歴エネル
ギーとして振動エネルギーを吸収する。このため建築物
Ａの振動は低減される。前記両建築物Ａ，Ａの地震等に
よる水平方向の動きがまったく同じでも、制振梁３はせ
ん断変形するので、前記従来のせん断装置より使いやす
い。
【００１１】前記制振梁３は塑性変形を数多く繰り返す
ため、大地震の後には取り換える必要が生じることがあ
る。図３は制振梁３の取り換え可能な柱梁の接合部を示
し、制振梁３は取り替え可能なように、接合板４及びボ
ルト５を介して柱２のブラケットに接合されている。
ため、大地震の後には取り換える必要が生じることがあ
る。図３は制振梁３の取り換え可能な柱梁の接合部を示
し、制振梁３は取り替え可能なように、接合板４及びボ
ルト５を介して柱２のブラケットに接合されている。
【００１２】なお制振梁３はすべてを降伏点の低い鋼材
より構成する必要はなく、例えばウエブのみ降伏点の低
い鋼材としてもよい。
より構成する必要はなく、例えばウエブのみ降伏点の低
い鋼材としてもよい。
【００１３】
【発明の効果】本発明に係る建築物の制振装置は前記し
たように、梁、柱で構成された２つの建築物、又は構造
部位を、降伏点の低い鋼材を用いた梁によって連結して
構成されているので、同梁によって地震時等の振動エネ
ルギーが吸収され、前記両建築物の水平方向の動きが同
じ場合でも建築物の振動が低減される。
たように、梁、柱で構成された２つの建築物、又は構造
部位を、降伏点の低い鋼材を用いた梁によって連結して
構成されているので、同梁によって地震時等の振動エネ
ルギーが吸収され、前記両建築物の水平方向の動きが同
じ場合でも建築物の振動が低減される。
【００１４】請求項２の発明は、前記梁を極低降伏点鋼
より構成したことによって、地震時における塑性変形が
生じ易いようにしたものである。請求項３の発明は、前
記梁を交換可能なユニットに構成したことによって、同
梁が地震時等において塑性変形を繰り返すことによって
ダメージを受けた場合の取り替えが容易に行なわれるも
のである。
より構成したことによって、地震時における塑性変形が
生じ易いようにしたものである。請求項３の発明は、前
記梁を交換可能なユニットに構成したことによって、同
梁が地震時等において塑性変形を繰り返すことによって
ダメージを受けた場合の取り替えが容易に行なわれるも
のである。
【図１】本発明に係る建築物の制振装置の一実施例にお
ける建築物の変形前の状態を示す立面図である。
ける建築物の変形前の状態を示す立面図である。
【図２】前記実施例における建築物の変形時の状態を示
す立面図である。
す立面図である。
【図３】制振梁の一実施例を示す部分拡大立面図であ
る。
る。
【図４】従来の制振装置の立面図である。
【図５】図４の装置の変形状態を示す説明図である。
Ａ 建築物 １ 梁 ２ 柱 ３ 制振梁 ４ 接合板 ５ ボルト
Claims (3)
- 【請求項１】 梁、柱で構成された２つの建築物、又は
構造部位を一般の鋼材より降伏点の低い鋼材を用いた梁
によって連結してなることを特徴とする建築物の制振装
置。 - 【請求項２】 前記梁は極低降伏点鋼材より構成された
請求項１記載の建築物の制振装置。 - 【請求項３】 前記梁は交換可能なユニットに構成され
た請求項１または２記載の建築物の制振装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP171794A JPH07207988A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 建築物の制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP171794A JPH07207988A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 建築物の制振装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07207988A true JPH07207988A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11509324
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP171794A Pending JPH07207988A (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 建築物の制振装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07207988A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09112063A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-04-28 | Takenaka Komuten Co Ltd | 構造物の免震方法及び免震構造物 |
| JP2014105447A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物構造 |
| US9670667B2 (en) * | 2015-01-23 | 2017-06-06 | Columbia Insurance Company | Multi-story boxed wall frame with yielding panel zone |
| JP2020076260A (ja) * | 2018-11-08 | 2020-05-21 | 株式会社竹中工務店 | 免震構造物の構築工法及び免震構造物の連結構造 |
-
1994
- 1994-01-12 JP JP171794A patent/JPH07207988A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09112063A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-04-28 | Takenaka Komuten Co Ltd | 構造物の免震方法及び免震構造物 |
| JP2014105447A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物構造 |
| US9670667B2 (en) * | 2015-01-23 | 2017-06-06 | Columbia Insurance Company | Multi-story boxed wall frame with yielding panel zone |
| JP2020076260A (ja) * | 2018-11-08 | 2020-05-21 | 株式会社竹中工務店 | 免震構造物の構築工法及び免震構造物の連結構造 |
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