JPH07288829A - 偏向ヨーク - Google Patents

偏向ヨーク

Info

Publication number
JPH07288829A
JPH07288829A JP8111094A JP8111094A JPH07288829A JP H07288829 A JPH07288829 A JP H07288829A JP 8111094 A JP8111094 A JP 8111094A JP 8111094 A JP8111094 A JP 8111094A JP H07288829 A JPH07288829 A JP H07288829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
deflection
deflection yoke
correction
coils
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8111094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3358283B2 (ja
Inventor
Tomohiro Akagi
智広 赤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP08111094A priority Critical patent/JP3358283B2/ja
Publication of JPH07288829A publication Critical patent/JPH07288829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3358283B2 publication Critical patent/JP3358283B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 垂直偏向磁界のばらつきによって発生する正
負のYH ミスコンバーゼンスの補正操作の簡略化と、コ
ンバーゼンス特性の品位向上とを両立できる偏向ヨーク
を提供すること。 【構成】 ダイオードD1〜D4からなるダイオードブ
リッジ回路と、そのダイオードブリッジ回路の出力端子
間に接続された可変抵抗VR1とを用いて、4極磁界を
形成する補正コイルL3,L4に供給されるパラボラ波
形の電流を、正方向から負方向まで変化させることによ
り、正負のYH ミスコンバーゼンスの補正を行う。補正
操作は、可変抵抗VR1の調整だけでよいので簡単に行
え、また、補正操作により新たなミスコンバーゼンスが
発生することがないので、コンバーゼンス特性の品位向
上を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3電子銃インライン型
カラー受像管に装着される偏向ヨークに関する。そし
て、この発明は特に、垂直偏向磁界のばらつきによって
発生するミスコンバーゼンスの調整が容易であり、なお
かつ、高品位のコンバーゼンス特性が得られる偏向ヨー
クを提供することを目的としている。
【0002】
【従来の技術】3電子銃インライン型カラー受像管を使
用した画像表示装置において、3本の電子銃から1本ず
つ発せられる合計3本の電子ビーム(R:レッド、G:
グリーン、B:ブルー)を、スクリーン画面上に良好に
集中(コンバーゼンス)させるために、セルフコンバー
ゼンス方式の偏向ヨークがよく用いられている。
【0003】セルフコンバーゼンス方式の偏向ヨーク
は、図13(a)に示す上下で一対(偏向ヨークX軸に
対して対称)のサドル型(鞍型)水平偏向コイルと、図
13(b)に示す左右で一対(偏向ヨークY軸に対して
対称)のサドル型(鞍型)垂直偏向コイルとから構成さ
れるのが一般的である。そして、この偏向ヨークは電子
ビームを偏向するために、図13(a)に示すようなピ
ンクッション歪形(糸巻形)の水平偏向磁界と、図13
(b)に示すようなバレル歪形(樽形)の垂直偏向磁界
とを形成する。
【0004】ここで、垂直偏向コイルによるバレル歪形
磁界の性質上、センタービーム(G)に偏向不足が生じ
る。この偏向不足を補うために、コマ収差補正コイルが
水平、垂直の偏向コイルよりも電子銃側の位置に設けら
れている。コマ収差補正コイルは、図14に示すような
強いピンクッション歪形の補助垂直偏向磁界を形成し、
この補助垂直偏向磁界によって、より高精度なコンバー
ゼンス特性を得るようにしている。
【0005】なお、前記したX軸、Y軸を偏向ヨークの
基準軸とし、図12に示すように設定する。画面の水平
方向(左右方向)はX軸となり、垂直方向(上下方向)
はY軸となる。
【0006】一般に、量産される偏向ヨークは、コイル
の巻線時のばらつき、また偏向ヨーク本体の組立時のば
らつきによって、発生する磁界が設定した磁界からずれ
てしまうことが少なくない。そこで、調整員が1個1個
の偏向ヨークについて、手作業で偏向コイル近傍に様々
な磁性片等を配置し、局部的に偏向磁界をひずませるこ
とによりばらつきを吸収させ、良好なコンバーゼンス特
性となるようにしていた。しかし、この調整作業は非常
に手間がかかり、偏向コイルの出来具合や調整員の熟練
度によって調整時間が大きく左右されてしまう。よっ
て、調整作業が生産の流れを乱す大きな要因となってお
り、生産コストの増大を招いていた。
【0007】このため、従来より、調整作業を容易とす
る偏向ヨークが種々提案されている。例えば、特開昭6
0−253136号は、垂直偏向磁界のずれによって発
生するYH ミスコンバーゼンス(図15(a)、図15
(b)参照)を、補正コイルとダイオードブリッジ回路
とを利用し、電流を可変抵抗で制御することによって容
易に調節しようとするものである。しかし、この発明で
は、補正コイルには1方向の電流しか流れず、その大小
によって補正を行うため、補正回路によって偏向コイル
に予め補正をかけた状態で、さらに、偏向コイルのミス
コンバーゼンス調整を行わなければならないという煩わ
しさがあった。
【0008】そこで、本出願人は、よりコンバーゼンス
調整を容易とするために、補正コイルに正負2方向の電
流を供給するようにし、偏向コイルとは無関係で回路の
設定が行える偏向ヨークを、整理番号405001168 号、出
願日:平成6年1月17日(以下、先の出願とする)と
して既に提案した。
【0009】この先の出願の偏向ヨークは、垂直偏向磁
界のばらつきによってその磁界がバレル歪形すぎると発
生する正のYH ミスコンバーゼンス(図15(a)参
照)と、ピンクッション歪形すぎると発生する負のYH
ミスコンバーゼンス(図15(b)参照)とを、電気的
に容易に補正できるものである。
【0010】図7にその補正回路を示す。少なくとも1
対の垂直偏向コイルに1対のコマ収差補正コイルL1,
L2が直列に接続される。コマ収差補正コイルL1,L
2は、略コの字形状の磁性片に巻線されてなり、偏向コ
イルよりも電子銃側の位置に垂直方向に向き合うよう1
対配置され、前述したように図14に示すような強いピ
ンクッション歪形の垂直偏向磁界を形成する。この磁界
によりセンタービーム(G)はサイドビーム(R,B)
よりも多く偏向される。各電子ビームに作用する偏向力
の様子を図14の矢印1G、1R、1Bに示す。
【0011】図7に戻って、1対のコマ収差補正コイル
L1,L2の両端には、ダイオードD1、D2、D3、
D4からなるダイオードブリッジ回路の入力端子d,e
が接続されている。ダイオードブリッジ回路の出力端子
f,g間には、3端子可変抵抗VR1の2つの固定端子
がそれぞれ接続されている。そして、3端子可変抵抗V
R1の可動端子は、コマ収差補正コイルの上側コイルL
1と下側コイルL2との接続点に接続されている。
【0012】次に、この偏向ヨークのYH ミスコンバー
ゼンス補正動作について説明する。垂直偏向コイルに
は、図8に示すような鋸歯状(ノコギリ状)の波形をし
た垂直偏向電流IVが供給されている。もちろん、垂直
偏向コイルに直列接続されているコマ収差補正コイルL
1,L2にも同じ電流IVが流れる。ここで、ダイオー
ドブリッジ回路のダイオードは垂直偏向が開始された直
後にターンオンするように設定してあるものとする。
