JP3259274B2 - カチオン電着塗装方法及びカチオン電着塗料組成物 - Google Patents

カチオン電着塗装方法及びカチオン電着塗料組成物

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裕之 坂本
仁 堀
孝夫 斉藤
正浩 西尾
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、つきまわり性に優れたカチオン電着塗装方
法及びカチオン電着塗料組成物に関する。
背景技術 カチオン電着塗装は、複雑な形状を有する被塗物であ
っても細部にまで塗装を施すことができ、自動的かつ連
続的に塗装することができるので、自動車車体等の大型
で複雑な形状を有し、高い防錆性が要求される被塗物の
下塗り塗装方法として汎用されている。また、他の塗装
方法と比較して、塗料の使用効率が極めて高いことか
ら、経済的であり、工業的な塗装方法として広く普及し
ている。
カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料組成物中に被
塗物を陰極として浸漬させて電圧を印加することにより
行われる。この塗装の過程における被膜の析出は、電気
化学的な反応によるものであり、電圧の印加により、被
塗物表面に塗料エマルション粒子が泳動して析出し、被
膜を形成する。被塗物表面に析出した被膜は絶縁性を有
するのが、塗装過程において、被膜の析出が進行して析
出膜の膜厚が増加するのに従い、膜厚の増加に比例し
て、被膜の電気抵抗は大きくなる。その結果、当該部位
への塗料の析出は低下し、代わって未析出部位への被膜
の析出が始まる。このようにして、順次未被着部分に塗
料エマルション粒子が被着して塗装を完成させる。本明
細書においては、被塗物の未被着部位に被膜が順次形成
されることをつきまわり性という。
このようなカチオン電着塗装は、通常は下塗り塗装に
使用され、防錆等を主目的として行われることから、複
雑な構造を有する被塗物であっても、すべての部分でそ
の被膜の膜厚を所定値以上にする必要がある。カチオン
電着塗装においては、上述したように被塗物表面に絶縁
性の被膜が順次形成されていくので、理論的には無限の
つきまわり性を有しており、被塗物のすべての部分に均
一に被膜を形成することができるはずである。
しかしながら、従来のカチオン電着塗装方法において
は、必ずしも充分なつきまわり性を得ることはできず、
膜厚のムラが生じていた。例えば、従来のカチオン電着
塗料組成物のつきまわり性を、いわゆる4枚ボックス法
により評価すると、比較的つきまわり性が良好であると
されているぎ酸中和型の塗料組成物であっても、G/A値
が48%程度にすぎず、充分なつきまわり性を発揮できる
ものではなかった。
このため、未被着部位が残存し、特に狭い部分やボッ
クス形状の内部部位に所望の膜厚の析出膜を形成させる
ことが困難であり、細部にまで所定値以上の膜厚を有す
る被膜を形成させようとすると、長時間の塗装を要して
いた。また、細孔や溶接部分のように塗料が浸入しにく
い部分の膜厚を上げようとすると、外板部のような多量
の塗料と接することができる部分の膜厚は必要以上に厚
くなり、消費される塗料の量や電力量、時間において浪
費が生じていた。
このような浪費を低減するためには、つきまわり性を
向上させる必要がある。つきまわり性の低下の原因とし
ては、形成される被膜中に、塗料に含まれているイオン
性基、水和官能基等が残存し、これらが電荷移動媒体と
なることによって被膜の電気抵抗値を下げてしまうこと
が考えられる。従って、カチオン電着塗装において、高
いつきまわり性を実現するためには、このような要因を
除去する必要がある。
しかしながら、カチオン電着塗装に使用する塗料組成
物を電着塗料化するためには、塗料組成物の水性化や中
和設計等が必要であり、一定量以上のイオンの含有は不
可避であった。このため、析出被膜中の残存イオン性基
等による悪影響を防止することは困難であった。そこ
で、つきまわり性を改善し、塗装されにくい部分に、短
時間で容易に被膜を形成させ、かつ、塗装されやすい部
分の膜厚を必要以上に大きくしないようにすることがで
きるカチオン電着塗装方法の開発が要望されていた。
発明の要約 本発明は、上記現状に鑑み、充分なつきまわり性を有
するカチオン電着塗装方法及びカチオン電着塗料組成物
を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、被塗物表面に電着の
進行に従って析出してゆく被膜の単位体積当たりの電気
抵抗値に着目し、この単位体積当たりの電気抵抗値を電
着の過程において増加させることにより、つきまわり性
が飛躍的に向上することを見いだし、本発明を完成する
に至った。
すなわち本発明は、カチオン電着塗料組成物に被塗物
を浸漬する工程(1)、上記被塗物を陰極として、陽極
との間に電圧を印加し、被膜を析出させる工程(2)、
及び、 析出させた上記被膜に、電圧を更に印加することによ
り、上記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値を増加させ
る工程(3) からなり、 上記工程(3)は、上記被塗物の被膜未析出部位に被膜
を析出させるものであり、上記カチオン電着塗料組成物
は、定電流条件下での電着の過程において、析出被膜の
単位体積当たりの電気抵抗値が増加する時点を有するも
のであるカチオン電着塗装方法である。
また、本発明は、組成物樹脂固形分100gに対して、10
〜300mmolのスルホニウム基及び50〜200mmolのエチニル
基又はニトリル基を含有するカチオン電着塗料組成物で
ある。
図面の簡単な説明 図1は、4枚ボックスつきまわり製測定装置の概略構
成を示す図である。
図2は、定電流条件下での電着時間と膜電圧との関係
(V−tカーブ)及び電着時間と膜厚との関係(μ−t
カーブ)を表すグラフである。実線カーブは、V−tカ
ーブであり、破線カーブは、μ−tカーブである。
