JP3201714B2 - 転写シート及びその転写方法 - Google Patents

転写シート及びその転写方法

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JP3201714B2
JP3201714B2 JP01917996A JP1917996A JP3201714B2 JP 3201714 B2 JP3201714 B2 JP 3201714B2 JP 01917996 A JP01917996 A JP 01917996A JP 1917996 A JP1917996 A JP 1917996A JP 3201714 B2 JP3201714 B2 JP 3201714B2
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匡朗 加藤
是彦 三森
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飛山 達哉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水性インクによ
る転写像の形成が可能な転写シート及びその転写方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、駅の看板とか掲示板などには
写真製版とかシルクスクリーン印刷等によって商品の広
告、或いは案内表示のための文字、図形、記号、絵柄模
様等が表示されているが、この方法では製作日数がかか
り、費用が嵩む欠点がある。そこで、最近では、例えば
ポリエステル樹脂(PET)から成る疎水性の樹脂シー
ト上に、塩化ビニル樹脂フィルムのような着色樹脂フィ
ルムを積層して転写シートを構成し、着色樹脂フィルム
のみを所定の文字、図形、記号、絵柄模様等にカット
し、その後、着色樹脂フィルムの不要な部分を手でめく
り取ったりして除去した後、この転写シートを壁とか照
明ボードなどの被着体上に貼着する方法が行なわれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の転写
シートでは、着色樹脂フィルムを所定の文字等にカット
した後に、不要な部分の除去作業が非常に面倒であり、
特に細かい部分の除去作業は困難を伴うものであり、し
かも、着色樹脂フィルムの色は1色であるため、フルカ
ラーに対応できないという問題もある。
【0004】また、最近ではパソコンで入力した文字、
図形、写真、CG画像をインクジェットプリンターを用
いて水性インクによりフィルム上にフルカラー印刷する
方法が一般に普及してきているが、被印刷物として従来
のようなポリエステル樹脂を用いた場合、このポリエス
テル樹脂は疎水性があり、しかも強じんで耐候性がある
ものの、疎水性であるが故に、油性又は半油性インクに
は適しているが、水性インクをはじいてしまい、このた
めインクジェットプリンターによる水性印刷はできなか
った。
【0005】なお、被印刷物として親水性のアクリル樹
脂等を用いた場合は、水性インクによる印刷は可能とな
るが、その反面、アクリル樹脂は耐水性に劣り、雨水が
かかる場所、例えば屋外の看板とか、窓ガラス等に貼着
して使用したりするのに適さず、また屋内であっても結
露水が溜まりやすい場所、例えば洗面所の壁等に貼着し
て使用するのにも適さないものであり、特に窓ガラスの
ような水拭きする箇所に貼着した場合には、水拭きによ
ってアクリル樹脂が剥がれたり、或いは水性インクに水
が付着して滲んだりするという問題がある。
【0006】本発明は、上記点に鑑みてなされたもの
で、インクジェットプリンターによる印刷適性が良好
で、しかも屋外の雨水がかかる箇所とか、屋内の結露水
が発生する箇所に貼着しても十分に耐えられる耐水性に
優れた転写シート及びその転写方法を提供することを目
的し、さらに被着体への転写作業を容易に行なうことが
できる転写シート及びその転写方法を提供することを目
的とし、さらに被着体の色に影響されることなく被着体
上に転写像の色彩を際立たせることができる転写シート
及びその転写方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る転写シートは、透明乃至半透明な疎水
性樹脂シート2上に透明乃至半透明な親水性樹脂層3が
積層され、この親水性樹脂層3上に水性インク18で文
字とか図形、記号、絵柄模様等の転写像4を形成して構
成される転写材8の該転写像4が形成されている面を両
面粘接着剤シート5の一方の面5aに積層し、両面粘接
着剤シート5の他方の面5bに剥離性を有する粘接着剤
が塗布されて成ることを特徴としており、このように構
成することで、親水性樹脂層3が被印刷面10となっ
て、水性インク18による印刷適性が良好となり、しか
も水性インク18は親水性樹脂層3と両面粘接着剤シー
ト5との間に挟み込まれると共に、表面の疎水性樹脂シ
ート2によって、水性インク18と親水性樹脂層3とを
水や湿気から十分に保護できるものである。また両面粘
接着剤シート5の他方の面5bを剥離性を有する粘接着
剤で形成することで、転写シート1を被着体9から一旦
剥がして再使用するのに最適となる。
【0008】また本発明に係る転写シートの転写方法
は、透明乃至半透明な疎水性樹脂シート2上に透明乃至
半透明な親水性樹脂層3を積層し、この親水性樹脂層3
上に水性インク18で文字とか図形、記号、絵柄模様等
の転写像4を形成して転写材8を得、両面に離型材6,
7が貼着されていると共に他方の面5bに剥離性を有す
る粘接着剤が塗布されている両面粘接着剤シート5の一
方の面5aの離型材6を剥がして前記転写材8の転写像
4が形成されている面を積層して転写シート1を得、そ
の後、両面粘接着剤シート5の他方の面5bの離型材7
を剥がして被着体9に積層することを特徴としており、
この方法を採用することで、水性インク18が親水性樹
脂層3と両面粘接着剤シート5との間に挟み込まれると
共に、表面の疎水性樹脂シート2によって水性インク1
8と親水性樹脂層3とが水や湿気から十分に保護された
転写シート1を被着体9上に簡単に転写することができ
る。
【0009】
【0010】また前記両面粘接着剤シート5に塗布され
る粘接着剤に顔料を添加するのが好ましく、特に水性イ
ンク18の色及び被着体9の色との関係、例えば被着体
9の色が黒っぽい場合などにあっては、粘接着剤に添加
される顔料は白色顔料であるのが好ましい。この場合、
被着体9の黒っぽい色が粘接着剤に添加された白色顔料
によって隠されて水性インク18よりなる転写像4の背
面全体が白色となって、水性インク18の色を引き立た
せることができ、被着体9上に色彩が際立った転写像4
を形成することができる。また白色以外の他の色の顔料
を使用することで、あらゆる被着体9に対応可能とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を説明する。本実施形態の転写シート1は、図1に示す
ように、透明乃至半透明な疎水性樹脂シート2上に、透
明乃至半透明な親水性樹脂をコーティングして親水性樹
脂層3を形成し、この親水性樹脂層3の表面に、文字と
か図形、記号、絵柄模様等の転写像4を水性インク18
で描写して得られる転写材8の転写像4が形成されてい
る面を両面粘接着剤シート5の一方の面5aに積層して
構成されている。
【0012】先ず、疎水性樹脂シート2は、透明乃至半
透明で、しかも耐候性に優れ、好ましくは剛直性のある
材質が用いられ、例えばポリエステル樹脂(PET)、
或いは塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、架橋ポリエチレン樹脂等で形成された樹脂シ
ートを挙げることができる。この疎水性樹脂シート2の
厚みは10〜100μm程度が好ましい。
【0013】一方、親水性樹脂層3は、透明乃至半透明
な親水性の樹脂材料が用いられ、例えポリアクリル酸
エステルのようなアクリル樹脂、或いはその他親水基
(−SO3H,−SO3M,−OSO3H,−OSO3M,
−COOM,−NR3COOH,−NH2,−CN,
−OH,−NHCONH2,−(OCH2CH2)n −,
−CH2OCH3,−OCH3,COOCH3,−CS)を
有する樹脂等で形成された樹脂シートを挙げることがで
きる。ここでR:アルキル基、M:アルカリ金属または
−NH4、X:ハロゲンである。また前記親水基の縮合
によって生じる基(−SO3NH2CO−,−NSO3
リン酸塩基)、さらにオキシエチレン基[−(CH
2CH2O)n −]のようにnを変えることにより親水性
を自由に調節できるものを用いることができる。この親
水性樹脂層3の厚みは10〜30μm程度が好ましい。
【0014】両面粘接着剤シート5は、基材シートの両
面5a,5bに耐候性と剥離性を有するアクリル系の粘
着剤、或いはSBR系、ポリウレタン系、クロロプレン
系、ブチルゴム系等の粘接着剤等が塗布されている。例
えば一方社油脂工業(株)の「バインゾール」(商品
名)、東洋インキ製造(株)の「オリバイン」(商品
名)、サイデン化学(株)の「サイビノール」等の粘接
着剤を採用できる。尚、粘接着剤は透明乃至半透明な材
料が好ましい。
【0015】またこの両面粘接着剤シート5に塗布され
る粘接着剤に顔料を添加するのが好ましい。この場合、
水性インク18の色及び被着体9の色に応じて顔料の種
類が選択される。例えば被着体9の色が黒っぽい場合
は、例えば酸化チタン、或いは炭化カルシウム、二酸化
チタン被覆雲母、モリブデンホワイト等の白色顔料が添
加される。また白色以外に被着体9の色に関係なく水性
インク18の色を引き立たせることができる種類の顔料
であればよく、例えば鉛丹、銀朱のような赤色系の顔
料、或いは黄鉛、チタン黄のような黄色系の顔料、或い
はコバルト青、フタロシアニンブルーのような青色系の
顔料等の種々の顔料が挙げられる。尚、粘接着剤への顔
料の添加量は粘接着剤の粘着力が弱まらない範囲に設定
されるのは勿論のことである。
【0016】以下、本実施形態では疎水性樹脂シート2
としてポリエステル樹脂を用い、このポリエステル樹脂
シートの表面にコーティングされる親水性樹脂層3とし
てアクリル樹脂層を用い、両面粘接着剤シート5の粘接
着剤として耐候性を有するアクリル系粘着剤を用い、場
合によってはこのアクリル系粘着剤内に酸化チタンのよ
うな白色顔料を添加し、前記アクリル樹脂層の被印刷面
10にインクジェットプリンターAにより転写像4を水
性印刷する場合を説明する。
【0017】ここで、一般的なインクジェットプリンタ
ーAの原理を図5に示す。このインクジェットプリンタ
ーAは、帯電偏向タイプのものであり、インク溜め17
からノズル11に供給される水性インク18をピエゾ素
子12の作用で水性インク粒子10としてノズル11か
ら噴出させるものであり、印刷すべき文字等をドットマ
トリックスに画素分割すると共に、それぞれの画素が持
つ位置情報に比例した電圧で各水性インク粒子10を帯
電電極13によって帯電させるようにしてある。各水性
インク粒子10は偏向電極14間を通過する際に帯電量
に応じて偏向を受けてプリント配線板などの被印刷物1
の表面に到達し、所定の文字等で印刷を行なうことがで
きる。図5中の16は被印刷物1の存在を検出するセン
サーである。なお印刷に用いられない水性インク粒子1
0は帯電電極13で帯電されず、直進してガター15に
捕らえられてインク溜め17に回収されるものである。
【0018】次に、転写シート1の製造方法の一例を図
2〜図4に示す。先ず図2(a)に示すように、厚さ1
0〜100μmのポリエステル樹脂シート(疎水性樹脂
シート2)上に厚さ10〜30μmのアクリル樹脂層
(親水性樹脂層3)をコーティングする。このアクリル
樹脂層の上面が転写像4が形成される被印刷面10とな
る。そして、インクジェットプリンターAの給紙部に前
記アクリル樹脂層がコーティングされたポリエステル樹
脂シートをセットし、パソコンで入力した文字、図形、
写真、CG画像等を水性インク18でフルカラー印刷
(或いはモノクロ印刷)することにより、図2(a)及
び図4(a)に示す転写材8が得られる。その後、図2
(b)に示す両面に離型材6,7が貼着されている両面
粘接着剤シート5の一方の面5aの離型材6を剥がして
(図3(a)の状態)、その面5aに前記転写材8の転
写像4が形成されている面を積層(図3(b)の状態)
することによって、図3(c)及び図4(b)に示す転
写シート1が得られる。
【0019】次に、前記転写シート1を被着体9に貼着
するにあたっては、図3(c)及び図4(c)に示す両
面粘接着剤シート5の他方の面5bの離型材7を剥がし
て、図3(d)及び図4(d)のように、離型材7が剥
がされた面5bを被着体9上に接着する。これにより、
図1に示すように、転写シート1の表層がポリエステル
樹脂シート、中間層がアクリル樹脂層、下層が両面粘接
着剤シート5となり、水性インク18から成る転写像4
はアクリル樹脂層と両面粘接着剤シート5との間に挟み
込まれた状態となる。
【0020】しかして、親水性のあるアクリル樹脂層を
水性インク18の被印刷面10としたことにより、水性
インク18がアクリル樹脂層にはじかれることなく十分
に吸収され、インクジェットプリンターAによるきめ細
かな水性フルカラー印刷が可能となる。また被着体9へ
の貼着後は、転写シート1の表面はポリエステル樹脂シ
ートで形成されるので、水、湿気に対しても強く、また
アクリル樹脂層はポリエステル樹脂シートによって雨水
や湿気から保護されると共に、水性インク18はアクリ
ル樹脂層と両面粘接着剤シート5との間に挟み込まれて
いるので水性インク18が水で滲んだり、消えたりする
心配もなく、耐水性に優れたものとなる。そのうえポリ
エステル樹脂シートは耐候性に優れているので水拭きに
も十分に耐えることができ、且つ剛直性(腰が強い)も
あるので、表面を水拭きする際にも剥がれる心配もな
く、そのうえポリエステル樹脂シートを10〜100μ
m程度に薄く形成し、アクリル樹脂層を10〜30μm
程度に薄く形成することによって転写シート1全体を薄
くして、拭き掃除の際の抵抗を小さくして、一層剥がれ
難くすることができ、窓ガラスのような水吹きされる箇
所に貼着して使用する場合でも十分に耐えられるものと
なる。
【0021】また、転写シート1を転写する際には、両
面粘接着剤シート5の一方の面5aに転写材8を積層
し、他方の面5bを被着体9に接着するだけで、被着体
9上に容易に転写できるので、看板等を媒体にして案内
表示とか商品広告を容易に表示できるうえに、両面粘接
着剤シート5の粘接着剤としてアクリル系粘着剤のよう
な剥離性のある粘接着剤を選択使用することで、転写シ
ート1を一旦剥がして再使用することができ、例えば商
品見本の台紙上に転写シート1を取着する場合に最適と
なる。
【0022】また、両面粘接着剤シート5に塗布される
粘接着剤には酸化チタン等の白色顔料が添加されている
ので、例えば被着体9の表面が黒っぽい場合であって
も、粘接着剤に添加された白色顔料によって水性インク
18よりなる転写像4の背面全体を白色にでき、水性イ
ンク18の色を引き立たせることができ、被着体9上に
色彩が際立った転写像4を形成できるようになる。また
白色以外の顔料を粘接着剤に添加することも可能であ
り、この場合、あらゆる被着体9に対応可能となる。さ
らに例えば被着体9の表面に傷が付いている場合、両面
粘接着剤シート5が透明であると、その傷が転写シート
1の表面から透視できて外観上見苦しくなるが、前記の
ように粘接着剤に顔料を添加することで、被着体9上の
傷を両面粘接着剤シート5で隠すことができ、外観上の
見栄えが一層良好となる。
【0023】また、最近はインクジェットプリンターA
の低コスト化によって手に入り易くなっており、職場以
外に、一般家庭、学校等においても普及されているの
で、従来のような1色の塩化ビニル樹脂をカットして転
写像を形成する場合と異なり、インクジェットプリンタ
ーAによるきめ細やかなフルカラー印刷を容易に実現で
きる。しかも、インクジェットプリンターAで図4
(a)(b)に示すような鏡面像4をアクリル樹脂層上
に印刷することによって、転写シート1を被着体9に貼
着した後にはその像が反転されて図4(c)(d)に示
す所望の像4となり、装飾文字とか記号、個人のサイ
ン、漫画、風景画、人物画、動物画、人気アニメのキャ
ラクター等の図形、絵柄模様等を被着体9上にそのまま
正転写できるので、商品価値が高まり、また子供でもパ
ソコンを操作して自由に転写像4を形成できるので、家
庭、学校等の教材としても最適に使用でき、情操教育上
好ましいものとなる。
【0024】なお、前記実施形態ではインクジェットプ
リンターAを用いた水性印刷を例示したが、インクジェ
ットプリンターAを用いず、手書きで水性インク18に
よる描写が可能であるのは勿論のことである。また装飾
文字とか図形、記号、絵柄模様等を自由に印刷できるの
で、案内表示用とか商品広告用としてだけでなく、例え
ば美術品、装飾品、ディスプレーにも適用可能である。
また両面粘接着剤シート5に塗布される粘接着剤に顔料
を添加する場合を説明したが、顔料を添加しなくてもよ
いのは勿論のことである。さらに、被着体9として、プ
ラスチック、ガラス、金属、ステンレス、木等に広く適
用でき、また平面形状部分に限らず、曲面形状部分にも
適用できるものである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る転写シートは、透明乃至半透明な疎水性樹脂シ
ート上に透明乃至半透明な親水性樹脂層が積層され、こ
の親水性樹脂層上に水性インクで文字とか図形、記号、
絵柄模様等の転写像を形成して構成される転写材の該転
写像が形成されている面を両面粘接着剤シートの一方の
面に積層し、両面粘接着剤シートの他方の面に剥離性を
有する粘接着剤が塗布されて構成されるものであるか
ら、従来のような塩化ビニル樹脂フィルムをカットして
不要部分の除去作業を行なう場合と比較して、転写シー
トの作成が容易となり、しかも親水性樹脂層を被印刷面
としたことで、水性インクによる印刷適性に優れたもの
となり、さらに転写像を形成する水性インクが親水性樹
脂層と両面粘接着剤シートとの間に挟み込まれると共
に、表面が疎水性樹脂シートで覆われることによって耐
水性に優れた転写シートが得られ、従って、この転写シ
ートを屋外の雨水がかかり易い看板とか窓ガラス等、或
いは室内の結露水が発生し易い場所等に貼着しても水性
インクと親水性樹脂層とを水や湿気から十分に保護でき
るものである。また両面粘接着剤シートの他方の面に剥
離性を有する粘接着剤を塗布することで、転写シートを
被着体から一旦剥がして再使用するのに最適となる。
【0026】
【0027】また請求項の発明は、請求項1の両面粘
接着剤シートに塗布される粘接着剤に顔料を添加したも
のであり、さらに請求項の発明は顔料として白色顔料
を用いたから、請求項記載の効果に加えて、特に水性
インクの色及び被着体の色との関係、例えば被着体の色
が黒っぽい場合などにあっては、この被着体が粘接着剤
に添加された顔料で隠されて水性インクよりなる転写像
の背面全体が白色となって、水性インクの色を引き立た
せることができ、被着体上に色彩が際立った転写像を形
成することができる。また白色以外の他の色の顔料を使
用することで、あらゆる色の被着体に対応可能な転写シ
ートが得られる。
【0028】さらに、請求項の発明に係る転写シート
の転写方法は、透明乃至半透明な疎水性樹脂シート上に
透明乃至半透明な親水性樹脂層を積層し、この親水性樹
脂層上に水性インクで文字とか図形、記号、絵柄模様等
の転写像を形成して転写材を得、両面に離型材が貼着さ
れていると共に他方の面5bに剥離性を有する粘接着剤
が塗布されている両面粘接着剤シートの一方の面の離型
材を剥がして前記転写材の転写像が形成されている面を
積層して転写シートを得、その後、両面粘接着剤シート
の他方の面の離型材を剥がして被着体に積層するもので
あるから、水性インクが親水性樹脂層と両面粘接着剤シ
ートとの間に挟み込まれると共に、表面の疎水性樹脂シ
ートによって水性インクと親水性樹脂層とが水や湿気か
ら十分に保護された転写シートを被着体上に簡単に転写
することができ、しかも製作日数がかからず、コストも
低減できるので、例えば素人とか、子供でも容易に転写
可能となり、家庭、学校等の教材としても有効に利用す
ることができる。また、両面粘接着剤シートの他方の面
に剥離性を有する粘接着剤を塗布したから、転写シート
を被着体から一旦剥がして再使用することができ、例え
ば看板とか商品見本の台紙等に転写シートを取着する場
合に最適となる。
【0029】
【0030】また請求項の発明は、請求項の両面粘
接着剤シートに塗布される粘接着剤に被着体の色と異な
る顔料を添加したものであり、さらに請求項の発明は
顔料として白色顔料を使用したから、請求項記載の効
果に加えて、特に水性インクの色及び被着体の色との関
係、例えば被着体の色が黒っぽい場合などにあっては、
被着体が粘接着剤に添加された白色顔料で隠されて転写
像の背面全体が白色となって、水性インクの色を引き立
たせることができ、被着体上に色彩が際立った転写像を
形成することができ、さらに白色以外の他の色の顔料を
使用することで、あらゆる被着体に対応可能となり、転
写シートの商品価値が一層高められるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例の断面図である。
【図2】(a)は転写材の断面図、(b)は両面粘接着
剤シートの断面図である。
【図3】(a)〜(d)は転写方法の一例を説明する断
面図である。
【図4】(a)〜(d)は転写方法の一例を説明する一
部切欠した正面図である。
【図5】インクジェットプリンターの原理の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 転写シート 2 疎水性樹脂シート 3 親水性樹脂層 4 転写像 5 両面粘接着剤シート 5a 一方の面 5b 他方の面 8 転写材 18 水性インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/165 - 1/17 G09F 3/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明乃至半透明な疎水性樹脂シート上に
    透明乃至半透明な親水性樹脂層が積層され、この親水性
    樹脂層上に水性インクで文字とか図形、記号、絵柄模様
    等の転写像を形成して構成される転写材の該転写像が形
    成されている面を両面粘接着剤シートの一方の面に積層
    、両面粘接着剤シートの他方の面に剥離性を有する粘
    接着剤が塗布されて成ることを特徴とする転写シート。
  2. 【請求項2】 両面粘接着剤シートに塗布される粘接着
    剤に顔料を添加して成ることを特徴とする請求項1記載
    の転写シート。
  3. 【請求項3】 粘接着剤に添加される顔料は白色顔料で
    あることを特徴とする請求項記載の転写シート。
  4. 【請求項4】 透明乃至半透明な疎水性樹脂シート上に
    透明乃至半透明な親水性樹脂層を積層し、この親水性樹
    脂層上に水性インクで文字とか図形、記号、絵柄模様等
    の転写像を形成して転写材を得、両面に離型材が貼着さ
    れていると共に他方の面に剥離性を有する粘接着剤が塗
    布されている両面粘接着剤シートの一方の面の離型材を
    剥がして上記転写材の転写像が形成されている面を積層
    して転写シートを得、その後、両面粘接着剤シートの他
    方の面の離型材を剥がして被着体に積層することを特徴
    とする転写シートの転写方法。
  5. 【請求項5】 両面粘接着剤シートに塗布される粘接着
    剤に顔料を添加することを特徴とする請求項4記載の転
    写シートの転写方法。
  6. 【請求項6】 粘接着剤に添加される顔料は白色顔料で
    あることを特徴とする請求項5記載の転写シートの転写
    方法。
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