JP3292094B2 - 自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents

自動車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車、特に、乗用
車の内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車体のセンタピラーの内方に配置するピ
ラーガーニッシュの前方部分と後方部分とに傾斜面を有
するガイドを設け、車室から外方へ向く荷重が加わると
き、前記前方部分を前方へ、また後方部分を後方へ開か
せ、ピラーガーニッシュがセンタピラーのフランジ接合
部に突き当たるのを防止したエネルギ吸収構造が提案さ
れている(特開平7-228201号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ピラーガーニッシュに
限らず一般に内装材は、硬質樹脂を成形して作られてい
る。所定以上の荷重が内装材に加わると、内装材が変形
し、この変形によってエネルギ吸収する。ところが、内
装材それ自体の変形によるエネルギ吸収能力は少ない。
そのため、十分なエネルギ吸収を図るには、内装材にリ
ブを設けたり、別途形成されたエネルギ吸収体を採用し
たりする必要がある。
【0004】本発明は、内装材の変形によってエネルギ
吸収するのではなく、内装材に働く摩擦力によってエネ
ルギ吸収できる、自動車の内装材による衝撃エネルギ吸
収構造を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、車体の上下方向へ斜めに又は実質的に鉛直に伸びて
いる構造部材と、この構造部材に沿って構造部材の車室
内方に配置される内装材とを備える自動車の前記内装材
によって衝撃エネルギを吸収する構造である。前記内装
材は上下方向に間隔をおいた2つの端部を有する。一方
の端部は、車体の幅方向へ伸びる軸線の回りを前後方向
へ揺動可能に軸部材で前記構造部材に連結されている。
他方の端部は、車体の前方又は後方へ伸びている切欠き
を有し、この切欠きに通したねじで前記構造部材に分離
可能に連結されている。前記切欠きは、前記一方の端部
の前記軸部材の軸線を中心としてこの軸線から前記ねじ
の軸線までの距離を半径とする円弧と一致しないように
切り欠かれている。
【0006】内装材は、その取付位置に応じて前方へ伸
びる切欠きか、後方へ伸びる切欠きかを選定し、車体の
所定位置に取り付ける。例えば、切欠きが前方へ伸びて
いる場合、内装材の前方から所定以上の荷重が加わる
と、内装材は、一方の端部の軸部材を中心として他方の
端部の切欠きがねじから外されるように働くトルクを受
ける。そのトルクによる力がねじの締め付けによる摩擦
力を上回ると、切欠きがねじから外れる。
【0007】内装材の2つの端部のうち、一方の端部を
軸部材で構造部材に取り付け、他方の端部をねじで構造
部材に取り付けるだけであるため、内装材の2つの端部
に所要の加工をするだけでよく、簡単な構造である。こ
れによって、コスト増を抑えることができる。また、ね
じの締め付け力を変えることによって吸収すべきエネル
ギ量を広い範囲で調整できる。
【0008】内装材が一方の端部の軸部材を中心として
揺動するとき、切欠きが円弧と一致していないため、切
欠きの周縁部分がねじに接して生ずる摩擦力や、切欠き
の周縁部分を部分的に変形又は破損させる変形力によっ
てもエネルギ吸収できるため、エネルギ吸収量を高める
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、車体の上下方向へ斜め
に又は実質的に鉛直に伸びている構造部材と、この構造
部材に沿って構造部材の車室内方に配置される内装材と
を備える自動車の前記内装材によって衝撃エネルギを吸
収する構造である。前記構造部材は、車体のフロントピ
ラー、センタピラー又はリヤピラーである。一方、内装
材はピラーガーニッシュである。内装材はABS又はポリ
プロピレンのような硬質樹脂で成形される。
【0010】好ましい態様では、ピラーガーニッシュの
上方の端部をクリップのような軸部材で構造部材に揺動
可能に連結する。一方、ピラーガーニッシュの下方の端
部に前方又は後方へ伸びる切欠きを設け、この切欠きに
通したタッピングねじで下方の端部を構造部材に分離可
能に連結する。これに代えて、ピラーガーニッシュの上