【0013】画面上方向偏向時には、ダイオードブリッ
ジ回路内のダイオードD1,D3がターンオンし、ダイ
オードD1、抵抗VR1、ダイオードD3という経路で
電流が流れる。等価的に図10(a)に示す回路状態と
なる。
【0014】図10(a)において、可変抵抗VR1の
可動端子Cが固定端子A、B間の電気的中心(中点)に
ある時、コマ収差補正コイルの上側コイルL1に流れる
電流IL1と、下側コイルL2に流れる電流IL2とは
等しい。当然のことながらダイオードD1に流れる電流
ID1と、ダイオードD3に流れる電流ID3とは等し
く、可動端子CとコイルL1,L2との接点間には電流
は流れない。(IC=0)
【0015】可変抵抗VR1の可動端子Cが中点よりも
固定端子A側にある時、可変抵抗VR1のA−C間の抵
抗値が減少し、B−C間の抵抗値が増加するため、IL
1<IL2、ID1>ID3となる。このときコマ収差
補正コイルL1,L2から発生する磁界は、図11
(a)に示すような下側が上側より強い上下非対称のピ
ンクッション磁界となり、サイドビーム(R,B)は垂
直方向(Y軸方向)だけでなく水平方向(X軸方向)の
偏向作用を受け、この場合、サイドビームRにはX軸正
方向へ、サイドビームBにはX軸負方向へそれぞれ偏向
する力が加わる。矢印3R,3G,3Bが各電子ビーム
に作用する偏向力の向きを示す。
【0016】画面下方向偏向時には、ダイオードブリッ
ジ回路内のダイオードD2,D4がターンオンし、ダイ
オードD4、抵抗VR1、ダイオードD2という経路で
電流が流れる。等価的に図10(b)に示す回路状態と
なる。
【0017】図10(b)において、可変抵抗VR1の
可動端子Cが固定端子A、B間の中点にあるときは、前
述の図10(a)での中点での状態で説明したのと同様
の電流の関係となる。可変抵抗VR1の可動端子Cが中
点よりも固定端子A側にある時、可変抵抗VR1のA−
C間の抵抗値が減少し、B−C間の抵抗値が増加するた
め、IL1>IL2、ID2<ID4となる。このとき
コマ収差補正コイルL1、L2から発生する磁界は、図
11(b)に示すような上側が下側より強い上下非対称
のピンクッション磁界となり、サイドビーム(R,B)
は垂直方向(Y軸方向)だけでなく水平方向(X軸方
向)の偏向作用を受け、この場合もサイドビームRには
X軸正方向へ、サイドビームBにはX軸負方向へそれぞ
れ偏向する力が加わる。
【0018】可変抵抗VR1の可動端子Cが中点よりも
固定端子B側にある時は、以上と作用が逆となり、画面
上方向偏向時、画面下方向偏向時共、サイドビームRに
はX軸負方向へ、サイドビームBにはX軸正方向へそれ
ぞれ偏向する力が加わる。
【0019】従って、可変抵抗VR1の可動端子Cを中
点よりずらすことによって図15(a)、図15(b)
に示すような正負両方向のYH ミスコンバーゼンスを補
正することができる。先の出願の偏向ヨークは、このこ
とを利用して、垂直偏向磁界のばらつきによって発生し
ていたミスコンバーゼンスを、容易な作業で修正可能と
したものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、先の出願の偏
向ヨークでは、可変抵抗VR1の可動端子Cを中点より
ずらしていくと、僅かに、図16に示すような新たなミ
スコンバーゼンスが生じてくるという問題が見つかっ
た。これは、コマ収差補正コイルL1,L2の一方に流
れる電流をダイオード側に多く分流させすぎると、セン
タービームの偏向不足を補う補助垂直偏向磁界の強さが
弱まるためである。
【0021】この発明は、垂直偏向磁界のばらつきによ
って発生するミスコンバーゼンスの調整が容易であり、
なおかつ、調整工程で新たなミスコンバーゼンスが発生
することなく、高品位のコンバーゼンス特性が得られる
偏向ヨークを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために本発明は、少なくとも1対のサドル型水平偏
向コイルと、少なくとも1対のサドル型垂直偏向コイル
とで構成されるセルフコンバーゼンス方式の偏向ヨーク
であり、前記サドル型垂直偏向コイルのうちの少なくと
も1対のサドル型垂直偏向コイルに1対のコマ収差補正
コイルが直列に接続された偏向ヨークにおいて、直列接
続された2個の抵抗素子が、少なくとも4つのダイオー
ドからなるダイオードブリッジ回路の入力端子間に接続
され、3端子可変抵抗素子の2つの固定端子が前記ダイ
オードブリッジ回路の出力端子にそれぞれ接続され、前
記2個の抵抗素子の接続点と前記3端子可変抵抗素子の
可動端子との間に、4極磁界を発生する補正コイルが接
続されてなる補正回路を、前記コマ収差補正コイルが接
続された前記サドル型垂直偏向コイルのうちの少なくと
も1対のサドル型垂直偏向コイルに直列に接続したこと
を特徴とする偏向ヨークを提供するものである。
【0023】
【実施例】図1に本発明の第1実施例の要部である補正
回路部分を示す。先の出願との相違点は、まず第1に、
ダイオードD1〜D4からなるダイオードブリッジ回路
の入力端子d,e間に、コマ収差補正コイルL1,L2
ではなく、固定抵抗R1,R2を接続した点である(こ
の抵抗R1,R2は直列接続)。コマ収差補正コイルL
1,L2は、ダイオードブリッジ回路の入力端子間に接
続されずに、単純に垂直偏向コイルに直列に接続され
る。
【0024】第2の相違点は、可変抵抗VR1の可動端
子Cと抵抗R1,R2の接続点間に、図6に示すような
4極磁界(偏向ヨークの水平軸(X軸)上及び垂直軸
(Y軸)上以外で、同極同士が水平軸と垂直軸との交点
を挟んで対抗する4極磁界)を発生する新たな補正コイ
ルL3,L4を接続した点である。この補正コイルは、
コマ収差補正コイルL1,L2と同じ磁性片に巻線さ
れ、上側コイルL1側にあるものをL3とし、下側コイ
ルL2側にあるものをL4とする。
【0025】次に、第1実施例の動作について説明をす
る。ダイオードブリッジ回路の各ダイオードは、従来と
同様に垂直偏向が開始した直後にターンオンするように
設定しておく。可変抵抗VR1の可動端子Cが固定端子
A、B間の電気的中心(中点)にある時、可動端子Cと
抵抗R1,R2の接続点との間の電流ICは流れない。
【0026】画面上方向偏向時、ダイオードブリッジ回
路内のダイオードD1,D3がターンオンし、ダイオー
ドブリッジ回路内をダイオードD1、可変抵抗VR1、
ダイオードD3という経路で電流が流れる。等価的に図
5(a)に示す回路状態となる。
【0027】図5(a)において、可変抵抗VR1の可
動端子Cが中点よりも固定端子A側にある時、可変抵抗
VR1のA−C間の抵抗値が減少し、B−C間の抵抗値
が増加するため、抵抗R1,R2に流れる電流IR1,
IR2は、IR1<IR2となり、ダイオードD1,D
3に流れる電流ID1,ID3は、ID1>ID3とな
る。よって、電流ICは可動端子Cから抵抗R1,R2
の接続点へ向かって流れる。
【0028】画面下方向偏向時、ダイオードブリッジ回
路内のダイオードD2,D4がターンオンし、ダイオー
ドブリッジ回路内をD4、VR1、D2という経路で電
流が流れ、等価的に図5(b)に示す回路状態となる。
この状態で、可変抵抗VR1の可動端子Cが中点よりも
固定端子A側にある時、IR1>IR2、ID2<ID
4となり、電流ICは画面上方向偏向時と同様、可動端
子Cから抵抗R1,R2の接続点へ向かって流れる。
【0029】つまり、可変抵抗VR1の可動端子Cが中
点よりも固定端子A側のある位置にある時、電流IC
は、図8に示す垂直偏向電流の波形に対応して、図9に
示す電流波形となる。補正コイルL3,L4にはこの電
流ICが流れるため、電子ビームが画面周辺部へ偏向さ
れるにつれ、補正コイルL3,L4によって、図6に示
すような補正磁界が徐々に偏向磁界に付加されていき、
サイドビームRはX軸正方向へ、サイドビームBはX軸
負方向へ偏向される力をそれぞれ受ける。図6中の矢印
2R、2Bは各電子ビームR,Bに作用する偏向力の向
きを示している。従って、上記動作により、コンバーゼ
ンス特性を図15(a)のように変化させることができ
る。可変抵抗VR1の可動端子Cの位置を中点と固定端
子Aとの間で調節することにより、電流ICの値を制御
