JP3234872B2 - アクチュエータおよびその駆動方法、および、その駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに、そのアクチュエータを用いた小型工作機械 - Google Patents
アクチュエータおよびその駆動方法、および、その駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに、そのアクチュエータを用いた小型工作機械Info
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-
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Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
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Description
化を可能とするアクチュエータに関する。また、このア
クチュエータを最適に駆動することのできるアクチュエ
ータの駆動方法、および、このアクチュエータの駆動方
法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録
したコンピュータが読み取り可能な記録媒体に関する。
さらに、このアクチュエータを用いた小型工作機械に関
する。
され、各種産業分野において広く利用されている。さら
に近年では、省エネルギー化、省スペース化などの要請
から、省電力で小型のアクチュエータが求められてい
る。
としては、ミニチュアアクチュエータなるものが知られ
ている。このミニチュアアクチュエータは、引き抜き成
形したアウタレールの内側に超精密研削加工によってボ
ールの転動面を加工し、インナブロックに直動案内のボ
ール循環加工とボールネジナットのボール循環加工とを
複合加工して、製作する。このようにして製作したミニ
チュアアクチュエータは、その高さが約20mmとな
る。
め、通常のボールネジ式アクチュエータにはサーボモー
タが不可欠である。アクチュエータの小型化を行うに
は、このサーボモータも小型化する必要がある。現在で
は、直径が約20mm程度の小型サーボモータが市販さ
れている。
ンの重要なデバイスとなるマイクロアクチュエータにも
種々のものが存在する。マイクロアクチュエータの駆動
原理は、静電気、圧電素子、形状記憶合金、熱膨張など
が多種多様である。一般にマイクロアクチュエータの大
きさは、10μm〜1mm程度である。
段として、インチワーム方式のアクチュエータが提案さ
れている。図18に、インチワーム式アクチュエータの
上面図を例示する。符号802、802は、ガイドレー
ルである。ガイドレール802、802の間には、H形
状の移動体803が配置されている。この移動体803
は、ガイドレール802、802と垂直な方向に2つの
ホルダ部831、832と、ガイドレール802、80
2に水平な方向に1つのホルダ部833を有する。この
各ホルダ部831〜833には、それぞれピエゾ素子8
34〜836が填め込まれている。ピエゾ素子834〜
836には、PZT系圧電セラミックを用いる。このホ
ルダ部831〜833の側壁は、薄肉である。ピエゾ素
子の伸びに従い広がるようにするためである。テーブル
804は、移動体803の上部に取り付ける。
と、圧電効果によってピエゾ素子835に伸びが生じ
る。ピエゾ素子835が伸びると、ホルダ部832が広
がり、ガイドレール802、802間で固定状態とな
る。この状態で、ピエゾ素子836に電圧を加える。ピ
エゾ素子836に伸びが生じ、ホルダ部833が広が
る。ホルダ部833が広がると、ホルダ部831がピエ
ゾ素子834と共に移動する。つぎに、ピエゾ素子83
4に電圧を加えて、ホルダ部831を広げる。これによ
り、ホルダ部831はガイドレール802、802間で
固定状態となる。
止めると、ピエゾ素子835が縮んで元に戻る。これに
より、ホルダ部832による固定が解除される。続い
て、ピエゾ素子836への電圧印加を止めると、ピエゾ
素子836が縮んで元に戻り、ホルダ部833が縮む。
このホルダ部833の縮みに伴い、ホルダ部832が移
動する。このインチワーム式のアクチュエータ800で
は、上記のような手順を連続的に行うことで、テーブル
804を移動せしめている。
エータを例に挙げたが、それぞれつぎのような問題点を
有している。まず、上記従来のボールネジ式アクチュエ
ータでは、ボールの循環などが必要であり、その構造上
から小型化には限界がある。また、サーボモータを用い