方の端部に切欠きを設けて分離可能にねじ止めし、下方
の端部を軸部材で揺動可能に連結することもできる。切
欠きは、少なくとも1個設ける。
【0011】
【実施例】衝撃エネルギ吸収構造は、車体の上下方向へ
斜めに又は実質的に鉛直に伸びている構造部材と、この
構造部材に沿って構造部材の車室内方に配置される内装
材とを備える自動車の前記内装材によって衝撃エネルギ
を吸収するものである。
【0012】内装材10は、背面視の斜視状態を示す図
1を参照すると、上下方向に間隔をおいた2つの端部1
2,14を有する。上方の端部12は、断面状態である
図2に示すように、車体の幅方向へ伸びる軸線C1の回り
を前後方向、つまり図2の紙面に垂直な方向へ揺動可能
に軸部材16によって構造部材18に連結されている。
下方の端部14は、図1と断面状態である図3とに示す
ように、車体の前方又は後方へ伸びている切欠き20を
有し、この切欠き20に通したねじ22によって構造部
材18に分離可能に連結されている。
【0013】図示の実施例では、構造部材18はセンタ
ピラーであり、内装材10はピラーガーニッシュであ
る。内装材10の上方の端部12には取付座24が設け
られている。取付座24は、中央部に穴25を有する。
この穴25に通したピン26を軸部材であるクリップ1
6に差し込んで固定し、上方の端部12はクリップ16
の軸線回りに揺動可能に取り付けられている。一方、下
方の端部14は、2つの切欠き20を有する。下方の端
部14から車室外方へ向けて2つの連結部15が突出さ
れている。各連結部15は、図3に示すように、逆L字
状を呈しており、切欠き20が連結部15の下方部位
で、前方に向けて伸びている。切欠き20に通したタッ
ピングねじ22を構造部材のパネル18にかしめ付けさ
れたグロメット26にねじ込んで、内装材10の下方の
端部14は分離可能にパネル18に連結されている。
【0014】断面状態を示す図4を参照すると、内装材
10は下方の端部で2つの切欠き20と、各切欠き20
に通し、パネル18にねじ込んだねじ22とによって連
結されているため、前方から後方へ向く所定以上の荷重
Fが加わると、切欠き20がねじ22に対して変位し、
内装材10が図において左方へ移動する。このとき、ね
じ22の締め付け力に基づいて切欠き20の周縁部分に
生ずる摩擦力がエネルギ吸収機能を果たし、エネルギ吸
収量を決定する。摩擦力はねじ22の締め付け力で調節
でき、また周縁部分の摩擦係数、すなわち凹凸の程度ま
たは表面粗さで調節できる。
【0015】エネルギ吸収量を調節する別の手だては次
のようなものである。図5に実線で示した切欠き20
は、内装材10の上方の端部にある軸部材16の軸線C1
(図2)を中心とした円弧上にある。これに対して、仮
想線で示した切欠き30は、軸部材の軸線C1を中心とし
てこの軸線からねじ22の軸線C2までの距離を半径とす
る円弧と一致しないように切り欠かれている。すなわ
ち、実線で示した切欠き20と仮想線で示した切欠き3
0とは、角度θをなしている。この角度を変えることに
よってエネルギ吸収量を調節できる。角度θがゼロであ
るとき、切欠き20となり、エネルギ吸収量が最も少な
い。角度θは、図示した切欠き30のようにプラス側、
すなわち前記軸部材の軸線から切欠きまでの距離が前記
半径より大きくなるように定めることができ、逆にマイ
ナス側に定めることができる。
【0016】エネルギ吸収量を調節する付加的な手だて
を採用することもできる。すなわち、切欠き20を有す
る他方の端部を、切欠き20の周縁の厚みが切欠きに沿
って異なるように形成することである。図4を参照して
説明すると、ねじ22が切欠き20の開口側へ相対変位
するにつれて、つまり切欠き20に対して見掛け上ねじ
22がX方向へ変位するにつれて、切欠き22の周縁部
分の厚みが次第に厚くなるように形成したり、X方向の
中間までは周縁部分の厚みが次第に厚くなるが、その後
は同じ厚みとなるように形成したりすることができる。
【0017】この態様によれば、内装材の切欠きがねじ
から外れようとするとき、切欠きの周縁の厚みが異なる
ため、摩擦力が異なるようになり、エネルギ吸収特性が
変化する。
【0018】さらに別の手だては、図6に示すように、
構造部材のフランジ接合部32に、例えば鋼板を折り曲
げて作った掛止片34を取り付けると共に、内装材10
にリブ36を設けておく。荷重Fが加わるとき、前記し
