JP3247029B2 - 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置 - Google Patents

偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置

Info

Publication number
JP3247029B2
JP3247029B2 JP08821095A JP8821095A JP3247029B2 JP 3247029 B2 JP3247029 B2 JP 3247029B2 JP 08821095 A JP08821095 A JP 08821095A JP 8821095 A JP8821095 A JP 8821095A JP 3247029 B2 JP3247029 B2 JP 3247029B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
circuit
deflection
vertical
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08821095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08154256A (ja
Inventor
宣隆 奥山
宗一 桜井
康二 福間
佳雄 佐藤
洋 吉岡
厚 竹山
正雄 小原
直紀 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Media Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Media Electronics Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP08821095A priority Critical patent/JP3247029B2/ja
Priority to TW084110054A priority patent/TW455903B/zh
Priority to US08/533,994 priority patent/US5548190A/en
Priority to KR1019950032049A priority patent/KR100189286B1/ko
Publication of JPH08154256A publication Critical patent/JPH08154256A/ja
Priority to US08/683,541 priority patent/US5668447A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3247029B2 publication Critical patent/JP3247029B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/70Arrangements for deflecting ray or beam
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/70Arrangements for deflecting ray or beam
    • H01J29/701Systems for correcting deviation or convergence of a plurality of beams by means of magnetic fields at least
    • H01J29/702Convergence correction arrangements therefor
    • H01J29/705Dynamic convergence systems

Landscapes

  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インライン配列の多電
子ビームを形成するカラー陰極線管に取り付けて使用す
る偏向ヨークに係り、特に、コンバーゼンスの補正手段
を備える偏向ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】コンバーゼンス補正手段を備えた偏向ヨ
ークの一例として、例えば、特開平6−125474号
公報に記載されたものが知られている。これは、垂直偏
向コイルが、これを構成するコイル半体に中間タップを
設けることにより、第1のコイル部分と第2のコイル部
分に分割されて、一対のかかるコイル半体の第1のコイ
ル部分のコイル端同士が互いに接続され、そして、これ
らコイル半体の中間タップ間に、この中間タップ間の電
圧に応じてインピーダンスの変化する分流回路が並列に
接続され、画面上下部の横線ミスコンバーゼンスを補正
するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術では、
第1のコイル部分と第2のコイル部分を、切り離すこと
なく、一対のコイル半体の第1のコイル部分のコイル端
同士を互いに接続するものであるため、中間タップ間に
接続された分流回路に流れる電流を補正コイルに流し
て、画面上下部の横線ミスコンバーゼンスの補正に伴っ
て生じる画面上下端の縦線ミスコンバーゼンスを補正す
るように構成すると、この補正コイルに垂直偏向電流に
相似した電流を流すことができなかった。
【0004】このために、補正コイルと垂直偏向電流に
相似した電流を流す垂直補助偏向コイルを副コアに巻回
するための大きなスペースが必要となるという問題があ
った。
【0005】また、第1のコイル部分の巻回位置を自由
に選べないため、画面上下部の横線ミスコンバーゼンス
の補正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンスが、画
面中央上下部よりも画面左右端上下部で大きくなるとい
う問題もあった。
【0006】また、中間タップ間の電圧に応じてインピ
ーダンスの変化する分流回路は、一定の電圧以上で導通
するダイオードのみにより構成されていたため、画面上
下部のみで左右糸巻歪が補正されるものの、画面中央部
で左右糸巻歪が残るため、左右歪性能が劣化するという
問題があった。
【0007】また、画面の上下部の縦線ミスコンバーゼ
ンスの補正量を調整するためには、画面の上部と下部に
対して、夫々別の可変抵抗器を設け、該可変抵抗器の調
整操作を必要としていた。
【0008】本発明の第1の目的は、かかる問題を解決
し、画面上下端の横線ミスコンバーゼンスの補正電流を
画面上下部の縦線ミスコンバーゼンスの補正コイルに流
すとともに、該補正コイルを、垂直偏向電流(あるい
は、垂直偏向電流と相似した電流)が流れる垂直補助偏
向コイルとしても機能するようにした偏向ヨークおよび
それを備えたカラー陰極線管装置を提供することにあ
る。
【0009】また、本発明の第2の目的は、画面上下端
の横線ミスコンバーゼンスの補正に伴って発生する縦線
ミスコンバーゼンスを、画面中央上下部と画面左右端上
下部でほぼ等しくし、補正コイルによって、画面中央上
下部と画面左右端上下部の縦線ミスコンバーゼンスを同
時に補正できるようにした偏向ヨークおよびそれを備え
たカラー陰極線管装置を提供することにある。
【0010】さらに、本発明の第3の目的は、画面上下
端の縦線ミスコンバーゼンスと左右歪性能を劣化させる
ことなく、画面上下部の横線ミスコンバーゼンスの補正
を行うとともに、該補正のための補正コイルを、垂直偏
向電流(あるいは、垂直偏向電流と相似した電流)が流
れる垂直補助偏向コイルとして機能するようにした偏向
ヨークおよびそれを備えたカラー陰極線管装置を提供す
ることにある。
【0011】また、本発明の第4の目的は、画面上下端
と画面中央との間で、縦線間の距離が離れる現象である
縦線ミスコンバーゼンスを補正するようにした偏向ヨー
クおよびそれを備えたカラー陰極線管装置を提供するこ
とにある。
【0012】さらに、本発明の第5の目的は、画面の上
下部の縦線ミスコンバーゼンスの補正量の調整を、1個
の調整手段によって、画面の上下部に対して同時に調整
できるようにした偏向ヨークおよびそれを備えたカラー
陰極線管装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、垂直偏向コイルを少なくとも一対
のくら形のコイル半体で構成して、各コイル半体を少な
くとも第1、第2のコイル部分に分割し、第1のコイル
部分同士、第2のコイル部分同士を夫々互いに直列また
は並列接続するとともに、電子銃側に垂直補助偏向コイ
ルを有する副コアを設けて、該垂直補助偏向コイルを少
なくとも、互いに逆向きの4極磁界成分を発生する第
1、第2の補正コイルで構成し、第1の抵抗と該第1の
補正コイルの直列回路と第2の抵抗と該第2の補正コイ
ルの直列回路とを互いに並列接続してなる並列回路を上
記垂直偏向コイルに直列接続するとともに、画面の垂直
方向の所定範囲(垂直サイズ)外を垂直偏向するときに
該第2のコイル部分に流れる電流を分流して第1、第2
の補正コイルに供給し(該第1、第2の補正コイルに流
れる電流の総和が垂直偏向電流とほぼ相似のままでもよ
い)、該第1、第2の補正コイルに流れる各電流に、垂
直偏向電流に応じた所定のアンバランスを生じさせる分
流回路を設ける。
【0014】また、上記第2の目的を達成するために、
本発明は、垂直偏向コイルを、少なくとも一対のくら形
のコイル半体で構成し、各コイル半体を少なくとも第
1、第2、第3のコイル部分に分割し、該第2のコイル
部分を該第1、第3のコイル部分の間に配置して、該第
1、第3のコイル部分からなる回路に第2のコイル部分
を接続して、該第2のコイル部分に負の温度係数を有す
るインピーダンス回路を直列接続するとともに、該直列
接続した回路に対して電圧に応じてインピーダンスの変
化する分流回路を接続する構成とした。
【0015】また、上記第3の目的を達成するために、
第1のインピーダンス回路と前記第1の補正コイルの直
列回路と、第2のインピーダンス回路と該第2の補正コ
イルの直列回路とを互いに並列接続してなる並列回路
を、前記垂直偏向コイルに直列接続するとともに、垂直
偏向電流に応じて前記第2のコイル部分に流れる電流
を、複数個の分流回路で分流し、前記第1のインピーダ
ンス回路と第1の補正コイルとの接続点および前記第2
のインピーダンス回路と第2の補正コイルとの接続点
に、各分流回路からの電流を供給し(第1、第2の補正
コイルに流れる電流の総和が垂直偏向電流とほぼ相似の
ままでもよい)第1、第2の補正コイルに流れる各電流
に、垂直偏向電流に応じた所定のアンバランスを生じる
ように構成する。
【0016】また、上記第4の目的を達成するために、
前記第1のインピーダンス回路と第1の補正コイルとの
接続点と、前記第2のインピーダンス回路と第2の補正
コイルとの接続点の間に、2個以上の抵抗を直列接続し
た抵抗直列回路を接続し、該抵抗直列回路を構成する抵
抗間の接続点である中間接続点のうちの、任意の中間接
続点に対して、第3、第4の分流回路を接続した構成に
する。
【0017】また、上記第5の目的を達成するために、
前記第1のインピーダンス回路と第1の補正コイルとの
接続点と、前記第2のインピーダンス回路と第2の補正
コイルの接続点との間に、可変抵抗器を接続した構成に
する。
【0018】
【作用】前述の第1の目的を達成するための構成によっ
て、一定サイズ以上を垂直偏向するときには、垂直偏向
コイルを構成する第2のコイル部分に流れる電流が分流
回路で分流されて減少し、これにより、画面の上下部の
横線ミスコンバーゼンスが補正されるとともに、第1、
第2の補正コイルに流れる電流に、分流回路に流れる分
流電流に相当する大きさのアンバランスが生じることに
より、画面の上下部での、該横線ミスコンバーゼンスの
補正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンスも補正さ
れ、さらに、第1、第2の補正コイルに流れる電流の総
和が垂直偏向電流と同一(ほぼ相似でもよい)であれ
