JPH0830123B2 - エポキシ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状またはマット状基材 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状またはマット状基材

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JPH0830123B2
JPH0830123B2 JP21948894A JP21948894A JPH0830123B2 JP H0830123 B2 JPH0830123 B2 JP H0830123B2 JP 21948894 A JP21948894 A JP 21948894A JP 21948894 A JP21948894 A JP 21948894A JP H0830123 B2 JPH0830123 B2 JP H0830123B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電気電子部品用の絶縁
材料に適したエポキシ樹脂組成物を含浸させたクロス状
またはマット状基材に係るものである。特に耐熱性、耐
湿性、内部可塑性などに優れた、ジシクロペンタジエン
・レゾルシノール類変性エポキシ樹脂を必須成分とする
エポキシ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料を製造す
るためのクロス状またはマット状基材に関するものであ
る。米国特許第4,390,680号には、レゾルシノー
ルとジシクロペンタジエン濃縮物とから得たフェノール
樹脂をエポキシ樹脂に変性する例が記載されている。し
かしながら、エポキシ樹脂を基材に含浸させる例はな
く、また示唆もされていない。なお、上記特許に記載さ
れている樹脂は、原料のジシクロペンタジエン濃縮物が
ジシクロペンタジエン以外の鎖状化合物を多く含んでい
るため、クロス状またはマット状基材に含浸させて電気
絶縁材料として使用するには適さないものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】最近の電気電子機器に
おいては、コンピューターの普及、VTRの小型化や軽
量化などに伴い、信頼性が高くコストの低い樹脂が要求
されている。通常のエポキシ樹脂であるビスフェノール
A型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂などは、耐熱性、耐湿性、耐薬品性、内部可塑性など
の性能が十分でなく、バランスの取れたエポキシ樹脂の
開発が望まれていた。本発明は前記の欠点に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、耐熱性、耐湿性、内部可塑性
および耐薬品性に優れ、電気電子部品用の絶縁材料用と
して適した新規なエポキシ樹脂組成物を含浸させたクロ
ス状またはマット状基材を提供しようとするものであ
る。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、後述するエポ
キシ樹脂組成物が従来のものに比べて耐熱性、耐湿性、
耐薬品性および内部可塑性に優れており、バランスの取
れたエポキシ樹脂組成物であることを見出して本発明を
完成した。すなわち本発明は、一般式化2で示されるジ
シクロペンタジエン・レゾルシノール類変性エポキシ樹
脂 【化2】 〔式中Rは水素原子または炭素数1〜9のアルキル基、
nは0〜15の整数を示す。〕を必須成分とするエポキ
シ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状ま
たはマット状基材である。 【0004】本発明の必須成分であるジシクロペンタジ
エン・レゾルシノール類変性エポキシ樹脂は、ジシクロ
ペンタジエンとレゾルシノール類を重合し、更にこれに
グリシジル化反応を行って製造する。樹脂の重合度は0
〜15であり、エポキシ樹脂組成物によって重合度を調
整することができる。ジシクロペンタジエン誘導体を含
有させることにより、エポキシ樹脂組成物の耐湿性を向
上させ、更に内部可塑性を付与することができる。ま
た、レゾルシノール類を含むことにより、架橋密度が高
くなるため、耐熱性および耐湿性を向上させることがで
きる。 【0005】また、従来公知のエポキシ樹脂、例えばフ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
脂環式エポキシ樹脂等も必要に応じて併用することがで
きる。このエポキシ樹脂組成物には、上述の必須成分の
ほか任意成分としてフェノールノボラック型樹脂やその
他有機酸無水物、アミン化合物などの公知の硬化剤が使
用される。また、エポキシ樹脂の硬化反応を促進する効
果があるイミダゾール化合物や第三級アミン化合物、第
四級アンモニウム塩などの公知の硬化促進剤を用いるこ
とができる。更に本発明で用いる樹脂組成物には、注型
などの目的のために公知の希釈剤を添加することもでき
る。例えば、フタル酸エステル、ブチルグリシジルエー
テル、クレジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
その他、三酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂などの
難燃化剤;カーボンブラックなどの着色剤;アルコキシ
チタネート系化合物、エポキシシラン、ボラン系化合
物、シラン系カップリング剤などの表面処理剤;天然ゴ
ム、ポリブタジエン−スチレン、ポリイミド、フェノキ
シ樹脂、シリカ粉末、タルク、炭酸カルシウム、無機繊
維などの充填剤などを必要に応じて添加配合することが
できる。 【0006】上記の必須成分および任意成分の配合割合
としては、必須成分であるジシクロペンタジエン・レゾ
ルシノール類変性エポキシ樹脂100重量部に対して硬
化剤は樹脂が硬化し得るに十分な量、通常10〜90重
量部の範囲である。また、特に電気絶縁材料としては、
難燃化剤を添加配合することが好ましい。その配合量
は、上記エポキシ樹脂100重量部に対して難燃化剤1
