JP2001057164A - 偏向ヨーク及び陰極線管受像機 - Google Patents

偏向ヨーク及び陰極線管受像機

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JP2001057164A
JP2001057164A JP11230254A JP23025499A JP2001057164A JP 2001057164 A JP2001057164 A JP 2001057164A JP 11230254 A JP11230254 A JP 11230254A JP 23025499 A JP23025499 A JP 23025499A JP 2001057164 A JP2001057164 A JP 2001057164A
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deflection yoke
coils
variable resistor
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Toshiya Takagishi
敏哉 高岸
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の補正コイルに接続された可変抵抗を用
いて、例えば上下非対称によるミスコンバーゼンス(Y
CH)を補正する場合に、補正量が大きくなる方向で、
コマ補正のための電流が低下してしまう。 【解決手段】 偏向ヨークの後端部に該偏向ヨークの中
心軸を挟んで対向する位置に設けられかつ各々の入力端
同士が接続された一対の補正コイルL1,L2と、この
一対の補正コイルL1,L2の各々の出力端に一端と他
端を接続してなる可変抵抗VR1とを有し、垂直偏向コ
イルLv,Lvに対して直列に接続されたコンバーゼン
ス補正回路19を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やコンピュータディスプレイ装置等の陰極線管受像機
に関し、特に、陰極線管に装着される偏向ヨークに関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管においては、電子銃から
出射される3本の電子ビームの進行方向を上下左右に偏
向することにより、画面上にカラー画像を組み立ててい
る。電子ビームの偏向には、水平偏向コイルと垂直偏向
コイルを有する偏向ヨークが用いられる。
【0003】偏向ヨークは、陰極線管のネック部からフ
ァンネル部に至る、コーン部と呼ばれる部分に装着され
る。この偏向ヨークにおいては、電子銃から出射される
3本の電子ビームの軌道上に、上記水平偏向コイルに水
平偏向電流を、上記垂直偏向コイルに垂直偏向電流をそ
れぞれ流すことにより偏向磁界を形成し、この偏向磁界
によって電子ビームを上下左右に偏向している。
【0004】ところで、カラー陰極線管の場合は、R
(赤),G(緑),B(青)の各色に対応する3本の電
子ビームを色選別電極(アパーチャグリル、シャドウマ
スク等)の一点に集中(コンバーゼンス)させること
で、画面上に所望のカラー画像を再現している。ただ
し、3本の電子ビームが色選別電極の一点に集中しな
い、いわゆるミスコンバーゼンスが発生すると、これが
画面上での色ズレや色ムラとなって表示画像を劣化させ
てしまう。
【0005】カラー陰極線管におけるミスコンバーゼン
スの形態には種々のものがある。その一例として、緑の
蛍光体を光らせる電子ビームをセンタービームG、赤,
青の蛍光体を光らせる各電子ビームをサイドビームB,
Rとするインライン配列の電子銃を有するものでは、図
7(a),(b)に示すように、3本の電子ビームR,
G,Bの到達位置が画面の上下,左右で非対称にずれる
形態のミスコンバーゼンス(以下、非対称ミスコンとい
う)が発生する場合がある。
【0006】図7(a)に示す形態のミスコンバーゼン