ば、補助的な垂直偏向磁界を形成できる。
【0019】また、前述の第2の目的を達成するための
構成によって、第2のコイル部分を第1、第3のコイル
部分間の任意の位置に配置することができるため、画面
の上下部での横線ミスコンバーゼンスの補正に伴って発
生する縦線ミスコンバーゼンスを、画面の上下部中央と
上下部左右端でほぼ等しくすることができ、さらに、補
正コイルによって、これらの縦線ミスコンバーゼンスを
同時に補正できる。
【0020】また、前述の第3の目的を達成するための
構成によって、垂直偏向電流の変化に対して、垂直偏向
コイルを構成する第2のコイル部分に流れる電流が、分
流回路を経由して分流される分流電流が滑らかに変化す
ることによって、垂直偏向磁界の形状は、垂直偏向電流
の変化に対して徐々に変化し、左右歪性能の劣化を生じ
させることなく画面上下部の横線ミスコンバーゼンスが
補正されるとともに、第1の補正コイルと第2の補正コ
イルに流れる電流に、上記分流電流に相当する電流量の
アンバランスを生じさせることによって、画面上下部の
横線ミスコンバーゼンスの補正に伴って発生する縦線ミ
スコンバーゼンス補正し、さらに、第1の補正コイルと
第2の補正コイルに流れる各電流の総和を、垂直偏向電
流と同一の(相似でもよい)電流にすることによって、
補助的な垂直偏向磁界を形成できる。
【0021】また、前述の第4の目的を達成するための
構成によって、画面上下端の縦線ミスコンバーゼンスの
補正とは独立して、第3、第4の分流回路により、画面
上下端と画面中央との間の縦線ミスコンバーゼンスの補
正量および補正方向を設定できるため、画面上下端と画
面中央との間で、縦線間の距離が離れる現象である縦線
ミスコンバーゼンスを補正することができる。
【0022】また、前述の第5の目的を達成するための
構成によって、分流回路に流れる電流量を殆ど変化させ
ることなく、また、分流回路に流れる電流の方向にかか
わらず、1個の可変抵抗器の調整によって、第1、第2
の補正コイルに流れる電流の比率を変更し、画面の上下
部の縦線ミスコンバーゼンスの補正量を、上下同時に調
整することを可能とする。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0024】図2は、本発明による偏向ヨークを備えた
カラー陰極線管装置を示す側面図であって、1は本発明
による偏向ヨーク、2は水平偏向コイル、3は垂直偏向
コイル、4は主コア、5はセパレータ、6は副コア、7
は垂直補助偏向コイル、8は端子板カバー、9は電子
銃、10はスタティック・コンバーゼンス・マグネッ
ト、11はカラー陰極線管、12は蛍光面である。
【0025】同図において、前面に蛍光面12を設けた
カラー陰極線管11のネック部分に偏向ヨーク1が取り
付けられ、このカラー陰極線管11の先端部にインライ
ン配列の多電子ビームを形成する機能を有する電子銃9
が取り付けられている。偏向ヨーク1を構成する水平偏
向コイル2および垂直偏向コイル3は、ともに「くら
形」で構成され、これら水平偏向コイル2と垂直偏向コ
イル3の外周には、磁性体からなる主コア4が配置され
ている。また、偏向ヨーク1の電子銃9側には、垂直補
助偏向コイル7が巻回された副コア6が設けられてい
る。
【0026】図3は、図2における本発明による偏向ヨ
ークの第1の実施例の垂直補助偏向コイル7の部分の背
面図であって、6a、6bは、副コア、7a、7cは、
上側コイル、7b、7dは、下側コイルであり、図2に
対応する部分には同一符号をつけている。
【0027】同図において、副コア6(図2)は、カラ
ー陰極線管11を挾んで上下に対向配置されたU字形の
磁性体の2つの副コア6a、6bからなり、これら副コ
ア6a、6bは、焼結フェライトや珪素鋼板等の軟磁性
体によって形成されている。
【0028】副コア6aには、垂直補助偏向コイル7を
構成する上側コイル7a、7cが一緒に巻回され、同様
に、副コア6bには、垂直補助偏向コイル7を構成する
下側コイル7b、7dが一緒に巻回されている。
【0029】なお、上側コイル7aと下側コイル7bの
各々を、カラー陰極線管11の中心軸30に対して、上
側、下側に配置するのが好ましい。
【0030】図4(a)、(b)は、図2における本発
明による偏向ヨーク1の第1の実施例の垂直偏向コイル
3を、カラー陰極線管11の蛍光面12側から見た断面
図であって、3Rは、右側コイル半体、3Lは、左側コ
イル半体、3a、3bは、第1のコイル部分、3c、3
dは、第2のコイル部分、19R(Rは、赤REDを表
す。以下同様)、19B(Bは、青BLUEを表す。以
下同様)は、電子ビーム、20は、垂直偏向磁界、21
R、21Bは偏向力、22は、中間タップである。
【0031】図4(a)、(b)において、垂直偏向コ
イル3(図2)は、右側コイル半体3Rと左側コイル半
体3Lの、2つのくら形のコイル半体からなり、また、
右側コイル半体3Rは、中間タップ22を設けた構成と
することにより、第1のコイル部分3aと第2のコイル
部分3cとに分割され、また、左側コイル半体3Lも、
中間タップ22を設けた構成とすることにより、第1の
コイル部分3bと第2のコイル部分3dとに分割されて
いる。夫々のコイル半体3R、3Lでは、第2のコイル
部分3c、3dが第1のコイル部分3a、3bよりも内
側にある。
【0032】図1は、以上の各コイルの結線状態を示す
回路図であって、2a、2bは、水平偏向コイル、13
は、可変インダクタ、14a〜14hは、固定抵抗器、
15a、15bは、可変抵抗器、16aは、サーミス
タ、17は、インダクタ、18a、18bは、ダイオー
ド、HDCは、水平偏向回路、VDCは、垂直偏向回路
であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて
いる。
【0033】図1において、水平偏向回路HDCの一方
の端子に、水平偏向コイル2a、2b夫々の一方の端子
が接続され、水平偏向コイル2a、2b夫々の他方の端
子に可変インダクタ13が接続されている。この可変イ
ンダクタ13には、中間タップが設けられ、この中間タ
ップが、水平偏向回路HDCの他方の端子に接続されて
いる。この可変インダクタ13は、中間タップと水平偏
向コイル2a、2bの端子間のインダクタンスを変化さ
せることによって、水平偏向コイル2a、2bに流れる
電流のバランスを調整するためのものであり、図5
(a)に示すサイド電子ビームによって形成される横線
23B、23R間のミスコンバーゼンスを補正するため
に、通常、設けられるものである。なお、センタ電子ビ
ームおよびそれによって形成される横線及び縦線の図面
への記載は、省略している(以下同様)。
【0034】垂直偏向回路VDCには、垂直偏向コイル
3の上記の第1のコイル部分3a、3bと、垂直偏向コ
イル3の第2のコイル部分3c、3dと、固定抵抗器1
4eと垂直補助偏向コイル7の上記上側コイル7aを直
列接続した回路と固定抵抗器14fと垂直補助偏向コイ
ル7の上記下側コイル7bを直列接続した回路とを並列
接続した回路と、垂直補助偏向コイル7の上側コイル7
cと、垂直補助偏向コイル7の下側コイル7dとが、こ
の順に、直列接続されている。
【0035】そして、第1のコイル部分3a、3bに並
列に、固定抵抗器14aと可変抵抗器15aと固定抵抗
器14bとの直列回路が接続され、可変抵抗器15aの
可変端子が、第1のコイル部分3aと3bとの接続点に
接続されている。したがって、これら第1のコイル部分
3a、3bと固定抵抗器14a、14bと可変抵抗器1
5aとでブリッジ回路が構成され、可変抵抗器15aを
調整することにより、第1のコイル部分3a、3bに流
れる電流のバランスを調整し、図5(b)に示すような
両端電子ビームによって形成される横線23B、23R
間のミスコンバーゼンスを補正することが可能になる。
なお、かかるコンバーゼンス調整手段は、必要に応じて
設ければよく、削除してもよい。
【0036】また、固定抵抗器14cに並列に、サーミ
スタ16aと固定抵抗器14dとからなる、抵抗値が負
の温度係数である直列回路が接続され、かかる並列回路
がインピーダンス回路を構成している。そして、固定抵
抗器14eと垂直補助偏向コイル7の上側コイル7aと
の直列回路と、固定抵抗器14fと垂直補助偏向コイル
7の下側コイル7bとの直列回路とが並列接続され、こ
の並列回路が上記のインピーダンス回路に直列接続され
ている。
【0037】さらに、直列接続された上側コイル7cと
下側コイル7dとに並列に、可変抵抗器15bが接続さ
れている。この可変抵抗器15bの可変端子は、固定抵
抗器14hを介して上側コイル7cと下側コイル7dと
の接続点に接続されている。
【0038】したがって、これら上側コイル7cと下側
コイル7dと固定抵抗器14hと可変抵抗器15bとで
ブリッジ回路が構成される。そして、可変抵抗器15b
を調整することにより、上側コイル7cと下側コイル7
dに流れる電流のバランスを調整することによって、図
5(c)に示すような両端電子ビームによって形成され
る縦線24B、24R間のミスコンバーゼンスを補正す
ることが可能となる。さらに第2のコイル部分3c、3
dと上記のインピーダンス回路と固定抵抗器14eとの
直列回路に並列に、ダイオード18aと固定抵抗器14
gとが直列接続されてなる第1の分流回路が設けられ、
このダイオード18aのカソードが、第1のコイル部分
3bと第2のコイル部分3cとの接続点側となってい
る。また、第2のコイル部分3c、3dと上記のインピ
ーダンス回路と固定抵抗器14fとの直列回路に並列
に、ダイオード18bとインダクタ17とが直列接続さ
れてなる第2の分流回路が設けられ、このダイオード1
8bのアノードが、第1のコイル部分3bと第2のコイ
ル部分3cとの接続点側となっている。
【0039】なお、図1に示す構成では、第1のコイル
部分3aと3b、第2のコイル部分3cと3dは、それ
ぞれ直列に接続した構成にしてあるが、3aと3bを並
列接続し、3cと3dを並列接続した構成も考えられ
る。このことは、各実施例における第1のコイル部分、
第2のコイル部分(第2のコイル部分)について、適用
しうる。
【0040】第1の分流回路では、ダイオード18aの
極性により、画面の下部を垂直偏向するときに、矢印と
は逆方向に分流電流I1が流れ、また、第2の分流回路
では、ダイオード18bの極性により、画面の上部を垂
直偏向するときに、矢印の方向に分流電流I1が流れ
る。
【0041】さて、垂直偏向回路(VDC)から出力さ
れる、図6(a)に示すような垂直偏向電流Ivは、第
1のコイル部分3a、3bを流れて、ミスコンバーゼン
スの補正を必要とする画面の上下部では、その一部が、
分流電流I1としてダイオード18bまたは18aを含
む分流回路を流れ、残りの電流が、第2のコイル部分3
c、3dを流れる。分流電流I1は、図6(b)に示す
ように、垂直偏向電流Ivがその最大振幅の1/2倍よ
りも小さくて電子ビームの垂直偏向量が小さく、ミスコ
ンバーゼンスが目立たない範囲(これは画面の上下方向
の中央部であって、以下、この範囲を「非補正範囲」と
いう。但し、ここでは、「非補正範囲」を垂直偏向電流
Ivの最大振幅の±1/2の振幅の範囲とするが、本発
明はこれに限るものではない)ではほぼ0であるが、垂
直偏向電流Ivがその最大振幅の1/2倍よりも大き
く、垂直偏向量が大きくて非補正範囲外の画面上下部の
とき、垂直偏向電流の増減とともに増減する。これは、
垂直偏向電流Ivの振幅が最大振幅の1/2以上とな
り、ダイオード18a、18bに順方向電圧が加わった
とき、ダイオード18aまたはダイオード18bが導通
するように構成しているためである。なお、垂直偏向回
路(VDC)から出力される垂直偏向電流Ivに、ほぼ
相似する電流を、コイル3a、3bに与えるように構成
しても良く、このことは、各実施例において適用しう
る。
【0042】これらダイオード18a、18bは、これ
らに順方向の電圧が加わったとき、そこに生ずる電圧が
一定となるように、第2のコイル部分3c、3dと上記
インピーダンス回路と固定抵抗器14eとの直列回路に
生ずる電圧、あるいは、第2のコイル部分3c、3dと
