JP2007275345A - 荷台用の組立式枠体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラックの荷積みや荷降ろし時に荷台から荷がこぼれ落ちることを防止し、トラック上での作業者の高所作業のために安全帯や親綱を取り付けられ、玉掛け作業に支障にならない荷台用の組立式枠体装置の提供。
【解決手段】荷台101の巾方向に並行に配置された2以上の台木1の各端部に固定されたベース接続部材と、該ベース接続部材に立設された支柱2と、該ベース接続部材の高さにおいて該支柱の下端部間をつなぐベース繋ぎ材3と、該支柱の中間部の高さにおいて該支柱の中間部間をつなぐ中間繋ぎ材4とが、組立ておよび解体容易に構成され、前記支柱の上端部に安全帯または親綱5を連結するための連結部が設けられたことを特徴とする荷台用の組立式枠体装置。
【選択図】図1−1

Description

トラックなど荷台からの作業者の墜落防止、及び荷積みや荷降し時の荷台からの部材の落下を防止する目的とする荷台用の組立式枠体装置に関する。
従来、トラックなど運搬車に柱や梁などの建築の部材を積込み、または荷降しをする際、荷の数量や大きさ(荷姿)によっては、地上から2mを越える高さで作業(高所作業)を行うことがあるため、作業者の墜落防止措置が必要であった。
また、建築等の柱梁等の部材は、積込むべきすべての部材を載せた後にワイヤーロープなどを使って荷台に荷姿ごと括りつけ、運搬中に荷崩れしないように荷締めを行っている。
しかし、工場や配送センターにおける出荷時の荷積み状態や建築現場での荷降しの状態では、ワイヤーロープなどを外した状態で行われるため、作業中の荷崩れの対策を講じる必要がある。
一方、特許文献1には、支柱支持具(7、8)が荷台の前後部又は両側部に夫々配置され、長さ調節可能な垂直支柱(4、5)が支持具に脱着可能に取付けられ、横架材(6)が、支柱の上部を連結し、懸吊装置(10)が、作業者(P)の身体を横架材に係留し、懸吊装置は、横架材の案内により作業者の動きに追随して車長方向又は車幅方向に移動する技術が開示され、これによれば、トラック上で高所作業をする作業者の安全帯を繋ぐための懸吊装置を係留するために荷台に支柱や横架材を組み立てることができる。
また、特許文献2には、プラスチック製や金属製のパイプ、建築木材、建築鋼材などの長尺物を積み重ねて保管し、また運搬する際に使用するパレットであり、側部に低い支柱と高い支柱の2種類の支柱が取り外し可能となっている。これによれば、荷に積載高さ応じてパレットの側面に長短の支柱を付けて荷の落下を防止でき、不使用のときは、支柱をはずし、仕舞うことができる。
(問題点)
しかし、特許文献1では、玉掛け作業による荷降しの際に、荷台の長手方向の上方域に水平に伸び、作業者の転落防止のための安全具を係止する横架材が障害物となり、住宅などの建物の建築現場において荷降ろしから連続して行う玉掛け作業に支障がある。
また、特許文献2のパレットも前記玉掛け作業の邪魔になり、建築現場にパレットの仮置き場を確保できない場合が多く不利である。
特開2003―93531号公報 特開2004−142795号公報
本発明は、トラックの荷積みや荷降ろし時に荷台から荷がこぼれ落ちることを防止し、トラック上での作業者の高所作業のために安全帯や親綱を取り付けられ、玉掛け作業に支障にならないことを目的とし、より詳しくは、荷積みや荷降し作業において、適宜作業の状況に対応して荷台上の荷姿の側面に組み立てまたは解体することができ、不使用の場合はコンパクトに収納できるトラックなどの荷台用の組立式枠体装置の提供を目的とする。
本発明は、荷台に載せた高さの高い荷に対して必要時にだれでも容易に着脱できる組立式の枠体の発明である。トラックの側面方向への荷の落下防止、及び荷降しや玉掛け作業時に荷上やトラックキャビン上で行う作業を行う者の安全帯や親綱の設置を容易にするものである。すなわち、下記の通りである。
1.荷台の巾方向に並行に配置された2以上の台木の各端部に固定されたベース接続部材と、該ベース接続部材に立設された支柱と、該ベース接続部材の高さにおいて該支柱の下端部間をつなぐベース繋ぎ材と、該支柱の中間部の高さにおいて該支柱の中間部間をつなぐ中間繋ぎ材とが、組立ておよび解体容易に構成され、前記支柱の上端部に安全帯または親綱を連結するための連結部が設けられたことを特徴とする荷台用の組立式枠体装置。
2.ベース接続部材が、台木の端部を挿入しかつ固定するための台木固定部となる箱型本体と、ベース繋ぎ材を受けるベース繋ぎ材接続部と、支柱を立設するための支柱接続部とが、設けられた接続部材として構成されていることを特徴とする1.に記載の荷台用の組立式枠体装置。
3.前記支柱は、該支柱の中間高さにおいて、荷の高さに応じて着脱可能に構成された上下2本の支柱部材に分割されていることを特徴とする1.または2.に記載の荷台用の組立式枠体装置。
4.前記上下に分割された支柱部材の接続部には、上下に2本の支柱部材を連結するための接続端および挿入口と、該支柱部材と中間繋ぎ材の端部を連結する接続端または挿入口を有することを特徴とする3.に記載の荷台用の組立式枠体装置。
5.ベース繋ぎ材及び中間繋ぎ材は、おのおの中間部において、支柱の間隔に応じて伸縮可能に構成された左右2本の水平部材に分割されていることを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載の荷台用の組立式枠体装置。
発明1.の装置を使用すれば、工場や配送センターの荷積み時において、トラックなどの荷台に部材を積み上げただけの不安定な状態において、荷締め作業を安全に行うことができる。すなわち、荷姿の下部から頂部に渡ってワイヤーロープを巻く作業において、荷である部材に作業者が乗ることにより部材が落下する危険があるが、そのような場合にも側面に設置した本装置により、荷台から部材が落下することを防止することができる。
また、荷降しと同時に行われる玉掛け作業において、本装置を荷台に組み立てた状態でも、支柱頂部に水平材がないから、玉掛け作業の邪魔にならず、かつ作業者は、安全に作業ができる。すなわち、作業者は、安全帯を直接支柱頂部の連結部にフックするか、平面視で支柱同士を繋ぐ4辺のうち、クレーンのブームの旋回の軌跡に干渉しない辺の連結部に親綱を張ることにより、作業者の高所作業の墜落防止を講じつつ、玉掛け作業をスムーズに行うことができる。したがって部材荷積み荷降し時に部材と本装置が干渉することなく、特に運転台より上の高さでは、荷台の長辺寸法よりも長い部材を自由に積み込むことができる。
発明2.によれば、本装置を一般に使用される台木をベースにして組み立てられるので、支柱、水平材とともに分解し、コンパクトに仕舞うことができ、荷台の汎用性が高まる。
発明3.によれば、支柱の中間高さにおいて、支柱部材が分割され、上側から着脱可能に構成されているので、支柱の高さを荷の高さに応じて段階的に調整できる。すなわち、上半分の荷の荷降ろしを済ませた後は、玉掛け作業(ブームの旋回)に干渉する上側の支柱部材や水平材を外すことができるので、作業性が大幅に向上する。
発明4.によれば、荷である部材の長さに応じて、またはトラックの荷台の長さ(2トンか4トンか、またはシュート型かロング型か)に応じて台木間距離が変化することにより必要になる支柱間距離の調整が可能になる。
以下、本発明の好ましい形態を中心に説明する。
(装置の構成と部品)
図1−1は、積載重量2トンのショートサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の図であり、(1)は、荷台101の側面から見た立面図である。(2)は、Z1断面線からトラックの荷台側を見下げた場合の本装置の平面図であり、ベース接続部材Js付近を表現した図である。(3)は、同じくZ1断面線から見上げた場合の本装置の平面図であり、支柱の中間高さ付近より上側を表現した図である。
図1−2(1)は、図1−1の立面図の拡大図である。(5)は、ベース接続部材Jsを荷台101の前側(または後側)から見た立面図の拡大図である。
(2)は、図1−1のベース接続部材JSとベース繋ぎ材3との接続部付近(Z1断面より見下げ)の平面図である。(3)は、図1−1の支柱2と中間繋ぎ材4との接続部付近(Z2断面より見下げ)の平面図の拡大図である。(4)は、図1−1の支柱の頂部にある連結部23の平面図の拡大図である。
また、図2−1は、図1−1のベース接続部材Jsの変形例である。
図2−2(1)は、図2−1のベース接続部材Jsの立面図の拡大図である。(2)は、図2−1のベース接続部材Jsとベース繋ぎ材3との接続部付近(Z1断面)の拡大図である。
本装置は、荷台に直接載せる複数の台木を利用して荷姿の側面に設置する枠体(フレーム)Aとして構成され、トラックの荷台の前後の台木1の端部の固定されたベース接続部材Js(柱脚要素)と、ベース接続部材Js(柱脚要素)を介在させて台木1端部に立設する支柱2(柱要素)と、支柱2(柱要素)間を台木(ベース)高さで繋ぐベース繋ぎ材3(梁要素)と、支柱間の中間高さで支柱同士を繋ぐ中間繋ぎ材4(梁要素)とで構成される。なお、支柱間上端部には、水平材(水平梁要素)は存在しない。
支柱2は、下側部品の支柱部材21sと上側部品の支柱部材22で構成され、支柱部材22の下端部が支柱部材21sの上端部に挿入されることにより連結一体化される。
ベース接続部材Jsは、薄板鋼板の箱型を形成して、台木固定部である箱型本体J1の側面の一部を開放面とし、台木の先端を挿入し得る台木挿入口J1aが設けられる。また、箱型本体J1に隣接する一方の側面には、下側部品の支柱部材21sを挿入して立設できる支柱接続部J1bがを設けられ、他方の側面には、ベース繋ぎ材3を接続するベース繋ぎ材接続部J1cを固定している。前記側面にはまた台木挿入口J1aより挿入された台木1を固定具(釘ボルト)により固定するため孔穴J1dが形成されている。
なお、箱型本体J1に対する支柱接続部J1bと孔穴J1dとの位置関係は任意である。
支柱2の下側部品である支柱部材21s及び上側部品であるについて説明する。支柱部材は、管状の中空パイプが好ましく、支柱部材21sの上端部には、支柱部材22の下端部の接続端22aが挿入固定される挿入口21aを有し、支柱部材21sと支柱部材22の接続部を構成する。また、中間繋ぎ材4の水平部材41、42の接続端41a、42aを挿入するための挿入口21bを有し、支柱2と中間繋ぎ材4との接続部を構成する。
支柱部材22の上端部には、親綱や安全帯を緊結するための連結部23が設けられている。連結部23としては、アイボルト(正面視O型リング)が好ましい。
ベース繋ぎ材3と中間繋ぎ材4は、向かって左側部品の水平部材31、41と右側部品の水平部材32、42により構成され、水平部材32、42が水平部材31、41に挿入され、適当な位置にスライドさせて、ピン33、43により固定される。
ベース繋ぎ材3は、管状の中空パイプが好ましく、水平部材32と水平部材31で構成され、トラックの荷台及び荷姿に大きさに応じて、支柱間隔を調整できるように、水平部材32が水平部材31に挿入され、互いに複数の孔穴(ホールやルーズホール)31b、32bを設けて、スライド調整可能がなっており、丁度良い長さ位置で孔穴31bと32bを貫通してピン33で固定できるように構成されている。
また、水平部材31、32の支柱2側の端部は、前記したベース接続部材Jsのベース繋ぎ材接続部J1cに対して下向きに差し込めるようにL型形状の接続端31a、32aとなっている。接続端31a、32aは、ベース繋ぎ材接続部J1cに挿入されベース接続部材Jsと連結される。
中間繋ぎ材4もベース繋ぎ材3とほぼ同様の構成である。管状の中空パイプであり、水平部材42と水平部材41で構成され、トラックの荷台及び荷姿に大きさに応じて、支柱間隔を調整できるように、水平部材42が水平部材41に挿入され、互いに複数の孔穴41bと42bを設けて、スライド調整可能になっており、丁度良い長さ位置で孔穴41bと42bを貫通してピン43で固定できるように構成されている。また、水平部材41、42の支柱2側の端部は、前記した支柱部材21の挿入口21bに対して下向きに差し込めるようにL型形状の接続端41a、42aとなっている。接続端41a、42a は、挿入口21bに挿入され支柱部材21sと連結される。
なお、本発明の各部材間の連結のため各接続部の実施形態は、一例を示したものであり、上述した接続端と挿入口(又は挿入部)との関係(雌雄関係)が、互いに逆の場合も考えられる。また、その他の接続形態を排除するものではない。
(枠体Aの寸法、材料)
枠体Aは、支柱高約3000mm、中間繋ぎ材4の設置高は、約1 500mmである。これは、作業者の足場となる荷物10の頂部の高さ(地面から2000mm超え〜3000mm未満)や運転台102の高さ(地面から2000mm)を考慮した寸法である。また、支柱2の設置間隔は、台木1の間隔(トラックの荷台101の荷物10の長さ)を考慮して決める。例えば、支柱2の間隔(支柱部材の材芯間隔)は、2トンショートトラック荷台長さ3000mmを考慮して1500〜2800mm程度であることが好ましい。
また、支柱2、ベース繋ぎ材3、中間繋ぎ材4は、分解時にもトラックの荷台の巾に収まる長さ(約1500mm以下)である。組み立てやすくかつ解体しやすい単管パイプ状の鋼材を使用する。材料強度は、荷台の上に積み上げた荷物の一部が落下した場合や作業者が墜落した場合に安全帯や親綱を介して支柱2、ベース繋ぎ材3、中間繋ぎ材4及びこれらの接続部にかかる荷重及び衝撃に耐えられるようにJIS規格より高い水準の引張り試験強度規格STK700(引張り強さ700N/mm2)を採用している。
以下に枠体Aの各構成部材の寸法について説明する。
ベース接続部材Jsの箱型本体J1の寸法は、巾約120mm×高さ約100mmの台木を挿入できるように巾127.9mm高さ106.4mm、長さ180mmである。また、支柱接続部J1bは、外径60.5mm(単管径48mm挿入)、ベース繋ぎ材接続部J1cは、外径48.0mm(単管径42,7mm挿入)である。
支柱2の長さは、支柱部材21s、支柱部材22とも約1500mmであり、全体で3000mmである。中空パイプの外径は、48.0mm、厚2.4mmを採用している。連結部のアイボルトはM12mmを採用している。
ベース繋ぎ材3全体は、約1430mm〜2622mmの長さ(31a〜32aの材芯間の寸法)の範囲で調整できる。水平部材31の中空パイプの外径48.6mm、厚2.4mm、水平部材32の中空パイプの外径は、42.7mm、2.3mmを採用している。
中間繋ぎ材4全体は、約1420〜2335mmの長さ(41a〜42aの材芯間の寸法)の範囲で調整できる。水平部材41の中空パイプ外径34.0mm、厚2.3mm、水平部材42の中空パイプ外径は、27.2mm、1.9mmを採用している。
(装置の組立て作業から使用の仕方)
図3〜4を用いて、種々の長さの建物の躯体の鉄骨梁を荷台積載重量2トンのショートサイズのトラックで運搬する場合について説明する。
図3は、工場や部材配送センターなど中継基地での荷積み作業の工程を示したものである。
(1)荷台に台木1を配置。
まず、トラックの荷台において、荷台の巾方向に渡した台木1を荷物10である大梁11(本例では、2135mm〜3660mm)を下側から2点で支持できるように並行に配置する。
2本の台木1の端部にベース接続部材Jsを差し込み固定する。すなわち、台木挿入口J1aに台木1の端部を挿入し、孔穴J1dにおいて固定具(釘やボルトなど)により固定する。
(2)荷台への荷の積み込み。
次に、トラックの荷物である建物の梁を荷台に積み込む。荷積みの順番は、建築現場での荷卸の順番と躯体の梁の取り付け、順番が対応するように並べられ、積み上げられている。すなわち、最初に最下層に大梁11(本例では、2135mm〜3660mm)を積む。次の層に小梁(本例では、915mm〜1830mm)の入った金網籠12を積む。最上層であり、運転台より高い位置に長梁13(本例では、3965mm〜5440mm)を積んでいく。各層間は、枕木14を間に挟んで積み上げる。台木1は、荷の自重で配置がずれない。
(3)荷締め前の支柱、水平材などの組立作業
次に荷台の長手方向に沿って荷物の左側と右側に枠体Aを組み立てる。
(a)台木1端部に固定したベース接続部材Jsにおいて水平方向にベース繋ぎ材3を繋ぐ。このとき、並行に並べた台木1間の距離に対応させて、ベース繋ぎ材3の構成材である水平部材31に挿入された水平部材32を出し入れし、ベース繋ぎ材3の長さを調整する。
なお、図3(3)(a)の(i)図は、水平部材31、32の立面図の拡大図、図3(3)(a)の(ii)図は、平面図の拡大図である。
(b)ベース接続部材Jsにおいて支柱部材21sを立設する。
(c)支柱部材21sの上端部では、水平方向に支柱部材21s同士を中間繋ぎ材4で繋ぐ。このとき、41に挿入された水平部材42を出し入れし、中間繋ぎ材4の長さを調整する。鉛直方向に支柱部材22を挿入して、延長し、支柱2を組み立てる。
なお、図3(3)(c)の(i)図は、水平部材41、42の立面図の拡大図であり、図3(3)(c)の(ii)図は、平面図の拡大図である。
(d)そして、支柱部材22の頂部にある連結部23であるアイボルトに親綱5を設ける。
このように荷締め前に本枠体装置を組み立てるのは、ワイヤーロープ15による荷締
めのためのの掛け作業の時に作業者が荷の上に足を掛けたり、昇降するために荷が落下してしまう場合(特に端側に載置した荷)支柱により落下を食い止めるため、また、荷の上は、高所作業であるから支柱部材22の頂部にある連結部23に対して親綱5を張設する。または、直接に安全帯を引っ掛けてもよい。
なお、トラック100の荷台10の高さは、地面から約900mm〜1000mmであるから、荷台上での作業では、作業者の安全帯は不要である。しかし、地面から運転台(キャビン102)頂部までの高さは約2000mmであるから、キャビン102上の作業やキャビン102より高い位置にある長梁13上の作業は、高所作業として作業者は安全帯をして作業する必要がある。
(4)荷締め作業
作業者は、荷物10全体に荷締め用ワイヤーロープ15を掛け渡す(巻く)ために、荷台101や荷物10の頂部に乗り、荷締め用ワイヤーロープ15の結束作業を行う。
(5) 枠体A(支柱部材や水平部材)の分解
荷締めにより、荷物10の落下防止措置は十分となるので、前記(2)で組立た本装置の枠体A(支柱部材や水平部材)の分解を行い、トラック100の荷台101に収納場所に収納する。各支柱部材や水平部材は、荷台101の巾1500mm〜1600mm以下となっているので、荷台10の前端部にコンパクトに収納可能である。その後、荷台の煽り止め104をセットして、トラック100は建築現場に向けて出発する。
(6) 建築現場における荷降し作業
トラック100が建築現場に到着すると、再び作業者は、前記(2)の要領で枠体Aを組み立てる。ついで、作業者は、荷締め用のワイヤーロープ15を外す。
(7) 玉掛け作業
建物の躯体の施工において、トラック100の荷物10である梁の荷降しは、揚重作業(クレーン作業)により行われる。梁穴などを利用してその両端をワイヤーロープ15で玉掛け用の結束手段103に2点吊りで支持し、水平状態を保ったまま、揚重、旋回、降下させ、現場の柱などに取り付ける。その際、2人の作業者が荷物10の頂部の長梁13(地上から2m越えの高所)の上に乗って作業するため、支柱2の連結部23に安全帯を結びつけるか、または連結部23間の張設された親綱5に結びつけて、墜落、転落時の安全を確保した状態で行う。
(8) 枠体A上部(支柱部材22や水平部材41、42)の分解
荷物10の頂部から荷物10の上側の荷降しが完了したら、枠体A上部(支柱部材21や水平部材41、42)を外す。これらを分解しないと下側荷物10の玉掛作業において、荷物10と枠体A上部がぶつかって、荷物10に傷をつけたり、作業の邪魔になるからである。
(9) 枠体A下部(支柱部材21や水平部材31、32)の分解、台木1の取り外し
このようにして荷台101上の全て荷降ろしが完了したら、枠体Aの下部の支柱部材21や水平部材31、32の分解、及び台木1の取り外しを行い、荷台101の収納部に収納する。
(荷台積載重量4トントラックについての使用例)
図5−1、図5−2は、荷台積載重量4トンのトラックの場合の本装置の使用例である。
荷物10の数量や荷姿の長さによっては、ベース繋ぎ材3、中間繋ぎ材4の長さ調整機能を使用するとともに、支柱2を更に追加して台木1を3本とし、荷物10の左右に対して支柱2を3本ずつ計6本で構成することができる。適用例としては、トラック100の荷台に積む場合である。支柱2を立設するための側用のベース接続部材Jsや側用の支柱部材21sに対して、支柱2を立設するための中側のベース接続部材Jnや中側の支柱部材21nを使用する。ベース接続部材Jnには、2つのベース繋ぎ材接続部J1cが用意され、支柱部材21nは、挿入口21bを2つ用意されているので、これらの部材は、支柱2の左右両側からベース繋ぎ材3、中間繋ぎ材4を受けることができるように構成されている。
本発明は、トラック運搬等の分野で好適に利用できる。
積載重量2トンのショートサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の例を示す図であり、(1)は立面図、(2)はZ1断面線から見下げた平面図、(3)はZ1断面線から見上げた平面図である。 積載重量2トンのショートサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の例の拡大図であり、(1)は図1−1の立面図の拡大図、(2)は図1−1のベース接続部材JSとベース繋ぎ材3との接続部付近(Z1断面より見下げ)の平面図の拡大図、(3)は図1−1の支柱2と中間繋ぎ材4との接続部付近(Z2断面より見下げ)の平面図の拡大図、(4)は図1−1の支柱の頂部にある連結部23の平面図の拡大図、(5)はベース接続部材Jsを荷台101の前側(または後側)から見た立面図の拡大図である。 積載重量2トンのショートサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の変形例の図であり、(1)は立面図、(2)はZ1断面線から見下げた平面図、(3)はZ1断面線から見上げた平面図である。 積載重量2トンのショートサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の変形例の拡大図であり、(1)は図2−1のベース接続部材Jsの立面図の拡大図、(2)は図2−1のベース接続部材Jsとベース繋ぎ材3との接続部付近(Z1断面)の拡大図である。 建物の躯体の鉄骨梁を荷物として荷台積載重量2トンのショートサイズのトラックで運搬する場合の手順(荷積み作業)を示す図であり、(1)は台木配置、(2)は荷の積み込み、(3)は荷締め前の支柱、水平材などの組み立て、(4)、(5)は荷締めの状態を示す説明図である。 建物の躯体の鉄骨梁を荷物として荷台積載重量2トンのショートサイズのトラックで運搬する場合の手順(荷降し作業)を示す図であり、(1)、(2)、(3)、(4)は、その説明図である。 積載重量4トンのシュートまたはロングサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の例の図であり、(1)は立面図、(2)はZ1断面線から見下げた平面図、(3)はZ1断面線から見上げた平面図である。 積載重量4トンのシュートまたはロングサイズのトラックの荷台上に組立てた本装置の例の拡大図であり、(1)は中側の支柱立設の状態を示す拡大立面図、(2)はZ1断面線から見下げた平面図、(3)はZ2断面線から見下げた平面図、(4)はZ2断面線から見上げた平面図である。
符号の説明
枠体(フレーム)A、

台木1、

外側ベース接続部材Js(柱脚要素)、中側ベース接続部材Jn、
箱型本体J1、台木挿入口J1a、支柱接続部J1b、ベース繋ぎ材接続部J1c、孔穴J1d、

支柱2(柱要素)、
下側部品の支柱部材(外側設置用)21s、下側部品の支柱部材(中側設置用)、21n、挿入口21a、挿入口21b、上側部品の支柱部材22、接続端22a、連結部23、

ベース繋ぎ材3(梁要素)、
左側部品の水平部材31、右側部品の水平部材32、接続端31a、32a、ピン33、孔穴31b、32b、

中間繋ぎ材4(梁要素)、左側部品の水平部材41と右側部品の水平部材42、接続端41a、42a、ピン43、孔穴41b、42b

親綱5
荷物10、大梁11、小梁の入った金網籠12、長梁13、枕木14、ワイヤーロープ15、

トラック100、荷台101、運転台(キャビン)102、玉掛け用の結束手段103、トラック煽り止め104

Claims (5)

  1. 荷台の巾方向に並行に配置された2以上の台木の各端部に固定されたベース接続部材と、該ベース接続部材に立設された支柱と、該ベース接続部材の高さにおいて該支柱の下端部間をつなぐベース繋ぎ材と、該支柱の中間部の高さにおいて該支柱の中間部間をつなぐ中間繋ぎ材とが、組立ておよび解体容易に構成され、前記支柱の上端部に安全帯または親綱を連結するための連結部が設けられたことを特徴とする荷台用の組立式枠体装置。
  2. ベース接続部材が、台木の端部を挿入しかつ固定するための台木固定部となる箱型本体と、ベース繋ぎ材を受けるベース繋ぎ材接続部と、支柱を立設するための支柱接続部とが、設けられた接続部材として構成されていることを特徴とする請求項1に記載の荷台用の組立式枠体装置。
  3. 前記支柱は、該支柱の中間高さにおいて、荷の高さに応じて着脱可能に構成された上下2本の支柱部材に分割されていることを特徴とする請求項1または2に記載の荷台用の組立式枠体装置。
  4. 前記上下に分割された支柱部材の接続部には、上下に2本の支柱部材を連結するための接続端および挿入口と、該支柱部材と中間繋ぎ材の端部を連結する接続端または挿入口を有することを特徴とする請求項3に記載の荷台用の組立式枠体装置。
  5. ベース繋ぎ材及び中間繋ぎ材は、おのおの中間部において、支柱の間隔に応じて伸縮可能に構成された左右2本の水平部材に分割されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の荷台用の組立式枠体装置。
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JP2021025246A (ja) * 2019-08-01 2021-02-22 ジャパン スチールス グループ株式会社 門形親綱支柱

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