JP3299363B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JP3299363B2 JP32841893A JP32841893A JP3299363B2 JP 3299363 B2 JP3299363 B2 JP 3299363B2 JP 32841893 A JP32841893 A JP 32841893A JP 32841893 A JP32841893 A JP 32841893A JP 3299363 B2 JP3299363 B2 JP 3299363B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,機関弁に連動,連結さ
れる駆動ロッカアームと,機関弁に対して自由となるこ
とを可能として駆動ロッカアームの両側に隣接配置され
る第1および第2自由ロッカアームと,駆動ロッカアー
ムに摺動自在に嵌合されるとともに軸方向一側からの油
圧力の作用に応じて駆動ロッカアームおよび第2自由ロ
ッカアームを連結する第2連結位置ならびに前記油圧力
の解除時に軸方向他側からのばね力の作用に応じて駆動
ロッカアームおよび第1自由ロッカアームを連結する
1連結位置間を移動可能な切換ピンとを備える内燃機関
の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,かかる動弁装置は,たとえば実開
昭61−84106号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,かかる動弁
装置において,切換ピンに油圧力を作用させて駆動ロッ
カアームに第1自由ロッカアームを連結した状態から駆
動ロッカアームを第2自由ロッカアームに連結する状態
へと切換える際には,各ロッカアームが静止状態にある
ことが必要である。しかるに各ロッカアームが静止して
いる状態すなわち機関弁が閉弁している機関の途中で切
換ピンの切換移動が開始されると,その移動が完了する
前に,ロッカアームの揺動作動が開始して切換が円滑に
行なわれないことがある。
【0004】そこで,実公平5−23765号公報で開
示されるように,一端を油圧室に臨ませるとともに外周
に係止溝を有したタイミングピストンを第1自由ロッカ
アームに摺動自在に嵌合させるとともに,該タイミング
ピストンと切換ピンの一端との間に他のピストンを介在
させ,第1自由ロッカアームが揺動作動しているときに
係合を解除するようにして前記係止溝に係合部材を係合
させるようにしたものがある。このものでは,油圧室に
油圧が作用したときには,第1自由ロッカアームが揺動
作動しているときにタイミングピストンをわずかに前進
移動させることにより,第1ロッカアームが静止状態に
入ったときには係合部材が係合する位置から係止溝がず
れた状態にしておいて,前記静止期間の最初から切換ピ
ンの切換作動を開始するようにしている。
【0005】ところが,切換ピンが,駆動ロッカアーム
および第1自由ロッカアームを連結する第1連結位置
と,駆動ロッカアームおよび第2自由ロッカアームを連
結する第2連結位置との間を移動するものである場合に
は,駆動ロッカアームおよび第1自由ロッカアームを連
結しているときに切換ピンは駆動ロッカアームおよび第
1自由ロッカアーム間に跨がる位置に在るものであり,
駆動ロッカアームおよび第1自由ロッカアームの揺動作
動時には切換ピンに両ロッカアームから剪断力が作用し
てロック状態に在る。したがって第1自由ロッカアーム
の揺動作動時にタイミングピストンと係合部材との係合
が解除されても,タイミングピストンの移動は困難であ
り,第1自由ロッカアームが静止状態になったときには
係合部材が再び係止溝に係合するようになり,上記実公
平5−23765号公報で開示された構成をそのまま適
用しても,トリガ機能を発揮することはできない。
【0006】本発明は,かかる事情に鑑みてなされたも
のであり,駆動ロッカアームおよび第1自由ロッカアー
ムを連結した状態からの切換ピンの切換作動開始タイミ
ングを定め得るようにした内燃機関の動弁装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,機関弁に連動,連結される駆動ロッカア
ームと,機関弁に対して自由となることを可能として駆
動ロッカアームの両側に隣接配置される第1および第2
自由ロッカアームと,駆動ロッカアームに摺動自在に嵌
合されるとともに軸方向一側からの油圧力の作用に応じ
て駆動ロッカアームおよび第2自由ロッカアームを連結