上記インピーダンス回路と固定抵抗器14fとの直列回
路に生ずる電圧に応じて、インピーダンスが変化する。
【0043】垂直偏向電流Ivが正極性で最大振幅の1
/2以上の振幅となって、画面の上部を垂直偏向すると
きには、第2のコイル部分3c、3dで生ずる、垂直帰
線期間の大電圧により、分流電流I1の正極性側にパル
スを含んだ異常電流が流れるが、これは、インダクタ1
7のインダクタンス作用によって抑圧される。また、イ
ンダクタ17の内部抵抗値を最適に設定することによ
り、分流電流I1が直線的に減少するようにすることが
できる。
【0044】垂直偏向電流Ivが負極性で最大振幅の1
/2以上の振幅となって、画面の下部を垂直偏向すると
きには、固定抵抗器14gの抵抗値を最適化することに
より、分流電流I1の負極性の振幅を所定の値に設定す
ることができる。
【0045】そこで、従来の偏向ヨークでは、図4
(a)に示すように、垂直偏向磁界20は、強いバレル
形(図示するような樽型)となっていたが、この実施例
では、画面の上下部の垂直偏向時のみ、図4(b)に示
すように、斜線でハッチングして示す第2のコイル部分
3c、3dに流れる電流が、分流電流I1分減少するた
め、垂直偏向磁界20は、弱いバレル形となる。このた
め、電子ビーム19Rに作用する偏向力21Rと電子ビ
ーム19Bに作用する偏向力21Bとの差が、この実施
例では、水平成分および垂直成分ともに減少する。
【0046】このことから、図4(a)に示した従来の
偏向ヨークによる垂直偏向磁界20の場合には、図7
(a)に示すように、画面の上下部の横線にミスコンバ
ーゼンス25aが発生していたが、図4(b)に示した
この実施例での第2のコイル部分3c、3dに流れる電
流の減少のみによって作用された垂直偏向磁界20の場
合には、図7(b)に示すように、画面の上下部の横線
ミスコンバーゼンス25aが補正される。しかし、画面
の上下部に縦線ミスコンバーゼンス26a、26bが発
生する。また、図4(b)に示したように垂直偏向磁界
20が変曲しているため、画面の上部左右端に生ずる縦
線ミスコンバーゼンス26bは画面の上部中央に生ずる
縦線ミスコンバーゼンス26aよりも大きい。
【0047】また、画面の非補正範囲外を垂直偏向する
ときには、垂直補助偏向コイル7の上側コイル7aと下
側コイル7bとに流れる電流間に、分流電流I1とほぼ
等しい差を生ずる。すなわち、第2のコイル部分3c、
3dを流れる電流は、常に上側コイル7aと下側コイル
7bとにほぼ均等に配分されるが、画面の上部を垂直偏
向するときには、ダイオード18bを含む第2の分流回
路に流れる分流電流I1は、ほとんど下側コイル7bに
流れ、これらコイル7a、7bに流れる電流にアンバラ
ンスが生ずる。同様にして、画面の下部を垂直偏向する
ときには、ダイオード18aを含む第1の分流回路に流
れる分流電流I1は、ほとんど上側コイル7aに流れ
て、これらコイル7a、7bに流れる電流にアンバラン
スが発生する。
【0048】ここで、画面の上部を垂直偏向するときに
は、上側コイル7aは、図8(a)に示す副コア6aの
両端間に、図の右から左に向かう方向で、下方に凸の磁
界を発生する。この磁界は、図の右から左に向かう方向
の2極磁界成分とともに、サイド電子ビーム21R側に
おいては下向きで、サイド電子ビーム21B側で上向き
となる4極磁界成分を含んでいる。
【0049】一方、下側コイル7bは、図8(a)に示
す副コア6bの両端間に、図の右から左に向かう方向
で、上方に凸の磁界を発生する。この磁界は、図の右か
ら左に向かう方向の2極磁界成分とともに、サイド電子
ビーム21R側においては上向きで、サイド電子ビーム
21B側で下向きとなる4極磁界成分を含んでいる。
【0050】すなわち、上側コイル7aの発生する4極
磁界成分と下側コイル7bの発生する4極磁界成分の向
きは、互いに逆向きである。
【0051】したがって、画面の上部を偏向するときに
は、下側コイル7bに流れる電流が上側コイル7aに流
れる電流よりも大きいから、下側コイル7bが発生する
4極磁界成分が、上側コイル7aが発生する4極磁界成
分よりも強いため、合成された磁界の4極磁界成分は、
下側コイル7bが発生する4極磁界成分と同方向にな
る。また、合成された磁界の2極磁界成分は、上側コイ
ル7aと下側コイル7bの発生する2極磁界成分の方向
が同じであるため、合成によって強められる。
【0052】この結果、図8(b)に示すように、上側
コイル7aと下側コイル7bの両方によって形成される
磁界は、上記2極磁界成分と4極磁界成分の合成によ
り、電子ビーム19B、19G、19Rの近傍では、上
方に凸の磁界20となり、これにより、電子ビーム19
B、19Rに互いに離れる方向の偏向力21B、21R
が作用する。
【0053】一方、画面の下部を偏向するときには、上
側コイル7aに流れる電流が下側コイル7bに流れる電
流よりも大きくなるとともに、上側コイル7aおよび下
側コイル7bの各々が発生する磁界の方向が、上記と逆
向きになる。
【0054】このため、上側コイル7aと下側コイル7
bの両方のコイルによって形成される磁界の2極磁界成
分は、上記の場合と逆向きとなり、上側コイル7aと下
側コイル7bの両方のコイルによって形成される磁界の
4極磁界成分は、上記の場合と同じ方向となる。
【0055】この結果、図8(a)に示すように、上側
コイル7aと下側コイル7bの両方のコイルによって形
成される磁界は、2極磁界成分と4極磁界成分の合成に
より、電子ビーム19B、19G、19Rの近傍では、
下方に凸の磁界20となり、これにより、電子ビーム1
9B、19Rに互いに離れる方向の偏向力21B、21
Rが作用する。
【0056】以上のことから、図7(b)において、画
面上部での電子ビーム19Rによる縦線24Rは右方
に、電子ビーム19Bによる縦線24Bは、左方に夫々
位置補正され、これら縦線24R、24Bが一致する方
向に補正されて縦線ミスコンバーゼンス26a、26b
を補正することができる。
【0057】上述したように、垂直補助偏向コイル7の
第1の補正コイル(上側コイル7a)の発生する4極磁
界成分の向きと、第2の補正コイル(下側コイル7b)
の発生する4極磁界成分の向きが逆向きであれば、縦線
ミスコンバーゼンス26bを補正することができる。こ
のため、垂直補助偏向コイル7の第1の補正コイルおよ
び第2の補正コイルは、本実施例に示したものに限られ
るものではなく、例えば、単に、4極磁界のみを発生す
る機能を有すれば充分である。また、本実施例の上側コ
イル7aと下側コイル7bは、夫々2極磁界成分を生成
するため、補助的な垂直偏向作用を有し、電子ビームの
螢光面12上でのランディング条件を所望の条件に変化
させるように構成可能である。
【0058】なお、上記のように、画面の上下部左右端
の縦線ミスコンバーゼンス26bは、画面の上下部中央
の縦線ミスコンバーゼンス26aよりも大きいため、図
9に示すように、縦線ミスコンバーゼンス26aが補正
されても、縦線ミスコンバーゼンス26bに対しては補
正不足であり、この縦線ミスコンバーゼンス26bは、
残留してしまう。この残留する縦線ミスコンバーゼンス
26bは、水平偏向コイル2および垂直偏向コイル3の
巻線密度分布を適宜設定することによって、比較的簡単
に補正することができる。
【0059】以上のように、この実施例では、画面の上
下部の横線ミスコンバーゼンス25aを補正し、この補
正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンス26a、2
6bを効率良く補正することができる。
【0060】また、サーミスタ16aと固定抵抗14d
とからなる直列回路の抵抗値が負の温度係数を有するよ
うに構成したことにより、温度変化によるダイオード1
8a、18bの動作特性の変動を補償することができ、
温度ドリフトが少なく、コンバーゼンス性能が優れた偏
向ヨークを実現することができる。
【0061】図10は、本発明による偏向ヨークの第2
の実施例の垂直偏向系を示す回路図であって、3e、3
fは、第3のコイル部分、14i、14jは、固定抵抗
器であり、図1に対応する部分には、同一符号をつけて
重複する説明を省略する。
【0062】同図において、図1に示した実施例での第
1のコイル部分3aの代わりに、第1のコイル部分3a
と第3のコイル部分3eとの直列回路が用いられ、ま
た、図1に示した実施例での第1のコイル部分3bの代
わりに、第3のコイル部分3fと第1のコイル部分3b
との直列回路が用いられる。
【0063】この実施例での垂直偏向コイル3を蛍光面
12側から見た断面図である図11(a)、(b)に示
すように、右側コイル半体3Rが、その外側から順に、
中間タップ22により、第1のコイル部分3a、第2の
コイル部分3c、第3のコイル部分3eに分割され、同
様に、左側コイル半体3Lも、第1のコイル部分3b、
第2のコイル部分3d、第3のコイル部分3fに分割さ
れている。そして、これらコイル部分が、図10に示す
ように結線されている。第2のコイル部分3c、3dの
結線は、図1に示した実施例と同様である。
【0064】さらに、直列接続された第3のコイル部分
3e、3fと並列に、固定抵抗器14iが接続され、ま
た、直列接続された第2のコイル部分3c、3dと並列
に、固定抵抗器14jが接続されている。これら固定抵
抗器14i、14jは、コイルの共振によるリンギング
電流のダンピングや、ダイオード18a、18bのスイ
ッチング・ノイズを除去するために設けられたものであ
り、必要に応じて設ければよい。
【0065】以上のこと以外の構成は、図1に示した実
施例と同様である。
【0066】この実施例の特徴は、右側コイル半体3R
の第2のコイル部分3cの巻回位置と左側コイル半体3
Lの第2のコイル部分3dの巻回位置とを、中間タップ
22の位置を変えることにより、コイル半体3R、3L
の範囲内で任意に設定できることである。これにより、
従来の偏向ヨークでは、図11(a)に示すように、垂
直偏向磁界20が強いバレル形となるのに対し、この実
施例では、画面の上下部の垂直偏向時のみ流れる分流電
流I1の作用により、図11(b)に示すように、斜線
でハッチングして示す第2のコイル部分3c、3dに流
れる電流が減少するため、垂直偏向磁界20は、弱いバ
レル形となる。
【0067】このため、この実施例を適用せずに、図7
(a)に示すような画面の上下部の横線のみにミスコン
バーゼンス25aが発生している場合、この実施例を適
用すると、第2のコイル部分3c、3dに流れる電流が
減少することにより、図12に示すように、画面の上下
部の横線のミスコンバーゼンス25aが補正される。
【0068】この場合でも、画面の上下部に縦線のミス
コンバーゼンス26a、26bが発生するが、第11
(b)に示す垂直偏向磁界20は、タップ22によって
第2のコイル部分3c、3dの位置を調整することによ
り、図1に示した実施例での場合の図4(b)に示した
垂直偏向磁界20に比べて変曲を少なくでき、このため
に、画面の上下部左右端の縦線ミスコンバーゼンス26
bと画面の上下部中央の縦線ミスコンバーゼンス26a
とをほぼ等しくすることができる。したがって、分流電
流I1によって、垂直補助偏向コイル7の上側コイル7
aと下側コイル7bに流れる電流がアンバランスとなる
ことによる上記の作用と相まって、画面の上下部左右端
の縦線ミスコンバーゼンス26bと画面の上下部中央の
縦線ミスコンバーゼンス26aとを同時に補正すること
ができ、図13に示すように、横線および縦線のコンバ
ーゼンス性能が向上して良好な画像が得られることにな
る。
【0069】図14は、本発明による偏向ヨークの第3
の実施例の垂直偏向系を示す回路図であって、71a、
72aは、第1の上側コイル、71b、72bは、第1
の下側コイル、71c、72cは、第2の上側コイル、
71d、72dは、第2の下側コイル、71e、72e
は、中央コイルであり、図1に対応する部分には同一符
号をつけて重複する説明を省略する。
【0070】同図において、この実施例は、図1に示し
た実施例での上側コイル7aの代わりに、第1の上側コ
イル71a、72aの直列回路を、図1に示した実施例
