JP2002226557A - 難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
難燃性エポキシ樹脂組成物Info
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Abstract
フリーの難燃処方として優れた難燃効果を発現させると
共に、耐水性の物性に優れ、また電気積層板用途におけ
る密着性に優れる難燃性エポキシ樹脂組成物を提供する
こと。 【解決手段】下記一般式(1)とエピハロヒドリンとを
反応させて得られるエポキシ樹脂と硬化剤としてフェニ
レンジアルキレン基、ビフェニレンジメチレン、又はナ
フタレンジメチレン骨格で連結されたフェノール類、ま
たはナフトール類からなるフェノール樹脂(B)とを必
須成分とする難燃性エポキシ樹脂組成物。 【化1】
Description
難燃性組成物として有用な難燃性エポキシ樹脂組成物に
関し、具体的には、ハロゲンフリーの難燃組成物とし
て、塗料、半導体封止用組成物又は積層板用として有用
であり、特に封止材及び積層板(プリント配線板)用組
成物として難燃効果のみならず耐熱性および耐湿性に優
れた封止材及び積層板を提供し得る難燃性エポキシ樹脂
組成物に関する。
気特性(絶縁性)ゆえに電気電子材料部品を中心に幅広
く使用されている。
シ積層板やIC封止材に代表される様に高い難燃性(U
L:94V−0)が求められる為、通常ハロゲン化され
たエポキシ樹脂が用いられている。例えば、ガラスエポ
キシ積層板では、難燃化されたFR−4グレードとし
て、一般に臭素で置換されたエポキシ樹脂を主原料成分
とし、これに種々のエポキシ樹脂を混合したエポキシ樹
脂と、エポキシ樹脂用硬化剤とを配合して用いられてい
る。
キシ樹脂の使用は、近年のダイオキシンに代表される環
境問題の一要因となっている他、高温環境下でのハロゲ
ン解離による電気的な長期信頼性への悪影響などから、
ハロゲンの使用量を低減するか、ハロゲンに代替できる
他の化合物を使用した難燃剤、あるいは他の難燃処方が
強く求められている。
燃処方に代わる技術として、例えばリン酸エステル系化
合物などを添加系難燃剤として使用する技術が種々検討
されているが、このような技術は何れも成形品の耐熱性
や耐水性等の低下、更にとりわけ電気積層板用途におけ
る密着性の低下を来すものであった。そこで、反応型の
リン系化合物を使用して成形品の耐熱性、耐水性等を改
善したものとして、例えばエポキシ樹脂に特定のリン化
合物を変性させて、成形品の耐熱性、難燃性等を図った
技術等が開示されている。
は、更に、ハロゲンを使用しないばかりか、リン元素も
使用しない処方がのぞまれている。また、特定のリン化
合物でエポキシ樹脂を変性させた樹脂においても難燃性
には優れるものの、リン化合物の影響によって、吸湿耐
熱性が悪化し、また密着性にも劣るものであった。
ハロゲン及びリンを使用しない難燃処方として優れた難
燃効果を発現させると共に、成形品の耐熱性、耐水性の
物性、特に吸湿後の耐半田性に非常に優れる封止材及び
電気積層板用途における難燃性に優れる難燃性エポキシ
樹脂組成物を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を持つエポ
キシ樹脂(A)と特定の構造を持つフェノール樹脂
(B)を必須成分として組み合わせた難燃性エポキシ樹
脂組成物により、ハロゲンフリーであって、更にリンも
使用しなくても、難燃化が図れ、吸湿後の耐半田性、密
着性、耐熱性、耐水性を改善できることを見いだし、本
発明を完成するに至った。
ハロヒドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂
(A)と硬化剤として下記一般式(2)及び/又は下記
一般式(3)で表わされるフェノール樹脂(B)とを必
須成分とする難燃性エポキシ樹脂組成物を提供する。
り返し単位数を表わし、R1〜R4のうち任意の1つは水
酸基を表わし、R1〜R4のその他とR5は、それぞれ独
立に、水酸基、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル
基、またはフェニル基を表わし、一般式(3)中のm
は、それぞれ独立に1〜10の繰り返し単位数を表わ
し、R6〜R10のうち任意の1つは水酸基を表わし、R6
〜R11のその他とR12は、それぞれ独立に、水酸基、水
素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、またはフェニ
ル基を表わす。また、Xは下記一般式(4a)〜(4
f)を表す。)
用いられるエポキシ樹脂としては、前記エポキシ樹脂
(A)を必須成分とする。エポキシ樹脂(A)として
は、上記一般式(1)で表わされる構造を有するように
フェニル基を置換基として有するフェニルフェノールノ
ボラック樹脂とエピハロヒドリンとを反応して得られる
エポキシ樹脂(A)が挙げられる。エポキシ樹脂(A)
を得る方法としては例えばそれ自体公知の方法が採用で
きる。
フェノールノボラック樹脂から本発明のエポキシ樹脂を
得る方法について説明する。本発明のエポキシ樹脂を得
る方法としては、例えば、一般式(1)で表されるフェ
ニルフェノールノボラック樹脂とエピクロルヒドリン、
エピブロムヒドリン、メチルエピクロルヒドリン等のエ
ピハロヒドリンの溶解混合物に水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を添加し、または