ているため、消費電力が大きくなる。その一方で、マイ
クロアクチュエータは、寸法が小さすぎて取り扱いにく
く、一般産業用として現実的でない。
ュエータ800は、ボールネジ式アクチュエータに比べ
て小型である。しかし、ピエゾ素子を3つ用いているた
め、さらなる小型化が阻害されると共にアクチュエータ
800自体の駆動方法が複雑になる。
あって、小型かつ省電力で、駆動方法が簡単なアクチュ
エータを得ることを目的とする。また、そのようなアク
チュエータを最適に駆動できるアクチュエータの駆動方
法、および、このアクチュエータの駆動方法をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータが読み取り可能な記録媒体を得ることを目的とす
る。さらに、このアクチュエータを用いた小型工作機械
を得ることを目的とする。
めに、請求項1に係るアクチュエータは、変位すること
でガイド手段に対する自らの位置を固定可変自在な第1
の変位手段と、この第1の変位手段と連結され、少なく
とも第1の変位手段とは異なる方向に変位する第2の変
位手段と、前記第1の変位手段による固定より弱い力に
よって前記ガイド手段に前記第2の変位手段を保持し、
前記第2の変位手段の変位に従って移動する保持手段
と、を備えたものである。
2本のガイドレールを一定の間隔をもって配置したガイ
ド手段と、この直線ガイド手段のガイドレールの間に配
置され、変位することで当該ガイドレールの間に固定さ
れる第1の変位手段と、この第1の変位手段の変位方向
と直交する方向に変位する第2の変位手段と、前記第1
の変位手段と第2の変位手段とを連結すると共に前記第
1の変位手段による固定より弱い力によって前記ガイド
レール間で挟んで保持し、前記第2の変位手段の変位に
従って移動する保持手段と、を備えたものである。
上記アクチュエータにおいて、さらに、前記直線ガイド
手段のガイドレール間隔を調整することにより、前記保
持手段の保持力を調整する保持力調整手段を備えたもの
である。
上記アクチュエータにおいて、前記保持力調整手段が、
少なくとも片方のガイドレールに弾性体を設けて当該ガ
イドレールに押し付け力を与え、前記保持手段の保持力
を調整するものである。
上記アクチュエータにおいて、前記保持力調整手段が、
少なくとも片方のガイドレールに変位手段を設け、この
変位手段の変位により前記ガイドレールに押し付け力を
与え、前記保持手段の保持力を調整するものである。
上記アクチュエータにおいて、さらに、前記第1の変位
手段に周期的な変位命令を与えると共に、前記第2の変
位手段に、前記第1の変位手段に与える周期的な変位命
令に対し位相差を持つ周期的な変位命令を与える周期的
変位命令手段と、前記位相差を変更することで、移動量
の分解能を変更する移動量分解能変更手段とを備えたも
のである。
上記アクチュエータにおいて、さらに、前記第1の変位
手段に周期的な変位命令を与えると共に、前記第2の変
位手段に、前記第1の変位手段に与える周期的な変位命
令に対し位相差を持つ周期的な変位命令を与える周期的
変位命令手段と、前記周期を変更することで、移動速度
を変更する移動速度変更手段とを備えたものである。
動方法は、上記のアクチュエータを駆動するにあたり、
前記第1の変位手段を変位させることで前記ガイドレー
ルに対し自らの位置を固定状態とする手順と、前記第2
の変位手段を変位させると共にその変位に伴って前記保
持手段を移動させる手順と、前記第1の変位手段を元に
戻す手順と、第2の変位手段を元に戻すと共に、それに
伴って前記第1の変位手段を移動させる手順と、を含む
ものである。
動方法は、上記のアクチュエータを駆動するにあたり、
前記第2の変位手段を変位させると共にその変位に伴っ
て前記第1の変位手段を移動させる手順と、前記第1の
変位手段を変位させることで前記ガイドレールに対し自
らの位置を固定状態とする手順と、第2の変位手段を元
に戻すと共に、それに伴って前記保持手段を移動させる
手順と、前記第1の変位手段を元に戻す手順と、 を含
むものである。
駆動方法は、上記のアクチュエータを駆動するにあた
り、前記第1の変位手段に周期的な変位命令を与える手
順と、前記第2の変位手段に、前記第1の変位手段に与
える周期的な変位命令に対し位相差を持つ周期的な変位
命令を与える手順と、を含むものである。
駆動方法は、上記アクチュエータの駆動方法において、
さらに、前記位相差を変更することで、移動量の分解能
を変更する手順を含むものである。
駆動方法は、上記アクチュエータの駆動方法において、
さらに、前記周期を変更することで、移動速度を変更す
る手順を含むものである。
み取り可能な記録媒体は、上記のアクチュエータの駆動