での上側コイル7cの代わりに、第2の上側コイル71
c、72cの直列回路を、図1に示した実施例での下側
コイル7bの代わりに、第1の下側コイル71b、72
bの直列回路を、図1に示した実施例での下側コイル7
dの代わりに、第2の下側コイル71d、72dの直列
回路を夫々用い、また、第2の下側コイル72dと可変
抵抗器15bとの接続点と垂直偏向回路VDCとの間
に、中央コイル71e、72eが直列に接続されてい
る。これ以外の構成は、図1に示した実施例と同様であ
る。
【0071】図15は、この実施例の垂直補助偏向コイ
ル7部分を示す背面図であって、6c、6dは、副コア
であり、図14および図3に対応する部分には同一符号
をつけている。
【0072】同図において、カラー陰極線管11の左右
両側に対向して、3つの脚部を有するE字形の副コア6
c、6dが配置されている。そして、副コア6cの上部
の脚部には、第1の上側コイル71aと第2の上側コイ
ル71cとが巻回され、下側の脚部には、第1の下側コ
イル71bと第2の下側コイル71dとが巻回され、中
央の脚部には、中央コイル71eが巻回されている。同
様にして、副コア6dにおいても、上側の脚部には、第
1の上側コイル72aと第2の上側コイル72cとが巻
回され、下側の脚部には、第1の下側コイル72bと第
2の下側コイル72dとが巻回され、中央の脚部には、
中央コイル72eが巻回されている。これらコイルは、
図14に示すように、接続されている。
【0073】かかる構成によると、図1に示した実施例
と同様に、分流電流I1の作用により、画面の上部の垂
直偏向のときには、図16(a)に示すように、上方に
凸の磁界20が形成され、電子ビーム19B、19Rに
互いに離す方向の偏向力21B、21Rが作用し、ま
た、画面の下部の垂直偏向のときには、図16(b)に
示すように、下方に凸の磁界20が形成され、電子ビー
ム19B、19Rに互いに離す方向の偏向力21B、2
1Rが作用する。これにより、図7(a)に示すような
画面の上下部の横線ミスコンバーゼンス25aが補正さ
れるとともに、それに伴って生ずる図7(b)に示すよ
うな縦線ミスコンバーゼンス26aも補正することがで
きる。また、中央コイル71e、72eによって、2極
磁界が発生し、電子ビームの蛍光面12上でのランディ
ング条件を変化させることが可能となり、設計の自由度
が増す。
【0074】図17は、本発明による偏向ヨークの第4
の実施例の垂直偏向系を示す回路図であって、14k
は、固定抵抗器、15cは、可変抵抗器、18c、18
dは、ダイオードであり、図1に対応する部分には同一
符号をつけて重複する説明を省略する。
【0075】同図に示すように、この実施例では、固定
抵抗器14gとダイオード18aとダイオード18bと
インダクタ17との直列回路に並列に、ダイオード18
cとダイオード18dとの直列回路が接続され、また、
ダイオード18c、18dの接続点と、垂直偏向コイル
3の第2のコイル部分3d、固定抵抗器14cの接続点
との間に、固定抵抗器14kと可変抵抗器15cとが直
列に接続されている。
【0076】なお、ダイオード18cとダイオード18
dの直列回路では、ダイオード18cのアノードが、固
定抵抗器14eと垂直補助偏向コイル7の上側コイル7
aとの接続点に、ダイオード18dのカソードが、固定
抵抗器14fと垂直補助コイル7の下側コイル7bとの
接続点に、夫々接続されている。
【0077】換言すると、固定抵抗器14d、14c、
14eとサーミスタ16aとからなる回路に並列に、分
流電流I2を示す矢印に対して、可変抵抗器15cと固
定抵抗器14kと逆方向の向きのダイオード18cとの
直列回路が接続され、また、固定抵抗器14d、14
c、14fとサーミスタ16aとからなる回路に並列
に、可変抵抗器15cと固定抵抗器14kと順方向の向
きのダイオード18dの直列回路が接続されていること
になる。
【0078】かかる構成によると、ダイオード18c、
18dの作用により、固定抵抗器14kと可変抵抗器1
5cに流れる電流I2を、図18(a)に示す垂直偏向
電流Ivに対し、図18(b)に示すような電流波形と
することができる。そして、ダイオード18c、18d
の順方向電圧を適切に選ぶことにより、図19に示す非
補正範囲27内の垂直偏向では、電流I2は流れず、非
補正範囲27外の画面の上部の垂直偏向時に、ダイオー
ド18dが導通して電流I2が正方向に流れ、また、非
補正範囲27外の画面の下部の垂直偏向時に、ダイオー
ド18cが導通して電流I2が負方向に流れることによ
り、画面の上下部の縦線ミスコンバーゼンス26a、2
6bを補正することができる。
【0079】また、可変抵抗器15cを調整することに
より、電流I2の振幅を変化させ、画面の上下部の縦線
ミスコンバーゼンス26a、26bの補正量を調整する
ことができる。
【0080】したがって、ダイオード18c、18dを
備えない場合の画面の上下部の縦線ミスコンバーゼンス
26a、26bを、図19に示す方向にわずかに発生さ
せた状態で、この実施例を適用することにより、縦線ミ
スコンバーゼンス26a、26bが製造上の誤差により
変化した場合等においても、可変抵抗器15cを調整し
て補正することができる。
【0081】また、ダイオード18c、18dの極性
を、図17で図示した極性とは逆方向にすることによ
り、図19で図示される場合とは逆方向の縦線ミスコン
バーゼンス26a、26bを補正することができる。
【0082】さらに、ダイオード18c、18dからな
る分流回路と同様の、互いに順方向電圧の異なる分流回
路を複数段並列接続し、縦線ミスコンバーゼンスを、よ
り多くの折線近似で補正するようにすることもできる。
すなわち、分流電流I1を、複数の折線で近似して、な
めらかに分流電流を変化させることによって、より精度
の高い、縦線ミスコンバーゼンスの補正を可能とする。
【0083】次に、図20は、本発明による偏向ヨーク
の第5の実施例の垂直偏向系を示す回路図であって、1
4l〜14n、14pは、固定抵抗器、15dは、可変
抵抗器、16bは、サーミスタであり、図1に対応する
部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0084】同図において、この実施例が図1に示した
実施例と異なる点は、図1で示す構成から、サーミスタ
16aと固定抵抗器14c、14dからなるインピーダ
ンス回路を除き、垂直偏向コイル3の第2のコイル部分
3c、3dに並列に、固定抵抗器14pを接続した点、
固定抵抗器14eと垂直補助偏向コイル7の上側コイル
7aの接続点と、固定抵抗器14fと垂直補助偏向コイ
ル7の下側コイル7bの接続点との間に、固定抵抗器1
4l、14mの直列回路と、固定抵抗器14nと可変抵
抗器15dの直列回路とを互いに並列に接続した点、お
よび、固定抵抗器14e、14fの接続点と、固定抵抗
器14l、14mの接続点との間に、温度補償用のサー
ミスタ16bを接続した点である。
【0085】かかる構成において、固定抵抗器14e、
14fの抵抗値を大きく設定している。これに伴い、サ
ーミスタ16bと固定抵抗器14l、14mを固定抵抗
器14e、14fに対して、T形に接続している。さら
に、固定抵抗器14pは、図10に示した実施例での固
定抵抗器14jと同様に、ダイオード18a、18bの
スイッチング・ノイズを除去するように作用する。
【0086】この実施例では、可変抵抗器15dの抵抗
値を調整することにより、ダイオード18a、18bを
介して流れる電流I1の振幅をほぼ一定としたままで、
垂直補助コイル7の上側コイル7a、下側コイル7bに
流れる電流の差を変化させることができる。すなわち、
可変抵抗器15dの抵抗値を非常に大きくすると、ダイ
オード18bを流れる分流電流I1は、ほとんど下側コ
イル7bに流れ、また、ダイオード18aに流れる分流
電流I1は、ほとんど上側コイル7aに流れるが、可変
抵抗器15dの抵抗値を0にすると、ダイオード18
a、18bに流れる分流電流I1は、ほぼ均等に上側コ
イル7aと下側コイル7bとに流れる。このように、可
変抵抗器15dの抵抗値に応じて、上側コイル7aと下
側コイル7bとに流れる電流の差(アンバランス量)が
異なるように設定することが可能となる。 かかるコイ
ル7a、7bに流れる電流の差に応じて、図7(b)で
の縦線24Rの左右方向の位置と縦線24Bの左右方向
の位置が異なり、このため、可変抵抗器15dの抵抗値
を調整することにより、図7(b)に示したような画面
の上下部中央の縦線ミスコンバーゼンス26aを調整す
ることができる。
【0087】また、画面の上下部中央の縦線ミスコンバ
ーゼンス26aの調整量は、上記のように固定抵抗器1
4e、14fの抵抗値を大きくすることにより、増大さ
れている。したがって、図17に示した実施例のよう
に、専用のダイオード18c、18dを設けることな
く、画面の上下部中央の縦線ミスコンバーゼンス26a
の調整を行うことが可能となる。
【0088】なお、図20に示す構成において、第2の
コイル部分3c、3dと固定抵抗器14pを取り除き、
さらに、垂直偏向コイル3bと上側コイル7a(第1の
補正コイル)の間に第1のインピーダンス回路(14
e、14l、16b)を設け、さらに、垂直偏向コイル
3bと下側コイル7b(第2の補正コイル)の間に第2
のインピーダンス回路(14f、14m、16b)設け
ることによって、第1のインピーダンス回路と第1の補
正コイル7aとの直列回路と第2のインピーダンス回路
と第2の補正コイル7bとの直列回路とが互いに並列接
続されてなる並列回路が、前記垂直偏向コイルに直列接
続され、垂直偏向電流が一定量以上で、第1の向きに垂
直偏向電流が流れる時に、前記第1のインピーダンス回
路に流れる垂直偏向電流の一部を分流する第1の分流回
路(18a、14g)と、垂直偏向電流が一定量以上
で、前記第1の向きとは反対向きに垂直偏向電流が流れ
る時に、前記第2のインピーダンス回路に逆向きに流れ
る垂直偏向電流の一部を分流する第2の分流回路(18
b、17)とを備えることにより、前記第1、第2の補
正コイルに流れる電流に、垂直偏向電流に応じた所定の
アンバランスを生じさせる機能を有する分流制御回路
と、第1のインピーダンス回路と前記第1の補正コイル
の接続点と第2のインピーダンス回路と該第2の補正コ
イルの接続点との間に可変抵抗器15dを接続して設け
た構成(請求項20)でも、可変抵抗器の操作によっ
て、所望のミスコンバーゼンス調整を行なうことが可能
となる。
【0089】次に、図21に、本発明による偏向ヨーク
の第6の実施例の垂直偏向系の回路図を示す。なお、図
1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を
省略する。
【0090】同図において、本実施例が、図1に示した
実施例と異なる主たる点は、第2のコイル部分3c、3
dのそれぞれと並列に、固定抵抗器14c、14dを接
続している点、固定抵抗器14eに並列に、サーミスタ
16aと固定抵抗器14gとからなる直列回路を接続し
て第1のインピーダンス回路28aを形成し、固定抵抗
器14fに並列に、サーミスタ16bと固定抵抗器14
hとからなる直列回路を接続して第2のインピーダンス
回路28bを形成している点、ダイオード18aに並列
に、ダイオード18cと固定抵抗器14jの直列回路を
接続している点、ダイオード18bに並列に、ダイオー
ド18dと固定抵抗器14kの直列回路を接続している
点等である。なお、ダイオード18c、18dの順方向
電圧は、それぞれ、ダイオード18a、18bの順方向
電圧より小さいとする。
【0091】また、ダイオード18c、18dの向き
を、図示する方向とは逆方向にして接続した構成も考え
られる。
【0092】これらの固定抵抗器14c、14dは、第
2のコイル部分3c、3dで生じる共振電流を減衰させ
る作用を有するダンピング抵抗として機能し、共振電流
に伴うリンギングの発生状況に応じて設ければよく、削
除してもかまわない。
【0093】さて、さらに詳しく図21に示す回路の接
続状態について説明すると、以下のようになる。第2の