符号の説明 1 評価板〔英字は評価面を表し、()内は裏面の評
価面を表す。〕 2 対極 3 直流電流 4 貫通孔 5 電着塗装容器 6 マグネチックスターラー 7 電着塗料 発明の詳細な開示 本発明のカチオン電着塗装方法は、上記3つの工程か
らなる。工程(1)は、カチオン電着塗料組成物を含有
する水性塗料中に被塗物を浸漬する工程である。
上記被塗物としては導電性材料からなるものであれば
特に限定されず、例えば、表面処理鋼板、無処理鋼板、
亜鉛めっき鋼板等の各種合金板等を挙げることができ、
その形状も特に限定されず、例えば、平板等の単純な構
造をしているものであってもよい。しかしながら、自動
車車体、電気機器等の複雑な形状を有しているものに適
用すると、本発明のカチオン電着塗装方法の効果を最大
限に発揮させることができる。
本発明において、上記カチオン電着塗料組成物は、定
電流条件下での電着の過程において、析出被膜の単位体
積当たりの電気抵抗値が増加する時点を有するものであ
る。
すなわち、上記カチオン電着塗料組成物は、定電流条
件下における電着(定電流法)を行った場合に、析出被
膜の単位体積当たりの電気抵抗値は、電圧印加による被
膜析出の開始以降に一定の値であって、その後、変化す
る一つの時点を有し、上記時点において、上記析出被膜
の単位体積当たりの電気抵抗値が増加する性質を具備す
る。このような電着特性は、定電流条件下での膜電圧と
電着時間との関係において、図2に模式的に示すような
V−tカーブを示す。上記V−tカーブは、時間t0にお
いて折れ曲がりを示し、時間t0の前後の時間範囲におい
て右肩上がりの直線を示している。
電着過程において被膜の膜電圧は、被膜の単位体積当
たりの電気抵抗値が一定の場合、膜厚に比例して増加す
る。また、定電流法による電着においては、図2におい
てμ−tカーブとして示すように、上記膜厚は時間に比
例して増加する。従って、電着過程において上記膜電圧
は、時間に比例して増加する。すなわち、定電流条件下
での膜電圧と電着時間との関係がこのようなV−tカー
ブを示す場合、析出被膜の単位体積当たりの電気抵抗値
は時間t0の前後で変化し、時間t0の後における析出被膜
の単位体積当たりの電気抵抗値は、時間t0の前における
その値より増加することを表す。
本発明に使用する上記カチオン電着塗料組成物は、上
記定電流法による電着を行った場合に、このような条件
を充たしており、上記V−tカーブは、時間t0の前後の
それぞれの時間範囲においてその傾きがほぼ一定とな
る。上記時間t0は、上記被膜の単位体積当たりの電気抵
抗値が増加する時点である。本明細書中、以降におい
て、上記析出被膜の単位体積当たりの電気抵抗値が増加
するこの時間t0を「変化点」と称する。
上記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値は、下記式に
より算出することができる。
R1=(V1/I)×S×(1/μ) 〔式中、R1は、時間t1(秒)における単位体積当たりの
電気抵抗値(Ω・cm)であり、V1は、時間t1(秒)にお
ける膜電圧(V)であり、Iは、電流(A)であり、S
は、被塗物の面積(cm2)であり、μは、時間t
1(秒)における膜厚(cm)である。ただし、溶液抵抗
は無視するものとする。〕 上記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値を測定する際
の被塗物の単位面積当たりの電流の大きさは、上記変化
点を観察するのに好適な範囲で設定され、0.5〜30mA/cm
2が好ましい。0.5mA/cm2未満であると、変化点を発現さ
せるまでに多大の時間を要し、かつ、変化点が不明瞭に
なり、30mA/cm2を超えると、瞬時に変化点に至るので、
観察には適さない。より好ましくは、2〜10mA/cm2であ
る。
上記変化点であるt0は、一概に規定されるものではな
く、さまざまな要因により変化する値である。上記要因
としては、例えば、印加する電流の大きさ、カチオン電
着塗料組成物の液温、被塗物の種類等の物理的要因;カ
チオン電着塗料組成物中の電圧の印加によりイオン放出
を起こす官能基の濃度、電解反応促進剤の添加の有無等
の化学的要因により決定される。具体的な説明すると、
上記印加する電流の大きさは、大きいほどt0は小さい値
となり、上記カチオン電着塗料組成物の液温は、低いほ
どt0は小さい値となり、上記被塗物の種類としては、高
抵抗のものほどt0は小さい値となる。また、後に詳細に
説明する上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能
基の濃度が低いほどt0は小さい値となり、更に、電解反
応促進剤が添加されていると、t0はより小さい値とな
る。
例えば、本発明において、被塗物として冷間圧延鋼板
の表面未処理鋼板を使用した場合、電流の大きさを0.5
〜30mA/cm2とした定電流法では、上記変化点が発生する
までの時間は、およそ20〜100秒である。
本発明に使用する上記カチオン電着塗料組成物におい
て、上記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値は、上記変
化点の直前の電気抵抗値と、上記変化点を経過し、塗膜
破壊(ラプチャー)が生じる直前に達した時点の電気抵
抗値とを比較した場合に、上記ラプチャーが生じる直前
の電気抵抗値が上記変化点の直前の値の2倍以上となる
ことが好ましい。2倍未満であると、つきまわり性が不
充分となり、より好ましくは、5倍以上である。上記ラ
プチャーが生じる直前に達した時点は、通常、膜電圧が
一定の値、例えば、400Vに達した時点として定めること
ができる。
上記カチオン電着塗料組成物としては、上記被塗物表
面に被膜を析出させた後、析出した被膜に更に電圧の印
加を行った場合に、イオン放出を起こす官能基を有する
成分を含有してなるものが好ましい。
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基とし