添加しながら20〜120℃で1〜10時間反応させる
ことにより本発明のエポキシ樹脂を得ることが出来る。
フェノール化合物中の水酸基1当量に対して、通常0.
3〜20当量の範囲が用いられる。エピハロヒドリンが
2.5当量よりも少ない場合、エポキシ基と未反応水酸
基が反応しやすくなるため、エポキシ基と未反応水酸基
が付加反応して生成する基(-CH2CR(OH)CH2-、R:水素
原子又は有機炭素基)を含んだ高分子量物が得られる。
一方、2.5当量よりも多い場合、理論構造物の含有量
が高くなる。所望の特性によってエピハロヒドリンの量
を適宜調節すればよい。
おいて、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用して
もよく、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を
連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧
下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分
液し水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に
戻す方法でもよい。
ニルフェノールノボラック樹脂とエピハロヒドリンの溶
解混合物にテトラメチルアンモニウムクロライド、テト
ラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジル
アンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒
として添加し50〜150℃で1〜5時間反応させて得
られる、一般式(1)で表わされるフェニルフェノール
ノボラック樹脂化合物のハロヒドリンエーテル化物にア
ルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加え、再び2
0〜120℃で1〜10時間反応させ脱ハロゲン化水素
(閉環)させる方法でもよい。
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノ
ールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、ジオキサンなどのエーテル類、ジメ
チルスルホン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性
極性溶媒などを添加して反応を行うことが好ましい。溶
媒を使用する場合のその使用量は、エピハロヒドリンの
量に対し通常5〜50重量%、好ましくは10〜30重
量%である。また非プロトン性極性溶媒を用いる場合は
エピハロヒドリンの量に対し通常5〜100重量%、好
ましくは10〜60重量%である。
後、または水洗無しに加熱減圧下、110〜250℃、
圧力10mmHg以下でエピハロヒドリンや他の添加溶
媒などを除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少な
いエポキシ樹脂とするために、エピハロヒドリン等を回
収した後に得られる粗エポキシ樹脂を再びトルエン、メ
チルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の
水溶液を加えて更に反応させて閉環を確実なものにする
こともできる。この場合、アルカリ金属水酸化物の使用
量は粗エポキシ樹脂中に残存する加水分解性塩素1モル
に対して、通常0.5〜10モル、好ましくは1.2〜
5.0モルである。反応温度は通常50〜120℃、反
応時間は通常0.5〜3時間である。反応速度の向上を
目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等
の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使
用する場合のその使用量は、粗エポキシ樹脂に対して
0.1〜3.0重量%の範囲が好ましい。
により除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソ
ブチルケトンなどの溶剤を留去することにより本発明の
エポキシ樹脂(A)が得られる。
ェニルフェノールノボラック樹脂、パラフェニルフェノ
ールノボラック樹脂が挙げられるが、中でもオルソフェ
ニルフェノールノボラック樹脂が好ましい。
式(1)とエピハロヒドリンとを反応させて得られるも
のであれば、特に制限されるものではないが、耐熱性の
点で分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有するハロ
ゲン原子非含有のエポキシ樹脂が好ましい。ここで、ハ
ロゲン原子非含有のエポキシ樹脂とは、上記のような方
法でエポキシ樹脂を製造する際、エピクロロヒドリンと
反応させる原料フェノール樹脂中にハロゲン原子が含ま
れていないか或いはハロゲン原子で実質的に変性されて
いないエポキシ樹脂である。即ち、通常のエピクロルヒ
ドリンの使用により混入される塩素分は含んでいてもよ
く、具体的にはハロゲン原子量5000ppm以下であ
ることが好ましい。
は、最終的に得られる難燃性エポキシ樹脂組成物の難燃
効果を飛躍的に向上できる点からエポキシ当量100〜
500グラム/当量(以下g/eqと記す)であること
が好ましい。
にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種