スは、画面水平軸Hを境にした一方(画面の上側)と他
方(画面の下側)でサイドビームB,Rの列順が、例え
ば一方(画面の上側)はB−R、他方(画面の下側)は
R−Bの如き上下で非対称となるミスコンバーゼンス
(以下、YCHとも記す)である。一方、図7(b)に
示す形態のミスコンバーゼンスは、画面垂直軸V上での
左側(画面の上側)と右側(画面の上側)のサイドビー
ムB,Rの列順が、例えば左側(画面の上側)はB−
R、右側(画面の上側)はR−Bの如き左右で非対称と
なるミスコンバーゼンス(以下、TLVとも記す)であ
る。このようなYCHやTLVは、偏向ヨークを構成す
る部品のバラツキや、これを組み立てる際の寸法のバラ
ツキ、さらには陰極線管と偏向ヨークの中心ズレ等によ
って発生する。
【0007】従来、上記非対称ミスコン(YCH,TL
V)を補正する手段として、偏向コイルの外部より磁性
片を装着し、垂直偏向磁界の上下,左右のバランスを調
整することにより補正する方法が知られている。しか
し、この方法では補正量に限界があるうえ、水平偏向磁
界に悪影響を与えるという不都合がある。そこで、そう
した不具合を解消する他の補正手段として、垂直偏向電
流が流されるコマ収差補正コイルを用いて補正する方法
がある。
【0008】図8はコマ収差補正コイルを備えた偏向ヨ
ークの構造を示すもので、図中(a)はこれを陰極線管
のネック側から見た図、(b)はこれを側方から見た図
である。図示した偏向ヨーク50においては、そのヨー
ク本体部を構成するコイル巻線用のヨークコア51の近
傍に、垂直軸Y上で互いに対向する一対のC型コア52
A,52Bと、水平軸X上で互いに対向する一対のI型
コア53A,53Bとが配設されている。これらのC型
コア52A,52BとI型コア53A,53Bは、偏向
ヨーク50の後端部に配置されている。また、ヨークコ
ア51部分には図示せぬ垂直偏向コイルと水平偏向コイ
ルが巻装されている。さらに、一対のC型コア52A,
52Bにはコマ収差補正用の補正コイルL51,L52
が巻装され、一対のI型コア53A,53Bにもコマ収
差補正用の補正コイルL53,L54が巻装されてい
る。
【0009】図9は従来の偏向ヨークのコイル接続状態
を示す図である。図8においては、一対の垂直偏向コイ
ルLv,Lvに対して、第1のコンバーゼンス補正回路
54と第2のコンバーゼンス補正回路55がそれぞれ直
列に接続されている。第1のコンバーゼンス補正回路5
4は、互いに直列に接続された一対の補正コイルL5
1,L52と、この一対の補正コイルL51,L52に
よる直列回路に並列に接続された第1の可変抵抗VR5
1とによって構成されている。第1の可変抵抗VR51
の摺動子S51は、補正コイルL51,L52の接続点
P1に接続されている。また、第2のコンバーゼンス補
正回路55は、互いに直列に接続された一対の補正コイ
ルL53,L54と、この一対の補正コイルL53,L
54による直接回路に並列に接続された第2の可変抵抗
VR52とによって構成されている。第2の可変抵抗V
R52の摺動子S52は、補正コイルL53,L54の
接続点P2に接続されている。さらに、これら第1,第
2のコンバーゼンス補正回路54,55は接続点P3を
もって直列に接続されている。
【0010】上記構成の偏向ヨークを装着した陰極線管
においては、図示せぬ水平偏向コイルに水平偏向電流
(ノコギリ波電流)が流れる一方、垂直偏向コイルL
v,Lvに垂直偏向電流(ノコギリ波電流)が流れる。
このとき、垂直偏向コイルLv,Lvに対して、第1,
第2のコンバーゼンス補正回路54,55がそれぞれ直
列に接続されていることから、それら第1,第2のコン
バーゼンス補正回路54,55には、垂直偏向コイルL
v,Lvを通して垂直偏向電流が供給されることにな
る。
【0011】ここで、例えば垂直偏向コイルLv,Lv
による偏向磁界によって電子ビームを下側に偏向させる
場合は、図10に示すように、陰極線管のネック部56
内を進行するインライン配列の3本の電子ビームB,
G,Rの軌道上に、補正コイルL51,L52によるピ
ンクッション形のコマ収差補正磁界(以下、Cコマ補正
磁界と称す)と、補正コイルL53,L54によるバレ
ル形のコマ収差補正磁界(以下、Iコマ補正磁界と称
す)とが形成される。
【0012】これにより、図11(a)に示すように赤
(R)のラスター(図中実線で表示)とB(青)のラス
ター(図中破線で表示)に対して、緑(G)のラスター
(図中一点鎖線で表示)が画面内側にずれていた場合
は、そのGのラスターのずれを上記Cコマ補正磁界によ
って矢印の如く補正することができる。また、図11
(b)に示すようにRのラスター(図中実線で表示)と
Bのラスター(図中破線で表示)に対して、Gのラスタ
ー(図中一点鎖線で表示)が画面外側にずれていた場合
は、そのGのラスターのずれを上記Iコマ補正磁界によ
って矢印の如く補正することができる。
【0013】さらに、かかる偏向ヨークにおいては、第
1の可変抵抗VR51の摺動子S51の位置を変えるこ
とで、補正コイルL51に流れる電流と補正コイルL5
2に流れる電流の割合を任意に調整できる。同様に、第
2の可変抵抗VR52の摺動子S52の位置を変えるこ
とで、補正コイルL53に流れる電流と補正コイルL5
4に流れる電流の割合を任意に調整することができる。
【0014】これにより、補正コイルL51,コイルL
52によるCコマ補正磁界(ピンクッション形磁界)の
上下バランスを調整することができるため、先の図7
(a)に示した上下非対称によるミスコンバーゼンス
(YCH)を補正することが可能となる。また、補正コ
イルL53,L54によるIコマ補正磁界(バレル形磁
界)の左右バランスを調整することができるため、先の
図7(b)に示した左右非対称によるミスコンバーゼン
ス(TLV)を補正することが可能となる。
【0015】ところで、上記C型コア52A,52Bと
補正コイルL51,L52及び上記I型コア53A,5
3Bと補正コイルL53,L54の各々を偏向ヨーク5
0に設ける本来の目的は、垂直偏向コイルの強いバレル
磁界のために生じるコンバーゼンスVCR(バーティカ
ル・センター・ラスター)などのコマエラー(図11参
照)を補正することにある
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如く補正コイル(L51,L52及びL53,L54)
を用いて非対称ミスコン(YCH,TLV)を補正する
にあたっては、補正コイルL51,L52による直列回
路に対して第1の可変抵抗VR51が並列に接続され、
同様に補正コイルL53,L54による直列回路に対し
て第2の可変抵抗VR52が並列に接続されていること
から、次のような不具合が生じている。
【0017】即ち、第1のコンバーゼンス補正回路54
において、可変抵抗VR51の摺動子S51を片側に寄
せて非対称ミスコン(YCH)の補正量を大きくしたと
きに、垂直偏向コイルLv,Lvを通して供給される垂
直偏向電流の一部がバイパスされ、その分だけ補正コイ
ルL51,L52に流れるトータルの電流が減少する。
同様に、第2のコンバーゼンス補正回路55において
も、可変抵抗VR52の摺動子S52を片側に寄せて非
対称ミスコン(TLV)の補正量を大きくしたときに、
垂直偏向コイルLv,Lvから第1のコンバーゼンス補
正回路54を経由して供給される垂直偏向電流の一部が
バイパスされ、その分だけ補正コイルL53,L54に
流れるトータルの電流が減少する。
【0018】これにより、図12に示すように、可変抵
抗VR51,VR52のボリュームをセンター位置(ボ
リューム5)から片側(ボリューム0側)にずらしてい
くと、或るボリュームを過ぎたところから、コマ補正の
ための電流(以下、コマ補正電流という)が徐々に減少
していく。そのため、コンバーゼンス特性や画歪特性が
変化してしまう。また、可変抵抗VR51,VR52の
摺動子S51,S52によるボリューム調整量(回し角
度)と非対称ミスコンの感度変化(電流の差分)とが比
例関係(リニア)にならないため、非対称ミスコン(Y
CH,TLV)を補正するにあたって、補正コイルL5
1,L52及び補正コイルL53,L54に流れる電流
の割合を微調整することが難しいという問題もある。
【0019】さらに、非対称ミスコンの補正感度を上げ
るため、補正コイルL51,L52及び補正コイルL5
3,L54に並列に接続される抵抗の値を小さくする
と、その抵抗部分で周波数の高い帰線期間(retrace int
erval)付近の電流成分をバイパスするようになる。その
ため、帰線期間付近の電流波形が鈍って理想的な鋸歯状
波でなくなり、偏向曲がりが発生するという問題もあ
る。この対策としては、抵抗に流れる周波数の高い電流
成分を制限する目的でインダクタ等を直列に接続するこ
とも考えられるが、そうした場合はコストアップを招い
てしまう。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏向ヨーク
では、偏向ヨークの後端部に該偏向ヨークの中心軸を挟
んで対向する位置に設けられかつ各々の入力端同士が接
続された一対の補正コイルと、この一対の補正コイルの
各々の出力端に一端と他端を接続してなる可変抵抗とを
有し、垂直偏向電流の全部又は一部が、一対の補正コイ
ルの入力端と可変抵抗の摺動子間に流れるように接続さ
れたコンバーゼンス補正回路を備えた構成となってい
る。また、本発明に係る陰極線管受像機では、上記構成
の偏向ヨークを用いたものとなっている。
【0021】上記構成の偏向ヨーク及びこれを用いた陰
極線管受像機においては、一対の補正コイルの各々の入
力端同士を接続する一方、各々の出力端に可変抵抗の一
端と他端を接続し、かつ垂直偏向電流の全部又は一部
が、一対の補正コイルの入力端と可変抵抗の摺動子間に
流れるようにコンバーゼンス補正回路を接続した構成を
採用していることから、例えば偏向ヨーク中心軸に直交
する垂直軸上で対向する位置に設けられた一対の補正コ
イルを用いてYCHを補正する場合、或いは偏向ヨーク
中心軸に直交する水平軸上で対向する位置に設けられた
一対の補正コイルを用いてTLVを補正する場合におい
ては、可変抵抗の摺動子を片側に寄せてYCH又はTL
Vの補正量を大きくしても、一対の補正コイルに流れる
トータルの電流は一定のレベルに保持されるようにな
る。また、可変抵抗の摺動子によってボリューム調整し
た際には、非対称ミスコン(YCH,TLV)の感度が
リニアに変化するようになる。さらに、帰線期間付近で
周波数の高い電流成分が印加されても、これが必ず一対
の補正コイルに流れるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】図1は本発明に係る陰極線管の全体像を示
す概略斜視図である。図1において、陰極線管10の本
体部(ガラスバルブ)は、パネル部11、ファンネル部
12およびネック部13により構成されている。パネル
部11の内面には、赤,青,緑の各色蛍光体をパターン
配列した蛍光面(不図示)が形成されている。一方、ネ
ック部13には、電子ビームの出射源となる電子銃14
が内装されている。また、ネック部13からファンネル
部12に至るコーン部には偏向ヨーク15が装着されて
いる。この陰極線管10は、パネル内面の蛍光面に画像
を再現(表示)するのに必要な各種の付属部品とともに
図示せぬ筐体に組み込まれ、これによってテレビジョン
受像機やコンピュータ用ディスプレイ等の陰極線管受像
機が構成される。
【0024】図2は本発明が適用される偏向ヨークの構
造を示すもので、図中(a)はこれを陰極線管のネック
側から見た図、(b)はこれを側方から見た図である。
図示した偏向ヨーク15においては、そのヨーク本体部
を構成するコイル巻線用のヨークコア16の近傍に、偏
向ヨーク15中心軸に直交する垂直軸Y上で対向する一
対のC型コア17A,17Bと、偏向ヨーク15中心軸
に直交する水平軸X上で対向する一対のI型コア18
A,18Bとが配設されている。これらのC型コア17
A,17BとI型コア18A,18Bは、偏向ヨーク1
5の後端部に配置されている。また、ヨークコア16部
分には図示せぬ垂直偏向コイルと水平偏向コイルが巻装
されている。さらに、一対のC型コア17A,17Bに
はコマ収差補正用の補正コイルL1,L2が巻装され、
一対のI型コア18A,18Bにもコマ収差補正用の補
正コイルL3,L4が巻装されている。これにより、一
対の補正コイルL1,L2及び一対の補正コイルL3,
L4が、それぞれ偏向ヨーク15の中心軸を間に挟んで
対向する位置に設けられた構成となっている。
【0025】図3は本発明の第1実施形態に係る偏向ヨ
ークのコイル接続状態を示す図である。図3において
は、互いに直列に接続された一対の垂直偏向コイルL
v,Lvに対して、第1のコンバーゼンス補正回路19
と第2のコンバーゼンス補正回路20がそれぞれ直列に
接続されている。
【0026】第1のコンバーゼンス補正回路19では、
上記一対のC型コア17A,17Bに巻装された一対の
補正コイルL1,L2が、互いの入力端同士を接続した
かたちで並列結線されている。また、一対の補正コイル
L1,L2の各々の出力端には第1の可変抵抗VR1の
一端と他端が接続され、これによって一対の補正コイル
L1,L2が第1の可変抵抗VR1を介して並列結線さ
れた状態になっている。
【0027】第2のコンバーゼンス補正回路20では、
上記一対のI型コア18A,18Bに巻装された一対の
補正コイルL3,L4が、互いの入力端同士を接続した
かたちで並列結線されている。また、一対の補正コイル
L3,L4の各々の出力端には第2の可変抵抗VR2の
一端と他端が接続され、これによって一対の補正コイル
L3,L4が第2の可変抵抗VR2を介して並列結線さ
れた状態になっている。
【0028】上記構成の偏向ヨーク15においては、図
示せぬ水平偏向コイルに水平偏向電流(ノコギリ波電
流)が流れる一方、垂直偏向コイルLv,Lvに垂直偏
向電流(ノコギリ波電流)が流れる。このとき、垂直偏
向コイルLv,Lvに対して、第1,第2のコンバーゼ
ンス補正回路19,20がそれぞれ直列に接続されてい
ることから、それら第1,第2のコンバーゼンス補正回
路19,20には、垂直偏向コイルLv,Lvを通して
垂直偏向電流が供給されることになる。また、こうして
供給された垂直偏向電流は、第1のコンバーゼンス補正
回路19においては、一対の補正コイルL1,L2の入
力端と第1の可変抵抗VR1の摺動子S1間に流れ、第
2のコンバーゼンス補正回路20においては、一対の補
正コイルL3,L4の入力端と第2の可変抵抗VR2の
摺動子S2間に流れる。
【0029】ここで、例えば垂直偏向コイルLv,Lv
による偏向磁界によって電子ビームを下側に偏向させる
場合は、図4に示すように、陰極線管のネック部3内を
進行するインライン配列の3本の電子ビームB,G,R
の軌道上に、補正コイルL1,L2によるCコマ補正磁
界(ピンクッション形磁界)と、補正コイルL3,L4
によるI型コマ補正磁界(バレル形磁界)とが形成され
るため、コンバーゼンスVCR等のコマエラーを補正す
ることが可能となる。
【0030】また、かかる偏向ヨークにおいては、第1
の可変抵抗VR1の摺動子S1の位置を変えることで、
補正コイルL1に流れる電流と補正コイルL2に流れる
電流の割合を任意に調整することができる。同様に、第
2の可変抵抗VR2の摺動子S2の位置を変えること
で、補正コイルL3に流れる電流と補正コイルL4に流
れる電流の割合を任意に調整することができる。
【0031】これにより、一対の補正コイルL1,L2
によるCコマ補正磁界の上下バランスを調整することが
できるため、上下非対称によるミスコンバーゼンス(Y
CH)を補正することが可能となる。また、一対の補正
コイルL3,L4によるIコマ補正磁界の左右バランス
を調整することができるため、左右非対称によるミスコ