する第2連結位置ならびに前記油圧力の解除時に軸方向
他側からのばね力の作用に応じて駆動ロッカアームおよ
び第1自由ロッカアームを連結する第1連結位置間を移
動可能な切換ピンとを備える内燃機関の動弁装置におい
て,一端を油圧室に臨ませて第1自由ロッカアームに摺
動自在に嵌合されるとともに係止溝を外周に有するタイ
ミングピストンと,そのタイミングピストンの他端に対
向して第1自由ロッカアーム内に軸方向移動自在に収納
されるとともに駆動ロッカアームへの嵌合を規制されて
切換ピンの一端に当接される規制部材と,切換ピンの他
端側に配設されて該切換ピン及び規制部材を油圧室側に
付勢する戻しばねと,この戻しばねの付勢力に抗して規
制部材及び切換ピンの油圧室側への移動限を規制して該
切換ピンを前記第1連結位置に保持し得るように,第1
自由ロッカアームの内周面に形成されて規制部材に係合
可能な段部と,規制部材とこれに対向するタイミングピ
ストンの凹部内端との間に配設されてそれら規制部材及
びタイミングピストンを離間させる方向の,戻しばねよ
りも小さなばね力を発揮するばねと,切換ピンが前記第
1連結位置に在る状態で第1自由ロッカアームの揺動作
動時には係合を解除することを可能としてタイミングピ
ストンの係止溝に係合される係合部材を備えるトリガ機
構とを備え,切換ピンが前記第1連結位置にあり且つ油
圧室に対し油圧が不作用の状態では,タイミングピスト
ンが油圧室の容積を最小とした後退位置に在って,該ピ
ストンと規制部材との間には前記ばねのばね力により所
定の間隙が設けられており,該状態で油圧室に油圧が導
入されるのに応じてタイミングピストンが,第1自由ロ
ッカアームの揺動作動中に,規制部材に当接する前進位
置まで移動して切換ピンに押圧力を及ぼし,該前進位置
では第1自由ロッカアームが静止状態となっても係合
材の係止溝への再係合を不能としたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下,図面により本発明の実施例について説
明する。
【0009】図1ないし図3は本発明の施例を示すも
のであり,図1は縦断側面図,図2は図1の2−2線矢
視平面図,図3は図1の3−3線断面図である。
【0010】機関本体Eに設けられた一対の機関弁とし
ての吸気弁V1 ,V2 は,機関の回転に同期して1/2
の回転比で駆動されるカム軸21に一体に設けられた第
1カム22および第2カム23と,カム軸21と平行で
ある共通な揺動軸線まわりに揺動可能として隣接配置さ
れる駆動ロッカアーム25ならびに第1および第2自由
ロッカアーム26,27との働きによって開閉作動され
る。
【0011】カム軸21と平行なロッカアーム軸28に
は,駆動ロッカアーム25ならびに第1および第2自由
ロッカアーム26,27が両自由ロッカアーム26,2
7間に駆動ロッカアーム25を挟むようにして揺動可能
に支承されており,カム軸21には,第1自由ロッカア
ーム26に摺接する第1カム22と,第2自由ロッカア
ーム27に摺接する第2カム23とが一体に設けられ
る。
【0012】駆動ロッカアーム25には,吸気弁V1
2 の上方位置まで延びる二股状の連結腕部29が一体
に設けられており,該連結腕部29には,吸気弁V1
2の上端に当接するタペットねじ30,30が進退位
置を調整可能として螺着される。一方,両吸気弁V1
Vの上部には鍔部31,31が設けられており,これら
の鍔部31,31と機関本体Eとの間には,吸気弁
1 ,V2 を囲繞する弁ばね32…がそれぞれ介装され
ており,弁ばね32…により吸気弁V1 ,V2 は閉弁方
向すなわち上方に向けて付勢されている。
【0013】駆動ロッカアーム25,ならびに該駆動ロ
ッカアーム25の両側の第1および第2自由ロッカアー
ム26,27は,駆動ロッカアーム25を第1自由ロッ
カアーム26に連結するが第2自由ロッカアーム27と
は連結を解除する状態と,駆動ロッカアーム25を第2
自由ロッカアーム27に連結する第1自由ロッカアーム
26とは連結を解除する状態とを,連結切換手段341
で切換えられるものである。
【0014】連結切換手段341 は,各ロッカアーム2
5〜27の揺動軸線に平行な軸線を有して駆動ロッカア
ーム25に摺動自在に嵌合される切換ピン35と,一端
を油圧室36に臨ませて第1自由ロッカアーム26に摺
動自在に嵌合されるタイミングピストン371 と,タイ
ミングピストン371 の他端に対向して第1自由ロッカ
アーム26に摺動自在に嵌合される第1規制部材381
と,第1規制部材381 とこれに対向するタイミングピ