類以上の併用も可能である。
(B)について説明する。フェノール樹脂(B)は、フ
ェノール、及びナフトールを上記一般式(4)に表わさ
れるアルキレン基、またはアラルキレン基で連結した構
造を有する。
及び/または一般式(3)で表わされ、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、とく
に、オルソクレゾールノボラック樹脂、フェノールアラ
ルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルア
ラルキル樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂な
どが挙げられる。
される、フェノールアラルキル型樹脂類、ナフトールア
ラルキル型樹脂類、ビフェニルアラルキル型樹脂類が好
ましい。
繰り返し単位数であってを、またnは0〜10の繰り返
し単位数を、それぞれ独立に表わす。)
り返し単位数を、またnは0〜10の繰り返し単位数
を、それぞれ独立に表わす。)
返し単位数を、また、nは0〜10の繰り返し単位数
を、それぞれ独立に表わす。)
り返し単位数を、またnは0〜10の繰り返し単位数
を、それぞれ独立に表わす。)
及び/又は下記一般式(3)におけるXがフェノールア
ラルキル基、ナフトールフラルキル基、ビフェニルアラ
ルキル基の順で好ましい。即ち、上記一般式(5−1)
及び一般式(5−2)で示される構造を有する樹脂が好
ましく、特に一般式(5−1)で表わされる樹脂がが好
ましい。
b、i、j、c、dは、それぞれ独立に、0〜3の繰り
返し単位を表わすが、耐熱性、難燃性、基材への密着性
等を勘案して、適宜調整することができる。
なるエポキシ樹脂組成物の構成成分であるエポキシ樹脂
は、前述の特定な構造を有するエポキシ樹脂(A)を必
須成分とするが、その他のエポキシ樹脂を加えることが
できる。その他のエポキシ樹脂としては、特に限定され
るものではないが、例えば、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールADノボラック樹脂等のノボラック型エポキ
シ樹脂類、シクロヘキセンオキサイド基を有するエポキ
シ樹脂類、トリシクロデセンオキサイド基を有するエポ
キシ樹脂類、シクロペンテンオキサイド基を有するエポ
キシ樹脂類、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂の
エポキシ化物等の環式脂肪族エポキシ樹脂類、ダイマー
酸グリシジルエステル、トリグリシジルエステル等のグ
リシジルエステル型エポキシ樹脂類、テトラグリシジル
アミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノ
フェノール、トリグリシジル−p−アミノフェノール、
テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、テトラグリ
シジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジル
アミン型エポキシ樹脂、ジグリシジルヒダントイン、グ
リシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン等のヒダ
ントイン型エポキシ樹脂類、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポ
キシ樹脂類、フロログリシノールトリグリシジルエーテ
ル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテ
ル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4
−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、1,3−
ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エ
ポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フ
ェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール等の
3官能型エポキシ樹脂類、テトラヒドロキシフェニルエ
タンテトラグリシジルエーテル、テトラグリシジルベン
ゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエー
テル、テトラグリシドキシビフェニル等の4官能型エポ
キシ樹脂類などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂
は、その使用にあたって1種類のみに限定されるもので
はなく、2種類以上の併用も可能である。また、使用に
際し、組成物の使用目的に沿って、耐熱性、機械強度、
耐水性、密着性等の特性により、適宜選択可能である。
化合物、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエ
ーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−Sec−ブ
チルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド等の1
官能性エポキシ化合物を用いてよい。
シ基1当量当たり、全硬化剤の活性水素が0.2〜1.