ては特に限定されないが、水和官能基が好ましく、中で
も、スルホニウム基が好ましい。このものは、電着塗装
過程で一定以上の電圧又は電流を与えると、以下に示す
ように電解還元反応によりイオン性基が消失し、不可逆
的に不導体化することができる。
このことは、従来のカチオン電着塗料組成物において
水和のために導入されているアミノ基のイオン放出が、
以下に示すように可逆的であることと比較して、際立っ
た特徴である。本発明においては、上記電圧の印加によ
りイオン放出を起こす官能基としてスルホニウム基を使
用することによって、上記電着特性を有するカチオン電
着塗料組成物を好適に調製することができる。
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基の量
は、上記カチオン電着塗料組成物樹脂固形分100gに対し
て、10〜300mmolが好ましい。10mmol/100g未満である
と、所要の電着特性を発揮することができず、また、浴
安定性が悪くなり、300mmol/100gを超えると、被塗物表
面への被膜の析出が悪くなる。より好ましくは、20〜10
0mmol/100gである。
上記カチオン電着塗料組成物は、上記電着特性を阻害
しない範囲で、他のカチオン性官能基を含有していても
よく、このようなものとしては、例えば、酸中和型アミ
ノ基等を挙げることができる。この場合、上記酸中和型
アミノ基と上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官
能基とのモル比率は、0:100〜50:50が好ましい。
また、上記カチオン電着塗料組成物は、上記電圧の印
加によりイオン放出を起こす官能基のほかに、不飽和結
合を有する成分を含有していると、理由は不明ではある
が、更につきまわり性が向上する。従って、上記カチオ
ン電着塗料組成物は、不飽和結合を有する成分を含有し
ていることが好ましい。
また、これらの不飽和結合は、上記カチオン電着塗料
組成物において、硬化官能基としての機能をも併せ持つ
ことができる。本明細書中、上記不飽和結合とは、炭素
−炭素間又は炭素−ヘテロ原子間の二重結合及び三重結
合を意味する。また、上記不飽和結合は、分子末端にペ
ンダント基的に存在していてもよく、鎖中の一部として
存在していてもよいが、入手容易性の点で、分子末端に
存在していることが好ましい。このような分子末端に存
在する不飽和結合としては、エチニル基、ニトリル基が
好ましい。
上記不飽和結合の量は、上記カチオン電着塗料組成物
樹脂固形分100gに対して、50〜2000mmolが好ましい。50
mmol/100g未満であると、不飽和結合によるつきまわり
性に対する効果が不充分であり、また、硬化が不充分と
なり、2000mmol/100gを超えると、塗料組成物の水和安
定性に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明のカチオン電着塗装方法は、以下に詳述する本
発明のカチオン電着塗料組成物を使用して好適に実施す
ることができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、基体樹脂を含ん
でいる。上記基体樹脂としては特に限定されないが、樹
脂骨格中に上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官
能基や上記不飽和結合を容易に導入することができるよ
うに、グリシジル基を1分子中に少なくとも2個有する
ポリエポキシドが好ましい。上記ポリエポキシドとして
は特に限定されず、例えば、エピビスエポキシ樹脂;こ
れをジオール、ジカルボン酸、ジアミン等により鎖延長
したもの;エポキシ化ポリブタジエン;ノボラックフェ
ノール型ポリエポキシ樹脂;クレーゾル型ポリエポキシ
樹脂;ポリグリシジルアクリレート;脂肪族ポリオール
又はポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテ
ル;多塩基性カルボン酸のポリグリシジルエステル等を
挙げることができる。
上記基体樹脂の数平均分子量は、250〜20000が好まし
い。より好ましくは、500〜5000である。
上記基体樹脂に上記電圧の印加によりイオン放出を起
こす官能基を導入する方法としては特に限定されず、上
記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基がスルホ
ニウム基である場合には、例えば、上記基体樹脂中に残
存しているグリシジル基に、スルフィド−酸混合物を反
応させることによって得ることができる。
上記スルフィドとしては特に限定されず、例えば、脂
肪族スルフィド、脂肪族−芳香族混合スルフィド、アラ
ルキルスルフィド、環状スルフィド等を挙げることがで
きる。具体的には、ジエチルスルフィド、ジプロピルス
ルフィド、ジブチルスルフィド、ジヘキシルスルフィ
ド、ジフェニルスルフィド、エチルフェニルスルフィ
ド、テトラメチレンスルフィド、ペンタメチレンスルフ
ィド、チオジエタノール、チオジプロパノール、チオジ
ブタノール、1−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2−
プロパノール、1−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2
−ブタノール、1−(2−ヒドロキシエチルチオ)−3
−ブトキシ−1−プロパノール等を挙げることができ
る。
上記酸としては、上記電圧の印加によりイオン放出を
起こす官能基の対アニオンになりうるものであれば特に
限定されず、例えば、ぎ酸、酢酸、乳酸、プロピオン
酸、ほう酸、酪酸、ジメチロールプロピオン酸、塩酸、
硫酸、りん酸、N−アセチルグリシン、N−アセチル−
β−アラニン等を挙げることができる。
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基の量
は、上記基体樹脂固形分100gに対して、10〜500mmolが