コイル部分3c、3dと第1のインピーダンス回路28
aとに並列に、固定抵抗器14iとダイオード18aと
が直列接続されてなる第1の分流回路が設けられ、この
ダイオード18aのカソードが第1のコイル部分3b、
第2のコイル部分3cの接続点側となっている。
【0094】また、第2のコイル部分3c、3dと第2
のインピーダンス回路28bとに並列に、インダクタン
ス17とダイオード18bとが直列接続されてなる第2
の分流回路が設けられ、このダイオード18bのアノー
ドが第1のコイル部分3b、第2のコイル部分3cの接
続点側となっている。
【0095】また、ダイオード18aに並列に、ダイオ
ード18cと固定抵抗器14jとが直列接続されてなる
第3の分流回路が設けられ、このダイオード18cのカ
ソードが第1のコイル部分3b、第2のコイル部分3c
の接続点側となっている。
【0096】また、ダイオード18bに並列に、ダイオ
ード18dと固定抵抗器14kとが直列接続されてなる
第4の分流回路が設けられ、このダイオード18dのア
ノードが第1のコイル部分3b、第2のコイル部分3c
の接続点側となっている。
【0097】なお、上述したように、ダイオード18
c、18dは、それぞれ、ダイオード18a、18bよ
りも順方向電圧の小さな素子を使用しており、より小さ
な印加電圧によって電流を導通しうる構成になってい
る。
【0098】第1の分流回路と第3の分流回路は、ダイ
オード18a、18cの極性により、画面下部を垂直偏
向するときに、矢印とは逆方向に分流電流が流れ、第2
の分流回路と第4の分流回路は、ダイオード18b、1
8dの極性により、画面上部を垂直偏向するときに矢印
方向に分流電流が流れる。
【0099】垂直偏向回路(VDC)から出力される、
図23(a)に示すような垂直偏向電流Ivは、第1の
コイル部分3a、3bを流れて、ミスコンバーゼンスの
補正を必要とする画面の上下部では、その一部が分流電
流I1として、ダイオード18a、18cまたは18
b、18dを含む分流回路を流れ、残りの電流が第2の
コイル部分3c、3dを流れる。分流電流I1は、図2
3(d)に示すように、垂直偏向電流が小さなときから
ダイオード18c、18dを流れる電流I3と、図23
(c)に示すように、垂直偏向電流がやや大きくなった
ときから、ダイオード18a、18bを流れる電流I2
が合成され、図23(b)に示すような電流波形I1と
なる。
【0100】なお、ダイオードに流れる電流が、図23
(b)、(c)、(d)のようになるのは、前述したよ
うに、ダイオード18c、18dは、それぞれ、ダイオ
ード18a、18bよりも順方向電圧の小さな素子を使
用して、ダイオード18c、18dは、より小さな印加
電圧によって電流を導通しうる構成になっているからで
ある。
【0101】また、これらダイオード18a、18b、
18c、18dは、これら順方向の電圧が加わったと
き、そこに生ずる電圧が一定となるように、第2のコイ
ル部分3c、3dと上記第1、第2のインピーダンス回
路28a、28bに生ずる電圧に応じて、そのインピー
ダンスが変化する。
【0102】そして、垂直偏向電流Ivが正極性で、画
面の上部を偏向するときには、垂直帰線期間の大電圧に
より、分流電流I1の正極性側にパルスを含んだ異常電
流が流れるが、これはインダクタンス17の作用によっ
て抑圧される。また、インダクタ17の内部抵抗値を最
適に設定することにより、ダイオード18bに流れる分
流電流I2が直線的に減少するように設定することもで
きる。また、垂直偏向電流Ivが負極性で、画面の下部
を垂直偏向するときには、固定抵抗器14iの抵抗値を
最適化することにより、分流電流I1の負極性の振幅を
所定の値に設定することができる。
【0103】そこで、従来の偏向ヨークでは、図4
(a)に示すように、垂直偏向磁界20は、強いバレル
形となっていたが、この実施例では、画面上下部の垂直
偏向時のみに、図4(b)に示すように、斜線でハッチ
ングして示す第2のコイル部分3c、3dに流れる電流
が、分流電流I1分減少するため、垂直偏向磁界20
は、弱いバレル形となる。このため、電子ビーム19R
に作用する偏向力21Rと電子ビーム19Bに作用する
偏向力21Bとの差が、この実施例では、水平成分およ
び垂直成分ともに減少する。
【0104】このことから、図4(a)に示した従来の
偏向ヨークによる垂直偏向磁界20の場合には、図22
(a)に示すように、画面上下部の横線および縦線にミ
スコンバーゼンス25a、26bが発生していたが、図
4(b)に示した、本実施例での第2のコイル部分3
c、3dに流れる電流の減少のみによって、図22
(b)に示すように、画面上下部の横線ミスコンバーゼ
ンス25aが補正される。また、図4(b)に示したよ
うに垂直偏向磁界20が変曲しているため、画面上部左
右端では、画面上部中央よりも大きく縦線ミスコンバー
ゼンス26bが変化し、図22(b)に示すように画面
上部左右端及び画面上部中央ともほぼ等しい縦線ミスコ
ンバーゼンス26a、26bを生じる。
【0105】また、分流電流I1が流れるとき、垂直補
助偏向コイル7の上側コイル7aと下側コイル7bとに
流れる電流間に、分流電流I1とほぼ等しい電流差が生
ずる。すなわち、第2のコイル部分3c、3dを流れる
電流は、常に上側コイル7aと下側コイル7bとにほぼ
均等に配分されるが、画面の上部を垂直偏向するときに
は、ダイオード18b、18dを含む第2、第4の分流
回路に流れる分流電流I1は、ほとんど下側コイル7b
に流れ、これらコイル7a、7bに流れる電流にアンバ
ランスを生ずる。同様に、画面の下部を垂直偏向すると
きには、ダイオード18a、18cを含む第1、第3の
分流回路に流れる分流電流I1は、ほとんど上側コイル
7aに流れて、これらコイル7a、7bに流れる電流に
アンバランスを生ずる。
【0106】このため、画面の上部を垂直偏向するとき
には、下側コイル7bに流れる電流が上側コイル7aを
流れる電流よりも大きいから、図8(a)に示すよう
に、上方に凸の磁界20が形成され、これにより、電子
ビーム19B、19Rに互いに離れる方向の偏向力21
B、21Rが作用する。これは、垂直補助偏向コイル7
の上側コイル7aから発生する磁界の4極磁界成分が、
下側コイル7bから発生する磁界の4極磁界成分に対し
て極性が逆向きで、かつ、これら4極磁界成分の強さが
異なるためである。
【0107】また、画面の下部を垂直偏向するときに
は、上側コイル7aに流れる電流が下側コイル7bを流
れる電流よりも大きく、図8(b)に示すように、下方
に凸の磁界20が形成され、これにより、電子ビーム1
9B、19Rに互いに離れる方向の偏向力21B、21
Rが作用する。
【0108】以上のことから、図22(b)において、
画面上部での電子ビーム19Rによる縦線24Rは右方
に、電子ビーム19Bによる縦線24Bは左方に、夫々
位置補正され、これら縦線24R、24Bが一致する方
向に補正されて縦線ミスコンバーゼンス26a、26b
を補正することができる。
【0109】以上のように、この実施例では、画面の上
下部の横線ミスコンバーゼンス25aを補正し、この補
正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンス26a、2
6bを効率良く補正することができる。
【0110】また、本実施例では、ダイオードを備える
分流回路を、画面の上部または下部の垂直偏向に対し
て、2段設けることにより、図23(c)に示すような
ダイオードを備える分流回路を1段にした場合の分流電
流I2に比べて、分流電流I1は滑らかな波形となる
(なお、理想的には、分流電流の変化は、3次曲線で表
現されるようにするのが好ましい)。
【0111】このため、ダイオードを備える分流回路が
1段の場合には、図24(a)に示すように、分流回路
を設ける前の左右歪29aに対して、分流回路を設けた
後のの左右歪29bを見ると、画面上下端部でのみし
か、糸巻歪が補正されない。これに対して、本実施例で
は、図24(b)に示すように、分流回路を設けた後の
左右歪29cが画面全体渡って補正され、糸巻歪が補正
されるため、左右歪の劣化を生ずることがない。
【0112】また、第1、第2のインピーダンス回路2
8a、28bの抵抗値を夫々負の温度係数とすることに
より、温度変化によるダイオード18a、18b、18
c、18dの動作特性の変動を補償することができ、温
度ドリフトの少なくてコンバーゼンス性能が優れた偏向
ヨークを実現することができる。
【0113】次に、図25に、本発明の第7の実施例の
垂直偏向系の回路図を示す。
【0114】16cは、サーミスタ、14m〜14r
は、固定抵抗器、15cは、可変抵抗器であり、図21
に対応する部分には同一符号をつけて、重複する説明を
省略する。
【0115】同図において、この実施例が図21と異な
る主たる点は、図21でのサーミスタ16aと固定抵抗
器14gからなる直列回路、および、サーミスタ16b
と固定抵抗器14hからなる直列回路を削除し、固定抵
抗器14eと垂直補助偏向コイル7の上側コイル7aと
の接続点と、固定抵抗器14fと垂直補助偏向コイル7
の上側コイル7bとの接続点との間に、固定抵抗器14
p、14q、および14rの直列回路、固定抵抗器14
m、14nの直列回路と、固定抵抗器14oと可変抵抗
器15cの直列回路とを、夫々並列接続した点、固定抵
抗器14e、14fの接続点と固定抵抗器14m、14
nの接続点との間に、温度補償用のサーミスタ16cを
接続した点、固定抵抗器14p、14qの接続点にダイ
オード18dのカソードを接続した点、および、固定抵
抗器14q、14rの接続点にダイオード18cのアノ
ードを接続した点等である。
【0116】本実施例では、固定抵抗器14e、14m
とサーミスタ16cからなる第1のインピーダンス回路
と上側コイル7aとの直列回路と、固定抵抗器14f、
14nとサーミスタ16cからなる第2のインピーダン
ス回路と第2の下側コイル7bとの直列回路とが、並列
接続されている。このため、1個のサーミスタ16cを
設けるだけで、第1、第2のインピーダンス回路の夫々
の両端の抵抗値を負の温度係数にすることができ、温度
変化によるダイオード18a、18b、18c、18d
の動作特性の変動を補償することができる。
【0117】また、この実施例では、可変抵抗器15c
の抵抗値を調整することにより、ダイオード18a、1
8b、18c、18dを介して流れる電流I1の振幅
は、ほぼ一定としたままで、垂直補助偏向コイル7の上
側コイル7a、下側コイル7bに流れる電流の差を変化
させることができる。
【0118】即ち、可変抵抗器15dの抵抗値を非常に
大きくすると、ダイオード18bを流れる分流電流はほ
とんど下側コイル7bに流れ、ダイオード18aに流れ
る分流電流は、ほとんど上側コイル7aに流れるが、可
変抵抗器15cの抵抗値を0にすると、ダイオード18
a、18bに流れる電流は、ほぼ均等に上側コイル7a
と下側コイル7bとに流れる。このように、可変抵抗器
15cの抵抗値に応じて、上側コイル7aと下側コイル
7bとに流れる電流の差(アンバランス量)が異なる。
【0119】かかるコイル7a、7bに流れる電流の差
に応じて、図22(b)で縦線24Rの左右方向の位置
と縦線24Bの左右方向の位置が異なり、このため、可
変抵抗器15cの抵抗値を調整することにより、図22
(b)に示したような画面上下部の縦線ミスコンバーゼ
ンス26a、26bの補正量を、上下同時に調整するこ
とができる。
【0120】また、ダイオード18cに流れる電流は、
上側コイル7aよりも下側コイル7bに多く流れ、ダイ
オード18dに流れる電流は、下側コイル7bよりも上
側コイル7aに多く流れる。このため、下側コイル7b
に流れる電流I4と上側コイル7aに流れる電流I5と
の差(I4−I5)は、図27に示すような波形とな
る。このため、上側コイル7aと下側コイル7bに流れ
る電流にアンバランスが生じ、図26(b)に示すよう
な縦線ミスコンバーゼンスの変化を生ずる。したがっ
て、図26(a)に示すような画面上下端と画面中央と
の間で縦線が開く現象である縦線ミスコンバーゼンス2
