JP3195944U - タイヤ用安全柵 - Google Patents

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正浩 阿瀬
正浩 阿瀬
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東洋精器工業株式会社
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Abstract

【課題】使用時の信頼性と安全性が高く、できるだけ簡易で軽量な構造とし、運搬時にはコンパクトに収納することができる簡易型のタイヤ用安全柵を提供する。【解決手段】長辺と短片を有する方形のベース板1と、収納するタイヤの幅より大きい距離を離隔するようにしてベース板1上の片側に偏った位置に並べて立設された第一側枠2および第二側枠3とを備えたタイヤ用安全柵Aであって、第一側枠2はベース板1の短辺の距離を離隔して配置される一対の第一支柱2aを備え、第二側枠3はベース板1の短辺の距離を離隔して配置される一対の第二支柱3aを備え、該支柱2a、3aには、それぞれベース板1との接続部分に折り畳み機構6、7が設けられた構造とする。【選択図】図1

Description

本考案は、出張先でタイヤの交換やエア充填等の作業を行う際に使用するタイヤ用の簡易の安全柵(安全囲い)に関する。ここで、タイヤとは、普通車用のタイヤだけでなく、トラックやバス等の大型車両に使用されるタイヤも包含される。
従来、タイヤ交換やエア充填の際に、タイヤ側面部分の損傷などによって、タイヤのバースト(破裂)が発生することがある。バーストが生じた場合、バーストに伴う風圧によりタイヤが暴れたり、金属製のホイールが分離したりして、近隣の作業者に危険が及ぶことになる。このため、例えば特許文献1や特許文献2で開示されているような安全柵(安全囲い)にタイヤを収納した状態でエアを充填する方法が実施されている。
これらの文献に記載されている安全柵は、タイヤの左右側面を格子のような金属製の側枠で取り囲む立体構造体で形成され、タイヤをこの立体構造体の内部に収納してエアを充填するように構成されている。
そしてこれらの安全柵は、収納したタイヤがバーストしたときに、安全柵自体が大きく横ぶれして位置をかえたり、転倒したりしないように、バースト時の風圧に十分に耐え得る重量(例えば120〜160Kg)で形成され、また、安全柵自体をかなり大きい寸法にしているため、アンカーボルトなどで固定して使用するようにしてある。そのため、通常はタイヤ専門店や修理工場やガソリンスタンドに定置して使用されている。このような安全柵は、一度定置すると他へ移動したり運搬したりすることが困難であって、手軽に持ち運ぶことができない。
そこで、上記の課題を解決すべく、修理用自動車などで手軽に持ち運びできて、故障現場などの出張先で簡便に使用することができると共に、使用中にタイヤがバーストしたときに、タイヤやホイール、さらには安全柵自体による近隣作業者や近隣設備への危害を確実に防止することができるようにした簡易型の安全柵が特許文献3で開示されている。
特許文献3に記載の安全柵は、長手方向を有する水平なベース板と、ベース板の長手方向片側に偏った位置に、収納されるタイヤの幅より大きな間隔をあけて立設された左右一対の側枠とによってその骨格が形成されている。そして、側枠間に収納されたタイヤのホイールの軸穴に紐部材を貫通させて左右の側枠に止着し、タイヤの移動を制限している。
一方、ベース板の側枠が立設された側と反対側のベース板上には、自動車の車輪を乗り上げることが可能な乗り上げ部を設けてあり、ここに修理用自動車のタイヤを乗り上げることで、修理用自動車自体の重量を利用して安全柵自体の移動を防止してある。
よって、出張先でも、タイヤを側枠に保持することができるとともに安全柵自体もしっかりと固定できるので、安心してタイヤ交換やエア充填作業を行うことができる。
特開平5−213020号公報 実公平7−021363号公報 特開2013−071490号公報
上述した安全柵は、修理用自動車に積載して出張先へ持ち込むことができるので便利であるが、ベース板上に一対の側枠が立設した形状を有しているため、修理用自動車への積載に際しては収納スペースが必要になる。しかしながら、修理用自動車は、多くの修理用機材や交換部品等を積載する必要があるため、運搬時にはできるだけコンパクトな形状にすることが望まれる。
そこで本考案は、安全柵としての使用時の信頼性と安全性が高く、できるだけ簡易で軽量な構造とし、しかも運搬時にはコンパクトに収納することができるタイヤ用安全柵を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本考案のタイヤ用安全柵は、長辺と短片を有する方形のベース板と、収納するタイヤの幅より大きい距離を前記長辺方向に沿って離隔するようにして前記ベース板上の片側に偏った位置に並べて立設された第一側枠および第二側枠とを備えたタイヤ用安全柵であって、前記第一側枠は、前記ベース板の短辺の距離を離隔して配置される一対の第一支柱を備え、前記第二側枠は、前記ベース板の短辺の距離を離隔して配置される一対の第二支柱を備え、前記第一支柱と前記第二支柱には、それぞれ前記ベース板との接続部分に折り畳み機構が設けられるようにしてある。
本考案によれば、第一側枠と第二側枠とは、ベース板との接続部分の折り畳み機構によって折り畳むことができるので、修理用自動車に収納する際のスペースを小さくすることができる。
ここで、前記折り畳み機構は、前記一対の第一支柱および前記一対の第二支柱のそれぞれ下端近傍に上下に離隔するように設けられる上ピンおよび下ピンと、前記各支柱を立てた状態における当該各支柱の周囲四方のうち傾倒させる方向を除いて当該各支柱の周囲三方を囲むように前記ベース板に固定される支柱支持部材と、前記支柱支持部材に形成され、前記下ピンを上下に移動可能に支持する長孔と、前記支柱支持部材に形成され、前記各支柱を立てた状態にするときに前記上ピンを係止するとともに、前記各支柱を傾倒した状態にするときに前記上ピンが抜き出される係止溝とからなるようにしてもよい。
これにより、下ピンを長孔内で上下に移動させることができるとともに、上ピンを係止溝に係止させるか、もしくは引き抜くかにより、側枠を立てたり倒したりすることができる。
また、前記第一支柱と前記第二支柱の折り畳み機構の折り畳み位置は、前記第一支柱側の折り畳み位置が前記第二支柱側の折り畳み位置よりも高い位置となるようにベース板からの高さが異なるように形成してもよい。
これにより、第一支柱と第二支柱とを平行に寝かせた状態とすることができる。
また、前記タイヤの中心孔を通して第一側枠と第二側枠とに係留するための係留手段を備えるようにしてもよい。ここで、係留手段としては紐や鎖等が好ましいが、タイヤの中心孔を通して係留できるものであれば、棒材等であっても使用することができる。
これにより、タイヤを第一側枠と第二側枠との間に係留させることができる。
本考案の一実施形態であるタイヤ用安全柵を示す斜視図。 図1における第二支柱の部分拡大図。 図1における第一支柱の部分拡大図。 図1のタイヤ用安全柵の第二側枠を折り畳んで倒した状態を示す斜視図。 図1のダイヤ用安全柵の第一側枠と第二側枠を折り畳んで倒した状態を示す斜視図。 図1のタイヤ用安全柵の使用状態を示す斜視図。
以下、本考案の実施形態について図面を用いて説明する。図1は本考案の一実施形態である簡易型のタイヤ用安全柵を示す斜視図である。また、図2、3は図1における部分拡大図であって、図2は第二支柱とベース板との接続部分を示す拡大図であり、図3は第一支柱とベース板との接続部分を示す拡大図である。
本考案に係るタイヤ用安全柵Aは、鉄板などの金属製板材で形成された長辺方向と短辺方向とを有する方形の水平なベース板1と、このベース板1上に立設された第一側枠2、第二側枠3とからなる。
ベース板1は、左側に偏った位置に、収納するタイヤを載せるためのタイヤ止め1aが形成してあり、右側に偏った位置に、転倒防止用の重量物として車両等を乗り上げて停止しておくためのタイヤ止め1bが形成してある。
第一側枠2は、一対の第一支柱2aと、これらを上方で連結する横枠2bと、一対の第一支柱2a、2a間を大小各種タイヤの中心位置と同程度の高さとなる位置で連結する2本の横桟2c、2cとからなる。本実施形態では一対の第一支柱2aと横枠2bとを1本の金属パイプを逆U字状に屈曲させて形成しているが、第一支柱2aに用いる2本の長尺の角材と、横枠2bに用いる短尺の角材とによりコの字状に組み立てるようにしてもよい。
第二側枠3は、一対の第二支柱3aと、これらを上方で連結する横枠3bと、一対の第二支柱3a、3a間を大小各種タイヤの中心位置と同程度の高さとなる位置で連結する2本の横桟3c、3cとからなる。第一側枠2と同様に、本実施形態では一対の第二支柱3aと横枠3bとを1本の金属パイプを逆U字状に屈曲させて形成しているが、第二支柱3aに用いる2本の長尺の角材と、横枠3bに用いる短尺の角材とによりコの字状に組み立てるようにしてもよい。
各横桟2c、3cにはフック4が設けてある。これによりタイヤを係留するための係留手段としての紐(鎖等でもよい)4aを、タイヤの中心孔を通すようにして対向するフック4、4間へ簡単に架け渡すことができるようにしてある。
なお、紐4a等を係留手段として用いる場合は、フック4は必ずしも必要ではなく、例えば横桟2c、3c間に縛りつけるようにして係留させてもよいし、横枠2b、3b間に縛りつけるようにして係留させてもよい。
第一支柱2aは、ベース板1の短辺と等しい間隔をあけて、ベース板1の左端の2か所の角隅に立設してある。
第二支柱3aは、タイヤ止め1aを挟んで、第一側枠2と第二側枠3との間にタイヤが収納できるようにタイヤ幅よりも大きい幅をあけるとともに、第一支柱2aと平行になるようにして、ベース板1上に取り付けるようにしてある。具体的には第一支柱2aと第二支柱3aとの間が300mm〜500mm程度離隔するようにしている。
また、第一支柱2aと第二支柱3aとの間には、これらを橋渡しして固定するための係止機構5が設けられている。係止機構5は、係止バー5aと、係止バー5aを一方の支柱に回動自在に取り付ける支持ピン5bと、他方側の支柱で係止バー5aを受け止める受具5cとからなる。係止機構5はタイヤの出し入れの際に邪魔にならないように支柱2a、3aの上方かつ横枠2b、3bの近くに取り付けてある。
次に、第一支柱2aおよび第二支柱3aとベース板1との接続部分に設けられた、支柱2a、3aの折り畳み機構6、7について説明する。
まず、図2により第二支柱3aについて説明する。第二支柱3aの下端には折り畳み機構6が設けてある。折り畳み機構6は、第二支柱3aの下端側面に上下方向に並んで固定された上ピン6a、下ピン6bと、ベース板1に固定されたL型支持金具6cと、ベース板1の長辺に沿って固定された背板6dとからなる。L型支持金具6cには長孔6e(ここでの長孔には下端まで切欠いた長溝も含まれる)が形成してあり、下ピン6bがこの長孔6eをガイドにして長孔6eの内側を上下に移動できるようにしてある。L型支持金具6cの上辺には上ピン6aがはまり込むことができる切り欠き溝6fが形成してある。そしてL型支持金具6cと背板6dとによって第二支柱3aの周囲三方を囲む支柱支持部材が形成されるようにしてある。第二支柱3aを立てた状態のとき、上ピン6aが切り欠き溝6fにはまり込み、これにより第二支柱3aは立った状態でL型支持金具6cと背板6dとによって支持される。
逆に、第二支柱3aを倒す(寝かせる)ときは、第二支柱3aを上方に引き上げて上ピン6aを切り欠き溝6fから引き抜き、同時に下ピン6bが長孔6eの上方に移動するようにしてから、下ピン6bを支点にして傾倒することで第二支柱3aをベース板1上に寝かせることができるようにしてある。
続いて図3により第一支柱2aについて説明する。第一支柱2aの下端近傍には折り畳み機構7が設けてある。折り畳み機構7は、第一支柱2aの下端近傍側面に上下方向に並んで固定された上ピン7a、下ピン7bと、ベース板1に固定されたL型支持金具7cと、ベース板1の長辺に沿って固定された背板7dとからなる。L型支持金具7cには長孔7e(ここでの長孔には下端まで切欠いた長溝も含まれる)が形成してあり、下ピン7bがこの長孔7eをガイドにして長孔7eの内側を上下に移動できるようにしてある。L型金具7cの上辺には上ピン7aがはまり込むことができる切り欠き溝7fが形成してある。そしてL型支持金具7cと背板7dとによって第一支柱2aの周囲三方を囲む支柱支持部材が形成されるようにしてある。第一支柱2aを立てた状態のとき、上ピン7aが切り欠き溝7fにはまり込み、これにより第一支柱2aが立った状態でL型支持金具7cと背板7dとによって支持される。
逆に、第一支柱2aを倒す(寝かせる)ときは、第一支柱2aを上方に引き上げて上ピン7aを切り欠き溝7fから引き抜き、同時に下ピン7bは長孔7eの上方に移動するようにしてから、下ピン7bを支点にして倒すことで第一支柱2aをベース板1上に寝かせることができるようにしてある。
なお、折り畳み機構6と折り畳み機構7とでは、切り欠き溝6f、7fのベース板1からの高さを、切り欠き溝7fの方が高くなるようにL型支持金具7cの高さを調整してある。これは図4に示すように第二側枠3がベース板1上に寝かされたときに、図5に示すように第一側枠2を第二側枠3上に水平に寝かせることができるようにするためである。
図5に示すように、第一支柱2a、第二支柱3aを折り畳み機構6、7によって寝かせた状態に折り畳むことにより、高さを低くすることができ、全体をコンパクトにまとめて収納することができる。
そしてエア充填等の作業を行う際には、図6に示すようにタイヤを第一側枠2と第二側枠3との間に入れ、紐4aで係留するようにして使用することになるが、このときは右側のタイヤ止め1bの上に修理用自動車等(不図示)を乗り上げて使用する。
以上、本考案の代表的な実施例について説明したが、本考案は必ずしも上記の実施例の構造のみに特定されるものではない。
例えば、上記実施例では、係留手段として変形自在な紐や鎖等を用いたが、タイヤの中心孔を通して第一側枠2と第二側枠3との間で係留できるものであれば代用することができ、例えば棒材を用いるようにしてもよい。
本考案は、出張先で使用するタイヤ用安全柵として利用することができる。
A タイヤ用安全柵
1 ベース板
2 第一側枠
3 第二側枠
2a 第一支柱
3a 第二支柱
2b、3b 横枠
2c、3c 横桟
4 フック
4a 紐(係留手段)
5 係止機構
5a 係止バー
5b 支持ピン
5c 受具
6、7 折り畳み機構
6a、7a 上ピン
6b、7b 下ピン
6c、7c L型支持金具(支柱支持部材)
6d、7d 背板(支柱支持部材)
6e、7e 長孔(長溝を含む)
6f、7e 切り欠き溝(係止溝)

Claims (4)

  1. 長辺と短片を有する方形のベース板と、収納するタイヤの幅より大きい距離を前記長辺方向に沿って離隔するようにして前記ベース板上の片側に偏った位置に並べて立設された第一側枠および第二側枠とを備えたタイヤ用安全柵であって、
    前記第一側枠は、前記ベース板の短辺の距離を離隔して配置される一対の第一支柱を備え、
    前記第二側枠は、前記ベース板の短辺の距離を離隔して配置される一対の第二支柱を備え、
    前記第一支柱と前記第二支柱には、それぞれ前記ベース板との接続部分に折り畳み機構が設けられることを特徴とするタイヤ用安全柵。
  2. 前記折り畳み機構は、前記一対の第一支柱および前記一対の第二支柱のそれぞれ下端近傍に上下に離隔するように設けられる上ピンおよび下ピンと、前記各支柱の立った状態における当該各支柱の周囲四方のうち傾倒させる方向を除いて当該各支柱の周囲三方を囲むように前記ベース板に固定される支柱支持部材と、前記支柱支持部材に形成され、前記下ピンを上下に移動可能に支持する長孔と、前記支柱支持部材に形成され、前記各支柱を立った状態にするときに前記上ピンを係止するとともに、前記各支柱を傾倒した状態にするときに前記上ピンが抜き出される係止溝とからなる請求項1に記載のタイヤ用安全柵。
  3. 前記第一支柱と前記第二支柱の折り畳み機構の折り畳み位置は、前記第一支柱側の折り畳み位置が前記第二支柱側の折り畳み位置よりも高い位置となるようにベース板からの高さが異なるように形成される請求項1または請求項2に記載のタイヤ用安全柵。
  4. 前記タイヤの中心孔を通して第一側枠と第二側枠とに係留するための係留手段を備えた請求項1〜請求項3のいずれかに記載のタイヤ用安全柵。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017007388A (ja) * 2015-06-17 2017-01-12 小野谷機工株式会社 タイヤのエヤー充填時における安全ゲージ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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