JP2915438B2 - コンバーゼンス補正装置 - Google Patents

コンバーゼンス補正装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、カラーテレビジョン受像機等に用いて好
適なコンバーゼンス補正装置に関する。
〔発明の概要〕
この発明は、垂直偏向コイルと直列に第1の抵抗器を
接続し、この接続点を第1の可変抵抗器を介して第2の
可変抵抗器の摺動端子に接続し、第2の可変抵抗器の一
方の固定端子を第1のダイオードと第1のコンバーゼン
ス補正用コイルを介して第1の抵抗器の他端に接続し、
第2の可変抵抗器の他方の固定端子を第2のダイオード
と第2のコンバーゼンス補正用コイルを介して第1の抵
抗器の他端に接続するようにすることにより、外付けの
補正回路なしで垂直ダイナミックコンバーゼンス補正が
容易に出来るようにしたものである。
〔従来の技術〕
インライン3ビームCRT用の偏向ヨークは、一般にセ
ルフコンバーゼンスタイプのものが使用されている。こ
のタイプのものはセルフコンバーゼンスのためコンバー
ゼンス補正回路が不要である等多くの利点をもっている
反面精密なコンバーゼンスの調整が困難であることで、
特に高精細度用受像機に対しては問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこでこの問題を解決するため斉一磁界の偏向ヨーク
に専用のコンバーゼンス補正回路を付加したものが考え
られるが、大規模なコンバーゼンス補正回路の付加によ
り調整工数が増大すると共にコストが高くなる等の欠点
があった。
この発明は、斯る点に鑑みてなされたもので、専用の
コンバーゼンス補正回路を用いることなく垂直のミスコ
ンバーゼンスを容易に調整できることができるコンバー
ゼンス補正装置を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明によるコンバーゼンス補正装置は、垂直偏向
コイル(2,3)と直列に第1の抵抗器(4)を接続し、
この接続点を第1の可変抵抗器(6)を介して第2の可
変抵抗器(7)の摺動端子に接続し、第2の可変抵抗器
(7)の一方の固定端子を第1のダイオード(8)と第
1のコンバーゼンス補正用コイル(9,10)を介して第1
の抵抗器(4)の他端に接続し、第2の可変抵抗器
(7)の他方の固定端子を第2のダイオード(12)と第
2のコンバーゼンス補正用コイル(13)を介して第1の
抵抗器(4)の他端に接続するように構成する。
〔作用〕
垂直偏向コイル(2,3)を流れる鋸歯状波垂直偏向電
流の一部を分流してダイオード(8),(11)で半波整
流し夫々コンバーゼンス補正用コイル(9,10)(12,1
3)に流して磁界を発生させてミスコンバーゼンスを補
正する。これにより専用のコンバーゼンス補正回路が不
要となりコスト的に安価となる。また、第2の可変抵抗
器(7)により電流を調整することにより非対称ミスコ
ン成分の調整が出来、CRTと組合わせたときのコンバー
ゼンス調整が容易となり、また非対称ミスコンバーゼン
スの補正の為に行われる偏向コイルの首振り調整が減る
のでこれが原因で発生するラスタ歪が減少して特性的に
有利となる。更に第1の可変抵抗器(6)の介在により
補正可能な範囲が拡大して偏向ヨーク本体の特性の自由
度が増し、設計的に有利となる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を第1図〜第7図に基づい
て詳しく説明する。
第1図は本実施例の回路構成を示すもので、同図にお
いて、(1)は垂直偏向電流が供給される入力端子であ
って、この入力端子(1)は垂直偏向コイル(2)
(3)及び電流分流用の抵抗器(4)を介して出力端子
(5)に接続される。垂直偏向コイル(2)と(3)は
共に同じ巻線数、同じインダクタンス値とされている。
垂直偏向コイル(3)と抵抗器(4)の接続点は補正
量調整用の可変抵抗器(6)を介して補正動作点調整用
の可変抵抗器(7)の摺動端子に接続される。可変抵抗
器(7)の一方の固定端子はダイオード(8)及び画面
下部に偏向した時に作用するコンバーゼンス補正用コイ
ル(9),(10)を介して抵抗器(4)の他端すなわち
出力端子(5)に接続される。コイル(9),(10)は
同じ巻線数、同じインダクタンス値とされている。
可変抵抗器(7)の他方の固定端子はダイオード(1
1)及び画面上部に偏向した時に作用するコンバーゼン
ス補正用コイル(12,13)を介して抵抗器(4)の他端
すなわち出力端子(5)に接続される。コイル(12),
(13)は同じ巻線数、同じインダクタンス値とされる。
そして、コイル(9),(10)及び(12),(13)は同
一のボビンにバイファイラ巻線されている。また、ダイ
オード(8)のアノードとダイオード(11)のカソード
間にダンピング用抵抗器(14)が接続される。
また、コイル(9),(10)及び(12),(13)はコ
アー(15),(16)に第2図に示すように巻回されてい
る。すなわち一対のコアー(15),(16)が設けられ、
コアー(15)にはコイル(9)と(12)が巻回され、コ
アー(16)によってコイル(10)と(13)が巻回されて
いる。巻線(9),(10)及び(12),(13)は夫々第
2図に矢印で示すような方向に磁界が発生されるように
結線されている。
いま、入力端子(1)からの第3図Aに示すような垂
直偏向電流iVが正の時にビームを上方向に偏向し、負の
時にビームを下方向に偏向するように垂直偏向コイル
(2),(3)が結線されているものとする。上方向に
ビームを偏向するときには垂直偏向電流iVが正であるの
でダイオード(11)がオンし、ダイオード(8)がオフ
となり、コイル(12),(13)に第3図Bに示すような
電流i2が流れる。一方、下方向にビームを偏向するとき
には垂直偏向電流iVが負であるのでダイオード(8)が
オンし、ダイオード(11)がオフとなり、コイル
(9),(10)に第3図Cに示すような磁界が発生す
る。すなわちコイル(9)と(12)によりビーム発生源
Bよりのビームに対して上から下に向かう磁界が発生
し、コイル(10)と(13)によりビーム発生源Rよりの
ビームに対して下から上に向かう磁界が発生する。この
とき、第6図Aに示すような垂直偏向電流iVに対し第6
図Bに示すような実質的にパラボラ状の磁界φが発生し
ている。この磁界は垂直偏向電流iVに比例して強くな
る。
この磁界の発生によりビーム発生源B及びRからのビ
ームが偏向され、補正前は第4図に示すようにミスコン
バージョンパターンをしていたものが、補正後は第5図
に示すような正常なコンバージョンパターンとなる。
可変抵抗器(6)は流れる電流を制御することにより
第7図Aに示すように上下の補正量Δcを同時に同じ量
だけ補正するように働く。また可変抵抗器(7)はその
摺動子を動かすことにより両側の抵抗部分に発生する電
圧を変えて第7図Bに示すように上下での補正量のバラ
ンスがとれてないものを変化させ非対称部分をなくする
ように働く。従って補正手順として例えば可変抵抗器
(7)により第7図Bに示すような非対称なコンバーゼ
ンスパターンを補正して第7図Aに示すようなバランス
のとれたパターンとなし、更に可変抵抗器(6)により
第7図Aに示すようなパターンを補正して第5図に示す
ような正常なコンバーゼンスパターンに補正する。
〔発明の効果〕
上述の如くこの発明によれば、垂直偏向電流の一部を
分流し、ダイオードで半波整流して夫々別に設けたコイ
ルにその電流を流すことによりミスコンバーゼンスを補
正するようにしたので、専用の外付けのコンバーゼンス
補正回路が不要となり、構成が簡単でコスト的にも安価
となる。また、第2の可変抵抗器でコンバーゼンスの非
対称性分の調整が可能であるので、CRTの組合わせ時の
コンバーゼンス補正が容易となり、またラスタの歪の原
因となる偏向ヨークの首振り調整が減って特性的に有利
である。また、第1の可変抵抗器で補正量を自由に調整
できるので偏向ヨーク本体の特性の自由度が増し、設計
的に有利となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す回路構成図、第2図
はこの発明の要部を示す構成図、第3図〜第7図はこの
発明の説明に供するための図である。 (2),(3)は垂直偏向コイル、(4)は電流分流用
抵抗器、(6),(7)は可変抵抗器、(8),(11)
はダイオード、(9),(10),(12),(13)はコン
バーゼンス補正用コイルである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−35440(JP,A) 特開 昭63−195935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 9/28 H01J 29/76

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直偏向コイルと直列に第1の抵抗器を接
    続し、 該接続点を第1の可変抵抗器を介して第2の可変抵抗器
    の摺動端子に接続し、 上記第2の可変抵抗器の一方の固定端子を第1のダイオ
    ードと第1のコンバーゼンス補正用コイルを介して上記
    第1の抵抗器の他端に接続し、 上記第2の可変抵抗器の他方の固定端子を第2のダイオ
    ードと第2のコンバーゼンス補正用コイルを介して上記
    第1の抵抗器の他端に接続するようにしたことを特徴と
    するコンバーゼンス補正装置。
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