JP3268498B2 - リン含有難燃性エポキシ樹脂 - Google Patents
リン含有難燃性エポキシ樹脂Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化剤を用いて単
独で硬化可能であり、また、他の合成樹脂に添加配合し
て難燃性を付与することのできる、新規なリン含有難燃
性(自己消火性)エポキシ樹脂に関する。
独で硬化可能であり、また、他の合成樹脂に添加配合し
て難燃性を付与することのできる、新規なリン含有難燃
性(自己消火性)エポキシ樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に各種の合成樹脂は、優れた各種
性能による特性から、電気、電子絶縁材料、塗料、複合
材料、接着剤等広範囲に使用されている。例えば、熱硬
化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが知られてい
るが、通常、これらは可燃性であるため、難燃性(自己
消火性)を得るためにリン系難燃剤やハロゲン系難燃剤
を添加している。
性能による特性から、電気、電子絶縁材料、塗料、複合
材料、接着剤等広範囲に使用されている。例えば、熱硬
化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂などが知られてい
るが、通常、これらは可燃性であるため、難燃性(自己
消火性)を得るためにリン系難燃剤やハロゲン系難燃剤
を添加している。
【0003】これらの難燃剤は、樹脂を成形加工する
時、あるいは成形後の製品を使用する時に受ける熱に耐
える耐熱性や強度、あるいは耐水性が必要とされる。し
かし、これまで難燃剤として使用されてきたリン含有化
合物は添加型であった為、成型物としての性能向上には
寄与せず、また、添加型リン系難燃剤は合成樹脂との混
合後の安定性や耐水性に問題があった。
時、あるいは成形後の製品を使用する時に受ける熱に耐
える耐熱性や強度、あるいは耐水性が必要とされる。し
かし、これまで難燃剤として使用されてきたリン含有化
合物は添加型であった為、成型物としての性能向上には
寄与せず、また、添加型リン系難燃剤は合成樹脂との混
合後の安定性や耐水性に問題があった。
【0004】他方、添加型ハロゲン系難燃剤は比重が大
きい為、合成樹脂との相溶性が悪く分離(ブリード)し
やすい等の問題があった。そして、リン含有化合物と臭
素化合物と併用することで、さらに難燃効果をあげるこ
とが可能であることも知られていたが、これらの難燃剤
は、添加型のため、やはり成型物としての性能向上には
寄与しなかった。
きい為、合成樹脂との相溶性が悪く分離(ブリード)し
やすい等の問題があった。そして、リン含有化合物と臭
素化合物と併用することで、さらに難燃効果をあげるこ
とが可能であることも知られていたが、これらの難燃剤
は、添加型のため、やはり成型物としての性能向上には
寄与しなかった。
【0005】本発明は、前述のように耐熱性や耐水性、
ブリード性といった点で性能が低下するといった問題の
ある添加型難燃剤に代わり、従来品以上の耐熱性をはじ
め、諸物性に優れた難燃性合成樹組成物が得られる、新
規なリン含有難燃性エポキシ樹脂を提供するものであ
る。
ブリード性といった点で性能が低下するといった問題の
ある添加型難燃剤に代わり、従来品以上の耐熱性をはじ
め、諸物性に優れた難燃性合成樹組成物が得られる、新
規なリン含有難燃性エポキシ樹脂を提供するものであ
る。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明の要旨は、ビスフ
ェノール型ジグリシジルエーテルに式(1)で示される
リン化合物をエポキシ基1モルに対して、0.05〜
0.45モルの比率で反応せしめて得られる、式(2)
で表されるリン含有難燃性エポキシ樹脂である。
ェノール型ジグリシジルエーテルに式(1)で示される
リン化合物をエポキシ基1モルに対して、0.05〜
0.45モルの比率で反応せしめて得られる、式(2)
で表されるリン含有難燃性エポキシ樹脂である。
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】 式(2)中、Zは式(3)を示し、nは0以上の整数を
示し、n=0を含んでよいが、n=1以上を必須として含
有する。
示し、n=0を含んでよいが、n=1以上を必須として含
有する。
【0009】
【化6】 式(3)中、Aは、−CH2−、−C(CH3)2−、の
いずれかの2価の基から選ばれるものであり、mは0以
上の整数を表す。
いずれかの2価の基から選ばれるものであり、mは0以
上の整数を表す。
【0010】すなわち、本発明はエポキシ樹脂のエポキ
シ基と、式(1)で表されるリン含有化合物のフェノー
ル性水酸基(芳香族環に配位の水酸基)とを反応させて
得られる新規のリン含有難燃性エポキシ樹脂である。本
発明で得られるこのリン含有難燃性エポキシ樹脂は、各