ストン37 1 の凹部37aの内端面との間に配設されて
それらを離間させる方向のばね力を発揮するばね39
と,切換ピン35の他端に当接して第2自由ロッカアー
ム27に摺動自在に嵌合される第2規制部材401 と,
前記ばね39よりも大きなばね力に設定されて第2規制
部材401および第2自由ロッカアーム27間に縮設さ
れて,第1規制部材38 1 ,切換ピン35及び第2規制
部材40 1 を油圧室36側に付勢する戻しばね41とを
備える。
【0015】駆動ロッカアーム25には,ロッカアーム
軸28の軸線と平行なガイド孔42が両端を開放した穿
設されており,円柱状に形成された切換ピン35がガイ
ド孔42に摺動自在に嵌合される。
【0016】第1自由ロッカアーム26には,駆動ロッ
カアーム25のガイド孔42と同径の大径ガイド孔43
と,駆動ロッカアーム25側に臨む段部44を介して大
径ガイド孔43に同軸に連なる有底の小径ガイド穴45
とが前記ガイド孔42に対応する位置でロッカアーム軸
28と平行に設けられており,円盤状の第1規制部材3
1 は大径ガイド孔43に摺動可能に嵌合される。
【0017】而して第1規制部材381 の軸方向長さは
大径ガイド孔43の軸長よりも短く設定されている。ま
た切換ピン35の軸方向長さは,段部44に当接した位
置に在る第1規制部材381 に一端を当接させて大径ガ
イド孔43に一端部を嵌合させた状態に在るときに該切
換ピン35の他端および第2規制部材401 の当接面が
駆動ロッカアーム25および第2自由ロッカアーム27
間に位置するように設定され,これにより,第2規制部
材401 の駆動ロッカアーム25への嵌合が規制され
る。
【0018】タイミングピストン371 は第1自由ロッ
カアーム26の大径ガイド穴45に摺動自在に嵌合され
るものであり,タイミングピストン371 の一端および
大径ガイド穴45の閉塞端間に油圧室36が形成され
る。しかも第1自由ロッカアーム26には油圧室36に
通じる連通路46が穿設されており,ロッカアーム軸2
8には,第1自由ロッカアーム26の揺動状態にかかわ
らず連通路46すなわち油圧室36に通じる油路47が
設けられる。またタイミングピストン371 の他端外周
部には環状の第1係止溝46が設けられ,タイミングピ
ストン371 の中間部外周には環状の第2係止溝47が
設けられる。
【0019】タイミングピストン371 の軸方向長さ
は,該タイミングピストン371 が油圧室36の容積を
最小とする位置に在るときに,段部44に当接した第1
規制部材381 との間に所定距離の間隔が生じるように
設定される。すなわち,タイミングピストン371 が油
圧室36の容積を最小とした位置と,切換ピン35で駆
動ロッカアーム25および第1自由ロッカアーム26を
連結した状態に在るときに油圧室36への油圧作用に応
じてタイミングピストン371 が第1規制部材381
当接することにより第1規制部材381 を介して切換ピ
ン35に押圧力を及ぼす位置との間に,所定の距離が設
定されることになる。
【0020】第2自由ロッカアーム27には,駆動ロッ
カアーム25のガイド孔42と同径である有底のガイド
穴50がガイド孔42に対応する位置でロッカアーム軸
28と平行に設けられる。而して有底円筒状に形成され
た第2規制部材401 がガイド孔50に摺動自在に嵌合
され,ガイド穴50の閉塞端および第2規制部材401
間に戻しばね41が縮設されるしかもガイド穴50の閉
塞端に開放孔51が穿設される。
【0021】ところで,第2規制部材401 の軸方向長
さは,第2規制部材401 をガイド穴50の閉塞端に当
接させるまで切換ピン35をガイド穴50に嵌合させた
ときに,切換ピン35および第1規制部材381 の当接
面が駆動ロッカアームおよび第1自由ロッカアーム26
間に位置するように設定される。したがって,第1自由
ロッカアーム26に摺動自在に嵌合された第1規制部材
381 の駆動ロッカアーム25への嵌合が規制されるこ
とになる。
【0022】このような連結切換手段341 には,切換
ピン35の作動タイミングを規制するためのトリガ機構
54が付設される。
【0023】このトリガ機構54は,タイミングピスト
ン371 における第1係止溝48あるいは第2係止溝4
9に係合してタイミングピストン371 の移動を規制す
る位置,ならびに第1係止溝48あるいは第2係止溝4
9の係合状態を解除してタイミングピストン371 の移
動を許容する位置間でのロッカアーム軸28の軸線まわ
りの各ロッカアーム25〜27との相対揺動が可能な係
合板55を備える。