〜200重量部の範囲である。 【0007】本発明においては、上記の樹脂組成物を、
ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、合成繊維など
のクロス状またはマット状の基材に含浸させ、必要に応
じて乾燥させた後、部分加熱処理を行ってプリプレグと
する。 【0008】 【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明する。 <ジシクロペンタジエン・レゾルシノール変性エポキシ
樹脂の製造例>レゾルシノール1,000部(以下部は
いずれも重量部)を温度計、冷却器、撹拌装置、滴下管
を付した反応器内に仕込み、100±5℃に保ちなが
ら、47%BF3エーテルコンプレックス15部を加
え、完全に混合するまで撹拌した後、ジシクロペンタジ
エン415部を4時間かけて滴下した。滴下後、100
±5℃で1時間保持した後、180℃、4mmHg で未反
応モノマーを留去し、更にメタノール500部に溶解し
た。このメタノール溶液に水250部を加え、分別沈澱
により樹脂を分取し、残存モノマー1%以下の目的とす
る重合物925部を得た。重合物200部をエピクロル
ヒドリン500部に溶解し、触媒としてベンジルトリエ
チルアンモニウムブロマイド1.0gを加え、80℃で
6時間反応させた後、これに49%NaOH128部を
滴下した。このとき、150±50mmHgの減圧下でエ
ピクロルヒドリンと水を共沸させ、水を系外に出しなが
ら6.0時間かけて滴下を行った。反応系を80℃に保
ちながら更に6時間撹拌を続けた後、エピクロルヒドリ
ンを減圧留去し、メチルイソブチルケトン500部に溶
解した。次に反応によって生じたNaCl を濾過し、濾
液の有機層を水洗した後、減圧濃縮してジシクロペンタ
ジエン・レゾルシノール変性エポキシ樹脂224部を得
た。このエポキシ樹脂の分析結果を表1に示す。 【0009】 【表1】 【0010】<実施例1〜4、比較例1>使用した基本
樹脂および硬化剤の種類は以下の通りである。 基本樹脂 (1)ジシクロペンタジエン・レゾルシノール変性エポキ
シ樹脂(エポキシ当量305g):A (2)オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量218g、日本化薬(株)製):EOCN (3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量4
70g;商品名:DY−011、東都化成(株)製):B
AE 硬化剤 (1)ジアミノジフェニルメタン:DDM (2)フェノール・ノボラック樹脂(商品名:BGR−5
57、昭和合成化学製):PN 上記の基本樹脂および硬化剤を用い、更に硬化促進剤と
して三級アミンを加え、表2の配合に従って当量比1/
1/0.1で微粉砕混合し、示差熱分析による熱分解
開始温度モニターIC上で硬化させ、また150℃で
のリーク電流および耐湿性(PCT)を測定した。結
果は表2の通りである。 【0011】 【表2】 【0012】<実施例5、6、比較例2、3>(積層板へ
の適用例) エポキシ樹脂としてジシクロペンタジエン・レゾルシノ
ール変性エポキシ樹脂(A)、オルトクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(EOCN)およびビスフェノール
A型エポキシ樹脂(BAE)を、難燃化剤として臭素化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量400
g;商品名:YDB−400、東都化成製、以下「TB
BAE」と略す)を、また硬化剤としてジシアンジアミ
ドを用いて表−3に示す配合の樹脂ワニス(樹脂成分が
60重量%)を調製し、これをガラス布(E−ガラス)
に含浸させた後、このワニス含浸布を160℃の乾燥室
中で4分間乾燥し、Bステージ状のプリプレグを得た。
上記のプリプレグを切断して得た8枚のプリプレグを重
ね、更にその両面に厚さ35μmの電解銅箔を1枚ずつ
重ねて、圧力40kg/cm2および温度175℃で120分
間加圧加熱を行い、積層板を作製した。得られた硬化積
層板の物性を表−3に示す。なお、各物性値の試験方法
は以下の通りである。 (1)ガラス転移温度 DSCにより測定 (2)吸水率(JIS C6481に準拠) 100℃の水中で50時間煮沸した後の重量増加量を測
定 (3)引剥し強さ(JIS C6481に準拠) (4)誘電特性(JIS C6481に準拠) 表3からわかるように、ジシクロペンタジエン・レゾル
シノール変性エポキシ樹脂を用いた積層板は、耐熱性、
耐湿性、接着性および電気特性が良好であった。 【0013】 【表3】 【0014】 【発明の効果】上記のように、本発明の、ジシクロペン
タジエン・レゾルシノール変性エポキシ樹脂を含浸させ
た基材を用いて製造した積層板は、耐熱性、耐湿性、接
着性および電気特性が良好であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】(1) 下記一般式化1で示されるジシクロペンタジエン
    ・レゾルシノール類変性エポキシ樹脂 【化1】 〔式中Rは水素原子または炭素数1〜9のアルキル基、
    nは0〜15の整数を示す。〕を必須成分とするエポキ
    シ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状ま
    たはマット状基材。(2) 前記エポキシ樹脂組成物が難燃化剤を含むことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のエポキシ樹脂
    組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状またはマ
    ット状基材。
JP21948894A 1994-08-22 1994-08-22 エポキシ樹脂組成物を含浸させた電気絶縁材料用のクロス状またはマット状基材 Expired - Lifetime JPH0830123B2 (ja)

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