方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムを
記録したものである。
上記アクチュエータを移動手段に用いたものである。
上記アクチュエータを移動手段に用い、この移動手段に
より少なくともスピンドル側を移動させるようにし、刃
物側を固定したものである。
ータおよびその駆動方法、および、その駆動方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに、そのアクチ
ュエータを用いた小型工作機械の実施の形態を図面に基
づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。
の形態1に係るアクチュエータを示す斜視図である。ま
た、図2は、図1に示したアクチュエータを示す上面図
および側面図である。このアクチュエータ100は、ベ
ース基板1と、このベース基板1上に対向配置したガイ
ドレール2a、2bと、このガイドレール2a、2bに
挟まれた状態で保持されている移動体3と、ガイドレー
ル2a、2bの位置を調整する位置調整ネジ4、4と、
で構成されている。このように構成したアクチュエータ
100のサイズは、長さ22mm、奥行き25mm、高
さ8mm程度となる。
1、21が設けられている。ガイドレール2aはベース
基板1にネジ止めする。ガイドレール2bは位置調整ネ
ジ4、4によりガイドレール2a、2bの間隔を調整し
た後、ネジ止めする。位置調整ネジ4、4は、ベース基
板1の側壁1aからねじ込む。また、移動体3の下側に
は、リニアスケール5を取り付ける。
す上面図である。この移動体3は、全体寸法20mm×
14mm、厚さ4mmの平板をワイヤ放電加工して製作
する。この移動体3は、段状の切り込み部3cを有す
る。さらに、移動体3は、ガイドレール2a、2bに対
して垂直方向に長いホルダ部31と、ガイドレール2
a、2bに対して水平方向に長いホルダ部32とを有す
る。圧電素子33、34は、このホルダ部31、32に
填め込む。
子33、34より僅かに短くしておいて、圧電素子3
3、34を圧入したときは、10N程度の予圧が生じる
ようにする。また、ホルダ部31の側壁となる支持部3
5、35の幅は0.2mmである。符号36、36は関
節部である。この関節部36、36の幅は0.4mmで
ある。また、接触部37と接触部37の間の距離は接触
部38と接触部38の間の距離より0.005mm短
い。また、関節部36、36を境に、圧電素子33側を
移動体内A部3aとし、圧電素子34側を移動体内B部
3bとする。この移動体3の移動範囲は、約4mm程度
である。
系圧電セラミックを用いる。積層形としたのは、変位量
が大きく、精度、応答速度、駆動力が優れているからで
ある。また、圧電素子のサイズは、3mm*3mm*8
mmである。なお、変位可能なものなら、圧電素子以外
でもかまわない。符号39、39は2つの移動体を連結
するための固定穴である。
である。図4の(a)に示すように、初期状態では、接
触部38a、38bとガイドレール2a、2bとの間の
摩擦力により、移動体3は保持されて静止している。つ
ぎに、図4の(b)に示すように、圧電素子33に電圧
を印加すると、圧電素子33に伸びが生じ、移動体内A
部3aが広がる。移動体内A部3aが広がると、接触部
37a、37bがガイドレール2a、2bに押し当てら
れる。これより、移動体内A部3aがガイドレール2
a、2bの間で固定状態となる。
で、圧電素子34に電圧を印加すると、圧電素子34に
伸びが生じる。この圧電素子34の伸びる力は、前記接
触部38a、38bとガイドレール2a、2bとの間の
摩擦力よりも大きい。また、圧電素子34の伸びる力
は、前記接触部37a、37bとガイドレール2a、2
bとの間の摩擦力より小さい。このため、図4の(c)
に示すように、移動体内B部3bが図中右方向に移動す
る。
れば、図4の(d)に示すように、接触部37a、37
bがガイドレール2a、2bから離れる。続いて、圧電
素子34への電圧印加を止めれば、図4の(e)に示す
ように、圧電素子34が縮む。圧電素子34が縮むと、
これに伴って移動体内A部3aが図中右側に移動する。
これらの一連の動作を繰り返せば、移動体3が一方向に
移動する。
電素子34に印加する電圧との間に位相差を与え、移動
体3の移動量を測定した。図5は、圧電素子33、34
に印加する電圧の波形を示すグラフ図である。波形A
(図中において点線で表す)が圧電素子33への印加電
圧である。波形B(図中において実線で表す)が圧電素
子34への印加電圧である。なお、圧電素子33、34
への最大印加電圧は60Vである。同図に示すように、