好ましい。10mmol/100g未満であると、水和官能基の不
足による浴安定性が不良となり、500mmol/100gを超える
と、水和官能基が過剰となり、被塗物表面への析出が悪
くなる。より好ましくは、20〜200mmol/100gである。
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基とし
てスルホニウム基を使用する場合、このものは、官能基
1個当たりの水和能が比較的高いため、従来使用されて
いる酸中和型アミンと比べて、約半分の官能基量で充分
な水和能を発揮することができ、得られるカチオン電着
塗料組成物の浴安定性は良好となる。
上記基体樹脂が上記不飽和結合を含むものである場
合、上記不飽和結合を導入する方法としては特に限定さ
れず、例えば、上記基体樹脂の骨格に存在するグリシジ
ル基に、プロパルギルアルコール等の三重結合含有化合
物;エチレンシアノヒドリン等のニトリル基含有化合物
等を付加反応により結合させる方法等を挙げることがで
きる。
このようにしてグリシジル基を開環した場合に生じる
2級アルコール性水酸基を、エピクロルヒドリン又はグ
リセロール−1,3−ジクロルヒドリンと反応させること
によって、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル化し、
次いで、この基を脱塩酸することによって、再びグリシ
ジル基を得ることも可能である。
この他に、上記不飽和結合を分子内に有するモノマ
ー、例えば、グリシジルメタクリレートにプロパルギル
アルコールを付加したモノマーやアクリロニトリル等
を、他のモノマーと共重合することによっても、上記不
飽和結合を含む上記基体樹脂を得ることができる。
上記他のモノマーとしては、上述のような共重合に使
用できるものであれば特に限定されず、例えば、アクリ
ル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n
−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシ
ル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル
等のエステル;プラクセルFMシリーズ(メタクリル酸2
−ヒドロキシエチルとカプロラクトンとの付加物、ダイ
セル化学工業社製);アクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミド等のその誘導体;スチレン、α−メチル
スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
本発明においては、基体樹脂が単独での硬化性を有し
ているため、硬化剤を含んでいなくても構わないが、必
要に応じて、硬化剤を含んでいてもよい。このようなも
のとしては、エチニル基やニトリル基を複数個有するも
のが好ましい。また、ブロック化イソシアネート系の硬
化剤を用いることもできる。
上記エチニル基やニトリル基を複数個有する硬化剤と
しては、例えば、ノボラックフェノール等のポリエポキ
シド、ペンタエリトリットテトラグリシジルエーテル等
に、プロパルギルアルコール等の三重結合含有化合物、
ニトリル基含有化合物等を付加反応させることにより得
ることができるもの等を挙げることができる。
上記炭素−炭素三重結合重合系の硬化剤、ニトリル基
同士の重合硬化系の硬化剤は、残存するグリシジル基に
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基を導入
し、自己乳化型エマルションとしたものであってもよ
い。上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基を
導入する方法としては特に限定されず、例えば、上記基
体樹脂で説明した方法を挙げることができる。また、す
べてのグリシジル基に三重結合を導入したものをコアと
し、三重結合及び上記電圧の印加によりイオン放出を起
こす官能基を併せ持つものをシェルとして乳化させたも
のであってもよい。
上記硬化剤中の不飽和結合の量及び電圧の印加により
イオン放出を起こす官能基の量は、上記カチオン電着塗
料組成物全体に対して規定したそれぞれの量の範囲を超
えないように調整されることが好ましい。
上記硬化剤は使用しなくても構わないが、用いる場合
の配合量としては、カチオン電着塗料組成物中、樹脂固
形分として80重量%以下であることが好ましい。
上記カチオン電着塗料組成物には、不飽和結合間の硬
化反応を進行させるために、有機基が結合した遷移金属
を触媒として含んでいることが好ましい。
上記触媒としては特に限定されず、例えば、ニッケ
ル、コバルト、銅、マンガン、パラジウム、ロジウム等
の遷移金属に対して、シクロペンタジエンやアセチルア
セトン等の配位子や酢酸等のカルボン酸等が結合したも
の等が挙げられる。
上記カチオン電着塗料組成物には、膜厚の制御とつき
まわり性の向上を目的として、更に、求核剤やエレクト
ロメディエーターを添加してもよい。これらの成分は、
上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基の電解
反応を促進することができる。
上記求核剤は、上記電圧の印加によりイオン放出を起
こす官能基が電解還元を受ける際に、上記電圧の印加に
よりイオン放出を起こす官能基を構成するヘテロ原子と
樹脂骨格中の炭素原子との間の結合の開裂を促進するも
のである。上記樹脂骨格中の炭素原子は、電子的に正に
偏っているため、該炭素原子に求核的に攻撃することに
より、上記開裂を生じさせることができる。従って、上
記求核剤としては、求核剤を有する孤立電子対を有する
ものであれば特に限定されない。具体的には、脂肪族ア
ミン、脂環族アミン、芳香族アミン等のアミン類等を挙
げることができる。
上記求核剤は、直接カチオン電着塗料組成物中に添加
することができる。従来の中和型アミン系のカチオン電
着塗料組成物では、遊離のアミンが添加されると、基体