できるので、本実施例は、補正磁界による偏向力の大き
さ(即ち、コンバーゼンス特性の変化量)を可動端子C
の位置で制御でき、図15(b)に示すような負のYH
ミスコンバーゼンスを容易に補正できる。
【0030】一方、可変抵抗VR1の可動端子Cが中点
よりも固定端子B側にある時は、上記した固定端子A側
にある時と動作が逆となるので、本実施例は、コンバー
ゼンス特性を図15(b)のように変化させることもで
きる。よって、可変抵抗VR1の可動端子Cの位置を中
点と固定端子Bとの間で調節することにより、この実施
例は、図15(a)に示すような正のYH ミスコンバー
ゼンスをも容易に補正できる。
【0031】なお、可変抵抗VR1を調整しても、本実
施例ではコマ収差補正コイルL1,L2に流れる電流値
は変化しないので、コマ収差補正コイルL1,L2から
発生する補助垂直偏向磁界に影響を与えることがなく、
先の出願の偏向ヨークで問題となった図16に示すミス
コンバーゼンスが発生するという弊害はない。
【0032】このように、第1実施例は、可変抵抗VR
1を調整することにより、垂直偏向磁界のばらつきによ
って発生するミスコンバーゼンスを容易に補正でき、な
おかつ、補正動作によって新たなミスコンバーゼンスが
発生することがないので、高品位のコンバーゼンス特性
が得られる。
【0033】次に、第2実施例を図2に示す。第2実施
例の補正回路は、可変抵抗VR1の固定端子AまたはB
の少なくとも一方を、固定抵抗R3を介してダイオード
ブリッジ回路の出力端子に接続したものである(図示の
ものは、固定端子Aに抵抗R3を接続したものであ
る)。この場合、可変抵抗VR1の可動端子Cが中点の
状態でも補正コイルL3,L4に電流ICが流れるの
で、図15(a),(b)に示すようなミスコンバーゼ
ンスが平均的に発生する偏向ヨークの補正に特に有効で
ある。
【0034】図3に第3実施例を示す。第3実施例の補
正回路は、図17(a),(b)に示すタイプの正負の
YH クロスミスコンバーゼンス(垂直偏向磁界の中心が
垂直方向にずれることによって起こるYH ミスコンバー
ゼンス)を補正する回路を追加したものである。第2の
可変抵抗VR2の固定端子をダイオードブロック回路の
入力端子間に接続し、可変抵抗VR2の可動端子を固定
抵抗R4,R5を介して可変抵抗VR1の可動端子に接
続する。そして、固定抵抗R4,R5の接続点と固定抵
抗R1,R2の接続点との間に補正コイルL3,L4を
接続する。この回路の追加により第3実施例は、可変抵
抗VR2の可動端子を移動することで、図17(a),
(b)に示すタイプのミスコンバーゼンスを補正でき
る。もちろん、可変抵抗VR1の可動端子を移動するこ
とで、図15(a),(b)に示すYH ミスコンバーゼ
ンス(垂直偏向磁界が、バレル歪形すぎるまたはピンク
ッション歪形すぎると発生するYH ミスコンバーゼン
ス)も当然補正できる。可変抵抗VR2による補正範囲
を抵抗R4の値で調節し、可変抵抗VR1による補正範
囲を抵抗R5の値で調節する。
【0035】このように第3実施例は、2つのタイプの
違うYH ミスコンバーゼンスを別々に独立して、しかも
画面全体にわたって補正できるので、それぞれのタイプ
のミスコンバーゼンスに合わせて最適な補正ができ、よ
り高品位なコンバーゼンス特性が得られる。
【0036】次に、実施例4を図4に示す。この実施例
は、第1実施例の抵抗R1とダイオードブリッジ回路の
一方の入力端子dとの間にコマ収差補正コイルの上側コ
イルL1を接続すると共に、抵抗R2とダイオードブリ
ッジ回路の他方の入力端子eとの間にコマ収差補正コイ
ルの下側コイルL2を接続したものである。この場合、
コマ収差補正コイルL1、L2がダイオードブリッジ回
路の入力端子間に入るので、可変抵抗VR1の可動端子
Cを移動することによって図16に示すようなミスコン
バーゼンスが発生するが、補正コイルL3、L4の働き
により、そのミスコンバーゼンスの発生は最小限にとど
められる。
【0037】次に、第5実施例について説明する。この
実施例は、図1〜図4に示す第1〜第4実施例の回路に
おいて、補正コイルL3、L4から発生する4極磁界
を、図18(a)、図18(b)に示すように形成して
ものである。即ち、4極磁界を、偏向ヨークの水平軸
(X軸)または垂直軸(Y軸)に対して対称な磁界であ
り、かつ、前記水平軸上(X軸)または垂直軸上(Y
軸)で同極が対抗している磁界としたものである。
【0038】このように4極磁界を形成すると、電子ビ
ームのRは図18に示す矢印5Rの向きに、電子ビーム
のBは矢印5Bの向きに偏向されるので、電子ビームの
RとBとはY軸に互いに反対方向へ偏向されることにな
り、図19(a)、図19(b)に示すような正負のY
V ミスコンバーゼンス(垂直偏向磁界が回転してずれた
ことによって発生するYV ミスコンバーゼンス)を、可
変抵抗VR1を調整することにより補正できる。
【0039】さらに、図3に示すような3端子可変抵抗
VR2を追加した実施例では、上記のYV ミスコンバー
ゼンスばかりでなく、図19(c)、図19(d)に示
すような他のタイプの正負のYV ミスコンーバゼンス
(垂直偏向磁界の中心が水平方向にずれたことによって
発生するYV ミスコンバーゼンス)を、可変抵抗VR2
を調整することにより補正することができる。可変抵抗
VR2を設ければ、可変抵抗VR1とVR2とによっ
て、2つのタイプの違うYV ミスコンバーゼンスを別々
に独立して補正できるので、それぞれのタイプのミスコ
ンバーゼンスに合わせて最適な補正ができ、より高品位
なコンバーゼンス特性が得られる。
【0040】次に、第6実施例について説明する。この
実施例は、図1〜図4に示す第1〜第4実施例の回路に
おいて、補正コイルL3、L4から発生する磁界を4極
磁界ではなく、図20(a)、図20(b)に示すよう
な磁界に形成したものである。即ち、偏向ヨークの水平
軸(X軸)に対称な6極磁界、または、偏向ヨークの水
平軸に対称なバレル歪形の磁界に形成する。
【0041】このように磁界を形成すると、電子ビーム
のRとBは、図20に示す矢印6R,6BのようにY軸
に互いに同方向へ偏向され、電子ビームのGは矢印6G
のようにR,Bと反対方向に偏向されるか、もしくは
R,Bと同方向でも偏向量が少なく偏向される。よっ
て、図21(a)、図21(b)に示すような正負のV
CRミスコンバーゼンスを、可変抵抗VR1を調整する
ことにより補正することができる。
【0042】さらに、図3に示すような3端子可変抵抗
VR2を追加した実施例は、上記のVCRミスコンバー
ゼンスばかりでなく、図21(c)、図21(d)に示
すような他のタイプの正負のVCRミスコンーバゼンス
を、可変抵抗VR2を調整することにより補正すること
ができる。可変抵抗VR2を設ければ、可変抵抗VR1
とVR2とによって、2つのタイプの違うVCRミスコ
ンバーゼンスを別々に独立して補正できるので、それぞ
れのタイプのミスコンバーゼンスに合わせて最適な補正
ができ、より高品位なコンバーゼンス特性が得られる。
【0043】なお、偏向ヨークに複数対の垂直偏向コイ
ル(サドル型もしくはトロイダル型の垂直偏向コイル)
がある場合には、1対のコマ収差補正コイルが直列に接
続されている垂直偏向コイルの内の少なくとも1対の垂
直偏向コイルに、補正回路を直列に接続すればよい。
【0044】また、第2実施例と第3実施例との組み合
わせ、第2実施例と第4実施例との組み合わせ、第3実
施例と第4実施例との組み合わせ等、各実施例同士の組
み合わせも当然考えられる。さらに、上方向偏向時と下
方向偏向時とで、どの偏向位置でダイオードをターンオ
ンさせるかを、ミスコンバーゼンスの発生具合に応じて
調整してもよい。
【0045】ここで、上記した第1〜6の各実施例で
は、垂直偏向が開始した直後に直列に接続された2個の
ダイオードがターンオンしている。この直列に接続され
た2個のダイオードをターンオンさせるのに必要な電圧
は、直列接続の固定抵抗R1、R2の両端の電圧から得
ている。よって、固定抵抗R1、R2の抵抗値は、直列
に接続された2個のダイオードをターンオンさせるのに
必要な電圧値で決まる。一般に、垂直偏向回路におい
て、回路の直流抵抗値の増加は垂直の偏向感度の悪化に