2当量となる範囲で調整して配合することが好ましい。
組成物は、エポキシ樹脂(A)としてオルソフェニルフ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂であって、フェノー
ル樹脂(B)として上記一般式(6−1)及び一般式
(6−2)で示される構造を有する樹脂、特に、一般式
(6−1)で表わされる樹脂、である組み合わせの時
が、難燃性の面からは、特に好ましい。
脂(B)を単独で使用することはもちろん、他の一般的
な硬化剤と併用することも可能である。硬化剤として
は、例えば、ジシアンジアミド、イミダゾール、BF3
−アミン錯体、グアニジン誘導体等の潜在性アミン系硬
化剤類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミ
ン類、シクロホスファゼンオリゴマー等のリン、窒素含
有化合物類、フェノール類とトリアジン環を有する化合
物類、或いはフェノール類とトリアジン環とアルデヒド
類の混合物または縮合物等の窒素原子含有化合物類、フ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、
ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック樹脂
類、ポリアミド樹脂、無水マレイン酸、無水フタル酸、
無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸などの
酸無水物系硬化剤等をが挙げられる。これらの硬化剤を
フェノール樹脂(B)と併用する場合、単独で使用して
も、2種以上併用してもよい。この場合のエポキシ樹脂
と硬化剤の配合量は、エポキシ基1当量当たり、全硬化
剤の活性水素が0.2〜1.2当量となる範囲で調整し
て配合することが好ましい。
と併用する際には、上記のなかでも特に、耐水性、密着
性と難然効果が相乗的に向上する点からジシアンジアミ
ドに代表される窒素原子を含有する硬化剤、またはフェ
ノール類とトリアジン環とアルデヒド類の混合物または
縮合物が好ましい。
ずれも使用できるが、例えば、ベンジルジメチルアミン
等の第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイ
ス酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみなら
ず2種以上の併用も可能である。
に加え、更に無機充填剤(C)を使用してもよく、特に
封止材用組成物としては、この無機充填剤(C)は必須
の成分となる。ここで、使用し得る無機充填剤(C)
は、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ、
アルミナ、タルク等が挙げられる。無機充填材(C)は
樹脂組成物中において0〜90重量%を占める量が用い
られ、これらの無機充填剤は、適宜に2種または、それ
以上の混合として使用することも可能である。更に本発
明のエポキシ樹脂を用いた樹脂組成物には、シランカッ
プリング剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の離型剤、顔料等の
種々の配合剤を添加することができる。
るものではないが、封止材用組成物の全量100重量部
に対して無機充填剤(C)が20〜80重量部となる範
囲であることが好ましい。
必要に応じて種々の添加剤、難燃剤、充填剤等を適宜配
合することが出来る。
止材及び電気積層板用として極めて有用であるが、硬化
剤と組み合わせによって、例えば接着剤、注型、塗料等
の各種用途に使用できる。即ち、本発明のエポキシ樹脂
組成物は、耐熱性を低下させることなく、非ハロゲン系
の難燃性硬化物を得られることから、封止、積層、塗料
などの用途特にガラスエポキシ積層板やIC封止材用に
適し、さらに金属密着性に優れるのでレジストや塗料用
途にも適する被覆用エポキシ樹脂組成物を提供すること
が出来る。また、電気積層板用としては銅箔との密着性
に優れる点から樹脂付き銅箔等のいわゆるビルドアップ
積層板用組成物として特に有用である。
物から積層板を製造する方法としては、特に制限されな
く、公知慣用の方法によって製造することができるが、
例えばガラスクロス等の基板に本発明のエポキシ樹脂組
成物を樹脂量30〜70重量%となる割合で含浸してプ