樹脂の中和酸を奪うこととなり、電着浴液は著しく不安
定となるが、本発明で使用される上記カチオン電着塗料
組成物の場合には、このような浴安定性の阻害は生じな
い。
上記求核剤の添加量は、上記カチオン電着塗料組成物
樹脂固形分100gに対して、0.3〜25meqが好ましい。0.3m
eq/100g未満であると、定電流により電圧を印加した際
の被膜の単位体積当たりの電気抵抗値の増加が緩やかと
なり、つきまわり性に対して充分な効果を得ることがで
きず、25meq/100gを超えると、添加量に応じた効果を得
ることができず、不経済である。より好ましくは、1〜
15meq/100gである。
上記エレクトロメディエーターとしては、金属メディ
エーターが好ましく、例えば、すず、コバルト、亜鉛、
ビスマス、チタン、クロム、マンガン、カドミウム等か
らなる化合物等を挙げることができる。なかでも、すず
系の化合物が好ましく、具体的には、酢酸すずが好まし
い。
上記エレクトロメディエーターの添加量は、カチオン
電着塗料組成物中、50〜5000ppmが好ましい。50ppm未満
であると、エレクトロメディエーターの充分な効果を発
揮することができず、5000ppmを超えると、被膜の析出
効率が著しく低下し、充分な膜厚が得られない。より好
ましくは、100〜1000ppmである。
上記エレクトロメディエーターは、上記電圧の印加に
よりイオン放出を起こす官能基よりも還元電位が高い物
質であり、官能基の電解反応促進剤として好適である。
電圧の印加によって、まず、上記エレクトロメディエー
ターの還元が起こり、還元されたエレクトロメディエー
ターが上記電圧の印加によりイオン放出を起こす官能基
を還元するので、上記電圧の印加によりイオン放出を起
こす官能基のイオン放出反応が起こりやすくなる。
上記カチオン電着塗料組成物は、顔料及び顔料分散樹
脂を含むことができる。
上記顔料としては特に限定されず、例えば、二酸化チ
タン、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料;塩基
性けい酸鉛、りんモリブデン酸アルミニウム等の防錆顔
料;カオリン、クレー、タルク等の体質顔料等の一般に
カチオン電着塗料組成物に使用されるもの等を挙げるこ
とができる。
上記カチオン電着塗料組成物において、上記顔料の配
合量は、カチオン電着塗料組成物中、固定分として0〜
50重量%であることが好ましい。
上記顔料分散樹脂としては特に限定されず、一般に使
用されているものを使用することができるが、上記電圧
の印加によりイオン放出を起こす官能基や上記不飽和結
合を有したものを使用してもよい。上記電圧の印加によ
りイオン放出を起こす官能基を有する顔料分散樹脂は、
例えば、以下のようにして得ることができる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂とハーフブロック化イ
ソシアネートとを反応させることにより得られる疎水性
エポキシ樹脂に、スルフィド化合物を反応させて得る。
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂とハーフブロック
化イソシアネートとを反応させることにより得られる変
性エポキシ樹脂に、一塩基酸及び水酸基含有二塩基酸の
存在下でスルフィド化合物を反応させることによっても
得ることもできる。
この他、上記カチオン電着塗料組成物は、界面活性
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の慣用の塗料用添加剤
を添加してもよい。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記基体樹脂
に、必要に応じて、上述した各成分を混合し、水に分散
した後、不揮発分が15〜25%の浴液となるように調整さ
れて本発明のカチオン電着塗装方法に使用される。この
場合、上記カチオン電着塗料組成物は、スルホニウム基
及びエチニル基の組成物樹脂固形分100g当たりの含有量
が、上述の範囲内に調節されている必要がある。
なお、上記カチオン電着塗料組成物は、定電流条件下
での電着によって、その特性が明確化されるのであっ
て、当然のことながら、定電流条件以外での電着も可能
である。
本発明において、工程(2)は、上記被塗物を陰極と
して、陽極との間に電圧を印加し、被膜を析出させる工
程である。上記印加する電圧の大きさは特に限定される
ものではないが、通常50〜500Vである。50V未満である
と、電着が不充分となり、500Vを超えると、消費電力が
大きくなるので不経済である。本発明においては、印加
する電圧の大きさを上記範囲内とすることにより、電着
過程における急激な膜厚の上昇を生じることがなく、被
膜の膜厚制御が容易であり、被塗物全体に均一な被膜を
形成することができる。
上記電圧を印加する際のカチオン電着塗料組成物の浴
液温度は、10〜45℃が好ましい。
本発明において、工程(3)は、析出させた上記被膜
に、電圧を更に印加することにより、上記被膜の単位体
積当たりの電気抵抗値を増加させる工程である。上記工
程(3)は、上記工程(2)から継続して行ってもよ
く、上記工程(2)により被膜を形成した後、いったん
電圧の印加を停止し、その後再び電圧を印加することに
よって行ってもよい。
上記工程(3)においては、上記工程(2)において
形成された被膜に、更に電圧が印加される。この、更に
印加される電圧は、上記工程(2)において印加されて
いた電圧と同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記工程(2)から継続して電圧を印加する場合は、同
一の電圧とすることが便宜である。本発明においては、
上記被膜を構成する上記カチオン電着塗料組成物の電着
特性によって、工程(3)において更に電圧が印加され
ることにより、上記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値