種の合成樹脂成型物に難燃性を付与すると共に、合成樹
脂中またはこれらの組成物中の硬化剤等に反応性官能基
が存在する場合には、この官能基とエポキシ基とを反応
させて成形物としての性能向上を図ることが可能であ
る。
シ基と、式(1)で表されるリン含有化合物のフェノー
ル性水酸基(芳香族環に配位の水酸基)とを反応させて
得られる新規のリン含有難燃性エポキシ樹脂である。本
発明で得られるこのリン含有難燃性エポキシ樹脂は、各
種の合成樹脂成型物に難燃性を付与すると共に、合成樹
脂中またはこれらの組成物中の硬化剤等に反応性官能基
が存在する場合には、この官能基とエポキシ基とを反応
させて成形物としての性能向上を図ることが可能であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
本発明で得られるリン含有エポキシ樹脂は、式(1)で
示される10−(2,5−Dihydroxyphen
yl)−10H−9−oxa−10−phosphap
henanthrene−10−oxideなるリン化
合物とエポキシ樹脂とを、所定のモル比で反応させてリ
ン化合物中にエポキシ基を導入することによって得られ
る。
本発明で得られるリン含有エポキシ樹脂は、式(1)で
示される10−(2,5−Dihydroxyphen
yl)−10H−9−oxa−10−phosphap
henanthrene−10−oxideなるリン化
合物とエポキシ樹脂とを、所定のモル比で反応させてリ
ン化合物中にエポキシ基を導入することによって得られ
る。
【0012】すなわち、エポキシ樹脂中のエポキシ基1
モルに対して、式(1)で表されるリン化合物を0.0
5〜0.45モルの割合で反応させることによって得ら
れる。エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して、リ
ン化合物が0.05モルより少ないと難燃性が十分改良
されず、また0.45モル以上では難燃性の向上は期待
できるものの粘度が高すぎて、合成樹脂中に分散が行い
難く、好ましくない。式(1)で表されるリン化合物と
エポキシ樹脂との反応は、公知の方法によれば良く、例
えば、金属酸化物、無機塩類、有機塩基及びその塩類
や、いわゆるオニウム化合物などを触媒とする方法等が
ある。
モルに対して、式(1)で表されるリン化合物を0.0
5〜0.45モルの割合で反応させることによって得ら
れる。エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して、リ
ン化合物が0.05モルより少ないと難燃性が十分改良
されず、また0.45モル以上では難燃性の向上は期待
できるものの粘度が高すぎて、合成樹脂中に分散が行い
難く、好ましくない。式(1)で表されるリン化合物と
エポキシ樹脂との反応は、公知の方法によれば良く、例
えば、金属酸化物、無機塩類、有機塩基及びその塩類
や、いわゆるオニウム化合物などを触媒とする方法等が
ある。
【0013】反応に使用するエポキシ樹脂としては、ビ
スフェノールA、ビスフェノールFに代表されるグリシ
ジルエーテル類など公知の、エポキシ当量130g/e
q〜1,500g/eqのエポキシ樹脂を単独、若しく
は、混合して使用する事ができる。
スフェノールA、ビスフェノールFに代表されるグリシ
ジルエーテル類など公知の、エポキシ当量130g/e
q〜1,500g/eqのエポキシ樹脂を単独、若しく
は、混合して使用する事ができる。
【0014】本発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂は、
硬化剤を使用して硬化させることができる。使用する硬
化剤としては、酸無水物、ポリアミン系化合物、フェノ
ール系化合物、その他、慣用されている硬化剤のいずれ
も使用できる。本発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂単
独を硬化剤を用いて硬化させる場合、硬化剤の配合量は
該リン含有難燃性エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対
して0.5〜1.2当量である。また、本発明のリン含
有難燃性エポキシ樹脂は、目的に応じて通常使用されて
いる添加剤を添加することができる。例えば、石英粉、
酸化チタン、アルミナ等の慣用されている充填材剤、或
いは、顔料、着色剤等が必要に応じて配合される。
硬化剤を使用して硬化させることができる。使用する硬
化剤としては、酸無水物、ポリアミン系化合物、フェノ
ール系化合物、その他、慣用されている硬化剤のいずれ
も使用できる。本発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂単
独を硬化剤を用いて硬化させる場合、硬化剤の配合量は
該リン含有難燃性エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対
