JP3102725U - トラック高所作業用安全帯取付支柱 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のトラックの運用、車両保安基準及び道路交通法の遵守を妨げることなく、作業者用安全帯用の親綱を張設できるようにする。
【解決手段】安全帯5用支柱1,2を、伸展、収縮及び折りたたみ可能な構造とし、いかなる場合も安全帯支柱1,2がトラック荷台床面を占拠したり、車外(荷台あおりの外側)に突出しないようにすることで、法で定める安全帯用設備の利用を実現する。
【選択図】図1

Description

本考案は、トラック荷台上の高所作業者用安全帯のための、親綱を張設する安全帯取付支柱に関する。
法律(労働安全衛生法)によれば、本来高さ2メートル以上の箇所で作業を行う場合においては、墜落等による危険の防止が義務づけられており、安全帯等の取付設備等も義務づけられている。本法は、トラック荷台上における作業であっても例外ではないが、これに対する対策は全く取られていないのが現状である。
安全労働衛生法
労働安全衛生規則 第九章 第一節
従来、その必要性は周知の事実にも関わらず、トラック荷台上の高所作業者のための安全帯取付設備等が施されていない最大の理由は、固定的な安全帯取付設備が、通常の(高所作業時以外)トラック運用の支障となることに起因している。本考案は、トラック荷台上における高所作業中の作業者には、安全帯用親綱を提供し、平常時の荷役作業を含むトラック運用には支障をきたさない構造の安全帯取付支柱を提供することを目的とする。
請求項1の考案の支柱は、トラック荷台の側面「あおり」の前後方向に沿って両端部(車両進行方向前後)に取り付けられ、両支柱間に安全帯用親綱を張設することを可能にする。両支柱はトラック荷台の側面「あおり」の左右いずれか一方に取り付けることにより、トラックの荷積み/荷卸作業が他の一方側面から可能となる。
請求項2の考案の支柱は、多段式構造の支柱における固定ピンの抜き差しにより、伸び縮み可能な構造を有する支柱の進展及び収納時の固定を可能にする。このことにより、高所作業中は支柱を必要な高さに固定して安全帯用親綱を張設することが可能であると共に、作業終了時は必要な高さに縮めて固定することで、トラックの通常運行の支障を取り除くことができる。これは、従来安全対策がなおざりになっていた要因の一つである、ユニック装備トラックの通常作業におけるユニック旋回時の、不要構造物との干渉という問題を解決する。またこの機能は、請求項3の考案の支柱における収納時の長さ調整にも利用される。
請求項3の考案の支柱は、固定ピンの抜き差しにより、斜め保持支柱を折りたたみ、荷台の「あおり」の幅(厚み)内で支柱全体を収納が可能とする。これを後方支柱に用いれば、従来安全対策がなおざりになっていた要因の一つである、トラック荷台床面内に不要構造物(通常時)を存在させたくないという問題を解決する。更に、本考案の支柱は「あおり」の幅(厚み)内で、「あおり」上面部に沿って収納され、荷台の内側にも外側にもはみ出さないため、「あおり」より外側への構造物の突出を禁じている車両保安基準も満足する。
請求項1、請求項2及び請求項3の考案によれば、本来のトラックの運用形態を阻害することなく、トラック荷台上における高所作業者のための安全帯取付設備を提供できる。本考案によって、従来から求められていたにも関わらず放置されていた、建築現場等におけるトラック荷積み/荷卸作業者の安全性は飛躍的に向上する。
図1は、本考案の第1の実施の形態に係る全体構成を示す図である。トラック荷台の一方の側面に沿って、運転席後部の適当な位置に、溶接等適当な方法で取り付けた多段式の前方支柱(1)及び荷台あおり(7)の上面に溶接等適当な方法で取り付けた後方支柱(2)は必要な長さに伸ばした状態に、固定ピン(3)によって保持される。それぞれの支柱先端に予め備えられた張設用の金具に、親綱(4)を適当な手段で引っ掛けることにより、作業者の安全帯(5)が保持可能となる。この状態において、トラック荷台に積まれた高さのある積荷に対する玉がけ作業等の高所作業が安全となる。安全帯(5)はリール式安全帯等を用いることにより、作業者は、親綱に沿って自由な行動が可能である。後方支柱(2)は、斜め保持支柱(6)によって斜め方向より保持されており、作業者が墜落した場合の後方支柱(5)の根元に加わる曲げモーメントを軽減する役目をしている。
図2によって、前方支柱(1)及び後方支柱(2)の伸展又は収納方法を説明する。両支柱は、適当な内、外径の組み合わせによる多段式のパイプ構造を用いて伸縮を可能である。伸展の場合、内,外筒を貫通する固定ピン(3)で所定の長さで保持することができる。後方支柱(2)の場合は、所定の長さに伸ばして固定ピン(3)で保持後、折りたたまれていた斜め保持支柱(6)を伸ばし、後方支柱(2)を垂直に立てた状態で、斜め保持支柱(6)も固定ピン(3)で保持する。高所作業終了後の収納の場合は、前述と同様な工程で、固定ピン(3)を抜いて収縮又は折りたたみ完了後に再び固定ピン(3)を用いて収納位置での固定を行う。
図3は、前方支柱(1)及び後方支柱(2)の完全収納状態を示し、前方支柱(1)はトラックの運行上支障のない範囲の高さに収納される。後方支柱(2)も垂直部分を収納したまま、斜め保持支柱(6)を折りたたむことにより、あおり(7)の上部に収納される。あおり(7)の幅(厚み)の範囲内で収納されるので、斜め保持支柱(6)が収納されたままも荷役中のおあり(7)の揚げ降ろしには支障がない。また図4に示すように、後方支柱(2)が荷台床面を占領したり、あおり(7)より外側にはみ出すこともないので、車両運行上の問題もない。
本考案の第1の実施の形態に係る全体構成図である。 支柱の伸展・収納過程を示した図である。 支柱収納状態を示した図である。 トラック後面からみた支柱収納状態を示す図である。
符号の説明
1 前方支柱
2 後方支柱
3 固定ピン
4 親綱
5 安全帯
6 斜め保持支柱
7 荷台「あおり」

Claims (3)

  1. トラック(貨物自動車)上における、高所作業者の安全帯のための親綱を、トラック荷台の側面「あおり」の前後両端方向に沿って張り渡せる事を特徴とする、トラック高所作業用安全帯取付支柱。
  2. 固定ピンの抜き差しにより、伸展及び収納時の固定が可能な、多段式構造の請求項1に記載のトラック高所作業用安全帯取付支柱。
  3. 固定ピンの抜き差しによる、斜め保持支柱の折りたたみによって支柱全体を、トラック荷台の側面「あおり」の幅内で収納が可能な、請求項1に記載のトラック高所作業用安全帯取付支柱。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013066622A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Hitachi Constr Mach Co Ltd 自走式処理機の作業安全帯フック掛け装置
JP5841284B1 (ja) * 2015-06-30 2016-01-13 オオシマ自工株式会社 転落防止装置付き平ボディ

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