ンバーゼンス(TLV)を補正することが可能となる。
【0032】さらに、第1のコンバーゼンス補正回路1
9においては、第1の可変抵抗VR1の摺動子S1を片
側に寄せて非対称ミスコン(YCH)の補正量を大きく
したときでも、各々の補正コイルL1,L2に流れる電
流の割合が変化するだけで、それらの補正コイルL1,
L2に流れるトータルの電流が減少することはない。同
様に、第2のコンバーゼンス補正回路20においても、
第2の可変抵抗VR2の摺動子S2を片側に寄せて非対
称ミスコン(TLV)の補正量を大きくしたときに、補
正コイルL3,L4に流れる電流の割合が変化するだけ
で、それらの補正コイルL3,L4に流れるトータルの
電流が減少することはない。
【0033】これにより、図5に示すように、第1,第
2の可変抵抗VR1,VR2の各ボリュームをセンター
位置(ボリューム5)から片側(ボリューム0側)にず
らしていっても、コマ補正電流が減少せずに一定のレベ
ルに保持される。したがって、可変抵抗VR1,VR2
のボリューム調整に伴うコンバーゼンス特性や画歪特性
の変化を回避できることになる。
【0034】また、可変抵抗VR1(VR2)の摺動子
S1(S2)を移動させてボリューム調整を行った際
に、補正コイルL1(L3)に流れる電流が増/減する
分だけ、補正コイルL2(L4)に流れる電流が減/増
することから、図5に示すように、可変抵抗VR1,V
R2の摺動子S1,S2によるボリューム調整量(回し
角度)と非対称ミスコンの感度変化とが比例関係(リニ
ア)になる。これにより、非対称ミスコン(YCH,T
LV)を補正するにあたって、補正コイルL1,L2及
び補正コイルL3,L4に流れる電流の割合を容易に微
調整することが可能となる。
【0035】さらに、帰線期間付近で周波数の高い電流
成分が印加されても、これがバイパスされずに必ず補正
コイルL1,L2及び補正コイルL3,L4に流れるよ
うになるため、帰線期間付近の電流波形の鈍りや、これ
に伴う偏向曲がりの発生を防止することが可能となる。
【0036】ここで、上記第1,第2のコンバーゼンス
補正回路19,20では、第1,第2の可変抵抗VR
1,VR2がそのまま回路全体の負荷として作用するこ
とから、回路構成上、全体の負荷を軽減するためには、
第1,第2の可変抵抗VR1,VR2の各抵抗値を1Ω
前後又はそれ以下とするのが望ましい。
【0037】但し、現状では、1Ω以下の抵抗値をもつ
可変抵抗が一般品として出回っていないため、特注品の
扱いとなる。また、補正コイルL1,L2及び補正L
3,L4によるコマ補正の補正量は、陰極線管受像機の
機種毎に異なるため、実際には機種に応じて可変抵抗の
抵抗値を選択することになる。そうした場合、それぞれ
の機種毎に抵抗値が1Ω前後又はそれ以下の可変抵抗を
選択するとなると、特注で取り揃える可変抵抗の種類が
増加するため、コスト的なデリットが生じる。
【0038】そこで、本発明の第2実施形態に係る偏向
ヨークにおいては、図6に示すような回路構成を採用す
ることとした。即ち、第1のコンバーゼンス補正回路1
9においては、第1の可変抵抗VR1の一端と摺動子S
1との間に抵抗R11を接続する一方、第1の可変抵抗
VR1の他端と摺動子S1との間に抵抗R12を接続す
る。また、第2のコンバーゼンス補正回路20において
は、第2の可変抵抗VR2の一端と摺動子S2の間に抵
抗R21を接続する一方、第2の可変抵抗VR2の他端
と摺動子S2の間に抵抗R22を接続する。
【0039】このような回路構成を採用することによ
り、第1のコンバーゼンス補正回路19では、第1の可
変抵抗VR1の摺動子S1による分割抵抗のうち、一端
側の抵抗をVR1a、他端側の抵抗をVR1bと仮定す
ると、一対の補正コイルL1,L2に流れる電流の割合
を決定する抵抗は次のようになる。即ち、補正コイルL
1側の電流割合を決定する抵抗は、分割抵抗VR1aと
抵抗R11を並列接続した状態の合成抵抗となる。ま