6cの成分と、図22(b)に示す縦線ミスコンバーゼ
ンス26a、26bの成分を同時に補正することがで
き、コンバーゼンス性能の優れた偏向ヨークを実現する
ことができる。
【0121】図28に、本発明による偏向ヨークの第8
の実施例の垂直偏向系の回路図を示す。71a、72a
は第1の上側コイル、71b、72bは第1の下側コイ
ル、71c、72cは第2の上側コイル、71d、72
dは、第2の下側コイル、71e、72eは、中央コイ
ルであり、図25に対応する部分には同一符号をつけて
重複する説明を省略する。
【0122】図28に示すように、本実施例は、図25
に示した実施例での上側コイル7aの代わりに第1の上
側コイル71a、72aの直列回路を、図25に示した
実施例での上側コイル7cの代わりに第2の上側コイル
71c、72cの直列回路を、図25に示した実施例で
の下側コイル7bの代わりに第1の下側コイル71b、
72bの直列回路を、図25に示した実施例での下側コ
イル7dの代わりに第2の下側コイル71d、72dの
直列回路を夫々用い、また、第2の下側コイル72dと
可変抵抗器15bとの接続点と垂直偏向回路VDCとの
間に、中央コイル71e、72eの直列回路が接続され
ている。これ以外の構成は、図25に示した構成と同様
である。
【0123】前述した図15は、この実施例の垂直補助
偏向コイル7部分を示す背面図に相当する。
【0124】このような構成によれば、図21に示した
実施例と同様に、分流電流の作用により、画面の上部の
垂直偏向時には、図16(a)に示すように、上方に凸
の磁界20が形成され、電子ビーム19B、19Rに、
互いに離れる方向の偏向力21B、21Rが作用し、一
方、画面の下部の垂直偏向時には、図16(b)に示す
ように、下方に凸の磁界が形成され、電子ビーム19
B、19Rに互いに離れる方向の偏向力21B、21R
が作用する。これにより、図22(a)に示すような画
面の上下部の横線ミスコンバーゼンス25aが補正され
るとともに、それに伴って生ずる図22(b)に示すよ
うな縦線ミスコンバーゼンス26a、26bも補正する
ことができる。また、中央コイル71e、72eによっ
て2極磁界が発生し、電子ビームの蛍光面12上でのラ
ンディング条件を変化させたり、上下糸巻歪を補正する
ことができる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を得ることができる。
【0126】即ち、垂直偏向コイルを分割した一部のコ
イル部分に流れる電流を、画面の上下部の偏向時のみ分
流させることにより、減少させて、垂直偏向磁界のバレ
ル形を弱め、画面の上下部の横線ミスコンバーゼンスを
補正するとともに、上記分流した電流を垂直補助偏向コ
イルの上側コイルと下側コイルにアンバランス状態にし
て流すことにより、上記横線ミスコンバーゼンスの補正
に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンスの補正も同時
に行うことができる。
【0127】また、垂直偏向コイルを3つ以上に分割し
た一部のコイル部分の位置を任意に設定できるように
し、このコイル部分に流れる電流を、画面の上下部の偏
向時のみ分流することにより減少させて、垂直偏向磁界
のバレル形を弱め、画面の上下部の横線ミスコンバーゼ
ンスを補正することにより、上記横線ミスコンバーゼン
スの補正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンスを画
面の上下部中央で補正すると同時に、画面の上下部左右
端の縦線ミスコンバーゼンスを補正することもできる。
【0128】さらにまた、垂直偏向コイルを分割した一
部のコイル部分に流れる電流を、画面の垂直偏向ととも
に、複数段の分流回路で分流させることにより減少させ
て、垂直偏向磁界のバレル形を弱め、左右歪の劣化を生
ずることなく画面の上下部の横線ミスコンバーゼンスを
補正するとともに、上記分流した電流を、垂直補助偏向
コイルの上側コイルと下側コイルにアンバランス状態に
して流すことにより、上記横線ミスコンバーゼンスの補
正に伴って発生する縦線ミスコンバーゼンスの補正も行
うことができる。
【0129】加えて、上記分流された電流の一部を、所
定方向(例えば、青の縦線を赤の縦線に対して右)の縦
線補正に用いることにより、画面上下部と画面中央の間
に発生する縦線ミスコンバーゼンスを補正することがで
きる。
【0130】また、1個の可変抵抗器を調整することに
より、画面の上下部の縦線ミスコンバーゼンスの補正量
を、上下同時に調整することも可能である。
【0131】したがって、本発明によれば、横線および
縦線の双方に対するコンバーゼンス性能の良好な偏向ヨ
ークを、比較的簡単な構成により実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏向ヨークの第1の実施例を示す
回路図である。
【図2】本発明による偏向ヨークを備えたカラー陰極線
管装置を示す側面図である。
【図3】本発明による偏向ヨークの第1の実施例の垂直
補助偏向コイル部分を示す背面図である。
【図4】本発明による偏向ヨークの第1の実施例の垂直
偏向コイルの構成とこれによる垂直偏向磁界を従来技術
の場合と比較して示す断面図である。
【図5】本発明による偏向ヨークの第1の実施例の動作
を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説明
図である。
【図6】図1における垂直偏向電流と、その分流電流と
を示す波形の説明図である。
【図7】本発明による偏向ヨークの第1の実施例の動作
を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説明
図である。
【図8】本発明による偏向ヨークの第1の実施例での垂
直補助偏向コイルによる垂直偏向磁界の変化を示す説明
図である。
【図9】本発明による偏向ヨークの第1の実施例の動作
を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説明
図である。
【図10】本発明による偏向ヨークの第2の実施例を示
す回路図である。
【図11】本発明による偏向ヨークの第2の実施例の垂
直偏向コイルの構成とこれによる垂直偏向磁界を従来技
術の場合と比較して示す断面図である。
【図12】本発明による偏向ヨークの第2の実施例の動
作を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説
明図である。
【図13】本発明による偏向ヨークの第2の実施例の動
作を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説
明図である。
【図14】本発明による偏向ヨークの第3の実施例を示
す回路図である。
【図15】本発明による偏向ヨークの第3の実施例の垂
直補助偏向コイル部分を示す背面図である。
【図16】図15に示した垂直補助偏向コイルによる垂
直偏向磁界の影響を示す説明図である。
【図17】本発明による偏向ヨークの第4の実施例を示
す回路図である。
【図18】図17における垂直偏向電流と、その分流電
流とを示す波形の説明図である。
【図19】本発明による偏向ヨークの第4の実施例の動
作を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説
明図である。
【図20】本発明による偏向ヨークの第5の実施例を示
す回路図である。
【図21】本発明による偏向ヨークの第6の実施例を示
す回路図である。
【図22】本発明による偏向ヨークの第6の実施例の動
作を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説
明図である。
【図23】図21における垂直偏向電流と、その分流電
流とを示す波形の説明図である。
【図24】本発明による偏向ヨークの第6の実施例の動
作を説明するための左右歪を示す説明図である。
【図25】本発明による偏向ヨークの第7の実施例を示
す回路図である。
【図26】本発明による偏向ヨークの第7の実施例の動
作を説明するためのコンバーゼンス・パターンを示す説
明図である。
【図27】図25における下側コイルと上側コイルとの
差電流の波形の説明図である。
【図28】本発明による偏向ヨークの第8の実施例を示
す回路図である。
【符号の説明】
1…偏向ヨーク、2…水平偏向コイル、2a…水平偏向
コイル、2b…水平偏向コイル、3…垂直偏向コイル、
3R…右側コイル半体、3L…左側コイル半体、3a…
コイル半体の第1のコイル部分、3b…コイル半体の第
1のコイル部分、3c…コイル半体の第2のコイル部
分、3d…コイル半体の第2のコイル部分、3e…コイ
ル半体の第3のコイル部分、3f…コイル半体の第3の
コイル部分、4…主コア、5…セパレータ、6…副コ
ア、6a…副コア、6b…副コア、6c…副コア、6d
…副コア、7…垂直補助偏向コイル、7a…上側コイ
ル、7c…上側コイル、7b…下側コイル、7d…下側
コイル、71a…垂直補助偏向コイルの第1の上側コイ
ル、72a…垂直補助偏向コイルの第1の上側コイル、
71b…垂直補助偏向コイルの第1の下側コイル、72
b…垂直補助偏向コイルの第1の下側コイル、71c…
垂直補助偏向コイルの第2の上側コイル、72c…垂直
補助偏向コイルの第2の上側コイル、71d…垂直補助
偏向コイルの第2の下側コイル、72d…垂直補助偏向
コイルの第2の下側コイル、71e…垂直補助偏向コイ
ルの中央コイル、72e…垂直補助偏向コイルの中央コ
イル、8…端子板カバー、9…電子銃、10…スタティ
ック・コンバーゼンス・マグネット、11…カラー陰極
線管、12…蛍光面、13…可変インダクタ、14a〜
14r…固定抵抗器、15a…可変抵抗器、15b…可
変抵抗器、15c…可変抵抗器、16a…サーミスタ、
16b…サーミスタ、16c…サーミスタ、17…イン
ダクタ、18a…ダイオード、18b…ダイオード、1
8c…ダイオード、18d…ダイオード、19B…電子
ビーム、19G…電子ビーム、19R…電子ビーム、2
0…垂直偏向磁界、21B…偏向力、21G…偏向力、
21R…偏向力、22…中間タップ、23B…横線、2
3R…横線、24B…縦線、24R…縦線、25a…横
線ミスコンバーゼンス、26a…縦線ミスコンバーゼン
ス、26b…縦線ミスコンバーゼンス、27…非補正範
囲、28a…インピーダンス回路、28b…インピーダ
ンス回路、29a…左右歪、29b…左右歪、29c…
左右歪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 宗一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 映像メディア研究 所内 (72)発明者 福間 康二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 映像メディア研究 所内 (72)発明者 佐藤 佳雄 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所 電子デバイス事業部内 (72)発明者 吉岡 洋 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所 電子デバイス事業部内 (72)発明者 竹山 厚 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会 社日立水沢エレクトロニクス内 (72)発明者 小原 正雄 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会 社日立水沢エレクトロニクス内 (72)発明者 伊藤 直紀 岩手県水沢市真城字北野1番地 株式会 社日立水沢エレクトロニクス内 (56)参考文献 特開 平6−284434(JP,A) 特開 平7−154806(JP,A) 特開 平2−244995(JP,A) 特開 平7−222183(JP,A) 特開 平5−14914(JP,A) 実開 平2−126485(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/12 - 9/31 H01J 29/76