つながるので、補正回路の直流抵抗値はできるだけ小さ
く抑えたい。以下に述べる実施例は、垂直偏向が開始し
た直後にターンオンするダイオードを、並列接続の2個
のダイオードとし、補正回路の直流抵抗値をより小さい
値に抑えたものである。
【0046】以下の実施例も、上記実施例と同様に4極
磁界を発生する補正コイルにパラボラ波形を供給する補
正回路を垂直偏向回路に設ける方式である。その補正回
路の原理図を図22に示す。
【0047】互いに同極性に直列接続された2つのダイ
オードD1、D2からなるダイオード回路と、2つ直列
接続された固定抵抗R1、R2からなる抵抗回路を4極
磁界を発生する補正コイルL3、L4の両端f、gに並
列に接続する。前記ダイオード回路の2つのダイオード
D1、D2の接続点dと、前記抵抗回路の固定抵抗R
1、R2の接続点eとの間に、少なくとも1つの固定抵
抗R3を接続し、固定抵抗R3の両端d、eを外部との
接続点とする。この構成の補正回路を垂直偏向コイルに
直列に設ける。
【0048】補正コイルL3、L4については従来の補
正コイルと同仕様であり、補正コイルL3、L4は、従
来のコマ収差補正コイルL1、L2(このコマ収差補正
コイルL1、L2は、略コの字形状の磁性片に巻回され
上下一対配置されている)と同様に巻回されている。補
正コイルL3は上側コイルL1側に巻回されており、L
4は下側コイルL2側に巻回されているものとする。こ
の補正コイルL3、L4に電流が供給された時に、図2
3(a)または(b)のどちらかに示すような4極磁界
(偏向ヨークの水平軸(X軸)上及び垂直軸(Y軸)上
以外で、同極同士が水平軸と垂直軸との交点を挟んで対
抗する4極磁界)を発生するように設定しておく。図2
3(a)に示す磁界の場合、電子ビームのRはX軸の正
方向に偏向され、電子ビームのBは同軸の負方向に偏向
され、図23(b)に示す磁界の場合、電子ビームのR
はX軸の負方向に偏向され、電子ビームのBは同軸の正
方向に偏向される。図中の矢印2R、2Bは電子ビーム
の偏向方向を表す。なお、補正コイルL3、L4はコマ
収差補正コイルL1、L2とは別の磁性片に巻線して設
けてもよい。
【0049】補正回路には図8に示す波形をした垂直偏
向電流IVが供給され、IVは固定抵抗R3に流れる電
流IR3とダイオード回路側に流れる電流IDに分流さ
れる。ダイオードD1、D2は垂直偏向が開始した直後
にターンオンするように設定しておく。
【0050】画面垂直方向の上側偏向時、ダイオードD
1がオンし、電流IDは固定抵抗R1に流れる電流IR
1と、補正コイルL3、L4と固定抵抗R2が直列接続
された回路に流れる電流ICとに分流され、このとき補
正コイルに流れる電流ICは接続点fから接続点gに向
かって流れる。
【0051】画面垂直方向の下側偏向時、ダイオードD
2がオンし、電流IDは固定抵抗R2に流れる電流IR
2と、補正コイルL3、L4と固定抵抗R1が直列接続
された回路に流れる電流ICとに分流され、このときも
補正コイルに流れる電流ICは接続点fから接続点gに
向かって流れる。
【0052】つまり、補正コイルL3、L4には従来と
同様に図24(a)に示す波形をしたパラボラ状の電流
が供給される。但し、その量はこのままの回路では制御
できない。
【0053】以上説明した図22の回路において、ダイ
オード回路のダイオードD1、D2の接続点dと、固定
抵抗R3の前記接続点dが接続されていた側の端子との
間、もしくは抵抗R1、R2の接続点eと、固定抵抗R
3の前記接続点eが接続されていた側の端子との間のど
ちらか一方に、可変抵抗を接続すれば、補正コイルL
3、L4に流れる図24(a)に示す電流ICの量を制
御することができる。そして、YH のコンバーゼンス特
性を変化させることができる。この可変抵抗を付加した
補正回路が図25に示す回路である。しかし、図25に
示した補正回路によってYH のミスコンバーゼンスを補
正するには、予め補正コイルL3、L4に電流ICが供
給された状態でコイルの磁界分布を設定しなければなら
ず、従来例で説明したように調整作業が複雑となる。
【0054】そこで、前記した第1〜第6実施例と同様
に、補正コイルL3、L4に図24(a),(b)に示
す正負両方向のパラボラ波形をした電流を供給すること
のできる回路を図26に示す。これが第7実施例であ
る。
【0055】図26に示すように、互いに同極性に直列
接続された2つのダイオードD1、D2からなる第1の
ダイオード回路と、第1のダイオード回路と逆極性で互
いに同極性に直列接続された2つのダイオードD3、D
4からなる第2のダイオード回路と、直列接続された固
定抵抗R1、R2からなる抵抗回路とを、4極磁界を発
生する補正コイルL3、L4の両端f、gに並列に接続
する。また、第1のダイオード回路の2つのダイオード
D1、D2の接続点dと、第2のダイオード回路の2つ
のダイオードD3、D4の接続点hとに、3端子可変抵
抗VR1の固定端子a、bをそれぞれ接続する。可変抵
抗VR1の可動端子cに、少なくとも1つの固定抵抗R
7を介して固定抵抗R3の一方の端子を接続する。固定
抵抗R3がインピーダンス回路を構成している。固定抵
抗R3の残されたもう一方の端子には、抵抗回路の固定
抵抗R1、R2の接続点eを接続する。固定抵抗R3の
両端を外部との接続点とする。以上の構成の補正回路
を、コマ収差補正コイルL1,L2が直列に接続された
垂直偏向コイルに直列に接続する。なお、インピーダン
ス回路(ここでは固定抵抗R3)には、固定抵抗が複数
個直列に接続されたもの、インダクタを含むもの等を用
いてもよい。
【0056】次に、補正回路の回路動作について説明す
る。補正回路に入来する垂直偏向電流IVは、固定抵抗
R3に流れる電流IR3とダイオード回路側に流れる電
流IDに分流される。ダイオードD1、D2、D3、D
4は垂直偏向が開始された直後にターンオンするように
設定しておく。画面垂直方向の上側偏向時には、ダイオ
ードD1とD4がオンする。このとき、可変抵抗VR1
のc−a間とダイオードD1に流れる電流をID1と
し、可変抵抗VR1のc−b間とダイオードD4に流れ
る電流をID4とする。
【0057】また、画面垂直方向の下側偏向時には、ダ
イオードD2とD3がオンする。このとき、可変抵抗V
R1のa−c間とダイオードD2に流れる電流をID2
とし、可変抵抗VR1のb−c間とダイオードD3に流
れる電流をID3とする。
【0058】可変抵抗VR1の可動端子cが中点(a−
c間の抵抗値とb−c間の抵抗値が等しい状態)にある
ときで、上側偏向時には、ダイオードD1に流れる電
流ID1とダイオードD4に流れる電流ID4は等しく
(ID1=ID4)、同じく、下側偏向時には、ダイ
オードD2に流れる電流ID2とダイオードD3に流れ
る電流ID3は等しい(ID2=ID3)ので、補正コ
イルL3、L4には電流は流れない(補正コイルに流れ
る電流IC=0)。
【0059】可変抵抗VR1の可動端子cがa側(a−
c間の抵抗値がb−c間の抵抗値より小さい状態)にあ
るときで、上側偏向時には、ダイオードD1に流れる
電流ID1はダイオードD4に流れる電流ID4より大
きくなる(ID1>ID4)ので、補正コイルL3、L
4に流れる電流ICが接続点fから接続点gの方向に流
れ、下側偏向時には、ダイオードD2に流れる電流I
D2はダイオードD3に流れる電流ID3より大きくな
る(ID2>ID3)ので、補正コイルL3、L4に流
れる電流ICは同様に接続点fから接続点gの方向に流
れる。
【0060】可変抵抗VR1の可動端子cがb側(a−
c間の抵抗値がb−c間の抵抗値より大きい状態)にあ
るときは、a側にあるときの動作と逆になり、上側偏向
時、下側偏向時とも、補正コイルL3、L4に流れる電
流ICは接続点gから接続点fの方向に流れる。
【0061】つまり、この第7実施例は、可変抵抗VR
1の可動端子cを移動することによって、補正コイルL
3、L4に流れる電流ICを前記第1実施例と全く同様
に制御できるので、図15(a),(b)に示す正負両
方のYH ミスコンバーゼンス(垂直偏向磁界が、バレル
歪形すぎる、または、ピンクッション歪形すぎることに
よって発生するYH ミスコンバーゼンス)を補正するこ