して0.5〜1.2当量である。また、本発明のリン含
有難燃性エポキシ樹脂は、目的に応じて通常使用されて
いる添加剤を添加することができる。例えば、石英粉、
酸化チタン、アルミナ等の慣用されている充填材剤、或
いは、顔料、着色剤等が必要に応じて配合される。
【0015】本発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂は各
種の合成樹脂に配合添加して用いることができる。用い
られる合成樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂なとがある
が、最も好ましい樹脂としてはエポキシ樹脂である。す
なわち、用いる合成樹脂がエポキシ樹脂である場合、本
発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂は、前記式(1)で
表されるリン化合物とエポキシ樹脂とを特定の割合で反
応させて得たエポキシ基を有するリン含有難燃性化合物
であり、該リン含有難燃性化合物はエポキシ基を有する
ことにより、熱硬化性樹脂組成物としてのエポキシ樹脂
の一成分を構成するのである。従ってこの場合において
も硬化剤を使用して硬化させることができる。使用する
硬化剤としては、酸無水物、ポリアミン系化合物、フェ
ノール系化合物、その他、慣用されている硬化剤のいず
れも慣用量が用いられる。
種の合成樹脂に配合添加して用いることができる。用い
られる合成樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂なとがある
が、最も好ましい樹脂としてはエポキシ樹脂である。す
なわち、用いる合成樹脂がエポキシ樹脂である場合、本
発明のリン含有難燃性エポキシ樹脂は、前記式(1)で
表されるリン化合物とエポキシ樹脂とを特定の割合で反
応させて得たエポキシ基を有するリン含有難燃性化合物
であり、該リン含有難燃性化合物はエポキシ基を有する
ことにより、熱硬化性樹脂組成物としてのエポキシ樹脂
の一成分を構成するのである。従ってこの場合において
も硬化剤を使用して硬化させることができる。使用する
硬化剤としては、酸無水物、ポリアミン系化合物、フェ
ノール系化合物、その他、慣用されている硬化剤のいず
れも慣用量が用いられる。
【0016】更に、本発明のリン含有難燃性エポキシ樹
脂を各種の合成樹脂に配合添加して用いる場合、目的に
応じて通常使用されている添加剤を添加することができ
る。例えば、石英粉、酸化チタン、アルミナ等の慣用さ
れている充填剤、或いは、顔料、着色剤等が必要に応じ
て配合される。
脂を各種の合成樹脂に配合添加して用いる場合、目的に
応じて通常使用されている添加剤を添加することができ
る。例えば、石英粉、酸化チタン、アルミナ等の慣用さ
れている充填剤、或いは、顔料、着色剤等が必要に応じ
て配合される。
【0017】
【実施例、比較例】次に実施例及び比較例をあげて本発
明を具体的に説明する。実施例における硬化物の物性値
は、下記の測定法によって行った。Tg:デュポン社製
の粘弾性スペクトロメー夕ーDMA980を使用して、
2℃/minの昇温速度で測定し、tanδでの値を示
した。煮沸吸水率:100℃で1時間浸漬したときの吸
水率。加圧吸水率:120℃×1hrの強制吸湿試験に
より吸水したときの吸水率。耐燃性、曲げ強さ及び曲げ
弾性率:JIS K 6911に準拠して測定した測定
値。難燃性において、測定値1以下とは試験片の2回接
炎共、フレーミング時間が1秒以下であった。2つの数
字は1回目の接炎と2回目の接炎によるフレーミング時
間を示す。
明を具体的に説明する。実施例における硬化物の物性値
は、下記の測定法によって行った。Tg:デュポン社製
の粘弾性スペクトロメー夕ーDMA980を使用して、
2℃/minの昇温速度で測定し、tanδでの値を示
した。煮沸吸水率:100℃で1時間浸漬したときの吸
水率。加圧吸水率:120℃×1hrの強制吸湿試験に
より吸水したときの吸水率。耐燃性、曲げ強さ及び曲げ
弾性率:JIS K 6911に準拠して測定した測定
値。難燃性において、測定値1以下とは試験片の2回接
炎共、フレーミング時間が1秒以下であった。2つの数
字は1回目の接炎と2回目の接炎によるフレーミング時
間を示す。
【0018】参考例1 臭素化エポキシ樹脂、エポトートYDB−400(東都
化成株式会社製、テトラブロモビスフェノールA型ジグ
リシジルエーテル、エポキシ当量(以下、EEW.と記
す)400g/eq、臭素含有量49.0%)442g
と10−(2,5−Dihydroxyphenyl)
−10H−9−oxa−10−phosphaphen
anthrene−10−oxide(三光化学株式会
社製、以下、HCA−HQと記す、分子量324.3)
104.5gとを、反応触媒としてテトラメチルアンモ
ニウムクロライド0.5gを水溶液として用い、HCA
−HQとエポキシ基のモル比(以下P/Eと記す)0.
