JP3223723B2 - ワイヤ放電加工装置及びその制御方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置及びその制御方法

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JP3223723B2
JP3223723B2 JP22479394A JP22479394A JP3223723B2 JP 3223723 B2 JP3223723 B2 JP 3223723B2 JP 22479394 A JP22479394 A JP 22479394A JP 22479394 A JP22479394 A JP 22479394A JP 3223723 B2 JP3223723 B2 JP 3223723B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/14Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply
    • B23H7/16Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply for preventing short circuits or other abnormal discharges by altering machining parameters using adaptive control
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/45Nc applications
    • G05B2219/45043EDM machine, wire cutting

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤ放電加工装置
及びその制御方法に関し、特にワイヤ放電加工における
ワイヤ電極の断線の防止、加工効率の向上、アークなど
の異常加工の回避に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22は従来のワイヤ放電加工装置を示
す図である。図において、1はワイヤ電極、2は被加工
物、3はワイヤ電極1と被加工物2によって形成される
加工間隙、4は被加工物2を固定するテーブル、5aは
テーブル4をX軸方向に駆動するX軸駆動モータ、5b
はテーブル4をY軸方向に駆動するY軸駆動モータ、6
はX、Y軸駆動モータ5a、5bを制御する軸駆動制御
装置、7は加工間隙3に放電電流パルスを供給する加工
用電源、8は加工用電源のスイッチング動作を制御する
加工用電源制御回路、9は極間における加工電圧を検出
する電圧検出回路、10はNCプログラムを入力し、軸
駆動指令や加工条件パラメータ情報を出力するNC制御
装置、11は極間の平均電圧を検出する平均電圧検出回
路、12はNCプログラムである。また、図23は従来
例における加工間隙の放電波形を示したものであり、3
0a、30bは放電電圧波形、31a、32bは放電電
流波形を示す。
【0003】次に動作について説明する。NCプログラ
ム12あるいはNC制御装置10に予めセットされた加
工電気条件パラメータに基づき、制御装置10はこのパ
ラメータ情報を加工用電源制御回路8に出力する。加工
用電源制御回路8はこのパラメータに基づき、所定の電
流ピーク、パルス幅、休止時間を持った駆動信号を加工
用電源7に出力する。加工用電源7はこの駆動信号によ
って駆動され、所定の電流パルスが加工間隙3に供給さ
れ、加工が行われる。電圧検出回路9は加工間隙3にお
ける電圧波形により放電の発生を検出するとともに、電
圧が加工間隙3に印加されてから放電が発生するまでの
遅れ時間(以下、無負荷時間とする)を計測し、この結
果を加工用電源制御回路8に出力する。
【0004】加工用電源制御回路8は、図23の30a
のように電圧印加から放電が発生するまでの無負荷時間
が短い場合(即放電)には、極間の状態が短絡またはア
ークなどの異常状態に近いと判断し、31aのようなパ
ルス幅が小さくピークの低い電流波形(以下、小パルス
とする)を供給する。また、逆に無負荷時間が30bの
ように比較的長い場合には正常放電と判別し、31bの
ようなパルス幅が大きくピークの高い電流波形(以下、
大パルスとする)を供給する。
【0005】こうした、ピークの異なる三角波形は特に
ワイヤ放電加工において多く用いられ、放電の状態に応
じて電流波形(ピーク値など)を制御することにより、
ワイヤ電極の断線などを防止することができ、加工速度
が大幅に向上する。平均電圧検出回路11は加工中の平
均電圧を検出し、この電圧に基づいてNC制御装置10
は駆動指令を軸駆動制御装置6に出力し、軸駆動制御装
置6はX軸モータ5a、Y軸モータ5bを駆動し、電極
送り制御(軸駆動制御)を行う。即ち、検出した平均電
圧が所定値以上の場合には電極送り速度(軸移動速度)
を増大させ、平均電圧が所定値以下の場合には電極送り
速度(軸移動速度)を減少させるよう、NC制御装置1
0及び軸駆動制御装置6により制御が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のワイヤ放電加工
装置は上記のように構成されており、加工中における投
入エネルギーとしてどれくらいの量が供給されているか
を検出することができなかったため、ワイヤ電極の断線
や集中アークなどの異常加工を的確に防止する有効な手
段がなかった。加工中における放電エネルギーは、平均
電流を検出することにより求めることができるが、従来
の平均電流の検出回路は、極間の電圧・電流波形を平滑
化した信号を用いているために検出遅れが生じ、的確な
制御が行えないなどの問題があった。
【0007】こうした問題に対して、放電エネルギーは
放電電圧×放電電流で求められ、また電圧は放電電位が
一定であるため、放電エネルギーは電流波形の面積に比
例することから、三角波形の電流波形を印加してワイヤ
放電加工を行う場合において、特開昭62−19322
号公報に開示されているように、個々の放電パルスに対
し、スイッチング素子をオン・オフスイッチング制御す
るパルス制御回路からのパルス信号のパルス幅に比例す
る信号を2乗演算することにより瞬時に平均加工電流を
求め、放電パルスの平均加工電流がワイヤ電極が断線す
る限界電流値を越えたときに、パルス制御回路を制御し
て加工間隙に流れる平均加工電流を低減させワイヤの断
線を防止するといった方法があるが、瞬時に効率的に本
方法を実現する手段については開示されていない。ま
た、ワイヤ放電加工において、断線を伴うような高速加
工時においては、放電周波数は数百KHZと非常に高い
周波数であるため、放電パルスの周期内で高速に演算処
理を行う手段が必要となる。
【0008】この発明は上記のような従来のものの課題
を解消するためになされたもので、加工中の放電エネル
ギー(または放電エネルギー相当のもの)を検出遅れを
伴うことなく高精度に検出でき、もってワイヤ電極の断
線や集中アークの発生を確実に防止できるワイヤ放電加
工装置及びその制御方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るワイヤ放電加工装置は、加工電流供給時間幅に対応
するパルス列を出力するパルス列発生手段と、所定時間
内の前記パルス列のパルス数を積算するパルス数積算手
段と、このパルス数積算手段のパルス数積算結果に基づ
いて加工条件を制御する制御装置とを備えたものであ
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、放電中の電圧を計測する電圧検出手段
と、該電圧検出手段による検出値が極間における有効放
電であることを示す所定レベルの電圧値以上であった場
合にのみ、加工電流供給時間幅に対応するパルス列を出
力するパルス列発生手段と、所定時間内の前記パルス列
のパルス数を積算するパルス数積算手段と、このパルス
数積算手段のパルス数積算結果に基づいて加工条件を制
御する制御装置とを備えたものである。
【0011】また、請求項3に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、前記パルス列発生手段を、加工エネル
ギーに相当するパルス列を出力するものとしたものであ
る。
【0012】また、請求項4に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、加工電流供給時間幅に対応するパルス
列を出力するパルス列発生手段と、所定時間内の前記パ
ルス列のパルス数を積算するパルス数積算手段と、この
パルス数積算手段のパルス数積算結果に基づいて実質的
に加工エネルギーを計算するエネルギー量演算手段と、
このエネルギー量演算手段の演算結果に基づいて加工条
件を制御する制御装置とを備えたものである。
【0013】また、請求項5に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、放電中の電圧を計測する電圧検出手段
と、該電圧検出手段による検出値が極間における有効放
電であることを示す所定レベルの電圧値以上であった場
合にのみ、加工電流供給時間幅に対応するパルス列を出
力するパルス列発生手段と、所定時間内の前記パルス列
のパルス数を積算するパルス数積算手段と、このパルス
数積算手段のパルス数積算結果に基づいて実質的に加工
エネルギーを計算するエネルギー量演算手段と、このエ
ネルギー量演算手段の演算結果に基づいて加工条件を制
御する制御装置とを備えたものである。
【0014】また、請求項6に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、前記パルス列発生手段を、加工電流供