【0024】第1自由ロッカアーム26にはスリット5
6が設けられる。該スリット56は,タイミングピスト
ン371 が油圧室36側に最大限変位している状態で第
1係止溝48に対応するようにして第1自由ロッカアー
ム26に設けられるものであり,第2係止溝49は,タ
イミングピストン371 が油圧室36から離反する方向
に最大限移動した状態で前記スリット56に対応する位
置となるようにしてタイミングピストン371 の外周に
設けられる。
【0025】係合板55はロッカアーム軸28に回動可
能に支承される。このトリガ板55には,スリット56
から第1係止溝48あるいは第2係止溝49に係脱可能
に係合する係合板部55aが一体的に設けられる。
【0026】機関本体Eには第1自由ロッカアーム26
側に向けてストッパピン57が固設されており,該スト
ッパピン57に下方から当接可能なストッパ55bが係
合板55から突設される。またロッカアーム軸28を囲
繞するねじりばね58の一端が前記ストッパピン57に
係止され,該ねじりばね58の他端は係合板55に上方
から係止される。而して係合板55は,ねじりばね58
によりストッパ55bをストッパピン57に当接させる
方向に付勢されており,ストッパ55bがストッパピン
57に当接した状態で,第1自由ロッカアーム26が静
止状態にあるときには係合板55の係合板部55aがス
リット56から係止溝48,49に係合可能であり,第
1自由ロッカアーム26が揺動作動すると,係合板部5
5aがスリット56から離脱するようにストッパピン5
7の位置が設定される。
【0027】而して図3に示すように,切換ピン35が
駆動ロッカアーム25及び第1自由ロッカアーム26間
を連結する第1連結位置にあり且つ油圧室36に対し油
圧が不作用の状態では,タイミングピストン37 1 が油
圧室36の容積を最小とした後退位置に在って,該ピス
トン37 1 と規制部材38 1 との間には前記ばね39の
ばね力により所定の間隙Sが設けられている。そして斯
かる状態で油圧室36に油圧が導入されるのに応じてタ
イミングピストン37 1 が,第1自由ロッカアーム26
の揺動作動中に,規制部材38 1 に当接する前進位置ま
で移動して切換ピン35に押圧力を及ぼし,該前進位置
では第1自由ロッカアーム26が静止状態となっても係
合部材55の係止溝48への再係合を不能とする。
【0028】次にこの施例の作用について説明する
と,油圧室36の油圧が解放されている状態では,戻し
ばね41のばね力により,切換ピン35の一端部は第1
規制部材381 を段部44に押付けて第1自由ロッカア
ーム26の大径ガイド孔43に嵌合しており,切換ピン
35および第2規制部材401 の当接面は駆動ロッカア
ーム25および第2自由ロッカアーム27間に在る。し
たがって駆動ロッカアーム25は第1自由ロッカアーム
26に連結されるが第2自由ロッカアーム27とは連結
を解除した状態に在り,駆動ロッカアーム25にに連
動,連結されている両吸気弁V1 ,V2 は第1カム22
のプロフィルに応じた特性で開閉駆動される。
【0029】次に油圧室36に油圧を作用せしめると,
タイミングピストン371 は,第1規制部材381 に当
接する方向に移動しようとする。しかるに,第1自由ロ
ッカアーム26の静止時にはトリガ機構54の係合板5
5が第1係止溝48に係合しているのでタイミングピス
トン371 の移動は阻止されている。而して,第1自由
ロッカアーム26が静止状態から揺動状態に移ったとき
に係合板55が第1係止溝48との係合を解除するのに
応じてタイミングピストン371 は,第1規制部材38
1 に当接するまで移動し,第1規制部材381 を介して
切換ピン35に油圧力を及ぼすようになる。しかるに第
1自由ロッカアーム26が揺動作動しているときには,
駆動ロッカアーム25および第2自由ロッカアーム26
間に跨がって嵌合している切換ピン35には,駆動ロッ
カアーム25および第1自由ロッカアーム26から剪断
力が作用しており,上記タイミングピストン371 から
の油圧力作用にかかわらず,切換ピン35が移動するこ
とはない。
【0030】次いで第1自由ロッカアーム26が静止状
態に入ったときに,トリガ機構54の係合板55がタイ
ミングピストン371 に係合しようとするが,上述のよ
うにタイミングピストン371 が第1規制部材381
当接するまで移動していることにより,第1係止溝48
は第1自由ロッカアーム26のスリット56に対応する
位置からずれており,係合板55はタイミングピストン
371 に係合しない。したがってタイミングピストン3