292/1で100〜180℃の温度で5時間反応さ
せ、EEW.1,190g/eq、リン含有量1.8
%、臭素含有量39.6%の樹脂を得た。この樹脂5
4.6gとエポトートYD−128(ビスフェノールA
型ジグリシジルエーテル、EEW.187g/eq)4
5.4gの混合物に、硬化剤としてメチル化テトラヒド
ロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、以下、HN
−2200と記す)を48g、硬化促進剤として、2-
エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社
製、以下、2E4MZと記す)を0.1g配合し、12
0℃で1時間、150℃で1時間、更に170℃で1時
間加熱して硬化させた。得られた硬化物中のリン含有
量、臭素含有量及び硬化物物性を測定し、結果を表1に
示した。
化成株式会社製、テトラブロモビスフェノールA型ジグ
リシジルエーテル、エポキシ当量(以下、EEW.と記
す)400g/eq、臭素含有量49.0%)442g
と10−(2,5−Dihydroxyphenyl)
−10H−9−oxa−10−phosphaphen
anthrene−10−oxide(三光化学株式会
社製、以下、HCA−HQと記す、分子量324.3)
104.5gとを、反応触媒としてテトラメチルアンモ
ニウムクロライド0.5gを水溶液として用い、HCA
−HQとエポキシ基のモル比(以下P/Eと記す)0.
292/1で100〜180℃の温度で5時間反応さ
せ、EEW.1,190g/eq、リン含有量1.8
%、臭素含有量39.6%の樹脂を得た。この樹脂5
4.6gとエポトートYD−128(ビスフェノールA
型ジグリシジルエーテル、EEW.187g/eq)4
5.4gの混合物に、硬化剤としてメチル化テトラヒド
ロ無水フタル酸(日立化成工業株式会社製、以下、HN
−2200と記す)を48g、硬化促進剤として、2-
エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社
製、以下、2E4MZと記す)を0.1g配合し、12
0℃で1時間、150℃で1時間、更に170℃で1時
間加熱して硬化させた。得られた硬化物中のリン含有
量、臭素含有量及び硬化物物性を測定し、結果を表1に
示した。
【0019】実施例1 エポトートYD−128(前述)453.5g、HCA
−HQ(前述)104.5gを参考例1と同条件で反応
させ(P/E=0.133/1)、EEW.313g/
eq、リン含有量1.8%、臭素含有量0%の樹脂Aを
得た。こうして得られた樹脂A55.8gとエポトート
YDB−400(前述)44.2gの混合物に、硬化剤
としてHN−2200(前述)を47g、硬化促進剤と
して2E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1と
同様の硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を測
定し、結果を表1に示した。
−HQ(前述)104.5gを参考例1と同条件で反応
させ(P/E=0.133/1)、EEW.313g/
eq、リン含有量1.8%、臭素含有量0%の樹脂Aを
得た。こうして得られた樹脂A55.8gとエポトート
YDB−400(前述)44.2gの混合物に、硬化剤
としてHN−2200(前述)を47g、硬化促進剤と
して2E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1と
同様の硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を測
定し、結果を表1に示した。
【0020】比較例1 エポトートYDB−400(前述)442g、エポトー
トYD−128(前述)244g、エボトートYD−0
11(東部化成株式会社製ビスフェノールA型ジグリシ
ジルエーテル、EEW.475g/eq)214g/e
q、トリフェニルフォスファイト(株式会社 大八化学
工業製、商品名TP−1、リン含有量10%)100g
を100〜120℃で撹拌混合してEEW.350g/