た、補正コイルL2側の電流割合を決定する抵抗は、分
割抵抗VR1bと抵抗R12を並列接続した状態の合成
抵抗となる。
【0040】これにより、第1の可変抵抗VR1の摺動
子S1を移動させたときの可変抵抗値を、一つの可変抵
抗VR1と二つの抵抗R11,R12の組み合わせによ
って自在に調整することができる。同様に、第2のコン
バーゼンス補正回路20においても、第2の可変抵抗V
R2の摺動子S2を移動させたときの可変抵抗値を、一
つの可変抵抗VR2と二つの抵抗R21,R22の組み
合わせによって自在に調整することができる。その結
果、陰極線管受像機の機種毎に特注品扱いの可変抵抗を
取り揃えなくても、各々の機種毎に可変抵抗値を適切に
設定することが可能となる。
【0041】また、第1,第2のコンバーゼンス補正回
路19,20では、第1,第2の可変抵抗VR1,VR
2がそのまま回路全体の負荷として作用せずに、それぞ
れ二つの抵抗R11,R12及びR22,R21との合
成抵抗が負荷となる。したがって、例えば、第1の可変
抵抗VR1の抵抗値が1Ωであったとしても、上記二つ
の抵抗R11,R12との組み合わせによって、回路全
体の負荷を1Ω未満に小さくできるなど、回路全体の負
荷を軽減することが可能となる。
【0042】なお、上記第2実施形態においては、第1
のコンバーゼンス補正回路19の構成として、第1の可
変抵抗VR1の一端と摺動子S1との間に一個の抵抗R
11を接続する一方、第1の可変抵抗VR1の他端と摺
動子S1との間に一個の抵抗R12を接続するものとし
たが、本発明はこれに限らず、例えば第1の可変抵抗V
R1の一端と摺動子S1との間、及び第1の可変抵抗V
R1の他端と摺動子S1との間に、それぞれ二つの抵抗
を並列接続してなる並列回路を接続するものであっても
よい。この点は、第2のコンバーゼンス補正回路20の
構成としても同様である。
【0043】また、上記第1,第2実施形態において
は、垂直偏向コイルLv,Lvに対して第1,第2のコ
ンバーゼンス補正回路19,20が直列に接続された構
成を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば垂直偏
向コイルLv,Lvに対して第1,第2のコンバーゼン
ス補正回路19,20が並列に接続された構成、或いは
垂直偏向コイルLv,Lvに対して、一方のコンバーゼ
ンス補正回路(例えば、第1のコンバーゼンス補正回路
19)は直列、他方のコンバーゼンス補正回路(例え
ば、第2のコンバーゼンス補正回路20)は並列に接続
された構成など、垂直偏向電流の全部又は一部が、一対
の補正コイルの入力端と可変抵抗の摺動子間に流れるよ
うに接続されたコンバーゼンス補正回路を備える偏向ヨ
ークに適用可能である。さらに本発明は、第1,第2の
コンバーゼンス補正回路19,20の一方だけに適用す
ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、偏
向ヨークの中心軸を挟んで対向する位置に設けられた一
対の補正コイルと可変抵抗とを有するコンバーゼンス補
正回路を備える偏向ヨーク及びこれを用いた陰極線管受
像機において、一対の補正コイルの各々の入力端同士を
接続する一方、各々の出力端に可変抵抗の一端と他端を
接続し、かつ垂直偏向電流の全部又は一部が、一対の補
正コイルの入力端と可変抵抗の摺動子間に流れるように
コンバーゼンス補正回路を接続した構成を採用したこと
により、一対の補正コイルに流れるトータルの電流(コ
マ補正電流)を一定のレベルに保持して、コンバーゼン
ス特性や画歪特性の変化を回避することが可能となる。
また、可変抵抗のボリューム調整量と非対称ミスコンの
感度変化との間に比例関係(リニア)が得られるため、
一対の補正コイルに流れる電流の割合を容易に微調整し
て非対称ミスコン(YCH,TLV)を適切に補正する
ことが可能となる。さらに、帰線期間付近で周波数の高
い電流成分が印加されても、これがバイパスされずに必
ず補正コイルに流れるようになるため、帰線期間付近の
電流波形の鈍りや、これに伴う偏向曲がりの発生を防止
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る陰極線管の全体像を示す概略斜視
図である。
【図2】本発明が適用される偏向ヨークの構造を示す図
である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る偏向ヨークのコイ
ル接続状態を示す図である。
【図4】実施形態に係る偏向ヨークのコマ収差補正磁界
を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態におけるコンバーゼンス補正
時の相関図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る偏向ヨークのコイ
ル接続状態を示す図である。
【図7】ミスコンバーゼンスの形態例を説明する図であ
る。
【図8】従来の偏向ヨークの構造を示す図である。
【図9】従来の偏向ヨークのコイル接続状態を示す図で
ある。
【図10】従来の偏向ヨークのコマ収差補正磁界を説明
する図である。
【図11】コマエラーの発生状態とその補正原理を説明
する図である。
【図12】従来におけるコンバーゼンス補正時の相関図
である。
【符号の説明】
10…陰極線管、11…パネル部、12…ファンネル
部、13…ネック部、14…電子銃、15…偏向ヨー
ク、17A,17B…C型コア、18A,18B…I型
コア、19…第1のコンバーゼンス補正回路、20…第
2のコンバーゼンス補正回路、L1,L2,L3,L4
…補正コイル、VR1…第1の可変抵抗、VR2…第2
の可変抵抗、S1,S2…摺動子、R11,R12,R
21,R22…抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏向ヨークの後端部に該偏向ヨークの中
    心軸を挟んで対向する位置に設けられかつ各々の入力端
    同士が接続された一対の補正コイルと、前記一対の補正
    コイルの各々の出力端に一端と他端を接続してなる可変
    抵抗とを有し、垂直偏向電流の全部又は一部が、前記一
    対の補正コイルの入力端と前記可変抵抗の摺動子間に流
    れるように接続されたコンバーゼンス補正回路を備える
    ことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記コンバーゼンス補正回路は、前記可
    変抵抗の一端と摺動子の間に接続された第1の抵抗と、
    前記可変抵抗の他端と摺動子の間に接続された第2の抵
    抗とを具備することを特徴とする請求項1記載の偏向ヨ
    ーク。
  3. 【請求項3】 前記一対の補正コイルは、前記偏向ヨー
    クの中心軸を挟んで対向する位置に配置された一対のC
    型コア又は一対のI型コアに巻装されたものであること
    を特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】 偏向ヨークの後端部に該偏向ヨークの中
    心軸を挟んで対向する位置に設けられかつ各々の入力端
    同士が接続された一対の補正コイルと、前記一対の補正
    コイルの各々の出力端に一端と他端を接続してなる可変
    抵抗とを有し、垂直偏向電流の全部又は一部が、前記一
    対の補正コイルの入力端と前記可変抵抗の摺動子間に流
    れるように接続されたコンバーゼンス補正回路を備える
    偏向ヨークを用いたことを特徴とする陰極線管受像機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100439505B1 (ko) * 2002-02-19 2004-07-09 삼성전기주식회사 편향요크

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