は増加する。このため、電着の過程において既に形成さ
れている被膜の絶縁性を大幅に改善することが可能とな
り、過度の膜厚の増大に至ることなく、被膜は充分な絶
縁性を獲得することが可能となり、上記被膜の単位体積
当たりの電気抵抗値が増加した時点で、事実上、当該部
分への電着が終了する。そして、直ちに被塗物の被膜未
析出部分に、新たに被膜の析出が始まり、上述の過程が
繰り返される。その結果、最終的に被塗物のすべての部
分に被膜を形成することが可能となる。このように、本
発明においては、上記工程(3)を経ることによって、
被膜の単位体積当たりの電気抵抗値を飛躍的に増加させ
ることができ、被塗物へのつきまわり性を大幅に向上さ
せることができる。
本発明において、上記工程(2)及び上記工程(3)
の合計所要時間は、電着条件によって異なるが、一般に
は2〜4分とすることができる。
上述のようにして得られた被膜は、電着の過程終了
後、そのまま又は水洗した後、100〜200℃、好ましく
は、140〜180℃で、10〜30分間焼き付けることにより硬
化させて、塗装を完了する。
本発明のカチオン電着塗装方法において、得られる被
膜の膜厚は、10〜25μmが好ましい。10μm未満である
と、防錆性が不充分であり、25μmを超えると、塗料の
浪費につながる。本発明のカチオン電着塗装方法におい
ては、被膜の膜厚が上記範囲のように薄膜であっても全
体的にほぼ均一な膜厚で被膜を形成することができる。
本発明のカチオン電着塗装方法は、上記工程(1)、
工程(2)及び工程(3)からなるので、被塗物の表面
に順次被膜を形成させることができ、つきまわり性がよ
く、全体的に均一な被膜を形成させることができる。従
って、短時間で多量の塗料と接することができる部分ば
かりでなく、微細な部分、例えば、細孔、溶接部分等に
まで充分な膜厚の塗膜を形成することができる。
また、本発明のカチオン電着塗装方法は、工程(2)
においては、被塗物の電気抵抗値が小さいままであるの
で、被塗物上で発生する水素ガスの火花放電が起こりに
くく、亜鉛ガスピンが発生しにくい。
発明を実施するための最良の形態 以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
製造例1 スルホニウム基及びプロパルギル基を有する
エポキシ系カチオン性樹脂の製造 エポキシ当量450のビスフェノール型エポキシ樹脂
(エピコート1001、油化シェルエポキシ社製)900.0gに
プロパルギルアルコール448.0g、ジメチルベンジルアミ
ン3.0gを、攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管
を備えたフラスコに加え、120℃まで昇温し反応させ
た、塩酸−ジオキサン法によるエポキシ当量の測定を行
い、エポキシ基が消失するまで反応させた。その後、未
反応のプロパルギルアルコールを真空ポンプを用いて完
全に留去した。ついで、エピクロルヒドリン1480.0g、
テトラメチルアンモニウムクロライド8.0gを加え、50℃
に昇温し、50%水酸化ナトリウム水溶液172.0gを2時間
かけて滴下し、減圧下、水をエピクロルヒドリンとの共
沸混合物として連続的に除去しながら、更に5時間反応
させた。過剰のエピクロルヒドリンを減圧留去し、反応
物にトルエンを加え、反応により生成した塩化ナトリウ
ムを水/トルエンにより完全に分液除去した。その後、
トルエンを減圧留去し、エポキシ当量570(理論値562)
のプロパルギル基を有する樹脂を得た。収率は88.0%で
あった。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、上記樹脂1140g、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−2−プロパノール272.0g、50%乳酸水溶液
360.0g、脱イオン水108.0gを入れ、75℃に昇温し、6時
間反応させた。酸価が5以下であることを確認した後、
脱イオン水137.2gを加え、目的の樹脂溶液を得た。固形
分濃度は、70.2重量%、スルホニウム価は、71mmol/100
gであった。
製造例2 スルホニウム基及びプロパルギル基を有する
エポキシ系カチオン性樹脂の製造 エポキシ当量200.4のクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(エポトートYDCN−701、東都化成社製)1663.5g
にプロパルギルアルコール510.5g、ジメチルベンジルア
ミン5.0gを、攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却
管を備えたフラスコに加え、125℃に昇温し、3時間反
応させ、エポキシ当量1580のプロパルギル基を有する樹
脂を得た。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、上記樹脂1089.5g、1−(2−ヒドロキシ
エチルチオ)−2,3−プロパンジオール99.0g、氷酢酸3
0.0g、脱イオン水93.5gを入れ、75℃に昇温し、6時間
反応させた。酸価が5以下であることを確認した後、脱
イオン水289.0gを加え、目的の樹脂溶液を得た。固形分
濃度は、70.0重量%、スルホニウム価は、30mmol/100g
であった。
製造例3 スルホニウム基及びニトリル基を有するポリ
ブタジエン系カチオン性樹脂の製造 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、エポキシ当量200のエポキシ化ポリブタジ
エン(ニッセキポリブタジエンE−1000−8、日本石油
化学社製)1000.0g、シアノ酢酸204.0gを入れ、135℃に
昇温し、3時間反応を継続し、酸価が0であることを確
認した後、冷却し、75℃でチオジエタノール219.6g、ぎ
酸82.8g、脱イオン水259.2gを加え、8時間反応した。
酸価が5以下であることを確認した後、脱イオン水268.