給停止後の時間帯に加工電流供給時間幅に対応するパル
ス列を出力するものとしたものである。
【0015】また、請求項7に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、電極と被加工物間に供給される所定時
間内のエネルギー量又はそのエネルギー量に相当するも
のを検出するエネルギー検出手段と、該エネルギー検出
手段の検出結果が所定値に達した場合に加工電流の供給
を一旦停止することにより、電極と被加工物間に供給さ
れる所定時間内のエネルギー量が所定値を越えないよう
制御する制御装置とを備えたものである。
【0016】また、請求項8に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置は、前記パルス数積算手段またはエネルギ
ー量演算手段またはエネルギー検出手段の結果を表示す
る表示手段を設けたものである。
【0017】また、請求項9に記載の発明に係るワイヤ
放電加工装置の制御方法は、加工電流供給時間幅に対応
するパルス列を出力するとともに、所定時間内の前記パ
ルス列のパルス数を積算し、このパルス数積算結果に基
づいて加工条件を制御するものである。
【0018】また、請求項10に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、放電中の電圧を検出し、
該電圧検出値が極間における有効放電であることを示す
所定レベルの電圧値以上であった場合にのみ、加工電流
供給時間幅に対応するパルス列を出力するとともに、所
定時間内の前記パルス列のパルス数を積算し、このパル
ス数積算結果に基づいて加工条件を制御するものであ
る。
【0019】また、請求項11に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、前記出力されるパルス列
として、加工エネルギーに相当するパルス列としたもの
である。
【0020】また、請求項12に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、加工電流供給時間幅に対
応するパルス列を出力するとともに、所定時間内の前記
パルス列のパルス数を積算し、且つこのパルス数積算結
果に基づいて実質的に加工エネルギーを演算するととも
に、この演算結果に基づいて加工条件を制御するもので
ある。
【0021】また、請求項13に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、放電中の電圧を検出し、
該電圧検出値が極間における有効放電であることを示す
所定レベルの電圧値以上であった場合にのみ、加工電流
供給時間幅に対応するパルス列を出力するとともに、所
定時間内の前記パルス列のパルス数を積算し、且つこの
パルス数積算結果に基づいて実質的に加工エネルギーを
演算するとともに、この演算結果に基づいて加工条件を
制御するものである。
【0022】また、請求項14に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、前記パルス列を出力する
時間帯として、加工電流供給停止後の時間帯としたもの
である。
【0023】また、請求項15に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置の制御方法は、電極と被加工物間に供給
される所定時間内のエネルギー量又はそのエネルギー量
に相当するものを検出し、該検出結果が所定値に達した
場合に加工電流の供給を一旦停止することにより、電極
と被加工物間に供給される所定時間内のエネルギー量が
所定値を越えないないよう制御するものである。
【0024】更にまた、請求項16に記載の発明に係る
ワイヤ放電加工装置の制御方法は、前記パルス数積算結
果またはエネルギー量演算結果またはエネルギー検出結
果を表示するものである。
【0025】
【作用】請求項1及び請求項9に記載の発明に係るワイ
ヤ放電加工装置及びその制御方法によれば、加工間隙に
供給している電流パルスの量を検出遅れなく的確に計測
できる。
【0026】また、請求項2及び請求項10に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量を検出遅れ
なく的確に計測でき、しかもワイヤ電極の消耗に影響す
る有効放電の加工状態についてのみ電流パルスの計測を
行うことから、より高精度な電流パルスの計測が可能と
なる。
【0027】また、請求項3及び請求項11に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量を加工エネ
ルギーとして検出遅れなく的確に計測できる。
【0028】また、請求項4及び請求項12に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量を加工エネ
ルギーとして検出遅れなく的確に計測できる。
【0029】また、請求項5及び請求項13に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量を加工エネ
ルギーとして検出遅れなく的確に計測でき、しかもワイ
ヤ電極の消耗に影響する有効放電の加工状態についての
み電流パルスの計測を行うことから、より高精度な電流
パルスの計測が可能となる。
【0030】また、請求項6及び請求項14に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量(または加
工エネルギー)を計測する際、電流パルス供給中のノイ
ズ発生の影響による誤動作を防止できる。
【0031】また、請求項7及び請求項15に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工中における投入エネルギーの量がワイヤ断線の
限界値以下に制御することが可能となる。
【0032】また、請求項8及び請求項16に記載の発
明に係るワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、オペレータが電流パルスのピーク値、パルス幅、休
止時間等の加工条件パラメータの設定が適切であるかど
うかの判断が容易に行える。
【0033】
【実施例】
実施例1.以下この発明の実施例1を図1〜図5を用い
て説明する。図1は実施例1のワイヤ放電加工装置の構
成を示す図である。図において、1はワイヤ電極、2は
被加工物、3はワイヤ電極1と被加工物2によって形成
される加工間隙、4は被加工物2を固定するテーブル、
5aはテーブル4をX軸方向に駆動するX軸駆動モー
タ、5bはテーブル4をY軸方向に駆動するY軸駆動モ
ータ、6はX、Y軸駆動モータ5a、5bを制御する軸
駆動制御装置、7は加工間隙3に放電電流パルスを供給
する加工用電源、8Aは加工用電源のスイッチング動作
を制御する加工用電源制御回路、9は極間における加工
電圧を検出する電圧検出回路、10AはNCプログラム
を入力し、軸駆動指令、電気加工条件パラメータ情報、
電極送り速度等を出力するNC制御装置で、又後述する
カウンタ回路14のカウント結果をも入力し、この入力
に基づいても加工用電源制御回路8Aを制御する。11
は極間の平均電圧を検出する平均電圧検出回路、12は
NCプログラム、13は極間に印加する電流パルス波形
の電流パルス幅と対応するパルス列を出力するパルス発
生回路、14は所定時間内の前記パルス列のパルス数を
積算するカウンタ回路、15はカウンタ回路14の計測
結果を表示する表示装置である。
【0034】また、図2は上記パルス列発生回路13と
カウンタ回路14の一実施例を示す図であり、20はパ
ルス列の基準クロックとなるクロック信号を出力する発
振器、21は大小パルスのパルス幅データをNC制御装
置10Aから入力し、また大小パルス選択信号及びパル
ス幅信号を加工用電源制御回路8Aから入力し、加工用
電源制御回路8Aが選択している大及び小パルスのパル
ス幅データを選択出力する大小パルスデータ選択回路、
22は発振器20の出力と一致回路24のANDをとる
AND回路、23はAND回路22の出力するパルス列
をカウントするカウンタ、24はカウンタの計測値と大
小パルスのパルス幅データが一致しているかどうかを判
別する一致回路、25はパルス列発生回路13の出力す
るパルス列を計測する際に所定時間を設定するサンプリ
ング回路、26はAND回路22の出力するパルス列を
カウントする積算カウンタである。
【0035】また、図3は加工間隙3の放電波形、加工
用電源制御回路8Aの出力するパルス幅信号、大小パル
ス選択信号、発振器20の出力するクロック信号、一致
回路24の出力する一致回路出力信号、パルス列発生回
路13の出力するパルス列を示したものであり、30
a、30bは放電電圧波形、31a、31bは放電電流
波形、32a、32bは加工間隙3に供給する電流パル
スのパルス幅を示すパルス幅信号、33は大小パルス選
択信号、34はクロック信号、35は一致回路出力信
号、36a、36bはパルス列を示す。
【0036】さらに図4は加工間隙3の放電波形、パル
ス列発生回路13の出力するパルス列、サンプリング回
路26の出力するカウンタリセット信号を示し、37は
放電電圧波形、38はパルス列、39はカウンタリセッ
ト信号を示す。
【0037】先ずパルス列発生回路13及びカウンタ回
路14の動作について図2〜図4を用いて説明する。即
ち、従来例と同様に加工間隙3にピークの高い大パルス
とピークの低い小パルスの2種類の電流波形を供給して
加工を行なう場合において、パルス列発生回路13は加
工用電源制御回路8Aが加工用電源7に出力する電流パ
ルス幅に対応するパルス列を以下のような手順で出力す
る。まず、大小パルスデータ選択回路21において、加
工用電源制御回路8Aで設定されている大パルス及び小
パルスのパルス幅データ(例えば大パルスの場合は”
5”、小パルスの場合は”3”)をNC制御装置10A
から入力し、また大小パルス選択信号33(加工用電源
制御回路8Aが大パルスを選択したときは”L”、小パ
ルスを選択したときは”H”となる信号)と、パルス幅
信号32a、32bとを加工用電源制御回路8Aから入
力し、パルス幅信号32a、32bの立ち上がりのタイ
ミングで加工用電源制御回路8Aが選択した大小パルス
に対応するパルス幅データを選択し、一致回路24に出
力する。
【0038】例えば、電気加工条件で大パルスのパルス
幅データとして”5”、小パルスのパルス幅データとし
て”3”が設定されているとき、加工用電源制御回路8
Aが図3の32a示すように、ピークの低い小パルスの
電流パルスを選択した場合は、大小パルスデータ選択回
路21はパルス幅データとして”3”を選択し、一致回
路24へパルス幅データ”3”を出力する。また加工用
電源制御回路8Aが図3の32bに示すように、ピーク
の高い大パルスの電流パルスを選択した場合は、大小パ
ルスデータ選択回路はパルス幅データとして”5”を選
択し、一致回路24へパルス幅データ”5”を出力す
る。なお、この一致回路24におけるパルス幅データは
次のパルス幅信号32a、または32bが入力されるま
で保持(ラッチ)される。
【0039】一致回路24は、カウンタ23の出力(カ
ウントアップ値)と大小パルスデータ選択回路21の出
力(パルス幅データ)を比較して、両者が一致した場合
には”L”、それ以外は”H”をAND回路22に一致
回路出力35として出力するが、このときは一致回路2
4の出力が”H”であるので、カウンタ回路23はパル
ス幅信号32aの立ち上がりのタイミングでリセットさ
れた後、AND回路22を通して発振器20の出力する
パルス列をカウントアップを開始する。そしてカウンタ
回路23のカウントアップ値が一致回路24に保持され
たパルス幅データ値と一致すると、一致回路24の出力
が”L”となるので、AND回路23の出力はパルス幅
データに相当するパルス列を出力した後停止する。
【0040】例えば、一致回路24にパルス幅データと
して”3”が保持されているとき、カウンタ回路23の
カウントアップ値がその”3”になると、一致回路24
の出力が”L”となるので、AND回路23の出力は3
6aに示すように3パルスのパルス列を出力した後停止
し、また一致回路24にパルス幅データとして”5”が
保持されているとき、カウンタ回路23のカウントアッ
プ値がその”5”になると、一致回路24の出力が”
L”となるので、AND回路23の出力は36bに示す
ように5パルスのパルス列を出力した後停止する。従っ
て、パルス列発生回路13からカウンタ回路14へは、
加工用電源制御回路8Aの選択した大小パルスのパルス
幅に応じたパルス列36a及び36bが出力される。
【0041】次に、カウンタ回路14はパルス列発生回
路13の出力するパルス列をカウンタ回路14内の積算
カウンタ26に入力し、所定時間ごとにパルス列のパル
ス数を計測する。この所定時間の設定はサンプリング回
路25で行われる。サンプリング回路25では予め設定
(入力)されている所定時間ごとに、積算カウンタ26
をリセットするリセット信号39を積算カウンタ26に
出力する。積算カウンタ26はパルス列の計測値をリセ
ット信号39でリセットするので、所定時間内のパルス
列のパルス数を計測することになる。例えば、加工間隙
3で37のような電圧波形の放電が発生した場合、パル
ス列発生回路13は個々の放電に対してそれぞれパルス
列を出力し、38のようなパルス列を出力する。このと
き、積算カウンタ26はパルス列38とサンプリング回
路25が出力するリセット信号39を入力し、所定時間
内のパルス列のパルス数を計測する。
【0042】以上の動作から、カウンタ回路14の計測
結果は所定時間内のパルス列のパルス数の総和であり、
パルス列と電流パルス幅が対応しているので、所定時間
ごとに加工間隙3に供給している電流パルスの量を検出
遅れがなく的確に計測することが可能となる。従って、
加工中における投入エネルギーとしてどれくらいの量が
供給されているかを検出することが可能となり、ワイヤ
電極の断線や集中アークなどの異常加工を的確に防止す
る有効な手段となる。
【0043】なお、本実施例は、大小2種類のピークの
高さの電流パルスを加工間隙3に印加する場合について
記述しているが、単一のピークの高さの電流パルスある
いは複数のピークの高さの電流パルスを加工間隙3に印
加する場合についても、加工間隙3に供給している電流
パルスの量を検出遅れなく的確に計測することが可能で
ある。またこの実施例の場合、特に単一のピークの高さ
の電流パルスを印加する場合は、より高精度な検出が可
能である。
【0044】次にNC制御装置10Aの動作を説明す
る。このNC制御装置10Aは、カウンタ回路14の計
測結果に応じて電気加工条件パラメータを変更して加工
用電源制御回路8Aに出力することにより、電気加工条
件をセットするように動作する。具体的には次のように
動作する。即ちカウンタ回路14は、上述したとおり、
加工間隙3に供給される電流パルスのパルス幅に対応す
るパルス列のパルス数の合計を所定時間ごとに計測し、
計測結果(所定時間内のパルス列のパルス数の合計)を
NC制御装置10Aに出力する。NC制御装置10Aは
カウンタ回路14の計測結果に応じて加工用電源制御回
路8Aに出力する電気加工条件パラメータを変更制御す
る。
【0045】例えば、所定時間内のパルス列のパルス数
の合計が多いときはワイヤ電極に投入されるエネルギー
が多いと判断し、電流パルスの休止時間等の電気加工条
件パラメータの設定値を変更し、所定時間内のパルス列
のパルス数の合計が少なくなるように制御する。反対
に、所定時間内のパルス列のパルス数の合計が少ない場
合も電気加工条件パラメータの設定値を変更し、所定時
間内のパルス列のパルス数の合計が多くなるように制御
する。これより、加工中における電流パルスの投入量を
検出し、投入する電流パルスを電気加工条件に応じた値
に制御することが可能となり、ワイヤ電極の断線や集中
アークなどの異常加工を的確に防止できる。
【0046】次に図5を用いて表示装置15の動作につ
いて説明する。即ちカウンタ回路14は、上述したとお
り、加工間隙3に供給される電流パルスのパルス幅に対
応するパルス列のパルス数の合計を所定時間ごとに計測
し、計測結果(所定時間内のパルス列のパルス数の合
計)を表示装置15に出力する。表示装置15はカウン
タ回路14の計測結果を加工中における投入エネルギー
として表示する。
【0047】例えば、図5に示すように、3色(白、
緑、赤)のLEDを用いて投入エネルギーのレベルメー
タを構成し、(1)投入エネルギーが少ない場合は白色
LED点灯、(2)投入エネルギーが適当な場合は緑色
LED点灯、(3)投入エネルギーが過大な場合(ワイ
ヤ電極の断線限界を超える場合)は赤色LED点灯とす
ることで、オペレータが電流パルスのピーク値、パルス
幅、休止時間等の電気加工条件パラメータの設定が適切
であるかどうかの判断が容易に行えるため、ワイヤ断線
の発生を未然に防止できる。加えて、電気加工条件の選
定が容易になるためオペレータの負荷を軽減できる。な
お、本実施例において構成要素のその他の動作について
は、従来のものと実質的に同一であるため説明を省略す
る。
【0048】実施例2.次にこの発明の実施例2を図6
及び図7を用いて説明する。図6は実施例1におけるパ
ルス列発生回路13とカウンタ回路14の変形例を示す
図であり、20〜26は実施例1と同一または同等であ
る。27はパルス列発生回路13が加工電流供給停止後
にパルス列を出力するようにパルス幅信号を遅延する遅
延回路である。また、図7は実施例2における加工間隙
3の放電波形、加工用電源制御回路8Aの出力するパル
ス幅信号、大小パルス選択信号、遅延回路27の出力す
る遅延信号、発振器20の出力するクロック信号、一致
回路24の出力する一致回路出力信号、パルス列発生回
路13の出力するパルス列を示したものであり、30
a、30bは放電電圧波形、31a、31bは放電電流
波形、32a、32bは加工間隙3に供給する電流パル
スのパルス幅を示すパルス幅信号、40a、40bは遅
延されたパルス幅信号、33は大小パルス選択信号、3
4はクロック信号、35は一致回路出力信号、41a、
41bはパルス列を示す。
【0049】次に動作について実施例1のものと異なる
箇所のみ説明する。実施例1と同様に加工間隙3にピー
クの高い大パルスとピークの低い小パルスの2種類の電
流波形を供給して加工を行なう場合において、遅延回路
27はパルス幅信号を入力し、電流パルス供給中のノイ
ズ発生の影響を避け加工電流供給停止後にパルス列の出
力するために、パルス幅信号を40a、40bのように
遅延する。パルス列発生回路13内では遅延されたパル
ス幅信号を用いて実施例1と同様の動作で電流パルス幅
に対応するパルス列を休止時間中に出力する。例えば図
7に示すように、ピークの低い32aの小パルスに対し
ては3個のパルス列41a、ピークの高い32bの大パ
ルスに対しては5個のパルス列41bを出力する。次に
カウンタ回路14も実施例1と同様の動作でパルス列発
生回路13から出力されるパルス列のパルス数の合計を
所定時間ごとに計測する。
【0050】以上の動作から、カウンタ回路14の計測
結果は所定時間内のパルス列のパルス数の総和であり、
パルス列と電流パルス幅が対応しているので、所定時間
ごとに加工間隙3に供給している電流パルスの量を検出
遅れがなく的確に計測することが可能であり、さらに、
電流パルス供給中のノイズ発生の影響による誤動作を防
止し、高精度な計測が可能となっている。従って、加工
中における投入エネルギーとしてどれくらいの量が供給
されているかを検出することが可能となり、ワイヤ電極
の断線や集中アークなどの異常加工を的確に防止する有
効な手段となる。
【0051】実施例3.次に実施例3を図8〜図10を
用いて説明する。図8は実施例1におけるパルス列発生
回路13とカウンタ回路14の変形例を示す図であり、
20〜26は実施例1と同一または同等である。28は
パルス列発生回路13が加工エネルギーに相当するパル
ス列を出力するように、NC制御装置10Aから大小パ
ルスデータ選択回路21に入力する大小パルス幅データ
をそれぞれ2乗するパルス幅データ2乗回路である。ま
た、図9は実施例3における加工間隙3の放電波形、加
工用電源制御回路8Aの出力するパルス幅信号、大小パ
ルス選択信号、発振器20の出力するクロック信号、一
致回路24の出力する一致回路出力信号、パルス列発生
回路13の出力するパルス列を示したものであり、30
a、30bは放電電圧波形、31a、31bは放電電流
波形、32a、32bは加工間隙3に供給する電流パル
スのパルス幅を示すパルス幅信号、33は大小パルス選
択信号、34はクロック信号、35は一致回路出力信
号、42a、42bは加工エネルギーに相当するパルス
列を示す。
【0052】さらに、図10は実施例3におけるパルス
列発生回路13とカウンタ回路14の別の実施例を示す
図であり、20〜26は実施例1と同一または同等であ
る。29はパルス列発生回路13が加工エネルギーに相
当するパルス列を出力するように、NC制御装置10A
から大小パルスデータ選択回路21に入力する大小パル
ス幅データに、電流パルスのピーク値に対応する値を乗
算するパルス幅データ乗算回路である。
【0053】次に動作について実施例1のものと異なる
箇所のみ説明する。まず、図8に示す実施例の場合、実
施例1と同様に加工間隙3にピークの高い大パルスとピ
ークの低い小パルスの2種類の電流波形を供給して加工
を行なう場合において、パルス列発生回路13は加工用
電源制御回路8Aが加工用電源7に出力する加工エネル
ギーに相当するパルス列を次の手順で出力する。まず、
パルス幅データ2乗回路28はNC制御装置10Aから
大小パルス幅データを入力し、それぞれに対応するパル
ス幅を2乗したデータを大小パルスデータ選択回路に出
力する。加工用電源制御回路8Aの出力する大小パルス
のパルス幅データはパルス幅データ2乗回路28を通る
ことでエネルギー量を示すデータに変換される。
【0054】以下、実施例1と同様の動作で、大小パル
スのパルス幅の2乗に対応するパルス列を出力する。例
えば、ピークの高い大パルスのパルス幅データを5、ピ
ークの低い小パルスのパルス幅データを3とすれば、図
9に示すように、32aの小パルスに対しては9個のパ
ルス列(42a)、32bの大パルスに対しては25個
のパルス列(42b)を出力する。次にカウンタ回路1
4も実施例1と同様の動作でパルス列発生回路13から
出力されるパルス列のパルス数の合計を所定時間ごとに
計測する。以上の動作から、カウンタ回路14の計測結
果は所定時間内のパルス列のパルス数の総和であり、パ
ルス列と電流パルス幅の2乗が対応しているので、所定
時間ごとに加工間隙3に供給している電流パルスのエネ
ルギー量を検出遅れがなく的確に計測することが可能で
ある。従って、加工中における投入エネルギーとしてど
れくらいの量が供給されているかを検出することが可能
となり、ワイヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工
を的確に防止する有効な手段となる。
【0055】次に、図10に示す実施例においても、パ
ルス幅データ乗算回路29が加工用電源制御回路8Aが
選択した電流パルスのパルス幅データに電流パルスのピ
ーク値に対応する値を乗算するので、電流パルスのパル
ス幅データがエネルギー量を示すデータに変換され、パ
ルス列発生回路13は図8に示す実施例と同様の動作で
電流パルスのエネルギー量に相当するパルス列を出力す
る。従って、加工中における投入エネルギーとしてどれ
くらいの量が供給されているかを検出することが可能と
なり、ワイヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工を
的確に防止する有効な手段となる。
【0056】なお、本実施例は、大小2種類のピークの
高さの電流パルスを加工間隙3に印加する場合について
記述しているが、単一のピークの高さの電流パルスある
いは複数のピークの高さの電流パルスを加工間隙3に印
加する場合についても、加工間隙3に供給している電流
パルスのエネルギー量を検出遅れなく的確に計測するこ
とが可能である。また、カウンタ回路14の出力するパ
ルス列が電流パルスのエネルギー量に対応しているの
で、複数の電流パルス(大小2種類の電流パルスを含
む)を加工間隙3に印加する場合は、実施例1に比べ電
流パルスのエネルギー量の検出誤差が少なくなるので、
より高精度に加工中の投入エネルギー量を検出すること
が可能である。また、この実施例3のものは、実施例2
のものと組み合せることができる。
【0057】実施例4.図11は実施例4のワイヤ放電
加工装置の構成を示す図である。図において、1〜7、
8A、9、11〜13は実施例1と同一または同等であ
り、10BはNCプログラムを入力し、軸駆動指令、電
気加工条件パラメータ情報、電極送り速度等を出力する
NC制御装置、14は所定時間内の前記パルス列のパル
ス数を積算するカウンタ回路で、14aは小パルスに対
応するパルス列を計測するカウンタ、14bは大パルス
に対応するパルス列を計測するカウンタ、16は前記カ
ウンタ回路の計測結果から加工エネルギーに相当する量
を計算する演算装置、15Aは演算装置16の演算結果
を、例えば図5に示すように表示する表示装置である。
【0058】次に動作について実施例1のものと異なる
箇所のみ説明する。実施例1と同様に加工間隙3にピー
クの高い大パルスとピークの低い小パルスの2種類の電
流波形を供給して加工を行なう場合において、パルス列
発生回路13は実施例1と同様の動作で、ピークの低い
小パルスのパルス幅に対応するするパルス列と、ピーク
の高い大パルスのパルス幅に対応するパルス列を出力す
る(図3、36a、36b参照)。このような動作中に
おいて、カウンタ回路14は大パルスと小パルスのパル
ス列を別々に計測するように14a、14bの2個のカ
ウンタから構成されているので、カウンタ回路14aは
パルス列発生回路13から出力されるパルス列のうち小
パルスのパルス幅に対応するパルス列のパルス数の合計
を所定時間ごとに計測し、カウンタ回路14bはパルス
列発生回路13から出力されるパルス列のうち大パルス
のパルス幅に対応するパルス列のパルス数の合計を所定
時間ごとに計測する。
【0059】次に、演算装置16はカウンタ回路14
a、14bの計測結果を入力し、例えば、以下に示すよ
うな式の演算を行って加工エネルギーを求める。 加工エネルギー=[(大パルスのパルス列の計測値)/
(所定時間)×(ピークの高さ)]+[(小パルスのパ
ルス列の計測値)/(所定時間)×(ピークの高さ)] つまり、演算装置16では所定時間内の大小パルスのパ
ルス列の計測結果に電流パルスのピークの高さに比例す
る係数(パルス幅に比例する係数でもよい)を掛けて、
その2つの値の加算を行うことで、演算装置16の演算
結果は所定時間ごとに加工間隙3に供給している電流パ
ルスのエネルギー量を演算処理により求めることが可能
となる。従って、所定時間ごとの加工中における投入エ
ネルギーとして、どれくらいの電流パルスのエネルギー
量が供給されているかを検出することが可能となり、ワ
イヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工を的確に防
止する有効な手段となる。
【0060】なお、本実施例は、大小2種類のピークの
高さの電流パルスを加工間隙3に印加する場合について
記述しているが、単一のピークの高さの電流パルスある
いは複数のピークの高さの電流パルスを加工間隙3に印
加する場合についても、電流パルスのピークの高さの数
に合わせてカウンタ回路14を1個あるいは複数個用意
することで、所定時間ごとの加工間隙3に供給している
電流パルスのエネルギー量を計測することが可能であ
る。また、本実施例のカウンタ回路14a、14bは、
大小パルスのパルス幅をそれぞれ別個に計測するように
構成していることから、カウンタ回路14の構成を簡略
化することが可能となる。
【0061】また演算装置16はその演算結果を表示装
置15Aに出力する。表示装置15Aは実施例1と同様
に、演算装置16の演算結果を加工中における投入エネ
ルギーとして表示することで、オペレータが電流パルス
のピーク値、パルス幅、休止時間等の電気加工条件パラ
メータの設定が適切であるかどうかの判断が容易に行え
るため、ワイヤ断線の発生を未然に防止できる。加え
て、電気加工条件の選定が容易になるためオペレータの
負荷を軽減できる。
【0062】また、演算装置16は、カウンタ回路14
の計測結果から所定時間ごとに加工間隙3に供給してい
る電流パルスのエネルギー量を演算し、演算結果をNC
制御装置10Bに出力する。NC制御装置10Bは演算
装置16の演算結果に応じて加工用電源制御回路8Bに
出力する電気加工条件パラメータを変更制御する。例え
ば、所定時間内の電流パルスのエネルギーが多いときは
ワイヤ電極に投入されるエネルギーが多いと判断し、電
流パルスの休止時間等の電気加工条件パラメータの設定
値を変更し、所定時間内のパルス列のパルス数の合計が
少なくなるように制御する。反対に、所定時間内の電流
パルスのエネルギーが少ない場合も電気加工条件パラメ
ータの設定値を変更し、所定時間内のパルス列のパルス
数の合計が多くなるように制御する。これより、加工中
における投入エネルギーの量を検出し、投入エネルギー
を電気加工条件に応じた値に制御することが可能とな
り、ワイヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工を的
確に防止できる。
【0063】なお、実施例4におけるパルス列発生回路
13として、上述した実施例2で説明したような、加工
電流供給停止後の時間帯に加工電流供給時間幅に対応す
るパルス列を出力するパルス列発生回路13を用いても
よく、この場合上述したように、放電加工のノイズの影
響を避けることができ、より高精度な投入エネルギーの
検出が可能となる。
【0064】実施例5.図12は実施例5のワイヤ放電
加工装置の構成を示す図である。図において、1〜7、
9、12〜14は実施例1と同一または同等であり、8
Bは後述するNC制御装置10D及び放電エネルギー制
御装置17にて制御される加工用電源制御回路、10D
はNCプログラムを入力し、軸駆動指令、電気加工条件
パラメータ情報、電極送り速度等を出力するNC制御装
置、17は前記カウンタ回路14の計測結果が一定とな
るように、休止時間、電流パルス幅等の電気加工条件パ
ラメータ等を制御する加工用電源制御回路8Bを制御す
る放電エネルギー制御装置、15Bは放電エネルギー制
御装置17の演算結果を、例えば図5に示すように表示
する表示装置である。
【0065】次に動作について実施例1と異なる箇所の
み説明する。実施例1と同様に加工間隙3にピークの高
い大パルスとピークの低い小パルスの2種類の電流波形
を供給して加工を行なう場合において、パルス列発生回
路13は加工用電源制御回路8Bが加工用電源7に出力
する電流パルス幅に対応するパルス列を出力し、カウン
タ回路14はパルス列発生回路13から出力されるパル
ス列のパルス数の合計を所定時間ごとに計測する。放電
エネルギー制御装置17はワイヤ電極径や被加工物等の
条件により予め定められるパルス数の設定値とカウンタ
回路14の計測結果を比較し、その結果に応じて加工用
電源制御回路8Bが制御する電流ピーク、パルス幅、休
止時間の電気加工条件パラメータを変更し、カウンタ回
路14の計測結果が一定となるように制御する。
【0066】従って、所定時間ごとに加工間隙3に供給
している電流パルスの量が一定値に制御されるため、加
工中における投入エネルギーの量が一定値となり、ワイ
ヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工を的確に防止
することが可能となる。また、パルス列発生回路13の
出力するパルス列は実施例2のように、休止時間中に出
力することで、放電加工のノイズの影響を避け、より高
精度な投入エネルギーの検出が可能となるため、ワイヤ
断線防止の動作の信頼性がより向上する。さらに、パル
ス列発生回路13が実施例3のように加工エネルギーに
相当するパルス列を出力する場合においても、放電エネ
ルギー制御装置17はカウンタ回路14の計測結果が一
定となるように制御することが可能である。
【0067】実施例6.図13は実施例6のワイヤ放電
加工装置の構成を示す図である。図において、符号1〜
7、9、10D、11〜13は、実施例5と同一または
同等であり、8DはNC制御装置10D及び放電エネル
ギー制御装置17Aにて制御される加工用電源制御回
路、14は所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算
するカウンタ回路で、14aは小パルスに対応するパル
ス列を計測するカウンタ、14bは大パルスに対応する
パルス列を計測するカウンタ、16Aは前記カウンタ回
路14の計測結果から加工エネルギー量を計算する演算
装置、17Aは演算装置16Aの出力信号を受け、加工
用電源制御回路8Dを制御する放電エネルギー制御装
置、15Cは放電エネルギー制御装置17Aの演算結果
を、例えば図5に示すように表示する表示装置である。
【0068】次に動作について説明する。実施例5と同
様に加工が行われ、演算装置16Aは、実施例4と同様
の動作で、カウンタ回路14の計測結果から所定時間ご
とに加工間隙3に供給している電流パルスのエネルギー
量を演算し、演算結果を放電エネルギー制御装置17A
に出力する。放電エネルギー制御装置17Aは、ワイヤ
電極径や被加工物等の条件により予め定められる加工エ
ネルギーの設定値と演算装置16Aの演算結果を比較
し、その結果に応じて加工用電源制御回路8Dが制御す
る電流ピーク、パルス幅、休止時間等の電気加工条件パ
ラメータを変更し、演算装置16Aの演算結果が一定と
なるように制御する。従って、所定時間ごとに加工間隙
3に供給している電流パルスのエネルギー量が一定値に
制御されるため、加工中における投入エネルギーの量が
一定値となり、ワイヤ電極の断線や集中アークなどの異
常加工を的確に防止することが可能となる。
【0069】また、パルス列発生回路13の出力するパ
ルス列は実施例2のように、休止時間中に出力すること
で、放電加工のノイズの影響を避け、より高精度な投入
エネルギーの検出が可能となるため、ワイヤ断線防止の
動作の信頼性がより向上する。加えて、本発明の実施例
のカウンタ回路14a、14bは、大小パルスのパルス
幅をそれぞれ別個に計測するように構成していることか
ら、カウンタ回路14の構成を簡略化することが可能と
なる。
【0070】実施例7.図14は、図12に示す前記実
施例5のワイヤ放電加工装置における放電エネルギー制
御装置17が、カウンタ回路14の計測結果が一定にな
るように電気加工条件パラメータの一つである休止時間
を制御する場合において、その休止時間の制御状態の一
例を示す図である。図14(a)は所定時間内のカウン
タ回路14の計測結果を示し、図14(b)は(a)の
43〜46の区間に対応するタイミングチャートで、所
定時間内の加工間隙3の放電波形、放電エネルギー制御
装置17の制御する休止時間、パルス列発生回路13の
出力するパルス列を示したものであり、43〜46のそ
れぞれについてaは放電電圧波形、bは放電電流波形、
cは休止時間、dはパルス列を示す。
【0071】次に動作について説明する。実施例5と同
様に加工が行われ、カウンタ回路14は加工間隙3に供
給される電流パルスのパルス幅に対応するパルス列のパ
ルス数の合計を所定時間ごとに計測し、計測結果を放電
エネルギー制御装置17に出力する。放電エネルギー制
御装置17はワイヤ電極径や被加工物等の条件により予
め定められるパルス数の設定値とカウンタ回路14の計
測結果を比較し、その結果に応じて加工用電源制御回路
8Bが制御する休止時間を変更し、カウンタ回路14の
計測結果が一定となるように制御する。
【0072】ここで、放電エネルギー制御装置17の休
止時間制御の動作の一例を説明する。例えば、放電エネ
ルギー制御装置17において所定時間内のパルス数の設
定値を14パルスとして、カウンタ回路14のパルス数
の計測結果が図14(a)に示すように変化する加工状
態を考えると、まず、43のステップの加工状態におい
て、パルス数の計測結果は43dのように14パルスで
あり、放電エネルギー制御装置17のパルス数の設定値
と同じであるため休止時間に変更はない。次に44のス
テップで加工間隙3の状態が変化してワイヤ断線に近い
状態に移行すると、このときのパルス数の計測結果は4
4dのように16パルスに増加し、放電エネルギー制御
装置17のパルス数の設定値以上の数になるため放電エ
ネルギー制御装置17は加工用電源制御回路8Bに休止
時間を延ばす信号を出力する。
【0073】次の45のステップの加工状態において
は、休止時間の制御が反映され休止時間は45cに示す
ように延びるため、所定時間内の放電発生数が減少す
る。その結果ワイヤ断線が回避され、所定時間内のパル
ス数の計測値も45dに示すように設定値である14パ
ルスに減少する。また、図示するように、45のステッ
プの次のステップで、設定値である14パルスより減少
すると、逆に放電エネルギー制御装置17は加工用電源
制御回路8Bに休止時間を短くする信号を出力する。こ
の結果その次のステップでは設定値である14パルスに
増加する。放電エネルギー制御装置17は異常放電やワ
イヤ断線状態の発生に対し、以上のようなサイクルで加
工用電源制御回路8Bの制御する休止時間を制御するた
め、異常放電やワイヤ断線を確実に回避することが可能
となり、安定な加工状態が維持される。なお、図13に
示す実施例6の放電エネルギー制御装置17Aの動作に
ついても、実施例5の放電エネルギー制御装置17の動
作と実質的同一である。
【0074】実施例8.また、図15は、図12に示す
前記実施例5のワイヤ放電加工装置における放電エネル
ギー制御装置17が、カウンタ回路14の計測結果が一
定になるように電気加工条件パラメータの一つである電
流パルス幅を制御する場合において、電流パルス幅の制
御状態の一例を示す図である。図15(a)は所定時間
内のカウンタ回路14の計測結果を示し、図15(b)
は(a)の47〜50の区間に対応するタイミングチャ
ートで、所定時間内の加工間隙3の放電波形、放電エネ
ルギー制御装置17の制御する電流パルス幅、パルス列
発生回路13の出力するパルス列を示したものであり、
47〜50のそれぞれについてaは放電電圧波形、bは
放電電流波形、cは電流パルス幅、dはパルス列を示
す。
【0075】次に動作について説明する。実施例5と同
様に加工が行われ、カウンタ回路14は加工間隙3に供
給される電流パルスのパルス幅に対応するパルス列のパ
ルス数の合計を所定時間ごとに計測し、計測結果を放電
エネルギー制御装置17に出力する。放電エネルギー制
御装置17はワイヤ電極径や被加工物等の条件により予
め定められるパルス数の設定値とカウンタ回路14の計
測結果を比較し、その結果に応じて加工用電源制御回路
8Bが制御する電流パルス幅を変更し、カウンタ回路1
4の計測結果が一定となるように制御する。
【0076】ここで、放電エネルギー制御装置17の電
流パルス幅制御の動作の一例を説明する。例えば、放電
エネルギー制御装置17において所定時間内のパルス数
の設定値を14パルスとして、カウンタ回路14のパル
ス数の計測結果が図15(a)に示すように変化する加
工状態を考えると、まず、47のステップの加工状態に
おいて、パルス数の計測結果は47dのように14パル
スであり、放電エネルギー制御装置17のパルス数の設
定値と同じであるため電流パルス幅に変更はない。次に
48のステップで加工間隙3の状態が変化してワイヤ断
線に近い状態に移行すると、このときのパルス数の計測
結果は48dのように16パルスに増加し、放電エネル
ギー制御装置17のパルス数の設定値以上の数になるた
め放電エネルギー制御装置17は加工用電源制御回路8
Bに電流パルス幅を縮める信号を出力する。次の49の
ステップの加工状態においては、電流パルス幅の制御が
反映され電流パルス幅は49cに示すように短くなり、
同時に電流パルスのピーク値も小さくなる。
【0077】その結果ワイヤ断線が回避され、所定時間
内のパルス数の計測値も49cに示すように設定値であ
る14パルスに減少する。また、図示するように、49
のステップの次のステップで、設定値である14パルス
より減少すると、逆に放電エネルギー制御装置17は加
工用電源制御回路8Bに電流パルス幅を長くする信号を
出力する。この結果その次のステップでは設定値である
14パルスに増加する。放電エネルギー制御装置17は
異常放電やワイヤ断線状態の発生に対し、以上のような
サイクルで加工用電源制御回路8Bの制御する電流パル
ス幅を制御するため、異常放電やワイヤ断線を確実に回
避することが可能となり、安定な加工状態が維持され
る。なお、図13に示す実施例6の放電エネルギー制御
装置17Aの動作についても、実施例5の放電エネルギ
ー制御装置17の動作と実質的同一である。
【0078】実施例9.図16は実施例9のワイヤ放電
加工装置の構成を示す図である。図において、符号1〜
7、8A、9、11〜14は実施例1と同一または同等
であり、17Bはカウンタ回路14の計測結果が一定に
なるように、NC制御装置10Cを制御し、電極送り速
度を制御する放電エネルギー制御装置、15Dは放電エ
ネルギー制御装置17Bの演算結果を、例えば図5に示
すように表示する表示装置である。また、図17は本実
施例における電極送り速度の制御状態の一例を示す図で
ある。図17(a)は所定時間内のカウンタ回路14の
計測結果を示し、図17(b)は(a)の51〜54の
区間に対応するタイミングチャートで、所定時間内の加
工間隙3の放電波形、電極送り速度制御により変化する
無負荷時間(電圧印加から放電発生までの時間)、パル
ス列発生回路13の出力するパルス列を示したものであ
り、51〜54のそれぞれについてaは放電電圧波形、
bは放電電流波形、cは無負荷時間、dはパルス列を示
す。
【0079】次に動作について説明する。実施例5と同
様に加工が行われ、カウンタ回路14は加工間隙3に供
給される電流パルスのパルス幅に対応するパルス列のパ
ルス数の合計を所定時間ごとに計測し、計測結果を放電
エネルギー制御装置17Bに出力する。放電エネルギー
制御装置17Bはワイヤ電極径や被加工物等の条件によ
り予め定められるパルス数の設定値とカウンタ回路14
の計測結果を比較し、その結果に応じてNC制御装置1
0Cが制御する電極送り速度を変更し、カウンタ回路1
4の計測結果が一定となるように制御する。
【0080】ここで、放電エネルギー制御装置17Bの
電極送り速度制御の動作の一例を説明する。例えば、放
電エネルギー制御装置17Bにおいて所定時間内のパル
ス数の設定値を14パルスとして、カウンタ回路14の
パルス数の計測結果が図17(a)に示すように変化す
る加工状態を考えると、まず、51のステップの加工状
態において、パルス数の計測結果は51dのように14
パルスであり、放電エネルギー制御装置17Bのパルス
数の設定値と同じであるため電極送り速度に変更はなく
無負荷時間も変化しない。次に52のステップで加工間
隙3の状態が変化してワイヤ断線に近い状態に移行する
と、このときのパルス数の計測結果は52dのように1
6パルスに増加し、放電エネルギー制御装置17Bのパ
ルス数の設定値以上の数になるため放電エネルギー制御
装置17BはNC制御装置10Cに電極送り速度を遅く
する信号を出力する。次の53のステップの加工状態に
おいては、電極送り速度の制御が反映され無負荷時間は
53cに示すように長くなるため、所定時間内の放電発
生数が少なくなる。その結果ワイヤ断線が回避され、所
定時間内のパルス数の計測値も53dに示すように設定
値である14パルスに減少する。また、図示するよう
に、53のステップの次のステップで、設定値である1
4パルスより減少すると、逆に放電エネルギー制御装置
17Bは加工NC制御装置10Cに電極送り速度を速く
する信号を出力する。この結果その次のステップでは設
定値である14パルスに増加する。
【0081】放電エネルギー制御装置17Bは異常放電
やワイヤ断線状態の発生に対し、以上のようなサイクル
でNC制御装置10Cを制御し電極送り速度を制御する
ため、異常放電やワイヤ断線を確実に回避することが可
能となり、安定な加工状態が維持される。
【0082】実施例10.次にこの発明の実施例10を
図18及び図19を用いて説明する。図18は実施例1
0のワイヤ放電加工装置の構成を示す図である。図にお
いて、符号1〜7、9、10D、11〜14は実施例5
と同一または同等であり、17Cはカウンタ回路14の
計測結果が所定値に達した場合に加工電流パルス(また
は加工電圧電流パルス)の供給を一旦停止することによ
り所定時間内のパルス数が所定値以上とならないよう、
加工用電源制御回路8Cを制御する放電エネルギー制御
装置、15Eは放電エネルギー制御装置17Cの演算結
果を、例えば図5に示すように表示する表示装置であ
る。
【0083】また、図19は実施例10における放電エ
ネルギー制御装置17Cの制御状態の一例を示す図であ
る。図19(a)は所定時間に対するカウンタ回路14
の計測結果を示し、図19(b)は電流パルスの供給停
止信号(以下、発信停止とする)のタイムチャートを示
す。
【0084】次に動作について説明する。実施例1と同
様に加工間隙3にピークの高い大パルスとピークの低い
小パルスの2種類の電流波形を供給して加工を行なう場
合において、パルス列発生回路13は加工用電源制御回
路8Cが加工用電源7に出力する電流パルス幅に対応す
るパルス列を出力し、カウンタ回路14はパルス列発生
回路13から出力されるパルス列のパルス数の合計を所
定時間ごとに計測する。放電エネルギー制御装置17C
は、カウンタ回路14の計測結果とワイヤ電極径や被加
工物等の条件により予め定められるパルス数の所定値
(上限値)と比較し、所定時間中にパルス数の計測結果
が所定値に達した場合には(図19の55、56、58
の場合)、加工用電源制御回路8Cが加工用電源7に出
力する駆動信号を停止し、図19に示すように電流パル
スの供給を一旦停止させる発信停止信号を加工用電源制
御回路8Cに出力し、所定時間内のパルス数の計測値が
所定値(上限値)以上とならないように制御する。
【0085】また、図19の(57)のように所定時間
中にパルス数の計測値が所定値(上限値)に達しない場
合は、放電エネルギー制御装置17Cは発信停止信号を
出力しない。従って、放電エネルギー制御装置17Cの
制御動作により、所定時間ごとに加工間隙3に供給して
いる電流パルスの量が所定値(上限値)に制限されるた
め、加工中における投入エネルギーの量がワイヤ断線の
限界値以下に制御され、ワイヤ電極の断線や集中アーク
などの異常加工を確実に防止することが可能となる。ま
た、パルス列発生回路13の出力するパルス列は実施例
2のように、休止時間中に出力することで、放電加工の
ノイズの影響を避け、より高精度な投入エネルギーの検
出が可能となるため、ワイヤ断線防止の動作の信頼性が
より向上する。さらに、パルス列発生回路13が実施例
3のように加工エネルギーに相当するパルス列を出力す
る場合においても、放電エネルギー制御装置17Cはカ
ウンタ回路14の計測結果が所定値(上限値)以上とな
らないよう制御することが可能である。
【0086】上述した本実施例に係る装置による効果の
具体例を以下に示す。 ワイヤ電極:黄銅製,0.3mmφ 被加工物:SKD11,60mm厚 ピーク電流:600A カウンタ回路14の所定時間:10ms とした本実施例に係る装置を用いてワイヤ放電加工を行
ったとき、加工速度は4.2mm/minとなり、従来
の加工速度(3.6mm/min)に比べ約20%も向
上し、また断線の発生もなかった。
【0087】実施例11.図20は実施例11のワイヤ
放電加工装置の構成を示す図である。図において、符号
1〜7、8A、10A、11、12、14、15は実施
例1と同一または同等であり、13Aは極間における加
工電圧を検出する電圧検出回路9Aによる検出値を入力
し、この検出値が極間における有効放電であることを示
す所定レベルの電圧値以上であった場合にのみ、極間に
印加する電流パルス波形の電流パルス幅と対応するパル
ス列を出力するパルス発生回路、14は所定時間内の前
記パルス列のパルス数を積算するカウンタ回路である。
【0088】また、図21は実施例11におけるワイヤ
放電加工装置の動作を示したものであり、図21(a)
は加工間隙の状態と放電電圧の関係を示し、図21
(b)は加工間隙の放電波形と、パルス列発生回路13
Aの出力するパルス列を示したものであり、58は放電
電圧波形、59は放電電流波形、60はパルス列を示
す。
【0089】次に動作について実施例1のものと異なる
箇所のみ説明する。実施例1と同様に加工間隙3にピー
クの高い大パルスとピークの低い小パルスの2種類の電
流波形を供給して加工を行なう場合において、電圧検出
回路9Aは加工間隙3における電圧波形により放電の発
生を検出するとともに、無負荷時間を計測し、この結果
を加工用電源制御回路8Aに出力する。加工用電源制御
回路8Aは無負荷時間が短い場合(即放電)には、パル
ス幅が小さくピークの低い電流波形を供給し、逆に無負
荷時間が比較的長い場合には正常放電と判別しパルス幅
が大きくピークの高い電流波形を供給する。平均電圧検
出回路11は加工中の平均電圧を検出し、この電圧に基
づいて電極送り制御を行う。パルス列発生回路13Aは
電圧検出回路9Aによる検出値が極間における有効放電
であることを示す所定レベルの電圧値以上であった場合
にのみ、極間に印加する電流パルス波形の電流パルス幅
と対応するパルス列を出力する。
【0090】例えば、図21(a)に示すように検出値
の所定レベルを設定すると、加工状態が正常放電やアー
クの場合は、極間電圧の検出値が所定レベルを越えるた
め有効放電であると判断し、パルス列発生回路13Aは
パルス列を出力するが、加工状態が短絡の場合は極間電
圧の検出値が所定レベルに達しないため、パルス列発生
回路13Aはパルス列を出力しない。カウンタ回路14
はパルス列発生回路13Aから出力されるパルス列のパ
ルス数の合計を所定時間ごとに計測する。従って、カウ
ンタ回路14の計測結果は所定時間内のパルス列のパル
ス数の総和であり、パルス列と電流パルス幅が対応して
いるので、所定時間ごとに加工間隙3に供給している電
流パルスの量を検出遅れがなく的確に計測することが可
能であり、さらに、ワイヤ電極の消耗に影響する有効放
電の加工状態についてのみ電流パルスの計測を行うた
め、より高精度な電流パルスの計測が可能となってい
る。
【0091】従って、加工中における投入エネルギーと
してどれくらいの量が供給されているかを検出すること
が可能となり、ワイヤ電極の断線や集中アークなどの異
常加工を的確に防止する有効な手段となる。また、パル
ス列発生回路13Aの出力するパルス列は実施例2のよ
うに、休止時間中に出力することで、放電加工のノイズ
の影響を避け、より高精度な投入エネルギーの検出が可
能となるため、ワイヤ断線防止の動作の信頼性がより向
上する。さらに、パルス列発生回路13Aが実施例3の
ように加工エネルギーに相当するパルス列を出力するよ
うに構成して、加工間隙3に供給している電流パルスの
エネルギー量を検出遅れなく的確に計測することも可能
である。
【0092】また、カウンタ回路14は、上述したとお
り、加工間隙3に供給される電流パルスのパルス幅に対
応するパルス列のパルス数の合計を所定時間ごとに計測
し、計測結果(所定時間内のパルス列のパルス数の合
計)を表示装置15に出力する。表示装置15は実施例
1と同様にカウンタ回路14の計測結果を加工中におけ
る投入エネルギーとして表示することで、オペレータが
電流パルスのピーク値、パルス幅、休止時間等の電気加
工条件パラメータの設定が適切であるかどうかの判断が
正確かつ容易に行えるため、ワイヤ断線の発生を未然に
防止できる。加えて、電気加工条件の選定が容易になる
ためオペレータの負荷を軽減できる。
【0093】また、カウンタ回路14は、上述したとお
り、加工間隙3に供給される電流パルスのパルス幅に対
応するパルス列のパルス数の合計を所定時間ごとに計測
し、計測結果(所定時間内のパルス列のパルス数の合
計)をNC制御装置10Aに出力する。NC制御装置1
0Aはカウンタ回路14の計測結果に応じて加工用電源
制御回路8に出力する電気加工条件パラメータを変更制
御する。例えば、所定時間内のパルス列のパルス数の合
計が多いときはワイヤ電極に投入されるエネルギーが多
いと判断し、電流パルスの休止時間等の電気加工条件パ
ラメータの設定値を変更し、所定時間内のパルス列のパ
ルス数の合計が少なくなるように制御する。反対に、所
定時間内のパルス列のパルス数の合計が少ない場合も電
気加工条件パラメータの設定値を変更し、所定時間内の
パルス列のパルス数の合計が多くなるように制御する。
従って、所定時間ごとに加工間隙3に供給している電流
パルスの量を検出遅れがなく計測し、さらに、ワイヤ電
極の消耗に影響する有効放電の加工状態についてのみ電
流パルスの計測を行うため、より高精度な電流パルスの
計測が可能となるため、加工中における投入エネルギー
の量を検出し、投入エネルギーを制御することでワイヤ
電極の断線や集中アークなどの異常加工を的確に防止で
きる。またこの実施例は、実施例2、3ばかりでなく実
施例4〜10とも適宜組み合せることができる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、9の発
明に係わるワイヤ放電加工装置及びその制御方法によれ
ば、加工間隙に供給している電流パルスの量を検出遅れ
がなく的確に計測することが可能となり、ひいてはワイ
ヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工の発生を確実
に防止できる。
【0095】また請求項2、10の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、ワイヤ電極の
消耗に影響する有効放電の加工状態についてのみ電流パ
ルスの計測を行うことから、より高精度な電流パルスの
計測が可能となり、ひいてはワイヤ電極の断線や集中ア
ークなどの異常加工の発生をより確実に防止できる。
【0096】また請求項3、11の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、加工間隙に供
給している電流パルスの量を加工エネルギーとして検出
遅れなく的確に計測でき、特に、複数の電流パルス(大
小2種類の電流パルスを含む)を加工間隙に印加する場
合、電流パルスのエネルギー量の検出誤差が少なくより
高精度に加工中の投入エネルギー量を検出することがで
き、ひいてはワイヤ電極の断線や集中アークなどの異常
加工の発生をより確実に防止できる。
【0097】また請求項4、12の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、加工間隙に供
給している電流パルスの量を加工エネルギーとして検出
遅れがなく的確に計測することが可能となり、特に、複
数の電流パルス(大小2種類の電流パルスを含む)を加
工間隙に印加する場合は電流パルスのエネルギー量の検
出誤差が少なくより高精度に加工中の投入エネルギー量
を検出することができ、ひいてはワイヤ電極の断線や集
中アークなどの異常加工の発生をより確実に防止でき
る。
【0098】また請求項5、13の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、加工間隙に供
給している電流パルスの量を、ワイヤ電極の消耗に影響
する有効放電の加工状態についてのみ加工エネルギーと
して検出遅れがなく的確に計測することが可能となり、
特に、複数の電流パルス(大小2種類の電流パルスを含
む)を加工間隙に印加する場合は電流パルスのエネルギ
ー量の検出誤差が少なくより高精度に加工中の投入エネ
ルギー量を検出することができ、ひいてはワイヤ電極の
断線や集中アークなどの異常加工の発生をより確実に防
止できる。
【0099】また請求項6、14の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、加工間隙に供
給している電流パルスの量(または加工エネルギー)
を、電流パルス供給中のノイズ発生にの影響による誤検
出を防止してより高精度に計測することが可能となり、
ひいてはワイヤ電極の断線や集中アークなどの異常加工
の発生をより確実に防止できる。
【0100】また請求項7、15の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、加工中におけ
る投入エネルギーの量がワイヤ断線の限界値以下に制御
することが可能となるため、集中アークや異常放電など
の加工状態の悪化を高速に回避でき、ひいてはワイヤ断
線を確実に防止でき生産性が向上できる。
【0101】また請求項8、16の発明に係わるワイヤ
放電加工装置及びその制御方法によれば、オペレータが
電流パルスのピーク値、パルス幅、休止時間等の加工条
件パラメータの設定が適切であるかどうかの判断が容易
に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るワイヤ放電加工装置の構成を
示す図である。
【図2】 実施例1のパルス発生回路とカウンタ回路の
詳細を示す図である。
【図3】 実施例1に係るワイヤ放電加工装置の動作を
示す図である。
【図4】 実施例1に係るワイヤ放電加工装置の動作を
示す図である
【図5】 実施例1の表示装置の動作を示す図である。
【図6】 実施例2のパルス発生回路とカウンタ回路の
一実施例を示す図である。
【図7】 実施例2の動作を示す図である。
【図8】 実施例3のパルス発生回路とカウンタ回路の
一実施例を示す図である。
【図9】 実施例3の動作を示す図である。
【図10】 実施例3のパルス発生回路とカウンタ回路
の別の実施例を示す図である。
【図11】 実施例4に係るワイヤ放電加工装置の構成
を示す図である。
【図12】 実施例5に係るワイヤ放電加工装置の構成
を示す図である。
【図13】 実施例6に係るワイヤ放電加工装置の構成
を示す図である。
【図14】 実施例7に係るワイヤ放電加工装置の動作
を示す図である。
【図15】 実施例8に係るワイヤ放電加工装置の動作
を示す図である。
【図16】 実施例9に係るワイヤ放電加工装置の構成
を示す図である。
【図17】 実施例9に係るワイヤ放電加工装置の動作
を示す図である。
【図18】 実施例10に係るワイヤ放電加工装置の構
成を示す図である。
【図19】 実施例10に係るワイヤ放電加工装置の動
作を示す図である。
【図20】 実施例11に係るワイヤ放電加工装置の構
成を示す図である。
【図21】 実施例11に係るワイヤ放電加工装置の動
作を示す図である。
【図22】 従来例に係るワイヤ放電加工装置の構成を
示す図である。
【図23】 従来例に係るワイヤ放電加工装置の動作を
示す図である。
【符号の説明】
1はワイヤ電極、2は被加工物、3は加工間隙、4はテ
ーブル、5aはX軸駆動モータ、5bはY軸駆動モー
タ、6は軸駆動制御装置、7は加工用電源、8、8A〜
8Dは加工用電源制御回路、9、9Aは電圧検出回路、
10、10A〜10DはNC制御装置、11は平均電圧
検出回路、12はNCプログラム、13、13Aはパル
ス列発生回路、14はカウンタ回路、15、15A〜1
5Eは表示装置、16、16Aは演算装置、17、17
A〜17Cは放電エネルギー制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 祥人 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (72)発明者 佐藤 達志 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電 機株式会社 産業システム研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 7/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、加工電流
    供給時間幅に対応するパルス列を出力するパルス列発生
    手段と、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算す
    るパルス数積算手段と、このパルス数積算手段のパルス
    数積算結果に基づいて加工条件を制御する制御装置とを
    備えてなるワイヤ放電加工装置。
  2. 【請求項2】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、放電中の
    電圧を計測する電圧検出手段と、該電圧検出手段による
    検出値が極間における有効放電であることを示す所定レ
    ベルの電圧値以上であった場合にのみ、加工電流供給時
    間幅に対応するパルス列を出力するパルス列発生手段
    と、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算するパ
    ルス数積算手段と、このパルス数積算手段のパルス数積
    算結果に基づいて加工条件を制御する制御装置とを備え
    てなるワイヤ放電加工装置。
  3. 【請求項3】 パルス列発生手段は、加工エネルギーに
    相当するパルス列を出力するものであることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装
    置。
  4. 【請求項4】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、加工電流
    供給時間幅に対応するパルス列を出力するパルス列発生
    手段と、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算す
    るパルス数積算手段と、このパルス数積算手段のパルス
    数積算結果に基づいて実質的に加工エネルギーを計算す
    るエネルギー量演算手段と、このエネルギー量演算手段
    の演算結果に基づいて加工条件を制御する制御装置とを
    備えてなるワイヤ放電加工装置。
  5. 【請求項5】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、放電中の
    電圧を計測する電圧検出手段と、該電圧検出手段による
    検出値が極間における有効放電であることを示す所定レ
    ベルの電圧値以上であった場合にのみ、加工電流供給時
    間幅に対応するパルス列を出力するパルス列発生手段
    と、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算するパ
    ルス数積算手段と、このパルス数積算手段のパルス数積
    算結果に基づいて実質的に加工エネルギーを計算するエ
    ネルギー量演算手段と、このエネルギー量演算手段の演
    算結果に基づいて加工条件を制御する制御装置とを備え
    てなるワイヤ放電加工装置。
  6. 【請求項6】 パルス列発生手段は、加工電流供給停止
    後の時間帯に加工電流供給時間幅に対応するパルス列を
    出力するものであることを特徴とする請求項1〜請求項
    5の何れかに記載のワイヤ放電加工装置。
  7. 【請求項7】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、電極と被
    加工物間に供給される所定時間内のエネルギー量又はそ
    のエネルギー量に相当するものを検出するエネルギー検
    出手段と、該エネルギー検出手段の検出結果が所定値に
    達した場合に加工電流の供給を一旦停止することによ
    り、電極と被加工物間に供給される所定時間内のエネル
    ギー量が所定値を越えないよう制御する制御装置とを備
    えてなるワイヤ放電加工装置。
  8. 【請求項8】 パルス数積算手段またはエネルギー量演
    算手段またはエネルギー検出手段の結果を表示する表示
    手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8の何
    れかに記載のワイヤ放電加工装置。
  9. 【請求項9】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加し
    放電加工を行うワイヤ放電加工装置の制御方法におい
    て、加工電流供給時間幅に対応するパルス列を出力する
    とともに、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算
    し、このパルス数積算結果に基づいて加工条件を制御す
    ることを特徴とするワイヤ放電加工装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加
    し放電加工を行うワイヤ放電加工装置の制御方法におい
    て、放電中の電圧を検出し、該電圧検出値が極間におけ
    る有効放電であることを示す所定レベルの電圧値以上で
    あった場合にのみ、加工電流供給時間幅に対応するパル
    ス列を出力するとともに、所定時間内の前記パルス列の
    パルス数を積算し、このパルス数積算結果に基づいて加
    工条件を制御することを特徴とするワイヤ放電加工装置
    の制御方法。
  11. 【請求項11】 出力されるパルス列は、加工エネルギ
    ーに相当するパルス列であることを特徴とする請求項9
    または請求項10に記載のワイヤ放電加工装置の制御方
    法。
  12. 【請求項12】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加
    し放電加工を行うワイヤ放電加工装置の制御方法におい
    て、加工電流供給時間幅に対応するパルス列を出力する
    とともに、所定時間内の前記パルス列のパルス数を積算
    し、且つこのパルス数積算結果に基づいて実質的に加工
    エネルギーを演算するとともに、この演算結果に基づい
    て加工条件を制御することを特徴とするワイヤ放電加工
    装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加
    し放電加工を行うワイヤ放電加工装置の制御方法におい
    て、放電中の電圧を検出し、該電圧検出値が極間におけ
    る有効放電であることを示す所定レベルの電圧値以上で
    あった場合にのみ、加工電流供給時間幅に対応するパル
    ス列を出力するとともに、所定時間内の前記パルス列の
    パルス数を積算し、且つこのパルス数積算結果に基づい
    て実質的に加工エネルギーを演算するとともに、この演
    算結果に基づいて加工条件を制御することを特徴とする
    ワイヤ放電加工装置の制御方法。
  14. 【請求項14】 パルス列を出力する時間帯は、加工電
    流供給停止後の時間帯であることを特徴とする請求項9
    〜請求項13の何れかに記載のワイヤ放電加工装置の制
    御方法。
  15. 【請求項15】 電極と被加工物間にパルス電圧を印加
    し放電加工を行うワイヤ放電加工装置の制御方法におい
    て、電極と被加工物間に供給される所定時間内のエネル
    ギー量又はそのエネルギー量に相当するものを検出し、
    該検出結果が所定値に達した場合に加工電流の供給を一
    旦停止することにより、電極と被加工物間に供給される
    所定時間内のエネルギー量が所定値を越えないないよう
    制御することを特徴とするワイヤ放電加工装置の制御方
    法。
  16. 【請求項16】 パルス数積算結果またはエネルギー量
    演算結果またはエネルギー検出結果を表示することを特
    徴とする請求項9〜請求項15の何れかに記載のワイヤ
    放電加工装置の制御方法。
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