JP3255799B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents
電子部品の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばバリスタなどの
電子部品の製造方法に関するものである。
電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、素子を外部雰囲気より保護す
るために、その外周部に例えばガラスを塗布することに
より保護膜を設けることが行われている。
るために、その外周部に例えばガラスを塗布することに
より保護膜を設けることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この保護膜は、接着強
度が低いと言う問題があった。即ち、ガラスは素子の外
表面に単に付着しているだけであったので、衝撃や熱に
よる膨張収縮により、剥離してしまうのであった。そこ
で本発明は、この保護膜の付着強度を高めることを目的
とするものである。
度が低いと言う問題があった。即ち、ガラスは素子の外
表面に単に付着しているだけであったので、衝撃や熱に
よる膨張収縮により、剥離してしまうのであった。そこ
で本発明は、この保護膜の付着強度を高めることを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の電子部品
の製造方法は、表面に電極を有し、SrTiO 3 を主成
分とする素子の表面全体にSi,Ti,Alの少なくと
も一種類以上を含む保護層形成用物質を付着させる第1
工程と、次に前記保護層形成用物質の外表面にBi,S
bの少なくとも一方を含む反応助剤とAl 2 O 3 ,SiO
2 ,TiO 2 ,MgO,ZrO 2 の少なくとも一種類以上
を含む反応抑制剤との混合物を付着させる第2工程と、
次いで前記素子を加熱する第3工程と、その後前記電極
表面に形成された保護層を除去する第4工程とを備え、
前記第2工程において反応助剤と反応抑制剤との混合比
は、重量比で反応助剤1に対して反応抑制剤2以上とす
るものである。
の製造方法は、表面に電極を有し、SrTiO 3 を主成
分とする素子の表面全体にSi,Ti,Alの少なくと
も一種類以上を含む保護層形成用物質を付着させる第1
工程と、次に前記保護層形成用物質の外表面にBi,S
bの少なくとも一方を含む反応助剤とAl 2 O 3 ,SiO
2 ,TiO 2 ,MgO,ZrO 2 の少なくとも一種類以上
を含む反応抑制剤との混合物を付着させる第2工程と、
次いで前記素子を加熱する第3工程と、その後前記電極
表面に形成された保護層を除去する第4工程とを備え、
前記第2工程において反応助剤と反応抑制剤との混合比
は、重量比で反応助剤1に対して反応抑制剤2以上とす
るものである。
【0005】
【作用】この方法によると、反応助剤が素子表面に拡散
して反応助剤層を形成すると共に、この反応助剤層の上
に保護膜形成用物質により保護膜が形成される。またこ
の反応助剤は保護膜にも拡散しているため素子と保護膜
との接着剤の役割を果たすこととなる。その結果、保護
膜の素子への付着強度は極めて強く、水分などが素子内
部へ浸入するのを抑制し特性変化の小さい電子部品を得
ることができる。
して反応助剤層を形成すると共に、この反応助剤層の上
に保護膜形成用物質により保護膜が形成される。またこ
の反応助剤は保護膜にも拡散しているため素子と保護膜
との接着剤の役割を果たすこととなる。その結果、保護
膜の素子への付着強度は極めて強く、水分などが素子内
部へ浸入するのを抑制し特性変化の小さい電子部品を得
ることができる。
【0006】
【実施例】図1において、1はバリスタ素子で、その内
部には複数の内部電極2が設けられ、その両端には外部
電極3が設けられている。バリスタ素子1は、SrTi
O 3を主成分とし、副成分としてNb2O5,Ta2O5,
SiO2,MnO2などを添加して形成したものである。
また、内部電極2はNiを主成分とし、副成分としてL
i2CO3などを添加して形成したものである。さらに外
部電極3は、下層3aがNiを主成分とし、副成分とし
てLi2CO3などを添加して形成され、上層3bがAg
で形成されたものである。以上の構成においてバリスタ
素子1の上下面およびそれに接する上層3b表面には、
保護膜4が付着形成されている。この保護膜は、上下二
層の構成となっており、下層はバリスタ素子1表面と上
層3bに少なくともその一部が拡散した反応助剤層とな
っている。この反応助剤層はBi,Sbの少なくとも一
方を含むものである。また、上層は、保護層となってお
りSi,Ti,Alの少なくとも一種類以上を含む構造
となっており、その下面には前記反応助剤層の一部が拡
散している。従って、バリスタ素子1は、その外表面を
保護膜4および外部電極3で覆われ、しかも、これらの
保護膜4と外部電極3の当接部分においては、反応助剤
層の一部が外部電極3に拡散しているので、その気密性
は極めて高く、水分などからの保護が確実に行われる。
部には複数の内部電極2が設けられ、その両端には外部
電極3が設けられている。バリスタ素子1は、SrTi
O 3を主成分とし、副成分としてNb2O5,Ta2O5,
SiO2,MnO2などを添加して形成したものである。
また、内部電極2はNiを主成分とし、副成分としてL
i2CO3などを添加して形成したものである。さらに外
部電極3は、下層3aがNiを主成分とし、副成分とし
てLi2CO3などを添加して形成され、上層3bがAg
で形成されたものである。以上の構成においてバリスタ
素子1の上下面およびそれに接する上層3b表面には、
保護膜4が付着形成されている。この保護膜は、上下二
層の構成となっており、下層はバリスタ素子1表面と上
層3bに少なくともその一部が拡散した反応助剤層とな
っている。この反応助剤層はBi,Sbの少なくとも一
方を含むものである。また、上層は、保護層となってお
りSi,Ti,Alの少なくとも一種類以上を含む構造
となっており、その下面には前記反応助剤層の一部が拡
散している。従って、バリスタ素子1は、その外表面を
保護膜4および外部電極3で覆われ、しかも、これらの
保護膜4と外部電極3の当接部分においては、反応助剤
層の一部が外部電極3に拡散しているので、その気密性
は極めて高く、水分などからの保護が確実に行われる。
【0007】図2は、保護膜4の形成方法を示したもの
である。即ち、受皿5上に、セラミック製の板6を設
け、その上にバリスタ素子1を粉体7内に埋設した状態