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インライン配列の多電子ビームを発生する
    電子銃を備えたカラー陰極線管用のものであって、水平
    偏向コイル、垂直偏向コイルおよび主コアを備える偏向
    ヨークにおいて、 該垂直偏向コイルは、少なくとも1対のくら形のコイル
    半体からなり、夫々の該コイル半体は、少なくとも第
    1、第2の2つのコイル部分に分割されており、夫々の
    該コイル半体の該第1のコイル部分同士および該第2の
    コイル部分同士が夫々互いに直列または並列接続される
    とともに、 該電子銃側に、垂直補助偏向コイルを有する副コアを設
    け、 該垂直補助偏向コイルは、少なくとも4極磁界成分を発
    生する第1の補正コイルと該4極磁界成分とは逆向きの
    4極磁界成分を発生する第2の補正コイルとからなり、 第1の抵抗と該第1の補正コイルとの直列回路と、第2
    の抵抗と該第2の補正コイルとの直列回路とが、互いに
    並列接続されてなる並列回路が該垂直偏向コイルに直列
    接続され、 垂直偏向電流が一定値以上のとき、夫々の該コイル半体
    の該第2のコイル部分に流れる垂直偏向電流の一部を分
    流し、該第1、第2の補正コイルに流れる電流に、垂直
    偏向電流に応じた所定のアンバランスを生じさせる分流
    回路を設けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記コイル半体は夫々、前記第1、第2のコイル部分に
    分割するための中間タップを備えていることを特徴とす
    る偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記第1の補正コイルを前記カラー陰極線管の中心軸よ
    りも上方に配置して設け、また、前記第2の補正コイル
    を前記カラー陰極線管の中心軸よりも下方に配置して設
    けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】請求項1、2および3のいずれかにおい
    て、 前記分流回路は、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記第1の抵
    抗との第1の直列回路に並列に接続され、該第1の直列
    回路に生ずる電圧に応じてインピーダンスが変化する第
    1の分流回路と、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記第2の抵
    抗との第2の直列回路に並列に接続され、該第2の直列
    回路に生ずる電圧に応じてインピーダンスが変化する第
    2の分流回路と、を有することを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3および4のいずれかにお
    いて、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記並列回路
    との間に、負の温度係数を有するインピーダンス回路を
    設けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3または4において、 前記第1の抵抗と前記第1の補正コイルとの接続点と、
    前記第2の抵抗と前記第2の補正コイルとの接続点との
    間に、調整可能な可変抵抗を設けたことを特徴とする偏
    向ヨーク。
  7. 【請求項7】インライン配列の多電子ビームを発生する
    電子銃を備えたカラー陰極線管用のものであって、水平
    偏向コイル、垂直偏向コイルおよび主コアを備える偏向
    ヨークにおいて、 該垂直偏向コイルは、少なくとも一対のくら形のコイル
    半体からなり、夫々の該コイル半体は、少なくとも第
    1、第2、第3のコイル部分の3つのコイル部分に分割
    されて、該第2のコイル部分は、該第1、第3のコイル
    部分の間に配置され、夫々の該コイル半体の該第1のコ
    イル部分と該第3のコイル部分との直列回路に、夫々の
    該コイル半体の該第2のコイル部分が直列接続され、 垂直偏向電流が一定値以上のとき、夫々の該コイル半体
    の該第2のコイル部分に流れる垂直偏向電流の一部を分
    流する分流回路を設けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記電子銃側に垂直補助偏向コイルを有する副コアを設
    け、 該垂直補助偏向コイルは、少なくとも4極磁界成分を発
    生する第1の補正コイルと該4極磁界成分とは逆向きの
    4極磁界成分を発生する第2の補正コイルとからなり、 第1の抵抗と該第1の補正コイルとの直列回路と、第2
    の抵抗と該第2の補正コイルとの直列回路とが互いに並
    列接続されてなる並列回路が、該垂直偏向コイルに直列
    接続され、 前記分流回路は、該第1、第2の補正コイルに流れる電
    流に、垂直偏向電流に応じた所定のアンバランスを生じ
    させる機能を有することを特徴とする偏向ヨーク。
  9. 【請求項9】請求項7または8において、 前記コイル半体は各々、前記第1、第2、第3のコイル
    部分に分割するための中間タップを備えていることを特
    徴とする偏向ヨーク。
  10. 【請求項10】請求項8において、 前記分流回路は、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記第1の抵
    抗との第1の直列回路に並列に接続され、該第1の直列
    回路に生ずる電圧に応じてインピーダンスが変化する第
    1の分流回路と、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記第2の抵
    抗との第2の直列回路に並列に接続され、該第2の直列
    回路に生ずる電圧に応じてインピーダンスが変化する第
    2の分流回路と、を有することを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  11. 【請求項11】請求項8、9および10のいずれかにお
    いて、 前記コイル半体の前記第2のコイル部分と前記並列回路
    との間に負の温度係数を有するインピーダンス回路を設
    けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  12. 【請求項12】請求項5または11において、 前記インピーダンス回路は、サーミスタと抵抗とからな
    ることを特徴とする偏向ヨーク。
  13. 【請求項13】請求項1乃至12のいずれか1つにおい
    て、 前記分流回路は、複数のダイオードを含む一対の閉路を
    形成するように構成されたことを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  14. 【請求項14】インライン配列の多電子ビームを発生す
    る電子銃を備えたカラー陰極線管用のものであって、水
    平偏向コイル、垂直偏向コイルおよび主コアを備える偏
    向ヨークにおいて、 該垂直偏向コイルは、少なくとも1対のくら形のコイル
    半体からなり、夫々の該コイル半体は、少なくとも第
    1、第2の2つのコイル部分に分割されており、夫々の
    該コイル半体の該第1のコイル部分同士および該第2の
    コイル部分同士が夫々互いに直列または並列接続される
    とともに、 該電子銃側に垂直補助偏向コイルを有する副コアを設
    け、 該垂直補助偏向コイルは、少なくとも4極磁界成分を発
    生する第1の補正コイルと該4極磁界成分とは逆向きの
    4極磁界成分を発生する第2の補正コイルとからなり、 第1のインピーダンス回路と前記第1の補正コイルとの
    直列回路と、第2のインピーダンス回路と前記第2の補
    正コイルとの直列回路とが互いに並列接続されてなる並
    列回路が、該垂直偏向コイルに直列接続され、 垂直偏向電流が第1所定値以上で、第1の向きに電流が
    流れる時、夫々の前記コイル半体の前記第2のコイル部
    分と前記第1のインピーダンス回路に流れる垂直偏向電
    流の一部を分流する第1の分流回路と、垂直偏向電流が
    第1所定値以上で、前記第1の向きと反対向きに垂直偏
    向電流が流れる時、夫々の前記コイル半体の前記第2の
    コイル部分と前記第2のインピーダンス回路に流れる垂
    直偏向電流の一部を分流する第2の分流回路と、垂直偏
    向電流が第2所定値以上で、前記第1の向きに垂直偏向
    電流が流れる時、夫々の前記コイル半体の前記第2のコ
    イル部分と、前記第1のインピーダンス回路または前記
    第2のインピーダンス回路とに流れる垂直偏向電流の一
    部を分流する第3の分流回路と、垂直偏向電流が第2所
    定値以上で、前記第1の向きと反対向きに垂直偏向電流
    が流れる時、夫々の前記コイル半体の前記第2のコイル
    部分と、前記第1のインピーダンス回路または前記第2
    のインピーダンス回路とにに流れる垂直偏向電流の一部
    を分流する第4の分流回路を備えることにより、前記第
    1、第2の補正コイルに流れる電流に、垂直偏向電流に
    応じた所定のアンバランスを生じさせる機能を有する分
    流制御回路を、設けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記コイル半体は
    夫々、前記第1、第2のコイル部分に分割するための中
    間タップを備えていることを特徴とする偏向ヨーク。
  16. 【請求項16】請求項14および15のいずれかにおい
    て、 前記第1の補正コイルを前記カラー陰極線管の中心軸よ
    りも上方に配置して設け、また、前記第2の補正コイル
    を前記カラー陰極線管の中心軸よりも下方に配置して設
    けたことを特徴とする偏向ヨーク。
  17. 【請求項17】請求項14、15および16のいずれか
    において、 前記第1のインピーダンス回路と前記第1の補正コイル
    の接続点と前記第2のインピーダンス回路と前記第2の
    補正コイルの接続点との間に、複数の抵抗を直列接続し
    た抵抗直列回路を接続し、2つの端子を有する該抵抗直
    列回路を構成する抵抗間に1個以上の中間接続点を形成
    し、 接続端子を2個備えた前記第1の分流回路の一方の接続
    端子を、前記コイル半体の前記第2のコイル部分の一端
    と接続し、他方の接続端子を前記抵抗直列回路の一方の
    端子と接続し、 接続端子を2個備えた前記第2の分流回路の一方の接続
    端子を、前記コイル半体の前記第2のコイル部分の一端
    と接続し、他方の接続端子を前記抵抗直列回路の他方の
    端子と接続し、 接続端子を2個備えた前記第3の分流回路の一方の接続
    端子を、前記コイル半体の前記第2のコイル部分の一端
    と接続し、他方の接続端子を前記抵抗直列回路の1つの
    中間接続点と接続し、 接続端子を2個備えた前記第4の分流回路の一方の接続
    端子を、前記コイル半体の前記第2のコイル部分の一端
    と接続し、他方の接続端子を前記抵抗直列回路の1つの
    中間接続点と接続したこと、特徴とする偏向ヨーク。
  18. 【請求項18】請求項14、15、16および17のい
    ずれかにおいて、 前記第1、第2のインピーダンス回路は、抵抗値が負の
    温度係数である回路であり、また、前記第1、第2、第
    3、第4の分流回路は、夫々、ダイオードを含む閉路を
    形成するように構成されることを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  19. 【請求項19】請求項18において、 前記第1、第2のインピーダンス回路は、サーミスタと