とができる。もちろん、このミスコンバーゼンスの補正
によって、新たなミスコンバーゼンスが発生することは
ない。
【0062】さらに、この実施例内の補正回路は、固定
抵抗R1,R2に直列に接続された2つのダイオードを
同時にオンさせる前述の実施例の補正回路と違って、固
定抵抗R1,R2に並列に接続された2つのダイオード
をオンさせて動作する補正回路であるので、固定抵抗R
1,R2の直流抵抗値を前述の実施例の約1/2にする
ことができる。従って、第7実施例は、補正回路の直流
抵抗値を前述の実施例の約1/2に減らすことができ、
補正回路が付加される垂直偏向系の直流抵抗値の増加を
前述の実施例よりもさらに小さく抑えられるので、直流
抵抗値増加による垂直の偏向感度の悪化を最小限に止め
られる。
【0063】次に、第8実施例を図27に示す。第8実
施例の補正回路は、図26に示す第7実施例の可変抵抗
VR1の固定端子aまたはbの少なくとも一方を、固定
抵抗R8を介してダイオードD1とD2との接続点d、
またはダイオードD3とD4との接続点hに接続したも
のである(図示のものは、固定端子aを抵抗R8を介し
てダイオードD1とD2との接続点dに接続したもので
ある)。この場合、可変抵抗VR1の可動端子cが中点
の状態でも補正コイルL3、L4に電流ICを供給する
ことができるので、図15(a),(b)に示すような
ミスコンバーゼンスが、平均的に発生する場合の補正に
特に有効である。
【0064】図28に第9実施例を示す。第9実施例の
補正回路は、図26に示す第7実施例の補正回路に新た
に第2の3端子可変抵抗VR2を追加し、図17
(a),(b)に示すタイプの正負のYH クロスミスコ
ンバーゼンス(垂直偏向磁界の中心が垂直方向にずれる
ことによって発生するYH ミスコンバーゼンス)をも補
正可能としたものである。補正コイルL3,L4の両端
f、gに、第2の3端子可変抵抗VR2の固定端子p、
qをそれぞれ接続し、可変抵抗VR2の可動端子rを、
固定抵抗R3の固定抵抗R1、R2が接続されていない
側の端子に固定抵抗R4を介して接続する。この可変抵
抗VR2の可動端子rを移動することにより、図17
(a),(b)に示すタイプのYH ミスコンバーゼンス
を補正できる。もちろん、可変抵抗VR1の可動端子を
移動することで、図15(a),(b)に示すYH ミス
コンバーゼンス(垂直偏向磁界が、バレル歪形すぎるま
たはピンクッション歪形すぎると発生するYH ミスコン
バーゼンス)も当然補正できる。可変抵抗VR2による
補正範囲を抵抗R4の値で調節し、可変抵抗VR1によ
る補正範囲を抵抗R7の値で調節する。
【0065】このように第9実施例は、2つのタイプの
違うYH ミスコンバーゼンスを別々に独立して、しかも
画面全体にわたって補正できるので、それぞれのタイプ
のミスコンバーゼンスに合わせて最適な補正ができ、よ
り高品位なコンバーゼンス特性が得られる。
【0066】なお、本実施例と類似構成の公知例として
実開昭62−153759号がある。この公知例の補正
回路は、第1可変抵抗により画面の上半分のミスコンバ
ーゼンスを補正し、第2可変抵抗により画面の下半分の
ミスコンバーゼンスを補正するものであり、ミスコンバ
ーゼンスを各タイプごとに補正するものではない。これ
に対して、本実施例は、ミスコンバーゼンスのタイプに
対応させて2つの可変抵抗を設けることによって、画面
全体にわたってタイプの異なる各ミスコンバーゼンスを
独立して補正でき、最適な補正パターンを得るものであ
り、公知例とは大きく異なるものである。
【0067】図29に示す第10実施例は、図28に示
す第9実施例から可変抵抗VR1を取り除き、図17
(a),(b)に示すタイプのYH クロスミスコンバー
ゼンスのみ補正するようにしたものである。
【0068】図30に示す第11実施例は、ダイオード
D1、D2にそれぞれ直列に可変抵抗回路(可変抵抗V
R3と固定抵抗R5よりなる可変抵抗回路と、可変抵抗
VR4と固定抵抗R6よりなる可変抵抗回路)を設けた
ものである。図25で説明した補正回路では、画面垂直
方向の上側偏向時及び下側偏向時における補正コイルL
3、L4に供給される電流値を、可変抵抗VR1によっ
て同時に制御している。これに対し第11実施例の回路
は、補正コイルL3、L4に供給される電流値を、上側
偏向時は可変抵抗VR3で、下側偏向時は可変抵抗VR
4で別々に制御することができるので、画面の上半分の
ミスコンバーゼンスと、画面の下半分のミスコンバーゼ
ンスとを別々に補正できる。この場合、画面の半分だけ
を見ながらミスコンバーゼンスの調整作業が行えるの
で、初心者にとっては調整しやすい。但し、画面の上半
分、下半分でそれぞれ図15と図17に示す異なるタイ
プのYH ミスコンバーゼンスを一緒に補正することにな
り、各タイプに合わせての独立した補正はできない。
【0069】次に、第12実施例について説明する。こ
の実施例は、図26〜図30に示す第7〜第11実施例
の回路において、補正コイルL3、L4から発生する4
極磁界を、図18(a),(b)に示すように形成して
ものである。即ち、4極磁界を、偏向ヨークの水平軸
(X軸)または垂直軸(Y軸)に対して対称な磁界であ
り、かつ、前記水平軸上(X軸)または垂直軸上(Y
軸)で同極が対抗している磁界としたものである。
【0070】このように4極磁界を形成すると、電子ビ
ームのRは図18に示す矢印5Rの向きに、電子ビーム
のBは矢印5Bの向きに偏向されるので、電子ビームの
RとBとはY軸に互いに反対方向へ偏向されることにな
り、図19(a),(b)に示すような正負のYV ミス
コンバーゼンス(垂直偏向磁界が回転してずれたことに
よって発生するYV ミスコンバーゼンス)を、可変抵抗
VR1を調整することにより補正できる。(図30に示
す実施例に適用した場合には、上側偏向時は可変抵抗V
R3の調整で、下側偏向時は可変抵抗VR4の調整で補
正できる。)
【0071】さらに、図28に示すような3端子可変抵
抗VR2を追加した実施例では、上記のYV ミスコンバ
ーゼンスばかりでなく、図19(c),(d)に示すよ
うな他のタイプの正負のYV ミスコンーバゼンス(垂直
偏向磁界の中心が水平方向にずれたことによって発生す
るYV ミスコンバーゼンス)を、可変抵抗VR2を調整
することにより補正することができる。(図30に示す
実施例に適用した場合には、上側偏向時は可変抵抗VR
3の調整で、下側偏向時は可変抵抗VR4の調整で補正
できる。)
【0072】可変抵抗VR2を設ければ、可変抵抗VR
1とVR2とによって、2つのタイプの違うYV ミスコ
ンバーゼンスを別々に独立して補正できるので、それぞ
れのタイプのミスコンバーゼンスに合わせて最適な補正
ができ、より高品位なコンバーゼンス特性が得られる。
(但し、図30に示す実施例に適用した場合には、異な
るタイプのミスコンバーゼンスを別々には補正できな
い。)
【0073】次に、第13実施例について説明する。こ
の実施例は、図26〜図30に示す第7〜第11実施例
の回路において、補正コイルL3、L4から発生する磁
界を4極磁界ではなく、図20(a),(b)に示すよ
うな磁界に形成したものである。即ち、偏向ヨークの水
平軸(X軸)に対称な6極磁界、または、偏向ヨークの
水平軸に対称なバレル歪形の磁界に形成する。
【0074】このように磁界を形成すると、電子ビーム
のRとBは、図20に示す矢印6R,6BのようにY軸
に互いに同方向へ偏向され、電子ビームのGは矢印6G
のようにR,Bと反対方向に偏向されるか、もしくは
R,Bと同方向でも偏向量が少なく偏向される。よっ
て、図21(a),(b)に示すような正負のVCRミ
スコンバーゼンスを、可変抵抗VR1を調整することに
より補正することができる。(図30に示す実施例に適
用した場合には、上側偏向時は可変抵抗VR3の調整
で、下側偏向時は可変抵抗VR4の調整で補正でき
る。)
【0075】さらに、図28に示すような3端子可変抵
抗VR2を追加した実施例は、上記のVCRミスコンバ
ーゼンスばかりでなく、図21(c),(d)に示すよ
うな他のタイプの正負のVCRミスコンーバゼンスを、
可変抵抗VR2を調整することにより補正することがで
きる。(図30に示す実施例に適用した場合には、上側