で設け、最後にセラミック製のフタ8を被せ、700〜
850℃で30分加熱する。この場合、粉体7はAl2
O3,SiO2,TiO2,MgO,ZrO2の少なくとも
一種類以上の反応抑制剤と、Bi2O3,Sb2O3の少な
くとも一方の反応助剤を混合したものであって、その重
量比は後者1に対して前者を2としている。
である。即ち、受皿5上に、セラミック製の板6を設
け、その上にバリスタ素子1を粉体7内に埋設した状態
で設け、最後にセラミック製のフタ8を被せ、700〜
850℃で30分加熱する。この場合、粉体7はAl2
O3,SiO2,TiO2,MgO,ZrO2の少なくとも
一種類以上の反応抑制剤と、Bi2O3,Sb2O3の少な
くとも一方の反応助剤を混合したものであって、その重
量比は後者1に対して前者を2としている。
【0008】さらに、ここで後者1に対して前者を2未
満とした場合では、反応助剤が多量に素子内部に拡散す
るため電気特性の変化や、形状の変化が激しく発生す
る。この現象は特に積層体に顕微に現われる。また、こ
の場合後者の粒径は前者よりも細かい方が望ましいもの
である。この図2に示す状態にする前に、バリスタ素子
1は、(C2H5O)4Si,(C3H7O)4Ti,(C4
H9O)3Alを含む液体中に浸漬されているので、その
表面にはこの液体が付着している。この状態で加熱すれ
ば図1に示すごとく保護膜4が形成される。但し、この
状態においては、外部電極3の外表面全面にも保護膜4
が形成されているので、面とりにより図1に示す状態ま
で取り除く。
満とした場合では、反応助剤が多量に素子内部に拡散す
るため電気特性の変化や、形状の変化が激しく発生す
る。この現象は特に積層体に顕微に現われる。また、こ
の場合後者の粒径は前者よりも細かい方が望ましいもの
である。この図2に示す状態にする前に、バリスタ素子
1は、(C2H5O)4Si,(C3H7O)4Ti,(C4
H9O)3Alを含む液体中に浸漬されているので、その
表面にはこの液体が付着している。この状態で加熱すれ
ば図1に示すごとく保護膜4が形成される。但し、この
状態においては、外部電極3の外表面全面にも保護膜4
が形成されているので、面とりにより図1に示す状態ま
で取り除く。
【0009】
【発明の効果】以上本発明によると、反応助剤が素子表
面に拡散して反応助剤層を形成すると共に、この反応助
剤層の上に保護膜形成用物質により保護膜が形成され
る。またこの反応助剤は保護膜にも拡散しているため素
子と保護膜との接着剤の役割を果たすこととなる。その
結果、保護膜の素子への付着強度は極めて強く、水分な
どが素子内部へ浸入するのを抑制し特性変化の小さい電
子部品を得ることができる。
面に拡散して反応助剤層を形成すると共に、この反応助
剤層の上に保護膜形成用物質により保護膜が形成され
る。またこの反応助剤は保護膜にも拡散しているため素
子と保護膜との接着剤の役割を果たすこととなる。その
結果、保護膜の素子への付着強度は極めて強く、水分な
どが素子内部へ浸入するのを抑制し特性変化の小さい電
子部品を得ることができる。
【0010】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】その製造工程を示す断面図
1 バリスタ素子 2 内部電極 3 外部電極 4 保護膜
Claims (3)
- 【請求項1】 表面に電極を有し、SrTiO 3 を主成
分とする素子の表面全体にSi,Ti,Alの少なくと
も一種類以上を含む保護層形成用物質を付着させる第1
工程と、次に前記保護層形成用物質の外表面にBi,S
bの少なくとも一方を含む反応助剤とAl 2 O 3 ,SiO
2 ,TiO 2 ,MgO,ZrO 2 の少なくとも一種類以上
を含む反応抑制剤との混合物を付着させる第2工程と、
次いで前記素子を加熱する第3工程と、その後前記電極
表面に形成された保護層を除去する第4工程とを備え、
前記第2工程において反応助剤と反応抑制剤との混合比
は、重量比で反応助剤1に対して反応抑制剤2以上とす
る電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 第1工程は保護層形成用物質を含む液体
中に素子を浸漬することにより行なう請求項1に記載の
電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 保護層形成用物質として、(C2H5O)
4Si,(C3H7O)4Ti,(C4H9O)3Alの少な
くとも一種類以上を用いる請求項2に記載の電子部品の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15350394A JP3255799B2 (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15350394A JP3255799B2 (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0822901A JPH0822901A (ja) | 1996-01-23 |
JP3255799B2 true JP3255799B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=15563985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15350394A Expired - Fee Related JP3255799B2 (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3255799B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4683052B2 (ja) | 2008-01-28 | 2011-05-11 | Tdk株式会社 | セラミック素子 |
CN107705945B (zh) * | 2017-09-25 | 2019-07-19 | 江苏时恒电子科技有限公司 | 一种热敏电阻铜电极的制备方法及其所用压封模具 |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP15350394A patent/JP3255799B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0822901A (ja) | 1996-01-23 |
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