リプレグとし、次いでこのプリプレグの1〜10枚を加
熱プレスして得る方法が挙げられる。
より具体的に説明する。尚、例中において「部」および
「%」は特に断りのない限りすべて重量基準である。 合成例1 フェノール94部、メラミン15部、ベンゾグアナミン
5部に41.5%ホルマリン45部、およびトリエチル
アミン0.4部を加え、系内のpHを8.2に調整し、発
熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100
℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しなが
ら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて
3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら14
0℃まで2時間かけて昇温した。還流下で3時間反応さ
せた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時
間かけて昇温した。更に還流下で3時間反応させた後、
常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて
昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去
し、該フェノール骨格とトリアジン骨格とを有する化合
物を得た。以下のこの化合物をアミノトリアジンノボラ
ック樹脂と称する。得られたアミノトリアジンノボラッ
ク樹脂は、窒素含有量14%、水酸基当量135グラム
/当量(以下 g/eq.と記す)であった。
す)のオルソフェニルフェノールノボラック型エポキシ
樹脂100部、硬化剤として前記一般式(6−1)で表
わされる水酸基当量178g/eqのフェノールアラル
キル樹脂66部を各別にメチルエチルケトンで溶解さ
せ、次いで予めメチルセロソルブに溶解させておいた硬
化促進剤2−エチル−4−メチルイミダゾールを加え
て、不揮発分(NV)が55%なるワニスを調製した。
この際の硬化剤の量はエポキシ樹脂中のエポキシ基1当
量に対して活性水素当量が1.0当量となるような配合
割合とし、また、硬化促進剤量はプリプレグのゲルタイ
ムが170℃で120秒になるように配合した。
基材であるガラスクロスWEA 7628 H258N
〔日東紡(株)製〕に含浸させ、160℃3分乾燥させ
て樹脂分40%のプリプレグを作製した。次いで、得ら
れたプリプレグを8枚重ね合わせ、圧力3.9MN/m
2、加熱温度170℃、加熱時間120分の条件で硬化
させて積層板を作製した。
ついて、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガ
ラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を
試験した。得られた結果を第1表に示す。尚、各試験は
以下の方法に従った。 [ピール強度] JIS K 6481に準拠した。 層間剥離強度 JIS K 6481に準拠した。 [難燃性] UL規格に準拠 [Tg(ガラス転移温度)]DMA法にて測定。;昇温
スピード3℃/min. [吸水率]PCT(プレッシャークッカー試験)にて1
21℃/湿度100%で処理した前後の重量変化(%)
を吸水率として測定した。 [耐ハンダ性]常態およびPCT処理後の積層板を26
0℃のハンダ浴に30秒浸せきさせてその状態変化を観
察した。 判定基準:◎:外観変化なし、△:ミーズリングあり、
×:フクレ発生
ルノボラック型エポキシ樹脂105部、硬化剤として前
記一般式(7−1)で表わされる水酸基当量200g/
eqのナフトールアラルキル樹脂74部各別にメチルエ
チルケトンで溶解させ、次いで予めメチルセロソルブに
溶解させておいた硬化促進剤2−エチル−4−メチルイ
ミダゾールを加えて、不揮発分(NV)が55%なるワ
ニスを調製した。その後、実施例1と同様にして積層板
を作製し、評価を行った。得られた結果を第1表に示
す。
ック型エポキシ樹脂100部、硬化剤として前記一般式
(9−1)で表わされる水酸基当量205のビフェニル
アラルキル樹脂76部各別にメチルエチルケトンで溶解
させ、次いで予めメチルセロソルブに溶解させておいた
硬化促進剤2−エチル−4−メチルイミダゾールを加え
て、不揮発分(NV)が55%なるワニスを調製した。