偏向時は可変抵抗VR3の調整で、下側偏向時は可変抵
抗VR4の調整で補正できる。)
【0076】可変抵抗VR2を設ければ、可変抵抗VR
1とVR2とによって、2つのタイプの違うVCRミス
コンバーゼンスを別々に独立して補正できるので、それ
ぞれのタイプのミスコンバーゼンスに合わせて最適な補
正ができ、より高品位なコンバーゼンス特性が得られ
る。(但し、図30に示す実施例に適用した場合には、
異なるタイプのミスコンバーゼンスを別々には補正でき
ない。)
【0077】なお、偏向ヨークに複数対の垂直偏向コイ
ルがある場合には、1対のコマ収差補正コイルが直列に
接続されている垂直偏向コイルの内の少なくとも1対の
垂直偏向コイルに、補正回路を直列に接続すればよい。
【0078】また、各実施例同士の組み合わせも当然考
えられる。さらに、上方向偏向時と下方向偏向時とで、
どの偏向位置でダイオードをターンオンさせるかを、ミ
スコンバーゼンスの発生具合に応じて調整してもよい。
【0079】
【発明の効果】以上の通り、本発明の偏向ヨークは次の
効果を有する。 (1)請求項1記載の偏向ヨークは、可変抵抗を調整す
ることにより、垂直偏向磁界のばらつきによって発生す
るミスコンバーゼンスを容易に補正でき、なおかつ、補
正動作によって新たなミスコンバーゼンスが発生するこ
とがない。従って、コンバーゼンス調整の簡略化と、コ
ンバーゼンス特性の品位向上とを両立できる。
【0080】(2)請求項2〜4記載の偏向ヨークは、
可変抵抗を調整することにより、垂直偏向磁界がバレル
歪形すぎるまたはピンクッション歪形すぎることによっ
て発生する正負のYH ミスコンバーゼンスを容易に補正
でき、なおかつ、補正動作によって新たなミスコンバー
ゼンスが発生することがない。従って、コンバーゼンス
調整の簡略化と、コンバーゼンス特性の品位向上とを両
立できる。
【0081】(3)請求項3記載の偏向ヨークは、さら
に、上記の正負のYH ミスコンバーゼンスが平均的に発
生する場合に特に有効である。
【0082】(4)請求項4記載の偏向ヨークは、上記
の正負のYH ミスコンバーゼンスばかりでなく、他のタ
イプ、即ち、垂直偏向磁界の中心が垂直方向にずれるこ
とによって起こる正負のYH クロスミスコンバーゼンス
をも補正できる。さらに、そのミスコンバーゼンスの補
正を、2つのタイプの違うYH ミスコンバーゼンスにつ
いて別々に独立して、しかも画面全体にわたって行え
る。よって、この偏向ヨークは、それそれのタイプに合
わせて最適な補正ができ、より高品位なコンバーゼンス
特性が得られる。
【0083】(5)請求項5記載の偏向ヨークは、補正
動作によって新たなミスコンバーゼンスが僅かに発生す
るが、その発生量を最小限にとどめて、垂直偏向磁界が
バレル歪形すぎるまたはピンクッション歪形すぎること
によって発生する正負のYH ミスコンバーゼンスを容易
に補正できる。
【0084】(6)請求項6記載の偏向ヨークは、垂直
偏向磁界が回転してずれたことによって発生するYV ミ
スコンバーゼンスを、新たなミスコンバーゼンスをほと
んど発生させることなく容易に補正できる。さらに、第
1及び第2の可変抵抗を設けたものは、2つのタイプの
違うYV ミスコンバーゼンス(垂直偏向磁界が回転して
ずれたことによって発生するYV ミスコンバーゼンス
と、垂直偏向磁界の中心が水平方向にずれたことによっ
て発生するYV ミスコンバーゼンス)を別々に独立して
補正できるので、それぞれのタイプのミスコンバーゼン
スに合わせて最適な補正ができ、より高品位なコンバー
ゼンス特性が得られる。
【0085】(7)請求項7記載の偏向ヨークは、垂直
偏向磁界が回転してずれたことによって発生するVCR
ミスコンバーゼンスを、新たなミスコンバーゼンスをほ
とんど発生させることなく容易に補正できる。さらに、
第1及び第2の可変抵抗を設けたものは、2つのタイプ
の違うVCRミスコンバーゼンスを別々に独立して補正
できるので、それぞれのタイプのミスコンバーゼンスに
合わせて最適な補正ができ、より高品位なコンバーゼン
ス特性が得られる。
【0086】(8)請求項8〜10記載の偏向ヨーク
は、可変抵抗を調整することにより、垂直偏向磁界がバ
レル歪形すぎるまたはピンクッション歪形すぎることに
よって発生する正負のYH ミスコンバーゼンスを容易に
補正でき、なおかつ、補正動作によって新たなミスコン
バーゼンスが発生することがない。従って、コンバーゼ
ンス調整の簡略化と、コンバーゼンス特性の品位向上と
を両立できる。さらに、請求項8〜10記載の偏向ヨー
クは、補正回路の追加による直流抵抗の増加分を、請求
項1〜5記載の偏向ヨークに比べておよそ半分にするこ
とができ、補正回路を設けることによる垂直偏向感度の
悪化を最小限に抑えることができる。
【0087】(9)請求項9記載の偏向ヨークは、さら
に、上記の正負のYH ミスコンバーゼンスが平均的に発
生する場合に特に有効である。
【0088】(10)請求項10記載の偏向ヨークは、
上記の正負のYH ミスコンバーゼンスばかりでなく、他
のタイプ、即ち、垂直偏向磁界の中心が垂直方向にずれ
ることによって起こる正負のYH クロスミスコンバーゼ
ンスをも補正できる。さらに、その補正を、2つのタイ
プの違うYH ミスコンバーゼンスについて別々に独立し
て、しかも画面全体にわたって行える。よって、この偏
向ヨークは、それぞれのタイプに合わせて最適な補正が
でき、より高品位なコンバーゼンス特性が得られる。
【0089】(11)請求項11記載の偏向ヨークは、
垂直偏向磁界が回転してずれたことによって発生するY
V ミスコンバーゼンスを、新たなミスコンバーゼンスを
発生させることなく容易に補正できる。さらに、第1及
び第2の可変抵抗を設けたものは、2つのタイプの違う
YV ミスコンバーゼンス(垂直偏向磁界が回転してずれ
たことによって発生するYV ミスコンバーゼンスと、垂
直偏向磁界の中心が水平方向にずれたことによって発生
するYV ミスコンバーゼンス)を別々に独立して補正で
きるので、それぞれのタイプのミスコンバーゼンスに合
わせて最適な補正ができ、より高品位なコンバーゼンス
特性が得られる。さらに、請求項11記載の偏向ヨーク
は、補正回路の追加による直流抵抗の増加分を、請求項
6記載の偏向ヨークに比べておよそ半分にすることがで
き、補正回路を設けることによる垂直偏向感度の悪化を
最小限に抑えることができる。
【0090】(12)請求項12記載の偏向ヨークは、
垂直偏向磁界が回転してずれたことによって発生するV
CRミスコンバーゼンスを、新たなミスコンバーゼンス
をほとんど発生させることなく容易に補正できる。さら
に、第1及び第2の可変抵抗を設けたものは、2つのタ
イプの違うVCRミスコンバーゼンスを別々に独立して
補正できるので、それぞれのタイプのミスコンバーゼン
スに合わせて最適な補正ができ、より高品位なコンバー
ゼンス特性が得られる。さらに、請求項12記載の偏向
ヨークは、補正回路の追加による直流抵抗の増加分を、
請求項7記載の偏向ヨークに比べておよそ半分にするこ
とができ、補正回路を設けることによる垂直偏向感度の
悪化を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の要部である補正回路を示す図であ
る。
【図2】第2実施例の要部である補正回路を示す図であ
る。
【図3】第3実施例の要部である補正回路を示す図であ
る。
【図4】第4実施例の要部である補正回路を示す図であ
る。
【図5】第1実施例の補正回路の動作説明図である。
【図6】補正コイルから発生する磁界の説明図である。
【図7】先の出願の偏向ヨークの補正回路を示す図であ
る。
【図8】垂直偏向コイルに流れる電流の説明図である。
【図9】補正コイルに流れる電流の説明図である。
【図10】先の出願における補正回路の動作説明図であ
る。
【図11】先の出願での補正操作により変化する、コマ
収差補正コイルから発生する磁界の説明図である。
【図12】偏向ヨークの基準軸の説明図である。
【図13】水平、及び垂直偏向コイルから発生する磁界
の説明図である。
【図14】コマ収差補正コイルから発生する磁界の説明
図である。
【図15】YH ミスコンバーゼンスを示すと同時に、補
正回路によって変化するコンバーゼンス特性を示す図で