位相差Cを持たせて各圧電素子33、34に電圧を印加
すると、移動体3が移動する。このときの移動機構は、
既に述べた(図4参照)。測定の結果、1周期(1ステ
ップ)あたりの移動量は、位相差Cにより異なり、最大
で約2.7μmであり、最小で約0.3μmであること
が判った。
の変化を示すグラフ図である。測定の結果、位相差が9
0°のとき、移動量が2.7μmとなり、最大となっ
た。また、位相差が165°のとき、移動量が0.3μ
mとなり最小となった。さらに、位相差の変化に対し
て、移動量は連続的に変化することが判った。これよ
り、位相差を変化させることで、移動体3を微小移動制
御できることが判った。また、位相差180°を境に、
移動体3の移動方向が反転することが判った。
ついての測定を行った。図7は、位相差を101°と
し、入力電圧値を60Vとしたときの、周波数と移動速
度との関係を示すグラフ図である。測定の結果、周波数
を変化させることにより、移動体3の移動速度が連続的
に変化することが判った。また、移動体3の移動速度を
約1〜35μm/secまでの間で広範囲に調整できる
ことが判った。なお、周波数約10Hzを境にしてグラ
フの傾きが変化している。これは、移動体3の滑り具合
に起因するものである。移動体3の滑り具合は、移動体
3の保持力(ガイドレール2との摩擦力)の調整によっ
て設定できる。
50を示す構成図である。この駆動装置150は、圧電
素子33、34に対して位相の異なる特定周波数の電圧
を印加することにより移動体3を移動せしめ、アクチュ
エータ100のシーケンス制御を行うと共に、リニアス
ケール5により閉ループを形成してフィードバック制御
を行うパーソナルコンピュータ160と、パーソナルコ
ンピュータ160からの信号を増幅する圧電素子駆動部
170とを含んだ構成である。
3の位置を制御する位置制御部161と、移動体3の移
動速度を制御する速度制御部162とを有する。また、
位置制御部161は、圧電素子33、34に印加する電
圧の位相差を設定する位相差設定部1611を有する。
速度制御部162は、圧電素子33、34に印加する電
圧の周波数を設定する周波数設定部1621を有する。
いたアクチュエータ100の駆動手順を示すフローチャ
ートである。ステップS901では、パーソナルコンピ
ュータ160が移動指令を出す。ステップS902で
は、パーソナルコンピュータ160からの移動指令に基
づき、移動体3の移動速度を設定する。移動速度の設定
は、圧電素子33、34に印加する電圧の周波数を変化
させることで行う。周波数の設定は、周波数設定部16
21が行う。
向を決定する。移動方向は、移動体3の初期位置を基準
として定める。位相差180°を境に移動方向が反転す
るので、前記移動方向は、位相差を180°より大きく
するか、小さくするかによって定める(ステップS90
3〜905)。図4の場合を例にすると、移動方向が右
方向の場合には、位相差を180°より小さく設定する
(ステップS904)。移動方向が左方向の場合には、
位相差を180°より大きく設定する(ステップS90
5)
により構成した閉ループ回路によって、フィードバック
制御を行う。
めの分解能が、限界であるか否かを判断する。位置決め
の分解能は、位相差により定まる。このため、さらに微
小な位置制御を行うときは、位相差を変化させる(ステ
ップS908)。このアクチュエータ100では、位相
差が165°のとき最も分解能が高くなる。位相差が1
65°のとき、1ステップでの移動量は0.3μmであ
る。位相差の設定は、位相差設定部1611が行う。な
お、上記の処理手順は、パーソナルコンピュータ160
により読み取り可能な記録媒体(フロッピーディスク、
光ディスクなど)に記録されている。
施の形態2に係るアクチュエータを示す上面図および側
面図である。このアクチュエータ200は、アクチュエ
ータ100の位置調整ネジ4、4に代えてバネ201を
用いた点に特徴がある。その他の構成は、実施の形態1
と同様である。
る。このバネ201は、ガイドレール2bとベース基板
1の側壁1aとの間に組み込む。バネ201の強さを変
えることで、ガイドレール2a、2bと移動体3との摩
擦力を変えることができる。このバネ201は、容易に
着脱できる。
を得たところで、ガイドレール2bをベース基板1にネ
ジ止めする。また、バネ201がベース基板1の側壁1
aに当接する部分1a’に、調整ネジを設けてもよい。
この調整ネジのねじ込み具合により、バネ201の押し
つけ力を調整できる。また、バネ201の代わりに、圧
電素子を組み込んでもよい。圧電素子に電圧を印加する
とガイドレール2a、2bと移動体3との間の摩擦力を
瞬時に変えることができる。また、圧電素子を通電状態
にしておけば、ネジ止めは不要である。
施の形態3に係るアクチュエータを示す上面図および側
面図である。このアクチュエータ300は、実施の形態
1のアクチュエータ100を回転構造としたものであ
る。
ス基板301の上面には、ガイドレール302a、30
2bが取り付けられている。ガイドレール302a、3
02bは、V溝321a、321bの頂部の高さで分割
する。移動体303には、実施の形態1の場合と略同様
のものを用いる。この移動体303の接触部337a、
337bの曲率は、ガイドレール302a、302bの
曲率と一致する。同じく、移動体303の接触部338
a、338bの曲率は、ガイドレール302a、302
bの曲率と一致する。圧電素子333は径方向に配置す
る。圧電素子334は径方向に対して直角に配置する。
303は、120°おきに配置する。符号360はテー
ブルである。このテーブル360の下部360aは、各
移動体303の上部303aと連結している。テーブル
360の中心軸361は、スラスト軸受け362により
支持する。
300の組立図である。まず、ベース基板301に移動
体303を載置する。つぎに、ガイドレール302aを
ベース基板301に取り付ける。同様に、ガイドレール
302bをベース基板301に取り付ける。ガイドレー
ル302a、302bを取り付けると、移動体303が
V溝321a、321bによって保持される。つぎに、
ベース基板301の軸受部301aにスラスト軸受け3
62を填め込む。続いて、このスラスト軸受け362に
テーブル360の中心軸361を填め込む。最後に、テ
ーブル360の下面360aと各移動体303の上面3
03aとを連結する。
1と同様の駆動装置150によって駆動できる。なお、
移動体303の個数は、3つに限定されない。
施の形態4に係る小型旋盤を示す斜視図である。図14
は、図13に示した小型旋盤を示す上面図および側面図
である。この小型旋盤1000は、実施の形態1のアク
チュエータ100を直交配置して、Z−X軸を構成した
ものである。また、刃物台側ではなく、スピンドル側を
移動制御するようにしたものである。
エータ100aを組み立てる。初めに、ガイドレール2
a、2bをベット1001上に対向して取り付ける。ガ
イドレール2aは、ベット1001上にネジ止めする。
ガイドレール2bは、仮止めしておく。つぎに、移動体
3をガイドレール2a、2bの間に挟み込む。移動体3
を挟んだら、ベット1001の側壁1001aから位置
調整ネジ4をねじ込んで、ガイドレール2bを付勢す
る。この位置調整ネジ4によりガイドレール2a、2b
の間隔を最適に調整する。調整が終わったら、ガイドレ
ール2bをベット1001にネジ止めする。また、移動
体3の下側には、リニアスケール5を設置する。
クチュエータ100a上に直交連結する。符号1002
は連結基板である。この連結基板1002はアクチュエ
ータ100aの移動体3と、アクチュエータ100bと
を連結する。このアクチュエータ100bはユニット形
式になっている。このアクチュエータユニットに内蔵す
るガイドレール(図示省略)の間隔は予め調整してあ
る。リニアスケール(図示省略)はユニット内に設置さ
れている。また、アクチュエータ100bの上面には、
移動体(図示省略)が露出している。
動体上部に、スピンドルユニット1100を取り付け
る。スピンドルユニット1100は、マイクロモータ1
200とスピンドル1300とを保持ブロック1101
で並列固定した構造である。マイクロモータ1200の
回転軸にはプーリ1201が取り付けてある。また、ス
ピンドル軸にはプーリ1301が取り付けてある。
とスピンドル1300のプーリ1301との間には、ベ
ルト1102が渡されている。また、マイクロモータ1
200のプーリ1201の径を変えることによりより、
スピンドル1300の回転数を増減させることができ
る。
000rpmである。定格動力は約1.5Wである。
す断面図である。符号1302はコレットチャックであ
る。コレットチャック1302は、4つの割爪1303
と抑えネジ1304とで構成される。このコレットチャ
ック1302は、直径2mmまでのワークWを把持でき
る。スピンドル1300のスリーブ1305は、ミニチ
ュア玉軸受け1306、1306(内径4.0mm、外
形8.0mm)により支持され、ハウジング1307に
収容されている。また、ワークの長さの制約をなくすた
め、プーリ1301側は突き抜け構造である。
00が設置してある。刃物台1400にはバイト140
1がネジで固定してある。このバイト1401は、超硬
合金、ダイヤモンドまたは高速度鋼等多様な材質で製作