eq、リン含有量1.0%、臭素含有量21.7%の樹
脂Bを得た。こうして得られた樹脂B100gに、硬化
剤としてHN−2200(前述)を48g、硬化促進剤
として2E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1
と同様の硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を
測定し、結果を表1に示した。
トYD−128(前述)244g、エボトートYD−0
11(東部化成株式会社製ビスフェノールA型ジグリシ
ジルエーテル、EEW.475g/eq)214g/e
q、トリフェニルフォスファイト(株式会社 大八化学
工業製、商品名TP−1、リン含有量10%)100g
を100〜120℃で撹拌混合してEEW.350g/
eq、リン含有量1.0%、臭素含有量21.7%の樹
脂Bを得た。こうして得られた樹脂B100gに、硬化
剤としてHN−2200(前述)を48g、硬化促進剤
として2E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1
と同様の硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を
測定し、結果を表1に示した。
【0021】比較例2 エポトートYDB−400(前述)44.2gとエポト
ートYD−128(前述)17.9gとエポトートYD
−011(前述)37.9gの混合物に、硬化剤として
HN−2200(前述)を48g、硬化促進剤として2
E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1と同様の
硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を測定し、
結果を表1に示した。
ートYD−128(前述)17.9gとエポトートYD
−011(前述)37.9gの混合物に、硬化剤として
HN−2200(前述)を48g、硬化促進剤として2
E4MZ(前述)を0.1g配合し、参考例1と同様の
硬化条件で硬化させ、得られた硬化物の物性を測定し、
結果を表1に示した。
【0022】実施例2 YD−128(前述)108.5g、HCA−HQ(前
述)66.5gを実施例1と同条件で反応させ(P/E
=0.353/1)、EEW.1,035g/eq、リ
ン含有量3.6%、臭素含有量0%の樹脂Cを得た。こ
うして得られた樹脂Cのジメチルホルムアミド溶液(N
V.50%)200gに、硬化剤として、フェノールノ
ボラック樹脂(東都化成株式会社製、軟化点:98℃、
以下、DC−5と記す)のメチルエチルケトン溶液(N
V.50%)20gを、硬化促進剤として2E4MZ
(前述)0.1gをそれぞれ使用して樹脂ワニスとし、
ガラスクロス(WEA−18K−105BZ2、日東紡
株式会社製)に含浸させ、150℃のオーブン中で5分
間乾燥させてB−ステージ化した後、得られたプリブレ
グ8プライの上下に銅箔(3EC、厚さ35μ、三井金
属鉱業株式会社製)を重ねて、20kgf/cm2×1
70℃×2時間の硬化条件で加熱加圧硬化し、厚さ1.
6mm、樹脂分約42%の積層板を得た。得られた積層
体の物性値を表2に示した。
述)66.5gを実施例1と同条件で反応させ(P/E
=0.353/1)、EEW.1,035g/eq、リ
ン含有量3.6%、臭素含有量0%の樹脂Cを得た。こ
うして得られた樹脂Cのジメチルホルムアミド溶液(N
V.50%)200gに、硬化剤として、フェノールノ
ボラック樹脂(東都化成株式会社製、軟化点:98℃、
以下、DC−5と記す)のメチルエチルケトン溶液(N
V.50%)20gを、硬化促進剤として2E4MZ
(前述)0.1gをそれぞれ使用して樹脂ワニスとし、
ガラスクロス(WEA−18K−105BZ2、日東紡
株式会社製)に含浸させ、150℃のオーブン中で5分
間乾燥させてB−ステージ化した後、得られたプリブレ
グ8プライの上下に銅箔(3EC、厚さ35μ、三井金
属鉱業株式会社製)を重ねて、20kgf/cm2×1
70℃×2時間の硬化条件で加熱加圧硬化し、厚さ1.
6mm、樹脂分約42%の積層板を得た。得られた積層
体の物性値を表2に示した。
【0023】比較例3 樹脂B(前述)のメチルエチルケトン溶液(NV.50
%)200gに、硬化剤として、DC−5(前述)のメ
チルエチルケトン溶液(NV.50%)60gを、硬化
促進剤として2E4MZ(前述)0.1gをそれぞれ使
用して樹脂ワニスとし、実施例2と同様の操作で積層板
を得た。得られた積層体の物性値を表2に示した。
%)200gに、硬化剤として、DC−5(前述)のメ
チルエチルケトン溶液(NV.50%)60gを、硬化
促進剤として2E4MZ(前述)0.1gをそれぞれ使
用して樹脂ワニスとし、実施例2と同様の操作で積層板
を得た。得られた積層体の物性値を表2に示した。
【0024】比較例4 YD−128(前述)62gとHCA−HQ(前述)3
8gをジメチルホルムアミドに溶解し、NV.50%に
し、硬化剤として、DC−5(前述)のメチルエチルケ
トン溶液(NV.50%)20gを、 硬化促進剤とし
て2E4MZ(前述)0.1gをそれぞれ使用して樹脂
ワニスとし、実施例2と同様の操作で積層板を得た。得
られた積層体の物性値を表2に示した。
8gをジメチルホルムアミドに溶解し、NV.50%に
し、硬化剤として、DC−5(前述)のメチルエチルケ
トン溶液(NV.50%)20gを、 硬化促進剤とし
て2E4MZ(前述)0.1gをそれぞれ使用して樹脂
ワニスとし、実施例2と同様の操作で積層板を得た。得
られた積層体の物性値を表2に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上の結果から、本発明の新規なリン含
有エポキシ樹脂は難燃剤として有用であり、他の合成樹
脂に用いることによっても、物性の低下が無く良好な難
燃性を有する難燃性合成樹脂組成物を得ることができ
る。また、1分子中の骨格にリンとハロゲンを同時に導
入することが可能であり、更には、ハロゲン系難燃剤と
も組み合わせて各種の合成樹脂に用いることも可能であ
り、産業界にとって非常に有益である。
有エポキシ樹脂は難燃剤として有用であり、他の合成樹
脂に用いることによっても、物性の低下が無く良好な難
燃性を有する難燃性合成樹脂組成物を得ることができ
る。また、1分子中の骨格にリンとハロゲンを同時に導
入することが可能であり、更には、ハロゲン系難燃剤と
も組み合わせて各種の合成樹脂に用いることも可能であ
り、産業界にとって非常に有益である。
【図1】 参考例1で得られたリン含有難燃性エポキシ
樹脂のGPCチャートである。
樹脂のGPCチャートである。
【図2】 実施例1で得られたリン含有難燃性エポキシ
樹脂のGPCチャートである。
樹脂のGPCチャートである。
【図3】 参考例1で得られたリン含有難燃性エポキシ
樹脂のIRスペクトル図である。
樹脂のIRスペクトル図である。
【図4】 実施例1で得られたリン含有難燃性エポキシ
樹脂のIRスペクトル図である。
樹脂のIRスペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−188134(JP,A) 特開 昭58−79060(JP,A) 特開 昭60−126293(JP,A) 特開 昭60−248728(JP,A) 特開 昭61−148219(JP,A) 特開 昭61−188413(JP,A) 特開 昭61−231080(JP,A) 特開 昭63−3016(JP,A) 特開 昭63−46234(JP,A) 特開 昭63−48324(JP,A) 特公 昭47−33520(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/14 C08G 59/30
Claims (1)
- 【請求項1】 ビスフェノール型ジグリシジルエーテル
に式(1)で示されるリン化合物をエポキシ基1モルに
対して、0.05〜0.45モルの比率で反応せしめて
得られる、式(2)で表されるリン含有難燃性エポキシ
樹脂。 【化1】 【化2】 式(2)中、Zは式(3)を示し、nは0以上の整数を
示し、n=0を含んでよいが、n=1以上を必須として含
有する。 【化3】 式(3)中、Aは、−CH2−、−C(CH3)2−、の
いずれかの2価の基から選ばれるものであり、mは0以
上の整数を表す。
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