ある。
【図16】補正操作により新たに発生するミスコンバー
ゼンスの説明図である。
【図17】第3実施例で補正可能なミスコンバーゼンス
の説明図である。
【図18】第5,第12実施例における補正コイルから
発生する磁界の説明図である。
【図19】第5,第12実施例によって補正できるYV
ミスコンバーゼンスの説明図である。
【図20】第6,第13実施例における補正コイルから
発生する磁界の説明図である。
【図21】第6,第13実施例によって補正できるVC
Rミスコンバーゼンスの説明図である。
【図22】第7実施例の原理を説明するための図であ
る。
【図23】補正コイルから発生する磁界の説明図であ
る。
【図24】補正コイルに流れる電流の説明図である。
【図25】第7実施例の原理を説明するための図であ
る。
【図26】第7実施例の回路構成を示す図である。
【図27】第8実施例の回路構成を示す図である。
【図28】第9実施例の回路構成を示す図である。
【図29】第10実施例の回路構成を示す図である。
【図30】第11実施例の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
D1〜D4 ダイオード L1,L2 コマ収差補正コイル L3,L4 補正コイル R1,R2 固定抵抗 VR1 可変抵抗 d,e 入力端子 f,g 出力端子

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1対のサドル型水平偏向コイル
    と、少なくとも1対のサドル型垂直偏向コイルとで構成
    されるセルフコンバーゼンス方式の偏向ヨークであり、 前記サドル型垂直偏向コイルのうちの少なくとも1対の
    サドル型垂直偏向コイルに1対のコマ収差補正コイルが
    直列に接続された偏向ヨークにおいて、 直列接続された2個の抵抗素子が、少なくとも4つのダ
    イオードからなるダイオードブリッジ回路の入力端子間
    に接続され、3端子可変抵抗素子の2つの固定端子が前
    記ダイオードブリッジ回路の出力端子にそれぞれ接続さ
    れ、前記2個の抵抗素子の接続点と前記3端子可変抵抗
    素子の可動端子との間に、4極磁界を発生する補正コイ
    ルが接続されてなる補正回路を、 前記コマ収差補正コイルが接続された前記サドル型垂直
    偏向コイルのうちの少なくとも1対のサドル型垂直偏向
    コイルに直列に接続したことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】少なくとも1対のサドル型水平偏向コイル
    と、少なくとも1対のサドル型もしくはトロイダル型垂
    直偏向コイルとで構成されるセルフコンバーゼンス方式
    の偏向ヨークであり、 前記垂直偏向コイルの内の少なくとも1対の垂直偏向コ
    イルに、少なくとも1対のコマ収差補正コイルが直列に
    接続された偏向ヨークにおいて、 直列接続された2個の抵抗素子が、少なくとも4つのダ
    イオードからなるダイオードブリッジ回路の入力端子間
    に接続され、3端子可変抵抗素子の2つの固定端子が前
    記ダイオードブリッジ回路の出力端子にそれぞれ接続さ
    れ、前記2個の抵抗素子の接続点と前記3端子可変抵抗
    素子の可動端子との間に、4極磁界を発生する補正コイ
    ルが接続されてなる補正回路を、 前記コマ収差補正コイルが接続された前記垂直偏向コイ
    ルの内の少なくとも1対の垂直偏向コイルに直列に接続
    すると共に、 前記補正コイルから発生する前記4極磁界を、偏向ヨー
    クの水平軸上及び垂直軸上以外で同極同士が前記水平軸
    と垂直軸との交点を挟んで対抗する4極磁界としたこと
    を特徴とする偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】請求項2記載の偏向ヨークにおいて、上記
    3端子可変抵抗素子の少なくとも一方の固定端子を抵抗
    素子を介して上記ダイオードブリッジ回路の出力端子に
    接続したことを特徴とする偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3記載の偏向ヨーク
    において、第2の3端子可変抵抗素子の2つの固定端子
    を上記ダイオードブリッジ回路の入力端子にそれぞれ接
    続し、前記第2の3端子可変抵抗素の可動端子を、上記
    3端子可変抵抗素子の可動端子と上記4極磁界を発生す
    る補正コイルとの接続点に接続したことを特徴とする偏
    向ヨーク。
  5. 【請求項5】少なくとも1対のサドル型水平偏向コイル
    と、少なくとも1対のサドル型もしくはトロイダル型垂
    直偏向コイルとで構成されるセルフコンバーゼンス方式
    の偏向ヨークにおいて、 3端子可変抵抗素子の2つの固定端子が、少なくとも4
    つのダイオードからなるダイオードブリッジ回路の出力
    端子にそれぞれ接続され、直列接続された2個の抵抗素
    子の内の一方の抵抗素子が、1対のコマ収差補正コイル
    の一方のコイルを介して前記ダイオードブリッジ回路の
    一方の入力端子に接続され、前記2個の抵抗素子の内の
    他方の抵抗素子が、前記1対のコマ収差補正コイルの他
    方のコイルを介して前記ダイオードブリッジ回路の他方
    の入力端子に接続され、前記2個の抵抗素子の接続点と
    前記3端子可変抵抗素子の可動端子との間に、4極磁界
    を発生する補正コイルが接続されてなる補正回路を、 前記垂直偏向コイルの内の少なくとも1対の垂直偏向コ
    イルに直列に接続すると共に、 前記補正コイルから発生する前記4極磁界を、偏向ヨー
    クの水平軸上及び垂直軸上以外で同極同士が前記水平軸
    と垂直軸との交点を挟んで対抗する4極磁界としたこと
    を特徴とする偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれかに記載の偏向ヨー
    クにおいて、上記補正コイルから発生する4極磁界を、
    偏向ヨークの水平軸または垂直軸に対して対称な4極磁
    界であり、かつ、前記水平軸上または垂直軸上で同極が
    対抗している4極磁界としたことを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  7. 【請求項7】請求項2〜5のいずれかに記載の偏向ヨー
    クにおいて、上記補正コイルから発生する磁界を4極磁
    界ではなく、偏向ヨークの水平軸に対称なバレル歪形の
    磁界、または、前記水平軸に対称な6極磁界としたこと
    を特徴とする偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】少なくとも1対のサドル型水平偏向コイル
    と、少なくとも1対のサドル型もしくはトロイダル型垂
    直偏向コイルとで構成されるセルフコンバーゼンス方式
    の偏向ヨークであり、 前記垂直偏向コイルの内の少なくとも1対の垂直偏向コ
    イルに、少なくとも1対のコマ収差補正コイルが直列に
    接続された偏向ヨークにおいて、 互いに同極性に直列接続された2つのダイオードからな
    る第1のダイオード回路と、前記第1のダイオード回路
    と逆極性で互いに同極性に直列接続された2つのダイオ
    ードからなる第2のダイオード回路と、直列接続された
    2つの固定抵抗素子からなる抵抗回路とを、4極磁界を
    発生する補正コイルに並列に接続し、前記第1及び第2
    のダイオード回路内の2つのダイオード同士の接続点間
    に、3端子可変抵抗素子の2つの固定端子をそれぞれ接
    続し、前記3端子可変抵抗素子の可動端子と前記抵抗回
    路の固定抵抗素子同士の接続点との間に、少なくとも固
    定抵抗素子を含むインピーダンス回路を接続し、前記イ
    ンピーダンス回路の両端を外部との接続点とする補正回
    路を、 前記コマ収差補正コイルが接続された前記垂直偏向コイ
    ルの内の少なくとも1対の垂直偏向コイルに直列に接続