1gを加え、目的とする樹脂溶液を得た。固形分濃度は、
69.7重量%、スルホニウム価は、57mmol/100gであっ
た。
製造例4 スルホニウム基及びニトリル基を有するアク
リル系カチオン樹脂の製造 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、イソプロピルアルコール400.0gを入れ、80
℃に加温した。ついで、予め混合しておいたアクリロニ
トリル95.0g、エチルアクリレート160.0g、メチルメタ
クリレート327.2g、n−ブチルアクリレート175.0g、グ
リシジルメタクリレート213.0g、及び、重合開始剤のア
ゾイソブチロニトリル25.0gを3時間かけて滴下した。
滴下終了後、80℃で30分間保温し、更にアゾジイソブチ
ロニトリル5.0gをイソプロピルアルコール142.0gに溶か
し込んだ溶液を30分間で滴下した。この後、系を80℃に
保ちながら1時間30分エージングさせた。得られた樹脂
に、1−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2−プロパノ
ール204.0g、50%乳酸水溶液270.0g、脱イオン水81.0g
を加え、75℃で6時間反応させた。酸価が5以下である
ことを確認した後、目的の樹脂溶液を得た。固形分濃度
は、57.4重量%、スルホニウム価は、62mmol/100gであ
った。
製造例5 ニトリル基を有する脂肪族系硬化剤の製造 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、エポキシ当量213のペンタエリトリットテ
トラグリシジルエーテル(デナコールEX411N、ナガセ化
成社製)655.0g、シアノ酢酸510.0g、ジメチルベンジル
アミン1.0gを入れ、130℃に昇温し、反応させた。塩酸
−ジオキサン法によるエポキシ当量の測定を行い、エポ
キシ機が消失するまで反応を継続させ、目的とする樹脂
を得た。固形分濃度は、95.9重量%であった。
製造例6 プロパルギル基を有する芳香族系硬化剤 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、エポキシ当量200.4のクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(エポトートYDCN−701、東都化成社
製)1663.3g、プロパルギルアルコール698.4g、ジメチ
ルベンジルアミン5.0gを入れ、130℃に昇温し、反応さ
せた。塩酸−ジオキサン法によるエポキシ当量の測定を
行い、エポキシ基が消失するまで反応を継続させた。そ
の後、120℃まで冷却し、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル471.8gを加え、目的とする樹脂を得た。固形
分濃度は、75.0重量%であった。
実施例1 製造例1で得られたスルホニウム基及びプロパルギル
基を有するエポキシ系カチオン性樹脂742.8g、製造例5
で得られたニトリル基を有する脂肪族系硬化剤280g、脱
イオン水120.1g、及び、バラジウムアセチルアセトネー
ト4.0gを加え、高速回転ミキサーで1時間攪拌後、更に
脱イオン水2857.1g加え、固形分濃度が20重量%になる
ように水溶液を調整し、電着塗料とした。
実施例2 製造例2で得られたスルホニウム基及びプロパルギル
基を有するエポキシ系カチオン性樹脂1142.9g、ニッケ
ルアセチルアセトネート8.0gを加え、高速回転ミキサー
で1時間攪拌後、更に脱イオン水2857.1gを加え、固形
分濃度が20重量%になるように水溶液を調整し、更に攪
拌下、N−メチルエタノールアミンの10%水溶液45.0g
を添加し、電着塗料とした。
実施例3 製造例3で得られたスルホニウム基及びニトリル基を
有するポリブタジエン系カチオン樹脂742.8g、製造例6
で得られたプロパルギル基を有する芳香族系硬化剤373.
3g、脱イオン水26.8g、及び、パラジウムアセチルアセ
トネート4.0gを加え、高速回転ミキサーで1時間攪拌
後、更に脱イオン水2857.1gを加え、固形分濃度が20重
量%になるように水溶液を調整し、更に攪拌下、酢酸す
ずの10%水溶液22.6gを添加し、電着塗料とした。
実施例4 製造例4で得られたスルホニウム基及びニトリル基を
有するアクリル系カチオン樹脂905.9g、製造例6で得ら
れたプロパルギル基を有する芳香族系硬化剤373.3g、及
び、ニッケルアセチルアセトネート8.0gを加え、高速回
転ミキサーで1時間攪拌後、更に脱イオン水2720.8gを
加え、固形分濃度が20重量%になるように水溶液を調整
し、更に攪拌下、ジメチルエタノールアミンの10%水溶
液53.4gを添加し、電着塗料とした。
被膜の電気抵抗値の測定 実施例1〜4で得られた電着塗料に、評価板として冷
延圧延鋼板の表面未処理鋼板を浸漬させ、対極との間に
5.0mA/cm2の電流を流し、評価板の膜電圧の変化点が生
じた直前及び膜電圧が400Vに達した時点の膜電圧、膜厚
から、電気抵抗値を算出し、増加割合を調べた、結果を
表1に示した。
つきまわり性測定方法 図1に示した測定装置により、4枚ボックスつきまわ
り性を測定した。プラスチック製の電着塗装容器(100
×250×200mm)に実施例1〜4で調製した電着塗料4Lを
入れ、マグネチックスターラーで攪拌した。4枚のりん
酸亜鉛処理鋼板(JIS G 3141 SPCC−SDのサーフダ
インSD−5000処理)を用い、鋼板の間隔を各20mmとし、
対極方向から3枚目までには8mmφの穴をあけ、上記穴
からのみ塗料が浸入することができるようにした箱状構
造の評価板を作成し、対極までの距離が150mmとなるよ
うに上記電着塗装容器中に設置した。上記箱状構造の評
価板の側部は、電気絶縁処理を行い、該側部には被膜を
形成させないようにした。上記評価板を陰極として対極
との間に電圧を印加して塗装した。塗装は、印加開始か
ら5秒間で300Vまで昇圧し、その後175秒間300Vを維持
することにより行った。このときの浴温は、28℃に調節
した。塗装後の評価板は、水洗した後、180℃で20分間