1 の移動は許容されており,第1自由ロッカアーム2
6の静止期間,すなわち各ロッカアーム25〜27の静
止期間の最初からタイミングピストン371 は,第1規
制部材381 を介して切換ピン35を押圧移動させ,上
記静止期間が終了するまでに切換ピン35を第2自由ロ
ッカアーム27に嵌合させることができる。
【0031】而して切換ピン35が,駆動ロッカアーム
25および第2自由ロッカアーム27を連結するが,駆
動ロッカアーム25および第1自由ロッカアーム26の
連結を解除した状態となると,駆動ロッカアーム25に
連動,連結された両吸気弁V1 ,V2 は第2カム23の
プロフィルに応じた特性で開閉駆動されるようになる。
【0032】この際,第1自由ロッカアーム26が静止
状態に入ったときには,トリガ機構54の係合板55が
タイミングピストン371 の第2係止溝49に係合する
ことになり,駆動ロッカアーム25および第2自由ロッ
カアーム27を連結した状態から駆動ロッカアーム25
および第1自由ロッカアーム26を連結する状態への切
換ピン35の切換作動開始タイミングが,各ロッカアー
ム25〜27の静止期間初期に定められることになる。
【0033】以上,本発明の実施例を詳述したが,本発
明は上記実施例に限定されるものではなく,特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0034】たとえば,本発明を排気弁の動弁装置に適
用することも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明に従う動弁装置は,
一端を油圧室に臨ませて第1自由ロッカアームに摺動自
在に嵌合されるとともに係止溝を外周に有するタイミン
グピストンと,そのタイミングピストンの他端に対向し
て第1自由ロッカアーム内に軸方向移動自在に収納され
るとともに駆動ロッカアームへの嵌合を規制されて切換
ピンの一端に当接される規制部材と,切換ピンの他端側
に配設されて該切換ピン及び規制部材を油圧室側に付勢
する戻しばねと,この戻しばねの付勢力に抗して規制部
材及び切換ピンの油圧室側への移動限を規制して該切換
ピンを第1連結位置に保持し得るように,第1自由ロッ
カアームの内周面に形成されて規制部材に係合可能な段
部と,規制部材とこれに対向するタイミングピストン
凹部内端との間に配設されてそれら規制部材及びタイミ
ングピストンを離間させる方向の 戻しばねよりも小さ
ばね力を発揮するばねと,切換ピンが第1連結位置に
在る状態で第1自由ロッカアームの揺動作動時には係合
を解除することを可能としてタイミングピストンの係止
溝に係合される係合部材を備えるトリガ機構とを備え,
切換ピンが第1連結位置にあり且つ油圧室に対し油圧が
不作用の状態では,タイミングピストンが油圧室の容積
を最小とした後退位置に在って,該ピストンと規制部材
との間には前記ばねのばね力により所定の間隙が設けら
れており,該状態で油圧室に油圧が導入されるのに応じ
てタイミングピストンが,第1自由ロッカアームの揺動
作動中に,規制部材に当接する前進位置まで移動して切
換ピンに押圧力を及ぼし,該前進位置では第1自由ロッ
カアームが静止状態となっても係合部材の係止溝への再
係合を不能としたので,駆動ロッカアームおよび第1自
由ロッカアームを連結した状態からの切換ピンの切換作
動開始タイミングを各ロッカアームの静止期間の初期に
定めることができ,確実な切換作動を実現することがで
きる。
【0036】特に前記ばねは,タイミングピストンの凹
部に収容されて,該凹部内端と規制部材との間に配設さ
れており,また切換ピンの戻しばねによる後退限は規制
部材を介して第1自由ロッカアーム内周面の段部で規制
するため,ロッカアーム相互の連結時に大きな剪断力が
加わる切換ピンには,ばね収容凹部や後退限規制用の段
部を特別に設ける必要はなくなり,それだけ切換ピンの
構成を単純化して加工性が高められる上,切換ピン自体
の剛性・強度を高めてロッカアーム相互間の連結強度を
向上させることができ,さらに上記段部に規制部材を介
して間接的に切換ピンが係合するため,ロッカアーム相
互の連結時に切換ピンが多少傾いたとしても,該段部へ
の面当たりが常に良好となって該段部の耐久性向上が図
られる。また,油圧室への油圧導入初期にトリガ機構の
係合解除を早期,確実に行うための前記空隙を,特にタ
イミングピストンと規制部材間に配設して,切換ピンか
ら分離独立させたので,駆動ロッカアームと各自由ロッ
カアーム間を連結する該切換ピンの軸方向長さを,前記
空隙の特設に影響されずに極力長く形成することがで
