JPH1160689A - 難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

難燃性エポキシ樹脂組成物

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JPH1160689A
JPH1160689A JP21863297A JP21863297A JPH1160689A JP H1160689 A JPH1160689 A JP H1160689A JP 21863297 A JP21863297 A JP 21863297A JP 21863297 A JP21863297 A JP 21863297A JP H1160689 A JPH1160689 A JP H1160689A
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JP
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epoxy resin
group
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phenylphosphonic
curing agent
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JP21863297A
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English (en)
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Masakazu Yoshizawa
正和 吉沢
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性、耐湿性及び耐熱性という硬化物性能
に優れた難燃性エポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂とフェニルホスホン酸
との反応させて得られるエポキシ樹脂を主剤として使
用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非ハロゲン化処方
(ハロゲンフリー)で難燃性を付与することが可能とな
り、併せて耐熱性および耐湿性にも優れた硬化物が得ら
れることから、封止材料・積層板・塗料などの各種用
途、特に電気用電子途である封止材料および積層板(プ
リント配線板)に有効な難燃性エポキシ樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その優れた密着性、電
気特性(絶縁性)ゆえに電気電子材料部品を中心に幅広
く使用されている。
【0003】これら電気電子材料部品は、ガラスエポキ
シ積層板やIC封止材に代表される様に高い難燃性(U
L:V−0)が求められる為、通常ハロゲン化されたエ
ポキシ樹脂が用いられている。例えば、ガラスエポキシ
積層板では、難燃化されたFR−4グレードとして、一
般に臭素で置換されたエポキシ樹脂を主原料成分とし、
これに種々のエポキシ樹脂を混合したエポキシ樹脂と、
エポキシ樹脂用硬化剤とを配合して用いられている。
【0004】ところが近年、ダイオキシンに代表される
ような有機ハロゲン物質の毒性が大きな問題となってお
り、ICパッケージにおける高温時のハロゲン解離によ
る電気的な長期信頼性への悪影響などから、ハロゲンの
使用量を低減するか、ハロゲンに代替できる他化合物を
使用した難燃剤、あるいは他の難燃処方が強く求められ
ている。
【0005】この様なハロゲンによる難燃処方に代わる
技術として、例えば、リン系化合物などの難燃剤を添加
する方法知られており、また、特開昭63−3016号
公報には、主剤として用いられるエポキシ樹脂として、
リン酸エステルと臭素化エポキシ樹脂の反応物を用いる
技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リン系化合物
を難燃剤として添加する方法は、難燃効果は良好である
ものの、架橋密度の低下およびリン系化合物の可塑効果
による極端な耐熱性の低下を招くなどの基本特性に劣る
ものであった。
【0007】一方、特開昭63−3016号公報記載の
リン酸エステルと臭素化エポキシ樹脂の反応物を用いる
方法は、硬化物特性において耐湿性および耐熱性が著し
く劣るという課題を有していた。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、ハロゲ
ンに代わる難燃処方として、難燃性に優れると共に、耐
湿性及び耐熱性という硬化物性能に優れた難燃性エポキ
シ樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂とフェニ
ルホスホン酸類とを反応させて得られるリン原子含有エ
ポキシ樹脂を主剤として使用することにより、優れた難
燃効果を発現できると共に、リン含有エポキシ樹脂にお
ける欠点とされた耐湿性、耐熱性の低下を改善できるこ
とを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、フェニルホスホン酸エス
テル構造を分子構造中に有するエポキシ樹脂(A)と、
硬化剤(B)とを必須成分とすることを特徴とする難燃
性エポキシ樹脂組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で用いられる、
エポキシ樹脂(A)は、その分子構造中にフェニルホス
ホン酸エステル構造を有するものであり、これにより上
記した難燃性、耐湿性及び耐熱性を兼備させることがで
きる。
【0012】即ち、エポキシ樹脂構造中の一部に当該構
造を導入することにより、耐熱性を改善できる共に、フ
ェニル基を有することで、従来言われていたリン化合物
による耐湿性低下(加水分解による劣化)を改善でき
る。即ち、電気電子分野では、高温高湿処理、煮沸処
理、PCT(フ゜レッシャークッカーテスト)処理が行われる為、耐湿
性と耐熱性(少なくとも処理条件以上のTg)の両面で
の特性が必要とされいるが、従来のエポキシ樹脂とリン
酸或いはリン酸エステルとを反応させて得られたエポキ
シ樹脂は、耐湿性及び耐熱性(Tg)が悪いことから、
吸湿後の耐熱性(耐ハンダ性)に問題があり実用化され
るまでに至っていなかった。本発明は、エポキシ樹脂構
造中に上記フェニルホスホン酸エステル構造を導入する
ことにより、これらの要求特性を初めて満足させること
ができたものである。
【0013】当該フェニルホスホン酸エステル構造のエ
ポキシ樹脂(A)中の含有量としては、特に制限されな
いが、リン原子含有量として1〜10重量%であること
が難燃性、耐湿性及び耐熱性の改善効果が顕著なものと
なる点から好ましい。なかでもこれらの効果が顕著にな
る点から特に1〜5重量%の範囲が好ましい。
【0014】本発明で用いるエポキシ樹脂(A)は、エ
ポキシ当量が低い方が、耐熱性や機械強度が良好となる
ため、エポキシ当量が100〜1500g/eq、なか
でも、例えば、積層板用途における密着性と耐熱性との
バランスに優れる点から150〜500g/eqの範囲
がより好ましい。
【0015】この様なエポキシ樹脂(A)は、特にその
製法が特定されるものではないが、エポキシ樹脂(a
1)とフェニルホスホン酸類(a2)とを反応させて容
易に得ることができる。即ち、本発明におけるエポキシ
樹脂(A)は、当該反応による生成物が何れも好ましく
使用できる。
【0016】ここで、エポキシ樹脂(a1)としては、
特に限定されるものではなく、例えばハロゲンフリーの
難然化エポキシ樹脂として使用する場合は、ハロゲン原
子非含有のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。こ
の場合、通常、エポキシ樹脂はエピクロルヒドリンを反
応させて合成することから、エポキシ樹脂中には微量の
塩素分が残存することがあるが、この様な塩素分を含ん
でいてもよいのは勿論のことである。但し、ハロゲンフ
リーを対象とする場合は当然のことながら、その様な不
純物塩素成分を低減することが好ましく、具体的には塩
素量5000ppm以下であることが好ましい。
【0017】また、本発明においては、エポキシ樹脂
(a1)としてハロゲン原子を有する場合は、従来より
もそのハロゲン含有量を低減することができる。
【0018】このようなエポキシ樹脂(a1)として
は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、
【0019】フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD
ノボラック樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、
【0020】1,6−ジグリシジルオキシナフタレン型
エポキシ樹脂、1−(2,7−ジグリシジルオキシナフ
チル)−1−(2−グリシジルオキシナフチル)メタ
ン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチ
ル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキ
シナフチル)−1−フェニル−メタン等のナフタレン系
エポキシ樹脂、
【0021】シクロヘキセンオキサイド基を有するエポ
キシ樹脂、トリシクロデセンオキサイド基を有するエポ
キシ樹脂、シクロペンテンオキサイド基を有するエポキ
シ樹脂、ジシクロペンタジエンのエポキシ化物等の環式
脂肪族エポキシ樹脂、
【0022】フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒ
ドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安
息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジ
ルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジ
グリシジルアニリン、テトラグリシジルアミノジフェニ
ルメタン、トリグリシジルp−アミノフェノール、トリ
グリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジル
メタキシリレンジアミン、ジグリシジルトルイジン、テ
トラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、
【0023】ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグ
リシドオキシアルキルヒダントイン等のヒダントイン型
エポキシ樹脂、トリアリルイソシアヌレート、トリグリ
シジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、
【0024】レゾルシノールジグリシジルエーテル、1
−6ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル、
ジメチルビスフェノールCジグリシジルエーテル等の上
記以外の2官能性エポキシ樹脂、
【0025】フロログリシノールトリグリシジルエーテ
ル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテ
ル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4
−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、1,3−
ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エ
ポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フ
ェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール等の
3官能型エポキシ樹脂、
【0026】テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグ
リシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、
ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラ
グリシドキシビフェニル等の4官能型エポキシ樹脂など
が挙げられる。
【0027】これらのエポキシ樹脂(A)は、その使用
にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種
類以上を併用してもよい。
【0028】これらのなかでも、特に積層板用途におい
ては、機械強度と密着性とに優れる点からビスフェノー
ル型エポキシ樹脂が好ましく、耐熱性の点からはノボラ
ック型エポキシ樹脂が好ましい。また、ビスフェノール
型エポキシ樹脂とノボラック型エポキシ樹脂との混合物
が機械強度、密着性および耐熱性の性能バランスに優れ
る点から好ましい。また、芳香族核を有するエポキシ樹
脂であって、かつ、該芳香核上に置換基としてアルキル
基を有していないものが難燃性に優れるため好ましい。
また、難燃性に関してはアミン型エポキシ樹脂に代表さ
れるチッソ原子含有のものの方が、リンとの相乗効果か
ら難燃性が得られやすく好ましい。
【0029】また、当該反応において、上記したエポキ
シ樹脂(a1)と共に、n−ブチルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、P.S
ec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジル
メタクリレート、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイ
ド等の1官能エポキシ樹脂を併用してもよい。
【0030】また、詳述したエポキシ樹脂(a1)は、
最終的に得られるエポキシ樹脂(A)のエポキシ当量を
後述する適正範囲にできる点からエポキシ当量100〜
500g/eqであることが好ましい。
【0031】次に、フェニルホスホン酸類(a2)とし
ては、非ハロゲンのフェニルホスホン酸とその誘導体が
挙げられ、例えばフェニルホスホン酸、ジフェニルホス
ホン酸、他に誘導体としてフェニルホスホン酸ジメチル
エステルに代表されるフェニルホスホン酸エステルなど
が挙げられる。
【0032】本発明における、エポキシ樹脂(a1)
と、フェニルホスホン酸類(a2)とを反応させる際の
反応条件は、例えば必要充分なグラフト化率が得られ、
かつゲル化が起こらない様な条件であれば特に制限はな
いが、必要に応じて触媒の存在下、上記原料を20〜2
00℃の温度条件で反応させることが好ましい。
【0033】当該反応においては、無触媒でも反応が進
行する場合もあるが、触媒を使用することが好ましい。
使用可能な触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、トリエチルア
ミン、ベンジルジメチルアミン等の第三級アミン、テト
ラメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウ
ム塩、イミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等
が挙げられる。
【0034】また、本発明におけるリン含有エポキシ樹
脂の製造方法においては、必要に応じて有機溶剤存在下
で反応を行ってもよい。使用し得る溶剤としては特に限
定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、メトキ
シプロパノール、メチルセロソルブ、エチルカルビトー
ル、酢酸エチル、キシレン、トルエン、シクロヘキサノ
ール、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0035】次に、本発明で用いられる硬化剤(B)と
しては、特に限定されるものではなく一般的なエポキシ
樹脂用の硬化剤であればいずれも使用できるが、例え
ば、ジシアンジアミド等のグアニジン誘導体、グアニジ
ン、イミダゾール、BF3 −アミン錯体、グアニジン
誘導体等の潜在性アミン系硬化剤、メタフェニレンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニル
スルホンなどの芳香族アミン類、シクロホスファゼンオ
リゴマー等の窒素原子を含有する硬化剤、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノ
ールAノボラック樹脂等のノボラック樹脂、ポリアミド
樹脂、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒド
ロフタル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物系硬化
剤、フェノール構造とトリアジン環を有する化合物、フ
ェノール類とトリアジン環との混合物、フェノール類と
トリアジン環とアルデヒド類との混合物等が挙げられ
る。これらの硬化剤は単独で使用しても、2種以上併用
してもよい。
【0036】これらのなかでも特に、難然効果が相乗的
に向上する点から窒素原子を含有するものが好ましく、
なかでもジシアンジアミド、および、フェノール構造と
トリアジン環を有する化合物が好ましい。また、ジシア
ンジアミドは更に保存安定性も良好となる。一方、フェ
ノール構造とトリアジン環を有する化合物としては特に
制限されるものではないが、フェノール類とアルデヒド
類と下記一般式1で表される化合物との縮合物であるこ
とが耐熱性及び耐湿性等の硬化物性能および難燃性が著
しく良好となる点から好ましい。
【0037】
【化2】
【0038】(式中、R1、R2は、水素原子、アルキ
ル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキ
ル基、エーテル基、エステル基、酸基、不飽和基、シア
ノ基、又は、アミノ基である)
【0039】本発明の組成物は、上記したフェニルホス
ホン酸エステル構造を分子構造中に有するエポキシ樹脂
(A)、硬化剤(B)に加え、更に必要に応じて硬化促
進剤(C)を併用することができる。
【0040】使用し得る硬化促進剤(C)としては、具
体的には、ベンジルジメチルアミン等の第3級アミン、
イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等
が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も
可能である。
【0041】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物におい
ては、更に溶剤を併用してもよく、特に限定されず、必
要に応じて種々のものが使用出来る。例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−
ブタノール、メトキシプロパノール、メチルセロソル
ブ、エチルカルビトール、酢酸エチル、キシレン、トル
エン、シクロヘキサノール、N,N−ジメチルホルムア
ミドなどが挙げられ、これらの溶剤は、適宜に2種また
は、それ以上の混合溶剤として使用することも可能であ
る。
【0042】本発明の難然性エポキシ樹脂組成物には、
さらに必要に応じて種々の添加剤、難燃剤、充填剤等を
適宜配合することが出来る。
【0043】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は、特
に用途が制限されるものではないが、難燃性、耐熱性及
び耐湿性に優れるという性能から電気積層板、特にガラ
スエポキシ積層板用として極めて有用である。本発明の
組成物から電気積層板を製造する方法としては、例え
ば、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤
(C)及び有機溶剤を配合してワニスとし、ガラスクロ
ス等の基板に該ワニスを樹脂量30〜70重量%となる
割合で含浸してプリプレグとし、次いでこのプリプレグ
の1〜10枚を加熱プレスして得る方法が挙げられる。
【0044】また、本発明の組成物は、硬化剤と組み合
わせによって、上記した電気積層板用途の他に、例えば
接着剤、注型、塗料等の各種用途に使用できる。即ち、
本発明の組成物は、耐熱性に優れた非ハロゲン系の難燃
性硬化物を得られることから、封止、塗料などの用途、
特にIC封止材用に適し、さらに金属密着性に優れるの
でレジストや塗料用途にも適する被覆用エポキシ樹脂組
成物を提供することが出来る。
【0045】
【実施例】次に本発明を参考例、実施例および比較例に
より具体的に説明する。尚、例中において「部」および
「%」は特に断りのない限りすべて重量基準である。
【0046】合成例1 エポキシ当量が190のビスフェノールA型エポキシ樹
脂70部と、エポキシ当量が188のフェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂30部とフェニルホスホン酸15部
とを触媒存在下で140℃にて5時間反応させて、エポ
キシ当量350でリン含有量2.5%の目的のエポキシ
樹脂を得た。 以下、これを樹脂(A−1)と略記す
る。
【0047】合成例2 エポキシ当量が188のフェノールノボラック型エポキ
シ樹脂79部とジフェニルホスホン酸21部を触媒存在
下で140℃にて5時間反応させて、エポキシ当量31
0でリン含有量3.0%の目的のエポキシ樹脂を得た。
以下、これを樹脂(A−2)と略記する。
【0048】合成例3 エポキシ当量189のビスフェノールA型エポキシ樹脂
100部とモノブチルフォスフェート16部とを触媒存
在下で80℃にて5時間反応させて、P含有量2.6%
でエポキシ当量が390の目的樹脂を得た。以下、これ
を樹脂(A−3)と略記する。
【0049】合成例4 エポキシ当量475のビスフェノールA型エポキシ樹脂
40部とエポキシ当量189のエポキシ樹脂40部を混
合し、エポキシ当量330のエポキシ樹脂を得た。以下
これを(A−4)と略記する。
【0050】合成例5 フェノール94部に41.5%ホルマリン29部、およ
びトリエチルアミン0.47部を加え、80℃にて3時
間反応させた。メラミン19部を加えさらに1時間反応
させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで昇
温し、温度を保持したまま2時間反応させた。常圧下に
て水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温し、
次いで減圧下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点
136℃のフェノール樹脂組成物を得た。 以下、これ
を(C−1)と略記する。
【0051】実施例1〜2 合成例1〜2で得られたそれぞれの樹脂(A−1)〜
(A−2)を各別にメチルエチルケトンで溶解させ、次
いで予めメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミドに溶
解させておいた硬化剤ジシアンジアミドと硬化促進剤2
エチル4メチルイミダゾールを加えて、不揮発分(N
V)が55%なる混合溶液を調製した。この際の硬化剤
の量としてはエポキシ樹脂中のエポキシ基に対して活性
水素当量が0.5当量となるような割合にし、また、硬
化促進剤量はプリプレグのゲルタイムが170℃で12
0秒になる割合にした。
【0052】しかるのち、それぞれの混合溶液を用い、
基材であるガラスクロスWE−18K−104−BZ2
〔日東紡(株)製〕に含浸させ、160℃3分乾燥させ
て樹脂分40%のプリプレグを作製した。次いで、得ら
れたプリプレグを9枚重ね合わせ、圧力3.9MN/m
2、加熱温度170℃、加熱時間120分の条件で硬化
させて積層板を作製した。
【0053】得られた各々の積層板について、難燃性、
Tg(ガラス転移温度)、ピール強度、曲げ強度の各物
性を試験した。その結果を第1表に示す。尚、各試験は
以下の方法に従った。 [難燃性] UL規格に準拠 [Tg(ガラス転移温度)]DMA法にて測定。昇温ス
ピード3℃/min [ピール強度] JIS−K6481に準拠した。
【0054】実施例3 合成例2で得られたそれぞれの樹脂(A−2)を用い
て、硬化剤として合成例3で得られたフェノール樹脂
(C−1)と硬化促進剤2エチル4メチルイミダゾール
を加えて、メチルエチルケトンで不揮発分(NV)が5
5%なる様に混合溶液を調製した。この際の硬化剤の量
としてはエポキシ樹脂中のエポキシ基に対して活性水素
当量が1.0当量となるような割合にし、また、硬化促
進剤量はプリプレグのゲルタイムが170℃で120秒
になる割合にした。
【0055】しかるのち、それぞれの混合溶液を用い、
基材であるガラスクロスWE−18K−104−BZ2
〔日東紡(株)製〕に含浸させ、160℃3分乾燥させ
て樹脂分40%のプリプレグを作製した。次いで、得ら
れたプリプレグを9枚重ね合わせ、圧力3.9MN/m
2、加熱温度170℃、加熱時間120分の条件で硬化
させて積層板を作製した。
【0056】得られた各々の積層板について、難燃性、
Tg(ガラス転移温度)、吸水率、耐ハンダ性の各物性
を試験した。その結果を第1表に示す。尚、各試験は以
下の方法に従った。 [難燃性] UL規格に準拠 [Tg(ガラス転移温度)]DMA法にて測定。昇温ス
ピード3℃/min [吸水率]PCT(プレッシャークッカー試験)にて1
21℃/湿度100%で処理した前後の重量変化(wt
%)を吸水率として測定。 [耐ハンダ性]常態およびPCT処理後の積層板を26
0℃のハンダ浴に30秒浸せきさせてその状態変化を以
下の基準に従って観察した。
【0057】 ◎:外観変化なし。 △:一部ミーズリングあり。 ×:フクレ発生。
【0058】比較例1 合成例(A−3)で得られたエポキシ樹脂を用いる以外
は、実施例1〜2と同様にしてワニス・積層板を作製
し、評価を行った。
【0059】比較例2 合成例(A−4)で得られたエポキシ樹脂を用い、更に
トリクレジルホスフェート(20部;リン含有量8%)
を配合する以外は、実施例1〜2と同様にしてワニス・
積層板を作製し、評価を行った。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲンに代わる難燃
処方として、難燃性に優れると共に、耐湿性及び耐熱性
という硬化物性能に優れた難燃性エポキシ樹脂組成物を
提供できる。
【0062】従って、本発明の組成物は、電気電子、接
着剤、注型、塗料等種々の分野に使用出来特に電気絶縁
材料用途である積層板、封止材用途、特に電気積層板と
して有用である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェニルホスホン酸エステル構造を分子
    構造中に有するエポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と
    を必須成分とすることを特徴とする難燃性エポキシ樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)中のフェニルリン酸
    エステル構造が、ジフェニルホスホン酸エステル構造で
    ある請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A)が、そのエポキシ当
    量が100〜1000g/eqとなる範囲である請求項
    1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂(A)中のフェニルホスホ
    ン酸エステル構造の含有率が、リン原子含有量で1〜1
    0重量%となる範囲である請求項1、2又は3記載の組
    成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂(A)が、エポキシ樹脂
    (a1)とフェニルホスホン酸類(a2)とを反応させ
    て得られるものである請求項1、2又は3記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂(a1)が、ビスフェノー
    ル型エポキシ樹脂及び/又はノボラック型エポキシ樹脂
    である請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 硬化剤(B)が、窒素原子を含有するも
    のである請求項5記載の組成物。
  8. 【請求項8】 硬化剤(B)が、グアニジン誘導体であ
    る請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 硬化剤(B)が、フェノール類と、アル
    デヒド類と、下記一般式1で表される化合物との縮合反
    応物である請求項7記載の組成物。 【化1】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、フェニ
    ル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、エーテ
    ル基、エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、又は、
    アミノ基である。)
  10. 【請求項10】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)に
    加え、更に硬化促進剤(D)を含有する請求項1〜9の
    何れか1つに記載の組成物。
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