焼き付けし、空冷後、対極に最も近い評価板のA面の膜
厚と、対極に最も遠い評価板のG面の膜厚とを測定し、
G面/A面比(G/A値)によりつきまわり性を評価した。
結果を表1に示した。
比較例1 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンを
アルカリ触媒下で反応させて得たエポキシ当量950のビ
スフェノール型エポキシ樹脂(エピコート1004、油化シ
ェルエポキシ社製)1900.0gを入れ、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル993gに溶解した後、系を90℃に保
温しながらジエタノールアミン210gを滴下した。滴下終
了後、110℃に昇温し、1時間30分間反応させ、樹脂固
形分68%の樹脂溶液を得た。
ついで、ジフェニルメタンジイソシアネートをエチレ
ングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルでブロッ
クした硬化剤を上記樹脂溶液との固形分重量比が(樹脂
溶液)/(硬化剤)=75/25となるように混合し、これ
に3重量%のジブチルすずオキサイドを配合した。この
樹脂組成物1383g(固形分75%)を予め用意した脱イオ
ン水672g中酢酸21gの水溶液に添加し、高速回転ミキサ
ーで1時間攪拌した後、更に脱イオン水4844gを加え、
固形分濃度が15重量%となるように水溶液を調製し、電
着塗料とした。
実施例1〜4と同様にして、定電流法による被膜の電
気抵抗値を測定したところ、被膜の単位体積当たりの電
気抵抗値の上昇変化は認められなかった。また、4枚ボ
ックスつきまわり性を測定したところ、G/A値は、36.8
%(14/38)であった。
比較例2 攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
フラスコに、エポキシ当量200.4のクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(エポトートYDCN−701、東都化成社
製)1663.5g、プロパルギルアルコール457.8g、ジメチ
ルベンジルアミン5.0gを入れ、125℃に昇温し、4時間
反応させ、エポキシ当量が1360に達したことを確認した
後、エチレングリコールモノブチルエーテル459.7gを加
え、90℃以下に冷却した後、N−メチルエタノールアミ
ン112.7gを加え、120℃で1時間30分反応させ、樹脂固
形分80%の樹脂溶液を得た。
ついで、この樹脂溶液1000.0gを予め用意した脱イオ
ン水574.6g中乳酸25.0gの水溶液に添加し、ニッケルア
セチルアセトネート8.0gを加え、高速回転ミキサーで1
時間攪拌後、更に脱イオン水2400.0gを加え、固形分濃
度が20重量%となるように水溶液を調製し、電着塗料と
した。
実施例1〜4と同様にして、定電流法による被膜の電
気抵抗値を測定したところ、被膜の単位体積当たりの電
気抵抗値の上昇変化は認められなかった。また、4枚ボ
ックスつきまわり性を測定したところ、G/A値は、40.6
%(13/32)であった。
発明の効果 本発明のカチオン電着塗装方法は、上述のとおりであ
るので、つきまわり性が極めて良好であり、複雑な構造
を有する被塗物であっても、細部にまで充分に被膜を形
成させることができ、全体として均一な被膜を形成させ
ることができる。また、被塗物の外板部では、膜厚を必
要以上に厚くすることなく塗装を行うことができるた
め、カチオン電着塗装におけるコストダウンを実現する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 正浩 大阪府門真市三ツ島1762 (56)参考文献 特開 平2−282499(JP,A) 特開 昭63−192896(JP,A) 特開 平1−182377(JP,A) 特開 平7−206969(JP,A) 米国特許3959106(US,A) 米国特許4225406(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 13/00 - 13/24 C09D 5/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン電着塗料組成物に被塗物を浸漬す
    る工程(1)、 前記被塗物を陰極として、陽極との間に電圧を印加し、
    被膜を析出させる工程(2)、及び 析出させた前記被膜に、電圧を更に印加することによ
    り、前記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値を増加させ
    る工程(3) からなり、 前記工程(3)は、前記被塗物の被膜未析出部位に被膜
    を析出させるものであり、 前記カチオン電着塗料組成物は、定電流条件下での電着
    の過程において、析出被膜の単位体積当たりの電気抵抗
    値が2倍以上に増加する時点を有するものであることを
    特徴とするカチオン電着塗装方法。
  2. 【請求項2】前記被膜の単位体積当たりの電気抵抗値の
    増加は、前記工程(3)において、前記被膜に含まれる
    水和官能基が不可逆的なイオン放出を起こすことによる
    ものである請求項1記載のカチオン電着塗装方法。
  3. 【請求項3】前記水和官能基は、スルホニウム塩である
    請求の範囲2記載のカチオン電着塗装方法。
  4. 【請求項4】前記カチオン電着塗料組成物は、不飽和結
    合を有する成分を含有してなるものである請求の範囲
    1、2又は3記載のカチオン電着塗装方法。
  5. 【請求項5】前記不飽和結合は、エチニル基又はニトリ
    ル基である請求の範囲4記載のカチオン電着塗装方法。
  6. 【請求項6】前記カチオン電着塗料組成物は、求核剤又
    はエレクトロメディエーターを含有してなるものである
    請求の範囲1、2、3、4又は5記載のカチオン電着塗
    装方法。
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