たねじの摩擦力によるエネルギ吸収に加えて、掛止片3
4のたわみ変形によってもエネルギ吸収でき、さらに、
リブ36のせん断によってもエネルギ吸収できる。図7
に示すように、リブ36より大きなリブ38だけを内装
材10に設けておき、これをせん断させてエネルギ吸収
することもできる。
【0019】次に本発明によって得られる定性的な特性
を説明する。固定された内装材では、図8のAのように
ほぼ直線的にピーク荷重F1に達し、変位はS1となる。こ
れに対して、本発明Bでは変位S2のとき内装材が回転を
開始し、エネルギ吸収するためピーク荷重はF2のように
下がる。又、内装材が回転することによって変位量がS3
まで拡大する。
【0020】ねじの締め付けトルクの影響は、図9に示
すように、標準の締め付け力のものCに対し、締め付け
力の大きいものD、締め付け力の小さいものEとなり、締
め付け力が大きくなるにつれてピーク荷重が大きくなっ
ていることが分かる。
【0021】切欠きの角度の影響は、図10に示すよう
に、角度θがゼロのもの、つまり切欠き20が円弧状で
あるものGに対し、角度θが付いているものHとなり、さ
らに大きい角度が付いているものIのように、角度が大
きくなるにつれてピーク荷重が大きくなっている。
【0022】掛止片を採用した場合、図11に示すよう
に、掛止片がないものJに対し、掛止片があるものK、L
では立ち上がりが急であり、ピーク荷重が大きくなって
いる。さらに、掛止片の塑性変形荷重が大きいものLは
小さいものKと比べて立ち上がりが急であり、ピーク荷
重が大きくなっている。また、掛止片を取り付けた結
果、変位量ΔSに違いが生じている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造に使用した内装材の背面から見た斜視図であ
る。
【図2】図1の2−2線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図3】図1の3−3線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図4】図1の4−4線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図5】本発明に係る自動車の内装材による衝撃エネル
ギ吸収構造に使用した内装材の下方の端部を示す拡大斜
視図である。
【図6】図1の6−6線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図7】図1の7−7線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図8】本発明によって得られる荷重と変位とのエネル
ギ吸収特性図である。
【図9】本発明によって得られる荷重と変位とのエネル
ギ吸収特性図である。
【図10】本発明によって得られる荷重と変位とのエネ
ルギ吸収特性図である。
【図11】本発明によって得られる荷重と変位とのエネ
ルギ吸収特性図である。
【符号の説明】
10 内装材 12,14 端部 16 軸部材(クリップ) 18 構造部材 20,30 切欠き 22 ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/02 - 21/055 B60R 13/02 B62D 25/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の上下方向へ斜めに又は実質的に鉛
    直に伸びている構造部材と、この構造部材に沿って構造
    部材の車室内方に配置される内装材とを備える自動車の
    前記内装材によって衝撃エネルギを吸収する構造であっ
    て、 前記内装材は上下方向に間隔をおいた2つの端部を有
    し、一方の端部は車体の幅方向へ伸びる軸線の回りを前
    後方向へ揺動可能に軸部材で前記構造部材に連結され、
    他方の端部は車体の前方又は後方へ伸びている切欠きを
    有し、この切欠きに通したねじで前記構造部材に分離可
    能に連結され、 前記切欠きは、前記一方の端部の前記軸部材の軸線を中
    心としてこの軸線から前記ねじの軸線までの距離を半径
    とする円弧と一致しないように切り欠かれている、 自動
    車の内装材による衝撃エネルギ吸収構造。
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