する。バイト1401の先端は、スピンドル1300の
回転中心と同じ高さである。
500を示すブロック図である。この駆動装置1500
は、主に小型旋盤1000のNC制御、PC制御を行う
パーソナルコンピュータ1501と、圧電素子駆動部1
502と、直流電源供給部1503とを有する。アクチ
ュエータ100a、100bの駆動方法は、実施の形態
1と同様である。すなわち、パーソナルコンピュータ1
501からの信号を、圧電素子駆動部1502が増幅し
て、アクチュエータ100a、100bを駆動する。ま
た、パーソナルコンピュータ1501は、Z−X軸に設
置したリニアスケール5からのフィードバック信号によ
り位置制御を行う。
タ1200に電力を供給する。パーソナルコンピュータ
1501は、電力の供給または遮断を行う。なお、使用
する電源は、単1乾電池4本でよい。
測定したところ、そのサイズは、長さ32mm*奥行き
25mm*高さ30.5mmであった。また、重量は約
100gであった。一般的な汎用旋盤と比較すると、寸
法で約1/50、重さで約1/5000から1/100
00となり、格段の軽量小型化を達成することができ
た。
の工夫も、小型化に有効であった。図17の(a)は、
この小型旋盤1000の要素(スピンドルユニット11
00、ZX軸アクチュエータ100、刃物台1400)
の概略配置を示す説明図である。また、図16の(b)
は刃物台を移動させる形式による旋盤の概略配置を示す
説明図である。この小型旋盤1000では、スピンドル
ユニット1100をZ−Xアクチュエータ100上に載
置したので、これらの各要素が同じ大きさである場合、
同図(b)の場合に比べて床面積を明らかに小さくする
ことができた。
mの黄銅材を装着して、スピンドル回転数約10000
rpm、送り速度約10μm/sec、切り込み量約3
0μmの条件で切削加工を行った。そして、切削面の表
面粗さの測定を行った結果、最大表面粗さが約1.5μ
mとなった。また、加工を行った約1.8mmの範囲に
渡って大きなうねりは認められなかった。また、切削部
分の真円度を測定した結果、真円度は約2.5μmであ
った。この数値結果から、この小型旋盤が汎用旋盤と同
等の加工精度を有することが判った。
返し、直径60μmのニードル加工を行うことができ
た。また、消費電力は、切り込み量200μmにおいて
も1.6w程度であった。これに対して、汎用旋盤に一
般的に用いられているモータは定格735wから147
0wである。従って、この発明の小型旋盤1000の消
費電力は、汎用旋盤の約1/500から1/1000で
あることがわかる。
1のアクチュエータ100を利用して旋盤を構成した
が、これに限られない。例えば、実施の形態3に示した
回転するアクチュエータ300を用いて割り出しテーブ
ルを構成してもよい。また、マシニングセンタやロボッ
トなどの産業用機械のみならず、家電製品などにも用い
ることができる。
ュエータ(請求項1)では、変位することでガイド手段
に対する自らの位置を固定可変自在な第1の変位手段
と、この第1の変位手段と連結され、少なくとも第1の
変位手段とは異なる方向に変位する第2の変位手段と、
前記第1の変位手段による固定より弱い力によって前記
ガイド手段に前記第2の変位手段を保持し、前記第2の
変位手段の変位に従って移動する保持手段と、を備えた
ので、第1の変位手段を固定した状態で第2の変位手段
を変位させれば、前記保持手段を移動させることができ
る。移動したあとは、第1の変位手段を元に戻し、その
後、第2の変位手段を元に戻せばよい。このため、2つ
の変位手段により移動が可能となる。また、簡単に構成
できるので、小型化に有利であり、駆動方法も簡単にな
る。さらに、変位手段が2で済むので、変位に費やすエ
ネルギーが少なくて済む。
2)では、2本のガイドレールを一定の間隔をもって配
置したガイド手段と、この直線ガイド手段のガイドレー
ルの間に配置され、変位することで当該ガイドレールの
間に固定される第1の変位手段と、この第1の変位手段
の変位方向と直交する方向に変位する第2の変位手段
と、前記第1の変位手段と第2の変位手段とを連結する
と共に前記第1の変位手段による固定より弱い力によっ
て前記ガイドレール間で挟んで保持する保持手段と、を
備えたので、第1の変位手段を固定した状態で第2の変
位手段を変位させれば、前記保持手段を移動させること
ができる。移動したあとは、第1の変位手段を元に戻
し、その後、第2の変位手段を元に戻せばよい。このた
め、2つの変位手段により移動が可能となる。また、簡
単に構成できるので、小型化に有利であり、駆動方法も
簡単になる。さらに、変位手段が2で済むので、変位に
費やすエネルギーが少なくて済む。
3)では、上記直線ガイド手段のガイドレール間隔を調
整することにより、前記保持手段の保持力を調整するよ
うにした。この保持力は移動に影響を与えるので、アク
チュエータの移動特性を任意に調整できる。
4)では、少なくとも片方のガイドレールに弾性体を設
けて当該ガイドレールに押し付け力を与えるようにし
た。係る構成によれば簡便に上記保持手段の保持力を調
整することができる。
5)では、少なくとも片方のガイドレールに変位手段を
設け、この変位手段の変位により前記ガイドレールに押
し付け力を与えるようにした。変位手段は瞬時に変位で
きるので、上記保持手段の保持力を即座に変更できる。
6)では、前記第1の変位手段に周期的な変位命令を与
えると共に、前記第2の変位手段に、前記第1の変位手
段に与える周期的な変位命令に対し位相差を持つ周期的
な変位命令を与える周期的変位命令手段と、前記位相差
を変更することで、移動量の分解能を変更する移動量分
解能変更手段とを備えたので、任意の分解能で微小変位
制御が可能となる。
7)では、前記第1の変位手段に周期的な変位命令を与
えると共に、前記第2の変位手段に、前記第1の変位手
段に与える周期的な変位命令に対し位相差を持つ周期的
な変位命令を与える周期的変位命令手段と、前記周期を
変更することで、移動速度を変更する移動速度変更手段
とを備えたので、任意の移動速度を容易に得ることがで
きる。
法(請求項8)では、前記第1の変位手段を変位させる
ことで前記ガイドレールに対し自らの位置を固定状態と
する手順と、前記第2の変位手段を変位させると共にそ
の変位に伴って前記保持手段を移動させる手順と、前記
第1の変位手段を元に戻す手順と、第2の変位手段を元
に戻すと共に、それに伴って前記第1の変位手段を移動
させる手順と、を含むようにした。このようにすれば、
2つの変位手段により移動が可能となる。また、駆動方
法が簡単になる。
法(請求項9)では、前記第2の変位手段を変位させる
と共にその変位に伴って前記第1の変位手段を移動させ
る手順と、前記第1の変位手段を変位させることで前記
ガイドレールに対し自らの位置を固定状態とする手順
と、第2の変位手段を元に戻すと共に、それに伴って前
記保持手段を移動させる手順と、前記第1の変位手段を
元に戻す手順と、を含むようにした。このようにすれ
ば、2つの変位手段により移動が可能となる。また、駆
動方法が簡単になる。
法(請求項10)では、前記第1の変位手段に周期的な
変位命令を与える手順と、前記第2の変位手段に、前記
第1の変位手段に与える周期的な変位命令に対し位相差
を持つ周期的な変位命令を与える手順と、を含むように
した。このようにすれば、2つの変位手段により移動が
可能となる。また、駆動方法が簡単になる。
法(請求項11)では、前記位相差を変更することで、
移動量の分解能を変更する手順を含むようにした。この
ため、任意の分解能で微小変位制御が可能となる。
法(請求項12)では、前記周期を変更することで、移
動速度を変更する手順を含むようにした。このため、任
意の移動速度を容易に得ることができる。
可能な記録媒体(請求項13)では、上記のアクチュエ
ータの駆動方法を、コンピュータに実行させるプログラ
ムを記録した。このようなプログラムを用いてアクチュ
エータを駆動すれば、2つの変位手段であっても移動可
能となる。また、駆動方法が簡単になる。さらに、任意
の分解能で微小変位制御が可能であり、任意の移動速度
を容易に得ることができる。
4)では、上記アクチュエータを移動手段に用いたの
で、工作機械全体のサイズを小型化することができる。
5)では、上記アクチュエータを移動手段に用い、この
移動手段により少なくともスピンドル側を移動させるよ
うにし、刃物側を固定した。このため、刃物台側を移動
させる工作機械に比べ、床面積を小さくすることができ
る。
を示す斜視図である。
び側面図である。
る。
ある。
である。
グラフ図である。
る。
構成図である。
駆動手順を示すフローチャートである。
タを示す上面図および側面図である。
タを示す上面図および側面図である。
る。
す斜視図である。
図である。
図である。
ロック図である。
違いを比較をするための説明図である。
を示す上面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 変位することでガイド手段に対する自ら
の位置を固定可変自在な第1の変位手段と、 この第1の変位手段と連結され、少なくとも第1の変位
手段とは異なる方向に変位する第2の変位手段と、 前記第1の変位手段による固定より弱い力によって前記
ガイド手段に前記第2の変位手段を保持し、前記第2の
変位手段の変位に従って移動する機械的な機構による保