    抵抗とからなることを特徴とする偏向ヨーク。
  20. 【請求項20】インライン配列の多電子ビームを発生す
    る電子銃を備えたカラー陰極線管用のものであって、水
    平偏向コイル、垂直偏向コイルおよび主コアを備える偏
    向ヨークにおいて、 該電子銃側に垂直補助偏向コイルを有する副コアを設
    け、 該垂直補助偏向コイルは、少なくとも4極磁界成分を発
    生する第1の補正コイルと該4極磁界成分とは逆向きの
    4極磁界成分を発生する第2の補正コイルとからなり、 第1のインピーダンス回路と前記第1の補正コイルとの
    直列回路と第2のインピーダンス回路と前記第2の補正
    コイルとの直列回路とが互いに並列接続されてなる並列
    回路が、前記垂直偏向コイルに直列接続され、 垂直偏向電流が一定量以上で、第1の向きに垂直偏向電
    流が流れる時に、前記第1のインピーダンス回路に流れ
    る垂直偏向電流の一部を分流する第1の分流回路と、垂
    直偏向電流が一定量以上で、前記第1の向きとは反対向
    きに垂直偏向電流が流れる時に、前記第2のインピーダ
    ンス回路に逆向きに流れる垂直偏向電流の一部を分流す
    る第2の分流回路とを備えることにより、前記第1、第
    2の補正コイルに流れる電流に、垂直偏向電流に応じた
    所定のアンバランスを生じさせる機能を有する分流制御
    回路と、 第1のインピーダンス回路と該第1の補正コイルの接続
    点と第2のインピーダンス回路と該第2の補正コイルの
    接続点との間に可変抵抗器を接続して設けた、ことを特
    徴とする偏向ヨーク。
  21. 【請求項21】インライン配列の多電子ビームを発生す
    る電子銃を備えたカラー陰極線管に、請求項1乃至20
    のうちのいずれか1つに記載の偏向ヨークを取り付けて
    なることを特徴とするカラー陰極線管装置。
JP08821095A 1994-09-28 1995-04-13 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置 Expired - Fee Related JP3247029B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08821095A JP3247029B2 (ja) 1994-09-28 1995-04-13 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置
TW084110054A TW455903B (en) 1994-09-28 1995-09-26 Deflection yoke and cathode-ray tube apparatus comprising the same
US08/533,994 US5548190A (en) 1994-09-28 1995-09-27 Deflection yoke and cathode-ray tube apparatus comprising the same
KR1019950032049A KR100189286B1 (ko) 1994-09-28 1995-09-27 편향요크 및 그것을 구비한 음극선관장치
US08/683,541 US5668447A (en) 1994-09-28 1996-07-15 Deflection yoke and cathode-ray tube apparatus comprising the same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-233328 1994-09-28
JP23332894 1994-09-28
JP08821095A JP3247029B2 (ja) 1994-09-28 1995-04-13 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08154256A JPH08154256A (ja) 1996-06-11
JP3247029B2 true JP3247029B2 (ja) 2002-01-15

Family

ID=26429633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08821095A Expired - Fee Related JP3247029B2 (ja) 1994-09-28 1995-04-13 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置

Country Status (4)

Country Link
US (2) US5548190A (ja)
JP (1) JP3247029B2 (ja)
KR (1) KR100189286B1 (ja)
TW (1) TW455903B (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100288807B1 (ko) * 1997-07-29 2001-06-01 가나이 쓰도무 편향요크 및 이것을 사용한 음극선관장치와 디스플레이장치
TW412056U (en) * 1998-10-26 2000-11-11 Koninkl Philips Electronics Nv Picture display device comprising a deflection unit, and deflection unit for such a picture display device
JP2000277037A (ja) * 1999-03-29 2000-10-06 Sony Corp 偏向ヨークおよび陰極線管
JP2001185059A (ja) * 1999-12-22 2001-07-06 Toshiba Corp カラー受像管装置
JP2001320600A (ja) * 2000-05-08 2001-11-16 Mitsubishi Electric Corp 画像歪補正回路
JP2002190264A (ja) * 2000-12-20 2002-07-05 Hitachi Ltd 偏向ヨークおよび陰極線管装置
FR2818799A1 (fr) * 2000-12-22 2002-06-28 Thomson Tubes & Displays Systeme de deflexion pour tube a rayons cathodiques couleur corrige en coma horizontale
KR20030008753A (ko) * 2001-07-20 2003-01-29 삼성전기주식회사 왜 보정 장치
KR100410947B1 (ko) * 2001-07-25 2003-12-18 삼성전기주식회사 가변 저항을 이용한 편향 요크의 미스 컨버전스 및기하학적 왜곡 보정 장치
JP2003223855A (ja) * 2001-11-22 2003-08-08 Hitachi Ltd 偏向ヨークおよび陰極線管装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5070280A (en) * 1989-08-25 1991-12-03 Hitachi, Ltd. Deflection yoke
JP3041866B2 (ja) * 1990-01-11 2000-05-15 株式会社村田製作所 偏向ヨーク装置
JPH04286841A (ja) * 1991-03-18 1992-10-12 Matsushita Electron Corp 偏向ヨーク装置
US5397968A (en) * 1992-09-18 1995-03-14 Victor Company Of Japan, Ltd. Deflection yoke
JPH06108121A (ja) * 1992-09-24 1994-04-19 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk パラジウム微粒子の製造方法
JPH06125474A (ja) * 1992-10-13 1994-05-06 Hitachi Ltd 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置
JP2900965B2 (ja) * 1993-01-29 1999-06-02 日本ビクター株式会社 偏向ヨーク

Also Published As

Publication number Publication date
KR960012247A (ko) 1996-04-20
KR100189286B1 (ko) 1999-06-01
US5548190A (en) 1996-08-20
TW455903B (en) 2001-09-21
US5668447A (en) 1997-09-16
JPH08154256A (ja) 1996-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3247029B2 (ja) 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置
EP0542304B1 (en) Apparatus for deflecting electron beams and color cathode ray tube apparatus incorporating this deflecting apparatus
KR0155243B1 (ko) 편향요크장치 및 그것을 사용하는 칼라 음극선관
JP2650945B2 (ja) 偏向ヨーク装置
US6160363A (en) Cathode ray tube having vertical and horizontal line misconvergence correction
JP3271232B2 (ja) 偏向ヨーク及び該偏向ヨークを用いたカラー陰極線管装置とディスプレイ装置
US6097163A (en) Electron beam deflection apparatus using an auxiliary deflection coil and a compensation coil
JPS6039742A (ja) 偏向ヨ−ク
JPH0723405A (ja) カラー陰極線管用電磁偏向ヨーク
JPS60253136A (ja) 偏向ヨ−ク装置
JP3557190B2 (ja) 偏向ヨーク装置
JPH08335443A (ja) 偏向ヨーク装置
JPH03247093A (ja) 偏向ヨーク
US6252359B1 (en) Deflection apparatus
JPH07153392A (ja) 偏向ヨーク及びカラー陰極線管装置
JPH06125474A (ja) 偏向ヨーク及びそれを備えたカラー陰極線管装置
JP2915438B2 (ja) コンバーゼンス補正装置
JP3211309B2 (ja) 偏向ヨーク
JPH1140077A (ja) カラー画像表示装置
JPH0646547B2 (ja) 偏向装置
KR20090123220A (ko) 편향요크의 미스컨버전스 보정장치 및 이를 이용하는표시장치
JP2001057164A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
JPH09261675A (ja) 偏向ヨーク及びこの偏向ヨークを使用したカラー陰極線管装置及びディスプレイ装置
JPH0793110B2 (ja) 陰極線管の偏向ヨ−ク
JPH0946719A (ja) 偏向ヨーク及び該偏向ヨークを用いたカラー陰極線管装置とディスプレイ装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071102

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees