JP3223627B2 - 自動車のバックドアの補強構造 - Google Patents
自動車のバックドアの補強構造Info
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- JP3223627B2 JP3223627B2 JP02843393A JP2843393A JP3223627B2 JP 3223627 B2 JP3223627 B2 JP 3223627B2 JP 02843393 A JP02843393 A JP 02843393A JP 2843393 A JP2843393 A JP 2843393A JP 3223627 B2 JP3223627 B2 JP 3223627B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のバックドアの補
強構造に関する。
強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のバックドアは、バックドアガラ
スを装着する装着部と、この装着部の両側にそれぞれ設
けられる側部と、前記装着部および側部から伸びている
裾部とを備え、側部と裾部とが、それぞれインナパネル
とアウタパネルとによって閉断面空間を画定するように
形成されるが、前記装着部と前記裾部との境界部分の剛
性は、応力集中し易い割りには低いとされる。そこで、
2つのインナパネルによって閉断面空間を画定し、この
閉断面空間を前記境界部分において車体の横方向へ伸ば
したバックドアが提案されている(実開平3‐9916号公
報)。
スを装着する装着部と、この装着部の両側にそれぞれ設
けられる側部と、前記装着部および側部から伸びている
裾部とを備え、側部と裾部とが、それぞれインナパネル
とアウタパネルとによって閉断面空間を画定するように
形成されるが、前記装着部と前記裾部との境界部分の剛
性は、応力集中し易い割りには低いとされる。そこで、
2つのインナパネルによって閉断面空間を画定し、この
閉断面空間を前記境界部分において車体の横方向へ伸ば
したバックドアが提案されている(実開平3‐9916号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記提案に係るバック
ドアでは、装着部と裾部との境界部分の剛性を高めうる
が、側部と裾部との交差部分、すなわち側部の裾部への
延長部分の剛性は低い。そのため、バックドアを押し開
くように配置されているシリンダ装置の反力によって一
方の側部が、または使用者がバックドアの一方の側部も
しくはその延長部分のみに手をかけてバックドアを閉じ
ようとするときその側部もしくは延長部分が、他の部分
に対して変形するおそれがある。
ドアでは、装着部と裾部との境界部分の剛性を高めうる
が、側部と裾部との交差部分、すなわち側部の裾部への
延長部分の剛性は低い。そのため、バックドアを押し開
くように配置されているシリンダ装置の反力によって一
方の側部が、または使用者がバックドアの一方の側部も
しくはその延長部分のみに手をかけてバックドアを閉じ
ようとするときその側部もしくは延長部分が、他の部分
に対して変形するおそれがある。
【0004】本発明の目的は、側部の裾部への延長部分
の剛性を、裾部全体の剛性と共に高めうる自動車のバッ
クドアの補強構造を提供することにある。
の剛性を、裾部全体の剛性と共に高めうる自動車のバッ
クドアの補強構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
バックドアガラスを装着する装着部と、インナパネルお
よびアウタパネルからなり、前記インナパネルと前記ア
ウタパネルとが閉断面空間を画定する、前記装着部の車
体の横方向となる両側にそれぞれ設けられる側部と、イ
ンナパネルおよびアウタパネルからなり、前記インナパ
ネルと前記アウタパネルとが閉断面空間を画定する、前
記装着部および側部から下方へ伸びている裾部とを備え
る自動車のバックドアの補強構造である。この補強構造
は、前記裾部における前記インナパネルまたは前記アウ
タパネルと相まって閉断面空間を画定するリィインフォ
ースであって車体の横方向へ伸び、前記各側部の前記裾
部への延長部分に進入する長さを有するリィインフォー
スを備える。前記側部に対応する前記インナパネルのリ
ム部分と前記側部の前記裾部への延長部分に対応する前
記インナパネルのリム部分とは、前記バックドアの裏面
へ向けて凸となった凹みとして形成されている。前記リ
ィインフォースは、前記側部の前記裾部への延長部分に
対応する前記インナパネルの前記リム部分の凹みと重ね
合わせて接合される、前記バックドアの裏面へ向けて凸
となった凹みを有する。
バックドアガラスを装着する装着部と、インナパネルお
よびアウタパネルからなり、前記インナパネルと前記ア