その後、実施例1と同様にして積層板を作製し、評価を
行った。得られた結果を第1表に示す。
ルノボラック型エポキシ樹脂100部、硬化剤として前
記一般式(6−1)で表わされる水酸基当量178g/
eqのフェノールアラルキル樹脂33部と合成例1で得
たアミノトリアジンノボラック樹脂25部を各別にメチ
ルエチルケトンで溶解させ、次いで予めメチルセロソル
ブに溶解させておいた硬化促進剤2−エチル−4−メチ
ルイミダゾールを加えて、不揮発分(NV)が55%な
るワニスを調製した。この際の硬化剤の量はエポキシ樹
脂中のエポキシ基1当量に対して活性水素当量が1.0
当量となるような配合割合とし、また、硬化促進剤量は
プリプレグのゲルタイムが170℃で120秒になるよ
うに配合した。得られた結果を第1表に示す。
ルノボラック型エポキシ樹脂100部、硬化剤として前
記一般式(6−1)で表わされる水酸基当量178g/
eqのフェノールアラルキル樹脂66部を各別にメチル
エチルケトンで溶解させ、次いで予めメチルセロソルブ
に溶解させておいた硬化促進剤2−エチル−4−メチル
イミダゾールを加えて、更に、無機充填剤(C)として
アルミナ30部を加えた後、不揮発分(NV)が55%
なるワニスを調製した。この際の硬化剤の量はエポキシ
樹脂中のエポキシ基1当量に対して活性水素当量が1.
0当量となるような配合割合とし、また、硬化促進剤量
はプリプレグのゲルタイムが170℃で120秒になる
ように配合した。得られた結果を第1表に示す。
わりに水酸基当量105g/eqのフェノールノボラッ
ク樹脂39部を用いる以外は、実施例1と同様にしてワ
ニス・積層板を作製し、評価を行った。得られた結果を
第2表に示す。
に、ジシアンジアミド3.9部を用いる以外は、実施例
1と同様にしてワニス・積層板を作製し、評価を行っ
た。得られた結果を第2表に示す。
方に代わるハロゲンフリーの難燃処方として、優れた難
燃効果を発現させると共に、成形品の耐熱性、耐水性に
優れ、また電気積層板用途における吸湿耐半田性に優れ
る難燃性エポキシ樹脂組成物を提供することができる。
従って、本発明の組成物は、電気電子、接着剤、注型、
塗料等種々の分野に使用出来るものの、とりわけ電気積
層用途において有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(1)とエピハロヒドリンと
を反応させて得られるエポキシ樹脂(A)と硬化剤とし
て下記一般式(2)及び/又は下記一般式(3)で表わ
されるフェノール樹脂(B)を必須成分とする難燃性エ
ポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、nは1〜10の繰り返し単位数を表す。) 【化2】 (一般式(2)中のkは、それぞれ独立に1〜10の繰
り返し単位数を表わし、R1〜R4のうち任意の1つは水
酸基を表わし、R1〜R4のその他とR5は、それぞれ独
立に、水酸基、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル
基、またはフェニル基を表わし、一般式(3)中のm
は、それぞれ独立に1〜10の繰り返し単位数を表わ
し、R6〜R10のうち任意の1つは水酸基を表わし、R6
〜R11のその他とR12は、それぞれ独立に、水酸基、水
素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、またはフェニ
ル基を表わす。また、Xは下記一般式(4a)〜(4
f)を表す。) 【化3】 - 【請求項2】 一般式(2)、及び一般式(3)中のX
がフェニレンジアルキレン基、ビフェニレンジメチレ
ン、又はナフタレンジメチレン基である請求項1記載の
組成物。 - 【請求項3】 一般式(2)及び一般式(3)中の、
R1〜R4及びR6〜R11のうち任意の1つが、水酸基で
あり、その他はR1〜R12水素原子である請求項2記載
の組成物。 - 【請求項4】 更に、硬化剤として、窒素原子含有化合
物を含むものである請求項1〜4の何れか1つに記載の
エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】 更に、無機充填剤(C)を含有する請求
項1〜4の何れか1つに記載の組成物。
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