き,これにより,該切換ピンの連結剛性が向上するばか
りか,ピン孔軸線に対する傾きを極力低減できて,各ロ
ッカアームによる弁リフト量を正確に保つこと ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の縦断側面図である。
【図2】図1の2−2線矢視平面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【符号の説明】
25・・・駆動ロッカアーム 26・・・第1自由ロッカアーム 27・・・第2自由ロッカアーム 35・・・切換ピン 36・・・油圧室 37 1 ・・タイミングピストン37a・・凹部 38 1 ・・規制部材 39・・・ばね41・・・戻しばね 44・・・段部 48・・・係止溝 54・・・トリガ機構 55・・・係合板S・・・・空隙1 ,V2 ・・・機関弁としての吸気弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関弁(V1 ,V2 )に連動,連結され
    る駆動ロッカアーム(25)と,機関弁(V1 ,V2
    に対して自由となることを可能として駆動ロッカアーム
    (25)の両側に隣接配置される第1および第2自由ロ
    ッカアーム(26,27)と,駆動ロッカアーム(2
    5)に摺動自在に嵌合されるとともに軸方向一側からの
    油圧力の作用に応じて駆動ロッカアーム(25)および
    第2自由ロッカアーム(27)を連結する第2連結位置
    ならびに前記油圧力の解除時に軸方向他側からのばね力
    の作用に応じて駆動ロッカアーム(25)および第1自
    由ロッカアーム(26)を連結する第1連結位置間を移
    動可能な切換ピン(35)とを備える内燃機関の動弁装
    置において, 一端を油圧室(36)に臨ませて第1自由ロッカアーム
    (26)に摺動自在に嵌合されるとともに係止溝(4
    8)を外周に有するタイミングピストン(37 1 )と,
    そのタイミングピストン(37 1 )の他端に対向して第
    1自由ロッカアーム(26)内に軸方向移動自在に収納
    されるとともに駆動ロッカアーム(25)への嵌合を規
    制されて切換ピン(35)の一端に当接される規制部材
    (38 1 )と,切換ピン(35)の他端側に配設されて
    該切換ピン(35)及び規制部材(38 1 )を油圧室
    (36)側に付勢する戻しばね(41)と,この戻しば
    ね(41)の付勢力に抗して規制部材(38 1 )及び切
    換ピン(35)の油圧室(36)側への移動限を規制し
    て該切換ピン(35)を前記第1連結位置に保持し得る
    ように,第1自由ロッカアーム(26)の内周面に形成
    されて規制部材(38 1 )に係合可能な段部(44)
    と,規制部材(381 とこれに対向するタイミングピ
    ストン(371 の凹部(37a)内端との間に配設さ
    れてそれら規制部材(38 1 )及びタイミングピストン
    (37 1 を離間させる方向の,戻しばね(41)より
    も小さなばね力を発揮するばね(39)と,切換ピン
    (35)が前記第1連結位置に在る状態で第1自由ロッ
    カアーム(26)の揺動作動時には係合を解除すること
    を可能としてタイミングピストン(37 1 )の係止溝
    (48)に係合される係合部材(55)を備えるトリガ
    機構(54)とを備え,切換ピン(35)が前記第1連結位置にあり且つ油圧室
    (36)に対し油圧が不作用の状態では,タイミングピ
    ストン(37 1 )が油圧室(36)の容積を最小とした
    後退位置に在って,該ピストン(37 1 )と規制部材
    (38 1 )との間には前記ばね(39)のばね力により
    所定の間隙(S)が設けられており,該状態で油圧室
    (36)に油圧が導入されるのに応じてタイミングピス
    トン(37 1 )が,第1自由ロッカアーム(26)の揺
    動作動中に,規制部材(38 1 )に当接する前進位置ま
    で移動して切換ピン(35)に押圧力を及ぼし,該前進
    位置では第1自由ロッカアーム(26)が静止状態とな
    っても係合部材(55)の係止溝(48)への再係合を
    不能とした ことを特徴とする,内燃機関の動弁装置。
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