ウタパネルとが閉断面空間を画定する、前記装着部の車
体の横方向となる両側にそれぞれ設けられる側部と、イ
ンナパネルおよびアウタパネルからなり、前記インナパ
ネルと前記アウタパネルとが閉断面空間を画定する、前
記装着部および側部から下方へ伸びている裾部とを備え
る自動車のバックドアの補強構造である。この補強構造
は、前記裾部における前記インナパネルまたは前記アウ
タパネルと相まって閉断面空間を画定するリィインフォ
ースであって車体の横方向へ伸び、前記各側部の前記裾
部への延長部分に進入する長さを有するリィインフォー
スを備える。前記側部に対応する前記インナパネルのリ
ム部分と前記側部の前記裾部への延長部分に対応する前
記インナパネルのリム部分とは、前記バックドアの裏面
へ向けて凸となった凹みとして形成されている。前記リ
ィインフォースは、前記側部の前記裾部への延長部分に
対応する前記インナパネルの前記リム部分の凹みと重ね
合わせて接合される、前記バックドアの裏面へ向けて凸
となった凹みを有する。
【0006】請求項2に係る発明は、前記裾部がロック
装置を有し、前記裾部における前記インナパネルが、前
記ロック装置をはさんで位置する2条のビード部と、こ
れらビード部の間に配置され、前記ロック装置のロック
ストライカを取り付けるブラケットとを有する。
装置を有し、前記裾部における前記インナパネルが、前
記ロック装置をはさんで位置する2条のビード部と、こ
れらビード部の間に配置され、前記ロック装置のロック
ストライカを取り付けるブラケットとを有する。
【0007】
【作用および効果】バックドアの側部に働くシリンダ装
置の反力によって、または使用者が側部もしくはその延
長部分のみを持ってバックドアを閉じることによって前
記側部もしくはその延長部分に加わる荷重は、リィイン
フォースを経てバックドアの全体に伝わる。
置の反力によって、または使用者が側部もしくはその延
長部分のみを持ってバックドアを閉じることによって前
記側部もしくはその延長部分に加わる荷重は、リィイン
フォースを経てバックドアの全体に伝わる。
【0008】補強用のリィインフォースが裾部における
インナパネルまたはアウタパネルと相まって閉断面空間
を画定することと、リィインフォースが車体の横方向へ
伸び、各側部の裾部への延長部分に進入していることか
ら、側部の裾部への延長部分の剛性が高くなる。その結
果、一方の側部または側部の延長部分のみに荷重を加え
たとき、その荷重がバックドアの全体で受け止められる
ため、側部またはその延長部分が変形するのを抑えるこ
とができる。
インナパネルまたはアウタパネルと相まって閉断面空間
を画定することと、リィインフォースが車体の横方向へ
伸び、各側部の裾部への延長部分に進入していることか
ら、側部の裾部への延長部分の剛性が高くなる。その結
果、一方の側部または側部の延長部分のみに荷重を加え
たとき、その荷重がバックドアの全体で受け止められる
ため、側部またはその延長部分が変形するのを抑えるこ
とができる。
【0009】リィインフォースが車体の横方向へ各側部
の延長部分まで伸びていることと、インナパネルまたは
アウタパネルと相まって閉断面空間を画定することか
ら、バックドア全体の剛性を高めることができる。ま
た、側部の裾部への延長部分に対応するインナパネルの
リム部分の凹みと、リィインフォースの凹みとを重ね合
わせて接合しているため、インナパネルのリム部分とリ
ィインフォースとの接合部 の剛性を高めることができ
る。
の延長部分まで伸びていることと、インナパネルまたは
アウタパネルと相まって閉断面空間を画定することか
ら、バックドア全体の剛性を高めることができる。ま
た、側部の裾部への延長部分に対応するインナパネルの
リム部分の凹みと、リィインフォースの凹みとを重ね合
わせて接合しているため、インナパネルのリム部分とリ
ィインフォースとの接合部 の剛性を高めることができ
る。
【0010】請求項2に係る発明によれば、自動車が特
に粗悪路を走行するとき、車体の動きがロック装置を経
てバックドアに加わり、インナパネルのリム部分が振動
して異音やこもり音の原因となり勝ちになるのを防ぐこ
とができる。
に粗悪路を走行するとき、車体の動きがロック装置を経
てバックドアに加わり、インナパネルのリム部分が振動
して異音やこもり音の原因となり勝ちになるのを防ぐこ
とができる。
【0011】
【実施例】自動車のバックドア10は、図7に示すよう
に、バックドアガラス12を装着する装着部14と、装
着部14の車体の横方向となる両側にそれぞれ設けられ
る側部16と、装着部14および側部16から下方へ伸
びる裾部18とを備える。本発明に係る補強構造は、バ
ックドア10の裾部18と、側部16の裾部18への延
長部分17とを補強するものであり、図1、図2および
図5に示すように、リィインフォース20を備える。
に、バックドアガラス12を装着する装着部14と、装
着部14の車体の横方向となる両側にそれぞれ設けられ
る側部16と、装着部14および側部16から下方へ伸
びる裾部18とを備える。本発明に係る補強構造は、バ
ックドア10の裾部18と、側部16の裾部18への延
長部分17とを補強するものであり、図1、図2および
図5に示すように、リィインフォース20を備える。
【0012】バックドア10の基本的な構造は、従来の
ものと実質的に同じであって、インナパネルとアウタパ
ネルとを重ね合せて形成された閉断面空間を有する2つ
の側部16と、これら側部16の上方の端部を連結する
部分19と、インナバネルとアウタパネルとを重ね合せ
て形成された閉断面空間を有する裾部18と、これらに
囲まれた装着部14とを備えるバックドアフレームを作
り、このバックドアフレームの装着部14にバックドア
ガラス12を装着し、支持する。
ものと実質的に同じであって、インナパネルとアウタパ
ネルとを重ね合せて形成された閉断面空間を有する2つ
の側部16と、これら側部16の上方の端部を連結する
部分19と、インナバネルとアウタパネルとを重ね合せ
て形成された閉断面空間を有する裾部18と、これらに
囲まれた装着部14とを備えるバックドアフレームを作
り、このバックドアフレームの装着部14にバックドア
ガラス12を装着し、支持する。
【0013】図5に示すインナパネル22は、バックド
アガラス用開口26の上方および左右方の三方を囲むリ
ム部分27と、開口26の下方を囲むリム部分28とか
らなる。一方、アッパパネル24も同様に、バックドア
ガラス用開口の三方を囲むリム部分と、関口の下方を囲
むリム部分とからなるが、図2には、開口の下方を囲む
リム部分30だけを示してある。インナパネル22およ
びアウタパネル24を重ね合せてスポット溶接すると、
開口によって装着部14が、開口の三方を囲むリム部分
によって2つの側部16と連結部分19とが、さらに開
口の下方を囲むリム部分によって裾部18が形成され
る。
アガラス用開口26の上方および左右方の三方を囲むリ
ム部分27と、開口26の下方を囲むリム部分28とか
らなる。一方、アッパパネル24も同様に、バックドア
ガラス用開口の三方を囲むリム部分と、関口の下方を囲
むリム部分とからなるが、図2には、開口の下方を囲む
リム部分30だけを示してある。インナパネル22およ
びアウタパネル24を重ね合せてスポット溶接すると、
開口によって装着部14が、開口の三方を囲むリム部分
によって2つの側部16と連結部分19とが、さらに開
口の下方を囲むリム部分によって裾部18が形成され
る。
【0014】補強用リィインフォース20は、裾部18
におけるインナパネル22またはアウタパネル24と相
まって閉断面空間を画定するもので、車体の横方向へ伸
び、バックドア10の各側部16の裾部18への延長部
分17に進入する長さである。リィインフォース20
は、図2に示すように、バックドアガラスの装着部14
の可及的近傍位置に配置する。
におけるインナパネル22またはアウタパネル24と相
まって閉断面空間を画定するもので、車体の横方向へ伸
び、バックドア10の各側部16の裾部18への延長部
分17に進入する長さである。リィインフォース20
は、図2に示すように、バックドアガラスの装着部14
の可及的近傍位置に配置する。
【0015】図示の実施例では、リィインフォース20
は、アウタパネル24のリム部分30の内側面にほぼ沿
う形態の全体に湾曲した部分32と、インナバネル22
のリム部分28に向けて凸となった凹み部分33と、フ
ランジ部分34とを有し、板材によって形成されてい
る。リィインフォース20は、フランジ部分34でイン
ナパネル22のリム部分28とアウタパネル24のリム
部分30とにスポット溶接され、凹み部分33でインナ
パネル22のリム部分28にスポット溶接され、湾曲し
た部分32でアウタパネル24のリム部分30にマスチ
ックシーラ36によって固着されている。その結果、イ
ンナパネル22とアウタパネル24とによって画定され
る空間が3つの小さな空間A、B、Cに仕切られている。
は、アウタパネル24のリム部分30の内側面にほぼ沿
う形態の全体に湾曲した部分32と、インナバネル22
のリム部分28に向けて凸となった凹み部分33と、フ
ランジ部分34とを有し、板材によって形成されてい
る。リィインフォース20は、フランジ部分34でイン
ナパネル22のリム部分28とアウタパネル24のリム
部分30とにスポット溶接され、凹み部分33でインナ
パネル22のリム部分28にスポット溶接され、湾曲し
た部分32でアウタパネル24のリム部分30にマスチ
ックシーラ36によって固着されている。その結果、イ
ンナパネル22とアウタパネル24とによって画定され
る空間が3つの小さな空間A、B、Cに仕切られている。
【0016】バックドアの側部16に対応するインナパ
ネル22のリム部分27と、側部16の裾部18への延
長部分17に対応するインナパネル22のリム部分28
とは、図1および図5に示すように、バックドアの裏面
へ向けて凸となった凹みとして形成されている。一方、
前記延長部分に進入するリィインフォース20の端部
は、図1、図3および図4に示す実施例では、湾曲した
部分32を延長した部分40と、この部分40からバッ
クドアの裏面へ向けて凸となるように凹まされた部分4
1とを有し、凹凸形状となっている。この凹凸形状によ
り、リィインフォース20とインナパネル22との結合
部分の剛性を高めることができる。
ネル22のリム部分27と、側部16の裾部18への延
長部分17に対応するインナパネル22のリム部分28
とは、図1および図5に示すように、バックドアの裏面
へ向けて凸となった凹みとして形成されている。一方、
前記延長部分に進入するリィインフォース20の端部
は、図1、図3および図4に示す実施例では、湾曲した
部分32を延長した部分40と、この部分40からバッ
クドアの裏面へ向けて凸となるように凹まされた部分4
1とを有し、凹凸形状となっている。この凹凸形状によ
り、リィインフォース20とインナパネル22との結合
部分の剛性を高めることができる。
【0017】リィインフォース20は、特に図3から明
らかであるように、凹み部分33の底42の部分に、リ
ム部分28の凹みと嵌り合う、バックドアの裏面へ向け
て凸となった凹みを有する。リィインフォース20は、
底42の凹みとリム部分28 の凹みとを重ね合わせ、底
42とインナパネル22のリム部分28とをスポット溶
接し、さらに、部分40、41の端に設けたフランジ4
3とリム部分28の壁44とをスポット溶接し、リム部
分28に固着されている。
らかであるように、凹み部分33の底42の部分に、リ
ム部分28の凹みと嵌り合う、バックドアの裏面へ向け
て凸となった凹みを有する。リィインフォース20は、
底42の凹みとリム部分28 の凹みとを重ね合わせ、底
42とインナパネル22のリム部分28とをスポット溶
接し、さらに、部分40、41の端に設けたフランジ4
3とリム部分28の壁44とをスポット溶接し、リム部
分28に固着されている。
【0018】図示の実施例では、リム部分28の凹み形
状に適合する形状の第2のリィインフォース50をリィ
インフォース20の端部とインナパネル22のリム部分
28との間に配置し、それぞれとスポット溶接してあ
る。このように、第2のリィインフォース50をリィイ
ンフォース20とインナパネル22との間に介在するこ
とにより、両者の結合部分の剛性を一層高めることがで
きる。第2のリィインフォース50を介在する場合、リ
ィインフォース20の端部を凹凸形状にすれば、その凹
凸形状と第2のリィインフォース50とによって結合部
分の剛性を最も大きくすることができるが、リィインフ
ォース20の端部を凹凸形状にすることは必ずしも必要
ない。第2のリィインフォース50は、図1に示すよう
に、リィインフォース20の端部を越える長さであれば
よい。
状に適合する形状の第2のリィインフォース50をリィ
インフォース20の端部とインナパネル22のリム部分
28との間に配置し、それぞれとスポット溶接してあ
る。このように、第2のリィインフォース50をリィイ
ンフォース20とインナパネル22との間に介在するこ
とにより、両者の結合部分の剛性を一層高めることがで
きる。第2のリィインフォース50を介在する場合、リ
ィインフォース20の端部を凹凸形状にすれば、その凹
凸形状と第2のリィインフォース50とによって結合部
分の剛性を最も大きくすることができるが、リィインフ
ォース20の端部を凹凸形状にすることは必ずしも必要
ない。第2のリィインフォース50は、図1に示すよう
に、リィインフォース20の端部を越える長さであれば
よい。
【0019】自動車のバックドアでは、図7に示すよう
に、その裾部18の中央にキー差し込み用の穴52を設
けてあり、この穴52に差し込んだキーによって解除可
能なロック装置(図示せず)が設けられる。自動車が特
に粗悪路を走行するとき、サスペンションから加わる上
下方向の力によって車体が上方へ押し上げられ、また下
方へ引き下げられるが、バックドア10は慣性の影響で
その場所に残ろうとするため、車体の動きがロック装置
に上下方向の力として現れ、この力がバックドア10に
加わる。その結果、バックドア10の特にインナパネル
22のリム部分28が振動し、異音やこもり音の原因と
なることがある。本発明によれば、リィインフォース2
0を配置することによってバックドアの剛性を高める結
果、前記異音やこもり音に対処できるが、図6に示す構
造を採用することにより、その対策が一層完全となる。
に、その裾部18の中央にキー差し込み用の穴52を設
けてあり、この穴52に差し込んだキーによって解除可
能なロック装置(図示せず)が設けられる。自動車が特
に粗悪路を走行するとき、サスペンションから加わる上
下方向の力によって車体が上方へ押し上げられ、また下
方へ引き下げられるが、バックドア10は慣性の影響で
その場所に残ろうとするため、車体の動きがロック装置
に上下方向の力として現れ、この力がバックドア10に
加わる。その結果、バックドア10の特にインナパネル
22のリム部分28が振動し、異音やこもり音の原因と
なることがある。本発明によれば、リィインフォース2
0を配置することによってバックドアの剛性を高める結
果、前記異音やこもり音に対処できるが、図6に示す構
造を採用することにより、その対策が一層完全となる。
【0020】図6のインナバネル62では、上方に向け
て凸となった、車体の前後方向へ伸びるビード部63
を、ロック装置をはさんで位置するように2条設けてお
り、ロック装置のロックストライカを取り付けるブラケ
ット64が2条のビード部63の間に溶接されている。
ビード部63は、リィインフォース20の近傍まで伸び
ることが好ましく、これによって図2の範囲Dに渡るイ
ンナパネルの部分の剛性を高めることができる。
て凸となった、車体の前後方向へ伸びるビード部63
を、ロック装置をはさんで位置するように2条設けてお
り、ロック装置のロックストライカを取り付けるブラケ
ット64が2条のビード部63の間に溶接されている。
ビード部63は、リィインフォース20の近傍まで伸び
ることが好ましく、これによって図2の範囲Dに渡るイ
ンナパネルの部分の剛性を高めることができる。
【0021】図5に示すように、インナパネル22のリ
ム部分27はバックドアの裏面に向けて凸の凹み形状で
あるため、上端に設けた貫通穴66に下側から通したワ
イヤハーネス68(図4)を凹みに沿って下端に導くこ
とができる。この場合、図4に示すように、リィインフ
ォース20の端部に底42から立ち上がる壁45を設け
ておくことにより、貫通穴66から順次送り込まれるワ
イヤハーネス68の先端にあるソケット70のストッパ
として機能させることができる。したがって、ソケット
70が突き当たる壁45の部分の近傍となるインナパネ
ル22およびリィインフォース50に穴を開けておけ
ば、ソケット70をこの穴から簡単に取り出すことがで
きる。すなわち、リィインフォース20の端部を図4に
示す構造にすれば、その構造自体によって剛性を高める
ことができ、さらに、ワイヤハーネスの配線作業が容易
になる。
ム部分27はバックドアの裏面に向けて凸の凹み形状で
あるため、上端に設けた貫通穴66に下側から通したワ
イヤハーネス68(図4)を凹みに沿って下端に導くこ
とができる。この場合、図4に示すように、リィインフ
ォース20の端部に底42から立ち上がる壁45を設け
ておくことにより、貫通穴66から順次送り込まれるワ
イヤハーネス68の先端にあるソケット70のストッパ
として機能させることができる。したがって、ソケット
70が突き当たる壁45の部分の近傍となるインナパネ
ル22およびリィインフォース50に穴を開けておけ
ば、ソケット70をこの穴から簡単に取り出すことがで
きる。すなわち、リィインフォース20の端部を図4に
示す構造にすれば、その構造自体によって剛性を高める
ことができ、さらに、ワイヤハーネスの配線作業が容易
になる。
【0022】なお、図2に示した実施例では、リィイン
フォース20は3つの小さな空間をインナパネル22と
アウタパネル24とによって画定される空間内に仕切る
形状であるが、これは複数の空間となるように仕切る形
状であればよい。たとえば、図2に示したリィインフォ
ース20を凹み33の底42の部分で切断し、底42よ
り前方の部分をリィインフォースとして使用することに
より、Aと(B+C)との2つの空間を仕切ることがで
きる。この場合、リィインフォースを、天地を逆にして
配置し、インナパネル22とアウタパネル24とに固着
すれば、空間Aに実質的に相当する空間は、リィインフ
ォースとアウタパネル24とによって画定される。
フォース20は3つの小さな空間をインナパネル22と
アウタパネル24とによって画定される空間内に仕切る
形状であるが、これは複数の空間となるように仕切る形
状であればよい。たとえば、図2に示したリィインフォ
ース20を凹み33の底42の部分で切断し、底42よ
り前方の部分をリィインフォースとして使用することに
より、Aと(B+C)との2つの空間を仕切ることがで
きる。この場合、リィインフォースを、天地を逆にして
配置し、インナパネル22とアウタパネル24とに固着
すれば、空間Aに実質的に相当する空間は、リィインフ
ォースとアウタパネル24とによって画定される。
【図1】本発明に係る自動車のバックドアの補強構造に
使用するリィインフォースの端部とインナパネルとを示
す斜視図である。
使用するリィインフォースの端部とインナパネルとを示
す斜視図である。
【図2】自動車のバックドアの、図7の2−2線に沿っ
て切断した拡大断面図である。
て切断した拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿って切断した断面図であ
る。
る。
【図4】図1の4−4線に沿って切断した断面図であ
る。
る。
【図5】リィインフォースとインナパネルとの一部を示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
【図6】ロック装置の近傍に設けることが好ましいイン
ナパネルの部分を示す斜視図である。
ナパネルの部分を示す斜視図である。
【図7】バックドアを備える自動車を背後から見た斜視
図で一部を示す。
図で一部を示す。
10 バックドア 12 バックドアガラス 14 装着部 16 側部 18 裾部 20 リイインフオース 22 インナパネル 27、28 リム部分 32 湾曲部分 33 凹み部分 A、B、C 閉断面空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−34924(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 5/10 B60J 5/00
Claims (2)
- 【請求項1】 バックドアガラスを装着する装着部と、 インナパネルおよびアウタパネルからなり、前記インナ
パネルと前記アウタパネルとが閉断面空間を画定する、
前記装着部の車体の横方向となる両側にそれぞれ設けら
れる側部と、 インナパネルおよびアウタパネルからなり、前記インナ
パネルと前記アウタパネルとが閉断面空間を画定する、
前記装着部および側部から下方へ伸びている裾部とを備
える自動車のバックドアの補強構造であって、 前記裾部における前記インナパネルまたは前記アウタパ
ネルと相まって閉断面空間を画定するリィインフォース
であって車体の横方向へ伸び、前記各側部の前記裾部へ
の延長部分に進入する長さを有するリィインフォースを
備え、 前記側部に対応する前記インナパネルのリム部分と前記
側部の前記裾部への延長部分に対応する前記インナパネ
ルのリム部分とは、前記バックドアの裏面へ向けて凸と
なった凹みとして形成され、 前記リィインフォースは、前記側部の前記裾部への延長
部分に対応する前記インナパネルの前記リム部分の凹み
と重ね合わせて接合される、前記バックドアの裏面へ向
けて凸となった凹みを有する、 自動車のバックドアの補
強構造。 - 【請求項2】 前記裾部はロック装置を有し、前記裾部
における前記インナパネルは、前記ロック装置をはさん
で位置する2条のビード部と、これらビード部の間に配
置され、前記ロック装置のロックストライカを取り付け
るブラケットとを有する、請求項1に記載の自動車のバ
ックドアの補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02843393A JP3223627B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 自動車のバックドアの補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02843393A JP3223627B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 自動車のバックドアの補強構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06219157A JPH06219157A (ja) | 1994-08-09 |
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ID=12248537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02843393A Expired - Fee Related JP3223627B2 (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 自動車のバックドアの補強構造 |
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-
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- 1993-01-26 JP JP02843393A patent/JP3223627B2/ja not_active Expired - Fee Related
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