持手段と、を備え、前記第1の変位手段と前記機械的な機構による保持手段
で前記ガイド手段に固定する ことを特徴とするアクチュ
エータ。 - 【請求項2】 2本のガイドレールを一定の間隔をもっ
て配置したガイド手段と、 この直線ガイド手段のガイドレールの間に配置され、変
位することで当該ガイドレールの間に固定される第1の
変位手段と、 この第1の変位手段の変位方向と直交する方向に変位す
る第2の変位手段と、 前記第1の変位手段と第2の変位手段とを連結すると共
に前記第1の変位手段による固定より弱い力によって前
記ガイドレール間で挟んで保持し、前記第2の変位手段
の変位に従って移動する機械的な機構による保持手段
と、を備え、前記第1の変位手段と前記機械的な機構による保持手段
で前記ガイド手段に固定する ことを特徴とするアクチュ
エータ。 - 【請求項3】 さらに、前記第1の変位手段に周期的な
変位命令を与えると共に、前記第2の変位手段に、前記
第1の変位手段に与える周期的な変位命令に対し位相差
を持つ周期的な変位命令を与える周期的変位命令手段
と、 前記位相差を変更することで、移動量の分解能を変更す
る移動量分解能変更手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のア
クチュエータ。 - 【請求項4】 さらに、前記第1の変位手段に周期的な
変位命令を与えると共に、前記第2の変位手段に、前記
第1の変位手段に与える周期的な変位命令に対し位相差
を持つ周期的な変位命令を与える周期的変位命令手段
と、 前記周期を変更することで、移動速度を変更する移動速
度変更手段と、 を備えた ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つ
に記載のアクチュエータ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のア
クチュエータを駆動するアクチュエータの駆動方法にお
いて、 前記第1の変位手段を変位させることで前記ガイドレー
ルに対し自らの位置を固定状態とする手順と、 前記第2の変位手段を変位させると共にその変位に伴っ
て前記保持手段を移動させる手順と、 前記第1の変位手段を元に戻す手順と、 第2の変位手段を元に戻すと共に、それに伴って前記第
1の変位手段を移動させる手順と、 を含む ことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のア
クチュエータを駆動するアクチュエータの駆動方法にお
いて、 前記第2の変位手段を変位させると共にその変位に伴っ
て前記第1の変位手段を移動させる手順と、 前記第1の変位手段を変位させることで前記ガイドレー
ルに対し自らの位置を固定状態とする手順と、 第2の変位手段を元に戻すと共に、それに伴って前記保
持手段を移動させる手順と、 前記第1の変位手段を元に戻す手順と、 を含む ことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のア
クチュエータを駆動するアクチュエータの駆動方法にお
いて、 前記第1の変位手段に周期的な変位命令を与える手順
と、 前記第2の変位手段に、前記第1の変位手段に与える周
期的な変位命令に対し位相差を持つ周期的な変位命令を
与える手順と、 を含む ことを特徴とするアクチュエータの駆動方法。 - 【請求項8】 さらに、前記位相差を変更することで、
移動量の分解能を変更する手順を含むことを特徴とする
請求項7に記載のアクチュエータの駆動方法。 - 【請求項9】 さらに、前記周期を変更することで、移
動速度を変更する手順を含むことを特徴とする請求項7
または8に記載のアクチュエータの駆動方法。 - 【請求項10】 請求項5〜9のいずれか一つに記載さ
れたアクチュエータの駆動方法を、コンピュータに実行
させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコ
ンピュータが読み取り可能な記録媒体。 - 【請求項11】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の
アクチュエータを移動手段に用いたことを特徴とする小
型工作機械。 - 【請求項12】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の
アクチュエータを移動手段に用い、該移動手段により少
なくともスピンドル側を移動させるようにし、刃物側を
固定したことを特徴とする小型工作機械。
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