    すると共に、 前記補正コイルから発生する前記4極磁界を、偏向ヨー
    クの水平軸上及び垂直軸上以外で同極同士が前記水平軸
    と垂直軸との交点を挟んで対抗する4極磁界としたこと
    を特徴とする偏向ヨーク。
  9. 【請求項9】請求項8記載の偏向ヨークにおいて、上記
    3端子可変抵抗素子の一方の固定端子と上記第1のダイ
    オード回路内の2つのダイオード同士の接続点との間、
    及び、上記3端子可変抵抗素子の他方の固定端子と上記
    第2のダイオード回路内の2つのダイオード同士の接続
    点との間の少なくとも一方に、抵抗素子を設けたことを
    特徴とする偏向ヨーク。
  10. 【請求項10】請求項8または請求項9記載の偏向ヨー
    クにおいて、第2の3端子可変抵抗素子の2つの固定端
    子を補正コイルに並列に接続し、前記第2の3端子可変
    抵抗素の可動端子を、上記3端子可変抵抗素子の可動端
    子と上記インピーダンス回路との接続点に接続したこと
    を特徴とする偏向ヨーク。
  11. 【請求項11】請求項8〜10のいずれかに記載の偏向
    ヨークにおいて、上記補正コイルから発生する4極磁界
    を、偏向ヨークの水平軸または垂直軸に対して対称な4
    極磁界であり、かつ、前記水平軸上または垂直軸上で同
    極が対抗している4極磁界としたことを特徴とする偏向
    ヨーク。
  12. 【請求項12】請求項8〜10のいずれかに記載の偏向
    ヨークにおいて、上記補正コイルから発生する磁界を4
    極磁界ではなく、偏向ヨークの水平軸に対称なバレル歪
    形の磁界、または、前記水平軸に対称な6極磁界とした
    ことを特徴とする偏向ヨーク。
JP08111094A 1994-02-25 1994-03-29 偏向ヨーク Expired - Fee Related JP3358283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08111094A JP3358283B2 (ja) 1994-02-25 1994-03-29 偏向ヨーク

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-53324 1994-02-25
JP5332494 1994-02-25
JP08111094A JP3358283B2 (ja) 1994-02-25 1994-03-29 偏向ヨーク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07288829A true JPH07288829A (ja) 1995-10-31
JP3358283B2 JP3358283B2 (ja) 2002-12-16

Family

ID=26394037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08111094A Expired - Fee Related JP3358283B2 (ja) 1994-02-25 1994-03-29 偏向ヨーク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3358283B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6160363A (en) * 1997-04-25 2000-12-12 Matsushita Electronics Corporation Cathode ray tube having vertical and horizontal line misconvergence correction
KR100347178B1 (ko) * 2000-06-26 2002-08-03 삼성전기주식회사 화면 불균형 개선 회로
KR100446269B1 (ko) * 2001-06-27 2004-09-01 닛뽕빅터 가부시키가이샤 편향 요크 및 이것에 사용하는 가포화 리액터
KR100703506B1 (ko) * 1999-10-01 2007-04-03 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 컨버전스 보정 장치를 가진 컬러 음극선관

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6160363A (en) * 1997-04-25 2000-12-12 Matsushita Electronics Corporation Cathode ray tube having vertical and horizontal line misconvergence correction
KR100703506B1 (ko) * 1999-10-01 2007-04-03 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 컨버전스 보정 장치를 가진 컬러 음극선관
KR100347178B1 (ko) * 2000-06-26 2002-08-03 삼성전기주식회사 화면 불균형 개선 회로
KR100446269B1 (ko) * 2001-06-27 2004-09-01 닛뽕빅터 가부시키가이샤 편향 요크 및 이것에 사용하는 가포화 리액터

Also Published As

Publication number Publication date
JP3358283B2 (ja) 2002-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3358283B2 (ja) 偏向ヨーク
US6160363A (en) Cathode ray tube having vertical and horizontal line misconvergence correction
JP2000041264A (ja) 偏向ヨーク装置
JP2770710B2 (ja) カラー陰極線管用電磁偏向ヨーク
JPH08102270A (ja) カラー受像管装置
KR100201761B1 (ko) 편향요우크 및 그것을 구비해서 이루어진 컬러음극선관장치
JP3758344B2 (ja) 偏向ヨーク
JP3358270B2 (ja) 偏向ヨーク
US6492783B2 (en) Deflection yoke and cathode ray tube device
JP3324316B2 (ja) カラー受像管装置
JP3201446B2 (ja) インライン型カラー受像管用偏向ヨーク
KR0154175B1 (ko) 미스컨버젼스 보정장치
JPH1079953A (ja) 偏向ヨークのコンバーゼンス補正装置
JPH11176358A (ja) インライン型カラー受像管用偏向ヨーク
JPH10149783A (ja) コンバーゼンス補正装置
JPH0237750B2 (ja)
KR200144625Y1 (ko) 미스컨버젼스 보정장치
JPS63143727A (ja) 偏向ヨ−ク装置
JPH10208666A (ja) 偏向ヨーク
JPH1125881A (ja) 偏向ヨーク
JPS61131695A (ja) ミスコンバ−ゼンス補正装置
JPH03247093A (ja) 偏向ヨーク
JPH0898193A (ja) カラー受像管装置
JP2001057164A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
JPH06276534A (ja) 偏向ヨーク

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071011

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081011

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091011

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees